JP2009180905A - マイクロミラーデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】第一の部材と第二の部材のギャップ量の変動が抑制された、所望の熱信頼性が確保されたマイクロミラーデバイスを提供する。
【解決手段】マイクロミラーデバイス100は、マイクロミラーチップ110と、電極基板130と、スペーサ150と、マイクロミラーチップ110と電極基板130とを接合するハンダ170とを有している。スペーサ150は、マイクロミラーチップ110に面接触する上側平面150aと、電極基板130に面接触する下側平面150bとを有し、両者は互いに平行である。スペーサ150は、ハンダ172を収容する一つの位置決め用貫通穴152と、ハンダ174を収容する複数の貫通穴154,156,158とを有している。位置決め用貫通穴152はハンダ172のXY方向の移動を拘束する。貫通穴154,156,158はハンダ174のXY方向の移動を許容する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロミラーデバイスに関する。
例えば特開2005−316043号公報は、第一の部材であるマイクロミラーチップと第二の部材である電極基板とがハンダバンプによって接合されたマイクロミラーデバイスを開示している。このマイクロミラーデバイスでは、ハンダバンプの支持荷重に応答した熱溶融時の変形量を制御することによってマイクロミラーチップと電極基板の間の距離を所望の距離に調整している。
特開2005−316043号公報
上述したマイクロミラーチップは可動ミラー部を有し、可動ミラー部はヒンジに介してミラー支持部に接続されている。ミラー支持部はハンダバンプによって電極基板と局所的に固定されている。そのため、可動ミラー部がヒンジを中心に可動する際にミラー支持部が剛性不足のために変形してマイクロミラーチップと電極基板のギャップ量が不所望に変動する「ミラー可動不良」が発生することがある。その結果、マイクロデバイスは、所望のミラー駆動特性を得られないことがある。
この不具合の解決策として、例えば、ミラー支持部の剛性不足を補うためにミラー支持部と電極基板とを全周にわたって接合部材で固定する方法、ミラー支持部と電極基板との間の空間にスペーサを新たに設けてスペーサによってミラー支持部と電極基板とを大面積で支持するとともに拘束する方法などが考えられる。
しかし、スペーサによってミラー支持部と電極基板とを大面積で支持するとともに拘束する構造では、ミラー支持部と電極基板の線膨張係数とスペーサの線膨張係数との違いにより、所望の熱信頼性が得られない可能性がある。特に、大面積のマイクロミラーチップでは、加工や精度上の理由から、スペーサの材質にミラー支持部や電極基板と同じ線膨張係数を持つ材質を選定できないことがある。
本発明は、これらの事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、第一の部材と第二の部材のギャップ量の変動が抑制された、所望の熱信頼性が確保されたマイクロミラーデバイスを提供することである。
本発明によるマイクロミラーデバイスは、第一の部材と、第二の部材と、第一の部材と第二の部材とを接合する接合部材と、第一の部材と第二の部材との間に配置されたスペーサとを有している。スペーサは、第一の部材に面接触する第一の面と、第二の部材に面接触する第二の面とを有し、第一の面と第二の面は互いに平行である。スペーサは、接合部材を収容する複数の貫通穴を有している。これらの貫通穴は、第一の面と第二の面の間に延びており、少なくとも一つの第一の貫通穴と、複数の第二の貫通穴とを含んでいる。接合部材は、第一の貫通穴に収容された第一の接合部材と、第二の貫通穴に収容された第二の接合部材とを含んでいる。第一の貫通穴は、第一と第二の面に平行な方向に関する第一の接合部材の移動を拘束する。一方、第二の貫通穴は、第一と第二の面に平行な少なくとも一方向に関する第二の接合部材の移動を許容する。
本発明によれば、第一の部材と第二の部材のギャップ量の変動が抑制された、所望の熱信頼性が確保されたマイクロミラーデバイスが提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態によるマイクロミラーデバイスについて図1〜図5を参照して説明する。図1は、本実施形態によるマイクロミラーデバイスの分解斜視図である。図2は、図1に示すマイクロミラーデバイスにおけるA−A線に沿った断面図である。図3は、図1に示すマイクロミラーデバイスにおけるB−B線に沿った断面図である。図4は、図1に示すマイクロミラーデバイスにおけるC−C線に沿った断面図である。図5は、図1に示すスペーサとハンダの上面図である。続く説明では、図1に示すように直交座標系を設定するとともに、便宜上、図1に示した直交座標系の+Z方向を上方、−Z方向を下方とする。
マイクロミラーデバイス100は、第一の部材であるマイクロミラーチップ110と、第二の部材である電極基板130と、マイクロミラーチップ110と電極基板130との間に配置されたスペーサ150と、マイクロミラーチップ110と電極基板130とを機械的および電気的に接合する接合部材であるハンダ170とを有している。
マイクロミラーチップ110と電極基板130とスペーサ150の互いに向かい合う面は平面であり、マイクロミラーチップ110と電極基板130とスペーサ150は互いに面接触している。
スペーサ150は、マイクロミラーチップ110の下面110aに面接触する第一の面である上側平面150aと、電極基板130の上面130aに面接触する第二の面である下側平面150bとを有し、上側平面150aと下側平面150bは互いに平行である。上側平面150aと下側平面150bの間隔は均一であり、場所によらず一定である。つまり、スペーサ150は均一な厚みを有している。
またスペーサ150は、ハンダ170を収容する複数の貫通穴152,154,156,158を有している。複数の貫通穴152,154,156,158は、スペーサ150を貫通し、上側平面150aと下側平面150bの間に延びている。
マイクロミラーチップ110は、二列に整列した複数の開口部128を有するミラー支持部124と、開口部128の内側にそれぞれ位置する可動ミラー部122と、可動ミラー部122のおのおのとミラー支持部124とを接続しているヒンジ部126とを有している。マイクロミラーチップ110は、例えば、Si基板から作製される。
電極基板130は、可動ミラー部122をそれぞれ静電駆動するための複数の駆動電極142と、駆動電極142との電気的接続のための配線とを有している。電極基板130は、例えば、マイクロミラーチップ110と同様にSiから作製される。
マイクロミラーチップ110と電極基板130は、可動ミラー部122と駆動電極142とがそれぞれに対向するように配置される。可動ミラー部122は、可動ミラー部122と駆動電極142との間に発生する静電引力によって、ヒンジ部126を軸として傾斜する。
スペーサ150は、可動ミラー部122がヒンジ部126を軸として傾斜したときに可動ミラー部122との接触を避けるための二つの開口162を有している。各開口162は、マイクロミラーチップ110の各列の複数の開口部128を一つにした形状を有している。従って、スペーサ150は、マイクロミラーチップ110のミラー支持部124とほぼ同様の形状をしている。
スペーサ150は、可動ミラー部122と駆動電極142との距離(ギャップ量)に対応した均一な厚みを有している。この距離(ギャップ量)は、駆動電圧や可動ミラー部122に要求される傾斜角度などの諸条件から決定される。この距離(ギャップ量)は、これに限らないが、例えば100μm程度である。
駆動電極142に電圧が印加されると、可動ミラー部122と駆動電極142の間に静電引力が発生する。可動ミラー部122は、この静電引力によってヒンジ部126を軸として傾斜する。その際、可動ミラー部122の傾斜によりヒンジ部126がねじれるため、ミラー支持部124に応力が発生する。つまり、可動ミラー部122が傾斜することにより、ミラー支持部124はヒンジ部126を介して力を受ける。しかし、スペーサ150の貫通穴152,154,156,158を介してミラー支持部124と電極基板130とを接合しているハンダ170と、ミラー支持部124と電極基板130との間に挟持されているスペーサ150とによって、ミラー支持部124の上下方向(Z方向)の変形が拘束されている。この構造により、可動ミラー部122を駆動したときも、ギャップ量の変動が抑制されている。
可動ミラー部122を駆動するにあたり、所望の傾斜角度を高精度に得るためには、可動ミラー部122と駆動電極142との距離には非常に高い精度が求められる。そのため、可動ミラー部122と駆動電極142との距離に最も大きな影響を与えるスペーサ150の厚みについても高い精度が要求される。例えば、その精度は100±1μm以下であり、その精度のスペーサ150を製作することが可能な材質が限定される。
第一の候補としてSiが考えられるが、Siは半導体であるため、本実施形態のような静電力が発生するマイクロミラーチップ110と電極基板130との間に設置すると、その静電力の分布および可動ミラー部122の挙動に影響を与える可能性があるため、使用できない。
第二の候補として各種ガラス材料が考えられる。ガラス材料は絶縁体であり、研磨工程により高い厚み精度を得ることができる。しかし、スペーサ150の材質をガラス材料にすると、マイクロミラーチップ110および電極基板130がSiであるため、マイクロミラーチップ110および電極基板130とスペーサ150との線膨張係数が異なることになる。この線膨張係数の違いにより、温度変化があった場合に、マイクロミラーチップ110および電極基板130の熱膨張または収縮量と、スペーサ150の熱膨張または収縮量とに差が生じ、その結果、ハンダ接合部に応力が生じるため十分な熱信頼性を得ることができなくなってしまう。
この課題に対し、本発明ではスペーサ150に設ける貫通穴の形状を工夫することにより、マイクロミラーチップ110および電極基板130とスペーサ150との線膨張係数が異なる場合でも、十分な熱信頼性を得ることができる構造を提供する。以下にスペーサ150の貫通穴について説明する。
スペーサ150に形成された貫通穴152,154,156,158は、スペーサ150の中央付近に位置する一つの位置決め用貫通穴152と、それ以外の複数の貫通穴154,156,158とを含んでいる。またハンダ170は、位置決め用貫通穴152に収容されたハンダ172と、貫通穴154,156,158に収容されたハンダ174とを含んでいる。
ハンダ172は、位置決め用貫通穴152に隙間なく充てんされている。言い換えれば、ハンダ172は、位置決め用貫通穴152に嵌合している。このため、位置決め用貫通穴152は、スペーサ150の上側平面150aと下側平面150bに平行な方向に関するハンダ172の移動を拘束する。これにより、位置決め用貫通穴152の周辺部においては、スペーサ150の上側平面150aと下側平面150bに平行な方向に関する、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130の並進移動が拘束されている。すなわち、位置決め用貫通穴152の周辺部においては、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130のXY方向の移動が拘束されている。
さらに、位置決め用貫通穴152は円形でない断面形状を有している。位置決め用貫通穴152は、これに限らないが、例えばほぼ楕円の断面形状を有している。位置決め用貫通穴152の断面形状は円形でさえなければよく、もちろん、多角形やほかの任意の形であってもよい。これにより、位置決め用貫通穴152の周辺部においては、スペーサ150の上側平面150aと下側平面150bに平行な平面内における、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130の回転移動の移動が拘束されている。すなわち、位置決め用貫通穴152の周辺部においては、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130のθ方向の移動が拘束されている。
結局、位置決め用貫通穴152の周辺部においては、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130のXYθ方向の移動が拘束されている。
一方、ハンダ174は、貫通穴154,156,158に隙間を置いて収容されている。つまり、貫通穴154,156,158はいずれもそれらの中に収容するハンダ174の容積よりも大きい容積を有している。言い換えれば、貫通穴154,156,158はいずれもハンダ174の径よりも大きい径を有している。このため、貫通穴154,156,158は、スペーサ150の上側平面150aと下側平面150bに平行な任意の方向に関するハンダ174の移動を許容する。これにより、貫通穴154,156,158の周辺部においては、スペーサ150の上側平面150aと下側平面150bに平行な方向に関する、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130の並進移動が許容されている。すなわち、貫通穴154,156,158の周辺部においては、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130のXY方向の移動が許容されている。
貫通穴154,156,158は、貫通穴154が位置決め用貫通穴152から最も近くに位置し、次に貫通穴156が位置決め用貫通穴152から近くに位置し、貫通穴158が位置決め用貫通穴152から最も遠くに位置している。貫通穴154,156,158は、それぞれ、位置決め用貫通穴152の中心に対して点対称に配置されている。正確には、二つの貫通穴154は位置決め用貫通穴152の中心に対して点対称に位置し、また六つの貫通穴156,158のうちの特定の二つがそれぞれ位置決め用貫通穴152の中心に対して点対称に位置している。
位置決め用貫通穴152の中心に対して点対称に配置された貫通穴154,156,158の二つは同一の断面形状をしている。例えば、貫通穴154,156,158はいずれも円形の断面形状を有している。貫通穴154,156,158は隙間を置いてハンダ174を収容しさえすればよく、貫通穴154,156,158の断面はどのような形状を有していてもよい。
また貫通穴154,156,158は、位置決め用貫通穴152から離れるにつれて大きい容積、言い換えれば大きい径を有している。すなわち、貫通穴156は貫通穴154よりも大きい径を有し、貫通穴158は貫通穴156よりも大きい径を有している。このため、貫通穴156とハンダ174の隙間は貫通穴154とハンダ174の隙間よりも大きく、貫通穴158とハンダ174の隙間は貫通穴156とハンダ174の隙間よりも大きい。つまり、貫通穴154,156,158の断面形状は、位置決め用貫通穴152の中心と貫通穴154,156,158の中心とを通る直線方向において、位置決め用貫通穴152と貫通穴154,156,158との距離が大きくなるに従い、ハンダ174の断面形状に対して大きな間隔を有する形状であると言える。
貫通穴154,156,158を無駄に大きくして、前述した可動ミラー部122の可動時のギャップ量変動を抑制する効果を損なわないように、貫通穴154,156,158とハンダ174の隙間は、(1)マイクロミラーチップ110および電極基板130とスペーサ150との線膨張係数の差、(2)予想される温度変化量、(3)位置決め用貫通穴152から貫通穴154,156,158までの距離、これら3つの値の積に相当するように設計されるとよい。
以下に本実施形態でのマイクロミラーデバイス100の製造方法について説明する。
マイクロミラーチップ110と電極基板130をハンダ170により機械的および電気的に接合する。図示はしないが、ハンダ170により接合するために必要な実装用パッドがマイクロミラーチップ110および電極基板130の所定の位置にあらかじめ設けられている。ハンダ接合するために必要な実装パッドとは、例えばNi、Cu、Au等の金属膜である。ハンダ170の供給については、いろいろな方法が考えられるが、ここでは、マイクロミラーチップ110との接合前に電極基板130上の実装用パッド上にハンダバンプを作製しておく。まず、ハンダバンプ製作済みの電極基板上にスペーサ150を設置する。その状態の電極基板130およびスペーサ150と、マイクロミラーチップ110を所望の位置にアライメントした上で、加圧・加熱することにより、実装を完了する。
このように本実施形態のマイクロミラーデバイスは、マイクロミラーチップ110と電極基板130の間に、ミラー支持部124が変形することを抑制するスペーサ150を挟み、ハンダ170によってマイクロミラーチップ110と電極基板130を接合する。
上述したように、本実施形態のマイクロミラーデバイス100では、マイクロミラーチップ110と電極基板130とが、均一な厚みのスペーサ150に面接触して配置され、スペーサ150の貫通穴152,154,156,158を介してハンダ170によって互いに接合されている。これにより、静電力により可動ミラー部122を駆動する際のミラー支持部124の上下方向の変位が抑制され、ミラー可動不良が防止される。
また本実施形態のマイクロミラーデバイス100では、マイクロミラーチップ110と電極基板130は、ハンダ172,174とスペーサ150とによって、上下方向すなわちZ方向の変形が拘束されている。さらに、位置決め用貫通穴152の周辺部では、位置決め用貫通穴152の断面形状が円形でないことと位置決め用貫通穴152とハンダ172とが嵌合していることとによって、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130のXYθ方向の変形が拘束されている。一方、貫通穴154,156,158の周辺部では、貫通穴154,156,158とハンダ174の間に隙間があることによって、スペーサ150に対するマイクロミラーチップ110と電極基板130のXY方向の移動が許容されている。
これにより、温度変化によってマイクロミラーチップ110および電極基板130とスペーサ150との間に熱膨張・収縮量の差が生じたとき、位置決め用貫通穴152内のハンダ172との接合部を除いて、マイクロミラーチップ110と電極基板130とがスペーサ150に対して滑ることにより、ハンダ174の接合部に負荷がかからない。つまり、マイクロミラーチップ110および電極基板130とスペーサ150との間に生じる熱膨張・収縮量の差が貫通穴154,156,158とハンダ174の隙間で吸収されるため、ハンダ174の接合部に応力が発生しない。従って、高い熱信頼性が確保される。
このように本実施形態によれば、ミラー可動不良が防止され、高い熱信頼性を持つマイクロミラーデバイスが提供される。
<第二実施形態>
本発明の第二実施形態によるマイクロミラーデバイスについて図6〜図8を参照して説明する。図6は、本実施形態によるマイクロミラーデバイスの分解斜視図である。図7は、図6に示すマイクロミラーデバイスにおけるD−D線に沿った断面図である。図8は、図6に示すスペーサとハンダの上面図である。
マイクロミラーデバイス200は、第一の部材であるマイクロミラーチップ210と、第二の部材である電極基板230と、マイクロミラーチップ210と電極基板230との間に配置されたスペーサ250と、マイクロミラーチップ210と電極基板230とを機械的および電気的に接合する接合部材であるハンダ270とを有している。
マイクロミラーチップ210と電極基板230とスペーサ250の互いに向かい合う面は平面であり、マイクロミラーチップ210と電極基板230とスペーサ250は互いに面接触している。
スペーサ250は、マイクロミラーチップ210の下面210aに面接触する第一の面である上側平面250aと、電極基板230の上面230aに面接触する第二の面である下側平面250bとを有し、上側平面250aと下側平面250bは互いに平行である。
マイクロミラーチップ210は、一列に整列した複数の開口部228を有するミラー支持部224と、開口部228の内側にそれぞれ位置する可動ミラー部222と、可動ミラー部222のおのおのとミラー支持部224とを接続しているヒンジ部226とを有している。
電極基板230は、可動ミラー部222をそれぞれ静電駆動するための複数の駆動電極242と、駆動電極242との電気的接続のための配線とを有している。
マイクロミラーチップ210と電極基板230は、可動ミラー部222と駆動電極242とがそれぞれに対向するように配置される。
スペーサ250は、可動ミラー部222がヒンジ部226を軸として傾斜したときに可動ミラー部222との接触するのを避けるための開口262を有している。またスペーサ250は、可動ミラー部222と駆動電極242との距離(ギャップ量)に対応した均一な厚みを有している。
さらにスペーサ250は、ハンダ270を収容する複数の貫通穴252,254,256を有している。複数の貫通穴252,254,256は、上側平面250aと下側平面250bの間に延びている。
貫通穴252,254,256は、二つの位置決め用貫通穴252と、それ以外の複数の貫通穴254,256とを含んでいる。またハンダ270は、位置決め用貫通穴252に収容されたハンダ272と、貫通穴254,256に収容されたハンダ274とを含んでいる。位置決め用貫通穴252の個数は二つに限定されるものではなく、三つ以上であってもよい。
位置決め用貫通穴252は一列に整列している。具体的には、位置決め用貫通穴252の中心がY軸に平行な直線上に位置している。貫通穴254,256は、位置決め用貫通穴252の中心を通る直線に対して線対称に配置されている。具体的には、貫通穴254,256は、Y軸に平行な直線に対して線対称に配置されている。
ハンダ272は、位置決め用貫通穴252に隙間なく充てんされている。言い換えれば、ハンダ272は、位置決め用貫通穴252に嵌合している。このため、位置決め用貫通穴252は、スペーサ250の上側平面250aと下側平面250bに平行な平面内におけるハンダ272の移動を拘束する。これにより、位置決め用貫通穴252の周辺部においては、スペーサ250に対するマイクロミラーチップ210と電極基板230のXYθ方向の移動が拘束されている。
一方、ハンダ274は、貫通穴254,256にX方向に隙間を置いて収容されている。つまり、貫通穴254,256は、Y軸に沿った寸法がハンダ274の径と同じだが、X軸に沿った寸法がハンダ274の径よりも大きい。このため、貫通穴254,256は、スペーサ250の上側平面250aと下側平面250bに平行かつ位置決め用貫通穴152の中心を通る直線に垂直な方向に関するハンダ274の移動を許容する。具体的には、貫通穴254,256はハンダ274のX方向の移動を許容する。これにより、貫通穴254,256の周辺部においては、スペーサ250に対するマイクロミラーチップ210と電極基板230のX方向の移動が許容されている。
位置決め用貫通穴252の中心を通る直線に対して線対称に配置された貫通穴254,256はそれぞれ同一の断面形状をしている。貫通穴256は、貫通穴254よりも、位置決め用貫通穴152から遠くに位置している。また貫通穴256のX軸に沿った寸法は、貫通穴254のX軸に沿った寸法よりも比較して大きい。このため、貫通穴256とハンダ274の隙間は貫通穴254とハンダ274の隙間よりも大きい。つまり、貫通穴254,256の断面形状は、位置決め用貫通穴252の中心と貫通穴254,256の中心とを通る直線方向において、位置決め用貫通穴252と貫通穴254,256との距離が大きくなるに従い、ハンダ274の断面形状に対して大きな間隔を有する形状であると言える。
貫通穴254,256を無駄に大きくして、前述した可動ミラー部222の可動時のギャップ量変動を抑制する効果を損なわないように、貫通穴254,256とハンダ274の隙間は、(1)マイクロミラーチップ210および電極基板230とスペーサ250との線膨張係数の差、(2)予想される温度変化量、(3)位置決め用貫通穴252から貫通穴254,256までの距離、これら3つの値の積に相当するように設計されるとよい。
本実施形態のマイクロミラーデバイス200では、第一実施形態と同様に、マイクロミラーチップ210と電極基板230とが、均一な厚みのスペーサ250に面接触して配置され、スペーサ250の貫通穴252,254,256を介してハンダ270によって互いに接合されている。これにより、静電力により可動ミラー部222を駆動する際のミラー支持部224の上下方向の変位が抑制され、ミラー可動不良が防止される。
また本実施形態のマイクロミラーデバイス200では、マイクロミラーチップ210と電極基板230は、ハンダ272,274とスペーサ250とによって、上下方向すなわちZ方向の変形が拘束されている。さらに、位置決め用貫通穴252の周辺部では、スペーサ250が二つの位置決め用貫通穴252を有することと位置決め用貫通穴252とハンダ272とが嵌合していることとによって、スペーサ250に対するマイクロミラーチップ210と電極基板230のXYθ方向の変形が拘束されている。一方、貫通穴254,256の周辺部では、貫通穴254,256とハンダ274の間にX方向に隙間があることによって、スペーサ250に対するマイクロミラーチップ210と電極基板230のX方向の移動が許容されている。
これにより、温度変化によってマイクロミラーチップ210および電極基板230とスペーサ250との間に熱膨張・収縮量の差が生じたとき、位置決め用貫通穴252内のハンダ272との接合部を除いて、マイクロミラーチップ210と電極基板230とがスペーサ250に対して滑ることにより、ハンダ274の接合部に負荷がかからない。従って、高い熱信頼性が確保される。
このように本実施形態によれば、ミラー可動不良が防止され、高い熱信頼性を持つマイクロミラーデバイスが提供される。
なお、本実施形態のマイクロミラーデバイス200は、マイクロミラーチップ210の形状から、特にX方向への熱膨張・収縮量の差が大きく、Y方向への熱膨張・収縮量の差は、熱信頼性には、ほとんど影響を与えないと考えられる。
特に本実施形態のマイクロミラーデバイス200では、スペーサ250の貫通穴254,256とハンダ274の隙間を熱信頼性向上の効果の高いX方向のみに限定したことにより、その分、ミラー支持部224とスペーサ250の接触面積の増大が図られており、これにより、可動ミラー部222の可動時のギャップ量の変動の制御性が向上されている。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
例えば、第一実施形態と第二実施形態では、位置決め用貫通穴がスペーサの中心部付近に設けられているが、そのほかの部分に設けられても、ほぼ同様の利点が得られる。また第一実施形態と第二実施形態では、位置決め用以外の貫通穴がX方向およびY方向に対称的に配置されているが、マイクロミラーチップの形状や配線基板のレイアウトなどの理由により非対称に配置されてもよい。
本発明の第一実施形態によるマイクロミラーデバイスの分解斜視図である。 図1に示すマイクロミラーデバイスにおけるA−A線に沿った断面図である。 図1に示すマイクロミラーデバイスにおけるB−B線に沿った断面図である。 図1に示すマイクロミラーデバイスにおけるC−C線に沿った断面図である。 図1に示すスペーサとハンダの上面図である。 本発明の第二実施形態によるマイクロミラーデバイスの分解斜視図である。 図6に示すマイクロミラーデバイスにおけるD−D線に沿った断面図である。 図6に示すスペーサとハンダの上面図である。
符号の説明
100…マイクロミラーデバイス、110…マイクロミラーチップ、110a…下面、122…可動ミラー部、124…ミラー支持部、126…ヒンジ部、128…開口部、130…電極基板、130a…上面、142…駆動電極、150…スペーサ、150a…上側平面、150b…下側平面、152…位置決め用貫通穴、154,156,158…貫通穴、162…開口、170,172,174…ハンダ、200…マイクロミラーデバイス、210…マイクロミラーチップ、210a…下面、222…可動ミラー部、224…ミラー支持部、226…ヒンジ部、228…開口部、230…電極基板、230a…上面、242…駆動電極、250…スペーサ、250a…上側平面、250b…下側平面、252…位置決め用貫通穴、254,256…貫通穴、262…開口、270,272,274…ハンダ。

Claims (12)

  1. 第一の部材と、
    第二の部材と、
    前記第一の部材と前記第二の部材とを接合する接合部材と、
    前記第一の部材と前記第二の部材との間に配置されたスペーサとを有し、
    前記スペーサは、前記第一の部材に面接触する第一の面と、前記第二の部材に面接触する第二の面とを有し、前記第一の面と前記第二の面は互いに平行であり、前記スペーサは、前記接合部材を収容する複数の貫通穴を有し、前記複数の貫通穴は、前記第一の面と前記第二の面の間に延びており、少なくとも一つの第一の貫通穴と、複数の第二の貫通穴とからなり、
    前記接合部材は、前記第一の貫通穴に収容された第一の接合部材と、前記第二の貫通穴に収容された第二の接合部材とからなり、
    前記第一の貫通穴は、前記第一と第二の面に平行な方向に関する前記第一の接合部材の移動を拘束し、
    前記第二の貫通穴は、前記第一と第二の面に平行な少なくとも一方向に関する前記第二の接合部材の移動を許容する、マイクロミラーデバイス。
  2. 前記第一の基板は、少なくとも一つの可動ミラー部と、前記可動ミラー部を支持するミラー支持部とを備えたマイクロミラーチップであり、
    前記第二の基板は、前記可動ミラーを駆動するための駆動電極を備えた電極基板である、請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
  3. 前記マイクロミラーチップは、少なくとも一列に整列した複数の可動ミラーを有している、請求項2に記載のマイクロミラーデバイス。
  4. 前記マイクロミラーチップは、複数の列に整列した複数の可動ミラーを有している、請求項3に記載のマイクロミラーデバイス。
  5. 前記スペーサはただ一つの第一の貫通穴を有し、前記第一の貫通穴は円形でない断面形状を有している、請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
  6. 前記第二の貫通穴は、前記第一の貫通穴の中心に対して点対称に配置されている、請求項5に記載のマイクロミラーデバイス。
  7. 前記第一の貫通穴の中心に対して点対称に配置された二つの第二の貫通穴は同一の断面形状をしている、請求項6に記載のマイクロミラーデバイス。
  8. 前記第二の貫通穴は、前記第一と第二の面に平行な任意の方向に関する前記第二の接合部材の移動を許容する、請求項5に記載のマイクロミラーデバイス。
  9. 前記スペーサは一列に整列した複数の第一の貫通穴を有し、前記第二の貫通穴は、前記第一の貫通穴の中心を通る直線に対して線対称に配置されている、請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
  10. 前記第一の貫通穴の中心を通る直線に対して線対称に配置された第二の貫通穴は同一の断面形状をしている、請求項9に記載のマイクロミラーデバイス。
  11. 前記第二の貫通穴は、前記第一と第二の面に平行かつ前記第一の貫通穴の中心を通る直線に垂直な方向に関する前記第二の接合部材の移動を許容する、請求項9に記載のマイクロミラーデバイス。
  12. 前記第二の貫通穴の断面形状は、前記第一の貫通穴の中心と前記第二の貫通穴の中心とを通る直線方向において、前記第一の貫通穴と前記第二の貫通穴との距離が大きくなるに従い、前記第二の接合部材の断面形状に対して大きな間隔を有する形状である、請求項7または請求項10に記載のマイクロミラーデバイス。
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