JP2009200479A - 有機半導体素子の製造方法 - Google Patents

有機半導体素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、有機半導体層を高精細なパターン状に熱転写することによって、高生産性でトランジスタ特性に優れる有機半導体素子を製造することが可能な、有機半導体素子の製造方法を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、および、基板と、上記基板上に形成されたゲート電極と、上記ゲート電極を覆うように形成され、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるゲート絶縁層と、を有する有機半導体素子形成用基板を用い、上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上に、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する有機半導体層転写工程を有することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法を提供することにより、上記課題を解決するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に有機トランジスタが形成された構成を有する有機半導体素子の製造方法に関するものである。
TFTに代表される半導体トランジスタは、近年、ディスプレイ装置の発展に伴ってその用途を拡大する傾向にある。このような半導体トランジスタは、半導体材料を介して電極が接続されていることにより、スイッチング素子としての機能を果たすものである。
ここで、図13に例示するように上記半導体材料を用いたトランジスタ100は、通常、ゲート電極101と、上記ゲート電極101を絶縁するゲート絶縁層102と、上記半導体材料からなる半導体層103と、上記半導体層103に接触するように形成されたソース電極104およびドレイン電極105を有するものであり、上記ゲート電極101が、上記半導体層103の下面側に配置されているボトムゲート構造のものと(図13(a))、上記ゲート電極101が上記半導体層103の上面側に配置されているトップゲート構造のものと(図13(b))、が知られている。
従来、上記半導体トランジスタに用いられる半導体材料としては、シリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)やインジウムガリウム砒素(InGaAs)などの無機半導体材料が用いられており、近年、普及が拡大している液晶表示素子のディスプレイ用TFTアレイ基板にもこのような無機半導体材料を用いた半導体トランジスタが用いられている。その一方で、上記半導体材料としては、有機化合物からなる有機半導体材料も知られている。
このような有機半導体材料が用いられたトランジスタは、上記無機半導体材料が用いられたものに比べて安価に大面積化が可能であり、フレキシブルなプラスチック基板上に形成でき、さらに機械的衝撃に対して安定であるという利点を有することから、電子ペーパーに代表されるフレキシブルディスプレイ等の、次世代ディスプレイ装置への応用などを想定した研究が活発に行われている。なかでも、トランジスタ性能を向上させると共に、高生産性で製造可能な製造方法の研究に注力されている。
このような状況において、特許文献1には、有機半導体層を構成する有機半導体材料として液晶性有機半導体材料を用い、当該有機半導体材料を含有する塗工液を塗工することによって有機トランジスタを形成する方法が開示されている。このような方法は、上記液晶性有機半導体材料を有機半導体層中において配向させることができるため、製造される有機トランジスタの性能を向上させるという利点を有するものである。しかしながら、産業上汎用性の高い高性能な有機半導体素子を製造するには、製造される有機トランジスタの構成として、多数の有機トランジスタが基板上に配置された構成を採用することが望ましいものであるが、特許文献1に記載された方法では、有機半導体層をパターン状に複数形成することが困難であるため、このような構成を有する有機半導体素子を製造することが極めて困難であるという問題点があった。
このような問題点に対し、特許文献2には、配向膜を備える基板上に規則的に配向した液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層が形成された構成を有する積層体を用い、当該積層体から有機半導体層を転写することによって有機トランジスタを製造する方法が開示されている。このような方法によれば、有機半導体層をパターン状に転写することによって、複数の有機トランジスタが基板上に配置された構成を有する有機半導体素子を作製することが可能になる。しかしながら、このような方法では、有機半導体層を高精細なパターン状に転写することは、なお困難であった。また、そもそもこのような方法で有機トランジスタを作製する場合、有機半導体層を転写する際に有機半導体層が加熱されたり、または加圧されたりすることによって、有機半導体層における液晶性有機半導体材料の配向が損なわれてしまい、製作される有機トランジスタの性能が低下してしまうという問題点もあった。なお、より緩やかな条件で有機半導体層を転写することによって、このような問題点を回避できる可能性は残るものの、このような条件では転写条件に著しく制約が生じてしまい、高生産性で有機トランジスタを製造することができないという問題点があった。
特開2006−339473号公報 特開2007−96288号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、有機半導体層を高精細なパターン状に熱転写することによって、高生産性でトランジスタ特性に優れる有機半導体素子を製造することが可能な、有機半導体素子の製造方法を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、および、基板と、上記基板上に形成されたゲート電極と、上記ゲート電極を覆うように形成され、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるゲート絶縁層と、を有する有機半導体素子形成用基板を用い、上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上に、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する有機半導体層転写工程を有することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記有機半導体層を構成する材料として、規則的に配向させることが可能な液晶性有機半導体材料が用いられており、かつ、有機半導体形成用基板のゲート絶縁層上に上記有機半導体層を熱転写する有機半導体層転写工程において、熱転写時の温度が上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度であることにより、有機半導体層を熱転写する際に、上記液晶性有機半導体材料を液晶相に転移させることができ、結果として転写された後の有機半導体層において上記液晶性有機半導体材料を規則的に配向させることができる。
また、転写された有機半導体層は配向性を有するゲート絶縁層の表面上に配置されることになるため、転写された後の有機半導体層における液晶性有機半導体材料の配向性を安定化させることもできる。
さらに、本発明においては有機半導体層をゲート絶縁層上に熱転写する際の温度を上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることにより、上記有機半導体層の上記離型性基板からの離型性を向上させることができる。したがって、本発明によれば有機半導体層を高精細なパターン状にゲート絶縁層上へ転写することも可能になる。
このようなことから、本発明によれば有機半導体層を高精細なパターン状に転写することによって、高生産性でトランジスタ特性に優れる有機半導体素子を製造することができる。
また、上記課題を解決するために本発明は、離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、および、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備える有機半導体素子形成用基板を用い、上記有機半導体層を上記有機半導体素子形成用基板上に、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する有機半導体層転写工程を有することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記有機半導体層を構成する材料として、規則的に配向させることが可能な液晶性有機半導体材料が用いられており、かつ、表面に配向性を有する有機半導体形成用基板上に上記有機半導体層を熱転写する有機半導体層転写工程において、熱転写時の温度が上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度であることにより、有機半導体層を熱転写する際に、上記液晶性有機半導体材料を液晶相に転移させることができ、結果として転写された後の有機半導体層において上記液晶性有機半導体材料を規則的に配向させることができる。
また、転写された有機半導体層は配向性を有する有機半導体素子形成用基板の表面上に配置されることになるため、転写された後の有機半導体層における液晶性有機半導体材料の配向性を安定化させることもできる。
さらに、本発明においては有機半導体層を有機半導体素子形成用基板の表面上に熱転写する際の温度を上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることにより、上記有機半導体層の上記離型性基板からの離型性を向上させることができる。したがって、本発明によれば有機半導体層を高精細なパターン状に有機半導体素子形成用基板の表面上へ転写することも可能になる。
このようなことから、本発明によれば有機半導体層を高精細なパターン状に転写することによって、高生産性でトランジスタ特性に優れる有機半導体素子を製造することができる。
本発明においては、上記ゲート絶縁層が表面上に上記液晶性有機半導体材料を垂直配向させることが可能なものであることが好ましい。上記ゲート絶縁層がこのような垂直配向性を有することにより、ゲート絶縁層上に転写された有機半導体層において液晶性有機半導体材料を垂直配向させることが可能になる。これにより、転写された有機半導体層の面内方向における電荷の移動度を向上させることができるようになるため、本発明によりトランジスタ特性がさらに優れた有機半導体素子を製造することが可能になるからである。
本発明においては、上記有機半導体素子形成用基板が表面上に上記液晶性有機半導体材料を垂直配向させることが可能なものであることが好ましい。上記有機半導体素子形成用基板がこのような垂直配向性を有することにより、有機半導体素子形成用基板上に転写された有機半導体層において液晶性有機半導体材料を垂直配向させることが可能になる。これにより、転写された有機半導体層の面内方向における電荷の移動度を向上させることができるようになるため、本発明によりトランジスタ特性がさらに優れた有機半導体素子を製造することが可能になるからである。
また本発明においては、上記離型性基板の表面が、上記ゲート絶縁層の表面よりも表面エネルギーが低いことが好ましい。これにより有機半導体層の上記離型性基板からの離型性をさらに向上させることができる結果、本発明における有機半導体層転写工程において、より高精細なパターン状に有機半導体層を転写させることが可能になるからである。
また本発明においては、上記離型性基板の表面が、上記有機半導体素子形成用基板の表面よりも表面エネルギーが低いことが好ましい。これにより有機半導体層の上記離型性基板からの離型性をさらに向上させることができる結果、本発明における有機半導体層転写工程において、より高精細なパターン状に有機半導体層を転写させることが可能になるからである。
さらに本発明においては、上記有機半導体層転写工程が、上記有機半導体層をパターン状に熱転写するものであることが好ましい。これにより本発明によって製造される有機半導体素子の構成を、基板上に複数の有機トランジスタが配置されたものにできることから、本発明よって製造される有機半導体素子を産業上の汎用性に優れたものにできるからである。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、有機半導体層を高精細なパターン状に転写することによって、高生産性でトランジスタ特性に優れる有機半導体素子を製造することができるという効果を奏する。
本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法の一例を示す概略図である。 本発明に用いられる離型性基板の構成の一例について説明する概略断面図である。 本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法に用いられる有機半導体層転写基板の一例を示す概略断面図である。 本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法に用いられる有機半導体層転写基板の他の例を示す概略断面図である。 本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法に用いられる有機半導体素子形成用基板の一例を示す概略断面図である。 本発明における有機半導体層転写工程の一例を示す概略図である。 本発明における有機半導体層転写工程において、有機半導体層を転写する態様の一例を説明する概略図である。 本発明における有機半導体層転写工程において、有機半導体層を転写する態様の他の例を説明する概略図である。 本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法の一例を示す概略図である。 本発明の第2態様の有機半導体素子の製造方法に用いられる有機半導体層転写基板の一例を示す概略断面図である。 本発明の第2態様の有機半導体素子の製造方法に用いられる有機半導体層転写基板の他の例を示す概略断面図である。 本発明の第2態様の有機半導体素子の製造方法に用いられる有機半導体素子形成用基板の一例を示す概略断面図である。 一般的な半導体トランジスタの一例を示す概略図である。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、製造される有機半導体素子の構造により2態様に分類することができる。
したがって、以下、各態様に分けて本発明の有機半導体素子の製造方法について順に説明する。
A.第1態様の有機半導体素子の製造方法。
まず、本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法について説明する。本態様の有機半導体素子の製造方法は、基板上にボトムゲート型の有機トランジスタが配置された構成を有する有機半導体素子を製造するものである。
すなわち、本態様の有機半導体素子の製造方法は、離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、および、基板と、上記基板上に形成されたゲート電極と、上記ゲート電極を覆うように形成され、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるゲート絶縁層と、を有する有機半導体素子形成用基板を用い、上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上に、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する有機半導体層転写工程を有することを特徴とするものである。
このような本態様の有機半導体素子の製造方法について図を参照しながら説明する。図1は本態様の有機半導体素子の製造方法の一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の有機半導体素子の製造方法は、離型性を有する離型性基板11と、上記離型性基板11上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層12と、を有する有機半導体層転写基板10、および、基板21と、上記基板21上に形成されたゲート電極22と、上記ゲート電極22を覆うように形成され、上記液晶性有機半導体材料を表面上に配向させることが可能な配向性を備えるゲート絶縁層23と、を有する有機半導体素子形成用基板20を用い、上記有機半導体層12を上記ゲート絶縁層23上に転写する有機半導体層転写工程を有するものである。
このような例において本態様の有機半導体素子の製造方法は、有機半導体層転写工程において有機半導体層12を上記ゲート絶縁層23上に熱転写する際の温度を、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることを特徴とするものである。
本態様によれば、上記有機半導体層を構成する材料として、規則的に配向させることが可能な液晶性有機半導体材料が用いられており、かつ、有機半導体形成用基板のゲート絶縁層上に上記有機半導体層を熱転写する有機半導体層転写工程において、熱転写時の温度が上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度であることにより、有機半導体層を熱転写する際に、上記液晶性有機半導体材料を液晶相に転移させることができ、結果として転写された後の有機半導体層において上記液晶性有機半導体材料を規則的に配向させることができる。
また、転写された有機半導体層は配向性を有するゲート絶縁層の表面上に配置されることになるため、転写された後の有機半導体層における液晶性有機半導体材料の配向性を安定化させることもできる。
さらに、本態様においては有機半導体層をゲート絶縁層上に熱転写する際の温度を上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることにより、上記有機半導体層の上記離型性基板からの離型性を向上させることができる。したがって、本態様によれば有機半導体層を高精細なパターン状にゲート絶縁層上へ転写することも可能になる。
このようなことから、本態様によれば有機半導体層を高精細なパターン状に転写することによって、高生産性でトランジスタ特性に優れる有機半導体素子を製造することができる。
本態様の有機半導体素子の製造方法は、少なくとも上記有機半導体層転写工程を有するものであり、必要に応じて他の工程を有してもよいものである。
以下、本態様に用いられる各工程について説明する。
1.有機半導体層転写工程
まず、本態様に用いられる有機半導体層転写工程について説明する。本工程は、離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層とを有する有機半導体層転写基板、および、基板と、上記基板上に形成されたゲート電極と、上記ゲート電極を覆うように形成され、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるゲート絶縁層とを有する有機半導体素子形成用基板を用い、上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上に、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する工程である。
以下、本態様に用いられる有機半導体層転写工程について詳細に説明する。
(1)有機半導体層転写基板
最初に、本工程に用いられる有機半導体層転写基板について説明する。本工程に用いられる有機半導体層転写基板は、少なくとも離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有するものである。
(a)有機半導体層
上記有機半導体層について説明する。上記有機半導体層は液晶性有機半導体材料を含有するものであり、本工程において後述する有機半導体素子形成用基板のゲート絶縁層上に熱転写されるものである。
上記有機半導体層に用いられる液晶性有機半導体材料としては、半導体特性を備え、所定の温度で液晶相を示す材料であれば特に限定されるものではなく、本態様によって製造される有機半導体素子の用途等に応じて、適宜選択して用いることができる。なかでも本態様に用いられる液晶性有機半導体材料は、液晶相を示す液晶相温度が、450℃以下であることが好ましく、300℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることがさらに好ましい。
ここで、上記液晶相温度とは、上記液晶性有機半導体材料が液晶相を発現する温度を意味するものである。このような液晶相温度は、例えば、示差走査熱量測定(DSC)による熱分析や、偏光顕微鏡によるテクスチャー観察等によって測定することができる。
本態様に用いられる液晶性有機半導体材料としては、高分子系液晶性有機半導体材料と、低分子系液晶性有機半導体材料とを挙げることができる。本態様においては、高分子系液晶性有機半導体材料と、低分子系液晶性有機半導体材料とのいずれであっても好適に用いることができる。
上記高分子系液晶性有機半導体材料としては、例えば、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリジアセチレン誘導体、ポリトリフェニルアミン誘導体、トリフェニルアミンとフェニレンビニレンとの共重合誘導体、チオフェンとフェニレンとの共重合誘導体、チオフェンとチエノチオフェンとの共重合誘導体、およびチオフェンとフルオレンとの共重合誘導体等を挙げることができる。
一方、上記低分子系液晶性有機半導体材料としては、例えば、オリゴカルコゲノフェン誘導体、オリゴフェニレン誘導体、カルコゲノフェンとフェニレンのコオリゴマー誘導体、テトラチエノアセン等のカルコゲノフェンの縮環化合物誘導体、カルコゲノフェンとフェニレンの縮環化合物誘導体、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ピレン、トリフェニレン、コロネン等の縮合多環炭化水素誘導体、カルコゲノフェンと縮合多環炭化水素とのコオリゴマー誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラチオフルバレン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、テトラシアノキノジメタン誘導体、ベンゾキノン誘導体、チアゾロチアゾール誘導体、およびフラーレン誘導体等を挙げることができる。
なお、本態様に用いられる液晶性有機半導体材料は1種類のみであってもよく、あるいは、2種類以上であってもよい。
本態様に用いられる有機半導体層の厚みとしては、上記液晶性有機半導体材料の種類等に応じて有機半導体層に所望の半導体特性を付与できる範囲であれば特に限定されない。なかでも本態様に用いられる有機半導体層の厚みは1nm〜1000nmであることが好ましく、1nm〜500nmの範囲内であることがより好ましく、1nm〜300nmの範囲内であることがさらに好ましい。
(b)離型性基板
次に、上記離型性基板について説明する。本態様に用いられる離型性基板は、上述した有機半導体層に対する離型性を備えるものである。
ここで、本態様に用いられる離型性基板が上記「離型性」を備えるとは、上記離型性基板表面の上記有機半導体層に対する付着性が、後述する有機半導体素子形成用基板のゲート絶縁層の有機半導体層に対する付着性よりも小さいことを意味するものである。なかでも本発明に用いられる離型性基板は、上記ゲート絶縁層よりも表面エネルギーが低いものであることが好ましい。これにより、上記離型性基板の有機半導体層に対する高い離型性を実現することができるからである。
本態様における離型性基板として、上記ゲート絶縁層よりも表面エネルギーが低いものを用いる場合、離型性基板の表面エネルギーと、ゲート絶縁層の表面エネルギーとの差は特に限定されるものではなく、有機半導体層に用いられる液晶性有機半導体材料の種類や液晶相温度等に応じて適宜決定することができるが、なかでも0.1(10−3N/m)以上であることが好ましく、0.5(10−3N/m)以上であることがより好ましく、1.0(10−3N/m)以上であることがさらに好ましい。表面エネルギー差が上記範囲内であることにより、本発明の有機半導体素子の製造方法において、上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上へ転写する際の転写性を向上させることができ、本工程において有機半導体層をより高精細なパターン状に転写させることが可能になるからである。
本態様に用いられる離型性基板の構成としては、上述した離型性を実現できるような構成であれば特に限定されるものではなく、上記有機半導体層に用いられる液晶性有機半導体材料の種類等に応じて任意の構成を有するものを用いることができる。本態様に用いられる離型性基板としては、例えば、離型性を備える材料からなる単一の基板からなる構成(第1の構成)、および、任意の基板と、当該基板上に形成され、離型性を備える材料からなる離型性層とを有する構成(第2の構成)を挙げることができる。本態様においては、これらのいずれの構成を有する離型性基板であっても好適に用いることができる。
このような、離型性基板の構成について図を参照しながら説明する。図2は本態様に用いられる離型性基板の一例を示す概略断面図である。図2に例示するように、本態様に用いられる離型性基板11,11’は、離型性を備える材料からなる単一の基板からなる構成を有するものであってもよく(図2(a))、あるいは、任意の基板11a上に離型性を備える材料からなる離型性層11bが形成された構成を有するものであってもよい(図2(b))。
上記第1の構成を有する離型性基板としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等に代表されるフッ素化樹脂基板、ポリシロキサン等に代表されあるシリコーン樹脂基板、又はクロロプレンゴム、二トリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブダジエンゴム等に代表される弾性ゴム基板及びそれらの変性品等からなる基板を挙げることができる。
一方、上記第2の構成を有する離型性基板は任意の基板上に離型性層が形成されたものであるが、当該離型層に用いられる離型性材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等に代表されるフッ素化樹脂、ポリシロキサン等に代表されるシリコーン樹脂、及びフッ素系、シリコーン系添加材が入った樹脂等を挙げることができる。
上記第2の構成に用いられる任意の基板としては、上記離型性層を支持できるものであれば特に限定されるものではない。このような基板としては、例えば、シリコーン系樹脂基板、フッ素系樹脂基板、クロロプレンゴム、二トリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブダジエンゴム等に代表されれる弾性ゴム基板、又は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニルスルフィド、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなる基板を挙げることができる。更に無機材料からなる基板であってもよい。
(c)その他の構成
本工程に用いられる有機半導体層転写基板は少なくとも上記離型性基板と、有機半導体層とを有するものであるが、必要に応じて他の構成を有してもよい。このような他の構成としては、例えば、上記離型性基板と有機半導体層との間に形成されるパッシベーション層や、上記有機半導体層上に接するように形成されるソース電極およびドレイン電極等を挙げることができる。
本工程に用いられる有機半導体層転写基板に、上記パッシベーション層あるいは上記ソース電極およびドレイン電極が形成されている場合について図を参照しながら説明する。図3は本工程に用いられる有機半導体層転写基板に、上記ソース電極およびドレイン電極が形成されている場合の一例を示す概略断面図である。図3(a)に例示するように、本工程に用いられる有機半導体層転写基板10は、上記離型性基板11と上記有機半導体層12との間に、上記有機半導体層12に接するようにソース電極13およびドレイン電極14が形成されたものであってもよい。
また、この場合においては、上記ソース電極13およびドレイン電極14と上記離型性基板11との間にパッシベーション層17が形成されていてもよい(図3(b))。
さらに、図4は、本工程に用いられる有機半導体層転写基板に、上記ソース電極およびドレイン電極が形成されている場合の他の例を示す概略断面図である。図4(a)に例示するように、本工程に用いられる有機半導体層転写基板は、上記有機半導体層12上に接するようにソース電極13およびドレイン電極14が形成されたものであってもよい。また、この場合においては、上記有機半導体層12と上記離型性基板11との間にさらにパッシベーション層17が形成されていてもよい(図4(b))。
上記ソース電極およびドレイン電極の構成材料としては、所望の導電性を有する導電性材料であれば特に限定されるものではない。このような導電性材料としては、例えば、Ag、Au、Ta、Ti、Al、Zr、Cr、Nb、Hf、Mo、Mo−Ta合金、ITO、IZO等の無機材料、および、PEDOT/PSS等の導電性を有する有機材料を挙げることができる。
一方、上記パッシベーション層を構成する材料としては、本態様によって製造される有機半導体素子において、有機半導体層が空気中に含有される水分等に曝露されることを所望の程度に防止できるものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、例えば、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、ビニル系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂等の樹脂材料を挙げることができる。
(2)有機半導体素子形成用基板
次に、本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板について説明する。本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板は、少なくとも基板と、上記基板上に形成されたゲート電極と、上記ゲート電極を覆うように形成され、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるゲート絶縁層とを有するものである。
以下、このような有機半導体素子形成用基板について詳細に説明する。
(a)基板
まず、上記基板について説明する。本態様に用いられる基板は後述するゲート電極、およびゲート絶縁層を支持するものである。
本態様に用いられる基板は、本態様により製造される有機半導体素子の用途等に応じて任意の基板を適宜選択して用いることができる。このような基板としては、ガラス基板等の可撓性を有さないリジット基板であってもよく、または、プラスチック樹脂からなるフィルム等の可撓性を有するフレキシブル基板であってもよい。本態様においては、このようなリジット基板およびフレキシブル基板のいずれであっても好適に用いられるが、なかでもフレキシブル基板を用いることが好ましい。このようなフレキシブル基板を用いることにより、本態様の有機半導体素子の製造方法をRoll to Rollプロセスにより実施することができるため、より高い生産性で有機半導体素子を製造することが可能になるからである。
ここで、上記プラスチック樹脂としては、例えば、PET、PEN、PES、PI、PEEK、PC、PPSおよびPEI等を挙げることができる。
また、本態様に用いられる基板は単一層からなるものであってもよく、または、複数の層が積層された構成を有するものであってもよい。上記複数の層が積層された構成を有する基板としては、例えば、上記プラスチック樹脂からなる基材上に、金属材料からなるバリア層が積層された構成を有するものを例示することができる。ここで、上記プラスチック樹脂からなる基板は、本態様によって製造される有機半導体素子を可撓性を有するフレキシブルなものにできるという利点を有する反面、表面に損傷を受けやすいという欠点を有することが指摘されている。しかしながら、上記バリア層が積層された基板を用いることにより、上記プラスチック樹脂からなる基材を用いる場合であっても、上記のような欠点を解消することができるという利点がある。
本態様に用いられる基板の厚みは、通常、1mm以下であることが好ましく、なかでも1μm〜700μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本態様に用いられる基板が複数の層が積層された構成を有するものである場合、上記厚みは、各層の厚みの総和を意味するものとする。
(b)ゲート電極
次に、上記ゲート電極について説明する。本態様に用いられるゲート電極は、上記基板上に形成されたものである。本態様に用いられるゲート電極としては、所望の導電性を備える材料からなるものであれば特に限定されるものではない。本態様においては、一般的に有機トランジスタに用いられる金属材料を用いることができ、このような金属材料の例としては、例えば、Ag、Au、Ta、Ti、Al、Zr、Cr、Nb、Hf、Mo、Mo−Ta合金、ITO、IZO等の無機材料、および、PEDOT/PSS等の導電性を有する有機材料を挙げることができる。
(c)ゲート絶縁層
次に、上記ゲート絶縁層について説明する。本態様に用いられるゲート絶縁層は、上記ゲート電極を覆うように形成され、ゲート電極と他の層とを絶縁する機能を有するものである。また、本態様に用いられるゲート絶縁層は、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるものである。すなわち、本態様の有機半導体素子の製造方法は、上述した有機半導体層転写基板の有機半導体層を、有機半導体素子形成用基板のゲート絶縁層上に熱転写する有機半導体層転写工程を有するものであり、熱転写温度を上記有機半導体層に含まれる液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることを特徴とするものであるが、本態様に用いられるゲート絶縁層は、ゲート絶縁層上に熱転写された後の有機半導体層において、上記液晶性有機半導体材料を規則的に配向させる機能を有するものである。このように、本態様においてはゲート絶縁層が有機半導体素子形成用基板上に形成されていることにより、有機半導体層を熱転写する際に液晶性有機半導体材料を配向させることができるため、熱転写時に液晶性有機半導体材料の配向性が損なわれるということを懸念する必要が無なくなる。また、ゲート絶縁層が有機半導体素子形成用基板上に形成されていることにより、本態様により製造される有機半導体素子は、ゲート絶縁層上に有機半導体層が積層された構成を有することになるため、液晶性有機半導体材料の配向安定性に優れたものなる。
本態様に用いられるゲート絶縁層の態様としては、所望の配向性を備えることができる態様であれば特に限定されるものではなく、本態様の有機半導体素子の製造方法によって製造される有機半導体素子の用途等に応じて適宜選択して用いることができるものである。
ここで、本態様に用いられるゲート絶縁層が備える配向性は、上記液晶性有機半導体材料を配向させることができるものであれば特に限定されるものではなく、上記液晶性有機半導体材料の種類に応じて適宜選択して用いることができる。このような配向性としては、上記液晶性有機半導体材料を、ゲート絶縁層上においてゲート絶縁層の表面に対して平行方向に配向させる平行配向性であってもよく、あるいは上記液晶性有機半導体材料をゲート絶縁層上においてゲート絶縁層の表面に対して垂直方向に配向させる垂直配向性であってもよい。本態様に用いられるゲート絶縁層は、平行配向性あるいは垂直配向性のいずれの配向性を備えるものであってもよいが、なかでも垂直配向性を備えることが好ましい。上記ゲート絶縁層として垂直配向膜を用いることにより、ゲート絶縁層上に熱転写された有機半導体層の面内方向の移動度を向上させることができ、その結果として本態様により製造される有機半導体素子のトランジスタ性能を向上させることができるからである。
本態様に用いられるゲート絶縁層の態様としては、例えば、ゲート絶縁層を構成する材料として上記配向性を備えるものが用いられた態様(第1態様のゲート絶縁層)、絶縁性を有する絶縁性機能材料からなるゲート絶縁層が形成された後、表面が上記配向性を備えるように配向処理された態様(第2態様のゲート絶縁層)、および、ゲート電極上に形成され、絶縁性を有する絶縁性機能材料からなる絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向層とが積層された態様(第3態様のゲート絶縁層)等を挙げることができる。本態様においてはこれらのいずれの態様のゲート絶縁層であっても好適に用いることができる。
以下、これらの態様のゲート絶縁層について順に説明する。
(第1態様のゲート絶縁層)
まず、上記第1態様のゲート絶縁層について説明する。本態様のゲート絶縁層は、ゲート絶縁層を構成する材料として上記配向性を備えるものが用いられたものである。本態様に用いられるゲート絶縁層を構成する材料としては、上記配向性および所望の絶縁性を備えるものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリシロキサン、ポリエステル、ナイロン、及びこれらの誘導体等を挙げることができる。本態様においてはこれらのいずれの材料であっても好適に用いることができる。
(第2態様のゲート絶縁層)
次に、上記第2態様のゲート絶縁層について説明する。本態様のゲート絶縁層は、絶縁性を有する絶縁性機能材料からなるゲート絶縁層が形成された後、表面が上記配向性を備えるように配向処理されたものである。
本態様に用いられる絶縁性機能材料としては、ゲート絶縁層に所望の絶縁性を付与することができるものであれば特に限定されるものではない。このような絶縁性樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、ビニル系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂等を挙げることができる。
本態様において、ゲート絶縁層の表面を上記配向性を備えるように配向処理する方法としては、上記液晶性有機半導体材料をゲート絶縁層上に所望の形態に配向させることができる処理方法であれば特に限定されるものではない。このような処理方法としては、例えば、表面を物理的に修飾する方法や化学的修飾する方法を挙げることができる。
上記物理的に修飾する方法としては、例えば、オゾンUVやOプラズマによる処理を挙げることができる。
一方、上記化学的に修飾する方法としては、例えば、シランカップリング剤等の表面処理剤による処理を挙げることができる。ここで、上記表面処理剤としては、アルキルクロロシラン類、アルキルアルコキシシラン類、フッ素化アルキルクロロシラン類、フッ素化アルキルアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン等のシリルアミン化合物等が挙げられる。なお、当該表面処理は、例えば、上記表面処理剤の溶液や気体にゲート絶縁層を接触させ、表面処理剤をゲート絶縁層の表面に吸着させることで行うことができる。表面処理前には、絶縁層の表面処理を行う面を、オゾンUVやOプラズマで処理しておいてもよい。
(第3態様のゲート絶縁層)
次に、上記第3態様のゲート絶縁層について説明する。本態様のゲート絶縁層は、ゲート電極上に形成され、絶縁性を有する絶縁性機能材料からなる絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向層とが積層されたものである。
本態様に用いられる絶縁性機能材料としては、本態様に用いられる絶縁性機能材料としては、ゲート絶縁層に所望の絶縁性を付与することができるものであれば特に限定されるものではない。このような絶縁性樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、ビニル系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂等を挙げることができる。また、このような絶縁性機能材料によって形成される上記絶縁層の厚みは、0.01μm〜5μmの範囲内であることが好ましく、特に0.01μm〜3μmの範囲内であることが好ましく、さらに0.01μm〜1μmの範囲内であることが好ましい。
次に、本態様に用いられる配向層について説明する。本態様に用いられる配向層は、上述した有機半導体層転写基板の有機半導体層に含有される液晶性有機半導体材料を配向させる機能を有するものである。
以下、このような配向層について説明する。
本態様に用いられる配向層は、上記液晶性有機半導体材料を配向させることができるものであれば特に限定されるものではなく、上記液晶性有機半導体材料の種類に応じて適宜選択して用いることができる。このような配向層としては、上記液晶性有機半導体材料を、配向層上において配向層の表面に対して平行方向に配向させる平行配向膜と、上記液晶性有機半導体材料を配向層上において配向層の表面に対して垂直方向に配向させる垂直配向膜とを挙げることができる。
上記平行配向膜としては、液晶性有機半導体材料を所定の方向に配向させることができるものであれば特に限定されるものではない。このような並行配向膜としては、例えば、ラビング処理を施すことによりラビング方向に液晶性有機半導体材料を配向させる機能を付与することができるラビング膜や、光反応性材料が用いられ、偏光が照射されることにより一定の方向に液晶性有機半導体材料を配向させる機能を付与することができる光配向膜等を挙げることができる。
上記ラビング膜としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエステル、ナイロン等からなる膜を挙げることができる。
また、上記光配向膜としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルシンナメート等からなる膜を挙げることができる。
一方、上記垂直配向膜としては、上記液晶性有機半導体材料を配向層の表面に対して垂直方向に配向させることができるものであれば特に限定されるものではない。このような垂直配向膜としては、例えば、ポリイミド、フッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマー等からなる膜を挙げることができる。
本態様に用いられる配向層としては、上記平行配向膜または上記垂直配向膜のいずれであっても好適に用いることができるが、なかでも垂直配向膜を用いることが好ましい。上記配向層として垂直配向膜を用いることにより、配向層上に熱転写された有機半導体層の面内方向の移動度を向上させることができ、その結果として本態様により製造される有機半導体素子のトランジスタ性能を向上させることができるからである。
本態様に用いられる配向層の厚みは、配向層として用いられる配向膜の種類等に応じて、所望の配向機能を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本態様に用いられる配向層の厚みは、1nm〜3μmの範囲内であることが好ましく、1nm〜1μmの範囲内であることがより好ましく、1nm〜0.5μmの範囲内であることがさらに好ましい。
(d)その他の構成
本工程に用いられる有機半導体素子形成用基板は、少なくとも上記基板、ゲート電極、およびゲート絶縁層を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有するものであってもよい。本工程に用いられる他の構成としては、例えば、上記ゲート絶縁層上に接するように形成されたソース電極およびドレイン電極を挙げることができる。
本工程に用いられる有機半導体素子形成用基板にソース電極およびドレイン電極が形成されている場合について図を参照しながら説明する。図5は、本工程に用いられる有機半導体素子形成用基板にソース電極およびドレイン電極が形成されている場合の一例を示す概略断面図である。図5に例示するように、本工程に用いられる有機半導体素子用基板20は、ゲート絶縁層23上に接するようにソース電極24およびドレイン電極25が形成されたものであってもよい。
なお、上記ソース電極およびドレイン電極については、有機半導体転写基板に用いられるものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(3)有機半導体層の熱転写方法
次に、本工程において有機半導体層転写基板から有機半導体素子形成用基板のゲート絶縁層上へ有機半導体層を熱転写する方法について説明する。本工程において有機半導体層をゲート絶縁層上へ熱転写する方法は、熱転写温度を上記有機半導体層に含まれる液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることを特徴とするものである。このように、本工程において有機半導体層を熱転写する際の転写温度を上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることにより、有機半導体層を転写する際に液晶性有機半導体材料を配向させることができるとともに、有機半導体層の離型性基板からの転写性を向上させることができる。
本工程において有機半導体層をゲート絶縁層上へ熱転写する方法は、次の3つの工程の分けることができる。
すなわち、本工程において有機半導体層をゲート絶縁層上へ熱転写する方法は、上記有機半導体層と上記ゲート絶縁層とが接するように上記有機半導体層転写基板と、上記有機半導体素子形成用基板とを配置する基板配置工程と、上記有機半導体層を液晶性有機半導体材料の液晶相温度に加熱することにより、上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上へ転写する熱転写工程と、上記有機半導体層転写基板から離型性基板を剥離する離型性基板剥離工程に分けることができる。
このような、本工程における熱転写方法について図を参照しながら説明する。図6は本工程において有機半導体層を転写する方法の一例を示す概略図である。図6に例示するように、本工程において有機半導体層を熱転写する方法は、上記有機半導体層転写基板と、上記有機半導体素子形成用基板とを、上記有機半導体層と上記ゲート絶縁層とが接するように配置する基板配置工程と(図6(a))、上記有機半導体層を液晶性有機半導体材料の液晶相温度に加熱することにより、上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上へ転写する熱転写工程と(図6(b))、上記有機半導体層転写基板から離型性基板を剥離する離型性基板剥離工程と(図6(c))に分けることができる。
ここで、本工程に用いられる熱転写方法は、上記熱転写工程において上記有機半導体層を上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度に加熱することを特徴とするものであるが、当該液晶相温度については、上記「(1)有機半導体層転写基板」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
上記熱転写工程において、上記有機半導体層を熱転写する温度としては、上記液晶相温度に該当する温度であれば特に限定されるものではなく、具体的な熱転写温度は液晶性有機半導体材料の種類等に応じて適宜決定することができるものである。
本工程において上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上に熱転写する態様としては、本態様により製造される有機半導体素子に求められる性能等に応じて、任意の態様とすることができる。このような態様としては、有機半導体層転写基板上に形成された有機半導体層の全体を転写する態様、上記有機半導体層の一部のみを転写する態様、さらには上記有機半導体層をパターン状に転写する態様等を挙げることができる。
これらの有機半導体層の熱転写の態様について図を参照しながら説明する。図7は本態様において、有機半導体層をゲート絶縁層上に熱転写する態様の一例を示す概略図である。図7に例示するように、本工程において上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上に熱転写する態様としては、有機半導体層転写基板上に形成された有機半導体層の全体を転写する態様(図7(a))、上記有機半導体層の一部のみを転写する態様(図7(b))、さらには上記有機半導体層をパターン状に転写する態様(図7(c))等を挙げることができる。
本工程においては、これらのいずれの態様であっても好適に用いることができるが、なかでも上記有機半導体層をゲート絶縁層上にパターン状に転写する態様を用いることが好ましい。このような態様を用いることにより、本態様によって製造される有機半導体素子の構成を、基板上に複数の有機トランジスタが配置されたものにできることから、本態様よって製造される有機半導体素子を産業上の汎用性に優れたものにできるからである。
上記有機半導体層を上記ゲート絶縁層上へパターン状に熱転写する方法としては、所望のパターン状に有機半導体層を熱転写できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、有機半導体層を転写する際に上記有機半導体層をパターン状に加熱する方法、上記有機半導体層転写基板において上記有機半導体層を凹凸のパターン状に形成し、凸部として形成された部位のみを熱転写する方法、あるいはゲート絶縁層を凹凸のパターン状に形成し、凸部として形成された部位のみに有機半導体層を熱転写する方法等を挙げることができる。
これらの熱転写方法について図を参照しながら説明する。図8は本工程において有機半導体層をパターン状に熱転写する方法の一例を示す概略図である。図8に例示するように、本工程において、有機半導体層をパターン状に転写する方法としては、例えば、上記基板配置工程において上記有機半導体層転写基板と有機半導体素子形成用基板とを配置した後、上記有機半導体層をパターン状に加熱する方法(図8(a))、上記有機半導体層転写基板において、上記有機半導体層を凹凸のパターン状に形成し、凸部として形成された部位のみを熱転写する方法(図8(b))、あるいはゲート絶縁層を凹凸のパターン状に形成し、凸部として形成された部位のみに有機半導体層を熱転写する方法(図8(c))等を挙げることができる。
本工程においては上記のいずれの方法であっても好適に用いることができるが、なかでも上記有機半導体層転写基板と有機半導体素子形成用基板とを配置した後、上記有機半導体層をパターン状に加熱する方法を用いることが好ましい。このような方法を用いることにより、上記有機半導体層を高精細なパターン状に熱転写することが容易だからである。
2.その他の工程
本態様の有機半導体素子の製造方法は、少なくとも上記有機半導体層転写工程を有するものであるが、本態様においては必要に応じて他の工程が用いられてもよい。本態様に用いられる他の工程としては、本態様により製造される有機半導体素子の用途等に応じて、所望の機能を有する構成を形成できる工程を適宜選択して用いることができる。このような方法としては、例えば、ソース電極およびドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程や、ゲート絶縁層上に熱転写された有機半導体層上にパッシベーション層を形成するパッシベーション層形成工程等を挙げることができる。
ここで、上記ソース・ドレイン電極形成工程は、上記有機半導体層転写工程の前に当該有機半導体層転写工程に用いられる有機半導体素子形成用基板のゲート絶縁層上にソース電極およびドレイン電極を形成する態様で実施されてもよく、あるいは、上記有機半導体層転写工程後に、ゲート絶縁層上に熱転写された有機半導体層上にソース電極およびドレイン電極を形成する態様で実施されてもよい。
ソース・ドレイン電極形成工程においてソース電極およびドレイン電極を形成する方法としては、例えば、Au、Ag等の無機材料、および、PEDOT/PSS等の導電性を有する有機材料を蒸着する方法や、塗布法、転写法等が挙げられる。
上記パッシベーション層形成工程において、パッシベーション層を形成する方法としては、所望の保護機能を備えるパッシベーション層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。なかでも本態様においては、樹脂材料を溶媒に溶解したパッシベーション層形成用塗工液を用い、これを上記有機半導体層上に塗工する方法が好適に用いられる。このような方法としては、例えば、印刷法を用い、上記有機半導体層上に上記パッシベーション層形成用塗工液をパターン状に印刷する方法や、上記パッシベーション層形成用塗工液を上記有機半導体層上の全面に塗工することにより、パターニングされていないパッシベーション層を形成する方法等を挙げることができる。本工程においては上記のいずれの方法であっても好適に用いることができる。
B.第2態様の有機半導体素子の製造方法。
次に、本発明の第2態様の有機半導体素子の製造方法について説明する。本態様の有機半導体素子の製造方法は、基板上にトップゲート型の有機トランジスタが配置された構成を有する有機半導体素子を製造するものである。
すなわち、本態様の有機半導体素子の製造方法は、離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、および、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備える有機半導体素子形成用基板を用い、上記有機半導体層を上記有機半導体素子形成用基板上に、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する有機半導体層転写工程を有することを特徴とするものである。
このような本態様の有機半導体素子の製造方法について図を参照しながら説明する。図9は本態様の有機半導体素子の製造方法の一例を示す概略図である。図9に例示するように、本態様の有機半導体素子の製造方法は、離型性を有する離型性基板11と、上記離型性基板11上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層12と、を有する有機半導体層転写基板10、および、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備える有機半導体素子形成用基板20を用い、上記有機半導体層12を上記有機半導体素子形成用基板20上に熱転写する有機半導体層転写工程を有するものである。
このような例において本態様の有機半導体素子の製造方法は、有機半導体層転写工程において有機半導体層12を上記有機半導体素子形成用基板20上に熱転写する際の温度を、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることを特徴とするものである。
本態様によれば、上記有機半導体層を構成する材料として、規則的に配向させることが可能な液晶性有機半導体材料が用いられており、かつ、有機半導体素子形成用基板上に上記有機半導体層を熱転写する有機半導体層転写工程において、熱転写時の温度が上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度であることにより、有機半導体層を熱転写する際に、上記液晶性有機半導体材料を液晶相に転移させることができ、結果として転写された後の有機半導体層において上記液晶性有機半導体材料を規則的に配向させることができる。
また、転写された有機半導体層は配向性を有する有機半導体素子形成用基板上に配置されることになるため、転写された後の有機半導体層における液晶性有機半導体材料の配向性を安定化させることもできる。
さらに、本態様においては有機半導体層を有機半導体素子形成用基板上に熱転写する際の温度を上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることにより、上記有機半導体層の上記離型性基板からの離型性を向上させることができる。したがって、本態様によれば有機半導体層を高精細なパターン状に有機半導体素子形成用基板上へ転写することも可能になる。
このようなことから、本態様によれば有機半導体層を高精細なパターン状に転写することによって、高生産性でトランジスタ特性に優れる有機半導体素子を製造することができる。
本態様の有機半導体素子の製造方法は、少なくとも上記有機半導体層転写工程を有するものであり、必要に応じて他の工程を有してもよいものである。
以下、本態様に用いられる各工程について説明する。
1.有機半導体層転写工程
まず、本態様に用いられる有機半導体層転写工程について説明する。本工程は、離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、および、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備える有機半導体素子形成用基板を用い、上記有機半導体層を上記有機半導体素子形成用基板上に、上記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で転写する工程である。
以下、本態様に用いられる有機半導体層転写工程について詳細に説明する。
(1)有機半導体層転写基板
最初に、本工程に用いられる有機半導体層転写基板について説明する。本工程に用いられる有機半導体層転写基板は、少なくとも離型性を有する離型性基板と、上記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有するものである。
(a)有機半導体層
上記有機半導体層について説明する。上記有機半導体層は液晶性有機半導体材料を含有するものであり、本工程において後述する有機半導体素子形成用基板の有機半導体素子形成用基板上に熱転写されるものである。
ここで、本態様に用いられる有機半導体層については、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(b)離型性基板
次に、上記離型性基板について説明する。本態様に用いられる離型性基板は、上述した有機半導体に対する離型性を備えるものである。
ここで、本態様に用いられる離型性基板についても、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(c)その他の構成
本工程に用いられる有機半導体層転写基板は少なくとも上記離型性基板と、有機半導体層とを有するものであるが、必要に応じて他の構成を有してもよい。このような他の構成としては、例えば、上記有機半導体層に接するように形成されたソース電極およびドレイン電極、上記有機半導体層と上記離型性基板との間に形成されるゲート絶縁層、ゲート電極、およびパッシベーション層等を挙げることができる。
本工程に用いられる有機半導体層転写基板がこのような他の構成を有する場合について図を参照しながら説明する。図10は本工程に用いられる有機半導体層転写基板にソース電極およびドレイン電極が形成されている場合の一例を示す概略断面図である。図10(a)に例示するように、本工程に用いられる有機半導体層転写基板10は、有機半導体層12上に接するようにソース電極13およびドレイン電極14が形成されたものであってもよい。また、このような場合においては、上記有機半導体層12と上記離型性基板11との間にゲート絶縁層15が形成されていてもよく(図10(b)、さらに上記ゲート絶縁層15と上記離型性基板11との間にゲート電極16が形成されていてもよく(図10(c))、さらに上記ゲート電極16と上記離型性基板11との間にパッシベーション層17が形成されていてもよい(図10(d))。
また、図11は本工程に用いられる有機半導体層転写基板にソース電極およびドレイン電極が形成されている場合の他の例を示す概略断面図である。図11(a)に例示するように、本工程に用いられる有機半導体層転写基板10は、離型性基板11と、上記有機半導体層12との間に、上記有機半導体層12に接するようにソース電極13およびドレイン電極14が形成されたものであってもよい。このような場合においては、上記ソース電極13およびドレイン電極14と上記離型性基板11との間にさらにゲート絶縁層15が形成されていてもよく(図11(b))、さらに上記ゲート絶縁層15と上記離型性基板11との間にゲート電極16が形成されていてもよく(図11(c))、さらに上記ゲート電極16と上記離型性基板11との間にパッシベーション層17が形成されていてもよい(図11(d))。
なお、上記ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層およびパッシベーション層については、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(2)有機半導体素子形成用基板
次に、本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板について説明する。本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板は、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるものである。すなわち、本態様の有機半導体素子の製造方法は、上述した有機半導体層転写基板の有機半導体層を、有機半導体素子形成用基板上に熱転写する有機半導体層転写工程を有するものであり、熱転写温度を上記有機半導体層に含まれる液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることを特徴とするものであるが、本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板は、有機半導体素子形成用基板上に熱転写された後の有機半導体層において、上記液晶性有機半導体材料を規則的に配向させる機能を有するものであめ、液晶性有機半導体材料の配向安定性に優れたものになる。
本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板の態様としては、所望の配向性を備えることができる態様であれば特に限定されるものではなく、本態様の有機半導体素子の製造方法によって製造される有機半導体素子の用途等に応じて適宜選択して用いることができるものである。
ここで、本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板が備える配向性は、上記液晶性有機半導体材料を配向させることができるものであれば特に限定されるものではなく、上記液晶性有機半導体材料の種類に応じて適宜選択して用いることができる。このような配向性としては、上記液晶性有機半導体材料を、有機半導体素子形成用基板上において有機半導体素子形成用基板の表面に対して平行方向に配向させる平行配向性であってもよく、あるいは上記液晶性有機半導体材料を有機半導体素子形成用基板上において有機半導体素子形成用基板の表面に対して垂直方向に配向させる垂直配向性であってもよい。本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板は、平行配向性あるいは垂直配向性のいずれの配向性を備えるものであってもよいが、なかでも垂直配向性を備えることが好ましい。上記有機半導体素子形成用基板として垂直配向膜を用いることにより、有機半導体素子形成用基板上に熱転写された有機半導体層の面内方向の移動度を向上させることができ、その結果として本態様により製造される有機半導体素子のトランジスタ性能を向上させることができるからである。
本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板の態様としては、例えば、有機半導体素子形成用基板を構成する材料として上記配向性を備えるものが用いられた態様(第1態様の有機半導体素子形成用基板)、任意の基板を用い、当該基板の表面に配向性を付与する配向処理がされた態様(第2態様の有機半導体素子形成用基板)、および、任意の基板と、上記基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向層とが積層された態様(第3態様の有機半導体素子形成用基板)等を挙げることができる。本態様においてはこれらのいずれの態様の有機半導体素子形成用基板であっても好適に用いることができる。
以下、これらの態様の有機半導体素子形成用基板について順に説明する。
(第1態様の有機半導体素子形成用基板)
まず、上記第1態様の有機半導体素子形成用基板について説明する。本態様の有機半導体素子形成用基板は有機半導体素子形成用基板を構成する材料として上記配向性を備えるものが用いられたものである。本態様に用いられる有機半導体素子形成用基板を構成する材料としては、上記配向性を備えるものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、例えば、PET、PEN、PES、PI、PEEK、PC、PPSおよびPEI等を挙げることができる。本態様においてはこれらのいずれの材料であっても好適に用いることができる。
(第2態様の有機半導体素子形成用基板)
次に、上記第2態様の有機半導体素子形成用基板について説明する。本態様の有機半導体素子形成用基板は、任意の基板を用い、当該基板の表面に配向性を付与する配向処理がされた態様のものである。
本態様に用いられる基板としては、所望の配向性を付与できるように配向処理を行うことができるものであれば特に限定されるものではない。このような基板としては、たとえば、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項に記載したものの中から適宜選択して用いることができる。
本態様において、上記基板の表面を上記配向性を備えるように配向処理する方法としては、上記液晶性有機半導体材料を有機半導体素子形成用基板上に所望の形態に配向させることができる処理方法であれば特に限定されるものではない。このような処理方法としては、例えば、表面を物理的に修飾する方法や化学的修飾する方法を挙げることができる。
上記物理的に修飾する方法としては、例えば、オゾンUVやOプラズマによる処理を挙げることができる。
一方、上記化学的に修飾する方法としては、例えば、シランカップリング剤等の表面処理剤による処理を挙げることができる。ここで、上記表面処理剤としては、アルキルクロロシラン類、アルキルアルコキシシラン類、フッ素化アルキルクロロシラン類、フッ素化アルキルアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン等のシリルアミン化合物等が挙げられる。なお、当該表面処理は、例えば、上記表面処理剤の溶液や気体に有機半導体素子形成用基板を接触させ、表面処理剤を有機半導体素子形成用基板の表面に吸着させることで行うことができる。表面処理前には、有機半導体素子形成用基板の表面処理を行う面を、オゾンUVやOプラズマで処理しておいてもよい。
(第3態様の有機半導体素子形成用基板)
次に、上記第3態様の有機半導体素子形成用基板について説明する。本態様の有機半導体素子形成用基板は、任意の基板と、上記基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向層とが積層されたものである。
(a)基板
まず、上記基板について説明する。本態様に用いられる基板は配向層等を支持するものである。
ここで、本態様に用いられる基板については、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(b)配向層
次に、本態様に用いられる配向層について説明する。本態様に用いられる配向層は、上述した有機半導体層転写基板の有機半導体層に含有される液晶性有機半導体材料を配向させる機能を有するものである。
ここで、本態様に用いられる配向層についても、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(c)その他の構成
本工程に用いられる有機半導体素子形成用基板は、必要に応じて他の構成を有するものであってもよい。
このような他の構成としては、例えば、ソース電極およびドレイン電極を挙げることができる。
本工程に用いられる有機半導体素子形成用基板にソース電極およびドレイン電極が形成されている場合について図を参照しながら説明する。図12は本工程に用いられる有機半導体素子用基板にソース電極およびドレイン電極が形成されている場合の一例を示す概略断面図である。図12に例示するように、本工程に用いられる有機半導体素子形成用基板20は、ソース電極24およびドレイン電極25が形成されたものであってもよい。
なお、上記ソース電極およびドレイン電極については、上述したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(3)有機半導体層の熱転写方法
本工程は、有機半導体層を有機半導体素子形成用基板上へ熱転写する方法は、熱転写温度を上記有機半導体層に含まれる液晶性有機半導体材料の液晶相温度とすることを特徴とするものである。
ここで、本工程において有機半導体層を有機半導体素子形成用基板上へ熱転写する方法については、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.その他の工程
本態様の有機半導体素子の製造方法は、少なくとも上記有機半導体層転写工程を有するものであるが、本態様においては必要に応じて他の工程が用いられてもよい。本態様に用いられる他の工程としては、本態様により製造される有機半導体素子の用途等に応じて、所望の機能を有する構成を形成できる工程を適宜選択して用いることができる。このような方法としては、例えば、ソース電極およびドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程、ゲート電極を形成するゲート電極形成工程、ゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程、およびパッシベーション層を形成するパッシベーション層形成工程等を挙げることができる。
ここで、上記ソース・ドレイン電極形成工程は、上記有機半導体層転写工程の前に当該有機半導体層転写工程に用いられる有機半導体素子形成用基板上にソース電極およびドレイン電極を形成する態様で実施されてもよく、あるいは、上記有機半導体層転写工程後に、有機半導体素子形成用基板上に熱転写された有機半導体層上にソース電極およびドレイン電極を形成する態様で実施されてもよい。
ここで、上記ソース・ドレイン電極形成工程、ゲート電極形成工程、ゲート絶縁層形成工程、およびパッシベーション層形成工程において、ソース電極およびドレイン電極、ゲート電極およびパッシベーション層をそれぞれ形成する方法については、上記「A.第1態様の有機半導体素子の製造方法」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてさらに具体的に説明する。
1.実施例1
(1)液晶相同定・相転移温度確認実験
液晶性有機半導体材料である5,5’’’−Dioctyl−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−Quaterthiophene、(以下、「8−QTP−8」)の液晶相、相転移温度を確認するため加熱ステージ(メトラー・ドレド社製 FP82HT、FP80HT)を用いた偏光顕微鏡(オリンパス株式会社製BH2−UMA)によるテクスチャー観察、及びDSC(示差走査型熱量計:Differential Scanning Calorimeter,NETZSCH社製DSC204 μ‐Sensor)測定を実施し、Iso 175.6,SmG 80.6 Cryst.(℃)の結果を得た。
(2)有機半導体層転写基板の作製
<離型性基板の作製>
厚さ0.125mmのPEN基板上に0.4wt%TefonAF(DuPont株式会社製)FC−40フロリナート(住友スリーエム株式会社製)溶液を厚さ2.0μmになるように、スピンコート(500rpm、10秒→1000rpm、20秒)し、150℃で30分間乾燥させた。
<有機半導体層の形成>
上記離型性基板上に真空蒸着法にて液晶性有機半導体材料である上記8−QTP−8を厚さ40nmになるまで蒸着し、有機半導体層を形成した。
(3)有機半導体素子形成用基板の作製
<基板>
基板としては、厚さ約3000Å(300nm)の酸化ケイ素層が付した厚さ0.6mmのn−ヘビードープシリコンウエハを用いた。これはn−ヘビードープシリコン部がゲート電極として機能する一方、酸化ケイ素層はゲート誘電体として働くものであり、その静電容量は約11nF/cm(ナノファラッド/平方センチメートル)であった。
<ゲート絶縁層の形成>
上記基板を0.1Mのn−Octyltrichlorosilane(OTS)の脱水トルエン溶液に60℃で20分間浸した。次いで、このウエハをトルエン、アセトン、イソプロピルアルコールで洗い、残液を窒素ガンで除いた後、100℃で1時間乾燥することにより、液晶性有機半導体材料を表面上に垂直配向させる配向性を有するゲート絶縁層を形成した。
(4)有機半導体層転写工程
上記有機半導体層転写基板と上記有機半導体素子形成用基板と、を貼り合わせ、熱転写装置(GLM350R6・GBC株式会社製)を用いて、有機半導体層を有機半導体層転写基板から有機半導体素子形成用基板へ、ローラー温度を80℃にて転写した。
(5)ソース・ドレイン電極形成工程
次に、金のソース及びドレイン電極を、有機半導体層の上に、W(幅)=1000μm、L(長さ)=50μm、厚み=50nmにてシャドウマスクを通して真空蒸着することで、ボトムゲート・トップコンタクト型トランジスタを作製した。
2.実施例2
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を100℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
3.実施例3
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を120℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
4.実施例4
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を140℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
5.実施例5
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を160℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
6.比較例1
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を25℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
7.比較例2
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を40℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
8.比較例3
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を60℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
9.実施例6
(1)有機半導体層転写基板の作製
実施例1と同様の方法により有機半導体層転写基板を作製した。
(2)有機半導体素子形成用基板の作製
<基板>
基板としては、厚さ約3000Å(300nm)の酸化ケイ素層が付した厚さ0.6mmのn−ヘビードープシリコンウエハを用いた。これはn−ヘビードープシリコン部がゲート電極として機能する一方、酸化ケイ素層はゲート誘電体として働くものであり、その静電容量は約11nF/cm(ナノファラッド/平方センチメートル)であった。
<ゲート絶縁層の形成>
上記基板を0.1MのPhenyltrichlorosilane(PTS)の脱水トルエン溶液に、60℃で20分間浸した。次いで、このウエハをトルエン、アセトン、イソプロピルアルコールで洗い、残液を窒素エアガンで除いた後、100℃で1時間乾燥することにより、液晶性有機半導体材料を表面上に水平配向させる配向性を有するゲート絶縁層を形成した。
(3)有機半導体層転写工程
上記有機半導体層転写基板と上記有機半導体素子形成用基板と、を貼り合わせ、熱転写装置(GLM350R6・GBC株式会社製)を用いて、有機半導体層を有機半導体層転写基板から有機半導体素子形成用基板へ、ローラー温度を80℃にて転写した。
(4)ソース・ドレイン電極形成工程
次に、金のソース及びドレイン電極を、有機半導体層の上に、W(幅)=1000μm、L(長さ)=50μm、厚み=50nmにてシャドウマスクを通して真空蒸着することで、ボトムゲート・トップコンタクト型トランジスタを作製した。
10.実施例7
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を100℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
11.実施例8
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を120℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
12.実施例9
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を140℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
13.実施例10
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を160℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
14.比較例4
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を25℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
15.比較例5
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を40℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
16.比較例6
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を60℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
17.実施例11
(1)液晶相同定・相転移温度確認実験
液晶性有機半導体材料である5,5’’−Dioctyl−2,2’:5’,2’’−Terthiophene、(以下「8−TTP−8」)の液晶相、相転移温度を確認するため加熱ステージ(メトラー・ドレド社製 FP82HT、FP80HT)を用いた偏光顕微鏡(オリンパス株式会社製BH2−UMA)によるテクスチャー観察、及びDSC(示差走査型熱量計:Differential Scanning Calorimeter,NETZSCH社製DSC204 μ‐Sensor)測定を実施し、Iso 90.4、SmC87.6、SmF72.6、SmG59.3 Cryst.(℃)の結果を得た。
(1)有機半導体層転写基板の作製
液晶性有機半導体材料として、8−TTP−8を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により有機半導体層転写基板を作製した。
(2)有機半導体素子形成用基板の作製
実施例1と同様の方法により有機半導体素子形成用基板を作製した。
(3)有機半導体層転写工程
上記有機半導体層転写基板と上記有機半導体素子形成用基板と、を貼り合わせ、熱転写装置(GLM350R6・GBC株式会社製)を用いて、有機半導体層を有機半導体層転写基板から有機半導体素子形成用基板へ、ローラー温度を60℃にて転写した。
(4)ソース・ドレイン電極形成工程
次に、金のソース及びドレイン電極を、有機半導体層の上に、W(幅)=1000μm、L(長さ)=50μm、厚み=50nmにてシャドウマスクを通して真空蒸着することで、ボトムゲート・トップコンタクト型トランジスタを作製した。
18.実施例12
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を70℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
19.実施例13
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を80℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
20.実施例14
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を90℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
21.比較例7
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を30℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
22.比較例8
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を40℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
23.比較例9
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を50℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
24.比較例10
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を100℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
25.比較例11
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を110℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
26.実施例15
(1)有機半導体層転写基板の作製
液晶性有機半導体材料として、上記8−TTP−8を用いたこと以外は、実施例6と同様の方法により有機半導体層転写基板を作製した。
(2)有機半導体素子形成用基板の作製
<基板>
基板としては、厚さ約3000Å(300nm)の酸化ケイ素層が付した厚さ0.6mmのn−ヘビードープシリコンウエハを用いた。これはn−ヘビードープシリコン部がゲート電極として機能する一方、酸化ケイ素層はゲート誘電体として働くものであり、その静電容量は約11nF/cm(ナノファラッド/平方センチメートル)であった。
<ゲート絶縁層の形成>
上記基板を0.1MのPhenyltrichlorosilaneの脱水トルエン溶液に、60℃で20分間浸した。次いで、このウエハをトルエン、アセトン、イソプロピルアルコールで洗い、残液を窒素エアガンで除いた後、100℃で1時間乾燥することにより、液晶性有機半導体材料を表面上に水平配向させる配向性を有するゲート絶縁層を形成した。
(3)有機半導体層転写工程
上記有機半導体層転写基板と上記有機半導体素子形成用基板と、を貼り合わせ、熱転写装置(GLM350R6・GBC株式会社製)を用いて、有機半導体層を有機半導体層転写基板から有機半導体素子形成用基板へ、ローラー温度を60℃にて転写した。
(4)ソース・ドレイン電極形成工程
次に、金のソース及びドレイン電極を、有機半導体層の上に、W(幅)=1000μm、L(長さ)=50μm、厚み=50nmにてシャドウマスクを通して真空蒸着することで、ボトムゲート・トップコンタクト型トランジスタを作製した。
27.実施例16
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を70℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
28.実施例17
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を80℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
29.実施例18
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を90℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
30.比較例12
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を30℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
31.比較例13
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を40℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
32.比較例14
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を50℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
33.比較例15
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を100℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
34.比較例16
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を110℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
35.実施例19
(1)液晶相同定・相転移温度確認実験
液晶性有機半導体材料である5,5’’’−Dioctyl−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−Quaterthiophene、(以下、「8−QTP−8」)の液晶相、相転移温度を確認するため加熱ステージ(メトラー・ドレド社製 FP82HT、FP80HT)を用いた偏光顕微鏡(オリンパス株式会社製BH2−UMA)によるテクスチャー観察、及びDSC(示差走査型熱量計:Differential Scanning Calorimeter,NETZSCH社製DSC204 μ‐Sensor)測定を実施し、Iso 175.6,SmG 80.6 Cryst.(℃)の結果を得た。
(2)有機半導体層転写基板の作製
<離型性基板の作製>
厚さ0.125mmのPEN基板上に0.4wt%TefonAF(DuPont株式会社製)FC−40フロリナート(住友スリーエム株式会社製)溶液を厚さ2.0μmになるように、スピンコート(500rpm、10秒→1000rpm、20秒)し、150℃で30分間乾燥させた。
<有機半導体層の形成>
上記離型性基板上に真空蒸着法にて液晶性有機半導体材料である上記8−QTP−8を厚さ200nmになるまで蒸着し、有機半導体層を形成した。
(3)有機半導体素子形成用基板の作製
<基板>
基板としては、厚さ約3000Å(300nm)の酸化ケイ素層が付した厚さ0.6mmのn−ヘビードープシリコンウエハを用いた。これはn−ヘビードープシリコン部がゲート電極として機能する一方、酸化ケイ素層はゲート誘電体として働くものであり、その静電容量は約11nF/cm(ナノファラッド/平方センチメートル)であった。
<ゲート絶縁層の形成>
上記基板を0.1Mのn−Octyltrichlorosilane(OTS)の脱水トルエン溶液に60℃で20分間浸した。次いで、このウエハをトルエン、アセトン、イソプロピルアルコールで洗い、残液を窒素ガンで除いた後、100℃で1時間乾燥することにより、液晶性有機半導体材料を表面上に垂直配向させる配向性を有するゲート絶縁層を形成した。
(4)ソース・ドレイン電極形成工程
次に、金のソース及びドレイン電極を、ゲート絶縁層の上に、W(幅)=1000μm、L(長さ)=50μm、厚み=50nmにてシャドウマスクを通して真空蒸着した。
(5)有機半導体層転写工程
上記有機半導体層転写基板と上記有機半導体素子形成用基板と、を貼り合わせ、熱転写装置(GLM350R6・GBC株式会社製)を用いて、有機半導体層を有機半導体層転写基板から有機半導体素子形成用基板へ、ローラー温度を80℃にて転写し、ボトムゲート・ボトムコンタクト型トランジスタを作製した。
36.実施例20
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を100℃としたこと以外は、実施例19と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
37.実施例21
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を120℃としたこと以外は、実施例19と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
38.実施例22
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を140℃としたこと以外は、実施例19と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
39.実施例23
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を160℃としたこと以外は、実施例19と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
40.比較例17
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を25℃としたこと以外は、実施例19と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
41.比較例18
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を40℃としたこと以外は、実施例19と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
42.比較例19
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を60℃としたこと以外は、実施例19と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
43.実施例24
(1)液晶相同定・相転移温度確認実験
液晶性有機半導体材料である5,5’’−Dioctyl−2,2’:5’,2’’−Terthiophene、(以下「8−TTP−8」)の液晶相、相転移温度を確認するため加熱ステージ(メトラー・ドレド社製 FP82HT、FP80HT)を用いた偏光顕微鏡(オリンパス株式会社製BH2−UMA)によるテクスチャー観察、及びDSC(示差走査型熱量計:Differential Scanning Calorimeter,NETZSCH社製DSC204 μ‐Sensor)測定を実施し、Iso 90.4、SmC87.6、SmF72.6、SmG59.3 Cryst.(℃)の結果を得た。
(2)有機半導体層転写基板の作製
液晶性有機半導体材料として、8−TTP−8を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により有機半導体層転写基板を作製した。
(3)有機半導体素子形成用基板の作製
実施例1と同様の方法により有機半導体素子形成用基板を作製した。
(4)ソース・ドレイン電極形成工程
次に、金のソース及びドレイン電極を、ゲート絶縁層の上に、W(幅)=1000μm、L(長さ)=50μm、厚み=50nmにてシャドウマスクを通して真空蒸着した。
(5)有機半導体層転写工程
上記有機半導体層転写基板と上記有機半導体素子形成用基板と、を貼り合わせ、熱転写装置(GLM350R6・GBC株式会社製)を用いて、有機半導体層を有機半導体層転写基板から有機半導体素子形成用基板へ、ローラー温度を60℃にて転写し、ボトムゲート・ボトムコンタクト型トランジスタを作製した。
44.実施例25
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を70℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
45.実施例26
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を80℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
46.実施例27
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を90℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
47.比較例20
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を30℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
48.比較例21
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を40℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
49.比較例22
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を50℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
50.比較例23
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を100℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
51.比較例24
有機半導体層転写工程におけるローラー温度を110℃としたこと以外は、実施例24と同様の方法により、有機半導体素子を作製した。
52.評価
上記実施例および比較例において作製した有機半導体素子について、トランジスタ特性評価した。トランジスタ特性評価は、KEITHLEY製237HIGH VOLTAGE SOURCE MEASUREMENT UNITで行った。キャリヤ移動度(μ)は、飽和領域(ゲート電圧V<ソース・ドレイン電圧VSD)におけるデータより、下記式に従って計算した。式中、ISDは飽和領域におけるドレイン電流であり、WとLはそれぞれ半導体チャネルの幅と長さであり、Ciはゲート誘電体層の単位面積当たりの静電容量であり、V及びVはそれぞれ、ゲート電圧及び閾電圧である。この装置のVは、飽和領域におけるISDの平方根と、測定データからISD=0を外挿して求めた装置のVとの関係から求めた。
SD=Ciμ(W/2L)(V−V
評価結果を以下の表1〜6に示す。なお、下記表1〜4の正孔移動度は5個以上のトランジスタから得られた平均値であり、測定条件は大気中下、ゲート電圧Vを+50V〜−80V、ソース・ドレイン間電圧VSDを−80V印加した。
Figure 2009200479
Figure 2009200479
Figure 2009200479
Figure 2009200479
Figure 2009200479
Figure 2009200479
10 … 有機半導体層転写基板
11 … 離型性基板
12 … 有機半導体層
13 … ソース電極
14 … ドレイン電極
15 … ゲート絶縁層
16 … ゲート電極
17 … パッシベーション層
20 … 有機半導体素子形成用基板
21 … 基板
22 … ゲート電極
23 … ゲート絶縁層
24 … ソース電極
25 … ドレイン電極
100 … 有機トランジスタ
101 … ゲート電極
102 … ゲート絶縁層
103 … 有機半導体層
104 … ソース電極
105 … ドレイン電極

Claims (7)

  1. 離型性を有する離型性基板と、前記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、
    および、基板と、前記基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆うように形成され、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備えるゲート絶縁層と、を有する有機半導体素子形成用基板を用い、
    前記有機半導体層を前記ゲート絶縁層上に、前記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する有機半導体層転写工程を有することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法。
  2. 離型性を有する離型性基板と、前記離型性基板上に形成され、液晶性有機半導体材料を含有する有機半導体層と、を有する有機半導体層転写基板、および、表面上に液晶性有機半導体材料を配向させることが可能な配向性を備える有機半導体素子形成用基板を用い、
    前記有機半導体層を前記有機半導体素子形成用基板上に、前記液晶性有機半導体材料の液晶相温度で熱転写する有機半導体層転写工程を有することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法。
  3. 前記ゲート絶縁層が表面上に前記液晶性有機半導体材料を垂直配向させることができるものであることを特徴とする、請求項1に記載の有機半導体素子の製造方法。
  4. 前記有機半導体素子形成用基板が、表面上に前記液晶性有機半導体材料を垂直配向させることができるものであることを特徴とする、請求項2に記載の有機半導体素子の製造方法。
  5. 前記離型性基板の表面が、前記ゲート絶縁層の表面よりも表面エネルギーが低いことを特徴とする、請求項1または請求項3に記載の有機半導体素子の製造方法。
  6. 前記離型性基板の表面が、前記有機半導体素子形成用基板の表面よりも表面エネルギーが低いことを特徴とする、請求項2または請求項4に記載の有機半導体素子の製造方法。
  7. 前記有機半導体層転写工程が、前記有機半導体層をパターン状に熱転写するものであることを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の有機半導体素子の製造方法。
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