JP2009132441A - 包装用積層材料および包装容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】雰囲気条件に影響を受けず内容物の酸素劣化による変質および味覚低下を防止し、酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させることができ、材料製造過程での酸素吸収能の劣化が少ない、包装用積層材料と容器とを提供する。
【解決手段】酸素欠陥を有する希土類金属酸化物、好ましくは、酸化セリウム0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層を有することを特徴とする包装用積層材料。
【選択図】 なし
【解決手段】酸素欠陥を有する希土類金属酸化物、好ましくは、酸化セリウム0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層を有することを特徴とする包装用積層材料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装用積層材料、容器に関し、さらに詳細には内容物の酸素劣化による変質および味覚低下を防止し、酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させることができ、包装用積層材料製造過程での酸素吸収能の劣化が少ない、包装用積層材料と容器とに関する。
牛乳、ジュース、清酒、焼酎、ミネラルウォーター及びその他飲料のための包装容器は、例えば、紙層/プラスチック層からなる積層体に折目線が付けられたウェブ状包装材料を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包装材料内に内容物を充填し、チューブ状包装材料の横断方向に横線シールを施し、先ず、枕状の一次形状に成形し、包装材料が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んで最終形状に成形される。その最終形状には、レンガ状(平行6面体)の他、六角柱状、八角柱状、四面体形状などがある。
ゲーブルトップ状(屋根型)の紙製包装容器では、紙製包装材料を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、充填機内でブランクスの底をシールした後に上部開口から牛乳、ジュース又はその他の飲料の被充填物を充填し、上部をシールして得られる。これらの包装材料には、その表面に包装容器製品の外観デザインが印刷される。
包装容器製品に用いられている包装用積層材料は、低密度ポリエチレン(LDPE)/印刷インキ層/紙層/LDPE/アルミニウム箔(ガスバリア層としての)/LDPE/LDPE、LDPE/印刷インキ層/紙層/LDPE/LDPE、印刷インキ層/LDPE/紙層/LDPE/LDPE、また、LDPE/印刷インキ層/紙層/LDPE/アルミニウム箔/ポリエステル(PET)等が知られており、現在も実際に汎用されている。
上記の包装用積層体は、一般的に、紙層の原紙ロールを印刷機に搬入し、原紙面に印刷し印刷済み用紙を再度ロール状に巻き、次いで押出ラミネーターに送り、押出用ダイから溶融ポリオレフィン(例えば、LDPEなど)を原紙面に押し出し、原紙の他にガスバリア層(アルミニウム箔など)がある場合、ガスバリア層との間にも溶融ポリオレフィン押し出してラミネート・コーティングを施して製造する。上述のようなガスバリア層を積層したり、更に、他の機能的層を付加する場合、一挙にすべての層をラミネートするのではなく、部分的な積層体(セミマテリアル)を別途、それぞれ調製して一旦ロール状にし、これらの部分的な積層体を更に積層して最終的な積層体を得る。
上記包装用積層体の各々の層は、それぞれが各々の作用・機能を持っている。包装容器に組み立てられる紙層には、液密のためのプラスチックコーティングが、この紙層の両側面に設けられていて、水分による浸透から液吸収性繊維質の紙層を効果的に保護する。これらの積層された外側層は、普通、優れたヒートシール性を包装材料に付与し、上述のように、低密度ポリエチレンなどの熱可塑性物質から成っている。
紙と熱可塑性内外側層だけから成っている包装用積層材料では、機械的強度に欠き、容器外部からのガス、特に、酸素ガスに対する遮断性に劣る。液体食品が、例えば、柑橘類のフルーツジュースなどであり、常温・長期保存する場合、香料、風味などの保香性の他、酸素バリア性が必要となる。この液体食品は、カートンの器壁を通して酸素が貫通し、そのためにそれらの栄養学的価値を失なってしまう。カートンへの酸素の浸入を低減して、ビタミンCのような栄養素の劣化を最小にするため、ラミネート(積層体)材料にはガスバリア性層を追加することが通常である。
上述のように、中身食品の品質を維持するためには、中身製品の芳香、風味などが包装材料を透過して外部に飛散することを防止する、又はその芳香、風味などを、中身製品と接触する包装材料が吸収することを防止する、若しくは、包装材料から異臭物などが中身製品に染み出しその芳香、風味など阻害することを防止する保香性と、中身製品の品質を阻害する気体(酸素ガスなど)が包装容器の積層材料器壁などを透過して中身製品を保護するガスバリア性が包装材料に必要になり、保香性及びガスバリア性を十分に具える包装材料が好ましい。
包装材料にガスバリア性を付与するガスバリア材としては、例えば、アルミニウム箔、EVOH(エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物、エチレンビニルアルコール)、またはPVOH(ポリビニルアルコール)、無機酸化物の蒸着層などの優れた酸素ガス遮断性を持つ材料が既知である。
保香性を含むバリア性を、包装材料若しくはフィルムに付与するために、包装材料若しくはフィルムにポリアミド、いわゆる、ナイロンを積層する。
保香性を含むバリア性を、包装材料若しくはフィルムに付与するために、包装材料若しくはフィルムにポリアミド、いわゆる、ナイロンを積層する。
密封された容器内部の酸素を除去するために、アスコルビン酸、没食子酸、還元鉄などの酸化しやすい物質を有効成分とする薬剤を気体透過性の小袋で包装したいわゆる脱酸素剤が使用されている。その他、アスコルビン酸や鉄を容器樹脂層に添加し、容器中の酸素を吸収し除去する容器が提案されている(特許文献1、3)。酸素欠陥を有する二酸化チタンを有効成分とする品質保持剤が提案されている(特許文献2)。
特開平7−187255号公報
特開平11−12115号公報
特開平6−190960号公報
鉄系の脱酸素剤では電子レンジのマイクロ波により高温になる危険性があり、電子レンジに対応できず、異物検査の金属探知機に反応する恐れがあり、アスコルビン酸などの脱酸素剤では酸素を吸収するためには水分が必要であり、レトルト処理などの熱処理や樹脂とのブレンド工程に於ける加熱によっても酸素吸収能が低下することもある。また、包装材料や容器が製造されるタイミングと酸素吸収を発揮すべきタイミング(容器に内容物が充填されたタイミング)とが異なる場合、例えば、酸素吸収性包装材料が製造された後に倉庫に保管されて容器が成形され内容物が充填される場合、その間に、酸素吸収能力が低下する恐れがある。
この発明では、上記の不都合を解消し、雰囲気条件に影響を受けず内容物の酸素劣化による変質および味覚低下を防止し、酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させることができ、材料製造過程での酸素吸収能の劣化が少ない、包装用積層材料と容器とを提供する。
この発明の包装用積層材料は、酸素欠陥を有する希土類金属酸化物0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層を有することを特徴とする。
この発明の好ましい態様において、希土類金属酸化物が、酸化セリウムである。
この発明の好ましい態様において、酸素バリア樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分/完全けん化物である。
この発明の好ましい態様において、脱酸素層が、水透過性熱可塑性樹脂マトリックスと、マトリックスに包まれた脱酸素組成物との海島構造を有する。
この発明の水性液体用包装容器は、酸素欠陥を有する希土類金属酸化物0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層の最内層を有することを特徴とする。
この発明の好ましい態様の容器において、脱酸素組成物が酸素欠陥を有する酸化セリウム0.1重量部〜5重量部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物100重量部とからなる。
上記構成を有するこの発明は、以下の様に作用機能し、効果を奏する。
この発明の包装用積層材料は、酸素欠陥を有する希土類金属酸化物、好ましい態様は、酸化セリウム0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層を有する。
酸素欠陥を有する酸化セリウム脱酸素剤は、次の化学式のように調製され酸素吸収機能を発揮する:
水素で還元すると酸素欠損を持った酸化セリウムとなる。
CeO2+xH2→CeO2−x+xH2O(↑)
これを包装内へ封入し、包装内部の酸素を吸収する。
CeO2−x+x/2O2→CeO2
この発明の包装用積層材料は、酸素欠陥を有する希土類金属酸化物、好ましい態様は、酸化セリウム0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層を有する。
酸素欠陥を有する酸化セリウム脱酸素剤は、次の化学式のように調製され酸素吸収機能を発揮する:
水素で還元すると酸素欠損を持った酸化セリウムとなる。
CeO2+xH2→CeO2−x+xH2O(↑)
これを包装内へ封入し、包装内部の酸素を吸収する。
CeO2−x+x/2O2→CeO2
一方、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂は、希土類金属酸化物に比べて多量であり、従って、脱酸素組成物中では、希土類金属酸化物を覆っており、酸素が希土類金属酸化物に到達せずその酸素吸収能が発揮されない。この発明における酸素バリア樹脂は水分又は水によってガスバリア性能が劣化する。脱酸素組成物が水分(水性内容物の水分)に接触するとき、すなわち、容器に内容物が充填されたとき、酸素バリア樹脂がガスバリア性が低下し、酸素が希土類金属酸化物に到達しその酸素吸収能が発揮する。酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させることができる。
この発明の好ましい態様において、希土類金属酸化物が、酸化セリウムである。
酸化セリウムは、鉄やアスコルビン酸などと異なり、雰囲気条件に影響を受けず内容物の酸素劣化による変質および味覚低下を防止することができる。また、アスコルビン酸などの有機物と異なり熱に強く材料製造過程での酸素吸収能の劣化が少ない、
酸化セリウムは、鉄やアスコルビン酸などと異なり、雰囲気条件に影響を受けず内容物の酸素劣化による変質および味覚低下を防止することができる。また、アスコルビン酸などの有機物と異なり熱に強く材料製造過程での酸素吸収能の劣化が少ない、
この発明の好ましい態様において、酸素バリア樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分/完全けん化物である。
EVOHは、顕著に水分又は水によってガスバリア性が劣化し、容器に内容物が充填されたとき、ガスバリア性を低下させ、酸素を希土類金属酸化物に到達させてその酸素吸収能を発揮させる。酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させる。
EVOHは、顕著に水分又は水によってガスバリア性が劣化し、容器に内容物が充填されたとき、ガスバリア性を低下させ、酸素を希土類金属酸化物に到達させてその酸素吸収能を発揮させる。酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させる。
この発明の好ましい態様において、脱酸素層が、水透過性熱可塑性樹脂マトリックスと、マトリックスに包まれた脱酸素組成物との海島構造を有する。
酸素バリア樹脂は、希土類金属酸化物に比べて多量であり、従って、脱酸素組成物中では、希土類金属酸化物を覆っており、酸素が希土類金属酸化物に到達せずその酸素吸収能が発揮されない。
酸素バリア樹脂は、希土類金属酸化物に比べて多量であり、従って、脱酸素組成物中では、希土類金属酸化物を覆っており、酸素が希土類金属酸化物に到達せずその酸素吸収能が発揮されない。
この発明の水性液体用包装容器は、酸素欠陥を有する希土類金属酸化物0.05重量部〜10重量部、好ましくは、0.1重量部〜5重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層の最内層を有する。
雰囲気条件に影響を受けず内容物の酸素劣化による変質および味覚低下を防止し、酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させることができ、材料製造過程での酸素吸収能の劣化が少なくすることができる。
雰囲気条件に影響を受けず内容物の酸素劣化による変質および味覚低下を防止し、酸素吸収能を必要なタイミングで発揮させることができ、材料製造過程での酸素吸収能の劣化が少なくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明における酸素欠陥を有する希土類金属酸化物は無酸素雰囲気中で加熱したり、紫外線を照射する事により得られるもので、製法については特に制限されるものではない。
本発明における酸素欠陥を有する希土類金属酸化物は無酸素雰囲気中で加熱したり、紫外線を照射する事により得られるもので、製法については特に制限されるものではない。
酸素欠陥を有する希土類金属酸化物としては、酸化セリウムがある。希土類金属酸化物の他に、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄などがも挙げられる。二酸化チタンであれば、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型などの結晶系が、酸化亜鉛であればウルツ鉱型が、酸化セリウムであれば酸化ランタン型あるいは螢石型などの結晶系が挙げられる。
形状については、例えば粒状、球状、板状、円柱状、円筒状、粉末状、顆粒状などであって良いが、表面積が大きく、酸素吸収速度の大きな顆粒状や粉末状のものがより好ましい。樹脂への分散性などを考慮すると、10nmから10μm程度が好ましい。
酸素欠陥を有する希土類金属酸化物の含有率は、樹脂に対して希土類金属酸化物0.05重量部〜10重量部、好ましくは、0.1重量部〜5重量部が好ましい。
これより少ないと十分な酸素吸収能力を得ることが出来ず、またこれより多いと添加樹脂層が脆くなってしまい、容器としての強度を維持できない可能性が有る。さらに、酸素欠陥を形成する無機化合物の酸素欠陥の割合は、化合物中の酸素原子の数の0.01%から25%の酸素が離脱したものが好ましい。酸素欠陥の割合がこれより低いと、化合物1mol当り1ml以下となってしまい十分な酸素吸収能力が得られず、これより大きいと、酸素吸収能力が低下するという現象が生じるため好ましくない。
酸素欠陥を有する希土類金属酸化物の含有率は、樹脂に対して希土類金属酸化物0.05重量部〜10重量部、好ましくは、0.1重量部〜5重量部が好ましい。
これより少ないと十分な酸素吸収能力を得ることが出来ず、またこれより多いと添加樹脂層が脆くなってしまい、容器としての強度を維持できない可能性が有る。さらに、酸素欠陥を形成する無機化合物の酸素欠陥の割合は、化合物中の酸素原子の数の0.01%から25%の酸素が離脱したものが好ましい。酸素欠陥の割合がこれより低いと、化合物1mol当り1ml以下となってしまい十分な酸素吸収能力が得られず、これより大きいと、酸素吸収能力が低下するという現象が生じるため好ましくない。
還元処理を施した化合物を配合する酸素バリア樹脂としては、EVOH(エチレンビニルアルコール)、PVOH(ポリビニルアルコール)、メタキシレンジアミンとアジピン酸との縮合重合体(ナイロン-MXD6)又はそのブレンドポリマーである。
これらの酸素吸収能を有する樹脂組成物の製造方法としては、最終製品の成形方法および必要とされる酸素吸収能により設定した各種所定配合量の材料を、リボンミキサー、タンブラーミキサー、ヘンシェルミキサーなどを用いてドライブレンドしたもの、あるいはあらかじめ混練機に搭載されている各フィーダーを用いて所定量配合したものを、単軸押出機、二軸押出機などの押出機、バンバリーミキサーなどの混練機を用いて、混練することで得られる。
上記で得られた酸素吸収能を有する樹脂組成物の成形方法としては押出ラミネーション成形などがあり、単膜あるいは多層体とすることが可能である。得られたフィルムをドライラミネーションやウエットラミネーション、ノンソルベントラミネーションにより積層体を得ることも可能である。
脱酸素組成物を含む脱酸素層は、脱酸素組成物以外に、その用途に応じて、種々の樹脂、化合物を添加、混合できる。
例えば、最内層とする場合、高圧法による低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて得られたポリエチレンなどをブレンドしヒートシール可能な最内層とすることができ、層数を減らすことができる。
脱酸素組成物を含む脱酸素層は、脱酸素組成物以外に、その用途に応じて、種々の樹脂、化合物を添加、混合できる。
例えば、最内層とする場合、高圧法による低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて得られたポリエチレンなどをブレンドしヒートシール可能な最内層とすることができ、層数を減らすことができる。
以下に、実施例を説明する。
水素で還元すると酸素欠損を持った酸化セリウムを、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)に混練機でドライブレンドして脱酸素組成物を調製した。
その配合比は、酸素欠陥を有する酸化セリウム1重量部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物100重量部とからなる。
水素で還元すると酸素欠損を持った酸化セリウムを、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)に混練機でドライブレンドして脱酸素組成物を調製した。
その配合比は、酸素欠陥を有する酸化セリウム1重量部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物100重量部とからなる。
[試験例]
200ml容量相当な上記脱酸素組成物を、パウチに少量な水と共に入れ、23°Cの雰囲気下で、0日間、10日間、100日間、200日間の保存期間でパウチ上部にある酸素濃度を測定した。
そん結果、酸素濃度(index、%)は、それぞれ、100%、99%、96%、95%であった。この結果から、脱酸素組成物が水分に接触するとき、酸素バリア樹脂がガスバリア性が低下し、酸素が希土類金属酸化物に到達しその酸素吸収能が発揮したことがわかる。
200ml容量相当な上記脱酸素組成物を、パウチに少量な水と共に入れ、23°Cの雰囲気下で、0日間、10日間、100日間、200日間の保存期間でパウチ上部にある酸素濃度を測定した。
そん結果、酸素濃度(index、%)は、それぞれ、100%、99%、96%、95%であった。この結果から、脱酸素組成物が水分に接触するとき、酸素バリア樹脂がガスバリア性が低下し、酸素が希土類金属酸化物に到達しその酸素吸収能が発揮したことがわかる。
[参考例]
参考例として、パウチに少量な水を入れなかったこと以外、上記試験例と同様に、評価した。
そん結果、酸素濃度(index、%)は、それぞれ、100%、100%、99%、99%であった。この結果から、脱酸素組成物が酸素バリア性を維持し、酸素が希土類金属酸化物に到達せずその酸素吸収能が発揮できなかったことがわかる。
参考例として、パウチに少量な水を入れなかったこと以外、上記試験例と同様に、評価した。
そん結果、酸素濃度(index、%)は、それぞれ、100%、100%、99%、99%であった。この結果から、脱酸素組成物が酸素バリア性を維持し、酸素が希土類金属酸化物に到達せずその酸素吸収能が発揮できなかったことがわかる。
なお、本発明は該実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
この発明は、食品などを包装する積層材料の製造に適用することができる。
Claims (6)
- 酸素欠陥を有する希土類金属酸化物0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層を有することを特徴とする包装用積層材料。
- 前記希土類金属酸化物が、酸化セリウムである、請求項1記載の包装用積層材料。
- 前記酸素バリア樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分/完全けん化物である、請求項1記載の包装用積層材料。
- 前記脱酸素層が、水透過性熱可塑性樹脂マトリックスと、マトリックスに包まれた前記脱酸素組成物との海島構造を有する、請求項1記載の包装用積層材料。
- 酸素欠陥を有する希土類金属酸化物0.05重量部〜10重量部と、水分又は水劣化性の酸素バリア樹脂100重量部とからなる脱酸素組成物を含む脱酸素層の最内層を有することを特徴とする水性液体用包装容器。
- 前記脱酸素組成物が酸素欠陥を有する酸化セリウム0.1重量部〜5重量部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物100重量部とからなる、請求項5記載の包装容器。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113871687A (zh) * | 2021-09-26 | 2021-12-31 | 蜂巢能源科技有限公司 | 一种低产气电池及制备方法 |
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JPH04191039A (ja) * | 1990-11-27 | 1992-07-09 | Kyoraku Co Ltd | 包装体 |
JP2005105194A (ja) * | 2003-10-01 | 2005-04-21 | Toppan Printing Co Ltd | 酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いた積層体、包装体 |
JP2007185653A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-07-26 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 脱酸素剤及びその製造方法 |
-
2007
- 2007-12-02 JP JP2007311846A patent/JP2009132441A/ja not_active Withdrawn
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