JP2009182184A - セラミック多層基板の製造方法 - Google Patents

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直之 豊田
Koichi Mizugaki
浩一 水垣
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敏之 小林
Koji Koiwai
孝二 小岩井
Hirotaka Kawamura
裕貴 河村
Tetsuo Tanaka
哲郎 田中
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Abstract

【課題】液滴を用いて形成したパターンの加工精度を向上させたセラミック多層基板の製造方法を提供する。
【解決手段】減圧包装工程において、積層体32の上側面に上側弾性板EP2を、積層体32の下側面に下側弾性板EP1を配置して、上側及び下側弾性板EP2,EP1を介して積層体32を真空封入するようにした。従って、乾燥パターンPDからの反力は、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2にて吸収するため、乾燥パターンPDに係る押圧力は低減される。その結果、減圧包装工程において、グリーンシート23に形成された乾燥パターンPDの潰れや変形は防止でき、精度の高いパターンを形成することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、セラミック多層基板の製造方法に関する。
低温焼成セラミック(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics )技術は、グリーンシートと金属との一括焼成を可能にすることから、セラミックの層間に各種の受動素子を組み込んだ素子内蔵基板を具現できる。システム・オン・パッケージ(SOP)の実装技術においては、電子部品の複合化や表面実装部品に発生する寄生効果の最小化を図るため、この素子内蔵基板(以下単に、LTCC多層基板という。)に関わる製造方法が鋭意開発されている。
LTCC多層基板の製造方法では、複数のグリーンシートの各々に受動素子や配線等のパターンを描画する描画工程と、該パターンを有する複数のグリーンシートを積層して圧着する圧着工程と、圧着体を一括焼成する焼成工程とが順に実施される。
描画工程には、各種パターンの高密度化を図るため、導電性インクを微小な液滴にして吐出する、いわゆるインクジェット法が提案されている(例えば、特許文献1)。インクジェット法は、数ピコリットル〜数十ピコリットルの液滴を用い、該液滴の吐出位置の変更によってパターンの微細化や狭ピッチ化を可能にする。
前記圧着工程には、各グリーンシートの積層状態の安定化を図るため、該積層体に静水圧を加える、いわゆる静水圧成型法が提案されている(例えば、特許文献2〜4)。静水圧成型法は、積層体を減圧包装し、加熱した液体中に該積層体を静置して液体の静圧を上昇させる。これによって、積層体への等方的な加圧を可能にする。
特開2005−57139号公報 特開平5−315184号公報 特開平6−77658号公報 特開2007−201245号公報
図7(a)は描画工程によるパターンの平面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A断面図である。図8(a)は圧着工程によるパターンの平面図であり、図8(b)は図8(a)のA−A断面図である。
インクジェット法に利用される導電性インクは、導電性微粒子の分散系であり、導電性粒子の粒径としては、一般的に、数nm〜数十nmが用いられる。図7(a)、(b)に示すように、描画工程を経てグリーンシート100に形成されたパターン101は、導電性微粒子102の集合体であり、焼成工程によって焼成されるまで、その状態を維持し続ける。
ところで、上記圧着工程においては、パターン101を挟むグリーンシート100を真空包装袋に収容して、大気圧によって押圧する(減圧包装工程)した後、前記積層体に静水圧を加えて前記圧着体を形成する。この時、焼成前の導電性微粒子は、グリーンシート100との密着力や粒子間の結合力が弱いため、図8(a)、(b)に示すように、減圧包装時の大気圧によって容易に押し潰されてしまう。この結果、上記圧着工程では、パターン101がグリーンシート100の主面100aに沿って延びるように変形し、所望の
パターン領域104(図7及び図8における二点鎖線)から食み出し、隣のパターン101と接触しショートしてしまう問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、液滴を用いて形成したパターンの加工精度を向上させたセラミック多層基板の製造方法を提供することである。
本発明のセラミック多層基板の製造方法は、導電性微粒子を含んだ液状体を吐出手段にて液滴にしてグリーンシートに吐出して、前記グリーンシートに液状パターンを描画する描画工程と、前記液状パターンを乾燥させて前記グリーンシートに乾燥パターンを形成する乾燥工程と、前記乾燥パターンを形成した複数の前記グリーンシートを積層して積層体を形成する積層工程と、前記積層体を真空包装袋に収容して、前記真空包装袋内を減圧して前記積層体を減圧包装する減圧包装工程と、前記真空包装袋内にて減圧包装された前記積層体に、静水圧を加えて圧着体を形成する圧着工程と、前記圧着体を焼成する焼成工程とを有したセラミック多層基板の製造方法であって、前記減圧包装工程において、前記積層体の両側面に、前記グリーンシートより低い弾性率からなる弾性板を配設し、両弾性板を挟んで前記積層体を減圧包装させる。
本発明のセラミック多層基板の製造方法によれば、減圧包装工程において、積層体の両側面に、前記グリーンシートより低い弾性率からなる弾性板を配設し、両弾性板を挟んで前記積層体を減圧包装させるようにしたので、乾燥パターンに加えられる押圧力に対する乾燥パターンPDからの反力は、両弾性板にて吸収される。従って、減圧包装工程時にグリーンシーに形成された乾燥パターンに加わる押圧力は低減される。その結果、減圧包装工程時にグリーンシートに形成された乾燥パターンの潰れや変形は防止され、精度の高いパターンを形成することができる。
このセラミック多層基板の製造方法において、前記圧着工程において、前記弾性板を挟んだ状態で減圧包装された状態の前記積層体に静水圧を加えて前記圧着体を形成してもよい。
このセラミック多層基板の製造方法によれば、圧着工程において、積層体の両側面に、グリーンシートより低い弾性率からなる弾性板を配設した状態で、積層体を圧着させるようにしたので、乾燥パターンに加えられる押圧力に対する乾燥パターンからの反力は、両側の弾性板にて吸収される。従って、圧着工程時に乾燥パターンに加わる押圧力も低減される。その結果、圧着工程時に、グリーンシートに形成された乾燥パターンの潰れや変形は防止され、精度の高いパターンを形成することができる。
このセラミック多層基板の製造方法において、前記弾性板は、合成ゴムであってもよい。
このセラミック多層基板の製造方法によれば、合成ゴムで形成された弾性板は、乾燥パターンからの反力を、吸収することができる。
このセラミック多層基板の製造方法において、前記真空包装袋内で減圧するとき、前記グリーンシートを加熱しながら減圧にしてもよい。
このセラミック多層基板の製造方法によれば、グリーンシートが軟化され、乾燥パターンからの反力は、あわせて該軟化されたグリーンシートが変形して吸収される。その結果、減圧包装行程時におけるパターンの潰れや変形は防止され、精度の高いパターンを形成することができる。
このセラミック多層基板の製造方法において、前記静水圧を加えて前記圧着体を形成するとき、前記グリーンシートを加熱しながら前記静水圧を加えてもよい。
このセラミック多層基板の製造方法によれば、グリーンシートが軟化され、乾燥パターンからの反力は、あわせて該軟化されたグリーンシートが変形して吸収される。その結果、圧着行程時におけるパターンの潰れや変形は防止され、精度の高いパターンを形成することができる。
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図6に従って説明する。図1は、本発明の製造方法を用いて製造したセラミック多層基板からなる回路モジュールの断面図である。
図1において、回路モジュール10は、セラミック多層基板としての低温焼成セラミック(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics )多層基板11と、LTCC多層基板11に接続された半導体チップ12とを有する。
LTCC多層基板11は、積層された複数のLTCC基板13を有する。各LTCC基板13は、それぞれグリーンシートの焼結体であって、厚みが数十μ〜数百μmで形成されている。各LTCC基板13には、それぞれ抵抗素子、容量素子、コイル素子等の各種の内部素子14と、各内部素子14に電気的に接続する内部配線15とが形成されるとともに、それぞれスタックビア構造やサーマルビア構造を成すビア配線16が形成されている。
そして、内部素子14、内部配線15、及びビア配線16は、それぞれ導電性微粒子の焼結体であり、導電性インクを用いるインクジェット法によって形成される。
次に、上記LTCC多層基板11の製造方法を図2〜図6に従って説明する。図2はLTCC多層基板11の製造方法を示すフローチャートであり、図3〜図6はそれぞれLTCC多層基板11の製造方法を示す工程図である。
図2において、LTCC多層基板11の製造方法では、LTCC基板13の前駆体であるグリーンシートに液状パターンを描画する描画工程(ステップS11)と、該液状パターンを乾燥し導電性微粒子の集合体よりなる乾燥パターンを形成する乾燥工程(ステップS12)とが順に実行される。次に、LTCC多層基板11の製造方法では、複数のグリーンシートを積層して積層体を形成する積層工程(ステップS13)と、該積層体を減圧包装する減圧包装工程(ステップS14)と、該積層体を圧着して圧着体を形成する圧着工程(ステップS15)と、該圧着体を焼成する焼成工程(ステップS16)とが順に実行される。
(描画工程)
図3において、描画工程では、積層シート20と、液滴吐出装置21とが用いられる。積層シート20は、キャリアフィルム22と、キャリアフィルム22上に形成されたグリーンシート23とからなる。
キャリアフィルム22は、描画工程や乾燥工程においてグリーンシート23を支持するためのフィルムであり、例えばグリーンシート23との剥離性や各工程における機械的耐性に優れたプラスチックフィルムを用いることができる。キャリアフィルム22には、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムを用いることができる。
グリーンシート23は、ガラスセラミック粉末やバインダ等を含むガラスセラミック組成物からなる層である。グリーンシート23の膜厚は、内部素子14としてコンデンサ素
子を形成する場合に数十μmで形成され、他の層においては100μm〜200μmで形成される。このグリーンシート23は、ドクターブレード法やリバースロールコータ法等のシート成形法を用い、分散媒でスラリー化したガラスセラミック組成物をキャリアフィルム22の上に塗布し、該塗布膜をハンドリング可能な状態に乾燥することによって得られる。
分散媒としては、例えば界面活性剤やシランカップリング剤等を用いることができ、ガラスセラミック粉末を均一に分散させるものであれば良い。
ガラスセラミック粉末は、0.1μm〜5μmの平均粒径を有する粉末であり、例えばアルミナやフォルステライト等のセラミック粉末にホウ珪酸系ガラスを混合したガラス複合セラミックを用いることができる。また、ガラスセラミック粉末としては、ZnO−MgO−Al2O3−SiO2系の結晶化ガラスを用いた結晶化ガラスセラミック、BaO−Al2O3−SiO2系セラミック粉末やAl2O3−CaO−SiO2−MgO−B2O3系セラミック粉末等を用いた非ガラス系セラミックを用いても良い。
バインダは、ガラスセラミック粉末の結合剤としての機能を有し、後工程の焼成工程で分解して容易に除去できる有機高分子である。バインダとしては、例えばブチラール系、アクリル系、セルロース系等のバインダ樹脂を用いることができる。アクリル系のバインダ樹脂としては、例えばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、シクロアルキル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物の単独重合体を用いることができる。また、アクリル系のバインダ樹脂としては、該(メタ)アクリレート化合物の2種以上から得られる共重合体、あるいは(メタ)アクリレート化合物と不飽和カルボン酸類等の他の共重合性単量体から得られる共重合体を用いることができる。
なお、バインダは、例えばアジピン酸エステル系可塑剤、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)フタル酸エステル系可塑剤、グリコールエステル系可塑剤等の可塑剤を含有しても良い。
積層シート20の縁には、所定孔径からなる円形孔(以下単に、位置決め孔Hという。)が打ち抜き加工によって形成されている。各位置決め孔Hには、載置プレート24の位置決めピン24Pが挿入され、積層シート20の描画面20aの各位置が液滴吐出装置21に対して位置決めされる。
グリーンシート23には、打ち抜き加工やレーザ加工によって、数十μm〜数百μmの孔径からなる円形孔や円錐孔(以下単に、ビアホール23hという。)が貫通形成されている。ビアホール23hには、導体性ペーストを用いたスキージ法や導電性インクを用いたインクジェット法等によって、銀、金、銅、パラジウム等の導電材料が前工程で充填されている。
液滴吐出装置21は、積層シート20を載置するための載置プレート24と、液状体としての導電性インクIkを貯留するインクタンク25と、インクタンク25の導電性インクIkを描画面20aに吐出する吐出手段としての液滴吐出ヘッド26とを有する。
載置プレート24は、積層シート20と略同じサイズの剛性材料からなる板材であって、積層シート20を位置決めするための位置決めピン24Pと、積層シート20を加熱するためのヒータ24Hとを有する。そして、積層シート20が載置プレート24に載置されるとき、位置決めピン24Pを位置決め孔Hに挿通させることにより、載置プレート24は描画面20aの各位置を液滴吐出ヘッド26に対して位置決めする。
また、載置プレート24に積層シート20を載置しているとき、載置プレート24は、ヒータ24Hを駆動し、積層シート20を予め定めた描画温度に加熱するようになっている。
導電性インクIkは、導電性微粒子Iaを分散媒Ibに分散させた導電性微粒子Iaの分散系であり、微小な液滴Dを吐出可能にするために、その粘度が20cP以下に調整されている。
導電性微粒子Iaは、数nm〜数十nmの粒径を有する微粒子であり、例えば金、銀、銅、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、イリジウム、鉄、錫、コバルト、ニッケル、クロム、チタン、タンタル、タングステン、インジウム等の金属、あるいはこれらの合金を用いることができる。そして、本実施形態では、導電性微粒子Iaとして銀微粒子を用いている。
分散媒Ibは、導電性微粒子Iaを均一に分散させるものであれば良く、例えば水や水を主成分とする水溶液系、あるいはテトラデカン等の有機溶剤を主成分とする有機系を用いることができる。
液滴吐出ヘッド26は、インクタンク25に連通するキャビティ27と、キャビティ27に連通するノズル28と、キャビティ27に連結される圧力発生素子29とを備えている。キャビティ27は、インクタンク25からの導電性インクIkを収容し、インクタンク25からの該導電性インクIkをノズル28に供給する。ノズル28は、数十μmの開口を有するノズルである。圧力発生素子29は、キャビティ27の容積を変更する圧電素子や静電容量素子、あるいはキャビティ27の温度を変更する抵抗加熱素子であり、キャビティ27の内部に所定圧力を発生させる。圧力発生素子29が駆動するとき、ノズル28は、導電性インクIkの気液界面(メニスカス)を振動させ、該導電性インクIkを数ピコリットル〜数十ピコリットルの液滴Dにして吐出する。
描画工程では、積層シート20と液滴吐出ヘッド26とが描画面20aの面方向に相対移動し、ノズル28からの複数の液滴Dがそれぞれ描画面20aに着弾して該描画面20aの上で合一する。これによって、所定方向に連続する液状パターンPLが描画面20aの上に形成される。この際、積層シート20の温度が予め定めた描画温度であることから、液状パターンPLは、分散媒Ibの一部の蒸発によって増粘して描画面20aに沿う濡れ広がりが抑えられるようになっている。
なお、予め定めた描画温度が過剰に高くなると、キャリアフィルム22とグリーンシート23が熱変形を来たし、液滴Dの着弾精度が損なわれてしまう。そこで、予め定めた描画温度は例えば40℃〜80℃であって、液滴Dの着弾精度を十分に確保できるように、積層シート20の組成や導電性インクIkの組成に応じて適宜選択される。
(乾燥工程)
図4において、乾燥工程では、描画工程後の積層シート20が乾燥炉等の乾燥装置に搬入され、液状パターンPLを有する状態で予め定められた乾燥温度に加熱される。積層シート20の温度が予め定められた乾燥温度で加熱されていることから、液状パターンPLは、その乾燥をさらに促進させる。これによって、液状パターンPLの分散媒Ibの殆どが蒸発し、導電性微粒子Iaの集合体からなる乾燥パターンPDが描画面20aの上に形成される。
なお、予め定めた乾燥温度が過剰に高くなると、キャリアフィルム22とグリーンシート23が熱変形を来たし、積層工程時における他の積層シート20との位置精度が損なわれてしまう。そこで、乾燥温度は例えば40℃〜80℃であり、積層工程時の位置精度を
確保できるように、積層シート20の組成や導電性インクIkの組成に応じて適宜選択される。
このように、乾燥装置にて、積層シート20(グリーンシート23)に描画された液状パターンPLが乾燥されて乾燥パターンPDになると、次に積層工程に移る。
(積層工程)
図5において、積層工程では、複数のグリーンシート23を積層するためのベースプレート31が用いられる。ベースプレート31は、積層シート20と略同じサイズの剛性材料からなる板材であって、複数のグリーンシート23を位置決めする位置決めピン31Pを有する。
積層工程では、まず、ベースプレート31に対して、下側弾性板EP1が載置される。下側弾性板EP1は、前記グリーンシート23より低い弾性率からなる合成ゴムよりにて形成され外形はグリーンシート23と同一形状で形成されている。下側弾性板EP1に形成した位置決め孔H1に位置決めピン31Pが挿通されることによって、下側弾性板EP1がベースプレート31に位置決めされる。
続いて、1層目の積層シート20が、グリーンシート23を上にした状態で下側弾性板EP1に載置される。位置決めピン31Pが積層シート20の位置決め孔Hに挿通されることによって、1層目の積層シート20がベースプレート31に位置決めされる。次いで、2層目の積層シート20が、グリーンシート23を下にした状態でベースプレート31に載置される。2層目の積層シート20は、位置決めピン31Pが位置決め孔Hに挿通されることによって位置決めされ、キャリアフィルム22が剥離されることによって、2層目のグリーンシート23のみが1層目のグリーンシート23の上に積層される。
以後同様に、所定層数のグリーンシート23が順に積層され、乾燥パターンPDを形成したグリーンシート23の積層体(以下単に、積層体32という。)が形成される。
(減圧包装工程)
図6において、減圧包装工程では、ベースプレート31に積層された積層体32に加えて、上側弾性板EP2と真空包装袋35とが用いられる。上側弾性板EP2は、下側弾性板EP1と同じ材料で形成された合成ゴムからなる板材であって、ベースプレート31の各位置決めピン31Pを挿通可能にする複数の挿通孔H2を有する。真空包装袋35は、ベースプレート31、下側弾性板EP1、上側弾性板EP2、及び積層体32を封入可能な柔軟性を有する包装袋である。
減圧包装工程では、まず、位置決めピン31Pが上側弾性板EP2の挿通孔H2に挿通され、ベースプレート31(下側弾性板EP1)と上側弾性板EP2とによって積層体32が挟持される。ベースプレート31(下側弾性板EP1)と上側弾性板EP2は、積層体32を挟持した状態で真空包装袋35に収容され、シーラ等を用いた吸引によって真空包装袋35の内部に真空封入される。真空封入された積層体32は、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2を介して大気圧を受けて圧着される。
積層体32を真空封入する間、乾燥パターンPDはグリーンシート23を介して大気圧が加えられる。この時、乾燥パターンPDからの反力が、グリーンシート23を介して最外側の下側弾性板EP1と上側弾性板EP2に伝達される。本実施形態では、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2の弾性率が前記グリーンシート23より低いため、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2は乾燥パターンPD部分のグリーンシート23を包み込むように変形する。
つまり、乾燥パターンPDからの反力は、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2にて吸
収されるため、乾燥パターンPDに係る押圧力は低減して乾燥パターンPDの潰れや変形は抑制される。
(圧着工程)
圧着工程では、減圧包装後の積層体32が静水圧プレス装置に搬入され、真空包装袋35に真空封入された該積層体32に静水圧が加えられることによって圧着体が形成される。積層体32は、静水圧を加えられる間、乾燥パターンPDはグリーンシート23を介して押圧される。このとき、前記と同様に、乾燥パターンPDからの反力は、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2にて吸収されるため、乾燥パターンPDに係る押圧力は低減して、この圧着工程においても、乾燥パターンPDの潰れや変形は抑制される。
(焼成工程)
焼成工程では、圧着工程で得られる圧着体がベースプレート31から取り出され、該圧着体が所定の焼成炉に搬入されて焼成される。焼成温度は、例えば800℃〜1000℃であって、グリーンシート23の組成に応じて適宜変更される。
なお、乾燥パターンPDとしてCuを用いる場合には、酸化防止のため還元雰囲気中で焼成するのが好ましい。銀、金、白金、パラジウム等を用いる場合には大気中で焼成しても良い。焼成工程では、圧着工程における静水圧よりも小さい圧力で圧着体を加圧しながら焼成しても良い。これによれば、LTCC多層基板11の平坦性が向上され、グリーンシート23の反りや剥離を防止できる。
次に、上記のように構成した実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、減圧包装工程において、積層体32の上側面に上側弾性板EP2を、積層体32の下側面に下側弾性板EP1を配置して、上側及び下側弾性板EP2,EP1を介して積層体32を真空封入するようにした。
従って、乾燥パターンPDからの反力は、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2にて吸収するため、乾燥パターンPDに係る押圧力は低減される。その結果、減圧包装工程において、グリーンシート23に形成された乾燥パターンPDの潰れや変形は防止でき、精度の高いパターンを形成することができる。
(2)上記実施形態によれば、静水圧での圧着工程において、積層体32の上側面に上側弾性板EP2を、積層体32の下側面に下側弾性板EP1を配置して、上側及び下側弾性板EP2,EP1を介して積層体32を真空封入するようにした。
従って、乾燥パターンPDからの反力は、下側弾性板EP1と上側弾性板EP2にて吸収するため、乾燥パターンPDに係る押圧力は低減される。その結果、静水圧での圧着工程においても、グリーンシート23に形成された乾燥パターンPDの潰れや変形は防止でき、精度の高いパターンを形成することができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、積層工程において、グリーンシート23の温度を加熱してグリーンシート23の硬度を軟化させてもよい。
これによって、減圧包装時にグリーンシート23が軟化する分だけ、大気圧による乾燥パターンPDにかかる負荷は低減し変形等が抑えられる。この結果、LTCC基板13に形成するパターンの加工精度を向上できる。
・上記実施形態によれば、圧着工程において、グリーンシート23の温度を加熱してグリーンシート23を軟化させてもよい。
これによって、グリーンシート23が軟化する分だけ、静水圧による乾燥パターンPD
にかかる負荷は低減し変形等が抑えられる。この結果、LTCC基板13に形成するパターンの加工精度を向上できる。
回路モジュールを示す断面図。 セラミック多層基板の製造方法を示すフローチャート。 セラミック多層基板の製造方法を示す工程図。 セラミック多層基板の製造方法を示す工程図。 セラミック多層基板の製造方法を示す工程図。 セラミック多層基板の製造方法を示す工程図。 (a)、(b)は、それぞれ従来例のセラミック多層基板の製造方法を示す図。 (a)、(b)は、それぞれ従来例のセラミック多層基板の製造方法を示す図。
符号の説明
D…液滴、EP1…下側弾性板、EP2…上側弾性板、Ik…導電性インク、Ia…導電性微粒子、PL…液状パターン、PD…乾燥パターン、11…セラミック多層基板、21…液滴吐出装置、23…グリーンシート、26…液滴吐出ヘッド、32…積層体、35…真空包装袋。

Claims (5)

  1. 導電性微粒子を含んだ液状体を吐出手段にて液滴にしてグリーンシートに吐出して、前記グリーンシートに液状パターンを描画する描画工程と、
    前記液状パターンを乾燥させて前記グリーンシートに乾燥パターンを形成する乾燥工程と、
    前記乾燥パターンを形成した複数の前記グリーンシートを積層して積層体を形成する積層工程と、
    前記積層体を真空包装袋に収容して、前記真空包装袋内を減圧して前記積層体を減圧包装する減圧包装工程と、
    前記真空包装袋内にて減圧包装された前記積層体に、静水圧を加えて圧着体を形成する圧着工程と、
    前記圧着体を焼成する焼成工程と
    を有したセラミック多層基板の製造方法であって、
    前記減圧包装工程において、前記積層体の両側面に、前記グリーンシートより低い弾性率からなる弾性板を配設し、両弾性板を挟んで前記積層体を減圧包装させることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
    前記圧着工程において、前記弾性板を挟んだ状態で減圧包装された状態の前記積層体に静水圧を加えて前記圧着体を形成することを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
    前記弾性板は、合成ゴムであることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
    前記真空包装袋内で減圧するとき、前記グリーンシートを加熱しながら減圧にすることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
    前記静水圧を加えて前記圧着体を形成するとき、前記グリーンシートを加熱しながら前記静水圧を加えることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。
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