JP2009132091A - ガスバリア性フィルム - Google Patents

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潤一 中村
Yasunori Tsujino
恭範 辻野
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愛 松本
Shinpei Sato
信平 佐藤
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Abstract

【課題】薄く、透明性、柔軟性に優れ、機械部品、電気・電子部品、自動車部品、土木建築材料、包装材料等として有用なガスバリア性フィルムを提供する。
【解決手段】無機材料から構成される層と有機材料から構成される層とが積層してなるガスバリア性フィルムであって、該ガスバリア性フィルムは、耐曲げ角度が10mm未満であるガスバリア性フィルム、及び、ガスバリア性フィルムと、レンズとを備えるレンズユニット。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガスバリア性フィルムに関する。より詳しくは、レンズユニット等の光学用途やオプトデバイス用途に有用であり、その他、表示デバイス用途、機械部品、電気・電子部品、包装用材料等として用いることができるガスバリア性フィルムに関する。
ガスバリア性フィルムは、例えば、機械部品、電気・電子部品、自動車部品、土木建築材料等として有用であり、また、各種気体を遮断し、飲食品、医薬品、化学薬品、日用雑貨品等の種々の物品を包装する材料としても好適に用いられるものである。近年、光学部材等においては、例えば、デジタルカメラモジュールは携帯電話に搭載されるなど小型化が進み、光学部材の小型化が一層求められている。それにともなって、デジタルカメラモジュール等に用いられる赤外線をカットするフィルターや、レンズ等を有するレンズユニットの小型化が望まれるところである。例えば、カメラモジュールにおいては、赤外線をカットするフィルターや、レンズ等を有するレンズユニットにおいて、可視光を透過させて各種の機能を発揮するだけでなく、薄くて軽いフィルターやレンズ等が求められていた。
光学用途に用いられる材料としては、ガラス等の無機材料が主に用いられてきたが、製品の軽量化、小型化にともなって、有機樹脂が検討されている。例えば、メガネ、コンタクトレンズ、カメラ用光学レンズ等、各種光学用途に応用可能なエポキシアクリレート樹脂に関し、特定の構造を有するエポキシアクリレート樹脂を、熱硬化させてなるエポキシアクリレート樹脂系成形材料が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、ガスバリア性を充分なものとし、耐熱性等の機能を更に優れたものとする工夫の余地があった。
また無機ガラスの代替として、シリコーン樹脂組成物が検討されている。例えば、レンズ、光ディスク、光ファイバー、及びフラットパネルディスプレイ基板等の光学用途や各種輸送機械や住宅等の窓材に適用可能なシリコーン樹脂組成物に関し、構造単位中に篭型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂であって、ポリオルガノシルセスキオキサンのシロキシ基(SiO−)の少なくとも一部に、トリオルガノシリル基が結合しているシリコーン樹脂に対し、不飽和基を少なくとも1個含み、前記シリコーン樹脂とラジカル共重合が可能な非脂環式不飽和化合物を、シリコーン樹脂:非脂環式不飽和化合物:脂環式不飽和化合物の重量割合が、5〜80:0〜80:10〜50となる割合で配合したことを特徴とするシリコーン樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。また、構造単位中に篭型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするポリオルガノシルセスキオキサンであって、ポリオルガノシルセスキオキサンのシロキシ基(SiO−)の少なくとも一部に、トリオルガノシリル基が結合しているシリコーン樹脂と、分子中に不飽和基を少なくとも1個含み、前記シリコーン樹脂とラジカル共重合が可能な不飽和化合物を、1:99〜99:1の重量割合で配合したことを特徴とするシリコーン樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、これらにおいては、ガスバリア性だけでなく、樹脂組成物の柔軟性を充分なものとする点において工夫の余地があった。
特許第2891557号公報(第1−2頁) 特開2004−123936号公報(第1−2頁) 特開2003−137944号公報(第1−2頁)
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、軽量化、小型化が可能であり、透明性、柔軟性、取り扱い性に優れ、機械部品、電気・電子部品、自動車部品、土木建築材料、包装材料等として有用な厚みの薄いガスバリア性フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者は、ガスバリア性フィルムについて種々検討したところ、薄い無機層を有機層で積層させる構造とすると、厚いと柔軟性がなく、薄いと割れやすく、重いといった無機層の性質、及び、耐熱性、ガスバリア性が充分でなく、線膨張係数が大きいといった有機層の性質が充分に克服され、高い透明性、優れたガスバリア性、耐熱性及び寸法安定性といった無機層に由来する特性と、軽量で、成形性や柔軟性に優れるといった有機層に由来する特性が充分に発揮されることを見いだした。通常は、有機膜は線膨張係数が大きく、有機・無機の複合化を行っても線膨張係数を小さくするのは困難であるが、有機層/無機層を積層させることで線膨張係数の違いを緩和することができることも見いだした。例えば、有機フィルム上では無機酸化物を高温で蒸着する場合に生じる変形を抑制し、蒸着後に低温に戻してもガスバリア性フィルムと蒸着した無機酸化物とがカールすることなく、好適なフィルムを得ることができ、取り扱い性に優れるフィルムとすることができる。また、無機層の厚みや柔軟性を特定のものとすることより、薄い無機層が柔軟性あるものとなり、優れたガスバリア性を発揮するとともに、フレキシブルなガスバリア性フィルムとなり、種々の用途に好適に用いることができるものとすることができる。また、無機層の透過率を特定のものとすることより、透明性に優れたフィルムとすることができることも見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到した。更に、無機層が有機層で保護され、薄い無機材料の破断を有機材料で抑制・保護するとともに、壊れた際の無機層の飛散を防止し、光学用途やオプトデバイス用途、表示デバイス用途、機械部品、電気・電子部品、包装用材料等の様々な用途に好適に適用することができることも見いだし、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、無機材料から構成される層と有機材料から構成される層とが積層してなるガスバリア性フィルムであって、上記ガスバリア性フィルムは、耐曲げ角度が10mm未満であるガスバリア性フィルムである。
本発明はまた、ガスバリア性フィルムと、レンズとを備えるレンズユニットでもある。
以下に本発明を詳述する。
本発明のガスバリア性フィルムは、無機材料から構成される層(無機層とも言う。)と有機材料から構成される層(有機層とも言う。)とが積層してなるものである。このような積層構造とすることで、ガスバリア性に優れるものとし、薄い無機材料(無機層)を有機材料(有機層)で保護し、無機層の破断を抑制するとともに、ガスバリア性フィルムが壊れた際に、無機物の飛散を防止することができる。また、有機フィルム上では無機酸化物を高温で蒸着等すると低温に戻った時にカールしてしまうが、有機材料/無機材料を積層させることで線膨張係数の違いを緩和でき、蒸着を行っても形状変化が実質的にないガスバリア性フィルムとすることができる。
上記ガスバリア性フィルムはまた、耐曲げ角度が10mm未満である。このような耐曲げ強度を有することにより、無機層がフレキシブルとなり種々の用途に好適に用いることができる。例えば、無機層としてガラス膜を用いた場合、ガラス膜は空気等のガスを通さないが、膜が厚いと柔軟性がなく、薄いと割れやすいという特徴を持つ。しかし、上記のような厚みにすることにより、柔軟性に富み、ガスを通さないフィルターとすることができる。耐曲げ角度としてより好ましくは、8.5mm以下であり、更に好ましくは、8.0mm以下である。
上記ガスバリア性フィルムは、厚みが100μm以下であることが好ましい。例えば、100μm以下とすることで、この要件を満たすこととなる。また、厚みを100μm以下とすることにより、軽量化、小型化に有利であるという利点がある。特に、光学部材等の光学用途においては、他の光学部材と同様にガスバリア性フィルムも軽量化、小型化が強く求められており、従来用いられてきたガラス板(厚みが200μm程度)では、これらの要求を満たすことはできなかった。例えば、ガラスからなるガスバリア材料を150μm以下まで薄膜化すると、強度や柔軟性が充分ではなく、運搬中に破損したり、成形時や機器への組み込み時、多層化や機能性の付与を行うための後工程中に割れ等が生じ、極度に作業性が悪くなったりする等の問題があった。一方、本発明のガスバリア性フィルムでは、150μm以下、具体的には、100μm以下であっても、耐曲げ角度が10mm未満であり、柔軟性があることから割れや破損を充分に防ぎ、作業性に優れるガスバリア性フィルムとすることができる。
厚みが100μmを超えると、上述のようなフィルムとして好適に用いることができなくなるおそれがあり、柔軟性が損なわれ、ガスバリア性フィルムとして好適に用いることができないおそれがある。下限としては、1μmであることが好ましい。上限としてより好ましくは、80μmであり、更に好ましくは、50μm以下である。ガスバリア性フィルムの厚みとして好ましくは、1〜100μmであり、より好ましくは、10〜80μmである。厚みがこのような範囲の場合、無機層(特に無機層として薄型ガラスを用いた場合)の強度が充分でなく、無機層単独ではガスバリア性フィルムとしての実用が困難であることが多いが、本発明のガスバリア性フィルムは、無機層と有機層とを積層させることにより、有機層が無機層の補強材として働き、フィルムとして充分な強度を有することとなり、種々の用途に好適に用いることができる。
上記無機層は、透過率80%以上の無機材料で構成されたものであることが好ましい。透過率80%未満であると、光学用途に好適に用いることができなくなるおそれがある。上記透過率として、より好ましくは、85%以上であり、更に好ましくは、90%以上である。なお、上記透過率は、350〜700nmの透過率をいう。
上記無機層を構成する無機材料としては、高い透過率と低線膨張係数を有することからガラス等が好適である。より好ましくは、ガラスである。
上記有機材料から構成される層は、無機材料から構成される層の50%以下の厚みであることが好ましい。無機層の厚み100%に対して有機層の厚みを50%以下とすることにより、無機槽の耐熱性、低線膨張係数を充分に発揮できる利点がある。より好ましくは、40%以下であり、更に好ましくは、35%以下であり、特に好ましくは、33.3%以下である。なお、下限としては、10%以上であることが好ましい。このような厚さの有機層とすることにより、無機層を充分保護し、無機層の破断を抑制し、ガスバリア性フィルムが壊れた場合でも、無機物の飛散を防止することができる。また、ガスバリア性は無機層(無機材料の薄膜)を積層することで達成され、ガスを通すという有機層の欠点が克服されることとなる。
上記有機材料から構成される層は、耐熱性有機材料から構成されたものであることが好ましい。耐熱性有機材料とは、250℃で3min保持したときに、形状変化がないものをいう。耐熱性がない場合は、上記条件で保持した場合に、有機層が溶解し形状を保てず、形状が変化して、例えば、レンズユニットに実装することができなくなるおそれがある。
なお、250℃・3minで形状を保持しているとは、フィルムをレンズユニット等に実装する際の耐熱性が充分であることを示す。上記耐熱性がないと、カメラモジュール等に自動実装化ができなくなり、実装コストが充分には低減できず、種々の用途に好適に用いることができないおそれがある。
上記有機材料としては、(1)フッ素化芳香族ポリマー、(2)多環芳香族ポリマー、(3)ポリイミド樹脂、(4)含フッ素高分子化合物及び(5)エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含むことが好ましい。このように、上記有機層は、フッ素化芳香族ポリマー、多環芳香族ポリマー、ポリイミド樹脂、含フッ素高分子化合物及びエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含むガスバリア性フィルムもまた、本発明の好ましい形態の一つである。
上記(1)〜(6)としては、下記の化合物が特に好ましい。
(1)フッ素化芳香族ポリマーとしては、下記式(1−1)、(1−2):
Figure 2009132091
(上記一般式(1−1)中、Rは炭素数1〜150の芳香族環を有する2価の有機鎖を表す。また、Zは2価の鎖又は直接結合を表す。x及びyは0以上の整数であり、x+y=1〜8を満たし、同一又は異なって芳香族環に結合しているフッ素原子の数を表す。nは、重合度を表わし、2〜5000の範囲内が好ましく、5〜500の範囲内がさらに好ましい。
上記一般式(1−2)中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数6〜20のアリールアミノ基又は炭素数6〜20のアリールチオ基を表す。Rは、炭素数1〜150の芳香族環を有する2価の有機鎖を表す。zは、芳香族環に結合しているフッ素原子の数であり、1又は2である。nは、重合度を表わし、2〜5000の範囲内が好ましく、5〜500の範囲内がさらに好ましい。)で表されるポリエーテルケトン、特にフッ素化ポリエーテルケトン(FPEK)が好ましい。
(2)多環芳香族ポリマーとしては、下記式(2):
Figure 2009132091
(式中、nは、繰り返し数を表し、2〜10000の整数である。)で表されるポリエチレンナフタレート(PEN)。具体的には、帝人デュポンフィルム社(テオネックスQ83)、25μm、融点269℃、透過率76.1%が好ましい。
(3)ポリイミド樹脂としては、下記式(3):
Figure 2009132091
(式中、nは0〜4の整数、pは0又は1であり、n+pは1〜5の整数である。)で表されるポリイミド樹脂、具体的には、三菱ガス化学社製、ネオプリムL−3430 50μm、透過率(500nm)88.1%が好ましい。
(4)含フッ素高分子化合物としては、下記式(4):
Figure 2009132091
で表される4,4’−ヘキサフルオロプロピリデンビスフタル酸二無水物(FPA)と2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル(TFDB)とを反応させて得られるフッ素化ポリイミドフィルム(FLUPI)、透過率(500nm)89.8%(膜厚50nm)が好ましい。または、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなるダイキン社製 ネオフロンTMフィルムPFA、50μm、透過率(500nm)92.8%、ニチアス社製 ナフロンPFAシート,T/♯9000−PFA(特に、ダイキン社製ネオフロンTMフィルムPFA、50μmが好ましい)が好ましい。
(5)エポキシ樹脂としては、熱硬化性エポキシ樹脂組成物、光硬化性エポキシ樹脂組成物が好ましい。具体的には、大阪ガスケミカル社製フルオレンエポキシ(オンコートEX−1)、ジャパンエポキシレジン社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828EL)、ジャパンエポキシレジン社製水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコートYX8000)、ダイセル工業社製脂環式液状エポキシ樹脂(セロキサイド2021)が好ましい。
エポキシ樹脂は、可とう性を有する成分(可とう性成分)を含むことが好適である。具体的には、ジャパンエポキシレジン社製YED−216D、ジャパンエポキシレジン社製YL−7217、ジャパンエポキシレジン社製YL−7170、ダイセル工業社製EHPE−3150、ダイセル工業社製セロキサイド2081が好ましい。
有機層を構成する材料の(1)〜(5)の詳細については、後に説明する。
上記ガスバリア性フィルムは、透過率が80%以上であることが好ましい。透過率80%以上であると、光学用途への展開が広がり好適である。具体的には、透過率80%以上であると、後述する赤外カット層を積層(例えば、蒸着により積層)させて、ガスバリア機能と赤外線を遮蔽する機能とを有するフィルム(赤外カット層蒸着ガスバリア性フィルム)として好適に用いることができる。上記透過率として、より好ましくは、80%以上であり、更に好ましくは、90%以上である。なお、上記透過率は、350〜700nmの透過率をいう。
上記ガスバリア性フィルムは、無機層と有機層とが積層してなるものであり、これらはそれぞれ1層又は2層以上積層されていてもよい。ガスバリア性フィルムの好ましい積層形態としては、無機層と有機層がそれぞれ1層ずつ積層される形態、1層の無機層の上下を2層以上の有機層が挟んでなる形態、1層の有機層の上下を2層以上の無機層が挟んでなる形態、複数の無機層と有機層とが積層されてなる形態等である。なお、複数の有機層又は無機層が積層される場合、それぞれの層を構成する材料は同一でもよく、異なっていてもよい。また、複数の有機層及び無機層が積層される場合、有機層(無機層)が続けて積層されてもよいが、有機層と無機層とが交互に積層される形態が好ましい。
上記ガスバリア性フィルムは、機能性材料から構成される層が積層してなることが好ましい。上記機能性材料から構成される層(機能層)としては、ガスバリア性フィルムに付与する機能によって適宜選択することができ、赤外カット層、紫外線カット層、強靱性を有する層、有機層又は無機層と赤外カット層の中間の熱膨張率を有する層、ガスバリア性フィルムにかかる応力等を吸収するバッファー層(中間層、緩和層)、補強層、親水層、撥水層、反射防止層、位相差層、屈折率調節層、粘着層、導電層、絶縁層、光学補償層等から適宜選択することができる。これらの中でも赤外カット層が好ましい。このように、赤外カット層を有するガスバリア性フィルムもまた、本発明の好ましい形態の一つである。
上記機能層は、上記ガスバリア性フィルムの構成のいずれに積層されてもよく、有機層及び/又は無機層の上及び/又は下に形成させることができる。中でも、ガスバリア性フィルムの最も外側の一方の面又は両方の面を構成する形態が好ましい。このような形態とすることで、機能層の形成が容易となり、機能層の各種機能が充分に発揮され、優れた機能を有するガスバリア性フィルムとすることができる。このように、フィルムの両面に機能性材料から構成される層を持つガスバリア性フィルムもまた、本発明の好ましい形態の一つである。また、このような形態においては、蒸着により機能性材料を積層させる場合には、両面に材料を蒸着させることになることから、蒸着時及び/又は実装時のカールを抑制することができ、種々の用途により好適なガスバリア性フィルムとすることができる。
上記ガスバリア性フィルムにおいて、1種又は2種以上の機能性材料を積層させることができ、1種の機能性材料を1つの層として積層させてもよく、複数の層として積層させてもよい。
上記ガスバリア性フィルムの外側に機能層が積層される形態において、積層される機能層としては、それぞれ異なった機能層を積層させてもよく、同じ機能層を積層させてもよい。上記の中でも好ましくは、(1)両面が赤外カット層である形態、(2)片側が赤外カット層でもう一方が他の機能性材料から構成される層である形態である。これらの中でも、(1)の形態が好ましい。なお、上記材料は、それぞれの機能が最も発揮できる形態に積層されることが好ましい。片方が赤外カット層で、もう一方がその他の機能を有する材料の場合、入射光の入射する側が赤外カット層であることが好ましい。
上記機能層としてIRカット層(赤外カット層)を形成する場合、赤外カット層としては、赤外線の透過率を選択的に低減する機能を有する限り、その構成、形態等は特に限定されない。このような赤外カット層は、低屈折率材料及び高屈折率材料を40〜60層(6μm)程度積層させた構造の多層膜(多層蒸着層、多層蒸着膜とも言う。)であることが好ましい。このような赤外カット層を有するガスバリア性フィルムとしては、赤外カット機能を有することとなり、低屈折率材料と高屈折率材料とを交互に積層させて、IRカット層(赤外カット層)を形成し、赤外領域の波長を選択的に反射させるとともに、入斜光と反射光の位相を半波長ずれるようにして、赤外線の透過率を選択的に低減させることとなる。また、上記赤外カット層は、誘電体層Aと、誘電体層Aが有する屈折率よりも高い屈折率を有する誘電体層Bとを交互に積層した誘電体多層膜からなる赤外カット層(赤外線反射膜ともいう。)であってもよい。このような誘電体多層膜を少なくとも透明基板(ガスバリア性フィルム)の一方の面に有することにより、赤外線を反射する能力に優れた赤外カットフィルターとすることができる。なお、赤外カット層は、単層構造であっても多層構造であってもよく、ガスバリア性フィルムの片面又は両面にあってもよい。赤外カット層については、後に詳述する。
上記ガスバリア性フィルムは、赤外カット用、光学用途、機械部品、電気・電子部品、自動車部品、土木建築材料、各種気体を遮断し、飲食品、医薬品、化学薬品、日用雑貨品等の種々の物品を包装する材料等の種々の用途に好適に用いることができる。これらの中でも赤外カット用、光学用に用いられることが好ましい。このような用途においては、薄さ、透明性、耐熱性、機能性が要求されるが、上述のような構成とすることにより、これらの全てをみたすことができるガスバリア性フィルムとすることができる。このように、赤外カット用又は光学用に用いられるガスバリア性フィルムもまた、本発明の好ましい形態の一つである。
本発明はまた、上記ガスバリア性フィルムと、レンズとを備えるレンズユニットでもある。
上記ガスバリア性フィルムとしては、赤外カット用又は光学用に用いられるものであることが好ましい。すなわち、レンズと(赤外カット、光学)フィルターを持つレンズユニットが好適である。
上述したガスバリア性フィルムを用いることにより、光路長が短くなり、レンズユニットを小さく、ユニットの厚みを薄くすることができ、カメラモジュール等の種々の用途において好適に用いることができる。レンズユニットの厚さとしては、ガスバリア性フィルムがない場合を100とすると、120以下であることが好ましい。より好ましくは、110以下であり、更に好ましくは、105以下である。
上記レンズユニットにおいて、レンズは、耐リフロー性を有するもの(リフローレンズ)であることが好ましい。また、ガスバリア性フィルムは上述したいずれであってもよいが、耐リフロー性を有するものであることが好ましい。このように、レンズユニットを構成するガスバリア性フィルム及びレンズが、耐リフロー性を有するものである形態は、本発明の好ましい形態の一つである。ガスバリア性フィルム及びレンズの両方が、充分な耐熱性を有することにより、自動実装化が可能となり、実装コストが充分に低減され、カメラモジュール等の光学用途に好適に用いることができる。
上記レンズは、アッベ数が45以上であることが好ましい。アッベ数を45以上とすることにより、光の分散が小さくなり、解像度があがり、光学特性に優れたものとすることができる。45未満であると、例えば、にじみがみられるおそれがあり、充分な光学特性を発揮せず、レンズユニットに好適な材料とはならないおそれがある。上記アッベ数として、より好ましくは、50以上であり、更に好ましくは、55以上である。
上記レンズユニットにおいて、レンズは1枚であってもよく、2枚以上であってもよい。1枚である場合、レンズのアッベ数としては、45以上であることが好ましいが、2枚以上である場合、少なくとも1枚のレンズがアッベ数が45以上であればよく、その他のレンズはアッベ数は45未満であってもよい。アッベ数が45以上のレンズとアッベ数が45未満のレンズとを組み合わせる場合において、アッベ数が50以上のレンズとアッベ数が40以下のレンズとを組み合わせる形態がより好ましい。アッベ数が50以上のレンズとアッベ数が40以下のレンズとを組み合わせることにより、解像度が向上し、レンズユニットに求められる特性を満足するという利点がある。このように、上記レンズユニットは、アッベ数が50以上のレンズとアッベ数が40以下のレンズとを有する形態もまた、本発明の好ましい形態の一つである。上記レンズのアッベ数の組み合わせとしてより好ましくは、55以上と35以下である。
上記レンズは、厚みが1mm未満であることが好ましい。レンズの厚み(像を写す領域の最大厚み)を1mm未満とすることにより、厚みが100μm未満のガスバリア性フィルムを用いることとあいまって、光路長を短くすることができ、レンズユニットをより小さくすることができる。レンズの厚みとしてより好ましくは、800μm未満であり、更に好ましくは、500μm未満である。
上記レンズを構成する材料としては、耐熱材質であり、耐リフロー性を有するものであることが好ましい。具体的には、有機材料、無機材料、有機・無機複合材料のいずれであってもよく、これらは1種又は2種以上を用いてもよい。有機材料としては、有機樹脂が好ましく、熱硬化性樹脂組成物がより好ましい。無機材料としては、ガラス等が好ましい。有機・無機複合材料としては、有機無機複合樹脂組成物が好ましい。これらの中でもより好ましくは、有機無機複合樹脂組成物である。
上記有機無機複合樹脂組成物としては、有機樹脂と無機微粒子とを含むものであることが好適である。有機樹脂としては、アッベ数が45以上のものである形態、熱硬化性樹脂である形態、脂環式エポキシ化合物を必須として含む形態、分子量が700以上のものである形態が好ましい。無機微粒子としては、湿式法により得られたものである形態、平均粒径が400nm以下のものである形態、溶液中に分散させたときの25℃におけるpHが3.4〜11のものである形態が好ましい。有機無機複合樹脂組成物としては、不飽和結合が10質量%以下である形態、可とう性成分を含む形態が好ましい。
上記レンズユニットとしては、上記ガスバリア性フィルムと2枚以上のレンズとを備え、該レンズは、厚みが1mm未満の耐リフロー性レンズであり、アッベ数55以上と、アッベ数35以下の組み合わせであることが好ましい。また、上記レンズユニットの厚みとしては、50mm以下であることが好ましい。このような厚みとすることにより、カメラモジュール等の種々の光学部材に好適に用いることができる。レンズユニットの厚みとしてより好ましくは、30mm以下であり、更に好ましくは、10mm以下である。
上記レンズユニットにおいては、本発明の作用効果を発揮する限り特に限定されず、上記以外の構成を備えていてもよい。
以下、本発明の有機層として好適に用いることができる、(1)フッ素化芳香族ポリマー、(2)多環芳香族ポリマー、(3)ポリイミド樹脂、(4)含フッ素高分子化合物及び(5)エポキシ樹脂について、説明する。
(1)フッ素化芳香族ポリマー
上記フッ素化芳香族ポリマーとしては、少なくとも1つ以上のフッ素基を有する芳香族環と、エーテル結合、ケトン結合、スルホン結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合の群より選ばれた少なくとも1つの結合を含む繰り返し単位により構成された重合体等が挙げられ、具体的には、例えば、フッ素原子を有するポリイミド、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドエーテル、ポリアミド、ポリエーテルニトリル、ポリエステル等が挙げられる。
本発明の組成物は、これらのフッ素化芳香族ポリマーの1種を含有するものであってもよく、2種以上を含有するものであってもよい。
本発明のフッ素化芳香族ポリマーとしては、上記したものの中でも、少なくとも1つ以上のフッ素基を有する芳香族環と、エーテル結合を含む繰り返し単位を必須部位として有する重合体であることが好ましく、下記一般式(1−1)又は(1−2)で表される繰り返し単位を含むフッ素原子を有するポリアリールエーテルであることがより好ましい。なお、一般式(1−1)又は(1−2)で表される繰り返し単位は、同一でも異なっていてもよく、ブロック状、ランダム状等の何れの形態であってもよい。
Figure 2009132091
上記一般式(1−1)中、Rは炭素数1〜150の芳香族環を有する2価の有機鎖を表す。また、Zは2価の鎖又は直接結合を表す。x及びyは0以上の整数であり、x+y=1〜8を満たし、同一又は異なって芳香族環に結合しているフッ素原子の数を表す。nは、重合度を表わし、2〜5000の範囲内が好ましく、5〜500の範囲内がさらに好ましい。
上記一般式(1−2)中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数6〜20のアリールアミノ基又は炭素数6〜20のアリールチオ基を表す。Rは、炭素数1〜150の芳香族環を有する2価の有機鎖を表す。zは、芳香族環に結合しているフッ素原子の数であり、1又は2である。nは、重合度を表わし、2〜5000の範囲内が好ましく、5〜500の範囲内がさらに好ましい。
上記一般式(1−1)において、x+yは2〜8の範囲内が好ましく、4〜8の範囲内がさらに好ましい。また、エーテル構造部分(−O−R−O−)が芳香族環に結合している位置については、Zに対してパラ位に結合していることが好ましい。
上記一般式(1−1)及び(1−2)において、R及びRは2価の有機鎖であるが、下記の構造式群(5)で表されるいずれか一つ、又は、その組み合わせの有機鎖であることが好ましい。
Figure 2009132091
(式中、Y〜Yは、同一又は異なって水素基又は置換基を表し、該置換基は、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアミノ基、アリールチオ基を表す。)
上記R及びRのより好ましい、具体例としては、下記の構造式群(6)で表される有機鎖が挙げられる。
Figure 2009132091
上記一般式(1−1)において、Zは、2価の鎖又は直接結合していることを表す。2価の鎖としては、例えば、下記構造式群(7)(構造式(7−1)〜(7−13))で表される鎖であることが好ましい。
Figure 2009132091
(式中、Xは、炭素数1〜50の2価の有機鎖である。)
上記Xは、例えば、構造式群(6)で表される有機鎖が挙げられ、その中でもジフェニルエーテル鎖、ビスフェノールA鎖、ビスフェノールF鎖、フルオレン鎖が好ましい。
上記一般式(1−2)中のRにおいて、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基等が好適である。
上記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、フルフリルオキシ基、アリルオキシ基等が好適である。
上記アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基等が好適である。
上記アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、iso−プロピルチオ基等が好適である。
上記アリール基としては、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、o−、m−又はp−トリル基、2,3−又は2,4−キシリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニリル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、ピレニル基等が好適である。
上記アリールオキシ基としては、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、ヒドロキシ安息香酸及びそのエステル類(例えば、メチルエステル、エチルエステル、メトキシエチルエステル、エトキシエチルエステル、フルフリルエステル及びフェニルエステル等)由来の基、ナフトキシ基、o−、m−又はp−メチルフェノキシ基、o−、m−又はp−フェニルフェノキシ基、フェニルエチニルフェノキシ基、クレソチン酸及びそのエステル類由来の基等が好適である。
上記アリールアミノ基としては、アニリノ基、o−、m−又はp−トルイジノ基、1,2−又は1,3−キシリジノ基、o−、m−又はp−メトキシアニリノ基、アントラニル酸及びそのエステル類由来の基等が好適である。
上記アリールチオ基としては、フェニルチオ基、フェニルメタンチオ基、o−、m−又はp−トリルチオ基、チオサリチル酸及びそのエステル類由来の基等が好適である。
上記Rとしては、これらのうち、置換基を有していてもよいアルコキシ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアミノ基が好ましい。ただし、Rには、2重結合若しくは3重結合が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。
上記一般式(1−2)中のRにおける置換基としては、上述のような炭素数1〜12のアルキル基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;シアノ基、ニトロ基、カルボキシエステル基等が好適である。また、これら置換基の水素がハロゲン化されていてもよいし、されていなくてもよい。これらの中でも、好ましくは、ハロゲン原子、水素がハロゲン化されていてもよいし、されていなくてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基及びカルボキシエステル基である。
(2)多環芳香族ポリマー
主骨格として、ナフタレン環、フルオレン環等の2つ以上の連結した芳香環をモノマーユニットに有する化合物であることが好ましい。
上記多環芳香族ポリマーとしては、2つ以上の芳香環が、エーテル結合、ケトン結合、スルホン結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合の群より選ばれた少なくとも1つの結合により連結されているものである。具体的には、ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル(ポリエチレンナフタレート)であることが好適である。このようなポリエチレンナフタレートとしては、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのホモポリマーが好適であるが、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸成分の一部(30モル%未満)を2,7−、1,5−、1,7−その他のナフタレンジカルボン酸の異性体或はテレフタル酸或はイソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等の他の芳香族ジカルボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環属族ジカルボン酸;アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸;p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、ε−オキシカプロン酸等のオキシ酸等の他の二官能性カルボン酸で置き換えてもよい。
更に、エチレングリコール成分の一部を例えばトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン酸等の他の多官能化合物の1種以上で置換して30モル%未満の範囲で共重合させたコポリマーであってもよい。
(3)ポリイミド樹脂
上記ポリイミド樹脂としては、下記式(3):
Figure 2009132091
(式中、nは0〜4の整数、pは0又は1であり、n+pは1〜5の整数である。)で表される繰り返し単位を含むポリイミド樹脂であることが好ましい。
(4)含フッ素高分子化合物
上記含フッ素高分子化合物としては、分子中に少なくとも2つのシクロヘキシル環と2つのフルオロアルキル基を含有する含フッ素脂環式ジアミン又は含フッ素芳香族ジアミンを少なくとも単量体の一部に使用した含フッ素高分子化合物であることが好ましい。
具体的には、下記式(8−1)〜(8−4):
Figure 2009132091
(式中、Rは直鎖、分岐、脂環、芳香環、ヘテロ環から選ばれた一種以上の2価の基であり、部分的にフッ素、酸素、窒素を含有しても良い)で表される繰り返し単位を含む含フッ素脂環式ポリアミド構造又は含フッ素芳香族ポリアミド構造を有する含フッ素高分子化合物、下記式(9−1)〜(9−4):
Figure 2009132091
(式中、R1は直鎖、分岐、脂環、芳香環、ヘテロ環から選ばれた一種以上の4価の基であり、部分的にフッ素、酸素、窒素を含有しても良く、R2は水素、炭素数1〜20の直鎖、分岐状のアルキル基であって、部分的にフッ素、酸素、窒素、不飽和結合、環状構造を含んでも良い。)で表される繰り返し単位を含む含フッ素脂環式ポリアミド酸、含フッ素芳香族ポリアミド酸、又は、これらのエステル体である含フッ素高分子化合物、下記式(10−1)〜(10−4):
Figure 2009132091
(式中、R1は直鎖、分岐、脂環、芳香環、ヘテロ環から選ばれた一種以上の4価の基であり、部分的にフッ素、酸素、窒素を含有しても良い)で表される繰り返し単位を含む含フッ素脂環式ポリイミド又は含フッ素芳香族ポリイミドである含フッ素高分子化合物が好ましい。
上記式(7−4)において更に好ましくは、Rが、下記式(11):
Figure 2009132091
で表される形態である。
また含フッ素高分子化合物の例として、テトラフルオロエチレンを含むものも好ましい。特に、透明性の観点からは、上述したテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ダイキン社製 ネオフロンTMフィルムPFA、50μm、ニチアス社製 ナフロンPFAシート,T/♯9000−PFA、(特に、ダイキン社製ネオフロンTMフィルムPFA、50μmが好ましい)等のPFAフィルムが好ましい。
(5)エポキシ樹脂
(5)エポキシ樹脂としては、熱硬化性エポキシ樹脂組成物、光硬化性エポキシ樹脂組成物が好ましい。
エポキシ樹脂は、可とう性を有する成分(可とう性成分)を含むことが好適である。可とう性成分を含むことにより、一体感のある樹脂組成物とできる。上記可とう性成分としては、(1)有機樹脂成分とは異なる化合物からなる可とう性成分である形態、(2)有機樹脂成分の1種が可とう性成分である形態のいずれも好適に適用することができる。
具体的には、−〔−(CH)n−O−〕m−で表されるオキシアルキレン骨格を有する化合物(nは2以上、mは1以上の整数である。好ましくはnは2〜12、mは1〜1000の整数である。より好ましくはnは3〜6、mは1〜20の整数である)が好ましい。例えば、ジャパンエポキシレジン社製YED−216D、ジャパンエポキシレジン社製YL−7217(オキシアルキレン鎖がオキシブチレンである、エポキシ当量437、液状エポキシ樹脂(10℃以上));高分子量エポキシ樹脂(例えば、水添ビスフェノール(ジャパンエポキシレジン社製、YL−7170、エポキシ当量1000、固形水添エポキシ樹脂));脂環式固形エポキシ樹脂(ダイセル工業社製、EHPE−3150);脂環式液状エポキシ樹脂(ダイセル工業社製、セロキサイド2081);液状ニトリルゴム等の液状ゴム、ポリブタジエン等の高分子ゴム、粒径100nm以下の微粒子ゴム等が好ましい。これらの中でもより好ましくは、末端や側鎖や主鎖骨格等に硬化性の官能基を含む化合物である。このように、上記可とう性成分は、硬化性の官能基を含んでなる樹脂組成物もまた、本発明の好ましい形態の一つである。なお、上記「硬化性の官能基」とは「エポキシ基(グリシジル基)等の熱又は光で硬化する官能基(樹脂組成物を硬化反応させる基)をいう。
以下、本発明の機能層の好適な形態について、説明する。
上記機能層としては、赤外カット層である形態が好適である。赤外カット層としては、各波長の屈折率を制御できる無機多層膜、赤外線反射機能を有する透明導電膜(導電性材料から構成される層)、赤外線吸収機能を有する分散膜等を好適に用いることができる。無機多層膜としては、有機層及び/又は無機層の上に、蒸着、スパッタ等により、低屈折率材料及び高屈折率材料を交互に積層させた屈折率制御多層膜が好ましい。透明導電膜としては、インジウム−スズ系酸化物(ITO)等の赤外線反射膜としての透明導電膜が好ましい。赤外線吸収性分散膜としては、ITO等のナノ粒子や、有機色素を無機、有機バインダー(有機層及び/又は無機層)に分散させた膜等が好ましい。
上記無機多層膜としては、誘電体層Aと、誘電体層Aが有する屈折率よりも高い屈折率を有する誘電体層Bとを交互に積層した誘電体多層膜が好適である。
〈誘電体層A〉
上記誘電体層Aを構成する材料としては、屈折率が1.6以下の材料を通常用いることができ、好ましくは、屈折率の範囲が1.2〜1.6の材料が選択される。
上記材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウムなどが好適である。
〈誘電体層B〉
誘電体層Bを構成する材料としては、屈折率が1.7以上の材料を用いることができ、好ましくは、屈折率の範囲が1.7〜2.5の材料が選択される。
上記材料としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし酸化チタン、酸化錫、酸化セリウムなどを少量含有させたものなどが好適である。
〈積層方法〉
上記誘電体層Aと誘電体層Bとを積層する方法については、これら材料層を積層した誘電体多層膜が形成される限り特に制限はないが、例えば、CVD法、スパッタ法、真空蒸着法などにより、誘電体層Aと誘電体層Bとを交互に積層することにより誘電体多層膜を形成することができる。
上記多層膜の形成方法としては、上記方法等により好適に形成することができるが、蒸着によってガスバリア性フィルムが変形しカールしたり、割れが生じたりする可能性を小さくするために、以下の方法を用いることができる。具体的には、離型処理したガラス等仮の基材に蒸着層を形成し、ガスバリア性フィルムの有機層及び/又は無機層に、該蒸着層を転写して多層膜を形成する多層膜の転写方法が好適である。この場合、ガスバリア性フィルムの有機層及び/又は無機層には、接着層を形成しておくことが好ましい。
またガスバリア性フィルムの有機層(例えば、樹脂組成物からなる層)の上に多層膜を形成する場合には、未硬化、半硬化状態の有機層(樹脂組成物)に、上記誘電体層等を蒸着した後、該樹脂組成物を硬化する方法が好適である。このような方法を用いると、多層蒸着後の冷却時に、樹脂組成物が流動的となり、液状に近い状態となるために、樹脂組成物と誘電体層等との熱膨張係数差が問題にならず、ガスバリア性フィルムの変形(カール)を抑制することができる。
上記誘電体層A及び誘電体層Bの各層の厚みは、通常、遮断しようとする赤外線波長λ(nm)の0.1λ〜0.5λの厚みである。厚みが上記範囲外になると、屈折率(n)と膜厚(d)との積(n×d)がλ/4で算出される光学的膜厚と大きく異なって反射・屈折の光学的特性の関係が崩れてしまい、特定波長の遮断・透過をするコントロールができなくなるおそれがある。
上記誘電体多層膜の積層数は、透明基板の一方の面にのみ上記誘電体多層膜を有する場合は、通常10〜80層の範囲で、好ましくは25〜50層の範囲である。一方、透明基板の両面に上記誘電体層膜を有する場合は、上記誘電体層の積層数は、基板両面の積層数全体として、通常10〜80層の範囲であり、好ましくは25〜50層の範囲である。
本発明のガスバリア性フィルムは、機能層として赤外カット層を形成することにより、赤外線の透過率を選択的に低減することができる。このようなガスバリア性フィルムにおいて、赤外線をカットする機能は、上術したように、多層膜を形成する形態であることが好適であるが、その他の形態を有していてもよい。例えば、(1)可視光を透過し近赤外線を遮蔽する金属酸化物からなる薄膜を有機層及び/又は無機層表面に形成する形態や、(2)赤外吸収色素を含有する塗布膜を形成する形態、(3)有機層及び/又は無機層に赤外線をカットする機能を持つ材料(原料)を用いる形態等が好適である。このような形態を用いることで、多層膜(多層蒸着層)の積層数を低減できたり省略したりすることができ、ガスバリア性フィルムの膜厚を薄くできるために、ガスバリア性フィルムを光学用途として用いる場合に光路を短縮することができ、カメラモジュール等の光学部材において有用なものとすることができる。赤外カット層を有機層(例えば、樹脂組成物からなる層)に形成する場合は、多層膜を形成する際の有機層のカールを抑制でき、低コスト化にも効果がある。赤外カット層を無機層(例えば、ガラスからなる層)に形成する場合は、多層蒸着層(多層膜)の厚みが薄くなるために無機層の割れを抑制できる。
上記(1)可視光を透過し近赤外線を遮蔽する金属酸化物からなる薄膜を有機層及び/又は無機層表面に形成する形態としては、SnやTi等の4価の金属元素又はフッ素を固溶してなるIn系酸化物;Sb、P等の5価の金属元素又はフッ素を固溶してなるSnO系酸化物;B、Al、In等の3価金属元素又は4価金属元素又はフッ素を固溶してなるZnO系酸化物;In、Znを金属成分とする複合酸化物等の可視光を透過し近赤外線を遮蔽する金属酸化物からなる薄膜を金属表面に形成する方法が好ましい。このような薄膜は、スパッタリング法、蒸着法等により形成することが好適である。
上記(2)赤外吸収色素を含有する塗布膜を形成する形態としては、上記酸化物からなる超微粒子を含む塗布膜、金属フタロシアニン等の赤外吸収色素を含有する塗布膜を形成する方法が好ましい。このような塗布膜は、超微粒子や赤外吸収色素を有し、有機バインダーや無機バインダーをバインダーとして用いた塗料を成膜する方法が好適である。
上記(3)有機層及び/又は無機層に赤外線をカットする機能を持つ材料(原料)を用いる形態としては、有機層(例えば、樹脂組成物)に赤外線をカットする機能を持つ材料(原料)を用いる場合は、樹脂組成物に上記酸化物や色素を練り込んでフィルム状に成型する方法が好適である。また、無機層(例えば、ガラス)に赤外線をカットする機能を持つ材料(原料)を用いる場合には、Fe等の金属元素を固溶することにより得られる赤外線吸収ガラスを用いることが好適である。
本発明のガスバリア性フィルムとしては、また、機能層として、紫外線を遮蔽する機能等の赤外カット以外の各種機能を有する形態や、強靱性、強度等のガスバリア性フィルムの物性を向上させる機能を有する形態が好適である。
上記ガスバリア性フィルムが紫外線を遮蔽する機能を有する形態としては、(a)酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セシウム等の可視光を透過し、紫外線を遮蔽する金属酸化物からなる薄膜を有機層及び/又は無機層表面に形成する方法、(b)上記酸化物からなる超微粒子を含む塗布膜、有機系紫外線吸収剤を含有する塗布膜を形成する方法、(c)有機層及び/又は無機層に紫外線を遮蔽する機能を持つ材料(原料)を用いる方法により紫外線を遮蔽する機能を付与することが好適である。
上記(a)における薄膜形成方法、(b)における成膜方法としては、それぞれ、上記(1)における薄膜形成方法、(2)における薄膜形成方法と同様であることが好ましい。(c)としては、有機層(例えば、樹脂組成物)に紫外線を遮蔽する機能を持つ材料(原料)を用いる場合は、樹脂に上記酸化物や色素を練り込んだ樹脂組成物をフィルム状に成型する方法が好適である。また、無機層(例えば、ガラス)に紫外線を遮蔽する機能を持つ材料(原料)を用いる場合には、Ag、Bi、Co、Fe、Ni、Ti、Ce等の金属元素を固溶することにより得られる紫外線吸収ガラスを用いることが好適である。
上記機能層が、ガスバリア性フィルムの物性を向上させる機能を有する形態としては、有機層及び/又は無機層に機能性材料を混合する方法、有機層及び/又は無機層とは異なる機能性層(機能層)を形成する方法等により所望の機能を付与することができる。なお、機能性層を形成する場合の配置は上述した通り特に限定されず、有機層の上及び/又は下、無機層の上及び/又は下であればよい。ガスバリア性フィルムに赤外カット層を形成する場合は、赤外カット層の上及び/又は下のいずれであってもよい。機能性層は単独又は複数で用いることができ、また、1種又は2種以上を用いることができる。機能性層は、所望の機能が最も発揮できる配置、枚数及び種類を適宜選択して用いることができる。
上記ガスバリア性フィルムの物性を向上させる機能を有するものとしては、(I)強靱性を有する形態、(II)高い形状保持機能を有する形態、(III)高い応力緩和能力を有する形態、(IV)高い強度を有する形態、(V)低い表面抵抗を有する形態、(VI)易洗浄性を有する形態、(VII)結露防止能力を有する形態等が好適である。
上記(I)強靱性を有する形態としては、有機層及び/又は無機層中に繊維状物質を含有させる方法、樹脂フィルムに繊維状物質を含む塗料を用いて成膜し、強靱性を有する層を形成する方法が好適である。有機層及び/又は無機層中に繊維状物質を含有させる場合は、屈折率が含有させる層と実質的に同じ繊維状物質を用いることが好ましく、強靱性を有する層を形成する場合は、屈折率が塗料と同じものが好ましい。なお、塗料としては、上述した有機バインダー、無機バインダーの1種又は2種以上が好適である。
上記繊維状物質は有機層及び/又は無機層の面内方向に配向していることが好ましい。繊維状物質は、樹脂質、無機質、有機無機複合いずれでもよい。
上記(II)高い形状保持機能を有する形態としては、このような機能層を2層(例えば、有機層と無機層、有機層と蒸着層、無機層と蒸着層等)の間に配置する形態が好適であり、機能層の熱膨張率が隣接する2層の中間の材料を用いて機能層を形成する形態が好ましい。具体的には、シリカ、ガラス等の無機超微粒子をエポキシ樹脂等の有機樹脂に分散含有させてなる有機無機複合体からなる機能層を形成する方法が好適である。このような機能層は、有機層及び/又は無機層等に塗布する方法等により形成することができる。上記機能層の配置としては、他の2層の間に配置する形態が好ましく、赤外カット層を形成する場合は、赤外カット層(多層蒸着層)と有機層(又は無機層)との間に、熱膨張率が蒸着層と有機層(又は無機層)の中間の中間層を形成する形態が好適である。このような層を形成すると、高い形状保持機能を発揮し、蒸着によるカールが抑制されることとなる。
上記(III)高い応力緩和能力を有する形態としては、架橋度の低い無機材料からなる膜や有機無機複合材料からなる膜を形成し、機能層とする形態が好ましい。このような形態とすることにより、多層膜を蒸着により形成する場合に、多層蒸着後の冷却時に有機層及び/又は無機層にかかる応力や、ガスバリア性フィルムにかかる種々の応力を吸収することができる。
上記架橋度の低い無機膜としては、テトラアルコキシシラン等の金属アルコキシドの加水分解縮合物が好適である。これらは、無機層に隣接して(無機層の上又は下に)機能層を形成する場合に、該無機層(ガラス等)に比べて、縮合していない金属水酸基や金属アルコキシル基が多く、また、微粒子状の1次粒子からなる3次元ネットワーク構造からなる多孔膜であるため、種々の応力を緩和する能力が高く、応力緩和層として好適に用いることができる。
上記有機無機複合膜としては、アルキルトリメトキシシラン等の有機ケイ素化合物の加水分解縮合物や該縮合物と有機ポリマー骨格を有する材料が好適である。このような材料からなる膜は、圧縮強度が高くかつゴム状弾性に優れるため、種々の応力を緩和する能力が高く好ましい。また、金属酸化物等の無機物のナノ粒子が有機ポリマー中に分散含有されてなる複合体膜も同様の理由で好ましい。
上記(IV)高い強度を有する形態としては、金属の薄膜を形成する形態が好ましい。金属はじんせいが高いために、金属薄膜を形成することで有機層及び/又は無機層の補強ができ、補強層としての機能を発揮することができる。また、無機層として、ガラスを用いた場合には、取り扱い時のガラスの割れの抑制することができ、多層蒸着膜を形成する場合には、該多層蒸着膜の形成工程における応力緩和層としても効果がある。具体的には、銀等の金属を蒸着等により形成することができる。このような金属薄膜は、赤外カット層を形成する場合、多層蒸着層形成面、多層蒸着層形成面とは反対の面に形成することが好ましい。多層蒸着層形成工程における応力緩和層としては、前者がより好ましい。
上記(V)低い表面抵抗を有する形態としては、(A)透明導電性材料からなる超微粒子、有機系帯電防止剤を含む帯電防止膜を形成する方法、(B)上記透明導電性材料、有機系帯電防止剤を練り込んだ樹脂組成物をフィルム状に成型する方法、(C)上記透明導電性材料からなる薄膜をガスバリア性フィルム表面に形成する方法、(D)ガスバリア性フィルム表面を親水化する方法が好ましい。ガスバリア性フィルムの表面が有機層(有機材料、特に樹脂組成物)である場合には、樹脂表面の絶縁性が高いためにコンタミが付着しやすいガスバリア性フィルムとなるが、帯電防止膜を形成する等上記(A)〜(D)の方法により、樹脂の表面抵抗を低下させ、コンタミが生じにくいものとすることができる。
上記(A)の方法としては、有機バインダー、無機バインダーをバインダーとした塗装を成膜する形態が好適であり、SnやTi等の4価の金属元素又はフッ素を固溶してなるIn系酸化物;Sb、P等の5価の金属元素又はフッ素を固溶してなるSnO系酸化物;B、Al、In等の3価金属元素又は4価金属元素又はフッ素を固溶してなるZnO系酸化物;In、Znを金属成分とする複合酸化物等の透明導電性材料からなる超微粒子、有機系帯電防止剤を形成することが好ましい。
上記(C)の薄膜をガスバリア性フィルム表面に形成する方法としては、スパッタリング法、蒸着法が好適である。
上記(VI)易洗浄性を有する形態としては、ガスバリア性フィルム表面を親水化することにより易洗浄性を付与することができる。本発明のガスバリア性フィルムの製造後において、例えば、レンズユニットに組み込む際に、ほこりやゴミの付着を除去することが必要であり、容易にゴミが除去できることが好ましい。ガスバリア性フィルム表面を親水化する方法としては、ガスバリア性フィルムの表面が有機層(有機材料、特に樹脂組成物)である場合、樹脂フィルムの表面をコロナ放電処理、プラズマ放電処理等の気相親水化処理をする方法;シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤等のカップリング剤等で表面処理し、必要に応じて加水分解処理するという化学的な親水化処理をする方法;シリカ等の無機酸化物超微粒子を樹脂表層に含有させる方法等が好適である。
上記(VII)結露防止能力を有する形態としては、熱伝動性の低い材料により層を形成する方法、撥水処理する方法等が好適である。このように結露防止能力を有することで、ガスバリア性フィルムの表面がガラス等の無機薄膜(無機材料)の場合に、結露しやすく曇りやすいという無機薄膜の特性が低減され、カメラ用の部材において用いる場合、特に問題となる結露を防止することができる。
上記熱伝動性の低い材料により層(機能層)を形成する方法としては、無機層に隣接して(無機層の上に)形成する場合、該無機層より熱伝動性が低い材料を用いて該機能層を形成すればよく、例えば、樹脂膜を形成する方法が好適である。このような薄膜としては、無機層(無機薄膜)露出面へ成膜することが好ましい。
上記撥水処理する方法としては、ガスバリア性フィルム表面上にフッ素系樹脂等の樹脂膜を形成する方法等が好適である。ガスバリア性フィルムの表面が無機層(無機薄膜)である場合には、無機薄膜表面の撥水化処理としては、フッ素を含有するシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤等のカップリング剤処理等による撥水性有機鎖導入することにより撥水処理することが好適である。
上記(V)〜(VII)の機能を有するガスバリア性フィルムは、特にレンズ用途をはじめ光学材料として用いる場合に効果がある。
上記(I)〜(VII)の機能を有するガスバリア性フィルムにおいて、上述したように、機能層はいずれの配置であってもよいが、上記(I)、(II)、(V)及び(VI)の形態は、有機層に隣接して(有機層の上及び/又は下に)形成する場合に好適であり、(III)、(IV)及び(VII)の形態は、無機層に隣接して(無機層の上及び/又は下に)形成する場合に好適である。
以下に、本発明のガスバリア性フィルムが更に有していてもよい機能層(機能膜)について説明する。
〔特定機能膜〕
本発明に係るガスバリア性フィルムには、等価屈折率膜、反射防止膜、ハードコート膜から選ばれる少なくとも一種の機能膜が用いられる場合もある。
〈等価屈折率膜〉
本発明に用いられる等価屈折率膜とは、上記透明基板とほぼ同一の等価屈折率を有する膜である。これら等価屈折率膜としては、例えば、シリカ層/アルミナ層/シリカ層の三層からなるアルミナ層を中心とした対称三層膜を挙げることができる。なお、上記対称三層膜を等価屈折率膜として用いる場合には、各層の膜厚を調整することで屈折率を透明基板とほぼ同一とすることができる。
〈反射防止膜〉
本発明に用いられる反射防止膜とは、本発明に係るガスバリア性フィルムに入射した光の反射を防止することにより透過率を向上させ、効率よく入射光を利用する機能を有する膜をいう。反射防止膜として用いることができる材料としては、例えば酸化ジルコニウム、アルミナ、フッ化マグネシウムなどが挙げられる。反射防止膜は、例えば、これら材料のいずれか一つの材料からなる一層、又は、これら材料からなる複数の層を組合わせた多層膜などが挙げられる。
〈ハードコート膜〉
本発明に用いられるハードコート膜とは、高硬度の膜であって、本発明に係るガスバリア性フィルムの耐傷付き性を向上させる機能を有する膜をいう。
上記ハードコート膜に用いることができる材料としては、例えば、有機系材料としてシリコーン系ハードコート材、アクリレート系ハードコート材、オキセタン系ハードコート材などを挙げることができる。また、無機系材料として水系シリケートハードコート材、水系アルミナハードコート材などを挙げることができる。また、上記材料などを組み合わせた等、有機無機ハイブリッド系ハードコート材なども挙げることができる。
〈特定機能膜の製膜方法〉
上記特定機能膜の製膜方法は特定機能膜が形成される限り特に制限はないが、例えば、原料物質をCVD法、スパッタ法、真空蒸着法などにより製膜したり、原料物質を含有す
る液状組成物を塗布、乾燥して製膜することにより得ることができる。
〔ガスバリア性フィルムの構成〕
本発明に係るガスバリア性フィルムの好適な形態としては、上記透明基板の一方の面に、上記誘電体多層膜からなる赤外カット層を有し、上記透明基板の他方の面に少なくとも1種の上記特定機能膜を有することを特徴とする。
また、本発明に係るガスバリア性フィルムは、上記透明基板の両面に上記誘電体多層膜からなる赤外カット層を有するものであってもよい。
このような特徴を有することにより、本発明に係るガスバリア性フィルムは、反りや誘電多層膜の割れが少なくなる。
〈膜形成方法〉
上述した赤外カット層、又は、特定機能膜を上記透明基板に有するようにするためには、例えば、上述のCVD法、スパッタ法、真空蒸着法により、直接上記透明基板上に、
上述した赤外カット層、又は、特定機能膜を形成したり、上述の方法により得られた赤外カット層、又は、特定機能膜を透明基板上に接着剤で張り合わせることにより得ることができる。
また特定機能膜が原料物質を含有する液状組成物から得られる場合には、例えば、この液状組成物を透明基板上に直接塗布し、乾燥することによって得ることもできる。
上記透明基板の一方の面に上記特定機能膜を有する場合は、その特定機能膜は1種であってもよいが、複数種の特定機能膜を積層してもよい。複数種の特定機能膜を積層する場合には、例えば、上述した膜形成方法によって、複数種の特定機能膜を積層することができる。
上記方法により本発明に係るガスバリア性フィルムを作製することにより、反りや誘電多層膜の割れの少ないガスバリア性フィルムを得ることができる。このようにして得られたガスバリア性フィルムは、波長633nmのレーザー光を照射した際に、レーザー光の照射中心から直径60mmの領域内に発生するニュートンリングの最大本数が通常は8本以下、好ましくは5本以下とすることができ、表面平滑性及び均一性に優れる。そのため、特に固体撮像素子の視感度補正に好適に用いることができる。
〔ガスバリア性フィルムの用途〕
本発明のガスバリア性フィルムは、上述の構成とすることにより、優れた赤外線カット能を有し、割れにくい。したがって自動車や建物などのガラスなどに装着される熱線カットフィルターなどとして有用であるのみならず、特に、デジタルスチルカメラや携帯電話用カメラなどのCCDやCMOSなどの固体撮像素子の視感度補正に有用である。
本発明のガスバリア性フィルムは、上述の構成よりなり、薄く、透明性、柔軟性、取り扱い性に優れ、機械部品、電気・電子部品、自動車部品、土木建築材料、包装材料等として有用なものである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
(1)ガスバリア性フィルムの作製
ガラスフィルム:SCHOTT社製ガラスコード:D263、厚み30μmを用いた。
実施例1(フッ素化芳香族ポリマー:FPEK)
(合成)
温度計、冷却管、ガス導入管、及び、撹拌機を備えた反応器に、BPDE(4,4’−ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエーテル)16.7部、HF(9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン)10.5部、炭酸カリウム4.3部、DMAc(ジメチルアセトアミド)90部を仕込んだ。この混合物を80℃に加温し、8時間反応した。
反応終了後、反応液をブレンダーで激しく撹拌しながら、1%酢酸水溶液中に注加した。析出した反応物を濾別し、蒸留水及びメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して、フッ素化芳香族ポリマー(FPEK)を得た。反応式を下記に示す。FPEKは、下記反応式で得られた繰り返し単位を含むポリマーである。
Figure 2009132091
(フィルムの作製)
FPEK1.57gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.45gに添加して均一に撹拌し、FPEK溶液を得た。スピンコート法を用いて、ガラスフィルム(30μm)上に5μm膜を成膜した後、150℃で乾燥した。(FPEK/ガラスフィルム) (実施例1−1)
さらに、上記で得られたフィルムの1つを、FPEK非コート面(ガラス面)にFPEK溶液をスピンコートし5μm膜を成膜した後、150℃で乾燥した。(FPEK/ガラス/FPEKフィルム) (実施例1−2)
実施例2(含フッ素高分子化合物:フッ素化ポリイミド)
(合成)
50mL容器の三ツ口フラスコに、TFBD(2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル)4.18g、6FPA(4,4’−へキサフルオロプロピリデンビスフタル酸二無水物)5.81g、及び、N,N−ジメチルアセトアミド40gを仕込んだ。この混合液を窒素雰囲気中で、室温で2日間、撹拌することによって、ポリアミド酸溶液を得た。
(フィルムの作製)
上記ポリアミド酸溶液を、スピンコート法を用いて、ガラスフィルム(30μm)上に5μm膜を成膜した後、窒素雰囲気中で、70℃で2時間、300℃で1時間加熱した。
実施例3(エポキシ樹脂:フルオレンエポキシ・FPEK)
(合成)
FPEK1.0g、フルオレンエポキシ(大阪ガスケミカル社製オンコート EX−1020)0.6gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10gに添加して、均一に撹拌した。その後、40℃以下にして、カチオン系開始剤(三新化学工業、サンエイドSI−60L)を0.016g(固形分:32%)を均一に撹拌した。
(フィルムの作製)
上記エポキシ樹脂組成物を、スピンコート法を用いて、ガラスフィルム(30μm)上に5μm膜を成膜した後、窒素雰囲気中で、130℃で1時間加熱した。
実施例4(エポキシ樹脂:可とう性エポキシ)
(合成)
ポリテトラメチレンエーテルグリコールのジグリシジルエーテル(商品名:エピコートYL7217、ジャパンエポキシレジン社製)19部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート828EL、ジャパンエポキシレジン社製)55部、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコートYX8000、ジャパンエポキシレジン社製)22部、六フッ化リン系アリールスルホニウム塩(商品名:UVI−6992、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製)4部を自公転式遠心混合装置(製品名:あわとり錬太郎(登録商標)、シンキー社製)を用いて混合した。
(フィルムの作製)
上記エポキシ樹脂組成物を、スピンコート法を用いて、ガラスフィルム(30μm)上に5μm膜を成膜した後、高圧水銀ランプを光源とする露光機(製品名:MA−60F、ミカサ社製)を用いて、照度10mW/cmで15分間、すなわち露光エネルギー9J/cmの紫外線照射を行って、光硬化した。
実施例5
(フィルムの作製)
実施例1で得たFPEK2.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.5gに溶解させた。スピンコート法を用いて、ガラスフィルム(30μm)上に20μm膜を成膜した後、150℃で乾燥した。
比較例1
ガラスフィルム(SCHOTT社製ガラスコード:D263、厚み30μm)をそのまま用いた。
比較例2
PET T60(東レ社製 ルミラー、タイプ:T60)をそのまま用いた。
比較例3
(フィルムの作製)
実施例1で得たFPEK2.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.5gに溶解させた。溶媒キャスト法により成膜し、150℃2時間、200℃2時間乾燥させ、50μmのフィルムを得た。
比較例4
(フィルムの作製)
実施例2で得たポリアミド酸溶液を、溶媒キャスト法により成膜した後、窒素雰囲気中で、70℃で2時間、300℃で1時間加熱し、50μmのフィルムを得た。
比較例5
(フィルムの作製)
実施例4で得た可とう性エポキシ樹脂組成物を、溶媒キャスト法により成膜した後、高圧水銀ランプを光源とする露光機(製品名:MA−60F、ミカサ社製)を用いて、照度10mW/cmで15分間、すなわち露光エネルギー9J/cmの紫外線照射を行って、光硬化し、50μmのフィルムを得た。
〔ガスバリア性膜の評価〕
実施例1〜5、比較例1〜5について、ガスバリア性フィルムの構成、各フィルム厚さ、有機/無機比率をまとめ、表1に示した。
また500nmにおける透過率測定、曲げ試験、260℃耐熱評価、ガス透過性試験を行い、表1に示した。
(透過率測定)
Shimadzu UV−3100(島津製作所製)を用いて500nmにおける透過率を測定した。厚みは上述のとおりである。
(曲げ試験)
プラスチック製円錐型を用いて、図1に示すように、該円錐型にガスバリア性フィルムを沿わせて、割れが生じる径(直径R)を求めた。ガスバリア性フィルムの幅は10mmとした。
厚みは上述のとおりである。また、ガスバリア性フィルムと円錐型の接触部は、半円領域のみとした。R=30mmからスタートして、0.2mm/sで直径を縮めた。試験は25℃で行った。
(260℃耐熱評価)
ガスバリア性フィルムを2cm×1cmの形状とし、フィルムの上端(1cmの辺を上端とする。)を固定し、260℃、3分オーブンにて加熱を行った。加熱後の状態を観察した。
(ガス透過性試験)
MOCON社製OX−TRAN2/20を用いて酸素のガス透過性を測定した。厚みは上述のとおりである。
Figure 2009132091
表1の結果から、すべてのガスバリア性フィルムにおいて500nm透過率が80%以上であり、良好な透明性を示した。
曲げ試験では、比較例1のガラスはR=10mmで割れが生じたのに対し、有機材料を積層した実施例1〜5では、耐曲げ角度が10mm未満へと改善され、ガスバリア性フィルムに柔軟性が付与されたことが明らかとなった。
260℃耐熱評価では、比較例2のPETフィルムが溶け落ちたのに対し、実施例1〜4、比較例3〜5の耐熱性有機材料からなるガスバリア性フィルムは耐性を示した。また、実施例1のFPEK/ガラスフィルムは、260℃耐熱評価後に変化が認められなかったのに対し、実施例5のFPEK/ガラスフィルムは、260℃耐熱評価後にガラスにヒビが入った。このことから、耐熱性を有するガスバリア性フィルムとするには、有機/無機比率が50%以下であることが好ましいことが明らかになった。実施例5では、有機層の比率が増すことにより、無機材料と有機材料の線膨張係数の差が及ぼす影響が顕著になり、無機層が破談したと考えられる。
ガス透過性試験では、比較例2〜5の有機材料のみからなるガスバリア性フィルムは酸素を透過したのに対し、無機材料を積層した実施例1〜4は酸素透過性が測定限界以下となり、優れたガスバリア性を示した。
(2)IRカット層蒸着ガスバリア性フィルムの作製
実施例6〜9及び比較例6〜9
実施例1〜4、比較例1、3〜5のガスバリア性フィルム(1辺が60mm)の片面に、蒸着温度180℃で赤外線を反射する多層膜シリカ(SiO:膜厚120nm〜190nm)層とチタニア(TiO:膜厚70〜120nm)層を交互に積層し、積層数50を蒸着により形成した。
〔IRカット層蒸着ガスバリア性膜の評価〕
上記で作製したIRカット層蒸着ガスバリア性フィルムの蒸着後の形状、透過率を表2に示した。
Figure 2009132091
表2の結果から、蒸着後、比較例6は割れが生じ、柔軟性がなく作業性に乏しいことが分かった。無機層のない比較例7〜9を用いたIRカット層蒸着ガスバリア性フィルムは、カールしてしまったが、無機層を有する実施例6〜9は変化せず、無機層と有機層とが積層されることで、蒸着条件に耐えることが明らかとなった。透過率測定の結果、実施例6〜9は、400nm〜500nmでは透過率90%以上、750nm〜1000nmでは透過率5%以下と、IRカットフィルターとしても優れた性能を示した。
上述した実施例及び比較例では、有機層としてFPEK、フッ素化ポリイミド、フルオレンエポキシ可とう性エポキシを、無機層としてガラスを用いているが、無機材料から構成される層と有機材料から構成される層である限り、耐曲げ角度が10mm未満のガスバリア性フィルムとすることができるようなものであれば、軽量化、小型化が可能であり、透明性、柔軟性、取り扱い性に優れる機構は同様である。したがって、無機材料から構成される層と有機材料から構成される層とが積層させれば、本発明の有利な効果を発現することは確実であるといえる。少なくとも、有機層が、フッ素化芳香族ポリマー、多環芳香族ポリマー、ポリイミド樹脂、含フッ素高分子化合物及びエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含み、無機層がガラスであるガスバリア性フィルムであるガスバリア性フィルムにおいては、上述した実施例及び比較例で充分に本発明の有利な効果が立証され、本発明の技術的意義が裏付けられている。
図1は、本発明のガスバリア性フィルムの曲げ試験を模式的に示した図である。

Claims (6)

  1. 無機材料から構成される層と有機材料から構成される層とが積層してなるガスバリア性フィルムであって、
    該ガスバリア性フィルムは、耐曲げ角度が10mm未満であることを特徴とするガスバリア性フィルム。
  2. 前記有機材料から構成される層は、無機材料から構成される層の50%以下の厚みであることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性フィルム。
  3. 前記有機材料から構成される層は、耐熱性有機材料から構成されたものであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  4. 前記ガスバリア性フィルムは、機能性材料から構成される層が積層してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  5. 前記ガスバリア性フィルムは、赤外カット用又は光学用に用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のガスバリア性フィルムと、レンズとを備えることを特徴とするレンズユニット。
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