JP2009198356A - 核磁気共鳴測定装置および核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法 - Google Patents

核磁気共鳴測定装置および核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】NMR測定装置の制御性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】測定対象となる高分子化合物を含む試料溶液と、リカンドとなる低分子化合物を含む低分子化合物溶液を用いた循環フロー方式を採用する。試料溶液と低分子化合物溶液とが混合される混合フィルタ32、および分離される分離フィルタ34と、分離フィルタ34から排出された試料溶液が混合フィルタ32に注入される経路1と、分離フィルタ34から排出された低分子化合物溶液が混合フィルタ32に注入される経路2と、混合フィルタ32から排出された混合溶液が容器10を通じて分離フィルタ34に注入される経路3と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、核磁気共鳴測定装置およびそれを用いた測定技術に関し、特に、タンパク質などの高分子化合物の核磁気共鳴測定に適用して有効な技術に関する。
タンパク質など生体内で機能を有する分子の分子量は薬などに用いられる低分子化合物に比べて大きく高分子化合物としての特性を有している。タンパク質に代表される高分子化合物は溶液中で分子機能を有しており、この機能は特定の低分子化合物と結合することで阻害されたり促進されたりする。特定の低分子化合物と高分子化合物の結合あるいは相互作用は、多くの方法で検出されている。
特に、高分子化合物あるいは低分子化合物の分子構造の情報を直接観測できる核磁気共鳴測定(以下、NMR測定という。)では、化合物濃度に対する測定スペクトルの変化から高分子化合物と低分子化合物の解離定数、反応速度の評価だけでなく化合物の構造に基づいた相互作用解析が可能である。特表2003−510608号公報(特許文献1)には、NMR測定によるタンパク質と低分子化合物の相互作用を測定する方法について記載されている。
NMR測定に用いる高分子化合物のうちタンパク質は、自然界に存在する生命体から抽出する方法、目的タンパク質の生成に関連する遺伝子を組み込んだ大腸菌等を利用した大量発現系から抽出する方法、生きた細胞を用いずにタンパク質を大量発現させる無細胞発現系を利用する方法などによって生成される。また、タンパク質を構成する主な元素である水素、炭素、窒素に対して同位体放射元素による標識(以下、ラベル化という。)を行う場合がある。このラベル化には、タンパク質を構成する水素、炭素、窒素の3元素を組み合わせてラベル化する方法、すべてをラベル化する全標識方法、特定のアミノ酸残基に属する原子のみをラベル化する選択的標識などの方法がある。どの方法においてもラベル化の処理コストは高額である。
核磁気共鳴測定装置(以下、NMR測定装置という。)は、典型的には静磁場(B)を生じさせる磁石と、この磁石の内側の空間に配置された核磁気共鳴プローブとを含む。この核磁気共鳴プローブには、目的とする試料にRF磁場(B)を加え、そして加えられた磁場に対する試料の反応(応答)を検出するための1つ以上のコイルが含まれる。
従来の核磁気共鳴プローブには、静置試料プローブおよびフロースループローブが含まれる。静置試料プローブではガラス管またはアンプル(以下、試料管という)の中に試料を加え、この試料管をNMR測定装置の所定の位置にセットしてから測定を開始する方法が行われている。
従来の静置試料プローブを用いた滴定測定では、開口部を持つ試料管で低分子化合物の滴定を行いながらNMR測定を行うことで、濃度増加に対するNMRスペクトル変化の観測が可能である。しかしながら、試料溶液は高分子化合物、薬効評価対象の低分子化合物、その他の試薬が混合した溶液であるため、一旦、ある濃度の低分子化合物を含んだ条件に達した試料溶液を用いて、その濃度以下の条件でNMR測定を行うことは困難である。
また、試料管の体積が少量であるため、低分子化合物の滴定は試料溶液全体の体積増大を生じさせ、高分子化合物試料濃度の変化および試料溶液の液面位置の変化を生じる。これらの変化を抑制するためには、試料溶液の体積に対して滴下する体積を出来るだけ少なくする必要がある。しかし、滴下する体積を小さくするためには、低分子化合物濃度を上げる必要があるが、滴下溶液の濃度は低分子化合物の溶解度によってその上限が決まり、一般に物質の溶解度は溶媒の種類や温度などによって大きく異なる。
このように滴下による低分子化合物濃度調整では試料体積の変動が生じる。またこの変動の大きさは低分子化合物と高分子化合物の組合せ、溶媒、温度によって変化する。そして濃度変化方向も1方向である。
一方、従来のフロースループローブは、試料入口、試料出口、および入口と出口との間に延びる内部の管部を含む。この内部の管部には、試料を保持するためのセルが含まれる。試料は試料入口から内部の管部を流れてセルに入る。測定後には管部を流れてプローブ外へと取り除かれる。
従来のフロースループローブとロボット式の試料移送システムの組み合わせが使用されている。そのようなシステムでは、複数の測定条件に調整した試料を、複数の容器にあらかじめ準備する必要がある。試料は容器から試料を取り出せる装置を経由してあらかじめセットされたフロースループローブへ試料を送り込まれる。1つの試料に対してNMR測定が終了すると、試料はプローブ外に排出される。特表2004−534958号公報(特許文献2)には、試料を送りこむシステムについて記載されている。
従来のフロースループローブと試料移送システムの組み合わせでは、複数の濃度条件に調整した試料をあらかじめ準備することが求められる。したがって、測定条件数の一定濃度の高分子化合物溶液が必要となり、試料に要する費用が高価となる。
また、測定条件範囲が未知の高分子化合物や低分子化合物では、好適な測定条件範囲や条件変化の度合いが確定するまで機能評価の測定全体を繰り返し行う問題で悩まされ得る。特開2007−315826号公報(特許文献3)には、単純な循環路を利用してNMR測定の繰返しを行うシステムが記載されている。
特表2003−510608号公報 特表2004−534958号公報 特開2007−315826号公報
本発明者らが検討したNMR測定装置について図7を用いて説明する。本発明者らが検討したNMR測定装置は、測定対象となるタンパク質などの高分子化合物およびリカンドとなる低分子化合物を含む混合溶液が保持される容器10と、容器10で保持されている混合溶液に磁場を加えるためのスプリット型の磁石20と、容器10に取り付けられた核磁気共鳴プローブ24と、核磁気共鳴プローブ24からのNMR信号を記憶する送受信システムとを備え、NMR測定を行う装置である。
容器10は混合溶液の排出口12と注入口14を有しており、閉じられた経路5を構成する試料移送管1616と接続されている。この試料移送管1616には、高分子化合物を含む試料溶液を注入するためのシリンジ90、および低分子化合物を含む低分子化合物溶液を注入するためのシリンジ80が設けられている。例えば、まず低分子化合物溶液がシリンジ80から試料移送管1616に注入され、次いで、試料溶液がシリンジ90から試料移送管1616に注入されて、循環ポンプ(図示しない)によって混合溶液として経路5を循環する。
循環されて均一化された混合溶液は、その循環を停止することにより容器10内に止まりNMR測定が行われる。
しかしながら、このような本発明者らが検討したNMR測定装置では、低分子化合物濃度を変化させながらNMR測定を行う場合、あらかじめ高分子化合物を注入しない条件下でのNMR信号を取得し、低分子化合物濃度を調べた後、同条件下で高分子化合物を注入して容器10内の混合溶液のNMR測定を繰り返して行うため、その都度、低分子化合物濃度のNMR測定を行う必要があった。
本発明の目的は、NMR測定装置の制御性を向上させる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の一実施の形態におけるNMR測定装置は、第1化合物(高分子化合物)および第2化合物(低分子化合物)を含む混合溶液が保持される容器と、前記容器で保持されている前記混合溶液に磁場を加えるための磁石と、前記容器に取り付けられた核磁気共鳴プローブと、を備え、測定対象となる前記第1化合物を含む第1溶液(試料溶液)と、リカンドとなる前記第2化合物を含む第2溶液(低分子化合物溶液)を用いた循環フロー方式を採用するものである。
このNMR測定装置は、更に前記第1溶液と前記第2溶液とが混合される混合フィルタ、および分離される分離フィルタと、前記分離フィルタから排出された前記第1溶液が前記混合フィルタに注入される第1経路、前記分離フィルタから排出された前記第2溶液が前記混合フィルタに注入される第2経路、および前記混合フィルタから排出された前記混合溶液が前記容器を通じて前記分離フィルタに注入される第3経路を構成する管と、を備えている。
以下、本願において開示される発明におけるNMR測定装置の構成、動作方法、およびNMR測定方法について説明する。
(NMR測定装置の構成)
NMR測定装置は、静磁場を発生する磁石(マグネット)、試料へ電磁波を照射し試料由来のFID信号を検出するアンテナ、照射電磁波を生成する送信ユニット、検出したFID信号を処理する受信ユニット、そして試料をNMR測定に適した位置に固定する容器を有する。この容器へ試料を注入する管と容器から試料を排出する管を設置する。
試料を注入する管(第1試料移送管)には、低分子化合物溶液と高分子化合物溶液(試料溶液)を混合するフィルタ(混合フィルタ)を接続する。混合フィルタには、低分子化合物溶液注入口、試料溶液注入口、低分子化合物溶液と試料溶液が混合された混合溶液の混合溶液排出口の3つの口があり、第1試料移送管はその排出口に接続されている。試料溶液注入口には流路切り替えバルブ(第1バルブ)が取り付けられている。
また、容器から混合溶液を排出する管(第2試料移送管)には、低分子化合物溶液と試料溶液を分離するフィルタ(分離フィルタ)を接続する。分離フィルタには、試料溶液排出口、低分子化合物溶液排出口、混合溶液注入口の3つの口があり、第2試料移送管は混合溶液注入口に接続されている。試料溶液排出口には流路切り替えバルブ(第2バルブ)が取り付けられている。
また、第1バルブと第2バルブを管(第3試料移送管)にて接続し、試料溶液の循環が可能な流路を形成する。
また、分離フィルタの低分子化合物溶液排出口と低分子化合物溶液制御部の注入口を管(第4試料移送管)で接続する。また、低分子化合物溶液制御部の排出口と混合フィルタの低分子化合物溶液注入口を管(第8試料移送管)で接続する。以上の配置により、低分子化合物溶液が、低分子化合物溶液制御部、混合フィルタ、分離フィルタ、そして再び低分子化合物溶液制御部へと循環する流路が形成される。
低分子化合物溶液制御部は、排出用バルブ、低分子化合物溶液注入部、注水用バルブ、循環ポンプからなる。排出バルブと低分子化合物注入部は第5試料移送管で接続される。低分子化合物注入部と注水用バルブは第6試料移送管で接続される。注水バルブと循環ポンプは第7試料移送管で接続される。
以上の構成および流路により、高分子化合物と低分子化合物の混合溶液が通過する部分のループ状流路と、低分子化合物溶液の循環的な流れを実現する流路の2つの循環流路が可能となる。この構成により、低分子化合物溶液の注入、高分子化合物溶液の注入、低分子化合物溶液の循環、低分子化合物溶液の調整と独立した混合溶液の均一化制御が可能となる。
さらに、混合溶液の通過部分である第1試料移送管あるいは第2試料移送管に円二色性スペクトル計やラマン分光計を設置する。濃度測定に適した吸光度計(濃度計)、水素イオン濃度計(pH計)を第1試料移送管と第2試料移送管それぞれに設置する。そして、低分子化合物溶液のみの通過部分である、第4、第5、第6、第7、第8試料移送管のどれか1つに濃度計、pH計を設置する。設置した円二色性スペクトル計、ラマン分光計、吸光度計(濃度計)、水素イオン濃度計(pH計)は各測定時刻とデータを組として表示あるいは記録あるいはデータ転送する機能を有する。各測定装置に付属あるいは内蔵した時計は、同一の時刻になるように調整可能である。
(低分子化合物濃度の測定方法)
次に前記構成における低分子化合物濃度の測定について説明する。
少なくとも第4、第5、第6、第7、または第8試料移送管のいずれか1つに設置した濃度計を用いて低分子化合物濃度を測定する。吸光度計(濃度計)を利用した濃度測定方法は、広く知られている方法である。設置した濃度計では、測定時刻と濃度データの組が表示あるいは記録されている。この測定時刻と濃度データの組を、記録媒体付きコンピュータあるいは紙などへ記録する。濃度測定と測定時刻と濃度データの組の記録は、測定者の開始指示から終了指示までの間、連続的に行われる。
(混合溶液の操作)
次に前記構成における高分子化合物と低分子化合物の溶液状態の操作について説明する。
第1、第2試料移送管に設置した吸光度計(濃度計)を用いて混合溶液の吸光度を測定する。測定する波長は注入する高分子化合物や低分子化合物の特性に合わせて選択する。分光機能が付いている吸光度計の場合には、測定波長の選択は観測帯域の選択として行う。溶液の吸光度は溶質の変化に応じて変化するので、低分子化合物のみが存在する溶液に高分子化合物が混入すると、高分子化合物の量(濃度)に応じて吸光度が変化する。この変化を利用して、注入した高分子化合物の位置判断、混合溶液の濃度均一性評価を行う。
混合溶液の循環を行わない場合には、第1および第2バルブの操作により第3試料移送管を混合溶液が通過しない流路にする。このとき、第1バルブに取り付けた注入用シリンジ等から注入された高分子化合物は、混合フィルタ、第1試料移送管、容器、第2試料移送管、分離フィルタ、第2バルブを経て、第2バルブに取り付けた排出用シリンジへ移動する。
NMR測定を行うためには、測定の間、高分子化合物を容器の中に保持する必要がある。高分子化合物の注入用シリンジから容器までの移動のモニタのために、第1試料移送管に設置した吸光度計を利用する。また、容器から排出用シリンジまでの移動のモニタのために、第2試料移送管に設置した吸光度計を利用する。測定者のモニタ開始指示から終了指示の間、連続的に吸光度測定と、測定時刻と吸光度データの組の記録を行う。
高分子化合物の注入後、第1試料移送管に設置した吸光度計の吸光度の変化が生じる。この後、第2試料移送管に設置した吸光度計が変化した時に溶液循環を停止しNMR測定を行う。このとき、高分子化合物は容器の中に保持されており、高分子化合物を含んだ溶液のNMR測定に適した状態になっている。NMR測定の終了後、溶液循環を開始する。その後、第1試料移送管および第2試料移送管に設置した吸光度計の値が、低分子化合物溶液と同様な値に戻った時には、高分子化合物は容器から排出され、第2試料移送管から分離フィルタへ移動した状態になっている。このように、混合溶液の循環を行わない場合には、循環ポンプによる循環動作のオン・オフのみで、高分子化合物の移動・保持を行う。この後、排出用シリンジを用いて高分子化合物を回収する。
一方、混合溶液の循環を行う場合には、第1および第2バルブの操作により第3試料移送管を混合溶液が通過できる流路にする。この場合、バルブ操作を伴う高分子化合物の注入過程と排出過程の2過程が必要である。注入過程では、まず、第1バルブに取り付けた注入用シリンジから高分子化合物を注入する。そして、第1バルブを切替え、注入用シリンジから第3試料移送管へと流路を切替る。高分子化合物を含む溶液は混合フィルタ、第1試料移送管、容器、第2試料移送管、分離フィルタ、第2バルブを経て、第3試料移送管、第1バルブへ至る。高分子化合物に関する流路は閉じているので、高分子化合物は前記ルートを循環する。なお、循環効率を高めるため、第3試料移送管に循環用第2ポンプを設置してもよい。
この循環中の溶液状態の変化は、前記第1試料移送管および第2試料移送管に設置した吸光度計で連続的にモニタされている。次に、第1試料移送管および第2試料移送管に設置した吸光度計の値の時間に対するばらつきが同程度になったとき、混合溶液での高分子化合物の濃度が均一になったと判断する。この状態では、高分子化合物は容器の中にも均一濃度で満たされているので、循環を停止し、NMR測定を行う。
NMR測定の終了後の排出過程では、まず第1バルブおよび第2バルブにおいて、第3試料移送管との流路を閉ざす。この後、低分子化合物溶液の循環を開始すると、高分子化合物は徐々に分離フィルタと第2バルブ間の接続部分に集まる。そして、前記第1試料移送管および第2試料移送管に設置した吸光度計の値が、低分子化合物のみの値に近づいたら、第2バルブの流路を排出用シリンジへ切替えて、高分子化合物を含む溶液を回収する。
再び、第1バルブおよび第2バルブを第3試料移送管へと切替えて、混合溶液の閉ループを作り、混合溶液を循環させる。また、前記第1試料移送管および第2試料移送管に設置した吸光度計の値が、再び、混合溶液の値に近づいたら、第1バルブおよび第2バルブを操作し、第3試料移送管との流路を閉ざし、低分子化合物溶液の循環により高分子化合物を排出用シリンジで回収する。前記手順を数回繰り返すことで、高分子化合物を回収することができる。
(滴定測定方法)
循環フロー方式の試料溶液調整において、高分子化合物濃度一定のもと、低分子化合物濃度を変化させる場合の測定方法を説明する。
(注水)
まず、注水バルブ、排水バルブを開き、第1バルブと第2バルブをともに第3試料移送管側へ流路を切替える。次に、循環ポンプを駆動させ、注水バルブから純水を注入する。純水は第8試料移送管を通り、混合フィルタを満たし、排出口と試料溶液注入口の両方に達する。混合フィルタの排出口に到達した純水は、第1試料移送管、容器、第2試料移送管を通り、分離フィルタに達する。同様に、混合フィルタの試料溶液注入口に到達した純水は、第1バルブ、第3試料移送管、第2バルブを通り、分離フィルタに達する。分離フィルタに達した純水は、第4試料移送管を通り、排水バルブから排出される。
(バッファ液へ交換)
一旦、循環ポンプを停止させ、注水バルブの口をバッファ液の容器へ取り替える。その後、循環ポンプを駆動させ、バッファ液を循環路全体へ送り込む。送り込みが終了したら注水バルブを閉じる。
(高分子化合物の注入および均一化)
循環ポンプによる循環を行い、第1バルブの流路を注入用シリンジ側とする。次に第1バルブに取り付けた注入用シリンジから高分子化合物を注入する。そして、第1バルブを切替え、注入用シリンジから第3試料移送管へと流路を切替える。高分子化合物を含む溶液は混合フィルタ、第1試料移送管、容器、第2試料移送管、分離フィルタ、第2バルブを経て、第3試料移送管、第1バルブへ至る。高分子化合物に関する流路は閉じているので、高分子化合物は前記ルートを循環する。この循環中の溶液状態の変化は、前記第1試料移送管および第2試料移送管に設置した吸光度計で連続的にモニタされている。次に、第1試料移送管および第2試料移送管に設置した吸光度計の値の時間に対するばらつきが同程度になったとき、混合溶液での高分子化合物の濃度が均一になったと判断する。
(滴定測定)
以下に低分子化合物溶液を注入して循環路内の低分子化合物濃度を増加させる過程について説明する。特定の低分子化合物を含まない溶液を用いて、同じ手順を実施することで、特定の低分子化合物濃度のみを減少させる滴定測定が実施できる。最初に、第4試料移送管あるいは第5試料移送管あるいは第6試料移送管あるいは第7試料移送管あるいは第8試料移送管に設置した濃度計を用いて低分子化合物濃度測定を開始する。次に、循環ポンプを駆動させて、溶液循環を開始する。そして、低分子化合物溶液注入用シリンジポンプを用いて、低分子化合物溶液を循環路内に注入する。低分子化合物用の濃度計の値が、一定値あるいは一定のばらつき範囲内に収束したら、循環路内部の低分子化合物濃度は均一化されたと判断する。低分子化合物濃度が目的の濃度に達したならば、循環を停止し、測定を行う。
低分子化合物濃度が目的の濃度より低いならば、前記低分子化合物溶液の注入過程を行い、濃度を増加させる。低分子化合物濃度が目的の濃度より高い場合には、低分子化合物を含まない溶液で、前記注入過程を行い、濃度を減少させる。測定者が設定していたすべての低分子化合物濃度条件に対して、前記低分子化合物濃度を増加あるいは減少させる過程と、測定を行う。
(測定)
ここで測定とは、NMR測定だけでなく、第1および第2試料移送管に設置した他測定装置(吸光度計、円二色性スペクトル計、ラマン分光計、電気伝導度計)による測定を含む。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明の一実施の形態によれば、測定対象となる第1化合物に対する第2化合物の量を、第2化合物溶液の濃度によって変化させる循環フロー方式によって、NMR測定装置の制御性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、以下の実施の形態を説明する図面においては、構成を分かり易くするためにハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
本発明に係るNMR測定装置は、タンパク質などの高分子化合物および高分子化合物より分子量の低い低分子化合物を含む混合溶液に対してNMR測定を行う装置であり、例えば、一定の高分子化合物の量の下で低分子化合物と高分子化合物の濃度比を自由に制御してNMRスペクトルの変化を測定できる装置である。
本発明の循環フロー方式の試料溶液調整を利用した滴定測定における、NMR測定と他の測定の同時測定や濃度制御を向上させる装置構成および方法の好適な実施の形態について図を参照して、以下に説明する。
(NMR測定装置の構成)
まず、試料溶液の流れる流路の配置について説明する。図1に示したように、試料に磁場を加えるためのスプリット型磁石20の内部に配置された空間(ボア)22に核磁気共鳴プローブ24を置く。核磁気共鳴プローブ24に、試料の注入口14と排出口12を有する試料を保持する容器10を置く。容器10の注入口14に第1試料移送管1602を接続する。そして、第1試料移送管1602に低分子化合物溶液と試料溶液(高分子化合物溶液)を混合する混合フィルタ32を接続する。混合フィルタ32に低分子化合物溶液注入口51と試料溶液注入口52と混合溶液排出口50が設けられている。混合溶液排出口50には第1試料移送管1602が接続されている。容器10の排出口12に第2試料移送管1600を接続する。
第2試料移送管1600に低分子化合物溶液と試料溶液を分離する分離フィルタ34を接続する。分離フィルタ34には試料溶液排出口62と低分子化合物溶液排出口61と混合溶液注入口60が設けられている。混合溶液注入口60には第2試料移送管1600が接続されている。混合フィルタ32の試料溶液注入口52に第1バルブ72を接続する。同様に、分離フィルタ34の試料溶液排出口62にも第2バルブ70を接続する。
第1バルブ72の1つの口と第2バルブ70の1つの口を第3試料移送管1604で接続する。分離フィルタ34の低分子化合物排出口61に第4試料移送管1606を接続する。第4試料移送管1606には排出用バルブ74を接続する。排出用バルブ74に第5試料移送管1608を接続する。第5試料移送管1608に低分子化合物溶液注入部30を接続する。低分子化合物溶液注入部30に第6試料移送管1610を接続する。第6試料移送管1610に注水用バルブ76を接続する。注水用バルブ76に第7試料移送管1612を接続する。第7試料移送管1612に循環ポンプ100を接続する。循環ポンプ100と混合フィルタ32の低分子化合物溶液注入口51を第8試料移送管1614で接続する。
以上の構成および流路により、高分子化合物と低分子化合物の混合溶液が通過する部分のループ状流路と、低分子化合物溶液の循環的な流れを実現する流路の2つの循環流路が可能となる。
ここで、本実施の形態におけるNMR測定装置の構成について概略すると、本実施の形態におけるNMR測定装置は、高分子化合物およびそれより分子量の低い低分子化合物を含む混合溶液が保持される容器10と、容器10で保持されている混合溶液に磁場を加えるための磁石20と、容器10に取り付けられた核磁気共鳴プローブ24と、を備えている。容器10は、例えば石英ガラスから構成されている。磁石20は、例えば超伝導磁石から構成され、例えば300MHz〜1GHzに対応した磁場を発生することができるものである。核磁気共鳴プローブ24は、例えば、容器10の周囲にコイル28が巻かれ、そのコイル28から測定対象の混合溶液に対し、電磁波パルスを照射し、NMR信号の検出を行うことができる。
更に、本実施の形態におけるNMR測定装置は、高分子化合物を含む試料溶液と低分子化合物を含む低分子化合物溶液とを混合し、混合溶液として排出する混合フィルタ32と、注入された混合溶液から試料溶液と低分子化合物溶液とに分離する分離フィルタ34と、を備えている。混合フィルタ32および分離フィルタ34は、タンパク質などの高分子化合物と他の成分を分離できるものである限り、特に限定はされないが、好ましくは、高分子化合物は通過できない程度であって低分子化合物を含む他の成分が通過できる程度の径の細孔を持った中空糸膜から構成される。すなわち、混合溶液内の高分子化合物の分子量に合わせて中空糸膜の細孔サイズを選択して使用できるので、高分子化合物以外の成分(例えば、低分子化合物)の限外濾過操作を好適に行うことができる。
更に、本実施の形態におけるNMR測定装置は、分離フィルタ34から排出された試料溶液が混合フィルタ32に注入される経路1、分離フィルタ34から排出された低分子化合物溶液が混合フィルタ32に注入される経路2、および混合フィルタ32から排出された混合溶液が容器10を通じて分離フィルタ34に注入される経路3を構成する管を備えている。図1に示したNMR測定装置では、経路1を構成する管は、第3試料移送管1604から構成されている。また、経路2を構成する管は、第4、第5、第6、第7、第8試料移送管1606、1608、1610、1612、1614から構成されている。また、経路3を構成する管は、第1試料移送管1602と第2試料移送管1600から構成されている。これら経路1〜3を構成する管の材質は、例えばNMR測定対象の性質によって選択すべきであり、例えば、タンパク質などの生体関連の高分子化合物に対する測定では、ポリエチレンエチレンケトン(PEEK)などを用いることができる。また、管の内径は、例えば0.5〜0.065mmの範囲とすることができる。
更に、本実施の形態におけるNMR測定装置は、経路2に設けられ、低分子化合物が所定の濃度で調整された低分子化合物溶液を注入する注入部30と、経路2に設けられ、経路2および経路3に低分子化合物溶液を循環させる循環ポンプ100と、を備えている。注入部30は、例えば加圧式のシリンジポンプを電子制御することができ、低分子化合物を含む溶液を入れた低分子化合物溶液注入用シリンジ80を制御しながら加圧送液を行い、低分子化合物溶液を経路2に注入する作業を好適に行うことができる。同様に、注入部30は、バッファ液注入用シリンジ82を制御しながら加圧送液を行うことで経路2にバッファ液を注入できる。循環ポンプ100は、例えば、高速液体クロマトグラフィで用いられるものが好適である。電子制御可能なステッピングモータなどを用いてプランジャーを駆動し、溶液10と経路2に定圧送液が可能なものが望ましい。
このような構成の本実施の形態におけるNMR測定装置では、測定対象となる高分子化合物(第1化合物)に対する低分子化合物(第2化合物)の量を、低分子化合物溶液の濃度によって変化させる循環フロー方式によって、濃度制御性を向上させることができる。
次に、測定機器の配置について説明する。図1に示すように、第1試料移送管1602または第2試料移送管1600に測定機器310として例えば円二色性スペクトル計(CD計)を設置する。図2に第2試料移送管1600への設置例を示す。第2移送管1600を2つに分け、その間にCD計としての測定機器310を設置する。CD計としての測定機器310の溶液入口312と溶液出口314で第2試料移送管1600と接続する。接続方法は、HPLCなどの溶液を取り扱う作業者なら既知のオシネ等を利用した方法を用いるのが好適である。CD計としての測定機器310は測定時刻と測定値をセットで記録あるいは表示あるいはデータ転送する機能を有する。
第1試料移送管1602に第1濃度計300を設置し、第2試料移送管1600に第2濃度計302を設置する。第1濃度計300および第2濃度計302の設置は図2に示したCD計としての測定機器310の設置例と同様な方法で行う。これら第1濃度計300、第2濃度計302は、溶液の吸光度を測定するものである。溶液濃度と吸光度の間に比例関係が成立する原理を利用して、測定した吸光度から濃度を計算することができる。第1濃度計300、第2濃度計302は、吸光度を測定し、測定した時刻と測定値をセットで記録あるいは表示あるいはデータ転送する機能を有する。また、計算した濃度も併せて、記録あるいは表示あるいはデータ転送してもよい。
また、第4、第5、第6、第7、第8試料移送管1606、1608、1610、1612、1614で接続された、混合フィルタ32の低分子化合物溶液注入口51と分離フィルタ34の低分子化合物溶液排出口61の間に第3濃度計304を設置する。第3濃度計304の設置は図2に示した測定機器310の設置例と同様な方法で行う。この第3濃度計304も吸光度を測定し、測定した時刻と測定値をセットで記録あるいは表示あるいはデータ転送する機能を有する。また、計算した濃度も併せて、記録あるいは表示あるいはデータ転送してもよい。
設置した測定機器310、第1濃度計300、第2濃度計302、第3濃度計304は、それぞれ、測定時刻と測定値をセットで表示あるいはデータ転送が可能なので、観測者がこれらのデータをリアルタイムに比較することが可能である。
図1にはNMR信号を記録する送受信システム26、第1濃度計300、第2濃度計302、第3濃度計304、およびCD計としての測定機器310とこれらからのデータを収集および表示するコンピュータ400の間の接続関係を示す。このように各測定部のデータ転送機能を用いることで、各測定時刻と測定値の組を記録し、時刻をもとにして各測定値を比較することができる。
更に、図1に示すように、循環路内部の溶存空気を取り除くために循環ポンプ100の第7試料移送管1612側にデガッサー(脱気装置)200を取り付けてもよい。また、循環効率を高めるため、第3試料移送管1604に循環用第2ポンプ102を設置してもよい。なお、測定機器310として、CD計の代わりにラマン分光計やpH計、電気伝導度計を設置し、NMRとの同時的測定を行ってもよい。
(滴定測定手順)
本実施の形態における核磁気共鳴測定装置を用いた滴定測定では、高分子化合物の濃度を一定に保ち、低分子化合物の濃度を自由に変化することができる。高分子化合物と低分子化合物の濃度比を変える滴定測定の手順について説明する。
高分子化合物として広範囲の種類のタンパク質を、低分子化合物として薬候補化合物(リガンド)を用いることが出来る。バッファ液は各タンパク質の性質にあわせて選択する。ここで、好適な一例として、高分子化合物としてウシ血清タンパク質、低分子化合物としてL−トリプトファン、バッファ液としてリン酸バッファの組合せを挙げる。
図3に示すように、滴定測定全体の概要は以下の手順からなる。まず、循環路への注水2010、バッファ液への交換2020を行い、循環路全体を溶液で満たす。次に、低分子化合物濃度の連続測定の開始2030、混合溶液の連続測定の開始2040を行う。そして、高分子化合物溶液の注入と高分子化合物溶液の均一化2050を行い、容器10を含む循環経路内の濃度均一化を行う。そして、低分子化合物溶液の注入2060、低分子化合物濃度の均一化2070、測定2080を、濃度調整を行いながら繰り返し実施する。測定終了後には、高分子化合物の回収を行い、純水での洗浄を行う。
前記手順において、低分子化合物溶液の注入と濃度均一化を繰返し行うと、低分子化合物溶液を含む余剰体積を排出用バルブ74から排出しながら循環路内部の低分子化合物濃度は増大する。一方、高分子化合物は混合フィルタ32と分離フィルタ34によって容器10を含む循環路の中に閉じ込められる形になるので、どんなに低分子化合物溶液を注入しても排出用バルブ74から排出されない。従って、高分子化合物の濃度は一定である。この低分子化合物溶液の注入の代わりに、対象とする低分子化合物を含まない溶液の注入を行っていくと、循環路内部の低分子化合物濃度は低下し、高分子化合物濃度は一定に保たれることになる。
(循環路への注水2010)
まず、注水用バルブ76、排水用バルブ74を開け、第1バルブ72と第2バルブ70をともに第3試料移送管1604側へ流路を切替える。次に、循環ポンプ100を駆動させ、注水用バルブ76から純水を注入する。純水は第8試料移送管1614を通り、混合フィルタ32を満たし、混合溶液排出口50と試料溶液注入口52の両方に達する。その後、混合フィルタ32の混合溶液排出口50に到達した純水は、第1試料移送管1602、容器10、第2試料移送管1600を通り、分離フィルタ34に達する。同様に、混合フィルタ32の試料溶液注入口52に到達した純水は、第1バルブ72、第3試料移送管1604、第2バルブ70を通り、分離フィルタ34に達する。分離フィルタ34に達した純水は、第4試料移送管1606を通り、排水用バルブ74へ達する。
(バッファ液への交換2020)
一旦、循環ポンプ100を停止させ、注水用バルブ76の口をバッファ液の容器へ取り替える。その後、循環ポンプ100を駆動させ、バッファ液を循環路全体へ送り込む。送り込みが終了したら注水用バルブ76を閉じる。
(低分子化合物濃度の連続測定の開始2030)
第3濃度計304を用いて低分子化合物濃度の連続的な測定を開始する。測定する波長は注入する高分子化合物や低分子化合物の特性に合わせて選択する。分光機能が付いている吸光度計の場合には、測定波長の選択は観測帯域の選択として行う。測定間隔は1秒から10分の範囲が好適である。
(混合溶液の連続測定の開始2040)
第1濃度計300と第2濃度計302を用いて、混合溶液の吸光度の連続的な測定を開始する。測定する波長は注入する高分子化合物や低分子化合物の特性に合わせて選択する。分光機能が付いている吸光度計の場合には、測定波長の選択は観測帯域の選択として行う。測定間隔は1秒から10分の範囲が好適である。測定開始後の暫くの状態では、第1〜第3濃度計が観測した吸光度はほぼ等しい値または同等のばらつき度合いを示している。
この状態で、著しく異なる値を観測する場合には、循環路構成部品の汚染や破損が考えられるので、測定を中止し、点検を行うほうが良い。
(高分子化合物溶液の注入・均一化2050)
循環ポンプ100による循環を行い、第1バルブ72の流路を試料溶液注入用シリンジ90側とする。注入過程では、まず、第1バルブ72に取り付けた試料溶液注入用シリンジ90から高分子化合物を注入する。そして、第1バルブ72を切替え、試料溶液注入用シリンジ90から第3試料移送管1604へと流路を切替る。高分子化合物を含む溶液は混合フィルタ32、第1試料移送管1602、容器10、第2試料移送管1600、分離フィルタ34、第2バルブ70を経て、第3試料移送管1604、第1バルブ72へ至る。高分子化合物に関する流路は閉じているので、高分子化合物は前記ルートを循環する。この循環中の溶液状態の変化は、前記第1および第2濃度計で連続的にモニタされている。次に、第1および第2濃度計の値が等しく、時間に対するばらつきが同程度になったとき、混合溶液での高分子化合物の濃度が均一になったと判断する。
図1に示すように、循環効率を高めるため、第3試料移送管1604に循環用第2ポンプ102を設置してもよい。
(滴定測定)
ここでは、低分子化合物溶液を注入して循環路での低分子化合物濃度を増加させる過程について説明する。特定の低分子化合物を含まない溶液を用いて、同じ手順を実施することで、特定の低分子化合物濃度のみを減少させた過程での滴定測定が実施できる。
(低分子化合物溶液の注入・均一化2060、2070)
最初に、循環ポンプ100を駆動させて、溶液循環を開始する。そして、低分子化合物溶液注入部30の低分子化合物溶液注入用シリンジ80を用いて、低分子化合物溶液を循環路内に注入する。低分子化合物用の第3濃度計304の値が、一定値あるいは一定のばらつき範囲内に収束したら、循環路内部の低分子化合物濃度は均一化されたと判断する。
低分子化合物濃度が目的の濃度より低いならば、前記低分子化合物溶液の注入過程を行い、濃度を増加させる。低分子化合物濃度が目的の濃度より高い場合には、低分子化合物を含まない溶液をバッファ液注入用シリンジ82から注入し、循環による濃度均一化で調整を行う。
(測定2080、反復測定2090)
低分子化合物濃度が目的の濃度に達したならば、循環を停止し、NMR測定を行う。測定者が設定していたすべての低分子化合物濃度条件に対して、前記低分子化合物濃度を増加あるいは減少させる過程と、測定を行う。
ここで測定とは、NMR測定だけでなく、第1試料移送管1602および第2試料移送管1600に設置した他の測定機器310(吸光度計、CD計、ラマン分光計、電気伝導度計)による測定を含む。
本発明では、低分子化合物濃度や水素イオン濃度などの溶液環境の変化の下で、NMRプローブと他測定装置による測定が可能である。NMR測定では試料分子の核スピンの応答から、分子運動性や分子構造の変化を観測する。一方、吸光度計やCD計では試料溶液中を通過する偏光の吸収/反射係数から試料分子の2次構造の変化を観測する。また、ラマン分光では、試料分子の分子振動から構造変化を観測する。
このように本発明では、溶液内での試料分子に対して、異なる物理過程をプローブとした様々な観測が可能である。得られたデータは、同溶液条件、同時刻のデータなので、個別に試料を用意しそれぞれ単独に行われた測定データに比べ、より相補的な実験データの組を提供でき、構造変化と化学機能の関係を明らかにすることができる。
(高分子化合物の排出2100)
一方、NMR測定の終了後の排出過程では、第1バルブ72および第2バルブ70において、第3試料移送管1604との流路を閉ざす。この後、低分子化合物溶液の循環を開始すると、高分子化合物は徐々に第2バルブ70の分離フィルタ34との接続部分に集まる。そして、前記第1試料移送管1602および第2試料移送管1600に設置した吸光度計の値が、低分子化合物のみの値に近づいたら、第2バルブ70の流路を試料溶液回収用シリンジ92へ切替えて、高分子化合物を含む溶液を回収する。
再び、第1バルブ72および第2バルブ70を第3試料移送管1604へと切替えて、混合溶液の閉ループを作り、混合溶液を循環させる。また、前記第1試料移送管1602および第2試料移送管1600に設置した吸光度計の値が、再び、混合溶液の値に近づいたら、第1バルブ72および第2バルブ70を操作し、第3試料移送管1604との流路を閉ざし、低分子化合物溶液の循環により高分子化合物を試料溶液回収用シリンジ92で回収する。前記手順を数回繰り返すことで、高分子化合物を回収することができる。
本発明の実施の形態によれば、高分子化合物と低分子化合物の滴定測定において、円二色性スペクトル測定、ラマン測定、電気伝導度測定、pH測定や吸光度測定とNMR測定の同時的測定が可能となる。分子運動、分子構造の直接的な反映である円二色性スペクトルおよびラマンスペクトルと、原子核スピンの磁気共鳴の反映であるNMRスペクトルの同時的な測定により、高分子化合物の構造変化と化学的機能の関係を直接測定することが可能となる。また、低分子化合物溶液の定常的なモニタによる濃度制御性向上、測定手順短縮化を図ることができる。
(実施の形態2)
前記実施の形態では、高分子化合物の濃度を一定に保ち、低分子化合物の濃度を自由に変化する測定手順について説明した。本実施の形態では、前記実施の形態1で示した核磁気共鳴測定装置を用いて、一定条件の低分子化合物溶液の下での高分子化合物の測定手順について図を参照して、以下に説明する。
図4に示すように、滴定測定全体の概要は以下の手順からなる。まず、循環路への注水2210、バッファ液への交換2220を行い、循環路全体を溶液で満たす。次に、低分子化合物濃度の連続測定の開始2230、混合溶液の連続測定の開始2240を行う。そして、低分子化合物溶液の注入・均一化2250を行い、容器を含む循環経路内の濃度均一化を行う。そして、高分子化合物の注入2260、移動2270、測定2280、高分子化合物の回収2290を繰り返し実施する。なお、測定終了後には純水での洗浄を行う。
注水2210、バッファ液への交換2220、低分子化合物濃度の連続測定の開始2230、混合溶液の連続測定の開始2240までは前記実施の形態1で説明した手順2010、2020、2030、2040と同様であるので説明は省略し、低分子化合物溶液の注入・均一化2250以降の手順について説明する。
(低分子化合物溶液の注入・均一化2250)
まず、循環ポンプ100を駆動させて、溶液循環を開始する。そして、低分子化合物溶液注入部30に設置した低分子化合物注入用シリンジ80を用いて、低分子化合物溶液を循環路内に注入する。低分子化合物用の第3濃度計304の値が、一定値あるいは一定のばらつき範囲内に収束したら、循環路内部の低分子化合物濃度は均一化されたと判断する。低分子化合物濃度が目的の濃度に達したならば、循環を停止する。
低分子化合物濃度が目的の濃度より低いならば、前記低分子化合物溶液の注入過程を行い、濃度を増加させる。低分子化合物濃度が目的の濃度より高い場合には、低分子化合物溶液注入部30に設置した低分子化合物を含まないバッファ液注入用シリンジ82から溶液注入を行い、循環による濃度均一化を行い、低分子化合物濃度を調整する。
水素イオン濃度の調整を行う場合には、第3濃度計304の代わりにpH計を設置し、酸性の溶媒とアルカリ性の溶媒をそれぞれ低分子化合物溶液注入用シリンジ80、バッファ液注入用シリンジ82にセットし、前記溶液注入と循環による均一化手順によりpH値を調整する。
(高分子化合物溶液の注入2260)
循環ポンプ100による循環を行い、第1バルブ72の流路を試料溶液注入用シリンジ90側とする。そして第1バルブ72に取り付けた注入用シリンジ90から高分子化合物を注入する。
(高分子化合物の移動2270)
高分子化合物溶液は、低分子化合物溶液の流れに沿って、混合フィルタ32、第1試料移送管1602、容器10へと移動する。この間、第1試料移送管1602に設置した第1濃度計300の吸光度に変化が生じる。この後、第2試料移送管1600に設置した第2濃度計302の吸光度が変化したときに、溶液循環を停止する。このとき、容器10の中に高分子化合物が存在する。
(測定2280)
溶液停止状態で、測定を行う。ここで測定とは、NMR測定だけでなく、第1および第2試料移送管に設置した他の測定機器310(吸光度計、円二色性スペクトル計、ラマン分光計、電気伝導度計)による測定を含む。
(高分子化合物溶液の回収2290)
溶液循環を開始する。第1濃度計300と第2濃度計302の値が低分子化合物溶液のみのときと同様な値に戻ったとき、試料溶液回収用シリンジ92を動かして、分離フィルタ34から試料溶液回収用シリンジ92の中へ高分子化合物を移動させ、回収する。
回収時の高分子化合物溶液には低分子化合物が混入したものになっているが、限外濾過法などの化学や生化学分野での一般的な分離方法を用いて、高分子化合物と低分子化合物を分離することは、この分野の作業者にとって容易なことである。
(反復計測2300)
前述の高分子化合物溶液の注入2260、高分子化合物の移動2270、測定2280、高分子化合物溶液の回収2290の4つの手順を繰り返すことで、一定の低分子化合物溶液条件下での、複数の高分子化合物に対する測定を簡便に行うことができる。
このように本実施の形態におけるNMR測定装置では、測定対象となる低分子化合物(第1化合物)に対する高分子化合物(第2化合物)の量を、低分子化合物溶液の濃度によって変化させる循環フロー方式によって、濃度制御性を向上させることができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態1では、本発明の循環フロー方式の試料溶液調整を利用した滴定測定での、NMR測定との同時測定や濃度制御を向上させるNMR測定装置において、試料に磁場を加えるためにスプリット型の磁石を適用した場合について説明したが、本実施の形態では、縦型一体型磁石を適用した場合について説明する。なお、前記実施の形態1で示したNMR測定装置の構成と同様の構成についての説明は省略する。
図5に示したように、縦型一体型の磁石21の中の空間23に設置した核磁気共鳴プローブ24の中を第1試料移送管1602と第2試料移送管1600が縦方向に貫通する配置とする。容器10はプローブ内部のコイル29との間で核磁気共鳴信号を観測するのに適した位置に設置する。この適した位置関係はプローブの構成、コイル形状ごとに異なるが、検出した核磁気共鳴信号が最大となる位置とするのが適している。
容器10の底部に注入口14を設け、注入口14と第1試料移送管1602を接続する。また、容器10の上部に排出口12を設け、排出口12と第2試料移送管1600を接続する。こうすることで、前記実施の形態1、2で示した測定方法と同様に、一体型磁石においても一定量の高分子化合物を用いた滴定測定によるNMR測定と他測定機器との測定との同時的測定が可能となる。
このように本実施の形態におけるNMR測定装置では、測定対象となる第1化合物(例えば、高分子化合物)に対する第2化合物(例えば、低分子化合物)の量を、第2化合物溶液の濃度によって変化させる循環フロー方式によって、濃度制御性を向上させることができる。
(実施の形態4)
前記実施の形態3では、本発明の循環フロー方式の試料溶液調整を利用した滴定測定での、NMR測定との同時測定や濃度制御を向上させるNMR測定装置において、フロースルー型または細管貫通型の核磁気共鳴プローブを適用した場合について説明したが、本実施の形態では、それらとは別の型の核磁気共鳴プローブについて適用した場合について説明する。なお、前記実施の形態3で示したNMR測定装置の構成と同様の構成についての説明は省略する。
図6に示したように、縦型一体型の磁石21の中の空間23に設置した核磁気共鳴プローブ25に、容器11を設置する。容器11はプローブ内部のコイル29との間で核磁気共鳴信号を観測するのに適した位置に設置する。この適した位置関係はプローブの構成、コイル形状ごとに異なるが、検出した核磁気共鳴信号が最大となる位置とするのが適している。
容器11の上面に注入口14と排出口12を設ける。注入口14と第1試料移送管1602を接続する。また、排出口12と第2試料移送管1600を接続する。また、第1試料移送管1602と第2試料移送管1600はともに核磁気共鳴プローブ25の上部から出し、空間23を通し、磁石21の上部において、それぞれ、混合フィルタ32と分離フィルタ34と接続する。こうすることで、一体型磁石においてフロースルー型でないまたは細管貫通ができない構成の核磁気共鳴プローブを使用した場合でも、前記実施の形態1、2で示した測定方法と同様に、一定量の高分子化合物を用いた滴定測定によるNMR測定と他測定機器による測定との同時的測定が可能となる。
このように本実施の形態におけるNMR測定装置では、測定対象となる第1化合物(例えば、高分子化合物)に対する第2化合物(例えば、低分子化合物)の量を、第2化合物溶液の濃度によって変化させる循環フロー方式によって、濃度制御性を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、特に、循環フロー方式を用いたNMR測定装置に適用した場合について説明したが、循環フロー方式を用いた滴定計測装置にも適用することができる。
本発明は、核磁気共鳴測定装置およびそれを用いた測定技術に関し、特に、タンパク質などの高分子化合物の核磁気共鳴測定を行う核磁気共鳴測定装置の製造業に幅広く利用されるものである。
タンパク質をはじめとする生体内で機能を有する高分子化合物に本発明を適用することにより、一定量の高分子化合物の使用のもとで、滴定条件によらず試料体積一定を維持し、溶液条件を変化させたNMR測定と他測定との同時的測定の反復が可能となるので、ライフサイエンスの分野では生体内で生じている生化学プロセス解析の効率向上となり、医療や創薬分野では疾病関連タンパク質との結合強度測定による疾病メカニズム解析やスクリーニングの高効率化に繋がる。
本発明の一実施の形態におけるNMR測定装置の構成を模式的に示す説明図である。 図1のNMR測定装置が備える測定機器の接続を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施の形態におけるNMR測定装置の測定フロー図である。 本発明の他の実施の形態におけるNMR測定装置の測定フロー図である。 本発明の他の実施の形態におけるNMR測定装置の構成を模式的に示す説明図である。 本発明の他の実施の形態におけるNMR測定装置の構成を模式的に示す説明図である。 本発明者らが検討したNMR測定装置の構成を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 経路(第1経路)
2 経路(第2経路)
3 経路(第3経路)
5 経路
10、11 容器
12 排出口
14 注入口
20、21 磁石
22、23 空間
24、25 核磁気共鳴プローブ
26 送受信システム
28、29 コイル
30 低分子化合物溶液注入部
32 混合フィルタ
34 分離フィルタ
50 混合溶液排出口
51 低分子化合物溶液注入口
52 試料溶液注入口
60 混合溶液注入口
61 低分子化合物溶液排出口
62 試料溶液排出口
70 第2バルブ
72 第1バルブ
74 排出用バルブ
76 注水用バルブ
80 低分子化合物溶液注入用シリンジ
82 バッファ液注入用シリンジ
90 試料溶液注入用シリンジ
92 試料溶液回収用シリンジ
100 循環ポンプ(第1ポンプ)
102 第2ポンプ
200 デガッサー
300 第1濃度計
302 第2濃度計
304 第3濃度計
310 測定機器
312 溶液入口
314 溶液出口
400 コンピュータ
1600 第2試料移送管
1602 第1試料移送管
1604 第3試料移送管
1606 第4試料移送管
1608 第5試料移送管
1610 第6試料移送管
1612 第7試料移送管
1614 第8試料移送管
1616 試料移送管

Claims (20)

  1. 第1化合物およびそれより分子量の低い第2化合物を含む混合溶液が保持される容器と、
    前記容器で保持されている前記混合溶液に磁場を加えるための磁石と、
    前記容器に取り付けられた核磁気共鳴プローブと、
    前記第1化合物を含む第1溶液と前記第2化合物を含む第2溶液とを混合し、前記混合溶液として排出する混合フィルタと、
    注入された前記混合溶液から前記第1溶液と前記第2溶液とに分離する分離フィルタと、
    前記分離フィルタから排出された前記第1溶液が前記混合フィルタに注入される第1経路、前記分離フィルタから排出された前記第2溶液が前記混合フィルタに注入される第2経路、および前記混合フィルタから排出された前記混合溶液が前記容器を通じて前記分離フィルタに注入される第3経路を構成する管と、
    を備えていることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  2. 請求項1記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記第2経路に設けられ、前記第2化合物が所定の濃度で調整された前記第2溶液を注入する注入部と、
    前記第2経路に設けられ、前記第2経路および前記第3経路に前記第2溶液を循環させる第1ポンプと、
    を備えていることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  3. 請求項1記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記容器の注入口と前記混合フィルタの排出口との間の前記第3経路に設けられた第1濃度計と、
    前記容器の排出口と前記分離フィルタの注入口との間の前記第3経路に設けられた第2濃度計と、
    前記第2経路に設けられた第3濃度計と、
    前記核磁気共鳴プローブ、前記第1〜第3濃度計と接続されたコンピュータと、
    を備え、
    前記コンピュータが、
    (a)前記第1〜第3経路でバッファ液を循環させる手順、
    (b)前記手順(a)の後、前記第1〜第3濃度計の測定を開始させる手順、
    (c)前記手順(b)の後、前記第1経路に前記第1溶液を注入し、前記第1経路および前記第3経路で前記第1溶液を循環させて、前記第1濃度計および前記第2濃度計により前記第1溶液の濃度が均一の状態を測定する手順、
    (d)前記手順(c)の後、前記第2経路に前記第2溶液を注入し、前記第2経路および前記第3経路で前記第2溶液を循環させて、前記第3濃度計により前記第2溶液の濃度が均一の状態を測定する手順、
    (e)前記手順(d)の後、前記核磁気共鳴プローブで前記混合溶液の核磁気共鳴を測定する手順、
    (f)前記手順(e)の後、前記第2溶液の濃度を変えて、前記手順(d)および前記手順(e)を繰り返して行う手順、
    を制御する機能を有していることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  4. 請求項1記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記容器が、前記混合溶液が注入される注入口と、前記混合溶液が排出される排出口と、を有し、
    前記混合フィルタが、前記第1溶液が注入される第1注入口と、前記第2溶液が注入される第2注入口と、前記混合溶液が排出される排出口と、を有し、
    前記分離フィルタが、前記混合溶液が注入される注入口と、前記第1溶液が排出される第1排出口と、前記第2溶液が排出される第2排出口と、を有し、
    更に、
    前記容器の注入口と前記混合フィルタの排出口とが接続され、前記第3経路を構成する第1試料移送管と、
    前記容器の排出口と前記分離フィルタの注入口とが接続され、前記第3経路を構成する第2試料移送管と、
    前記混合フィルタの第1注入口に接続された第1バルブと、
    前記分離フィルタの第1排出口に接続された第2バルブと、
    前記第1バルブの1つの口と前記第2バルブの1つの口とが接続され、前記第1経路を構成する第3試料移送管と、
    前記分離フィルタの第2排出口に接続され、前記第2経路を構成する第4試料移送管と、
    前記第4試料移送管に接続された排出用バルブと、
    前記排出用バルブに接続され、前記第2経路を構成する第5試料移送管と、
    前記第5試料移送管に接続され、前記第2溶液を注入する注入部と、
    前記注入部に接続され、前記第2経路を構成する第6試料移送管と、
    前記第6試料移送管に接続された注水用バルブと、
    前記注水用バルブに接続され、前記第2経路を構成する第7試料移送管と、
    前記第7試料移送管に接続され、前記第2溶液を循環させる第1ポンプと、
    前記第1ポンプと前記混合フィルタの第2注入口とが接続され、前記第2経路を構成する第8試料移送管と、
    を備えていることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  5. 請求項4記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記第3経路に、少なくともラマン分光計、円二色性スペクトル計、吸光計、または電気伝導度計のいずれか1つが接続されていることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  6. 請求項4記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記第1経路に前記第1溶液を循環させる第2ポンプが設けられていることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  7. 請求項4記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記混合フィルタおよび前記分離フィルタは、前記第2溶液のみ通過する中空状のフィルタ物質を有することを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  8. 請求項4記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記容器の注入口と前記混合フィルタの排出口との間の前記第3経路に第1濃度計あるいは第1水素イオン濃度計が設けられ、
    前記容器の排出口と前記分離フィルタの注入口との間の前記第3経路に第2濃度計あるいは第2水素イオン濃度計が設けられ、
    前記第2経路に第3濃度計あるいは第3水素イオン濃度計が設けられていることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  9. 請求項8記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記第1から第3濃度計あるいは前記第1から第3水素イオン濃度計は、各測定における時刻と測定データの組を表示、記録あるいはデータ転送する機能を有することを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  10. 請求項4記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記注入部は、前記第2化合物を含む溶液が注入される第1シリンジと、前記第2化合物を含まない溶液が注入される第2シリンジと、を有することを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  11. 請求項4記載の核磁気共鳴測定装置において、
    前記第1バルブに前記第1溶液が注入される第3シリンジが取り付けられ、
    前記第2バルブに前記第1溶液が回収される第4シリンジが取り付けられていることを特徴とする核磁気共鳴測定装置。
  12. 第1化合物およびそれより分子量の低い第2化合物を含む混合溶液が保持される容器と、
    前記容器で保持されている前記混合溶液に磁場を加えるための磁石と、
    前記容器に取り付けられた核磁気共鳴プローブと、
    前記第1化合物を含む第1溶液と前記第2化合物を含む第2溶液とが混合される混合フィルタと、
    前記第1溶液と前記第2溶液とが分離される分離フィルタと、
    前記分離フィルタから排出された前記第1溶液が前記混合フィルタに注入される第1経路と、
    前記分離フィルタから排出された前記第2溶液が前記混合フィルタに注入される第2経路と、
    前記混合フィルタから排出された前記混合溶液が前記容器を通じて前記分離フィルタに注入される第3経路と、
    を備え、
    前記容器の注入口と前記混合フィルタの排出口との間の前記第3経路に第1濃度計、
    前記容器の排出口と前記分離フィルタの注入口との間の前記第3経路に第2濃度計、および前記第2経路に第3濃度計が設けられている核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    (a)前記第1〜第3経路でバッファ液を循環させる手順、
    (b)前記手順(a)の後、前記第1〜第3濃度計の測定を開始させる手順、
    (c)前記手順(b)の後、前記第1経路に前記第1溶液を注入し、前記第1経路および前記第3経路で前記第1溶液を循環させて、前記第1濃度計および前記第2濃度計により前記第1溶液の濃度が均一の状態を測定する手順、
    (d)前記手順(c)の後、前記第2経路に前記第2溶液を注入し、前記第2経路および前記第3経路で前記第2溶液を循環させて、前記第3濃度計により前記第2溶液の濃度が均一の状態を測定する手順、
    (e)前記手順(d)の後、前記核磁気共鳴プローブで前記混合溶液の核磁気共鳴を測定する手順、
    (f)前記手順(e)の後、前記第2溶液の濃度を変えて、前記手順(d)および前記手順(e)を繰り返して行う手順、
    を含むことを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  13. 請求項12記載の核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    前記第3濃度計を用いて前記第2化合物の濃度の連続的な測定を行い、各測定時刻と測定データの組を記録、表示、あるいはデータ転送することを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  14. 請求項12記載の核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    前記手順(e)では、前記第1濃度計と前記第2濃度計を用いて、前記混合溶液の吸光度の連続的な測定を行い、各測定時刻と測定データの組を記録、表示、あるいはデータ転送すると共に、前記混合溶液の核磁気共鳴を測定することを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  15. 請求項12記載の核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    前記手順(e)では、循環中の溶液状態の変化を前記第1濃度計および前記第2濃度計で連続的にモニタし、前記第1濃度計および前記第2濃度計の値が等しく、時間に対するばらつきが同程度になったとき、前記混合溶液での前記第1化合物の濃度が均一になったと判断した後に、前記混合溶液の核磁気共鳴を測定することを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  16. 請求項12記載の核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    前記手順(d)では、前記第3濃度計の値が、一定値あるいは一定のばらつき範囲内に収束したら、前記第2経路および前記第3経路の前記第2化合物の濃度は均一化されたと判断し、
    もし前記第2化合物の濃度が目的濃度より低いならば、前記第2溶液の注入を行い、濃度を増加させ、あるいは、
    もし前記第2化合物の濃度が目的濃度より高いならば、前記第2化合物を含まない溶液の注入を行い、濃度を減少させ、
    前記第2化合物の濃度が目的濃度に達したならば、循環を停止し、
    前記手順(e)では、核磁気共鳴測定を開始し、
    前記手順(f)では、すべての前記第2化合物の濃度条件に対して、前記第2化合物の濃度を調整し、核磁気共鳴測定の繰返しを行うことを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  17. 請求項12記載の核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    前記手順(e)での核磁気共鳴測定と共に、前記第3経路に設けられた少なくとも吸光度計、円二色性スペクトル計、ラマン分光計、または電気伝導度計のいずれか1つによる測定を行うことを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  18. 請求項17記載の核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    前記核磁気共鳴プローブによる測定、前記第1〜第3濃度計による測定、前記円二色性スペクトル計による測定、前記ラマン分光計による測定で得られたデータは測定時刻との組として表示、記録、データ転送され、このデータを相互に参照および比較できることを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  19. 請求項12記載の核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    (g)前記手順(f)の後、前記第1経路を閉ざして前記第2経路および前記第3経路を循環させることによって前記分離フィルタと前記第1経路との間に前記第1化合物を収集し、前記第1濃度計および前記第2濃度計の値が、前記第1化合物の存在しない値に近づいたら、前記分離フィルタと前記第1経路との間から前記第1化合物を含む溶液を回収する手順、
    (h)前記手順(g)の後、前記第1経路を開いて前記第1経路および前記第3経路で前記第1溶液を循環させる手順、
    (i)前記手順(h)の後、前記第1濃度計および前記第2濃度計の値が再度変動した場合、前記手順(g)および前記(h)手順を繰り返して行う手順、
    を含むことを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
  20. 第1化合物およびそれより分子量の低い第2化合物を含む混合溶液が保持される容器と、
    前記容器で保持されている前記混合溶液に磁場を加えるための磁石と、
    前記容器に取り付けられた核磁気共鳴プローブと、
    前記第1化合物を含む第1溶液と前記第2化合物を含む第2溶液とが混合される混合フィルタと、
    前記第1溶液と前記第2溶液とが分離される分離フィルタと、
    前記分離フィルタから排出された前記第1溶液が前記混合フィルタに注入される第1経路と、
    前記分離フィルタから排出された前記第2溶液が前記混合フィルタに注入される第2経路と、
    前記混合フィルタから排出された前記混合溶液が前記容器を通じて前記分離フィルタに注入される第3経路と、
    を備え、
    前記容器の注入口と前記混合フィルタの排出口との間の前記第3経路に第1濃度計、
    前記容器の排出口と前記分離フィルタの注入口との間の前記第3経路に第2濃度計、および前記第2経路に第3濃度計が設けられている核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法であって、
    (a)前記第1〜第3経路でバッファ液を循環させる手順、
    (b)前記手順(a)の後、前記第1〜第3濃度計の測定を開始させる手順、
    (c)前記手順(b)の後、前記第2経路に前記第2溶液を注入し、前記第2経路および前記第3経路で前記第2溶液を循環させて、前記第3濃度計により前記第2溶液の濃度が均一の状態を測定する手順、
    (d)前記手順(c)の後、前記第1経路に前記第1溶液を注入し、前記第1経路および前記第3経路で前記第1溶液を循環させて、前記第1濃度計および前記第2濃度計により前記第混合溶液の濃度が均一の状態を測定する手順、
    (e)前記手順(d)の後、前記核磁気共鳴プローブで前記混合溶液の核磁気共鳴を測定する手順、
    (f)前記手順(e)の後、前記第2溶液の濃度を変えて、前記手順(d)および前記手順(e)を繰り返して行う手順、
    を含むことを特徴とする核磁気共鳴測定装置を用いた測定方法。
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