JP2009098641A - 液晶フレネルレンズ、フレネルレンズ成型金型及びその成型金型の製造方法 - Google Patents

液晶フレネルレンズ、フレネルレンズ成型金型及びその成型金型の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フレネルレンズ表面の透明導電膜の電気的導通信頼性を高めた液晶フレネルレンズを提供する。
【解決手段】片方の面にフレネルレンズが形成され前記フレネルレンズ面に第1の透明電極が設けられると供に前記フレネルレンズの各輪体の稜線に少なくとも1つ以上の切り欠け部が設けられた第1の透明基板と、片方の面に第2の透明電極を持つ第2の透明基板と、前記第2の透明基板の前記第2の透明電極面を前記第1の透明基板の前記フレネル面に対向するように配置して前記第1の透明基板と前記第2の透明基板との間に液晶を配した液晶フレネルレンズ。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶フレネルレンズに関し、より詳細には、液晶フレネルレンズの透明導電膜導通信頼性を向上させる技術に関する。また、その液晶フレネルレンズを作製する金型に関する。
近年、カメラのズーム機構等の、ひとつのレンズユニットで複数の焦点を結ぶ機構が、様々な装置にて利用されている。この機構は、ひとつのレンズユニット内に複数のレンズをもち、複数のレンズ間距離を可変させることで、焦点を可変させているが、複数のレンズと、レンズ間距離が必要なため、レンズユニットを薄くすることが出来なかった。
一方、遠近両用メガネでは、ひとつのレンズ内に複数の曲率を持ち、レンズ内の見る場所により焦点をかわる多焦点レンズが使用されている。このようなレンズは、薄くすることが出来るものの、レンズ全体で焦点が違うため、どの焦点も視野が狭くなるという課題を有していた。 そこで、電圧により屈折率の可変が可能な液晶を用い、フレネルレンズとこの液晶とを組み合わせた可変焦点レンズ(以下、液晶フレネルレンズと呼ぶ。)の技術が考案されている(例えば特許文献1を参照。)。
この液晶フレネルレンズの断面構造図を図7に示す。液晶フレネルレンズ1は、第一の基材2の上にフレネルレンズ3が形成され、その上に第一の透明導電膜4が形成されており、さらに、第一の透明導電膜4の上に、第一の配向膜5が形成され、さらに、その上にフレネルレンズを覆うように液晶6が充填され、フレネルレンズと対向するように、第2の配向膜9と第2の透明導電膜8が形成された第二の基材7が、配置されている。液晶6の周囲には、液晶6の漏れ防止と、第一の基材と第二の基材を均一に保つために、スペーサーの混入されたシール剤10が配置されている。一般的なネマチック液晶は、液晶分子の長辺方向と短辺方向で、屈折率に差があり、長辺方向で概ね1.7、短辺方向で概ね1.5の屈折率を持っている。第1の透明導電膜4と第2の透明導電膜8の間に電位差が無い場合、液晶6は、配向膜のラビング方向に沿って、整列されており、この時に光が液晶フレネルレンズ1を透過すると、ラビング方向と平行に入射した光は、フレネルレンズ3の屈折率が1.5の場合、屈折率差0.2のフレネルレンズを通過したときと、同様のレンズ効果が得られる。第1の透明導電膜4と第2の透明導電膜8の間に一定の電位差がある場合、液晶6は立ち上がる。このときの、液晶の屈折率は1.5であるため、フレネルレンズ3の屈折率と同一となり、レンズ効果が消失する。したがって、ラビング方向に入射した光のみを偏光板11で取り出すと、第1の透明導電膜と第2の透明導電膜の電位差によって、焦点可変の可能なレンズを作製することが出来る。
特開平4−322214号公報
しかしながら、前記従来の構成では、透明導電膜がフレネルレンズの凹凸面全面に渡って形成されているため、ラビング工程でフレネルレンズの表面をラビングする際に、ブラシによって稜線上に形成された透明導電膜に応力集中が起こる。そのため、稜線上の透明導電膜が剥離し易くなり、透明導電膜の電気的な導通信頼性が低いという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ラビング工程でフレネルレンズの表面をラビングする際に、透明導電膜の剥離強度を低下することのない液晶フレネルレンズを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の液晶フレネルレンズ、フレネルレンズ成型金型及びその成型金型の製造方法は、片方の面にフレネルレンズが形成され前記フレネルレンズ面に第1の透明電極が設けられると供に前記フレネルレンズの各輪体の稜線に少なくとも1つ以上の切り欠け部が設けられた第1の透明基板と、片方の面に第2の透明電極を持つ第2の透明基板と、前記第2の透明基板の前記第2の透明電極面を前記第1の透明基板の前記フレネル面に対向するように配置して前記第1の透明基板と前記第2の透明基板との間に液晶を配したことを特徴としたものである。
本発明の液晶フレネルレンズによれば、フレネルレンズに熱歪や外力により応力集中が発生してフレネルレンズの稜線部の透明導電膜が断線しても、切り欠け部に形成されている透明導電膜により透明導電膜の電気的導通を保つことができる。
以下に、本発明の液晶フレネルレンズの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における液晶フレネルレンズの断面構造図を示す。図1を用いて、実施の形態1における液晶フレネルレンズ1の、構造を説明する。基材となる、第一の基材2上に光透過性樹脂で出来たフレネルレンズ3が形成されている。フレネルレンズ3の上には、液晶に電界を加えるための第一の透明導電膜4として、アモルファスITOが形成されている。第一の透明導電膜4上には、液晶の向きを整列させるために、ポリビニルアルコール製の第一の配向膜5が形成されている。第一の配向膜5の上には、液晶6が配置されている。さらにその上に、第一の配向膜5と同じ機能を有するポリビニルアルコール製の第二の配向膜9が配置され、さらにその上には、第一の透明導電膜4の対向電極となるアモルファスITO製の第二の透明導電膜8が、第二の基材7に形成されている。液晶に電界がかからないときは、配向膜の配向方向に沿って、液晶分子は配列するが、第一の配向膜5と第二の配向膜9は、同一の方向に液晶分子が配列するように、配向されている。液晶6の周囲には、液晶6の漏れ防止と、第一の基材と第二の基材を均一に保つために、スペーサーの混入されたシール剤10が配置されている。第二の基材7の上には、第一の配向膜5及び、第二の配向膜9の配向方向と同一方向にスリットの入った偏光板11が配置されており、液晶が高屈折率材料として振舞う方向の光のみが、液晶フレネルレンズ1に入射するようにしている。
図2は、実施の形態1における液晶フレネルレンズ1のフレネルレンズのみを断面斜視した図である。フレネルレンズは、断面が三角形状をした輪体13が集合して構成されている。各輪体13には、ひとつの輪体にたいして、一つ以上の切り欠け部12が放射方向に形成されており、切り欠け部の底部は、輪体の稜線14より低くなっている。
従来は、液晶フレネルレンズ作製工程のラビング処理で稜線上に形成された透明導電膜に応力が集中して、透明導電膜の剥離を誘発するため、フレネルレンズ上の透明導電膜の電気的導通が取れなくなっていた。本発明は、このラビング処理で生じる応力集中を緩和するため、稜線部に切り欠け部をもうけた。この切り欠け部に透明導電膜を形成することで、稜線上に透明導電膜を形成する場合に比べ、この部分への応力集中は低下する。したがって、切り欠け部を設けることで、切り欠け部の両方に設けられた透明導電膜同士の電気的導通信頼性を高めることが出来る。
フレネルレンズの稜線部に形成された切り欠け部の底面に角があると、熱歪や外力による応力集中により透明導電膜が剥離する原因となる。したがって、切り欠け部の底面に角が出来ないように、切り欠け部とフレネルレンズの斜面部との接続面は、滑らかに連続して接続するように形成されている必要がある。
この液晶フレネルレンズの構造により、第一の透明導電膜4と第二の透明導電膜8に電位差を与えない場合は、液晶の屈折率が1.7となり、フレネルレンズの屈折率1.5と屈折率差が生じるため、液晶フレネルレンズにレンズ効果が発生する。第一の透明導電膜4と第二の透明導電膜8に一定の電位差を与えた場合は、液晶の屈折率が1.5となり、フレネルレンズと同一の屈折率となるため、液晶フレネルレンズのレンズ効果が消失する。よって、第一の透明導電膜4と第二の透明導電膜8の間で、電圧をオン−オフ切り替えることで、焦点距離を可変できるレンズとなる。
実施の形態1の液晶フレネルレンズの製造プロセスについて、図3を用いて説明する。
図3(a)に、第一の基材2であるガラス基板上にフレネルレンズ3を作製する工程を示す。後述した方法により作製したフレネルレンズ成型金型15上に、光透過性樹脂(本実施例では、屈折率1.5のアクリル系紫外線硬化型樹脂を用いた。)を塗布した。真空脱泡をした後、第一の基材2に押し付け紫外線を第一の基材2側から照射して硬化させた後、離型することで、図3(a)のように基材上にフレネルレンズ3を形成した。
図3(b)に第一の透明導電膜4と第一の配向膜5との形成工程を示す。図3(a)に示す第一の基材2のフレネルレンズ3上に、アモルファスITOをスパッタ法にて400nmの厚さで成膜し、第一の透明導電膜4とした。その後、スピンコート法にて、第一の配向膜5となる0.1%ポリビニルアルコール溶液を塗布し、90℃で乾燥してポリビニルアルコール製の配向膜5を第一の透明導電膜4上に形成した。
図3(c)に対向基板である第二の基材7の作製工程を示す。まず、ガラス基板である第二の基材7上に、スパッタ法にてアモルファスITOを400nmの厚さで成膜し第二の透明導電膜8を作製した。その後、スピンコート法にて、第二の配向膜9となる0.1%ポリビニルアルコール溶液を第二の透明導電膜8上に塗布し、90℃で乾燥することで、ポリビニルアルコール製の第二の配向膜9を形成した。
図3(d)に、ラビング処理工程を示す。この図では、図3(b)の工程により作製された基板の、第一の配向膜5をラビングする状態を示している。ラビングにはレーヨン布16を用い、第一の配向膜5上を配向方向17に摩擦した。また、図3(c)に示した第二の配向膜についても同様のラビング処理を行った。
ラビング処理を終えた第一の基材と第二の基材とを対向させるように配置して、基板間に液晶を注入後、周囲をシールすることで図1に示した液晶フレネルレンズを作製した。
一般にラビング工程では、第一の配向膜5をレーヨン布で摩擦するので、フレネルレンズの稜線14が過剰な力が加わり、フレネルレンズの稜線14付近の第一の配向膜と第一の透明導電膜の剥離が生じる。また、この剥離はラビング工程だけではなく、液晶レンズを使用する際にも生じる。すなわち、環境温度の上昇により液晶レンズに熱が加わると、フレネルレンズが膨張するが、透明導電膜との熱膨張係数差が大きいため、フレネルレンズよりも強度の弱い透明導電膜にストレスが加わり、輪体の稜線部では応力が集中して透明導電膜にクラックが生じる。稜線部の透明導電膜の剥離やクラックが広範囲に生じると、フレネルレンズ上の透明導電膜の電気的導通が取れなく成り、電極間に電圧をかけても、液晶フレネルレンズの動作は不能になる。
そのため、本発明では、フレネルレンズの輪体に応力集中し難い領域、すなわち切り欠け部を設けることで、ラビング時の透明導電膜の剥離や、環境温度の上昇による透明導電膜のクラックを防止できる構造とした。この切り欠け部は、フレネルレンズの各輪体中に放射方向に1箇所以上設けられている。また、このようなフレネルレンズへ微細な切り欠け部を設けるには、フレネルレンズ成型金型に、転写時に切り欠け部を形成するように、切り欠け部を対応する凸部を設けておけば良い。次にこのフレネルレンズ成型金型の製造方法について詳細に説明する。
フレネルレンズ成型金型は、銅製の金属ベースプレート表面にバイトを押しあて、金属ベースプレートを回転させて、少しずつ切り込み深さを深くしながら切削することで、作製できる。この方法で、直接凸部のあるフレネルレンズ成型金型を作製しようとする場合、ひとつの切り欠け部が円形につながっていない為、そのつど回転を止めることになり、著しく加工速度が遅くなる。また、機構上、高精度に凸部の加工位置を決めることが出来ない。そこで、本実施例では、バイト切削時点では凸部を形成せず、円形切り欠け部が形成された金型に凸部を後で設ける方法を採用した。
このフレネルレンズ成型金型の製造プロセスについて、図4を用いて説明する。図4(a)のように、バイト18を用いて銅製の金属ベースプレート19表面に、反転するとフレネルレンズとなる加工を行う。加工がなされた金属ベースプレート19に、光硬化性樹脂20をスピンコーターで塗布する。スピンコーター後の金属ベースプレート上に残った光硬化性樹脂20は、重力により、金属ベースプレートの最奥部にたまり、図4(b)のように曲率をもつ。
その後、図4(c)に示すように、凸部を形成したい部分にのみ、フォトマスク21を用いて光22を照射し、溶剤で光硬化性樹脂の未硬化部を洗い流す。すると図4(d)のように、凸部形成位置にのみ、曲率をもった光硬化性樹脂が残る。この上に金型に離型性をもたせるために、液状のフッ素系コーティング剤を薄く塗布して硬化する。以上の工程により、光硬化性樹脂20による凸部を設けたフレネルレンズ成型金型が完成した。
以上説明した金型の作製方法とレンズの作製方法を用いて、次に述べる3種類の液晶フレネルレンズを10個作製した。
実施例1:切り欠け部となる凸部が互いに隣り合わないように配置したフレネルレンズ成型金型を使用して、実施例1に使用するフレネルレンズを作製した。このフレネルレンズの構造は、図2に図示した通り、輪体の異なる切り欠け部同士が隣り合わないように配置されている。切り欠け部の幅は10μmとした。このフレネルレンズを用いて実施例1の液晶フレネルレンズを作製した。
実施例2:切り欠け部となる凸部を互いに直線上に配置したフレネルレンズ成型金型を使用して、実施例2に使用するフレネルレンズを作製した。このフレネルレンズの構造は、図5(a)に図示した通り、輪体の異なる切り欠け部同士が直線状に配置されている。切り欠け部の幅は実施例1と同様に10μmとした。このフレネルレンズを用いて実施例2の液晶フレネルレンズを作製した。このフレネルレンズを用いて実施例2の液晶フレネルレンズを作製した。
比較例1:凸部の形成されていないフレネルレンズ成型金型を使用して、比較例1に用いるフレネルレンズを作製した。このフレネルレンズの構造は、図5(b)に図示した通り、切り欠け部が配置されていない。このフレネルレンズを用いて比較例1の液晶フレネルレンズを作製した。
完成した3種類の液晶フレネルレンズに30Vの電圧を与えて動作確認を行った。比較例1の液晶フレネルレンズでは、10個全てが、電圧のオン−オフによる焦点距離の変化が無く動作不良を起こしていた。実施例1と実施例2の液晶フレネルレンズでは、10個全てが電圧のオン−オフにより焦点距離が変わり、目的仕様通りに動作していた。
まず、実施例1と実施例2の液晶フレネルレンズの切り欠け部がある部分を顕微鏡にて目視確認した。実施例2では、フレネルレンズの切り欠け部がある部分に線状の拡大ムラが確認された。実施例1では、フレネルレンズの切り欠け部に実施例2のような線状の拡大ムラは見られなかった。
この線状の拡大ムラは、切り欠け部の部分がレンズ効果を有しないために生じる。レンズ効果のない切り欠け部自体は、とても小さいため、肉眼で識別することは出来ないが、実施例2の様にそれらが規則的に配列されていると、肉眼で識別しやすくなる。事実、作製した実施例2の全ての液晶レンズで、線状の筋が認められた。ところが、実施例1では、切り欠け部をレンズ全面に分散して配置している。そのため、作製した実施例1の全ての液晶レンズでは、実施例2のような線状の筋は認められなかった。したがって、フレネルレンズの切り欠け部は、規則性をもたず、レンズ全面に分散されている方が良い。
次に、実施例1から比較例1に至るまでの全ての液晶レンズを分解し、そのフレネルレンズ表面の透明電極を顕微鏡による目視観測を行った。どのフレネルレンズも、ラビング工程によるフレネルレンズ稜線の透明導電膜の剥離が観測された。実施例1と実施例2に用いたフレネルレンズでは、フレネルレンズに形成された切り欠け部の底部の透明導電膜の剥離は認められなかった。フレネルレンズ中央部の透明電極とフレネルレンズ最外周輪体の透明電極との間の電気抵抗を測定したところ、両電極間での電気的導通が認められた。以上のことから、フレネルレンズに切り欠け部を設けることで、液晶フレネルレンズの製造工程中に発生するフレネルレンズ稜線の透明導電膜が剥離しても、動作できる液晶フレネルレンズが得られた。
以上の結果より、美観と電極の信頼性の点から、実施例1の液晶レンズが好ましい。
(実施の形態2)
発明のフレネルレンズ部の別の実施の形態として、図6(a)および図6(b)に切り欠け部の形状の異なる構造を示す。実施の形態1で説明した切り欠け部とこれらの切り欠け部との際は、底面の形状にある。実施の形態1で説明した切り欠け部の底面とは異なり、実施の形態2の切り欠け部の底面は平面である。
切り欠けの底部を直線状にする場合、段差が出来ないように、輪体の境界であるフレネルレンズの最下部と切り欠け部の底部が同一平面上にある必要がある。このような構造であれば、ラビング工程時の応力集中の原因となる角がないため、ラビング工程時の透明導電膜の剥離が防止できる。
図6(a)および図6(b)の切り欠け部の相異は、その配置にある。図6(a)では、切り欠け部がフレネルレンズの中心から直線状に配列されており、図6(b)では、切り欠け部が輪体毎に隣り合わないように配置されている。
実施の形態2で説明した切り欠け部の作製には、実施の形態1で説明した比較例1のフレネルレンズが利用できる。このフレネルレンズには切り欠け部が無いので、ITO成膜する前に、切削法にて切り欠け部を作製した。この方法以外にも、あらかじめフレネルレンズ成型金型に、転写後に切り欠けとなるような、凸部を形成しても良い。
以上により作製された図6(a)および図6(b)のフレネルレンズを用いた液晶フレネルレンズを作製し、30Vの電圧をかけたところ、共に動作した。したがって、フレネルレンズの切り欠け部がフレネルレンズの底部で直線状にあっても、液晶フレネルレンズの製造工程中に発生するフレネルレンズ稜線の透明導電膜のはがれの影響を受けずに、動作する液晶フレネルレンズが得ることが出来た。
また、図6(a)のフレネルレンズを用いた液晶フレネルレンズを、目視検査したところ、フレネルレンズの切り欠け部がある部分に、肉眼では線状の拡大ムラが確認された。また、図6(b)のフレネルレンズを用いた液晶フレネルレンズでは、肉眼では拡大ムラが見られなかった。従って、本実施の形態2においても、フレネルレンズの切り欠け部は、隣り合わせに配置せずに、レンズ全面に分散されている方が、美感上好ましい。
本発明にかかる液晶フレネルレンズ及び、その製造方法は、液晶フレネルレンズの信頼性を向上させる効果を有し、カメラのズームレンズや遠近両用めがねなどの可変焦点レンズとして有用である。
本発明の実施の形態1の液晶フレネルレンズの断面構造図 本発明の実施の形態1の液晶フレネルレンズのフレネルレンズのみの断面斜視図 本発明の実施の形態1の液晶フレネルレンズの製造プロセスを示す図 本発明の実施の形態1の液晶フレネルレンズの作製に使用するフレネルレンズ成型金型の製造プロセスを示す図 実施例2と比較例1のフレネルレンズの切り欠け部を示す断面斜視図 本発明の実施の形態2の液晶フレネルレンズの切り欠け部を示す断面斜視図 従来の液晶フレネルレンズの断面構造図
符号の説明
1 液晶フレネルレンズ
2 第一の基材
3 フレネルレンズ
4 第一の透明導電膜
5 第一の配向膜
6 液晶
7 第二の基材
8 第二の透明導電膜
9 第二の配向膜
10 シール剤
11 偏光板
12 切り欠け部
13 輪体
14 稜線
15 フレネルレンズ成型金型
16 レーヨン布
17 配向方向
18 バイト
19 金属ベースプレート
20 光硬化性樹脂
21 フォトマスク
22 光

Claims (7)

  1. 片方の面にフレネルレンズが形成され前記フレネルレンズ面に第1の透明電極が設けられると供に前記フレネルレンズの各輪体の稜線に少なくとも1つ以上の切り欠け部が設けられた第1の透明基板と、
    片方の面に第2の透明電極を持つ第2の透明基板と、
    前記第2の透明基板の前記第2の透明電極面を前記第1の透明基板の前記フレネル面に対向するように配置して前記第1の透明基板と前記第2の透明基板との間に液晶を配した液晶フレネルレンズ。
  2. 前記切り欠け部は、隣り合う輪体に形成された切り欠け部と互いに隣接しないように配置される請求項1に記載の液晶フレネルレンズ。
  3. 前記切り欠け部と前記フレネルレンズの斜面部とは、滑らかな接続面で互いに接続するように形成されている請求項1に記載の液晶フレネルレンズ。
  4. 前記切り欠け部の底面が平面であり、前記底面は前記輪体の最下部と同一平面に形成されている請求項1に記載の液晶フレネルレンズ。
  5. 請求項1から4に記載のフレネルレンズを成形するためのフレネルレンズ成型金型において、
    転写したときに前記フレネルレンズの輪体の稜線部になる箇所に前記切り欠け部に対応した凸部が設けられたフレネルレンズ成型金型。
  6. 金属ベースプレート表面に成形時に前記フレネルレンズの形状を持つように切削した後、
    前記凸部の位置に対応した位置に円形切り欠け部を形成し、
    光硬化樹脂を塗布して凸部に相当する位置にのみ光を照射して硬化した後、
    未硬化の光硬化樹脂を除去して前記凸部を形成する請求項5に記載のフレネルレンズ成型金型の製造方法。
  7. 前記凸部は、中央が窪む様に形成されている請求項6に記載のフレネルレンズ成型金型の製造方法。
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