JP2009143465A - プロペラシャフト - Google Patents

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Yasushi Iida
靖 飯田
Fumiaki Kishi
文昭 貴志
Noboru Matsuyama
登 松山
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Abstract

【課題】ジョイント部における金属製二股ヨーク、十字軸式ジョイントを含めたカルダン式ジョイント部品や、金属製スタブシャフトを削減することができ、軽量化効果が大きく、かつ、等速ジョイントとの接合強度を十分に確保することができるFRP製筒体を用いたプロペラシャフトを提供すること。
【解決手段】端部に強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体と、駆動源の駆動軸に連結される等速ジョイントからなるプロペラシャフトであって、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記筒体端部の内径よりも大きい切り込み歯を有し、前記筒体端部の内側に、前記切り込み歯で前記筒体の前記端部の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯を前記端部の前記内壁に食い込ませるようにして接合されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動車等の駆動力伝達軸として使用される、FRP製筒体を用いたプロペラシャフト(推進軸)に関する。
自動車ではトランスミッションの動力を、プロペラシャフトを介してディファレンシャル装置に伝達している。図1、3、4に示すように、プロペラシャフトはその接合部において金属製二股ヨーク11、31、41が設けられ、十字軸式ジョイント12、21を介したカルダン式ジョイントによってトランスミッションおよびディファレンシャル装置に連結されていることが多い。プロペラシャフトはねじれや曲げに強くしかも軽量とするため、一般に金属パイプ製のシャフト本体の両端にヨークが溶接された構造となっている。
通常、金属製パイプでのプロペラシャフトでは長尺になった場合は、プロペラシャフトの固有振動数の一つである曲げ一次共振周波数(いわゆる危険回転数)との関係で2ピース(3ジョイント方式)または3ピース(4ジョイント方式)にする必要がある。当然、ジョイント部の数が多くなるに従ってジョイント部に必要な金属製ヨークやカルダン式ジョイント等の部品点数が多くなり、車両重量を軽くすることが出来ないと共に組付け工数が多くなりコスト高の原因となる。
また、燃費向上を目的として、筒体本体を繊維強化プラスチック(FRP)で形成してより軽量化を図ったプロペラシャフトが提案され、また、一部の車両に実施されている。これらのプロペラシャフトはFRP製筒体本体13と、その両端に圧入(もしくは接着)接合された金属製二股ヨーク11、31、41とから構成されている。特許文献1に開示されているように、FRP製のプロペラシャフトでは、繊維配向を任意に変更でき、また比重が小さいため、曲げ一次共振周波数を大きくできるので、長尺のプロペラシャフトでも1ピース(2ジョイント)で一次共振周波数(危険回転数)を満足することができ、シャフトのFRP化と中間ジョイント廃止による部品点数で軽量化を図ることができる。また、部品点数の削減によりコスト削減も可能となる
他方、このようなFRP製プロペラシャフトも、ディファレンシャルやトランスミッションとの接合においては、特許文献2や図1に示すように、金属製プロペラシャフトと同様FRP製筒体本体13とその両端に圧入(もしくは接着)接合された金属製二股ヨーク11、31、41と十字軸式ジョイント12、21、フランジヨーク15、44、シャフトヨーク14、34を介したカルダン式ジョイントによって実施されている。
特開平2−236014号公報 特許第3402255号公報
しかしながら、トランスミッション、ディファレンシャルとの接合部におけるカルダン式ジョイントタイプ(図3、4参照)では、十字軸式ジョイント12、21とヨーク部品が依然として残り、従ってプロペラシャフト全体としてまだ部品点数も多く軽量化効果、部品組み付け工数削減が十分とは言えない。
また、最近では十字軸式ジョイント12、21によるカルダン式ジョイント連結方式に代わり、図5に示すように等速ジョイント(CVJ)51による連結方式が提案されているが、FRP製筒体の両端には金属製スタブシャフト52と呼ばれる部品の圧入(もしくは接着)接合が必要となり、大きな軽量化効果は得られない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ジョイント部における金属製二股ヨーク、十字軸式ジョイントを含めたカルダン式ジョイント部品や、金属製スタブシャフトを削減することができ、軽量化効果が大きく、かつ、等速ジョイントとの接合強度を十分に確保することができるFRP製筒体を用いたプロペラシャフトを提供することにある。
かかる課題を解決するための本発明は、等速ジョイント(CVJ)自体が、外周面軸方向に延び、かつ、歯先径の直径がFRP製筒体の内径よりも大きい切り込み歯を有しており、該等速ジョイントをFRP製筒体内壁に食い込ませてプロペラシャフトとするものである。具体的には、以下の構成からなる。すなわち、
(1)端部に強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体と、駆動源の駆動軸に連結される等速ジョイントからなるプロペラシャフトであって、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記筒体端部の内径よりも大きい切り込み歯を有し、前記筒体端部の内側に、前記切り込み歯で前記筒体の前記端部の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯を前記端部の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているとともに、前記筒体端部の肉厚が他の部分の肉厚の1.2〜2倍であることを特徴とするプロペラシャフト。
(2)端部に強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体と、駆動源の駆動軸に連結される等速ジョイントからなるプロペラシャフトであって、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記筒体端部の内径よりも大きい切り込み歯を有し、前記筒体端部の内側に、前記切り込み歯で前記筒体の前記端部の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯を前記端部の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているとともに、前記筒体は前記切り込み歯の歯先円の直径と筒体の端部の差が0.1〜0.6mmであることを特徴とするプロペラシャフト。
(3)端部に強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体と、駆動源の駆動軸に連結される等速ジョイントからなるプロペラシャフトであって、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記筒体端部の内径よりも大きい切り込み歯を有し、前記筒体端部の内側に、前記切り込み歯で前記筒体の前記端部の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯を前記端部の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているとともに、前記筒体は、前記筒体の端部に対する圧入長が筒体の端部内径の0.5〜1倍であることを特徴とするプロペラシャフト。
(4)前記等速ジョイント内の鋼球が、前記筒体端部外側70mm〜内側20mmの範囲内に位置する、(1)〜(3)のいずれかに記載のプロペラシャフト。
(5)前記筒体の周方向補強巻層が、該筒体の軸方向に対して80〜90°の角度で配列され、かつ、該筒体の端部の周方向弾性率を2〜10ton/mmにする強化繊維を含んでいる、(1)〜(4)のいずれかに記載のプロペラシャフト。
本発明に係るプロペラシャフトは、等速ジョイント(CVJ)自体が、外周面軸方向に延び、かつ、歯先径の直径が、本体となるFRP製筒体の内径よりも大きい切り込み歯を有しているので、等速ジョイント(CVJ)を直接FRP製筒体に圧入接合することができる。
これにより、ジョイント部における金属製二股ヨーク、十字軸式ジョイントを含めたカルダン式ジョイント部品や、金属製スタブシャフトを削減することができ、軽量化効果が大きく、かつ、等速ジョイントとの接合強度を十分に確保することができる。また、部品点数の削減、組み付け工数の削減によりコストの低いFRP製筒体を用いたプロペラシャフトを得ることができる。
本発明は、図6、7、8に示すようにFRP製筒体63と、駆動源の駆動軸67に連結される等速ジョイント61、64、71、81からなるプロペラシャフトであって、前記FRP製筒体は、強化繊維による周方向補強巻層を含んでおり、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記FRP製筒体端部65、91の内径よりも大きい切り込み歯73、83を有し、前記FRP製筒体端部65、91の内側に、前記切り込み歯73、83で前記FRP製筒体端部65、91の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯73、83を前記FRP製筒体端部65、91の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているとともに、図9において前記FRP製筒体端部の肉厚Tが他の部分の肉厚tの1.2〜2倍であることを特徴とするプロペラシャフトである。
まず、前記本発明に用いられる等速ジョイントは、直接FRP製筒体に接合できる構造になっており、従来のプロペラシャフトジョイント部で必須部品として使用していた十字軸式ジョイント12、21、フランジヨーク15、44、カップリングケース16、46、54、シャフトヨーク14、34、スタブシャフト52を省略することができるので、プロペラシャフト全体としての重量を大幅に軽量化することが可能であるとともに、部品点数の削減によりコストダウンを提供することができる。
また、前記歯先経の直径Dが前記筒FRP製体端部65、91の内径dよりも大きい切り込み歯73、83を有し、前記強化繊維による周方向補強巻層を含んだFRP製筒体端部65、91の内側に、前記切り込み歯73、83で前記FRP製筒体端部65、91の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯73、83を前記FRP製筒体端部65、91の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているので、自らが刻設した刻み目と噛み合って、等速ジョイント61、64、71、81とFRP製筒体63とは相対回転が起こらないように接続された構造となる。
また、前記FRP製筒体端部65、91は等速ジョイント61、64、71、81との接合のため補強する必要があるが、前記FRP製筒体端部の肉厚Tを、他の部分の肉厚tの1.2〜2倍とすることにより、重量増加や危険回転数低下を発生させることなく、刻み目を十分刻設することができる。なお、1.2より小さいと円周方向剛性不足により刻み目が十分刻切されず、接合部捩り強度が不足する。2より大きくなると重量増加が大きくなり危険回転数低下に影響を及ぼしてしまう。
また、本発明は、前記FRP製筒体端部の肉厚Tを、他の部分の肉厚tの1.2〜2倍とする代わりに、前記FRP製筒体を、前記切り込み歯73、83の歯先円の直径Dと筒体の端部の内径dの差が0.1〜0.6mmとなるように構成しても良い。0.1mm未満の場合には、前記切り込み歯接合部66、74、84をFRP製筒体端部から圧入したときに、前記切り込み歯73、83によってFRP製筒体端部65、91の内壁に刻設される刻み目の深さは浅くなり、そのため、前記切り込み歯73、83と刻み目との噛み合いが不充分で、両者間で高い接続強度が得られず、プロペラシャフトとして求められる充分に大きな接合部捩り強度が得られないようになる。0.6mmより大きい場合は、前記切り込み歯接合部66、74、84の圧入に要する荷重は増大するので圧入装置が大型化するとともに、FRP製円筒体端部65、91の強度が低い時には、その端部自体が破壊するという問題を引き起こしてしまう。
また、本発明は、前記FRP製筒体端部の肉厚Tを、他の部分の肉厚tの1.2〜2倍としたり、前記FRP製筒体を、前記切り込み歯73、83の歯先円の直径Dと筒体の端部の内径dの差が0.1〜0.6mmとしたりする代わりに、前記FRP製筒体端部に対する圧入長66、74、84がFRP製筒体端部内径の0.5〜1倍でとなるように構成しても良い。この圧入長66、74、84が0.5倍値より短い場合は、両者の接続部における捩り強度がプロペラシャフトに求められる捩り強度よりも低くなり、また圧入長66、74、84が1倍値より長くなると、必要とされる捩り強度を大幅に上まわって無駄であると同時に、重量増、製造コスト増などの問題が生じてくるからである。
前記等速ジョイント内の鋼球62、72、82が、前記FRP製筒体端面外側70mm〜内側20mmの範囲内に位置することが好ましい。等速ジョイント内の鋼球62、72、82が、前記FRP製筒体端面の外側70mmより大きくなると等速ジョイント自体のサイズも長くなり重量が増加し軽量化効果が小さくなることがある。また、内側20mmよりも中に配置されると前記FRP製筒体端部65、91の半径方向圧縮応力の影響により鋼球62、72、82のコロガリ性能が悪化する可能性がある。なお、ここで言うFRP製筒体端面外側とは、FRP製筒体本体63の端部65(等速ジョイント側)を境界としてFRP製筒体と逆方向側を意味し、FRP製筒体端面外側70mmとは、FRP製筒体本体63の端部65(等速ジョイント側)からFRP製筒体と逆方向側(軸方向)に70mm進んだ箇所を意味する。同様に、FRP製筒体端面内側とは、FRP製筒体本体63の端部65(FRP製筒体本体の軸方向中心側)を境界としてFRP製筒体方向側を意味し、FRP製筒体端面内側20mmとは、FRP製筒体本体63の端部65(FRP製筒体本体の軸方向中心側)からFRP製筒体方向側(軸方向)に20mm進んだ箇所を意味する。
また、強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体端部65、91が、該筒体の軸方向に対して80〜90°の角度で配列され、該筒体の端部の周方向弾性率が2〜10ton/mmにする強化繊維を含んでいることが好ましい。2ton/mmより低くなると周方向剛性が十分に確保することができず、前記切り込み歯73、83をFRP製筒体端部65、91に挿入時、FRP製筒体端部65、91が外側に変形しやすくなり、その結果、刻み目が十分刻設されなくなり接合部捩り強度が不足することがある。また、円筒体の軸方向に対して80°より小さい角度で配列された場合、2ton/mmの確保が困難になる可能性がある。また、10ton/mmより高くなると、周方向剛性が過度になり、逆に前記切り込み歯部であるスチール製接合部66、74、84に負荷される内部応力が高くなり弾性領域から外れてしまい接合部捩り強度が不足する可能性がある。
なお、ここで言う、FRP製筒体は、フィラメントワインディング法やテープワインディング法等により、熱硬化性樹脂に代表される樹脂を含浸させた強化繊維をマンドレルに巻き付けて成形する方法などにより得られる。強化繊維として、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、セラミック繊維などが使用されるが危険回転数を考慮すると炭素繊維の使用が好ましい。また、炭素繊維以外の強化繊維は、プロペラシャフトに必要なねじり強度や危険回転数を考慮すると40質量%以下であることが好ましい。
また、強化繊維に含浸させる樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネイト、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアラミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸セルロースなどなどの熱可塑性樹脂が好適に用いられるが、これらの中でも、良好な作業性と成形後の優れた機械特性という点を考慮すると熱硬化性樹脂が好ましく用いられ、中でも、エポキシ樹脂が特に好ましく用いられる。
(実施例1、比較例1 比較例2)
次に、上記発明を実施するための最良の形態の項で説明した本発明の構成要件を満足するFRP製プロペラシャフトにおける効果を確認するため、軽量化効果、共振周波数の評価を実施した。
試験評価に使用したプロペラシャフト用FRP筒体は、フィラメントワインディング法により製造した。強化繊維として炭素繊維束(東レ(株)製“トレカ(登録商標)”T700、24000フィラメント、引張弾性率230GPa、破断伸度2.1%)、樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた。また、製造に使用したマンドレルは、外径(すなわち、FRP筒体の内径)がφ74mm、全長が1400mmのものを用い、FRP筒体1本(チューブ長1200mm)を1本のマンドレルから取るようにした。
まず、FRP製筒体両端部の接合部補強層(長さ:100mm)に相当するマンドレル上の位置に樹脂を含浸した炭素繊維をマンドレルの軸方向に対して±85度の巻き角度で厚み3mm積層し、その後マンドレルの軸方向に対して±12度の角度で5層積層し、2.5mmの肉厚とした。最後にマンドレルの全長にわたりマンドレルの軸方向に対して−83度の巻き角度で0.2mm積層した。
続いて、所定の温度条件にて加熱炉でエポキシ樹脂の硬化を行い、硬化完了後、マンドレルから成形品を脱芯した。脱芯後、成型品の両端100mmを切り落とし長さ1200mm、中央部外径約80mmのシャフトを得た。
次に、Plungタイプ(ベアリングが軸方向移動可)と、Fixタイプ(ベアリングが軸方向移動不可)の等速ジョイントを用意し、外周面に軸方向に延びた歯先径74.4mm、軸方向歯先長(接合長)40mmの接合部用円筒体を、それぞれの等速ジョイントに摩擦溶接等の手段にて連結固定した(実施例1)。図7が本発明におけるPlungタイプ等速ジョイント、図8が本発明におけるFixタイプ等速ジョイントである。
また、比較のために外周面に軸方向に延びた歯先径74.4mm、軸方向歯先長(接合長)40mmの接合部用円筒体を有した金属製二股ヨーク11、31、41、フランジヨーク15、44、シャフトヨーク14、34、十字軸式ジョイント12、21を用意した(比較例1)。
続いて、得られたFRP製筒体13に、外周面に軸方向に延びた歯先径74.4mm、軸方向歯先長(接合長)40mmの接合部用円筒体を有した金属製二股ヨーク11、31、41を圧入接合し、十字軸式ジョイント12、21を介してフランジヨーク15、44、シャフトヨーク14、34を、取り付けカルダン式ジョイント接合部を形成した。重量はFRP製筒体1.4kg、金属製二股ヨーク1.3kg×2、十字軸式ジョイント0.3kg×2、フランジヨーク1.0kg、シャフトヨーク1.5kgでプロペラシャフト全体重量は7.1kgであった(比較例1)。それに対して外周面に軸方向に延びた歯先径74.4mm、軸方向歯先長(接合長)40mmの接合部用円筒を有した等速ジョイントは、それ自体がユニバーサル機能を有しているため、FRP製筒体に圧入接合するだけで他に何も必要な部品はなくプロペラシャフトが完成となる。重量はFRP製筒体1.4kg、外周面に軸方向に切り込み歯を有した等速ジョイント61、71:Plungタイプ1.3kg、等速ジョイント64、81:Fixタイプ1.8kgでプロペラシャフト全体重量は4.5kgとなり、約35%の軽量化が実現できた(実施例1)
また、実施例1、比較例1で得られたプロペラシャフトの共振周波数を測定した。図10は共振周波数の測定方法を示す。評価方法はインパルス加振試験により測定を実施するため、FRP製筒体の中央部に加速度センサー101を取り付ける。この状態で、力センサー102を内蔵したインパルスハンマー103にて加振し、力センサー102と加速度センサー101の出力を入力チャンネルモジュール104((株)エー・アンド・デイ社製AD−3651)を介しホストコンピューター105に取り込み、FFT専用ソフト((株)エー・アンド・デイ社製 WCAMSA)にて伝達関数を求め、表示させることにより、共振周波数を得ることができる
この方法で測定したところ、比較例1で得られたプロペラシャフトの共振周波数は185Hzであったが、実施例1で得られたプロペラシャフトの共振周波数は軽量化効果の影響により195Hzと約5%向上した。
次に、実施例1で得られたFRP製筒体両端部に等速ジョイントを圧入したプロペラシャフトを、等速ジョイント部を把持して捩り試験を実施したところ、FRP製筒体端部において等速ジョイント接合部の捩り強度(接合部スリップトルク)は3000Nmであり、設計通りの高い値を確保することができた。
また、比較のために外周面に軸方向に延びた歯先径74.4mm、軸方向歯先長(接合長)25mmの接合部用円筒体を有したPlungタイプ(ベアリングが軸方向移動可)と、Fixタイプ(ベアリングが軸方向移動不可)の等速ジョイントをFRP製筒体両端部に圧入したプロペラシャフトを用意した(比較例2)。
これも、上記と同様に等速ジョイント部を把持して捩り試験を実施したところ、FRP製筒体端部において等速ジョイント接合部の捩り強度(接合部スリップトルク)は1000Nmでありプロペラシャフトに要求される捩り強度仕様としてはかなり低い値となった。
本発明に係るプロペラシャフトおよびその製造方法は、あらゆるプロペラシャフトに適用でき、特に車両用プロペラシャフトに適用して好適なものである。
:従来のカルダン式ジョイントタイプのFRP製プロペラシャフト全体図 :十字軸ジョイント :トランスミッション側のカルダン式ジョイントの全体図 :ディファレンシャル側のカルダン式ジョイントの全体図 :従来の等速ジョイントタイプのFRP製プロペラシャフト全体図 :本発明における等速ジョイント/切り込み歯一体型のFRP製プロペラシャフト全体図 :本発明におけるPlungタイプ等速ジョイント :本発明におけるFixタイプ等速ジョイント :FRP製筒体端部 :プロペラシャフトの共振周波数測定の概要図
符号の説明
11、31、41 :二股ヨーク
12、21 :十字軸式ジョイント
13、53、63 :FRP製筒体
14、34 :シャフトヨーク
15、44、 :フランジヨーク
16、46、54 :カップリング
17、55、67 :駆動軸
33、43、73、83 :切り込み歯
35、45、66、74、84:軸方向歯先長(接合長)
51 :等速ジョイント
52 :スタブシャフト
61、71 :軸方向切り込み歯を有したPlung型等速ジョイント
62、72、82 :鋼球(ベアリングボール)
64、81 :軸方向切り込み歯を有したFix型等速ジョイント
65、91 :FRP製筒体端部
101 :加速度センサー
102 :力センサー
103 :インパルスハンマー
104 :入力チャンネルモジュール
105 :ホストコンピューター

Claims (5)

  1. 端部に強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体と、駆動源の駆動軸に連結される等速ジョイントからなるプロペラシャフトであって、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記筒体端部の内径よりも大きい切り込み歯を有し、前記筒体端部の内側に、前記切り込み歯で前記筒体の前記端部の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯を前記端部の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているとともに、前記筒体端部の肉厚が他の部分の肉厚の1.2〜2倍であることを特徴とするプロペラシャフト。
  2. 端部に強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体と、駆動源の駆動軸に連結される等速ジョイントからなるプロペラシャフトであって、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記筒体端部の内径よりも大きい切り込み歯を有し、前記筒体端部の内側に、前記切り込み歯で前記筒体の前記端部の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯を前記端部の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているとともに、前記筒体は前記切り込み歯の歯先円の直径と筒体の端部の差が0.1〜0.6mmであることを特徴とするプロペラシャフト。
  3. 端部に強化繊維による周方向補強巻層を含んでいるFRP製筒体と、駆動源の駆動軸に連結される等速ジョイントからなるプロペラシャフトであって、前記等速ジョイントは、外周面に軸方向に延び、かつ、歯先経の直径が前記筒体端部の内径よりも大きい切り込み歯を有し、前記筒体端部の内側に、前記切り込み歯で前記筒体の前記端部の内壁に刻み目を刻設しながら、前記切り込み歯を前記端部の前記内壁に食い込ませるようにして接合されているとともに、前記筒体は、前記筒体の端部に対する圧入長が筒体の端部内径の0.5〜1倍であることを特徴とするプロペラシャフト。
  4. 前記等速ジョイント内の鋼球が、前記筒体端部外側70mm〜内側20mmの範囲内に位置する、請求項1〜3のいずれかに記載のプロペラシャフト。
  5. 前記筒体の周方向補強巻層が、該筒体の軸方向に対して80〜90°の角度で配列され、かつ、該筒体の端部の周方向弾性率を2〜10ton/mmにする強化繊維を含んでいる、請求項1〜4のいずれかに記載のプロペラシャフト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112638689A (zh) * 2019-02-27 2021-04-09 日立安斯泰莫株式会社 用于传动轴的管体和传动轴

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CN112638689A (zh) * 2019-02-27 2021-04-09 日立安斯泰莫株式会社 用于传动轴的管体和传动轴
CN112638689B (zh) * 2019-02-27 2024-03-19 日立安斯泰莫株式会社 用于传动轴的管体和传动轴

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