JP2009178657A - 製油所廃水有機汚泥の亜臨界水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】石油精製工程で発生するような石油分を多く含む有機性廃棄物の安定かつ効率的な処理方法の提供。
【解決手段】石油精製工程で発生するような石油分を多く含む有機性廃棄物の処理方法において、まず、所定の条件下で亜臨界水又は超臨界水により処理を行い、その後反応物にメタン発酵処理を施す方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機性汚泥をメタン発酵によって処理する有機性汚泥のメタン発酵処理方法に関する。特に、石油の精製工程から廃棄される廃水の処理工程で得られるような、汚泥1kgあたり石油分50mg〜10000mgを含む有機性汚泥のメタン発酵処理方法に関する。
石油の精製工程から発生する油分を含む有機物を含む有機性廃水を処理する方法においては、油水分離槽等で油分を分離した後、活性汚泥による処理が一般的に知られている。この工程で発生する汚泥および有機性廃棄物は油分を多く含むことから主に焼却処分や埋め立て処分により最終処分する以外に方法がなかった。近年、焼却に伴う重油の消費や埋立処分地の不足等の問題を鑑みて、環境への負荷の少ない処理方法が要望されていた。このような処理方法として、有機性廃棄物をメタン発酵処理する方法が開発されており、例えば有機性廃棄物を粉砕してスラリー状にした後に、メタン発酵設備に供給し、嫌気性条件下でメタン菌により発酵処理することで、有機性廃棄物をメタンガスに転換するものが知られていた(例えば、特許文献1)。ここで、メタン発酵処理方法は、有機性廃棄物をバイオガスと水とに分解して大幅に減量することができ、嫌気性条件下での発酵であるため曝気動力が不要であり、また副産物として生成するバイオガス中のメタンガスをエネルギーとして回収できる等の利点がある。
しかし、メタン発酵による処理は、生物処理であることから、その処理能力には限界があり、処理対象の性状にばらつきがある場合には、処理が十分に行われないというおそれがあった。従って、このような生物処理単独では自ずと処理能力に限界があった。
さらに、メタン発酵処理方法では、メタン発酵設備おけるメタン発酵を効率良く行って処理能力を向上させるべく、有機性廃棄物をメタン発酵設備に供給するのに先立って種々の前処理が行われることがある。前処理の一例として、亜臨界水処理が検討されており(例えば、特許文献2、特許文献3)、廃酵母や麦搾り滓等の水に不溶な食品系有機廃棄物を、亜臨界水条件あるいは超臨界水条件下の水熱反応により液状化する水熱反応処理工程と、液状化された水熱反応処理物から有価物を回収する回収工程とを備えた廃酵母や麦搾り滓等の食品系有機廃棄物の処理方法が報告されている。また、生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵によって処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法において、前記生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵設備に供給するのに先立ち、110〜160℃の亜臨界水処理温度で2.5〜10分間、該生ゴミ又は食品残渣を処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法などについても知られている。
特開2002−119937号公報 特開2002−102897号公報 特開2007−111673号公報
上記のように石油精製工程で発生する有機性廃棄物の処理方法において、生物処理単独では処理能力に限界があった。また、食品廃棄物等の有機性廃棄物処理をメタン発酵するに先立ち、亜臨界水で処理する方法については知られていたが、石油精製工程で発生するような石油分を多く含有する油分を含む有機性廃棄物を亜臨界水又は超臨界水により処理し、その後メタン発酵により処理する方法については、これまで長年にわたり、全く検討されておらず、その可能性についても未知のものであった。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、油分、特に石油分を含有する油分を一定量以上含む汚泥(有機性汚泥)を、安定して、低コストで効率良く処理することのできるメタン発酵処理方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、油分を一定量以上含む有機性汚泥は、特定の温度、圧力及び時間での亜臨界水による処理を行った後に、メタン発酵処理を行った場合に、当該有機性汚泥を効率良く発酵させることが可能であり、これによって低コストで迅速に有機性汚泥を処理できることを実験的に見出した。
従って、本発明は、以下の構成を有する。
〔1〕以下の工程を有する有機性汚泥の処理方法。
(1)汚泥1kgあたり油分50mg〜10000mgを含む有機性汚泥を亜臨界水で処理する工程
(2)(1)で得られた有機性汚泥の処理物をメタン発酵させる工程
〔2〕有機性汚泥が、製油所の廃水処理の工程から得られるものである前記〔1〕に記載の処理方法。
〔3〕有機性汚泥が、製油所廃棄物処理の工程における曝気槽から得られる余剰汚泥又は汚泥調合層から得られる含水汚泥である、前記〔2〕に記載の処理方法。
〔4〕有機性汚泥が、含水率95%以上である、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の処理方法。
〔5〕亜臨界水の処理が、温度120〜300℃、圧力0.2〜10MPaである前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の処理方法。
〔6〕亜臨界水又は超臨界水による処理時間が、1.5〜30分である前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の処理方法。
〔7〕メタン発酵の温度が、35〜55℃の範囲である、前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の処理方法。
本発明の油分を一定量以上含む有機性汚泥のメタン発酵処理方法によれば、有機性汚泥を、低コストで効率良く処理することができる。
本発明でいう油分を一定量以上含む有機性汚泥とは、例えば、製油所の廃水処理の工程で得られる汚泥が挙げられる。すなわち、石油の精製工程で発生する石油成分を含む廃水の処理施設において、通常活性汚泥による廃水処理が行われているが、ここで使われている活性汚泥を処理対象とする。従って、活性汚泥による処理を行うための活性汚泥処理設備で発生する活性汚泥(以下、余剰汚泥ともいう)、その汚泥と、排水処理の工程で発生する廃棄物とを混合・濃縮して得られる汚泥濃縮物(以下、含水汚泥ともいう)がこれに相当する。
図1に製油所の廃水処理設備の一例を模式図で示す。本発明で用いられる有機性汚泥は、具体的に、本模式図における活性汚泥処理設備から得られる余剰汚泥又は汚泥調合槽から得られる含水汚泥などが挙げられる。
本発明で処理される有機性汚泥は、汚泥1kg(含水ベース)あたり油分50mg〜10000mgを含む汚泥をいう。好ましくは、汚泥1kgあたり油分90mg〜6000mgであり、更に好ましくは、汚泥1kgあたり油分100mg〜5000mgである。有機性汚泥中の油分には、生活廃水由来の、例えば動植物油脂類などの油脂類なども含まれるが、石油の精製工程から発生する、種々の炭化水素を含む石油分が含まれる。製油所における有機性汚泥においては、石油分が主な油分である。
本発明の有機性汚泥の亜臨界水の処理は、温度120〜300℃、圧力0.2〜10MPaで行うことが望ましい。温度について、好ましくは140〜280℃、更に好ましくは170〜260℃、である。圧力について、好ましくは0.2〜9MPa、更に好ましくは0.8〜6MPa、である。水は亜臨界水領域になるとイオン積が増大することにより加水分解能力が増加し、250℃で最大になる。この為、温度が低いと有機性汚泥を低分子化するための加水分解能力が十分ではなく、260℃を超える領域では加水分解よりも熱分解反応が支配的となるためメタン発酵のために有用な有機酸類の生成が妨げられる。
本発明の有機性汚泥の亜臨界水の処理は、処理時間が、1.5〜30分であり、好ましくは2〜10分である。処理時間については、処理温度と密接な関係がある。処理温度が高温の時には短時間で加水分解反応が進行するため、処理時間も短時間でよいが、低温の時には処理時間を長くする必要がある。ただし、処理時間を短くしすぎると、プロセスの制御が難しくなる。
また、本発明で亜臨界水の処理を施す有機性汚泥は、含水率を80%以上とした状態で処理を行うことが好ましい。好ましくは、90%以上であり、更に好ましくは、95%以上である。含水率が低すぎると流動性が低下し、ハンドリングが難しく、含水率が高すぎると亜臨界水処理に要するエネルギーが増大する。
本発明でいうメタン発酵とは、有機物が種々の微生物に資化されてメタン(CH)に変換される一連の過程をいい、有機性汚泥の亜臨界水処理物が炭水化物、アミノ酸、脂肪酸などの水溶性低分子物質に分解される過程(可溶化過程)、さらに分解されて酢酸、プロピオン酸、酪酸などの低級脂肪酸を生成する過程、酢酸や水素ガスなどに分解される過程、酢酸や水素ガスからメタンが生成される過程等からなるものであり、嫌気性雰囲気下でメタン菌の作用によって発酵処理される過程をいう。本発明において行うメタン発酵は、温度が、好ましくは35〜60℃の範囲であり、更に好ましくは35〜45℃である。メタン発酵には35〜45℃で行う中温発酵と、50〜60℃で行う高温発酵があるが、本発明においてのメタン醗酵は中温発酵が望ましい。高温醗酵においては、メタン菌の活性が高い温度領域が狭く、より厳密な温度制御が必要になる他、高温に保持するために必要とされるエネルギー量が多くなり、結果的に経済性が低下する。
また、メタン発酵によって発生するメタンガスを主成分とするバイオガスは、有効に活用できることが望ましく、例えばエネルギー回収設備の発電装置などに供給され、発電や、熱の供給等に有効に活用することが望ましい。亜臨界水処理を行うための熱の供給に用いたり、石油の精製工程に利用することも望ましい。一方、メタン発酵により得られる残渣である消化液や消化汚泥は、消化液処理システムや液肥貯留設備に送られた後に、液肥や堆肥として農地還元されたり、河川放流や下水処理場への搬送がなされることになる。
本発明のメタン発酵処理方法によれば、油分を一定量以上含む有機性汚泥であっても、エネルギー源としてのメタンを回収しつつ低コストで効率良く処理することが可能になる。すなわち、本発明では、有機性汚泥をメタン発酵するのに先立ち、上述の特定の温度、圧力及び時間での亜臨界水の処理を前処理として行うため、亜臨界水の処理を行うことなくメタン発酵を行った場合と比較して、例えば5倍〜10倍程度のメタン発酵による処理速度と、例えば1.5倍〜2.5倍程度のメタン発酵によるガスの発生量を得ることができる。このように、石油成分を含むような有機性汚泥を、安価に効率良く処理することが可能になる。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実験方法〕
下記実施例1及び実施例2の実験方法を以下に示す。
1.有機性汚泥の採取
本発明の亜臨界水による処理を行う有機性汚泥として、余剰汚泥及び含水汚泥を用いた。これらは、図1に示す石油精製工程で発生する廃水処理設備の模式図において、それぞれ活性汚泥処理設備及び汚泥調合槽より採取した。上記汚泥性状の分析を以下に示す条件で行い、分析結果を表1に示す。
<分析条件>
油分(IR); 「TPH試験法」に準拠し、クロロトリフルオロエチレン・テロマーを溶剤として用い、IR法油分濃度計(堀場製作所製、OCMA−350型油分濃度計)により分析した。
水 分 ; 「底質調査方法」に準拠し、105℃×2時間の条件でおこなった。
強熱減量 ; 「底質調査方法」に準拠し、600℃×2時間の条件で行った。
2.有機性汚泥の亜臨界水による処理方法
反応管(内径6.4mm、外径9.5mm、肉厚1.6mm、長さ150mmのステンレス(SUS304)製パイプの両端にスウェージロック社製のキャップを付けたもの)にそれぞれの有機性汚泥を4g仕込み、密閉した後、後述する所定条件にて亜臨界水処理を実施した。
3.メタン発酵による処理方法
上記亜臨界水による処理を実施した反応物1mlに対し4mlのメタン生成菌(八木バイオエコロジーセンターの消化醗酵汚泥)を、アルミシール付きミニバイアル(22ml)に仕込み、バイアル中の気体を混合ガス(窒素80%、炭酸ガス20%)にて置換した後、37℃に保持したインキュベータにて培養を行ってメタン発酵による処理を行った。培養開始後(メタン発酵開始後)所定時間経過後のバイアル気相中のメタン生成量をガスクロマトグラフィーにて測定した。
〔実施例1〕
有機性汚泥として余剰汚泥を用いて、上記の亜臨界水による処理方法に従って、140℃、170℃、200℃、230℃、260℃の各温度で亜臨界水による処理を、2分間、又は10分間行った。亜臨界水による処理後、処理物に対して上記のメタン発酵による処理方法に従ってメタン発酵処理を行い、メタンガスの発生量を経時的に測定した。また、比較例として、亜臨界水による処理を行うことなく、同様にメタン発酵させてメタンの発生量を測定した(「未処理」として表す)。各条件の亜臨界水処理を行った後にメタン発酵を行った場合のメタン発生量の測定結果を、未処理の場合も含めて図4に示す。図中、メタン発生量は1バイアルあたりの発生量(絶対量)として示されている。
また、各亜臨界処理条件について、メタン発酵処理を170時間行った時点でのメタン発生量を、未処理の場合のメタン発生量を1とした相対値で示したものを、図2に示す。
〔実施例2〕
有機性汚泥として含水汚泥を用いて、実施例1と同様にして亜臨界水による処理、およびメタン発酵処理を行い、メタンガス発生量を測定した。比較例として、亜臨界水による処理を行うことなく、同様にメタン発酵させてメタンの発生量を経時的に測定した(「未処理」として表す)。
各条件の亜臨界水処理を行った後にメタン発酵を行った場合のメタン発生量の測定結果を、未処理の場合も含めて図5に示す。また、メタン発酵処理を170時間行った時点でのメタン発生量を、未処理の場合のメタン発生量を1とした相対値で示したものを、図3に示す。これらの結果から、油分を含む有機性汚泥を用いた本発明にかかる実施例(亜臨界水処理)では比較例(亜臨界水処理未処理)に比べて、概ね1.2〜2.5倍程度のメタンが発生しており、本発明の効果が顕著であることが判明した。
〔試験例1〕
亜臨界水処理による有機性汚泥の性状変化について
1.試験方法
有機性汚泥について170℃、200℃、230℃の各温度で亜臨界水による処理を10分間行った後、当該反応物を試験管に移し、n−ヘキサンを加え攪拌後遠心分離機にてn−ヘキサン相(n−C6相)、水相、固相に分離し、上層のn−ヘキサン相を回収することでn−ヘキサン溶解相を得た。n−ヘキサン相についてはn−ヘキサン蒸発後、また、固相については乾燥後重量測定するとともに、固相についてはC、H、N、Sの元素分析を実施し、測定結果を表2に示す。表中、wt%は全て仕込み量をベースに測定した。
2.試験結果
表2及び表3の固相の分析結果より、本発明の亜臨界水処理を行うことによって余剰汚泥については、固相が1/2〜1/3に減少し、また、含水汚泥についても4/5〜2/3に減少した。これらは、汚泥に含まれる有機物が亜臨界水処理により分解し可溶化したものと考えられる。また、亜臨界水処理を実施することで、n−ヘキサン相に抽出される油分が減少していることから、有機性汚泥に含有されていた油分が亜臨界水処理により加水分解され、水に可溶な物質になっていると考えられる。
また、水相について、液体クロマトグラフィーにより、アミノ酸および有機酸について分析を行ったところ、アミノ酸については、アスパラギン酸をはじめとする、各種アミノ酸の生成が認められ、また、有機酸についても、酢酸、蟻酸をはじめとする有機酸の生成が認められた。有機廃水汚泥に亜臨界水処理をすることにより、有機性汚泥に含まれていた有機物が低分子化されて、各種アミノ酸や有機酸などが生成されることによって、その後のメタン発酵を効率よく行うことができ、効率的にエネルギーを回収できることが分かる。
本発明のメタン発酵処理方法によれば、石油成分を含む有機性汚泥を、低コストで効率良く処理することができる。
本発明に用いる有機性汚泥の採取場所を示すための石油精製工程で発生する廃水処理設備の一例の模式図である。 各条件の亜臨界水処理を行った後にメタン発酵を170時間行った場合のメタン発生量の測定結果を示すグラフである(余剰汚泥の場合) 各条件の亜臨界水処理を行った後にメタン発酵を170時間行った場合のメタン発生量の測定結果を示すグラフである(含水汚泥の場合) 各条件の亜臨界水処理を行った後にメタン発酵を行った場合のメタン発生量の測定結果を示すグラフである(余剰汚泥の場合)。 各条件の亜臨界水処理を行った後にメタン発酵を行った場合のメタン発生量の測定結果を示すグラフである(含水汚泥の場合)。

Claims (7)

  1. 以下の工程を有する有機性汚泥の処理方法。
    (1)汚泥1kgあたり油分50mg〜10000mgを含む有機性汚泥を亜臨界水で処理する工程
    (2)(1)で得られた有機性汚泥の処理物をメタン発酵させる工程
  2. 有機性汚泥が、製油所の廃水処理の工程から得られるものである請求項1に記載の処理方法。
  3. 有機性汚泥が、製油所廃棄物処理の工程における曝気槽から得られる余剰汚泥又は汚泥調合層から得られる含水汚泥である、請求項2に記載の処理方法。
  4. 有機性汚泥が、含水率95%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の処理方法。
  5. 亜臨界水の処理が、温度120〜300℃、圧力0.2〜10MPaである請求項1〜4のいずれかに記載の処理方法。
  6. 亜臨界水による処理時間が、1〜30分である請求項1〜5のいずれかに記載の処理方法。
  7. メタン発酵の温度が、35〜55℃の範囲である、請求項1〜6のいずれかに記載の処理方法。

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