JP2009103882A - 加圧部材、像加熱装置、及び画像形成装置 - Google Patents

加圧部材、像加熱装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Yuko Sekihara
祐子 関原
Norio Hashimoto
典夫 橋本
Hiroaki Sakai
宏明 酒井
Kazuo Kishino
一夫 岸野
Masaaki Takahashi
正明 高橋
Katsuhisa Matsunaka
勝久 松中
Atsushi Iwasaki
岩崎  敦志
Hiroyuki Sakakibara
啓之 榊原
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Abstract

【課題】加熱部材と接触して記録材を挟持搬送しつつ加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、記録材が通過しない領域の過昇温を緩和でき、耐久性能と記録材の搬送性の向上を図ることができる加圧部材を提供すること。
【解決手段】加熱部材23と接触して記録材Pを挟持搬送しつつ加熱するためのニップ部Nを形成する加圧部材24であって、離型層24cと弾性層24aとの間にフィラー中で熱伝導異方性を有するフィラー24fを具備する加圧部材において、前記フィラーは前記離型層と前記弾性層を接着する接着剤により結着されていることを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタなどの画像形成装置に搭載する定着装置(定着器)に用いれば好適な加圧部材、その加圧部材を有する像加熱装置、及びその像加熱装置を有する画像形成装置に関する。
電子写真式のプリンタや複写機に搭載する定着装置(定着器)として、ハロゲンヒータと、このハロゲンヒータにより加熱される定着ローラと、その定着ローラと接触してニップ部を形成する加圧ローラと、を有する熱ローラ方式のものがある。また、定着装置(定着器)として、セラミックス製の基板上に発熱抵抗体を有するヒータと、このヒータに接触しつつ移動する定着フィルムと、その定着フィルムを介してヒータとニップ部を形成する加圧ローラと、を有するフィルム加熱方式のものがある。熱ローラ方式或いはフィルム加熱方式の定着装置は、何れも未定着トナー画像を担持する記録材をニップ部で挟持搬送しつつ記録材にトナー画像を加熱定着するものである。
上記熱ローラ方式の定着装置を搭載するプリンタで小サイズの記録材を大サイズの記録材と同じプリント間隔で連続プリントすると、定着ローラにおいて記録材が通過しない領域(非通紙領域)が過度に昇温することが知られている。また、上記フィルム加熱方式の定着装置を搭載するプリンタで小サイズの記録材を大サイズの記録材と同じプリント間隔で連続プリントすると、ヒータにおいて記録材が通過しない領域(非通紙領域)が過度に昇温することが知られている。定着ローラの非通紙領域、或いはヒータの非通紙領域が過昇温すると、定着装置を構成している各パーツにダメージを与える可能性がある。また、非通紙領域が過昇温している状態で大サイズの記録材にプリントすると、その記録材において非通紙領域と対応する部分でトナーが溶け過ぎ高温オフセットが発生してしまう。
特に、フィルム加熱方式の定着装置の場合、ヒータの熱容量が熱ローラ方式の定着装置に比べて小さいので、ヒータの非通紙領域の昇温も大きい。そのため、加圧ローラの耐久性能が低下したり、高温オフセットが発生しやすくなったりする。また、フィルムの回転駆動が不安定になったり、フィルムが捻れてフィルムにシワなどが発生しやすくなったりする。
また、プリンタの処理速度(プロセススピード)が速くなるほど非通紙領域の昇温は発生しやすい。なぜなら、高速化に伴い記録材がニップ部を通過する時間が短くなるので、トナー画像を記録材に加熱定着するために必要な定着温度を高くせざるを得ないからである。また、連続プリント工程中はニップ部に記録材が介在しない時間(所謂、紙間時間)がプリンタの高速化に伴い減少するので、紙間時間中に温度分布ムラを均すことが難しくなるからである。
上記のように非通紙領域が過昇温する非通紙部昇温を低減させる手段の一つとして、加圧ローラの熱伝導率を高くするという手法が一般的に知られている。これは、加圧ローラの有する弾性層の伝熱性を積極的に良化させる事で非通紙部昇温の温度の低下、つまり加圧ローラの長手方向の熱の高低差が減少するという効果を得る事ができるというものである。
特許文献1、特許文献2、特許文献3には、定着ローラや加圧ローラの弾性層の熱伝導率を良化させるためにアルミナ、酸化亜鉛、炭化珪素などの高熱伝導性フィラーをベースゴムに添加することが開示されている。
特許文献4には、弾性層を有する回転体(定着ベルト)の熱伝導を良化させるために、弾性層にカーボンファイバーを含有させる方法が開示されている。
特許文献5には、エラストマー層にグラファイトのような異方性充填材(anisotropic filler)を含有させ、ローラ厚み方向に熱伝導率を良化させる発明が開示されている。
特許文献6には、ピッチ系炭素繊維(pitch based carbon fiber)を用いた織物の層を加圧ローラの弾性層中に設ける発明が開示されている。この加圧ローラは、熱伝導率が非常に優れる高熱伝導層と、弾性層と、を有する。しかしながら、織物或いはそれに準ずる構成であるので高熱伝導ゴム複合体層は硬度が高くなってしまう。そこで、加圧ローラ全体としての硬度を下げる場合は、下層の弾性層に発泡スポンジゴムを用いる対策がとられている。しかしながら、弾性層が発泡スポンジで構成されているため加圧ローラの耐久性はさほど有していないため、その加圧ローラは低速機の画像形成装置に搭載される定着装置の加圧部材として用いれば好適であった。
特開平11−116806号公報 特開平11−158377号公報 特開2003−208052号公報 特開2002−268423号公報 特開2000−39789号公報 特開2002−351243号公報
上記の特許文献1から特許文献5に記載されているようなアルミナ、酸化亜鉛、炭化珪素、カーボンファイバー、グラファイト等のフィラーを熱伝導率アップのために弾性層に添加しても、少量添加の場合は所望の熱伝導率を得る事が出来ない。一方、上記のフィラーを多量に添加しつつ加圧ローラの低硬度化を図るために弾性層を形成するベースゴムの硬度を下げた場合には、ゴムとしての耐久性能が不十分になることがある。
定着装置が充分に冷えている状態からプリンタがプリントを開始する所謂コールドスタート時には、加圧ローラ表面の温度が低すぎるため、記録材がニップ部を通過する際に水蒸気が発生する。そしてその水蒸気が加圧ローラ表面に結露付着し、記録材の搬送が不安定になることがある。
そこで、本発明の目的は、加熱部材と接触して記録材を挟持搬送しつつ加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、記録材が通過しない領域の過昇温を緩和でき、耐久性能と記録材の搬送性の向上を図ることのできる加圧部材を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記の加圧部材を有する像加熱装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記の像加熱装置を有する画像形成装置を提供することにある。
(1)上記の目的を達成するための構成は、加熱部材と接触して記録材を挟持搬送しつつ加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、離型層と弾性層との間にフィラー中で熱伝導異方性を有するフィラーを具備する加圧部材において、前記フィラーは前記離型層と前記弾性層を接着する接着剤により結着されていることを特徴とする。
(2)また、上記の目的を達成するための構成は、加熱部材と、前記加熱部材と接触してニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ記録材が担持している像を加熱する像加熱装置において、前記加圧部材として上記(1)に記載の加圧部材を有することを特徴とする。
(3)また、上記の目的を達成するための構成は、像担持体と、前記像担持体が担持する未定着画像を記録材に転写して担持させる転写手段と、記録材が担持する未定着画像を記録材に固着させる定着手段と、を有する画像形成装置において、前記定着手段として上記(2)に記載の像加熱装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、加熱部材と接触して記録材を挟持搬送しつつ加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、ニップ部において記録材が通過しない領域の過昇温を緩和でき、耐久性能と記録材の搬送性の向上を図ることのできる加圧部材を提供できる。
また、本発明によれば、上記の加圧部材を有する像加熱装置を提供できる。
また、本発明によれば、上記の像加熱装置を有する画像形成装置を提供できる。
本発明を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
(1)画像形成装置例
図1は本発明に係る像加熱装置を加熱定着装置(定着手段)として搭載できる画像形成装置の一例の概略構成模型図である。この画像形成装置は電子写真式のレーザービームプリンタである。
本実施例に示すプリンタは、像担持体として回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)1を有する。感光ドラム1は、OPC・アモルファスSe・アモルファスSi等の感光材料層を、アルミニウムやニッケルなどのシリンダ(ドラム)状の導電性基体の外周面に形成した構成から成る。
感光ドラム1は、矢印aの時計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転駆動され、その回転過程で感光ドラム1の外周面(表面)が帯電手段としての帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。その感光ドラム1表面の一様帯電面に対してレーザービームスキャナ3から出力される、画像情報に応じて変調制御(ON/OFF制御)されたレーザービームLBによる走査露光がなされる。これによって、感光ドラム1表面に目的の画像情報に応じた静電潜像が形成される。
その潜像が現像手段としての現像装置4によりトナーTを用いることによって未定着のトナー画像(未定着画像)として現像され可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いられることが多い。
一方、給送ローラ8の駆動により給送カセット9内に積載収納されている記録材Pが一枚づつ繰り出されガイド10・レジストローラ11を有するシートパスを通ってレジストローラ11に搬送される。レジストローラ11は、その記録材Pを感光ドラム1表面と転写ローラ5の外周面(表面)との間の転写ニップ部Tに所定の制御タイミングにて給送する。その記録材Pは転写ニップ部Tで挟持搬送され、その搬送過程において転写ローラ5に印加される転写バイアスによって感光ドラム1表面のトナー画像が順次に記録材Pの面に転写されていく。これによって記録材Pは未定着のトナー画像を担持する。
未定着トナー画像(未定着画像)を担持した記録材Pは感光ドラム1表面から順次に分離して転写ニップ部Tから排出され、搬送ガイド12を通じて加熱定着装置6のニップ部Nに導入される。その記録材Pは定着装置6のニップ部Nにより熱と圧力を受けることによってトナー画像が記録材Pの面に加熱定着されて固着される。
定着装置6を出た記録材Pは搬送ローラ13とガイド14と排出ローラ15とを有するシートパスを通って、排出トレイ16にプリントアウトされる。
また、記録材分離後の感光ドラム1表面はクリーニング手段としてのクリーニング装置7により転写残りトナー等の付着汚染物の除去処理を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。
本実施例のプリンタは、A3サイズ紙対応のプリンタであって、プリントスピードが50枚/分(A4横)である。またトナーとしては、スチレンアクリル樹脂を主材とし、これに必要に応じて荷電制御剤、磁性体、シリカ等を内添、外添したガラス転移点55〜65℃のものを使用した。
(2)定着装置6
以下の説明において、定着装置及び定着装置を構成する部材について、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。幅とは短手方向の寸法である。
図2は定着装置6の概略構成模型図である。この定着装置6は、フィルム加熱方式の定着装置である。
21は横断面略半円弧状・樋型で、図面に垂直方向を長手方向とする横長のフィルムガイド部材(ステイ)である。22はこのフィルムガイド部材21の下面の略中央に長手方向に沿って形成した溝内に収容保持させた横長の加熱体(ヒータ)である。23は加熱部材としての可撓性部材である。可撓性部材23は、加熱体付きのフィルムガイド部材21にルーズに外嵌させたエンドレスベルト状(円筒状)の耐熱性フィルム(可撓性スリーブ)である。
24はフィルム23を挟ませて加熱体22の下面に圧接させた加圧部材としての横長の弾性加圧ローラである。Nはフィルム23を挟ませて加熱体22に接触させた加圧ローラ24の弾性層24aと高熱伝導弾性層24bの弾性変形によって加熱体22との間に形成されたニップ部(定着ニップ部)である。加圧ローラ24は駆動源Mの駆動力が不図示のギア等の動力伝達機構を介して伝達されて所定の周速度で矢印bの反時計方向に回転駆動される。
フィルムガイド部材21は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイト)や液晶ポリマー等の耐熱性樹脂の成形品である。
加熱体22は、全体に低熱容量のセラミックス製のヒータである。本実施例に示すヒータ22は、アルミナ等の横長・薄板状のヒータ基板22aと、その表面側(フィルム摺動面側)に長手に沿って形成具備させた線状あるいは細帯状のAg/Pdなどの通電発熱体(抵抗発熱体)22bと、を有する。また、ヒータ22は、通電発熱体22bを覆って保護するガラス層等の薄い表面保護層22cを有する。そしてヒータ基板22aの裏面側にサーミスタ等の検温素子25などが設けられている。このヒータ22は、通電発熱体22bに対する電力供給により迅速に昇温した後、検温素子25を含む電力制御系(不図示)により所定の定着温度(目標温度)を維持するように制御される。
フィルム23は、熱容量を小さくして装置のクイックスタート性を向上させるために、膜厚を総厚100μm以下、好ましくは60μm以下20μm以上とした単層フィルム、或いはベースフィルムの表面に離型層をコーティングした複合層フィルムである。単層フィルムの材料としては、耐熱性・離型性・強度・耐久性等のあるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)・PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)・PPS等が用いられる。ベースフィルムの材料としては、ポリイミド・ポリアミドイミド・PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)・PES(ポリエーテルスルホン)等が用いられる。離型層の材料としては、PTFE・PFA・FEP(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)等が用いられる。
加圧ローラ24は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金24dと、次の(3)項で詳述する材料、製造法にて得られる弾性層24aと、高熱伝導接着層24bと、離型層24cなどを有する。この加圧ローラ24は、加圧ローラ24表面がフィルム23を介して加熱体22の表面保護層22cに所定の加圧機構(不図示)により所定の加圧力で加圧されている。その加圧力に応じて加圧ローラ24の弾性層24aが弾性変形し、加圧ローラ24表面とフィルム23表面との間に未定着トナー画像の加熱定着に必要な所定幅のニップ部Nが形成される。
フィルム23は、少なくとも画像形成実行時に加圧ローラ24が矢印bの反時計方向に回転駆動されることにより、加圧ローラ24の回転に従動する。つまり、加圧ローラ24を回転駆動するとニップ部Nにおいて加圧ローラ24の外周面(表面)とフィルム23の外周面(表面)との摩擦力でフィルム23に回転力が作用する。フィルム23が回転している際には、フィルム23の内周面(内面)がニップ部Nにおいてヒータ22の表面保護層22cに接触して摺動する。この場合、フィルム23内面とヒータ22の表面保護層22cとの摺動抵抗を低減するために両者間に耐熱性グリス等の潤滑剤を介在させるとよい。
而して、加圧ローラ24の回転駆動によりフィルム23が回転され、かつヒータ22が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、未定着トナー画像tを担持した記録材Pがニップ部Nに導入される。その記録材Pはニップ部Nでフィルム23表面と加圧ローラ24表面とにより挟持搬送される。その搬送過程においてトナー画像tにはヒータ22の熱がフィルム23を介して付与されるとともにニップ部Nのニップ圧が付与される。これによって、トナー画像tは記録材Pの面に加熱定着される。ニップ部Nを出た記録材Pはフィルム23表面から分離されて搬送され、定着装置6から排出される。
本実施例のようなフィルム加熱方式の定着装置6は、熱容量が小さく昇温の速いヒータ22を用いているために、ヒータ22が所定の定着温度に達するまでの時間を大幅に短縮できる。そのため、常温からでも容易に高温の定着温度に立ち上げることができる。従って、非プリント時において定着装置6が待機状態にあるときにスタンバイ温調をする必要がなく省電力化できる。
また、回転するフィルム23にはニップ部N以外には実質的にテンションが作用しないこと、定着装置6の簡略化等の理由で、フィルム寄り移動規制手段としてフィルム23の端部を受け止めるだけのフランジ部材(不図示)のみを配設している。
(3)加圧ローラ24
上記の加圧ローラ24について、それを構成する材料、成型方法等を以下に詳細に説明する。
3−1)加圧ローラ24の層構成
図3は加圧ローラ24の層構成模型図である。
本実施例に示す加圧ローラ24は、丸軸の芯金24dの外周に弾性層(耐熱性ゴム層)24aを有し、その弾性層24aの外周に接着層として高熱伝導接着層24bを有する。また、高熱伝導接着層24bの外周に離型層24cを有する。
3−1−1)弾性層24a
加圧ローラ24に用いられる弾性層24a全体の厚さは、所望の幅のニップ部Nを形成することができる厚さであれば特に限定されないが、2〜10mmであることが好ましい。弾性層24aの材料としては、シリコーンゴムなど一般的な耐熱性ソリッドゴムや発泡スポンジゴムなどを用いる事が出来る。どちらの材料も、定着装置6で使用した場合に充分な耐熱性・耐久性を有し、かつ、好ましい弾性(軟らかさ)を有している。従って、シリコーンゴムなど一般的な耐熱性ソリッドゴムや発泡スポンジゴムは弾性層24aの主たる材料として好適である。ここで、厚さとは加圧ローラ24の径方向の寸法をいう。
弾性層24aの形成方法としては特に限定されないが、一般的な型成型が好適に用いる事ができる。
3−1−2)高熱伝導接着層24b
高熱伝導接着層24bは、弾性層24aと離型層24cとの間に形成されている。この高熱伝導接着層24bは、接着剤24e中にフィラーの長軸と短軸に熱伝導異方性を有するフィラーとして針状フィラーである高熱伝導性針状フィラー24fが含有されていることが必須である(図6(a)、(b)参照)。つまり、フィラー中で熱伝導異方性を有するフィラーを用いている。ここで、熱伝導異方性とは、針状フィラーでは例えば、長軸方向のみ熱伝導が高く短軸方向では熱伝導が低い、ことを言う。接着剤24eは離型層24cと弾性層24aを接着するためのものである。そしてその接着剤24eによりフィラー24fは離型層24cと弾性層24aとの間で結着されている。
接着剤24eとしては、付加硬化型シリコーンゴム接着剤などが使用できる。
付加硬化型シリコーンゴム接着剤は、具体的には、ビニル基に代表される不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサンと、ハイドロジェンオルガノポリシロキサン及び架橋触媒としての白金化合物を含有する。そして、オルガノポリシロキサンとハイドロジェンオルガノポリシロキサンと白金化合物は、付加反応により硬化する。このような接着剤としては、既知のものを使用することができる。
自己接着成分の例は、以下のものを含む。
・ビニル基等のアルケニル基、(メタ)アクリロキシ基、ヒドロシリル基(SiH基)、エポキシ基、アルコキシシリル基、カルボニル基、及びフェニル基からなる群から選択される少なくとも1種、好ましくは2種以上の官能基を有するシラン、
・ケイ素原子数が2個以上30個以下、好ましくは4個以上20個以下の、環状又は直鎖状のシロキサン等の有機ケイ素化合物、
・1価以上4価以下のフェニレン構造等の芳香環を1分子中に1個以上4個以下含有し、かつ、ヒドロシリル化付加反応に寄与しうる官能基を1分子中に少なくとも1個含有する、分子中に酸素原子を含んでもよい、非ケイ素系有機化合物。ここで、上記の1価以上4価以下のフェニレン構造等の芳香環について、2価以上4価以下のフェニレン構造等の芳香環が好ましい。また、上記の1分子中に1個以上4個以下含有されるフェニレン構造等の芳香環について、1分子中にフェニレン構造等の芳香環を1個以上2個以下含有するのが好ましい。上記のヒドロシリル化付加反応に寄与しうる官能基としては、例えば、アルケニル基、(メタ)アクリロキシ基などが用いられる。また、上記のヒドロシリル化付加反応に寄与しうる官能基について、1分子中に2個以上4個以下含有するのが好ましい。上記の非ケイ素系有機化合物において、非ケイ素系とは、即ち、分子中にケイ素原子を含有しない系のことである。
上記の自己接着成分は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
このような付加硬化型シリコーンゴム接着剤は市販もされており、容易に入手することができる。
フィラー24fとして、加圧ローラ24の全長と略同じ長さの細長い繊維形状(針状)のフィラー、或いはそのフィラーよりも比較的短い繊維形状(針状)のフィラーを用いることができる。
加圧ローラ24の全長と略同じ長さのフィラー24fを用いる場合、フィラー24fは硬化前の液状の接着剤と混練することが難しい。その為、接着層24bを成形する際に、フィラー24fの繊維軸方向が接着層24bの長手方向になるようにフィラー24fを配し、そのフィラー24fを接着層24b中で液状接着剤により挟む方法が好適である。接着層24b中でフィラー24fを接着層24bの長手方向に配することによって接着層24bの長手方向への熱伝導性を高めることができる。
一方、比較的短いフィラー24fは細長い繊維形状をしているため、硬化前の液状接着剤と混練すると、接着層24bを成型する際に硬化前の液状接着剤の流れの方向、即ち接着層24bの長手方向に配向し易い。そのため、接着層24bの硬化後において、フィラー24fは接着層24bの長手方向への熱伝導性を高めることができる。
接着層24bの厚さとしては0.1〜0.5mmが性能上、成形上において好ましい。接着層24bの厚さは0.1〜0.5mmに限られず適宜調整することができる。例えば、接着層24bの厚みを増す為に、フィラー24fを混練した液状接着剤を接着層24b成形時に二度塗りすることも出来る。
ここで、熱伝導接着層としての接着層24bにおいて、熱伝導異方性を有するフィラーであるフィラー24fは接着剤24eに対する体積率で30Vol%以上含まれている。熱伝導異方性フィラーの体積率は、(接着剤中に含有させた全フィラーの体積)/(接着剤の体積+全フィラーの体積)×100Vol%の式により求めている。また、フィラー24fの記録材搬送方向と直交する長手方向における熱伝導率は100W/(m・K)以上である(測定法:レーザーフラッシュ法)。そして、接着層24bの記録材搬送方向と直交する長手方向の熱伝導率は2.0W/(m・K)以上である。接着層24bの熱伝導率の測定法は、ホットディスク法熱物性測定装置を用いて接着層24bのみの熱伝導率を求めている。また、フィラー24fの平均長さが100μm以上である。フィラー24fの平均長さは、光学観察によりフィラー24fの平均長さを求めている。
次に、接着層24bの中でフィラー24fが配向している様子について詳しく説明する。
図4の(a)は芯金24d上の弾性層24aの外周に弾性層24bを成型した弾性層形成物の全体斜視図、(b)は(a)の弾性層形成物の右側面図である。図5は図4の(a)の弾性層形成物の接着層24bの切り出しサンプル24b1の拡大斜視図である。図6の(a)は図5の切り出しサンプル24b1のa断面の拡大図、(b)は図5の切り出しサンプル24b1のb断面の拡大図である。図7はフィラー24fの繊維直径部分Dと繊維長部分Lを表わす説明図である。
図4の(a)に示すように、芯金24d上の弾性層24aの外周に接着層24bを成型した弾性層形成物において、接着層24bをx方向(周方向)、y方向(長手方向)にてカットして切り出す。そしてその接着層24bの切り出しサンプルにおいて、図5のようにx方向のa断面及びy方向のb断面をそれぞれ観察する。すると、x方向のa断面では図6(a)のようにフィラー24fの繊維直径部分D(図7参照)が主に観察されるのに対し、y方向のb断面ではフィラー24fの繊維長部分L(図7参照)が多く観察される。
3−1−3)離型層24c
離型層24cは接着層24b上にPFAチューブなどを被せることにより形成する。離型層24cの厚さは加圧ローラ24に充分な離型性を付与することができる厚さであれば特に限定されないが、好ましくは20〜100μmである。
3−2)加圧ローラ24の実施例
図8は実施例1に係る加圧ローラ24の成型手順を表す説明図である。図9は実施例2に係る加圧ローラ24の成型手順を表す説明図である。図10は実施例3に係る加圧ローラ24の成型手順を表す説明図である。図8から図10では、各加圧ローラ24の層構成を容易に理解できるように、各層の厚みは強調して表してある。
まず、実施例1、実施例2、実施例3に係る各加圧ローラ24に使用するフィラー24fを示す。フィラー24fとして下記に示す2種類のピッチ系カーボンファイバーが用いられる。
・ 90−60S:ピッチ系カーボンファイバー、商品名:XNG−90−60S、日本グラファイトファイバー(株)製、平均繊維直径:10μm、平均繊維長L:320mm、熱伝導率500W/(m・K)。
・ 100−15M:ピッチ系カーボンファイバー、商品名:XN−100−15M、日本グラファイトファイバー(株)製、平均繊維直径:9μm、平均繊維長L:150μm、熱伝導率900W/(m・K)。
[実施例1]
図8において、まず、φ22のAl製芯金24dの外周に、密度が1.20g/cmである付加反応硬化型のシリコーンゴムを用いて型成型法により肉厚3.5mmの弾性層24aを形成することにより、φ29の弾性層形成物を得る((a)参照)。ここで温度条件としては150℃×30分にて加熱硬化させた。
次に接着層24bの成型法を説明する。
付加硬化型シリコーンゴム接着剤、商品名:SE1819CV A&B、東レ・ダウ・コーニング社製のA、B両液を1:1の割合になるように混合し、接着剤24e原液を得る。
この接着剤原液を上記弾性層形成物の弾性層24a外周に厚さが均一になるように塗布する。そしてその塗布した接着剤24e原液の中にフィラー24fとしてピッチ系カーボンファイバー90−60Sを繊維軸方向が弾性層形成物の長手方向になるように弾性層形成物の周方向に複数配する((b)参照)。次に上記接着剤24e原液を薄く均一に塗布しておいたフッ素樹脂シートでピッチ系カーボンファイバー90−60Sが弾性層形成物から剥がれないように被い、150℃×30分にて加熱硬化させた。加熱硬化後、上記フッ素樹脂シートをはがす。
その後、さらに接着剤24e原液をピッチ系カーボンファイバー90−60Sの上から弾性層形成物の外周に塗布した。そして接着剤24e原液を塗付した弾性層形成物の外周に離型層24cとしてPFAチューブ(厚み50μm)を被覆し、200℃×10分にて加熱硬化させ、長手方向の長さ320mmの加圧ローラ24を得た((c)参照)。ここで、PFAとはテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体である。接着層24bの厚さは0.5mmである。
[実施例2]
図9において、まず実施例1と同様にして、弾性層の肉厚を3.75mm、φ29.5の弾性層形成物を得る((a)参照)。
次に、高熱伝導接着層24bの成型法を説明する。
実施例1と同じ接着剤24e原液に対し、フィラー24fとしてピッチ系カーボンファイバー100−15Mを体積比率で35%の割合になるように均一に配合・混練して、接着剤組成物を得た。この接着剤組成物を上記弾性層形成物の弾性層24a外周に厚さが均一になるように塗布した((b)及びA部拡大詳細図参照)。
さらに、接着剤組成物を塗付した弾性層形成物の外周に離型層24cとしてPFAチューブ(厚み50μm)を弾性層形成物の長手方向に被覆し、200℃×10分にて加熱硬化させ、長手方向の長さ320mmの加圧ローラ24を得た((c)参照)。接着層24bの厚さは0.25mmである。
実施例2では接着剤24e原液にピッチ系カーボンファイバー100−15Mを体積比率35%で配合したが、接着剤24e原液はこれに限られず他の接着剤原液を用いてもよい。他の接着剤原液として、付加硬化型シリコーンゴム接着剤、商品名:SE1816CV、東レ・ダウ・コーニング社製、商品名:TSE3033、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製などが有る。この接着剤原液はピッチ系カーボンファイバー100−15Mの配合量に応じて使用できる。また商品名:SE1700希釈剤、東レ・ダウ・コーニング社製を用いて接着剤原液を適宜希釈して使用することもでき、配合量を60%程度まで増やすことができる。
[実施例3]
図10において、まず実施例1と同じ弾性層形成物を得る((a)参照)。
次に、高熱伝導接着層24bの成型法を説明する。
実施例2と同じ接着剤組成物を弾性層形成物の弾性層24a外周に厚さが均一になるように塗布する((b)参照)。その塗布した接着剤組成物を符号24b−1とする。このとき、弾性層24aの長手方向に接着剤組成物24b−1を塗布することにより、長手方向にピッチ系カーボンファイバー100−15Mが配向し易いようにした。ここで150℃×30分にて加熱硬化させた。
さらに接着層24bの厚みを増す為に、もう一度接着剤組成物を塗布する。2度目に塗布した接着剤組成物を符号24b−2とする((c)参照)。つまり、熱伝導性接着層は弾性層に複数回塗付されることにより形成されている。そしてその接着剤組成物24b−2を塗付した弾性層形成物の外周にPFAチューブ(厚み50μm)を弾性層形成物の長手方向に被覆し、200℃×10分にて加熱硬化させ、長手方向の長さ320mmの加圧ローラ24を得た((d)参照)。接着層24bの厚さは0.5mmである。
3−3)加圧ローラ24の評価
上述の実施例1、実施例2、実施例3に係る各加圧ローラ24の性能評価を行うために、その各加圧ローラ24と比較する比較例として下記のような加圧ローラ24を作製した。
図11は比較例に係る加圧ローラ24の層構成を表す説明図である。図11では、加圧ローラ24の層構成を容易に理解できるように、層の厚みは強調して表してある。
[比較例]
図11において、φ22のAl製芯金24dの外周に、弾性層24aとして熱伝導率0.4W/(m・k)からなるシリコーンゴムを肉厚4mmで形成した。本比較例に使用しているシリコーンゴムは熱伝導率が一般的な0.2W/(m・k)以下というものよりもフィラーを若干多く添加することで熱伝導率を高めに設定してある。フィラーは補強剤としても用いられているシリカを用いた。本比較例に係る加圧ローラ24は、接着層24bを設けていない点を除いて、実施例1の加圧ローラ24と長さ、外形は同じである。
[性能評価]
<非通紙領域昇温>
性能評価には、上記手法にて作製した実施例1、実施例2、実施例3、比較例に係る加圧ローラ24をそれぞれ有する4つのフィルム加熱方式の定着装置を同じ構成のプリンタに搭載した。そして各プリンタにおいて、定着装置の加圧ローラ24の周速度(プロセススピード)を234mm/secとなるように調整し、定着温度を220℃に設定し、そのときの非通紙領域の温度を測定した。即ち、定着装置のニップ部Nに記録材Pとして通紙(導入)させた紙はLTR横サイズ紙(75g/m)であり、50枚/分にて連続500枚通紙した時の非通紙領域(LTR横サイズ紙が通過しない領域)のフィルム23表面の温度を測定した。
<耐久性>
定着温度を220°にして、LTR横サイズ紙(75g/mm)を50枚/分にて15万枚通紙して非通紙領域を過昇温させ、そのときの非通紙領域におけるゴム状態の評価を行った。
<搬送性>
高温高湿環境下(32℃/80%)にて充分に放置され、吸湿したLTR横サイズ紙(75g/mm)を定着装置が充分に冷えている状態からのプリント、所謂コールドスタートから定着温度を220°にして20枚連続通紙させたときの搬送性評価を行った。ここで、定着装置が充分に冷えている状態とは室温(25℃位)の状態である。
<評価の結果>
比較例に係る加圧ローラ24を具備する定着装置では、未定着トナー画像の加熱定着に必要なニップ形成に支障をきたさず充分な定着性を確保でき、また耐久性、搬送性も良好であった。しかし、非通紙領域昇温は310℃と高いため、定着装置内の各パーツにダメージが発生するなどの問題が起きてしまう。
実施例1に係る加圧ローラ24を具備する定着装置では、実施例2に係る加圧ローラ24の接着層24bにおけるカーボンファイバー24fよりも繊維長が長いカーボンファイバー24fを加圧ローラ24の接着層24bに含有させてある。従って、接着層24bの長手方向の熱伝導率は10.7W/(m・K)であり、非通紙領域温度は272℃であることから、非通紙領域において充分な昇温抑制効果が見られた。なお、この時、通紙領域(LTR横サイズ紙が通過する領域)におけるフィルム23表面の温度は205℃であった。この通紙領域におけるフィルム23表面の温度は、実施例1、実施例2、実施例3の各加圧ローラ24を組み込んだ全ての定着装置において同じであるため、以後その記載は省略する。
一方、未定着トナー画像の加熱定着に必要なニップ形成に支障をきたさず充分な定着性を確保できる。また耐久性、搬送性も良好であった。
実施例2に係る加圧ローラ24を具備する定着装置では、実施例1に係る加圧ローラ24の接着層24bにおけるカーボンファイバー24fよりも繊維長が比較的短いカーボンファイバー24fを加圧ローラ24の接着層24bに含有させてある。従って、接着層24bの長手方向の熱伝導率は9.8W/(m・K)であり、非通紙領域温度は271℃であることから、非通紙領域において昇温抑制効果が見られる。
一方、未定着トナー画像の加熱定着に必要なニップ形成に支障をきたさず充分な定着性を確保できる。また耐久性、搬送性も良好であった。
実施例3に係る加圧ローラ24を具備する定着装置では、実施例1に係る加圧ローラ24の接着層24bにおけるカーボンファイバー24fよりも繊維長が比較的短いカーボンファイバー24fを加圧ローラ24の接着層24bに含有させてある。また、接着層24bの厚みを増してある。従って、接着層24bの長手方向の熱伝導率は19.6W/(m・K)であり、非通紙領域温度は267℃であることから、非通紙領域において昇温抑制効果が見られる。
一方、未定着トナー画像の加熱定着に必要なニップ形成に支障をきたさず充分な定着性を確保できる。また耐久性、搬送性も良好であった。
以上説明したように、熱伝導性を有するフィラー24fを用い接着層24bの長手方向の熱伝導率λyを記録材搬送方向の熱伝導率よりも高くすることで、昇温抑制効果が見られた。またλy≧2.0W/(m・K)を達成しつつ、加圧ローラ24としてのニップ形成に支障をきたさず、十分な定着性を同時に確保できる。従って、実施例1、実施例2、実施例3の各加圧ローラ24を定着装置6に用いることにより、ニップ部Nにおいて記録材Pが通過しない領域の過昇温を緩和できる。また、加圧ローラ24の耐久性能と記録材Pの搬送性の向上を図ることができる。
(4)その他
4−1)上記実施例におけるフィルム加熱方式の加熱定着装置6において、加熱体22はセラミックヒータに限られるものではない。例えば、ニクロム線等を用いた接触加熱体等や、鉄板片等の電磁誘導発熱性部材等であってもよい。加熱体22は必ずしも定着ニップ部(圧接ニップ部)に位置していなくてもよい。
フィルム23自体を電磁誘導発熱性の金属フィルムにした電磁誘導加熱方式の加熱定着装置にすることもできる。
フィルム23は複数本の懸架部材間に懸回張設して駆動ローラで回動駆動させる装置構成にすることもできる。またフィルム23は繰り出し軸にロール巻きにした有端の長尺部材にして巻取り軸側に走行移動させる装置構成にすることもできる。
4−2)加熱定着装置はフィルム加熱方式に限られず、熱ローラ方式であってもよい。
4−3)加熱定着装置は、実施例の加熱定着装置に限られず、その他、未定着画像を仮定着する像加熱装置、画像を担持した記録媒体を再加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置であってもよい。
画像形成装置の一例の概略構成模型図 定着装置の概略構成模型図 加圧ローラの層構成模型図 (a)は芯金上の弾性層の外周に弾性層を成型した弾性層形成物の全体斜視図、(b)は(a)の弾性層形成物の右側面図 図4の(a)の弾性層形成物の接着層の切り出しサンプルの拡大斜視図針状フィラーの説明図 (a)は図5の切り出しサンプルのa断面の拡大図、(b)は図5の切り出しサンプルのb断面の拡大図 高熱伝導性針状フィラーの繊維直径部分と繊維長部分を表わす説明図 実施例1に係る加圧ローラの成型手順を表す説明図 実施例2に係る加圧ローラの成型手順を表す説明図 実施例3に係る加圧ローラの成型手順を表す説明図 比較例に係る加圧ローラの層構成を表す説明図
符号の説明
23‥耐熱性フィルム、24‥加圧ローラ、24a‥弾性層、24b‥接着層、24c‥離型層、24e‥接着剤、24f‥高熱伝導性針状フィラー、P‥記録材、N‥ニップ部、t‥未定着のトナー画像(未定着画像)

Claims (12)

  1. 加熱部材と接触して記録材を挟持搬送しつつ加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、離型層と弾性層との間にフィラー中で熱伝導異方性を有するフィラーを具備する加圧部材において、
    前記フィラーは前記離型層と前記弾性層を接着する接着剤により結着されていることを特徴とする加圧部材。
  2. 前記フィラーと前記接着剤とを含有する接着層を前記離型層と前記弾性層との間に有することを特徴とする請求項1に記載の加圧部材。
  3. 前記接着層には前記フィラーが前記接着剤に対する体積率で30Vol%以上含まれていることを特徴とする請求項2に記載の加圧部材。
  4. 前記フィラーは前記接着層の前記接着剤を前記弾性層に塗付することによって前記離型層と前記弾性層との間に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の加圧部材。
  5. 前記フィラーは前記接着層を前記弾性層に塗付することによって前記離型層と前記弾性層との間に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の加圧部材。
  6. 前記フィラーは前記接着層を前記弾性層に複数回塗付することによって前記離型層と前記弾性層との間に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の加圧部材。
  7. 前記フィラーの記録材搬送方向と直交する長手方向における熱伝導率は100W/(m・K)以上であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の加圧部材。
  8. 前記接着層の記録材搬送方向と直交する長手方向の熱伝導率は2.0W/(m・K)以上であることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載の加圧部材。
  9. 前記熱伝導異方性を有するフィラーは針状フィラーであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の加圧部材。
  10. 前記針状フィラーの平均長さが100μm以上であることを特徴とする請求項9に記載の加圧部材。
  11. 加熱部材と、前記加熱部材と接触してニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ記録材が担持している像を加熱する像加熱装置において、
    前記加圧部材として請求項1から請求項10のいずれかに記載の加圧部材を有することを特徴とする像加熱装置。
  12. 像担持体と、前記像担持体が担持する未定着画像を記録材に転写して担持させる転写手段と、記録材が担持する未定着画像を記録材に固着させる定着手段と、を有する画像形成装置において、
    前記定着手段として請求項11に記載の像加熱装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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