JP2009154565A - 自動二輪車のピリオンステップ取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を増加することなく、簡単な構成で、車体に対する外力の影響を軽減できる自動二輪車のピリオンステップ取付構造を提供すること。
【解決手段】同乗者の足置き部となるピリオンステップ120と、このピリオンステップ120が取り付けられるピリオンステップホルダ110とを備え、このピリオンステップホルダ110を車体フレーム2に取り付けられる左右一対のピボット軸受13、13の近傍に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動二輪車に係り、特に自動二輪車のピリオンステップ取付構造に関する。
従来、燃料電池と、この燃料電池に燃料を供給する燃料ボンベとを備え、当該燃料電池から供給される電力に基づいて車両駆動用モータを駆動させて走行する燃料電池搭載型の自動二輪車が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−56376号公報
ところで、この種の自動二輪車には、燃料電池のように精密で高価な部材が多数搭載されているため、これらの部材を有する車体に外力が及ぶことを防止することが望ましい。
ここで、車体に外力が及ぶことを防止すべく、車体に専用の保護部材を設けることが考えられるが、この場合には、部品点数が増加し、車体の構成が煩雑になるといった問題がある。
本発明の目的は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、部品点数を増加することなく、簡単な構成で、車体に対する外力の影響を軽減できる自動二輪車のピリオンステップ取付構造を提供することにある。
上述課題を解決するため、本発明は、車体フレームと、この車体フレームに取り付けられる左右一対のピボット部と、これらピボット部を介して前記車体フレームに揺動自在に支持されるとともに駆動輪が取り付けられるスイングアームと、前記車体フレームの上部に支持される運転者シートと、この運転者シートに連なる同乗者シートと、この同乗者シートに着座した際に同乗者の足置き部となるピリオンステップと、このピリオンステップが取り付けられるピリオンステップホルダとを備える自動二輪車のピリオンステップ取付構造において、前記ピリオンステップホルダは、前記ピボット部の近傍に設けられたことを特徴とする。
この発明によれば、ピリオンステップホルダを剛性の高いピボット部の近傍に設けたため、このピボット部から車体の車幅方向にピリオンステップホルダが突出する。このため、車体が所定角度に傾いた場合、ピリオンステップホルダが車体を保護するため、この車体に対する外力の影響を軽減することができる。また、ピリオンステップホルダが車体を保護する保護部材を兼用することにより、専用の保護部材を設ける必要がなくなるため、部品点数を増加することなく、簡単な構成で車体に対する外力の影響を軽減することができる。
上記構成において、前記ピリオンステップは、前記ピリオンステップホルダに折りたたみ自在に取り付けられている構成としても良い。この構成によれば、同乗者がいない場合には、ピリオンステップを折りたたむことにより、車幅方向への突出量を抑えることができ、車体のコンパクト化を図ることができる。
また、上記構成において、前記ピリオンステップホルダは、前記ピボット部に支持されるピボット軸と同軸上に設けられた構成としても良い。この構成によれば、ピリオンステップホルダによって、ピボット軸の端部が覆われるため、ピボット部の美観の向上を図ることができる。さらに、ピリオンステップホルダがピボット軸を覆うカバー部材を兼用することにより、ピボット部に専用のカバー部材を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
また、上記構成において、前記駆動輪を駆動させる車両駆動用モータと、この車両駆動用モータに電力を供給する燃料電池とを備え、この燃料電池を前記左右のピボット部の内側かつ近傍に配置した構成としても良い。この構成によれば、車体フレームにおける剛性の高い部分であるピボット部の内側かつ近傍に燃料電池を配置することにより、この燃料電池がピボット部及びこのピボット部の近傍に設けられたピリオンステップホルダによって保護される。このため、車体が所定角度に傾いた場合に、燃料電池に対する外力の影響を軽減することができる。
本発明によれば、ピリオンステップホルダを剛性の高いピボット部の近傍に設けたため、車体が所定角度に傾いた場合、このピリオンステップホルダにより車体を保護することができ、この車体に対する外力の影響を軽減することができる。また、ピリオンステップホルダが車体を保護する保護部材を兼用することにより、専用の保護部材を設ける必要がなくなるため、部品点数を増加することなく、簡単な構成で車体に対する外力の影響を軽減することができる。
また、ピリオンステップを、ピリオンステップホルダに折りたたみ自在に取り付けたため、同乗者がいない場合には、ピリオンステップを折りたたむことにより、車幅方向への突出量を抑えることができ、車体のコンパクト化を図ることができる。
また、ピリオンステップホルダを、ピボット部に支持されるピボット軸と同軸上に設けたため、このピボット軸の端部がピリオンステップホルダによって覆われることにより、ピボット部の美観の向上を図ることができる。さらに、ピリオンステップホルダがピボット軸を覆うカバー部材を兼用することにより、ピボット部に専用のカバー部材を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
また、駆動輪を駆動させる車両駆動用モータと、この車両駆動用モータに電力を供給する燃料電池とを備え、この燃料電池を左右のピボット部の内側かつ近傍に配置したため、この燃料電池は、車体フレームにおける剛性の高い部分であるピボット部及びこのピボット部の近傍に設けられたピリオンステップホルダによって保護される。このため、車体が所定角度に傾いた場合に、燃料電池に対する外力の影響を軽減することができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、車体に乗車した運転者から見た方向に従う。
図1は本発明の実施形態に係る自動二輪車の左側面図を示し、図2は自動二輪車の背面図である。
この自動二輪車1は、車体の略中央に搭載された燃料電池51から供給される電力に基づいて車両駆動用のモータ52を駆動させて走行する燃料電池自動二輪車である。また、この自動二輪車1は、シート20の前方に略U字状に窪んだ空間(U字空間)S、つまり、乗員(運転者)が乗降する際に足をまたぐ足またぎ空間Sを有するスクータ型車両に構成されている。
この自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2のヘッドパイプ3に回動自在に支持されたステアリングステム4の下端に連結された左右一対のフロントフォーク5と、ステアリングステム4の上端に連結された操舵用のハンドル6と、フロントフォーク5に回転自在に支持された前輪7と、車体フレーム2の後部に上下に揺動自在に支持されたスイングアームを兼ねるパワーユニット8と、パワーユニット8の後端部に回転自在に支持された後輪(駆動輪)9と、パワーユニット8と車体フレーム2との間に配設されたリヤクッション10と、車体フレーム2の略中央上部に支持されたシート20とを備えている。このシート20は、運転者が着座する運転者シート20Aと、この運転者シート20Aに連なり、同乗者が着座する同乗者シート20Bとを備えて一体に形成されている。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ3から車体後方へ延びる左右一対の上部フレーム11、11と、ヘッドパイプ3から車体下方へ延びた後に屈曲して車体後方へ延びる左右一対の下部フレーム12、12とを有し、上部フレーム11、11の後端および下部フレーム12、12の後端が左右一対のピボット軸受(ピボット部)13、13を介して連結される。これら左右一対のピボット軸受13、13には、車幅方向水平に延びるピボット軸が支持され、このピボット軸を介してパワーユニット8が上下に揺動自在に車体フレーム2に連結される。このパワーユニット8には、そのケーシング内にモータドライバ53および駆動源としてのモータ52等が収容される。
上部フレーム11、11は、ヘッドパイプ3から後下がりに傾斜して延びる第1傾斜部11Aと、この第1傾斜部11Aの後端から屈曲して車体後方に水平に延びる水平部11Bと、この水平部11Bの後端から後下がりに傾斜して延びる第2傾斜部11Cとを各々一体的に備えている。また、第2傾斜部11Cの前部には、後上がりに延びてシート20を支持する左右一対のシート支持フレーム14、14が接合される。そして、これら上部フレーム11の第1傾斜部11A、水平部11B、および、シート支持フレーム14、14によって、車体側面視で、シート20の前方に略U字状に窪んだ足またぎ空間Sが確保される。
シート支持フレーム14、14の後端には、左右一対のフレーム連結部材15、15を介して左右一対のサブフレーム16、16が連結され、サブフレーム16、16は車体下方に向けて延びて左右一対のピボット軸受13、13に連結される。また、これらピボット軸受13、13には下方に湾曲したピボットクロスフレーム21の両端がそれぞれ連結される。
サブフレーム16、16には、車体後方へ延出する左右一対のリヤフレーム17、17が連結される。リヤフレーム17、17には、2本の燃料ボンベ22、22を左右に並べた状態(図2参照)で拘束する拘束バンド18、18と、この拘束バンド18、18に拘束された燃料ボンベ22、22の側方をガードするガードパイプ19、19とが取り付けられる。このガードパイプ19、19の上部は、シート20の同乗者シート20Bの周囲を回り込んで燃料ボンベ22、22を覆うと共にリヤカウルを兼ねるプロテクタ35の左右に延出するプレート部材19A、19Aに連結され、これらにより燃料ボンベ22、22の上方および左右側方がガードされる。
なお、プロテクタ35は、剛性を有する材料、例えば、軽金属(アルミニウム、タングステン、マグネシウム等)の金属製、若しくは、グラスファイバ、FRP等の強化樹脂で形成され、拘束バンド18、18にボルト固定されると共に、車体前方に延びる左右一対の先端部35A、35Aが車体フレーム2のフレーム連結部材15、15にボルト固定されて車体に支持される。また、燃料ボンベ22、22間の隙間に介挿されるゴム部材38は緩衝材として機能する。
車体フレーム2は、図1に示すように、全体形状がクレードル型つまり籠型に形成され、この籠型の車体フレーム2で囲まれる空間(機器配置領域)には、燃料電池51を含む燃料発電機関(動力発生機関)50、この燃料発電機関50および自動二輪車1の各部を制御する電子制御装置(ECU)70を収容するECUケース71、燃料発電機関(動力発生機関)50で発電された電力を調整する電圧調整器(VCU)75、および該電力を蓄える二次電池としてのバッテリ80等が配置される。また、この車体フレーム2の前部左右には、左右一対のラジエータ90、90が配置され、このラジエータ90、90には、ウォータポンプ91を介して燃料電池51を冷却する冷却水が供給される。
この自動二輪車1は、車体が主として剛性樹脂からなる車体カバー40で覆われている。具体的には、この車体カバー40は、車体フレーム2の前部を覆うフロントカバー40Aと、左右一対のステップフロア26、26(図2参照)に置かれた運転者の足の前方を覆うレッグシールド40Bと、車体フレーム2の中央部を覆うセンターカバー40Cと、車体フレーム2の下方を覆うアンダーカバー40Dとを備えている。
次に図3を参照して燃料発電機関50の全体概要について説明する。
まず、燃料電池51は、単位電池(単位セル)を多数積層してなる周知の固体高分子膜型燃料電池(PEMFC)であり、そのアノード側に燃料ガスとして水素ガスを供給し、カソード側に酸化剤ガスとして酸素を含む空気を供給することで、電気化学反応により電力を生成すると共に水を生成するものである。
この燃料電池51を含む燃料発電機関50は、燃料ボンベ22、22に充填されている高圧水素ガスを燃料電池51に供給する水素ガス供給部55と、燃料電池51に空気を供給する空気供給部58と、燃料電池51で発電に使用された後の余剰水素ガスを燃料電池51へ循環して再使用するための余剰ガス循環部61とを備える。
水素ガス供給部55は、燃料ボンベ22、22と、調圧ユニット56と、イジェクタユニット57とを有し、空気供給部58は、エアクリーナ59と、過給器60とを有している。また、余剰ガス循環部61は、加湿器62と、気液分離器63と、希釈ボックス64と、前部排気管65Aと、この前部排気管65Aに連結されたサイレンサ66と、サイレンサ66に連結された後部排気管65Bとを有している。
燃料ボンベ22、22に充填されている高圧水素ガスは、調圧ユニット56に含まれる手動弁56A、電磁遮断弁56B、第1レギュレータ56Cおよび第2レギュレータ56D等で供給圧力に調整されてイジェクタユニット57に供給される。イジェクタユニット57に供給された水素ガスは、イジェクタユニット57に含まれる熱交換器57Aで冷却される。冷却された水素ガスは、イジェクタ57Bおよび差圧レギュレータ57Cによって所定圧に調整されて燃料電池51に供給される。ここで、イジェクタ57Bは、調圧ユニット56から供給された水素ガスだけでなく、気液分離器63で気液分離された未反応水素ガスも負圧で吸い込んで燃料電池51に供給し、差圧レギュレータ57Cは、水素ガスを空気側の圧力に対して所定圧に調整して燃料電池51に供給する。
また、燃料電池51には、空気供給部58のエアクリーナ59で清浄化された空気が、過給器60により所定圧力に加圧されて供給される。より具体的には、過給器60で加圧された空気は、加湿器62で加湿され、或いは、バイパス弁58Aを開いて加湿器62をバイパスするバイパス経路R1を通って燃料電池51に供給される。なお、上記バイパス弁58Aは低温始動時等に開かれる。
このため、燃料電池51には、アノード側に燃料ガスとして水素ガスが供給されると共に、カソード側に酸化剤ガスとして酸素を含む空気が供給されて、電気化学反応により電力を生成すると共に水を生成する。
この燃料電池51で発電に供給された後の水素ガスは、湿潤な余剰ガスとして気液分離器63に供給され、気液分離器63で水分が分離された未反応の水素ガスが戻り経路R2を介してイジェクタ57Bに供給される。
また、燃料電池51で生成された水の一部は、燃料電池51から排出される空気(オフガス)と共に水蒸気として加湿器62内に導入され、エアクリーナ59から取り込まれて過給器60で圧縮された空気(酸化剤ガス)の加湿に供給される。
上述のように気液分離器63で抽出された水素ガスは、燃料電池51に再使用されるが、再使用を続けると不純物濃度が高くなるので、電磁弁61Aを時々開いて適宜排出する。排出された水素ガスは希釈ボックス64に導入され、加湿器62を経て希釈ボックス64に導入される燃料電池51のオフガスで希釈される。この希釈されたガスは、前部排気管65A、サイレンサ66および後部排気管65Bを経由して外気に放出される。
この燃料発電機関50の運転は、電子制御装置(ECU)70により制御される。そして、燃料電池51で発電された電力は、電子制御装置70の制御の下、電圧調整器(VCU)75で電圧が調整され、モータドライバ53を介して駆動電力としてモータ52に供給され、余剰電力はバッテリ80に蓄電される。
また、電子制御装置70は、ハンドル6に設けられたスロットルグリップ6A(図2参照)の操作に応じた加速要求信号が入力され、該信号に応じてモータ52を駆動制御する。このモータ52は、燃料電池51或いはバッテリ80からの直流電流が、モータドライバ53において三相交流電流に変換された後に供給されて駆動する三相交流モータとして構成されている。
次に、燃料発電機関50等の各種部品の配置について説明する。
図1に示すように、燃料電池51は、車体フレーム2の前後方向略中央位置に斜めに配置される。そして、この燃料電池51の上方のシート20との間に、電子制御装置70を収容するECUケース71が配置され、燃料電池51の下方に、当該燃料電池51の出力側に配管接続される気液分離器63および希釈ボックス64が近接配置される。
希釈ボックス64の前部には、この希釈ボックス64に配管接続される加湿器62と加湿器62に配管接続される過給器60とが車体前方に向けて順に配置され、これら加湿器62および過給器60の上方、つまり、足またぎ空間Sとの間に電圧調整器75が配置される。
この配置構成では、比較的重量を有する部品、つまり、燃料発電機関50の主要部品を構成する燃料電池51、加湿器62、過給器60および電圧調整器75を、車体前後方向において、車体フレーム2の略中央領域内に集約して配置するので、レイアウト効率が向上し、かつ、各部品をつなぐ配管経路長および電子制御装置70等との配線経路長を短くすることができる。
なお、電圧調整器75の前側にはイオン交換器が配置され、このイオン交換器は、燃料電池51で生成された水にイオン交換処理を行う。
また、燃料発電機関50の一部を構成する比較的軽量の部品であるエアクリーナ59は、図1に示すように、ヘッドパイプ3前方からヘッドパイプ3左右を回り込むボックス形状で車体前部に配置されて車体カバー40のフロントカバー40Aに収まる。このため、ヘッドパイプ3の周囲空間がエアクリーナ空間に有効利用され、エアクリーナ59を大容量化でき、吸気効率を向上させることができる。また、希釈ボックス64の右側方(図1における紙面裏側)には、前部排気管65A(図1には不図示)が接続され、この前部排気管65Aは車体後方に延出してサイレンサ66(図2参照)に連結される。
このサイレンサ66の後方からは、図2に示すように、後部排気管65Bが延出し、この後部排気管65Bは、車体後方で車体幅方向中央に向けて屈曲してその出口65Cが、車体後方かつやや下方に向けられて設けられる。これら前部排気管65A、サイレンサ66および後部排気管65Bは、燃料電池51の排気を車体外に排出すると共に、燃料電池51で生成された水分も混入された排気を排出して排水管としても機能し、出口65Cが排水口としても機能する。
左右一対のラジエータ90、90は、図1に示すように、上下方向に延びる略矩形形状を有する左右対称形状を有し、その上部を下部より車体前側に前傾させ、かつ、車体幅方向内向きに傾けた姿勢で配置されており、車体カバー40のレッグシールド40Bで覆われ、或いは、レッグシールド40Bがボックス形状の場合はレッグシールド40B内に収容される。
この配置により、ラジエータ90、90は、車体前方から見た場合に前輪7を支持するフロントフォーク5の左右に位置し、このため、車体前方からの走行風が前輪7およびフロントフォーク5で妨げられることなくラジエータ90、90を通過し、ラジエータ90、90の熱交換効率を実質的に向上でき、十分な熱交換率を確保可能なラジエータ90、90を小型化することが可能になる。
また、各ラジエータ90、90には、図1に示すように、その背面側にファン90A、90Aが取り付けられ、各ファン90A、90Aを駆動することによってラジエータ90、90に室外空気を強制的に通過させ、冷却水との熱交換(冷却)を強制実行することが可能である。なお、図1および図2中、符号92は、水タンクであり、この水タンク92は、ヘッドパイプ3の後部に取り付けられている。
また、車体前部のレッグシールド40B内において、左右一対のラジエータ90、90間の領域には、バッテリ80が配置される。このバッテリ80は、別体で構成された複数(本例では2個)のバッテリで構成され、以下、バッテリ80の一方を第1バッテリ(上側バッテリ)81と表記し、他方を第2バッテリ(下側バッテリ)82と表記する。
第1バッテリ81および第2バッテリ82は、車体幅方向に延出する略直方体形状に形成されており、車体上下方向に離間させて配置される。より具体的には、第1バッテリ81は、ヘッドパイプ3近傍にて下部フレーム12、12間に固定され、かつ、図1に示すように、その上部を下部よりも車体前側に前傾した前傾姿勢で配置される。
また、第2バッテリ82は、図1に示すように、下部フレーム12、12の屈曲部12A、12A近傍にて下部フレーム12、12間に固定され、かつ、その上部を下部よりも車体後側に後傾させた後傾姿勢で配置される。
このように、第1バッテリ81を前傾姿勢で配置することによって、前傾させずに配置する場合よりもその重心位置を車体前寄りにすることができる。また、同様に、第2バッテリ82を後傾姿勢で配置することによっても、後傾させずに配置する場合よりもその重心位置を車体前寄りにすることができる。このため、第1バッテリ81の前傾角度および第2バッテリ82後傾角度の調整によって、これらバッテリ81、82からなるバッテリ80の重心位置を容易に前後に調整することができ、例えば、バッテリ80全体の重心位置を前輪7に近づけるといった設計変更を容易に行うことができる。
ところで、自動二輪車1は、上述のように、車体フレーム2の内側に燃料電池51を備えている。この燃料電池51は精密で高価なものであるため、当該燃料電池51に外力が及ぶことを防止する必要がある。
本構成では、車体フレーム2は、図4に示すように、ヘッドパイプ3、上部フレーム11、下部フレーム12、ピボット軸受13、シート支持フレーム14、サブフレーム16、ピボットクロスフレーム21を備え、これらを連結して全体を籠型に形成することにより、車体フレーム2の剛性を確保している。ここで、ピボット軸受13には、上記した上部フレーム11、下部フレーム12、サブフレーム16及びピボットクロスフレーム21がそれぞれ集中して連結されているため、車体フレーム2におけるピボット軸受13の剛性を高めることができる。
また、ピボット軸受13にピボット軸を介して揺動自在に取り付けられるパワーユニット8は、ケーシング内にモータドライバ53および駆動源としてのモータ52を備えるため、車幅方向に幅広に形成される。この場合において、幅広に形成されたパワーユニット8をピボット軸受13、13間に配置するために、車体フレーム2は、図4に示すように、左右のピボット軸受13、13の間を拡幅するように各フレームを車幅方向に湾曲させて形成されている。このため、車体フレーム2には、左右のピボット軸受13、13間に幅広の空間が形成され、この空間に燃料電池51をレイアウト良く配置することができる。
このように、本実施形態では、燃料電池51は、車体フレーム2の剛性が高く、かつ幅広の空間を有するピボット軸受13、13の近傍、かつ、内側に配置されている。このため、剛性の高いピボット軸受13及びこのピボット軸受13に連結される各フレームによって、燃料電池51が保護されるため、この燃料電池51に対する外力の影響を軽減することができる。
車体フレーム2は、ピボット軸受13、13間を幅広に形成されるため、このピボット軸受13が車体フレーム2の中で最も車幅方向に突出している。本実施形態では、図5に示すように、ピボット軸受13に、同乗者シート20B(図1)に同乗者が着座した際に、この同乗者の足起き部となるピリオンステップ部100が設けられている。このピリオンステップ部100は、ピボット軸受13に取り付けられるピリオンステップホルダ110と、このピリオンステップホルダ110に折りたたみ可能に支持されるピリオンステップ120とを備える。
ピリオンステップホルダ110は、剛性の高い軽金属(例えば、アルミニウム、タングステン、マグネシウム等)を鋳造することにより成型されており、このピリオンステップホルダ110をピボット軸受13に取り付けることにより、当該ピリオンステップホルダ110が車幅方向に一層突出することになる。このため、自動二輪車1が所定角度に傾いた場合、このピリオンステップホルダ110が車体フレーム2及び燃料電池51を保護するため、この燃料電池51に対する外力の影響を軽減することができる。特に、本実施形態では、剛性の高いピボット軸受13に剛性の高い材料で形成したピリオンステップホルダ110が取り付けられるため、燃料電池51に対する外力の影響をより効果的に軽減することができる。
ピリオンステップホルダ110の上面には、ピリオンステップ120を外側方へ略水平に倒した場合に、このピリオンステップ120を保持する溝部111が形成されている。この溝部111は、ピリオンステップ120と略同一の形状をなしている。また、ピリオンステップホルダ110の先端側下面には、先端部に向けて上り傾斜となる斜面部113が形成されている。この斜面部113は、走行中に自動二輪車1を傾けた場合に、車幅方向に突出したピリオンステップホルダ110が路面に接触するのを防止するためのものである。
一方、ピリオンステップ120は、ピリオンステップホルダ110と同様に、剛性の高い軽金属(例えば、アルミニウム、タングステン、マグネシウム等)を鋳造することにより成型されている。このピリオンステップ120は、ピリオンステップホルダ110の溝部111と略同一の形状に形成され、具体的には、根元部分から先端部分に向けて細くなるように形成されている。また、ピリオンステップ120の下面には凹部121が設けられており、当該ピリオンステップ120の軽量化を図っている。
また、ピリオンステップ120は、上記溝部111に対して軸部130により回動自在に支持されている。すなわち、ピリオンステップ120は、外側方へ略水平に倒したときの使用位置と起立させた収納位置(図5)との間で回動自在であり、本実施形態では、使用位置から収納位置に回動させることを折りたたむという。
また、ピリオンステップホルダ110の溝部111の側面112と、ピリオンステップ120との間には、図示を省略したクリックプレート等の位置決め部材が配置され、ピリオンステップ120が、上記した使用位置もしくは収納位置で確実に位置決めがされるようになっている。
次に、ピボット軸受13へピリオンステップ部100を取り付ける構造について説明する。ピボット軸受13は、図6に示すように、上部フレーム11、下部フレーム12、サブフレーム16及びピボットクロスフレーム21がそれぞれ連結される円筒部13Aと、この円筒部13Aの車体内側の端部に設けられた軸受部13Bとを備える。これら左右一対の軸受部13B、13Bには、車幅方向水平に延びるピボット軸(ピボットボルト)25が支持され、このピボット軸25を介してパワーユニット8が上下に揺動自在に車体フレーム2に連結される。また、円筒部13Aの車体外側の端部には、この円筒部13Aの内側に延在する内フランジ13Cが形成されている。この内フランジ13Cは、ねじ孔13Dを備え、このねじ孔13Dを介して、ピリオンステップホルダ110をボルト等で取り付けるたものものである。本実施形態では、円筒部13Aの上下方向に一対の内フランジ13C、13Cが形成されており、これら一対の内フランジ13C、13Cは、円筒部13Aの直径上に設けられている。
本実施形態によれば、ピボット軸受13とピリオンステップホルダ110とを接続するボルトが外部に露出しないため、美観の向上を図ることができる。
一方、ピリオンステップホルダ110は、ピボット軸受13の円筒部13Aと略同一径に形成され、このピボット軸受13の軸受部13Bに支持されるピボット軸25上に配置される。これにより、ピボット軸25は、ピリオンステップホルダ110により覆われ、このピボット軸25が外部に露出することはない。
また、ピリオンステップホルダ110には、上記ピボット軸受13の内フランジ13C、13Cに対応する箇所にねじ止めするための孔部を備える。これら孔部は、図示は省略したが、溝部111の背面114と、斜面部113とに1つずつ設けられ、この孔部を通じて、ピボット軸受13の内フランジ13Cに形成されたねじ孔13Dにボルト等で止め付ける。このため、ピリオンステップホルダ110の着脱が容易となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ピリオンステップホルダ110を剛性の高いピボット軸受13に設けたため、このピボット軸受13から車幅方向にピリオンステップホルダ110が突出する。このため、自動二輪車1の車体が所定角度に傾いた場合、ピリオンステップホルダ110が車体を保護するため、この車体に対する外力の影響を軽減することができる。また、ピリオンステップホルダ110が車体を保護する保護部材を兼用することにより、専用の保護部材を設ける必要がなくなるため、部品点数を増加することなく、簡単な構成で車体に対する外力の影響を軽減することができる。
また、本実施形態によれば、ピリオンステップ120は、ピリオンステップホルダ110に折りたたみ自在に取り付けられているため、同乗者がいない場合には、ピリオンステップ120を折りたたむことにより、車幅方向への突出量を抑えることができ、自動二輪車のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、ピリオンステップホルダ110は、ピボット軸受13に支持されるピボット軸25と同軸上に設けられたため、ピリオンステップホルダ110によって、ピボット軸25の端部が覆われるため、ピボット軸受13の美観の向上を図ることができる。さらに、ピリオンステップホルダ110がピボット軸25を覆うカバー部材を兼用することにより、ピボット軸受13に専用のカバー部材を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態によれば、車両駆動用モータ52と、この車両駆動用モータ52に電力を供給する燃料電池51とを備え、この燃料電池51を、車体フレーム2における剛性の高い部分である左右のピボット軸受13、13の内側かつ近傍に配置したため、この燃料電池51がピボット軸受13、13及びこのピボット軸受13、13の近傍に設けられたピリオンステップホルダ110によって保護される。このため、自動二輪車1の車体が所定角度に傾いた場合に、燃料電池51に対する外力の影響を軽減することができる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、種々の設計変形を行うことができる。例えば、本実施形態では、ピボット部の一例としてピボット軸受13にピリオンステップホルダ110を設ける構成について説明したが、ピボット軸受の代わりにピボットプレートを備える自動二輪車であっても良い。この場合、ピリオンステップホルダは、ピボットプレート上のどの位置に設けても良い。
また、本実施形態では、ピリオンステップホルダ110を取り付けるための内フランジ13Cをピボット軸受13の円筒部13Aの内側に設ける構成としたが、これに限るものではなく、円筒部13Aの外側に外フランジを設けても良い。
また、本実施形態では、自動二輪車の一例として燃料電池自動二輪車について説明したが、これに限るものではなく、車体フレームにエンジンを搭載し、このエンジンを駆動させて走行するものについて適用しても良いのは勿論である。
本実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 自動二輪車の背面図である。 燃料発電機関の全体概要を説明するためのブロック図である。 車体フレームに搭載された燃料電池を示す斜視図である。 ピボット軸受に取り付けられたピリオンステップ部を示す斜視図である。 ピボット軸受を示す側面図である。
符号の説明
1 自動二輪車
2 車体フレーム
8 パワーユニット(スイングアーム)
11 上部フレーム
12 下部フレーム
12A 屈曲部
13 ピボット軸受(ピボット部)
13A 円筒部
13B 軸受部
13C 内フランジ
13D ねじ孔
14 シート支持フレーム
16 サブフレーム
20A 運転者シート
20B 同乗者シート
21 ピボットクロスフレーム
25 ピボット軸
50 燃料発電機関
51 燃料電池
52 車両駆動用モータ
100 ピリオンステップ部
110 ピリオンステップホルダ
120 ピリオンステップ
111 溝部
112 側面
113 斜面部
114 背面
121 凹部
130 軸部

Claims (4)

  1. 車体フレームと、この車体フレームに取り付けられる左右一対のピボット部と、これらピボット部を介して前記車体フレームに揺動自在に支持されるとともに駆動輪が取り付けられるスイングアームと、前記車体フレームの上部に支持される運転者シートと、この運転者シートに連なる同乗者シートと、この同乗者シートに着座した際に同乗者の足置き部となるピリオンステップと、このピリオンステップが取り付けられるピリオンステップホルダとを備える自動二輪車のピリオンステップ取付構造において、
    前記ピリオンステップホルダは、前記ピボット部の近傍に設けられたことを特徴とする自動二輪車のピリオンステップ取付構造。
  2. 前記ピリオンステップは、前記ピリオンステップホルダに折りたたみ自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のピリオンステップ取付構造。
  3. 前記ピリオンステップホルダは、前記ピボット部に支持されるピボット軸と同軸上に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の自動二輪車のピリオンステップ取付構造。
  4. 前記駆動輪を駆動させる車両駆動用モータと、この車両駆動用モータに電力を供給する燃料電池とを備え、この燃料電池を前記左右のピボット部の内側かつ近傍に配置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車のピリオンステップ取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018158659A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 川崎重工業株式会社 鞍乗型車両、ステップ取付部材、及びステップ取付部材の製造方法

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