JP2009208980A - 合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルムおよびそれからなる合わせガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリエステルフィルムを中間層として有する合わせガラスの外観性を向上させる合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】150℃、30分熱処理後のフィルム長手方向の熱収縮率が0.6%以上1.2%以下、幅方向の熱収縮率が0.15%以上1.0%以下である合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルムおよびそれからなる合わせガラスに関し、更に詳しくは優れた外観性を発現する合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム及び優れた外観性を有する合わせガラスに関する。
近年、建築用、車両用窓ガラスなどにおいて、ガラス自体に機能層をもたせ、紫外線遮蔽、赤外線遮蔽(熱線反射)等の機能を付与することが増えている。
合わせガラスは、2枚の透明ガラス板の間に、機能性層を付与した中間膜(以下、中間層と称することがある)を有するものであり、例えば、該中間膜中に導電性等の機能性を有する微粒子を分散させた合わせガラスや、熱線遮断性金属酸化物を含有する軟質樹脂を中間に設けた一対のガラスからなる合わせガラス等が知られている。これらの中間膜として、例えば可塑化ポリビニルブチラール(以下、PVBと称することがある)が用いられている。また、ガラス破損による飛散を防止するためにポリエステルフィルムが2枚のガラス板の間に配置された合わせガラスも用いられている。
一方、ポリエステルフィルムが2枚のガラス板の間に配置された合わせガラスは、ポリエステルフィルムが加工時に熱収縮するなどしてポリエステルフィルム部にシワが発生し、合わせガラスの外観性が低下することが指摘されていた。かかる課題に対し、例えば特許文献1において、150℃、30分間の熱処理での縦方向及び横方向の収縮率が好ましくは5%以下であるポリエステルフィルムを安全ガラスに用いることが開示されている。
しかしながら、特に車両用窓ガラスなどにおいて、合わせガラスはわん曲形状に加工されるケースが増えてきており、そのような合わせガラスについても貼り合わせ加工後にポリエステルフィルムにシワの発生のない、優れた外観性が求められているのが現状である。
特開平04−163138号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の課題を解消し、ポリエステルフィルムを中間層として有する合わせガラスの外観性を向上させる合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特にわん曲形状の合わせガラスの中間膜として用いるポリエステルフィルムについては、単に高温熱収縮率が低いだけでなく、わん曲形状に追随するよう、所定量の熱収縮性を有していることにより、加工によってシワが生じることなく、高い外観性を有する合わせガラスが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によれば、本発明の目的は、150℃、30分熱処理後のフィルム長手方向の熱収縮率が0.6%以上1.2%以下、幅方向の熱収縮率が0.15%以上1.0%以下である合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルムによって達成される。
また、本発明の合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルムは、その好ましい態様として、全光線透過率が88%以上、ヘーズが1.0%以下であること、ポリエステルの主たる成分がエチレンテレフタレートであること、の少なくともいずれか1つを具備するものも好ましい態様として包含する。
また、本発明の合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム、およびその両面にガラス板が配置された構造を含む合わせガラスも本発明に包含される。
本発明のポリエステルフィルムを合わせガラスの中間膜として用いることにより、合わせガラス、特にわん曲状の合わせガラスに加工された後もポリエステルフィルム部分にシワが生じることなく、優れた外観性の合わせガラスを提供することができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
<ポリエステル>
本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、主たる成分が、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される結晶性の線状飽和ポリエステルであり、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ(1,4−シクロへキシレンジメチレンテレフタレート)が好ましく例示される。これらの中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートが好ましく用いられ、特にポリエチレンテレフタレートが力学的物性や光学物性等のバランスが良い点で特に好ましい。ここで「主たる成分」とは、ポリエステルを構成する全酸成分を基準として80モル%以上100モル%以下を指し、その下限は、好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上である。
本発明のポリエステルは、単独重合体、第三成分を共重合した共重合体、あるいは少割合の他の樹脂とブレンドしたもの、のいずれであってもよい。
共重合体の場合、例えば主たる成分がエチレンテレフタレートの場合、共重合成分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジメタノールが例示される。また、ブレンドの場合、上述のポリエステルのうち、主たる成分以外の種類を従たる成分として用いてもよい。
本発明のポリエステルは、一般に知られたポリエステル組成物の製造方法によって製造できる。例えば、ジカルボン酸とグリコールとの反応で直接低重合度ポリエステルを得、或いはジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応で低重合度ポリエステルを得、この低重合度ポリエステルを重合触媒の存在下で更に重合させてポリエステルを得る方法で製造することができる。
ポリエステルの固有粘度は少なくとも0.40dl/g以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.50dl/g以上、特に好ましくは0.60dl/g以上である。固有粘度が高いほどポリエステルフィルムを合わせガラスの中間膜として用いた場合に、ポリエステルフィルムによる補強効果が高まる。一方、ポリエステルの固有粘度の上限は製造可能な範囲内であれば特に制限されないが、一般的には高々1.0dl/gである。固有粘度が高すぎると、溶融押出が困難であるうえ、重合に長時間を要し、生産性が悪くなることがある。なお、固有粘度はo−クロロフェノールを溶媒として用いて、35℃で測定した値(単位:dl/g)である。
<添加剤>
本発明のポリエステルフィルムは、本発明の課題を損なわない範囲内で、その他の添加剤として、着色剤、色調調整剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤などの添加剤をごく少量含有してもよい。本発明のポリエステルフィルムは、滑剤を含有しないことが透明性の点で好ましい。
<接着層>
本発明のポリエステルフィルムは、少なくとも片面に接着層を設けることが好ましい。かかる接着層を介してガラスやポリビニルブチラールとの接着性を高めることができる。
本発明の接着層は、ガラスやポリビニルブチラールと接着力を有する接着層であれば特に限定されないが、例えばシランカップリング剤を含む組成物で構成されるプライマー塗布液を用いて形成された接着層を用いることができる。また、フィルム製膜後に別工程で接着層を設けてもよい。
ポリエステルフィルムに高透明性が求められる場合、ポリエステルフィルムは滑剤を含有せず、一方、接着層に含有することにより、高透明性と易滑性の両特性を発現することができる。
<熱収縮率>
本発明のポリエステルフィルムは、150℃、30分熱処理後のフィルム長手方向の熱収縮率が0.6%以上1.2%以下、幅方向の熱収縮率が0.15%以上1.0%以下である必要がある。熱収縮率の値が上限を超える場合、フィルムが収縮しすぎるため、合わせガラス加工後の外観にうねり状の欠陥が発生してしまう。一方、熱収縮率の値が下限に満たない場合、フィルムの収縮不足により、ガラスの湾曲形状にフィルムが追随せず、合わせガラス加工後の外観にシワが発生してしまう。従来は、シワの発生はフィルムの熱収縮率が大きいことが原因とされていたが、ガラス形状に応じた形状に追随できるよう、所定量の熱収縮性を有していることが必要である点が最大の特徴である。
本発明におけるフィルム長手方向とは、連続製膜方向、縦方向とも称することがあり、フィルム製膜工程において連続的に製膜される方向を指す。また本発明における幅方向とは、横方向とも称することがあり、フィルム製膜工程において連続的に製膜される方向に直交な方向を指す。
150℃、30分熱処理後のフィルム長手方向の熱収縮率の下限は、好ましくは0.8%であり、150℃、30分熱処理後のフィルム長手方向の熱収縮率の上限は、好ましくは1.0%である。
また150℃、30分熱処理後のフィルム幅方向の熱収縮率の下限は、好ましくは0.2%であり、150℃、30分熱処理後のフィルム幅方向の熱収縮率の上限は、好ましくは0.9%である。
かかる熱収縮率を有するポリエステルフィルムは、後述するように、所定の延伸倍率範囲でフィルム製膜を行った後、さらに弛緩熱処理を行うことによって達成される。
<全光線透過率>
本発明のポリエステルフィルムは、全光線透過率が88%以上であることが好ましい。ここで全光線透過率はJIS規格K7361に準拠する。
全光線透過率は、より好ましくは90%以上である。全光線透過率が下限に満たない場合、フィルムの透明性が悪くなり、合わせガラスとしての透明性や視認性が低下することがある。かかる全光線透過率の範囲であれば、上限は特に制限されないが、通常100%未満、さらには95%以下である。
全光線透過率をかかる範囲にするためには、ポリエステルフィルム中に粒子を含まないか、含有するとしても透明性に影響を与えない範囲でごく少量であることが好ましい。巻き取り性、加工適正の付与のために滑剤をごく少量含む場合、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、酸化チタン等のような無機粒子及び/又は触媒残渣の析出微粒子が例示される。滑剤の含有量はポリエステルフィルムの重量を基準として0〜0.5重量%であることが好ましい。
<ヘーズ>
本発明のポリエステルフィルムは、ヘーズが1.0%以下であることが好ましい。ここでヘーズはJIS規格K7361に準拠する。
ヘーズの上限は、より好ましくは0.9%である。一方、下限についてはヘイズがかかる範囲内であれば特に制限されないが、通常0を越える値である。ヘーズが上限を超える場合、フィルムの透明性が悪くなり、合わせガラスとしての透明性や視認性が低下することがある。
ヘーズをかかる範囲にするためには、ポリエステルフィルム中に粒子を含まないか、含有するとしても透明性に影響を与えない範囲でごく少量であることが好ましい。巻き取り性、加工適正の付与のために滑剤をごく少量含む場合、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、酸化チタン等のような無機粒子及び/又は触媒残渣の析出微粒子が例示される。滑剤の含有量はポリエステルフィルムの重量を基準として0〜0.5重量%であることが好ましい。
<フィルム厚み>
ポリエステルフィルムの厚みは、熱圧着によるガラス貼り合わせ後の外観の点で、25〜250μmであることが好ましく、さらに好ましくは50〜200μm、特に好ましくは80〜188μmである。フィルム厚みが下限に満たない場合、強度不足となる他、ハンドリング性においても好ましくない。一方、フィルム厚みが上限を超える場合は、物性のさらなる改良が見られない一方、コストアップにつながる。
<合わせガラス>
本発明の合わせガラスは、合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム、およびその両面にガラス板が配置された構造を含む合わせガラスであることが好ましい。該ポリエステルフィルムとガラス板とは直接積層されていてもよく、また接着層、さらに必要に応じてポリビニルブチラール層を介して積層されていてもよい。
本発明の合わせガラスは、建築用、車両用などの窓ガラスとして好適に用いることができ、特にわん曲形状の合わせガラス、例えば自動車のフロントガラスに好適に用いられる。
<フィルム製造方法>
本発明のポリエステルフィルムを得るための製造方法の一例を以下に説明する。
ポリエステルチップを乾燥後、フィルム状に溶融押出し、キャスティングドラムで冷却固化して未延伸フィルムとする。続いて、この未延伸フィルムをTg〜(Tg+60)℃で縦(長手)方向に1回もしくは2回以上、合計の倍率が3倍〜6倍になるよう縦延伸し、その後Tg〜(Tg+60)℃で横(幅)方向に倍率が3〜5倍になるように横延伸し、逐次二軸延伸フィルムとする。ここで、縦方向の延伸倍率の上限は、好ましくは5倍、さらに好ましくは4倍である。また横方向の延伸倍率の上限は好ましくは4倍、横方向の延伸倍率の下限は好ましくは3.5倍である。
その後、必要に応じて更に180〜230℃で1〜60秒間熱処理を行い、さらに熱処理温度より10〜20℃低い温度で、公知の方法、例えば製膜工程において延伸終了後に幅方向にクリップ間隔を狭めて弛緩熱処置をする方法を用いて、横方向に1〜10%収縮させながら弛緩熱処理を行うことにより得ることができる。横方向の弛緩熱処理の上限は、好ましくは8%、更に好ましくは5%である。なお、Tgはポリエステルのガラス転移温度を表わす。延伸後の熱処理は必須ではないが、幅方向の弛緩熱処理は必須である。
また、本発明のポリエステルフィルムは、上述の逐次二軸延伸法に代えて、上述の未延伸フィルムをTg〜(Tg+60)℃の延伸温度で、縦方向および横方向同時に面倍率6倍〜25倍、好ましくは10倍〜20倍、さらに好ましくは10〜15倍になるよう、同時二軸延伸する方法によって得ることもできる。同時二軸延伸方法を用いた場合、延伸後に必要に応じてさらに180〜230℃で1〜60秒間熱処理を行い、熱処理温度より10〜20℃低い温度で縦方向および横方向に1〜10%、さらに好ましくは1〜5%、特に好ましくは1〜3%収縮させながら弛緩熱処理を行うことによって熱収縮率特性をかかる範囲内にすることができる。この方法では、フィルムがロールに接触することが少なくなるため、フィルム表面に微小な傷等が前述の逐次二軸延伸法よりもできにくく、合わせガラスの外観の点で有利である。
本発明のフィルムは、上述の逐次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれの方法でも得られ、同時二軸延伸法は、かかる熱収縮率特性を得るために熱弛緩処理の調整がしやすい。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を意味する。
(1)フィルム厚み
電子マイクロメータ(アンリツ(株)製の商品名「K−312A型」)を用いて針圧30gにてフィルム厚みを測定した。
(2)熱収縮率
フィルムの長手方向および幅方向それぞれについて350mm長のサンプルを切り出し、そのサンプルの両端近傍に300mmの間隔の標点を付け、150℃の温度に調整されたオーブンに一端を固定、他端をフリーとして30分間放置する。これを取り出して室温に放冷した後に標点間距離を測定し、フィルム長手方向、幅方向それぞれについて、下記式(1)により熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)={(熱処理前標点間距離−熱処理後標点間距離)/熱処理前標点間距離}×100 ・・・(1)
(3)ヘーズ
JIS K7361に準じ、日本電色工業社製のヘーズ測定器(NDH−2000)を使用してフィルムのヘーズ値を測定した。
(4)全光線透過率
JIS規格K7361に従い、フィルムサンプルの全光線透過率Tt(%)を求めた。
(5)合わせガラス加工後の加工外観
得られたフィルム表面にシランカップリング剤を含む易接着処理を施し、接着層を介して、厚み0.76mmのポリビニルブチラールフィルム(積水化学工業株式会社製、商品名「S−LEC Film」)、厚さ5mmのわん曲した板ガラスを順次積層した。次いで、重ね合わせた積層体をゴム製の真空袋に入れ、袋内を脱気減圧し、次いで100℃で20分保持した後、一旦常温まで冷まし、袋から取り出した。更に、オートクレーブ装置に入れ、圧力約10〜14kg/cm、温度140℃で20分間、加圧加熱して合わせガラス加工を行った。得られた合わせガラスについて外観を目視評価し、下記基準で評価した。
○: ガラス内部のフィルムにシワ、うねりがみられず、外観が良好
△: ガラス内部のフィルムにシワ、うねりがみられないが、曇りが見られる
×: ガラス内部にシワ、うねりが見られる
××: ガラス内部にシワ、うねりが見られ、曇りも見られる
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート([η]=0.64dl/g、Tg=78℃)を溶融後、ダイより押出し、常法により冷却ドラムで冷却して未延伸フィルムとし、次いで縦方向に3.2倍に延伸した。引き続いて110℃で予熱し、横方向に140℃で3.6倍に延伸し、230℃で熱固定した後に、180℃から90℃まで段階的にフィルムを冷却しつつ、テンター内で横方向に3.6%弛緩熱処理を行い、厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。なお、滑剤としての微粒子は使用しなかった。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
235℃で熱固定した後に、180℃から90℃まで段階的にフィルムを冷却しつつ、テンター内で横方向に3.0%弛緩熱処理を行った以外は実施例1と同様の方法により、厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
230℃で熱固定した後に、180℃から90℃まで段階的にフィルムを冷却しつつ、テンター内にて横方向に1.5%弛緩熱処理を行った以外は実施例1と同様の方法により、厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
ポリエチレンテレフタレート([η]=0.62dl/g、Tg=78℃)を溶融後、ダイより押出し、常法により冷却ドラムで冷却して未延伸フィルムとし、110℃で同時に縦方向に3.4倍、横方向に3.6倍に延伸し、225℃で熱固定した後、190℃にて縦方向および幅方向にそれぞれ1.0%弛緩熱処理を行い、厚さ100μmのポリエステルフィルムを得た。なお、滑剤としての微粒子は使用しなかった。評価結果を表1に示す。
[実施例5]
ポリエステルフィルムの重量を基準として、平均粒径1.7μmのシリカフィラーを0.008重量%含有させた以外は実施例1と同様の方法により、厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの評価結果を表1に示す。
[比較例1]
220℃で熱固定した後に、テンター内で縦方向、横方向のいずれの方向にも弛緩熱処理を行わなかった以外は実施例1と同様の方法により、厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
235℃で熱固定した後に、180℃から90℃まで段階的にフィルムを冷却しつつ、テンター内で横方向に4.0%弛緩熱処理を行い、更に、テンター中でフィルムの両端部近傍に刃を入れてフィルムをクリップ把持部から切り離し、引取りロールの速度をテンター内のクリップ速度よりも0.5%遅くして、185℃で縦方向に弛緩熱処理をする以外は、実施例1と同様の方法により、厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
ポリエステルフィルムの重量を基準として、平均粒径1.7μmのシリカフィラーを0.008重量%含有させた以外は比較例2と同様の方法により、厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの評価結果を表1に示す。
Figure 2009208980
本発明のポリエステルフィルムを合わせガラスの中間膜として用いることにより、合わせガラス、特にわん曲状の合わせガラスに加工された後もポリエステルフィルム部分にシワが生じることなく、優れた外観性の合わせガラスを提供することができる。

Claims (4)

  1. 150℃、30分熱処理後のフィルム長手方向の熱収縮率が0.6%以上1.2%以下、幅方向の熱収縮率が0.15%以上1.0%以下であることを特徴とする合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム。
  2. 全光線透過率が88%以上、ヘーズが1.0%以下である請求項1に記載の合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム。
  3. ポリエステルの主たる成分がエチレンテレフタレートである請求項1または2に記載の合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の合わせガラス中間膜用ポリエステルフィルム、およびその両面にガラス板が配置された構造を含む合わせガラス。
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