上記した特許文献1では、スラットをブラインドとして全開放する場合など、開スイッチを押し続けるあるいは何度も開スイッチを押す必要がある。また、準備動作はワンタッチでスラットがブラインドとして開放できる位置までシャッターが開閉するので便利であるが、シャッターの準備動作後、スラットをブラインドとして回動させる操作を別にしなければスラットを開放させることができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、スラットをブラインドとして開放するための操作負担および準備動作のための操作の手間を軽減させることができるブラインドシャッター制御装置を提供することを解決すべき課題とする。
本発明のブラインドシャッター制御装置は、シャッターを構成するスラットをブラインドとして回動させるブラインド駆動部と、前記スラットのブラインド開度を変更するための信号が出力されるブラインド開放信号出力手段と、前記ブラインド駆動部を駆動させる制御手段と、を有するブラインドシャッター制御装置において、前記制御手段は、登録された前記ブラインド開度である1または複数のブラインド登録位置に前記ブラインド開放信号出力手段の出力信号に基づいて前記スラットを回動させるブラインド登録位置回動手段を有することを特徴とする。
本発明のブラインドシャッター制御装置は、ブラインド登録位置回動手段により、ブラインド開放信号出力手段から出力される信号に基づいて、登録されたブラインド開度であるブラインド登録位置にスラットを回動することができる。ブラインド登録位置は、予め設定登録されたスラットのブラインド開度である。ブラインド開放信号出力手段から信号が出力されると、スラットが設定登録されたブラインド登録位置に回動するので、ブラインド開度を調節しなくても所定のブラインド開度にすることができる。
本発明のブラインドシャッター制御装置で用いられる前記制御手段は、前記ブラインド開放信号出力手段の出力信号に基づいた前記ブラインド開度に前記スラットを開閉回動する通常モードを有し、前記ブラインド登録位置回動手段は、前記ブラインド登録位置に前記スラットを回動させるために前記ブラインド開放信号出力手段が出力する信号量が、前記通常モードで前記ブラインド登録位置に前記スラットを回動させるために前記ブラインド開放信号出力手段が出力する信号量より少ないことが好ましい。つまり、ブラインド登録位置回動手段は、通常モードでスラットを回動する場合の信号量より少ない信号量で、ブラインド登録位置までスラットを回動させることができる。よって、ブラインド開放信号出力手段から制御部における信号の伝達経路を縮小化あるいは簡素化することができる。
本発明のブラインドシャッター制御装置で用いられる前記制御手段は、前記ブラインド開放信号出力手段の出力信号に基づいた前記ブラインド開度に前記スラットを開閉回動する通常モードを有し、前記ブラインド開放信号出力手段は、前記スラットの前記ブラインド開度を変更するための操作が入力される入力手段を有し、前記ブラインド登録位置回動手段は、前記ブラインド登録位置に前記スラットを回動させるために前記入力手段に入力する操作量が、前記通常モードで前記ブラインド登録位置に前記スラットを回動させるために前記入力手段に入力する操作量より少ないことが好ましい。これにより、ブラインド登録位置回動手段は、通常モードでスラットを回動する場合に入力手段へ入力する操作量より少ない操作量で、ブラインド登録位置までスラットを回動させることができる。よって、使用者の操作量が低減できる。また、登録された所定のブラインド開度であるブラインド登録位置にスラットが開放されているので、その後に通常モードで使用者の所望のブラインド開度にスラットを回動させる際の操作量も少なくてすむ。
本発明のブラインドシャッター制御装置で用いられる前記ブラインド登録位置回動手段は、前記ブラインド登録位置に前記スラットを回動させるように前記ブラインド駆動部の駆動量が設定されていることが好ましい。
本発明のブラインドシャッター制御装置は、前記スラットの前記ブラインド開度を検出するブラインド開度検出手段を更に有し、前記制御手段は、前記ブラインド開度検出手段で取得した前記スラットの前記ブラインド開度が閉位置の場合に前記ブラインド登録位置回動手段を実行し、前記ブラインド開度検出手段で取得した前記スラットの前記ブラインド開度が前記閉位置以外の場合に前記通常モードを実行することが好ましい。つまり、スラットがブラインドとして閉じている場合に、スラットをブラインドとして開放させる操作が入力手段に入力されると、ブラインド登録位置回動手段によってスラットがブラインド登録位置まで回動する。そして、スラットがブラインドとして開放している場合には、スラットをブラインドとして開放させる操作が入力手段に入力されると、通常モードのブラインド開度でスラットが開閉する。これにより、スラットが閉じている状態でスラットをブラインドとして開放しようと使用者が入力手段に操作を入力すれば、ブラインド登録位置までスラットが回動するので、入力操作をし続けることなくある程度までスラットが開放される。つまり、使用者の入力操作を軽減できる。通常モードは、スラットがブラインドとして所望のブラインド開度になるまで入力手段の入力に基づき、スラットを回動させる。この通常モードは、入力手段の入力がされ続ける場合にスラットを入力された時間に応じて回動させるものでも、一入力で一定のブラインド開度(<ブラインド登録位置のブラインド開度)だけ回動させるものでも良い。
本発明のブラインドシャッター制御装置は、前記シャッターの開閉方向における前記シャッターの位置を検出するシャッター位置検出手段と、前記入力手段に操作が入力され前記シャッター位置検出手段で取得した前記シャッターの位置が目標位置でない場合に、前記シャッターを前記目標位置まで開閉させる準備手段と、を更に有することが好ましい。入力手段への操作の入力は、スラットをブラインドとして回動させるためのものであるが、シャッターがスラットをブラインドとして回動させる適当な位置でない場合は、シャッターを適当な位置である目標位置まで開閉させることができる。これにより、使用者はスラットをブラインドとして回動させるための入力操作を行うだけで、シャッターが目標位置まで自動的に開閉し、その後スラットが回動するので、使用者の入力操作が軽減され、使い勝手が良い。
本発明のブラインドシャッター制御装置に用いられる前記準備手段は、前記シャッターの前記目標位置を前記シャッター位置検出手段から取得し記憶するシャッター目標位置記憶手段を有することが好ましい。準備手段は、スラットがブラインドとして回動できるシャッターの位置をシャッター目標位置記憶手段がシャッター位置検出手段から取得することができるので、使用者等が設定する必要がない。よって、使用者等の設定の手間を減らすことができる。
本発明のブラインドシャッター制御装置に用いられる前記スラットのブラインドとしての回動領域は、閉位置から直角より大きい前記ブラインド開度の位置まで回動でき、前記ブラインド登録位置の前記ブラインド開度は直角以下であることが好ましい。これにより、本発明のブラインドシャッター制御装置が設置される窓などの開口部の室外側に他者がいた場合などに室内をのぞき見ることができにくい。また、ブラインドが上下方向に開閉回動するタイプの場合では、スラットのブラインド登録位置のブラインド開度が直角以下であれば、雨天時にスラットをブラインドとして開放してもスラットの隙間から雨が入り込むのとスラットに付着した水滴が室内側に流れ込むのとを防止できる。よって、雨垂れ防止などの部材を省略することができ、それに伴うコストも抑えられる。その他に、直射日光の進入も防ぐことができ、いきなり室内が明るくなるのを制御したりすることもできる。
本発明のブラインドシャッター制御装置に用いられる前記ブラインド駆動部は、前記スラットをブラインドとして回動するアクチュエータを有し、前記制御手段は、前記ブラインド開度検出手段によって取得された前記スラットの前記ブラインド開度に応じて、前記アクチュエータに通電の要否を判断する通電判定手段を更に有することが好ましい。ブラインド開度に応じて、ブラインド駆動部のアクチュエータに通電をしなくてもスラットの開閉回動が行える場合は、アクチュエータへの通電を切ることで、消費電力を低減させて省エネすることができ、またアクチュエータの発熱も防止できる。そして、通電中にする作動音が通電を止めることでしなくなるため、雑音も低減できる。
本発明のブラインドシャッター制御装置で用いられる前記ブラインド開放信号出力手段は、前記スラットの任意の前記ブラインド開度を前記ブラインド登録位置として設定登録する信号を前記制御手段に出力する設定登録手段を有することが好ましい。ブラインド登録位置を任意のブラインド開度で設定することができるので、使用者等の好みあるいは設置場所の状況などに応じてブラインド登録位置を変更することができ、実用的なブラインドシャッター制御装置を提供できる。
本発明のブラインドシャッター制御装置で用いられる前記ブラインド開放信号出力手段は、前記ブラインド登録位置に前記スラットを回動する信号を前記制御手段に出力する1または複数の登録位置回動信号出力手段を有することが好ましい。これにより、1または複数のブラインド登録位置に対応した登録位置回動信号出力手段が設けられることで、例えば複数の使用者毎に対応したブラインド開度でスラットを開放することができる。
本発明のブラインドシャッター制御装置は、シャッターを構成するスラットと、
前記スラットを回動させる駆動部と、
前記スラットの回動角度を変更するための信号が出力される開放信号出力手段と、
前記駆動部を駆動させる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、登録された前記スラットの回動角度である1または複数のブラインド登録位置に前記開放信号出力手段の出力信号に基づいて前記スラットを回動させるブラインド登録位置回動手段を有することを特徴とする。
本発明のブラインドシャッター制御装置は、ブラインド登録位置回動手段により、開放信号出力手段から出力される信号に基づいて、登録されたスラットの回動角度であるブラインド登録位置にスラットを回動することができる。ブラインド登録位置は、予め設定登録されたスラットの回動角度である。開放信号出力手段から信号が出力されると、スラットが設定登録されたブラインド登録位置に回動するので、回動角度を調節しなくても所定の回動角度にすることができる。
本発明のブラインドシャッター制御装置によれば、ブラインド開放信号手段から信号が出力されると、予め登録されたブラインド開度のブラインド登録位置にスラットが回動するので、使用者等が調節をしなくても一定のブラインド開度にスラットを開放することができる。
そして、ブラインド登録位置回動手段は、通常モードでスラットを回動する場合の信号量より少ない信号量で、ブラインド登録位置までスラットを回動させることができるので、ブラインド開放信号出力手段から制御部における信号の伝達経路を縮小化あるいは簡素化することができる。
また、ブラインド登録位置回動手段は、スラットを通常モードでブラインド登録位置に回動させるためにブラインド開放信号出力手段の入力手段へ入力する操作量が通常モードでブラインド登録位置にスラットを回動させる操作量より少ないので、操作する使用者の負担が軽減する。そして、ブラインド登録位置に回動後に通常モードで使用者の所望のブラインド開度にスラットを開閉回動させるための入力操作の量も少なくてすむ。
また、ブラインド開度検出手段でスラットのブラインド開度が検出できるので、検出したブラインド開度が閉位置(ブラインド開度=約0度)ならブラインド登録位置回動手段によってスラットをブラインド登録位置まで回動させることができる。そして、ブラインド開度が0度以外なら通常モードによってスラットをブラインドとして任意のブラインド開度に調節することができる。つまり、スラットがブラインドとして開放していないとき時に、スラットを開放させるために入力手段に入力操作をし続けることなく、ある程度までスラットを開放させることができるので、使用者の操作負担が軽減できる。
また、準備手段によれば、シャッター位置検出手段で取得したシャッターの位置がスラットをブラインドとして回動させることができる位置である目標位置でない場合に、シャッターを目標位置まで開閉可動させ、その後スラットを開閉回動させるので、使用者の入力操作が軽減され、使い勝手が良い。
更に、準備手段は目標位置を使用者が設定することなく、自動的にシャッター位置検出手段からシャッターの開閉方向の位置を取得し記憶することができるので、使用者等の設定のための手間を減らすことができる。
そして、スラットのブラインド登録位置のブラインド開度が直角以下とすることで、本発明のブラインドシャッター制御装置が設置される窓などの開口部の室外側に他者がいた場合などに室内を容易にのぞき見ることができにくい。また、ブラインドが上下方向に開閉回動するタイプの場合では、スラットのブラインド登録位置のブラインド開度が直角以下であれば、雨天時にスラットをブラインドとして開放してもスラットの隙間から雨が入り込むのとスラットに付着した水滴が室内側に流れ込むのとを防止できる。よって、雨垂れ防止などの部材を省略することができ、それに伴うコストも抑えられる。その他に、直射日光の進入も防ぐことができ、いきなり室内が明るくなるのを制御したりすることもできる。
また、通電判定手段によれば、ブラインド開度検出手段によって取得されたスラットのブラインド開度に応じて、ブラインド駆動部のアクチュエータに通電の要否を判断することができるので、アクチュエータに通電をしなくてもスラットが開閉回動できるならば通電を切ることで、消費電力を低減させて省エネすることができる。それに伴い、アクチュエータの発熱も防止でき、通電中にする作動音が通電を止めることでしなくなるため、雑音も低減できる。
また、設定登録手段でブラインド登録位置を任意のブラインド開度で設定することができるので、使用者等の好みあるいは設置場所の状況などに応じてブラインド登録位置を変更することができ、実用的なブラインドシャッター制御装置を提供できる。
そして、1または複数のブラインド登録位置に対応した登録位置回動信号出力手段が設けられることで、例えば複数の使用者毎に対応したブラインド開度あるいは時間帯や室外の天候状況などによってブラインド開度を変更して登録することで、それぞれにスラットを開放することができる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例のブラインドシャッター制御装置は構造物の開口部を開閉する電動シャッター装置10に適用したものである。図1は、窓などの開口部に適用された電動シャッター装置10を室内側から見た図である。電動シャッター装置10は、図1に示すように、モータ11と、モータ11によって回転駆動する巻き取り軸12と、縦方向に延びる平行に並走された2本のガイドレール部15と、ガイドレール部15に沿って昇降され昇降に伴い開口部を開閉させるシャッターカーテン(シャッター)13と、モータ11および巻き取り軸12を格納する格納ボックス16とを備える。なお、モータ11は後述するアクチュエータ50とともにブラインド駆動部(駆動部)を構成する。そして、本実施例のブラインドシャッター制御装置は、例えば格納ボックス16内に内蔵される。
まず、本実施例のブラインドシャッター制御装置で制御される電動シャッター装置10のシャッターカーテン13の開閉およびブラインドの開閉の仕組みについて説明する。
モータ11は、シャッターカーテン13を巻き取り方向および巻き戻し方向にそれぞれ回転可能とされている。従って、モータ11により回転される巻き取り軸12は、シャッターカーテン13を巻き取り方向(矢印Y1方向)および巻き戻し方向(矢印Y2方向)に回転可能になっている。即ち、モータ11の一方向の回転により、シャッターカーテン13が巻き取り軸12に巻き取られ上昇(開放)する。モータ11の他方向への回転により、シャッターカーテン13が巻き取り軸12から巻き戻されて繰り出され下降(閉鎖)する。そして、モータ11は、後述するコントローラ(ブラインド開放信号出力手段、入力手段)300によって作動する。
そして、モータ11のモータ軸には、ロータリ式のエンコーダなどのモータ作動検出器111が設けられている。モータ11が駆動してシャッターカーテン13が閉鎖方向または開放方向に駆動するとき、エンコーダなどのモータ作動検出器111から出力された信号は、後述する制御部100に入力される。制御部100のメモリ104に書き込まれているシャッター位置検出手段はエンコーダなどのモータ作動検出器111の信号に基づいて、モータ11の回転量、モータ11の回転速度、ひいてはシャッターカーテン13の下端の現在位置を検出することができ、これによりシャッターカーテン13の下端が全閉位置あるいは全開位置に到達したか否かを検出することができる。検出された位置はその都度、制御部100のメモリ103に記憶させておく。
シャッターカーテン13は、下端を構成する座板17と、座板17より上側の部分を構成する多数のスラット18とによって構成されている。スラット18は横長に延設されており、上下方向に沿って複数個並設されている。スラット18は、スラット18をシャッターカーテンとして使用するシャッター使用形態と、スラット18をブラインドとして使用するブラインド使用形態とに切替可能とされている。
スラット18には、図2に示すように、各スラット18の横方向の外方に延出してガイドレール部15内に至る連結軸部19が一体的に連結されている。連結軸部19の先端部には、取付具としてのネジ20xによりリンク21が、スラット18を回動可能ならしめるように、固定されている。リンク21の上端部には連結ピン22が植設されている。この連結ピン22は、これの直上に位置するリンク21の下端部に形成された長孔23内に回動可能に嵌合されている。複数のスラット18のうち最も下側のスラット18のリンク21の長孔23内には、座板17に固定されたブラケット24に植設されたピン25が嵌合されている。各スラット18の端部には、連結軸部19の上側に位置して横外方向に延出する係止体としての旋回軸26が設けられている。なお、図2〜図6では、図面の複雑化を避けるため、スラット18の枚数を実際よりも少なくして図示している。
図2に示されるように、ガイドレール部15の内端面には、断面が円形のガイド部30が上下方向に沿って長く延在している。このガイド部30は、リブ31を介してガイドレール部15と一体形成されている。断面が略L型の切替部材33の基端部がガイド部30に沿って上下方向に延在しており且つガイド部30を中心として回動可能になっている。切替部材33の先端部には、複数の切り欠き部34が上下方向に間隔を隔てて均等ピッチで形成されている。切り欠き部34は、室外側を指向するとともに斜め下方向に開口するように形成されている。
ガイドレール部15には、ピン35を介してカム体36の上端部が回動可能に枢着されている。カム体36の下端部は、切替部材33の基端部側に当接している。なお、図示しないスプリングが切替部材33を室内方向に付勢している。これにより、この当接が常時維持されるようになっている。カム体36の中央域にはピン38により捕捉部材40が回動可能に枢着されている。捕捉部材40はガイドレール部15に回動可能に枢着される。捕捉部材40は、先端開口を有する被係止部としてのスロット42が形成されている。このスロット42の開口の先端部は係り部40aとされている。また、捕捉部材40はスロット42の上方にカム溝43が刻設されている。
捕捉部材40の近傍には、ブラインド駆動部のアクチュエータ50が配設されている。アクチュエータ50は上下動可能なプランジャ51をもつ。プランジャ51の先端部にはピン52が植設されている。ピン52の先端部は、捕捉部材40のカム溝43内に摺動可能に挿入されている。アクチュエータ50が作動していない第1位置(シャッター使用形態)に設定されているときは、プランジャ51のストロークは最大となっている。つまり、プランジャ51の本体部からの突出量は最大となっている。これに対して、アクチュエータ50が作動して第2位置(ブラインド使用形態)に切り替えられると、プランジャ51がアクチュエータ50の本体内に引き込まれる。その後、モータ11の駆動により、巻き取り軸12が巻き取り方向に回動し、シャッターカーテン13が矢印Y1方向に上昇し、開放方向に移動する。
このとき、捕捉部材40はピン41を中心として図示反時計方向(図3の矢印B1方向、ブラインド使用方向)に所定角度(例えば約25度)回動する。このように捕捉部材40がピン41を中心として回動すると、図4に示されるように、捕捉部材40の係り部40aは、矢印B1方向(ブラインド使用方向)に変位し、スラット18の連結軸部19の昇降移動軌跡上(ブラインド使用形態)に切り替えられる。故に、巻き取り軸12の回動に伴い矢印Y1方向に上昇してくる直下のスラット18の連結軸部19が、図4に示されるように、捕捉部材40の下側から、捕捉部材40の係り部40aに当たって係合する。この結果、巻き取り軸12の回転に伴い、直下のスラット18は上昇し続けるため、図5に示されているように、そのスラット18の連結軸部19は捕捉部材40の係り部40aを押し上げる。従って、捕捉部材40は反時計方向(矢印B1方向、ブラインド使用方向)に、所定角度更に回動する。
このように捕捉部材40がピン41を中心として矢印B1方向に回動すると、捕捉部材40のカム溝43によりカム体36は押圧され、ひいては、カム体36はピン35を中心として所定角度、反時計方向(矢印B1方向、ブラインド使用方向)に回動する。この結果、図5に示されるよう、捕捉部材40に最も近い、上昇してくる直下のスラット18の連結軸部19は捕捉部材40のスロット42に入り込む。また、後続のスラット18の係止体である旋回軸26は、切替部材33の切り欠き部34の奥方にそれぞれ入り込む。
ここで、モータ11の駆動が継続して巻き取り軸12の巻き取り方向への回転が継続しているため、シャッターカーテン13が矢印Y1方向に上昇せんとする。すると、図6に示されているように、スラット18の旋回軸26が切替部材33の切り欠き部34に拘束され、それ以上上昇できない。このように旋回軸26が切り欠き部34に拘束された状態において、モータ11により巻き取り軸12が巻き取り方向に回動しているため、スラット18の連結軸部19が上昇せんとするため、スラット18が旋回軸26を回動中心として矢印M1方向(図6参照、ブラインド開方向)に回動する。この上昇量を調整することにより、スラット18のブラインド開度(回動角度)を調整することができる。
スラット18が閉位置からどれくらいの角度で開放されているかを示すブラインド開度は、制御部100のメモリ104に書き込まれているブラインド開度検出手段によって求められる。ブラインド開度検出手段は、モータ11のモータ軸に設けられたモータ作動検出器111が制御部100に送信した信号に基づいて、モータ11の回転量、モータ11の回転速度などから演算してスラット18の現在のブラインド開度を検出することができ、これによりスラット18の閉位置あるいは全開位置に到達したか否かを検出することができる。
シャッターカーテン13の開閉およびスラット18をブラインドとして開閉するにはブラインドシャッター制御装置のコントローラ300に操作を入力する。コントローラ300が有する操作スイッチは、図7に示すように、シャッターカーテン13を上昇させることを指示するシャッター開スイッチ301と、シャッターカーテン13を下降させることを指示するシャッター閉スイッチ302と、シャッターカーテン13の上昇または下降を停止させるシャッター停止スイッチ303と、スラット18をブラインドとして開回動させるブラインド開スイッチ304と、スラット18をブラインドとして閉回動させるブラインド閉スイッチ305がある。そして、コントローラ300は、各スイッチが操作(ON)されて、各スイッチに応じた信号を制御部100に出力する。よって、コントローラ300は、ブラインド開放信号出力手段(開放信号出力手段)として、かつ入力手段として機能する。
コントローラ300から出力された信号は、図8に示すように、制御部(制御手段)100に入力される。本実施例のブラインドシャッター制御装置は、図3に示すように、モータ11の駆動を制御する制御部100と、記憶手段として書き込み可能なメモリ103(EPROMなど)と、プログラムなどを格納した書き込みできないメモリ104(ROM等)とを有する。
制御部100の書き込みできないメモリ104には、ブラインド開度調節手段(通常モード)と、ブラインド登録位置回動手段と、準備手段と、通電判定手段と、シャッター位置検出手段と、ブラインド開度検出手段として機能するプログラムが予め書き込まれている。
ブラインド開度調節手段は、コントローラ300から出力された信号に基づいて、モータ11とアクチュエータ50とを制御し、使用者の所望のブラインド開度になるようにスラット18を開閉回動させる。ブラインド開度調節手段では、コントローラ300のブラインド開スイッチ304またはブラインド閉スイッチ305を押し続けると、押し続けている間スラット18が開閉回動する。あるいは、スイッチを一回操作すると一定のブラインド開度ほど回動、例えば約10度、20度、30度あるいは90度、80度、70度のように約10度ずつ回動する。回動する一定のブラインド開度は10度に限らず、1度、5度、15度、20度ずつなどどのような角度でも良い。
ブラインド登録位置回動手段は、スラット18を閉位置から登録されたブラインド登録位置、例えばブラインド開度が約70度にスラット18を開放する手段である。スラット18が閉じているときに、コントローラ300のブラインド開スイッチ304がONされた場合に、ブラインド登録位置回動手段が作動する。ここで、ブラインド登録位置としてのブラインド開度は、スラット18を開放した際に雨が入らない90度以内で、且つ従来のブラインド開スイッチでスラット18を開放する際のブラインド開度より十分に大きい。例えば、約20度(25度、30度など)<ブラインド登録位置のブラインド開度<約90度である。ブラインド登録位置は、その他にスラット18を開放した時に、直射日光が室内に進入しない角度あるいは室外の他者に室内を容易にのぞき見ることができない角度などでもある。
準備手段は、コントローラ300のブラインド開スイッチ304がONされたとき、シャッターカーテン13がスラット18をブラインドとして回動することができるシャッターカーテン13の目標位置ではない場合に、目標位置までシャッターカーテン13を開放方向あるいは閉鎖方向に駆動する手段である。本実施例で使用する電動シャッター装置10の座板17の下端の位置としては、座板17の下端が着地した状態が着地位置、座板17の下端が着地し更にスラット18同士の上下方向の隙間がなくなるまでシャッターカーテン13が閉鎖方向に駆動した状態が全閉位置、座板17直上のスラット18が格納ボックス16に格納された状態が全開位置である。ここで、目標位置としては、座板17が着地位置付近から全開位置よりスラット18の上下方向1枚分ほどシャッターカーテン13が閉鎖方向(矢印Y2方向)に駆動した状態を示す。なお、全閉位置では、防犯上の理由によりスラット18をブラインドとして開放しない安全対策がなされている。
そして、準備手段は、目標位置を自動的に算出し、算出した目標位置を記憶するシャッター目標位置記憶手段を有する。シャッター目標位置記憶手段は、電動シャッター装置10を設置した際にシャッターカーテン13の着地位置、全閉位置および全開位置の位置が決まったところで、それらの位置情報から自動的に目標位置を算出する。つまり、電動シャッター装置10を使用者あるいは施工業者が開口部に設置した際に設置した状態に合わせて自動的に算出され、制御部100のメモリ103に書き込まれる。よって、準備手段はこの目標位置をメモリ103から読み出し、シャッターカーテン13を目標位置まで開放または閉鎖させる。
通電判定手段は、スラット18の開閉の際に、アクチュエータ50に通電をするかどうか判定する手段である。スラット18の開閉は、上記したようにアクチュエータ50およびモータ11の駆動により行われ、スラット18のブラインド開度によってはアクチュエータ50を駆動させなくてもモータ11によってシャッターカーテン13が上昇または下降することでスラット18が回動できる。よって、アクチュエータ50に通電しなくてもスラット18が開閉回動できるのであれば、通電を切ることで省エネになり、またアクチュエータ50の駆動に伴う雑音も低減することができる。
図9は、スラット18をブラインドとして開放させるときにおいて、本実施例のブラインドシャッター制御装置の制御部100が実行するサブルーチンのフローチャートを示す。本フローチャートは、図9に示されるものに限定されるのではなく、あくまでも一例である。図9において、スラット18をブラインドとして開放するためにコントローラ300のブラインド開スイッチ304が操作(ON)されるのを待つ(ステップS401およびステップS402)。ブラインド開スイッチ304がONされると、まず、シャッターカーテン13の位置をシャッター位置検出手段から取得し(ステップS403)、スラット18がブラインドとして開放できる目標位置にシャッターカーテン13が上昇しているか否かを判定する(ステップS404)。シャッターカーテン13が目標位置でない場合は、シャッターカーテン13を目標位置まで上昇させる準備手段を実行する(ステップS405)。シャッターカーテン13が目標位置に達している場合は、スラット18のブラインド開度をブラインド開度検出手段から取得する(ステップS406)。そして、取得したブラインド開度が閉位置(ブラインド開度=約0度)であるか否かを判定する(ステップS407)。スラット18が閉位置の場合はスラット18をブラインド登録位置まで一度で開放するためのブラインド登録位置回動手段に進み(ステップS408)、スラット18が閉位置以外の場合はスラット18のブラインド開度を微調節しながら所望のブラインド開度にするブラインド開度調節手段に進む(ステップS409)。
上記したステップS408のブラインド登録位置回動手段の代表的な制御として、フローチャートを図10に示す。本フローチャートは、図10に示されるものに限定されるのではなく、あくまでも一例である。ブラインド登録位置回動手段は、まず制御部100のメモリ103からブラインド登録位置を取得する(ステップS501)。そして、スラット18を開放させるブラインド開動作を実行し(ステップS502)、ブラインド開度検出手段からスラット18の現在のブラインド開度を取得する(ステップS503)。現在のスラット18のブラインド開度がブラインド登録位置がどうか判定し(ステップS504)、ブラインド登録位置のブラインド開度でなければステップS502のブラインド開動作に戻る。スラット18の現在のブラインド開度がブラインド登録位置であれば、ブラインド登録位置回動手段を終了する。
上記したステップS504のブラインド開動作の代表的な制御として、フローチャートを図11に示す。本フローチャートは、図11に示されるものに限定されるのではなく、あくまでも一例である。ブラインド開動作は、まずスラット18を開放回動させるのにアクチュエータ50に通電が必要かどうか判定する通電判定手段を実行する(ステップS601)。そして、モータ11を巻き取り方向に回転させるモータ開動作を実行し(S602)、シャッターカーテン13を上昇させる。
上記したステップS602の通電判定手段の代表的な制御として、フローチャートを図12に示す。本フローチャートは、図12に示されるものに限定されるものではなく、あくまで一例である。通電判定手段は、ブラインド開度検出手段からスラット18の現在のブラインド開度を取得する(ステップS801)。そして、現在のブラインド開度がアクチュエータ50に通電を要するか否かを判定する(ステップS802)。アクチュエータ50に通電の必要がなければアクチュエータ50に通電せず、通電の必要があればアクチュエータ50に通電し、ブラインド開動作に戻る。
上記したステップS409のブラインド開度調節手段の代表的な制御として、フローチャートを図13に示す。本フローチャートは、図13に示されるものに限定されるのではなく、あくまでも一例である。ブラインド開度調節手段は、スラット18をブラインドとして開放するためにコントローラ300のブラインド開スイッチ304がONされるのを待つ(ステップS701およびステップS702)。ブラインド開スイッチ304がONされると、ブラインド開度検出手段から現在のスラット18のブラインド開度を取得し(ステップS703)、スラット18が全開位置(例えば、ブラインド開度=約110度)であるかどうかを判定する(ステップS704)。ステップS704でスラット18のブラインド開度が全開であれば、ステップS701の待機に戻り、コントローラ300に次の操作が入力されるのを待つ。スラット18のブラインド開度が全開でなければ、ブラインド開動作を実行し(ステップS705)、ステップS701の待機に戻る。
ステップS702において、コントローラ300のブラインド開スイッチ304以外のスイッチがONされた場合は、コントローラ300のブラインド閉スイッチ305がONされたかどうか判定する(ステップS706)。ブラインド閉スイッチ305がONされた場合は、ブラインド開度検出手段から現在のスラット18のブラインド開度を取得し(ステップS707)、スラット18が閉位置(ブラインド開度=約0度)であるかどうかを判定する(ステップS708)。スラット18の状態が閉位置でなければ、スラット18を閉鎖するためにブラインド閉動作を実行し(ステップS709)、ステップS701の待機に戻る。スラット18が閉位置の場合は、ブラインド開度調節手段を終了する。ステップS706のブラインド閉スイッチ305の判定において、ブラインド閉スイッチ305がONされていないのであれば、コントローラ300に他の操作が入力されたかどうか判定する(ステップS710)。コントローラ300に他の操作が入力されていれば、ブラインド開度調節手段を終了し、そうでなければステップS701の待機に戻る。
上記したステップS709のブラインド閉動作の代表的な制御として、フローチャートを図14に示す。本フローチャートは、図14に示されるものに限定されるのではなく、あくまでも一例である。ブラインド閉動作は、まずスラット18を閉鎖回動させるのにアクチュエータ50に通電が必要かどうか判定する通電判定手段を実行する(ステップS603)。そして、モータ11を巻き戻し方向に駆動し(S604)、シャッターカーテン13を下降させる。
ここで、コントローラ300への入力操作について説明する。スラット18が閉位置でコントローラ300のブラインド開スイッチ304がONされた場合は、ブラインド登録位置(例えば70度)までスラット18が開放するが、開放途中で使用者がコントローラ300の各スイッチをONすることが考えられる。本実施例のフローチャートでは、スラット18がブラインド登録位置に到達するまで一切の割り込みを受け付けない。しかし、割り込みを受け付けスラット18の開放を停止する制御も考えられる。あるいは、ブラインド登録位置開放中にブラインド開スイッチ304がONされた場合は、ブラインド登録位置以外の別の特定のブラインド開度で停止させる制御とすることもできる。
本実施例のブラインドシャッター制御装置によれば、スラット18が閉位置のときにコントローラ300のブラインド開スイッチ304がONされた場合に、ブラインド登録位置回動手段がスラットをブラインド登録位置(約70度)まで一度で回動させることができる。つまり、ブラインド開度調節手段でスラット18を開放されるより使用者の操作量が減る。また、使用者がブラインド開スイッチ304を押し続けたとしてもコントローラ300から制御部100に送られる出力信号はスラット18を70度に開放するという信号だけであり、信号量を少なくすることができるので、消費電力の低減も可能である。
また、準備手段によれば、シャッター位置検出手段で取得したシャッターカーテン13の位置がスラット18をブラインドとして開閉回動させることができる位置である目標位置でない場合に、シャッターカーテン13を目標位置まで開閉可動させることができる。そして、シャッターカーテン13が目標位置まで開放された後は、スラット18を開放回動させるので、一度の入力操作でスラット18が開放し、使用者の入力操作が軽減されるので、使い勝手が良い。
そして、目標位置はシャッター目標位置記憶手段が、電動シャッター装置10を設置した際の設置された場所などの状況により自動的に算出され、算出された位置を目標位置として記憶することができる。つまり、使用者あるいは施工業者が電動シャッター装置10を設置を設置した際に目標位置を設定する必要がなく且つ適切な目標位置が自動算出されるので、設定の手間を低減できる。なお、目標位置は所定の範囲を含み、一点に限られない。
そして、スラット18のブラインド登録位置のブラインド開度が直角以下とすることで、雨天時にスラット18をブラインドとして開放した際に、スラット18の隙間から雨が入り込むのとスラット18に付着した水滴が室内側に流れ込むのとを防止でき、雨垂れ防止などの部材を省略することができ、それに伴うコストも抑えられる。また、直射日光の進入や室外の他者に室内を容易にのぞき見られたりするのを防ぐことができる。
(実施例2)
本発明の実施例2について具体的に説明する。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。以下、異なる部分を中心に説明する。
本実施例のブラインドシャッター制御装置は、図15に示すように、コントローラ300にユーザ登録スイッチ306が追加される。このユーザ登録スイッチ306は、スラット18のブラインド登録位置を70度とは別にユーザの好みのブラインド開度で登録することができ且つそのブラインド開度にスラット18を回動するスイッチであるので、設定登録手段および登録位置回動信号出力手段として機能する。便宜上、ユーザの好みのブラインド開度であるブラインド登録位置は、ユーザ登録位置(ブラインド登録位置)とする。
コントローラ300は、ユーザ登録スイッチ306が操作(ON)された場合にユーザ登録位置、例えば45度にスラット18を回動させるための信号を制御部100に出力する。そして、ユーザ登録位置にユーザの好みのブラインド開度を登録するには、ユーザ登録スイッチ306を長押しする。コントローラ300は、ユーザ登録スイッチ306を長押しされた際のブラインド開度をユーザ登録位置として設定登録するための信号を制御部100に出力する。制御部100では、メモリ103のユーザ登録位置を現在のブラインド開度に更新する。登録するブラインド開度を検出するタイミングとしては、スラット18が停止している際はその停止している開度であり、スラット18が回動途中の場合は押された瞬間にスラット18の回動を停止し、その停止した開度である。
図16は、実施例1の図9に示されるスラット18をブラインドとして開放させるために制御部100が実行するサブルーチンのフローチャートに、ユーザ登録スイッチ306がONされた場合を追加したフローチャートである。本フローチャートは、図16に示されるものに限定されるのではなく、あくまでも一例である。図16において、ステップS402のブラインド開スイッチ304がONされたと判定された場合の流れは実施例1と同様であるため説明を省略する。ステップS402でブラインド開スイッチ304がONされたのではないと判定された場合は、ユーザ登録スイッチ306がONされたかどうかを判定する(ステップS410)。ユーザ登録スイッチ306をONされたのではない場合は、ステップS401に戻りブラインド開スイッチ304、ユーザ登録スイッチ306がONされるか別のスイッチがONされるのを待つ。そして、ユーザ登録スイッチ306がONされた場合は、スイッチ306が長押しされたかどうかを判定する(ステップS411)。ユーザ登録スイッチ306が長押しされた場合は、その際のブラインド開度をブラインド開度検出手段を実行して取得し(ステップS412)、そのブラインド開度にユーザ登録位置を更新する(ステップS413)。ユーザ登録スイッチ306が長押しではなくONされた場合は、シャッターカーテン13の位置を取得し(ステップS414)、その位置がスラット18をブラインドとして開放できる目標位置がどうか判定する(ステップS415)。シャッターカーテン13が目標位置でない場合は目標位置に駆動する準備手段を実行し(ステップS416)、目標位置であればステップS408のブラインド登録回動手段を実行する。
上記のステップS408のブラインド登録位置回動手段の代表的な制御として、フローチャートを図17に示す。本フローチャートは、図17に示されるものに限定されるものではなく、あくまで一例である。ブラインド登録位置回動手段は、まず制御部100のメモリ103からブラインド登録位置(ユーザ登録位置)を取得する(ステップS505)。ブラインド登録位置は、70度かユーザの好みの45度かは上記フローチャートでブラインド登録位置回動手段が実行された時点で区別される。次に、現在のスラット18のブラインド開度をブラインド開度検出手段によって取得する(ステップS506)。そして、現在のブラインド開度がブラインド登録位置であるかどうか判定し(ステップS507)、ブラインド登録位置であればブラインド登録位置回動手段を終了し、そうでなければブラインド登録位置と現在のブラインド開度とを比べる(ステップS508)。現在のブラインド開度がブラインド登録位置より狭い場合はブラインド開動作を実行し(ステップS509)、広い場合はブラインド閉動作を実行する(ステップS510)。
本実施例2のブラインドシャッター制御装置によれば、ブラインド登録位置が70度のように初期設定されている以外にユーザの好みのブラインド開度を登録し、そのブラインド開度にスラット18を回動することができる。
コントローラ300は、図15に示すように、ユーザ登録位置にスラット18を回動させるのも登録するのもスイッチ1つで行ったが、設定登録用に別に設定登録手段としてのスイッチを設けることもできる。また、ユーザ登録位置は1つとは限らず複数、つまり初期設定されている70度以外にも多数のブラインド開度をブラインド登録位置として設定登録し、その開度にスラット18を回動させることができるように必要な数のスイッチを追加することができる。そして、ブラインド登録位置の設定登録はスラット18が停止している状態でも回動途中でもユーザ登録信号出力手段が操作され制御部100に信号が出力される。回動途中に押された場合は、スラット18の回動を停止しても停止しなくても良い。押された時点でのブラインド開度がブラインド開度検出手段によって取得される。
(実施例3)
本発明の実施例3について具体的に説明する。本実施例は実施例1または実施例2と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。以下、異なる部分を中心に説明する。
本実施例のブラインドシャッター制御装置は、コントローラ300と入室検知センサー(図示略)とを有する。入室検知センサーは、電動シャッター装置10が設置されている室内に人が入室したのを検知できる箇所に設置され、人が入室したのを検知し、制御部100に信号を出力するので、ブラインド開放信号出力手段として機能する。ブラインドシャッター制御装置は、入室検知センサーから制御部100に信号が出力された場合に、スラット18が閉位置であればブラインド開スイッチ304をONした場合と同様にブラインド登録位置(例えば70度)にスラット18を開回動させる。入室検知センサーにより人の入室を検知してスラット18を開放させることで、コントローラ300を操作する手間を低減することができる。
(実施例4)
本発明の実施例4について説明する。本実施例は実施例1、実施例2または実施例3と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。以下、異なる部分を中心に説明する。
本実施例のブラインドシャッター制御装置は、ブラインド登録位置にスラット18を回動させるようにモータ11の駆動量としてモータ11を駆動する時間が制御部100のメモリ103に設定されている。
コントローラ300は、ブラインド開スイッチ304またはユーザ登録スイッチ306が操作(ON)あるいは入室検知センサーは入室が検知されると、制御部100に信号を出力し、メモリ103から出力信号に対応したモータ11の駆動量を取得し、モータ11およびアクチュエータ50を駆動し、スラット18を回動させる。
10:電動シャッター装置、11:モータ、12:巻き取り軸、13:シャッターカーテン(シャッター)、15:ガイドレール部、16:格納ボックス、17:座板、18:スラット、19:連結軸部、20x:ネジ、21:リンク、22:連結ピン、23:長孔、24:ブラケット、25,35,38,41,52:ピン、26:旋回軸、30:ガイド部、31:リブ、33:切替部材、34:切り欠き部、36:カム体、40:捕捉部材、40a:係り部、42:スロット、43:カム溝、50:アクチュエータ、51:プランジャ、100:制御部、103,104:メモリ、111:モータ作動検出器、300:コントローラ(ブラインド開放信号出力手段、入力手段)、301:シャッター開スイッチ、302:シャッター閉スイッチ、303:シャッター停止スイッチ、304:ブラインド開スイッチ、305:ブラインド閉スイッチ、306:ユーザ登録スイッチ。