JP2009178736A - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの加工部位の裏面を効率よくシールドガスで覆い、高品位のレーザ加工面を得る。
【解決手段】ワーク6の加工部位の裏面側に配設され、外周囲からワーク6の加工部位の裏面側に流れ込むガス流28、29を生成し、このガス流をワークのレーザ加工部位の裏面を覆うようにガス流を指向させる指向性付与手段Fと、ワークのレーザ加工部位の裏面を覆ったガス流29を、レーザ加工時に発生するスパッタと共に加工部位の裏面から遠ざかる方向に導出する中空の筒体21とを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ光により溶接、孔開け、切断などの加工を行うレーザ加工装置およびレーザ加工方法に関するものである。
近年、長焦点のレーザ光(レーザビーム)を溶接部位から離れた所から照射して溶接を行う、リモートレーザ(スキャナーレーザ)溶接法と称される技術が注目されている。このリモートレーザ溶接法では、レーザ光を光偏向光学系に通して走査することにより、レーザ光を瞬時に次の溶接点まで移動させて次なる溶接を施すことが可能になるとともに、溶接点ごとに焦点距離の調整を行うことも可能になる。
しかし、レーザ溶接においては、次のような課題がある。第1に、レーザ溶接時に、発生するスパッタがワーク(パネル)の裏面や設備に付着してしまい、ワークの品質を悪くし、設備の寿命を縮める。第2に、レーザ溶接した際、ワーク裏面の溶接ビード部がすぐに酸化し、この酸化が、その後の工程で行われる防錆を目的とした塗装の密着性を悪化させる。
第1の課題(スパッタ付着)の対策としては、下記特許文献1に開示されたものがある。この特許文献1では、水平に突き合わされた2つの被溶接部材の溶接部の裏側、すなわち溶接ビームが照射される側とは反対側に、溶接部を挟むように2枚の長尺な板を並設してスパッタガイド(通路)を形成する。
また、スパッタガイドの外側周囲を覆う側面カバーと、スパッタガイドの頂部から被溶接部材の頂部を覆う上面カバーとを設ける。スパッタガイドは、この上面カバーが被溶接部材に面接するように配設し、上面カバーに設けた開口部が、溶接部に連通する位置に来るようにする。
さらに、上面カバーと側面カバーの空間内に、スパッタガイドの下方にビームプロテクタを傾斜して設ける。スパッタはスパッタガイドから下方に落下しビームプロテクタに当たる。このビームプロテクタの傾斜角およびスパッタガイドの垂下長は、ビームプロテクタに当たって跳ね返るスパッタが被溶接部材に達しないように設定する。
特開2005−152939公報
特許文献1のようなスパッタガイドをワークの裏面側に配置すれば、スパッタをスパッタガイド内に閉じ込めることができ、スパッタによる外部設備への影響を抑制することができる。また、上面カバーを被溶接部材の溶接部の裏側に面接させて覆うため、ワーク裏面へのスパッタの付着を防止することができる。
しかしながら、特許文献1のように上面カバーを被溶接部材に面接させると、バックシールドガスでシールすべき溶接部の裏面も上面カバーによって覆われてしまう。このため、側面カバーの外部からバックシールドガスを供給したとしても、溶接部の裏面にバックシールドガスを充分に付与することができない。
また、特許文献1では、側面カバーの上端とスパッタガイドの上端(開口部縁)との間が上面カバーで閉じられ、かつ、上面カバーの開口部も上側に位置するワークにより閉じられることから、側面カバーが形成する空間の上側開口は完全に閉鎖される。このため、バックシールドガスが流動できない状態となる。したがって特許文献2の構造では、側面カバー内にバックシールドガスを供給したとしても、バックシールドガスが上端部まで届き難く、バックシールドガスを充分に溶接部裏面に付与することができない。
このように、特許文献1では、スパッタを通路中に閉じ込めることができ、外部設備へのスパッタの影響を抑制することが出来るものの、溶接ビード裏面部の酸化を抑制することは不可能である。そのため、レーザ溶接したワーク(パネル)は、その後に形成される塗膜の密着性に劣ることになる。
そこで本発明の目的は、レーザ溶接時に発生するスパッタがワーク裏面に付着するのを防ぐと同時に、ワークの加工部位の裏面を効率よくシールドガスで覆うことができるレーザ加工装置およびレーザ加工方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のレーザ加工装置は、ワークの加工部位にレーザ光を照射して所定のレーザ加工を施すと共に、ガスガイド手段から、ワークの加工部位の裏面に酸化防止用のシールドガスを流すレーザ加工装置において、前記ガスガイド手段は、前記ワークの加工部位の裏面側に配設され、外周囲から前記ワークの加工部位の裏面側に流れ込むガス流を生成し、前記ガス流を前記ワークのレーザ加工部位の裏面を覆うようにガス流を指向させる指向性付与手段と、前記ワークのレーザ加工部位の裏面を覆ったガス流を、レーザ加工時に発生するスパッタと共に前記加工部位の裏面から遠ざかる方向に導出する中空の筒体と、を有することを特徴とするものである。
上記目的を達成するための本発明のレーザ加工方法は、ワークの加工部位の裏面側に、前記裏面を取り囲むように中空の筒体を配設し、前記筒体の外周囲から内側方向に流れ込むガス流を生成させると共に、前記ガス流を前記ワークのレーザ加工部位の裏面に向けて指向させ、かつ、前記ワークの加工部位の裏面を覆うようにガス流を指向させ、前記ワークの加工部位の裏面を覆った後のガス流を、レーザ加工時に発生するスパッタと共に、前記中空の筒体を通して前記加工部位の裏面から遠ざかる方向に導出する、ことを特徴とする。
本発明のレーザ加工装置およびレーザ加工方法によれば、レーザ加工時に発生するスパッタがシールドガスの流れにより運ばれてワーク裏面に付着しなくなる。このため、スパッタの付着によるワークの品質の悪化を防ぐことができる。
また、ワークの加工部位の裏面を覆うガス流は、筒体の内部から外部へとガスを流すタイプに比べ、少ないガス量のシールドガスで効率よく覆うことができ、ワーク裏面の溶接ビード部の酸化を防止することができる。また、これにより、その後に施される塗装の密着性を良好に保つことができる。
したがって本発明によれば、スパッタの付着防止と溶接ビード部の酸化防止の両面から、高品位のレーザ加工面を得ることができる。
以下、添付した図面を参照して本発明を適用した最良の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るレーザ溶接装置を図1に示す。
図1に示すように、レーザ溶接設備として、YAGレーザのレーザ発振器1と、6軸のモータにより駆動されるロボットハンド2と、その先端に装着された光学ヘッド3と、を備えており、光学ヘッド3が光ファイバーケーブルにてレーザ発振器1と接続され、光学ヘッド3から長焦点のレーザビーム5を出射させる構造となっている。また、光学ヘッド3の内部には、レーザビーム5の出射方向を偏向する光偏向光学系4(スキャナ)が設けられており、これによりレーザビーム5が所定の溶接軌跡に沿って走査されて溶接パターンが描かれる構成になっている。
なおレーザの種類は、ここではYAGレーザを用いているが、炭酸ガスレーザであってもよい。また、アシストガスとして、ArあるいはHeなどの不活性ガスを用いることもできる。また、基本となる溶接法として、ここではレーザビーム5を瞬時に移動することができるリモートレーザ溶接法を前提に以下説明するが、長焦点のレーザ光5Aを扱うレーザ溶接装置であれば本発明の効果が得られるため、必ずしもリモートレーザ溶接法に限定されない。
またレーザ溶接設備は、ワーク6としての二枚の鋼板7a、7bを隙間ができるように重ね合わせてクランプするクランプ手段8を備えている。
このクランプ手段8は、下側のゲージ・ポスト9と、揺動可能な上側のクランプ部材10と、このクランプ部材10を駆動するエアシリンダ11とで構成される。上側のクランプ部材10と下側のゲージ・ポスト9は上下方向から互い向き合うように内側に彎曲し、それぞれの角部で互いに交差し、軸12で揺動自在に連結されている。すなわち、上側のクランプ部材10には下端近傍に耳部13を有し、この耳部13がゲージ・ポスト9の上段角部に軸12により枢着されている。またエアシリンダ11は、ゲージ・ポスト9の中腹に軸14により枢着され、そのエアシリンダ11のピストンロッド15の後端が、上側のクランプ部材10の後端に軸16により枢着されている。エアシリンダ11にはエアホース17および信号ケーブル18が接続されており、エアホース17を通して内部に供給されるエアにより、エアシリンダ11のピストンが操作される。
かかる構造により、エアシリンダ11を作動させると、ピストンロッド15が押し出されて、上側のクランプ部材10が軸16の周りに回動し、そのクランプ部材10の先端が下がって、下側のゲージ・ポスト9との間でワーク6を挟持する。
このようにしてクランプされたワーク6の二枚の鋼板7a、7bにレーザビーム5が照射されてレーザ溶接がなされる。このレーザ溶接の一つ一つは、溶接開始点から溶接終了点に至るループ状でかつ溶接開始点と溶接終了点とが重ならない溶接軌跡24(図3参照)に沿ってなされる。ループ状でかつ溶接開始点と溶接終了点とが重ならない溶接軌跡24の例は、C字状、S字状、丸型などの溶接軌跡であり、これによりC型、S型、丸型などの溶接ビード7c(図2参照)が形成される。溶接開始点と溶接終了点とを重ねないのは、重ねると溶融して孔が開く場合があるからである。
上記ワーク6の溶接部位の裏面19および表面に形成される溶接ビード7cは、表面に酸化皮膜ができないようにして、良質な表面を保つことが好ましい。
そこでワーク6の溶接部位(加工部位)の裏面19側に、ガスガイド手段20を配設し、このガスガイド手段20からワーク6の溶接部位の裏面19に酸化防止用のシールドガスを流し、ワーク6の溶接部位の裏面19をシールドガスで覆う。ここでワーク6の溶接部位の裏面19とは、1つの溶接箇所においてレーザビーム5が描く溶接軌跡24をカバーする範囲(図2、図3に直径Dにて示す)を意味する。
図2は、このワーク6の溶接部位の裏面19をシールドガスで覆う構成部分を拡大して示した図、図3はそのレーザビーム5が描く溶接軌跡との関係を示した斜視図である。
図2に示すように、ガスガイド手段20は、ワーク6の溶接部位の裏面19(直径D)を囲む形状と大きさの中空の筒体(内側筒体)21と、その外周囲に設けた外側筒体22と、その外側筒体22に接続したガス供給管23とを有する。これらは、好ましくはレーザ光5Aの熱の吸収効率が鉄よりも低い銅やアルミニウム等の金属材料を用いて作成する。
内側筒体21は、内側筒体21を上方から見たとき、ワーク6の溶接部位の裏面19を囲む形状と大きさに設定される。すなわち図3に例示する如く、レーザビーム5が描くC字状などのパターンの溶接軌跡24が、内側筒体21の内側に入る大きさに設定される。したがって、内側筒体21は、ワーク6のレーザ溶接部位の裏面19に対応する空間領域(直径D)を仕切る境界を規定することになる。
なお、図3は、内側筒体21の円内にC字状の溶接軌跡24が一つ入る形態の場合を示しているが、溶接軌跡24の形状や数はこれに限定されるものではない。すなわち、溶接軌跡24のC字状などのパターンは、内側筒体21の円内に単体として存在してもよいし、複数個存在してもよい。
外側筒体22は内側筒体21の外側に緩く挿通してあり、その下端を内側筒体21の外周面に固定している。したがって、この固定部より上方においては、外側筒体22と内側筒体21の側壁間に、第1通路25となる隙間が形成されている。また外側筒体22は、その頂部である軸方向上端が、内側筒体21の頂部よりも若干突出している。したがって、外側筒体22の頂部をワーク裏面に当接させた場合、内側筒体21の頂部とワーク裏面間に第2通路26の隙間が形成され、その分だけ、内側筒体21よりも頂部の位置が高くなる関係になっている。
本実施形態の場合、上記した第1通路25と第2通路26とにより、外周囲からワーク6の溶接部位の裏面19側にシールドガス27が流れ込む第1のガス流28および第2のガス流29を生成させる指向性付与手段Fとしてのノズルが構成される。
外側筒体22の下部には、第1通路25の下部と連通する接続口43を設け、ここに上記ガス供給管23を接続してある。このガス供給管23を通して、第1通路25の下部に、アルゴン、ヘリウム、窒素などの不活性ガスからなるシールドガス27を導入する。導入したシールドガス27は、第1通路25を上に向かって進み、第2通路26から、内側筒体21の領域内に入り、ワーク6の溶接部位の裏面19側に噴出する。
上記第1通路25と第2通路26とにより構成されるノズルの働きは、ワーク6の加工部位の裏面側に配設され、外周囲から前記ワーク6の加工部位の裏面側に流れ込むガス流を生成し、このガス流をワーク6のレーザ加工部位の裏面を覆うようにガス流を指向させる指向性付与手段Fとして働く。
この実施形態の場合、第2通路26の隙間d(図4(a)参照)の大きさおよび形状により、シールドガス27をワーク6の溶接部位の裏面19を覆って流れる第2のガス流29とする指向性が付与される。
この実施形態では、上記構成に加えて、上記中空の筒体21の下方にレーザ光反射板31を設けている。このレーザ光反射板31は、上記中空の筒体21の下端より下方に、スパッタの上方への跳ね返りを抑制するに充分な間隔Lを隔てて設けてある。このレーザ光反射板31は、レーザ光5Aの熱の吸収効率が鉄よりも低い銅やアルミニウム等の金属材料を用いて作成する。しかし、このレーザ光反射板31は事情により省略することができる。
[作用]
上記のようにガスガイド手段20が、中空の内側筒体21および外側筒体22とレーザ光反射板31とで構成される。このガスガイド手段20は、各レーザ照射予定位置毎に、1個宛セットされる。その後、図3に示すように、各レーザ照射予定位置にてワーク6の二枚の鋼板7a、7bにレーザビーム5が照射されてレーザ溶接がなされる。
その際、ワーク6における一の溶接部位の溶接が行われると、次の溶接部位の溶接のため、ワーク6または光学ヘッド3の光偏向光学系4が相対的に移動され、レーザビーム5がレーザ照射予定位置にセットされる。レーザ溶接の一つ一つは、C字状の溶接軌跡24に沿ってなされ、C字状の溶接ビード7cが形成される。
なお、クランプ手段8側を移動させる方式の場合は、ガスガイド手段20もクランプ手段8と一緒に移動させる構成にしてもよい。
図4(a)にシールドガスの流れを示す。内側筒体21の頂部とワーク裏面間の第2通路26を通して導入された第1のガス流28は、第2通路26の形状寸法により、その方向および流量が規定され、結果として、ワーク6のレーザ溶接部位の裏面19に向い、かつ、前記ワーク6の溶接部位の裏面19を覆って流れる第2のガス流29となる。換言すれば、シールドガス27はワーク6の加工部位の裏面19において、周囲の空気を押し流すと共に、不活性ガスによる幕を生じさせる。この第2のガス流29の形でワーク6の溶接部位の裏面19を覆った後のシールドガス27は、筒体21の中を通って、第3のガス流30としてワーク6の溶接部位の裏面19から遠ざかる方向に導出される。
したがって、ワーク6の溶接部位の裏面19が不活性ガスから成るシールドガス27で十分に覆われる。この結果、溶接ビード7cの裏表面に酸化皮膜が付き難くなり、溶接品質が向上する。
ここで比較例として、有底筒体を用い、この有底筒体の内部をシールドガスで満たすことにより、溶接部位の裏面19をシールドガスで覆うタイプの装置を考えてみる。この比較例の場合、有底筒体の上側開口をワークの裏面に向け、このワーク裏面との間の隙間(上記第2通路26に相当する隙間)を通して、有底筒体の内部から外部へシールドガス27を流す。つまり、比較例の装置は、本発明の装置とは逆に内部から外部にシールドガスを流すタイプのものであるため、先に有底筒体をシールドガスを満たす必要がある。これに対し、本実施形態の装置ではワークの溶接部位の裏面に向けて外側から内側へとシールドガスを流すため、この比較例の装置よりも少ないガス量で、ワーク6の溶接部位の裏面19を十分にシールドすることができる。したがって、シールドガス27の流量を低減することができるという効果が得られる。
また、図4(b)に示すように、レーザ溶接時に発生するスパッタ33は、ワーク6の溶接部位の裏面19側に配設された内側筒体21の内部に落下する。ワーク6の溶接部位の裏面19側から周囲へ拡散しようとするスパッタ33は、内側筒体21の内壁で跳ね返って内側に戻され、内側筒体21の内部を徐々に下方へ導かれる。その際、内側筒体21内にはシールドガス27の第3のガス流30が存在することから、レーザ溶接時に発生するスパッタ33は、この第3のガス流30により運ばれて、ワーク6の溶接部位の裏面19から遠ざかる方向に導出される。このため、単に重力によりスパッタ33を排出するタイプに比べ、効率よくスパッタ33を排出し、ワーク6の溶接部位の裏面19側からスパッタが周囲へ拡散するのを防止することができる。
さらにまた、図4(C)に示すように、内側筒体21の下端より間隔Lだけ離してレーザ光反射板31を設けているので、スパッタ33がレーザ光反射板31に当たって上方へ跳ね返る場合でも、跳ね返ったスパッタ33は殆どがワーク裏面に達しない。このため、跳ね返ったスパッタ33がワーク裏面を汚す現象の発生頻度を低減し、溶接表面の品質低下を抑えることができる。
ここでレーザ光反射板31を必要とする理由は、次による。すなわち、リモートレーザ溶接には焦点距離の長いレンズが使用され、光学ヘッド3から出射されるレーザビーム5は、例えば焦点距離が600〜1000mmと長い。このため図4(C)に示すように、溶接ビード7cの裏側からレーザ光5Aが漏れ、治具のゲージ・ポスト9や周辺機器を照射して損傷を与える。
この問題を解決すべく、本発明者等は、レーザビーム5の照射方向に見て、ワーク6としての二枚の鋼板7a、7bの背面側に、すなわちワーク6の溶接部位の裏面19側に、あまり離さずにレーザ光反射板31を設けることを試みた。しかし、本発明者等の実験によれば、レーザ光反射板31をワークの裏面19から充分に離して設けていない場合、レーザ光反射板31で跳ね返ったスパッタ33がワーク裏面に達する割合が多く、ワーク6の品質を低下させてしまうことが判った。そこで、この実施形態では、内側筒体21の下端より、さらに間隔Lだけ下方に離してレーザ光反射板31を設け、この不都合を回避している。
また、内側筒体21を通り、その下方のレーザ光反射板31との間隔Lに抜けるシールドガスの流れ(第4のガス流)(図示せず)が存在する。この第4のガス流の作用により、レーザ光反射板31で跳ね返ったスパッタ33を、間隔Lを抜けて半径方向外側に導くことができる。また、レーザ光反射板31を冷却する効果も得られる。
なお、レーザ光反射板31を、内側筒体21の長さに上記間隔Lを加えた長さ分だけワーク6の裏面から離間して設けることは、レーザビーム5の焦点より大きく遠ざけることになり、レーザ光反射板31の入熱密度を低減させることになる。
[第2の実施形態]
図5〜図7は本発明のそれぞれ別の実施形態を示す。これらは、外周囲からワーク6の溶接部位の裏面19側に流れ込む第1のガス流28を生成させるノズルの構成例を示したものである点で、共通する。
図5は本発明の第2の実施形態を示したものである。これは上記指向性付与手段たるノズルを、筒体21の側壁を外側下方から内側上方に向けて斜めに貫くノズル孔34により、構成した例である。このノズル孔34は筒体21の周方向に複数個、等間隔または任意の間隔で設ける。各ノズル孔34の通路径と傾斜角は、指向性付与手段Fとして機能するように定められる。すなわち、各ノズル孔34は、第1のガス流28をワーク6のレーザ溶接部位の裏面19に向けて指向させ、かつ、ワーク6の溶接部位の裏面19を覆って流れる第2のガス流29とするように、通路径と傾斜角が定められる。
この結果、ノズル孔34からは、図5に示すように、ワーク6の溶接部位の裏面19に向けて斜めにシールドガス27の第1のガス流28が噴出し、ワーク6の溶接部位の裏面19を第2のガス流29が覆って流れる。したがって、シールドガス27による十分なシールド効果が得られる。また、この第2のガス流29の形でワーク6の溶接部位の裏面19を被った後のシールドガス27は、レーザ溶接時に発生するスパッタ33と共に、第3のガス流30として、中空の筒体21中を通過し、ワークの溶接部位の裏面19から遠ざかる方向に導出される。したがって、効率良くスパッタを排出することができる。
[第3の実施形態]
図6は本発明の第3の実施形態を示したものである。これは、筒体21の側方、すなわち直径Dの領域の外側に配設された先細状のノズル体35により、上記指向性付与手段を構成した例である。このノズル体35は、指向性付与手段Fとして機能する大きさおよび形状の先端開口36を有し、その先端開口36からワーク6の溶接部位の裏面19に向けてシールドガス27を噴出させる。
このシールドガス27はノズル体35から第1のガス流28として噴出し、ワーク6の溶接部位の裏面19を第2のガス流29として覆って流れる。したがって、シールドガス27による十分なシールド効果が得られる。また、この第2のガス流29の形でワーク6の溶接部位の裏面19を被った後のシールドガス27は、レーザ溶接時に発生するスパッタ33と共に、第3のガス流30として筒体21の中を通過し、ワークの溶接部位の裏面19から遠ざかる方向に導出される。したがって、効率良くスパッタを排出することができる。
このノズル体35は、図6の例では、ワーク6の溶接部位の裏面19の片側から直径方向他側にシールドガス27を噴出する形態として示してあるが、筒体21の周方向に複数個、等間隔または任意の間隔で設けてもよい。あるいは、このノズル体35を、内周側に先細状のノズル開口を有する中空の環状体により構成することもできる。
[第4の実施形態]
図7は本発明の第4の実施形態を示したものである。これは、筒体21の側方に、斜め上方に向けてノズル体37を配設することにより上記指向性付与手段を構成した例である。このノズル体37は、その先端開口から筒体21の頂部とワーク裏面19の間の隙間からなる通路38に向けてシールドガス27を噴出するように配向させる。
この筒体21の頂部とワーク裏面の間の隙間からなる通路38は、指向性付与手段Fとして機能する大きさと形状に形成される。すなわち、ノズル体37から供給されるシールドガス27を受け取って筒体21内の領域に導き入れ、かつワーク6の溶接部位の裏面19に向けて噴出させる。
このシールドガス27は通路38から第1のガス流28として噴出し、ワーク6の溶接部位の裏面19を第2のガス流29として覆って流れる。したがって、シールドガス27による十分なシールド効果が得られる。また、この第2のガス流29の形でワーク6の溶接部位の裏面19を被った後のシールドガス27は、レーザ溶接時に発生するスパッタ33と共に、第3のガス流30として筒体21の中を通過し、ワークの溶接部位の裏面19から遠ざかる方向に導出される。したがって、効率良くスパッタを排出することができる。
このノズル体37は、図7の例では、ワーク6の溶接部位の裏面19の直径方向一側から他側にシールドガス27を噴出する形態として示してあるが、筒体21の周方向に複数個、等間隔または任意の間隔で設けてもよい。あるいは、このノズル体37を、内周側に先細状のノズル開口を有する中空の環状体により構成することもできる。
[第5の実施形態]
図8に本発明の第5の実施形態を示す。これは第1の実施形態における第2通路26の隙間を変更可能にするため、内側筒体21と外側筒体22を相互に上下動可能に構成した例である。
内側筒体21は、可動機構40により、外側筒体22に対して相対的に上下動可能に装着してある。また、内側筒体21を、第2通路26の隙間が形成される位置まで移動させかつ保持するための昇降手段60を設けている。
図9に、内側筒体21と外側筒体22を相互に上下動可能とする可動機構40の構造を示す。図10から判るように、外側筒体22は、その内周が、軸方向下側の小径の下側内周部41と、軸方向上側の大径の上側内周部42とで構成されている。下側内周部41は、正確にはガス供給管23が接続される接続口43よりも下側の内周部分であり、上側内周部42よりも内側に段差をもって張り出している。この外側筒体22の下側内周部41にはネジ部(雌ネジ部)44を形成してある。
一方、内側筒体21は、この外側筒体22の下側内周部41に嵌り合う大きさの外周を有し、その外周にはネジ部(雄ネジ部)45を形成してある。この実施形態の場合、雄ネジ部45は内側筒体21の軸方向に半分程度に設けているが、内側筒体21の軸方向全域に設けることもできる。
上記した内側筒体21と外側筒体22は、その雄ネジ部45と雌ネジ部44に気体のシール性を有する粘度の高い潤滑材を塗布した上で、互いに組み立てられる。
図9は、上記内側筒体21を外側筒体22の中に移動可能範囲の最下端までねじ込んで組み入れた状態を示す。このとき内側筒体21と外側筒体22の間には、上述の第1通路25となる隙間g1が形成される。また、内側筒体21を外側筒体22の中に、移動可能範囲の最下端までねじ込んだ場合、内側筒体21と外側筒体22の頂部間には、上述した第2通路26に相当する高低差(隙間g2)が出現するように、上記ネジ部45の存在する領域長が定められている。したがって、この内側筒体21の高さ位置を可変に構成した内側筒体21と外側筒体22の組立体(ガスガイド体)は、上述した第1の実施形態におけるガスガイド手段20において、内側筒体21の高さ位置を固定とした内側筒体21と外側筒体22の組立体(ガスガイド体)としても、そのまま適用できるものである。
上記のように構成した内側筒体21と外側筒体22の組立体を用いてレーザ溶接する様子を図8に示す。レーザ溶接作業に際しては、まず準備段階として、外側筒体22の頂部を弾性体などの緩衝物からなる介在物39を挟んでワーク6の裏面に対接させる。その後に、内側筒体21を、作業者が手動により、またはアクチュエータを用いた自動繰り出し装置などの昇降手段60により、上方に移動させる。最終的に、内側筒体21は、その頂部とワーク裏面との間に、上述の第2通路26の隙間が形成される位置まで移動させ、その位置に保持する。
この動作は、実際には、介在物39を間に挟んで、外側筒体22の頂部をワーク6の裏面に所定の圧力で対接させたとき、自動的に上記第2通路26の隙間が形成される関係に、内側筒体21の外側筒体22からの引き出し量を、予め定めておけば足りる。
このように内側筒体21を外側筒体22に対して相対的に上下動可能に装着し、外側筒体22の頂部を介在物39を挟んでワークの裏面に対接させた後に、内側筒体21を、第2通路26が形成される位置まで移動させて保持するための昇降手段46を設けることにより、手動または自動で、ガスガイド手段をセットすることが可能になる。
内側筒体21と外側筒体22は相互にネジ係合して可動機構40を構成しており、この可動機構40のネジ係合部には気体のシール性を有する粘度の高い潤滑材を塗布して、機密にシールしている。したがって、内側筒体21と外側筒体22間の第1通路25に供給されたシールガスは外側に漏れることなく、第2通路26を通して良好に内側筒体21内に導入され、ワーク6の溶接部位の裏面19を覆う第2のガス流29となる。
この実施形態においても、第2のガス流29の形でワーク6の溶接部位の裏面19を覆っているので、溶接部位を効率的にシールドすることができる。また、筒体21中を流下する第3のガス流30により、レーザ溶接時に発生するスパッタ33を導出するので、スパッタを効率よく排出することができる。
[第6の実施形態]
図11および図12に本発明の第6の実施形態を示す。これは第5の実施形態(図8)における外側筒体22の頂部を、介在物39の高さの如何に関わらず、介在物39を介して容易にワーク6に密着させることができるように構成した例である。
この第6の実施形態が第5の実施形態と異なる点を述べる。まず内側筒体21と外側筒体22を相互に上下動可能とする可動機構40の構成が異なる。すなわち、上記第5の実施形態では、図9および図10において、可動機構40は、外側筒体22の下側内周部41に形成した雌ネジ部44と、内側筒体21の外周に形成した雄ネジ部45とのネジ係合により構成した。しかし、第6の実施形態では、このネジ係合による代わりに、スライド溝と凸条の嵌め合いによるスライド機構を設けて、可動機構40を構成する。具体的には、図9および図10における外側筒体22の下側内周部41に軸方向のスライド溝47を形成する一方、このスライド溝47に嵌り込む軸方向の凸条48を内側筒体21の外周に形成する。
このスライド溝47と凸条48に気体のシール性を有する粘度の高い潤滑材を塗布した上で、互いに上下動可能に嵌め合わせる。これらのスライド溝47と凸条48の組からなるスライド機構は、内側筒体21の周方向に複数個設ける。
ここで、上記スライド溝47が内側筒体21の軸方向に存在する長さは、内側筒体21を外側筒体22の中に移動可能範囲の最下端まで下げた場合、内側筒体21と外側筒体22の頂部間に、上述した第2通路26の隙間に相当する高低差が出現するように定める。この関係は、上述した第5の実施形態の場合と同じである。したがって、このスライド溝47は、内側筒体21の軸方向に半分程度に設けているが、内側筒体21の軸方向全域に設けることもできる。
次の相違点として、内側筒体21は軸方向に比較的長く延在している。そして、この内側筒体21の下端には、外周囲の周方向複数箇所に支持脚49を設け且つネジ部49aで固定している。この支持脚49の下端にはL字状に外向の固定基部50を設け、該固定基部50をネジ部50aでベース55に固定している。
上記構成を内側筒体21の外周の凹凸に着目して眺めた場合、内側筒体21の外周には、その上側には上下動可能に嵌め込んだ外側筒体22が存在し、下側には固定した支持脚49が存在している。したがって、内側筒体21の外周には、外側筒体22の下端からなる上側段差部51と、支持脚49の上端からなる下側段差部52とが形成されている。そして、その両者の段差部間に、一つの凹所53が形成されている。各凹所53は、少なくとも支持脚49の肉厚分だけの深さを有する。
この内側筒体21の外周囲には、凹所53の存在する箇所の周囲を取り巻いて、弾性体としてのコイルバネ54を設けている。このコイルバネ54の一端は上記支持脚49の下側段差部52に当接して支持され、また他端は外側筒体22の上側段差部51に当接して押圧している。結果としてコイルバネ54は付勢部材として外側筒体22を常時軸方向上側に付勢している。
このコイルバネ54の働きにより、介在物39を介して外側筒体22の頂部をワーク裏面に当接する際には、外側筒体22の頂部が、介在物39と共に常に上方に、つまりワーク裏面に向かう方向に突出する。このため、外側筒体22の頂部の位置が固定的な場合に比べ、ワーク6に介在物39を介して外側筒体22を密着させ得る範囲が大きくなり、外側筒体22をワーク裏面に対して容易に密着させることが可能になる。
溶接時には、外側筒体22をワーク裏面に対して密着させた後、手動又は自動の昇降手段60により、内側筒体21を外側筒体22に対して相対的に上昇移動させ、ワーク裏面に接近させる。そして、内側筒体21の頂部とワーク裏面との間に、所定の大きさの第2通路26の隙間が形成される位置にて、内側筒体21を保持し固定する。
その後における、溶接時の作用は、図4で説明したところと同じであり、ワーク6のレーザ溶接部位の裏面19をシールドガスの流れで覆うとともに、そのシールドガスの流れを利用してスパッタ33を所定の方向に向かわせる。
本発明は、レーザビームによる溶接、孔開けまたは切断と言ったレーザ加工一般に適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るレーザ溶接装置を示した概略図である。 本発明の第1の実施形態に係るレーザ溶接装置のワーク裏面側のバックシールド構造を示した断面図である。 図2のバックシールド構造の一部を示した斜視図である。 図2のバックシールド構造の作用の説明に供する図である。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ溶接装置のバックシールド構造を示した断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るレーザ溶接装置のバックシールド構造を示した断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るレーザ溶接装置のバックシールド構造を示した断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るレーザ溶接装置のバックシールド構造を示した断面図である。 図8のバックシールド構造に用いる内側筒体と外側筒体の組立体を示した断面図である。 図8のバックシールド構造に用いる内側筒体と外側筒体の組立体を示した分解斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係るレーザ溶接装置のバックシールド構造を示した断面図である。 図8のバックシールド構造に用いる内側筒体と外側筒体の組立体を示した斜視図である。
符号の説明
1 レーザ発振器、
2 ロボットハンド、
3 光学ヘッド、
4 光偏向光学系、
5 レーザビーム、
5A レーザ光、
6 ワーク、
7a、7b 鋼板、
7c 溶接ビード、
8 クランプ手段、
9 ゲージ・ポスト、
10 クランプ部材、
11 エアシリンダ、
12 軸、
13 耳部、
14 軸、
15 ピストンロッド、
16 軸、
17 エアホース、
18 信号ケーブル、
19 ワークの溶接部位の裏面、
20 ガスガイド手段、
21 筒体(内側筒体)、
22 外側筒体、
23 ガス供給管、
24 溶接軌跡、
25 第1通路、
26 第2通路、
27 シールドガス、
28 第1のガス流
29 第2のガス流
30 第3のガス流、
31 レーザ光反射板、
33 スパッタ、
34 ノズル孔、
35 ノズル体、
36 先端開口、
37 ノズル体、
38 通路、
39 介在物、
40 可動機構、
41 下側内周部、
42 上側内周部、
43 接続口、
44 ネジ部(雌ネジ部)、
45 ネジ部(雄ネジ部)、
46 組立体(ガスガイド体)、
47 スライド溝、
48 凸条、
49 支持脚、
50 固定基部、
51 上側段差部、
52 下側段差部、
53 凹所、
54 コイルバネ、
60 昇降手段、
F 指向性付与手段。

Claims (11)

  1. ワークの加工部位にレーザ光を照射して所定のレーザ加工を施すと共に、ガスガイド手段から、ワークの加工部位の裏面に酸化防止用のシールドガスを流すレーザ加工装置において、
    前記ガスガイド手段は、
    前記ワークの加工部位の裏面側に配設され、外周囲から前記ワークの加工部位の裏面側に流れ込むガス流を生成し、前記ガス流を前記ワークのレーザ加工部位の裏面を覆うようにガス流を指向させる指向性付与手段と、
    前記ワークのレーザ加工部位の裏面を覆ったガス流を、レーザ加工時に発生するスパッタと共に前記加工部位の裏面から遠ざかる方向に導出する中空の筒体と、
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記指向性付与手段は、前記筒体からなる内側筒体およびその外周囲に設けた外側筒体の側壁間の隙間により形成される第1通路と、前記外側筒体の頂部および前記ワーク裏面間の隙間により形成される第2通路とから構成されたノズルを有し、該ノズルは、前記第1通路より前記第2通路を通してワークの加工部位の裏面に向けてシールドガスを噴出させる、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記第2通路の隙間は、変更可能となっている、ことを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記指向性付与手段は、前記筒体の側壁を斜めに貫くノズル孔からなり、ワークの加工部位の裏面に向けて斜めにシールドガスを噴出させる、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記指向性付与手段は、前記筒体の側方に配設された先細状のノズル体からなり、その先端開口からワークの加工部位の裏面に向けてシールドガスを噴出させる、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記指向性付与手段は、前記筒体の側方に配設されたノズル体からなり、その先端開口から、前記筒体の頂部と前記ワーク裏面との間の隙間を通して、ワークの加工部位の裏面に向けてシールドガスを噴出させる、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記内側筒体を前記外側筒体に対して相対的に上下動可能に装着し、
    前記外側筒体の頂部を介在物を挟んでワークの裏面に対接させた後に、前記内側筒体を、前記第2通路が形成される位置まで移動させて保持するための昇降手段を設けた、ことを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記内側筒体の外周下端部に外方に突出する段差部を設け、この段差部と前記外側筒体の下端部との間に、前記段差部を起点として前記外周筒体を常時上方に付勢する弾性体を設けた、ことを特徴とする請求項7記載のレーザ加工装置。
  9. 前記中空の筒体の下方に、スパッタの上方への跳ね返りを抑制するよう所定の間隔を隔てて、レーザ光反射板を設けた、ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  10. ワークの加工部位の裏面側に、前記裏面を取り囲むように中空の筒体を配設し、
    前記筒体の外周囲から内側方向に流れ込むガス流を生成させると共に、
    前記ガス流を前記ワークのレーザ加工部位の裏面に向けて指向させ、かつ、前記ワークの加工部位の裏面を覆うようにガス流を指向させ、
    前記ワークの加工部位の裏面を覆った後のガス流を、レーザ加工時に発生するスパッタと共に、前記中空の筒体を通して前記加工部位の裏面から遠ざかる方向に導出する、
    ことを特徴とするレーザ加工方法。
  11. 前記ガス流は、前記筒体の頂部と前記ワークの裏面との間の隙間を通して、前記筒体の外周囲から内側方向に流れ込むことを特徴とする請求項10記載のレーザ加工方法。
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