JP2009203990A - ダンパー装置 - Google Patents

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Shinya Shinozaki
伸哉 篠崎
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【課題】十分な制動力を備えると共に、初期制動力を向上させることができ、更にコンパクト化を図ることができる、ダンパー装置を提供する。
【解決手段】このダンパー装置1は、閉塞部を有するシリンダ20と、ピストン40と、シリンダ20及びピストン40で囲まれる内部空間を外部に連通させる第1流通路と、内部空間を外部に連通させる第2流通路R2と、第1流通路を開閉するシールフランジ38とを有し、シールフランジ38が閉じる方向にピストン40が移動する際に、第2流通路R2を通る空気抵抗によって制動力が付与されるエアダンパー10と、シールフランジ38が閉じる方向にピストン40が移動する際には、ピストン40に連動して回転し、シールフランジ38が開く方向にピストン40が移動する際には、ピストン40に連動しないギヤダンパー70とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車のグローブボックスの開閉動作等の制動に好適に用いられるダンパー装置に関する。
例えば、自動車のグローブボックスには、急に開くのを抑制して、緩やかに開かせるために、ダンパーが用いられている。
従来、この種のダンパーとして、下記特許文献1には、両端部が開口した筒状のシリンダと、シリンダ内を移動するピストンと、シリンダの一端開口部を閉塞するキャップとを備え、前記シリンダは、その一端開口部の内径側に円環状のシール棚を形成すると共に、該シール棚の周縁に外方に延びる延長筒を連続して形成し、前記キャップは、延長筒側に取り付けられる円盤状の基板と、該基板から延びて半径方向に張り出す円環状のシールフランジとを有し、シリンダ内でのピストンの移動に伴う圧力変動で、当該シールフランジを前記シール棚に接離させるように構成されたエアダンパーが開示されている。
そして、グローブボックスが開くと、その荷重によりピストンがキャップから離れる方向に移動し、それによってシリンダ内のピストンとキャップとで囲まれた内部空間が減圧され、オリフィスから外部の空気が吸引されて内部空間に流入する。このときのオリフィスを通る空気の抵抗によってピストンが制動されて、グローブボックスがゆっくりと開くようになっている。
特開2000−65116号公報
上記特許文献1記載のエアダンパーの場合、グローブボックス等が開き始めて、ピストンが移動し始める初期動作状態においては、前記内部空間が十分に減圧されていないため、初期制動力が弱いという問題が生じていた。
また、グローブボックスに収納された荷物が比較的重く、ピストンに作用する荷重が大きい場合、グローブボックスが開く途中で制動力が足りなくなって、急に開いてしまうことがあった。そのため、シリンダの内径やピストンの外径等を大きくして、エアダンパーを大型化して制動力を高めることが考えられるが、この場合には、エアダンパーの設置スペースが大きくなってしまうという問題が生じる。
したがって、本発明の目的は、十分な制動力を備えると共に、初期制動力を向上させることができ、更にコンパクト化を図ることができる、ダンパー装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、一端に閉塞部が設けられた筒状のシリンダと、
該シリンダ内に摺動可能に配置されたピストンと、
前記シリンダ及び前記ピストンで囲まれる内部空間を外部に連通させる比較的大きな流路面積を有する第1流通路と、
前記内部空間を外部に連通させるオリフィス状の第2流通路と、
前記第1流通路に設けられ、前記ピストンが前記閉塞部から離れる方向又は近接する方向に移動するとき開き、それとは逆方向に移動するときには閉じる弁とを有し、
前記弁が閉じる方向に前記ピストンが移動する際に、前記第2流通路を通る空気抵抗によって制動力が付与されるエアダンパーと、
前記弁が閉じる方向に前記ピストンが移動する際には、前記ピストンに連動して回転し、前記弁が開く方向に前記ピストンが移動する際には、前記ピストンの移動から切り離されて連動しない回転ダンパーとを備えていることを特徴とするダンパー装置を提供するものである。
上記発明によれば、弁が閉じる方向にピストンが移動する際、ピストンに連動して回転ダンパーが回転することにより、エアダンパーによる制動力と、回転ダンパーによる制動力とが付与される。このため、エアダンパーを大型化することなくコンパクトな形状で制動力を高めて、荷重が増大したときでも十分な制動力を付与することができる。また、一般にエアダンパーは初期制動力が弱いという欠点を有しているが、回転ダンパーと併用することによって制動力が補われるので、初期制動力を高めて比較的均一な制動力を付与することができる。なお、弁が開く方向にピストンが移動する際には、第1流通路を通して空気が流通するので抵抗が少なくなり、回転ダンパーもピストンに連動しないので、制動力がほとんど付与されず、ピストンの移動を迅速に行わせることができる。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記回転ダンパーは、その外周にギヤを有するギヤダンパーからなり、
前記ピストンには、前記シリンダの他端から突出するロッドが延出されており、
該ロッドには、その軸方向に沿って、前記ギヤダンパーのギヤに歯合するラックが設けられており、
前記ギヤダンパーは、前記シリンダに対して回動可能又は摺動可能に取付けられた支持体を介して、そのギヤを前記ラックに対して接離可能に取付けられており、
前記ロッドには、その軸方向に沿って並列して伸びる往路溝と復路溝とが、軸方向両端部で段差を介して連結されたカム溝が形成されており、
前記支持体には、前記カム溝に嵌合するピンが形成されていて、前記カム溝の段差は、該ピンの進行方向側が低くなっていて、前記ロッドの前記シリンダからの出没動作により、前記ピンが前記カム溝を周回するように構成されており、
前記弁が閉じる方向に前記ピストン及び前記ロッドが移動するとき、前記ピンが前記カム溝の往路溝を通って前記ギヤが前記ラックに歯合し、
前記弁が開く方向に前記ピストン及び前記ロッドが移動するとき、前記ピンが前記カム溝の復路溝を通って前記ギヤが前記ラックから離れるように構成されているダンパー装置を提供するものである。
上記発明によれば、弁が閉じる方向にピストン及びロッドが移動するとき、ピンがカム溝の往路溝を通ってギヤがラックに歯合するので、回転ダンパーが回転して制動力を付与する。したがって、エアダンパーによる制動力と、回転ダンパーによる制動力とが付与されて、荷重が増大したときでも十分な制動力を付与することができる。
また、弁が開く方向にピストン及びロッドが移動するときには、ピンがカム溝の復路溝を通ってギヤがラックから離れるので、回転ダンパーが回転せず、制動力が付与されない。したがって、エアダンパーによる制動力も、回転ダンパーによる制動力も解除されることになり、ピストン及びロッドの移動を迅速に行わせることができる。
本発明のダンパー装置によれば、弁が閉じる方向にピストンが移動する際、ピストンに連動して回転ダンパーが回転することにより、エアダンパーによる制動力と、回転ダンパーによる制動力とが付与される。このため、エアダンパーを大型化することなくコンパクトな形状で制動力を高めて、荷重が増大したときでも十分な制動力を付与することができる。また、回転ダンパーと併用することによって制動力が補われるので、初期制動力を高めて比較的均一な制動力を付与することができる。
以下、図面を参照して、本発明のダンパー装置の一実施形態について説明する。
このダンパー装置1は、例えば、図10,11に示すようなグローブボックス90に取付けられて、その開閉動作を制動するもので、図1〜4に示すように、エアダンパー10と、ギヤダンパー70とで構成されている。
まず、エアダンパー10について説明する。図1に示すように、このエアダンパー10は、一端にキャップ35が装着されることにより閉塞部が設けられ、他端が開口した形状をなす略円筒状のシリンダ20を有している。このシリンダ20内には、ピストン40が摺動可能に配置され、それによりシリンダ20内に、キャップ35とピストン40とで囲まれた内部空間Sが画成されている(図4〜6参照)。
円筒状のシリンダ20には、キャップ35が装着される閉塞部側の内周に、環状のシール段部22が形成されており、このシール段部22の周縁からは、シリンダ本体よりもやや拡径した延長筒24が延設されている。この延長筒24には、切欠き部26及び係止孔28が、周方向に所定間隔を設けて交互に複数設けられている。また、シリンダ20の閉塞部側及び開口部側の外周からは、第1取付孔30aを有する第1取付片30、及び、第2取付孔32aを有する第2取付片32がそれぞれ突設されている。
上記シリンダ20に装着されるキャップ35は、円盤状の基板37と、該基板37の片面から、斜め前方に環状に張り出したシールフランジ38とを有し、それらが軟質の合成樹脂で一体形成されている。また、基板37には、オリフィス状の第2流通路R2が形成されていると共に、同基板37の外周に沿って、位置決め片37a及び係止片37bが交互に複数形成されている。よって、位置決め片37aを切欠き部26に嵌入させると共に、係止片37bを係止孔28に係合させることにより、キャップ35がシリンダ20に回り止めされて装着されるようになっている。
上記のシールフランジ38が、本発明における弁をなしている。すなわち、このシールフランジ38は、内部空間Sを外部に連通させる比較的大きな流路面積を有する第1流通路R1(図6参照)に配置されている。そして、図5に示すように、ピストン40がキャップ35から離れる方向に移動して、内部空間Sが減圧されると、シールフランジ38がシール段部22に当接して、第1流通路R1を閉じ、一方、図6に示すように、ピストン40がキャップ35に近接する方向に移動して、内部空間Sが加圧されると、シールフランジ38がシール段部22から離れて、第1流通路R1を開くように構成されている。
この実施形態のエアダンパー10は、図5に示すように、ピストン40がキャップ35から離れる方向に移動するとき、内部空間Sが減圧されてシールフランジ38が閉じ、第2流通路R2を通る空気の流入抵抗によって、制動力が付与されるようになっている。
上記シリンダ20内に配置されるピストン40は、有底円筒状をなしており、その外壁に、シリンダ20内周に当接する一対の環状のシール突起41,41がそれぞれ形成され、ピストン40外周とシリンダ20内周との隙間をシールしながら、ピストン40がシリンダ20内を摺動するようになっている。
また、ピストン40の、キャップ35とは反対側の片面からは、前記シリンダ20の他端開口部から突出すると共に、ピストン40の移動に伴って、シリンダ20の開口部から出没するロッド45が延出されている。このロッド45は、天井壁46と、この両側から立設した側壁47,47とを有し、図4に示すように、底面側が開口した中空枠状をなしている。このロッド45の開口部に、ラック50aが形成されたラック板50が挿入固定され、後述するギヤ80に歯合するラック50aが、ロッド45の軸方向に沿って配置されている。また、ロッド45の軸方向先端からは、第3取付孔52aを有する第3取付片52が突設している。
図1〜3及び図9に示すように、ロッド45の一方の側壁47には、その軸方向に沿って並列して伸びると共に、軸方向両端部で段差57,57を介して連結された周回するカム溝53が形成されている。すなわち、ロッド45の一方の側壁47に形成されたカム溝53は、天井壁46側に配置された往路溝54と、底面開口側に配置された復路溝55とが軸方向に並列して伸び、両溝54,55の端部どうしが段差57,57を介して連結されて周回状をなしている。
また、往路溝54の底面は、ロッド45先端から基端に向けて徐々に高くなる傾斜面をなし、復路溝55の底面は、ロッド45基端から先端に向けて徐々に高くなる傾斜面をなし、ロッド45先端側の段差57は、往路溝54側が低く復路溝55側が高くなり、ロッド45基端側の段差57は、往路溝54側が高く復路溝55側が低くなるように形成されている。
そして、上記カム溝53には、後述する支持体60のピン65が嵌入し、ロッド45の出没動作に伴って、カム溝53内を周回移動するようになっている。すなわち、ロッド45がシリンダ20内に完全に没入しているときは、ピン65は往路溝54の先端側に位置している(図9(a)参照)。ロッド45がシリンダ20の開口部から突出していくと、ピン65が往路溝54の先端側から基端側に進行し、ロッド45全てがシリンダ20から突出すると、ピン65がロッド45基端側の段差57を通って、復路溝55側の基端側へ移動する(図9(b)参照)。
その状態で、ロッド45がシリンダ20内に没入していくと、ピン65が復路溝55の基端側から先端側に進行する(図9(c)参照)。そして、ロッド45がシリンダ20の奥まで入り込むと、ピン65が、ロッド45先端側の段差57を通って、往路溝54側の先端側に復帰するようになっている(図9(a)参照)。
上記のように、ピン65は、往路溝54及び復路溝55の高低に沿って、すなわち、低い位置から高い位置に向かって進行すると共に、往路溝54から復路溝55又は復路溝55から往路溝54へ移動するときには、進行方向側が低くなった段差57を通って、高い側から低い側へ落ち込むことにより、逆戻りせずに周回するようになっている。
上記エアダンパー10には、シリンダ20に対して回動可能に取付けられた支持体60を介して、ギヤダンパー70が装着されている。図1に示すように、支持体60は、略長方向の板状をなし、その裏面側の長手方向一側部には、所定高さの台座を介して挿入筒部62が突設していると共に、同支持体60の長手方向他側部の上端縁から突設した突片の裏面側から、前記カム溝53に嵌合するピン65が突設されている。そして、前記挿入筒部62がシリンダ20の第2取付孔32aに挿入され、同挿入筒部62が第2取付孔32aにボルト及びナット等の図示しない固定手段で回動可能に固定されている。
上記支持体60の裏面側に、ギヤダンパー70が取付けられている。図7,8を参照すると、このギヤダンパー70は、一側部が開口した有底枠状の収納室72を有するハウジング71と、前記収納室72内に回転可能に収納される回転体75とを有している。ハウジング71の収納室72の底部中心には支軸73が突設され、支軸73の頂部外周には環状突起73aが形成されている。また、支軸73の外周には、所定間隔を設けて筒状壁74が立設されている。
一方、回転体75は、円形の基板76と、この基板76の下面に形成された大径筒部77と、同じく基板76の下面に上記大径筒部77の内側に同心的に形成された小径筒部81とを有し、大径筒部77と小径筒部81との間が環状溝83をなしている。また、基板76の上面にはギヤ80が一体に形成されている。基板76の下面中心部には、ギヤ80の内部に向けて、ハウジング71の支軸73に嵌着される軸孔84が形成されている。軸孔84の内端部には、支軸73の環状突起73aが嵌合する拡径部84aが形成されている。更に、大径筒部77の外周には、Oリング85が装着され、Oリング85は、ハウジング71の収納室72内周と大径筒部77外周との間に配置されるようになっている。
したがって、ハウジング71の筒状壁74を回転体75の環状溝83に挿入しつつ、回転体75の軸孔84に、ハウジング71の支軸73を挿入し、支軸73の環状突起73aを、軸孔84の拡径部84aに嵌合させることにより、回転体75がハウジング71に対して回転可能に取付けられる。そして、回転体75が回転するとき、Oリング85がハウジング71及び回転体75と摺接して適度な制動力が得られる。また、Oリング85で封止された、ハウジング71と回転体75との隙間にグリス等を充填しておけば、より滑らかな制動力を得ることができる。
そして、図9(a)に示すように、ピストン40がキャップ35から離れる方向に移動し、シールフランジ38が閉じて、ピストン40にエアダンパー10による制動力が付与されるときは、ロッド45がシリンダ20の開口部から突出していくため、ピン65が往路溝54を通って移動し、支持体60がロッド40に近接するように回動し、回転体75のギヤ80が、ロッド45のラック50aに歯合するようになっている。また、図9(c)に示すように、ピストン40がキャップ35に近づく方向に移動し、シールフランジ38が開いて、エアダンパー10による制動力が付与されないときには、ロッド45がシリンダ20内に没入していくため、ピン65が復路溝55を通って移動し、支持体60がロッド40から離れるように回動し、回転体75のギヤ80が、ロッド45のラック50aから離れるようになっている。
次に上記構成からなるダンパー装置1の使用方法について説明する。この実施形態のダンパー装置1は、図10,11に示すグローブボックス90の開閉に用いられる。
すなわち、図10に示すように、インストルメントパネル側には、正面側が開口したボックス状の収容部100が形成されている。この収容部100の開口部に、同じくボックス状をなしたグローブボックス90が支軸91を介して開閉可能に取付けられている。
収容部100の側壁101には、取付ピン103が突設されている。また、側壁101に形成された切欠き105を通して、グローブボックス90の側壁93から突設した取付ピン95が突出している。そして、図10に示すように、ダンパー装置1の第1取付孔30a、第3取付孔52aに、取付けピン103、95をそれぞれ挿入し、ボルト等の固定手段によって回動可能に固定することにより、ダンパー装置1が装着されている。また、グローブボックス90の前壁96の上辺には、図示しないロック装置のノブ98が配置されている。
そして、前記ノブ98を引き上げて、グローブボックス90を収容部100から開くと、その自重によりロッド45がシリンダ20内から引き出されて、それに伴ってピストン40がキャップ35から離れる方向に移動し、シールフランジ38がシール段部22に当接して第1流通路R1を閉じることにより、内部空間Sが減圧され、図5に示すように、オリフィス状の第2流通路R2から空気が吸引されて、その流入抵抗によりピストン40が制動される。このとき、支持体60のピン65が往路溝54を移動し、該ピン65を介して支持体60がロッド45に近接するように回動するため、図3、4及び図9(a)に示すように、ラック50aにギヤ80が歯合した状態となり、ピストン40の移動に連動して、ギヤダンパー70の制動力が付与される。
上記のように、グローブボックス90が開いて、シールフランジ38が第1流通路R1を閉じる方向にピストン40が移動するときには、ピストン40に連動してギヤダンパー70が回転するようになっているので、エアダンパー10による制動力と、ギヤダンパー70による制動力とが付与される。
このため、エアダンパー10を大型化することなくコンパクトな形状で制動力を高めて、荷重が増大したときでも十分な制動力を付与することができ、グローブボックス90をゆっくりと開くことができる。また、前述したように、一般にエアダンパー10は初期制動力が弱いという欠点を有しているが、回転ダンパーであるギヤダンパー70と併用することによって、その制動力が補われるので、初期制動力を高めて比較的均一な制動力を付与することができる。
そして、グローブボックス90が最大限開かれると、ピン65が、ロッド45基端側の段差57を通り、往路溝54側から復路溝55側へ落ち込むように移動して、ピン65が復路溝55側に位置する。それにより、ピン65を介して支持体60が回動して、ラック50aからギヤ80が離れて(図9(b)参照)、ギヤダンパー70による制動力が作用しない状態に切り替わる。
このとき、段差57は、ピン65の進行方向が低くなっているので、ピン65が再度往路溝54側へ移動しようとしても、ピン65が低い位置から高い位置へと段差57を乗り越えなければならず、それによりピン65が往路溝54側へ再度移動してしまうことが防止され、ギヤ80がラック50aから離れた状態に確実に保持することができる。
上記状態から、グローブボックス90が閉じる方向に回動すると、シリンダ20内にロッド45が押し込まれて、それに伴ってピストン40がキャップ35に近づく方向に移動し、シールフランジ38によりシールされた内部空間Sが加圧される。その結果、図6に示すように、シールフランジ38がめくれあがるようにして、シール段部22から離れて第1流通路R1が開き、第1流通路R1を通して空気を外部へ排出することができるようになるので、エアダンパー10による制動力が解除される。
このとき、前述したように、支持体60のピン65は復路溝55を通るので、支持体60がロッド45から離れるように回動し、ラック50aからギヤ80が離れて、ギヤダンパー70による制動力も解除される(図9(b),(c)参照)。したがって、ほとんど制動力が付与されない状態となり、軽い力でピストン40をスムーズに移動させることができ、グローブボックス90を迅速に閉めることができる。
また、グローブボックス90を奥まで押し込んで、収納部100を完全に閉めると、支持体60のピン65が、ロッド45先端側の段差57を通り、復路溝55側から往路溝54側へ落ち込んで往路溝54側に移動し、図9(a)に示すように、ラック50aにギヤ80が歯合した状態に再度切り替わる。この状態でも、前述したように、段差57の高低差により、ピン65が復路溝55側へ再移動することが防止され、ギヤ80がラック50aに歯合した状態に確実に保持される。
ところで、上記実施形態では、ピストン40がシリンダ20の閉塞部から離れる方向に移動したときに、エアダンパー10及びギヤダンパー70による制動力が付与されるように構成されているが、これとは逆に、ピストン40がシリンダ20の閉塞部に近接する方向に移動したときに、エアダンパー10及びギヤダンパー70による制動力が付与されるように構成してもよい。
また、ギヤダンパー70の基板76とギヤ80とを別体で構成し、両者の間に図示しないワンウェイクラッチを介在させて、ギヤ80を基板76に対して回動可能に取付け、ギヤ80がラック50aに常時歯合するように支持体60をシリンダ20に固定し、弁が閉じる方向にピストン40及びロッド45が移動するとき、ワンウェイクラッチがギヤ80の回転をエアダンパー10に伝えて制動力を付与し、弁が開く方向にピストン40及びロッド45が移動するとき、ギヤ80の回転に対してワンウェイクラッチが空転してエアダンパー10に回転力を伝達しないように構成してもよい。これによれば、ワンウェイクラッチを利用することにより、ダンパー装置を更にコンパクト化し、動作も確実にすることができる。
また、ギヤダンパー70の代わりに、ギヤ80を有しない回転ダンパーを用い、ピストン40に連結された紐等を回転ダンパーに連結させて、ピストン40の移動によって回転ダンパーが回転するように構成してもよい。
本発明のダンパー装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 同ダンパー装置の斜視図である。 同ダンパー装置の正面図である。 同ダンパー装置の断面図である。 同ダンパー装置において、ピストンが閉塞部から離れる方向に移動する際の、要部拡大断面図である。 同ダンパー装置において、ピストンが閉塞部に近づく方向に移動する際の、要部拡大断面図である。 同ダンパー装置を構成するギヤダンパーの分解斜視図である。 同ギヤダンパーの断面図である。 本発明のダンパー装置の作動状態を示しており、(a)はロッドがシリンダ内に奥まで押し込まれた状態での説明図、(b)はロッドがシリンダから最大限引き出された状態での説明図、(c)はロッドがシリンダ内に押し込まれる途中の状態での説明図である。 同ダンパー装置をグローブボックスに適用した状態を示す斜視図である。 同グローブボックスが開閉動作を示す説明図である。
符号の説明
1 ダンパー装置
10 エアダンパー
20 シリンダ
35 キャップ
38 シールフランジ(弁)
40 ピストン
45 ロッド
50a ラック
53 カム溝
57 段差
60 支持体
65 ピン
70 ギヤダンパー
75 回転体
80 ギヤ
85 Oリング
R1 第1流通路
R2 第2流通路
S 内部空間

Claims (2)

  1. 一端に閉塞部が設けられた筒状のシリンダと、
    該シリンダ内に摺動可能に配置されたピストンと、
    前記シリンダ及び前記ピストンで囲まれる内部空間を外部に連通させる比較的大きな流路面積を有する第1流通路と、
    前記内部空間を外部に連通させるオリフィス状の第2流通路と、
    前記第1流通路に設けられ、前記ピストンが前記閉塞部から離れる方向又は近接する方向に移動するとき開き、それとは逆方向に移動するときには閉じる弁とを有し、
    前記弁が閉じる方向に前記ピストンが移動する際に、前記第2流通路を通る空気抵抗によって制動力が付与されるエアダンパーと、
    前記弁が閉じる方向に前記ピストンが移動する際には、前記ピストンに連動して回転し、前記弁が開く方向に前記ピストンが移動する際には、前記ピストンの移動から切り離されて連動しない回転ダンパーとを備えていることを特徴とするダンパー装置。
  2. 前記回転ダンパーは、その外周にギヤを有するギヤダンパーからなり、
    前記ピストンには、前記シリンダの他端から突出するロッドが延出されており、
    該ロッドには、その軸方向に沿って、前記ギヤダンパーのギヤに歯合するラックが設けられており、
    前記ギヤダンパーは、前記シリンダに対して回動可能又は摺動可能に取付けられた支持体を介して、そのギヤを前記ラックに対して接離可能に取付けられており、
    前記ロッドには、その軸方向に沿って並列して伸びる往路溝と復路溝とが、軸方向両端部で段差を介して連結されたカム溝が形成されており、
    前記支持体には、前記カム溝に嵌合するピンが形成されていて、前記カム溝の段差は、該ピンの進行方向側が低くなっていて、前記ロッドの前記シリンダからの出没動作により、前記ピンが前記カム溝を周回するように構成されており、
    前記弁が閉じる方向に前記ピストン及び前記ロッドが移動するとき、前記ピンが前記カム溝の往路溝を通って前記ギヤが前記ラックに歯合し、
    前記弁が開く方向に前記ピストン及び前記ロッドが移動するとき、前記ピンが前記カム溝の復路溝を通って前記ギヤが前記ラックから離れるように構成されている請求項1記載のダンパー装置。
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