JP2009131874A - 転造におけるファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リング製品、例えばベアリングの内輪レースのローリングによる製造において、外径部に幅広の環状凹溝を形成する場合、この幅広の環状凹溝にファイバーフローを合致させてリング製品、例えばベアリングの内輪レースに製造する方法を提供する。
【解決手段】 先ず、外径部5cに形成する幅広の環状凹溝6とは反対のリング素形5の内径部5aに環状の窪み5bを旋削加工してリング素形5とする。次いで、この旋削加工を施したリング素形5を熱間ローリングすることによって、内径部5aに環状の窪み5bをなくし、外径部5cに幅広の環状凹溝6を有するリング製品8に製造する。この熱間ローリング時に金属組織のファイバーフロー7を外径部5cに形成の幅広の環状凹溝6の形状に沿わせることからなるファイバーフローを制御して外径部5cに環状凹溝6を有するリング製品8とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 先ず、外径部5cに形成する幅広の環状凹溝6とは反対のリング素形5の内径部5aに環状の窪み5bを旋削加工してリング素形5とする。次いで、この旋削加工を施したリング素形5を熱間ローリングすることによって、内径部5aに環状の窪み5bをなくし、外径部5cに幅広の環状凹溝6を有するリング製品8に製造する。この熱間ローリング時に金属組織のファイバーフロー7を外径部5cに形成の幅広の環状凹溝6の形状に沿わせることからなるファイバーフローを制御して外径部5cに環状凹溝6を有するリング製品8とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、リングの内径部に有する幅の広い環状凹溝、例えばベアリングの外輪レースの幅の広いレース凹溝、の断面形状に沿った金属組織からなるファイバーフローを有する強度に優れたリング製品を製造する方法に関する。
従来、リング製品の製造方法、例えばベアリングの外輪レースあるいは内輪レースなどのベアリングレースの製造方法として、ビレットを据込加工により台盤状すなわち円盤体状のワークに成形し、この円盤体状のワークをさらに据込加工してリング状ワークに成形した後、熱間ローリングや冷間ローリングにより転造加工した後、旋削によりリング製品、例えばベアリングの外輪レースや内輪レースに仕上げている。
ところで、リング面に環状凹溝を有するリング製品の製造において、この環状凹溝の溝幅が広い場合、この幅広の環状凹溝を慣用のローリングを行う際に、この幅広の環状凹溝に金属組織のファイバーフローを合致させるファイバーフロー指定部を行ってローリングしても、ファイバーフローが指定の要求に沿って形成できなかった。これはファイバーフロー指定部が幅方向に広いため、ローリング時の変形がワークの内部まで及びがたいためである。
一方、このような従来のリング製品の鍛造方法として、鍛造割れを起こしやすい鋼材を、強度および耐食性の優れた一体構造の大型鍛造品に製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法は、鍛造した後に均質化処理し、その後ファイバーフローを使用面に対して横目になるようにして製品形状とし、加熱後に急冷する溶体化処理による大型の鍛造品の製造方法である。しかし、この方法を適用しても、リング面に幅の広い環状凹溝を有するリング製品、例えばベアリングの内輪レースの幅広のレース凹溝、をローリングにより転造することで、このリング製品のリング面の環状凹溝にファイバーフローを合致するように指定してローリングにより形状化することはできなかった。
本発明が解決しようとする課題は、リング製品、例えばベアリングの内輪レースのローリングによる製造において、外径部に幅広の環状凹溝を形成する場合、この幅広の環状凹溝にファイバーフローを合致してリング製品、例えばベアリングの内輪レースに製造する方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、ブランクから鍛造によりリング素材を形成し、このリング素材を熱間ローリングにより外径部に幅広の環状凹溝を有するリング製品に転造するにあたり、先ず、外径部に形成する幅広の環状凹溝とは反対のリング素材の内径部に環状の窪みを旋削加工してリング素形とする。次いで、この旋削加工を施したリング素形を熱間ローリングすることによって、内径部に環状の窪みをなくして外径部に幅広の環状凹溝を有するリング製品に製造するもので、この熱間ローリング時に金属組織の肉の流れであるファイバーフローを外径部に形成の幅広の環状凹溝の形状に沿わせることを特徴とするファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法である。
請求項2の発明では、リング製品がベアリングの内輪レースであり、環状凹溝が環状の内輪レース凹溝であることを特徴とする請求項1の手段のファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法である。
本発明は上記の手段とすることで、鋼種の特性としてファイバーフローの変化が少ない鋼種であっても、リング外径部に幅広の環状凹溝に沿ったファイバーフローを有することで、強度に優れたリング製品、例えば強度に優れたベアリングの幅広の環状凹溝を有する内輪レースの製造を可能にするなど、本発明は従来にない優れた効果を奏する。
この発明を実施するための手段について、以下に図面を参照しながら説明する。本発明の手段は、熱間ローリングによるリング製品8、例えばベアリングの内輪レースの製造方法として、外径部5cの幅広の環状凹溝6を成形する際に、この外径部5cの幅広の環状凹溝6にファイバーフロー7を沿わせるために、この環状凹溝6とは反対側の内径部5aに環状の窪み5bを設けることにより、内径部5aに環状の窪み5bを有しないものに比し、熱間ローリング時の鋼組織のファイバーフロー7を、より一層に幅広の外径部5cの環状凹溝6に沿わせる方法である。
そこで、図1に示すように、ビレット1をプレス内で据込鍛造し円盤体2とし、この円盤体2をさらにダイおよびパンチによりカップ体3に鍛造し、カップ体3の底3aをパンチにより抜いてリング体4とする。さらにリング体4を旋削により内径部5aに幅広の環状の窪み5bを有するリング素形5に削り出す。図2に、このリング素形5の断面のマクロ組織を示す。次いで、図1に示すように、この環状の窪み5bと反対側である外径部5cに、ファイバーフロー指定をした幅広の環状凹溝6を熱間ローリングにより形成する。例えば、外径部5cにファイバーフロー6が要求されているため、旋削によるリング素形5では、内径部5aに環状の窪み5bが削り出され、このリング素形5を熱間ローリングにより所定の形状に成形することで、内径部5aに環状の窪み5bを設けることなくローリングする従来の方法よりも、ローリングによる加工力が、リング素形5の内部にまで及ぶ結果、要求を満足するファイバーフロー7を外径部5cの幅広の環状凹溝6に有するリング製品8が得られることとなる。
上記の熱間ローリングにより幅広の環状凹溝6を外径部5cに形成する方法では、リング素形5の内径部5aをローリング装置のマンドレルに通し、リング素形5の外径部5cをローリング装置の外周面に環状凸部を有する成形ロールで加圧しながらローリング加工を行うことで、リング素形5の内径部5aの窪み5bを解消してリング素形5の外径部5cに反転させて環状凹溝6を形成する。
次いで、このリング製品8を旋削により、例えば図3に示すプロフィールからなるベアリングの内輪レース9とする。このプロフィールの環状凹溝6の内部にはファイバーフロー7を環状凹溝6に沿って有し、強度の高い組織に形成されている。
1 ビレット
2 円盤体
3 カップ体
3a 底
4 リング体
5 リング素形
5a 内径部
5b 窪み
5c 外径部
6 環状凹溝
7 ファイバーフロー
8 リング製品
9 内輪レース
2 円盤体
3 カップ体
3a 底
4 リング体
5 リング素形
5a 内径部
5b 窪み
5c 外径部
6 環状凹溝
7 ファイバーフロー
8 リング製品
9 内輪レース
Claims (2)
- ビレットから鍛造によりリング素材を形成し、このリング素材を熱間ローリングにより外径部に幅広の環状凹溝を有するリング製品に転造するにあたり、先ず、外径部に形成する幅広の環状凹溝とは反対のリング素材の内径部に環状の窪みを旋削加工により形成してリング素形とし、次いで、この旋削加工を施したリング素形を熱間ローリングすることによって、内径部に有していた環状の窪みをなくして外径部に幅広の環状凹溝を有するリング製品に製造することによりファイバーフローを外径部に形成の幅広の環状凹溝の形状に沿わせることを特徴とするファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法。
- リング製品がベアリングの内輪レースであり、環状凹溝が環状の内輪レース凹溝であることを特徴とする請求項1に記載のファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法。
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JP2007310544A JP2009131874A (ja) | 2007-11-30 | 2007-11-30 | 転造におけるファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法 |
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2007
- 2007-11-30 JP JP2007310544A patent/JP2009131874A/ja active Pending
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