JP2009149012A - 透明部材 - Google Patents

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史 新野
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Abstract

【課題】耐衝撃性、耐侯性、耐擦傷性等の諸特性が良好で、且つ特に耐酸性に優れた、PC(ポリカーボネート)を基材とする透明部材を提供することにある。
【解決手段】透明部材1を、ポリカーボネートからなる透明基材2上に順次Inからなる紫外線吸収層3及びSiOからなるハードコート層4を積層した3層構造とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明部材に関するものであり、詳しくは、特にポリカーボネートを基材とする耐候性、耐酸性、耐擦傷性等の諸特性に優れた透明部材に関する。
近年、車両用灯具を構成するレンズ(特にアウターレンズ)は、灯具の大型化に対応するための軽量化や灯具の異形化に対応するための成形の容易さが認識されてガラスに替わって透明樹脂が主流になっており、一般的にはポリカーボネート(以下、PCと略称する)が用いられている。PCは極めて耐衝撃性に優れており、走行時に強い振動や衝撃に晒される灯具を形成するには好適な特性を有している。
但し、PCは耐侯性に劣るという欠点も有しており、太陽光の紫外線(250nm〜360nm付近の波長領域)を受けると経時劣化により黄変し、透過率が低下すると共に透過光の色調が変化する。その結果、灯具からの照射光量が低下すると共に照射光が黄色化した色調に変化する。
更に、耐擦傷性に劣るという欠点も有しており、障害物への接触により表面が傷ついたり、砂、小石等の飛来物の衝突により損傷を受ける懸念がある。
そこで、PCの上記利点を生かし、且つ欠点を補完する手法として、図7に示すような4層構造からなる透明部材50が考えられる。
透明部材50の4層構造は、PCからなる透明基材51上に順次酸化ケイ素(以下、SiOと呼称する)からなるバッファ層52、酸化亜鉛(以下、ZnOと呼称する)からなる紫外線吸収層53、及びSiOからなるハードコート層54で構成されている。
PCからなる透明基材51上に形成されるバッファ層52はSiO膜からなり、SiO膜は紫外線が照射されても黄変や光透過率の低下を生じにくい特性を有していると共に、PC及びZnOのいずれに対しても良好な密着性を示す。
バッファ層52上にはZnO膜からなる紫外線吸収層53が形成されている。ZnOは室温で約3.3eVのバンドギャップを有する半導体材料であり、バンドギャップに相当する380nm付近以下の波長領域で非常に急峻な紫外線吸収特性を示す。そのため、透明基材51を形成するPCを黄変させる250nm〜360nmの波長領域の紫外線を吸収する。(例えば、特許文献1参照。)。
ZnO膜の成膜はイオンプレーティングやスパッタ等の真空成膜法又は塗布により行われ、数千Åの膜厚で紫外線の透過が阻止され、紫外線によるPCの黄変を防止することができる。
PCからなる透明基材51上に直接ZnO膜からなる紫外線吸収層53を形成するとPCとZnOの密着性が良くないために界面で剥離が生じるが、上述のようにSiO膜からなるバッファ層52を間に挟むことによりバッファ層52を介して透明基材51と紫外線吸収層53の密着性を高めることができる。
更に、紫外線吸収層53上にSiO膜からなるハードコート層54が形成されている。ハードコート層54は透明部材50の最上層を形成し、ガラスと同等の硬度を有するSiO膜が下側に位置する紫外線吸収層53、バッファ層52、及び透明基材51を傷や損傷から保護する機能を有している。
SiO膜の成膜はCVDやスパッタ等の真空成膜法又は塗布により行われる。
図8は、上記4層構造の透明部材50をレンズ55に使用した車両用灯具(具体的にはヘッドランプ)56を示している。
灯具56はレンズ55とハウジング57により灯室58が形成され、灯室58内に光源59と該光源59の周囲に配設されたリフレクタ60及びエクステンション61が収容されている。レンズ55を構成する透明部材50は透明基材51、バッファ層52、紫外線吸収層53、及びハードコート層54からなる4層構造を呈しており、バッファ層52、紫外線吸収層53、及びハードコート層54は透明基材51上の、灯具56の外側に位置するように配置されている。
レンズ55を透過する光には、灯具56外から灯具56に向かって照射される外光(特に太陽光)、レンズ55を透して灯室58内に入射した光の、リフレクタ60及び/又はエクステンション61による反射光、及び光源59からの出射光がある。このうち、灯室58内に入射する外光はレンズ55によってPCを黄変させる波長領域がカットされており、光源59から出射する光も同様にPCを黄変させる波長領域がカットされている。
従って、透明部材50を車両用灯具のレンズ55に用いる場合、レンズ55の灯室58内側に紫外線遮蔽手段を設ける必要はなく、レンズ55の外側にのみ設ければよい。
特公平4−44721号公報
ところで、車両用灯具は太陽光による紫外線と共に降雨による雨滴にも曝される。その場合、雨滴は酸性雨であることも考えられ、車両用灯具のレンズには耐酸性の性能も求められる。
そこで、上述の4層構造の透明部材50を耐酸性の観点から検証すると、紫外線吸収層53を形成するZnO膜は酸に対して非常に弱い性質を有しているが、上部をSiO膜からなるハードコート層54で覆われているためZnO膜が直接酸性環境に曝されることはない。
但し、SiO膜には若干の水浸透性があり、酸の一部がSiO膜を透してZnO膜まで達する可能性がある。すると、その部分のZnO膜が溶解消失して下側に位置するPCに対する黄変防止能力を失うことになる。
よって、上述の4層構造の透明部材では、PCに対する紫外線の影響を完全に阻止することは困難である。
本発明は、上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、耐衝撃性、耐侯性、耐擦傷性等の諸特性が良好で、且つ特に耐酸性に優れた、特にPC(ポリカーボネート)を基材とする透明部材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、透明基材上にInからなる紫外線吸収層が設けられ、前記紫外線吸収層上にハードコート層が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記ハードコート層は膜厚が2μm以上のSiO膜であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1又は2のいずれか1項において、前記透明基材はポリカーボネートであることを特徴とするものである。
本発明は透明部材を、透明基材上に順次Inからなる紫外線吸収層3及びハードコート層を積層した3層構造とした。
その結果、耐衝撃性、耐侯性、耐擦傷性等の諸特性が良好で、且つ特に耐酸性に優れた透明部材を実現することができた。
以下、この発明の好適な実施形態を図1から図6を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
図1(断面図)に本発明の透明部材1の積層構造を示す。透明部材1はPC(ポリカーボネート)からなる透明基材2上に順次酸化インジウム(以下、Inと呼称する)からなる紫外線吸収層3及びSiOからなるハードコート層4が形成された3層構造を有している。
透明基材2上に形成された、紫外線吸収層3となるInは室温で約3.5eVのバンドギャップを有する半導体材料であり、概ねZnOと同様な紫外線吸収特性を示す。
また、InはZnOと比較してPCに対する密着性が優れている。そのため、透明基材と紫外線吸収層の間に密着性を高めるためのバッファ層を設ける必要がなく、透明基材2上に直接紫外線吸収層3を設けている。
紫外線吸収層3上にはSiO膜からなるハードコート層4が形成されている。ハードコート層4は透明部材1の最上層を形成し、ガラスと同等の硬度を有するSiO膜が下側に位置するIn膜、及び透明基材2を傷や損傷から保護する機能を有している。
図2に、本発明の、In膜を紫外線吸収層とする3層構造の透明部材の実測透過率(実施例:実線で表す)と、ZnO膜を紫外線吸収層とする従来の4層構造の透明基材の実測透過率(比較例:点線で表す)を示している。
図2において、ZnO膜を紫外線吸収層とする比較例は波長360nmの光に対して透過率はほとんど0%に近い値を示している。一方、In膜を紫外線吸収層とする実施例は波長360nmの光に対して約10%の透過率を有していることがわかる。
つまり、実施例は比較例と比較してPC黄変波長領域に対する透過率が大きく、PCに対する黄変防止性能が劣る。しかしながら、実施例を促進紫外線照射試験(波長295nm〜450nm、強度100mW/cmの紫外線を72h照射)に曝した結果、PCの黄変化については問題がないことを確認した。
また、PC上にZnO膜を2000Åの膜厚に形成した被試験片と、In膜を2000Åの膜厚に形成した被試験片の夫々に対して碁盤目試験 を行った。その結果、ZnO膜は碁盤目残存率が0〜69%で評価が1であったのに対し、In膜は碁盤目残存率が90〜99%で評価が4であった。つまり、In膜はZnO膜と比較してPCとの密着性が非常に優れていることがわかる。
下記表1は耐酸性試験の試験結果を示している。被試験サンプルはPC上に形成されたIn膜からなる紫外線吸収層上にSiO膜からなるハードコート層を設けたもの、及び同様にPC上に形成されたZnO膜からなる紫外線吸収層上にSiO膜からなるハードコート層を設けたもの、の夫々についてハ−ドコート層の膜厚を0μm、0.5μm、1.0μm、1.5μm、2.0μm、2.5μmとした。
試験条件は、ハードコート層上に0.1NのHSO水溶液を0.2ml滴下し、24時間放置後に水洗いを行い、更に1時間放置した。その後目視によって被試験サンプルを観察し、評価を行った。
Figure 2009149012
表1より、ZnO膜上にハードコート層を設けた被試験サンプルは、ハードコート層の膜厚に関係なくHSO水溶液の滴下範囲全面に亘ってZnO膜が消失し、評価は不良の×となった。
一方、In膜上にハードコート層を設けた被試験サンプルは、ハードコート層の膜厚が0μm〜1.5μmのものはHSO水溶液の滴下範囲内の一部にIn膜の消失が見られて評価が不良の×となったが、ハードコート層の膜厚が2.0μm及び2.5μmのものはIn膜の消失が全く見られず評価が良好の○となった。
つまり、ZnO層からなる紫外線吸収層は、上面にSiO膜からなるハードコート層を設けたとしてもSiO膜を透ったHSO水溶液に溶解される。それに対しIn膜からなる紫外線吸収層は、上面にSiO膜からなるハードコート層を1.5μm以下の膜厚で設けた場合はSiO膜を透ったHSO水溶液に若干溶解されるが、ハードコート層の膜厚が2.0μm以上になると溶解されない。
よってこの試験結果から、In膜を紫外線吸収層とする透明部材に優れた耐酸性を持たせるためには、紫外線吸収層上に設けるSiO膜からなるハードコート層が2.0μm以上の膜厚であることが好ましいと言える。
そこで、上記促進紫外線照射試験、碁盤目試験、及び耐酸性試験の試験結果を総合的に評価すると、紫外線吸収層として作用するIn膜は、同じく紫外線吸収層として作用するZnO膜と同様の紫外線吸収性能を有すると共に、ZnO膜と比較して耐酸性及びPCに対する密着性が非常に強いことが明らかとなる。
そこで、紫外線吸収層としてZnO膜の替わりにIn膜を用いることにより、ZnO膜を用いたときに該ZnO膜からなる紫外線吸収層とPCからなる透明基材の密着性を高めるために紫外線吸収層と透明基材の間に設けられたSiO膜からなるバッファ層が不要となり、透明基材上に直接In膜からなる紫外線吸収層を設けることが可能となる。
その結果、PCを透明基材とし、Inからなる紫外線吸収層、及びSiOからなるハードコート層の3層構造であって、耐衝撃性、耐侯性、耐擦傷性等の諸特性が良好で、且つ特に耐酸性に優れた透明部材が実現できた。
また、従来の4層構造の透明部材に対してバッファ層が不要となるために成膜工数が低減され、その分材料費及び加工費等の製造コストの低減を図ることができる。
次に、PC上に形成するIn膜及びIn膜上に形成するSiO膜の成膜装置及び成膜方法について説明する。
成膜装置は図3に示すアーク放電型真空成膜装置を使用し、In膜の成膜及びSiO膜の成膜において供用する。アーク放電型真空成膜装置10はプラズマガン11と成膜チャンバ12の2つの部分で構成されている。
プラズマガン11は、いずれも図示しないが、陰極、少なくとも1個の中間電極、及びプラズマガン11を介して成膜チャンバ12の成膜室13にAr、He等のキャリアガス(放電ガス)を導入するためのキャリアガス導入口14が設けられている。
成膜チャンバ12は、真空容器15がプラズマガン11に並設され、互いに連通している。真空容器15には該真空容器15内の成膜室13に材料ガス(シロキ酸)を導入するための材料ガス導入口16、及び成膜室13の空気とプラズマガン11内の空気を排気して所望の圧力まで減圧するための排気口17が設けられ、排気口17が外部に配置された真空ポンプ(図示せず)に接続されている。
成膜室13には、永久磁石18を内設した坩堝を兼ねた第一の陽極19及び第二の陽極20が配置されており、プラズマガン11の外周の成膜チャンバ12側に第一の空芯コイル21が配置設され、真空容器15の外側の第二の陽極20近傍に第二の空芯コイル22が配置されている。
陰極と第一の陽極19は第一のスイッチ23を介して直流電源Eに接続され、同様に陰極と第二の陽極20は第二のスイッチ24を介して直流電源Eに接続されている。中間電極は電源電圧(第一の陽極19の電位及び第二の陽極20の電位)と同電位か、あるいは電源電圧よりも低電位になるように回路設定されている。
次に、上記構成のアーク放電型真空成膜装置を用いた成膜方法を図4及び図5に基づいて説明する。図4はIn膜の成膜時におけるアーク放電型真空成膜装置の状態を示し、図5はSiO膜の成膜時におけるアーク放電型真空成膜装置の状態を示している。
まず図4を参照して、成膜チャンバ12の真空容器15の成膜室13に配置された坩堝を兼ねた第一の陽極19に蒸発源(In)25を配置し、その上方に薄膜を形成する透明基材(ポリカーボネート)2を配置する。そして、真空容器15に設けられた排気口17を介して外部に配置された真空ポンプによって成膜室13及びプラズマガン11内に存在する空気を排気し、成膜室13及びプラズマガン11内を所望する圧力に減圧する。その後、プラズマガン11に設けられたキャリアガス導入口14からAr、Heなどのキャリアガスをプラズマガン11内及び成膜室13に導入する。
そして、第一のスイッチ23を閉状態(第二のスイッチ24は開状態)とし、第一のスイッチ23を介して陰極に直流電源Eの(−)側電位を、第一の陽極19に(+)側電位を印加する。
すると、陰極と第一の陽極19との間の電位差によってキャリアガス(放電ガス)の雰囲気中でアーク放電が生成されてプラズマ26状態が維持される。このときプラズマ26は中間電極によって電位勾配が与えられ、陰極から第一の陽極19に至るプラズマ26の円滑な流れが形成される。
そこで、第一の空芯コイル21の磁力を強くすると、プラズマガン11の陰極と第一の陽極19との間の電位差により放電ガス雰囲気中でアーク放電によって生成されていたプラズマ26が円柱状に収束されて成膜チャンバ12の真空容器15の成膜室13に設けられた第一の陽極19の真上まで導かれ、第一の陽極19に内設した強力な永久磁石18によって90°進路を曲げられて坩堝を兼ねた第一の陽極19に向かい、坩堝に配置された蒸発源25に集中照射される。
アーク放電によって生成されたプラズマ26は坩堝を兼ねた第一の陽極19に配置された蒸発源25に多くの熱量を与えて蒸発を促進させ、透明基材2の表面にInの蒸発粒子を堆積させて薄膜を形成する。
次に図5を参照して、透明基材2にIn膜27が所定の厚みに成膜されると、第一のスイッチ23を開状態、第二のスイッチ24を閉状態とし、第二のスイッチ24を介して陰極に直流電源Eの(−)側電位を、第二の陽極20に(+)側電位を印加する。
すると、陰極と第二の陽極20との間の電位差によってキャリアガス(放電ガス)の雰囲気中でアーク放電が生成されてプラズマ26状態が維持される。このときプラズマ26は中間電極によって電位勾配が与えられ、陰極から第二の陽極20に至るプラズマの円滑な流れが形成される。
そこで、第一の空芯コイル21及び第二の空芯コイル22の磁力を強くすると、プラズマガン11の陰極と第二の陽極20との間の電位差により放電ガス雰囲気中でアーク放電によって生成されていたプラズマ26が第一の空芯コイル21及び第二の空芯コイル22の夫々で円柱状に収束されて成膜チャンバ12の真空容器15の成膜室13に設けられた第二の陽極20に集中照射される。
このとき、成膜チャンバ12の真空容器15に設けられた材料ガス導入口16を介して材料(シロキ酸)ガスを成膜室13に導入し、プラズマ26を介在させたプラズマ重合反応によって、透明基材2上に成膜されたIn膜27上に更にSiO粒子を堆積させて薄膜を形成する。
上述したIn膜の成膜工程及びSiO膜の成膜工程は連続して行われ、両薄膜の成膜後、成膜チャンバ12の真空容器15の成膜室13の気圧を大気圧に戻して成膜室13から取り出すと、PCからなる透明基材を含めたIn膜からなる紫外線吸収層及びSiO膜からなるハードコート層の3層構造を呈する透明部材(図1参照)の製造工程が完了する。
なお、In膜及びSiO膜の成膜は上記方法に限られるものではなく、いずれの成膜もスパッタ等の真空成膜法又は塗布により行うことができる。
このようにして作成された3層構造の透明部材は、図6に示すような車両用灯具30のレンズ31の他、車両や建造物の窓材、眼鏡のレンズ等、様々な分野で利用できる。
本発明の透明部材の構造図である。 本発明と従来例の光透過率を表すグラフである。 本発明の透明部材に係る成膜装置の概略構成図である。 本発明の透明部材に係る成膜装置のIn膜成膜時の概略説明図である。 本発明の透明部材に係る成膜装置のSiO膜成膜時の概略説明図である。 本発明の透明部材を用いた車両用灯具の概略図である。 従来の透明部材の構造図である。 従来の透明部材を用いた車両用灯具の概略図である。
符号の説明
1 透明部材
2 透明基材
3 紫外線吸収層
4 ハードコート層
10 アーク放電型真空成膜装置
11 プラズマガン
12 成膜チャンバ
13 成膜室
14 キャリアガス導入口
15 真空容器
16 材料ガス導入口
17 排気口
18 永久磁石
19 第一の陽極
20 第二の陽極
21 第一の空芯コイル
22 第二の空芯コイル
23 第一のスイッチ
24 第二のスイッチ
25 蒸発源
26 プラズマ
27 In
30 車両用灯具
31 レンズ

Claims (3)

  1. 透明基材上にInからなる紫外線吸収層が設けられ、前記紫外線吸収層上にハードコート層が設けられていることを特徴とする透明部材。
  2. 前記ハードコート層は膜厚が2μm以上のSiO膜であることを特徴とする請求項1に記載の透明部材。
  3. 前記透明基材はポリカーボネートであることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の透明部材。
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