JP2009150193A - エアモルタル打設工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気含有率の高いエアモルタルでも、モルタル混練物の製造プラントから例えば1kmを超えるような遠方の打設現場において、連続的に安定して打設することが可能な技術を提供する。更にその打設に際してエアモルタルの品質を一定に保つことを容易にする技術を提供する。
【解決手段】管路内を圧送されてくるベースモルタルと、気泡とを「混合器」によって混合して連続的にエアモルタルを生成させ、これを管路によって打設箇所に供給するに際し、
前記混合器として、圧送されてくるベースモルタルの流れの中に、その流動方向への流動力を付加するように気泡を吐出させてベースモルタルと合流させる「合流機構」と、合流した流動物を撹拌混合する「撹拌機構」を有するものを使用する、エアモルタル打設工法。
【選択図】図1

Description

エアモルタルはトンネル内の充填材や、盛土工事における軽量盛土などに使用されている。本発明は、エアモルタルを打設するための工法に関する。
本明細書でいう「エアモルタル」は、特に断らない限り打設前の混練物の状態のものを意味する。エアモルタル中には気泡が存在しており、硬化後には気泡に由来する空隙を内部に有する硬化体が形成される。「ベースモルタル」はエアモルタルを作るための素材モルタルの混練物であり、界面活性剤を含んだ起泡剤の溶液に空気を吹き込むことによって形成された気泡と、ベースモルタルとを混合することによってエアモルタルが得られる。
エアモルタルの代表的な用途として、シールド工法や推進工法、山岳工法で構築されたトンネル内にガス管などの配管を埋設する場合の、配管とトンネルの空隙を埋めるための充填材料用途が挙げられる。従来、このような用途ではトンネルの坑口にプラントを設置してエアモルタルを作製し、これを坑内に圧送して打設するのが一般的である。ただし、エアモルタルを圧送すると内部の気泡が潰れたり材料分離が生じたりしやすいことから、100mを超えるような距離を圧送するエアモルタルでは、空気含有率(発泡率あるいは気泡率と呼ばれることもある)は60体積%程度までしか上げられないのが通常である。ガス埋設管の充填材などでは優れた透気性を確保する必要性から、より高い空気含有率(例えば65体積%以上)のエアモルタルを適用することが望まれている。
最近では安定性の高い気泡が得られる起泡剤が開発され、70体積%程度の高い空気含有率を有するエアモルタルを圧送することが可能になってきた。しかし、エアモルタルは本来粘性が高く、圧縮性の材料であることから、空気含有率の高いエアモルタルについて1kmを超えるような長距離の圧送を行うことは非常に困難である。
特開平9−235151号公報 特開2004−131932号公報 特開2004−353276号公報
本発明は、空気含有率の高いエアモルタルでも、モルタル混練物の製造プラントから例えば1kmを超えるような遠方の打設現場において、連続的に安定して打設することが可能な技術を提供すること、更にその打設に際してエアモルタルの品質を一定に保つことを容易にする技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく本発明者らは、ベースモルタルを打設現場近くまで長距離圧送した後、気泡と混合して連続的にエアモルタルを形成させ、これを打設する工法を採用することを種々試みた。しかしながら、ベースモルタルの長距離圧送を継続しながら、そのライン延長上で連続的に気泡を均一に混合させることは容易でないことがわかった。その大きな要因として混合時に生じる圧力損失(圧損)が考えられた。
そこで詳細な検討の結果、以下のような手法によりこの問題は大幅に軽減されることがわかった。すなわち本発明では、
管路内を圧送されてくるベースモルタルと、気泡を「混合器」によって混合して連続的にエアモルタルを生成させ、これを管路によって打設箇所に供給するに際し、
前記混合器として、圧送されてくるベースモルタルの流れの中に、その流動方向への流動力を付加するように気泡を吐出させてベースモルタルと合流させる「合流機構」と、合流した流動物を撹拌混合する「撹拌機構」を有するものを使用する、エアモルタル打設工法が提供される。
前記混合器の合流機構としては、ベースモルタルが流れる管路の内部に、周囲をベースモルタルが流れるように配置した管の開口端から気泡を吐出するタイプのものが好適な対象となる。また、前記混合器の撹拌機構としては、流動物をせん断する障害部材を有し、合流した流動物の流動力を利用して前記障害部材によって当該流動物を撹拌混合するタイプのものが適用できる。
また、連続的に生成させるエアモルタルの空気含有率を許容範囲に安定して維持するために有効な手法として、上記のエアモルタル打設工法において、少なくとも、管路内を流れるエアモルタルの流量Q0およびゲージ圧P0を測定し、これらの測定値を用いて打設箇所に供給されるエアモルタルの空気含有率(体積%)を推定し、空気含有率の前記推定値が設定目標範囲を外れる場合に、その目標範囲となるように混合器に導入されるベースモルタル流量Qbと気泡流量の比率を調整する操作を行う手法が提供される。
特にエアモルタルの空気含有率を精度良くコントロールするために有効な手法として、上記のエアモルタル打設工法において、起泡剤溶液と空気を混合して気泡を発生させる「発泡器」を前記混合器の前段に配置し、少なくとも、管路内を流れるエアモルタルの流量Q0およびゲージ圧P0、混合器に導入されるベースモルタルの流量Qbの3項目あるいはさらに発泡器に導入される起泡剤溶液の流量Qkを含めた4項目をモニターして、これらの測定値を用いて打設箇所に供給されるエアモルタルの空気含有率(体積%)を推定し、空気含有率の前記推定値が目標値に近づくように、少なくとも発泡器に送り込む空気の流量Qaを調整する自動制御をリアルタイムで行う手法が提供される。
本発明によれば、長距離を圧送してきたベースモルタルを用いて打設現場近くでエアモルタルを連続的に製造することが可能であり、以下のようなメリットが得られる。
(1)ベースモルタルの状態で長距離圧送するので、従来は困難であったモルタルプラントから数kmあるいは10km以上と非常に離れた位置での打設が可能となる。
(2)エアモルタルとしての圧送距離を短くすることができるので、エアモルタルの材料劣化が大幅に軽減される。このため空気含有率が例えば65%以上と高いエアモルタルでも長大トンネルの打設現場に適用できる。
(3)エアモルタルの空気含有率の変動が小さくなるようにコントロールすることが可能であり、ベースモルタル圧送開始初期の脈動や、温度等による圧送中の圧損変動が生じた場合でも、より品質の安定したエアモルタルを打設することができる。
(4)本発明に規定される混合器を用いると、混合性が向上し、気泡の均質性の面でも品質が向上する。
図1に、本発明の工法を適用する場合の代表的なライン構成を例示する。ラインは大きくA〜Dの4つのセクションに分けることができる。
セクションAは、打設箇所から離れた位置でベースモルタルを作り、送り出す部分である。ベースモルタルプラント11でセメント、骨材、水等の原料を調合してベースモルタルの混練物を作り、それをポンプ12によってベースモルタル管路13の中へ送り出す。打設箇所がトンネル内である場合、セクションAは通常、トンネルの坑口付近に設けられる。
セクションBは、セクションでAから送り出されたベースモルタルを打設箇所の近くまで圧送するパイプラインの役割を担う。そのパイプラインはベースモルタル管路13を主体とするが、パイプライン延長が例えば数100m以上と長い場合は、途中にベースモルタルを撹拌するアジテータ14、再度圧送力を付与する中継ポンプ15が、1組または2組以上設けられる。長距離圧送性に特に優れた組成のベースモルタルを使用すれば、セクションBのパイプライン長は数km以上あるいは10km以上にも延長することが可能である。
セクションCは、打設箇所の近くにおいて、圧送されてきたベースモルタルと気泡を混合して連続的にエアモルタルを生成させるところである。発泡器24と混合器17を備えている。発泡器24は起泡剤溶液に空気を吹き込んで気泡を生成させるものである。起泡剤溶液は起泡剤(界面活性剤主体の原液)を水で稀釈したものであり、起泡剤溶液タンク21から添加ポンプ22によって発泡器24に送られる。空気はエアコンプレッサ25で作った圧縮空気を空気流量調整弁28により適度に減圧したのち、発泡器24に送られる。発泡器24によって作られた気泡は気泡管路29を通り混合器17に連続的に導入される。一方、圧送されてきたベースモルタルも混合器17に連続的に導入され、ベースモルタルと気泡が混合される。このようにして得られたエアモルタルは、連続的にエアモルタル管路20の中へ圧送される。
セクションDは、打設箇所である。混合器17を打設箇所50の近くに設置しているので、エアモルタル管路20のライン長は概ね100m以内と短くすることができる。このため圧送中に気泡が潰れにくく、品質の良いエアモルタルが打設箇所に連続的に供給される。
本発明の打設工法は特にセクションCでの「混合」に特徴がある。具体的には混合器の構成、さらには気泡含有率のコントロールに特徴がある。以下これらについて説明する。
〔混合器〕
本発明で適用する混合器17は、前段にベースモルタルと気泡を合流させる「合流機構」を有し、そのすぐ後段に合流した流動物を撹拌混合する「撹拌機構」を有するものである。
合流機構は、圧送されてくるベースモルタルの流れの中に、その流動方向への流動力を付加するように気泡を吐出させる構造になっている。この付加された流動力(推進力)によって、気泡が混合されたことに起因する新たな圧損、すなわち、エアモルタルとベースモルタルの流動抵抗の差による圧損と、後段の撹拌機構で必然的に生じる圧損のかなりの部分が相殺される。
このような合流機構の構造としては、ベースモルタルが流れる管路の内部に、周囲をベースモルタルが流れるように配置した管の開口端から気泡を吐出するタイプのものが好適である。つまり、ベースモルタルが流れる管の壁面に設けられた吐出口からではなく、ベースモルタルが流れる管の内部にある別の管の開口端を吐出口として、ベースモルタルの流れにほぼ一致する方向に気泡を吹き込むことが望ましい。そうすることにより、気泡の吹き込みによる加圧力がベースモルタルに効率良く伝達され、合流した流動物(まだ十分に混合されていない状態のベースモルタル+気泡)としての流動力増大に大きく寄与する。より具体的には、二重管構造とすることができる。
次に撹拌機構の構造としては、上記合流した流動物をせん断する障害部材を管路内に有し、合流した流動物の「流動力」を利用して前記障害部材によって当該流動物を撹拌混合する構造が好適に採用できる。障害部材は例えばフィン状の邪魔板などであり、これを管路の流路方向に複数設置することによって流動物が流れる間に撹拌混合されるようにする。障害部材自体を回転等させても構わないが、その場合は機構が複雑になる。そこで、障害部材は固定しておき、流動物の流動力(圧送されてきたベースモルタルの推進力+合流機構で吹き込まれた気泡による推進力)を利用して、流動物を障害部材によってせん断し、ベースモルタルと気泡を均一化することが望ましい。前段の合流機構で流動力が付与されているので、障害部材であるフィンの数を増やすなど、流動抵抗の大きい構造を採用することも容易となる。すなわち、撹拌機構の設計自由度が拡大することによって、より均一性の高いエアモルタルを得ることができる。
図2に、本発明に適用できる混合器の内部構造を模式的に例示する。混合器1は合流機構2の直後に撹拌機構3を有している。合流機構2は、ベースモルタル管路13の延長上にある外管8の内部に、気泡管路29から繋がる内管4を内蔵した「二重管構造」になっている。内管4の周囲には、ベースモルタル管路13から導入されるベースモルタル101が流れている。内管4は開口端5を有しており、開口端5から気泡102がベースモルタル101の流れの方向に勢いよく吐出される。これにより、ベースモルタル101に流動力が付与される。
撹拌機構3は、軸棒6に取り付けられた複数のフィン状の障害部材7有している。軸棒6は管体9に固定されており、障害部材7自体は動かない。この混合器は前記合流機構2のすぐ後段に撹拌機構が設けられていることに特徴がある。前記合流機構2で合流して流動力が付与された流動物が、高い流動力を有した状態のまま撹拌機構3に導入される。流動物は、その流動力を利用して複数の障害部材に順次せん断されながら管体9内を進行する過程で撹拌され、ベースモルタル101と気泡102は均一性の高い状態に混合される。このようにしてエアモルタル103が連続的に作られ、エアモルタル管路20の中へ圧送される。
図3には、ベースモルタルと気泡を連続的に混合する場合に用いられている従来一般的な構造の合流機構を備え、その直後に図2と同様の撹拌機構を有するタイプの混合器の内部構造を模式的に示す。発明者らはこのようなタイプの混合器と、図2のタイプの混合器を用いてエアモルタルの作製実験を種々行ってきた。その結果、例えば、混合器1の管体9の内径を2.5インチ、混合器1につながるベースモルタル管路13とエアモルタル管路20の内径をともに2インチ、気泡管路29の内径を1インチとし、ベースモルタルを150L/minの流量でベースモルタル管路13から導入し、空気含有率65体積%のエアモルタルを連続的に作る条件において、混合器1の前後における圧力の差、すなわち混合器1での圧損を調べたところ、図3のタイプ(比較例)では圧損が3kg/cm2程度生じた。これに対し図2に示すタイプ(本発明例)では、圧損はほとんどゼロか、あるいはマイナス側となった。
このように、ベースモルタルの流動方向へ流動力を付加するように気泡を吐出させる構造の「合流機構」と、その直後に配置された「撹拌機構」との組合せによって、圧損をほとんど生じさせずにエアモルタルを連続生成させることができる。このような混合器を採用したことによって初めて、打設現場近傍において、長距離を圧送してきたベースモルタルの流動力を利用して高品質のエアモルタルを生成させることが可能になる。
〔気泡含有率のコントロール〕
打設箇所に供給されるエアモルタルの空気含有率は、混合器17に導入されるベースモルタル流量Qbと気泡流量の比率を調整することによってコントロールすることができる。図1に示されるように、ベースモルタル流量Qbは、例えばベースモルタル管路13の途中に設けた流量計16によって把握することができる。ただし、このベースモルタル流量Qbを変動させるにはポンプ12や中継ポンプ15の出力を変化させる必要があり、そのような操作を頻繁に行うと特に長距離圧送では脈動が生じやすくなる。このため、ベースモルタル流量Qbは定常状態を保つようにして、気泡管路29から混合器17に導入される気泡の流量の方を変化させることによって、ベースモルタル流量Qbと気泡流量の比率を調整する方が制御は容易である。具体的には、空気流量調整弁28で発泡器24に送る空気量を調整することにより気泡導入量を変化させることができる。
エアモルタルの空気含有率を適正範囲にコントロールするには、エアモルタル管路20の中を流れるエアモルタルの流量Q0およびゲージ圧P0を測定することが極めて有効である。これらの値は図1に例示した流量計18および圧力計19によって計測される。予め、実際に使用するシステム(セクションA〜Dの構成)について、エアモルタルの流量Q0、ゲージ圧P0、ポンプ12あるいは中継ポンプ15の出力、空気流量調整弁28の弁開度と、エアモルタル中の空気含有率の相関関係(マップ)を求めておくことにより、エアモルタルの流量Q0およびゲージ圧P0の測定値を用いて打設箇所に供給されるエアモルタルの空気含有率を推定することができる。そして、空気含有率の前記推定値が設定目標範囲を外れる場合に、その目標範囲となるように混合器17に導入される定常状態のベースモルタル流量Qbと気泡流量の比率を調整する操作を行うことで、エアモルタルの空気含有率をコントロールできる。この場合、オペレーターによる弁開度の手動調整も可能であるが、マップに基づいた弁開度の指示値を出力する自動制御とすることもできる。なお、「エアモルタル中の空気含有率を推定する」とは、空気含有率の値そのものを算出することは必須要件ではなく、空気含有率に対応するパラメータを使用して空気含有率の適否を判断する場合を含む。
エアモルタルの空気含有率をより精度良くコントロールするためには、前記のエアモルタル流量Q0、ゲージ圧P0に加え、実際に混合器17に導入されているベースモルタル流量Qbを測定することが好ましい。これにより、ベースモルタル流量Qbに応じて、気泡流量を調整することが可能になり、ベースモルタル流量が定常状態でない場合、例えばベースモルタル圧送開始初期に脈動が生じている場合や、温度等による圧送中の圧損変動が生じた場合でも、エアモルタルの空気含有率をコントロールすることが可能になる。
発明者らはさらに安定した制御を行うために種々検討したところ、エアモルタルの流量Q0、ゲージ圧P0、ベースモルタル流量Qbの3項目に加え、発泡器17に導入される起泡剤溶液流量Qkを測定することが極めて有利であることを見出した。すなわち、この4項目の実測データを使うと、下記(1)式により直接、エアモルタル中の空気含有率を算出することができ、システム毎に固有の相関関係を求めておくことは必ずしも必要ではなく、極めて汎用性の高い制御が可能になる。
空気含有率(Vol.%)=[{Q0−(Qb+Qk)}×(1+P0)]/{Q0(1+P0)−(Qb+Qk)P0}×100 ……(1)
ここで、
0: エアモルタル管路20を流れるエアモルタルの流量(L/min)
Qb: 混合器17に導入されるベースモルタル流量(L/min)
Qk: 発泡器24に導入される起泡剤溶液流量(L/min)
0: エアモルタル管路20を流れるエアモルタルのゲージ圧(atm)
上記(1)式により、打設箇所に供給されるエアモルタル中の空気含有率を精度良く推定することができる。この推定値が目標値より低い場合には発泡器24に送る空気の流量を調整する空気流量調整弁28の開度を大きくし、逆に上記推定値が目標値より高い場合には空気流量調整弁28の開度を小さくする、という操作を加えることにより、リアルタイムでエアモルタル中の空気含有率を精度良くコントロールすることができる。
実際には、空気流量調整弁28に比例弁を用いて、自動制御化することが望ましい。その場合、図1に例示されるように、セクションCに制御盤40を設け、Q0、Qb、QkおよびP0をそれぞれ流量計18、流量計16、流量計23および圧力計19により連続的または定期的に測定し、それらの測定値を制御盤40でモニターし、制御盤40に内蔵される演算装置で(1)式に基づいてエアモルタル中の空気含有率を推定する。そして、その推定値が目標値に近づくように空気流量調整弁28の開度を自動制御によりリアルタイムで調整する。なお、「エアモルタル中の空気含有率を推定する」とは、必ずしも(1)式等により空気含有率の値そのものを算出することは必須要件ではなく、空気含有率に対応するパラメータを使用して演算処理しても構わない。
空気流量調整弁28の開度を調整するだけではなく、さらに添加ポンプ22の出力を調整することにより発泡器24に送られる起泡剤溶液の流量Qkを変化させる動作を自動制御に加えてもよい。この場合は、例えば流量計26による空気流量Qaおよび圧力計27によるゲージ圧Paをモニターし、これらを空気流量調整弁28の開度調整に反映させることが有効である。さらには、制御盤40とポンプ12、アジテータ14、中継ポンプ15をつないでこれらの出力を調整することによりベースモルタル流量Qbを変化させる動作を自動制御に加えてもよい。制御手法としては、PID等のフィードバック制御が利用できる。予め得られているマップ(マトリックス)を参照して指示値を出力する制御と、適宜組み合わせることもできる。
〔ベースモルタル〕
ベースモルタルとしては、長距離圧送性に優れた公知の各種モルタルが使用できる。
〔起泡剤〕
起泡剤としては、従来のエアモルタルに使用されている種々のものが適用可能であるが、空気含有率が例えば65体積%以上と高いエアモルタルを作製する場合は、気泡安定性に優れた界面活性剤を含むタイプの起泡剤を使用することが望まれる。例えば、アミンオキサイド型界面活性剤、フッ素系界面活性剤の一方または双方を配合する起泡剤が挙げられる。なかでもアミンオキサイド型ノニオン系界面活性剤を成分とする起泡剤が好適である。起泡剤は、水で稀釈して起泡剤溶液とし、この溶液に空気を吹き込んで気泡を形成させる。
本発明の工法を適用する場合の代表的なライン構成を例示した図。 本発明に適用できる混合器の内部構造を模式的に例示した図。 合流機構に一般的な手法を採用した混合器の内部構造を模式的に例示した図。
符号の説明
1 混合器
2 合流機構
3 撹拌機構
4 内管
5 開口端
6 軸棒
7 障害部材
8 外管
9 管体
101 ベースモルタル
102 気泡
103 エアモルタル

Claims (6)

  1. 管路内を圧送されてくるベースモルタルと、気泡とを「混合器」によって混合して連続的にエアモルタルを生成させ、これを管路によって打設箇所に供給するに際し、
    前記混合器として、圧送されてくるベースモルタルの流れの中に、その流動方向への流動力を付加するように気泡を吐出させてベースモルタルと合流させる「合流機構」と、合流した流動物を撹拌混合する「撹拌機構」を有するものを使用する、エアモルタル打設工法。
  2. 前記混合器の合流機構は、ベースモルタルが流れる管路の内部に、周囲をベースモルタルが流れるように配置した管の開口端から気泡を吐出するものである、請求項1に記載のエアモルタル打設工法。
  3. 前記混合器の撹拌機構は、流動物をせん断する障害部材を有し、合流した流動物の流動力を利用して前記障害部材によって当該流動物を撹拌混合するものである、請求項1または2に記載のエアモルタル打設工法。
  4. 少なくとも、管路内を流れるエアモルタルの流量Q0およびゲージ圧P0を測定し、これらの測定値を用いて打設箇所に供給されるエアモルタルの空気含有率(体積%)を推定し、空気含有率の前記推定値が設定目標範囲を外れる場合に、その目標範囲となるように混合器に導入されるベースモルタル流量Qbと気泡流量の比率を調整する操作を行う、請求項1〜3のいずれかに記載のエアモルタル打設工法。
  5. 起泡剤溶液と空気を混合して気泡を発生させる「発泡器」を前記混合器の前段に配置し、少なくとも、管路内を流れるエアモルタルの流量Q0およびゲージ圧P0、混合器に導入されるベースモルタルの流量Qbの3項目をモニターして、これらの測定値を用いて打設箇所に供給されるエアモルタルの空気含有率(体積%)を推定し、空気含有率の前記推定値が目標値に近づくように、少なくとも発泡器に送り込む空気の流量Qaを調整する自動制御をリアルタイムで行う、請求項1〜3のいずれかに記載のエアモルタル打設工法。
  6. 起泡剤溶液と空気を混合して気泡を発生させる「発泡器」を前記混合器の前段に配置し、少なくとも、管路内を流れるエアモルタルの流量Q0およびゲージ圧P0、混合器に導入されるベースモルタルの流量Qb、発泡器に導入される起泡剤溶液の流量Qkの4項目をモニターして、これらの測定値を用いて打設箇所に供給されるエアモルタルの空気含有率(体積%)を推定し、空気含有率の前記推定値が目標値に近づくように、少なくとも発泡器に送り込む空気の流量Qaを調整する自動制御をリアルタイムで行う、請求項1〜3のいずれかに記載のエアモルタル打設工法。
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