JP2009204267A - セラミックス製クーラー - Google Patents
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Abstract
【課題】保冷材を冷凍する事前準備が不要で、氷を用意する必要もなく、軽量で、かつ出先でも飲料物或いは食品などを容易に冷却または保冷することができ、さらに保温することも可能なセラミックス製クーラーを提供する。
【解決手段】本発明のセラミックス製クーラー1は、表面に多数の気孔を有する多孔質セラミックス2からなり、気孔に含有させた液体(主として水)が気化することにより被冷却物を冷却するセラミックス製クーラーである。このセラミックス製クーラーは、多孔質セラミックスにて形成されているため、軽量であり持ち運びも容易である。また、保冷材を冷凍する事前準備が不要で、氷を用意する必要もなく、気孔に水を含有させるだけで飲料物或いは食品などを容易に冷却または保冷することができる。さらに、多孔質セラミックスにて形成されているため、暖かいものの保温も可能である。
【選択図】図5
【解決手段】本発明のセラミックス製クーラー1は、表面に多数の気孔を有する多孔質セラミックス2からなり、気孔に含有させた液体(主として水)が気化することにより被冷却物を冷却するセラミックス製クーラーである。このセラミックス製クーラーは、多孔質セラミックスにて形成されているため、軽量であり持ち運びも容易である。また、保冷材を冷凍する事前準備が不要で、氷を用意する必要もなく、気孔に水を含有させるだけで飲料物或いは食品などを容易に冷却または保冷することができる。さらに、多孔質セラミックスにて形成されているため、暖かいものの保温も可能である。
【選択図】図5
Description
本発明は、例えばペットボトルやワインボトル内の飲料物、或いは食品などを冷却または保冷することができるセラミックス製クーラーに関する。
従来より、ペットボトルや缶入り飲料物を保冷するものとして、例えば、高分子吸水体に水分を吸水させて冷蔵・冷凍したシート材を、容器に当接させて容器内の冷蔵飲料物を保冷する容器入り冷蔵飲料の保冷シート(特開2000−142838号公報)などが提案されている。また、ワインボトルを冷却または保冷するものとして、ワインボトルの周囲に氷や氷水を配して冷却するワインクーラーが一般的に使用されている。
しかし、前者のものは、高分子吸水体など保冷材を事前に冷凍する必要があり煩雑であった。他方、後者のものも、冷却するためには、氷を用意する必要があり煩雑であった。
特開2000−142838号公報
そこで、本発明の課題は、保冷材を冷凍する事前準備が不要で、氷を用意する必要もなく、軽量で、かつ出先でも飲料物或いは食品などを容易に冷却または保冷することができ、さらに保温することも可能なセラミックス製クーラーを提供することにある。
上記課題を解決するものは、表面に多数の気孔を有する多孔質セラミックスからなり、前記気孔に含有させた液体が気化することにより被冷却物を冷却することを特徴とするセラミックス製クーラーである。
前記多孔質セラミックスは、ゲルキャスティング法により成形されており、スラリーに起泡剤が混入されて前記気孔が形成されていることが好ましい。前記気孔は連続気孔であることが好ましい。前記セラミックス製クーラーはボトルクーラーであり、前記多孔質セラミックスからなり内部にボトルを収納可能に構成された本体部と、前記ボトルの上部に被嵌して該ボトルを前記本体部に係止するための環状体と、該環状体を前記本体部に装着するための装着帯とを有し、前記本体部は前記装着帯を嵌入するための凹条部を備えていることが好ましい。前記本体部は、両側にそれぞれ把持用凹部を有していることが好ましい。
請求項1に記載した発明によれば、保冷材を冷凍する事前準備が不要で、氷を準備する必要もなく、軽量で、かつ出先でも飲料物或いは食品などを容易に冷却または保冷することができ、さらに保温することも可能である。
請求項2に記載した発明によれば、上記請求項1の効果に加え、気孔率が高くより冷却能が高いセラミックス製クーラーを構成できる。
請求項3に記載した発明によれば、上記請求項1または2の効果に加え、保水性が高くより冷却能が高いセラミックス製クーラーを構成できる。
請求項4に記載した発明によれば、上記請求項1ないし3の効果に加え、携帯容易なボトルクーラーを構成できる。
請求項5に記載した発明によれば、上記請求項4の効果に加え、把持容易なボトルクーラーを構成できる。
請求項2に記載した発明によれば、上記請求項1の効果に加え、気孔率が高くより冷却能が高いセラミックス製クーラーを構成できる。
請求項3に記載した発明によれば、上記請求項1または2の効果に加え、保水性が高くより冷却能が高いセラミックス製クーラーを構成できる。
請求項4に記載した発明によれば、上記請求項1ないし3の効果に加え、携帯容易なボトルクーラーを構成できる。
請求項5に記載した発明によれば、上記請求項4の効果に加え、把持容易なボトルクーラーを構成できる。
本発明は、表面に多数の気孔を有する多孔質セラミックスからなり、気孔に含有させた液体が気化することにより被冷却物を冷却するセラミックス製クーラーを実現した。
図1は本発明のセラミックス製クーラーの一実施例の正面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1に示したセラミックス製クーラーの平面図であり、図4は図1に示したセラミックス製クーラーの底面図であり、図5は図1に示したセラミックス製クーラーの使用状態を示す斜視図である。
この実施例のセラミックス製クーラー1は、表面に多数の気孔を有し、気孔に含有させた液体が気化することにより被冷却物を冷却する多孔質セラミックス2を備えたセラミックス製ボトルクーラーであって、図5に示すように、多孔質セラミックス2からなり内部にボトル30を収納可能に構成された本体部3と、ボトル30の上部に被嵌してボトル30を本体部3に係止するための環状体4と、環状体4を本体部3に装着するための装着帯5とを有し、本体部3は装着帯5を嵌入するための凹条部6と両側にそれぞれ把持用凹部7を有している。以下、各構成について順次詳述する。
本体部3は多孔質セラミックス2からなり、内部にボトル30を収納可能に構成されている。具体的には、本体部3は、図2に示すように、上端部が開口した有底多角筒状体に構成されており、この上端開口からペットボトルやワインボトルなどのボトル30を挿入すると、多孔質セラミックス2がボトル30を囲繞するように構成されている。
そして、多孔質セラミックス2からなる本体部3は、表面に多数の気孔を有し、気孔に含有させた液体が気化することにより被冷却物(ボトル30)を冷却することができる。具体的には、気孔に液体(主として水)を含浸させると、水が本体部3から気化熱を奪って気化するため本体部3が冷却され、その収納空間8に配されたボトル30も冷却される。
本体部3を構成する多孔質セラミックス2は、ゲルキャスティング法により成形されており、スラリーに起泡剤が混入されて連続気孔が形成されている。このゲルキャスティング法による多孔質セラミックスの成形方法とは、重合前のスラリーに気泡を導入し重合を開始させることで多孔質セラミックスを得る方法である。この方法によると、80%以上の高い気孔率を有する多孔質セラミックスの成形が可能であり、冷却能がより高いセラミックス製クーラーを構成できる。また、このゲルキャスティング法による多孔質セラミックスの成形方法では連続気孔が形成されるため、保水性が高くより冷却能が高いセラミックス製クーラーを構成できる。
具体的には、本体部3を構成する多孔質セラミックス2は、焼成時に熔融しない骨格成分と焼成時に熔融する熔融成分とを含有するスラリーを調製する工程と、該スラリーにゲル化剤および気泡を混入する工程と、成形する工程と、乾燥する工程と、400〜1300℃の焼成温度で焼成する工程とを経て作製されている。
「焼成時に熔融しない骨格成分」とは、焼成時に他の成分と反応する、反応しないとにかかわらず、粒子を残存する成分のことを言い、例えば、カオリナイト、ハロイサイト、モンモリロナイト、セリサイト、パイロフィライト、タルク等のアルミノケイ酸塩、石英、ワラストナイト等が好適に利用できる。他方、「焼成時に熔融する熔融成分」とは、焼成時に他の成分と反応する、もしくはその成分単味で溶融し、粒子として残存しない成分のことを言い、例えば長石やガラスなどが好適に利用できる。
スラリーの調製は、基本的には、「焼成時に熔融しない骨格成分」と「焼成時に熔融する熔融成分」とを水に懸濁させることにより行うが、「焼成時に熔融しない骨格成分」および「焼成時に熔融する熔融成分」の双方を予め備える原料を水に懸濁させてもよい。このような原料としては、陶磁原料として一般に利用されている粘土鉱物原料や、粘土鉱物の原料山から採掘された原料から粘土や珪石などの利用される部分を抽出した後に残り、通常は利用されずに廃棄されるキラ、ガラスビンや蛍光灯や廃棄された車の窓ガラスやガラス工場から排出されるガラスなどの種々のガラス屑、タイル工場から排出されるタイル屑や釉薬汚泥、火力発電所で石炭を燃やした後に排出される石炭灰(フライアッシュ)、製鉄所などから排出される溶融スラグ、下水の浄化施設等から排出される汚泥を焼却処理した後に排出される汚泥の焼却灰など、産業廃棄物も有効に利用できる。
「ゲル化剤」とは、例えば、メタクリルアミド、アクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチレングリコール、寒天、ゼラチン、アルギン酸塩、カラギーナン、ペクチン、水ガラスなどである。コスト的には、寒天、ゼラチン、アルギン酸塩、水ガラスなどがより好適である。
「気泡を混入する」方法には、例えば、スラリー中に起泡剤として一般に知られている界面活性剤を加えた後、機械的攪拌を行う、超音波等による振動を与える、多孔板(体)に気体を吹き込む、化学的反応により気泡を生じさせるなどの方法が利用できる。ここで界面活性剤としては、陰イオン性の界面活性剤が好ましく使用され、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、脂肪酸塩などが利用でき、また陰イオン性界面活性剤と両性界面活性剤を混合して使用することも可能であり、両性界面活性剤としてラウリルジメチルカルボキシメチルベタインなどが利用できる。
「成形する工程」は、例えば、流動性をもった含気泡スラリーを鋳型に流し込むスリップキャスト、圧力鋳込み、含気泡スラリーの流動性が低下しその可塑性や保形性が高くなった状態のものを使用した射出成形、押し出し成形などが可能である。また、「乾燥する工程」は、50℃〜150℃程度で行い、「焼成する工程」は400〜1300℃の焼成温度で行う。
なお、本願でいう「多孔質セラミックス」とは、陶磁原料に気孔を形成するための軽量化素材を添加し焼成されたものを広く含む概念であり、軽量化素材としては、気泡剤の他、廃ガラスを原材料とした中空ガラスビーズ、有機材料、セラミックスの中空粒子や樹脂ビーズなどでもよい。単気孔を形成する中空ガラスビーズを使用した場合は、例えば素焼き状態で表面に気孔が現れるように形成することが必要であり、より好ましくは気孔率が高く連続気孔が形成されるゲルキャスティング法による多孔質セラミックスが好適である。
そして、本体部3は、図5に示すように、ボトル30の上部に被嵌してボトル30を本体部3に係止するための環状体4と、環状体4を本体部3に装着するための装着帯5とを有している。環状体4は内部の穴がボトル30の上部細径部より大きく形成されており、ボトル30の上部細径部をこの穴内に嵌め入れて使用するように構成されている。また、この環状体4は、図2に示すように、取り付けられた装着帯5により両方向に引張されて、ボトル30の上部開口にてボトル30が本体部3より離脱しないように保持するように作用する。装着帯5はゴム材料などの伸縮材にて形成されており、図1ないし図4に示すように、本体部3の両側面または底面に形成された凹条部6に嵌入されて本体部3に装着可能に構成されている。
さらに、本体部3の両側面には、図1または図5に示すように、把持用凹部7が形成されている。具体的には、この実施例の把持用凹部7は、対向する側面においてそれぞれ水平方向に延在して設けられた各8本の凹条部から構成されており、これら把持用凹部7が防滑作用を奏し、本体部3をより容易に把持することができる。
以上のように、この実施例のセラミックス製ボトルクーラー1は、多孔質セラミックス2にて形成されているため、軽量であり持ち運びが容易で携帯することもできる。また、保冷材を冷凍する事前準備が不要で、氷を用意する必要もなく、出先でも、気孔に水を含有させるだけで飲料物を容易に冷却または保冷することができる。さらに、多孔質セラミックス2にて形成されているため、暖かい飲料物を保温することも可能である。
つぎに、図6または図7に示した本発明のセラミックス製クーラーの他の実施例について説明する。
この実施例のセラミックス製クーラー10と前述したセラミックス製クーラー1との相違は、本体部の形状と把持用凹部の形状のみであり他は同様である。同一構成部分については同一符号を付し説明を省略する。具体的には、この実施例の本体部13は有底円筒体に形成されており、把持用凹部は両側面にそれぞれ設けられた略楕円状凹部17a、17bにて形成されている。
この実施例のセラミックス製クーラー10と前述したセラミックス製クーラー1との相違は、本体部の形状と把持用凹部の形状のみであり他は同様である。同一構成部分については同一符号を付し説明を省略する。具体的には、この実施例の本体部13は有底円筒体に形成されており、把持用凹部は両側面にそれぞれ設けられた略楕円状凹部17a、17bにて形成されている。
(冷却能評価試験)
本発明のセラミックス製クーラーについて冷却能評価試験を行った。
試験装置としては、図8に示すように、アルミ製百葉箱40(900×900×900mm)の上部に被冷却物としてコーンクリート板41(900×900×24mm)を載置し、さらに、コーンクリート板41の上部に、本発明のセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板:900×900×24mm)を載置した。コーンクリート板41の上面と、アルミ製百葉箱40の中央部には、それぞれ熱電対43,44を配して温度計測を行った。試験方法としては、毎朝4時に本発明のセラミックス製クーラー42に給水を行い、熱電対43,44の温度計測を4日間行った。
本発明のセラミックス製クーラーについて冷却能評価試験を行った。
試験装置としては、図8に示すように、アルミ製百葉箱40(900×900×900mm)の上部に被冷却物としてコーンクリート板41(900×900×24mm)を載置し、さらに、コーンクリート板41の上部に、本発明のセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板:900×900×24mm)を載置した。コーンクリート板41の上面と、アルミ製百葉箱40の中央部には、それぞれ熱電対43,44を配して温度計測を行った。試験方法としては、毎朝4時に本発明のセラミックス製クーラー42に給水を行い、熱電対43,44の温度計測を4日間行った。
なお、セラミックス製クーラー42としては、以下のように作製した多孔質セラミックス板を使用した。
まず、廃ガラス55重量%、粘土35重量%、アルミナを主成分とする廃棄物10重量%に水54重量%を加えポットミルで粉砕し、平均粒径10μm、粘性300mPa・sのスラリーを調製した。このスラリーに寒天を0.35重量%加えて攪拌した後、オートクレーブを用いて105℃飽和蒸気圧下で5分間加熱溶解した。このスラリーに起泡剤としてアニオン性界面活性剤、エマールAD−25R(花王製)を0.3重量%加え、泡立て器を用いて機械的な攪拌により容積が3.0倍になるまで起泡した。この攪拌の間、スラリーの温度は約70℃に管理し、寒天がゲル化しないようにした。寒天がゲル化を開始する約40〜50℃の温度に下がる前にこの含気泡スラリーを型に流入し鋳込み成形した。その後、約30分室温で放置し、成形体の温度が下がりゲル化したものを離型し、60℃の乾燥機で3時間乾燥した。この乾燥体を20kwの電気炉で昇温10時間、1050℃で酸化焼成し多孔質セラミックス板を得た。
まず、廃ガラス55重量%、粘土35重量%、アルミナを主成分とする廃棄物10重量%に水54重量%を加えポットミルで粉砕し、平均粒径10μm、粘性300mPa・sのスラリーを調製した。このスラリーに寒天を0.35重量%加えて攪拌した後、オートクレーブを用いて105℃飽和蒸気圧下で5分間加熱溶解した。このスラリーに起泡剤としてアニオン性界面活性剤、エマールAD−25R(花王製)を0.3重量%加え、泡立て器を用いて機械的な攪拌により容積が3.0倍になるまで起泡した。この攪拌の間、スラリーの温度は約70℃に管理し、寒天がゲル化しないようにした。寒天がゲル化を開始する約40〜50℃の温度に下がる前にこの含気泡スラリーを型に流入し鋳込み成形した。その後、約30分室温で放置し、成形体の温度が下がりゲル化したものを離型し、60℃の乾燥機で3時間乾燥した。この乾燥体を20kwの電気炉で昇温10時間、1050℃で酸化焼成し多孔質セラミックス板を得た。
他方、比較例として、アルミ製百葉箱40(900×900×900mm)の上部にコーンクリート板41(900×900×24mm)を載置し、コーンクリート板41の上部に本発明のセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板:900×900×24mm)を載置しない点以外は同様の装置を他に設け、コーンクリート板41の上面とアルミ製百葉箱40の中央部にそれぞれ配した熱電対43,44の温度計測を行った。
(試験結果)
図9に示した冷却能評価試験の試験結果を示したグラフは、コーンクリート板41の上面に配した熱電対43の温度変化であり、点線がセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)を配した場合の温度変化であり、実線がセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)を配しない場合の温度変化である。このグラフから温度が最も上昇する時間帯で、点線の方(セラミックス製クーラー42を使用した方)が約10℃程低くセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)の冷却能が確認された。
図9に示した冷却能評価試験の試験結果を示したグラフは、コーンクリート板41の上面に配した熱電対43の温度変化であり、点線がセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)を配した場合の温度変化であり、実線がセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)を配しない場合の温度変化である。このグラフから温度が最も上昇する時間帯で、点線の方(セラミックス製クーラー42を使用した方)が約10℃程低くセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)の冷却能が確認された。
また、図10に示した冷却能評価試験の試験結果を示したグラフは、アルミ製百葉箱40の中央部に配した熱電対44の温度変化であり、点線がセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)を配した場合の温度変化であり、実線がセラミックス製クーラー42(多孔質セラミックス板)を配しない場合の温度変化である。このグラフでは、温度が最も上昇する時間帯で、点線の方(セラミックス製クーラー42を使用した方)が約3〜5℃程低く、セラミックス製クーラー42から離間した位置においてもその冷却能が確認された。
なお、前述した実施例のセラミックス製クーラーはボトルクーラーまたは多孔質セラミックス板であるが、本発明のセラミックス製クーラーは、これらの形態に限定されるものではなく、被冷却物に隣接させて冷却機能または保冷機能を発揮する形態を広く包含するものであり、例えば、内部に食品などを収容するケースとその蓋体とを多孔質セラミックスにて形成したものなどへ応用することも可能である。
1 セラミックス製クーラー
2 多孔質セラミックス
3 本体部
4 環状体
5 装着帯
6 凹条部
7 把持用凹部
8 収納空間
2 多孔質セラミックス
3 本体部
4 環状体
5 装着帯
6 凹条部
7 把持用凹部
8 収納空間
Claims (5)
- 表面に多数の気孔を有する多孔質セラミックスからなり、前記気孔に含有させた液体が気化することにより被冷却物を冷却することを特徴とするセラミックス製クーラー。
- 前記多孔質セラミックスは、ゲルキャスティング法により成形されており、スラリーに起泡剤が混入されて前記気孔が形成されている請求項1に記載のセラミックス製クーラー。
- 前記気孔は連続気孔である請求項1または2に記載のセラミックス製クーラー。
- 前記セラミックス製クーラーはボトルクーラーであり、前記多孔質セラミックスからなり内部にボトルを収納可能に構成された本体部と、前記ボトルの上部に被嵌して該ボトルを前記本体部に係止するための環状体と、該環状体を前記本体部に装着するための装着帯とを有し、前記本体部は前記装着帯を嵌入するための凹条部を備えている請求項1ないし3のいずれかに記載のセラミックス製クーラー。
- 前記本体部は、両側にそれぞれ把持用凹部を有している請求項4に記載のセラミックス製クーラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008048950A JP2009204267A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | セラミックス製クーラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014031409A (ja) * | 2012-08-02 | 2014-02-20 | Sharp Corp | 熱可塑性樹脂組成物およびその成形体 |
JP2015023973A (ja) * | 2013-07-25 | 2015-02-05 | 長谷製陶株式会社 | 徳利用保温保冷器および保温保冷酒器セット |
JP2016113026A (ja) * | 2014-12-15 | 2016-06-23 | 八千代工業株式会社 | 燃料タンク装置 |
-
2008
- 2008-02-29 JP JP2008048950A patent/JP2009204267A/ja active Pending
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