JP2009155870A - 補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工性に優れ、かつ、安価に構築することができる補強構造を提供する。
【解決手段】既存建物の柱10の両側に鉄筋コンクリート造の一対の袖壁20,20を一体的に構築する補強構造1であって、柱10の一面と袖壁20,20の一面とを一括して覆い、構造用横架材として機能する鋼製面材30を備え、鋼製面材30の片面には、袖壁20のコンクリートに埋設されるリブ材34,34,…が縦横に立設されていて、リブ材34のずれ抵抗と鋼製面材30の引張抵抗とにより、柱10が袖壁20に拘束されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、既存構造物の補強構造に関する。
既存の鉄筋コンクリート構造物に対して、増設壁を構築して補強する場合がある。
従来、このような増設壁101は、図7(a)に示すように、柱や梁等の既存の躯体110を削孔して十分な定着長を確保した状態で鉄筋やアンカー130を配設し、この鉄筋やアンカー130を利用して既存の躯体110と一体化がなされた鉄筋コンクリート壁120により構成されているのが一般的である。
ところが、前記従来の増設壁101は、壁脚部に変形が集中してしまうため、この脚部に対する補強が必要であった。
そのため、特許文献1には、図7(b)に示すように、既存柱210とこの既存柱210の側面に接続される壁220とを、前後から鋼板230,230により一体に挟み込むとともにPC鋼棒240,240,…により緊結力を付与することにより、鋼板230,230と壁220とが一体となってせん断力に抵抗し、変形が脚部に集中することを防止する補強壁201が開示されている。
また、特許文献2には、図7(c)に示すように、一方の面に複数のスタッドボルト310,310,…が突設された一対の鋼板330,330を互いの一方の面が向き合った状態で配設し、この一対の鋼板330,330の間にコンクリート320を打設することにより構成された鋼板コンクリート壁301が開示されている。かかる鋼板コンクリート壁(補強壁)301も鋼板330,330とコンクリート320とが一体となってせん断力に抵抗し、変形が脚部に集中することを防止している。
特開2003−227236号公報 特開2000−170285号公報
ところが、前記従来の補強壁201,301は、二枚の鋼板230,230(330,330)により挟み込む構成であるため、鋼材量が多く、費用が嵩むという問題点を有していた。
また、鋼板230,330の部材厚を厚くすることによりせん断耐力を大きくすると、鋼板の取り扱いが困難となり、施工性に影響を及ぼす場合があった。
また、鋼板230,230により柱210と壁220とを一体に挟み込む補強方法は、柱210と壁220との接合部に入隅、出隅が複数存在するため、躯体に密着するように鋼板230を加工することに手間を要していた。
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、施工性に優れ、かつ、安価に構築することができる補強構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、第一の発明の補強構造は、既存建物の柱の両側に鉄筋コンクリート造の一対の袖壁を一体的に構築する補強構造であって、前記柱の一面と前記袖壁の一面とを一括して覆い、構造用横架材として機能する鋼製面材を備え、前記鋼製面材の片面には、前記袖壁のコンクリートに埋設されるリブ材が縦横に立設され、前記リブ材のずれ抵抗と前記鋼製面材の引張抵抗とにより、前記柱が前記袖壁に拘束されることを特徴としている。
また、第二の発明の補強構造は、既存建物の柱梁架構と、既存建物の柱梁架構と、前記柱梁架構の内側に形成された鉄筋コンクリート造の補強壁と、を備える補強構造であって、前記補強壁が、壁本体と、前記壁本体の一面を覆う鋼製面材と、を備えており、前記鋼製面材の片面には、リブ材が縦横に立設されていて、該リブ材が前記壁本体のコンクリートに埋設されることで前記壁本体と前記鋼製面材とが一体となった耐震壁が構成されることを特徴としている。
かかる補強構造によれば、鋼製面材がリブ材により補強されているため、鋼製面材の軽量化が可能となる。そのため、鋼製面材の取り扱いが容易となることで施工性が向上する。また、鋼製面材の軽量化により鋼材量の削減が可能となり、材料費の削減が可能となる。
また、かかる補強構造は、既存の躯体への削孔等を要しないため、騒音や粉塵の発生がなく、供用中の構造物の補強に対しても好適に採用できる。
また、鋼製面材が、柱と協働してせん断抵抗する構造用横架材としての機能を有しているため、アンカー筋の省略が可能となり、経済的で施工性にも優れている。
ここで、構造用横架材とは、地震時等のせん断力を負担するように柱、壁内に配された横筋や鋼板等の構造材料としての機能を有するものである。
また、第一の発明に係る補強構造において、鋼製面材(構造用横架材)の鋼板部分が柱と一体化(アンカー)されることで、壁横筋の機能を果たすとともに柱の剛性を高めることができる。
また、前記補強構造において、前記鋼製面材が、複数の分割パネルを組み合わせてなるユニット型枠であってもよい。また、分割パネルの片面の周縁に、リブが他の分割パネルに対応する個所に立設されており、この周縁のリブ同士を重合することにより分割パネルを組み合わせて鋼製面材(ユニット型枠)を構成してもよい。
以上、本発明の補強構造によれば、施工性に優れ、かつ、安価に構築することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態では、図1に示すように、既存建物Bの柱10と、この柱10の両側に形成される鉄筋コンクリート造の一対の袖壁20,20とが一体的に構築される補強構造1について説明する。
本実施形態に係る補強構造1は、図2に示すように、柱10の一面と、この柱10を挟んで形成された一対の袖壁20,20の一面とを一括して通しで覆う鋼製面材30により、柱10と袖壁20,20との一体化がなされている。
袖壁20は、図1に示すように、左右の柱10と上下の梁11とにより形成された柱梁架構の内側空間に形成される鉄筋コンクリート部材であって、上下の梁11,11の間隔と同じ高さを有し、幅(横方向の壁の長さ)は柱10同士の間隔(柱梁架構の横方向の長さ)の半分以下の幅に形成されている。
また、袖壁20の壁厚は、図2および図3(b)に示すように、柱10の厚さ(奥行きの幅)の半分程度に形成されている。
なお、袖壁20の形状寸法は、前記の形状に限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
鋼製面材30は、図3(a)に示すように、複数の分割パネル31,32を組み合わせることにより、柱10と袖壁20,20とを一体に覆う形状に形成されたユニット型枠により構成されている。
分割パネル31,32は、図3(a)および(b)に示すように、柱10の一面側において組み合わせることにより、左右の袖壁20に対応する形状に形成されている。
本実施形態において、鋼製面材30を構成する分割パネル31,32には、図3および図4に示すように、補強構造1の端部に配設されるタイプの分割パネル(以下、「通常パネル」という場合がある)31と、柱10と袖壁20,20に跨って配設されるタイプの分割パネル(以下、「柱部パネル」という場合がある)32と、の2種類がある。
通常パネル31は、図4(a)に示すように、鋼板33と、鋼板33の袖壁20と当接する側の面(片面)に形成された縦横のリブ材34とにより構成されている。
鋼板33は、矩形状に形成された鋼製の板材であって、板厚は、想定される補強構造1への作用応力に応じて適宜設定することが可能である。また、鋼板33の形状寸法は、柱10の形状や袖壁20の形状等に応じて適宜設定される。
リブ材34は、鋼製の板材からなり、鋼板33の一方の面に立設された状態で一体に固定されている。なお、リブ材34の形成は、板材を固定することにより形成する場合に限定されるものではなく、鋼板33とリブ材34とが、予め一体に成型された鋼製面材を使用してもよい。
リブ材34は、複数組み合わされることにより、分割パネル31の表面に格子状の凸部を形成している。
また、リブ材34のうち鋼板33の周縁に形成された周縁リブ34aには、隣接する他の分割パネル31,32と連結するための貫通孔34cが所定の間隔により形成されている。
なお、リブ材34の高さ寸法(板材の幅寸法)は、図2および図3(b)に示すように、袖壁20の壁厚の1/8〜1/2程度(本実施形態では1/4程度)に形成されている。リブ材34の形状寸法や、配置間隔等は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
本実施形態では、長方形の鋼板の側部を折り曲げることによりリブ34,34(周縁リブ34a,34a)を形成し、断面略コの字に加工するとともに、これらのリブ34,34の間に格子状のリブ34bを形成することで、通常パネル31を形成する。なお、通常パネル31の形成方法は限定されるものでない。
通常パネル31は、図4(a)に示すように、鋼板33の袖壁20との当接する側の表面の全体にわたってリブ材34が配設されている。
本実施形態に係る通常パネル31は、袖壁20の高さと同等の長さを有している。
柱部パネル32は、その長手方向中間部のリブ材34が省略されて、柱10と同幅の凹部34dが形成されている以外は、通常パネル31と同様の構成からなる。なお、本実施形態では、凹部34dにおいて、柱10の側面に沿ってリブ34を配置しているが、凹部34dの形状寸法はこれに限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
柱部パネル32は、通常パネル31と同等の長さを有しているとともに、幅は袖壁20の高さの1/5の大きさに形成されている。
柱部パネル32は、図3(a)に示すように、その凹部34dを柱10に係合させた状態で左右の袖壁20,20と柱10とに跨って配設されている。そして、柱部パネル32を5枚積み重ねることにより、鋼製面材30の一部を形成している。なお、本実施形態では、同形状の柱部パネル32を積み重ねるものとしたが、異なる形状(例えば、幅寸法)からなる柱部パネル32,32…を組み合わせてもよい。
通常パネル31,31は、図3(a)に示すように、柱部パネル32の両端に配設されており、柱部パネル32,32,…と通常パネル31,31とにより柱10と袖壁20,20の一面を覆う形状に形成されている。なお、本実施形態では、同じ形状寸法の通常パネル31,31を利用するものとするが、それぞれ異なる形状(例えば幅寸法)からなるものを使用してもよい。
分割パネル同士の連結は、隣り合う分割パネルの周縁リブ34a同士を重ね合わせた状態で、互いの周縁リブ34a,34aに形成された貫通孔34c、34cを貫通させたU字ピン等の取り付け金具(図示省略)を介して堅結することにより行う。
なお分割パネル31,32同士の連結方法は限定されるものではなく、適宜公知の方法から選定して行えばよい。
袖壁20と鋼製面材30は、図2および図3(b)に示すように、リブ材34が鉄筋コンクリートからなる袖壁20に埋設されることで一体化がなされる。また、鋼製面材30は左右の袖壁20,20と柱10とを一体に覆うように形成されているため、袖壁20と鋼製面材30との一体化に伴い、柱10と袖壁20との一体化が行われる。
これにより一体に形成された補強構造1が構成される。
次に、本実施形態係る補強構造1の施工方法について説明する。
補強構造1は、まず、柱10および梁11の袖壁20の周面に対応する表面をショットブラストにて目あらしを行った後、膨張コンクリートを打設して、コンター接合面を形成する。
次に、袖壁20に必要な鉄筋(図示省略)を配筋した後、図5に示すように、鋼製面材30を柱10の一面側に配設するとともに、この鋼製面材30と対向するように、所定の間隔をあけて型枠40を配設する。このとき、鋼製面材30と柱梁架構との間に形成される隙間も型枠41により覆うものとする。
そして、鋼製面材30と、型枠40,41により囲まれた空間にコンクリートを打設することにより、鋼製面材30のリブ材34が埋め込まれた状態の袖壁20が形成される(図3(b)参照)。コンクリートの養生が終了したら、型枠40,41を取り外す。
以上、本実施形態にかかる補強構造1によれば、鋼製面材30が、コンクリート打設用の鋼製捨型枠と、柱と協働してせん断抵抗する構造用横架材とを兼ねるため、型枠および従来の耐震補強方法における柱梁架構へのアンカーの施工が不要となり、その手間や材料費を省略することによるコスト削減と工期の短縮が可能となる。
また、アンカーを要することなく柱10と袖壁20,20との一体化を可能としているため、アンカーの施工に伴う騒音の発生や粉塵の発生がないため、供用中の建物への適用が可能である。つまり、鋼製面材30のリブ材34が、袖壁20に埋設されることで、リブ材34のずれ止め抵抗と、鋼製面材30の引張抵抗とにより、柱10が袖壁20,20に拘束されて、一体化がなされる。
また、鋼製面材30が鉄筋コンクリート製の袖壁20と一体化されているため、補強構造1の全体が一体としてせん断抵抗するような圧縮ストラットが形成される。よって、せん断強度が飛躍的に増大する。
また、鋼製面材30により補強がなされていることで、増設壁(袖壁20)の脚部等に変形が集中することがなく、従来の補強壁構造に比べてじん性とエネルギー吸収能力が優れている。
鋼製面材30の鋼板33が柱10と一体化されることで、当該鋼製面材30が壁横筋の機能を果たすとともに、柱10の剛性を高めることが可能となる。
鋼製面材30の厚さや増設壁(袖壁20)の壁厚および壁幅を適宜設定することが可能なため、個別の既存建物Bごとに必要なせん断耐力とそのじん性能を制御した補強構造1を構成することが可能である。
袖壁20は柱梁架構の内側空間に形成されるものであるため、既存建物Bが供用中であっても、外観および有効床面積がほとんど変化することなく補強がなされるため、好適である。
鋼製面材30が鋼製捨型枠としての機能を兼ねるため、ベニア板などからなる型枠の使用を削減することが可能となり、廃棄物の削減および森林保護に貢献することが可能となる。
鋼製面材30を分割パネル31,32を組み合わせることにより構成することで、鋼製面材30の施工時の取り扱いが容易となり、補強構造1の施工性が向上する。また、部材(分割パネル31,32)の搬送も容易である。
さらに、鋼製面材30の組立ても、分割パネル31,32の周縁に形成された周縁リブを利用して行うため、簡易に行うことができ、施工性に優れている。
したがって、補強構造1によれば、建物外観に変化を与えずに補強を行うことが可能なため、美観に配慮する必要がある既存建物に好適に適用することができる。
また、既存建物の外部開口部からの眺望、採光を維持することができ、また、開口部面性がほとんど減少することがなく、さらに、室内床面積も減少しないため、好適である。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、図1に示すように、既存建物Bの柱梁架構と、この柱梁架構の内側空間に形成された鉄筋コンクリート造の補強壁50とを備える補強構造2について説明する。
本実施形態に係る補強構造2は、図6(a)および(b)に示すように、左右の柱10,10と上下の梁11,11により形成された柱梁架構と、この柱梁架構の内側空間に形成された壁本体51と壁本体51の一面を覆う鋼製面材52とからなる補強壁50と、が一体に形成されることで構成された耐震壁である。
壁本体51は、図1に示すように、左右の柱10,10と上下の梁11,11とにより形成された柱梁架構の内側空間を遮蔽するように形成される鉄筋コンクリート部材である。本実施形態では、図6(b)に示すように、壁本体51の壁厚を柱10の厚さ(奥行きの幅)の半分程度に形成するが、壁本体51の厚さ寸法は限定されるものではない。
鋼製面材52は、図6(a)に示すように、複数の分割パネル53,53…を組み合わせたユニット型枠であって、壁本体51の表面を覆う形状に形成されている。本実施形態では、4枚の分割パネル53,53,…を上下方向で組み合わせることにより鋼製面材52を形成するものとしたが、分割パネル53の組み合わせ枚数や方法は限定されるものではなく、適宜行えばよい。
本実施形態において、鋼製面材52を構成する分割パネル53は、第1の実施の形態で示した通常パネル31と同様に、鋼板と、この鋼板の壁本体51と当接する側の面(片面)に形成された縦横のリブ材54とにより構成されている(図4(a)参照)。
なお、分割パネル53の構成は、第1の実施の形態で示した通常パネル31の構成と同様なため、詳細な説明は省略する。また、分割パネル53同士の連結方法は第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
壁本体51と鋼製面材52は、図6(b)に示すように、リブ材54が鉄筋コンクリートからなる壁本体51に埋設されることで壁本体51と鋼製面材52とが一体となった耐震壁が構成される。
次に、本実施形態係る補強構造2の施工方法について説明する。
補強構造2は、まず、柱10,10および梁11,11の表面をショットブラストにて目あらしを行った後、膨張コンクリートを打設して、コンター接合面を形成する。
次に、図5および図6(a)に示すように、鋼製面材52を柱梁架構の内側空間に配設するとともに、この鋼製面材52と対向するように、所定の間隔をあけて型枠40を配設する。このとき、鋼製面材52と柱梁架構との間に形成される隙間も型枠41により覆うものとする。
このとき、鋼製面材52の表面は、柱10の一面と面一になるように配設されている。
そして、鋼製面材52と、型枠と40,41により囲まれた空間にコンクリートを打設することにより、鋼製面材52のリブ材54が埋め込まれた状態の補強壁50が形成される(図6(b)参照)。コンクリートの養生が終了したら、型枠40,41を取り外す。
以上、本実施形態にかかる補強構造2によれば、鋼製面材52が、鋼製捨型枠と構造用横架材とを兼ねるため、従来の耐震補強方法における柱梁架構へのアンカーの施工が不要となり、その手間や材料費を省略することによるコスト削減と工期の短縮が可能となる。
また、鋼製面材52が鉄筋コンクリート製の壁本体51と一体化されているため、補強構造2の全体が一体としてせん断抵抗するような圧縮ストラットが形成されるために、せん断強度が飛躍的に増大する。
また、鋼製面材52により補強がなされていることで、補強壁50(耐震壁)の脚部等に変形が集中することがなく、従来の耐震壁に比べてじん性とエネルギー吸収能力が優れている。
壁本体51の壁厚や鋼製面材52の厚さ等を適宜設定することが可能なため、個別の既存建物Bごとに必要なせん断耐力とそのじん性能を制御した補強構造2を構成することが可能である。
補強壁50は柱梁架構の内側空間に形成されるものであるため、既存建物Bが供用中であっても、外観および有効床面積がほとんど変化することなく補強がなされるため、好適である。
この他、第2の実施の形態に係る補強構造2の作用効果は、第1の実施の形態に係る補強構造1と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、前記各実施形態では、鋼製面材を分割パネル(鋼製型枠)を組み合わせることにより構成するものとしたが、予め所定の形状に形成された部材を使用するなど、鋼製面材の構成は限定されるものではない。
本発明の好適な実施の形態に係る補強構造の概略を示す模式図。 第1の実施の形態に係る補強構造を示す斜視図である。 (a)は図2に示す補強構造の鋼製面材を示す正面図、(b)は図2に示す補強構造の断面図である。 (a)および(b)は、本発明の好適な実施の形態に係る補強構造の鋼製面材を構成する分割パネルを示す斜視図である。 本発明の好適な実施の形態に係る補強構造の施工状況を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る補強構造を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図である。 (a)〜(c)は従来の補強構造を示す断面図である。
符号の説明
1,2 補強構造
10 柱
11 梁
20 袖壁
21,50 補強壁
30,52 鋼製面材
31 通常パネル(分割パネル)
32 柱部パネル(分割パネル)
33 鋼板
34,54 リブ材
34a 周縁リブ
34b 格子状のリブ
34c 貫通孔
34d 凹部
40,41 型枠
51 壁本体
53 分割パネル
B 既存建物

Claims (3)

  1. 既存建物の柱の両側に鉄筋コンクリート造の一対の袖壁を一体的に構築する補強構造であって、
    前記柱の一面と前記袖壁の一面とを一括して覆い、構造用横架材として機能する鋼製面材を備え、
    前記鋼製面材の片面には、前記袖壁のコンクリートに埋設されるリブ材が縦横に立設され、
    前記リブ材のずれ抵抗と前記鋼製面材の引張抵抗とにより、前記柱が前記袖壁に拘束されることを特徴とする補強構造。
  2. 既存建物の柱梁架構と、前記柱梁架構の内側に形成された鉄筋コンクリート造の補強壁と、を備える補強構造であって、
    前記補強壁が、壁本体と、前記壁本体の一面を覆う鋼製面材と、を備えており、
    前記鋼製面材の片面には、リブ材が縦横に立設されていて、
    該リブ材が前記壁本体のコンクリートに埋設されることで前記壁本体と前記鋼製面材とが一体となった耐震壁が構成されることを特徴とする補強構造。
  3. 前記鋼製面材が、複数の分割パネルを組み合わせてなるユニット型枠であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の補強構造。
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