JP2009186259A - クロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計 - Google Patents

クロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計 Download PDF

Info

Publication number
JP2009186259A
JP2009186259A JP2008025006A JP2008025006A JP2009186259A JP 2009186259 A JP2009186259 A JP 2009186259A JP 2008025006 A JP2008025006 A JP 2008025006A JP 2008025006 A JP2008025006 A JP 2008025006A JP 2009186259 A JP2009186259 A JP 2009186259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chronograph
lever
hammer
pointer
engaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008025006A
Other languages
English (en)
Inventor
Kei Hirano
圭 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2008025006A priority Critical patent/JP2009186259A/ja
Publication of JP2009186259A publication Critical patent/JP2009186259A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Unknown Time Intervals (AREA)

Abstract

【課題】 ハートカムの代わりに用いられ得るクロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計を提供すること
【解決手段】 クロノグラフ時計のクロノグラフ真帰零機構1は、クロノグラフ指針が取付けられるクロノグラフ真31に一体的に形成された螺旋状壁部32と、該螺旋状壁部32に係合する係合部43を介して該螺旋状壁部32をクロノグラフ真31の軸線方向F1に押圧する押圧帰零手段とを有する。ここで、押圧帰零手段は、前記係合部43で螺旋状壁部に係合した係合レバー40と、該係合レバー40を押圧する押圧力付与部86を備えた復針レバー80とを有する。係合レバー40は、細長い平板状の係合レバー本体部41を有し、係合レバーの前記係合部43が該係合レバー本体部41から突出した断面円形のピン状体からなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、クロノグラフ時計に係り、より詳しくは、該クロノグラフ時計に用いられるに適したクロノグラフ指針の帰零機構に係る。
従来のクロノグラフ時計における帰零機構は、典型的には、クロノグラフ真に一体的に取付けられたハートカムとこれを叩くハンマーを備えた復針レバーとを含む(例えば、特許文献1)。復針レバーは、典型的には、リセットボタンの押圧に応じて、複数の復針伝えレバーを介して作動されて、ハートカムを叩き、クロノグラフ真のクロノグラフ指針を復針ないし帰零させる。
しかしながら、ハートカムを用いる場合、該ハートカムをハンマーで叩く必要があることからハートカムが一体的に取付けられるクロノグラフ真に対する負荷が大きくなり、ほぞ曲がり等が生じる虞れがある。また、ハートカムが大きな打撃力を受け得るようにしておく必要があることから、ハートカムの製造及び組込み自体が複雑な工程を要するだけでなく部品としてもコスト高をまねき易い。
特開2004−294279号公報
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、ハートカムの代わりに用いられ得るクロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計を提供することにある。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構は、前記目的を達成すべく、クロノグラフ指針が取付けられるクロノグラフ真に一体的に形成された螺旋状壁部と、該螺旋状壁部に係合する係合部を介して該螺旋状壁部をクロノグラフ真の軸線方向に押圧する押圧帰零手段とを有する。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、「螺旋状壁部に係合する係合部を介して該螺旋状壁部をクロノグラフ真の軸線方向に押圧する押圧帰零手段」が設けられているので、該押圧帰零手段が係合部で螺旋状壁部をクロノグラフ真の軸線方向に押圧し、該押圧によりクロノグラフ真が軸線のまわりで回転され、クロノグラフ真に取付けられたクロノグラフ指針が帰零される。このクロノグラフ指針の帰零機構では、ハートカムの場合と異なり、叩かれる必要がなく単に押圧されればよいので、クロノグラフ真の回転支持部すなわちほぞ部やほぞ受に過大な力がかかる虞れが少ない。また、このクロノグラフ指針の帰零機構では、ハートカムを使用しないので、ハートカムの回転領域だけでなく該ハートカムを叩くべく衝撃力を及ぼすための可動部材により占有される動作領域を最低限に抑え得るから、該帰零機構の占有面積を最低限にすることが可能になる。従って、該帰零機構を含む時計の平面的な大きさないし平面形状を最小限に抑えることが可能になる。
螺旋状壁部は、押圧手段の係合部によって押圧された際にクロノグラフ真と一体的に動き得る限り、クロノグラフ真と一体物でできていてもクロノグラフ真とは別体で形成されて該クロノグラフ真に固定されていてもよい。螺旋状壁部は、一端側に向いた螺旋状側面であっても、対向側面を備えた螺旋状溝部であってもよい。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、前記押圧帰零手段が、前記係合部を備え該係合部で螺旋状壁部に係合した係合レバーと、該係合レバーを押圧する押圧力付与部を備えた復針レバーとを有する。
この場合、係合部で螺旋状壁部に係合した係合レバーの該係合部以外の部分、例えば係合レバー本体部を、復針レバーの押圧力付与部で押圧すればよいので、押圧力の付与が容易且つ確実に行われ得る。また、復針レバーの押圧力付与部は係合レバーの本体部その他の部分に結果的にクロノグラフ真の軸線方向の力を付与できればよいので、復針レバーの押圧力付与部自体は、クロノグラフ真の軸線方向に変位されても、クロノグラフ真の軸線方向の変位成分を備える限り他の種類の変位をするようになっていてもよい。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、前記係合レバーが、細長い平板状の係合レバー本体部を有し、係合レバーの前記係合部が該係合レバー本体部から突出した断面円形のピン状体からなる。この場合、螺旋状傾斜壁部に対する軸線方向の力がピン状体によって確実に付与され得るだけでなく、該ピン状係合部に対して力を与えるために、係合レバーの本体部に対して力を加え易い。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、前記係合レバーの係合部の先端部が前記クロノグラフ真の外周面に対して径方向内向きに押付けられている。この場合、クロノグラフ真の回転ムラが係合レバーによって抑制され、該クロノグラフ真に取付けられるクロノグラフ指針の運針ムラも該係合レバーによって抑制され得る。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、前記係合レバーの係合部が前記螺旋状壁部に対してクロノグラフ真の延在方向に押付けられている。この場合も、クロノグラフ真の回転ムラが係合レバーによって抑制され、該クロノグラフ真に取付けられるクロノグラフ指針の運針ムラも該係合レバーによって抑制され得る。従って、前記係合レバーの係合部が、前記クロノグラフ真の外周面に対して径方向内向きに押付けられ且つ前記螺旋状壁部に対してクロノグラフ真の延在方向に押付けられている場合、クロノグラフ真の回転ムラ及びクロノグラフ指針の運針ムラを一層低減させ得る。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、前記係合部が硬度の高い石からなる。この場合、大きな応力がかかり易い係合部の耐久性や信頼性が高められ、ひいては、帰零機構の耐久性や信頼性が高められ得る。
また、本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、前記復針レバーが、クロノグラフ真の延在方向に対して実際上垂直なレバー本体延在面内で移動可能な復針レバー本体を有し、復針レバーの前記押圧力付与部が、該復針レバー本体から該レバー本体延在面に対して斜め方向に延びている。
この場合、例えば、復針レバーの本体部(復針レバー本体)をクロノグラフ真に対して近接離間されるようにレバー本体延在面内で並進させるだけで、該レバー本体延在面に対して斜め方向に延びた押圧力付与部により係合レバーの係合部を介して螺旋状傾斜壁部に対して軸線方向の押圧力付与し得る。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、復針レバーが、リセットボタンの押圧によって回動される複数の復針レバー伝えを介して、作動されるように構成される。
この場合、リセットボタンを押すだけで、複数の復針レバー伝えを介して、復針レバーが所定の動作をし得る。この場合、所望ならば、他のクロノグラフ指針がハートカムによって帰零されるように、従来のハートカムを用いた帰零機構と組合わせることも可能である。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、復針レバーが複数の枝に分岐しており、該枝のうちの少なくとも一つの枝がハートカムを叩いて該ハートカムのある別のクロノグラフ真のクロノグラフ指針を帰零させるように構成される。
この場合、所望に応じて、一部の帰零を本発明の帰零機構に従った螺旋状壁部で行い、他の帰零を従来どおりハートカムによって行うことが可能になる。
本発明のクロノグラフ指針の帰零機構では、典型的には、前記螺旋状壁部が、クロノグラフ真に一体的に形成された螺旋状溝の一方の側壁である。
本発明のクロノグラフ時計は、典型的には、上述のようなクロノグラフ指針の帰零機構を備える。
この場合、ハートカムを用いた従来のクロノグラフ時計よりも、コストや占有スペースを低減させて且つほぞ部やほぞ受部にかかる力を最低限に抑えたクロノグラフ時計が得られる。
本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
図1及び図2には、本発明の好ましい一実施例のクロノグラフ指針の帰零機構としてのクロノグラフ指針帰零機構1を秒クロノグラフ指針帰零機構として有するクロノグラフ時計2が示され、図3には、クロノグラフ指針帰零機構1の主たる部分が拡大して示されている。
図1からわかるように、クロノグラフ時計2は、時クロノグラフ車10、分クロノグラフ車20及び秒クロノグラフ車30を有すると共に、スタート/ストップボタン51、リセットボタン52及び作動カム53を有する。
時クロノグラフ車10は、時クロノグラフ真12や該時クロノグラフ真12に取付けられた時ハートカム14及び時クロノグラフ指針(図示せず)を有する。また、分クロノグラフ車20は、分クロノグラフ真22や該分クロノグラフ真22に取付けられた分ハートカム24及び分クロノグラフ指針(図示せず)を有する。
一方、秒クロノグラフ車30は、図1の平面説明図に加えて秒クロノグラフ車30の周辺を縦断面で示した図2及び秒クロノグラフ車30の帰零機構1の主たる部分を拡大して斜視図で示した図3からわかるように、秒クロノグラフ真31及び該秒クロノグラフ真31に取付けられた秒クロノグラフ指針(図示せず)に加えて、該秒クロノグラフ真31と一体的な螺旋状壁部32を有する。なお、図2において、5及び6はクロノグラフ地板及びクロノグラフ受、7及び8は筒車及び分車で、33は秒クロノグラフ歯車である。
螺旋状壁部32は、秒クロノグラフ真31の外周に沿って螺旋状に延び該秒クロノグラフ真31の一端側を向いた側面34と、該螺旋状側面34の一方の終端35において軸線Cと平行に延びた当接係止面36とを有する。螺旋状壁部32は螺旋状側面34とこれに対向する螺旋状側面を備えた螺旋状溝部であってもよい。この螺旋状壁部32は、秒クロノグラフ真31に対して不動の螺旋状側面34を与え得る限り、秒クロノグラフ真31と一体物で形成されていても別体で形成されて該秒クロノグラフ真31に装着固定されていてもよい。
図1及び図3からわかるように、螺旋状壁部32には、本体部41、基端側ばね部42及び先端側係合部としての係合ピン43を備えた係合レバー40の該係合ピン43が係合している。係合ピン43は、耐久性や信頼性等の観点からすると、好ましくは、ルビーの如く硬度の高い石ないしセラミック材料からなる。但し、十分な硬度がある限り、金属又は合金からなっていてもよく場合によってはプラスチック材料からなっていてもよい。係合レバー40は、本体部41の基端側端部においてピン44で回動可能にクロノグラフ地板5に取付けられ、且つ基端側ばね部42のU字状に湾曲した端部で、クロノグラフ地板5のピン状突起5cに係止されている。従って、係合レバー40の先端側の係合ピン43は、基端側ばね部42のばね力により、クロノグラフ真31の外周面37に対して軽く押付けられている。この押付け力は、典型的には、10mN〜20mNの範囲である。これにより、秒クロノグラフ真31の回転ムラを抑え、秒クロノグラフ指針(図示せず)の運針ムラを抑え得る。なお、係合レバー40の本体部41は、例えば、その厚さ方向に多少弾性変形可能な板ばねの形態で、係合ピン43において螺旋状壁部32に対して秒クロノグラフ真31の延在方向(時計の厚さ方向)F1に軽く弾性的に押付けられている。この弾性的押圧も、秒クロノグラフ真31の回転ムラを抑え、秒クロノグラフ指針(図示せず)の運針ムラを抑え得る。但し、係合レバー40の係合ピン43は、復針レバー80の腕部86によるF1方向押圧によってはじめて螺旋状壁部32に押付けられるようになっていてもよい。その場合、係合レバー本体部41は、厚さ方向に変形され難い剛性を有していてもよい。
螺旋状壁部32に係合ピン43で係合した係合レバー40の本体部41には、後述するようにA1,A2方向に変位される復針レバー80がその腕部86の傾斜した先端押さえ部87で係合可能であり、該復針レバー80がA1方向に変位されると、復針レバー80の腕部86が傾斜先端押さえ部87で係合レバー40の本体部41をF1方向に押え、係合レバー40の係合ピン43を螺旋状壁部32の螺旋状側面34に押付ける。
復針レバー80の腕部86の傾斜先端押さえ部87のA方向変位によって係合レバー40の本体部41にF1方向の押圧力がかかると、秒クロノグラフ真31にC1方向の回転トルクがかかり、秒クロノグラフ真31を備えた秒クロノグラフ車30がC1方向に回転する。この回転方向は、秒クロノグラフ車30の秒クロノグラフ指針(図示せず)が元に戻る方向すなわち帰零方向である。
以上において、押圧帰零手段3は、係合レバー40と復針レバー80とからなる。
図1からわかるように、スタート/ストップボタン51と作動カム53との間には、第一及び第二作動レバー54,56が設けられ、作動カム53と時クロノグラフ車10及び分クロノグラフ車20との間には時分発停レバー58が設けられ、作動カム53と秒クロノグラフ車30との間には、第一及び第二発停レバー62,64並びに停止レバー66等が設けられている。
一方、リセットボタン52に関連して、第一及び第二復針伝えレバー72,74並びに復針レバー80が設けられ、時クロノグラフ車10の時ハートカム14及び分クロノグラフ車20の分ハートカム24、並びに秒クロノグラフ車30用の係合レバー40のレバー本体部41を操作可能になっている。
スタート/ストップボタン51を押してクロノグラフ動作の開始を指示すると、第一及び第二の作動レバー54,56を介して作動カム53が1ステップだけ回転され、該作動カム53の回転により第一及び第二発停レバー62,64及び時分発停レバー58を介して秒クロノグラフ車30、並びに時及び分クロノグラフ車20,10の回転を許容する。このとき、秒クロノグラフ車30のC2方向回転に伴う螺旋状壁部32に回転に応じて、該螺旋状壁部32に弾性的に軽く押付けられ且つクロノグラフ真31の外周面に軽く押付けられている係合ピン43が該螺旋状壁部32をなぞるように厚さ方向F2に変位する。なお、係合ピン43が、螺旋状壁部32の端部38に達すると、段差面36に沿って端部35に落ちて、秒クロノグラフ車30のC2方向の連続的な回転を許容する。
一方、スタート/ストップボタン51を再度押してクロノグラフ動作の停止を指示すると、第一及び第二の作動レバー54,56を介して作動カム53が更に1ステップだけ回転され、該作動カム53の回転により第一及び第二発停レバー62,64及び時分発停レバー58を介して秒クロノグラフ車30、並びに時及び分クロノグラフ車20,10の回転を停止させる。
ここで、スタート/ストップボタン51の押圧に伴う以上のようなクロノグラフ動作の開始及び停止のための機構及びその動作は、例えば、特許文献1に示したものと同じであり得、この例では、正に同じである。
リセットボタン52を押圧すると、該リセットボタン52の押圧に応じて第一及び第二復針伝えレバー72,74が順次回動され、これに応じて、復針レバー80がA1方向に並進せしめられる。
この復針レバー80は、ピン81で第二復針伝えレバー74の腕部75の先端の溝766に係合されると共に、案内溝82及び該案内溝82と平行に延びた案内用長孔83でクロノグラフ地板の如き静置支持体5に突設されたピン5a,5bに係合されていて、リセットボタン52のB1方向の押圧に伴う第二復針伝えレバー74のD1方向回動に応じた該第二復針伝えレバー74の腕部75のE1方向揺動に応じて、案内溝82及び案内孔83の延在方向に沿ってA1方向に変位される。なお、ピン5bが、復針レバー80の案内孔83の周壁がF2方向に変位されるのを抑えるフランジ状係止部を備えていてもよい。
復針レバー80は、案内溝82のある本体部83に加えて該本体部83と一体的な三つの腕部84,85,86を備える。腕部84は、A1方向変位に際して時復針用ハンマー部として働く先端部84aで時ハートカム14を叩き、腕部85は、A1方向変位に際して分復針用ハンマー部として働く先端部85aで分ハートカム24を叩いて、時クロノグラフ車10及び分クロノグラフ車20を帰零させる。
一方、腕部86は、A1方向変位に際して、秒復針レバー部として先端の斜めに延びた押さえ部87で係合レバー40の本体部41を時計1の厚さ方向F1(図2等参照)に押圧して、係合レバー40の係合ピン43が螺旋状壁部32の終端側面36に当接するまで、秒クロノグラフ車30をC1方向に回転させ、係合ピン43と側面36との当接の達成により帰零を完了させる。
ここで、秒クロノグラフ車30の帰零機構1は、ハートカムなしで、ハートカムを用いる場合と同様な復針伝えレバー72,74に連結された復針レバー80及び係合レバー40によってクロノグラフ車30の帰零を行わせ得る。
従って、このクロノグラフ車の帰零機構1及び該帰零機構1を備えたクロノグラフ時計2では、ハートカムの利用を最低限に抑えることによりコストを最低限に抑え得るだけでなく、秒クロノグラフ車30の帰零のための力を最低限に抑え得るから、秒クロノグラフ真31のほぞ部やそのほぞ受部に過度の力が加わる虞れを最低限に抑え得る。
即ち、このクロノグラフ指針の帰零機構1では、螺旋状壁部32に係合する係合部43を介して該螺旋状壁部32をクロノグラフ真31の軸線方向F1に押圧する押圧帰零手段3として、係合レバー40及び復針レバー80が設けられているので、該押圧帰零手段3の係合レバー40が係合部43で螺旋状壁部32をクロノグラフ真31の軸線方向F1に押圧し、該押圧によりクロノグラフ真31が軸線CのまわりでC1方向に回転され、クロノグラフ真31に取付けられたクロノグラフ指針(図示せず)が帰零される。このクロノグラフ指針の帰零機構で1は、ハートカムの場合と異なり、叩かれる必要がなく単に押圧されればよいので、クロノグラフ真31の回転支持部すなわちほぞ部やほぞ受に過大な力がかかる虞れが少ない。また、このクロノグラフ指針の帰零機構1では、ハートカムを使用しないので、ハートカムの回転領域だけでなく該ハートカムを叩くべく衝撃力を及ぼすための可動部材により占有される動作領域を最低限に抑え得るから、該帰零機構1の占有面積を最低限にすることが可能になる。従って、該帰零機構1を含む時計2の平面的な大きさないし平面形状を最小限に抑えることが可能になる。
以上において、復針レバー80の腕部86の傾斜先端部87及び係合レバー40並びに秒クロノグラフ車30の螺旋状壁部32以外の部分は、特許文献1の帰零機構と同じであり得、この例では正に同じである。但し、この帰零機構1では、リセットボタン52の押圧に応じて係合レバー40等による螺旋状壁部32等の厚さ方向F1の押圧を行わせればよいので、ハートカムを叩くためのハンマーを作動させる場合よりもコンパクトなレバーの組合せにしてもよい。
なお、このクロノグラフ時計2では、説明の簡明化のために、従来、秒ハートカムが使われていた部分をそのまま係合レバー40と螺旋状壁部32とで代替すると共に復針レバー80のうち秒ハートカムを叩く腕部を係合レバー40を押し下げる腕部86に代替した例に付いて説明したけれども、時クロノグラフ車10の時ハートカム14及び分クロノグラフ車10の分ハートカム24もこの帰零機構1と同様な帰零機構で代替され得る。その場合、リセットスイッチ52のB1方向押圧動を復針レバー80のA1方向変位に変換し得る限り、復針伝えレバー72,74等を他の構造で代替し得る。なお、リセットスイッチ52のB1方向押圧に応じて係合レバー40の本体部41をF1方向に押圧し得る限り、復針レバー80も他の構造で代替され得る。クロノグラフ時計2の帰零機構1では、帰零のためにハートカムを叩くような大きな衝撃力を加える必要がないので、リセットスイッチ52と係合レバー40とをつなぐ変位機構の構造を簡単化し且つその動作を確保するための占有スペースを最低限に抑え、平面的な大きさ乃至平面形状を最小限に抑えることが可能になる。
本発明の好ましい一実施例のクロノグラフ指針の帰零機構としての秒クロノグラフ指針帰零機構を備えた本発明の好ましい一実施例のクロノグラフ時計の平面説明図。 図1のクロノグラフ時計のうち秒クロノグラフ指針帰零機構及びその周辺部分の断面説明図。 図1のクロノグラフ時計のうち秒クロノグラフ指針帰零機構の拡大斜視説明図。
符号の説明
1 秒クロノグラフ指針帰零機構(クロノグラフ指針の帰零機構)
2 クロノグラフ時計
3 押圧帰零手段
5 クロノグラフ地板
6 クロノグラフ受
7 筒車
8 分車
10 時クロノグラフ車
12 時クロノグラフ真
14 時ハートカム
20 分クロノグラフ車
22 分クロノグラフ真
24 分ハートカム
30 秒クロノグラフ車
31 秒クロノグラフ真
32 螺旋状壁部
33 秒クロノグラフ歯車
34 (螺旋状)側面
35 終端部
36 当接係止面
37 外周面
40 係合レバー
41 本体部
42 基端側ばね部
43 係合ピン
44 ピン
51 スタート/ストップボタン(スタート/ストップスイッチ)
52 リセットボタン(リセットスイッチ)
53 作動カム
54,56 作動レバー
58 時分発停レバー
62,64 発停レバー
66 停止レバー
72,74 復針伝えレバー
75 腕部
76 溝
80 復針レバー
81 ピン
82 案内溝
83 案内用長孔
84,85,86 腕部
87 傾斜先端押さえ部
A,A1,A2 並進方向
B1 押圧方向
C1 帰零時回転方向
D2 回動方向
E1 揺動方向
F1 押圧方向

Claims (11)

  1. クロノグラフ指針が取付けられるクロノグラフ真に一体的に形成された螺旋状壁部と、
    該螺旋状壁部に係合する係合部を介して該螺旋状壁部をクロノグラフ真の軸線方向に押圧する押圧帰零手段とを有するクロノグラフ指針の帰零機構。
  2. 前記押圧帰零手段が、前記係合部を備え該係合部で螺旋状壁部に係合した係合レバーと、該係合レバーを押圧する押圧力付与部を備えた復針レバーとを有する請求項1に記載のクロノグラフ指針の帰零機構。
  3. 前記係合レバーが、細長い平板状の係合レバー本体部を有し、係合レバーの前記係合部が該係合レバー本体部から突出した断面円形のピン状体からなる請求項2に記載のクロノグラフ指針の帰零機構。
  4. 前記係合レバーの係合部の先端部が前記クロノグラフ真の外周面に対して径方向内向きに押付けられている請求項2又は3に記載の帰零機構。
  5. 前記係合レバーの係合部が前記螺旋状壁部に対してクロノグラフ真の延在方向に押付けられている請求項2から4までのいずれか一つの項に記載の帰零機構。
  6. 前記係合部が硬度の高い石からなる請求項2から5までのいずれか一つの項に記載の帰零機構。
  7. 前記復針レバーが、クロノグラフ真の延在方向に対して実際上垂直なレバー本体延在面内で移動可能な復針レバー本体を有し、復針レバーの前記押圧力付与部が、該復針レバー本体から該レバー本体延在面に対して斜め方向に延びている請求項2から6までのいずれか一つの項に記載のクロノグラフ指針の帰零機構。
  8. 復針レバーが、リセットボタンの押圧によって回動される複数の復針レバー伝えを介して、作動されるように構成された請求項7に記載のクロノグラフ指針の帰零機構。
  9. 復針レバーが複数の枝に分岐しており、該枝のうちの少なくとも一つの枝がハートカムを叩いて該ハートカムのある別のクロノグラフ真のクロノグラフ指針を帰零させるように構成された請求項2から8までのいずれか一つの項に記載のクロノグラフ指針の帰零機構。
  10. 前記螺旋状壁部が、クロノグラフ真に一体的に形成された螺旋状溝の一方の側壁である請求項1から9までのいずれか一つの項に記載のクロノグラフ指針の帰零機構。
  11. 請求項1から10までのいずれか一つの項に記載のクロノグラフ指針の帰零機構を備えたクロノグラフ時計。
JP2008025006A 2008-02-05 2008-02-05 クロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計 Pending JP2009186259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008025006A JP2009186259A (ja) 2008-02-05 2008-02-05 クロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008025006A JP2009186259A (ja) 2008-02-05 2008-02-05 クロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009186259A true JP2009186259A (ja) 2009-08-20

Family

ID=41069658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008025006A Pending JP2009186259A (ja) 2008-02-05 2008-02-05 クロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009186259A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016052402A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 孝義 山下 時計用連動装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016052402A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 孝義 山下 時計用連動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5408987B2 (ja) アラーム制御機構
JP5098867B2 (ja) シートリクライニング装置
US6761478B2 (en) Chronograph with two rotational directions
US8491183B2 (en) Detent escapement for timepiece and mechanical timepiece
JP5536623B2 (ja) クロノグラフ時計
JP6469419B2 (ja) 独立ハンマーを有するゼロリセット装置
CN110083044B (zh) 机芯和钟表
JP2009186259A (ja) クロノグラフ指針の帰零機構及びこれを備えたクロノグラフ時計
JP5466060B2 (ja) スイッチ構造体並びにこれを用いたクロノグラフ機構及び電子時計
JP6334217B2 (ja) 輪列機構、ムーブメント及び時計
JP5552477B2 (ja) ミニッツリピータ付きの時計
JP5697469B2 (ja) 操作装置
JP5031882B2 (ja) ストラップ又はブレスレットを固定する装置
EP3792701A1 (en) Train wheel setting mechanism, timepiece movement, and timepiece
CN116066533A (zh) 限位机构
JP2017137640A (ja) 携帯機及びその組み付け方法
CN109814363B (zh) 具有按钮的钟表
JP7205524B2 (ja) 連結体、バンドおよび時計
JP5000943B2 (ja) ワイパーアーム
CN108535996B (zh) 机芯和钟表
US20120230160A1 (en) Hand-wound timepiece return spring structure, and hand-wound mechanism and hand-wound timepiece having the same
JPH11183654A (ja) 間欠送り機構
JP2010261815A (ja) クロノグラフ機構及びこれを備えたクロノグラフ時計
JP2017174724A (ja) ボタン構造およびこれを備えた電子機器
JP5469346B2 (ja) 筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20091105

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091113