JP2009204781A - レンズシート、ディスプレイ用光学シート及びそれを用いたバックライト・ユニット、ディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入射面と出射面とを備える光透過性の基材2において、前記出射面に一定のピッチで配列された単位プリズム5と、前記入射面に入射光制御要素3とを備えたプリズムシートであり、前記単位プリズム5と前記入射光制御要素3とが物理的にアライメントされてなることを特徴とするレンズシート1。
【選択図】 図12
Description
このプリズムは光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)である。BEFは、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
プリズムの反復的アレイ構造が1方向のみの並列では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能であり、水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、プリズム群の並列方向が互いに略直交するように、2枚のシートを重ねて組み合わせて用いられる。
BEFに代表されるプリズムの反復的アレイ構造を有する輝度制御部材をディスプレイに採用する旨が開示されている特許文献としては、特許文献1乃至3に例示されるように多数のものが知られている。
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライト・ユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
すなわち請求項1の発明は、入射面と出射面とを備える光透過性の基材において、前記出射面に一定のピッチで配列された三角プリズムを備えたプリズムシートであり、前記三角プリズムの頂角は70度以上110度以下であり、前記入射面には入射光制御要素が形成されてなり、前記入射光制御要素と前記三角プリズムとが物理的にアライメントされてなることを特徴とするレンズシートである。
請求項4の発明は、請求項2に記載のレンズシートにおいて、前記凸部が台形プリズム形状であり、該傾斜側面の開き角度が0度以上90度以下であることを特徴とする。
図12は、本発明の実施の形態に係るバックライト・ユニット及びディスプレイ装置の一例を示す側面図である。
まず本発明の実施の形態に係るバックライト・ユニットは、ランプハウス43内に収納されたシリンダー形状の複数の光源41と、各光源41からの光Hを、偏光板31,33に挟まれた液晶35に供給する光学シート39を備えてなる。光学シート39は光源からの光Hを拡散して出射する拡散板25とレンズシート1とが粘着材又は接着材28にて積層一体化された構成となっている。なお、図中45は、複数の光源41の背面側に配置された光反射板45である。
また、本発明の実施の形態に係るディスプレイ装置は、前述の光源41と光学シート1とさらにその上に液晶パネル32を含んだ装置である。この場合は、ディスプレイ装置は液晶表示装置を示すが、これに限らず、上述の光学シート39を含んだ、投射スクリーン装置、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等画像を光により表示する表示装置であればその種類は問わない。また一方で入射光を制御するレンズシート1として、例えば太陽電池等の集光用として使用することなども可能である。
図2(a)は、レンズシート1の別の構成例を示す斜視図であり、図2(b)は入射光制御レンズ3と単位プリズム5の拡大図である。この構成においては単位プリズム5の頂部C3と入射光制御レンズ3の凸部303の頂部C4とが一致している。
本発明のレンズシート1は、上述のように単位プリズム5の谷間又は頂部と、入射光制御レンズ3の凸部303の頂部とを一致させることで、単位プリズム5と入射光制御レンズ3との間にモアレ干渉縞が生じることを抑制し、出射分布形状は、歪みの無い対称な特性となる。そして入射光制御レンズ3により単位プリズム5への入射光が制御され、図10における視覚分布のXの点(±45°近辺)への出射光量を増やし、どの角度からディスプレイを見てもディスプレイ用途として十分な光量を得ることが可能となるレンズシート1を提供することが出来る。
このようにして設計された本発明のレンズシート1を構成する単位プリズム5は図9に示されるように、屈折/全反射により正面方向への集光効果が得られる。
例えば、紫外線硬化樹脂プロセスにより単位プリズム5及び入射光制御レンズ3を形成した場合、その透光性基材フィルムの基材厚さTは、50um以下だとシワが出てしまうので、50μm<Tである必要がある。
さらにまた使用するバックライト・ユニットやディスプレイ装置のサイズによりその基材厚みは変化する。例えば、対角37インチサイズ以上のディスプレイ装置では基材厚さTは0.05mmから5mmが望ましい。
図8に示されるように、本発明のレンズシート1の入射光制御レンズ3の凸部303の開き角は90度以下のため、拡散板25から出射される光のうち凸部303頂部から入射する光は、凸部303の傾斜側面で屈折透過し、凹部301からレンズシート1へ入射する(光a)か、又は凸部303の屈折率と空気層の屈折率との差による全反射しレンズシート1へと入射する(光b)。そのため、凸部303の頂部が拡散板25と積層一体化する前後で光学特性は大きく変化しない。
しかしながら、凸部303の形状は視覚分布におけるXの点の光強度に影響を与えるため、丸み部は、凸部303の高さTの50%以下の範囲であることが望ましい。50%以下の範囲であれば、丸み部は粘着材又は接着材28に埋没されるため、その光学特性に与える影響は小さくなる。
図5(a)は凸部303が三角プリズム形状である場合の例である。
図5(b)は、図5(a)の頂部が丸みを帯びた場合の例である。
図5(c)は凸部303が台形プリズム形状である場合の例である。
図5(d)は、図5(c)の頂部が丸みを帯びた場合の例である。
図6(a)は凸部303が直方形状である場合の例である。
図6(b)は、図6(b)の頂部が丸みを帯びた場合の例である。
図6(c)は凸部303が台形プリズム形状であり、凹部301との接合部が丸みを帯びた場合の例である。
図6(d)は2つ以上の凸部303を組み合わせた場合の例であり、粘着材又は接着材28に埋没する凸部303と、入射光制御を目的とする凸部303との機能を分離している。
図7(a)及び図7(b)は、凸部303の頂部が丸みを帯びた台形プリズム形状の際に、粘着材又は接着材28に埋没し、凸部の頂部が拡散板25と接触する場合と、接触しない場合の例である。凸部303の頂部が丸みを帯びることで、拡散板25と接触する場合においても、粘着材又は接着材28が拡散板25と凸部303との間に充填される。
図7(c)及び図7(d)は、凸部303が台形プリズム形状の際に、粘着材又は接着材28に埋没する場合と、埋没せず粘着材又は接着材28の表面で接合する場合の例である。凸部303が台形形状であるため、頂部と粘着材又は接着材28とが面で固定されるため、十分な剥離強度が得られる。
光反射層401としては、白色である二酸化チタン(TiO2)等粉末を透明な接着剤等の溶液に混合して作製されたものや、金属反射膜等が挙げられる。例えば白色である二酸化チタンを用いた反射層においては、印刷法やコーティングによって形成することが可能である。
しかしながら、本発明の実施の形態では、レンズシート1の線膨張係数が小さいことを考慮し、拡散板25の線膨張係数を、7.0×10−5(cm/cm/℃)以下とすることにより上述の変形を防止することが可能である。
なお、レンズシート1を押出しの方法で材料としてポリカーボネートを用いて作成する場合は、線膨張係数が他の透明樹脂とほぼ同等であるためそりは発生しない。
ここで拡散フィルムとは、透光性の基材上の一方の面に、拡散ビーズが塗布されて形成される。このような拡散フィルムを本発明のレンズシート1及び光学シート39の上にのせることで、拡散ビーズがマイクロレンズと同様の集光機能を発揮し、更なる輝度向上に寄与するためである。また、これによりレンズシート1を構成する単位プリズム5と表示装置の画素との間に生じるモアレ干渉縞を抑制することも可能である。
さらにディスプレイ装置もますます大型化の一途をたどっており、それに伴い光学シート1のサイズも大きくなっていくが、本願発明の光学シート1は薄くて強度が強く、さらに表示品位も優れているためこういった大型ディスプレイ装置にも十分に使用できる。
2軸延伸易接着PETフィルム基材上にUV硬化性樹脂を用いて、ピッチが100um、プリズム頂角が90度の単位プリズムを形成し、反対側の面にはピッチが200um、凸部形状を台形プリズム形状とし、凸部の幅が40um、台形プリズムの開き角を30度、高さを60umの入射光制御レンズを形成し、レンズシートを作製した。
(実施例2)
2軸延伸易接着PETフィルム基材上にUV硬化性樹脂を用いて、ピッチが100um、プリズム頂角が90度の単位プリズムを形成し、反対側の面にはピッチが100um、凸部形状を台形プリズム形状とし、凸部の幅が50um、台形プリズムの開き角を30度、高さを60umの入射光制御レンズを形成し、レンズシートを作製した。
(実施例3)
ピッチが100um、プリズム頂角が90度の単位プリズムと、ピッチが200um、凸部形状を台形プリズム形状とし、凸部の幅が40um、台形プリズムの開き角を30度、高さを60umの入射光制御レンズをPC樹脂にて押出成形し、レンズシートを作製した。
結果、実施例1は輝度が高く、45度近辺にも十分な光量が出射されていることを確認した。実施例2は、45度近辺に十分な光量が出射されていることを確認したが、正面方向の輝度が低かった。実施例3は、実施例1よりも更に正面輝度が高くなった。
結果、一体化する前後で輝度の差は2%程度しか生じない結果が得られた。
結果、拡散フィルムをのせる前より輝度が上昇し、且つ斜め方向から見ても輝度の変動が小さい、表示品位の良いディスプレイを得ることが出来た。
Claims (12)
- 入射面と出射面とを備える光透過性の基材において、
前記出射面に一定のピッチで配列された単位プリズムを備えたプリズムシートであり、
前記単位プリズムの頂角は70度以上110度以下であり、
前記入射面には入射光制御要素が形成されてなり、
前記入射光制御要素と前記単位プリズムとが物理的にアライメントされてなることを特徴とするレンズシート。 - 前記入射光制御要素が、凹凸形状を有する入射光制御レンズであり、
前記入射光制御レンズは、略平坦面を有する凹部と、前記単位プリズム群の谷部又は頂部にアライメントされた凸部とを有し、
前記入射光制御レンズのピッチは、前記単位プリズムのピッチの整数倍であることを特徴とする、請求項1に記載のレンズシート。 - 前記凸部が三角プリズム形状であり、該頂角が90度以下であることを特徴とする、請求項2に記載のレンズシート。
- 前記凸部が台形プリズム形状であり、該傾斜側面の開き角度が0度以上90度以下であることを特徴とする、請求項2に記載のレンズシート。
- 前記入射光制御レンズにおいて、前記凸部の占める割合が40%以下であることを特徴とする、請求項2に記載のレンズシート。
- 前記凸部の頂部は丸みを帯びた湾曲部1を有し、
該湾曲部1は、前記凸部の高さの50%以下の範囲であることを特徴とする請求項2に記載のレンズシート。 - 前記凸部の頂部に光反射層が形成してなることを特徴とする、請求項2に記載のレンズシート。
- 前記単位プリズムの頂部が丸みを帯びた湾曲部2を有し、
該湾曲部2の幅は、前記単位プリズムのピッチの15%以下であることを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載のレンズシート。 - 光源から入射する光を拡散させ出射する拡散板と、
請求項1〜8の何れか1項に記載のレンズシートとが、前記入射光制御レンズの頂部を介して粘着材又は接着剤にて積層一体化されてなることを特徴とする光学シート。 - 表示画像を規定する画像表示素子と、
前記画像表示素子の背面に、光源と、請求項1〜8の何れか1項に記載のレンズシート、又は請求項9に記載の光学シートを少なくとも1枚以上備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニット。 - 前記画像表示素子と、請求項1〜8の何れか1項に記載のレンズシート又は請求項9に記載の光学シートとの間に、
透光性の基材の一方の面に樹脂フィラーが配置されてなる拡散フィルムが設置されることを特徴とする、請求項10に記載のディスプレイ用バックライト・ユニット。 - 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、
前記画像表示素子の背面に、請求項10又は11記載のディスプレイ用バックライト・ユニットを備えることを特徴とする表示装置。
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