JP2009167186A - 表面官能化充填材を含む歯科材料 - Google Patents

表面官能化充填材を含む歯科材料 Download PDF

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Abstract

【課題】歯科接着剤、セメント、コンポジットまたはコーティングの調製のために適切であり、良好な機械的性質を有し、そして歯構造物への改良された接着を示す充填材を提供すること。
【解決手段】式(I)の基で表面官能化されている充填材を含む、本発明に従う組成物が、歯構造物への改良された接着、特に、象牙質および歯エナメルに対する改良された接着剪断強度によって特徴付けられる歯科材料として特に適切であることを見出した。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯科材料として特に適切である、表面官能化充填材に基づく組成物に関する。本発明はまた、表面官能化充填材、本発明による組成物および充填材の調整のためのプロセス、ならびに接着剤、コーティングまたはコンポジットの調製のための歯科材料としてのそれらの使用に関する。
歯科材料の歯構造物(エナメルおよび象牙質)への接着を行うために、歯科材料において、ヒドロキシアパタイトまたはコラーゲンとの結合相互作用に参加し得る重合可能なモノマー、例えば、アルデヒド、β−ジケトン、β−ケトエステル、カルボン酸無水物または酸基を含むエチレン性不飽和モノマーを用いることが知られている(非特許文献1;非特許文献2を参照のこと)。従って、カルボン酸、カルボン酸無水物、ホスホン酸、リン酸またはスルホン酸基、またはグルタルアルデヒドを含むメタクリレートが、市販のエナメル−象牙質接着剤における成分として用いられている。
さらに、特定の酸類もまた、歯科セメントにおける反応成分として用いられ、例えば、リン酸塩セメントにおけるZnOのための反応パートナーとしてリン酸のような単純な酸、ポリカルボン酸塩セメントにおけるZnOのための反応パートナーとしてのポリアクリル酸、ガラスアイオノマーセメントにおけるケイ酸カルシウム−アルミニウムガラスのための反応パートナーとしてのアクリル酸とイタコン酸とのコポリマー、あるいはまた、コンポマー(compomer)におけるケイ酸カルシウム−アルミニウムガラスのための反応成分としての特定の酸モノマーがある(非特許文献3;非特許文献4を参照のこと)。
充填材、特にケイ酸塩および非ケイ酸塩無機充填材は、しばしば、歯科材料を機械的に補強するために用いられる。主に用いられるケイ酸塩充填材は、例えば、ケイ酸バリウムガラス(特許文献1)、ケイ酸ストロンチウムガラス(特許文献2)、ケイ酸リチウム−アルミニウムガラス(特許文献3)、メタクリレート補強ガラスアイオノマーにおいて主に用いられているX線不透過性フルオロケイ酸−アルミニウムガラス(特許文献4、特許文献5)のような粉末ガラスを含む。純粋な酸化ケイ素充填材が、同様に、歯科材料で用いられている(特許文献6)。酸化ケイ素および酸化ジルコニウムに基づく混合された酸化物もまた知られている(特許文献7)。機械的補強に加え、充填材はまた、X線不透過性を増加するため、そして堅さおよび透明度を設定するために用いられる。非ケイ酸塩充填材は、特に、X線造影剤として用いられ、例えば、酸化ジルコニウム(特許文献8)、酸化タンタル(特許文献9)、酸化イットリウム(特許文献10)がある。酸化アルミニウムおよび酸化チタンは、それらの高い屈折率のために乳白剤として供される。
それらの表面を改変することにより、充填材の種々の性質は調節され得る。無機のケイ酸塩充填材の場合には、例えば、シラン化がこのために実施され得る。それ故、充填材の親水性性質または疎水性性質、UV吸収性性質および汚れ忌避性質を設定するために、そしてまた、プラスチックマトリックス中へのそれらの懸濁性および取り込み性を改善するために、ガラス、ガラスセラミックおよび/またはセラミック粉末をコーティングするためのプロセスが特許文献11から公知であり、そこでは、特定の官能基を備えるシランがコーティング試薬として用いられている。
歯科学において、充填材の使用は、その表面が重合可能な基で改変されることが知られ、その結果、この重合可能な基は、ポリマーマトリックス(例えば、メタクリレートマトリックス)に、この材料の硬化の間に共重合によって共有結合される。この目的のために、ケイ酸塩充填材は、例えば、予め加水分解された(メタ)アクリルオキシアルキルトリアルコキシシラン類でシラン化され得る(例えば、充填材料および固定化材料については特許文献12、またはコーティングについては特許文献13を参照のこと)。例えば、酸化ジルコニウムのような非ケイ酸塩充填材は、例えば、メタクリレート改変ポリエーテルカルボン酸(特許文献14)または(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸二水素塩(特許文献15)によって表面改変され得る。
歯科材料の機械的性質は、このような充填材を用いることにより改良され得る。しかし、公知の歯科材料は、多くの場合において最適でない歯材料への接着を有することが見い出されている。
アルデヒドまたは酸基で表面官能化されたケイ酸塩材料は、例えば、タンパク質およびポリペプチドを固定化するために分子生物学または親和クロマトグラフィーで用いられている。CHO基で官能化されたSiO粒子またはSiOナノチューブの調製は、例えば、トリメトキシシリルブチルアルデヒドまたはトリメトキシシリルプロピオンアルデヒドのようなアルデヒド基含有シラン類との反応を経由して、例えば、実施される(非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7;非特許文献8を参照のこと)。
米国特許第4,220,582号明細書 独国特許発明第43 23 143号明細書 英国特許第1 488 403号明細書 米国特許第5,367,002号明細書 米国特許第5,871,360号明細書 独国特許発明第24 05 578号明細書 独国特許発明第32 47 800号明細書 国際公開第WO 00/69392号パンフレット 国際公開第WO 98/13008号パンフレット 独国特許発明第100 18 405明細書 独国特許出願公開第10 2004 022 566A1号明細書 独国特許発明第40 29 230明細書 米国特許出願公開第2002/0065337号明細書 米国特許第6,387,981号明細書 米国特許第6,417,244号明細書 N.Moszner、U.Salz、J.Zimmermann、Dental Materials 21(2005)895〜910 U.Salz、S.W.Shalaby、Polymers for Dental and Orthopedic Applications、CRC Press、Boca Ratonら、2007、69以下 E.C.Combe、F.J.T.Burke、W.H.Douglas、Dental Biomaterials、Kluwer Academic.Publishers、Bostonら、1999、211以下、221以下、233以下 U.Salz、S.W.Shalaby、Polymers for Dental and Orthopedic Applications、CRC Press、Boca Ratonら、2007、49以下 M.T.Dulayら、Analyt.Chem.77(2005)4604〜4610 G.MacBeath、S.L.Schreiber、Science 289(2000)1760〜1763 W.Clarkeら、J.Chromatography A 2000(888)13〜22 S.B.Leeら、Science 296(2002)2198〜2200
本発明の目的は、種々の樹脂システムまたはポリマーマトリックスシステム中に容易に作業され得、そして歯科接着剤、セメント、コンポジットまたはコーティングの調製のために適切であり、良好な機械的性質を有し、そして歯構造物への改良された接着を示す充填材を提供することである。
上記目的は、式(I)の基で表面官能化されている少なくとも1つの充填材を含む重合可能な組成物による本発明に従って達成され、ここで、式(I)の基は、
Figure 2009167186
であり、ここで、
は、C〜C15アルキル、C〜Cアルケニルまたはフェニルを表し、
は、存在しないか、または鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、アミド、エステルまたはウレタン基を表し、
Zは、存在しないか、または2〜20の炭素原子をもつ少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
Aは、各場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−C(O)−O−C(O)−、−CHO、−NH−C(O)−CHO、−C(O)−CHO、−C(O)−CH−C(O)−CH、−N=C=Oまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHであり、
aは、1〜6であり、そして
mは、1〜3であり
ここで、RおよびZは、両方が存在しないことはなく、
ここで、RおよびZは、各場合において、Yが同時にまた存在しないときにのみ存在せず、そして
aは、Zが存在しない場合には1であり、
ここで、式(I)の基は、式(I)の基のケイ素原子に結合されている少なくとも1つの酸素原子を経由して充填材に結合される。
本明細書では、用語「結合され」は、化学結合、好ましくは、共有化学結合をいう。
例えば、エーテル基のような基によって中断され得る基の詳細は、中断する基が、中断され得る基の炭素鎖中に挿入され得る、すなわち、炭素原子によって両側が境されるように理解されるべきである。これらの中断する基の数は、それ故、炭素原子の数より少なく、少なくとも1であり、そしてこれら中断する基は、末端にはあり得ない。本発明に従って好ましいのは、指定された中断する基によって中断されていない基である。
Aが2価の基、特に−C(O)−O−C(O)−である場合、この基の2つの末端炭素原子は、各々、基Zの異なる炭素原子に結合される。式(I)の基が1つ以上の基Aを含む場合、このいくつかの基Aは、各々、基Zの、同じ、および/または好ましくは異なる炭素原子に結合され得る。
本発明によれば、化学的原子価理論と適合している化合物のみが企図される。
式(I)の基で表面官能化されている充填材を含む、本発明に従う組成物が、歯構造物への改良された接着、特に、象牙質および歯エナメルに対する改良された接着剪断強度によって特徴付けられる歯科材料として特に適切であることが驚くべきことに見出された。特定の理論に制限されることなく、式(I)の基で表面官能化された充填材は、官能基Aを経由して歯構造物のヒドロキシアパタイトおよび/またはコラーゲンとの共有結合に参加し得ると推定される。特に、酸基は、ヒドロキシアパタイトとおよび、そしてカルボン酸無水物またはアルデヒドはコラーゲンと反応し得る。
Aは、好ましくは、各々の場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−CHO、−NH−C(O)−CHO、−C(O)−CHO、−C(O)−CH−C(O)−CH、または−O−C(O)−CH−C(O)−CHを表す。
上記重合可能な組成物の好ましい実施形態は、以下で特徴付けられ、
は、C〜Cアルキルまたはフェニルを表し、
は、鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、エステルまたはウレタン基を表し、
Zは、存在しないか、または2〜20の炭素原子をもつ少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
Aは、各々の場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−CHO、−NH−C(O)−CHOまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHを表し、
aは、1〜3であり、そして
mは、1〜3である。
は、特に好ましくは、C〜Cアルキルを、最も好ましくは、メチルを表す。
は、特に好ましくは、C〜Cアルキレンを表す。
Yは、特に好ましくは、エーテル、またはチオエーテル基を表す。
Zは、特に好ましくは、2〜10の炭素原子をもつ少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、この脂肪族基は、1つ以上のエーテルまたはエステル基によって中断され得、そしてこの脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得る。
Aは、特に好ましくは、各々の場合において、独立に、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−CHOまたは−NH−C(O)−CHOを表す。
aは、特に好ましくは、1または2である。
指定されたアルキル基およびアルキレン基は、好ましくは、直鎖状の基である。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)式(I)の基で表面官能化されている少なくとも1つの充填材を含むことで特徴付けられる重合可能な組成物であって、ここで、式(I)の基は、
Figure 2009167186
であり、ここで、
は、C〜C15アルキル、C〜Cアルケニルまたはフェニルを表し、
は、存在しないか、または鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、アミド、エステルまたはウレタン基を表し、
Zは、存在しないか、または2〜40の炭素原子をもつ少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
Aは、各場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−C(O)−O−C(O)−、−CHO、−NH−C(O)−CHO、−C(O)−CHO、−C(O)−CH−C(O)−CH、−N=C=Oまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHであり、
aは、1〜6であり、そして
mは、1〜3であり
ここで、RおよびZは、両方が存在しないことはなく、
ここで、RおよびZは、各場合において、Yが同時にまた存在しないときにのみ存在せず、そして
aは、Zが存在しない場合には1であり、
ここで、式(I)の基は、式(I)の基のケイ素原子に結合されている少なくとも1つの酸素原子を経由して該充填材に結合される、重合可能な組成物。
(項目2) 項目1に記載の重合可能な組成物であって、ここで
は、C〜Cアルキルまたはフェニルを表し、
は、鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、エステルまたはウレタン基を表し、
Zは、存在しないか、または2〜20の炭素原子をもつ、少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
Aは、各々の場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−CHO、−NH−C(O)−CHOまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHを表し、
aは、1〜3であり、そして
mは、1〜3である、重合可能な組成物。
(項目3) 前記充填材が、1nm〜10μmの平均粒子サイズをもつ粒子状充填材であることを特徴とする、項目1または2に記載の重合可能な組成物。
(項目4) 前記充填材が、SiO、元素Zr、Ti、Al、Y、La、Ceおよび/またはYbの酸化物、またはSiOとのそれらの混合酸化物に基づく単分散のナノ粒子状の充填材であることを特徴とする、項目1〜3のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目5) 前記充填材が、5〜200nm、特に好ましくは10〜100nm、極めて特に好ましくは10〜50nmの平均粒子サイズを有することを特徴とする、項目1〜4のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目6) 式(I)の基で表面官能化されている前記充填材が、該充填材1グラムあたり、少なくとも0.01mmol、好ましくは0.05〜2mmol、特に好ましくは0.1〜1mmolの式(I)の基を含むことを特徴とする、項目1〜5のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目7) 前記充填材が、少なくとも1つのさらなる基でさらに表面改変されていることを特徴とする、項目1〜6のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目8) 少なくとも1つのラジカル重合可能なモノマーを含むことを特徴とする、項目1〜7のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目9)ラジカル重合のための開始剤を含むことを特徴とする、項目1〜8のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目10) 2以上の重合可能な基および/または1つ以上の酸性基をもつ少なくとも1つのモノマーを含むことを特徴とする、項目1〜9のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目11) 光重合のための開始剤を含むことを特徴とする、項目9または10に記載の組成物。
(項目12) 式(I)の基で表面官能化されていない充填材をまた含むことを特徴とする、項目1〜11のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目13) a)1〜60重量%の式(I)の基で表面官能化されている充填材、
b)1〜40重量%の式(I)の基で表面官能化されていない充填材、
c)0〜70重量%の希釈する、および/または架橋するモノマー、
d)0.1〜5.0重量%のラジカル重合のための開始剤、
e)0〜70重量%の酸性モノマーおよび/または溶媒、を含むことを特徴とする、項目1〜12のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
(項目14) 表面官能化充填材であって、式(I)の基が、
Figure 2009167186
であり、ここで、
は、C〜C15アルキル、C〜Cアルケニルまたはフェニルを表し、
は、存在しないか、または鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、アミド、エステルまたはウレタン基を表し、
Zは、存在しないか、または2〜40の炭素原子をもつ少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
Aは、各場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−C(O)−O−C(O)−、−CHO、−NH−C(O)−CHO、−C(O)−CHO、−C(O)−CH−C(O)−CH、−N=C=Oまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHであり、
aは、1〜6であり、そして
mは、1〜3であり
ここで、RおよびZは、両方が存在しないことはなく、
ここで、RおよびZは、各場合において、Yが同時にまた存在しないときにのみ存在せず、そして
aは、Zが存在しない場合には1であり、
ここで、式(I)の基は、式(I)の基のケイ素原子に結合されている少なくとも1つの酸素原子を経由して該充填材に結合される、表面官能化充填材。
(項目15) 項目1〜13のいずれか1項に記載の組成物、または項目14に記載の表面官能化充填材の調製のためのプロセスであって、前記充填材が、少なくとも1つのシランと反応され、そして得られた表面官能化充填材が、該組成物のさらなる成分と混合される、プロセス。
(項目16) 前記シランが、式(II)を有し、
Figure 2009167186
ここで、
Xが、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシまたはC〜C−アシルオキシを表し、そして
nが、1〜3である、項目15に記載のプロセス。
(項目17) a)前記シランが、前記充填材と液体形態で混合され、そして
b)該充填材が乾燥されて、濃縮産物に分離される、項目15または16に記載のプロセス。
(項目18) a)前記充填材が、溶媒中の前記シランの溶液中に分散され、そして
b)該充填材が分離され、そして必要に応じて1回以上ステップ(a)からの溶媒で、および/または少なくとも1つの他の溶媒で洗浄され、
c)該充填材が、必要に応じて熱処理を受け、そして必要に応じて再度洗浄され、
d)該充填材が乾燥され、そして
e)該充填材が、必要に応じて砕かれる、項目15または16に記載のプロセス。
(項目19)項目15〜18のいずれか1項に記載のプロセスにより得られ得る、重合可能な組成物。
(項目20)歯科材料としての項目1〜13または19のいずれか1項に記載の組成物の使用。
(項目21)接着剤またはセメントとしての項目20に記載の使用。
(項目22)項目15〜18のいずれか1項に記載のプロセスにより得られ得る、表面官能化充填材。
(項目23)歯科材料の調製のための項目14〜22のいずれか1項に記載の表面官能化充填材の使用。
(項目24)接着剤またはセメントの調製のための項目23に記載の使用。
(項目20A)歯科材料としての使用のための、項目1〜13または19のいずれか1項に記載の組成物。
(項目21A)前記使用が、接着剤またはセメントとしての使用である、項目20Aに記載の組成物。
(摘要)
本発明は、式(I)の基で表面官能化されている少なくとも1つの充填材を含むことで特徴付けられる重合可能な組成物であって、ここで、式(I)の基は、
Figure 2009167186
であり、式(I)の基のケイ素原子に結合されている少なくとも1つの酸素原子を経由して充填材に結合される、組成物に関する。本発明はまた、本発明に従う組成物の調製のためのプロセス、および特に歯科材料としてのその使用に関する。
本発明により、種々の樹脂システムまたはポリマーマトリックスシステム中に容易に作業され得、そして歯科接着剤、セメント、コンポジットまたはコーティングの調製のために適切であり、良好な機械的性質を有し、そして歯構造物への改良された接着を示す充填材が提供される。
本発明に従う組成物は、その表面が官能化されている少なくとも1つの充填材を含む。無機粒子およびファイバーが特に充填材として適切である。
1nm〜10μm、好ましくは、5nm〜5μmの平均粒子サイズをもつ粒子状材料が、好ましくは、充填材として用いられる。用語「平均粒子サイズ」は、本明細書では、容量による平均をいう。
無機の、好ましくは、無定形の材料が、好ましい充填材である。熱分解ケイ酸または沈殿ケイ酸、元素Zr、Ti、Al、Y、La、Ceおよび/またはYbの酸化物、およびSiOとのそれらの混合物のような、好ましくは、SiOに基づく、単分散のナノ粒子状の充填材が、特に好ましい。上記充填材は、5〜200nm、特に好ましくは10〜100nm、極めて特に好ましくは10〜50nmの平均粒子サイズを有することが好ましい。
式(I)の基は、一般に、式(II)のシランから派生され得る。
Figure 2009167186
ここで、
Xは、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜CアルコキシまたはC〜Cアシルオキシを表し、
Aは、各場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OR、−O−P(O)(OR、−SOOH、−C(O)−O−C(O)−、−CHO、−NH−C(O)−CHO、−C(O)−CHO、−C(O)−CH−C(O)−CH、−N=C=Oまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHを表し、
は、各場合において、独立にHまたはC〜Cアルコキシを表し、
nは、1〜3であり、そして残りの意味は、式(I)について上記に規定されるとおりである。
Aは、好ましくは、各場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OR、−O−P(O)(OR、−SOOH、−CHO、−NH−C(O)−CHOまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHを表す。
Xは、特に好ましくは、ハロゲンまたはC〜Cアルコキシ、特に、Cl、メトキシ、エトキシまたはn−プロポキシ、最も好ましくは、メトキシを表す。
Aは、特に好ましくは、各場合において、独立に、−P(O)(OR、−O−P(O)(OR、−CHOまたは−NH−C(O)−CHOを表す。
は、特に好ましくは、HまたはC〜Cアルコキシ、最も好ましくはH、メトキシまたはエトキシを表す。
式(II)に従うシランの例は、以下:
Figure 2009167186
Figure 2009167186
Figure 2009167186
Figure 2009167186
Figure 2009167186
である。
式(I)の基で表面官能化されている少なくとも1つの充填材を有する組成物であって、式(I)の基が、式(II)の上記で指定されるシランの1つから派生される組成物が、本発明に従って、特に好ましい。
式(II)に従う官能化されたシラン類のいくつかは、公知であるか、または市販され入手可能である。例えば、以下のシラン類は市販され、入手可能である:
Figure 2009167186
式(II)に従うシラン類は、一般に、ケイ素化学(例えば、M.A.Brook、Silicon in Organic,Organometallic, and Polymer Chemistry、John Wiley & Sons Inc.、New Yorkなど、1999)および有機化学(例えば、W.Walter、W.Franke、Bayer−Walter Lehrbuch der organischen Chemie、第24版、S Hirzel Verlag、StuttgartおよびLeipzig 2004;Autorenkollektiv、Organikum、第21版、Wiley−VCH、Weinheimら、2001)からの公知の方法と同様に調製され得る。
合成方法は、例えば、ヒドロシリル化による、Si−H−と、ビニル基含有化合物との結合である。
Figure 2009167186
アルデヒド基含有シランの調製のための詳細な例は、アリルアルコールのトリメトキシシランでのヒドロシリル化、次いで、一級OH基の酸化によりアルデヒド基を形成すること:
Figure 2009167186
である。
別の合成方法は、チオール−エン付加:
Figure 2009167186
である。
アルデヒド基含有シランの調製のための詳細な例は:3−メルカプトプロピルトリメトキシシランでのアクロレインのチオール−エン付加:
Figure 2009167186
である。
さらなる合成方法は、イソシアネート基の付加:
Figure 2009167186
である。
アルデヒド基含有シランの調製のための詳細な例は:4−ヒドロキシメチルベンズアルデヒドの、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランとの反応:
Figure 2009167186
である。
式(II)に従うシラン類の調製のための上記で述べた例示の合成方法に加え、さらなる方法は、当業者に一般に公知である。
式(I)の基で表面改変された充填材は、特に、この充填材のシランとの反応により得られ得る。ケイ酸塩充填材の場合には、安定なシロキサン結合は、それ故、この充填材の表面上のシラノール基と上記シランのケイ素原子との間で形成される。
1つの実施形態では、式(I)の基で表面改変される充填材は、上記充填材を、式(II)の少なくとも1つのシランと反応することにより得られる。
別の実施形態では、第1のステップで、充填材は、式(II)のシランの前駆体を表すシランと反応され、そして得られた産物を、次いで、1つ以上のステップで、式(I)の基で表面官能化されている充填材に変換される。上記で論議されたプロセスの1つに従う式(II)のシランの前駆体を表すシランが特に好ましい。
例えば、第1のステップで、式H−SiX 3−nのヒドロシランでの充填材のシリル化が起こり得、そしてこのように得られた産物は、次いで、式(A)−Z−Y−R’−CH=CHのビニル基含有化合物とのヒドロシリル化で反応され得る。アルデヒド基含有充填材の調製のための特定の例は:トリメトキシシランでの充填材のシリル化、次いで、アリルアルコールとのこの産物の反応、および最後に1級OH基の酸化によってアルデヒド基を得る。
別の合成方法によれば、第1のステップでは、上記充填材は、式HS−R−SiX 3−nのメルカプトアルキルシランでシラン化され、そしてこのように得られた産物は、次いで、式(A)−Z’−CH=CHのビニル基含有化合物とのチオール−エン付加で反応される。アルデヒド基含有充填材の調製のための特定の例は:3−メルカプトプロピルトリメトキシシランでのシリル化、次いで、この産物のアクロレインとの反応である。
さらなる合成方法によれば、第1のステップにおいて、充填材は、式O=C=N−R−SiX 3−nのイソシアナトアルキルシランでシラン化され、そしてこのようにして得た産物は、次に、式(A)−Z−OHのアルコールと反応される。アルデヒド基含有充填材の調製のための特定の例は:充填材の3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランでのシラン化、次いで、この産物の4−ヒドロキシメチルベンズアルデヒドとの反応である。
ホスホン酸基−P(O)(OH)またはリン酸二水素基−O−P(O)(OH)での官能化の場合には、第1にまた、充填材の、少なくとも1つのホスホン酸エステル基−P(O)(ORまたはリン酸エステル基−O−P(O)(ORを含むシランでの表面官能化を実施し得る。次いで、対応する酸基(単数または複数)の遊離が、加水分解または加アルコール分解によって達成される。
例えば、第1の合成ステップにおいて、充填材は、ホスホン酸基との官能化のために市販され入手可能なジエトキシホスホリルエチルトリエトキシシラン(R=Et)と反応され得、それによって、このシランは、充填材に結合される。第2のステップでは、このホスホン酸基は、次いで、ホスホン酸エステル基の加水分解により遊離される。例によれば、これは、ケイ酸塩充填材の場合について、以下の図で示される:
Figure 2009167186
充填材のシランとの反応により、式(I)の基で表面官能化される充填材の調製は、種々の様式で実施され得る。例えば、液体シランは、充填材と直接混合され得、そして次に、乾燥され得、縮合産物を分離する。
別の実施形態では、充填材は、適切な溶媒中のシランの溶液中に分散される。シランの充填材表面との相互作用は、溶媒の極性によって影響され得る。このようなプロセスが、充填材表面のより良好な湿潤化を提供し、そして30m/gより大きい、特に40m/gより大きい比表面をもつ非常に微細な粒子充填材の場合に特に有利であることが見い出された。適切な溶媒の例は、例えば、エタノールまたはイソプロパノールのようなC〜Cアルカノール、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサンのような環状エーテル、例えば、酢酸エチルまたは酢酸ブチルのような脂肪族エステル、例えば、ヘキサンのような脂肪族炭化水素、および例えば、シクロヘキサンのような脂環式炭化水素である。
反応が終了した後、充填材は、分離され、必要に応じて、同じ、そして/または別の溶媒で1回以上洗浄され、必要に応じて、熱処理を受け、必要に応じて再び洗浄され、そして次に乾燥される。表面官能化の後、充填材は、必要に応じて砕かれる。これは、塊になる傾向のある充填材の場合に特に有利であり得る。
特に、充填材としてナノ粒子を用いるとき、オルガノゾルの形態にある充填材を用いることが有利であり得る。用語「オルガノゾル」は、本明細書では、特に、連続相が有機化合物、特に室温で液体である有機溶媒または重合可能なモノマーであるコロイド状の懸濁物をいう。適切な重合可能なモノマーの例は、以下に記載される。
充填材をシランと反応させるとき、表面官能化の程度は、とりわけ、充填材の量または充填材の比表面、シランの量および構造、反応時間、温度、用いられる触媒のタイプ、および、例えば、予備乾燥のような、充填材前処理に依存する。種々の影響する因子は、一般に、特に、SiOのシラン化の場合には、非常に良好に研究されている(E.P.Plueddemann、「Silane Coupling Agents」、Plenum Press、第2版、New York and London、1991;A.Guillet、Macromol.Symp.194(2003)63を参照のこと)。
本発明によれば、式(I)の基で表面官能化された充填材が好ましく、これは、充填材を、充填材1gあたり少なくとも0.01mmol、好ましくは0.1〜5mmol、特に好ましくは0.5〜2mmolの適切なシラン/g充填材と反応することにより得られ得る。上記に記載のような、式(II)のシランおよび式(II)のシランの前駆体を表すシランが、特に好ましい。
式(I)の基で表面官能化されている充填材の表面官能化の程度は、例えば、元素分析によって決定され得る。リンおよび/または硫黄を含む式(I)の基の場合には、特に、表面官能化されている充填材中のこれら元素の1つのレベルは、官能化の程度を決定するために用いられ得る。
式(I)の基で表面官能化されている充填材は、充填材1グラムあたり、少なくとも0.01mmol、好ましくは0.05〜2mmol、特に好ましくは0.1〜1mmolの式(I)の基を含む。SiOに基づく充填材の場合には、特に、式(I)の基で表面官能化されている充填材が、SiO1グラムあたり、少なくとも0.01mmol、好ましくは0.05〜2mmol、特に好ましくは0.1〜1mmolの式(I)の基を含む。
本発明に従う組成物においては、式(I)の基で表面官能化されている充填材はまた、さらなる基で改変され得る。用語「さらなる基」は、本明細書では、式(I)を有さない基をいう。例えば、式(I)の基で表面官能化されている充填材は、重合可能な基および/または非官能化基でさらに改変され得る。好ましい重合可能な基は、少なくとも1つの(メタ)アクリルエステルおよび/または(メタ)アクリルアミド官能性、特に(メタ)アクリロイルオキシアルキルシリル基または(メタ)アクリルアミドアルキルシリル基を有する基である。アルキルは、好ましくは、1〜6の、特に1〜3の炭素原子をもつ基が意味される。非官能化基は、式(I)を有さず、そして重合可能でない基が意味される。上記充填材の、例えば、重合可能な基でのさらなる表面改変は、本発明に従う組成物中への充填材の取り込み可能性、およびそれから調製される歯科材料の機械的性質を特に改良し得る。
さらなる基でさらに改変される、式(I)の基で表面官能化されている充填材は、特に、式(I)の少なくとも1つの基での表面官能化の前、後またはそれと一緒に、少なくとも1つのさらなるシランと反応することにより得られ得る。好ましくは、式(II)の少なくとも1つのシランの、少なくとも1つのさらなるシランとの混合物が、充填材の表面官能化で用いられる。別の改変例に従えば、式(II)の少なくとも1つのシランでの充填材の表面改変の前または後で、1つ以上の重合可能な、および/または非官能化されているさらなるシランでの充填材のシラン化が実施される。
適切な重合可能なシランの例は、(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシラン、例えば、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−アクリロイル−オキシプロピルメチルジメトキシシランまたは3−アクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシランなどである。2つのメタクリレート基を保持する重合可能なシランは、例えば、グリセロールジメタクリレートの3−イソシアナトプロピルトリエトシキシシランまたは3−(メチルジエトキシシリル)−プロピルコハク酸無水物との反応、またはグルタル酸無水物との、そして次に3−アミノプロピルトリエトキシシランとの反応により容易に調製され得る。また適切なのは、例えば、3−(N−メタクリロイルアミノ)−プロピルトリメトキシシラン、3−(N−アクリロイルアミノ)−プロピルトリエトキシシラン、3−(N−メタクリロイルアミノ)−プロピルトリエトキシシラン、3−(N−メタクリロイル−N−エチル−アミノ)−プロピルトリエトキシシラン、3−(N−メタクリロイル−N−エチル−アミノ)−プロピルトリメトキシシラン、3−(N−アクリロイル−N−エチル−アミノ)−プロピルトリメトキシシラン、3−(N−メタクリロイル−N−メチル−アミノ)−プロピルトリメトキシシランまたは3−(N−アクリロイル−N−メチル−アミノ)−プロピルトリメトキシシランのような重合可能な(メタ)アクリルアミドアルキルトリアルコキシシラン類であり、これらの重合可能な(メタ)アクリルアミド基は、特に良好な加水分解安定性を有している。
式(I)の基で表面官能化されている充填材に加え、本発明に従う組成物は、少なくとも1つの重合可能なモノマーを含む。特に、ラジカル重合可能なモノマーは、重合可能なモノマーとして適切である。
これらのラジカル重合可能なモノマーは、1つ以上のラジカル重合可能な基を有し得る。好ましいラジカル重合可能なモノマーは、室温で液体であり、そして希釈するモノマーとして適切であるモノマーである。室温で0.01〜10Pa・sの粘度を有するモノマー、特に、1官能性または多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。特に好ましいのは、加水分解抵抗性の希釈するモノマー、特に、メシチルメタクリレート、2−(アルコキシメチル)アクリル酸、例えば、2−(エトキシメチル)アクリル酸および2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸などのようなモノ(メタ)アクリレート、例えば、N−エチルアクリルアミドまたはN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドのようなN−モノ−アルキル−置換アクリルアミド、例えば、N−エチルメタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミドまたはN−(5−ヒドロキシペンチル)メタクリルアミドのようなN−モノ−アルキル−置換メタクリルアミド、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミドまたはN−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドのようなN,N−ジアルキル−置換−アクリルアミド、およびN−ビニルピロリドンである。アルキルは、好ましくは、1〜6の、特に1〜3の炭素原子をもつ基が意味される。さらなる希釈するモノマーの例は、例えば、メチル、エチル、ブチル、ベンジル、フルフリルまたはフェニル(メタ)アクリレートのようなモノ(メタ)アクリレートである。
式(I)の基で表面官能化されている充填材に加え、本発明に従う組成物は、好ましくは0〜50重量%の、好ましくは5〜40重量%の、そして極めて特に好ましくは10〜30重量%の希釈するモノマーを含む。これらの、そしてそうでないことが述べられなければ、すべてのその他のパーセントは、組成物の全体質量に関する。
本発明に従う組成物は、2以上の、特に2〜5のラジカル重合可能な基を含む、少なくとも1つのモノマーを好ましくは含む。2以上の重合可能な基をもつモノマーは、架橋剤として作用し、そしてそれ故、硬化された組成物の機械的安定性を増加する。
好ましい架橋するモノマーは、加水分解抵抗性の架橋するモノマー、例えば、1,6−ビス(3−ビニル−2−ピロリドニル)−ヘキサンのような、特に、架橋するピロリドン、または、市販され入手可能なビス(メタ)アクリルアミド、例えば、メチレンまたはエチレンビスアクリルアミド、N,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパン、1,3−ビス(メタクリルアミド)−プロパン、1,4−ビス(アクリルアミド)−ブタン、1,4−ビス(アクリロイル)−ピペラジン、2,6−ジメチレン−4−オキサ−ヘプタン−1,7−ジカルボン酸−ビス−(プロピル−アミド)、1,6−ビス−(アクリルアミド)−2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサンおよびN,N’−ジメチル−1,6−ビス−(アクリルアミド)−ヘキサンなどである。さらなる架橋剤の例は、例えば、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、ビス−GMA(メタクリル酸およびビスフェノール−A−ジグリジルエーテルの付加産物)、UDMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよび2,2,4−ヘキサメチレンジイソシアネートの付加産物)、ジ−、トリ−またはテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレートまたは1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートのような多官能性(メタ)アクリレートである。
式(I)の基で表面官能化されている充填材に加え、0〜45重量%、好ましくは1〜30重量%、そして極めて好ましくは5〜20重量%の架橋するモノマー、特に、ビス(メタ)アクリルアミドを含む組成物が、本発明に従って、特に好ましい。
さらなる好ましい実施形態に従えば、上記組成物は、少なくとも1つの酸性のラジカル重合可能なモノマー、すなわち、カルボン酸無水物基、カルボン酸基、リン酸基、リン酸二水素塩基、ホスホン酸基およびスルホン酸基のような1つ以上の酸性基をもつモノマーを含む。好ましい酸性基は、カルボン酸基、リン酸基およびホスホン酸基である。このようなモノマーは、特に、エナメル/象牙質接着剤または自己接着性コンポジットのための接着剤モノマーとして適切である。
特に好ましい酸性モノマーは、例えば、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸エチルエステル、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸、または2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸−2,4,6−トリ−メチルフェニルエステル、(メタ)アクリルアミドアルキレンホスホン酸または(メタ)アクリルアミドアルキレンビスホスホン酸のような重合可能なアクリレートエーテルホスホン酸である。さらに、加水分解抵抗性の重合可能なリン酸二水素塩、例えば、(メタ)アクリルアミドアルキレンリン酸塩、(メタ)アクリルアミドシクロアルキレンリン酸塩または(メタ)アクリルアミドアリーレンリン酸二水素塩、例えば、2−(N−アクリロイルアミノ)エチルリン酸二水素塩、2−(N−メタクリロイルアミノ)エチルリン酸二水素塩、6−(N−アクリロイルアミノ)ヘキシルリン酸二水素塩、6−(N−メタクリロイルアミノ)ヘキシルリン酸二水素塩、4−(N−アクリロイルアミノ)フェニルリン酸二水素塩、4−(N−メタクリロイルアミノ)フェニルリン酸二水素塩、1,3−ビス−(N−アクリロイルアミノ)−プロパン−2−イル−リン酸二水素塩、1,3−ビス−(N−メタクリロイルアミノ)−プロパン−2−イル−リン酸二水素塩、1,3−ビス−(N−アクリロイル−N−メチル−アミノ)−プロパン−2−イル−リン酸二水素または1,3−ビス−(N−アクリロイル−N−エチル−アミノ)−プロパン−2−イル−リン酸二水素塩がまた、接着剤モノマーとして特に適切である。
式(I)の基で表面官能化されている充填材に加え、1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、そして極めて好ましくは10〜30重量%の酸性モノマー、特に、リン酸二水素塩基、ホスホン酸基および/またはスルホン酸基をもつ酸性モノマーを含む組成物が、本発明に従って特に好ましい。
式(I)の基で表面官能化されている充填材に加え、本発明に従う組成物は、好ましくは、式(I)の基で表面官能化されていない少なくとも1つのさらなる充填材を含み得る。適切なさらなる充填材の例は、表面改変されていない充填材、重合可能な基で表面改変されている充填材、および非官能化基で表面改変されている充填材である。好ましい重合可能な基は、少なくとも1つの(メタ)アクリルエステルおよび/または(メタ)アクリルアミド官能性、特に、(メタ)アクリロイルオキシアルキルシリル基または(メタ)アクリルアミドアルキルシリル基を有する基である。アルキルは、好ましくは、1〜6、特に1〜3の炭素原子をもつ基が意味される。非官能化基は、式(I)を有さず、そして重合可能でない基が意味される。このような表面改変された充填材は、特に、適切なシランでの充填材のシラン化により得られ得る。例えば、重合可能な基で表面改変されている充填材は、上記に記載の重合可能なシランの少なくとも1つでの充填材のシラン化により得られ得る。
式(I)の基で表面官能化されている充填材に加え、本発明に従う組成物は、好ましくは0〜40重量%、特に1〜30重量%の、式(I)の基で表面改変されていないさらなる充填材を含む。
重合を開始するために、本発明に従う組成物は、好ましくは、ラジカル重合、特に光化学的または酸化還元誘導ラジカル重合のための開始剤を含む。光重合のための適切な開始剤は、ベンゾフェノン、ベンゾインおよびそれらの誘導体、またはα−ジケトンもしくはそれらの誘導体、例えば、9,10−フェナントレンキノン、1−フェニル−プロパン−1,2−ジオン、ジアセチルまたは4,4’−ジクロロベンジルである。カンファーキノンおよび2,2−ジメトキシ−2−フェニル−アセトフェノンを用いることが特に好ましく、そして還元剤としてアミンと組み合わせてα−ジケトンを用いることが極めて特に好ましい。好ましいアミンは、4−(N,N−ジメチルアミノ)−安息香酸エステル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチル−sym.−キシリジンおよびトリエタノールアミンである。さらに、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルまたはビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−N−プロピルフェニルホスフィンオキシドのようなアシルホスフィンが特に適切である。
例えば、N,N−ジメチル−sym.−キシリジンまたはN,N−ジメチル−p−トルイジンとのベンゾイルペルオキシドの組み合わせのような、酸化還元−開始剤の組み合わせが、室温で実施される重合のための開始剤として用いられる。さらに、ペルオキシドと、例えばアスコルビン酸、バルビツール酸塩またはスルフィン酸のような還元剤とからなる酸化還元システムがまた、特に適切である。
表面官能化された充填材に加え、ラジカル重合のために、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.2〜2.0重量%、そして極めて特に好ましくは0.2〜1.0重量%の開始剤を含む組成物が、本発明に従って特に好ましい。
本発明に従う組成物はさらに、水、酢酸エチルもしくはエタノール、または溶媒混合物のような溶媒を含み得る。加水分解抵抗性の溶媒、例えば、水もしくはエタノール、または溶媒混合物が好ましい。
さらに、本発明に従う組成物はさらに添加物、特に、安定化剤、芳香剤、色素、抗微生物活性薬剤、フッ素イオン放出添加物、蛍光増白剤、可塑剤およびUV吸収剤を含み得る。
以下の成分を含む組成物が、本発明に従って好ましい:
a)1〜60重量%、特に5〜40重量%の式(I)の基で表面官能化されている充填材、
b)0〜40重量%、特に0〜30重量%の式(I)の基で表面官能化されていない充填材、
c)0〜70重量%、特に1〜40重量%の希釈する、および/または架橋するモノマー、
d)0.01〜5.0重量%、特に0.2〜2.0重量%、特に好ましくは0.2〜1.0重量%のラジカル重合のための開始剤、
e)0〜70重量%、特に0〜50重量%の酸性モノマーおよび/または溶媒。
すべてのパーセントは、組成物の全体の質量に関する。少なくとも1つの酸性モノマーまたは少なくとも1つの架橋するモノマー、特に、少なくとも1つの酸性モノマーおよび少なくとも1つの架橋するモノマーまたは少なくとも1つの酸性の架橋するモノマーを含む組成物が、極めて特に好ましい。
本発明に従う、組成物は、歯科材料として、特に接着剤、セメント、好ましくは、例えば、固定化セメントのような自己接着性セメント、およびコンポジット、好ましくは充填コンポジットとして特に適切である。このような歯科材料は、歯構造物、すなわち、エナメルおよび象牙質への非常に良好な接着によって特徴付けられる。
本発明に従う好ましい組成物は、水中でほとんど、または全く膨潤しない強く架橋されたポリマーネットワークの形成とともに硬化する。
本発明はまた、上記に規定されたような表面官能化充填材に関する。本発明はさらに、本発明に従う組成物の、または本発明に従う表面官能化充填材の調製のためのプロセスに関し、ここで、この充填材は、少なくとも1つのシランと反応され、そして得られた表面官能化充填材は、上記組成物のさらなる成分と混合される。少なくとも1つのシランとの上記充填材の反応の好ましい実施形態は、上記に記載されたとおりである。
最後に、本発明は、また、歯科材料、特に接着剤またはセメントの調製のための式(I)の基で表面官能化されている充填材の使用に関する。
本発明は、実施例により、以下により詳細に説明される。
(実施例1)
アルデヒド基でのSiOオルガノゾルのSiOナノ粒子(d=13nm)の表面官能化
第1ステージ:SH基でのSiOナノ粒子の官能化
2.12gの3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(10.8mmol)を、60.0gのSiOオルガノゾル(NanO G 502−31、Clariant;イソプロパノール中30重量%SiO)に添加した。次に、0.584g(水を基に32.4mmol)の0.5N HCl溶液を添加し、そして48時間室温で撹拌した。この懸濁物を、次いで、0℃まで冷却し、そして0.98g(9.0mmol)のクロロトリメチルシランを滴下して添加した。24時間室温で撹拌した後、40mlのトルエンを添加し、そしてイソプロパノールおよび形成されたメタノールを40℃および140mbar〜80mbarで蒸留除去した。また蒸留除去されたトルエンを、次いで再び添加し、この分散物中のSiOの濃度が、30.0重量%を超えないようにした。75.3gのわずかに粘性の濁った、かつ揺変性の液体を得た。
第2ステージ:SH−官能化SiOナノ粒子へのアクロレインのチオール−エン付加
0.605g(10.8mmol)のアクロレインおよびスパチュラ−ポイントのヒドロキノンを、アルゴン下でフラスコ中に導入した。第1ステージで調製された75.3gのオルガノゾルを、次いで、0〜5℃で11時間内に滴下して添加した。氷浴を除去し、そしてこの分散物を室温で1週間撹拌した。得られたオルガノゾル中には、アクロレインはもはや存在しなかった。産物は、用いたトリアルコキシシランに対して、約58%のアルデヒド基を含んでいた。わずかに粘性の濁った、そして揺変性のオルガノゾルの燃焼に際する残渣は、7.1%SiOであった。
(実施例2)
ラジカル架橋可能な分散剤とのアルデヒド基での表面官能化されたSiOオルガノゾルの調製
25.0gのN,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパンを、実施例1の第2ステージからのアルデヒド基で官能化されたSiOオルガノゾル(SiO含量:5g)の70.7g中に溶解した。半透明の溶液が形成された。トルエンを次いでロータリーエバポレーター上40℃で除去した。7.0〜5.5Pa・s(1〜100s−1)の粘度をもち、燃焼に際し15.8%の残渣の、薄い褐色の、半透明の濁った液体が得られ、これは、ラジカル開始剤の添加後、硬化し得、不溶性固体を形成した。
(実施例3)
アルデヒド基での熱分解ケイ酸の表面官能化
第1ステージ:SH基での熱分解ケイ酸OX−50の官能化
20.0gの熱分解ケイ酸OX−50を、200gのエタノール中に懸濁した。0.56gの0.5N HCl溶液を次いで添加し、そしてこの懸濁物を、70℃まで加熱した。2.04g(10.4mmol)の3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを添加し、そしてこの懸濁物を30時間70℃で撹拌した。溶媒を次いでロータリーエバポレーター上40℃で除去した。得られた白色の粉末を40gのアセトン中に分散し、そして次に、遠心分離により再び分離した。この粉末を、次いで、50gのエタノール中に分散し、遠心分離し、最後にシクロヘキサン中に分散し、そして再び遠心分離した。得られた粉末をロータリーエバポレーター上8・10−2mbarで乾燥した。メルカプト基回収率は、0.12mmol/gSiOであり、そしてサンプルの硫黄含量(0.38重量%、元素分析)によって決定された。
第2ステージ:SH官能化SiO粒子へのアクロレインのチオール−エン付加
第1ステージからの10.0gの官能化粒子を、30gのトルエン中に超音波下で分散した。次いで、0.24g(4.3mmol)のアクロレインを滴下により添加し、そしてこの懸濁物を、48時間50℃で撹拌した。次いで、溶媒および未反応のアクロレインをロータリーエバポレーター上40℃で除去し、そしてこの粉末を8・10−2mbarで乾燥した。この官能化されたシラン回収率は0.10mmol/gSiOであり、そしてサンプルの硫黄含量(0.33重量%、元素分析)によって決定された。
(実施例4)
ホスホン酸基での熱分解ケイ酸(Aerosil 200)の表面官能化
第1ステージ:ジエチルホスホン酸塩基での熱分解ケイ酸の官能化
25.0gのAerosil 200を、750gのシクロヘキサン中に懸濁した。13.6g(41.4mmol)のジエチルホスホリルエチルトリエトキシシランおよび3.68g(62.25mmol)のn−プロピルアミンを次いで添加した。この混合物を30時間70℃で撹拌した。溶媒を、ロータリーエバポレーター上40℃で除去し、そして産物を、乾燥オーブン中50℃でさらに3日間乾燥した。この粉末を、次いで、150mlのエタノール中に洗浄のために懸濁し、そして圧力濾過(0.45μm)により溶媒から分離した。この粉末を、同様にエタノールでもう一度、そして次にシクロヘキサンで一度洗浄した。乾燥は、次いで、乾燥オーブン中でさらに3日、50℃で実施された。燃焼に際し残渣は93.1重量%であった。官能化シラン回収率は0.66mmol/gSiOであり、そしてサンプルのリン含量(1.78重量%、元素分析)によって決定された。
第2ステージ:ホスホン酸基の遊離
第1ステージからの25.0gのシラン化Aerosil 200を、460gの塩酸(32重量%)中に懸濁し、そして還流下46時間加熱した。この塩酸溶液を、次いで、減圧下40℃で除去し、そしてこの粉末を、乾燥オーブン中で3日間50℃で乾燥した。改変された粒子を、次いで、150mlの水中に再懸濁し、そして圧力濾過(0.45μm)により濾過した。このプロセスをさらに二度繰り返し、そして粉末を、次いで、乾燥オーブン中で3日間50℃で乾燥した。燃焼に際しての残渣は、96.0重量%であった。官能化されたシラン回収率は0.58mmol/gSiOであって、そしてサンプルのリン含量(1.85重量%、元素分析)によって決定された。
(実施例5)
メタクリレート基とのホスホン酸基で改変された熱分解ケイ酸のさらなる表面官能化
実施例4の第2ステージからの11.0gの改変されたAerosilを、330gのn−ヘキサン中に懸濁した。30mlのn−ヘキサン中に溶解された、1.99g(9.0mmol)の3−メタクリロイルオキシプロピルジメチルクロルシラン(ABCR)を、次いでゆっくり滴下して添加した。この混合物を、室温でさらに47時間撹拌した。溶媒を次いで減圧下40℃で除去し、そしてこの粉末を乾燥オーブン中で3日間50℃で乾燥した。これら粒子を、150mlのエタノール中に分散し、そして圧力濾過(0.45μm)により濾過し、エタノール中に分散し、そして第2回目の濾過を行い、そして最後に150mlのシクロヘキサン中に分散し、そしてもう一度濾過して分離した。この粉末を、乾燥オーブン中で3日間50℃で乾燥した。燃焼に際しての残渣は、94.8重量%であった。メタクレレート基の存在は、1636cm−1における新たなバンドの出現によるIR分光法により確認することが可能であった。
(実施例6)
ホスホン酸基での熱分解ケイ酸(Aerosil OX−50)の表面官能化
第1ステージ:ジエチルホスホン酸基での熱分解ケイ酸の官能化
20.0gの熱分解ケイ酸OX−50を、200gエタノール中に懸濁した。次いで、最初3.41g(10.4mmol)のジエチルホスホリルエチルトリエトキシシランを、そして次いで、0.56gの0.5N 塩酸溶液を添加した。この懸濁物を70℃まで加熱し、そしてこの温度で30時間撹拌した。揮発性成分を、次いで、ロータリーエバポレーター上40℃で除去し、そして粉末を乾燥オーブン中で3日間50℃で乾燥した。この粉末を、次いで、洗浄のために50mlエタノール中に分散し、そして遠心分離により(5000rpmまで)、溶媒から分離した。この粉末を、もう一度、エタノールで同様に、そして次に一度50mlのシクロヘキサンで洗浄した。乾燥を、次いで、乾燥オーブン中、50℃でさらに3日間実施した。官能化シランの回収率は、0.11mmol/gSiOであり、そしてサンプルのリン含量(0.32重量%、元素分析)によって決定された。
第2ステージ:ホスホン酸基の遊離
第1ステージからの10.0gの改変OX−50を、100gの塩酸(32重量%)中に分散し、そして還流下100℃で24時間加熱した。塩酸を、次に、ロータリーエバポレーター上40℃で減圧下で除去した。粉末を、次いで、乾燥オーブン中50℃で3日間乾燥した。改変された粒子は、次いで、50mlの水中に再分散され、そして遠心分離により再び分離した。このプロセスを、さらに二度繰り返し、そして粉末を、次に、乾燥オーブン中50℃で3日間乾燥した。官能化シランの回収率は、0.12mmol/gSiOであり、そしてサンプルのリン含量(0.36重量%、元素分析)によって決定された。
(実施例7)
アルデヒド−官能化SiO粒子を含むエナメル−象牙質接着剤
エナメルおよび象牙質接着を調べるために、接着剤A(本発明に従う)およびB(比較例)を、出発成分を、以下の表(内容は重量%)に示される組成物と混合することにより調製した。歯のエナメルおよび象牙質へのこれら接着剤の接着が決定された。
このために、ウシの歯を、象牙質または歯のエナメルとプラスチックが、1つの平面上にあるようにプラスチックシリンダー中に包埋された。試験片の粉砕後、上記処方物の接着剤の層は、30秒間マイクロブラシで象牙質表面上に処理され(massage)、空気ブラシで簡単に吹かれ、そしてAstralis 7 光重合ランプ(Ivoclar Vivadent AG)で20秒間照らされた。充填コンポジットTetric(登録商標)Ceram(Ivoclar Vivadent AG)を、次いで、接着層に付与し、そしてAstralis 7ランプで40秒間硬化された。試験片を、次いで、水中に37℃で24時間貯蔵し、そして接着剤の剪断強度を、ISOガイドライン「ISO 1994−ISO TR 11405:歯構造物への接着の試験に関する歯科材料ガイダンス」に従って測定した。これらの結果は、アルデヒド−官能化粒子が象牙質および歯エナメルへの接着剪断強度における改善に至ったことを示す。
Figure 2009167186
1)1,3−ビス−(N−メタクリロイルアミノ)−プロパン−2−イル−リン酸二水素塩
2)オルガノゾルとして作用し、このオルガノゾル中に含まれるN,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパンを除いて考えられる
3)接着剤Aの場合、用いたオルガノゾル中に含まれる量を含む
4)光開始剤:0.3重量%カンファーキノン、0.4重量%4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル

Claims (24)

  1. 式(I)の基で表面官能化されている少なくとも1つの充填材を含むことで特徴付けられる重合可能な組成物であって、ここで、式(I)の基は、
    Figure 2009167186
    であり、ここで、
    は、C〜C15アルキル、C〜Cアルケニルまたはフェニルを表し、
    は、存在しないか、または鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
    Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、アミド、エステルまたはウレタン基を表し、
    Zは、存在しないか、または2〜40の炭素原子をもつ少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
    Aは、各場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−C(O)−O−C(O)−、−CHO、−NH−C(O)−CHO、−C(O)−CHO、−C(O)−CH−C(O)−CH、−N=C=Oまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHであり、
    aは、1〜6であり、そして
    mは、1〜3であり
    ここで、RおよびZは、両方が存在しないことはなく、
    ここで、RおよびZは、各場合において、Yが同時にまた存在しないときにのみ存在せず、そして
    aは、Zが存在しない場合には1であり、
    ここで、式(I)の基は、式(I)の基のケイ素原子に結合されている少なくとも1つの酸素原子を経由して該充填材に結合される、重合可能な組成物。
  2. 請求項1に記載の重合可能な組成物であって、ここで
    は、C〜Cアルキルまたはフェニルを表し、
    は、鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
    Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、エステルまたはウレタン基を表し、
    Zは、存在しないか、または2〜20の炭素原子をもつ、少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
    Aは、各々の場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−CHO、−NH−C(O)−CHOまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHを表し、
    aは、1〜3であり、そして
    mは、1〜3である、重合可能な組成物。
  3. 前記充填材が、1nm〜10μmの平均粒子サイズをもつ粒子状充填材であることを特徴とする、請求項1または2に記載の重合可能な組成物。
  4. 前記充填材が、SiO、元素Zr、Ti、Al、Y、La、Ceおよび/またはYbの酸化物、またはSiOとのそれらの混合酸化物に基づく単分散のナノ粒子状の充填材であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  5. 前記充填材が、5〜200nm、特に好ましくは10〜100nm、極めて特に好ましくは10〜50nmの平均粒子サイズを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  6. 式(I)の基で表面官能化されている前記充填材が、該充填材1グラムあたり、少なくとも0.01mmol、好ましくは0.05〜2mmol、特に好ましくは0.1〜1mmolの式(I)の基を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  7. 前記充填材が、少なくとも1つのさらなる基でさらに表面改変されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  8. 少なくとも1つのラジカル重合可能なモノマーを含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  9. ラジカル重合のための開始剤を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  10. 2以上の重合可能な基および/または1つ以上の酸性基をもつ少なくとも1つのモノマーを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  11. 光重合のための開始剤を含むことを特徴とする、請求項9または10に記載の組成物。
  12. 式(I)の基で表面官能化されていない充填材をまた含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  13. a)1〜60重量%の式(I)の基で表面官能化されている充填材、
    b)1〜40重量%の式(I)の基で表面官能化されていない充填材、
    c)0〜70重量%の希釈する、および/または架橋するモノマー、
    d)0.1〜5.0重量%のラジカル重合のための開始剤、
    e)0〜70重量%の酸性モノマーおよび/または溶媒、を含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の重合可能な組成物。
  14. 表面官能化充填材であって、式(I)の基が、
    Figure 2009167186
    であり、ここで、
    は、C〜C15アルキル、C〜Cアルケニルまたはフェニルを表し、
    は、存在しないか、または鎖状または分岐C〜Cアルキレン基を表し、
    Yは、存在しないか、またはエーテル、チオエーテル、アミド、エステルまたはウレタン基を表し、
    Zは、存在しないか、または2〜40の炭素原子をもつ少なくとも2価の鎖状または分岐脂肪族基、少なくとも3つの炭素原子をもつ少なくとも2価の脂環式基、または少なくとも6つの炭素原子をもつ少なくとも2価の芳香族基を表し、該脂肪族基は、1つ以上のエーテル、チオエーテル、アミドまたはエステル基によって中断され得、そして該脂肪族基は、少なくとも3つの炭素原子をもつ1つ以上の脂環式基、および/または少なくとも6つの炭素原子をもつ1つ以上の芳香族基を含み得、
    Aは、各場合において、独立に、−COOH、−P(O)(OH)、−O−P(O)(OH)、−SOOH、−C(O)−O−C(O)−、−CHO、−NH−C(O)−CHO、−C(O)−CHO、−C(O)−CH−C(O)−CH、−N=C=Oまたは−O−C(O)−CH−C(O)−CHであり、
    aは、1〜6であり、そして
    mは、1〜3であり
    ここで、RおよびZは、両方が存在しないことはなく、
    ここで、RおよびZは、各場合において、Yが同時にまた存在しないときにのみ存在せず、そして
    aは、Zが存在しない場合には1であり、
    ここで、式(I)の基は、式(I)の基のケイ素原子に結合されている少なくとも1つの酸素原子を経由して該充填材に結合される、表面官能化充填材。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物、または請求項14に記載の表面官能化充填材の調製のためのプロセスであって、前記充填材が、少なくとも1つのシランと反応され、そして得られた表面官能化充填材が、該組成物のさらなる成分と混合される、プロセス。
  16. 前記シランが、式(II)を有し、
    Figure 2009167186
    ここで、
    Xが、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシまたはC〜C−アシルオキシを表し、そして
    nが、1〜3である、請求項15に記載のプロセス。
  17. a)前記シランが、前記充填材と液体形態で混合され、そして
    b)該充填材が乾燥されて、濃縮産物に分離される、請求項15または16に記載のプロセス。
  18. a)前記充填材が、溶媒中の前記シランの溶液中に分散され、そして
    b)該充填材が分離され、そして必要に応じて1回以上ステップ(a)からの溶媒で、および/または少なくとも1つの他の溶媒で洗浄され、
    c)該充填材が、必要に応じて熱処理を受け、そして必要に応じて再度洗浄され、
    d)該充填材が乾燥され、そして
    e)該充填材が、必要に応じて砕かれる、請求項15または16に記載のプロセス。
  19. 請求項15〜18のいずれか1項に記載のプロセスにより得られ得る、重合可能な組成物。
  20. 歯科材料としての使用のための、請求項1〜13または19のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 前記使用が、接着剤またはセメントとしての使用である、請求項20に記載の組成物。
  22. 請求項15〜18のいずれか1項に記載のプロセスにより得られ得る、表面官能化充填材。
  23. 歯科材料の調製のための請求項14〜22のいずれか1項に記載の表面官能化充填材の使用。
  24. 接着剤またはセメントの調製のための請求項23に記載の使用。
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