JP2009168682A - 食道癌の診断又は検出のための組成物及び方法 - Google Patents

食道癌の診断又は検出のための組成物及び方法 Download PDF

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基晩 鄭
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裕 嶋田
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Abstract

【課題】食道癌の診断に有用な組成物および食道癌の検出方法を提供する。
【解決手段】被験者由来の生体試料中の配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片のいずれか1つまたは複数を測定することを含む、食道癌を検出する方法、ならびに、食道癌を診断または検出するための組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、食道癌の診断又は検出に有用な組成物に関する。
本発明はまた、該組成物を使用した食道癌の検出方法に関する。
食道は咽頭と胃の間をつなぐ管腔状の臓器であり、大部分は胸腔、一部は頸部と腹腔に存在する。胸腔の上部では気管と脊椎の間にあり、下部では心臓、大動脈と肺に囲まれている。食道は口から食べた食物を胃に送る働きをする。
日本人の2001年のガンによる死亡率は10万人中238.8人である。死亡原因の中で食道癌が占める割合は年々増加しており、2001年度には男性では全癌死亡例の5.0%、女性では1.4%が食道癌であった。食道癌の発症年齢のピークは60〜70歳代にあり、男性に発症が多い。また喫煙、飲酒、熱い嗜好物などの環境要因が発生に密接に関連する。さらに食道壁内部や周辺は血管やリンパ管が豊富であるため、発生した癌の転移が多いことが知られている。
食道癌の治療は進行度(日本食道疾患研究会編 臨床・病理 食道癌取り扱い規約 1999年)や転移、全身状態を考慮して決定する。食道癌の標準的な治療法は日本食道疾患研究会編「食道癌治療ガイドライン」(2002年)に示されている。現在最も一般的な療法は手術療法であり、癌を含めた食道とリンパ節を含む周囲の組織を切除(リンパ節郭清)した上で、胃など他の臓器を用いて食道を再建する。ただし手術療法、特に広範囲のリンパ節郭清は患者に大きな負担を与え、手術後のQOL低下への配慮も必要である。粘膜内にとどまる早期の癌の場合には内視鏡的粘膜切除術が可能である場合がある。また根治療法、対症療法の両面から放射線照射が行われる場合がある。さらに手術療法や放射線療法と組み合わせて化学療法が行われる。化学療法では現在、5−fluorouracilとcisplatinの併用療法が最も有効であると考えられている。
食道癌は嚥下時の違和感、嚥下困難、胸骨後部痛や胸部違和感といった自覚症状を覚えた患者の受診によって発見されることが多い。しかしながらこれらの症状が発現するのは食道内で癌が成長した結果であり、自己所見による受診時に発見される癌はすでに食道壁外進展や転移が起こっており予後不良であることが多い。
食道癌は食道造影検査及び内視鏡検査と生検組織検査にて診断が確定される。生検標本は内視鏡検査時や手術時に採取され、病理標本を作製した上で病理組織学的分類によって診断される。生体組織中の食道癌細胞の有無、また食道癌細胞の転移の有無を短期間のうちに判断するために、病理組織標本による診断にかわる迅速で簡便な診断法の開発が求められている。
そこで、食道癌組織に特異的に含まれるマーカーを用いた診断方法が提案されている。これまでに食道癌の臨床検査用マーカーとして血清中のタンパク質マーカーであるSCC、CYFRA21−1、CEAなどが活用されているほか、特許文献1、2に記載のタンパク質などが報告されている。しかしこれらのマーカーは感度、特異度が乏しく、もっとも感度が高いとされているCYFRA21−1についても、その感度は33.9%(非特許文献1)から43.9%(非特許文献2)程度である。したがってこれらの血清中マーカー及びその組み合わせの検出によって食道癌細胞の存在の有無が確定されるという段階には至っていない。
一方、被験者より採取された生検試料に食道癌細胞が含まれているか否かを特異的に判断するための遺伝子を利用したマーカーとしては、染色体異常(例えば特許文献3,4参照)や遺伝子の後成的配列(例えば特許文献5)が開示されているほか、DNAチップによる網羅的遺伝子発現解析の結果が複数報告されている(例えば非特許文献3〜8参照)。さらに単独の遺伝子発現を指標としたマーカーとしては特許文献6、非特許文献9、10に示されるSPRR3遺伝子(Small proline―rich protein 3)、非特許文献11に示されるfgf3遺伝子、特許文献6、非特許文献12に示されるCSTB遺伝子(cystatin B、liver thiol proteinase inhibitor)、特許文献7に示されるUCP2遺伝子(mitochondrial uncoupling protein 2)、特許文献6に示されるUPK1A遺伝子(uroplakin 1A)、非特許文献13に示されるHSPA1B遺伝子(Heat Shock 70kDa Protein 1)などが報告されている。
特開2003-259872 特表2000-511536 特開2001-17200 特開2002-272497 特表2004-505612 国際公開第2003/042661号パンフレット 国際公開第2003/076594号パンフレット Nakamura,T.ら、1998、Diseases of the Esophagus、第11巻、p.35−39 Kawaguchi,Hら、2000、Cancer、第89巻、p.1413−1417 Luo, A.ら、2004年、Oncogene、第23巻、p.1291-1299 Zhi, H.ら、2003年、International Journal of Cancer、第106巻、p.327-333 Lu, J.ら、2001年、International Journal of Cancer、第91巻、p.288-294 Kazemi-Noureini,S.ら、2004年、World Journal of Gastroenterology 、第10巻、p.1716-1721 Xu, S.H.ら、2003年、World Journal of Gastroenterology 、第9巻、p.417-422 Su, H.ら、2003年、Cancer Research、第63巻、p.3872-3876 Chen, B.S. ら、2000年、Carcinogenesis、第21巻、p.2147-2150 Abraham, J.M.ら、1996年、Cell Growth & Differentiation、第7巻、p.855-860. Kitagawa, Y.ら、1991年、Cancer Research、第51巻、p.1504-1508 Shiraishi,T.ら、1998年、International Journal of Cancer、第79巻、p.175-178 Kawanishi,K.ら、1999年、Cancer、第85巻、p.1649-1657
しかしながら、上記の既存のマーカー、およびマーカー候補は特異性及び/又は感受性に乏しいことや、生体試料からのその効率的な検出方法が確立していないことから一般に臨床上の利用は行われておらず、より特異性及び感受性が高い食道癌のマーカーが切望されている。
本発明は、食道癌の診断に有用な組成物、および該組成物を用いた食道癌の検出方法を提供することを目的とする。
マーカー探索の方法としては、食道癌細胞と非癌細胞における遺伝子発現やタンパク質発現、又は細胞の代謝産物などの量を何らかの手段によって比較する方法や、食道癌患者と非癌患者の体液中に含まれる遺伝子、タンパク質、代謝産物などの量を測定する方法が挙げられる。
上記の課題を解決するために、本発明者らは、今回、食道癌患者と健常人の血漿について、食道癌患者にのみ特異的に検出されるか、あるいは健常人にのみ特異的に検出されるタンパク質マーカー群を見出した。
本発明は、以下の特徴を有する。
(1)被験者由来の生体試料中の配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片のいずれか1つまたは複数を測定することを含む、食道癌をインビトロで検出する方法。
(2)前記断片が、配列番号1〜19のいずれかで表されるポリペプチドのアミノ酸配列において、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、(1)に記載の方法。
(3)前記ポリペプチド、その変異体またはその断片の量またはその存在を測定する、(1)または(2)に記載の方法。
(4)前記ポリペプチド、その変異体またはその断片の量が、対照試料のものと比べて有意に増大しているか、あるいは有意に減少していることを指標にする、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)前記ポリペプチド、その変異体またはその断片の測定が免疫学的方法によるものである、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6)前記測定が、前記ポリペプチド、その変異体またはその断片と結合可能な物質を用いて行われる、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7)前記結合可能な物質が抗体またはその断片である、(6)に記載の方法。
(8)前記抗体が標識されている、(7)に記載の方法。
(9) 前記ポリペプチド、その変異体またはその断片と特異的に結合する抗体またはその断片を用いて、前記試料中の該ポリペプチド、その変異体またはその断片のうちの1つまたは複数の量または存在を免疫学的に測定し、該ポリペプチド、その変異体またはその断片の量が対照試料のものと比べて増大あるいは減少していることを指標にするか、あるいは該ポリペプチド、その変異体またはその断片が前記試料または対照試料のいずれか一方にのみ存在していること、を指標にして食道癌を検出することを含む、(1)〜(8)のいずれかに記載の方法。
(10)前記試料が血液、血漿、血清または尿である、(1)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(11)前記試料が食道由来の組織または細胞である、(1)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(12)前記抗体が、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体である、(7)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(13)配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片の少なくとも1つと特異的に結合する、抗体もしくはその断片またはそれらの化学修飾誘導体のうちの1つまたは複数を含む、食道癌の診断または検出のための組成物。
(14)前記ポリペプチドの断片が、配列番号1〜19のいずれかで表されるポリペプチドのアミノ酸配列において、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、(13)記載の組成物。
(15)前記ポリペプチドの断片が、少なくとも7個のアミノ酸からなるエピトープを含む、(13)または(14)に記載の組成物。
(16)キットの形態である、(13)〜(15)のいずれかに記載の組成物。
(17)(13)〜(16)のいずれかに記載の組成物の、被験者における食道癌のインビトロ検出のための使用方法。
本明細書中で使用する用語は、以下の定義を有する。
本明細書において「化学修飾誘導体」は、酵素、蛍光団、放射性同位元素などのラベルによるラベル化誘導体、あるいはアセチル化、グリコシル化、リン酸化、硫酸化などの化学修飾を含む誘導体を意味する。
本明細書において「診断又は検出のための組成物」とは、食道癌の罹患の有無、罹患の程度もしくは改善の有無や改善の程度を診断または検出するために、あるいは食道癌の予防、改善又は治療に有用な候補物質をスクリーニングするために、直接的又は間接的に使用しうるものをいう。
本明細書において検出・診断対象となる「生体試料」とは、食道癌の発生にともない発現量が増加あるいは減少する標的ポリペプチドを含有する、またはその含有が疑われる、生体から採取された試料をいう。
本明細書において「特異的に結合する」とは、抗体またはその断片が、本発明における食道癌マーカーである標的ポリペプチド、その変異体またはその断片とのみ抗原-抗体複合体を形成し、他のペプチド性またはポリペプチド性物質とは該複合体を実質的に形成しないことを意味する。ここで、「実質的」とは、程度は小さいが非特異的な複合体形成が起こり得ることを意味する。
本明細書において「エピトープ」とは、本発明の標的ポリペプチド、その変異体またはその断片において、抗原性または免疫原性を有する部分アミノ酸領域(抗原決定基)指す。エピトープは通常、少なくとも5アミノ酸、好ましくは少なくとも7アミノ酸または少なくとも8アミノ酸、より好ましくは少なくとも10アミノ酸からなる。
本発明における食道癌マーカーは、食道癌患者の血液などの生体試料中に見出されるが、健常人のそれにはほとんど、または全く見出されないか、あるいは逆に健常人の生体試料にのみ見出され、食道癌患者のそれにはほとんど、または全く見出されないため、単に該マーカーの存在または量を指標にすることによって、例えば血液を用いて、容易に食道癌を検出することができるという格別の作用効果を有する。
以下に本発明をさらに具体的に説明する。
<食道癌マーカー>
本発明の食道癌の診断または検出のための組成物を使用して食道癌をインビトロで検出するための食道癌マーカーは、配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片である。
本発明の配列番号1〜19のポリペプチドを、その遺伝子名(GenBank登録名)およびタンパク質番号(Swissprot登録番号)、ならびにそれらの特性とともに下記の表1に示す。これらのポリペプチドのうち、配列番号1〜6で表されるポリペプチドは、食道癌患者血漿中に特異的に検出され、健常者の血漿には検出されないか、または食道癌患者血漿に比べて検出される量が有意に減少していた。また、配列番号7〜19で表されるポリペプチドは、健常者血漿中に特異的に検出され、食道癌患者の血漿には検出されないか、または健常人血漿に比べて検出される量が有意に減少していた。なお、これらのポリペプチドおよび/または遺伝子(cDNA)のアミノ酸配列またはヌクレオチド(もしくは、塩基)配列は、NCBI、GenBank、Swissprot等のデータバンクにアクセスすることによって入手可能である。
Figure 2009168682
また、本発明における上記ポリペプチドの断片は、該ポリペプチドのアミノ酸配列の少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも15個、好ましくは少なくとも20個、少なくとも25個、より好ましくは少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも200個の連続するアミノ酸残基からなり、1個または複数のエピトープを保持する。このような断片は、本発明に関わる抗体またはその断片と免疫特異的に結合することができるものである。上記ポリペプチドが、例えば血液中に存在する場合には、そこに存在するプロテアーゼやペプチダーゼなどの酵素によって切断され断片化されて存在することが想定される。
また、後述の実施例1に示すように、本発明において、配列番号20〜23で表されるポリペプチドは、健常者に比べて食道癌患者の生体試料中に特に高いレベルで検出されていた。また、配列番号24〜41で表されるポリペプチドは、逆に食道癌患者に比べて健常者の生体試料中に特に高いレベルで検出されていた。これらのポリペプチドは、配列番号1〜3、7〜11、13、15〜17、19で表されるポリペプチドの断片であり、従って、これらの配列番号20〜41で表されるポリペプチド、およびそれらを内部に持つ断片は食道癌マーカーとしてより好ましく用いられる。下記表2に、配列番号20〜41のポリペプチドを、配列番号1〜3、7〜11、13、15〜17、19で表されるポリペプチドのどの部分に相当するかと共に記す。
また、配列番号26〜28のアミノ酸配列、および配列番号36、37のアミノ酸配列は、それぞれ、配列番号9のアミノ酸配列、および配列番号13のアミノ酸配列のなかで、ほぼあるいは完全に連続的に出現している。したがって、配列番号26〜28のアミノ酸配列を連結した配列、すなわち配列番号9の第328番目のスレオニンから第363番目のアルギニンまでの配列、および、配列番号36、37で表されるアミノ酸配列を連結した配列、すなわち配列番号13の第5番目のアラニンから第30番目のリジンまでの配列、のそれぞれで表されるポリペプチド、およびそれらを内部に持つ断片も食道癌マーカーとしてより好ましく用いられる。
Figure 2009168682
本発明において食道癌検出のための上記標的ポリペプチドはいずれも、食道癌患者において、血液などの生体試料中の該ポリペプチドのレベルが、健常人と比べて食道癌に罹患した被験者において有意にまたは格別に高い、あるいは低いことによって特徴付けられる。
本発明におけるポリペプチドは、例えば当業界で慣用の技術である、固相合成等の化学合成法、またはDNA組換え技術によって作製することができる。手順や精製の簡易さの点で、DNA組換え技術の使用が好ましい。
はじめに本発明におけるポリペプチドの部分配列をコードするポリヌクレオチド配列を、DNA自動合成装置を用いて化学的に合成する。この合成には一般にホスホアミダイト法が使用され、この方法によって約100塩基までの一本鎖DNAを自動合成することができる。DNA自動合成装置は、例えばPolygen社、ABI社などから市販されている。
得られたポリヌクレオチドをプローブまたはプライマーとして用いて、周知のcDNAクローニングによって、具体的には、標的である上記遺伝子が発現される食道組織などの生体組織から抽出した全RNAをオリゴdTセルロースカラムで処理して得られるポリA(+)RNAからRT−PCR法によってcDNAライブラリーを作製し、このライブラリーからハイブリダイゼーションスクリーニング、発現スクリーニング、抗体スクリーニングなどのスクリーニングによって、目的のcDNAクローンを得る。必要に応じて、cDNAクローンをさらにPCR法によって増幅することもできる。これによって目的の遺伝子に対応するcDNAを得ることができる。
プローブ又はプライマーは、配列番号1〜19に示されるポリペプチド配列に基づいて15〜100塩基の連続する配列の中から選択し、上記のようにして合成しうる。また、cDNAクローニング技術は、例えばSambrook,J.および Russel,D.著、Molecular Cloning, A LABORATORY MANUAL、Cold Spring Harbor Laboratory Press、2001年1月15日発行、の第1巻7.42〜7.45、第2巻8.9〜8.17に記載されている。
次に、上記のようにして得られたcDNAクローンを発現ベクターに組み込み、該ベクターによって形質転換又はトランスフェクションされた原核又は真核宿主細胞を培養することによって該細胞又は培養上清から目的のポリペプチドを得ることができる。このとき、目的の成熟ポリペプチドをコードするDNAの5’末端に、分泌シグナル配列をコードするヌクレオチド配列をフランキングすることによって細胞外に成熟ポリペプチドを分泌させることができる。
ベクター及び発現系はNovagen社、宝酒造、第一化学薬品、Qiagen社、Stratagene社、Promega社、Roche Diagnositics社、Invitrogen社、Genetics Institute社、Amersham Bioscience社などから入手可能である。宿主細胞としては、細菌などの原核細胞(例えば大腸菌、枯草菌)、酵母(例えばサッカロマイセス・セレビシアエ)、昆虫細胞(例えばSf細胞)、哺乳動物細胞(例えばCOS、CHO、BHK、NIH3T3など)などを用いることができる。ベクターには、該ポリペプチドをコードするDNAの他に、調節エレメント、例えばプロモーター(例えばlacプロモーター、trpプロモーター、Pプロモーター、Pプロモーター、SV40ウイルスプロモーター、3−ホスホグリセレートキナーゼプロモーター、解糖系酵素プロモーターなど)、エンハンサー、ポリアデニル化シグナルおよびリボソーム結合部位、複製開始点、ターミネーター、選択マーカー(例えばアンピシリン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子などの薬剤耐性遺伝子;LEU2、URA3などの栄養要求性マーカーなど)などを含むことができる。
また、ポリペプチドの精製を容易にするために、標識ペプチドをポリペプチドのC末端またはN末端に結合させた融合ポリペプチドの形態で発現産物生成させることもできる。代表的な標識ペプチドには、6〜10残基のヒスチジンリピート(Hisタグ)、FLAG、mycペプチド、GSTポリペプチド、GFPポリペプチドなどが挙げられるが、標識ペプチドはこれらに限られるものではない。
標識ペプチドを付けずに本発明に係るポリペプチドを生産した場合には、その物理的または化学的性質を利用して、当業者に周知の手段により該ポリペプチドを精製、単離することができる。その精製法として例えばイオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、等電点クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、電気泳動、硫安分画、塩析、塩溶、限外ろ過、透析などの方法を1つまたは複数組み合わせる方法を挙げることができる。さらにまた、該ポリペプチドにヒスチジンリピート、FLAG、myc、GST、GFP、といった標識ペプチドを付けている場合には、一般に用いられるそれぞれの標識ペプチドに適したアフィニティークロマトグラフィーによる方法を挙げることができる。この場合、単離・精製が容易となるような発現ベクターを構築するとよい。特にポリペプチドと標識ペプチドとの融合ポリペプチドの形態で発現するように発現ベクターを構築し、遺伝子工学的に当該ポリペプチドを調製すれば、単離・精製も容易である。
本発明における上記ポリペプチドには、その変異体も含まれる。「変異体」とは、配列番号1〜19で表されるアミノ酸配列又はその部分配列において1以上、好ましくは1もしくは数個、のアミノ酸の欠失、置換、付加又は挿入を含む変異体、あるいは該アミノ酸配列又はその部分配列と約80%以上、約85%以上、好ましくは約90%以上、より好ましくは約95%以上、約97%以上、約98%以上、約99%以上の%同一性を示す変異体を意味する。このような変異体には、例えば、ヒトと異なる哺乳動物種のホモログ、同種の哺乳動物(例えば人種)間での多型性変異に基づく変異体などの天然変異体が含まれる。
ここで、「数個」とは、約10、9、8、7、6、5、4、3又は2個の整数を指す。
また、「%同一性」は、上記のBLASTやFASTAによるタンパク質または核酸のホモロジー検索プログラムを用いて、ギャップを導入してまたはギャップを導入しないで、決定することができる(Karlin,S.ら、1993年、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、第90巻、p.5873-5877;Altschul,S.F.ら、1990年、Journal of Molecular Biology、第215巻、p.403−410;Pearson,W.R.ら、1988年、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、第85巻、p.2444-2448;高木利久・金久實編、ゲノムネットのデータベース利用法(第2版)1998年、共立出版社)。
<食道癌の診断または検出のための組成物>
本発明は、配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片と特異的に結合する、抗体もしくはその断片、またはそれらの化学修飾誘導体のうちの1つまたは複数を含む、食道癌の診断または検出のための組成物を提供する。
さらに、より好ましくは、本発明における食道癌の診断または検出のための組成物は、配列番号1〜19で表されるポリペプチドの断片であり、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片と特異的に結合可能な抗体またはその断片、またはそれらの化学修飾誘導体のうちの1つまたは複数を含む組成物である。
食道癌マーカーであるポリペプチドを認識する抗体は、抗体の抗原結合部位を介して、該ポリペプチドに特異的に結合し得るものである。本発明で使用しうる抗体は、配列番号1〜19のアミノ酸配列を有するポリペプチド、その変異体またはその断片、あるいはその融合ポリペプチドを1または複数の免疫原として使用して慣用の技術によって作製することができる。免疫原として用いられるこれらのポリペプチド、断片、変異体または融合ポリペプチドは、配列番号1〜19で表される各ポリペプチドのアミノ酸配列において、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも15個、好ましくは少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも200個の連続するアミノ酸残基からなるポリペプチド断片、または配列番号1〜19で表される各ポリペプチド全長からなる。また、より好ましくは、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である。
これらのポリペプチド、断片、変異体または融合ポリペプチドは、抗体形成を引き出すエピトープを含むが、これらエピトープは、直鎖でもよいし、より高次構造(断続的)でもよい。なお、該エピトープは、当該技術分野に知られるあらゆるエピトープ解析法、例えばファージディスプレイ法、リバースイムノジェネティックス法など、によって同定できる。
本発明における抗体としては、抗血清、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、一本鎖抗体、ヒト型抗体、ヒト抗体、などがあげられるが、これらに限定されない。
本発明で使用しうる抗体は、いずれのタイプ、クラス、サブクラスも含まれるものとする。そのような抗体には、例えばIgG、IgE、IgM、IgD、IgA、IgY、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2などが含まれる。
さらにまた、本発明に係るポリペプチドによってあらゆる態様の抗体が誘導される。該ポリペプチドの全部もしくは一部またはエピトープが単離されていれば、慣用技術を用いてポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体のいずれも作製可能である。方法には例えば、Kennetら(監修),Monoclonal Antibodies,Hybridomas: A New Dimension in Biological Analyses,Ple num Press,New York,1980に挙げられた方法がある。
ポリクローナル抗体は、鳥類(例えば、ニワトリなど)、哺乳動物(例えば、ウサギ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ネズミなど)などの動物に本発明に係るポリペプチドを免疫することによって作製することができる。目的の抗体は、免疫された動物の血液から、硫安分画、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーなどの手法を適宜組み合わせて精製することができる。
モノクローナル抗体は、各ポリペプチドに特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株を、慣用技術によってマウスにおいて産生することを含む手法によって得ることができる。こうしたハイブリドーマ細胞株を産生するための1つの方法は、動物を本発明に係るポリペプチドで免疫し、免疫された動物から脾臓細胞を採取し、該脾臓細胞を骨髄腫細胞株に融合させ、それによりハイブリドーマ細胞を生成し、そして該ポリペプチドに結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株を同定することを含む。モノクローナル抗体は、慣用技術によって回収可能である。
モノクローナルおよびポリクローナル抗体の作製について以下に詳しく説明する。
A.モノクローナル抗体の作製
(1)免疫及び抗体産生細胞の採取
上記のようにして得られた免疫原を、哺乳動物、例えばラット、マウス(例えば近交系マウスのBalb/c)、ウサギなどに投与する。免疫原の1回の投与量は、免疫動物の種類、投与経路などにより適宜決定されるものであるが、動物1匹当たり約50〜200μgとされる。免疫は主として皮下、腹腔内に免疫原を注入することにより行われる。また、免疫の間隔は特に限定されず、初回免疫後、数日から数週間間隔で、好ましくは1〜4週間間隔で、2〜10回、好ましくは3〜4回追加免疫を行う。初回免疫の後、免疫動物の血清中の抗体価の測定をELISA(Enzyme−Linked Immuno Sorbent Assay)法などにより繰り返し行い、抗体価がプラトーに達したときは、免疫原を静脈内または腹腔内に注射し、最終免疫とする。そして、最終免疫の日から2〜5日後、好ましくは3日後に、抗体産生細胞を採取する。抗体産生細胞としては、脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢血細胞等が挙げられるが、脾臓細胞または局所リンパ節細胞が好ましい。
(2)細胞融合
各タンパク質に特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株は、慣用的技術によって産生し、そして同定することが可能である。こうしたハイブリドーマ細胞株を産生するための1つの方法は、動物を本発明のポリペプチドで免疫し、免疫された動物から脾臓細胞を採取し、該脾臓細胞を骨髄腫細胞株に融合させ、それによりハイブリドーマ細胞を生成し、そして該酵素に結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株を同定することを含む。抗体産生細胞と融合させる骨髄腫細胞株としては、マウスなどの動物の一般に入手可能な株化細胞を使用することができる。使用する細胞株としては、薬剤選択性を有し、未融合の状態ではHAT選択培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミンを含む)で生存できず、抗体産生細胞と融合した状態でのみ生存できる性質を有するものが好ましい。また株化細胞は、免疫動物と同種系の動物に由来するものが好ましい。骨髄腫細胞株の具体例としては、BALB/cマウス由来のヒポキサンチン・グアニン・ホスホリボシル・トランスフェラーゼ(HGPRT)欠損細胞株であるP3X63−Ag.8株(ATCC TIB9)などが挙げられる。
次に、上記骨髄腫細胞株と抗体産生細胞とを細胞融合させる。細胞融合は、血清を含まないDMEM、RPMI−1640培地などの動物細胞培養用培地中で、抗体産生細胞と骨髄腫細胞株とを約1:1〜20:1の割合で混合し、細胞融合促進剤の存在下にて融合反応を行う。細胞融合促進剤として、平均分子量1500〜4000ダルトンのポリエチレングリコール等を約10〜80%の濃度で使用することができる。また場合によっては、融合効率を高めるために、ジメチルスルホキシドなどの補助剤を併用してもよい。さらに、電気刺激(例えばエレクトロポレーション)を利用した市販の細胞融合装置を用いて抗体産生細胞と骨髄腫細胞株とを融合させることもできる。
(3)ハイブリドーマの選別及びクローニング
細胞融合処理後の細胞から目的とするハイブリドーマを選別する。その方法として、細胞懸濁液を、例えばウシ胎児血清含有RPMI−1640培地などで適当に希釈後、マイクロタイタープレート上に200万個/ウェル程度まき、各ウェルに選択培地を加え、以後適当に選択培地を交換して培養を行う。培養温度は、20〜40℃、好ましくは約37℃である。ミエローマ細胞がHGPRT欠損株またはチミジンキナーゼ欠損株のものである場合には、ヒポキサンチン・アミノプテリン・チミジンを含む選択培地(HAT培地)を用いることにより、抗体産生能を有する細胞と骨髄腫細胞株のハイブリドーマのみを選択的に培養し、増殖させることができる。その結果、選択培地で培養開始後、約14日前後から生育してくる細胞をハイブリドーマとして得ることができる。
次に、増殖してきたハイブリドーマの培養上清中に、目的とする抗体が存在するか否かをスクリーニングする。ハイブリドーマのスクリーニングは、通常の方法に従えばよく、特に限定されない。例えば、ハイブリドーマとして生育したウェルに含まれる培養上清の一部を採取し、酵素免疫測定法(EIA:Enzyme Immuno Assay、及びELISA)、放射性免疫測定法(RIA:Radio Immuno Assay)等によって行うことができる。融合細胞のクローニングは、限界希釈法等により行い、最終的にモノクローナル抗体産生細胞であるハイブリドーマを樹立する。ハイブリドーマは、RPMI−1640、DMEM等の基本培地中での培養において安定であり、本発明のポリペプチド性癌マーカーと特異的に反応するモノクローナル抗体を産生、分泌するものである。
(4)抗体の回収
モノクローナル抗体は、慣用的技術によって回収可能である。すなわち樹立したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取する方法として、通常の細胞培養法または腹水形成法等を採用することができる。細胞培養法においては、ハイブリドーマを10% ウシ胎児血清含有RPMI−1640培地、MEM培地または無血清培地等の動物細胞培養培地中で、通常の培養条件(例えば37℃、5%CO濃度)で2〜10日間培養し、その培養上清から抗体を取得する。腹水形成法の場合は、ミエローマ細胞由来の哺乳動物と同種系動物の腹腔内にハイブリドーマを約1000万個投与し、ハイブリドーマを大量に増殖させる。そして、1〜2週間後に腹水または血清を採取する。
上記抗体の採取方法において、抗体の精製が必要とされる場合は、硫安塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィーなどの公知の方法を適宜に選択して、またはこれらを組み合わせることにより、精製された本発明のモノクローナル抗体を得ることができる。
B.ポリクローナル抗体の作製
ポリクローナル抗体を作製する場合は、前記と同様に動物を免疫し、最終の免疫日から6〜60日後に、酵素免疫測定法(EIA及びELISA)、放射性免疫測定法(RIA)等で抗体価を測定し、最大の抗体価を示した日に採血し、抗血清を得る。その後は、抗血清中のポリクローナル抗体の反応性をELISA法などで測定する。
また本発明においては、上記抗体の抗原結合断片も使用しうる。慣用的技術によって産生可能な抗原結合断片の例には、FabおよびFab’、F(ab’)、Fv、scFv、dsFvなどの断片が含まれるが、これらに限定されない。遺伝子工学技術によって産生可能な抗体断片および誘導体もまた含まれる。そのような抗体には、例えば合成抗体、組換え抗体、多重特異性抗体(二重特異性抗体を含む)、単鎖抗体などが含まれる。
本発明の抗体は、in vitro及びin vivoのいずれにおいても、本発明において、ポリペプチドまたはその(ポリ)ペプチド断片の存在を検出するためのアッセイに使用可能である。アッセイにおける特異的検出を可能にするために、モノクローナル抗体の使用が好ましいが、ポリクローナル抗体であっても、精製ポリペプチドを結合したアフィニティーカラムに抗体を結合させることを含む、いわゆる吸収法によって、特異抗体を得ることができる。
したがって、本発明の組成物は、配列番号1〜19のポリペプチド、その変異体、またはその断片と特異的に結合可能な抗体またはその断片を少なくとも1つ含む、好ましくは複数種、より好ましくは全ての種類を含むことができる。さらに、より好ましくは、本発明の組成物は、配列番号1〜19で表されるポリペプチドの断片であり、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片と特異的に結合可能な抗体またはその断片を少なくとも1つ含む、好ましくは複数種、より好ましくは全ての種類を含むことができる。
好ましくは、本発明の組成物はキットの形態である。このようなキットにおいては、上記の各ポリペプチドに特異的に結合可能な抗体またはその断片を、それぞれ個別に、あるいは適宜混合して混合物として、個別の容器(例えばバイアルなど)に入れて包装することができる。抗体またはその断片は、固相担体に結合されていてもよいしまたは遊離の形態でもよく、固相担体に結合される場合、例えばポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルトルエン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリメタクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ラテックス、アガロース、セルロース、セファロース、ガラス、金属、セラミックス、磁性体等の材質からなるマルチウエルプレート、ビーズ、試験管、スティック、試験片などの形状の固相担体上に抗体またはその断片を付着または結合させてもよい。
本発明で使用される抗体またはその断片には、必要に応じてラベル、例えば蛍光団、酵素、放射性同位元素などを結合させてもよいし、あるいは二次抗体にこのようなラベルを結合してもよい。
蛍光団には、例えばフレオロレセインとその誘導体、ローダミンとその誘導体、ダンシルクロリドとその誘導体、ウンベリフェロンなどが含まれる。
酵素には、例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコースオキシダーゼ、乳酸脱水素酵素、アミラーゼなどが含まれる。
放射性同位元素には、例えばヨウ素(131I、125I、123I、121I)、リン(32P)、イオウ(35S)、金属類(例えば68Ga、67Ga、68Ge、54Mn、99Mo、99Tc、133Xeなど)、トリチウムなどが含まれる。
その他のラベルには、例えばNADH、FMNH2−、アクリジニウムエステル、ルミノールなどの発光物質、ルシフェラーゼ、ルシフェリンなどの生物発光物質などが含まれる。
また、必要に応じて、アビジン−ビオチン系またはストレプトアビジン−ビオチン系を利用することも可能であり、この場合、本発明の抗体またはその断片に例えばビオチンを結合することもできる。
本発明のキットは、標識二次抗体、担体、洗浄バッファー、試料希釈液、酵素基質、反応停止液、精製された標準物質としてのマーカーポリペプチド、使用説明書、等をさらに含むことができる。
<食道癌の検出>
本発明によれば、上記食道癌マーカーと結合可能な物質を用いて、被験者由来の生体試料中の配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片、好ましくはそのうちの1つまたは複数について、その量または存在を調べることを含む方法によって、食道癌を検出することができる。本発明の方法によって、被験者の生体試料中に配列番号1〜6で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片が検出されるか、又は対照と比べてそれらのポリペプチド、その変異体またはその断片の発現量が有意に高いと判定されるとき、あるいは配列番号7〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片が検出されないか、又は対照と比べてそれらのポリペプチド、その変異体またはその断片の発現量が有意に低いと判定されるときには、被験者は食道癌に罹患していると診断しうる。
また、より好ましくは、配列番号1〜19で表されるポリペプチドの断片であり、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片、のいずれか1つまたは複数について、その量または存在を調べることを含む方法によって、食道癌を検出することができる。本発明の方法によって、被験者の生体試料中に配列番号20〜23で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片が検出されるか、又は対照と比べてそれらのポリペプチド、その変異体またはその断片の発現量が有意に高いと判定されるとき、あるいは配列番号24〜41で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片が検出されないか、又は対照と比べてそれらのポリペプチド、その変異体またはその断片の発現量が有意に低いと判定されるときには、被験者は食道癌に罹患していると診断しうる。
本発明の方法では、上記食道癌マーカーの検出は、単一のマーカーでもよいが、好ましくは複数、例えば2以上、3以上、4以上、5以上から39、40または41以下のマーカーについて行うのがよい。これは、予期せぬ非特異的複合体の検出、言い換えれば誤診、を回避するためである。また、本発明における食道癌マーカーを、当業者に知られている他の癌の診断マーカーと組合せて利用してもよい。
本発明の組成物は、食道癌の診断、判定又は検出、すなわち罹患の有無や罹患の程度の診断、のために有用である。食道癌の診断においては、正常組織(または細胞)、非癌組織(または細胞)、正常体液などの対照との比較を行い、被験者の生体試料中の上記食道癌マーカーの存在または量を検出し、その存在または量の差が有意であれば、被験者について食道癌の罹患が疑われる。
本発明方法で用いられる検体試料としては、例えば食道組織、その周辺組織、食道細胞、あるいは体液、例えば血液、血清、血漿、食道液、尿などである。被験者の生体組織は、バイオプシーなどで採取するか、もしくは手術によって得ることができる。
本発明において、被験者とは、ヒトを含む哺乳動物、好ましくはヒトである。
上記食道癌マーカーと結合可能な物質は、例えば上記抗体またはその断片、アプタマー、Affibody(Affibody社商標)、それぞれの食道癌マーカーの受容体、それぞれの食道癌マーカーの特異的作用阻害物質、それぞれの食道癌マーカーの特的作用活性化物質などを含み、好ましくは抗体もしくはその断片、またはそれらの化学修飾誘導体である。
本発明の実施形態において、測定は、慣用の酵素又は蛍光団で必要により標識した抗体又は断片と、組織切片又はホモゲナイズした組織または体液とを接触させる工程、抗原−抗体複合体を定性的に又は定量的に測定する工程を含むことができる。検出は、例えば免疫電顕により標的ポリペプチドの存在とレベルを測定する方法、酵素抗体法(例えばELISA)、蛍光抗体法、放射性免疫測定法、均一法、不均一法、固相法、サンドイッチ法などの慣用法によって標的ポリペプチドの存在またはレベルを測定する方法などによって行うことができる。さらにまた、本発明においては、本発明の抗体と、試料中の標的ポリペプチドとの反応を容易に検出するために、本発明の抗体を標識することにより該反応を直接検出するか、または標識二次抗体を用いることにより間接的に検出する。本発明の検出方法については、感度の点で、後者の間接的検出を利用することが好ましい。
上記の食道癌マーカーの種類に応じて、被験者から得られた体液または食道癌組織もしくは細胞、好ましくは血液、において、標的ポリペプチドが存在あるいは消失している場合、あるいは対照と比較して標的ポリペプチドのレベルが有意に増大または減少している場合、食道癌であると決定する。ここで、「有意に」とは、統計学的有意差があることを意味する。
免疫学的方法に代わる測定方法として、質量分析法を用いる方法が含まれる。この方法は、具体的には実施例に記載される手法で行うことができる。すなわち、生物試料、例えば血清または血漿をフィルターでろ過して夾雑物を除き、緩衝液(例えばpH約8)で希釈して約10mg/ml〜約15mg/mlの濃度に調整したのち、分子量5万以上のタンパク質を除去可能な中空糸フィルター(下記参考例(1))または遠心型平膜フィルターを通して分子量分画し、画分をプロテアーゼ(例えばトリプシン)で処理してペプチド化し、これを質量分析計(マトリックス支援レーザー脱離イオン化法、またはエレクトロスプレーイオン化法を利用したタイプ)に掛けて、目的のポリペプチド由来の特定ピークの質量/荷電数と強度に基づいて、食道癌摘出手術前の患者と健常人の間における試料中のポリペプチドの存在量の差異を測定することができる。
本発明を以下の実施例によってさらに具体的に説明する。しかし、本発明は、この実施例によって制限されないものとする。
<参考例>
(1)中空糸フィルターの作製
分画分子量約5万の孔径を膜表面に有するポリスルホン中空糸を100本束ね、中空糸中空部を閉塞しないようにエポキシ系ポッティング剤で両末端をガラス管に固定し、ミニモジュールを作成した。該ミニモジュール(モジュールA)は血清または血漿中の高分子量タンパク質の除去に用いられ、その直径は約7mm、長さは約17cmである。同様に低分子量タンパク質の濃縮に用いられるミニモジュール(モジュールB)を分画分子量約3千の孔径の膜を用いて作成した。ミニモジュールは片端に中空糸内腔に連結する入口があり、反対側の端は出口となる。中空糸入口と出口はシリコンチューブによる閉鎖循環系流路であり、この流路内を液体がペリスタポンプに駆動されて循環する。また、中空糸外套のガラス管には、中空糸から漏出してきた液体を排出するポートを備え、1つモジュールセットが構成される。流路途中にT字のコネクターによって、モジュールを連結し、モジュールA3本と、モジュールB1本をタンデムに連結してひとつの中空糸フィルターとした。この中空糸フィルターを蒸留水にて洗浄し、PBS(0.15mM NaClを含むリン酸緩衝液、pH7.4)水溶液を充填した。分画原料の血清または血漿は該中空糸フィルターの流路入口から注入され、分画・濃縮後に流路出口から排出される。該中空糸フィルターに注入された血清または血漿は、モジュールA毎に分子量約5万で分子篩いがかかり、分子量5万よりも低分子の成分はモジュールBで濃縮され、調製されるようになっている。
<実施例1>
(1)健常人および食道癌患者血漿のタンパク質同定
50〜70歳代の摘出手術前の食道癌患者19名、および同年代の健常人8名からEDTA血漿を得て、それぞれの血漿について測定を行った。血漿をポアサイズ0.22μmのフィルターでろ過して夾雑物質を取り除き、タンパク質濃度50mg/mLとなるように調整した。この血漿をさらに25mM重炭酸アンモニウム溶液(pH8.0)12.5mg/mLに希釈し、参考例(1)に示した中空糸フィルターによって分子量による分画を行った。分画後の血漿サンプル(全量1.8mL、最大250μgのタンパク質を含む)をProteomeLab(登録商標)PF2D System(Beckman Coulter社)逆相クロマトグラフィーで7分画に分離し、それぞれのフラクションを凍結乾燥した後、100μLの25mM重炭酸アンモニウム溶液(pH8.0)に再溶解した。このサンプルについて、総タンパク質の50分の1量のトリプシンで37℃、2〜3時間の条件で消化し、ペプチド化を行った。各分画のペプチドをさらにイオン交換カラム(KYAテクノロジーズ)によって4分画化した。その各々の分画を、逆相カラム(KYAテクノロジーズ)でさらに分画し、溶出されてきたペプチドについて、オンラインで連結された質量分析計Q−TOF Ultima(Micromass社)を用いて、サーベイスキャンモードで測定した。
当該分野においては通常、測定を行う際に標準物質を用いることによって質量/電荷比の補正を行うが、さらに本発明における解析では、さらにそれに加えて、通常血液タンパク質として必ず検出されるアルブミン、α−フィブリノーゲンなどのいくつかのタンパク質を内部標準とし、それらのタンパク質の理論質量の値を用いて、測定データの再補正を行うことで、データのさらなる精密化を図った。そのようにして精密化を行ったデータについて、タンパク質解析ソフトMASCOTを用いて、データの解析を行った。血液タンパク質を同定する基準として、(i)そのタンパク質に属するペプチドのうち、少なくとも一本以上がMowseスコア34以上の高い信頼性をもって検出されていること、(ii)ペプチドのMSデータの測定値およびMS/MSデータの測定値と、ペプチドの理論値との誤差が0.03ダルトン以下であること、という二つの基準を用い、誤ったタンパク質同定を極力排除できる条件での解析を行った。
(2)食道癌患者の癌摘出手術前血漿において健常人の血漿と比べ検出人数が増加または減少したタンパク質
このデータを健常人と癌患者間で比較し、同定されたタンパク質のうち、3人以上の食道癌患者で検出され、健常人では全く検出されていないタンパク質を健常人と比べ食道癌摘出手術前の患者の血漿中でその発現が有意に増強するタンパク質として見いだした。これらのタンパク質は、下記表3に示した配列番号1〜6で表されるポリペプチドである。また、同定されたタンパク質のうち、健常人における検出人数が、食道癌患者における検出人数よりも3人以上多いタンパク質を健常人と比べ食道癌摘出手術前の患者の血漿中でその発現が有意に減少するタンパク質として見いだした。これらのタンパク質は、下記表3に示した配列番号7〜19で表されるポリペプチドである。従って、これらの配列番号1〜19で表されるポリペプチドは食道癌マーカーとして食道癌の検出において有用であることが判明した。
Figure 2009168682
(3)食道癌患者の癌摘出手術前血漿において健常人の血漿と比べMSピーク強度が増加または減少したタンパク質
さらに、上記(2)において同定されたタンパク質に属するペプチドについて、その検出時におけるMSピーク強度を解析した。このMSピーク強度は、厳密には定量的なものではないが、タンパク質の存在量をある程度反映した数値であり、MSピーク強度を用いた定量的な比較解析が可能であることは、当業者において周知である。それぞれのペプチドの検出時におけるMSピーク強度を健常人と癌患者間で比較し、検出されたペプチドのうち、食道癌患者群におけるピーク強度が、健常人のそれと比較して有意に大きいペプチドを、健常人と比べ食道癌摘出手術前の患者の血漿中でその存在量が有意に増加するペプチドとして見いだした。これらのペプチドは配列番号20〜23のいずれかで表されるポリペプチドであり、配列番号1〜3で表されるポリペプチドのうちの、いずれか一つの断片である。また同様に、検出されたペプチドのうち、食道癌患者群におけるピーク強度が、健常人のそれと比較して有意に小さいタンパク質を、健常人と比べ食道癌摘出手術前の患者の血漿中でその存在量が有意に減少するペプチドとして見いだした。これらのペプチドは配列番号24〜41で表されるポリペプチドであり、これらのペプチドは配列番号7〜11、13、15〜17、19で表されるポリペプチドのうちの、いずれか一つの断片である。従って、これらの配列番号20〜41で表されるポリペプチド、およびそれらを内部に持つ断片は食道癌マーカーとして食道癌の検出において有用であることが判明した。これらの配列番号20〜41で表されるポリペプチド断片を、それぞれ遺伝子名、配列番号1〜3、7〜11、13、15〜17、19で表される配列のどの部位の断片であるか、ペプチド長、アミノ酸配列(一文字表記)と共に表4に示す。また、配列番号20〜41で表されるポリペプチド断片の食道癌患者および健常人におけるMSピーク強度を図1〜7に示す。各配列の食道癌患者および健常人のMSピーク強度上の数字は各個人の番号を示す。
Figure 2009168682
本発明は、特異性および感受性に優れた、食道癌の診断または検出のための組成物を提供することができるため、特に製薬および医薬産業上有用である。
本発明における配列番号20〜22で表されるポリペプチドのMSピーク強度を示す。 本発明における配列番号23〜25で表されるポリペプチドのMSピーク強度を示す。 本発明における配列番号26〜28で表されるポリペプチドのMSピーク強度を示す。 本発明における配列番号29〜32で表されるポリペプチドのMSピーク強度を示す。 本発明における配列番号33〜35で表されるポリペプチドのMSピーク強度を示す。 本発明における配列番号36〜38で表されるポリペプチドのMSピーク強度を示す。 本発明における配列番号39〜41で表されるポリペプチドのMSピーク強度を示す。

Claims (17)

  1. 被験者由来の生体試料中の配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片のいずれか1つまたは複数を測定することを含む、食道癌をインビトロで検出する方法。
  2. 前記断片が、配列番号1〜19のいずれかで表されるポリペプチドのアミノ酸配列において、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリペプチド、その変異体またはその断片の量またはその存在を測定する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ポリペプチド、その変異体またはその断片の量が、対照試料のものと比べて有意に増大しているか、あるいは有意に減少していることを指標にする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ポリペプチド、その変異体またはその断片の測定が免疫学的方法によるものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記測定が、前記ポリペプチド、その変異体またはその断片と結合可能な物質を用いて行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記結合可能な物質が抗体またはその断片である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記抗体が標識されている、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ポリペプチド、その変異体またはその断片と特異的に結合する抗体あるいはその断片を用いて、前記試料中の該ポリペプチド、その変異体またはその断片のうちの1つまたは複数の量または存在を免疫学的に測定し、該ポリペプチド、その変異体またはその断片の量が対照試料のものと比べて増大あるいは減少していることを指標にするか、あるいは該ポリペプチド、その変異体またはその断片が前記試料または対照試料のいずれか一方にのみ存在していること、を指標にして食道癌を検出することを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記試料が血液、血漿、血清または尿である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記試料が食道由来の組織または細胞である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記抗体が、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法。
  13. 配列番号1〜19で表されるポリペプチド、その変異体またはその断片の少なくとも1つと特異的に結合する、抗体もしくはその断片またはそれらの化学修飾誘導体のうちの1つまたは複数を含む、食道癌の診断または検出のための組成物。
  14. 前記ポリペプチドの断片が、配列番号1〜19のいずれかで表されるポリペプチドのアミノ酸配列において、それぞれ配列番号20〜41のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記ポリペプチドの断片が、少なくとも7個のアミノ酸からなるエピトープを含む、請求項13または14に記載の組成物。
  16. キットの形態である、請求項13〜15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 請求項13〜16のいずれか1項に記載の組成物の、被験者における食道癌のインビトロ検出のための使用方法。
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