JP2009104990A - 固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法および電解質シート - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法および電解質シート Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、安定して優れた酸素イオン導電性を示すと共に、電解質マトリックス中の微小な閉気孔の発生を抑制してハンドリングに十分な機械的強度と運転条件下でも安定した強度特性を有し、燃料電池の固体電解質膜用として優れた性能を有する固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法および該製法によって得られる電解質シートを提供することを目的とする。
【解決手段】上記課題は、原料セラミック粉末が平均粒子径0.2〜1μmの電解質粉末と平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただし、アルミナナノ粒子を除く)とからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用電解質シートにより達成することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法に関し、特に、安定して優れた酸素イオン導電性を示すと共に、ハンドリングに十分な機械的強度と運転条件下でも安定した強度特性を有し、燃料電池用の固体電解質膜として優れた性能を有する固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法および該製法によって得られる電解質シート、さらには該電解質シートを用いてなる固体酸化物形燃料電池セルに関するものである。
近年、燃料電池はクリーンエネルギー源として注目されており、その用途は家庭用発電から業務用発電、さらには自動車用発電など急速に実用化研究が進められている。固体酸化物形燃料電池セルとしては、酸素イオン導電性を有するシート状の固体酸化物を電解質膜とし、その片面側にアノード電極、他方面側にカソード電極を設けた電解質支持型セルを縦方向に多数積層したスタックを代表的な基本構造とし、800〜1000℃で運転されるものがある。この構造の場合、電解質シートにはその要求強度を満たしつつ通電ロスを可及的に抑えるために薄膜化が求められており、さらに個々の電解質シートには高温下で大きな積層荷重がかかる他、稼動時の800〜1000℃と停止時の室温間での熱履歴を繰り返し受ける。その結果、電解質シートが耐えうる以上の負荷によって損傷する場合がある。燃料電池セルは直列に接続されているために、1枚の電解質シートが完全に損傷すると、燃料電池全体の発電能が損傷を受ける。特に、酸素イオン導電率の高い立方晶の結晶構造をもつ安定化ジルコニア系電解質やランタンガレート系電解質は自立膜としての強度は十分ではなく、また靭性も劣るため電解質自立膜型セルに使用する場合には大きな問題となっている。
そこで、Y含有の安定化ジルコニアにアルミナを(特開平2−177265号)、スカンジア安定化ジルコニア電解質に高強度複合材料としてアルミナまたはムライトを分散させて高強度化を図る技術(特開平7−69720号)が開示されている。また、本発明者らは、これまで幾つかの技術を提案した(特開2001−163666号、特開2003−22821号、特開2003−22822号)。これらの技術では、イットリア安定化ジルコニア電解質に分散強化型酸化物として特定元素の酸化物を添加、スカンジア安定化ジルコニア電解質に特定元素の酸化物を添加、あるいは特定元素を含む複合酸化物を添加して、優れた強度と強度持続性を付与、改善できた。
しかしながら、上記技術で使用されている添加物は絶縁性材料であり高強度化には一定の効果はあるが、たとえ少量の添加でもジルコニア電解質の酸素イオン導電性、特にその経時安定性に悪影響を及ぼすものであることが判明した。
特開平2−177265号公報 特開平7−69720号公報 特開2001−163666号公報 特開2003−22821号公報 特開2003−22822号公報
上述したように、広く固体酸化物形燃料電池が実用化されるには、性能や信頼性を更に向上させる必要がある。本発明者らは、研究を進めた結果、分散安定化剤として機能する酸化物等を添加しても電解質シートのマトリックス中0.1〜0.2μm程度の微小な閉気孔が不可避的に存在するために十分に信頼性のあるシート強度安定性が得られていないことや、添加する絶縁性の酸化物はたとえ少量であっても固体電解質の導電率を低下させると共に、長時間の導電率経時安定性に大きな影響を与えることも分かった。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、特に安定化ジルコニア電解質材料やランタンガレート系電解質材料への添加材料とその物性、および、その量産化可能な製造条件について鋭意研究を重ねた結果、添加剤として平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子を用いることによって、電解質マトリックス内の微小な閉気孔の発生を抑制して電解質が高密度化されて、ハンドリングに十分な機械的強度と運転条件下でも安定した強度特性する固体酸化物形燃料電池の電解質シートを得られることを見出した。
さらに、酸化物ナノ粒子を、800℃における導電率が10−4S/cm以上である導電性を有するものを用いることで燃料電池用の固体電解質膜として安定して優れた酸素イオン導電性を示すことも見出した。上記電解質シートは下記方法により製造することが好ましい。
即ち、電解質粉末と導電性酸化物ナノ粒子の物性を規定し、スラリー調製時の電解質粉末と酸化物ナノ粒子の添加順序を規定するミリング工程を含むことによって、該酸化物ナノ粒子の電解質粉末への分散性が均一化でき、その後のグリーンシート成形工程、それに続く焼成工程を経ても電解質マトリックス中の微小閉気孔を減らすことができ品質のフレが少なく且つ生産性良く電解質シート製造できるものである。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法は、原料セラミック粉末、バインダー、溶剤、分散剤を含有してなるスラリーを調製するミリング工程、該スラリーをシート成形してグリーンシートを成形する工程、該グリーンシートを所定形状に切断後焼成する焼成工程を含んで成る固体電解質シートの製造方法において、原料セラミック粉末が平均粒子径0.2〜1μmの電解質粉末と平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただしアルミナナノ粒子を除く)とからなることを特徴とするものである。
上記原料セラミック粉末は、上記電解質粉末80〜99.99質量%、上記酸化物ナノ粒子0.01〜20質量%であるものを用いることができる。
上記酸化物ナノ粒子の800℃における導電率が10−4S/cm以上であるものを用いることができる。
上記電解質粉末が、酸化スカンジウム、酸化イットリウムおよび酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を3〜15モル%固溶した安定化ジルコニアおよび/またはランタンガレート系のペロブスカイト型酸化物から選択される少なくとも1種以上であるものを用いることができる。
上記酸化物ナノ粒子が、ジルコニアおよび酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化ジルコニア、セリアおよび酸化イットリウム、酸化ガドリニウム、酸化サマリウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶したドープセリア、酸化ビスマスおよび酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化タングステンから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化酸化ビスマスであるものを用いることができる。
また、本発明の製造方法は、上記ミリング工程が、上記酸化物ナノ粒子0.01〜20質量部を分散剤、溶剤をミリングする第1工程(ミリングI)、第1工程で得られたスラリーに上記電解質粉末を80〜99.99質量部添加後さらにミリングする第2工程(ミリングII)、次いで、第2工程で得られたスラリーにバインダー、可塑剤を添加後さらにミリングする第3工程(ミリングIII)から成る方法を用いることができる。
上記分散剤は非イオン性界面活性剤であり、上記溶剤は炭素数が2〜4のアルキルアルコールを含むものを用いることができる。
さらに本発明にかかる電解質シートを用いて固体酸化物形燃料電池セルとすることもできる。
本発明による特定組成・物性の導電性酸化物ナノ粒子を少量含有した固体酸化物形燃料電池用電解質シートによって、固体電解質の酸素イオン導電性の長期安定化を改善すると共に、強度持続性も改善され、導電性と強度特性に優れた固体電解質シートを提供し得ることになった。また、両特性に優れた安定化ジルコニア電解質シートやランタンガレート系電解質シートを、品質フレが少なく効率的に生産できる量産化可能な製造方法を提供し得ることになった。さらに、本発明の電解質シートによって導電性安定化と強度安定化が図られ、高いワイブル係数を持ち電解質としての信頼性が増した結果、本発明の安定化ジルコニア電解質シートやランタンガレート系電解質シートを用いた電解質支持型燃料電池用セルも優れた発電性能と耐久性を有することが可能になった。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
本発明にかかる第一の発明は、原料セラミック粉末が平均粒子径0.2〜1μmの電解質粉末と平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただし、アルミナナノ粒子を除く)とからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用電解質シートである。
本発明にかかる第二の発明は、本発明の固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法は、原料セラミック粉末、バインダー、溶剤、分散剤を含有してなるスラリーを調製するミリング工程、該スラリーをシート成形してグリーンシートを成形する工程、該グリーンシートを所定形状に切断後焼成する焼成工程を含んで成るシート状固体電解質を製造するさいに、原料セラミック粉末が平均粒子径0.2〜1μmの電解質粉末とともに、平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただしアルミナナノ粒子を除く)が含まれることを特徴とする製造方法である。
本発明で使用する酸化物ナノ粒子は、電解質マトリックス中に分散して上述のように従来のアルミナのような分散強化剤的な作用をすると共に、ナノスケールの平均粒子径粒子によって電解質シート中に不可避的に生じる微小閉気孔を減少せしめ強度特性を向上させる作用を有するものである。
原料セラミック粉末は、平均粒子径0.2〜1μmの電解質粉末と平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただし、アルミナナノ粒子を除く)である。当該粉末を使用することで、以下に示す効果が見出されるものである。
平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただし、アルミナナノ粒子を除く)を用いる理由は以下に示すものである。上記特許文献3〜5に開示しているようなジルコニア電解質マトリックス中には強度特性の安定性を損なう原因となる0.1〜0.2μmやそれ以下の微小な閉気孔が多く存在しており、この閉気孔径と同程度もしくは、それより大きい平均粒子径0.1μm〜2μmの電解質粉末を均一に分散させても、上記閉気孔を大きく削減することは困難であった。しかし、平均粒子径10〜100nmのナノ粒子を使用することによってその閉気孔を劇的に減らすことが出来、電解質強度特性の向上が図れたことが分かった。
これは、10nm以上100nm以下の酸化物ナノ粒子が、電解質マトリックスとなる安定化ジルコニア粉末間やランタンガレート系粉末間に存在することによって、電解質粉末が最密充填状態で焼結されるので、焼成後の電解質マトリックス中に空孔が発生するのを抑制でき、高密度化が図れ強度特性が向上するものと考察される。前述のナノ粒子添加効果は、酸化物ナノ粒子の平均粒子径が10nm未満ではより最密充填状態を取りやすくなると考えられるが、ナノ粒子自体の凝集が著しく電解質マトリックス中への均一分散が出来ず、またナノ粒子の比表面積も著しく大きくなるために取り扱いが極端に困難になる。逆に100nmを超えると最密充填状態が不十分で空孔発生の抑制効果が減少し、高密度化しにくくなる。酸化物ナノ粒子の平均粒子径は、好ましくは10〜90nm、さらに好ましくは12〜80nmである。なお、電解質マトリックスとは、電解質粉末を所定形状に成形後、その未焼成成形体を焼結して得た焼結体のことであり、酸化物ナノ粒子が分散されるものを示すものである。
本発明で使用する酸化物ナノ粒子の材料としては、アルミナを除く酸化物、複合酸化物であればいずれでも使用可能である。具体的な酸化物としてはMg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類元素の酸化物、Sc、YやLa、Ce、Pr〜Ybの〜元素番号57〜71までの希土類元素の酸化物、Ti、Zr、V、Ta、Cr、W、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等の遷移金属元素の酸化物、B、Ga、Si、Ge、Sn、Sb、Bi等の典型金属元素の酸化物が例示される。また、複合酸化物としては、BaTiO、LaGaO、LaMnO、LaFeO、LaCoO等のペロブスカイト型複合酸化物、AlMgO、AlCoO等のスピネル型複合酸化物、ムライト、希土類元素等で安定化されたジルコニア、希土類元素等でドープされたセリア等が例示されるが、好ましくは、希土類元素等で安定化されたジルコニア、希土類元素等でドープされたセリアである。
上記酸化物ナノ粒子の中でも、特に800℃における導電率が10−4S/cm以上である材料が好ましい。800℃における導電率が10−4S/cm以上の導電性をもつことによって、従来のアルミナのような絶縁性酸化物粉末を分散安定化剤として添加することによる導電率低下を減少せしめ、電解質シートの電気特性の低減させることなく、さらには導電率の経時低下を抑制させることにもなる。ここで言う800℃における導電率とは、800℃の温度雰囲気に曝した上記酸化物の焼結体や複合酸化物の焼結体を直流四端子法で測定したときの導電率が10−4S/cm以上であるものを言い、電子導電性、酸素イオン導電性およびそれらの混合導電性材料としての導電率である。導電率が10−4S/cm未満では、使用する電解質の導電率に比較して低くなりすぎ、十分な導電率低下防止とその経時劣化抑制効果は発揮されない。好ましくは、5×10−4S/cm以上、更に好ましくは10−3S/cm以上である。酸素イオン導電率が10−4S/cm以上の好適な材料としては酸化スカンジウム、酸化イットリウムおよび酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化ジルコニア、酸化イットリウム、酸化ガドリニウムおよび酸化サマリウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶したドープセリア、および酸化イットリウム、酸化ニオブおよび酸化タングステンから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化酸化ビスマスである。
上記安定化ジルコニアの場合、酸化スカンジウム、酸化イットリウムおよび酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を3モル%〜15モル%固溶した安定化ジルコニアが使用される。
また、上記ドープセリアの場合は、酸化イットリウム、酸化ガドリニウムおよび酸化サマリウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶して、化学式Ce1−xLn2±δ(LnはY、Gd、Smのうちの1種であり、xは、通常、0.05≦x≦0.4、δは酸素過剰量又は酸素欠損量である。)で表されるセリアが好ましく、特に0.1≦x≦3であるイットリアドープセリア(Ce0.70.32±δ)、サマリアドープセリア(Ce0.8Sm0.22±δ)、ガドリニアドープセリア(Ce0.8Gd0.22±δ)が特に好適に使用される。
また、上記安定化酸化ビスマスの場合は、酸化イットリウム、酸化ニオブおよび酸化タングステンから選択される少なくとも1種の酸化物を10〜40モル%固溶した安定化酸化ビスマスが使用される。特に、酸化イットリウムの場合は10〜35モル%、酸化ニオブの場合は10〜25モル%、酸化タングステンの場合は15〜30モル%で安定化された酸化ビスマスが好適に使用される。
酸化物ナノ粒子の組成や組成比が電解質粉末と同一であると電解質マトリックス中で焼結してマトリックスと完全に固溶するために、分散強化機能が効果的に作用せず強度特性の向上には寄与しなくなるので、電解質粉末と異なる組成・組成比のものが好ましい。
なお、これら酸化物ナノ粒子の製法は特に限定されず、公知の方法により製造された粒子や市販のナノ粒子を使用することが出来る。一般的な媒体攪拌ミルや100μm未満のビーズメディアによるビーズミル等による固相法、共沈法・均一沈殿法・化合物沈殿法・金属アルコキシド法・水熱合成法・ゾルゲル法、噴霧熱分解法等による液相法、火炎法・プラズマ法・レーザ法・電気炉加熱法・静電噴霧法等によるCVD法で製造されたものが適宜使用される。
また、電解質マトリックスとなる電解質粉末の平均粒子径は0.2〜1μmが、電解質シート自体の高密度化および酸化物ナノ粒子との最密充填化に好ましい。より好ましくは0.2〜0.8μm、さらに好ましくは0.25〜0.7μmである。さらに、電解質粉末平均粒子径(Df)と酸化物ナノ粒子平均粒子径(Dn)との比(Df/Dn)が5〜80のときに最密充填化が図れるので、それぞれの電解質粉末の平均粒子径と酸化物ナノ粒子の平均粒子径を上記範囲内になるように選択することが好ましい。より好ましくはDf/Dnが8〜60、さらに好ましくは10〜50である。また、粒子径が1μmを越えると電解質シート中に閉気孔が発生し易くなり、逆に0.2μm未満では粉体の比表面積が大きくなるため、成形のためにバインダーが多量に必要になり、焼成したシートには反りが大きく発生しシート平坦性が悪くなる問題がある。
なお、本発明で規定する電解質粉末の平均粒子径や酸化物ナノ粒子の平均粒子径とは、動的光散乱式粒径分布測定装置(堀場製作所製:型式LB550)で測定した値である。これは、電解質粉末や酸化物ナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)や電界放射型走査電子顕微鏡(FESEM)で観察した写真像からの測定した平均粒子径ではその値にフレが大きく、特に本発明のナノ粒子平均径を規定するには不十分であるが、動的光散乱式粒径分布測定では半導体レーザ(650nm/5mW)から照射された光をレンズで集光させ、焦点位置を出来るだけ測定試料の入ったセル容器内壁に近付けることで多重散乱の影響を抑え、セル容器への入射光角度を最適化して迷明や反射光の影響を除去して測定粒子径範囲1nm〜6000nmまでを再現性精度良く測定できるからである。
さらに、原料セラミック粉末は、上記電解質粉末80〜99.99質量%と上記酸化物ナノ粒子0.01〜20質量%からなることが好ましい。一般に、酸化物ナノ粒子は通常大きな比表面積を有していることから、凝集体となっていることが多く、その凝集ナノ粒子の効率よく解砕され、また高比表面積ナノ粒子の添加による反りやクラック発生等のシート成形性の問題から、酸化物ナノ粒子を原料セラミック粉末中に0.01〜20質量%とすることによって、電解質マトリックス中に酸化物ナノ粒子がほぼ均一に分散せしめ、原料粉末の高比表面積化によるバインダーの投入量の影響が低減でき、シート強度特性の向上が認められる。酸化物ナノ粒子の含有量が0.01質量%未満では、ナノ粒子の分散効果が不十分で強度特性向上が認められない。逆に含有量が20質量%を超える場合は、ナノ粒子酸化物を均一に分散させることが困難になりが一部凝集した状態で分散され、また、シート成形のためにバインダー等が多量に必要になり反りやクラック発生の問題が生じる。逆に、ナノ粒子酸化物を含有しない場合よりも強度特性が低下してしまう問題がある。より好ましい含有比率は、電解質粉末90〜99.95質量%と上記酸化物ナノ粒子0.05〜10質量%、さらに好ましくは、電解質粉末95〜99.9質量%である。
本発明の固体酸化物形燃料電池の電解質マトリックスとなる電解質粉末の組成は、安定化ジルコニアもしくはランタンガレート系が選択される。安定化ジルコニア粉末は、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を3〜15モル%固溶した安定化ジルコニアが好ましい。その結晶構造は、主体が正方晶系や主体が立方晶系、あるいは正方晶と立方晶との混晶であってもよいが、特に立方晶系を主体とする結晶構造の安定化ジルコニアの場合にその効果が有効に発揮され、9〜12モル%スカンジア安定化ジルコニア、8〜10モル%イットリア安定化ジルコニア、10〜13モル%イッテルビア安定化ジルコニアが特に好ましいものとして推奨される。
上記安定化剤の他に、MgO、CaO、SrO、BaOのアルカリ土類金属酸化物や、その他希土類元素酸化物としてLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、その他Al、Ga、Biのような酸化物も適宜選択されるが、その量は酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物との合計で15モル%を超えない量が適当である。また、ランタンガレート系電解質としては、LaGaOペロブスカイトを基本構造とし、そのランタンやガリウムの一部が、ストロンチウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、インジウム、コバルト、鉄、ニッケル、銅などで置換された、La1−XSrGa1−YMg3−δ、La1−XSrGa1−YMgCo3−δ、La1−XSrGa1−YFe3−δ、La1−XSrGa1−YNi3−δ、(0<X≦0.2、0<Y≦0.2、0<Z≦0.1、δは酸素欠損量である)が例示される。中でもLa0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.23−δやLa0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.115Co0.0853−δが高い酸素イオン導電性を有するので特に好ましい。
本発明に係る電解質シートの製造方法は、以下の3つのミリング工程を経て得られたスラリーを用いてドクターブレード法などでシート状に成膜するグリーンシート成形工程、次いで得られたグリーンシートを所定形状に切断後焼成する焼成工程からなる。その製造方法の中心となる技術は、電解質マトリックスとなる電解質粉末に添加される酸化物ナノ粒子の凝集物の解砕および電解質マトリックスとなる電解質粉末と解砕した酸化物ナノ粒子との均一分散である。
具体的には、凝集している酸化物ナノ粒子を解砕するための酸化物ナノ粒子0.01〜20質量部、分散剤と溶剤とをミリングする工程(ミリングI)、次いで、電解質マトリックスとなる酸化物粉末と解砕した酸化物ナノ粒子との均一分散するために、ミリング工程Iで得られた酸化物ナノ粒子スラリーに上記電解質粉末を80〜99.99質量部添加後さらにミリングする工程(ミリングII)、ミリング工程IIで得られた電解質粉末と酸化物ナノ粒子との混合スラリーにバインダー、可塑剤を添加後さらにミリングする工程(ミリングIII)を経て酸化物ナノ粒子と電解質粉末とが均一に分散されたスラリーを調製し、次いで、該スラリーをシート成形して電解質グリーンシートを成形する工程、該グリーンシートを所定形状に切断後焼成する焼成工程を経て電解質シートを製造する。
上記ミリング工程I〜IIIは、ボールミルやビーズミル等公知のミリング方法を用いることが出来るが、凝集ナノ粒子の解砕および電解質マトリックスとなる酸化物粉末と解砕したナノ粒子酸化物との均一な分散混合を効率的に行うために、スラリー循環式のビーズミルによるミリングが好ましい。これらミリングに使用するメディアは2〜20mmφ、好ましくは3〜10mmφのジルコニア製ボールや30〜1000μm、好ましくは50〜500μmのジルコニア製ビーズが好適である。また、酸化物ナノ粒子0.01〜20質量部と電解質粉末を80〜99.99質量部とがスラリー原料になるが、この混合比は上述の理由による。
ミルング工程Iにおいて使用される分散剤としては、凝集ナノ粒子の解砕をさらに効率的に行うために、非イオン性界面活性剤を用い、上記溶剤として炭素数が2〜4のエタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルキルアルコールを用いる。これは、溶剤の表面張力によって酸化物ナノ粒子の溶剤への濡れ性が悪くなりスラリー化しにくくなる問題があるが、表面張力を低下させる効果の優れた非イオン性界面活性剤と炭素数が2〜4のアルキルアルコールを用いることによって濡れ性を改善して凝集ナノ粒子がより解砕されやすくするためである。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル等のポリオキシエチレン誘導体類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレート等のソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;グリセロールモノオレエート等のグルセリン脂肪酸エステル類が好適に使用される。
また、分散剤の添加量は、酸化物ナノ粒子を均一に解膠・分散させるために原料セラミック粉末に対して1〜5質量部、好ましくは1.5〜3質量部である。1質量部未満では酸化物ナノ粒子を均一な解膠・分散効果が十分でなく、また、5質量部を超えてもその添加効果が5質量部以下の場合と変わらない。
また、ミリング工程Iで使用される溶剤としては、また、上記炭素数が2〜4のアルキルアルコールに加えて、1−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、2−ブタノン等のケトン類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類等が適宜選択して使用される。これらの溶媒も炭素数が2〜4のアルキルアルコールに単独で混合して使用し得る他、2種以上を適宜混合して使用することができる。また、これら分散剤、溶剤は後のミリング工程II、IIIでもさらに添加することも可能であるが、これら溶媒の使用量は、グリーンシート成形時におけるスラリーの粘度を加味して適当に調節すればよく、ドクターブレード法でシート状に成形する場合は、スラリー粘度が1〜10Pa・s、より好ましくは1〜5Pa・sの範囲となる様に調整するのがよい。
また、ミリング工程Iで使用される酸化物ナノ粒子の比表面積は、10m/g以上120m/g以下が好ましい。比表面積が10m/g未満では、ナノ粒子の凝集が強くなり過ぎるためナノ粒子凝集体の解砕が困難になって、閉気孔発生の抑制効果が減少し高密度化しにくくなる。また、120m/gを超えるとハンドリングが難しくなるためバインダーが多量に必要になり、その結果シート成形性が悪くなる。より好ましい比表面積は12m/g以上100m/g以下、さらに好ましくは15m/g以上80m/g以下である。ミリング工程IIで使用される電解質マトリックスとなる電解質粉末の比表面積は、また、電解質粉末の比表面積は5〜20m/g、より好ましくは6〜16m/gとすることが望ましい。
さらに、ミリング工程IIIで用いられるバインダーの種類に格段の制限はなく、従来から知られたエチレン系共重合体、スチレン系共重合体、アクリレート系及びメタクリレート系共重合体、酢酸ビニル系共重合体、マレイン酸系共重合体、ビニルブチラール系樹脂、ビニルアセタール系樹脂、ビニルホルマール系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ワックス類、エチルセルロース等のセルロース類が例示される。これらの中でも上記安定化ジルコニア粉末とナノ粒子酸化物との均一分散性や、高比表面積ナノ粒子への濡れ性、シート成形性やその熱分解性等の点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の炭素数10以下のアルキル基を有するアルキルアクリレート類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等の炭素数20以下のアルキル基を有するアルキルメタクリレート類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキルアクリレートまたはヒドロキシアルキルメタクリレート類;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアミノアルキルアクリレートまたはアミノアルキルメタクリレート類;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、モノイソプロピルマレートの如きマレイン酸半エステル等のカルボキシル基含有モノマー;などの少なくとも1種を重合または共重合させることによって得られる、数平均分子量が20,000〜200,000、より好ましくは50,000〜100,000の(メタ)アクリレート系共重合体が好ましいものとして推奨される。これらの有機質バインダーは、単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。特に好ましいのはイソブチルメタクリレートおよび/または2−エチルヘキシルメタクリレートを60質量%以上含むモノマーの重合体である。また該バインダーの好ましい配合量は、電解質マトリックスとなる電解質粉末と前記酸化物ナノ粒子との合計100質量部に対し、バインダーの固形分換算で10質量部以上、30質量部以下、より好ましくは13質量部以上、20質量部以下の範囲が好適であり、バインダーの使用量が不足する場合は、成形体の強度や柔軟性が不十分となり、逆に多過ぎると、スラリーの粘度調節が困難になるばかりでなく、焼成時のバインダー成分の分解放出が多く且つ激しくなって均質な焼結体が得られ難くなる。
さらに、ミリング工程IIIで、後のシート成形工程で製造される電解質グリーンシートに柔軟性を付与するためのフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等のフタル酸エステル類、プロピレングリコール等のグリコール類やグリコールエーテル類などの可塑剤を添加してもよいし、更には消泡剤などを必要に応じて添加することができる。次いで、上記のようにして調製したスラリーを用いてグリーンシートを成形する工程では、ドクターブレード法、押出成形法、電極支持基体へのスラリーコート法、高粘度に調整したスラリーによるスクリーン印刷法等を採用することが出来るが、生産性の観点からドクターブレード法が好適である。ドクターブレード法では、上記のようにして得たスラリーをドクターブレードによって厚さを調整しながらキャリアフィルム上に敷き延べてシート状に成形し、これを乾燥し溶剤を揮発させることによって電解質グリーンシートを得る。続いて、このグリーンシートを焼成する工程では、焼成収縮率を加味して所定形状になるようにグリーンシートを切断、パンチング等により適当な寸法に揃えてから焼成すればよい。焼成は、所定形状のグリーンシートを棚板や多孔質セッター上に載置して、さらに最上段に反りうねり等の発生を防止するための重しとして板状もしくはブロック状の多孔質セラミックスを載置して、1200〜1500℃、好ましくは1300〜1450℃程度、さらに好ましくは1350〜1430℃で1〜5時間程度加熱することによって行なわれ、本発明の固体酸化物形燃料電池用の電解質シートを得る。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池用電解質シートの形状は特に限定されず、電解質支持膜型セル用としては円盤状シート、もしくは中央部に穴が形成されたドーナツ状シートや、他の任意の多角形状、穴明き多角形状やコーナー部にアールをもった多角形状などのシート形状の他に、円筒形状や一方が封じられた円筒形状・扁平円筒形状、ハニカム形状、コルゲート形状やディンプル形状の如き3次元形状のものでも有効に使用できる。また、電極支持膜型セルの薄膜電解質としてもその電極支持体の形状に沿った形状にして有効に使用できる。その厚さは、本発明の効果が顕著に認められる電解質支持膜型セル用としては、特に電解質としての要求強度を満たしつつ通電ロスを可及的に抑えるために、電解質シート厚さを0.05mm以上、より好ましくは0.08mm以上、さらに好ましく0.1mm以上で、0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下、さらに好ましくは0.25mm以下とするのが良い。また、電極支持膜型セル用の電解質膜としては、その膜厚は0.005mm以上、より好ましくは0.008mm以上、さらに好ましくは0.01mm以上で、0.03mm以下、より好ましくは0.02mm以下、さらに好ましくは0.15mm以下とするのが良い。
本発明の電解質の大きさも特に制限されないが、電解質支持膜型セル用シートの場合、コスト、ガス流の均一分布、温度分布の均一化等の燃料電池発電システム設計から、上記穴あき部分も含んだ面積として50cm以上、好ましくは80cm以上で、900cm以下、好ましくは600cm以下とするのがよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(実施例1)
市販の20モル%ガドリニアドープセリアナノ粒子(Aldrich社製、平均粒子径:37nm、比表面積:42m/g、以下GDC20と記す)1質量部を、非イオン性界面活性剤(花王製:ソルビタン脂肪酸エステル)を添加したイソプロパノール中に攪拌し、均一に混合した。次いでその混合液を、0.3mmφのジルコニアビーズが装入されたビーズミル装置(三井鉱山社製:商品名「SCミル」、型式SC100)に投入し、アジテータ回転速度を2400rpmで10分ミリングした(ミリングI)。得られたミリング液中の粒子の粒度分布を動的光散乱式粒径分布測定装置(堀場製作所製:型式LB550)を用い測定したところ、平均粒子径が31nm、90体積%径が190nmであった。
このミリング液を、5mmφジルコニアボールが装入された100Lのナイロンポット製のボールミル装置に投入し、さらに、市販の10モル%スカンジア1モル%セリア安定化ジルコニア粉末(第一稀元素化学社製:商品名「10Sc1CeSZ」、平均粒子径:0.5μm、比表面積:11m/g、以下10Sc1CeSZと記す)99質量部を投入し、40rpmで16時間混練した(ミリングII)。
次いで、これら原料セラミック粉末100質量部に対して、メタクリル酸エステル共重合体(2−エチルヘキシルメタクリレート;95%、ジメチルアミノエチルメタアクリレート;4%、ヒドロキシプロピルアクリレート;1%の共重合体、平均分子量:80,000、ガラス転移温度:−8℃)からなるバインダーを固形分換算で18質量部を、可塑剤としてジブチルフタレート、トルエン/イソプロピルアルコール(質量比:3/2)の混合溶剤と共にナイロンポットに投入し、60rpmで16時間混練して(ミリングIII)、ナノ粒子含有原料スラリーを調製した。
このスラリーを、碇型の攪拌機を備えた内容積が50Lのジャケット付丸底円筒型減圧脱泡容器へ移し、攪拌機を30rpmの速度で回転させながら、ジャケット温度を40℃で減圧(30〜160Torr)下に濃縮・脱泡し、粘度が2.5Pa・sの塗工用スラリーを得た。
得られた塗工用スラリーを塗工装置のスラリーダムに移し、ドクターブレード法によってPETフィルム上に塗工し、塗工部に続く乾燥機(50℃、80℃、110℃の3ゾーン)を0.2m/分の速度で、通過させて溶剤を蒸発・乾燥することにより、厚さが280μmのグリーンシートを得た。
得られたグリーンシートを約60mm×10mmの短冊状と約120mm角に切断し、その上下を平坦なアルミナ含有率99.5%の多孔質板に挟んで脱脂した後、1450℃で5時間焼成することにより、厚さが250μmで50mm×8mmの短冊状の10Sc1CeSZシートと厚さが250μmで100mm角の10Sc1CeSZシートを得た。
(実施例2)
市販の3モル%イットリア安定化ジルコニア粉末(住友大阪セメント化学社製:商品名「OZC−3YC」、平均粒子径:0.3μm、比表面積:11m/g、以下3YSZと記す)10質量部を、非イオン性界面活性剤(花王製:ソルビタン脂肪酸エステル)を添加したイソプロパノール中に攪拌し、均一に混合した。次いでその混合液を、0.3mmφのジルコニアビーズが装入されたビーズミル装置を用いて2400rpmで10分ミリングした(ミリングI)。得られた混合液をスプレードライで乾燥し、乾燥後の粒子の粒度分布を動的光散乱式粒径分布測定装置(堀場製作所製:型式LB550)を用い測定したところ、平均粒子径が78nm、90体積%径が350nmであった。また、比表面積は16m/gであった。
このミリング液を、実施例1と同様にし5mmφジルコニアボールが装入された100Lのナイロンポット製のボールミル装置に投入し、さらに、8モル%イットリア安定化ジルコニア粉末(第一稀元素化学社製:商品名「HSY−8.0」、平均粒子径:0.3μm、比表面積:8m/g、以下8YSZと記す)90質量部を投入し、40rpmで16時間混練した(ミリングII)。
次いで、実施例1と同様のバインダーを固形分換算で17質量部を、可塑剤としてジブチルフタレート、トルエン/イソプロピルアルコール(質量比:3/2)の混合溶剤と共にナイロンポットに投入し、60rpmで16時間混練して(ミリングIII)、ナノ粒子含有原料スラリーを調製した。このスラリーを、実施例1と同様に濃縮・脱泡して粘度が2.0Pa・sの塗工用スラリーを得、次いで、実施例1と同様にして厚さが280μmのグリーンシートを得た。得られたグリーンシートを実施例1と同様に切断、脱脂、焼成して、厚さが250μmで50mm×8mmの短冊状の8YSZシートと厚さが250μmで100mm角の8YSZシートを得た。
(実施例3)
公知のクエン酸法で20モル%イットリア安定化酸化ビスマスを得た。具体的には酸化ビスマス80モル%、酸化イットリウム20モル%になるように配合した塩化ビスマスと塩化イットリウムの混合溶液にアンモニア水を加えて共沈体を生成した。この共沈体を水洗した後、水中に分散させ、80℃に加熱しながらクエン酸を添加して均一で微細なビスマス−イットリウム複合酸化物前駆体クエン酸塩を生成し、乾燥、クエン酸の分解焼成、脱炭酸焼成後、1000℃で焼成して20モル%イットリア安定化酸化ビスマス粉末(平均粒子径:2.3μm、比表面積:19m/g、以下、20YSBiと記す)を得た。上記実施例1のようにビーズミル粉砕後、ロータリーエバポレーターでイソプロパノールを蒸発させて平均粒子径:64nm、比表面積:24m/gの20YSBiナノ粒子を得た。
また、上記と同様に公知のクエン酸法で11モル%イッテルビア安定化ジルコニア粉末(平均粒子径:0.8μm、比表面積:7m/g、以下、11YbSZと記す)を得た。
5mmφジルコニアボールが装入された100Lのナイロンポット製のボールミル装置に上記で得た20YSBiナノ粒子を5質量部と、非イオン性界面活性剤(花王製:ソルビタン脂肪酸エステル)を添加したイソプロパノール中イソプロパノールを投入し、60rpmで5時間混練(ミリングI)後、
さらに、上記で得た11YbSZ粉末95質量部を投入、40rpmで16時間混練した(ミリングII)。
次いで、実施例1と同様のバインダーを固形分換算で17質量部を、可塑剤としてジブチルフタレート、トルエン/イソプロピルアルコール(質量比:3/2)の混合溶剤と共にナイロンポットに投入し、60rpmで16時間混練して(ミリングIII)、ナノ粒子含有原料スラリーを調製した。
このスラリーを、実施例1と同様に濃縮・脱泡して粘度が1.8Pa・sの塗工用スラリーを得、次いで、実施例1と同様にして厚さが280μmのグリーンシートを得た。
得られたグリーンシートを実施例1と同様に切断、脱脂、焼成して、厚さが250μmで50mm×8mmの短冊状の11YbSZシートと厚さが250μmで100mm角の11YbSZシートを得た。
(実施例4)
酸化物ナノ粒子として市販の8モル%イットリア安定化ジルコニアナノ粒子(Aldrich社製、平均粒子径:12nm、比表面積:105m/g、以下8YSZと記す)0.5質量部を、電解質粉末として市販の6モル%スカンジア安定化ジルコニア粉末(第一稀元素社製、平均粒子径:0.6μm、比表面積:9m/g、以下6ScSZと記す)99.5質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さが150μmの6ScSZシートを得た。
(実施例5)
酸化物ナノ粒子として市販のセリアナノ粒子(シーアイ化成社製、商品名「ナノテック」、平均粒子径:15nm、比表面積:55m/g、以下CeOと記す)2質量部を、電解質粉末として市販のLa0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.23−δ粉末(平均粒子径:0.7μm、比表面積:10m/g、以下LSGMと記す)98質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、LSGMシートを得た。なお、LSGM粉末は、各原料(La、SrCO、Ga、MgO)を所定量秤量し、ボールミルによりアルコール中で16時間混合した。得られたスラリーを乾燥させた後、1180℃、5時間大気中で仮焼成した。次に、再度ボールミルで平均粒径が0.7μmとなるようにアルコール中で粉砕した後、乾燥させて得た。
(比較例1)
実施例1において、GDC20ナノ粒子を使用しない以外は全く同様にして10Sc1CeSZシートを得た。
(評価試験例1)
上記実施例1で得たナノ粒子添加10Sc1CeSZシートと上記比較例1で得たナノ粒子無添加10Sc1CeSZシートにつき、それぞれの導電率と3点曲げ強度を測定しナノ粒子の添加効果をみた。導電率と3点曲げ強度は10Sc1CeSZの短冊状シートをテストピースとし、800℃に保持した電気炉中に1000時間、3000時間および5000時間曝露した後に測定した。
導電率の測定は、上記高温に曝露されたテストピースを1cm間隔で4ヵ所に直径0.2mmの白金線を巻付け、白金ペーストを塗ってから100℃で乾燥・固定して電流・電圧端子とし、白金線がテストピースに密着する様に白金線を巻いたテストピースの両端をアルミナ板で挟み、その上から約500gの荷重をかけた状態で、外側の2端子に0.1mAの一定電流を流し、内側の2端子の電圧をデジタルマルチメーター(アドバンテスト社製:商品名「TR6845型」)を使用し、直流4端子法で測定した。
導電率の耐久安定性は、初期の導電率と所定時間後の導電率の経時変化を測定し、その比から下記式によって求めた。
導電率の劣化率=[(初期導電率−所定時間保持後の導電率)/(初期導電率)]×100(%)
曲げ強度の測定は、JIS R1601に準拠し、高温曝露されたテストピース20本それぞれを室温で測定し、初期の曲げ強度と所定時間後の曲げ強度との比から、下記式によって求めた。
強度の劣化率=[(初期強度−所定時間保持後の強度)/(初期強度)]×100(%)
また、20本の曲げ強度結果からワイブル係数を算出した。
さらに、上記実施例1と比較例1の100mm角電解質シートにつき、異なる10箇所の断面をSiCサンドペーパー(#1500)で研磨後、さらに、レーザー顕微鏡で研磨キズが見えなくなるで0.05μmアルミナのスラリーをナイロン繊維のバフに分散させたもの研磨する。その後、アルゴンエッチング装置(JOEL社製、クロスセクションポリッシャ、型式:SM09010)で表面処理したサンプルを電界放射型走査型電子顕微鏡(FESEM、日立製作所製、型式:S−4800)を用いて加速電圧IkWで二次電子像の写真撮影を行う。その断面写真は20000倍に拡大した縦4.6μm、横6.3μmの領域であり、この領域での2μm以下の閉気孔の数を調べた。
それぞれの結果を表1に示す。また、ナノ粒子を添加した実施例2〜5のシートについても同様に測定し、それぞれの結果を表1に合わせて示す。電解質粉末が同じであっても酸化物ナノ粒子を加えることで、3点曲げ強度の低下および導電率の低下も低く抑えることができることが分かる(実施例1と比較例1参照)。
Figure 2009104990
本発明は、固体酸化物電解質シートの製造方法であり、本発明により得られるシートは優れた高温強度持続性を有し、高温で長時間使用しうる固体電解質であり、固体電解質を用いる分野に使用でき、特に燃料電池用電解質に用いることが好適である。

Claims (13)

  1. 原料セラミック粉末が平均粒子径0.2〜1μmの電解質粉末と平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただし、アルミナナノ粒子を除く)とからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  2. 上記原料セラミック粉末が、上記電解質粉末80〜99.99質量%、上記酸化物ナノ粒子0.01〜20質量%であることを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  3. 上記酸化物ナノ粒子の800℃における導電率が10−4S/cm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  4. 上記電解質粉末が、酸化スカンジウム、酸化イットリウムおよび酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を3〜15モル%固溶した安定化ジルコニアおよび/またはランタンガレート系のペロブスカイト型酸化物から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜3記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  5. 上記酸化物ナノ粒子が、ジルコニアおよび酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化ジルコニア、セリアおよび酸化イットリウム、酸化ガドリニウム、酸化サマリウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶したドープセリア、酸化ビスマスおよび酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化タングステンから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化酸化ビスマスであることを特徴とする請求項1〜4固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  6. 原料セラミック粉末、バインダー、溶剤、分散剤を含有してなるスラリーを調製するミリング工程、該スラリーをシート成形してグリーンシートを成形する工程、該グリーンシートを所定形状に切断後焼成する焼成工程を含んで成る固体電解質シートの製造方法において、原料セラミック粉末が平均粒子径0.2〜1μmの電解質粉末と平均粒子径10〜100nmの酸化物ナノ粒子(ただし、アルミナナノ粒子を除く)とからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法。
  7. 上記原料セラミック粉末が、上記電解質粉末80〜99.99質量%、上記酸化物ナノ粒子0.01〜20質量%からなることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  8. 上記酸化物ナノ粒子の800℃における導電率が10−4S/cm以上であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
  9. 上記電解質粉末が、酸化スカンジウム、酸化イットリウムおよび酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を3〜15モル%固溶した安定化ジルコニアおよび/またはランタンガレート系のペロブスカイト型酸化物から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項7または8に記載の製造方法。
  10. 上記酸化物ナノ粒子が、ジルコニアおよび酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化ジルコニア、セリアおよび酸化イットリウム、酸化ガドリニウム、酸化サマリウムから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶したドープセリア、酸化ビスマスおよび酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化タングステンから選択される少なくとも1種の酸化物を固溶した安定化酸化ビスマスである請求項7〜9に記載の製造方法。
  11. 上記ミリング工程が、上記酸化物ナノ粒子0.01〜20質量部を分散剤、溶剤をミリングする第1工程(ミリングI)、第1工程で得られたスラリーに上記電解質粉末を80〜99.99質量部添加後さらにミリングする第2工程(ミリングII)、次いで、第2工程で得られたスラリーにバインダー、可塑剤を添加後さらにミリングする第3工程(ミリングIII)から成ることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  12. 上記分散剤は非イオン性界面活性剤であり、上記溶剤は炭素数が2〜4のアルキルアルコールを含むことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  13. 上記請求項1に記載の電解質シートを有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池セル。
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