JP2009120476A - リン酸水素カルシウムからなる球状粒子 - Google Patents

リン酸水素カルシウムからなる球状粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】医薬品、化粧品、食品等の顆粒製造の核剤などに用いる、溶媒に難溶であり非吸湿性で反応性が極めて少なく、粒子径が50〜300μm、粒子強度や真球度が高い球状粒子が求められている。
【解決手段】鱗片状のリン酸水素カルシウムの1次粒子の凝集体を微細な1次粒子に粉砕/開砕したのち、噴霧することによって、従来の平均粒子径100μm程度の球状リン酸水素カルシウムよりも、粒子強度が高く表面の凹凸が少なく高い真球度を有する球状粒子を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リン酸水素カルシウムからなる真球度や粒子強度が高い球状粒子、その製造方法、およびその球状粒子を用いる医薬品、化粧品、食品等に関する。
持効性医薬品の放出制御、腸溶化、薬効成分の安定性改善または味のマスキングなど手段として、医薬品では核剤を中心に多層構造を有する顆粒が用いられている。多層構造の顆粒を製造する場合、積層率を高め各層の厚さを均一に積層させるために、粒径が揃っており真球度が高い球形の粒子を核剤として用いることが好ましい。さらに、核剤の要する性質としては、造粒時に掛かる負荷から破損しない強度、噴霧溶液を吸収する吸収能、薬剤と反応しない安定性が求められる。
これまで核剤として用いる球状粒子は、結晶セルロースを球状としたもの(特許文献1)、活性成分とその皮膜層からなる造粒粒子の製造において芯粒子として使用される精製白糖球が知られている(特許文献2)。これらは、粒子形状の真球度が低く、特に粒径が小さくなるほど真球度が低くいびつな形状となっており小さな顆粒を製造する場合、核剤の表面に均一な薬剤層や被覆層を形成させるには不適であった。
リン酸水素カルシウムは、カルシウム成分、リン酸成分の補強源、固結防止剤、歯磨き粉の研磨剤、賦形剤等として、医薬品、食品、化粧品等に使用されている。特に、水に難溶でありかつ非吸湿性で主薬との反応が少ないため、医薬品の賦形剤に用いられている。しかし、リン酸水素カルシウムは、吸湿性がなく、不活性であり、薬剤との反応性がなく、剤型を着色させることがないという賦形剤として良好な性質をもつが、板状の10μm以上の結晶粒子の形態となっており、結合性に劣るという欠点があった。これを改善するため、本出願人は比表面積が20〜60m/g、静的嵩比容積が5ml/g以上、吸油量が1.0ml/g以上であり、電子顕微鏡で測定した一次粒子が0.1〜5μm、その凝集した二次粒子の平均粒子径が2〜10μmである鱗片状のリン酸水素カルシウムを噴霧乾燥造粒して球状粒子としたリン酸水素カルシウムを提案した(特許文献3)。これはフジカリンSG〔製品名、富士化学工業(株)製〕として市販されている。
ある程度球状のリン酸水素カルシウムとしては、カルシウム化合物とリン酸化合物をリン酸縮合物の存在下で反応させて得られる球状の無水第二リン酸カルシウムを、研磨剤、蛍光剤担体、賦形剤、流動性改善剤として用いることが知られている(特許文献4)。また、粒子径0.5〜5mmの消石灰とリン酸とを50℃以上で反応させて8時間以上撹拌することによって得られる凝集球状リン酸水素カルシウムが知られている(特許文献5)。
上記の球状と言われているリン酸水素カルシウムは、その真球度が低く綺麗な球状ではなく、表面の凸凹が大きく平滑ではなく、また強度も十分に高いものではなかった。真球度が極めて高く、表面が平滑であり、製造に十分な強度を有し、適度な吸水能を持つ球状リン酸水素カルシウムは知られておらず、また、医薬品、化粧品、食品等に使用される顆粒製造時の核剤として有用であることも知られてはいない。
特開平7−173050号公報 特開2003−104892号公報 特開平7−118005号公報 特開昭59−223204号公報 特開2005−289763号公報
水に難溶であり、かつ非吸湿性で主薬との反応が少なく、医薬品、化粧品、食品等の顆粒製造の核剤に用いる、適度な吸水能と顆粒製造に十分な強度を有し、表面が凹凸が少なく真球度が極めて高い球状の粒子が求められている。
本発明者らは、リン酸水素カルシウムを微細に粉砕したのち湿式造粒することによって得られる球状リン酸水素カルシウムは従来の核剤よりも平均粒子径が小さいにもかかわらず、表面の凹凸が少なく、真球度が極めて高いことを見出した。
本発明の球状リン酸水素カルシウムは、水に不溶性であり、従来の核剤よりも小さい平均粒子径であっても極めて良好な真球度で表面平滑であるため、この球状リン酸水素カルシウムを用いて造粒した顆粒状組成物は、良好な積層性を有することができる。また、この球状リン酸水素カルシウムを用いて積層させ被覆などの造粒を行った造粒組成物は均一な層状構造を有するため良好な徐放性や薬剤の苦みマスキング性などを有している。
本発明の球状リン酸水素カルシウムは、1次粒子の平均粒子径が0.01〜5μmであり下式(I)
CaHPO・mHO (I)
(式中、mは0≦m≦0.5の範囲の数を示す)
で示されるリン酸水素カルシウムである。
本発明の球状リン酸水素カルシウムに用いるリン酸水素カルシウムの1次粒子は、1次粒子のリン酸水素カルシウムの合成時、リン酸水素カルシウムを粉砕などによって粒度を調整することによって得ることができる。本発明の球状リン酸水素カルシウムの粒径や真球度の制御のしやすさから、リン酸水素カルシウムの1次粒子は平均粒子径が小さいほど良く、リン酸水素カルシウムの1次粒子のSEM写真で観察される平均粒子径は0.01〜5μm、好ましくは0.01〜3μm、より好ましくは0.01〜1μmである。また、リン酸水素カルシウムの1次粒子の形状としては、鱗片状、薄片状、柱状、板状などいずれの形状のものを用いることができるが、球状への凝集性の大きから比表面積の大きい鱗片状や薄片状のリン酸水素カルシウムが好ましい。
ここで用いられる一次粒子の鱗片状のリン酸水素カルシウムは、乾燥粉末、噴霧乾燥球状粒子、湿末のいずれでもよい。本発明で用いる鱗片状のリン酸水素カルシウムは、本発明の球状リン酸水素カルシウムの製造で粉砕などを行って平均粒子径を調整するため、特開平7−118005及び特開平10−120408で示されている物性値(比表面積が20〜60m/g、静的嵩比容積が5ml/g以上、吸水量が1.0ml/g以上であり、電子顕微鏡で測定した一次粒子が0.1〜5μm、その凝集した二次粒子の平均粒子径が2〜10μm)を満たす必要はない。
本発明の球状リン酸水素カルシウムは、平均粒子径が10〜500μmであり、好ましくは20〜300μm、より好ましくは30〜200μmである。平均粒子径が10μm未満では、薬物の積層化が困難で粒子同士の凝集が起こりやすくなるので好ましくない。また、平均粒子径が500μmを超えると積層化した顆粒の粒径が大きくなるため、口腔内崩壊錠に応用する場合、ざらつきを感じやすく、服用性が悪化し、顆粒含有錠等に応用する場合の含量バラツキにつながるため好ましくない。
本発明の球状粒子は、粒子強度が60g/mm以上であり、好ましくは60〜300g/mm、より好ましくは100〜200g/mmである。60g/mmより粒子硬度が低いと、後述の顆粒の製造時に割れや欠けが生じるため不適当である。例えば、日本薬局方の摩損度試験の条件では粉化や欠けは生じない。
本発明の球状リン酸水素カルシウムは、真球度が0.85〜1であり、好ましくは0.90〜1であり、もっとも好ましくは0.95〜1である。真球度が0.85未満の場合、薬物層や被覆層の製造時に各層の厚みが不均一となり放出性が不均一であることや被覆が完全に行われにくく、顆粒の形成に好ましくない。ここで真球度は球の短径を長径で除した値である。また、表面の凸凹が少ないのも特徴である。
本発明の球状リン酸水素カルシウムのBET比表面積は、粒子表面の吸着能力からある程度大きいほうがよく、BET比表面積としては2〜100m/g、好ましくは5〜60m/g、より好ましくは5〜40m/gである。比表面積が100m/gを超えると、粒子が摩損し易くなるため、粒子の凝集につながり、顆粒の粒度分布が広く不均一になるので好ましくない。また、比表面積が2m/gを下回ると表面への固体や液体の付着力が弱まるので好ましくない。
本発明の球状リン酸水素カルシウムの静的嵩比容積は、1〜5ml/g、好ましくは1〜3ml/g、より好ましくは1〜2ml/gである。1ml/g未満の場合は、重質であるためこの球状粒子に積層させる微粉末との混合が起こりにくく、5ml/gを超える場合は軽質であるため流動層造粒や転動層造粒自体の造粒工程が行いにくく不適当である。また、粉砕の度合いが大きいほど、即ち一次粒子の粒子径が小さいほど、静的嵩比容積は小さくなる。しかし、球状リン酸水素カルシウムを溶媒成分との接触時間が比較的多い方法、例えば二軸エクストルーダーなどの混練造粒で造粒する場合は、静的嵩比容積はやや高めの方が良く2〜4ml/g、好ましくは2〜3ml/gである。
本発明の球状リン酸水素カルシウムの吸水量は、溶媒や微粉末の適度な表面への付着を要することから、吸水量は0.3〜2.0ml/g、好ましくは0.4〜1.5ml/gである。ここで吸水量は、水以外にも有機溶媒や油脂などの液体の吸収を示す値であり、水以外の液体ではこれらの吸液量に吸水量とはずれが生じる可能性があるが、このような誤差も本発明の範囲内である。
本発明の球状リン酸水素カルシウムの強度としては、医薬品や食品などの顆粒製造に十分な強度を有していればよい。本発明の球状リン酸水素カルシウムは1次粒子が密に凝集しているため、摩損度が低いことも特徴である。具体的には、第十四改正日本薬局方に収載される錠剤の摩損度試験法では、欠けや風化が起こらない。
本発明の球状リン酸水素カルシウムの安息角は20〜45°、好ましくは20〜35°である。このような安息角を有することにより、優れた流動性を示し、顆粒製造工程において優れた造粒性を示すことができる。安息角は、パウダーテスター〔ホソカワミクロン社製〕を用いて、通常の方法に従って測定することができる。
本発明の球状リン酸水素カルシウムの製造方法を以下に述べる。
リン酸水素カルシウム水和物を水に懸濁し、多価有機酸を添加して60℃以上で水熱処理して鱗片状のリン酸水素カルシウムとする。この鱗片状のリン酸水素カルシウムを粉砕し、噴霧乾燥することによって本発明の球状リン酸水素カルシウムを得ることができる。
ここで、粉砕に用いるリン酸水素カルシウムは鱗片状に限定されず、薄片状、柱状、板状などいずれの形状のものを用いることができ、リン酸水素カルシウムの1次粒子の平均粒子径は、小さいほど凝集性が高く0.01〜20μm、好ましくは0.05〜10μmである。
鱗片状のリン酸水素カルシウムの製法は、特開平7−118005、特開平10−120408に記載の方法によって製造することができる。鱗片状リン酸水素カルシウムは、水熱処理したものを用いても、さらに噴霧乾燥した球状粒子を用いてもよい。
本発明の球状リン酸水素カルシウムのその他の製法としては、次の方法が挙げられる。
(1) リン酸と石灰を水中において有機酸の存在下で反応させて柱状のリン酸水素カルシウムとしたのち、粉砕し、次いで60℃以上で水熱処理したのち、噴霧乾燥する。
(2) リン酸水素カルシウム水和物を、水に懸濁させたのち、60℃以上で水熱処理して鱗片状のリン酸水素カルシウムとし、粉砕し、噴霧乾燥する。
(3) リン酸と石灰を水中において反応させて板状のリン酸水素カルシウムとし、次いでクエン酸を添加して60℃以上で水熱処理したのち、噴霧乾燥する。
(4) リン酸水素カルシウム水和物を粉砕し、水に懸濁させたのち、有機酸を添加し60℃以上で水熱処理して鱗片状のリン酸水素カルシウムとし、噴霧乾燥する。
(5) リン酸水素カルシウム水和物を粉砕し、水に懸濁させたのち、60℃以上で水熱処理し、噴霧乾燥する。
(6) リン酸水素カルシウムを粉砕し、水に懸濁させたのち、噴霧乾燥する。
粉砕を行う工程は、水熱処理の前または後のいずれか/または両方で行うことができるが、水熱処理後、噴霧乾燥前に行うのが好ましい。粉砕方法としては、湿式粉砕や乾式粉砕のいずれでもよく、湿式粉砕としてはナノマイザー(製品名、エス・ジーエンジニアリング株式会社製)、スターバースト(製品名、 株式会社スギノマシン製)、アルティマイザー(製品名、株式会社スギノマシン製、株式会社カワサワファイン)、マイクロフルイダイザー(製品名、みづほ工業株式会社製)などの高圧ホモジナイザー、ビーズミル、ディスクミル、ホモミキサーなど、乾式粉砕としてはピンミル、ジェットミル、ボールミル、ハンマーミル、カッターミルなどで行うことができるが、好ましくは高圧ホモジナイザー、ビーズミル、カッターミル、ハンマーミルであり、スラリーの取り扱いのしやすさから最も好ましくは高圧ホモジナイザーである。
この粉砕によって、凝集粒子を形成しているリン酸水素カルシウムは1次粒子まで粉砕し、また1次粒子が大きいものは所望の平均粒子径に調整する。粉砕での平均粒子径は、0.01〜5μm、好ましくは0.01〜3μm、より好ましくは0.01〜1μmである。この平均粒子径とすることで、凝集粒子が1次粒子まで解砕され、また1次粒子が小さくなって分散されて、乾燥時の凝集性が向上し、真球度の高い球状リン酸水素カルシウムとすることができる。
粉砕したリン酸水素カルシウムを水に懸濁させて、噴霧乾燥を行う。懸濁液の濃度としては、噴霧乾燥できる範囲であればよく、すなわち固形分は1〜40重量%であり、好ましくは5〜30重量%である。薬剤などのリン酸水素カルシウム以外の成分を添加する場合は、懸濁液の調整時に配合し、同時に噴霧乾燥を行う。
噴霧乾燥の条件は特に限定されないが、噴霧乾燥機としては、円盤式またはノズル式の噴霧乾燥機を用いるのが好ましい。そして、噴霧乾燥の際の温度としては、入口温度が約120〜400℃であり、出口温度が約80〜300℃が好ましい。
本発明の球状リン酸水素カルシウムが、粉砕工程を行わずに噴霧乾燥させた鱗片状のリン酸水素カルシウムよりも、真球度が極めて高く、静的嵩密度が低い理由としては、粉砕工程によって凝集した粒子が1次粒子に解砕されて、1次粒子に分散し、噴霧乾燥で再凝集させることによって再凝集時に1次粒子間の粒子間空隙がより密になって分子間力が強く働くためである。このため、従来の球状の球状リン酸水素カルシウムよりも高い強度を有している。
本発明の球状リン酸水素カルシウムを用いた顆粒状組成物、顆粒状組成物の製造方法について述べる。
本発明の顆粒状組成物は、球状リン酸水素カルシウムを中心に活性成分層よりなる。必要に応じて、活性成分層の外側に被覆層を作ることができる。顆粒状組成物は、球状リン酸水素カルシウム100重量部に対して、活性成分0.01〜500重量部、好ましくは0.1〜200重量部からなる。活性成分層には、活性成分のほかに、結合剤、賦形剤、界面活性剤、被覆剤などを配合することができる。活性成分は、賦形剤などに担持、結合剤などで造粒したものでもよい。被覆成分の配合量は、球状リン酸水素カルシウム100重量部に対して、被覆成分0.01〜100重量部である。
活性成分としては、特に限定されず、末梢神経用剤、解熱鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、精神神経用剤などの中枢神経用薬剤;骨格筋弛緩剤、自律神経剤などの末梢神経用薬剤;強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血管拡張剤などの循環器用薬剤;気管支拡張剤、鎮咳剤などの呼吸器官用薬剤;消化剤、整腸剤、制酸剤などの消化管用薬剤;ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン剤などの代謝性薬剤;抗潰瘍剤;抗生物質;化学療法剤;生薬エキス剤;微生物類などが挙げられる。
かぜ薬用活性成分や鼻炎用活性成分等を挙げることができる。かぜ薬用活性成分としては、例えば、解熱鎮痛消炎剤、気管支拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去淡剤、鎮咳去淡剤、ビタミン剤、漢方薬エキス等が挙げられる。鼻炎用活性成分としては、例えば、交感神経興奮剤、副交感神経遮断剤、抗アレルギー剤・抗炎症薬等が挙げられる。解熱鎮痛消炎剤としては、例えば、プランルカスト水和物、アセトアミノフェン、フェナセチン、塩酸レフェタミン等のアニリン誘導体、エテンザミド、サザピリン、サリチル酸メチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸コリン、アスピリン、アスピリンアルミニウム等のサリチル酸誘導体等、イソプロピルアンチピリン、スルピリン、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、アンチピリン、アミノピリジン等のピラゾロ誘導体、イブプロフェン、ケトプロフェン、オキサシプロジン、ナプロキセン、フェノプロフェンカルシウム、チアプロフェン酸等のプロピオン酸誘導体、フェンブフェン、ジクロフェナクナトリウム、アンフェナクナトリウム等のフェニル酢酸誘導体、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、マレイン酸プログルメタシン、トルメチンナトリウム等のインドール酢酸誘導体、メフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸等のアントラニル酢酸誘導体、ピロキシカム、アンピロキシカム、テノキシカム等のオキシカム誘導体、塩酸ベンジダミン、エピリゾール(メピリゾール)、塩酸チノリジン、塩酸チアラミド等、消炎酵素剤、セラペプチダーゼ(商品名)、塩化リゾチーム等が挙げられる。これらの解熱鎮痛消炎剤は、1種又は2種以上併用することもできる。
気管支拡張剤としては、例えば、塩酸エフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリンサッカリネート、塩酸イソプレナリン、硫酸イソプロテレノール、塩酸メトキシフェナミン、硫酸オルシプレナリン、塩酸クロルプレナリン、塩酸トリメトキノール、硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、硫酸ヘキソプレナリン、フマル酸フォルモテロール、臭化水素酸フェノテロール、塩酸プロカテロール、塩酸プルテロール、塩酸クレンプテロール、塩酸マブテロール、アミノフィリン、テオフィリン、ジブロフィリン、プロキシフィリン等のキサンチン誘導体、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウム等の抗コリン剤等が挙げられる。抗ヒスタミン剤としては、例えば、ジフェンヒドラミン等のエタノールアミン系抗ヒスタミン剤、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン等のプロピルアミン系抗ヒスタミン剤、酒石酸アリメマジン、塩酸イソチペンジル、塩酸プロメタジン、メキタジン等のフェノチアジン系抗ヒスタミン剤、ジフェニルピラリン、マレイン酸カルビノキサミン、フマル酸クレマスチン、塩酸イプロヘプチン、塩酸ホモクロルシクリジン、塩酸シプロヘプタジン、マレイン酸ジメチンデン、塩酸トリプロリジン、塩酸オロパタジン等が挙げられる。
鎮咳剤としては、例えば、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン等のコデイン類、臭化水素酸デキストロメトルファン、クロペラスチン、ノスカピンジメモルファン、オキセラジン、クエン酸ペントキシベリン、塩酸エプラジノン、塩酸クロブチノール、クエン酸イソアミニル、塩酸ホミノベン、塩酸クロフェダノール、リン酸ベンプロペリン、ヒドロコタルニン、ジブナートナトリウム等が挙げられる。
去淡剤としては、例えば、グアヤコールスルホン酸カリウム、カルボシステイン、塩酸L−エチルシステイン、塩酸L−メチルシステイン、アセチルシステイン等のシステイン誘導体、ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール等が挙げられる。鎮咳去淡剤として、例えば、グアイフェネシン、チペピジン、オキシメテバノール、塩酸アロクラミド、フェン酸カルベタペンタン、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン等が含まれる。なお、上記鎮咳剤、去淡剤、鎮咳去淡剤として例示した薬効成分は、鎮咳作用及び/又は去淡作用を複合的に示す場合がある。
向精神薬としては、例えばクロルプロマジン、レセルピンなどが挙げられる。抗不安薬としては、例えば、トフィソパム、酒石酸ゾルピデム、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムなどが挙げられる。抗うつ剤としては、例えば塩酸マプロチリン、イミプラミン、アンフェタミン、メタフェタンなどが挙げられる。催眠鎮静剤としては、例えばエスタゾラム、ニトラゼパム、ジアゼパム、ペルラピン、フェノバルビタールナトリウムなどが例示される。鎮痙剤には、例えば臭化水素酸スコポラミン、塩酸パパベリン、塩酸ジフェンヒドラミンなどが挙げられる。中枢神経作用薬としては、例えばシチコリンなどが挙げられる。抗てんかん剤としては、例えばフェニトイン、カルバマゼピン等が挙げられる。交感神経興奮剤としては、例えば塩酸イソプロテレノール等が挙げられる。末梢性神経障害剤としては、例えば、エパルレスタット、メコバラミン等が挙げられる。
胃腸薬には、例えばジアスターゼ、含糖ペプシン、ロートエキス、セルラーゼAP3、リパーゼAP、ケイヒ油などの健胃消化剤、塩化ベルベリン、耐性乳酸菌、ビフィズス菌などの整腸剤などが含まれる。制酸剤としては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、沈降炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。抗潰瘍剤としては、例えば、テプレノン、ファモチジン、ランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、シメチジン、塩酸ラニチジンなどが挙げられる。消化器官用薬としては、クエン酸モサプリドなどが挙げられる。
血圧降下剤としては、例えば、カルベジロール、オルメサルタンメドキソミル、ベニジピン塩酸塩、テルミサルタン、ベシル酸アムロジピン、塩酸デラプリル、カプトプリル、塩酸ヒドララジン、塩酸ラベタロール、塩酸マニジピン、カンデサルタンシレキセチル、メチルドパ、ペリンドプリルエルブミンなどが挙げられる。血管収縮剤としては、例えば塩酸フェニレフリンなどが挙げられる。血管拡張剤としては、例えばニコランジル、塩酸カルボクロメン、モルシドミン、塩酸ペラパミル、シンナリジン等が挙げられる。不整脈用剤としては、例えば塩酸プロカインアミド、塩酸プロプラノロール、ピンドロールなどが挙げられる。強心剤としては、例えばカフェイン、ジゴキシンなどが挙げられる。
利尿薬としては、例えばイソソルピド、フロセミド、ヒドロクロロチアジドなどが挙げられる。
高脂血症用剤としては、例えば、イコサペント酸エチル、セリバスタチンナトリウム、シンバスタチン、プラバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム水和物等が挙げられる。
抗生物質には、例えば、塩酸バンコマイシン、セフジニル、イトラコナゾール、クラリスロマイシン、塩酸セフカペンピボキシル、セファレキシン、セファクロル、アモキシシリン、塩酸ピプメシリナム、塩酸セフォチアムヘキセチル、セファドロキシル、セフィキシム、セフジトレンピボキシル、セフテラムピボキシル、セフポドキシミプロキセチルなどのセフェム系、アンピシリン、シクラシン、ナリジクス酸、レボフロキサシン、エノキサシンなどの合成抗菌剤、カルモナムナトリウムなどのモノバクタム系、ペネム系及びカルバペネム系抗生物質などが挙げられる。
化学療法剤としては、例えばスルファメチゾールなどが挙げられる。
糖尿病用剤としては、例えばトルブタミド、ボグリボース、塩酸ピオグリタゾン、グリベンクラミド、トログリダゾンなどが挙げられる。
鎮けい剤としては、塩酸メクリジン、ジメンヒドリナートなどが挙げられる。
抗リウマチ薬としては、メソトレキセート、ブシラミンなどが挙げられる。
ホルモン剤としては、例えばリオチロニンナトリウム、リン酸デキメタゾンナトリウム、プレドニゾロン、オキセンドロン、酢酸リュープロレリンなどが挙げられる。
アルカロイド系麻薬として、アヘン、塩酸モルヒネ、トロン、塩酸オキシコドン、塩酸アヘンアルカロイド、塩酸コカインなどが挙げられる。
サルファ剤としては、例えばスルフィソミジン、スルファメチゾールなどが挙げられる。
痛風治療薬としては、例えばアロプリノール、コルヒチンなどが挙げられる。
血液凝固阻止剤としては、例えばジクマロールが挙げられる。
抗悪性腫瘍剤としては、例えば5−フルオロウラシル、ウラシル、マイトマイシン、塩酸マニジピン、ボグリボース、カンデサルタンシレキセチル、塩酸ピオグリタゾンなどが挙げられる。
その他の活性成分としては、例えば、塩酸タムスロシン、塩酸ドネペジル、オセルタミビル、リマプロストアルファデクス、ロキソプロフェンナトリウム、塩酸サルポグレラート、ウルソデオキシコール酸、アラセプリル、ブロチゾラム、ベルベリンの塩酸塩又はタンニン酸塩、塩酸ロペラミド、エバスチンなどが挙げられる。
栄養成分としては、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、その他の効用成分などである。
ビタミン類としては、例えば、アスタキサンチン、ビタミンA、β−カロチン、ルテイン、ゼアキサンチン等のカロチノイド類、フルスルチアミン、塩酸フルスルチアミン、プロスルチアミン、オクトチアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、ビスブチチアミン、ビスイブチアミン、ベンフォチアミン、塩酸セトチアミン等のビタミンB1もしくはその誘導体又はそれらの塩、リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、酪酸リボフラビン等のビタミンB2もしくはその誘導体又はそれらの塩、アスコルビン酸やアスコルビン酸グルコシド、パルミチン酸L−アスコルビル、L−アスコルビン酸リン酸エステル等のビタミンC誘導体、トコフェロール、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、トコトリエノール等のビタミンE類等が挙げられる。
その他の効用成分としては、例えば、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、グアニン、キサンチン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩などの核酸関連物質;血清除蛋白抽出物、脾臓抽出物、胎盤抽出物、鶏冠抽出物、ローヤルゼリーなどの動物由来の抽出物;酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、霊芝抽出物などの微生物由来の抽出物;ニンジン抽出物、センブリ抽出物、ローズマリー抽出物、オウバク抽出物、ニンニク抽出物、ヒノキチオール、セファランチンなどの植物由来の抽出物;α−またはγ−リノレイン酸、エイコサペンタエン酸及びそれらの誘導体、コハク酸及びその誘導体並びにそれらの塩、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、サリチル酸などのα−ヒドロキシ酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、メフェナム酸、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラントイン、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、ε−アミノカプロン酸、酸化亜鉛、ジクロフェナクナトリウム、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コラーゲン、アロエ抽出物、サルビア抽出物、アルニカ抽出物、カミツレ抽出物、シラカバ抽出物、オトギリソウ抽出物、ユーカリ抽出物及びムクロジ抽出、チロシナーゼ活性阻害剤が、システイン及びその誘導体並びにその塩、センプクカ抽出物、ケイケットウ抽出物、サンペンズ抽出物、ソウハクヒ抽出物、トウキ抽出物、イブキトラノオ抽出物、クララ抽出物、サンザシ抽出物、シラユリ抽出物、ホップ抽出物、ノイバラ抽出物及びヨクイニン抽出物、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸並びにこれらの塩類、コラーゲン、エラスチン、ケラチン及びこれらの誘導体並びにその塩類、海洋深層水、ヘチマ抽出物、センキュウ抽出物、パパイヤ末、亜鉛、高麗人参抽出物、ブルベリー抽出物、DHA、イチョウ葉抽出物、グルタチオン、フラボノイド、タンニン、エラグ酸、核酸類、漢方薬類、海草類、無機物など、並びにそれらの混合物からなる群から1種または2種以上選択することができる。
活性成分層および/または被覆層には、結合剤、被覆剤、賦形剤などを配合することができる。また、溶出速度調節のための水溶性物質、可塑剤、安定化剤、着色料、界面活性剤、流動化剤などを必要に応じて加えてもよい。
賦形剤としては、乳糖、コーンスターチ、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、無水ケイ酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ハイドタルサイト、などが挙げられる。
結合剤としては、ゼラチン、プルラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、寒天、コンニャクマンナン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガムなどの水溶性多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類、アルファー化澱粉、澱粉糊などの澱粉類、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子類などが挙げられる。
被覆剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、澱粉糊、アルファー化澱粉、ポリビニルピロリドン、アラビアガム、糖シロップ、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム、プルラン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、アクリル系共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、セルロースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、シェラック、シリコン樹脂などが挙げられる。
界面活性剤としては、リン脂質、グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
流動化剤としては含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
本発明の球状リン酸水素カルシウムを用いた顆粒状組成物は、本発明の球状リン酸水素カルシウムを核剤として、流動層造粒、攪拌造粒、転動層造粒、噴霧乾燥造粒、押出造粒など公知の湿式造粒方法で行うことができ、これらの条件は常法によって行うことができる。
本発明の球状リン酸水素カルシウムを湿式造粒装置中で転動させながら、結合剤含有溶液を連続的に噴霧し、同時に活性成分と必要ならば賦形剤とから成る粉体を供給し、球状リン酸水素カルシウムに粉体を被覆し、乾燥して顆粒とする。あるいは球状リン酸水素カルシウムを湿式造粒機中で流動させながら、結合剤含有溶液中に薬物を溶解あるいは懸濁させた液を噴霧し、球状リン酸水素カルシウムに薬物を含む粉体を被覆し、乾燥して顆粒とする。続いて顆粒を流動させながら被覆剤の溶液または被覆剤の懸濁液を噴霧し、乾燥させて防湿、苦味マスキング、腸溶性、徐放性、持続性などを目的とした皮膜層を形成させ、顆粒とする。また、薬物を含む粉体を被覆する際、被覆剤含有溶液あるいは被覆剤の懸濁液を同時に噴霧してもよい。これらの造粒順番は、薬剤の種類などに応じて適宜選ぶことができる。
上記溶液の溶媒としては、これらの物性に影響を及ぼさず、医薬的に許容される溶媒であればよく、例えば水、エタノール、メタノールなどが挙げられる。
本発明の医薬製剤は、錠剤、口腔内速崩壊錠、カプセル、顆粒、細粒などの固形投薬形態、懸濁液の液状製剤などの製剤形状とすることができる。
錠剤の製造方法は、顆粒状組成物を医薬品に配合可能な添加成分と乾式混合や湿式混合などの方法で混合したのち、圧縮成型する。このとき、F−MELT〔商標 富士化学工業(株)製〕、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、澱粉などの崩壊剤を添加することによって、口腔内速崩壊剤とすることができる。
本発明の医薬製剤に配合可能な添加成分としては、結合剤(例えばカルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、部分α化澱粉、ポピドン、アラビアガム、プルラン、デキストリンなど)、賦形剤(例えば、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、コメ澱粉、粉糖、乳糖、D−マンニトール、トレハロース、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、ハイドロタルサイト、無水ケイ酸等)、界面活性剤(例えばポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、脂肪酸グリセリンエステル、ラウリル硫酸ナトリウム等)、滑沢剤(ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウムなど)、酸味料(例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸など)、発泡剤(例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、甘味剤(サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなど)、香料(例えばレモン油、オレンジ油、メントールなど)、着色剤(例えば食用赤色2号、食用青色2号、食用黄色5号、食用レーキ色素、三二酸化鉄など)、安定化剤(例えばエデト酸ナトリウム、トコフェロール、シクロデキストリンなど)、矯味剤、着香剤などが挙げられる。
本発明の球状リン酸水素カルシウム、および球状リン酸水素カルシウムを用いる顆粒組成物は、医薬品の他に食品、化粧などに使用することができる。特に、機能性食品の体内吸収性を制御するのに好適である。
本発明の球状リン酸水素カルシウムのその他の用途としては、球状度が高いことから歯の研磨剤、人工関節や人工歯の原料や充填材、カラムクロマトグラフィーの充填剤、フィルムなどの離型剤、塗料の付着防止剤やつや消し材、吸着担体として用いることができる。
以下に、本発明を実施例により説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
[粒子径測定方法]
懸濁液中の粒子の平均粒子径は、湿式粒度分布測定器(SALD−2000J、島津製作所(株)製)で屈折率1.7−0.20iの条件で平均粒子径を測定した。
乾式粉末の平均粒子径は、乾式粒度分布測定器(LA−920、(株)堀場製作所製)で平均粒子径を測定した。
[粒子強度]
粒子硬度測定装置(グラノ、岡田精工(株)製)を用いて測定した。
[SEM(走査型顕微鏡)写真]
日立製作所(株)のS−3000Nを用いてSEM写真を撮影した。
[真球度]
マイクロスコープ(VHX−100、(株)キーエンス製)を用いて撮影した映像から、各粒子の短径と長径を測定し、短径/長径の比より数値を導いた。
[吸水量]
吸水量はJISK5101に基づき、アマニ油の代わりに水を用いて行った。
[静的蒿比容積]
静的蒿比容積は100mlのメスシリンダーにガラス管を挿入し、90〜100mlの容量となるようにロートで試料をガラス管内に入れ、ガラス管を静かに引き抜き、試料の表面を平らにしたときの容積(Vml)と試料の重量(Wg)をV/Wにより求めた。
[参考例1]
特開平10−120408に記載の方法で、リン酸水素カルシウムを製造した。水102Lに撹拌しながら生石灰(CaO純度96%)10.2kgを投入し、30分間撹拌して、石灰乳とし、この石灰乳を100メッシュで篩過し、粗粒物を除去した。室温〜40℃で撹拌しながら、この液に50%濃度のリン酸水溶液35.6kgと前述の手順で調製した石灰乳とを30分間で同時に添加した。続いて30分間撹拌を続行して反応を完結させた。クエン酸一水和物72gを添加して95℃まで加温し、30分間保持した後、濾過・洗浄した。水を加えて懸濁させ、鱗片状リン酸水素カルシウムの懸濁液(固形分16%)を得た。
[実施例1]
参考例1の鱗片状リン酸水素カルシウムの懸濁液70Lを、高圧ホモジナイザー〔スターバースト大型機 HJP−25080、スギノマシン(株)製〕を用い、流速7L/minの条件で、10回パスして粉砕した。懸濁液中の平均粒子径は1.5μmであった。この混濁液を遠心式アトマイザーを用いて、入熱温度320℃、出口温度220℃の条件で噴霧乾燥し、球状リン酸水素カルシウムを得た。安息角は28°であった。図1にマイクロスコープ写真を、図2、図3にSEM写真を示す。真球度が極めて高い球形であること、鱗片状の1次粒子が密に凝集していることがわかる。
[実施例2]
参考例1の鱗片状リン酸水素カルシウムの懸濁液70Lを、高圧ホモジナイザー〔スターバースト大型機 HJP−25080、スギノマシン(株)製〕を用い、流速7L/minの条件で、20回パスして粉砕した。この混濁液を遠心式アトマイザーを用いて、入熱温度320℃、出口温度220℃の条件で噴霧乾燥し、球状リン酸水素カルシウムを得た。
[比較例1]
参考例1の鱗片状リン酸水素カルシウムの懸濁液に水を加えて固形分25%の懸濁液とし、流遠心式アトマイザーを用い、入熱温度320℃、出口温度200℃の条件で噴霧乾燥し、やや球状のリン酸水素カルシウムを得た。図4にマイクロスコープ写真を示す。表面が凸凹であり、球状の度合いが低いことがわかる。
[表1]分析値
測定不能は、強度が低くピークが検出できないことを示す。
本発明の球状リン酸水素カルシウムは、比較例1のリン酸水素カルシウムよりも、真球度が0.99と球に極めて近く、小さな静的嵩密度、適度な吸水能、摩損度がない適度な強度を有し、これまでにない球状リン酸水素カルシウムであることがわかる。
[実施例3] 顆粒の製造
実施例1の球状リン酸水素カルシウム100gを流動造粒乾燥機〔フロイント産業(株)製、フロー・コーター・ミニ FL〕に仕込み、ヒドキシプロピルセルロース8.3gおよび粉砕アセトアミノフェン(200mesh篩過品)41.7gを含む精製水367gを噴霧速度1〜4mL/minで噴霧し、造粒、乾燥工程を経て顆粒を得た。平均粒子径は142μmであった。図5にSEM写真を示す。本発明の球状リン酸水素カルシウムの周りに、ヒドキシプロピルセルロースとアセトアミノフェンの層が均一に取り巻き綺麗な顆粒となっている。
[実施例4] 錠剤の製造
実施例3の顆粒300gを口腔内速崩壊剤用賦形剤F−MELT〔商標、富士化学工業(株)製〕200g、ステアリン酸マグネシウム5g、アスパルテーム5gと混合し、ロータリー打錠機〔(株)畑鉄工所製、HT−AP18SS−II〕により、重量200mg、直径8mm、9Rの錠剤を設定硬度50Nとして打錠し口腔内速崩壊錠を得た。キャッピングやハリツキもなく良好に打錠することができた。局方の崩壊試験での崩壊時間は15秒であった。アセトアミノフェンの苦みは感じられなかった。
実施例1の球状リン酸水素カルシウムのマイクロスコープ写真(1メモリ100μm)である。 実施例1の球状リン酸水素カルシウムのSEM写真(1メモリ5μm)である。 実施例1の球状リン酸水素カルシウムのSEM写真(1メモリ1μm)である。 比較例1のやや球状のリン酸水素カルシウムマイクロスコープ写真(1メモリ100μm)である。 実施例3の顆粒のSEM写真(1メモリ10μm)である。

Claims (8)

  1. 1次粒子の平均粒子径が0.01〜5μmである下式(I)
    CaHPO・mHO (I)
    (式中、mは0≦m≦0.5の範囲の数を示す)
    で示されるリン酸水素カルシウムからなり、平均粒子径が10〜500μm、真球度が0.85〜1、粒子強度が60〜300g/mm、吸水量が0.4〜1.5ml/gであることを特徴とする球状粒子。
  2. 平均粒子径が20〜300μm、真球度が0.9〜1、粒子強度が80〜200g/mm、吸水量が0.6〜1.2ml/gである球状粒子。
  3. BET比表面積が20〜100m/g、静的嵩比容積が1〜5ml/gである請求項1〜2のいずれか1項に記載の球状粒子。
  4. BET比表面積が20〜60m/g、静的嵩比容積が1〜3ml/gである請求項1〜2のいずれか1項に記載の球状粒子。
  5. リン酸水素カルシウムの一次粒子の形状が鱗片状である請求項1〜4のいずれか1項に記載の球状粒子。
  6. リン酸水素カルシウムを平均粒子径が0.01〜5μmとなるように粉砕し、気流中に噴霧することによって得られることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の球状粒子の製造方法。
  7. 請求項1〜5の球状粒子に薬剤層、必要に応じてその上層にコーティング層を有してなる顆粒状組成物。
  8. 請求項1〜5の球状粒子、及び請求項6の顆粒状組成物を含有してなる医薬組成物。
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