JP2009128093A - 生理活性物質の検出方法 - Google Patents

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JP2009128093A JP2007301275A JP2007301275A JP2009128093A JP 2009128093 A JP2009128093 A JP 2009128093A JP 2007301275 A JP2007301275 A JP 2007301275A JP 2007301275 A JP2007301275 A JP 2007301275A JP 2009128093 A JP2009128093 A JP 2009128093A
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Abstract

【課題】 操作が簡便で、可視領域で測定が可能な生理活性物質の検出方法を提供すること。
【解決手段】 アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー、生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー及び架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーを共重合した高分子物質を表面に有する不溶性担体に抗体を固定化させて、抗原となる生理活性物質を前記抗体と反応させ、反応した抗体−抗原複合体に酵素を導入し、酵素の働きにより発色基質を発色させ、発色の度合いにより検出対象の生理活性物質の含有状況を判定する生理活性物質の検出方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、抗体を所定の担体表面に固定化して、固定化した抗体と特異的に結合した抗原となる生理活性物質の有無および量を可視光領域で判定する生理活性物質の検出方法に関するものである。
遺伝子活性の評価や、薬物効果の分子レベルでの生理的プロセスを解読するための試みは、伝統的にゲノミクスに焦点が当てられてきたが、プロテオミクスは、細胞の生物学的機能についてより詳細な情報を提供する。プロテオミクスは、遺伝子レベルというよりもむしろ、蛋白質レベルでの発現を検出しそして定量することによる、遺伝子活性の定性的かつ定量的な測定を含む。また、蛋白質の翻訳後修飾、蛋白質間の相互作用など遺伝子にコードされない事象の研究を含む。
「生命の設計図」であるゲノムの構造が明らかにされ、膨大なゲノム情報の入手が可能となった今日、プロテオミクス研究はますます盛んになっており、それに伴って生理活性物質検出の迅速高効率(ハイスループット)化が求められている。この目的の分子アレイとして、DNAチップが開発され、実用化されつつある。一方、生体機能において最も複雑で多様性の高い蛋白質の検出に関してはプロテインチップが提唱され、近年研究が進められている。プロテインチップとは、蛋白質、またはそれを捕捉する分子をチップ(微小な基体)表面に固定化したものを総称する。
しかしながら、プロテインチップによる生理活性物質の検出においては、一般に検出に高価な蛍光試薬を使用しなければならず、また検出に際してマイクロアレイ専用の高価な検出機器を必要とし、使用も研究分野の一部の研究機関に限られ、臨床の検査分野や、食品検査等の分野ではなかなか使用されるまでには至っていない。
上記の問題を解決する手段の一つとして、可視による検出が挙げられる。例えば、遺伝子を可視によって検出する方法が、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載されている方法は、LAMP法により遺伝子の増幅を行い、SYBR Green Iなどインターカレーターを用いて可視化を行うものであるが、該方法は遺伝子を対象としたものであり、蛋白質などの生理活性物質を検出することはできない。
特開2004−154008号公報
本発明は、操作が簡便で、特殊な機器等を使用することのない、可視領域における測定が可能な、定量性のある生理活性物質の検出方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
(1)アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)、生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)及び架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)を共重合した高分子物質を表面に有する不溶性担体を用いて、
(a)前記不溶性担体表面に抗体を固定化させて抗体固定化担体を作製する工程、
(b)前記抗体固定化担体上に抗原となる生理活性物質を含有する溶液を添加し、前記抗体と反応させる工程、
(c)反応した抗体−抗原複合体に酵素を含む物質を結合させる工程、
(d)発色基質を含有する溶液を添加し前記酵素の反応により発色基質を発色させる工程、
を含み、発色の度合いにより工程(b)における溶液中の生理活性物質の含有状況を判定することを特徴とする生理活性物質の検出方法、
(2)前記の工程に加えて、
(b−2)反応した抗体−抗原複合体にさらに二次抗体を含有する溶液を添加し、前記複合体と反応させる工程、
を含む(1)記載の生理活性物質の検出方法、
(3)工程(b−2)において、二次抗体にあらかじめビオチンが標識されていて、工程(c)において酵素標識されたアビジンを含む溶液を担体表面に接触させて、抗体−抗原複合体に酵素を標識するものである(2)記載の生理活性物質の検出方法、
(4)抗体−抗原複合体に標識される酵素が酸化又は還元酵素である(1)〜(3)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(5)標識される酵素がペルオキシダーゼ又はアルカリフォスファターゼである(1)〜(4)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(6)工程(a)において抗体が、前記担体表面と共有結合して固定化されるものである(1)〜(5)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(7)アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)が下記の一般式[1]で表されるモノマーである(1)〜(6)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
Figure 2009128093
(式中R1は水素原子またはメチル基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Xは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基を示し、pは1〜100の整数を示す。繰り返されるXは、同一であっても、または異なるアルキレングリコール基の連鎖であってもよい。)
(8)前記アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)がメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートである(7)記載の生理活性物質の検出方法、
(9)前記メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのエチレングリコールの平均連鎖が3〜100である(8)記載の生理活性物質の検出方法、
(10)生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)の官能基がアルデヒド基、活性エステル、エポキシ基、ビニルスルホン基、ビオチンから選ばれる少なくとも一つの官能基である(1)〜(9)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(11)生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)が下記の一般式[2]で表される活性エステルを有するモノマーである(1)〜(9)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
Figure 2009128093
(式中Rは水素原子またはメチル基を示し、Yは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基またはアルキル基を示す。Wは活性エステル基を示す。qは1〜20の整数を示す。qが2以上20以下の整数である場合、繰り返されるYは、それぞれ同一であっても、または異なるアルキレングリコール残基の連鎖であってもよい。)
(12)前記活性エステルがp−ニトロフェニルエステル又はN−ヒドロキシスクシンイミドエステルである(10)または(11)記載の生理活性物質の検出方法、
(13)架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)の架橋可能な官能基がアルコキシシリル、エポキシ、及び(メタ)アクリルから選ばれる少なくとも一つの官能基である(1)〜(12)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(14)架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)が下記の一般式[3]で表されるアルコキシシリルを有するモノマーである(1)〜(12)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
Figure 2009128093
(式中Rは水素原子またはメチル基を示し、Zは炭素数1〜20のアルキル基を示す。A、A、Aのうち、少なくとも1個は加水分解可能なアルコキシ基であり、その他はアルキル基を示す。)
(15)発色した色素が抗体または抗原およびその近傍の担体表面に付着し、色素の付着の度合いを色の濃さとして測定することを特徴とする(1)〜(14)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(16)発色の度合いを吸光により測定することを特徴とする(1)〜(15)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(17)前記抗体が担体表面にスポット状に固定化されている(1)〜(16)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(18)複数種の抗体のスポットが担体表面の同一区画中に存在している(17)記載の生理活性物質の検出方法、
(19)担体の形状がスライドグラス状、96穴プレート状、384穴プレート状、1536穴プレート状、マイクロ流路、ビーズ、チューブ、又は容器及びそれらの複合体よりなる群より選択された少なくとも1つである(1)〜(18)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(20)担体の材質がプラスチックである(1)〜(19)いずれか記載の生理活性物質の検出方法、
(21)プラスチックがポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、飽和環状ポリオレフィン、ポリペンテン、ポリアミド、及びそれらの共重合体よりなる群より選択された少なくとも1種である(20)記載の生理活性物質の検出方法、
である。
本発明の生理活性物質の検出方法によれば、簡便な操作で、かつ、蛍光色素を用いることなく、可視領域で、特殊な読み取り機器等を用いずに生理活性物質を検出することが可能となり、さらには生理活性物質の有無の判定のみならず、定量することも可能となる。
本発明の生理活性物質の検出方法は、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)、生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)及び架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)を共重合した高分子物質を表面に有する不溶性担体に、抗体を固定化させ、抗原となる生理活性物質を反応させ、反応した抗体−抗原複合体に酵素を含む物質を結合させ、酵素反応により発色基質を発色させ、可視領域によりサンプル中の検出対象となる生理活性物質の有無の判定および定量を行うことを特徴とする。
前記高分子物質は、生理活性物質の非特異的吸着を抑制する性質、生理活性物質を固定化する性質および高分子主鎖同士を架橋させる性質を併せ持つポリマーであって、アルキレングリコール残基が生理活性物質の非特異的吸着を抑制する役割を果たし、生理活性物質を固定化する官能基が生理活性物質を固定化する役割を果たす。
本発明の担体表面に存在する高分子物質に使用する、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)は、特に構造を限定しないが、一般式[1]で表される(メタ)アクリル基と炭素数1〜10のアルキレングリコール残基Xの連鎖からなる化合物であることが好ましい。
Figure 2009128093
式中のアルキレングリコール残基Xの炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは2〜4であり、より更に好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。アルキレングリコール残基Xの繰り返し数pは、1〜100の整数であり、より好ましくは2〜100の整数であり、更に好ましくは2〜95の整数であり、最も好ましくは20〜90の整数である。繰り返し数2以上100以下の場合は、繰り返されるアルキレングリコール残基Xの炭素数は同一であっても、異なっていてもよい。
前記アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)としては、例えばメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基の一置換エステルの(メタ)アクリレート類、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールを側鎖とする(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール (メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール (メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール (メタ)アクリレート等が挙げられるが、入手性からメトキシポリエチレングリコールメタクリレートが好ましい。
本発明に用いる生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)の官能基としては、化学的に活性な基、受容体基、リガンド基などがあるが、これらに限定されない。具体的な例としては、アルデヒド基、活性エステル、エポキシ基、ビニルスルホン基、ビオチン、チオール基、アミノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ヒドロキシル基、アクリレート基、マレイミド基、ヒドラジド基、アジド基、アミド基、スルホネート基、ストレプトアビジン、金属キレートなどがあるがこれらに限定されない。これらの中でも生理活性物質に多く含まれるアミノ基との反応性の点からアルデヒド基、活性エステル、エポキシ基、ビニルスルホン基が好ましく、また生理活性物質と結合定数が高いビオチンが好ましい。なかでもモノマーの保存安定性の点から活性エステルが最も好ましい。
本発明に使用する生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)は、特に構造を限定しないが、下記の一般式[2]で表される(メタ)アクリル基と活性エステル基が炭素数1〜10のアルキレングリコール残基の連鎖またはアルキル基を介して結合した化合物であることが好ましい。
Figure 2009128093
式[2]で、アルキレングリコール残基Yの炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは2〜4であり、より更に好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。アルキレングリコール残基Yの繰り返し数qは1〜20の整数であり、より好ましくは2〜18の整数であり、更に好ましくは3〜16の整数であり、最も好ましくは4〜14の整数である。繰り返し数2以上20以下の場合は、繰り返されるアルキレングリコール残基の炭素数は同一であっても、異なっていてもよい。
本発明に使用する「活性エステル基」は、エステル基の片方の置換基に酸性度の高い電子求引性基を有して求核反応に対して活性化されたエステル群、すなわち反応活性の高いエステル基を意味するものとして、各種の化学合成、たとえば高分子化学、ペプチド合成等の分野で慣用されているものである。実際的には、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等がアルキルエステル等に比べてはるかに高い活性を有する活性エステル基として知られている。
このような活性エステル基としては、たとえばp−ニトロフェニル活性エステル基、N−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル基、コハク酸イミド活性エステル基、フタル酸イミド活性エステル基、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド活性エステル基等が挙げられるが、p−ニトロフェニル活性エステル基又はN−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル基が好ましく、p−ニトロフェニル活性エステル基が最も好ましい。
本発明に使用する生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)の望ましい組成比は1〜50mol%であり、好ましくは1〜30mol%、最も好ましくは1〜20mol%である。
本発明に使用する架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)は、架橋可能な官能基の反応が高分子物質合成中に進行しないものであれば特に制限されるものではない。
架橋可能な官能基としては、例えば加水分解によりシラノール基を生成する官能基やエポキシ基、(メタ)アクリル基、グリシジル基などが用いられるが、架橋処理が容易なことから加水分解によりシラノール基を生成する官能基やエポキシ基、グリシジル基が好ましく、より低温で架橋できることから加水分解によりシラノール基を生成する官能基が好ましい。
加水分解によりシラノール基を生成する官能基とは、水と接触すると容易に加水分解を受けシラノール基を生成する基であり、例えば、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、フェノキシシリル基、アセトキシシリル基等を挙げることができる。ハロゲンを含まないことからアルコキシシリル基、フェノキシシリル基、アセトキシシリル基が好ましく、なかでもシラノール基を生成し易い点からアルコキシシリル基が最も好ましい。
加水分解によりシラノール基を生成する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーは、(メタ)アクリル基とアルコキシシリル基が炭素数1〜20のアルキル鎖を介して、または直接結合した一般式[3]で表されるエチレン系不飽和重合性モノマーであることが好ましい。
Figure 2009128093
アルコキシシリル基を含有するエチレン系不飽和重合性モノマーとしては、例えば、3−(メタ)アクリロキシプロペニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、8−(メタ)アクリロキシオクタニルトリメトキシシラン、11−(メタ)アクリロキシウンデニルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロキシアルキルシラン化合物等を挙げることができる。なかでも3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシランがアルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーとの共重合性が優れている点、入手が容易である点等から好ましい。これらのアルコキシシリル基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーは、単独または2種以上の組み合わせで用いられる。
本発明に使用する架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)の望ましい組成比は1〜20mol%であり、好ましくは2〜15mol%、最も好ましくは2〜10mol%である。
本発明に使用する高分子物質は、アルキレングリコール残基、生理活性物質を固定化する官能基および架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー以外に他の基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーを含んでもよい。例えば、アルキル基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(D)を共重合させてもよく、アルキル基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(D)としてはn―ブチルメタクリレートもしくはn−ドデシルメタクリレートもしくはn−オクチルメタクリレートが好ましい。
本発明の高分子物質の合成方法は、特に限定されるものではないが、合成の容易さから、少なくともアルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)、生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)および架橋可能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)を含む混合物を、重合開始剤存在下、溶媒中でラジカル重合することが好ましい。
溶媒としてはそれぞれのエチレン系不飽和重合性モノマーが溶解するものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、t−ブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独または2種以上の組み合わせで用いられる。プラスチック担体に該高分子物質を塗布する場合は、エタノール、メタノールが担体を変性させないため好ましい。
重合開始剤としては通常のラジカル開始剤ならいずれでもよく、例えば、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル(以下「AIBN」という)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1 −カルボニトリル)等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の有機過酸化物等を挙げることができる。
本発明の高分子物質の化学構造は、少なくともアルキレングリコール残基、生理活性物質を固定化する官能基及び架橋可能な官能基を有する各エチレン系不飽和重合性モノマーが共重合されたものであれば、その結合方式がランダム、ブロック、グラフト等いずれの形態をなしていてもかまわない。
本発明の高分子物質の分子量は、高分子物質と未反応のエチレン系不飽和重合性モノマーとの分離精製が容易になることから、数平均分子量は5000以上が好ましく、10000以上がより好ましい。
本発明の高分子物質は、担体表面を該高分子物質で被覆することにより、生理活性物質の非特異的吸着を抑制する性質、特定の生理活性物質を固定化する性質を容易に付与することが可能である。さらに、高分子主鎖同士を架橋させる性質を併せ持つことから、担体表面を被覆した後に、架橋させることが可能である。これにより、担体上の高分子に不溶性を付与することができ、基材洗浄による信号低下を低減することができる。
担体表面への高分子物質の被覆は、例えば有機溶剤に高分子物質を0.05〜10重量%濃度になるように溶解した高分子溶液を調製し、浸漬、吹きつけ等の公知の方法で基材表面に塗布した後、室温下ないしは加温下にて乾燥させることにより行われる。その後、架橋可能な官能基に応じた任意の方法で高分子の主鎖同士を架橋させる。架橋可能な官能基が加水分解によりシラノール基を生成する官能基の場合の高分子物質の被覆については、有機溶剤中に水を含有させた混合溶液を用いてもよい。含有される水により加水分解が生じ、該合成高分子中にシラノール基が生成し、さらに加熱することにより主鎖同士が結合され、高分子物質が不溶になる。
含水量が少ないとシラノール基の生成が不十分で、架橋結合が弱くなる。一方、含水量が多くなると高分子物質が溶媒に不溶となる恐れがある。理論上加水分解によりシラノール基を生成するのに必要な水が含有されていれば十分であるが、溶液の調製の容易さを考えると、含水量が約0.01〜15重量%程度のものが好ましい。
有機溶剤としてはエタノール、メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール、n−ペンタノール、シクロヘキサノール等アルコール類、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、シクロヘキサノン等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独または2種以上の組み合わせで用いられる。中でも、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール、n−ペンタノール、シクロヘキサノール等アルコール類がプラスチック担体を変性させず、乾燥させやすいため好ましい。また、溶液中で高分子物質を加水分解させる場合にも、水と任意の割合で混ざるので好ましい。
本発明の高分子物質を溶解した溶液を担体表面に塗布した後、乾燥させる工程において、高分子物質中のシラノール基は、他の高分子物質中のシラノール基、水酸基、アミノ基等と脱水縮合して架橋を形成する。さらに担体表面に水酸基、カルボニル基、アミノ基などがある場合も同様に脱水縮合し、担体表面と化学的に結合することができる。シラノール基の脱水縮合により形成される共有結合は加水分解されにくい性質があるので、担体表面に被覆された高分子物質は容易に溶解したり、担体から脱離してしまうことはない。シラノール基の脱水縮合は加熱処理により促進される。高分子物質が熱により変成されない温度範囲内、例えば、60〜120℃で5分間〜24時間加熱処理するのが好ましい。
本発明に使用するバイオアッセイ用担体の素材は、ガラス、プラスチック、金属その他を用いることができるが、表面処理の容易性、量産性の観点から、プラスチックが好ましく、熱可塑性樹脂がより好ましい。
熱可塑性樹脂としては、蛍光発生量の少ないものが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン等の直鎖状ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、含フッ素樹脂等を用いることが好ましく、耐熱性、耐薬品性、低蛍光性、成形性に特に優れる飽和環状ポリオレフィンを用いることがより好ましい。ここで飽和環状ポリオレフィンとは、環状オレフィン構造を有する重合体単独または環状オレフィンとα−オレフィンとの共重合体を水素添加した飽和重合体を指す。
担体表面と表面に被覆される高分子物質との密着性を高めるために、担体表面を活性化することが好ましい。活性化する手段としては酸素雰囲気下、アルゴン雰囲気下、窒素雰囲気下、空気雰囲気下などの条件下でプラズマ処理する方法、フッ化アルゴン、フッ化クリプトンなどのエキシマレーザーで処理する方法があるが、酸素雰囲気下でプラズマ処理する方法が好ましい。
本発明の高分子物質を担体に塗布することで容易に担体に生理活性物質の非特異的吸着を抑制された生理活性物質固定化担体を作製できる。さらに該高分子物質を架橋することで、担体上の高分子物質に不溶性を付与することができる。これらのことより、該高分子物質を塗布した担体はバイオチップ、ELISA用プレートに好適に用いることができる。
本発明に使用する担体の形状は特に限定しないが、スライドガラスに代表される基板状のもの、96穴や384穴に代表されるマイクロタイタープレート状のもの、またマイクロ流路、ビーズ状のもの、チューブ状のもの、あるいは容器及びそれらの複合体が挙げられる。
本発明において、抗体を担体上に固定化する際には、抗体を溶解または分散した液体を点着する方法が好ましい。
抗体を溶解または分散した液体のpHは8〜10であることが好ましく、pH9.0〜9.9がより好ましい。固定化後は、固定化されなかった生理活性物質を除去するため、純水や緩衝液で洗浄することが好ましい。
又、抗体が担体表面にスポット状に固定化されていることが好ましく、更には複数種の抗体のスポットが担体表面の同一区画中に存在していることが好ましい。
抗体が固定化された担体に、抗原となる生理活性物質を含有する溶液を添加し、担体上で展開することにより、生理活性物質が固定化抗体に捕捉される。
本発明において、生理活性物質を溶解または分散した液体のpHは6.0〜7.6であることが好ましい。pHが6.0を下回ると、酸により検出する生理活性物質が変性する恐れがあり好ましくない。また、pHが7.6を超えた場合も、アルカリにより検出する生理活性物質が変性する恐れがあり好ましくない。
上記の抗原抗体反応終了後、酵素を含む物質を結合させて、抗体−抗原複合体に酵素が導入される。酵素導入の方法は、例えば酵素標識された二次抗体を用いる方法、あるいはビオチン標識された二次抗体を結合させ、続いて酵素を標識したアビジンを含む溶液を添加する、いわゆるビオチン−アビジン反応を用いる方法などが挙げられる。導入する酵素としては発色試薬を発色させる酵素が好適に選択され、発色試薬に何を用いるかによるが、ペルオキシダーゼやアルカリフォスファターゼは、従来から発色試薬用酵素として使用されており、これらを用いることは、入手のし易さを考慮すると好適である。
最後に、上記で導入した酵素により発色基質を発色させる。発色試薬としては、ウエスタンブロットなどのメンブレンの発色によく用いられるNBT/BICP発色試薬やELISAの分野での発色によく用いられるTMBZ、OPDなどを用いることができる。
発色試薬による発色の度合いは、抗体−抗原複合体に導入された酵素量、すなわち抗原の量に応じたものとなる。NBT/BICP発色試薬は、抗体−抗原複合体や固定化した抗体に付着し、抗体溶液を点着した部分が着色される。この着色像を目視で確認し、検出対象となる生理活性物質の有無を確認できる。また、この着色像を画像スキャナーやCCDカメラを用いて取り込み、画像処理ソフト(例えばNIHイメージなど)で発色の度合いを数値化し、検出対象となる生理活性物質の量を比較することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、この発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例)
飽和環状ポリオレフィン樹脂(5−メチル−2ノルボルネンの開環重合体の水素添加物、MFR(Melt flow rate):21g/10分、水素添加率:実質的に100%、熱変形温度123℃)をスライドガラス形状(寸法:76mm×26mm×1mm)に加工して固相基板を作成した。この固相基板をポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(別名メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)−p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリエチレングリコールメタクリレート−3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン(PEGMA−MEONP−MPDES、各基はモル%で92:3:5)の0.3重量%エタノール溶液に浸漬、65℃、4時間加熱乾燥することにより、基板表面にアルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー、活性エステル基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー及び架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーを共重合した高分子物質を含む層を導入した基板を得た。
(比較例)
飽和環状ポリオレフィン樹脂(5−メチル−2ノルボルネンの開環重合体の水素添加物、MFR(Melt flow rate):21g/10分、水素添加率:実質的に100%、熱変形温度123℃)をスライドガラス形状(寸法:76mm×26mm×1mm)に加工して固相基板を作成した。この固相基板に低温酸素プラズマ処理により表面に親水化処理を施した。次に、アミノアルキルシランとしてγ−アミノプロピルトリエトキシシランをメタノール中に5重量%の濃度で溶解させたものをアミノ基導入処理液として調製し、この溶液の中に2時間浸漬の後、基板を溶液から取り出し、超純水中に浸漬し放置後基板を取り出し乾燥した。グルタルアルデヒドをPBS(−)中に2重量%の濃度で溶解させてグルタルアルデヒド溶液を調製し、アミノアルキルシラン処理を行なった基板をグルタルアルデヒド溶液中に浸漬し、4時間放置した後、基板を取り出して超純水中に浸漬し、洗浄乾燥した。これにより、表面にアルデヒド基を有するアルデヒド基板を得た。
(一次抗体の固定化、ブロッキング)
次に、実施例および比較例で得られた基板に、pH9.5の炭酸バッファーで0.5mg/mLの濃度に調製したラット由来抗マウスIgG2a抗体溶液をマイクロピペッターを用いて点着させた。この基板を室温で24時間静置して固定化させた。その後、各々の基板についてブロッキング処理を施し、0.05%Tween20含有のPBSで洗浄を行った。
(固定化抗体と抗原との反応)
次に、上記基板表面に、表1に示した各抗原濃度でマウスIgG2a溶液を展開し、湿度99%、37℃で1時間静置して抗原抗体反応を起こさせ、0.05%Tween20含有のPBSで洗浄を行った。
(抗原と二次抗体との反応)
次に、上記基板表面に、0.5μg/mLの濃度に調製したビオチン標識抗マウスIgG2a抗体溶液を展開し、湿度99%、37℃で1時間静置して抗原抗体反応を起こさせ、0.05%Tween20含有のPBSで洗浄を行った。
(ビオチン−アビジン反応)
次に、上記基板表面に、ストレプトアビジンを標識したアルカリフォスファターゼ溶液を展開し、湿度99%、37℃で30分静置して反応を起こさせ、0.05%Tween20含有のPBSで洗浄を行った。
(発色反応)
続いて、BCIP/NBT溶液に基板を浸漬させ、37℃で30分間静置した後、純水で洗浄した。比較例では抗体の点着部分の着色は肉眼ではほとんど観察できないが、実施例では明確に点着部分への着色が観察できた。基板の抗体の点着部分の着色像をCCDカメラにより取り込み、取り込んだデジタルデータを画像処理ソフト(NIHイメージ)により処理し、着色度合いを数値化した。結果を表1に示す。
実施例では、抗原濃度に依存した着色度合いが見られ、基板上での抗原抗体反応による抗原の検出ができたが、比較例では抗原抗体反応の効率が悪く、また酵素反応の効率が悪く、発色基質の発色反応効率が悪く、抗原の検出ができなかった。すなわち、本発明の生理活性物質の検出方法では、蛍光色素を用いることなく、可視領域で、特殊な読み取り機器等を用いることなく、生理活性物質の検出ができ、さらには生理活性物質の有無の判定のみならず、定量することができたと言える。
Figure 2009128093

Claims (21)

  1. アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)、生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)及び架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)を共重合した高分子物質を表面に有する不溶性担体を用いて、
    (a)前記不溶性担体表面に抗体を固定化させて抗体固定化担体を作製する工程、
    (b)前記抗体固定化担体上に抗原となる生理活性物質を含有する溶液を添加し、前記抗体と反応させる工程、
    (c)反応した抗体−抗原複合体に酵素を含む物質を結合させる工程、
    (d)発色基質を含有する溶液を添加し前記酵素の反応により発色基質を発色させる工程、
    を含み、発色の度合いにより工程(b)における溶液中の生理活性物質の含有状況を判定することを特徴とする生理活性物質の検出方法。
  2. 前記の工程に加えて、
    (b−2)反応した抗体−抗原複合体にさらに二次抗体を含有する溶液を添加し、前記複合体と反応させる工程、
    を含む請求項1記載の生理活性物質の検出方法。
  3. 工程(b−2)において、二次抗体にあらかじめビオチンが標識されていて、工程(c)において酵素標識されたアビジンを含む溶液を担体表面に接触させて、抗体−抗原複合体に酵素を標識するものである請求項2記載の生理活性物質の検出方法。
  4. 抗体−抗原複合体に標識される酵素が酸化又は還元酵素である請求項1〜3いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  5. 標識される酵素がペルオキシダーゼ又はアルカリフォスファターゼである請求項1〜4いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  6. 工程(a)において抗体が、前記担体表面と共有結合して固定化されるものである請求項1〜5いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  7. アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)が下記の一般式[1]で表されるモノマーである請求項1〜6いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
    Figure 2009128093
    (式中R1は水素原子またはメチル基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Xは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基を示し、pは1〜100の整数を示す。繰り返されるXは、同一であっても、または異なるアルキレングリコール基の連鎖であってもよい。)
  8. 前記アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(A)がメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートである請求項7記載の生理活性物質の検出方法。
  9. 前記メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのエチレングリコールの平均連鎖が3〜100である請求項8記載の生理活性物質の検出方法。
  10. 生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)の官能基がアルデヒド基、活性エステル、エポキシ基、ビニルスルホン基、ビオチンから選ばれる少なくとも一つの官能基である請求項1〜9いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  11. 生理活性物質を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(B)が下記の一般式[2]で表される活性エステルを有するモノマーである請求項1〜9いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
    Figure 2009128093
    (式中Rは水素原子またはメチル基を示し、Yは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基またはアルキル基を示す。Wは活性エステル基を示す。qは1〜20の整数を示す。qが2以上20以下の整数である場合、繰り返されるYは、それぞれ同一であっても、または異なるアルキレングリコール残基の連鎖であってもよい。)
  12. 前記活性エステルがp−ニトロフェニルエステル又はN−ヒドロキシスクシンイミドエステルである請求項10または11記載の生理活性物質の検出方法。
  13. 架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)の架橋可能な官能基がアルコキシシリル、エポキシ、及び(メタ)アクリルから選ばれる少なくとも一つの官能基である請求項1〜12いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  14. 架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(C)が下記の一般式[3]で表されるアルコキシシリルを有するモノマーである請求項1〜12いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
    Figure 2009128093
    (式中Rは水素原子またはメチル基を示し、Zは炭素数1〜20のアルキル基を示す。A、A、Aのうち、少なくとも1個は加水分解可能なアルコキシ基であり、その他はアルキル基を示す。)
  15. 発色した色素が抗体または抗原およびその近傍の担体表面に付着し、色素の付着の度合いを色の濃さとして測定することを特徴とする請求項1〜14いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  16. 発色の度合いを吸光により測定することを特徴とする請求項1〜15いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  17. 前記抗体が担体表面にスポット状に固定化されている請求項1〜16いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  18. 複数種の抗体のスポットが担体表面の同一区画中に存在している請求項17記載の生理活性物質の検出方法。
  19. 担体の形状がスライドグラス状、96穴プレート状、384穴プレート状、1536穴プレート状、マイクロ流路、ビーズ、チューブ、容器及びそれらの複合体よりなる群より選択された少なくとも1つである請求項1〜18いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  20. 担体の材質がプラスチックである請求項1〜19いずれか記載の生理活性物質の検出方法。
  21. プラスチックがポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、飽和環状ポリオレフィン、ポリペンテン、ポリアミド、及びそれらの共重合体よりなる群より選択された少なくとも1種である請求項20記載の生理活性物質の検出方法。
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