JP2009196770A - エレベータの制御装置及び制御方法、並びに既設エレベータの改修方法 - Google Patents

エレベータの制御装置及び制御方法、並びに既設エレベータの改修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長周期地震感知器とロープ破断検出装置との双方が動作した場合であっても、エレベータを適切に制御することができるエレベータの制御装置を得る。
【解決手段】エレベータの設置ビルに設けられ、長周期地震動によって発生するビルの揺れを検出する長周期地震感知器8と、エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置10と、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の各検出結果に基づいて、エレベータの運転を制御する制御盤6とを備える。そして、上記制御盤6は、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかご2を停止させる退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にする。
【選択図】図2

Description

この発明は、異常を検出してエレベータを適切に制御するエレベータの制御装置及びその制御方法、並びに、異常検出時にエレベータが適切に制御されるように既設エレベータを改修する既設エレベータの改修方法に関するものである。
2003年に発生した十勝沖地震や2004年に発生した新潟県中越地震では、震源から200km以上離れた場所で、エレベータのロープが大きく揺れる事象が確認された。これは、高層ビル等の固有周期が、加速度が小さく且つその周期が比較的長い地震動(以下、「長周期地震動」という)の周期に近かったために、そのビルがゆっくり揺れ続け、エレベータのロープがビルの揺れに共振して発生したものである。
このような問題に対する従来技術として、例えば、上記長周期地震動を検出可能な長周期地震感知器をエレベータの機械室等に設置し、長周期地震感知器が動作した時に、エレベータを管制運転に移行させるように構成したものが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1記載のものでは、長周期地震感知器が動作することにより、先ず、かごを最寄り階停止させて乗客をその乗場に降ろし、その後、エレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置、即ち、ロープが共振しない位置(非共振階)にかごを移動させている。
また、エレベータには、ロープの異常、例えば、主ロープのストランド破断を検出するために、ロープ破断検出装置が備えられているものもある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2記載のものでは、巻上機の駆動綱車に巻き掛けられた主ロープに近接して破断検出手段を配置し、この破断検出手段が所定の方向に押されたり、破断検出手段からの検出光が遮られたりすることにより、ストランド破断の発生を検出するようにしている。そして、このロープ破断検出装置によってストランド破断の発生が検出されると、かごを所定階に停止させた後、エレベータを再起動不能状態にしている。
特許文献2記載のものであれば、ストランド破断が発生した場合のみならず、例えば、駆動綱車の綱溝から主ロープが外れてしまった場合、即ち主ロープの乗り上げが発生した場合にも、ロープ異常として検出することができる。
なお、このようなロープ破断検出装置は、主ロープに対して設置されるだけでなく、例えば、調速機ロープやコンペンロープといったエレベータ昇降路内にある他のロープに対しても設置されることがある。かかる場合、ロープ破断検出装置によって、調速機ロープやコンペンロープ等のストランド破断が検出されると、特許文献2に記載されたものと同様に、かごを所定階に停止させた後、エレベータを再起動不能状態にしていた。
特開2007−320719号公報 特開平8−301543号公報
遠隔地で比較的大きな地震が発生し、高層ビル等がその地震による長周期地震動によってゆっくり揺れ続けると、必然的にエレベータのロープ(例えば、主ロープや調速機ロープ、コンペンロープ等)にも揺れが生じる。特許文献2に記載のロープ破断検出装置がエレベータに備えられている場合、ストランド破断やロープの乗り上げ等が発生していないにも関わらず、上記ロープの揺れによってロープ異常が検出されてしまう恐れがある。
また、エレベータに特許文献1記載の長周期地震感知器が備えられていると、長周期地震動によって生じるビルの揺れによって、長周期地震感知器が動作する。
従来、このような状況、即ち、長周期地震感知器とロープ破断検出装置との双方が動作した場合の具体的な制御については、何ら考慮されていなかった。このため、遠隔地で比較的大きな地震が発生することにより、長周期地震感知器とロープ破断検出装置との双方が動作してしまうと、かごを非共振階に移動させることができず、長周期地震動による被害が拡大する恐れがあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、長周期地震感知器とロープ破断検出装置との双方が動作した場合であっても、エレベータを適切に制御することができるエレベータの制御装置及び制御方法、並びに、長周期地震感知器とロープ破断検出装置との双方が動作した場合にエレベータを適切に制御することができるように既設エレベータを改修する既設エレベータの改修方法を提供することである。
この発明に係るエレベータの制御装置は、エレベータの設置ビルに設けられ、長周期地震動によって発生するビルの揺れを検出する長周期地震感知器と、エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の各検出結果に基づいて、エレベータの運転を制御する制御盤と、を備え、制御盤は、長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかごを停止させる退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にするものである。
この発明に係るエレベータの制御方法は、エレベータの設置ビルに設けられ、長周期地震動によって発生するビルの揺れを検出する長周期地震感知器と、エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、を備えたエレベータの制御方法であって、長周期地震感知器の動作の有無を判断するステップと、ロープ破断検出装置の動作の有無を判断するステップと、長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかごを停止させる退避運転を行うステップと、退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にするステップと、を備えたものである。
この発明に係る既設エレベータの改修方法は、エレベータの設置ビルに設けられ、長周期地震動によって発生するビルの揺れを検出する長周期地震感知器と、エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の各検出結果に基づいて、エレベータの運転を制御する制御盤と、を備えた既設エレベータに、長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかごを停止させる退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にする機能を、制御盤に新たに付加するものである。
この発明に係る既設エレベータの改修方法は、エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、ロープ破断検出装置の検出結果に基づいて、エレベータの運転を制御する制御盤と、を備えた既設エレベータに、長周期地震動によって発生するビルの揺れを検出する長周期地震感知器を、エレベータの設置ビルに新設し、長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかごを停止させる退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にする機能を、制御盤に新たに付加するものである。
この発明によれば、長周期地震感知器とロープ破断検出装置との双方が動作した場合であっても、エレベータを適切に制御することができるようになる。
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における制御装置を含むエレベータ全体の構成図、図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置を示す構成図である。
図1及び図2において、1はエレベータの昇降路、2は昇降路1内を昇降するかご、3は昇降路1内をかご2とは互いに逆方向に昇降する釣合い重り、4はかご2と釣合い重り3とを釣瓶式に懸架する主ロープ、5は主ロープ4の一部が巻き掛けられた駆動綱車を有する巻上機、6は巻上機5の制御等、エレベータの運行制御を司る制御盤、7は制御盤6とかご2との間に接続され、その一部が昇降路1内に垂れ下げられた制御ケーブルである。
8はエレベータの設置ビルの頂部付近、例えば、エレベータ機械室9等に設けられた長周期地震感知器である。この長周期地震感知器8は、遠隔地で比較的大きな地震が発生した場合等に発生するビルのゆっくりとした揺れを検出するために設けられたものであり、通常の地震計では検出できない、長周期地震動によって発生するビルの揺れ、即ち、加速度が小さく且つその周期が比較的長い揺れを検出できるように構成されている。
10はエレベータ昇降路内のロープの異常、例えば、主ロープ4のストランド破断を検出するために設けられたロープ破断検出装置である。このロープ破断検出装置10は、例えば、上記特許文献2に記載されたものと同様の構成を有する。かかる場合は、上記ロープ破断検出装置10により、ストランド破断の発生のみならず、巻上機5の駆動綱車の綱溝から主ロープ4が外れてしまった場合、即ち主ロープ4の乗り上げが発生した場合も、ロープ異常として検出することができる。また、ロープ破断検出装置10は、例えば、巻上機5の駆動綱車からそらせ車11に至る主ロープ4に近接するように、機械室9に設置される。
ロープ破断検出装置10は上記機能を有していれば良く、その具体的構成や設置場所は上述のものに限られる訳ではない。また、ロープ破断検出装置10は、主ロープ4のみならず、エレベータで使用されている他のロープに対しても適用することができる。例えば、エレベータの調速機ロープ4aやコンペンロープ4bに近接して設置することにより、これらのロープの異常(例えば、ストランド破断等)を検出することも可能である。なお、本実施の形態においては、一例として、ロープ破断検出装置10を主ロープ4に適用した場合についてのみ説明する。
また、このエレベータには、かご2内の乗客の有無を検出する乗客検出手段が備えられている。乗客検出手段は、例えば、かご2の積載荷重を検出するかご秤装置12や、かご2内を撮影するかご内カメラ13、かご2内の乗客が釦操作するかご操作盤14等によって構成される。
次に、上記制御盤6の具体的構成について説明する。制御盤6には、例えば、乗客有無判定部15、かご走行判定部16、制御方法判定部17、運転制御部18が備えられている。
乗客有無判定部15は、乗客検出手段の検出結果に基づいて、かご2内の乗客の有無を判定する機能を有する。例えば、乗客有無判定部15は、かご秤装置12によって検出されたかご2の積載荷重が所定の値以上である場合や、かご内カメラ13によって撮影された画像の解析結果に基づいて、かご2内の乗客有りを判定する。また、かご操作盤14の行先釦によって行先呼びの登録が行われた場合も、かご2内の乗客有りを判定する。なお、上記乗客検出手段は一例を示したものであり、他の手段によってかご2内の乗客の有無を検出しても構わない。
かご走行判定部16は、現在のかご2の走行状態、即ち、かご2が現在走行中であるか或いは停止中であるかを判定する機能を有する。
制御方法判定部17は、乗客有無判定部15及びかご走行判定部16の各判定結果と、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の各検出結果とに基づいて、エレベータの制御方法を決定する機能を有する。そして、運転制御部18は、制御方法判定部17の判定結果に基づき、エレベータの運転を適切に制御する。
以下に、図3乃至図5に基づいて、上記制御方法判定部17及び運転制御部18の動作について具体的に説明する。なお、図3乃至図5はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置の動作を示すフローチャートである。
制御方法判定部17は、かご2の走行状態、かご2内の乗客の有無、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の各動作の有無に基づいて、最適な制御方法を決定する。具体的に、制御方法判定部17は、先ず、かご走行判定部16の判定結果から、かご2が現在走行中であるか或いは停止中であるかを判断する(S101)。ここで、かご2が走行中である場合には、次に、乗客有無判定部15の判定結果から、かご2内の乗客の有無を判断する(S102)。
《かご2が乗客無しで走行中の場合の動作》
S102においてかご2内の乗客無しが判定されると、制御方法判定部17は、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の各動作の有無を判断して、その判断結果に応じた以下の制御方法を決定する(S103乃至S109)。
動作1−1:ロープ破断検出装置10及び長周期地震感知器8の双方とも動作無し
ロープ異常及び長周期地震動は検出されていない。このため、異常は発生していないとして、通常運転を継続させる。
動作1−2:ロープ破断検出装置10の動作有り、及び長周期地震感知器8の動作無し
主ロープ4のストランド破断や乗り上げ等のロープ異常が発生したことにより、ロープ破断検出装置10が動作したと判断する。このため、かご2を緊急停止させ、エレベータを再起動不能状態にする。
動作1−3:ロープ破断検出装置10の動作無し、及び長周期地震感知器8の動作有り
長周期地震動の発生によってビルが揺れ、長周期地震感知器8が動作したと判断する。このため、長周期地震動の発生によって受ける被害や損害を最小限にするような所定の管制運転(以下、「長周期地震管制運転」という)に、エレベータを移行させる。具体的に、上記長周期地震管制運転では退避運転を行い、かご2を最寄り階に停止させた後、エレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置、即ち、主ロープ4や制御ケーブル7等がビルの揺れに共振しない位置(非共振階)までかご2を走行させ、停止させる。
なお、上記退避運転では、その全行程或いは最寄り階停止後等の一部の行程において、かご2を通常速度よりも遅い速度(低速度)で走行させても良い。また、かご2が非共振階に停止した後、所定の条件下(例えば、ビルの揺れが所定の閾値を下回った場合や所定時間の経過を検出した場合等に)、エレベータを通常運転に自動復帰するように構成しても良い。上記自動復帰の機能が備えられていない場合には、例えば、エレベータの専門技術者による手動復帰により、通常運転が再開される。
動作1−4:ロープ破断検出装置10及び長周期地震感知器8の双方とも動作有り
ロープ破断検出装置10の動作が、主ロープ4のストランド破断等が発生したことによって行われたのか、或いは、長周期地震動の発生による主ロープ4の揺れによって行われたのかが不明である。即ち、実際に、ロープ異常が発生しているのかが分からない。このため、かかる場合には、先ず、長周期地震感知器8の動作を考慮して、非共振階への上記退避運転を行う。即ち、かご2を最寄り階に停止させた後、エレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置までかご2を走行させ、停止させる。なお、この退避運転では、上記動作1−3の場合と同様に、その全行程或いは最寄り階停止後等の一部の行程において、かご2を通常速度よりも遅い速度(低速度)で走行させても良い。
また、ロープ破断検出装置10の動作を考慮し、上記退避運転後にそのままの状態で通常運転が開始されないように、エレベータを再起動不能状態にする。したがって、その後に、上記動作1−3で行われるような通常運転への自動復帰は行われず、専門技術者による点検及び復帰作業が行われなければ、一般の利用者はエレベータを使用することはできない。
《かご2が停止中の場合の動作》
S101においてかご2が停止中であると判断されると、制御方法判定部17は、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の各動作の有無を判断して、その判断結果に応じた以下の制御方法を決定する(S110乃至S116)。
動作2−1:ロープ破断検出装置10及び長周期地震感知器8の双方とも動作無し
ロープ異常及び長周期地震動は検出されていない。このため、異常は発生していないとして、通常運転を継続させる。
動作2−2:ロープ破断検出装置10の動作有り、及び長周期地震感知器8の動作無し
主ロープ4のストランド破断や乗り上げ等のロープ異常が発生したことにより、ロープ破断検出装置10が動作したと判断する。このため、かご2の走行を開始することなく、停止状態のままエレベータを再起動不能状態にする。
動作2−3:ロープ破断検出装置10の動作無し、及び長周期地震感知器8の動作有り
長周期地震動の発生によってビルが揺れ、長周期地震感知器8が動作したと判断する。このため、エレベータを長周期地震管制運転に移行させる。具体的に、長周期地震管制運転では退避運転を行い、現在停止している位置からエレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置までかご2を走行させ、停止させる。その他は、動作1−3と同様である。
動作2−4:ロープ破断検出装置10及び長周期地震感知器8の双方とも動作有り
ロープ破断検出装置10の動作が、ストランド破断等のロープ異常の発生、或いは、長周期地震動の発生によるものなのかが不明である。このため、かかる場合には、先ず、長周期地震感知器8の動作を考慮して、非共振階への上記退避運転を行う。即ち、現在停止している位置からエレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置までかご2を走行させ、停止させる。
また、ロープ破断検出装置10の動作を考慮し、上記退避運転後にそのままの状態で通常運転が開始されないように、エレベータを再起動不能状態にする。したがって、その後に、上記動作2−3で行われるような通常運転への自動復帰は行われず、専門技術者による点検及び復帰作業が行われなければ、一般の利用者はエレベータを使用することはできない。その他は、動作1−4と同様である。
《かご2が乗客有りで走行中の場合の動作》
S102においてかご2内の乗客有りが判定されると、制御方法判定部17は、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の各動作の有無を判断して、その判断結果に応じた以下の制御方法を決定する(S117乃至S123)。
動作3−1:ロープ破断検出装置10及び長周期地震感知器8の双方とも動作無し
ロープ異常及び長周期地震動は検出されていない。このため、異常は発生していないとして、通常運転を継続させる。
動作3−2:ロープ破断検出装置10の動作有り、及び長周期地震感知器8の動作無し
主ロープ4のストランド破断や乗り上げ等のロープ異常が発生したことにより、ロープ破断検出装置10が動作したと判断する。このため、かご2を最寄り階停止させて乗客を降ろすために戸開閉動作を行い、その後、エレベータを再起動不能状態にする。
動作3−3:ロープ破断検出装置10の動作無し、及び長周期地震感知器8の動作有り
長周期地震動の発生によってビルが揺れ、長周期地震感知器8が動作したと判断する。このため、エレベータを長周期地震管制運転に移行させる。具体的に、長周期地震管制運転では退避運転を行い、かご2を最寄り階停止させて乗客を降ろすために戸開閉動作を行った後、エレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置までかご2を走行させ、停止させる。その他は、動作1−3と同様である。
動作3−4:ロープ破断検出装置10及び長周期地震感知器8の双方とも動作有り
ロープ破断検出装置10の動作が、ストランド破断等のロープ異常の発生、或いは、長周期地震動の発生によるものなのかが不明である。このため、かかる場合には、先ず、長周期地震感知器8の動作を考慮して、非共振階への上記退避運転を行う。即ち、かご2を最寄り階停止させて乗客を降ろすために戸開閉動作を行った後、エレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置までかご2を走行させ、停止させる。
また、ロープ破断検出装置10の動作を考慮し、上記退避運転後にそのままの状態で通常運転が開始されないように、エレベータを再起動不能状態にする。したがって、その後に、上記動作3−3で行われるような通常運転への自動復帰は行われず、専門技術者による点検及び復帰作業が行われなければ、一般の利用者はエレベータを使用することはできない。その他は、動作1−4と同様である。
この発明の実施の形態1によれば、長周期地震感知器8とロープ破断検出装置10との双方がエレベータに備えられている場合に、その双方の検出結果に応じてエレベータを適切に制御することができるようになる。
即ち、制御盤6(制御方法判定部17)は、長周期地震感知器8とロープ破断検出装置10の双方が動作した場合に、エレベータが長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかご2を停止させ、その後、エレベータを再起動不能状態にする。したがって、退避運転が行われることなくかご2が停止したり、主ロープ4のストランド破断が発生しているにも関わらず、上記退避運転後の状態のままエレベータが通常運転に復帰されたりすることを確実に防止できるようになる。
特に、動作1−3、2−3、3−3において、避難運転後、エレベータを通常運転に自動復帰させる機能を備えている場合には、有効な手段となる。
また、上記構成のエレベータの制御装置は、新規エレベータへの適用は当然のこと、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の双方或いは一方が既に設置されている既設エレベータにも適用させることができる。
例えば、長周期地震感知器8及びロープ破断検出装置10の双方が既に設置されている既設エレベータに対しては、既設エレベータの制御盤に、上記制御方法判定部17及び運転制御部18の機能を新たに付加すれば良い。また、ロープ破断検出装置10のみ既に設置されている既設エレベータに対しては、長周期地震感知器8をエレベータの設置ビルに新設するとともに、既設エレベータの制御盤に、上記制御方法判定部17及び運転制御部18の機能を新たに付加すれば良い。
このような簡単な改修によって、既設エレベータに上記各効果を付与することができるようになる。
この発明の実施の形態1における制御装置を含むエレベータ全体の構成図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 昇降路
2 かご
3 釣合い重り
4 主ロープ
4a 調速機ロープ
4b コンペンロープ
5 巻上機
6 制御盤
7 制御ケーブル
8 長周期地震感知器
9 機械室
10 ロープ破断検出装置
11 そらせ車
12 かご秤装置
13 かご内カメラ
14 かご操作盤
15 乗客有無判定部
16 かご走行判定部
17 制御方法判定部
18 運転制御部

Claims (9)

  1. エレベータの設置ビルに設けられ、長周期地震動によって発生する前記ビルの揺れを検出する長周期地震感知器と、
    エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、
    前記長周期地震感知器及び前記ロープ破断検出装置の各検出結果に基づいて、エレベータの運転を制御する制御盤と、
    を備え、
    前記制御盤は、前記長周期地震感知器及び前記ロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置に前記かごを停止させる退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にすることを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. かご内の乗客の有無を検出する乗客検出手段と、
    を備え、
    制御盤は、長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の双方が同時に動作した時に、前記乗客検出手段によってかご内乗客有りが検出された場合は、前記かごを最寄り階に停止させて戸開閉動作を行った後、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置に前記かごを停止させる退避運転を行うことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの制御装置。
  3. 制御盤は、長周期地震感知器が動作し且つロープ破断検出装置が動作しない場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかごを停止させる退避運転を行った後、所定の条件下、エレベータを通常運転に自動復帰させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータの制御装置。
  4. エレベータの設置ビルに設けられ、長周期地震動によって発生する前記ビルの揺れを検出する長周期地震感知器と、
    エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、
    を備えたエレベータの制御方法であって、
    前記長周期地震感知器の動作の有無を判断するステップと、
    前記ロープ破断検出装置の動作の有無を判断するステップと、
    前記長周期地震感知器及び前記ロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置に前記かごを停止させる退避運転を行うステップと、
    前記退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にするステップと、
    を備えたことを特徴とするエレベータの制御方法。
  5. かご内の乗客の有無を判断するステップと、
    長周期地震感知器及びロープ破断検出装置の双方が同時に動作した時に、前記乗客検出手段によってかご内乗客有りが検出された場合に、前記かごを最寄り階停止させて、戸開閉動作を行うステップと、
    前記かごを最寄り階停止させた後、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置に前記かごを停止させる退避運転を行うステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載のエレベータの制御方法。
  6. 長周期地震感知器が動作し且つロープ破断検出装置が動作しない場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかごを停止させる退避運転を行った後、所定の条件下、エレベータを通常運転に自動復帰させるステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のエレベータの制御方法。
  7. エレベータの設置ビルに設けられ、長周期地震動によって発生する前記ビルの揺れを検出する長周期地震感知器と、
    エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、
    前記長周期地震感知器及び前記ロープ破断検出装置の各検出結果に基づいて、エレベータの運転を制御する制御盤と、
    を備えた既設エレベータに、
    前記長周期地震感知器及び前記ロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置に前記かごを停止させる退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にする機能を、前記制御盤に新たに付加することを特徴とする既設エレベータの改修方法。
  8. エレベータ昇降路内のロープのストランド破断を検出するロープ破断検出装置と、
    前記ロープ破断検出装置の検出結果に基づいて、エレベータの運転を制御する制御盤と、
    を備えた既設エレベータに、
    長周期地震動によって発生するビルの揺れを検出する長周期地震感知器を、エレベータの設置ビルに新設し、
    前記長周期地震感知器及び前記ロープ破断検出装置の双方が同時に動作した場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置に前記かごを停止させる退避運転を行った後、エレベータを再起動不能状態にする機能を、前記制御盤に新たに付加する
    ことを特徴とする既設エレベータの改修方法。
  9. 制御盤は、長周期地震感知器が動作し且つロープ破断検出装置が動作しない場合に、長周期地震動の影響を受けにくい所定の位置にかごを停止させる退避運転を行った後、所定の条件下、エレベータを通常運転に自動復帰させる機能を有することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の既設エレベータの改修方法。
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