JP2009150693A - 反応の良否判定方法及び分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正常反応と異常反応とを区別することが可能な、反応の良否判定方法及び分析装置を提供すること。
【解決手段】検体と試薬との反応を分析する際の反応の良否判定方法及び分析装置。反応の良否判定方法は、検体と試薬との反応に伴う光学的特性を測定する測光工程と、光学的特性の最大値と最小値の差が予め設定した基準値を超えている場合に検体と試薬の反応が不良と判定する判定工程とを含んでいる。判定工程は、検体と試薬との反応が平衡状態に達した後、最終測光点迄の間の反応終息域内で測定される光学的特性の最大値と最小値の差をもとに判定する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、反応の良否判定方法及び分析装置に関するものである。
従来、分析装置は、検体や試薬等の複数の異なる液体試料を反応容器内で反応させ、反応液の光学的特性をもとに検体の成分濃度等を分析しており、正確な測定を行うための装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−39400号公報
ところで、特許文献1の分析装置は、検知した通常の化学反応の吸光度変動とは異なる突出した特異的変動データを測定結果から除外することで測定データの信頼性の向上を図っている。このため、特許文献1の分析装置は、検体や試薬のキャリーオーバー等に起因して検体と試薬のみの反応に伴う正常反応以外の異常反応が生ずると、連続した特異的変動データが連続することになり、正確な測定を行うことができなくなるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、正常反応と異常反応とを区別することが可能な、反応の良否判定方法及び分析装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の反応の良否判定方法は、検体と試薬との反応を分析する際の反応の良否判定方法であって、前記検体と前記試薬との反応に伴う光学的特性を測定する測光工程と、前記光学的特性の最大値と最小値の差が予め設定した基準値を超えている場合に前記検体と前記試薬の反応が不良と判定する判定工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の反応の良否判定方法は、上記の発明において、前記判定工程は、前記検体と試薬との反応が平衡状態に達した後、最終測光点迄の間の反応終息域内で測定される前記光学的特性の最大値と最小値の差をもとに判定することを特徴とする。
また、本発明の反応の良否判定方法は、上記の発明において、前記判定工程は、前記光学的特性の最大値と最小値の差を、前記反応終息域内で測定した前記光学的特性の平均値で割った値を予め設定した規格基準値と比較して反応の良否を判定することを特徴とする。
また、本発明の反応の良否判定方法は、上記の発明において、前記検体と前記試薬との反応が、前記検体と第一試薬との第一反応と、前記検体と第一試薬とが反応した反応液と第二試薬との第二反応とを含む複数回存在する場合、前記判定工程は、それぞれの反応において反応の良否を判定することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の分析装置は、検体と試薬との反応を分析する分析装置であって、前記検体と前記試薬との反応に伴う光学的特性を測定する測光手段と、前記光学的特性の最大値と最小値の差が予め設定した基準値を超えている場合に前記検体と前記試薬の反応が不良と判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の分析装置は、上記の発明において、前記判定手段は、前記検体と試薬との反応が平衡状態に達した後、最終測光点迄の間の反応終息域内で測定される前記光学的特性の最大値と最小値の差をもとに判定することを特徴とする。
また、本発明の分析装置は、上記の発明において、前記判定手段は、前記光学的特性の最大値と最小値の差を、前記反応終息域内における前記光学的特性の測定値の平均値で割った値が予め設定した規格基準値を超えている場合に前記検体と前記試薬の反応が不良と判定することを特徴とする。
本発明の反応の良否判定方法は、光学的特性の最大値と最小値の差が予め設定した基準値を超えている場合に検体と試薬の反応を不良と判定し、本発明の分析装置は、反応の不良を判定する判定手段を備えているので、正常反応と異常反応とを区別することができるという効果を奏する。
以下、本発明の反応の良否判定方法及び分析装置にかかる実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の分析装置として、非接触攪拌方式の攪拌装置を搭載した自動分析装置であって、本発明の反応の良否判定方法を実行する生化学自動分析装置の全体構成を示す図である。図2は、送電体の接触子をキュベットに取り付けた表面弾性波素子の電気端子に当接させた状態を示す斜視図である。図3は、図2のキュベットの側面を表面弾性波素子と共に示す側面図である。
自動分析装置1は、図1に示すように、ラック供給装置2、反応部4、第一試薬保冷庫7及び第二試薬保冷庫8、光学測定部14、制御部16、第一攪拌装置21及び第二攪拌装置25を備えている。また、自動分析装置1は、ラック供給装置2と反応部4との間に検体分注装置3が設けられ、反応部4と第一試薬保冷庫7との間に第一試薬分注装置5が、反応部4と第二試薬保冷庫8との間に第二試薬分注装置6が、それぞれ設けられている。
ラック供給装置2は、図1に示すように、複数のラック2aが配列され、各ラック2aには検体を保持したサンプルカップ2bが搭載されている。ラック供給装置2は、矢印で示す経路に沿ってラック2aを順次搬送し、検体分注装置3のプローブ3aによって各サンプルカップ2bに保持された検体が反応部4のキュベット(容器)Cに分注される。
反応部4は、図1に示すように、保温部材4aとキュベットホイール(図示せず)を有している。保温部材4aは、キュベットホイールの半径方向内側及び外側に配置され、光学測定部14と対応する位置に測光用の開口4cが形成されている。キュベットホイールは、複数のキュベットCを体温程度の温度に保持して回転し、例えば、一周期で時計方向に(1周−1キュベット)/4分回転し、四周期では時計方向に1キュベット分回転する。
第一試薬保冷庫7及び第二試薬保冷庫8は、構成が同じなので第一試薬保冷庫7について説明し、第二試薬保冷庫8については対応する構成部分に対応する符号を付して詳細な説明を省略する。
第一試薬保冷庫7は、図1に示すように、第一試薬を保持した複数の試薬ボトル7aが配置され、第一試薬分注装置5のプローブ5aによって所定の第一試薬がキュベットCに分注される。複数の試薬ボトル7aは、それぞれ検査項目に応じて所定の第一試薬が満たされ、収容した第一試薬に関する情報を表示するバーコードラベル等の情報記録媒体(図示せず)が外面に貼付されている。第一試薬が分注されたキュベットCは、第一攪拌装置21によって検体と第一試薬とが攪拌される。第一試薬分注装置5は、制御部16による制御信号によって第一試薬をキュベットCに分注し、分注信号を制御部16へ出力する。また、第一試薬保冷庫7の外周には、各試薬ボトル7aに貼付された前記情報記録媒体から情報を読み取り、制御部16へ出力する読取装置9が設置されている。なお、読取装置10は、第二試薬保冷庫8内の各試薬ボトル8aに貼付された前記情報記録媒体から収容した第二試薬に関する情報を読み取る。
光学測定部14は、図1に示すように、光源14aと測光センサ14bとを有している。光源14aは、試薬と検体とが反応したキュベットC内の反応液を分析するための分析光を出射する。測光センサ14bは、光源14aが出射し、開口4cを通ってキュベットC内の反応液を透過した光束を測光する。このようにして反応液が測光されたキュベットCは、洗浄・乾燥ユニット15において内部の反応液が吸引されて廃棄されると共に、洗浄水タンクから供給される洗浄水によって内部が洗浄された後、加圧空気を吹き込んで乾燥される。そして、キュベットCは、再び検体分注装置3のプローブ3aによって新たな検体が分注され、分析に使用される。
制御部16は、例えば、分析結果を記憶する記憶機能を備えたマイクロコンピュータ等が使用され、測光センサ14b、バーコードラベル読取装置9,10、分析部16a、入力部17、表示部18、第一攪拌装置21及び第二攪拌装置25等と接続されている。制御部16は、自動分析装置1の各部の作動を制御すると共に、前記情報記録媒体から読み取った情報に基づき、試薬のロットや有効期限等が設置範囲外の場合、分析作業を規制するように自動分析装置1を制御し、或いはオペレータに警告を発する。より詳細には、制御部16は、分析部16aと判定部16bとを有している。
分析部16aは、測光センサ14bが測光した光量の信号に基づいて、キュベットC内で検体と試薬が反応した反応液の吸光度(光学的特性)から検体の成分濃度等を分析すると共に、キュベットCごとの吸光度の測定値、測定回数並びに再検の回数を記憶しておく。判定部16bは、キュベットC内の反応液について測定した吸光度をもとに反応の良否を判定する。ここで、判定部16bは、測定項目ごとに予め検体と試薬との反応液について測定して設定した反応の良否を判定するための基準値が入力され、記憶されている。
入力部17は、制御部16へ検体数や検査項目等を入力する操作を行う部分であり、例えば、キーボードやマウス等が使用される。表示部18は、分析結果を含む分析内容や攪拌の良否を含む警報等を表示するもので、ディスプレイパネル等が使用される。
第一攪拌装置21及び第二攪拌装置25は、キュベットCに分注された検体と試薬とを音波によって非接触で攪拌し、反応させる他、反応の良否を判定する際、キュベットCに分注された検体及び/又は試薬を攪拌する。この非接触による攪拌を行うため、反応部4の保温部材4aは、第一攪拌装置21及び第二攪拌装置25に対向する部分が開放されている。そして、キュベットCは、側壁に取り付けた表面弾性波素子24を外側に向けてキュベットホイールにセットされる。
第一攪拌装置21及び第二攪拌装置25は、制御部16によって作動が制御され、共に構成が同一なので第一攪拌装置21について説明し、第二攪拌装置25は同一の構成要素に同じ符号を付すことにより説明を省略する。
第一攪拌装置21は、図1〜図3に示すように、送電体22、位置決め部材23及び表面弾性波素子24を有している。
送電体22は、図1に示すように、反応部4外周の互いに対向する位置にキュベットCと水平方向に対向させて配置され、数MHz〜数百MHz程度の高周波交流電源から供給される電力を表面弾性波素子24に送電する。送電体22は、駆動回路とコントローラとを備えており、図2に示すように、表面弾性波素子24の電気端子24cに当接するブラシ状の接触子22aを有している。そして、送電体22は、図1に示すように、位置決め部材23に支持されており、キュベットホイールの回転が停止したときに接触子22aから電気端子24cに電力を送電する。
位置決め部材23は、制御部16によって作動が制御され、送電体22から電気端子24cに電力を送電する送電時に、送電体22を移動させて送電体22と電気端子24cとの反応部4の周方向並びに半径方向における相対配置を調整するもので、例えば、2軸ステージが使用される。具体的には、位置決め部材23は、反応部4が回転する間は、作動を停止して、送電体22と電気端子24cとを一定の距離に保持している。そして、反応テーブル4が停止すると、位置決め部材23は、制御部16の制御の下に作動して送電体22を移動させ、送電体22と電気端子24cとが対向するように位置を調整する。これと共に、位置決め部材23は、制御部16の制御の下に、接触子22aと電気端子24cとを接触させることで送電体22から電気端子24cに電力を送電し、表面弾性波素子24を駆動する。
表面弾性波素子24は、キュベットCの側壁に取り付けられ、図3に示すように、基板24aの表面に櫛型電極(IDT)からなる振動子24bが設けられている。振動子24bは、送電体22から送電された電力を表面弾性波(超音波)に変換する音波発生手段である。振動子24bは、受電手段となる電気端子24cとの間が導体回路24dによって接続されている。表面弾性波素子24は、振動子24b,電気端子24c及び導体回路24dを外側に向け、音響整合層を介してキュベットCの側壁に取り付けられる。
以上のように構成される自動分析装置1は、制御部16の制御の下に作動し、回転するキュベットホイールによって周方向に沿って搬送されてくる複数のキュベットCのそれぞれに第一試薬分注装置5によって第一試薬が順次分注された後、検体分注装置3によってラック2aに保持された複数の検体容器2bから検体が順次分注される。検体が分注されたキュベットCには、第二試薬分注装置6が試薬容器3aから順次第二試薬が分注される。
この間、試薬や検体が分注されたキュベットCは、キュベットホイールが停止する都度、第一攪拌装置21や第二攪拌装置25によって試薬や検体が攪拌され、キュベットホイールが再び回転したときに光学測定部14を通過する。このとき、キュベットC内の試薬と検体とが反応した反応液は、光学測定部14において光学的特性が測定され、光学測定部14から入力される光信号をもとに制御部16によって成分濃度等が分析される。そして、反応液の測定が終了したキュベットCは、洗浄部15に移送されて洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
このとき、自動分析装置1は、分注後の第一試薬の吸光度の測定を含め、検体の分注後や第二試薬の分注後を経て、例えば、1つのキュベットC当たり全部で29の測光点で吸光度を測定し、反応終息域内における吸光度(光学的特性)の測定値の最大値と最小値の差を予め設定した基準値と比較することによって検体と試薬の反応の良否を判定する。ここで、反応終息域とは、検体と試薬との反応が平衡状態に達した後、最終測光点迄の領域をいう。そして、例えば、精度管理血清(日水製薬株式会社製)を用いグルコース(Glu),コレステロール(CHO),総タンパク(TP),アルブミン(Alb)の吸光度を自動分析装置1で測定した場合、反応が正常に進行すると、図4に示す測定値が得られる。図4においてP0〜P27が測光点であり、PR2は第二試薬を分注直前の測光点である。
ここで、コレステロール(CHO)は、精度管理血清1.6μLを用い、イオン交換水で24/96に希釈した第一試薬を使用して吸光度を測定し、アルブミン(Alb)は、精度管理血清1.6μLを用い、イオン交換水で46/194に希釈した第一試薬を使用して吸光度を測定した。これに対し、グルコース(Glu)は、精度管理血清1.6μLを用い、イオン交換水で40/120に希釈した第一試薬とイオン交換水で20/20に希釈した第二試薬を使用して吸光度を測定し、総タンパク(TP)は、精度管理血清5.0μLを用い、イオン交換水で33/90に希釈した第一試薬とイオン交換水で33/10に希釈した第二試薬を使用して吸光度を測定した。
これに対して、例えば、グルコース(Glu)の測定において異常反応が発生すると、測光点P12〜P27における吸光度の測定値を示す図5に示すように、測光点P17以降の吸光度の測定値が乱れる。ここで、図5には、異常反応が発生した場合の他に、泡等の異物が混入した場合の吸光度の測定値も併記してあり、測光点P24以降の吸光度の測定値が正常な反応の場合における吸光度の測定値に比べて増加している。また、測光点P0〜P27の29の測光点における正常反応、異常反応及び異物混入の場合における吸光度の測定値を表1に示す。
Figure 2009150693
このとき、図4に示したように、吸光度から見た反応終息域は、測定項目によって異なる他、第一試薬と検体とが反応する第一反応の場合と、第一試薬と検体とが反応した反応液と第二試薬が反応する第二反応の場合で異なっている。例えば、コレステロール(CHO)は、反応終息域が測光点P5〜P27となるのに対して、グルコース(Glu)は、第一反応における反応終息域が測光点P2〜PR2となり、第二反応における反応終息域が測光点P17〜P27となる。
このため、反応の良否判定に当たっては、図4に示す反応が正常に進行した場合と異常反応が発生した場合の吸光度の測定値を予め測定し、測定項目と反応ごとに反応終息域を決めて判定部16bに記憶させておく。これにより、自動分析装置1は、検体と試薬の反応の良否判定に際して、入力部17から測定項目を入力すると、判定部16bが測定項目ごとに反応終息域を読み出し、反応終息域に対応した測光点の範囲を設定する。
このように、反応が正常に進行した場合、反応終息域内における吸光度の測定値の変化は小さく、異常反応が発生すると反応終息域内における吸光度の測定値の変化が大きくなる。従って、反応終息域内における吸光度(光学的特性)の最大値と最小値の差を予め設定した基準値と比較することによって検体と試薬の反応の良否を判定することができる。このことは、上述した検体と試薬の反応の良否判定のみならず、検体とバッファーとの反応の良否判定にも適用することができることを意味している。
このとき、例えば、グルコース(Glu)の測定においては、第一反応における基準値V1として反応終息域内における吸光度の最大値(=0.5410)と最小値(=0.5405)の差0.0005及び第二反応における基準値V2として同じく最大値(=0.8058)と最小値(=0.8029)の差0.0029を、それぞれ予め設定した吸光度(光学的特性)の基準値として判定部16bに記憶させておき、第一反応や第二反応の反応ごとに反応の良否を判定する。
以下、上述したグルコース(Glu)の測定においてキュベットCごとに実行される反応の良否判定方法を図6に示すフローチャートを参照して説明する。
先ず、検体の分析に際し、入力部17から反応の良否判定の指令信号が入力されると、制御部16は、キュベットCについての測光が進行するのに伴って反応終息域の測光点に到達すると、反応終息域内の測光点における吸光度を順次取得してゆく(ステップS100)。
次に、制御部16は、キュベットCへ第一試薬が分注された否かを判定する(ステップS102)。この判定は、第一試薬分注装置5から入力される分注信号をもとに判定部16bが行う。判定の結果、第一試薬がキュベットCへ分注されていない場合(ステップS102,No)、制御部16は、第一試薬が分注されるまでステップS102の判定を繰り返す。
一方、第一試薬がキュベットCへ分注されている場合(ステップS102,Yes)、制御部16は、キュベットCへ第二試薬が分注された否かを判定する(ステップS104)。この判定も、第二試薬分注装置6から入力される分注信号をもとに判定部16bが行う。
判定の結果、第二試薬がキュベットCへ分注されていない場合(ステップS104,No)、そのキュベットCは分析項目が第一試薬のみを使用した分析対象である。このため、制御部16は、取得済みの吸光度の中の反応終息域に属する測光点から選択された最大値と最小値の差(E1max−E1min)が予め設定した第一反応の基準値V1(=0.0005)以下か否かを判定する(ステップS106)。この判定は、分析部16aに記憶されている吸光度の測定値をもとに判定部16bが行う。第二試薬がキュベットCへ分注されていた場合については、後のステップで説明する。
判定の結果、吸光度の最大値と最小値の差(E1max−E1min)が第一反応の基準値V1以内の場合(ステップS106,Yes)、第一反応は正常であるので、制御部16は、キュベットCが所定回数測光されているか否かを判定する(ステップS108)。この判定も、分析部16aの記憶内容をもとに判定部16bが実行する。判定の結果、キュベットCが所定回数測光されていない場合(ステップS108,No)、制御部16は、ステップS100へ戻り、キュベットCが所定回数測光されるまでステップS100以降のステップを繰り返す。
一方、所定回数測光され、キュベットCについての測光が終了している場合(ステップS108,Yes)、第一反応は正常に終了したので、制御部16は、測定結果を表示部18に表示し(ステップS110)、当該キュベットCに関する測定を終了する。
これに対し、ステップS106における判定の結果、吸光度の最大値と最小値の差(E1max−E1min)が第一反応の基準値V1を超えている場合(ステップS106,No)、第一反応は数値上異常反応である。このため、制御部16は、そのキュベットCを再検にすべきと決定する(ステップS112)。このとき、制御部16は、吸光度の測定値に再検マークを付して表示部18に表示すると共に、再検マークを付して測定結果を出力部からプリントアウトさせる。その後、制御部16は、再検の決定が1回目か否かを判定する(ステップS114)。この判定は、分析部16aの記憶内容をもとに判定部16bが行う。
判定の結果、再検の決定が1回目(初回)の場合(ステップS114,Yes)、その検体は再検が初回であるので、その検体について再検が実行され、制御部16は、ステップS100に戻って上述の各ステップを繰り返す。これに対し、再検の決定が1回目でない場合(ステップS114,No)、制御部16は、その検体の分析を中止し(ステップS116)、反応の良否判定を終了する。この場合、その検体は、反応が異常なのではなく、測定値自体が異常である。
一方、ステップS104における判定の結果、第二試薬がキュベットCへ分注されている場合(ステップS104,Yes)、そのキュベットCは分析項目が第一試薬及び第二試薬を使用した分析対象である。このため、制御部16は、第一反応について取得済みの吸光度の中の反応終息域に属する測光点から選択された最大値と最小値の差(E1max−E1min)が予め設定した第一反応の基準値V1以下か否かを判定する(ステップS118)。
判定の結果、吸光度の最大値と最小値の差(E1max−E1min)が第一反応の基準値V1を超えている場合(ステップS118,No)、第一反応は数値上異常反応である。このため、制御部16は、そのキュベットCを再検にすべきと決定した後(ステップS112)、ステップS112以降のステップを実行する。
一方、判定の結果、吸光度の最大値と最小値の差(E1max−E1min)が第一反応の基準値V1以内の場合(ステップS118,Yes)、第一反応は正常であるので、制御部16は、キュベットCが所定回数測光されているか否かを判定する(ステップS120)。判定の結果、キュベットCが所定回数測光されていない場合(ステップS120,No)、更に測光が進んだ第一反応に関する反応終息域内の測光点における吸光度を取得した後(ステップS124)、ステップS118に戻り、ステップS118以降のステップを実行する。
これに対して、ステップS120における判定の結果、キュベットCが所定回数測光されている場合(ステップS120,Yes)、制御部16は、第二反応について取得済みの吸光度の中の反応終息域に属する測光点から選択された最大値と最小値の差(E2max−E2min)が予め設定した第二反応の基準値V2(=0.0029)以下か否かを判定する(ステップS122)。
判定の結果、吸光度の最大値と最小値の差(E2max−E2min)が第二反応の基準値V2を超えている場合(ステップS122,No)、第二反応は数値上異常反応であるので、制御部16は、そのキュベットCを再検にすべきと決定した後(ステップS112)、ステップS112以降のステップを実行する。
一方、吸光度の最大値と最小値の差(E2max−E2min)が第二反応の基準値V2以下の場合(ステップS122,Yes)、第二反応は正常であるので、制御部16は、キュベットCが所定回数測光されているか否かを判定する(ステップS126)。判定の結果、キュベットCが所定回数測光されていない場合(ステップS126,No)、更に測光が進んだ第二反応に関する反応終息域内の測光点における吸光度を取得した後(ステップS128)、ステップS122に戻り、ステップS122以降のステップを実行する。
これに対して、ステップS126における判定の結果、キュベットCが所定回数測光されている場合(ステップS126,Yes)、第二反応は正常に終了したので、制御部16は、測定結果を表示部18に表示し(ステップS130)、当該キュベットCに関する測定を終了する。
自動分析装置1は、以上のようにして反応の良否を判定する。このとき、上述の良否判定方法は、吸光度という共通の尺度をもとに反応の良否判定を行っている。但し、上述した第一反応と第二反応のように、1つのキュベットCにおいて複数回反応が存在する場合には、各反応回の吸光度が異なっている。このため、異なる吸光度を同じに扱うと、反応の良否判定に誤差が生ずる可能性がある。
そこで、吸光度が異なる複数の反応の良否判定をする場合には、次式で示すように、反応ごとに吸光度の最大値と最小値の差を反応終息域内における吸光度の平均値E1ave,E2aveで割って規格化した規格吸光度差D1N,D2Nを予め設定した吸光度の規格基準値V1N,V2Nと比較して反応の良否を判定する。
D1N=(E1max−E1min)/E1ave×100(%)
D2N=(E2max−E2min)/E2ave×100(%)
この場合、例えば、グルコース(Glu)を測定する際の吸光度の第一反応における規格基準値V1Nとしては0.1、第二反応における規格基準値V2Nとしては1に設定する。但し、規格基準値V1N,V2Nは、測定対象、即ち、測定項目をもとに経験的に実験的に設定する。
ここで、図5に示す測光点P12〜P27における吸光度の測定値をもとに、反応終息域となる測光点P17〜P27の測定データを使用して規格吸光度差D2Nを計算すると、正常反応の場合には次のようになる。
D2N=(0.8058−0.8029)/0.8051×100=0.3602…=0.36<V2N=1
一方、同様にして、異常反応の場合及び異物混入の場合における規格吸光度差D2Nを計算すると、次のようになる。
異常反応:D2N=(0.7908−0.7800)/0.7892×100=1.3684…=1.37>V2N
異物混入:D2N=(0.8298−0.8029)/0.8128×100=3.3095…=3.31>V2N
上述の規格吸光度差D2Nの算出に使用した測光点P17〜P27の測定データ、平均値E2aveを規格吸光度差D2Nの値と共に、表2に示す。
Figure 2009150693
このように、吸光度の最大値と最小値の差を反応終息域内における吸光度の平均値で割った規格吸光度差を使用すると、各反応回の吸光度が異なっていても、吸光度の変動による最大値と最小値の差の変動が小さく抑えられる。この結果、同一のキュベットCにおいて進行する吸光度の異なる反応の良否を判定する際に、精度よく反応の良否を判定することができる。しかも、本発明の反応の良否判定方法によれば、反応の良否判定に加え、上述したように泡等の異物の混入も判定することができる。
尚、上述した反応の良否判定においては、反応終息域内の経時的に隣り合う2つの測光点における吸光度(光学的特性)の差の絶対値の和を反応終息域内における吸光度の平均値Eaveで割って規格化した規格積算吸光度差ΣDを予め設定した吸光度の規格基準値VσNと比較し、図6に示すフローチャートで説明した判定方法に準じて反応の良否を判定してもよい。例えば、上述したグルコース(Glu)の第二反応においては、測光点P17〜P27の吸光度をE17〜E27とすると、規格積算吸光度差ΣDは、以下のように算出する。
ΣD={|E17−E18|+|E18−E19|+……
……………+|E25−E26 |+|E26−E27|}/Eave×100(%)
この場合、例えば、吸光度の規格基準値VσNを1とし、正常反応の場合の規格積算吸光度差ΣDを計算すると、以下のようになる。
正常反応:ΣD={|0.8029−0.8035|+|0.8035−0.8047|+|0.8047−0.8052|……
………… |0.8058−0.8057|+|0.8057−0.8058|+|0.8058−0.8058|}/0.8051×100
=0.0031/0.8051×100=0.3850…=0.39<VσN=1
一方、同様にして、異常反応の場合及び異物混入の場合における規格基準値VσNを計算すると、次のようになる。
異常反応:ΣD={|0.7800−0.7865|+|0.7865−0.7897|+|0.7897−0.7902|……
………… |0.7908−0.7907|+|0.7907−0.7908|+|0.7908−0.7908|}/0.7892×100
=0.0110/0.7892×100=1.3938…=1.39>VσN
異物混入:ΣD={|0.8029−0.8035|+|0.8035−0.8047|+|0.8047−0.8052|……
………… |0.8238−0.8257|+|0.8257−0.8278|+|0.8278−0.8298|}/0.8128×100
=0.0269/0.8128×100=3.3095…=3.31>VσN
従って、反応終息域内の経時的に隣り合う2つの測光点における吸光度の差の絶対値の和を反応終息域内の吸光度の平均値Eaveで割った規格積算吸光度差ΣDを吸光度の規格基準値VσNと比較することで反応の良否を判定してもよい。
本発明の分析装置として非接触攪拌方式の攪拌装置を搭載した自動分析装置の全体構成を示す図である。 送電体の接触子をキュベットに取り付けた表面弾性波素子の電気端子に当接させた状態を示す斜視図である。 図2のキュベットの側面を表面弾性波素子と共に示す側面図である。 精度管理血清を用いて測定した複数項目に関する吸光度の経時変化と、を示す図である。 第二試薬分注後の反応において測定したグルコースに関する吸光度の、正常反応、異常反応及び異物混入の際の経時的変化を示す図である。 キュベットごとに実行される本発明の反応の良否判定方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 自動分析装置
2 ラック供給装置
3 検体分注装置
4 反応部
5 第一試薬分注装置
6 第二試薬分注装置
7 第一試薬保冷庫
8 第二試薬保冷庫
9,10 読取装置
14 光学測定部
15 洗浄・乾燥ユニット
16 制御部
16b 判定部
17 入力部
18 表示部
21 第一攪拌装置
22 送電体
23 位置決め部材
24 表面弾性波素子
25 第二攪拌装置
C キュベット

Claims (7)

  1. 検体と試薬との反応を分析する際の反応の良否判定方法であって、
    前記検体と前記試薬との反応に伴う光学的特性を測定する測光工程と、
    前記光学的特性の最大値と最小値の差が予め設定した基準値を超えている場合に前記検体と前記試薬の反応が不良と判定する判定工程と、
    を含むことを特徴とする反応の良否判定方法。
  2. 前記判定工程は、前記検体と試薬との反応が平衡状態に達した後、最終測光点迄の間の反応終息域内で測定される前記光学的特性の最大値と最小値の差をもとに判定することを特徴とする請求項1に記載の反応の良否判定方法。
  3. 前記判定工程は、前記光学的特性の最大値と最小値の差を、前記反応終息域内で測定した前記光学的特性の平均値で割った値を予め設定した規格基準値と比較して反応の良否を判定することを特徴とする請求項2に記載の反応の良否判定方法。
  4. 前記検体と前記試薬との反応が、前記検体と第一試薬との第一反応と、前記検体と第一試薬とが反応した反応液と第二試薬との第二反応とを含む複数回存在する場合、前記判定工程は、それぞれの反応において反応の良否を判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の反応の良否判定方法。
  5. 検体と試薬との反応を分析する分析装置であって、
    前記検体と前記試薬との反応に伴う光学的特性を測定する測光手段と、
    前記光学的特性の最大値と最小値の差が予め設定した基準値を超えている場合に前記検体と前記試薬の反応が不良と判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする分析装置。
  6. 前記判定手段は、前記検体と試薬との反応が平衡状態に達した後、最終測光点迄の間の反応終息域内で測定される前記光学的特性の最大値と最小値の差をもとに判定することを特徴とする請求項5に記載の分析装置。
  7. 前記判定手段は、前記光学的特性の最大値と最小値の差を、前記反応終息域内における前記光学的特性の測定値の平均値で割った値が予め設定した規格基準値を超えている場合に前記検体と前記試薬の反応が不良と判定することを特徴とする請求項6に記載の分析装置。
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