JP2009161704A - ガスハイドレートガス化装置及びトレーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的にガスハイドレートをガス化することが可能であり、さらにガス化速度の調節を容易に行うことができるガスハイドレートガス化装置を提供する。
【解決手段】直胴部13と該直胴部13の下方に設けられた逆錐体部15とを有する容器3と、該容器3の直胴部13内の上部に装着され、ガスハイドレート2に加熱水を噴射する上段加熱水噴射手段5と、前記容器3の直胴部13と逆錐体部15との境界近傍の容器3内に装着され、ガスハイドレート2同士がくっつき塊状となったガスハイドレート塊状体を破砕可能な加熱水を噴射する中段加熱水噴射手段7と、前記容器3内の下部に装着され、容器3の下部に貯留するガスハイドレート2を含む水4を撹拌可能な加熱水を噴射する下段加熱水噴射手段9と、前記容器3内の水位を調節可能な水位調節手段11と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、固形状のガスハイドレートをガス化するガスハイドレートガス化装置、及びガス化とともに運搬、貯蔵も可能なガスハイドレートガス化装置を備えるトレーラに関する。
周知のように、天然ガスハイドレート(以下NGHと記す)は、水分子が形成するかご状の結晶構造の空間に天然ガスが取込まれた包接化合物であり、氷状の固体物質である。このNGHは、NGH1m当り約160Nmと多くの天然ガスを包蔵することができる。NGHは、大気圧下、約−80℃の温度で安定的に存在し、さらに約−20℃の温度で分解が抑制される自己保存性も知られており、液化天然ガス(LNG)に比較すると、設備の仕様、取扱い等の点では有利である。これらのことからNGHの製造、運搬、ガス化など各プロセス、装置、システムの実用化に向けた検討がなされ、多くの技術が提案されている。
例えば、中小規模のガス田から産出される天然ガスをガス産出地でNGHのペレットとし、これを運搬船で天然ガス消費地に設置された受入基地まで運搬し、貯蔵タンクに貯蔵する。貯蔵タンクに貯蔵されたNGHは、受入基地内に設けられたガス化装置に送られ、ここで天然ガスに再ガス化され発電設備の燃料として使用する。またはタンクローリ等を使用して、さらに別の消費地にNGHを運搬し、そこでNGHをガス化し都市ガスなどに利用することが検討されている。
NGHは、固体状の物質ゆえ、天然ガスとして利用するには、NGHをガス化させる必要がある。NGHは加温という簡単な操作で水と天然ガスとに分解することができるけれども、ガス化操作時にNGH同士がくっつき塊状となりやすいことなどからガス化操作を工業的規模で効率的に行うことは容易ではない。このためNGHのガス化を効率的に行うためのガス化装置、ガス化方法が多く提案されている。
例えば、ガスハイドレートのガス化装置、ガス化方法として、ガス化装置内に固形のガスハイドレートを粉砕する粉砕機を備えるガス化装置(例えば特許文献1参照)、ガス化装置内に固形のガスハイドレートを粉砕する粉砕機及び撹拌機を備えるガス化装置(例えば特許文献2参照)、中空円筒状の処理容器を横置きとし、処理容器内にガスハイドレート及びガスハイドレートと衝突しガスハイドレート粒子表面に形成される氷皮膜を破砕する塊を投入し、処理容器に温水を供給しながら処理容器本体を回転させるガス化装置(例えば特許文献3参照)、NGHを収容する容器内にヒータを設け、NGHをガス化させる方法(例えば特許文献4参照)が提案されている。
特開2006−348193号公報 特開2004−75849号公報 特開2001−279281号公報 特開平10−238695号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の技術は、NGHを破砕させることでガス化を促進させようとするものであるが、可燃性ガスである天然ガスを発生するNGHを連続的に破砕させるには、ガス化装置内が加圧状態であること、安全面などを考えれば、必然的に装置も複雑かつ大掛かりなものとなる。特許文献3に記載の技術もNGHのガス化促進のため容器本体を回転させる必要があり、装置が大掛かりとなる。さらに容器本体を回転させるのでガスのシール構造が複雑となる。特許文献4に記載の技術は、特許文献1から3に記載の技術に比較して構造が簡単であるけれども、NGHの破砕を行う機能を備えていないので、NGH同士が付着して形成される塊状体を破砕することが出来ず、ガス化速度が低下することが懸念される。現在、簡単な装置構成で、NGH同士がくっつき形成される塊状体を破砕し効率的にNGHをガス化することが可能なNGHのガス化装置の開発が待たれている。さらにガス化速度の調節を容易に行うことができればより好ましい。これはNGHに限らず、他のガスハイドレートでも同じである。
本発明の目的は、効率的にガスハイドレートをガス化することが可能であり、さらにガス化速度の調節を容易に行うことができるガスハイドレートガス化装置を提供することである。また利便性に優れるガスハイドレートガス化装置及びトレーラの提供を目的とする。
本発明は、固形状のガスハイドレートをガス化させるガスハイドレートガス化装置であって、直胴部と該直胴部の下方に設けられた逆錐体部とを有する容器と、該容器の直胴部内の上部に装着され、ガスハイドレートに加熱水を噴射する上段加熱水噴射手段と、前記容器の直胴部と逆錐体部との境界近傍の容器内に装着され、ガスハイドレート同士がくっつき塊状となったガスハイドレート塊状体を破砕可能な加熱水を噴射する中段加熱水噴射手段と、前記容器内の下部に装着され、容器の下部に貯留するガスハイドレートを含む水を撹拌可能な加熱水を噴射する下段加熱水噴射手段と、前記容器内の水位を調節可能な水位調節手段と、を備えることを特徴とするガスハイドレートガス化装置である。
また本発明のガスハイドレートガス化装置は、前記構成に加え、前記中段加熱水噴射手段は、気相中のガスハイドレート塊状体に直接加熱水を噴射し、ガスハイドレート塊状体を破砕することを特徴とする。
また本発明のガスハイドレートガス化装置は、前記構成に加え、前記ガスハイドレートが天然ガスハイドレートであることを特徴とする。
また本発明のガスハイドレートガス化装置は、前記構成に加え、ガス化の他、固形状のガスハイドレートを運搬、貯蔵も可能な可搬式ガスハイドレートガス化装置であることを特徴とする。
また本発明は、さらに請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガスハイドレートガス化装置は、固形状のガスハイドレートを運搬、貯蔵も可能なガスハイドレートガス化装置であり、該ガスハイドレートガス化装置を備えることを特徴とするトレーラである。
本発明のガスハイドレートガス化装置は、直胴部と直胴部の下方に設けられた逆錐体部とを有する容器の直胴部内の上部にガスハイドレートに加熱水を噴射する上段加熱水噴射手段、容器の直胴部と逆錐体部との境界近傍の容器内にガスハイドレート同士がくっつき塊状となったガスハイドレート塊状体を破砕可能な加熱水を噴射する中段加熱水噴射手段、容器内の下部に容器の下部に貯留するガスハイドレートを含む水を撹拌可能な加熱水を噴射する下段加熱水噴射手段を有するので、任意の加熱水噴射手段から加熱水を噴射しガスハイドレートをガス化させることができる。また中段加熱水噴射手段は、ガスハイドレート塊状体を破砕可能であり、さらに本発明のガスハイドレートガス化装置は、水位調節手段を有し、下段加熱水噴射手段は、ガスハイドレートを含む水を撹拌可能であるから、ガスハイドレートのガス化が促進される。以上のように機能、用途の異なる加熱水噴射手段を備えるので、効率的にガスハイドレートをガス化することが可能であり、さらにガス化速度の調節を容易に行うことができる。
また本発明によれば、中段加熱水噴射手段は、気相中のガスハイドレート塊状体に直接加熱水を噴射し、ガスハイドレート塊状体を破砕するので、水中で破砕する方法に比較し破砕性能に優れる。これによりガスハイドレートのガス化が促進される。
また本発明によれば、ガスハイドレートとして天然ガスハイドレートを使用することができる。
また本発明によれば、本発明のガスハイドレートガス化装置は、ガス化の他、固形状のガスハイドレートを運搬、貯蔵も可能な可搬式ガスハイドレートガス化装置であるので、一つの装置でガスハイドレートの運搬、貯蔵及びガス化が可能となり、本ガスハイドレートガス化装置をユーザー先に運搬することで、専用の設備を有していないユーザーにも簡単に利用してもらうことが可能となり利便性に優れる。
また本発明のトレーラは、固形状のガスハイドレートを運搬、貯蔵も可能な前記ガスハイドレートガス化装置を備えるので、ガスハイドレートの運搬、貯蔵及びガス化が可能となり、本トレーラをトラクタで牽引しユーザー先に運搬、据付ることで、専用の設備を有していないユーザーにも簡単に利用してもらうことが可能となり利便性に優れる。
図1は、本発明の第1実施形態としてのNGHガス化装置1の概略的構成を示す。図2は、NGHガス化装置1の上段の噴射ノズル41の配置を示す平面図であり、図3は、NGHガス化装置1の下段の噴射ノズル45の配置を示す平面図である。NGHガス化装置1は、NGHペレット2をガス化し、0.1から0.3MPaの圧力で天然ガスを送出する装置であって、ペレット状のNGH2を収容する容器3、容器3内に装着され加熱水を噴射する加熱水噴射装置5、7、9、容器3内の水位を調節する水位調節装置11を含み構成される。
容器3は、上部に横断面形状が正方形の直胴部13と直胴部13に下方に設けられた逆角錐部15とを有し、壁面は断熱構造となっている。容器3は、NGHペレット2を収容、貯蔵すると共に、NGHペレット2をガス化させ天然ガスを発生させる際の処理槽となる。容器3の上部には、NGHペレット2を投入するための投入口17、NGHペレット2がガス化し発生する天然ガスを送出するガス送出管19、容器3内の圧力を検出するための圧力計21、容器3内の圧力が異常に上昇した場合に容器3のガスを放出する安全弁23が装着されている。一方、容器3の底部には、NGHペレット2をガス化させる際に発生する水を排出するための水排出管25が取付けられている。
加熱水噴射装置5、7、9は、容器3内に取付けられ加熱水を噴射する複数の噴射ノズル41、43、45を有する環状の加熱水供給配管27、29、31、加熱水供給配管27、29、31に加熱水を供給する加熱水供給管33、35、37、39からなる。環状の加熱水供給配管27、29、31は、それぞれ直胴部13の上部、直胴部13と逆角錐部15の境界、逆角錐部15の下部と、高さを異にし、側壁近傍に取付けられている。
上段の環状の加熱水供給配管27には、図2に示すように8個の噴射ノズル41(41a、41b、41c、41d、41e、41f、41g、41h)が、加熱水が下向き噴射されるように装着されている。1個の噴射ノズル41は、供給される加熱水を広角に噴射することが可能であり、8個の噴射ノズル41で容器3全体に加熱水を噴霧することができる。ここで使用する噴射ノズル41は、加熱水を高速で噴射させる必要はなく、加熱水を広角に噴射することができる市販の噴射ノズルを使用することができる。加熱水を広角に噴射する噴射ノズルを使用することで、噴射ノズルの個数を少なくすることができる。
中段の環状の加熱水供給配管29には、複数個の噴射ノズル43が装着されている。噴射ノズル43は、加熱水がほぼ水平に噴射されるように取付けられている。ここで使用する噴射ノズル43は、加熱水を高速で噴射することが可能な噴射ノズルであり、NGHペレット2同士がくっつき塊状となった場合にその塊を破砕する。このため比較的狭い噴射角度で集中的に加熱水を噴射することが可能な噴射ノズル43を使用する。中段の噴射ノズル43を直胴部13と逆角錐部15の境界に設置するのは、この部分で容器3の断面積が急激に変化し、ブリッジを発生しやすいことによる。
下段の環状の加熱水供給配管31には、図3に示すように4個の噴射ノズル45(45a、45b、45c、45d)が、加熱水がほぼ水平に噴射されるように装着されている。ここで使用する噴射ノズル45は、加熱水を高速で噴射することが可能な噴射ノズルであり、容器3の逆角錐部15に貯留するNGHペレット2を含む水4を撹拌混合する。このため比較的狭い噴射角度で高速で加熱水を噴射することが可能な噴射ノズル45が好ましい。図3では、4個の噴射ノズル45で反時計周りの旋回流を作り、NGHペレット2を含む水5を撹拌混合する。噴射ノズル45の数は特に限定されないので、必要な撹拌強度に応じて決定すればよい。
上中下段の加熱水供給配管27、29、31には、それぞれ加熱水を供給する加熱水供給管33、35、37が接続し、さらにこの加熱水供給管33、35、37が加熱水供給管39と接続する。また各加熱水供給管33、35、37途中には、遠隔操作可能な弁47、49、51が設けられているので、図示を省略した制御装置から弁47、49、51に開閉信号を送ることで、任意の段の噴射ノズル41、43、45から加熱水を噴射させることができる。
水位調節装置11は、容器3内の水位Hを検出する水位検出器57と水排出管25に設けられた水位調節弁53に制御信号を送る水位調節計55からなる。これらにより容器3内の水位Hを任意の水位に調節することができる。
NGHガス化装置1の使用例を示す。容器内の圧力は0.2MPaの圧力である。容器3内には、大気圧下で自己保存性を示す−20℃の温度のNGHペレット2が貯蔵されている。要求される天然ガスの送出流量が小さい場合は、自然入熱によりNGHペレット2をガス化させる。要求される天然ガスの送出流量が大きく、自然入熱のみではNGHペレット2をガス化させる熱量が不足する場合は、上段の噴射ノズル41から、NGHペレット2に向け加熱水を噴射させる。加熱水としては、10℃から30℃程度の水道水、工業用水、河川水さらに温度の高い温水などを使用することができる。加熱水の噴射量、噴射頻度は、要求される天然ガスの送出流量に応じて適宜調節すればよい。NGHペレット2のガス化に伴い発生する分解水及び供給する加熱水は容器3の下部に流下するので、必要に応じて水位調節装置11を介して系外に排出する。
さらに天然ガス送出流量を増加させる場合は、容器3の逆角錐部15に水を溜め、この部分でもNGHペレット2のガス化を促進する。また、中段の噴射ノズル43から、間欠的に又は連続的に加熱水を噴射させる。水位は、中段の噴射ノズル43が水4に漬からない高さHに水位調節装置11で調節する。容器3内の逆角錐部15に水4を溜めた後、噴射ノズル45から高速の加熱水を水中に噴射させると、水中のNGHペレット2が撹拌混合される。これより水4の温度が低下することを防ぐことが可能となると共に、NGHペレット2への熱伝達が向上する。さらに水中のNGHペレット2を撹拌混合することで、NGHペレット2同士が接触、衝突し、NGHペレット2の表面に形成させる氷被膜が破壊される。これらによりガス化が促進される。
上段の噴射ノズル41及び加熱水供給供給配管27は、NGHペレット2の上方に位置するため、NGHペレット2の分解水が上部の噴射ノズル41及び加熱水供給配管27に入り込み、これが凍結することはない。一方、中段の噴射ノズル43、加熱水供給配管29、及び下段の噴射ノズル45、加熱水供給配管31には、NGHペレット2の分解水が入り込み凍結することも想定される。一般的に配管内で水が凍結すると、凍結した氷を溶かした後でなければ通水できない。本実施形態に示すNGHガス化装置1の場合、中段の噴射ノズル43、下段の噴射ノズル45及び加熱水供給配管29、31にNGHペレット2の分解水が入り込み凍結したとしても、上段の噴射ノズル41から噴射される加熱水が流下し、これにより中段の噴射ノズル43、下段の噴射ノズル45及び加熱水供給配管29、31が加熱されるので、中段の噴射ノズル43、加熱水供給配管29、及び下段の噴射ノズル45、加熱水供給配管31内の氷は溶かされる。よって凍結防止用ヒータを設けなくてもよい。凍結防止用ヒータを設けてもよいことは言うまでもない。
NGHペレット2のガス化を行うと、ガス化操作に伴い発生する分解水がNGHペレット2間で氷となり、NGHペレット2同士がくっつき塊となることが予想される。本実施形態に示すNGHガス化装置1の場合、上段は容器3全体に加熱水が噴射され、かつ分解水及び噴射した加熱水は容器3内を流下するので、上段ではNGHペレット2の塊は発生しにくい。また容器3の逆角錐部15には水が溜められ、しかもこの水4が撹拌混合されているので、この部分でもNGHペレット2の塊は発生しにくい。
一般的に容器3の直胴部13と逆角錐部15との連結部は、断面積が急激に変化するので、NGHペレット2同士がくっつき塊となり、ブリッジを発生しやすい。しかしながら、本NGHガス化装置1では、NGHペレット2同士がくっつき塊となりやすい部分に、NGHペレット2の塊を破砕可能な噴射ノズル43を配置し、間欠的に又は連続的に加熱水を噴射させるので、ブリッジの発生を抑えることができる。中段の噴射ノズル43が、水中に没していると、水4が抵抗となりNGHペレット2への加熱水の衝撃力が弱まるけれども、水位Hを中段の噴射ノズル43が水4に漬からない高さに調節しているので、中段の噴射ノズル43はNGHペレット2に大きな衝撃力を与えることができる。さらに加熱水が逆角錐部15に溜まっている状態で中段の噴射ノズル43から、加熱水を噴射することで、破砕されたNGHペレット2が直接、下段の噴射ノズル45及び加熱水供給配管31に衝突しないのでこれらが破損、変形することがない。
NGHガス化装置1の他の使用例を示す。容器内の圧力は0.2MPaの圧力である。容器3内には、大気圧下で自己保存性を示す−20℃の温度のNGHペレット2が貯蔵されている。NGHペレット2の分解が進み、NGHペレット2の高さが中段の噴射ノズル43よりも少し高い位置となったような場合、容器3に貯留する水位HをNGHペレット2全体が浸漬する高さとし、中段の噴射ノズル43、下段の噴射ノズル45から加熱水を噴射させる。このときの中段の噴射ノズル43は、NGHペレット2の塊の破砕と言うよりも、NGHペレット2を含む水の撹拌混合に使用する。これによりNGHペレット2のガス化を効率的かつ迅速に行うことができる。
NGHガス化装置1は、上記のように機能、用途の異なる上中下段に装着された噴射ノズル41、43、45を備えるので、効率的かつ迅速にNGHペレット2をガス化することが可能である。さらに種々のガス化操作を行うことが可能であり、ガス化速度の調節を容易に行うことができる。また本発明のNGHガス化装置1は、従来のガス化装置と異なり、容器内に貯留する水を撹拌混合するために撹拌翼を使用したり、容器を回転させる必要がないので、ガスのシールが非常に容易である。さらに装置の構造が比較的簡単であり、安価に製作することもできる。なお、上記実施形態では、断面が正方形の容器を使用する例を示したけれども、容器の断面形状が円であってもよいことは言うまでもなく、送出するガス圧力も特に限定されるものではない。さらに抜出した水を加熱して加熱水として利用してもよいことは当然である。
図4は、本発明の第2実施形態としてのトレーラ104を備えるNGHタンクローリ100の概略的構成を示す。NGHタンクローリ100は、トレーラ方式のタンクローリであり、牽引車であるトラクタ102とトレーラ104とからなる。トレーラ104には、NGHペレット2を収容貯蔵可能な図1に示すNGHガス化装置1(1a、1b、1c、1d)を手前側に4つ、向こう側4つ、合計8つ備える。NGHガス化装置1は、加熱水噴射装置5、7、9を備えガス化装置として機能するほか、NGHペレット2を収容貯蔵するタンクとしても機能する。
NGHタンクローリ100の使用例を示す。加熱水供給配管27、29、31に設けられたドレン抜き(図示を省略)から配管内に溜まっている水を排出した後、必要に応じて容器3内を窒素ガス、天然ガスでパージし、容器3内にNGHペレット2を充填する。NGHペレットの充填は、NGHペレット貯蔵設備を有する受入基地、NGHペレット製造基地で行う。NGHペレット2を充填した後、NGHタンクローリ100を天然ガスの需要先に着け、トレーラ104を切り離す。NGHガス化装置1のガス送出管19を需要先のガスホルダー(図示を省略)と接続し、NGHペレット2を分解ガス化させ、天然ガスを送出する。
NGHタンクローリ100は、牽引車であるトラクタ102とトレーラ104とを分離し、需要先にトレーラ104のみ置いておくことが可能なため利便性に優れる。さらにNGHガス化装置1の容器3は、NGHペレット2の貯蔵タンクとしても機能するので、運搬、貯蔵、ガス化を一台の装置で行うことが可能となり、設備コストが小さく、操作性の点でも優れる。
本実施形態では、NGHペレットを使用する例を示したけれども、本発明に利用可能なNGHは形状、大きさは特に限定されず固形状のNGHであればよい。さらにNGH以外のガスハイドレート、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、二酸化炭素、あるいはこれら混合物のガスハイドレートの貯蔵、運搬及びガス化に本発明のガスハイドレートガス化装置及びガスハイドレートガス化装置を備えるトレーラを使用することができることは言うまでもない。
本発明の第1実施形態としてのNGHガス化装置1の概略的構成を示す。 図1のNGHガス化装置1の上段の噴射ノズル41の配置を示す平面図である。 図1のNGHガス化装置1の下段の噴射ノズル45の配置を示す平面図である。 本発明の第2実施形態としてのトレーラ104を備えるNGHタンクローリ100の概略的構成を示す。
符号の説明
1 NGHガス化装置
2 NGHペレット
3 容器
4 水
5 加熱水噴射装置
7 加熱水噴射装置
9 加熱水噴射装置
11 水位調節装置
13 直胴部
15 逆角錐部
25 水排出管
27 加熱水供給配管
29 加熱水供給配管
31 加熱水供給配管
41 噴射ノズル
43 噴射ノズル
45 噴射ノズル
53 水位調節弁
55 水位調節計
100 NGHタンクローリ
104 トレーラ

Claims (5)

  1. 固形状のガスハイドレートをガス化させるガスハイドレートガス化装置であって、
    直胴部と該直胴部の下方に設けられた逆錐体部とを有する容器と、
    該容器の直胴部内の上部に装着され、ガスハイドレートに加熱水を噴射する上段加熱水噴射手段と、
    前記容器の直胴部と逆錐体部との境界近傍の容器内に装着され、ガスハイドレート同士がくっつき塊状となったガスハイドレート塊状体を破砕可能な加熱水を噴射する中段加熱水噴射手段と、
    前記容器内の下部に装着され、容器の下部に貯留するガスハイドレートを含む水を撹拌可能な加熱水を噴射する下段加熱水噴射手段と、
    前記容器内の水位を調節可能な水位調節手段と、
    を備えることを特徴とするガスハイドレートガス化装置。
  2. 前記中段加熱水噴射手段は、気相中のガスハイドレート塊状体に直接加熱水を噴射し、ガスハイドレート塊状体を破砕することを特徴とする請求項1に記載のガスハイドレートガス化装置。
  3. 前記ガスハイドレートが天然ガスハイドレートであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガスハイドレートガス化装置。
  4. ガス化の他、固形状のガスハイドレートを運搬、貯蔵も可能な可搬式ガスハイドレートガス化装置であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガスハイドレートガス化装置。
  5. さらに請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガスハイドレートガス化装置は、固形状のガスハイドレートを運搬、貯蔵も可能なガスハイドレートガス化装置であり、該ガスハイドレートガス化装置を備えることを特徴とするトレーラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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