JP2009136046A - トロイダル巻式回転電機 - Google Patents

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英雄 中井
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Abstract

【課題】トロイダル巻式回転電機においてロータのトルクに寄与する磁束を増大させて高効率化を実現する。
【解決手段】ステータ12は、環状コア部26と、環状コア部26にトロイダル巻きされたコイル28u,28v,28wと、を有する。ロータは、回転軸22と直交する径方向においてステータ12と対向配置されたラジアルロータ14と、回転軸22と平行方向においてステータ12と対向配置されたアキシャルロータ64と、を有する。ラジアルロータ14とアキシャルロータ64とが非磁性の回転軸22及び非磁性の円板状部材23を介して機械的に連結されていることで、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64との磁気的な接続が切断されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、環状コア部と当該環状コア部にトロイダル巻きされたコイルとを有するステータと、ステータと対向配置されたロータと、を備えるトロイダル巻式回転電機に関する。
この種のトロイダル巻式回転電機の関連技術が下記特許文献1に開示されている。特許文献1によるトロイダル巻式回転電機は、環状コアにコイルがトロイダル巻きされたステータと、回転軸と直交する径方向においてステータの外周面と所定の空隙を空けて対向し、且つ回転軸と平行方向(回転軸方向)においてステータの両側面と所定の空隙を空けて対向する、断面形状が略コ字形状のロータと、を備える。そして、ロータには、着磁方向を周方向に沿わせた永久磁石と、磁性体部材とが、周方向において交互に隣り合うように配設されている。トロイダル巻きは分布巻きと比較してコイルの製作が容易となる反面、ロータのトルクの発生に有効に働かないコイルが増加するため、体格増及び銅損増を招きやすくなる。特許文献1においては、ステータとロータとを径方向に対向させるだけでなく回転軸方向にも対向させることで、ステータとロータとの対向部分の面積(磁界の作用によりトルクが発生する部分の面積)を増大させている。これによって、ロータのトルクの発生に有効に働かないコイルを減らし、体格増及び銅損増を抑えながらロータのトルクの増大を図っている。
特開2006−288073号公報 特許第3630991号公報
特許文献1においては、ステータと径方向に対向するロータの部分(ラジアルギャップ部分とする)と、ステータと回転軸方向に対向するロータの部分(アキシャルギャップ部分とする)とが、磁気的に接続されている。そのため、ロータにトルクを発生させる際には、ラジアルギャップ部分の磁束とアキシャルギャップ部分の磁束とが互いに干渉することで、漏れ磁束が発生してロータのトルクに寄与する有効磁束が減少する。その結果、トロイダル巻式回転電機の効率が低下する。
本発明は、トロイダル巻式回転電機においてロータのトルクに寄与する磁束を増大させて高効率化を実現することを目的とする。
本発明に係るトロイダル巻式回転電機は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るトロイダル巻式回転電機は、環状コア部と、当該環状コア部にトロイダル巻きされたコイルと、を有するステータと、ステータと対向配置されたロータと、を備えるトロイダル巻式回転電機であって、ロータは、ロータの回転軸線と直交する径方向においてステータと対向配置されたラジアルロータ部と、前記回転軸線と平行方向においてステータと対向配置され、ラジアルロータ部とともに回転するアキシャルロータ部と、を有し、ラジアルロータ部とアキシャルロータ部とが機械的に連結されており、且つラジアルロータ部とアキシャルロータ部との間に、空隙が形成されている、または非磁性部材が配置されていることを要旨とする。
本発明の一態様では、前記回転軸線と平行方向においてラジアルロータ部に面し、且つ前記径方向においてアキシャルロータ部に面する位置には、空隙が形成されている、または非磁性部材が配置されていることが好適である。
本発明の一態様では、非磁性部材は、ラジアルロータ部が機械的に連結された非磁性の回転軸と、該回転軸とアキシャルロータ部とを機械的に連結する非磁性の円板状部材と、を有することが好適である。
本発明の一態様では、ステータには、環状コア部から前記径方向にラジアルロータ部へ向けて突出するラジアルティースと、環状コア部から前記回転軸線と平行方向にアキシャルロータ部へ向けて突出するアキシャルティースと、が設けられていることが好適である。
本発明の一態様では、ラジアルロータ部には、前記径方向、または該径方向に対し傾斜し且つ前記回転軸線と垂直な方向に着磁された第1の磁石が前記径方向においてステータと対向して配設されており、アキシャルロータ部には、前記回転軸線と平行方向、または該回転軸線と平行方向に対し傾斜し且つ前記径方向と垂直な方向に着磁された第2の磁石が前記回転軸線と平行方向においてステータと対向して配設されていることが好適である。
本発明の一態様では、ラジアルロータ部においては、ステータからの磁束が通る場合の磁気抵抗が回転方向に応じて変化することが好適である。また、本発明の一態様では、アキシャルロータ部においては、ステータからの磁束が通る場合の磁気抵抗が回転方向に応じて変化することが好適である。
本発明の一態様では、ラジアルロータ部には、ステータから作用する磁界の変動に応じて誘導電流が流れる第1の誘導導体が配設されていることが好適である。また、本発明の一態様では、アキシャルロータ部には、ステータから作用する磁界の変動に応じて誘導電流が流れる第2の誘導導体が配設されていることが好適である。
本発明によれば、ラジアルロータ部の磁束とアキシャルロータ部の磁束とが互いに干渉して漏れ磁束が発生するのを防止することができるので、ラジアルロータ部及びアキシャルロータ部のトルクに寄与する有効磁束を増大させることができ、トロイダル巻式回転電機の高効率化を実現することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1〜6は、本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10の概略構成を示す図である。図1は回転軸22と直交する方向から見た内部構成の概略を示し、図2はステータ及びロータの構成の一部を示す斜視図であり、図3はステータ及びロータの構成の一部を示す分解斜視図であり、図4は回転軸22と平行方向から見たステータ及びロータの構成の一部を示し、図5,6は回転軸22と平行方向から見たロータの構成の一部を示す。ただし、図2〜6において図示を省略している部分の構成は、図示している部分と同様の構成である。本実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10は、ケーシング11に固定されたステータ12と、ステータ12と対向配置されステータ12に対し回転可能なロータと、を備える。そして、ロータは、ロータ回転軸線(回転軸22)と直交する径方向(以下単に径方向とする)においてステータ12と対向配置されたラジアルロータ14と、ロータ回転軸線(回転軸22)と平行方向(以下回転軸方向とする)においてステータ12と対向配置され、ラジアルロータ14とともに回転するアキシャルロータ64と、を有する。図1〜6に示す例では、ラジアルロータ14が、ステータ12の径方向内側に配置され、ステータ12の内周面(ラジアル面)と所定の空隙を空けて対向している。そして、2つのアキシャルロータ64が、ステータ12の回転軸方向外側にステータ12を挟んで配置され、ステータ12の両側面(アキシャル面)と所定の空隙を空けて対向している。
ステータ12は、環状コア部26と、この環状コア部26にトロイダル巻きされた複数相(例えば3相)のコイル28u,28v,28wと、を含む。ステータ12には、環状コア部26の内周面から径方向(径方向内側)にラジアルロータ14へ向けて突出する複数のラジアルティース30がステータ周方向に沿って間隔をおいて配列されており、各ラジアルティース30間にスロット31が形成されている。さらに、ステータ12には、環状コア部26の両側面から回転軸方向(回転軸方向外側)にアキシャルロータ64へ向けて突出する複数のアキシャルティース80がステータ周方向に沿って間隔をおいて配列されており、各アキシャルティース80間にスロット81が形成されている。そして、図1〜4に示す例では、コイル28u,28v,28wは、スロット31,81を通って分布巻きされている。ここでの環状コア部26、ラジアルティース30、及びアキシャルティース80、つまりステータ12の鉄心部分については、例えば、鉄等の強磁性体の微小粒の表面に電気を通さない膜のコーティングを施した粉体を押し固めた圧粉磁心材料等の3次元等方性磁性材料により成形することができる。
ラジアルロータ14は、略円筒形状のラジアルコア16と、径方向においてステータ12(ラジアルティース30)と対向してラジアルコア16の外周部に配設された複数の永久磁石18と、を含む。図2〜5に示す例では、ラジアルコア16内にV字状に埋設された永久磁石18により磁極が形成されており、永久磁石18の着磁方向が径方向に対し傾斜し且つ回転軸方向と垂直な方向である。そして、複数のV字状の永久磁石18が、ラジアルロータ14の周方向(回転方向)において磁極が交互する(「N極」と「S極」が交互に並ぶ)ように、つまり隣接する永久磁石18同士で着磁方向が反転するように配置されており、ラジアルロータ14の周方向に沿って互いに間隔をおいて配列されている。そのため、ラジアルコア16の部分(磁性体)が永久磁石18の表面上(永久磁石18よりも径方向外側)にも配設されており、周方向に隣接するV字状の永久磁石18間にも配設されている。これによって、ラジアルロータ14においては、ステータ12(ラジアルティース30)からの磁束が通る場合の磁気抵抗が回転方向に応じて変化する。ただし、永久磁石18の配置はこの例に限定されるものではなく、例えば、永久磁石18がラジアルロータ14の表面(ラジアルコア16の外周面)に露出していてもよく、永久磁石18の着磁方向が径方向に一致していてもよい。また、ラジアルコア16内にスリットや非磁性体を設けることによっても、ステータ12からの磁束が通る場合の磁気抵抗を回転方向に応じて変化させることができる。また、ラジアルコア16については、薄い珪素鋼板(電磁鋼板)を回転軸方向に積層して構成することもできるし、圧粉磁心材料により成形することもできる。
各アキシャルロータ64は、環状のアキシャルコア66と、回転軸方向においてステータ12(アキシャルティース80)と対向してアキシャルコア66の側面に配設された複数の永久磁石68と、を含む。図1〜3,6に示す例では、アキシャルロータ64の表面(アキシャルコア66の側面)に露出する永久磁石68により磁極が形成されており、永久磁石68の着磁方向が回転軸方向と一致する方向である。そして、複数の永久磁石68が、アキシャルロータ64の周方向(回転方向)において磁極が交互する(「N極」と「S極」が交互に並ぶ)ように、つまり隣接する永久磁石68同士で着磁方向が反転するように配置されており、アキシャルロータ64の周方向に沿って互いに間隔をおいて配列されている。さらに、周方向に隣接する永久磁石68間には、ステータ12(アキシャルティース80)へ向けて突出する突極69が形成されている。これによって、アキシャルロータ64においては、ステータ12(アキシャルティース80)からの磁束が通る場合の磁気抵抗が回転方向に応じて変化する。ただし、永久磁石68の配置はこの例に限定されるものではなく、例えば、永久磁石68が永久磁石18と同様にアキシャルコア66内にV字状に埋設されていてもよく、永久磁石68の着磁方向が回転軸方向に対し傾斜し且つ径方向と垂直な方向であってもよい。また、アキシャルコア66内にスリットや非磁性体を設けることによっても、ステータ12からの磁束が通る場合の磁気抵抗を回転方向に応じて変化させることができる。また、アキシャルコア66については、巻鉄心により構成することもできるし、電磁鋼板を径方向に積層して構成することもできるし、圧粉磁心材料により成形することもできる。
ラジアルロータ14は回転軸22に機械的に連結されており、各アキシャルロータ64は円板状部材23を介して回転軸22に機械的に連結されている。つまり、ラジアルロータ14と各アキシャルロータ64とが、回転軸22及び円板状部材23を介して機械的に連結されており、一体で回転する。本実施形態では、回転軸22及び円板状部材23が、例えばアルミニウムや非磁性ステンレス等の非磁性材料により構成されている。つまり、非磁性の回転軸22及び非磁性の円板状部材23は、ラジアルロータ14(ラジアルコア16)とアキシャルロータ64(アキシャルコア66)とを機械的に連結するが、ラジアルロータ14(ラジアルコア16)とアキシャルロータ64(アキシャルコア66)との磁気的な接続を断つ。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、回転軸方向においてラジアルロータ14(ラジアルコア16)の側面に面し、且つ径方向においてアキシャルロータ64(アキシャルコア66)の内周面に面する位置25には、空隙が形成されており、磁性体は配置されていない。ただし、この位置25に、非磁性部材(例えば非磁性の円板状部材23)が空隙の代わりに配置されていてもよい。
複数相(3相)のコイル28u,28v,28wに複数相(3相)の交流電流を流すことで、例えば図7に示すように磁束がステータ12内を流れ、ラジアルティース30及びアキシャルティース80が順次磁化され、ステータ周方向に回転する回転磁界がラジアルティース30及びアキシャルティース80に形成される。ラジアルティース30に形成された回転磁界は、その先端面30aからラジアルロータ14に作用し、ラジアルロータ14の永久磁石18の磁界(界磁束)がこの回転磁界と相互作用して、吸引及び反発作用が生じる。このラジアルティース30の回転磁界と永久磁石18の界磁束との電磁気相互作用(吸引及び反発作用)により、ラジアルロータ14にトルク(磁石トルク)を作用させることができる。さらに、V字状の永久磁石18の表面上に配設されたラジアルコア16の部分(磁性体)、及び周方向に隣接する永久磁石18間に配設されたラジアルコア16の部分が突極として機能して、ラジアルロータ14の磁気抵抗が小さくなるようにラジアルティース30の回転磁界に吸引されることで、リラクタンストルクも磁石トルクに加えて得ることができる。ラジアルロータ14にトルクを作用させる際には、ラジアルティース30の先端面30a(ラジアル面)が、ラジアルロータ14に回転磁界を作用させてトルクを発生させるためのトルク発生面として機能する。そして、環状コア部26がヨークとして機能する。
また、アキシャルティース80に形成された回転磁界は、その先端面80aからアキシャルロータ64に作用し、アキシャルロータ64の永久磁石68の磁界(界磁束)がこの回転磁界と相互作用して、吸引及び反発作用が生じる。このアキシャルティース80の回転磁界と永久磁石68の界磁束との電磁気相互作用(吸引及び反発作用)により、アキシャルロータ64にトルク(磁石トルク)を作用させることができる。さらに、アキシャルロータ64の磁気抵抗が小さくなるように、周方向に隣接する永久磁石68間に形成された突極69がアキシャルティース80の回転磁界に吸引されることで、リラクタンストルクも磁石トルクに加えて得ることができる。アキシャルロータ64にトルクを作用させる際には、アキシャルティース80の先端面80a(アキシャル面)が、アキシャルロータ64に回転磁界を作用させてトルクを発生させるためのトルク発生面として機能する。
したがって、本実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10を、コイル28u,28v,28wへの供給電力を利用してラジアルロータ14及びアキシャルロータ64に動力(機械的動力)を発生させる電動機として機能させることができる。一方、本実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10を、ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64の動力を利用してコイル28u,28v,28wに電力を発生させる発電機として機能させることもできる。
トロイダル巻きは分布巻きと比較してコイルの製作が容易となる反面、ロータのトルクの発生に有効に働かないコイルが増加するため、体格増及び銅損増を招きやすくなる。本実施形態では、ラジアルティース30の先端面30a(ラジアル面)だけでなくアキシャルティース80の先端面80a(アキシャル面)もトルク発生面として利用することで、トルク発生面積を増大させることができる。その結果、ロータ(ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64)のトルクの発生に有効に働かないコイルを減らすことができ、体格増及び銅損増を抑えながらロータのトルクの増大を図ることができる。
ただし、ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64にトルクを発生させる際に、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64とが磁気的に接続されていると、ラジアルロータ14内を流れる磁束とアキシャルロータ64内を流れる磁束とが互いに干渉することで、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64との間に短絡磁束が発生してラジアルロータ14及びアキシャルロータ64のトルクに寄与する有効磁束が減少する。これに対して本実施形態では、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64とを機械的に連結する回転軸22及び円板状部材23を非磁性部材により構成することで、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64との磁気的な接続を切断している。これによって、ラジアルロータ14内を流れる磁束とアキシャルロータ64内を流れる磁束とが互いに干渉するのを防止することができ、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64との間の短絡磁束を抑制することができる。したがって、ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64のトルクに寄与する有効磁束を増大させることができ、トロイダル巻式回転電機10の効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、回転軸方向においてラジアルロータ14に面し、且つ径方向においてアキシャルロータ64に面する位置25に、空隙または非磁性部材を設けることで、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64との間の短絡磁束をさらに抑制することができ、ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64のトルクへの有効磁束をさらに増大させることができる。
なお、特許文献1においては、ロータに配設した永久磁石の着磁方向は周方向であり、ラジアルギャップ部分及びアキシャルギャップ部分のそれぞれに対して磁石トルクを効率よく発生させるのに適切な着磁方向でないため、ロータにトルクを効率的に発生させることが困難となる。そして、ロータに永久磁石と磁性体部材とを周方向に沿って交互に配置しているため、ロータ内の磁路において永久磁石が直列に入ることになり、磁気抵抗が増加して磁束が発生しにくくなり、その結果、リラクタンストルクが減少する。さらに、ロータの強度も低下しやすくなる。
これに対して本実施形態では、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64とが磁気的に独立している。そのため、ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64のそれぞれに対して磁石トルクを効率よく発生させる方向に永久磁石18,68の着磁方向を設定することができ、ロータにトルクを効率的に発生させることができる。さらに、ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64のそれぞれに対してリラクタンストルクも効率的に発生させることができる。さらに、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64とを機械的に連結する回転軸22及び円板状部材23に非磁性材料を用いることで、ロータの強度を確保することも容易となる。さらに、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64とが磁気的に独立していることで、電磁鋼板を積層してラジアルコア16及びアキシャルコア66を構成する場合に、ラジアルコア16とアキシャルコア66とで電磁鋼板の積層方向を異ならせる(ラジアルコア16は回転軸方向でアキシャルコア66は径方向)ことが容易となり、ラジアルコア16及びアキシャルコア66を電磁鋼板で構成することが容易となる。
以上の実施形態の説明では、磁石トルクとリラクタンストルクの両方を利用してラジアルロータ14及びアキシャルロータ64にトルクをそれぞれ発生させるものとした。ただし、本実施形態では、リラクタンストルクを利用することなく磁石トルクのみを利用してラジアルロータ14にトルクを発生させることもできる。あるいは、磁石トルクを利用することなく(永久磁石18を省略して)リラクタンストルクのみを利用してラジアルロータ14にトルクを発生させることもできる。同様に、リラクタンストルクを利用することなく磁石トルクのみを利用してアキシャルロータ64にトルクを発生させることもできるし、磁石トルクを利用することなく(永久磁石68を省略して)リラクタンストルクのみを利用してアキシャルロータ64にトルクを発生させることもできる。
また、本実施形態では、ステータ12及びラジアルロータ14を誘導機として機能させることもできる。その場合は、永久磁石18の代わりに、誘導電流の流れるかご型導体または巻線を、径方向においてステータ12(ラジアルティース30)と対向させてラジアルロータ14(ラジアルコア16)の外周部に配設する。ステータ12及びラジアルロータ14が誘導機として機能する場合は、ラジアルティース30に形成された回転磁界がラジアルロータ14のかご型導体(または巻線)に作用することで、ステータ12からかご型導体(または巻線)に作用する磁界が変動する。この磁界の変動に応じてかご型導体(または巻線)に誘導電流が発生する。この誘導電流及びステータ12の回転磁界によって、ラジアルロータ14にトルクが作用する。
同様に、ステータ12及びアキシャルロータ64を誘導機として機能させることもできる。その場合は、永久磁石68の代わりに、誘導電流の流れるかご型導体または巻線を、回転軸方向においてステータ12(アキシャルティース80)と対向させてアキシャルロータ64(アキシャルコア66)の側面に配設する。ステータ12及びアキシャルロータ64が誘導機として機能する場合は、アキシャルティース80に形成された回転磁界がアキシャルロータ64のかご型導体(または巻線)に作用することで、ステータ12からかご型導体(または巻線)に作用する磁界が変動する。この磁界の変動に応じてかご型導体(または巻線)に誘導電流が発生する。この誘導電流及びステータ12の回転磁界によって、アキシャルロータ64にトルクが作用する。
以上の実施形態の説明では、ラジアルロータ14がステータ12の径方向内側に配置されているものとした。ただし、本実施形態では、ラジアルロータ14をステータ12の径方向外側に配置することもできる。
また、以上の実施形態の説明では、2つのアキシャルロータ64が回転軸方向においてステータ12を挟んで対向しているものとした。ただし、本実施形態では、1つのアキシャルロータ64を回転軸方向においてステータ12と対向させることもできる。
また、以上の実施形態の説明では、ラジアルロータ14とステータ12をそれぞれ1個ずつ配置するものとした。ただし、本実施形態では、ラジアルロータ14とステータ12をそれぞれ複数配置することもできる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトロイダル巻式回転電機10においてステータ12内を流れる磁束の一例を説明する図である。
符号の説明
10 トロイダル巻式回転電機、11 ケーシング、12 ステータ、14 ラジアルロータ、16 ラジアルコア、18,68 永久磁石、22 回転軸、23 円板状部材、26 環状コア部、28u,28v,28w コイル、30 ラジアルティース、30a,80a 先端面、31,81 スロット、64 アキシャルロータ、66 アキシャルコア、69 突極、80 アキシャルティース。

Claims (9)

  1. 環状コア部と、当該環状コア部にトロイダル巻きされたコイルと、を有するステータと、
    ステータと対向配置されたロータと、
    を備えるトロイダル巻式回転電機であって、
    ロータは、
    ロータの回転軸線と直交する径方向においてステータと対向配置されたラジアルロータ部と、
    前記回転軸線と平行方向においてステータと対向配置され、ラジアルロータ部とともに回転するアキシャルロータ部と、
    を有し、
    ラジアルロータ部とアキシャルロータ部とが機械的に連結されており、且つラジアルロータ部とアキシャルロータ部との間に、空隙が形成されている、または非磁性部材が配置されている、トロイダル巻式回転電機。
  2. 請求項1に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    前記回転軸線と平行方向においてラジアルロータ部に面し、且つ前記径方向においてアキシャルロータ部に面する位置には、空隙が形成されている、または非磁性部材が配置されている、トロイダル巻式回転電機。
  3. 請求項1または2に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    非磁性部材は、
    ラジアルロータ部が機械的に連結された非磁性の回転軸と、
    該回転軸とアキシャルロータ部とを機械的に連結する非磁性の円板状部材と、
    を有する、トロイダル巻式回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    ステータには、環状コア部から前記径方向にラジアルロータ部へ向けて突出するラジアルティースと、環状コア部から前記回転軸線と平行方向にアキシャルロータ部へ向けて突出するアキシャルティースと、が設けられている、トロイダル巻式回転電機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    ラジアルロータ部には、前記径方向、または該径方向に対し傾斜し且つ前記回転軸線と垂直な方向に着磁された第1の磁石が前記径方向においてステータと対向して配設されており、
    アキシャルロータ部には、前記回転軸線と平行方向、または該回転軸線と平行方向に対し傾斜し且つ前記径方向と垂直な方向に着磁された第2の磁石が前記回転軸線と平行方向においてステータと対向して配設されている、トロイダル巻式回転電機。
  6. 請求項1〜5のいずれか1に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    ラジアルロータ部においては、ステータからの磁束が通る場合の磁気抵抗が回転方向に応じて変化する、トロイダル巻式回転電機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    アキシャルロータ部においては、ステータからの磁束が通る場合の磁気抵抗が回転方向に応じて変化する、トロイダル巻式回転電機。
  8. 請求項1〜4のいずれか1に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    ラジアルロータ部には、ステータから作用する磁界の変動に応じて誘導電流が流れる第1の誘導導体が配設されている、トロイダル巻式回転電機。
  9. 請求項1〜4,8のいずれか1に記載のトロイダル巻式回転電機であって、
    アキシャルロータ部には、ステータから作用する磁界の変動に応じて誘導電流が流れる第2の誘導導体が配設されている、トロイダル巻式回転電機。
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