JP2009199237A - 排出規制管理システム、常時排出規制管理装置、警報時排出規制管理装置、排出規制管理方法、および、排出規制管理プログラム - Google Patents

排出規制管理システム、常時排出規制管理装置、警報時排出規制管理装置、排出規制管理方法、および、排出規制管理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2009199237A
JP2009199237A JP2008038839A JP2008038839A JP2009199237A JP 2009199237 A JP2009199237 A JP 2009199237A JP 2008038839 A JP2008038839 A JP 2008038839A JP 2008038839 A JP2008038839 A JP 2008038839A JP 2009199237 A JP2009199237 A JP 2009199237A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alarm
information
emission
control
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008038839A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Kimura
幸雄 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008038839A priority Critical patent/JP2009199237A/ja
Publication of JP2009199237A publication Critical patent/JP2009199237A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Landscapes

  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】規制値をオーバーした場合に、または、自治体などから制限の指示があった場合に、VOC及びばい煙の排出量を制限する排出規制管理システムを提供する。
【解決手段】工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムが、入力されたVOCまたはばい煙の測定値と制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較部と、比較部の比較した結果が、測定値が制御値より大きい場合には、工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御部と、を有する常時排出規制管理装置と、警報時において工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部と、警報情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報を警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御部と、を有する警報時排出規制管理装置と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、揮発性有機化合物及びばい煙の排気量制御システムの技術に関する。
従来、大気汚染の問題が注目されている。ここで、最近は中国からの大気汚染物質の流入など、問題が深刻化している。たとえば、近年、九州北部や離島で光化学スモッグ注意報の発令が多くなっている。これは、中国から排出されるVOC(volatile organic compounds)やばい煙が日本へ流れ込んでVOC濃度が原因ではないかといわれている。このVOCとは揮発性有機化合物のことであり、光化学オキシダントの原因の1つである。この光化学スモッグが発生すると、目がチカチカする・めまい・手のしびれ・意識障害・嘔吐など、人体に症状がでる。
このような現状に併せて、大気汚染防止法も改訂がされている。たとえば、平成16年5月に大気汚染防止法が改正され、平成18年4月1日から揮発性有機化合物(VOC)の排出規制が施行されている。たとえば、大気汚染防止法の第23条の一部には、「大気の汚染(光化学オキシダント)が著しくなり、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある場合、ばいじん排出者又は揮発性有機化合物排出者に対し、ばいじんの排出量若しくは揮発性有機化合物(VOC)の排出量の減少、施設の使用の制限その他必要な措置をとる。」とされている。
さらに、判断基準は各自治体で削減の数値は異なるが、VOCまたはばい煙に対して、「使用量又は排出量の○○%削減」が求められている。また、VOC濃度測定(原則年2回)も、義務付けられている。たとえば、減少量の判断基準は各自治体で異なるが、「使用量削減又は排出量削減の○○%削減」が求められる。また、同法律によって、VOC・はいじんの排出基準が施設毎に設けられている。
また、ばい煙発生施設には、ばい煙測定が義務とされている。たとえば、ばい煙測定義務として、排出量により、2回/年〜1回/2ヶ月と義務付けられている。なお、総量規制基準が適用されている施設につては常時測定が義務付けられている。
このように、近年、工場などの施設においても、VOC及びばい煙の排出量が規制されてきている(たとえば、図4参照)。そこで、工場などを有する企業も、これらに対して、その対策をする必要がある。
ここで、土壌のVOCを測定し、そのデータをフィードバックする装置が知られている。また、揮発性有機化合物及びばい煙を測定して監視するシステムが知られている(例えば、特許文献1から3参照)。
特開2002−49722号公報 特開2002−122588号公報 特開2001−219156号公報
しかしながら、特許文献1から3に示すシステムにあっては、工場などの事業所全体の、VOC及びばい煙の排出量を監視し、制限することはできないという問題がある。
また、特許文献1から3に示すシステムにあっては、監視はするものの、規制値をオーバーした場合に、または、光化学オキシダントの緊急時発令などの制限の指示が自治体などからあった場合に、VOC及びばい煙を制御するということは行っていなかった。そのため、特許文献1から3に示すシステムにあっては、規制値をオーバーした場合に、または、自治体から制限の指示があった場合に、揮発性有機化合物及びばい煙を制御することができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、規制値をオーバーした場合に、または、自治体などから制限の指示があった場合に、揮発性有機化合物及びばい煙の排出量を制限する排出規制管理システムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムであって、前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力部と、前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部と、前記測定値入力部に入力された測定値と前記制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較部と、前記比較部の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御部と、を有する常時排出規制管理装置と、警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部と、警報情報が入力される警報情報入力部と、前記警報情報入力部に警報情報が入力されたことに応じて、前記警報時制限情報を前記警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御部と、を有する警報時排出規制管理装置と、を有することを特徴とすることを特徴とする排出規制管理システムである。
この発明によれば、排出規制管理システムは、常時排出規制管理装置により、VOCまたはばい煙の排出量が規制値をオーバーした場合に供給装置を制御し、また、警報時排出規制管理装置により、光化学オキシダント注意報等の自治体などから制限の指示があった場合に供給装置を制御することで、VOC及びばい煙の排出量を制限することが可能となる効果を奏する。
請求項2に記載の発明は、工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する常時排出規制管理装置であって、前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力部と、前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部と、前記測定値入力部に入力された測定値と前記制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較部と、前記比較部の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御部と、を有することを特徴とすることを特徴とする常時排出規制管理装置である。
この発明によれば、常時排出規制管理装置が、VOCまたはばい煙の排出量が規制値をオーバーした場合に供給装置を制御することで、VOC及びばい煙の排出量を制限することが可能となる効果を奏する。
請求項3に記載の発明は、前記工場は、供給装置を介してVOCが供給されるとともに、該供給されたVOC用いた生産をしており、前記通常時排出量制限制御部が、前記制限状態として、前記供給装置を制御して前記工場へ供給されるVOCの供給量を減ずるとともに、前記工場の生産量を減ずる、ことを特徴とする請求項2に記載の常時排出規制管理装置である。
この発明によれば、常時排出規制管理装置が、VOCまたはばい煙の排出量が規制値をオーバーした場合に、前記工場へ供給されるVOCの供給量を減ずるとともに、前記VOCを用いた工場の生産量を減ずることにより、VOC及びばい煙の排出量を制限することが可能となる効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、前記通常時排出量制限制御部が、前記制限状態にある場合に、前記比較部の比較した結果が、前記測定値が制限値以下になった場合には、前記工場における生産量を通常状態にする、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の常時排出規制管理装置である。
この発明によれば、常時排出規制管理装置が、制限状態にある場合に、前記測定値が制限値以下になった場合には、生産量を通常状態に戻すことができるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明は、工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する警報時排出規制管理装置であって、警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部と、警報情報が入力される警報情報入力部と、前記警報情報入力部に警報情報が入力されたことに応じて、前記警報時制限情報を前記警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御部と、を有することを特徴とすることを特徴とする警報時排出規制管理装置である。
この発明によれば、警報時排出規制管理装置が、光化学オキシダント注意報等の自治体などから制限の指示があった場合に供給装置を制御することで、VOC及びばい煙の排出量を制限することが可能となる効果を奏する。
請求項6に記載の発明は、前記警報時制限情報記憶部には、前記警報の種類と前記警報時制限情報とが関連付けて記憶されており、前記警報情報入力部には、少なくとも警報の種類を含む前記警報時警報情報が入力され、前記警報時排出量制限制御部が、前記警報情報入力部に警報情報が入力されたことに応じて、該入力された警報情報に含まれる警報の種類が一致する警報時制限情報を前記警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する、ことを特徴とする請求項5に記載の警報時排出規制管理装置である。
この発明によれば、警報時排出規制管理装置が、警報の種類毎に、VOC及びばい煙の排出量を制限することが可能となる効果を奏する。
請求項7に記載の発明は、前記警報時排出規制管理装置が、解除情報が入力される解除情報入力部、を有し、前記警報時排出量制限制御部が、前記解除情報入力部に解除情報が入力されたことに応じて、前記警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除する、ことを特徴とする請求項5または請求項6のいずれかに記載の警報時排出規制管理装置である。
この発明によれば、警報時排出規制管理装置が、解除情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報に基づいた工場の生産の削減を解除することができるという効果を奏する。
請求項8に記載の発明は、前記警報時排出規制管理装置が、前記VOCまたはばい煙の測定値が入力さる測定値入力部と、前記測定値の履歴が記憶される排出量履歴記憶部と、前記測定値入力部に入力された測定値を前記排出量履歴記憶部に記憶させる測定値登録部と、を有することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の警報時排出規制管理装置である。
この発明によれば、警報時排出規制管理装置が、VOCまたはばい煙の測定値の履歴を記憶することができるという効果を奏する。
請求項9に記載の発明は、前記警報時排出規制管理装置が、前記排出量履歴記憶部に記憶された測定値に基づいて、測定値に対する対策結果を出力する制限結果出力部、を有することを特徴とする請求項8に記載の警報時排出規制管理装置である。
この発明によれば、警報時排出規制管理装置が、VOCまたはばい煙の測定値の履歴に基づいて、対策結果を出力することができるという効果を奏する。
請求項10に記載の発明は、工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムにおいて用いられる排出規制管理方法であって、前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力手順と、前記測定値入力手順で入力された測定値と、前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較手順と、前記比較手順の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御手順と、警報情報が入力される警報情報入力手順と、前記警報情報入力手順に警報情報が入力されたことに応じて、警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部から、前記警報時制限情報を読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御手順と、を有することを特徴とすることを特徴とする排出規制管理方法である。
請求項11に記載の発明は、工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムとしてのコンピュータに、前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力手順と、前記測定値入力手順で入力された測定値と、前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較手順と、前記比較手順の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御手順と、警報情報が入力される警報情報入力手順と、前記警報情報入力手順に警報情報が入力されたことに応じて、警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部から、前記警報時制限情報を読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御手順と、を実行させるための排出規制管理プログラムである。
この発明によれば、工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムが、工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部と、入力されたVOCまたはばい煙の測定値と制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較部と、比較部の比較した結果が、測定値が制御値より大きい場合には、工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御部と、を有する常時排出規制管理装置と、警報時において工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部と、警報情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報を警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御部と、を有する警報時排出規制管理装置と、を有することにより、排出規制管理システムは、常時排出規制管理装置により、規制値をオーバーした場合に供給装置を制御し、また、警報時排出規制管理装置により、光化学オキシダント注意報等の自治体などから制限の指示があった場合に供給装置を制御することで、VOC及びばい煙の排出量を制限することが可能となる効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の一実施形態による排出規制管理システム1が適用される一例としての工場の構成を示す概略ブロック図である。
図1に示す一例としての工場は、その工場施設として、VOC貯蔵施設50と、VOC使用工場51と、ボイラー53と、VOC又は燃料貯蔵施設52と、電磁弁15と16、流量計17と18、VOC測定装置10と11と12、ばい煙測定装置13、および、排出規制管理システム1を有している。
VOC又は燃料貯蔵施設52は、内部にVOC又は燃料を貯蔵している。電磁弁16は、流量計18を介して、VOC又は燃料貯蔵施設52に貯蔵されているVOC又は燃料を、ボイラー53に供給する。また、この電磁弁16は、排出規制管理システム1から入力される制御に基づいて、その電磁弁を開閉し、ボイラー53に供給するVOC又は燃料の供給量を制御する。
流量計18は、電磁弁16を介してボイラー53に供給されるVOC又は燃料の供給量を計測し、計測した供給量を流量値として、排出規制管理システム1に出力する。ボイラー53は、供給されたVOC又は燃料により、発熱または発電し、発熱した熱または発電した電力(電気)を、VOC使用工場に供給する。
VOC測定装置12は、VOC又は燃料貯蔵施設52が排出するVOCを測定し、測定したVOCの値(量)を、測定値として排出規制管理システム1に出力する。ばい煙測定装置13は、ボイラー53が排出するばい煙を測定し、測定したばい煙の値(量)を、測定値として排出規制管理システム1に出力する。
VOC貯蔵施設50は、内部にVOCを貯蔵している。電磁弁15は、流量計17を介して、VOC貯蔵施設50に貯蔵されているVOCを、VOC使用工場51に供給する。また、この電磁弁15は、排出規制管理システム1から入力される制御に基づいて、その電磁弁を開閉し、VOC使用工場51に供給するVOCの供給量を制御する。
流量計17は、電磁弁15を介してVOC使用工場51に供給されるVOCの供給量を計測し、計測した供給量を流量値として、排出規制管理システム1に出力する。VOC使用工場51は、供給されたVOCと、ボイラー53から供給された熱または電力(電気)に基づいて、生産をする。
VOC測定装置10は、VOC貯蔵施設50が排出するVOCを測定し、測定したVOCの値(量)を、測定値として排出規制管理システム1に出力する。VOC測定装置11は、VOC使用工場51が排出するVOCを測定し、測定したVOCの値(量)を、測定値として排出規制管理システム1に出力する。
VOC使用工場51は、電磁弁15および16を介して、VOCが供給されるとともに、該供給されたVOCを使用する1つまたは複数の生産ラインを有している。VOC使用工場51は、排出規制管理システム1により制御されており、排出規制管理システム1により、その生産量または生産ラインの運転を制御されている。また、ボイラー53は、排出規制管理システム1により制御されており、排出規制管理システム1により、その運転、および、発熱量または発電量が制御せれている。
なお、上記において、電磁弁15または16は、電磁弁を開閉するものとして説明したが、これに限られるものではなく、ポンプ装置であってもよく、ポンプ装置の回転を制御することにより、供給量を制御してもよい。
排出規制管理システム1は、VOCまたはばい煙の、工場からの排出量を制御する制御装置である。この排出規制管理システム1は、たとえば、コンピュータであり、周辺機器として入力装置、表示装置等(いずれも図示せず)が接続される。ここで、入力装置とはキーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置とはCRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことをいう。
この排出規制管理システム1は、VOCおよびばい煙の排気量、つまり、VOC測定装置10と11と12、ばい煙測定装置13から入力された測定値を連続して内部に記録する。また、排出規制管理システム1は、入力された測定値が、法規制値を超えた場合、または、光化学オキシダント注意報等の発令時の場合には、工場から排出されるVOCおよびばい煙の排出量が低減されるように工場を制御する。
たとえば、排出規制管理システム1は、電磁弁15、16などの供給装置を、供給量を減ずるように制御することで、VOCおよびばい煙の排出量を抑制する。なお、ここでは、供給装置として電磁弁を用いて説明したが、これに限られるものではなく、供給装置としてポンプ装置であってもよい。この場合、排出規制管理システム1は、VOC測定装置10〜12と、このVOC測定装置10〜12の出力に基づいて、ポンプ装置のポンプ回転を制御する。
また、この排出規制管理システム1は、一例としては、工場をその適用範囲として制御し、その排出量に対する届出、届出のための書類作成または書類作成のためのデータ生成などの処理を実行する。たとえば、排出規制管理システム1は、光化学オキシダント注意報等の発令時の場合には、光化学オキシダント注意報等の発令時において、工場が低減したVOCおよびばい煙の排出量の結果を、対策結果として出力する。この対策結果は、予め定められた書類の形式であってもよいし、データの形式であってもよい。なお、出力形式がデータである場合には、人が、そのデータに基づいて、書類を作成することが可能である。なお、この届出とは、光化学オキシダント注意報等の発令時の場合などにおいて、工場がVOCおよびばい煙の排出量を削減したことを示すために、自治体などに提出する必要がある届出である。
また、排出規制管理システム1には、たとえば、自治体などから発令される情報であって、光化学オキシダント注意報等の発令などを示す制御情報、また、その解除を示す解除情報が入力される。排出規制管理システム1は、解除情報が入力されたことに応じて、制限を解除する。
上記に説明した制御情報および解除情報は、自治体の通信端末から通信網を介して、排出規制管理システム1に直接に入力されるようにしてもよい。また、自治体からは、電話、メール、FAXまたは拡声器などにより、光化学オキシダント注意報等の発令またはその解除が工場に伝達され、工場の作業員が、入力装置を用いて排出規制管理システム1に、制御情報または解除情報を入力するようにしてもよい。また、自治体ではなく、他の機関から、入力されるようにしてもよい。
なお、たとえば、排出規制管理システム1と、電磁弁15と16、流量計17と18、VOC測定装置10と11と12、および、ばい煙測定装置13とは、それぞれ、通信網を介して接続されている。この通信網とは、たとえば、ローカルネットワークやインターネット網、専用線である。また、この通信網でなく、制御線などであってもよい。
<排出規制管理システム1の構成>
次に、図2を用いて、排出規制管理システム1の一例としての構成について説明する。なお、同図において図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。この排出規制管理システム1は、常時排出規制管理装置2と、警報時排出規制管理装置3と、履歴部4とを有する。同図2を用いて、常時排出規制管理装置2と、警報時排出規制管理装置3と、履歴部4との、一例としての構成について説明する。
<常時排出規制管理装置2の構成>
まず、常時排出規制管理装置2の構成について説明する。この常時排出規制管理装置2は、制御値記憶部28と、通常時制限情報記憶部29と、測定値入力部21と、比較部22と、通常時排出量制限制御部23とを有する。
制御値記憶部28には、工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている。この制御値とは、工場に対して法的に予め定められている規制値ないし排出基準に基づいて定めらており、少なくとも、規制値ないし排出基準よりも小さな値である。たとえば、制御値の値は、規制値の80%の値などである。
上記に説明した排出基準は、全国的に適用される一般排出基準がある。なお、特定地域に限り、かつ、新設施設に限り適用される特別排出基準がある。たとえば、次のような排出基準がある。なお、上記に説明した制御値は、少なくとも、これらの値を満たすように設定されている。
・SOx量=K×10−3×He(m/h)
(ここで、He:有効煙突高さ、K:3.0〜17.5(地域によって異なる係数))
・ばいじん:0.3g/Nm3
・有害物質の排出基準など
通常時制限情報記憶部29には、VOCまたはばい煙の排出量が制御値を超えた場合に、工場の生産を減ずる制御情報である通常時制限情報が予め記憶されている。この通常時制限情報は、たとえば、VOC使用工場51の生産を減ずるようにする制御する情報、ボイラー53の発熱量および発電量を減ずるようにする制御する情報、電磁弁15と16とを介した供給量を減ずるように制御する情報、を含む。
測定値入力部21には、VOC測定装置10、11、12またはばい煙測定装置13から、VOCまたはばい煙の測定値が入力される。
比較部22は、測定値入力部21に入力された測定値と制御値記憶部28から読み出した制御値とを比較する。なお、測定値入力部21にVOC測定装置10、11、12またはばい煙測定装置13などの複数の測定値が入力される場合には、比較部22は、測定値入力部21に入力された複数の測定値を加算し、工場全体の測定値を算出し、算出した測定値と制御値記憶部28から読み出した制御値とを比較する。
通常時排出量制限制御部23は、比較部22の比較した結果が、測定値が制御値より大きい場合には、VOC使用工場51における生産を制限状態にする。また、通常時排出量制限制御部23は、制限状態として、電磁弁15および16を制御してVOC使用工場51およびボイラー53へ供給されるVOCの供給量を減ずるとともに、VOCを用いた生産ラインの生産量を減ずるなどにより、VOC使用工場51およびボイラー53の生産量を減ずる。また、通常時排出量制限制御部23は、制限状態として、工場内、施設内、または、施設近隣に拡声器により警報を発令する。
また、通常時排出量制限制御部23は、比較部22の比較した結果が、測定値が制御値より大きい場合には、通常時制限情報記憶部29から通常時制限情報を読み出し、該読み出した通常時制限情報に基づいて、工場を制御する。たとえば、通常時排出量制限制御部23は、通常時制限情報に基づいて、VOC使用工場51の生産を減じ、ボイラー53の発熱量および発電量を減じ、電磁弁15と16とを介した供給量を減ずる。
また、通常時排出量制限制御部23は、制限状態にある場合に、比較部22の比較した結果が、測定値が制限値以下になった場合には、工場における生産量を通常状態にする。
また、通常時排出量制限制御部23は、比較部22の比較した結果が、測定値が制御値より大きい場合には、工場における生産を制限状態にするとともに、制限状態にしたことを示す信号を後述する履歴部4の制限結果出力部44に出力する。また、通常時排出量制限制御部23は、制限状態にある場合に、比較部22の比較した結果が、測定値が制限値以下になった場合には、工場における生産量を通常状態にするとともに、通常状態にしたことを示す信号を後述する履歴部4の制限結果出力部44に出力する。
<警報時排出規制管理装置3の構成>
次に、警報時排出規制管理装置3の構成について説明する。この警報時排出規制管理装置3は、警報時制限情報記憶部39と、警報情報入力部31と、解除情報入力部32と、警報時排出量制限制御部33とを有する。
警報時制限情報記憶部39には、警報時において工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている。また、警報時制限情報記憶部39には、警報の種類と警報時制限情報とが関連付けて記憶されている。この警報時制限情報とは、たとえば、通常時制限情報と同様に、VOC使用工場51の生産を減ずるようにする制御する情報、ボイラー53の発熱量および発電量を減ずるようにする制御する情報、電磁弁15と16とを介した供給量を減ずるように制御する情報、を含む。なお、警報の種類に応じて、警報時制限情報は、たとえば、制御する量などが異なる。
警報情報入力部31には、警報情報が入力される。また、警報情報入力部31には、少なくとも警報の種類を含む警報時警報情報が入力される。解除情報入力部32には、解除情報が入力される。
警報時排出量制限制御部33は、警報情報入力部31に警報情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報を警報時制限情報記憶部39から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する。また、警報時排出量制限制御部33は、警報情報入力部31に警報情報が入力されたことに応じて、該入力された警報情報に含まれる警報の種類が一致する警報時制限情報を警報時制限情報記憶部39から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する。
また、警報時排出量制限制御部33は、解除情報入力部32に解除情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除する。
また、警報時排出量制限制御部33は、警報情報入力部31に警報情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報を警報時制限情報記憶部39から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御するとともに、警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御したことを示す信号を後述する履歴部4の制限結果出力部44に出力する。また、通常時排出量制限制御部23は、解除情報入力部32に解除情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除するとともに、警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除したことを示す信号を後述する履歴部4の制限結果出力部44に出力する。
<履歴部4の構成>
次に、履歴部4の構成について説明する。履歴部4は、流量値入力部41と、流用値登録部42と、測定値登録部43と、制限結果出力部44と、排出量履歴記憶部48と、流量履歴記憶部49とを有する。
排出量履歴記憶部48には、測定値の履歴が記憶される。また、この排出量履歴記憶部48には、たとえば、時刻情報と関連付けて測定値が記憶される。流量履歴記憶部49には、流量値の履歴が記憶される。また、この流量履歴記憶部49には、たとえば、時刻情報と関連付けて流量値が記憶される。なお、この時刻情報とは、年、月、日、時、分、秒などの時刻に関する情報を含む情報であり、後述する計時装置により計測された時刻である。
測定値登録部43は、測定値入力部21に入力された測定値を、排出量履歴記憶部48に記憶させる。また、測定値登録部43は、計時装置により計測された時刻情報と関連付けて、測定値入力部21に入力された測定値を、排出量履歴記憶部48に記憶させる。この計時装置とは、排出規制管理システム1または履歴部4が有していてもよい。また、計時装置は、排出規制管理システム1の外部にある構成であって、ネットワークなどを通じて、排出規制管理システム1に接続されている構成であってもよい。
流量値入力部41には、流量計17および18から、流量値が入力される。流用値登録部42は、流量値入力部41に入力された流量値を、流量履歴記憶部49に記憶させる。また、流用値登録部42は、計時装置により計測された時刻情報と関連付けて、流量値入力部41に入力された流量値を、流量履歴記憶部49に記憶させる。
制限結果出力部44は、排出量履歴記憶部48に記憶された測定値に基づいて、測定値に対する対策結果を出力する。また、制限結果出力部44は、制限状態にしたことを示す信号、または、通常状態にしたことを示す信号が通常時排出量制限制御部23から入力されたことに基づいて、排出量履歴記憶部48から測定値を読み出すとともに、流量履歴記憶部49から流量値を読み出し、読み出した測定値および流量値に基づいて、対策結果を出力する。
また、制限結果出力部44は、警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御したことを示す信号、または、警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除したことを示す信号が通常時排出量制限制御部23から入力されたことに基づいて、排出量履歴記憶部48から測定値を読み出すとともに、流量履歴記憶部49から流量値を読み出し、読み出した測定値および流量値に基づいて、対策結果を出力する。
または、制限結果出力部44は、警報情報が警報情報入力部31に入力されたことと、解除情報が解除情報入力部32に入力されたことに応じて、排出量履歴記憶部48から測定値を読み出すとともに、流量履歴記憶部49から流量値を読み出し、読み出した測定値および流量値に基づいて、対策結果を出力する。
たとえば、制限結果出力部44は、警報情報が警報情報入力部31に入力されたことに応じて、計時装置から時刻情報を取得し警報情報入力時刻として内部の記憶部に記憶する。次に、制限結果出力部44は、解除情報が解除情報入力部32に入力されたことに応じて、計時装置から時刻情報を取得し解除情報入力時刻として内部の記憶部に記憶する。その後、制限結果出力部44は、内部の記憶部から読み出した警報情報入力時刻と解除情報入力時刻との間の期間の測定値および流量値を、排出量履歴記憶部48および流量履歴記憶部49から読み出す。次に、制限結果出力部44は、読み出した測定値および流量値に基づいて、排出濃度、VOC及び燃料の使用量及び排出量を下げた際の排出濃度推移、VOC及び燃料の削減量などの対策結果を生成し、生成した対策結果を出力する。
なお、制限結果出力部44の詳細な動作は、制限状態にしたことを示す信号、または、通常状態にしたことを示す信号が通常時排出量制限制御部23から入力された場合、警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御したことを示す信号、または、警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除したことを示す信号が通常時排出量制限制御部23から入力された場合も、警報情報が警報情報入力部31に入力され、解除情報が解除情報入力部32に入力された場合も、同様である。
<排出規制管理システム1の動作>
次に、図3を用いて、排出規制管理システム1の一例としての動作について説明する。まず、排出量が基準値に基づいて制御値以上になった場合の排出規制管理システム1の動作について説明する。
まず、常時排出規制管理装置2の測定値入力部21は、VOC測定装置10から12、ばい煙測定装置13、および、流量計17と18により、工場からの排気濃度および使用量(流量)を、常時測定している(ステップS102)。ここで、常時排出規制管理装置2の制御値記憶部28には、ばい煙及びVOCの法律基準値以下に制御値が予め設定されている(ステップS102)。
次に、常時排出規制管理装置2の比較部22が、測定値入力部21に入力された測定値と、制御値記憶部28から読み出した制御値とを比較しており、入力された測定値が読み出した制御値よりも大きくなることを検出することにより、排出量の設定値オーバーを検知する(ステップS103)。
次に、比較部22による排出量の設定値オーバーを検知に応じて、常時排出規制管理装置2の通常時排出量制限制御部23が、電磁弁15および16を制御し、工場内におけるボイラー53およびVOC使用工場51へのVOC及び燃料の供給を制限するとともに、工場内および工場近隣に拡声器により警報を発令する(ステップS104)。
この警報により、たとえば、警報を聞いた作業員が手動でVOCやばい煙の排出量を減ずるように、工場の装置を制御することも可能であるし、また、予め定められた安全な場所に退避することも可能である。なお、工場内におけるボイラー53およびVOC使用工場51へのVOC及び燃料の供給を制限することにより、工場内の装置へのVOC及び燃料の供給も制限される。
その後、常時排出規制管理装置2の比較部22が、測定値入力部21に入力された測定値と、制御値記憶部28から読み出した制御値とを比較しており、入力された測定値が読み出した制御値以下になることを検出することにより、排出濃度の低下を確認する(ステップS105)。
次に、比較部22による排出濃度の低下の確認に応じて、常時排出規制管理装置2の通常時排出量制限制御部23が、電磁弁15および16を制御し、工場内におけるボイラー53およびVOC使用工場51へのVOC及び燃料の供給の制限を解除するとともに、工場内で発令した警報を解除する(ステップS106)。
その後、履歴部4の制限結果出力部44は、排出濃度、VOC及び燃料の使用量及び排出量を下げた際の排出濃度推移、VOC及び燃料の削減量などの対策結果を生成し、生成した対策結果を出力する(ステップS107、ステップS108)。
次に、光化学オキシダント注意報等の発令がなされた場合の排出規制管理システム1の動作について説明する。まず、注意報・警報等、地域で定められた削減量とするVOC及び燃料の使用量を、注意報・警報等の種類と関連付けて、予め警報時制限情報記憶部39に、記憶させて設定しておく(ステップS201)。これは、作業者が、たとえば、排出規制管理システム1の入力部により設定する。または、作業者が、排出規制管理システム1にネットワークを介して接続される端末により、設定する。
その後、地域の自治体などから光化学オキシダントの注意報警報が発令されることに応じて、警報時排出規制管理装置3の警報情報入力部31に、少なくとも警報の種類を含む警報時警報情報が入力される(ステップS202)。
次に、警報時排出規制管理装置3の警報時排出量制限制御部33が、警報情報入力部31に警報情報が入力されたことに応じて、該入力された警報情報に含まれる警報の種類が一致する警報時制限情報を警報時制限情報記憶部39から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する。これにより、排出規制管理システム1は、注意報・警報等に設定した削減量を一括操作し(ステップS203)、たとえば、電磁弁15および16を制御し、工場内におけるボイラー53およびVOC使用工場51へのVOC及び燃料の供給を制限するとともに、工場内に警報を発令する(ステップS104)。
その後、地域の自治体などから光化学オキシダントの注意警報が解除されることに応じて、警報時排出規制管理装置3の解除情報入力部32に解除情報が入力される。次に、警報時排出規制管理装置3の警報時排出量制限制御部33は、解除情報入力部32に解除情報が入力されたことに応じて、警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除する(ステップS204)。
その後、履歴部4の制限結果出力部44は、排出濃度、VOC及び燃料の使用量及び排出量を下げた際の排出濃度推移、VOC及び燃料の削減量などの対策結果を生成し、生成した対策結果を出力する(ステップS107、ステップS205)。
<効果>
以上、本実施形態を用いて説明したように、本実施形態による排出規制管理システム1は、製造工程で使用されるVOC・燃料の供給を一括管理し、光化学オキシダントの緊急時発令があった場合に、自動的にVOC供給量を減らすことで、VOC排出量の調整ができるという効果を奏する。
また、排出規制管理システム1、連続測定の結果から法律規制がされているVOC施設の排出基準を超えた場合に、自動的に供給を抑えることができる。
また、排出規制管理システム1は、VOC・ばいじんの測定を連続的に行なうことにより、調整前後の排出量が見え、どれだけ排出量が削減されたかを確認することが可能である。
また、排出規制管理システム1、供給量・連続測定の記録を自動化することにより、法定測定が不要となる効果、または、届出の作業が簡略化できるという効果を奏する。
また、排出規制管理システム1で用いる制御値を基準値に基づいて設定することにより、この排出規制管理システム1を用いた工場は、法規制遵守を踏まえたVOC・ばいじんの排出の管理ができ、また、管理の簡略化及び大気排出量制御を図ることが可能である。
なお、上記に説明した実施形態においては、ばい煙として説明したが、このばい煙とは、たとえば、SOx、燃焼や電気の使用に伴い発生するばいじん、燃焼、合成等の処理に伴い発生する有害物質カドニウム、塩素、フッ化水素、鉛、NOxなどである。
また、上記に説明した実施形態においては、ばい煙を排出する設備(ばい煙発生設備)としてボイラーを用いて説明したが、ばい煙発生設備はボイラーに限られるものではなく、ばい煙発生設備として、たとえば、ボイラー、金属溶解炉、石油類製造加熱炉、窯業製品焼成炉、溶解炉、無機化学工業薬品、食品用反応炉、乾燥炉、廃棄物焼却炉、銅・鉛・亜鉛の精錬用焙焼炉、焼結炉、転炉、乾燥炉、ガスタービン、ディーゼル機関、ガス機関、ガソリン機関であってもよい。
なお、排出規制管理システム1は、VOCのみに対して、または、ばい煙のみに対して、または、VOCとばい煙とに対する処理をわけて、工場を制御するようにしてもよい。
なお、制御値記憶部28、通常時制限情報記憶部29、警報時制限情報記憶部39、排出量履歴記憶部48、および、流量履歴記憶部49の記憶部は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記憶媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。
なお、図2における排出規制管理システム1またはその各構成は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。また、図2における排出規制管理システム1またはその各構成は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、この各構成はメモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、その構成の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、図1または図2における排出規制管理システム1の各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより排出規制管理システム1の機能による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
この発明の一実施形態による排出規制管理システム1が適用される工場の構成を示すブロック図である。 この発明の一実施形態による排出規制管理システム1の構成を示すブロック図である。 図2の排出規制管理システム1の一例としての動作を示すフローチャートである。 一例としてのVOC排出施設を示す表である。
符号の説明
1 排出規制管理システム
2 常時排出規制管理装置
3 警報時排出規制管理装置
4 履歴部
10、11、12 VOC測定装置
13 ばい煙測定装置
15、16 電磁弁
17、18 流量計
21 測定値入力部
22 比較部
23 通常時排出量制限制御部
28 制御値記憶部
29 通常時制限情報記憶部
31 警報情報入力部
32 解除情報入力部
33 警報時排出量制限制御部
39 警報時制限情報記憶部
41 流量値入力部
42 流用値登録部
43 測定値登録部
44 制限結果出力部
48 排出量履歴記憶部
49 流量履歴記憶部
50 VOC貯蔵施設
51 VOC使用工場
52 VOC又は燃料貯蔵施設
53 ボイラー

Claims (11)

  1. 工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムであって、
    前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力部と、
    前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部と、
    前記測定値入力部に入力された測定値と前記制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較部と、
    前記比較部の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御部と、
    を有する常時排出規制管理装置と、
    警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部と、
    警報情報が入力される警報情報入力部と、
    前記警報情報入力部に警報情報が入力されたことに応じて、前記警報時制限情報を前記警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御部と、
    を有する警報時排出規制管理装置と、
    を有することを特徴とすることを特徴とする排出規制管理システム。
  2. 工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する常時排出規制管理装置であって、
    前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力部と、
    前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部と、
    前記測定値入力部に入力された測定値と前記制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較部と、
    前記比較部の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御部と、
    を有することを特徴とすることを特徴とする常時排出規制管理装置。
  3. 前記工場は、
    供給装置を介してVOCが供給されるとともに、該供給されたVOC用いた生産をしており、
    前記通常時排出量制限制御部が、
    前記制限状態として、前記供給装置を制御して前記工場へ供給されるVOCの供給量を減ずるとともに、前記工場の生産量を減ずる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の常時排出規制管理装置。
  4. 前記通常時排出量制限制御部が、
    前記制限状態にある場合に、前記比較部の比較した結果が、前記測定値が制限値以下になった場合には、前記工場における生産量を通常状態にする、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の常時排出規制管理装置。
  5. 工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する警報時排出規制管理装置であって、
    警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部と、
    警報情報が入力される警報情報入力部と、
    前記警報情報入力部に警報情報が入力されたことに応じて、前記警報時制限情報を前記警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御部と、
    を有することを特徴とすることを特徴とする警報時排出規制管理装置。
  6. 前記警報時制限情報記憶部には、
    前記警報の種類と前記警報時制限情報とが関連付けて記憶されており、
    前記警報情報入力部には、
    少なくとも警報の種類を含む前記警報時警報情報が入力され、
    前記警報時排出量制限制御部が、
    前記警報情報入力部に警報情報が入力されたことに応じて、該入力された警報情報に含まれる警報の種類が一致する警報時制限情報を前記警報時制限情報記憶部から読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の警報時排出規制管理装置。
  7. 前記警報時排出規制管理装置が、
    解除情報が入力される解除情報入力部、
    を有し、
    前記警報時排出量制限制御部が、
    前記解除情報入力部に解除情報が入力されたことに応じて、前記警報時制限情報に基づいた工場の生産を解除する、
    ことを特徴とする請求項5または請求項6のいずれかに記載の警報時排出規制管理装置。
  8. 前記警報時排出規制管理装置が、
    前記VOCまたはばい煙の測定値が入力さる測定値入力部と、
    前記測定値の履歴が記憶される排出量履歴記憶部と、
    前記測定値入力部に入力された測定値を前記排出量履歴記憶部に記憶させる測定値登録部と、
    を有することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の警報時排出規制管理装置。
  9. 前記警報時排出規制管理装置が、
    前記排出量履歴記憶部に記憶された測定値に基づいて、測定値に対する対策結果を出力する制限結果出力部、
    を有することを特徴とする請求項8に記載の警報時排出規制管理装置。
  10. 工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムにおいて用いられる排出規制管理方法であって、
    前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力手順と、
    前記測定値入力手順で入力された測定値と、前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較手順と、
    前記比較手順の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御手順と、
    警報情報が入力される警報情報入力手順と、
    前記警報情報入力手順に警報情報が入力されたことに応じて、警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部から、前記警報時制限情報を読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御手順と、
    を有することを特徴とすることを特徴とする排出規制管理方法。
  11. 工場から排出されるVOCまたはばい煙を制御する排出規制管理システムとしてのコンピュータに、
    前記VOCまたはばい煙の測定値が入力される測定値入力手順と、
    前記測定値入力手順で入力された測定値と、前記工場から排出されるVOCまたはばい煙の予め定められた制御値が記憶されている制御値記憶部から読み出した制御値とを比較する比較手順と、
    前記比較手順の比較した結果が、前記測定値が制御値より大きい場合には、前記工場における生産を制限状態にする通常時排出量制限制御手順と、
    警報情報が入力される警報情報入力手順と、
    前記警報情報入力手順に警報情報が入力されたことに応じて、警報時において前記工場の生産を減ずる制御情報である警報時制限情報が予め記憶されている警報時制限情報記憶部から、前記警報時制限情報を読み出し、該読み出した警報時制限情報に基づいて工場の生産を制御する警報時排出量制限制御手順と、
    を実行させるための排出規制管理プログラム。
JP2008038839A 2008-02-20 2008-02-20 排出規制管理システム、常時排出規制管理装置、警報時排出規制管理装置、排出規制管理方法、および、排出規制管理プログラム Pending JP2009199237A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008038839A JP2009199237A (ja) 2008-02-20 2008-02-20 排出規制管理システム、常時排出規制管理装置、警報時排出規制管理装置、排出規制管理方法、および、排出規制管理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008038839A JP2009199237A (ja) 2008-02-20 2008-02-20 排出規制管理システム、常時排出規制管理装置、警報時排出規制管理装置、排出規制管理方法、および、排出規制管理プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009199237A true JP2009199237A (ja) 2009-09-03

Family

ID=41142681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008038839A Pending JP2009199237A (ja) 2008-02-20 2008-02-20 排出規制管理システム、常時排出規制管理装置、警報時排出規制管理装置、排出規制管理方法、および、排出規制管理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009199237A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110050189A (zh) * 2016-12-08 2019-07-23 苏伊士集团 用于控制流体网络的流体中的挥发性有机化合物的浓度的方法
CN110426996A (zh) * 2019-07-12 2019-11-08 张鹏 基于大数据及人工智能的环境污染监测方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110050189A (zh) * 2016-12-08 2019-07-23 苏伊士集团 用于控制流体网络的流体中的挥发性有机化合物的浓度的方法
CN110426996A (zh) * 2019-07-12 2019-11-08 张鹏 基于大数据及人工智能的环境污染监测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Koerner Media, fear, and nuclear energy: A case study
US11555720B2 (en) Gas leakage detection method based on compound internet of things (IoT) and IoT system
CN113703381B (zh) 基于物联网的燃气报警器安全数据采集方法及终端
JP2009199237A (ja) 排出規制管理システム、常時排出規制管理装置、警報時排出規制管理装置、排出規制管理方法、および、排出規制管理プログラム
Kisku et al. Assessment of noise level of a medium scale thermal power plant
Dillon et al. Regional Shelter Analysis-Inhalation Exposure Methodology
Satyanarayana et al. Implementation of wireless sensor network based indoor air quality monitoring system using GSM
Hiwase et al. The role of technical audit in environmental impact assessment
RU109598U1 (ru) Устройство дистанционного контроля утечек газа и загазованности помещений
JP2008233951A (ja) 障害情報通信システム
JP2008014507A (ja) ボイラユニットの起動回数管理システム
Kasedde Hazard and safety evaluation of gasifier installations in Uganda
Byrd et al. Solving a major odor problem in a chemical process
Council New Plymouth District Council Crematorium Monitoring Programme Annual Report 2018-2019
Council TAG Oil (NZ) Limited Sidewinder Production Station Monitoring Programme Annual Report 2015-2016
Nasreen et al. 5 LPG Leakage Detector
Stahl Regulations on emission monitoring of waste incinerators in Germany
Insko WASHINGTON STATE DEPARTMENT OF ECOLOGY EASTERN REGIONAL OFFICE 4601 NORTH MONROE SPOKANE, WASHINGTON 99205-1295
Mayuri et al. IoT Based LPG Gas Leakage and Level Detection to Avoid Accidents
Plant Notice of variation and consolidation with introductory note
Lacey OFFICIALS FEAR AIR TOXICS PROPOSALS COULD HINDER FUTURE ENFORCEMENT
Abinand et al. Smart industrial fault monitoring and alert system
Leripio et al. Greenhouse gas emissions from the brazilian antarctic station “comandante ferraz”
Date et al. FINAL AIR QUALITY OPERATING PERMIT MINOR MODIFICATION
Beattie PROPOSED AMENDMENTS TO RULE 2.27, LARGE BOILERS