JP2009184573A - 車両用ステアリング装置のラックハウジング構造 - Google Patents

車両用ステアリング装置のラックハウジング構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2009184573A
JP2009184573A JP2008027976A JP2008027976A JP2009184573A JP 2009184573 A JP2009184573 A JP 2009184573A JP 2008027976 A JP2008027976 A JP 2008027976A JP 2008027976 A JP2008027976 A JP 2008027976A JP 2009184573 A JP2009184573 A JP 2009184573A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron pipe
pipe member
housing
rack
housing structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008027976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5136098B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Harada
和幸 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2008027976A priority Critical patent/JP5136098B2/ja
Publication of JP2009184573A publication Critical patent/JP2009184573A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5136098B2 publication Critical patent/JP5136098B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

【課題】ハウジング部材のマウント部の回転方向位相、さらには鉄管部材に取り付けられるブラケット部材のマウント部とハウジング部材のマウント部の回転方向位相を、容易に位相合せできるようにしたステアリング装置のラックハウジング構造を提供する。
【解決手段】ステアリングシャフト下端のピニオンと噛合し、かつ、端部が転舵機構に連結されるラック軸1を有する車両用ステアリング装置のラックハウジング構造において、ラック軸1を囲包する筒体を中央の鉄管部材5と、その両端に連結されるハウジング部材3,4とで構成し、鉄管部材5の外径面に軸方向に伸びる凸部9を形成し、鉄管部材5の外径面と係合するハウジング部材3,4の内径面に鉄管部材5の凸部9と係合する凹部10を形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ステアリング装置において、ステアリングシャフトの下端に連結されるピニオン軸およびこれと噛合するラック軸を囲包するラックハウジング構造に関する。
ラックアンドピニオン式ステアリング装置においては、ステアリングホイールの操作により、ステアリングシャフト下端のピニオンを介してラック軸を左右に摺動させ、このラック軸の動きを左右の転舵装置に伝達して車輪を左右に操向する。
前記ラック軸はラック・ピニオンケースとしてのハウジング部材内に収容、軸支され、ハウジング部材は車体のサスペンションメンバー等にハウジング部材のマウント部によって固定される。通常は前記ハウジング部材はアルミダイカストで製造されるが、ラック軸は長尺部材であるため、前記ハウジング部材も長大となりがちで、特に油圧式あるいは電動式のパワーステアリング装置では、油圧シリンダや電動機のウォーム減速機等の機構部分も同じハウジング部材内に収容されるため、ハウジング部材は大形かつ複雑な形状となる。
このように大形化、複雑化したハウジング部材をダイカスト製とすると、鋳造品質が低下し易く、またダイカスト装置も大形となり、製造コストの上昇をきたす。また、一体のハウジング部材では車体前部の設置スペースの上からも設計自由度が確保しにくい。
このような問題を解決するため、特許文献1に示すように、ハウジング部材を左右に2分割し、これをねじ継手で連結した構造のもの、あるいは特許文献2に示すように、左右に分割したハウジング部材の間に鉄系の中空部材を配置し、この鉄系中空部材とハウジング部材の端部どうしを圧入によって連結したステアリング装置のギヤハウジング構造も開示されている。
特開平10−338150号公報 特開2005−96591号公報
上述した従来のステアリング装置で2分割したハウジング部材をねじ継手によって連結したものは、ねじ継手を形成する加工が複雑であり、コスト高となる問題がある。
また、特許文献2に示すギヤハウジング構造は、アルミダイカストのハウジング部材を小形化でき、その中間部分の鉄管部材は外径を小さくしても充分な強度を確保できる利点はあるものの、左右のハウジング部材の回転方向の位置合せをする手段が無いため、ハウジング組立時の左右のマウント部の取付面(車体への取付面)を位相合せする工程や、この取付面をハウジング組立後に加工して面精度を出す工程が増え、これがコスト上昇につながるという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑み、車体への結合部として用いるハウジング部材のマウント部の回転方向位相、さらには鉄管部材に取り付けられるブラケット部材のマウント部と前記ハウジング部材のマウント部の回転方向位相を、容易に位相合せできるようにしたステアリング装置のラックハウジング構造を提供することにある。
本発明はまた、前記ハウジング部材と前記鉄管部材との回り止め、軸方向の抜け止め、および前記鉄管部材に対する前記ブラケット部材の軸方向位置決めを確実に行えるステアリング装置のラックハウジング構造を提供することにある。
この目的を達成するために本発明は、ステアリングシャフト下端のピニオンと噛合し、かつ、端部が転舵機構に連結されるラック軸を有する車両用ステアリング装置のラックハウジング構造において、前記ラック軸を囲包する筒体を中央の鉄管部材と、その両端に連結されるハウジング部材とで構成し、前記鉄管部材の外径面に軸方向に伸びる凸部を形成し、前記鉄管部材の外径面と係合する前記ハウジング部材の内径面に前記凸部と係合する凹部を形成したものである。
好適には、前記鉄管部材の端部近傍部分に前記凸部を除去した円筒部分を形成し、前記円筒部分と前記ハウジング部材との間にシール部を形成してある。
また、好適には、前記シール部は液体状のシール部である。
また、好適には、前記ハウジング部材の端部内径部に第2の凹部を形成し、前記鉄管部材の端部を部分的に塑性変形させて前記第2の凹部に係合させ、この係合部を前記ハウジング部材と前記鉄管部材の軸方向抜止め手段とする。
本発明はまた、請求項1に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造において、前記鉄管部材の外周部に車体取付け用のブラケット部材を設け、前記ブラケット部材の内径面に前記鉄管部材の前記凸部と係合する凹部を形成したことを特徴とするものである。
好適には、前記ブラケット部材の端部位置で前記鉄管部材を部分的に塑性変形させ、この塑性変形部を前記鉄管部材に対する前記ブラケット部材の軸方向位置決め・抜止め部とする。
また、好適には、前記鉄管部材の前記凸部で前記ブラケット部材と係合する部分を、前記凸部で前記ハウジング部材と係合する部分と異なる大きさに形成し、前記凸部を軸方向に段付き形状とする。
また、好適には、前記鉄管部材に形成される凸部はハイドロフォーミングで成形された凸部である。
本発明によれば、ハウジング部材の鋳造品質の向上が図られるとともに、前記ハウジング部材と前記鉄管部材との回転方向位置合せ、前記鉄管部材と前記ブラケットとの回転方向位置合せ、さらには、これらの部材間の軸方向抜け止め、および軸方向位置決めを確実に行える。
以下、本発明に係る車両用ステアリング装置のラックハウジング構造について、最適な実施の形態を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る車両用ステアリング装置のラックハウジング構造を示す側面図、図2は図1のA−A線拡大縦断面図である。また、図3は図2のB−B線横断面図、図4は図2のC−C線横断面図、図5は図2のT−T線横断面図である。この実施形態はラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置に本発明を適用した例であるが、本発明は勿論このような形態のものに限定されるものではなく、ラックアンドピニオン式油圧アシストステアリング装置、あるいはラックアンドピニオン式マニュアルステアリング装置にも同様に適用可能である。
図1,図2を参照すれば、図示しないステアリングシャフトの下端に連結されたピニオン軸2のピニオン(図示省略)にラック軸1が噛合している。ステアリングシャフトの上端には図示しないステアリングホイールが連結されている。ラック軸1の両端には、それぞれ、図示しない球面継手を介して図示しないタイロッドが連結されている。タイロッドには図示しないナックルアームを介して図示しない車輪が連結されている。球面継手とタイロッドとナックルアームと車輪とで転舵機構を構成している。このような構成なので、ラックアンドピニオン式ステアリング装置は、図示しないステアリングホイールの操作により、図示しないステアリングシャフト下端のピニオン(図示省略)を介してラック軸1を左右に摺動させ、このラック軸1の動きを左右の転舵機構に伝達して車輪を操向するようになっている。
ラック軸1の一方の端部が第1のハウジング部材3によって囲包され、ラック軸1の他方の端部が第2のハウジング部材4によって囲包されている。第1のハウジング部材3は、電動アシスト部の電動機15の出力軸に連結されるギヤ機構部(図示せず)およびピニオン軸2のハウジングを兼ねた構成となっており、かつ、これら第1,第2の両ハウジング部材3,4ともアルミダイカストで製作されている。
第1,第2のハウジング部材3,4は鉄管部材5によって連結されている。ラック軸1は第1,第2のハウジング部材3,4および鉄管部材5の内部を貫通して伸び、かつ両ハウジング部材内の軸受6(一方のみを示す)によって軸方向に摺動可能に軸支されている。なお、鉄管部材5はその両端部が両ハウジング部材3,4の端部内に嵌入される形態で両ハウジング部材間に連結される。また、第1,第2のハウジング部材3,4にはそれぞれ車体の所定箇所に取り付けるためのマウント部7,8が形成されている。
この実施形態1では、第1,第2のハウジング部材3,4の各端部と鉄管部材5との連結部は両ハウジング部材3,4について同様であるため、一方のハウジング部材(第1のハウジング部材3)側について説明する。
図2および図4を参照すれば、鉄管部材5の外周には軸方向に伸びる一対の凸部9が形成され、また第1のハウジング部材3の端部には鉄管部材5の各凸部9と係合する第1の凹部10が設けられている。両側のハウジング部材3,4の凹部10と各ハウジング部材3,4に設けられるマウント部7,8の車体取付面とは互いに位置関係が定められており、したがって、鉄管部材5の凸部9と両ハウジング部材3,4の凹部10を合わせるようにして両部材3,4を連結することにより、車体の取付部に対する両側のハウジング部材3,4の各マウント部7,8の回転方向位相位置が整合される。また、鉄管部材5とハウジング部材3,4のそれぞれ凸部9と凹部10との係合により、鉄管部材5とハウジング部材3,4の回り止めがなされる。
鉄管部材5に形成される凸部は、例えば液圧を利用した絞り成形加工、いわゆるハイドロフォーミングで成形するのがよい。以下の実施形態2〜4においても同様である。
図2および図5に示すように、第1のハウジング部材3の端面開口部材に露呈した凹部位置よりも奥側の内径部に、周方向に第2の凹部11が設けられ、また、鉄管部材5の先端を3箇所部分的に塑性変形させて塑性変形部12を形成し、第1のハウジング部材3に鉄管部材5を挿入し、前記第2の凹部11にこの塑性変形部12を係合させる。これによって、第1のハウジング部材3と鉄管部材5相互の軸方向抜け止めがなされる。
さらに、図2および図3に示すように、第1のハウジング部材3の端部内径部に、かつ、前記第1の凹部10と前記第2の凹部11との間の位置に、凹部のない円筒部13を一定の長さにわたって形成し、また、鉄管部材5の端部の塑性変形部12に隣接した位置で鉄管部材5の凸部9を除去して鉄管部材側にも円筒部を形成し、第1のハウジング部材3の円筒部13に形成した環状のシール溝にシール部材14を装填し、これによって鉄管部材5と第1のハウジング部材3との間にシール部を構成する。この構成によって鉄管部材5とハウジング部材3間のシール構造が簡単に得られる。シール部材14として液体状のシール材、例えば液体パッキンを用いることにより、シール部が一層簡単になる。
実施形態1では、鉄管部材5の端部に第1のハウジング部材3の第2の凹部11と係合する塑性変形部12を形成したが、第2の凹部11とシール部との位置を変え、鉄管部材5の端部に対応する位置のハウジング部材内径部に凹部のない円筒部を形成し、この部分にシール溝を形成して鉄管部材5に対するシール部とし、このシール部とハウジング部材端面に露呈する回転方向位相決め用凹部10との間に鉄管部材5の塑性変形部と係合する第2の凹部を形成するようにしてもよい。
以上は第1のハウジング部材3と鉄管部材5の一端部との係合について述べたが、第2のハウジング部材4と鉄管部材5の他端部との係合構造についても同様に構成される。
(実施形態2)
図6は本発明の実施形態2に係る車両用ステアリング装置のラックハウジング構造を示す側面図、図7は図6のD−D線拡大縦断面図である。また、図8は図7のE−E線拡大横断面図である。実施形態2においても鉄管部材5の端部および第1,第2のハウジング部材3,4の構成は実施形態1と同様であり、鉄管部材5には軸方向に伸びる凸部9が形成され、第1,第2のハウジング部材3,4の内径部には、その端部開口に隣接して、この凸部9と係合する第1の凹部10および鉄管部材5の端部の塑性変形によって係合する第2の凹部11が形成され、さらに、これらの第1,第2の凹部10,11の間の中間位置にシール部材14が設けられている。
実施形態2では、鉄管部材5の軸方向中途部位置にブラケット部材16が設けられている。ブラケット部材16の側部には鉄管部材5を車体に取り付けるためのマウント部17が設けられている。ブラケット部材16の内径部には、図8に明示される如く、鉄管部材5の凸部9と係合する凹部18が形成されている。
鉄管部材5の凸部9と、第1,第2のハウジング部材3,4の凹部10およびブラケット部材16の凹部18とを係合させることにより、両ハウジング部材3,4のマウント部7,8とブラケット部材16のマウント部17の回転方向位相位置の位置決めがなされるとともに、第1のハウジング部材3、鉄管部材5、ブラケット部材16および第2のハウジング部材4相互間の回り止めがなされる。この状態で、ステアリング装置のラックハウジング構造体を車体に取り付ける際の、車体に対する各マウント部7,8,17の位置が定まり、従来のように取り付けに際しての各マウント部の位置調整やマウント部の取付面の面出し加工等の工程が不要となり、ハウジング構造体の組み立てがきわめて容易となる。
(実施形態3)
図9は本発明の実施形態3に係る車両用ステアリング装置のラックハウジング構造を示した図であり、図9(a)は鉄管部材5とこれに装着されるブラケット部材16の側面図、同図(b)は図9(a)のF−F線縦断面図、同図(c)は図9(a)のG−G線横断面図、同図(d)は図9(a)のH−H線横断面図である。実施形態3では、図9(d)に示すように、鉄管部材5の外径部には軸方向に伸びる3本の凸部9が形成され、ブラケット部材16の内径部にはこれらの凸部9と係合する3個の凹部19が形成され、これによって鉄管部材5に対するブラケット部材16の回転方向位置が決まり、したがって車体に対するマウント部17の取付面17aの位置が確定される。
図9(a)〜(c)に示すように、ブラケット部材16の両端部位置に隣接して、鉄管部材5に凸状の塑性変形部20が形成されている。ブラケット部材16はこれらの凸状塑性変形部20によって両端側から挟み込まれる形態となり、これによってブラケット部材16の軸方向抜け止めがなされる。塑性変形部20は、ブラケット部材16の両端側でそれぞれ鉄管部材5の外径部に1箇所あるいは複数箇所に形成される(図示の実施形態3では図9(c)の如く周方向等間隔に3箇所設けられている)。
図10(a)〜(c)および図11(a)〜(c)はそれぞれ図9に示す実施形態3の変形例1,2を示した図であって、図10(a)は変形例1に係る鉄管部材5およびブラケット部材16の側面図、同図(b)は図10(a)のJ−J線縦断面図、同図(c)は図10(a)のK−K線横断面図である。この変形例1ではブラケット部材16の両端部位置に隣接して鉄管部材5の外周部に部分的な平坦状の窪み変形部21が形成され、これをブラケット部材16の軸方向抜け止め用の塑性変形部としている。鉄管部材5の外周部にこのような窪み変形部21が形成されることにより、変形部21の一部が外周部の外側へ盛り上がる形態となり、これによってブラケット部材16の軸方向の抜け出しが阻止される。
図11(a)は実施形態3の変形例2に係る鉄管部材5およびブラケット部材16の側面図、同図(b)は図11(a)のL−L線縦断面図、同図(c)は図11(a)のM−M線横断面図である。この変形例2では、鉄管部材5の軸方向に伸びる3本の凸部9の位置で、かつ、ブラケット部材16の両端部に隣接して図11(c)に示すような角形の塑性変形部22が形成され、この塑性変形部22の角部がブラケット部材16の端部16aと係合することにより、ブラケット部材16の軸方向抜け止めの機能がもたらされる。
なお、このような塑性変形部は図9〜図11に示す形状のものに限定されるものでなく、鉄管部材外径部の部分的な変形によってブラケット部材を軸方向に拘束するものであればよい。
(実施形態4)
図12は本発明の実施形態4に係るステアリング装置のラックハウジング構造の側面図であり、図13は図12のN−N線拡大縦断面図である。また、図14(a)は図12のQ部の拡大側面図、図14(b)は図14(a)のR−R線横断面図、図14(c)は図14(a)のS−S線横断面図である。鉄管部材5の両端部の凸部9および塑性変形部12、およびこれらと係合する第1,第2のハウジング部材3,4の内径凹部10,11は、図1および図6の実施形態1,2と同様であり、また第1,第2のハウジング部材3,4と鉄管部材5の両端部との間に設けられるシール部の構成も実施形態1,2と同様である。
実施形態4では、鉄管部材5に形成される軸方向に伸びる凸部は、鉄管部材5に取り付けられるブラケット部材16の部分で大きさが他の部分の凸部9と異なっている。
具体的には、図13に明示されるように、ブラケット部材16の凹部18と係合する鉄管部材5の凸部23はハウジング部材3,4と係合する凸部9よりも径方向の高さが大となっており、したがって、軸方向に伸びる凸部23はブラケット部材16の位置で段付き形状に形成されている。
鉄管部材5の凸部9,23と、第1,第2のハウジング部材3,4およびブラケット部材16の凹部18との係合により、それぞれのマウント部7,8,17の回転方向位相決めがなされ、かつ、これらの部材間の回り止めがなされることは実施形態1,2と同様であるが、実施形態4においては鉄管部材5の凸部9をブラケット部材16の位置で形状の大きい凸部23とし、この凸部23と係合するブラケット部材16の凹部18も大とすることにより、組み立て時に鉄管部材5の塗膜の剥れが最小限に抑えられる。
組み立ての際は、ブラケット部材16の内径部に鉄管部材5を片端部から軸方向に挿入するが、鉄管部材5のブラケット部材装着位置(鉄管部材5の軸方向中途位置)以外の部分の凸部9は大きさが小さくなっており、したがって、この部分ではブラケット部材16の内径部に強く擦られることがなく、挿入の際に鉄管部材5が傷付いたり、表面の塗装が剥れ落たりするのが防止される。
実施形態4においても、実施形態3で説明したのと同様に、ブラケット部材16の装着後、ブラケット部材16の両端部位置で鉄管部材5の外周部に肉盛り状の塑性変形部25が形成され(図13)、これによってブラケット部材16の軸方向の抜け止めがなされる。なお、図14(b),(c)に示すように、鉄管部材5の軸方向凸部9は周方向等間隔に3個設けられ、塑性変形部25も、ブラケット部材16の両端部に接して、それぞれ周方向等間隔に3個設けられているが(図14(b))、これらの個数は必ずしも3個である必要はなく、場合によっては1〜2個であってもよい。
以上説明したように本発明によれば、ステアリングシャフト下端のピニオンと噛合し、かつ、端部が転舵機構に連結されるラック軸1を有する車両用ステアリング装置のラックハウジング構造において、ラック軸1を囲包する筒体を中央の鉄管部材5と、その両端に連結されるハウジング部材3,4とで構成し、前記鉄管部材5の外径面に軸方向に伸びる凸部9を形成し、鉄管部材5の外径面と係合するハウジング部材3,4の内径面に鉄管部材5の凸部9と係合する凹部10を形成したので、ハウジング部材3,4が短小化され、これらのハウジング部材をダイカスト製とした場合に、鋳造品質の向上が図られるとともに、ハウジング部材3,4と鉄管部材5との回転方向位置合せが容易となる。
また、鉄管部材5に車体取付用のブラケット部材を設けた場合にも、ブラケット部材の内径部に鉄管部の凸部と係合する凹部を形成することで、同様にハウジング部とブラケット部の回転方向位置合せが容易となり、従来のようにハウジング組立時の左右のマウント部の取付面(車体への取付面)を位相合せする工程や、この取付面をハウジング組立後に加工して面精度を出す工程が増えるのが避けられ、製造コストの低減がもたらされる。
本発明の実施形態1に係る車両用ステアリング装置のラックハウジング構造を示す側面図である。 図1のA−A線拡大縦断面図である。 図2のB−B線横断面図である。 図2のC−C線横断面図である。 図2のT−T線横断面図である。 本発明の実施形態2に係る車両用ステアリング装置のラックハウジング構造を示す側面図である。 図6のD−D線拡大縦断面図である。 図7のE−E線拡大横断面図である。 本発明の実施形態3に係る車両用ステアリング装置のラックハウジング構造を示した図である。 図9に示す実施形態3の変形例1を示した図である。 図9に示す実施形態3の変形例2を示した図である。 本発明の実施形態4に係るステアリング装置のラックハウジング構造の側面図である。 図12のN−N線拡大縦断面図である。 図12のQ部の拡大側面部および拡大横断面図である。
符号の説明
1 ラック軸
3 第1のハウジング部材
4 第2のハウジング部材
5 鉄管部材
7,8,17 マウント部
9,23 凸部
10,11,18,19 凹部
12,20,22,25 塑性変形部
13 円筒部
14 シール部材
16 ブラケット部材

Claims (8)

  1. ステアリングシャフト下端のピニオンと噛合し、かつ、端部が転舵機構に連結されるラック軸を有する車両用ステアリング装置のラックハウジング構造において、
    前記ラック軸を囲包する筒体を中央の鉄管部材と、その両端に連結されるハウジング部材とで構成し、前記鉄管部材の外径面に軸方向に伸びる凸部を形成し、前記鉄管部材の外径面と係合する前記ハウジング部材の内径面に前記凸部と係合する凹部を形成したことを特徴とする車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
  2. 前記鉄管部材の端部近傍部分に前記凸部を除去した円筒部分を形成し、前記円筒部分と前記ハウジング部材との間にシール部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
  3. 前記シール部は液体状のシール部であることを特徴とする請求項2に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
  4. 前記ハウジング部材の端部内径部に第2の凹部を形成し、前記鉄管部材の端部を部分的に塑性変形させて前記第2の凹部に係合させ、この係合部を前記ハウジング部材と前記鉄管部材の軸方向抜止め手段とすることを特徴とする請求項1〜3に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
  5. 前記鉄管部材の外周部に車体取付け用のブラケット部材を設け、前記ブラケット部材の内径面に前記鉄管部材の前記凸部と係合する凹部を形成したことを特徴とする請求項1〜4に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
  6. 前記ブラケット部材の端部位置で前記鉄管部材を部分的に塑性変形させ、この塑性変形部を前記鉄管部材に対する前記ブラケット部材の軸方向位置決め・抜止め部とすることを特徴とする請求項5に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
  7. 前記鉄管部材の前記凸部で前記ブラケット部材と係合する部分を、前記凸部で前記ハウジング部材と係合する部分と異なる大きさに形成し、前記凸部を軸方向に段付き形状とすることを特徴とする請求項5または6に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
  8. 前記鉄管部材に形成される凸部はハイドロフォーミングで成形された凸部であることを特徴とする請求項1〜7に記載の車両用ステアリング装置のラックハウジング構造。
JP2008027976A 2008-02-07 2008-02-07 車両用ステアリング装置のラックハウジング構造 Expired - Fee Related JP5136098B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008027976A JP5136098B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 車両用ステアリング装置のラックハウジング構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008027976A JP5136098B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 車両用ステアリング装置のラックハウジング構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009184573A true JP2009184573A (ja) 2009-08-20
JP5136098B2 JP5136098B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=41068277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008027976A Expired - Fee Related JP5136098B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 車両用ステアリング装置のラックハウジング構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5136098B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011093443A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Nsk Ltd ラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置の製造方法
KR101509790B1 (ko) 2009-10-08 2015-04-08 현대자동차주식회사 스티어링 기어박스 마운팅 구조

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6359776U (ja) * 1986-10-09 1988-04-21
JP2003291831A (ja) * 2002-04-04 2003-10-15 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2005289293A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Koyo Seiko Co Ltd ステアリング装置及びこれの製造方法
JP2007203818A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nsk Ltd ステアリング装置のギヤハウジング構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6359776U (ja) * 1986-10-09 1988-04-21
JP2003291831A (ja) * 2002-04-04 2003-10-15 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2005289293A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Koyo Seiko Co Ltd ステアリング装置及びこれの製造方法
JP2007203818A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nsk Ltd ステアリング装置のギヤハウジング構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101509790B1 (ko) 2009-10-08 2015-04-08 현대자동차주식회사 스티어링 기어박스 마운팅 구조
JP2011093443A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Nsk Ltd ラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5136098B2 (ja) 2013-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9452777B2 (en) Power-steering device
CN105164000A (zh) 转向机构
EP1818242B1 (en) Electric power steering apparatus
JP4808541B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2005095179A1 (ja) ステアリング装置及びこれの製造方法
CN101113780A (zh) 具有环形支撑轭的转向装置
EP2812593B1 (en) Universal joint and yoke
EP2347944B1 (en) Rack-and-pinion mechanism and steering system
JP5136098B2 (ja) 車両用ステアリング装置のラックハウジング構造
US5505547A (en) Support structure for power steering drive and manufacturing method thereof
JP2024045301A (ja) 操舵補助装置
JP2005168186A (ja) ハウジングの防水構造および電動機
JP2008215558A (ja) ウォーム歯車装置及びウォームホイールの製造方法
WO2019031148A1 (ja) ステアリング装置
US20120007326A1 (en) Steering rack housing comprising cross-sectional contractions
KR101345451B1 (ko) 자동차 조향장치의 피니언축 어셈블리 및 이를 이용한 자동차 조향장치
US8745872B2 (en) Method for attaching a supporting bearing in a steering rack housing for a power steering system
CN205087002U (zh) 车辆用电动转向装置的塞组件
JP2007216721A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2007009958A (ja) 円筒部材の取付構造
JP2023019496A (ja) 電動パワーステアリング装置およびその製造方法
KR20110087678A (ko) 자동차 조향장치의 피니언축 어셈블리 및 이를 이용한 자동차 조향장치
JP5370201B2 (ja) 自在継手のヨ−ク
KR100848488B1 (ko) 자동차의 동력 보조 조향장치
JP2005035311A (ja) ステアリングギヤハウジングの取付構造及び取付方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121016

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121029

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5136098

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees