JP2009154943A - 合成樹脂製ボトル - Google Patents

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俊三 宮崎
Taisuke Sato
泰祐 佐藤
Hiroyuki Nakane
宏幸 仲根
Koji Matsushima
浩二 松島
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Abstract

【課題】材料コストの低減と減圧変形の防止とを可能としたうえで、ガスバリア性の低下を抑制することができる合成樹脂製ボトルを提供する。
【解決手段】底部4を、胴部3の下端に連設された脚部7と、ブロー成形時に延伸され、内容物が充填され口部2が封止された後に外力を付与することにより胴部3内方に反転し凹入状態とされる反転部8とで構成する。反転部8を、環状の第1傾斜パネル14と、その内側に隣接する環状の第2傾斜パネル15と、第1傾斜パネル14の外周縁に沿った外周ヒンジ部11と、第1傾斜パネル14と第2傾斜パネル15との境界に沿った中間ヒンジ部13と、第2傾斜パネル15の内周縁に沿った内周ヒンジ部12とで構成する。更に、少なくとも胴部3乃至底部4の内面に、ガスバリア性を有する被膜を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料等の液状内容物を収容する合成樹脂製ボトルに関する。
例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製のブロー成形ボトル等の合成樹脂製ボトルは、軽量化による材料コストの削減を目的として薄肉化が進められている。そして近年では、底部を金型内で凸出した形状にブロー成形することにより底部を延伸し、これによって底部を薄肉としたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、延伸された底部はボトルの胴部の外方に凸出しているので、金型内或いは金型外で必要に応じて反転凹入される。これによって、ボトルの自立性が確保できるが、更に、内容物が密封された状態で底部を反転凹入させるとボトル内を加圧状態とすることができ、内容物が冷えたときに発生する減圧を相殺してボトルの胴部の減圧変形を抑制することができる。
しかし、この種の合成樹脂製ボトルにおいて従来厚肉とされていた底部が薄肉化されると、胴部乃至底部の全てが薄肉となるためにガスバリア性が低下して内容物のシェルフライフが短縮するおそれがある。
一方、合成樹脂製ボトルのガスバリア性を向上させる方法としては、従来より、ガスバリア性を有するアモルファスカーボン被膜やケイ素含有被膜をボトルの内面に設けることが知られているが、ガスバリア性を有する被膜を、薄肉化されて反転可能となっている底部の内面に設けた場合には、底部の反転に伴うボトルの変形により被膜が損傷し、ガスバリア性が低下するおそれがある。
特開2007−290772号公報
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、材料コストの低減と減圧変形の防止とを可能としたうえで、ガスバリア性の低下を抑制することができる合成樹脂製ボトルを提供することを課題とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、二軸延伸ブロー成形により形成され、キャップにより封止される口部と、該口部の下方に連設された胴部と、該胴部の下部を閉塞する底部とを備える合成樹脂製ボトルにおいて、前記底部は、胴部の下端に連設された接地面を有する脚部と、該脚部に包囲された領域でブロー成形時に胴部外方に向かって膨出して延伸され、内容物が充填され前記口部が封止された後に外力を付与することにより胴部内方に反転し凹入状態とされる反転部と、該反転部に包囲された底部中央部とを備え、前記反転部は、環状の傾斜面からなる第1傾斜パネルと、該第1傾斜パネルの内周側に隣接する環状の傾斜面からなる第2傾斜パネルと、第1傾斜パネルの外周縁に沿って環状に形成された外周ヒンジ部と、第1傾斜パネルと第2傾斜パネルとの境界に沿って環状に形成された中間ヒンジ部と、第2傾斜パネルの内周縁に沿って環状に形成された内周ヒンジ部とを備え、少なくとも前記胴部乃至底部の内面に、ガスバリア性を有する被膜を備えることを特徴とする。
本発明の合成樹脂製ボトルによれば、ブロー成形時に胴部外方に向かって膨出して延伸された反転部を備えるので、底部が肉薄化して材料コストを削減することができる。更に、反転部を膨出状態として内容物を充填し、次いで、キャップによりボトルの口部を封止した後、反転部を反転凹入させることにより、内容物が密封された状態でボトル内を加圧状態とすることができ、内容物が冷えたときに発生する減圧を相殺してボトルの胴部の減圧変形を防止することができる。しかも、ボトルの内面には前記被膜が設けられているので、底部が薄肉化されても十分なガスバリア性を得ることができ、内容物のシェルフライフの短縮を防止することができる。
更に、本発明の合成樹脂製ボトルは、反転部が外周ヒンジ部と内周ヒンジ部との間に中間ヒンジ部を介して第1傾斜パネルと第2傾斜パネルとを備えている。そして、反転部を前記中間ヒンジ部を介して谷状に屈曲させると、第1傾斜パネルが凹入方向に傾斜し、第2傾斜パネルが胴部中央に向かって下方に傾斜して、第2傾斜パネルの部分が凸出状態となる。この状態で内容物をボトル内部に充填し、ボトル口部にキャップを嵌着して封止した後に第2傾斜パネルのみを外力により胴部の内側上方に押し上げて凹入反転させることで、反転部全体を凹入反転させた場合(第1傾斜パネル及び第2傾斜パネルを胴部中央に向かって上方に傾斜させた場合)に比して反転領域を小さくすることができる。これによって、底部に前記被膜が設けられていても、反転時の変形量を小としてガスバリア性の低下を抑制することができる。
具体的には、前記被膜は、前記第1傾斜パネルを外周ヒンジ部から胴部内方に向かって上方に傾斜させ、且つ、前記第2傾斜パネルを中間ヒンジ部から胴部外方に向かって下方に傾斜させた後に設けられたものである。即ち、先ず、ブロー成形においては反転部(第1傾斜パネル及び第2傾斜パネル)が膨出した状態で十分に延伸される。そして、反転部を中間ヒンジ部を介して谷状に屈曲させ、第2傾斜パネルの部分のみを凸出状態とした後に、前記被膜を設ける。こうすることで、充填後の反転が第2傾斜パネルの部分のみとなり、第1傾斜パネルにおいては被膜のガスバリア性の低下が生じない。これによって、第2傾斜パネルの部分のみでガスバリア性の低下が生じても、その影響は極めて少なく、ボトルにおけるガスバリア性の低下を十分に抑制することができる。
また、本発明において、前記中間ヒンジ部の直径と前記内周ヒンジ部の直径との差は、前記外周ヒンジ部の直径に対して10%〜65%とされていることが好ましい。中間ヒンジ部の直径と内周ヒンジ部の直径との差は、前記第2傾斜パネルの径方向の幅寸法に対応するものであり、外周ヒンジ部の直径に対して中間ヒンジ部の直径と内周ヒンジ部の直径との差が占める割合が大きいほど、第2傾斜パネルの面積が広くなって反転時に変形が生じる範囲が大きくなる。そして、本発明者は各種の試験を行った結果、第2傾斜パネルの面積の許容範囲を各ヒンジ部間の関係から見出した。即ち、中間ヒンジ部の直径と内周ヒンジ部の直径との差が外周ヒンジ部の直径に対して65%を越えると、第2傾斜パネルの面積が過剰に広くなり反転時の変形により被膜の損傷が大となる。中間ヒンジ部の直径と内周ヒンジ部の直径との差が外周ヒンジ部の直径に対して10%未満となっていると、容量変化が小さ過ぎて減圧変形を防止することができない。この知見に基づいて、中間ヒンジ部の直径と内周ヒンジ部の直径との差を外周ヒンジ部の直径に対して10%〜65%とすることにより、被膜のガスバリア性が低下することを抑制して、しかも胴部の減圧変形を確実に防止することができる。
更に、本発明において、前記第2傾斜パネルは、中間ヒンジ部を中心とする反転角度が30°〜90°とされていることが好ましい。第2傾斜パネルの中間ヒンジ部を中心とする反転角度(即ち、中間ヒンジ部を中心として反転時に第2傾斜パネルが揺動する角度)は、大きいほど第2傾斜パネルを反転させるために必要となる外力が大きく且つ第2傾斜パネルの反転時の変形量が大きくなる。そして、本発明者は、第2傾斜パネルの反転角度についても、最も好適な角度範囲を見出すべく各種の試験を行った。その結果、90°よりも大きい角度で反転すると、第2傾斜パネルの反転時の変形量が大きいことにより被膜のガスバリア性が著しく低下することを知見した。一方、反転角度が30°よりも小さいと、第2傾斜パネルの反転時の変形量は小さくて被膜のガスバリア性は殆ど低下しなくなるが、内容物が封止された状態で胴部内方に凹入状態となっている第2傾斜パネルが再反転して胴部から凸出し、胴部に減圧変形が発生するおそれがある。この知見に基づいて、第2傾斜パネルの中間ヒンジ部を中心とする反転角度を30°〜90°とすることにより、被膜のガスバリア性が低下することを抑制して、しかも反転部の胴部内方への凹入状態を確実に維持することができる。
また、本発明において採用する前記被膜としては、極めて薄く、透明であるものが好適であり、しかも、底部の内面に設けたときに反転部の第2傾斜パネルにおける反転を阻害しないものであればよい。前記被膜として、具体的には、アモルファスカーボン被膜或いは有機ケイ素化合物のプラズマ重合体を含む多層のケイ素含有被膜を挙げることができる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の合成樹脂製ボトルを縦断面視した説明図、図2は本実施形態の合成樹脂製ボトルの底部を示す説明的底面図、図3は本実施形態の合成樹脂製ボトルの底部を拡大して示す断面説明図、図4はブロー成形工程の一部を模式的に示す説明図、図5は傾斜部の反転作業を模式的に示す説明図である。
本実施形態の合成樹脂製ボトル1は、図1に示すように、口部2と、該口部2の下方に連設された筒状の胴部3と、該胴部3の下部を閉塞する底部4とを備えている。ボトル1は、射出成形されたPET製の図示しないプリフォームから二軸延伸ブロー成形され、これによって、胴部3及び底部4が二軸延伸された状態で形成されている。また、口部2の外周にはキャップ5(図1においては仮想線示する)を螺着するための螺着部6が形成されている。
次に、本実施形態の合成樹脂製ボトル1の底部4について詳しく説明する。底部4は、図2及び図3に示すように、胴部3の下端に連続して形成された環状の脚部7と、該脚部7に包囲された領域に形成された反転部8と、底部4の中央部に形成された内方突出部9(底部中央部)とを備えている。脚部7は胴部3の下方に向かって突出するように湾曲した形状であり、その下方先端に、ボトル1を自立させるときに接地する接地面10を備えている。
前記反転部8の外周縁(脚部7の内周縁との境界)には、外周ヒンジ部11が形成されている。また、前記反転部8の内周縁(内方突出部9の外周縁との境界)には、内周ヒンジ部12が形成されている。更に、外周ヒンジ部11と内周ヒンジ部12との間には中間ヒンジ部13が形成されている。反転部8は、外周ヒンジ部11と中間ヒンジ部13との間で反転自在に傾斜する第1傾斜パネル14と、中間ヒンジ部13と内周ヒンジ部12との間で反転自在に傾斜する第2傾斜パネル15とによって構成されている。
外周ヒンジ部11と中間ヒンジ部13と内周ヒンジ部12とは、後述するブロー成形時に前記反転部8(第1傾斜パネル14及び第2傾斜パネル15)と共に二軸延伸され、更に、ボトル1に耐熱性を付与する場合には、ヒートセット処理が施される。内周ヒンジ部12は、反転部8よりも薄肉に形成されている。外周ヒンジ部11と中間ヒンジ部13とは、延伸されて反転部8よりも薄肉に形成されており、ボトル1の内方に窪んだ断面視湾曲形状とされている。これによって、外周ヒンジ部11と中間ヒンジ部13と内周ヒンジ部12とは、ヒンジ部としての折り曲げ易さを確保しながら第1傾斜パネル14及び第2傾斜パネル15の反転動作に対する高い折り曲げ強度を得ている。
内方突出部9は、内周ヒンジ部12から胴部3の軸線に向かって立ち上がって胴部3の内部に突出し(外側から見て凹入されている)、頂部が略平坦な大略円錐形状に形成されている。内方突出部9の頂部の中心はボトル1の軸心(即ち、底部4の中心)に略一致している。また、内方突出部9は、それ自体、反転等はしない形状であり、底部4の外径に応じて適宜大きさを選択することができる。
また、ボトル1の底部4は、図3に示すように、中間ヒンジ部13を介して反転部8を屈曲させることで、第1傾斜パネル14が胴部3中央に向かって上方に傾斜し、且つ、第2傾斜パネル15が胴部3中央に向かって下方に傾斜するように、第2傾斜パネル15のみが外側に凸出状態とされている。更にこのとき、第2傾斜パネル15は、凸出状態で脚部7の接地面10よりも上方に位置して脚部7に包囲された内方に収納される。
また、本実施形態のボトル1には、図示しないが、その口部2乃至底部4の内面全面にガスバリア性を有する被膜が設けられている。該被膜は、詳しくは後述するが、図3に示すように、第2傾斜パネル15のみを外側に凸出状態に形成した後にボトル1内面に設けられ、内容物充填後に第2傾斜パネル15のみが凹入される。なお、該被膜としては、公知のガスバリア性アモルファスカーボン被膜やケイ素含有被膜等を用いることができるが、特許第3866949号公報記載のアモルファスカーボン被膜、或いは、有機ケイ素化合物を用いてPICVD(プラズマ・インパルス・ケミカル・ベーパー・デポジション)法により形成したプラズマ重合体を含む多層のケイ素含有被膜を採用するのが好ましい。
更に、本実施形態のボトル1は、外周ヒンジ部11、中間ヒンジ部13、及び内周ヒンジ部12を介して第1傾斜パネル14と第2傾斜パネル15とが各別に反転するようになっているが、第1傾斜パネル14と第2傾斜パネル15とは、夫々において凹入又は凸出させた後に不用意に戻り方向に反転しないように、反転部8の面形状、反転部8の傾斜角度、及び反転部8の大きさ等が適切に設定されている。特に、本実施形態のボトル1においては、中間ヒンジ部13の直径Lと前記内周ヒンジ部12の直径Lとの差が、前記外周ヒンジ部11の直径Lに対して28%とされている。なお、具体的には、280ミリリットル入り用のPETボトルで、外周ヒンジ部11の直径Lが5cm、中間ヒンジ部13の直径Lが3.4cm、内周ヒンジ部12の直径Lが2cmのとき、中間ヒンジ部13の直径Lと前記内周ヒンジ部12の直径Lとの差が1.4cmなので、外周ヒンジ部11の直径Lに対して28%とされる。また、第2傾斜パネル15の反転前後のパネル変位角度である反転角度θは、中間ヒンジ部13を中心に76°とされている。こうすることにより、第2傾斜パネル15の凹入により胴部3の容量変化が十分に得られ、しかも、反転部8の胴部3内方への凹入状態を確実に維持して胴部3の減圧変形を確実に防止することができる。そして、各ヒンジ部11,12,13の直径が上記寸法のボトル1で、第2傾斜パネル15の反転前(胴部3の外側へ凸出状態)と反転後(胴部3の内側へ凹入状態)とで酸素透過性(cc/pkg)を測定したところ、約8%低下したのみで極めて小さかった。従って、本実施形態のボトル1によれば更に被膜のガスバリア性が低下することを十分に抑制することができる。なお、中間ヒンジ部13の直径Lと内周ヒンジ部12の直径Lとの差が、外周ヒンジ部11の直径Lに対して10%〜65%の範囲であれば、被膜のガスバリア性の低下防止と、十分な容量変化による減圧変形の防止とを両立させることができ、第2傾斜パネル15の反転角度θが、中間ヒンジ部13を中心に30°〜90°とされていれば、更に、反転部8が胴部3内方に凹入された後の再反転(不用意に胴部3の外側に凸出すること)を確実に防止できる。
更にまた、前述のように、第1傾斜パネル14が外周ヒンジ部11から胴部内方に向かって上方に傾斜し、且つ、第2傾斜パネル15が中間ヒンジ部13から胴部外方に向かって下方に傾斜した状態であるとき、第2傾斜パネル15及び内方突出部9(底部中央部)は、脚部7の接地面10よりも上方位置で脚部7に包囲された内方に収納されるので、前記被膜が設けられるに先立ってボトル1を安定して自立させることができ、被膜が設けられた後にボトル1を自立させるための反転部8の反転凹入が不要となる。従って、前記被膜が設けられた後の底部4の反転動作は第2傾斜パネル14の部分のみで最小限とすることができ、これによってもボトル1におけるガスバリア性の低下を十分に抑制することができる。
次に、本実施形態におけるボトル1の製造方法を説明すれば、ボトル1は、図4(a)及び(b)に模式的に示すように、ブロー成形金型17により成形される。該金型17は、胴部成形部18と底部成形部19とストレッチロッド20とを備えている。ストレッチロッド20は、その周壁に冷却用のエアノズル21を備えている。胴部成形部18は、胴部3の外形に対応し、底部成形部19は、反転部8である第1傾斜パネル14と第2傾斜パネル15とが共に胴部3の下方に向かって傾斜した状態(即ち反転部8が胴部3の外方に凸出した状態)にある底部4の形状に対応している。また、底部成形部19の中央部には内方突出部9の外形に対応し、且つ、内方突出部9と共に中間ヒンジ部13を胴部3の内方に向かって押圧する押圧部材22が設けられている。
ブロー成形金型17によるボトル1の成形においては、先ず、図示しないプリフォームがブロー成形金型17に取り付けられ、次いで、図4(a)に示すように、ストレッチロッド20の押し下げ引き伸ばしとプリフォーム内へのエア供給とにより二軸延伸ブロー成形が行われる。これにより、胴部成形部18と底部成形部19とに密着するようにして胴部3と底部4とが形成される。このとき、底部成形部19が、反転部8が胴部3の外方に凸出した状態の底部4の形状に対応していることにより、反転部8と各ヒンジ部11,12,13とが底部成形部19に沿って確実に二軸延伸される。そして、底部成形部19に沿って底部4が形成されたとき、続いて、図4(b)に示すように、ストレッチロッド20が上昇し、押圧部材22が内方突出部9及び中間ヒンジ部13を胴部3の内方に向かって押し上げる。これにより、第2傾斜パネル15の凸出状態を維持して、中間ヒンジ部13を介して反転部8が屈曲し、第1傾斜パネル14が外周ヒンジ部11を介して反転して底部成形部19から離反する。これによって、ブロー成形金型17内部において、反転部8及び内方突出部9が脚部7の接地面10よりも上方位置で脚部7に包囲された内方に収納された状態となる。その後、図示しないが、ブロー成形金型17が分割され、内部からボトル1が取り出される。
以上のようにブロー成形されてブロー成形金型17から取り出されたボトル1は、底部4の第1傾斜パネル14が胴部3に凹入され、第2傾斜パネル15が胴部3から凸出された状態となり、しかも、第1傾斜パネル14及び第2傾斜パネル15からなる反転部8と内方突出部9とが脚部7に包囲された内方に収納された状態となっている。これにより、第2傾斜パネル15が胴部3から凸出された状態にあっても、その部分は接地面10より下方に張り出さないので、次の工程(例えば、被膜を設ける工程や内容物を充填する工程)までのコンベア等による自立搬送を安定して行うことができる。
そして、第2傾斜パネル15のみ胴部3から凸出された状態のボトル1の内面には、特許第3866949号等に記載された方法で被膜が設けられる。次いで、ボトル1の内部に内容物が充填され、キャップ5が嵌着されて封止される。その後、ボトル1内部の内容物の温度低下に伴う減圧時に、図5(a)に示すように底部4の下方から押し上げ部材23を内方突出部9の内側に突き当てて底部4を押し上げる(外力付与)。これにより、第2傾斜パネル15は、中間ヒンジ部13及び内周ヒンジ部12を介して胴部3の内方に向かって反転し、図5(b)に示すように胴部3の内方に凹入される。これにより、図1に示すように、反転部8が外周ヒンジ部11と内周ヒンジ部12との間にわたって胴部中央に向かって上方に傾斜し、これに伴って、第2傾斜パネル15が凹入された分のボトル1の内容量が減少してボトル1の減圧変形が防止される。しかも、被膜が設けられた後には第2傾斜パネル15のみが反転されるだけなので、被膜の損傷も極めて少なく、ガスバリア性の低下を抑制することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1傾斜パネル14と第2傾斜パネル15とを胴部3から凸出させた状態でブロー成形することにより、底部4を確実に略全体にわたって延伸させて薄肉とすることができ、第2傾斜パネル15のみを胴部3から凸出させた状態として内面に被膜を設けるので、内容物を充填しキャップ5により封止した後に第2傾斜パネル15のみを反転凹入させて、ガスバリア性の低下を良好に抑制することができる。
なお、本実施形態においては、図4(b)に示すように、ブロー成形金型17の内部で底部4の第1傾斜パネル14が胴部3に凹入され、第2傾斜パネル15が胴部3から凸出された状態に形成する方法を示したが、このような底部4の形状を得るときには、これに限るものではなく、例えば、押圧部材22による押し上げを行わずにブロー成形金型17の内部から反転部8全体が胴部3の外方に凸出した状態のボトル1を取り出し、その後、内容物の充填に先立って中間ヒンジ部13を屈曲させて第1傾斜パネル14のみを反転させて、第2傾斜パネル15のみが胴部3から凸出させた状態に底部4を形成することもできる。また、本実施形態においては、反転部8に単一の中間ヒンジ部13を設けた例を示したが、中間ヒンジ部13は外周ヒンジ部11と内周ヒンジ部12との間に複数設けてもよい。
本発明の一実施形態の合成樹脂製ボトルを縦断面視した説明図。 本実施形態の合成樹脂製ボトルの底部を示す説明的底面図。 本実施形態の合成樹脂製ボトルの底部を拡大して示す断面説明図。 ブロー成形工程の一部を模式的に示す説明図。 傾斜部の反転作業を模式的に示す説明図。
符号の説明
1…合成樹脂製ボトル、2…口部、3…胴部、4…底部、5…キャップ、7…脚部、8…反転部、9…内方突出部(底部中央部)、10…接地面、11…外周ヒンジ部、12…内周ヒンジ部、13…中間ヒンジ部、14…第1傾斜パネル、15…第2傾斜パネル。

Claims (5)

  1. 二軸延伸ブロー成形により形成され、キャップにより封止される口部と、該口部の下方に連設された胴部と、該胴部の下部を閉塞する底部とを備える合成樹脂製ボトルにおいて、
    前記底部は、胴部の下端に連設されて接地面を有する脚部と、該脚部に包囲された領域でブロー成形時に胴部外方に向かって膨出して延伸され、内容物が充填され前記口部が封止された後に外力を付与することにより胴部内方に反転し凹入状態とされる反転部と、該反転部に包囲された底部中央部とを備え、
    前記反転部は、環状の傾斜面からなる第1傾斜パネルと、該第1傾斜パネルの内周側に隣接する環状の傾斜面からなる第2傾斜パネルと、第1傾斜パネルの外周縁に沿って環状に形成された外周ヒンジ部と、第1傾斜パネルと第2傾斜パネルとの境界に沿って環状に形成された中間ヒンジ部と、第2傾斜パネルの内周縁に沿って環状に形成された内周ヒンジ部とを備え、
    少なくとも前記胴部乃至底部の内面に、ガスバリア性を有する被膜を備えることを特徴とする合成樹脂製ボトル。
  2. 前記被膜は、前記第1傾斜パネルを外周ヒンジ部から胴部内方に向かって上方に傾斜させ、且つ、前記第2傾斜パネルを中間ヒンジ部から胴部外方に向かって下方に傾斜させた後に設けられたものであることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製ボトル。
  3. 前記中間ヒンジ部の直径と前記内周ヒンジ部の直径との差は、前記外周ヒンジ部の直径に対して10%〜65%とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の合成樹脂製ボトル。
  4. 前記第2傾斜パネルは、中間ヒンジ部を中心とする反転角度が30°〜90°とされていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の合成樹脂製ボトル。
  5. 前記被膜は、アモルファスカーボン被膜或いは有機ケイ素化合物のプラズマ重合体を含む多層のケイ素含有被膜であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の合成樹脂製ボトル。
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