JP2009161083A - 負荷駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アンチロックブレーキシステムやVDC制御を行うハイブリッド車両にあっても、バッテリ放出電流の振動を抑制した負荷駆動装置を提供する。
【解決手段】 電源と、前記電源に接続する2系統以上の負荷と、前記複数の負荷の下流側に設けられたスイッチング素子と、前記電源と前記複数の負荷との間に設けられたコンデンサと、前記スイッチング素子を駆動することにより、前記複数の負荷をPWM制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記複数の負荷を複数のグループに分割し、それぞれのグループに対するPWM信号を異なる位相に設定することとした。
【選択図】 図9

Description

本発明は、ホイルシリンダ内の液圧制御により制動力を得るブレーキ制御装置に関し、特に運転者の踏力によらず、モータやバルブ等の電気的負荷を用いて液圧制御を行うブレーキバイワイヤ制御装置の負荷駆動回路に関する。
従来、ハイブリッド車両にあっては、電源安定化のため走行用モータのインバータと発電用モータのインバータの近傍に平滑コンデンサを配設している。その際、両インバータを同時にON/OFFすると過大なリプル電流がながれるためコンデンサの寿命が著しく劣化する。過大な電流に対応してコンデンサを大型化すると、装置全体の大型化を招いてしまう。
したがって特許文献1に記載の技術にあっては、2つのインバータをON/OFFするタイミングをずらし、両インバータが同時にON/OFFしないように設定することでリプル電流を低減している。
特開2000−78850号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、単に2系統のインバータ制御タイミングをずらすものであって、3系統以上の負荷が存在する場合はリプル電流を低減することができない、という問題があった。
例えば、複数の油圧電磁弁の適宜制御してホイルシリンダ圧を制御する電子制御ブレーキのように、制御パターン(増圧、減圧、保持)ごとに作動させる電磁弁および制御量が切り替わるシステムにおいては、従来技術のように単に制御タイミングをずらすだけでは過大なリプル電流を抑制することは困難である。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、制御パターンごとに作動負荷および制御量が異なるシステムにおいても過大なリプル電流を低減し、コンデンサの大型化を回避した負荷駆動装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、電源と、前記電源に接続する少なくとも2系統以上の負荷と、前記複数の負荷の上流側または下流側に設けられたスイッチング素子と、前記電源と前記複数の負荷との間に設けられたコンデンサと、前記スイッチング素子を駆動することにより、前記複数の負荷をPWM制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記複数の負荷を複数のグループに分割し、それぞれのグループに対するPWM信号に対し位相差を設けることとした。
よって、制御パターンごとに作動負荷および制御量が異なるシステムにおいても過大なリプル電流を低減し、コンデンサの大型化を回避した負荷駆動装置を提供できる。
以下、本発明の負荷駆動装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
実施例1につき説明する。図1は実施例1におけるシステム構成図、図2は油圧回路図である。ブレーキ液圧装置は4輪全輪のホイルシリンダW/C(FL〜RR)をポンプによって増圧する油圧ブレーキバイワイヤシステムである。
マスタシリンダM/Cはいわゆるタンデム型であり、マニュアル回路A(FL),A(FR)によってFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)に接続されている。
また、マスタシリンダM/CはリザーバRSVと接続し、各電磁弁はコントロールユニットCUにより駆動される。液圧源であるポンプは常用のメインポンプMain/Pと非常用のサブポンプSub/Pが並列に設けられている。
メインポンプMain/Pは双方向ポンプ、サブポンプSub/Pは一方向ポンプであり、それぞれコントロールユニットCUからの指令に基づきメインモータMain/MおよびサブモータSub/Mによって駆動される。
マニュアル回路A(FL),A(FR)上には常開電磁弁(ON/OFF弁)である遮断弁S.OFF/V(FL,FR)が設けられ、それぞれ第1、第2マスタシリンダM/C1,M/C2とFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)を連通/遮断する。
マニュアル回路A(FL)上であって第1マスタシリンダM/CとシャットオフバルブS.OFF/V(FL)の間にはストロークシミュレータS/Simが設けられている。このストロークシミュレータS/Simは常閉電磁弁(ON/OFF弁)であるキャンセル弁Can/Vを介してマニュアル回路A(FL)に接続する。
FL遮断弁S.OFF/V(FL)が閉弁され、キャンセル弁Can/Vが開弁されている際、ブレーキペダルBPの踏み込みに伴って第1マスタシリンダM/C内の作動油がストロークシミュレータS/Simに導入され、ペダルストロークを確保する。
メインおよびサブポンプMain/P,Sub/Pの吐出側は増圧回路Cに接続し、接続点I(FL〜RR)において各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)に接続する。一方、各ポンプMain/P,Sub/Pの吸入側は減圧回路Bと接続される。
この増圧回路C上には常閉電磁弁(比例弁)である増圧弁IN/V(FL〜RR)が設けられ、各ポンプMain/P,Sub/Pと各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の連通/遮断を切り替える。
また、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)は接続点I(FL〜RR)において減圧回路Bと接続する。この減圧回路B上には常閉電磁弁(比例弁)である前輪の減圧弁OUT/V(FL,FR)と常開電磁弁である後輪の減圧弁OUT/V(RL,RR)が設けられ、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)とリザーバRSVとの連通/遮断を切り替える。
各ポンプMain/P,Sub/Pの吐出側にはそれぞれチェック弁C/Vが設けられ、ポンプPを介して増圧回路Cから減圧回路Bへ作動油が逆流することを回避する。さらに、増圧回路Cと減圧回路Bとはリリーフ弁Ref/Vを介して接続され、増圧回路Cの圧力が規定値以上となった場合に作動油を減圧回路Bに逃がす。
マニュアル回路A(FL),A(FR)上であってシャットオフバルブS.OFF/V(FL,FR)とマスタシリンダM/Cとの間、にはそれぞれ第1、第2マスタシリンダ圧センサMC/Sen1,2が設けられ、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)には液圧センサWC/Sen(FL〜RR)が設けられている。
コントロールユニットCUには検出された第1、第2マスタシリンダ圧Pm1,Pm2および各液圧P(FL〜RR)、およびブレーキペダルBPのストロークを検出するストロークセンサS/Sen1,2の検出値が入力される。
これらの検出値に基づき、コントロールユニットCUは各輪FL〜RRの目標液圧P*(FL〜RR)を演算し、各モータMain/M,Sub/Mおよび増圧弁IN/V(FL〜RR)、減圧弁OUT/V(FL〜RR)を駆動する。また、通常制動時には遮断弁S.OFF/V(FL,FR)を閉弁し、キャンセル弁Can/Vを開弁する。
また、コントロールユニットCUは各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の目標液圧P*(FL〜RR)と実液圧P(FL〜RR)の比較を行い、目標液圧に対して実液圧が異常な応答を示した場合は異常信号を出力する。加えて、コントロールユニットCUには車輪速VSPが入力され、車両の走行/停止を判断する。
[制動制御]
(通常増圧時)
通常増圧時においては、キャンセル弁Can/Vを開弁、遮断弁S.OFF/V(FL,FR)を遮断して運転者によるブレーキペダルBPの踏み込みを2つのストロークセンサS/Sen1,2により検出し、この検出値に基づきコントロールユニットCUにおいて各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の目標液圧P*(FL〜RR)を演算する。
また、コントロールユニットCUはモータMによりメインモータMain/MまたはサブモータSub/Mを駆動して吐出圧を増圧回路Cに作用させる。さらに演算された目標液圧P*(FL〜RR)に応じて各増圧弁IN/V(FL〜RR)を駆動し、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)に作動油を供給して制動力を得る。
(減圧時)
減圧時においては、コントロールユニットCUにより各減圧弁OUT/V(FL〜RR)を駆動し、減圧回路Bを介して各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)からリザーバRSVへ作動油を排出する。
(保持時)
保持時においては所定の増圧弁IN/V(FL〜RR)、各減圧弁OUT/V(FL〜RR)を閉弁し、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)と増圧、減圧回路C,Bとを遮断する。
(マニュアルブレーキ)
システム失陥時等においては常開の遮断弁S.OFF/V(FL,FR)が開弁され、常閉の各増圧弁IN/V(FL〜RR)および前輪の減圧弁OUT/V(FL,FR)が閉弁され、常開の後輪減圧弁OUT/V(RL,RR)が開弁される。これによりマスタシリンダM/CとFL,FR輪ホイルシリンダ(FL,FR)が連通し、マニュアルブレーキが確保される。
[制御ブロック図]
図3はコントロールユニットCUの制御ブロック図である。コントロールユニットCUはFR,RL輪液圧を制御する第1ユニットCU1と、FL,RR輪液圧を制御する第2ユニットCU2から構成される。第1、第2ユニットCU1,CU2内にはそれぞれ第1、第2CPU1,2が設けられている。
また、液圧ユニットHUは第1、第2液圧ユニットHU1,HU2を有し、FR,RL輪液圧を制御する電磁弁(増圧弁IN/V(FR,RL)、減圧弁OUT/V(FR,RL))は第1液圧ユニットHU1内に設けられる。FL、RR輪液圧を制御する電磁弁(増圧弁IN/V(FL,RR)、減圧弁OUT/V(FL,RR))は第2液圧ユニットHU2内に設けられる。
さらに、常用のメインモータMain/MおよびメインポンプMain/Pは第1液圧ユニットHU1に設けられ、非常用のサブモータSub/MおよびサブポンプSub/Pは第2液圧ユニットHU2に設けられている。
第1CPU1には、車輪速、前後G、ヨーレート、横G、第1ペダルストローク、第1マスタシリンダ圧、FR,RLホイルシリンダ圧が入力される。また、第2CPU2には第2ペダルストローク、第2マスタシリンダ圧、およびFL,RRホイルシリンダ圧が入力される。
FL,RR輪ホイルシリンダ圧以外の各センサ信号は入力回路3を介して各CPU1,2へ入力され、FL,RRホイルシリンダ圧は入力回路3aに入力される。この入力回路3aはFL,RRホイルシリンダ圧を第1、第2CPU1,2に分配するインターフェース回路である。
また、第1CPU1は図外の操舵角センサ、エンジンC/U(コントロールユニット)、メータ、ACC(オートクルーズコントローラ)レーダー、および回生ユニット(回生ブレーキユニット)とCAN通信線CAN1を介して双方向通信を行う。さらに、第1、第2CPU1,2はCAN通信線CAN2によって互いに双方向通信可能に接続され、互いに情報を共有する。
第1CPU1は4輪前輪の液圧指令値を演算するメインCPUであり、入力情報に基づき通常ブレーキにおける各輪の液圧指令値を演算するとともに、ABS(アンチロックブレーキ制御)やVDC(車両姿勢制御)の演算を行う。
また、第1CPU1はメインモータMain/Mを駆動して4輪に液圧を供給するとともに、FR,RL輪の各電磁弁IN/V(FR,RL)およびOUT/V(FR,RL)を駆動してFR,RL輪液圧を制御する。さらに、通常時にはストロークシミュレータS/Simのキャンセル弁Can/Vに対し開弁指令を出力する。
第2CPU2は第1CPU1のバックアップ用であって、第1CPU1の監視を行って正常か否かを判断する。第1CPU1が正常である場合はFL,RR輪の各電磁弁IN/V(FL,RR)およびOUT/V(FL,RR)を駆動してFL,RR輪液圧を制御する。第2CPU1が異常であればサブモータSub/Mを駆動して4輪に液圧を供給する。
第1、第2CPU1,2はそれぞれ別電源であり、第1CPU1は第1電源B1、第2CPU2は第2電源B2から電力供給を受ける。また、各CPU1,2は出力回路4を介して各電磁弁およびモータへ指令を出力する。
[第1CPUの詳細]
図4は第1CPU1の制御構成および出力回路4の回路構成図である。第1液圧ユニットHU1内の各電磁弁はソレノイドで示す。また、キャンセル弁Can/V、メインモータMain/M、およびそれらの回路構成については省略する。
第1CPU1は制御液圧演算部11、負荷駆動制御部100を有する。この負荷駆動制御部100は負荷(制御対象である各電磁弁、モータ等)と同じ数だけ第1CPU1内に設けられ、それぞれの負荷駆動制御部100が1つの負荷に対し出力回路4を介して指令を出力する。
各負荷駆動制御部100および出力回路4は電源B1を電源とし、出力回路4と電源B1との間にはコンデンサ300が設けられている。このコンデンサ300は、負荷である各電磁弁のソレノイドの通電/非通電が切り替わる際の電流振動によるノイズを低減するものである。
なお、各電磁弁IN/V(FR,RL)、OUT/V(FR,RL)、およびS.OFF/V(FR)の制御は全て同様であるため、以下、FR輪減圧弁OUT/V(FR)の制御についてのみ示す。
(制御液圧演算部)
制御液圧演算部11は、FR,RL輪ホイルシリンダ圧、第1マスタシリンダ圧、および第1ストロークセンサ値に基づきFR輪減圧弁OUT/V(FR)の制御量を演算し、出力回路4へ制御量を出力する。
(負荷駆動制御部)
負荷駆動制御部100は、制御液圧演算部11で演算された制御量に基づき各電磁弁の電流を設定するものであり、指令電流演算部110、DUTY設定部120、制御周波数設定部130、位相差設定部140、位相差判断部150、およびフェールセーフ判断部160を有する。
指令電流演算部110は演算された制御量に基づきFR輪減圧弁OUT/V(FR)に通電する指令電流を演算し、DUTY設定部120および位相差判断部150へ出力する。
DUTY設定部120は、指令電流とFR輪減圧弁OUT/V(FR)の現在電流値に基づきPWMデューティを演算し、位相差設定部140へ出力する。
制御周波数設定部130は現在の位相差(位相差判断部150で検出)に基づきPWMデューティの周波数を設定し、DUTY設定部120へ出力する。
位相差設定部140は位相差判断部150からの位相差変更要求に基づきFR輪減圧弁OUT/V(FR)に対するPWMデューティの位相差を変更し、出力回路4内のスイッチング素子43に対し駆動信号を出力する。なお、位相差の変更はDUTY設定部120または制御周波数設定部130で行ってもよい。
位相差判断部150は他の負荷駆動制御部100における位相差判断部150と連係し、他の負荷の位相に対するFR輪減圧弁OUT/V(FR)の位相を比較してFR輪減圧弁OUT/V(FR)の位相の変更が必要か否かを判断する。判断結果はDUTY設定部120、制御周波数設定部130、および位相差設定部140へ出力される。
フェールセーフ判断部160は、出力回路4内に設けられた電流検出部41および断線検出部42の検出結果に基づき故障判断を行い、フェールセーフ処理を実行する。
(出力回路)
出力回路4は電流検出部41、断線検出部42、スイッチング素子43、およびフライホイールダイオード44を有する。
電流検出部41はFR輪減圧弁ソレノイドSOL−OUT(FR)に通流する電流値を検出し、検出値をフェールセーフ判断部160へ出力する。
断線検出部42はFR輪減圧弁ソレノイドSOL−OUT(FR)下流の断線検出を行う。ソレノイド下流電圧が電源B1相当であれば正常、グランド(接地)電圧相当であれば断線と判断して判断結果をフェールセーフ判断部160へ出力する。
スイッチング素子43はFR輪減圧弁ソレノイドSOL−OUT(FR)下流に設けられ、第1CPU1内の位相差設定部140からの駆動信号に基づきソレノイド通流電流のスイッチングを行う。
フライホイールダイオード44は、FR輪減圧弁ソレノイドSOL−OUT(FR)通流時の誘導エネルギーを還流させるものであり、ソレノイドSOL−OUT(FR)および電流検出部41と並列に設けられる。
[通流位相制御]
複数の電磁弁に同一位相で電流を通流した場合、通流開始直後の過渡的な電源供給を賄うコンデンサ300の放電電流が複数の電磁弁の総電流相当となる。そのためこの総電流相当の電流に対応したコンデンサを選択する必要があり、結果としてコンデンサ300が大型化して装置の大型化を招いてしまう。
また、アンチロックブレーキシステム(ABS)制御や車両姿勢制御(VDC)を行う場合、各電磁弁の通電、非通電が制御に応じたパターン(制御パターン)によって適宜切り替わる。また、通電量も電磁弁により異なるため、従来技術のように単に位相をずらすだけではコンデンサ300の放電電流を抑制できない。
したがって本願では、各電磁弁の制御量に応じて電磁弁に通流する位相をずらすことで、コンデンサ300の放電電流を抑制し最適なコンデンサを選定すし、グループ分けを行う。その際、各グループ内の電磁弁を同一位相で通電し、グループごとに位相差を設けることとした。
これにより電磁弁のグループごとに分散させたONタイミングでのみコンデンサ放電がなされ、コンデンサ300の放電電流が抑制される。また、電磁弁のグループ分けはCPU1またはCPU2で演算され、各電磁弁に設定される目標制御電流値に基づき行われるため、グループ間の電流配分が最適化され、放電電流が確実に抑制される。
さらに、実施例1では位相差設定の基準となる電磁弁(例えばFR輪遮断弁)の立ち上がり(立ち下がり)タイミングに合わせて他の負荷の立ち上がり(立ち下がり)をずらす。これにより他の電磁弁のPWM信号に設定する位相差を可変とすることが可能となり、確実に位相差を設定する。
また、位相差設定の開始条件を、コンデンサ300の放電電流が過大となる条件下に限ることとし、効果的に放電電流を抑制する。実施例1では複数の電磁弁に対する目標制御電流の総和が電磁弁の目標制御電流(閾値)を超えたか否かによって位相差設定の開始条件とする。
[通流位相制御の概略]
図6は本願通流位相制御(減圧時)を行った際の電流変化の概略である。図5は位相制御を行わない比較例を示す。図5、図6において、位相0°〜位相360°で1回のPWMパルスの通電サイクルが終了するものとする。
説明のため、FR輪遮断弁S.OFF/V(FR)および減圧弁OUT/(FR)のみを示し、単に遮断弁、減圧弁として説明する。簡略化するため他の電磁弁は省略する。
(位相0°)
比較例では遮断弁および減圧弁の電流に位相差を設定せず、ともに同一タイミング(位相0°)で立ち上がる指令が出力されている。
そのためコンデンサ300の電荷が急放電されて電流aに達するが、電源B1の電流上昇に伴い放電電流は減少傾向を示す。
一方、本願では遮断弁と減圧弁とを別グループとし、互いに180°の位相差を設けて通電を行う。位相0°〜180°間では遮断弁のみがONされ、減圧弁はOFF状態である。
したがってコンデンサ300の放電電流は比較例の半分以下となっている。
(位相60°)
位相60°において本願ではコンデンサ300の充電が開始される。本願コンデンサ300は放電が少なかったためである。
(位相180°)
比較例では遮断弁および減圧弁がともにOFFとなり、コンデンサ300の充電が開始される。
一方、本願では遮断弁がOFFされて減圧弁がONされ、位相0°と同様の動作となる。
(位相180°〜360°)
遮断弁と減圧弁の動作が逆転するのみで位相0°〜180°と同様である。
このように、複数の電磁弁をグループ分けして互いに位相差を設けて通電を行うことにより、コンデンサ300の放電電流を抑制することが可能となる。図5、図6では2つの電磁弁を2つのグループに分けた場合について示したが、3つ以上の電磁弁を2つ以上のグループに分ける場合であっても、互いに位相差を設けることで同様にコンデンサ放電電流を抑制可能となっている。
[通流位相制御処理]
(メインフロー)
図7は第1CPU1において実行される電磁弁通流制御のメインフローである。
ステップS100では第1、第2マスタシリンダ圧および第1、第2ペダルストロークを検出し、ステップS101へ移行する。
ステップS101では第1、第2マスタシリンダ圧および第1、第2ペダルストロークに基づきブレーキ要求があるかを判断し、YESであればステップS102へ移行し、NOであればステップS103へ移行する。
ステップS102では各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の制御液圧(液圧目標値)P1を演算し、ステップS104へ移行する。
ステップS103ではブレーキ要求なしと判断し、全ての電磁弁に対する制御を停止してステップS100へ戻る。
ステップS104では各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の現在液圧P2を読み込み、ステップS105へ移行する。
ステップS105では制御液圧P1と現在液圧P2を照合し、P1>P2であれば増圧制御としてステップS106へ移行し、P1<P2であれば減圧制御としてステップS122へ移行する。P1=P2であれば保持制御としてステップS114へ移行する。
(増圧制御)
ステップS106では、増圧時におけるFR輪遮断弁S.OFF/V(FR)およびFR,RL輪増、減圧弁IN/V(FR,RL)、OUT/V(FR,RL)の制御量が演算され、ステップS107へ移行する。
ステップS107では、演算された制御量に基づき各電磁弁のソレノイドSOL−S.OFF(FR)、SOL−IN(FR,RL)、SOL−OUT(FR,RL)に対する指令電流を演算し、ステップS108へ移行する。
ステップS108では各電磁弁のソレノイドSOL−S.OFF(FR)、SOL−IN(FR,RL)、SOL−OUT(FR,RL)を複数のグループに分け、そのうち1つのグループと他のグループとで指令電流に位相差を設定してステップS109へ移行する。
ステップS109〜113では、設定された位相差および指令電流に基づき各電磁弁ソレノイドを駆動して増圧を行い、ステップS100へ戻る。
(保持制御)
ステップS114〜S121では、ステップS106〜S113における増圧制御に代わって保持制御を実行し、ステップS100へ戻る。
(減圧制御)
ステップS122〜S129では、ステップS106〜S113における増圧制御に代わって減圧制御を実行し、ステップS100へ戻る。
(位相差設定フロー)
図8は位相差設定フローである。図7のステップS106〜S108、S114〜S116、およびS122〜S124に相当する。
S106,S114,S122では各電磁弁制御量を演算し、ステップS107、S115、S123へ移行する。
ステップS107、S115、S123では、演算された制御量に基づき各電磁弁のソレノイド指令電流を算出し、ステップS108、S116、S123へ移行する。
FR輪遮断弁ソレノイド指令電流=is1
FR輪増圧弁ソレノイド指令電流=is2
FR輪減圧弁ソレノイド指令電流=is3
RL輪増圧弁ソレノイド指令電流=is4
RL輪減圧弁ソレノイド指令電流=is5
とする。
(位相差設定対象負荷判断フロー)
ステップS108、S116、S123(位相差設定対象負荷判断)は複数のステップS200〜S214から構成される。以下、各ステップにつき説明する。
ステップS200では各電磁弁指令電流の総和isAを算出し、ステップS201へ移行する。
なお、
isA=is1+is2+is3+is4+is5
である。
ステップS201では複数の電磁弁S.OFF/V(FR)、IN/V(FR,RL)、OUT/V(FR,RL)を複数のグループに分けることとし、ステップS202へ移行する。
なお、グループ分けは3つ以上であってもよい。グループ数はCNTで表し、実施例1ではCNT=2となる。
ステップS202では複数のグループごとに目標平均電流isAVを算出し、ステップS203へ移行する。なお、目標平均電流isAVは以下の式で算出される。
目標平均電流isAV=isA/CNT
したがって、実施例1の目標平均電流isAV=isA/2となる。
ステップS203では各電磁弁の指令電流isX(X=1,2,3,4,5)を高電流順に昇順配置し、ステップS204へ移行する。
ステップS204では、目標平均電流isAVと各電磁弁の指令電流isXのうち最も高い電流値isA1の差分C1を演算し、ステップS205へ移行する。
C1=isAV−isA1
ステップS205では差分C1が正(C1≧0A)であるかどうかが判断され、YESであればステップS206へ移行し、NOであればステップS213へ移行する。
NOであれば最も高い電磁弁の電流値isがA1目標平均電流isAV以上の値であり、この電磁弁のみを1つのグループとする。
ステップS206では、最も高い電磁弁の電流値isA1が目標平均電流isAVに達しない値であるため、目標平均電流isAVと各電磁弁の指令電流isXのうち最も高い電流値isA1と最も低い電流値isA5との和の差分C2を演算し、ステップS207へ移行する。
C2=isAV−(isA1+isA5)
ステップS207では差分C2が正(C2≧0A)であるかどうかが判断される。YESであればステップS208へ移行し、NOであればステップS212へ移行する。
NOであれば電流値isA1とisA5の和が目標平均電流isAV以上の値であり、この電流値isA1とisA5の電磁弁を1つのグループとする。
ステップS208では、最も高い電磁弁の電流値isA1と最も低い電磁弁電流値isA5の和が目標平均電流isAVに達しない値であるため、各電磁弁の指令電流isXのうち最も高い電流値isA1、isA5に加えて4番目に高い電流値isA4との和をとり、目標平均電流isAVとの差分C3を演算してステップS209へ移行する。
C3=isAV−(isA1++isA4+isA5)
ステップS209では差分C3が正(C3≧0A)であるかどうかが判断される。YESであればステップS210へ移行し、NOであればステップS211へ移行する。
NOであれば電流値isA1,4,5の和が目標平均電流isAV以上の値であり、この電流値isA1,4,5の電磁弁を1つのグループとする。
ステップS210では、電流値isA1,4,5の和が目標平均電流isAVに達しない値であるため、電流値isA1,4,5の電磁弁に加えて3番目に高い電流値isA3の電磁弁を1つのグループ化し、残った電流値isA2の電磁弁のみをもう一方のグループ化してステップS214へ移行する。
ステップS211では電流値isA1,4,5の電磁弁を1つのグループ化して位相グループ1とし、残りの電流値isA2,3の電磁弁を他のグループ化して位相グループ2としてステップS214へ移行する。
ステップS212では電流値isA1,5の電磁弁を1つのグループ化して位相グループ1とし、残りの電流値isA2,3,4の電磁弁を他のグループ化して位相グループ2としてステップS214へ移行する。
ステップS213では電流値isA1の電磁弁のみを1つのグループ化して位相グループ1とし、残りの電流値isA2,3,4,5の電磁弁を他のグループ化して位相グループ2としてステップS214へ移行する。
ステップS214では位相グループ1に該当する電磁弁電流に対し、位相グループ2に該当する電磁弁に通流する電流に位相差を設定して制御を終了する。
[位相差設定制御の経時変化:通常ブレーキ時]
図9は通常ブレーキ時における位相差設定制御のタイムチャートである。
(時刻t1)
時刻t1においては運転者の制動要求は発生しておらず、全ての電磁弁が非通電状態である。
(時刻t2)
時刻t2において増圧制御が開始され、液圧指令値が上昇する。これに伴いFR輪遮断弁S.OFF−V(FR)は閉弁、増圧弁IN/V(FR,RL)は開弁、減圧弁OUT/V(FR,RL)は閉弁される。
なお、遮断弁S.OFF/V(FR)、増圧弁IN/V(FR,RL)は全て常閉であるためPWM駆動により開弁される。一方、減圧弁OUT/V(FR,RL)はFR側が常閉、RL側が常開であるためRL側のみPWM通電が行われ、FR側は非制御状態となる。
増圧制御時においてはFR輪減圧弁OUT/V(FR)以外の全電磁弁が駆動されるため、FR輪の遮断弁S.OFF/V(FR)および増圧弁IN/V(FR)が同一グループ、残りのRL輪増圧弁IN/V(RL)および減圧弁OUT/V(RL)が同一グループに配分され、それぞれのグループで180°の位相差が設けられて通電が行われる。これによりコンデンサ300の電流変動を抑制する。
(時刻t3)
時刻t3において増圧制御が終了し、保持制御が開始される。保持制御中は全電磁弁が閉弁されるため、常開のFR輪遮断弁S.OFF/V(FR)およびRL輪減圧弁OUT/V(RL)のみPWM通電によって閉弁される。
保持制御時においては2つの電磁弁S.OFF/V(FR)およびOUT/V(RL)のみが駆動されるため、それぞれの電磁弁を別グループに分けて位相差を設けて駆動する。
(時刻t4)
時刻t4において保持制御が終了し、減圧制御が開始される。常閉のFR輪減圧弁OUT/V(FR)はPWM駆動により開弁され、常開のRL輪減圧弁OUT/V(RL)は非通電となる。また、常開の遮断弁S.OFF/V(FR)も通電・閉弁される。
減圧時においては2つの電磁弁S.OFF/V(FR)およびOUT/V(FR)のみが駆動されるため、保持制御時と同様にそれぞれの電磁弁を別グループに分けて位相差を設けて駆動する。
(時刻t5)
時刻t5において運転者の制動要求が停止し、全ての電磁弁が非通電状態となる。
[位相差設定制御の経時変化:VDC制御時]
図10はVDC制御時における位相差設定制御のタイムチャートである。なお、VDC制御はFR輪に対してのみ行われ、RL輪に対しては行われないものとする。
(時刻t6)
時刻t6においては運転者の制動要求は発生しておらず、全ての電磁弁が非通電状態である。
(時刻t7)
時刻t7においてVDC制御によりFR輪の増圧が開始され、PWM駆動により常閉のFR輪遮断弁S.OFF/V(FR)が閉弁され、常閉のFR輪増圧弁IN/V(FR)が開弁される。
VDC増圧時においては2つの電磁弁S.OFF/V(FR)およびIN/V(FR)のみが駆動されるため、それぞれの電磁弁を別グループに分けて位相差を設けて駆動する。
(時刻t8)
時刻t8においてVDC増圧制御が終了し、保持制御が開始される。FR輪の増圧弁および減圧弁IN/V(FR)、OUT/V(FR)はともに常閉であるため通電は行われず、常開の遮断弁S.OFF/V(FR)のみPWM制御により閉弁される。
VDC保持時においては1つの電磁弁S.OFF/V(FR)のみが駆動されるため、グループ分けは行われない。
(時刻t9)
時刻t9においてVDC保持制御が終了し、減圧制御が開始される。PWM駆動により常閉のFR輪減圧弁OUT/V(FR)は開弁され、常開の遮断弁S.OFF/V(FR)も通電・閉弁される。
VDC減圧時においては2つの電磁弁S.OFF/V(FR)およびOUT/V(FR)のみが駆動されるため、VDC増圧時と同様にそれぞれの電磁弁を別グループに分け、位相差を設けて駆動する。
(時刻t10)
時刻t10において運転者の制動要求が停止し、全ての電磁弁が非通電状態となる。
[実施例1の効果]
(1)電源B1,B2と、電源B1,B2に接続する2系統以上の負荷と、複数の負荷の下流側に設けられたスイッチング素子43と、電源B1,B2と複数の負荷との間に設けられたコンデンサ300と、スイッチング素子43を駆動することにより、複数の負荷をPWM制御する第1、第2CPU1,2とを備え、第1、第2CPU1,2は、複数の負荷を複数のグループに分割し、それぞれのグループに対するPWM信号を異なる位相に設定することとした。
これにより、アンチロックブレーキシステムやVDC制御を行うハイブリッド車両にあっても、バッテリ放出電流の振動を抑制した負荷駆動装置を提供することができる。
(2)複数の負荷は3系統以上であることとした。負荷に対し電流を供給するシステムにあっても、上記(1)と同様の作用効果を得ることができる。
(3)第1、第2CPU1,2は、所定の配分条件に基づき、複数の負荷のうちいずれの負荷をいずれのグループに配分するかを決定することとした。条件に応じて適切に負荷のグループ分けを行うことにより、効果的に電流振動を抑制することができる。
(4)所定の配分条件は、複数の負荷それぞれの目標電流値であることとした。目標電流値に基づき負荷のグループ分けを行って位相差を設定することにより、電流振動を確実に抑制することができる。
(9)第1、第2CPU1,2は、負荷に対する電流の立ち上がりまたは立ち下がりタイミングをずらすことにより、複数のグループに対するPWM信号に設定する位相差を可変とすることとした。
位相差設定の基準となる負荷の立ち上がり・立ち下がりタイミングに合わせて他の負荷を立ち上がり・立ち下がりを行うことが可能となり、確実に位相差を設定することができる。
(11)第1、第2CPU1,2は、所定の開始条件が成立した際に位相差を設定することとした。電流振動が発生しやすい条件下で位相差設定が行われるように開始条件をあらかじめ設定しておくことで、効果的に電流振動を抑制することができる。
(12)位相差を設定する所定の開始条件は、複数の負荷に対する目標電流値の総和が閾値を超えたか否かであることとした。
目標電流値の総和の増大に伴ってバッテリ放出電流も大きくなり、電流振動も発生しやすくなる。したがって目標電流値の総和に閾値を設けて位相差設定の開始条件とすることで、確実に電流振動を抑制することができる。
(14)電源B1,B2と、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)と、電源B1,Bによって駆動し、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)を増圧するメインポンプMain/Pと、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)に接続するソレノイドバルブS.OFF/V(FL,FR)、IN/V(FL〜RR)、OUT/V(FL〜RR)と、メインポンプMain/Pおよび各ソレノイドバルブを駆動することによりホイルシリンダW/C(FL〜RR)圧を制御するコントロールユニットCUとを備えたブレーキ制御装置の負荷駆動回路であって、負荷は、各ソレノイドバルブであることとした。
これにより、ブレーキバイワイヤ車両のソレノイドバルブ駆動回路にあっても、上記(1)〜(13)の作用効果を得ることができる。
とりわけハイブリッド車両においてアンチロックブレーキシステム(ABS)制御や車両姿勢制御(VDC)を行う場合、電磁弁の通電、非通電がランダムに切り替わり、通電量も電磁弁によって異なるため、このようなソレノイドバルブの駆動回路の場合、より効果的に電流振動を抑制することができる。
実施例2につき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例1では各電磁弁の目標電流値に基づき電磁弁のグループ分けを行ったが、実施例2では各電磁弁のPWMパルス幅に基づきグループ分けを行う点で異なる。
図11は実施例2における位相差設定フローである。実施例1の図8に対応する。なお、ステップS303〜S308は、図8のステップS204〜S209における目標平均電流isAVを電源電流近似値ibに変更したものである。
ステップS106、S114、S122、およびステップS107、S115、S123は図8と同様である。
ステップS300では演算された制御量に基づき各電磁弁のPWMパルス幅(通流率=DUTY)を算出し、ステップS301へ移行する。
FR輪遮断弁ソレノイド通流率=DUTY1
FR輪増圧弁ソレノイド通流率=DUTY2
FR輪減圧弁ソレノイド通流率=DUTY3
RL輪増圧弁ソレノイド通流率=DUTY4
RL輪減圧弁ソレノイド通流率=DUTY5
とする。
ステップS301では各電磁弁の指令電流isXおよび通流率DUTYX(X=1,2,3,4,5)に基づき電源電流の近似値ibを算出し、ステップS302へ移行する。
ib=is1・DUTY1+is2・DUTY2+is3・DUTY3+is4・DUTY4+is5・DUTY5
である。
ステップS302では各電磁弁の指令電流isX(X=1,2,3,4,5)を高電流順に昇順配置し、ステップS303へ移行する。
ステップS303では、電源電流近似値ibと各電磁弁の指令電流isXのうち最も高い電流値isA1の差分C1を演算し、ステップS304へ移行する。
C1=ib−isA1
ステップS304では差分C1が正(C1≧0A)であるかどうかが判断され、YESであればステップS305へ移行し、NOであればステップS312へ移行する。
NOであれば最も高い電磁弁の電流値isがA1電源電流近似値ib以上の値であり、この電磁弁のみを1つのグループとする。
ステップS305では、最も高い電磁弁の電流値isA1が電源電流近似値ibに達しない値であるため、電源電流近似値ibと各電磁弁の指令電流isXのうち最も高い電流値isA1と最も低い電流値isA5との和の差分C2を演算し、ステップS306へ移行する。
C2=ib−(isA1+isA5)
ステップS306では差分C2が正(C2≧0A)であるかどうかが判断される。YESであればステップS307へ移行し、NOであればステップS311へ移行する。
NOであれば電流値isA1とisA5の和が電源電流近似値ib以上の値であり、この電流値isA1とisA5の電磁弁を1つのグループとする。
ステップS307では、最も高い電磁弁の電流値isA1と最も低い電磁弁電流値isA5の和が電源電流近似値ibに達しない値であるため、各電磁弁の指令電流isXのうち最も高い電流値isA1、isA5に加えて4番目に高い電流値isA4との和をとり、電源電流近似値ibとの差分C3を演算してステップS308へ移行する。
C3=ib−(isA1++isA4+isA5)
ステップS308では差分C3が正(C3≧0A)であるかどうかが判断される。YESであればステップS309へ移行し、NOであればステップS310へ移行する。
NOであれば電流値isA1,4,5の和が電源電流近似値ib以上の値であり、この電流値isA1,4,5の電磁弁を1つのグループとする。
ステップS309〜S313は、図8のステップS210〜S214と同様である。
[実施例2の効果]
(6)各電磁弁のグループ分けを行う配分条件は、複数の負荷それぞれの目標電流値、およびそれぞれの負荷に対するPWMパルス幅であることとした。これにより、より効果的に電流振動を抑制することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
(5)電磁弁のグループ分けを負荷駆動回路システムの制御パターンに応じて行ってもよい(ABS,VDC等の車両制御状態)。システム制御状態に応じた適切なグループ分けを行い、位相差設定による電流振動抑制を適切に行うことができる。
(7)複数のグループのうち1つのグループに属する負荷を、あらかじめ設定された特定の負荷とし、この特定の負荷に対してのみ、PWM信号を異なる位相に設定することとしてもよい。
例えば、あらかじめFR輪遮断弁S.OFF/V(FR)だけを1つのグループとし、このFR輪遮断弁S.OFF/V(FR)の電流位相を基準として他の電磁弁の位相差設定を行うこととすれば、位相差設定を行う負荷のグループが固定されて変更する必要がないため、容易に電流振動を抑制することができる。
(8)また、複数のグループに対するPWM信号に設定する位相差を固定値とした。例えばFR輪遮断弁S.OFF/V(FR)を位相の基準とし、他の電磁弁は一律にFR輪遮断弁S.OFF/V(FR)に対し180°ずらして通電を行うことすれば、制御の簡略化を図ることができる。
(10)また、複数のグループの数に応じて位相差を設定してもよい。例えば、2つのグループであれば、あるグループの負荷を位相差設定の基準とし、他のグループの位相を180°ずらせばよいが、グループが3つ以上の場合は単に基準から180°ずらすだけでは効果的に電流振動を低減できない。
したがって負荷のグループ数に応じて位相差を設定し、例えば位相差の基準グループから120°の位相差を有するグループと、240°の位相差を有するグループを有するグループを設けることにより、負荷のグループ数が3つ以上となった場合であっても、効果的に電流振動を抑制することができる。
(13)負荷駆動回路システムの制御パターンに応じて位相差を設定してもよい(ABS,VDC等の車両制御状態)。これにより、システム制御状態に応じたタイミングで位相差設定を行うことができる。

負荷駆動装置を適用したブレーキ制御装置のシステム構成図である。 ブレーキ制御装置の油圧回路図である。 コントロールユニットCUの制御ブロック図である。 第1CPU1の制御構成および出力回路4の回路構成図である。 位相制御を行わない比較例の電流変化の概略である。 通流位相制御(減圧時)を行った際の電流変化の概略である。 第1CPU1において実行される電磁弁通流制御のメインフローである。 実施例1における位相差設定フローである。 通常ブレーキ時における位相差設定制御のタイムチャートである。 VDC制御時における位相差設定制御のタイムチャートである。 実施例2における位相差設定フローである。
符号の説明
1,2 第1、第2CPU(制御手段)
43 スイッチング素子
300 コンデンサ
IN/V(FL〜RR) 増圧弁(複数の負荷)
OUT/V(FL〜RR) 減圧弁(複数の負荷)
Main/M メインモータ(複数の負荷)
S.OFF/V(FL,FR) シャットオフバルブ(複数の負荷)

Claims (14)

  1. 電源と、
    前記電源に接続する少なくとも2系統以上の負荷と、
    前記複数の負荷の上流側または下流側に設けられたスイッチング素子と、
    前記電源と前記複数の負荷との間に設けられたコンデンサと、
    前記スイッチング素子を駆動することにより、前記複数の負荷をPWM制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記複数の負荷を複数のグループに分割し、それぞれのグループに対するPWM信号に対し位相差を設けること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  2. 請求項1に記載の負荷駆動装置において、
    前記複数の負荷は3系統以上であること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の負荷駆動装置において、
    前記制御手段は、所定の配分条件に基づき、前記複数の負荷のうちいずれの負荷をいずれのグループに配分するかを決定すること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  4. 請求項3に記載の負荷駆動装置において、
    前記所定の配分条件は、前記複数の負荷それぞれの目標電流値であること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  5. 請求項3に記載の負荷駆動装置において、
    前記所定の配分条件は、システム制御パターンであること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  6. 請求項3に記載の負荷駆動装置において、
    前記所定の配分条件は、前記複数の負荷それぞれの目標電流値、および前記それぞれの負荷に対するPWMパルス幅であること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の負荷駆動装置において、
    前記制御手段は、前記複数のグループのうち1つのグループに属する負荷を、あらかじめ設定された特定の負荷とし、この特定の負荷に対してのみ、PWM信号を異なる位相に設定すること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の負荷駆動装置において、
    前記制御手段は、前記複数のグループに対するPWM信号に設定する位相差を固定値とすること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の負荷駆動装置において、
    前記制御手段は、前記負荷に対する電流の立ち上がりまたは立下りタイミングをずらすことにより、前記複数のグループに対するPWM信号に設定する位相差を可変とすること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の負荷駆動装置において、
    前記制御手段は、前記複数のグループの数に応じて前記位相差を設定すること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の負荷駆動装置において、
    前記制御手段は、所定の開始条件が成立した際に前記位相差を設定すること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  12. 請求項11に記載の負荷駆動装置において、
    前記所定の開始条件は、前記複数の負荷に対する目標電流値の総和が閾値を超えたか否かであること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  13. 請求項11に記載の負荷駆動装置において、
    前記所定の開始条件は、システム制御パターンであること
    を特徴とする負荷駆動装置。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の負荷駆動装置は、
    電源と、
    ホイルシリンダと、
    前記電源によって駆動し、前記ホイルシリンダを増圧する液圧源と、
    前記ホイルシリンダに接続するソレノイドバルブと、
    前記液圧源および前記ソレノイドバルブを駆動することにより前記ホイルシリンダ圧を制御するコントロールユニットと
    を備えたブレーキ制御装置の負荷駆動回路であって、
    前記負荷は、前記ソレノイドバルブであること
    を特徴とするブレーキ制御装置。
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CN111645787A (zh) * 2020-06-09 2020-09-11 嘉兴优加车业科技有限公司 具有abs结构的防倾覆电动童车

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