JP2009100210A - 中継装置、中継方法及び中継プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 IEEE802.11b/g規格の無線インタフェース11及びIEEE802.11a規格の無線インタフェース12を備え、各インタフェースを介して対応する無線子機21及び無線子機22に通信手段を提供しうる無線LANアクセスポイント1であって、無線インタフェース12における通信手段の提供が停止される場合に、無線インタフェース11を介して無線子機22に通信手段を提供するようにしてある。
【選択図】 図1
Description
無線LANは、端末とアクセスポイント(中継装置)とを無線によって接続され、このアクセスポイントと公衆網とが接続されることによって、ユーザは端末を使ってインターネットにアクセスできるようになっている。
無線LANの特徴は、通信ケーブル等の有線を必要としないため、モバイル性やレイアウトフリー等の様々な利便性に優れることである。
特に、公衆の無線LAN等のように、ユーザの利用エリアが一定していないような場合、時として他の電波、干渉物、気象等の影響を強くうけるケースもあり、最悪の場合、通信不能となる。
従って、予め電波状態を把握したうえで無線LANを利用することはユーザにとって重要である。
また、特許文献2には、接続可能なアクセスポイントを検索し、動的に通信可能なインタフェースを選択して切り替えることが可能な移動体通信システムが提案されている。
その理由は、無線LANのIEEE802.11a規格においてW53又はW56の周波数帯を使用する場合には、所定の気象レーダーとの干渉を防ぐためのDFS(Dynamic Frequency Selection)制御に伴い、通信開始時又は通信中に強制的に通信回線が停止される場合があるためである。
そして、チャネル切り替えに際しては、一定時間の監視が義務づけられるため、そのインタフェースでは回線を切断しなければならない(b4)。
このため、ステップb4の後から、通信停止終了通知を受け(b5)再接続がされる(b6)までの1分間は通信が停止され、この間、ユーザは無線LANを利用できない状態となってしまう。
この1分間の通信停止は、特に、インターネットのWeb閲覧中のユーザにとっては非常に苦痛に感じるものであり問題となっていた。
ここで、以下に示す本実施形態の無線LANアクセスポイント(中継装置)1は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理・機能を行わせる。すなわち、本実施形態の無線LANアクセスポイント1における各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
一般的に、無線LANアクセスポイントは中継装置と呼び、無線子機は端末と呼ぶことができる。
図1に示すとおり、本実施形態の無線LANアクセスポイント1は、複数の無線インタフェース11,12と、これらの無線インタフェースで送受信したパケットを中継し様々な制御を行う制御部13と、から構成されている。
この無線LANアクセスポイント1と無線子機21,22とは無線によって接続され、ユーザは無線子機を所定操作することにより、無線LANアクセスポイント1を介してインターネット3にアクセスすることができるようになっている。
なお、本実施形態において、無線インタフェース11,12は、相異なる無線LANの規格で動作するインタフェースとしており、具体的には、無線インタフェース11はIEEE802.11b/g規格、無線インタフェース12はIEEE802.11a規格のインタフェースとしている。
ただし、各無線インタフェースの規格は上述のように固定されたものではなく、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g等、IEEE802.11規格に準ずるものであれば良い。
また、各無線インタフェース11、12においては、論理的な二以上の回線設定が可能であり、これにより一の無線インタフェースによって二以上の無線子機に対して無線通信回線の提供ができる、いわゆるマルチSSID機能を備えているものとする。
特に、本実施形態においては、無線インタフェース12における通信が所定の理由により強制的に停止される場合に、無線インタフェース12に設定されている動作パラメータを抽出し(本発明の設定情報抽出手段)、この抽出した動作パラメータを無線インタフェース11に設定する(本発明の代替回線設定手段)動作を行うことを特徴としている。
設定する動作パラメータとしては、例えば、無線子機との対応付けを行うためのSSID(本発明の識別子データ)、WEPやAES等の暗号方式、暗号文等が典型的なデータとして挙げられる。
また、無線子機21,22には、設定プロファイルの一データとして一意の識別子(SSID)が割り当てられているものとし、これと同一のSSIDが設定されている一以上の無線LANアクセスポイントに対しては、最適な電波の検出に基づき自動的に接続を行うローミング機能が備えられているものとする。
図2は、本実施形態に係る無線LANアクセスポイントの通常の接続形態を模式的に示したネットワーク図であり、図3は、図2に示す無線LANアクセスポイントの一のインタフェースにおいて通信が停止された時の接続形態を模式的に示したネットワーク図である。
本実施形態に係る無線LANアクセスポイント1は、通常は、図2に示すように一のインタフェースに一の無線子機が対応して無線接続されるが、いずれかのインタフェース(この場合、無線インタフェース12)において通信を停止せざるを得ない場合には、図3のように、他のインタフェース(この場合、無線インタフェース11)に切り替えることによって通信の停止時間を極力抑えることができる。
この場合、気象レーダーに用いられる周波数との干渉を防止するため、動的周波数選択(DFS:Dynamic Frequency Selection)が義務づけられており、このDFS制御の実行に伴い通信開始時には1分間の待機時間を設けなければならない。従って、少なくともこの待機時間を経過しなければ通信が開始できないこととなっている。
また、通信開始時もしくは通信中に対象となる気象レーダーを検出した場合には、DFS制御により無線チャネルを他の周波数のチャネルに移行しなければならないが、さらに移行先のチャネルもDFSが必要な周波数帯チャネルである場合には、新たなチャネルの確定後1分間はレーダー監視を行うため無線通信は強制的に中断されることとなる。
図5は、本実施形態に係る無線LANアクセスポイントの通信開始時における通信経路の切替動作手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、制御部13は、所定のパラメータ設定に応じて、無線インタフェース11の任意チャネルを使用することを決定する(S1)。
次に、制御部13は、決定されたチャネルがDFS必要チャネルか否かを判定する(S2)。
つまり、無線インタフェース11がIEEE802.11a規格のものであり、かつ、使用するチャネルの周波数帯が、W53(5.25GHz〜5.35GHz)、W54(5.47GHz〜5.725GHz)に相当するか否かを制御部13が判定する。
これは、前述の通り、このような周波数帯においては、気象レーダーに用いられる周波数と干渉を生ずるおそれがあるためである。
つまり、この間、無線インタフェース11は通信停止モードとなり、無線子機21との通信は不可能な状態となる。
また、この待機中、無線インタフェース12においては、制御部13が、無線インタフェース11に設定されていたチャネルのパラメータを引用して回線設定を行う。
具体的には、無線インタフェース11のチャネルに設定されていた無線子機21のSSID(Service Set Identifier)等のプロファイルと同一のデータを、制御部13が無線インタフェース12の任意のチャネルに設定し、いわゆるマルチSSIDを実行する(S4)。
これは、移行後に使用する新たなチャネルにおいても気象レーダーとの干渉を考慮し、必要な場合には再度チャネルを移行しなければならないためである。
ステップS5の結果、対象となる気象レーダーの検出が確認されなかった場合(S5:NO)、制御部13は、レーダー監視時間として予め定められた一定時間が経過するまで引き続きレーダー検出を継続させる(S6:NO)。
そして、このレーダー検出監視時間が終了すると(S6:YES)、制御部13は、無線インタフェース12でのマルチSSIDによる通信は終了させ、再度無線インタフェース11に戻り、DFS制御による本来の移行先のチャネルを選択して通信を開始させる(S8)。
また、ステップS2において、DFS必要チャネルと判断されなかった場合(S2:NO)、制御部13は、インタフェースの切り替えを行わず、無線インタフェース11をそのまま使用開始させる(S8)。
図6は、本実施形態に係る無線LANアクセスポイントの通信中における通信経路の切替動作手順を示したシーケンス図である。
なお、予め、無線LANアクセスポイント1は、図2に示すシステムを構成しており、同図に示された各種回線設定が行われているものとする。
また、無線子機21及び無線インタフェース11の設定プロファイルは、ともにSSIDが”SSID_BG”、暗号方式にWEP(Wired Equivalent
Privacy)が用いられており、7chを使用して通信が行われているものとする。
一方、無線子機22及び無線インタフェース12の設定プロファイルは、ともにSSIDが”SSID_A”、暗号方式にAES(Advanced Encryption
Standard)が用いられており、52chを使用して通信が行われているものとする。
無線インタフェース12は、気象レーダーを検出すると、その旨を制御部13に通知する(a2)。
この通知を受けた制御部13は、無線インタフェース12にチャネル切替の要求を行い(a3)、例えば、使用中のチャネルを52chから56chへ切り替えるよう要求を行う。
具体的には、制御部13による制御のもと、無線インタフェース12と無線子機22との接続は切断され(a4)、1分間の通信停止状態となる。
具体的には、制御部13は、通信中であった無線インタフェース12の52chに設定されていたパラメータ(SSID=SSID_A、暗号方式=AES)を引用し、無線インタフェース11の所定チャネルに同じ設定を行う。
なお、前述の通り、無線インタフェース11には7chにおいて既に別の回線(SSID=SSID_BG)が設定されているため、同一インタフェース(無線インタフェース11)の同一チャネル(7ch)を用いて複数の回線設定が行われることとなる。
これにより、図3に示すように、無線子機22は、無線インタフェース11と接続が行われ(a6)、DFS制御に伴い義務づけられているレーダー監視時間(1分間の停止時間)の終了を待つことなく無線利用不可の状態を脱することができる。
これにより、図4に示すように、通信中であった無線インタフェース11のSSID_Aの回線は切断され(a9)、ローミング機能により自動的に無線インタフェース12の56chにおいて接続が行われることとなり(a10)、本来のDFSに基づく切替先チャネルにおいて通信が開始されることとなる。
図7は、本実施形態に係る無線LANアクセスポイントの各インタフェースにおける状態遷移を時系列に表した説明図である。
つまり、図7に示す(2−1)は、通常時における無線インタフェースの状態を表したものであり、図2に示す接続形態に相当するものである。
ここで、無線インタフェース11ではSSIDが”SSID_BG”、暗号方式がWEPで設定された7chを用いて通信が行われており、無線インタフェース12にはSSIDが”SSID_A”、暗号方式がAESで設定された52chを用いて通信が行われている状態である。
ここで、無線インタフェース11においては、マルチSSIDが実行されることとなり、無線インタフェース11が無線子機21に回線を提供するとともに、無線子機22にも回線を提供することとなる。
具体的には、無線インタフェース11の7chにおいて、SSIDが”SSID_BD”の回線とSSIDが”SSID_A”の回線がともに設定され、無線子機22は、無線インタフェース11を通して臨時的に通信可能な状態となる。
ここでは、無線インタフェース11の”SSID_A”の回線を切断することにより、無線子機が備えるローミング機能によって、DFS本来の切替先である無線インタフェース12の56chにおいて”SSID_A”の回線が自動的に接続され通信が行われる状態となる。
特に、本実施形態では、特定電波(気象レーダー等)との関係において、IEEE802.11a規格に基づく通信が、DFS制御に伴い強制的に停止される場合を想定している。
具体的には、制御部13が、通信が停止された無線インタフェース12に設定されているSSIDを引用し、他の無線インタフェース11に対して同一のSSID設定(マルチSSID設定含む)を行うことによって、無線子機22のローミング機能を利用した自動切り替えができるようになる。
例えば、HTTPアクセス等であればセッションが途切れることなく、ユーザは通常通り操作を続けることが可能になる。
具体的には、制御部13が、マルチSSID設定が行われたところの無線インタフェース11の回線を切断し、元の無線インタフェース12を有効化することによって、無線子機22のローミング機能を利用した自動切り替えができるようになる。
従って、元の無線LANの規格による通信が可能となるとともに、DFS機能を損なうことなく本来の移行チャネルにおいて通信を行うことができるようになる。
これにより、ユーザの利便性を損なわず、装置の改良を簡易にすることが可能となる。
例えば、本実施形態では、一の無線LANアクセスポイント内におけるインタフェースの切り替えによって本発明の代替回線設定手段を実現しているが、同じSSID、暗号方式が設定された無線LANアクセスポイントを複数配置させることによっても同様の効果を奏することができる。
その理由は、一般的な無線子機は、最も電波状態がよいアクセスポイントを自動的に選択して切り替えることができる機能(ローミング機能)を備えるため、他のインタフェースにマルチSSIDを設定して生成された回線に自動的に接続が切り替えられて通信を行うようになるからである。
これにより、無線子機側での設定変更が必要となるが、本実施形態と同様の効果を奏することができ、システムのバリエーションを増やすことが可能となる。
11 無線インタフェース(IEEE802.11b/g規格)
12 無線インタフェース(IEEE802.11a規格)
13 制御部
21、22 無線子機
Claims (9)
- 複数のインタフェースを備え、各インタフェースを介して対応する複数の端末に通信手段を提供可能な中継装置であって、
一のインタフェースにおける通信手段の提供が停止される場合に、他のインタフェースを介して対応する端末に通信手段を提供することを特徴とする中継装置。 - 各インタフェースに所定の回線設定情報を設定する回線設定手段と、
回線設定情報が設定されたインタフェースを介して、対応する端末に通信手段を提供する通信提供手段と、
所定の条件に応じて、一のインタフェースにおける通信手段の提供が停止される場合に、当該一のインタフェースに設定された回線設定情報を抽出する設定情報抽出手段と、
前記設定情報抽出手段が抽出した回線設定情報を他のインタフェースに設定する代替回線設定手段と、を備え、
前記通信提供手段は、
前記他のインタフェースを介して、対応する端末に通信手段を提供することを特徴とする請求項1の中継装置。 - 前記代替回線設定手段は、
前記設定情報抽出手段が抽出した回線設定情報を、他の回線設定情報とともに他のインタフェースに設定するとともに、
前記通信提供手段は、
二以上の回線設定情報が設定された前記他のインタフェースを介して、対応する二以上の端末に通信手段を提供することを特徴とする請求項2の中継装置。 - 前記設定情報抽出手段は、
対象となるインタフェースの規格がIEEE802.11aであり、かつ、所定の周波数が検出されたことに応じて、そのインタフェースにおける通信手段の提供が停止される場合に、当該インタフェースに設定された回線設定情報を抽出することを特徴とする請求項2又は3の中継装置。 - 前記回線設定情報には、インタフェースと端末とを対応づける所定の識別子データを含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかの中継装置。
- 前記通信提供手段は、
前記一のインタフェースにおける通信手段の提供の停止が解除された場合に、前記他のインタフェースにおける代替回線設定手段に基づく通信手段の提供を停止させるとともに、前記一のインタフェースを介して対応する端末に通信手段を提供することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかの中継装置。 - 前記インタフェースは、IEEE802.11a、IEEE802.11b又はIEEE802.11gのうちいずれか一以上の規格に対応する無線LANインタフェースであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの中継装置。
- 複数のインタフェースを介して対応する複数の端末に所定の通信手段を提供する中継方法であって、
一のインタフェースにおける通信手段が停止される場合に、他のインタフェースを介して対応する端末に通信手段を提供する中継方法。 - 複数のインタフェースを介して対応する複数の端末に所定の通信手段を提供可能な中継装置を用いた中継プログラムであって、
前記中継装置を構成するコンピュータを、
一のインタフェースにおける通信手段が停止される場合に、他のインタフェースを介して対応する端末に通信手段を提供する手段として機能させるための中継プログラム。
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