JP2009093115A - 液晶表示装置 - Google Patents

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昌哉 玉置
Hiroyuki Ikeda
裕幸 池田
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Abstract

【課題】透過表示部の光学特性を低下させずに反射表示部の光学特性を改善することが可能な、横方向電界方式の半透過型液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第1及び第2の基板1、2で液晶層を挟持し、1つの画素に反射表示部Rと透過表示部Tとを有する液晶表示装置において、第2の基板2は、液晶層に接して配向層4を有し、且つ液晶層に横方向電界を印加する画素電極5及び共通電極6を有する。液晶層は、反射表示部Rにおいて、電圧無印加状態で、液晶分子7の配向方向が透過表示部Tの液晶分子7の配向方向と異なり、且つ第1の基板1又は第2の基板2に対する液晶分子7のチルト角度が、透過表示部Tの液晶分子7のチルト角度と異なるように配向している。
【選択図】図1

Description

本発明は1画素内に反射表示部と透過表示部とを備えた半透過型の液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、電圧の印加方式で大別すると、液晶の厚み方向(縦方向)に電界を加える縦電界方式と、液晶層と平行な横方向に電界を加える横電界方式とがある。横電界方式は縦電界方式に比べ広視野角の表示が得られるため、近年盛んに開発されており、代表的なモードとしてPIS(In‐Plane Switching)方式や、FFS(Fringe Field Switching)方式が開発されており、実用化も進んでいる。IPSやFFSなどの横電界方式の液晶表示装置は、テレビやパーソナルコンピュータ用のモニタに加え、携帯電話やデジタルカメラをはじめとする携帯型機器のディスプレイとしても普及し始めている。
携帯型情報機器用の表示装置は、晴天時の屋外から暗室までを含む多様な環境下で用いられているため、半透過型であることが望まれる。半透過型の液晶表示装置は、1画素内に反射表示部と透過表示部を有し、晴天時の屋外から暗い室内までを含む広範な環境下で高コントラストの表示が得られるため、携帯型情報機器のディスプレイとして望ましい特性を備えている。
IPSやFFSモードの表示装置を半透過型にできれば、広視野角の透過表示と高コントラストの反射表示を同時に得ることができ、携帯型情報機器用のディスプレイとして非常に有用である。しかしながらIPSやFFSモードでその特徴である透過表示部の広視野角特性を保持するため、正面からディスプレイを観察したときに位相差を生じるようなフィルムを使用することはできない。従来の縦電界方式の1つであるECBモードではこの様な位相差フィルムを使用できるため、半透過型表示装置で画素の一部に反射表示部を設けることが容易である。
上述した問題を回避したIPSモードの半透過型表示装置を実現する方式として、液晶パネル内の反射表示部のみに二分の一波長分の位相差を有する位相差層を配置する構造が知られている。また特許文献1では、透過表示部と反射表示部の液晶配向を異なった方向に調整することで、パネル内蔵の位相差板を使わずに、IPSモードの半透過型表示装置を実現する方式が提案されている。さらにいわゆるハイブリッド配向を利用して半透過型の液晶表示装置を実現する方式が、非特許文献1に提案されている。
特開2005‐338264公報 Y.J.LIM,J.J.A.P43(2004)L972
液晶パネル内の反射表示部のみに二分の一波長分の位相差を有する位相差層を配置する従来方式や、特許文献1に記載された分割配向方式では、反射表示部の液晶層が四分の一波長分の位相差を有する光学設計となっている。この関係で、反射表示部の液晶層の厚みは、透過表示部の半分程度になってしまう。IPSやFFSなどの横電界方式の場合、液晶層の厚みが小さくなると液晶分子のスイッチングの程度が最も大きくなる層厚の中心部分で、パネル面内方向の横電界強度の分布が不均一になってしまう。このため、横方向電界印加時の液晶分子のスイッチングが局所的に不十分になるため、反射率が低下するという問題が生じる。
図22は、従来の半透過型液晶表示装置の反射表示部の電気光学特性を示すグラフである。このグラフは横軸に印加電圧をとり、縦軸に反射率Yをとってある。サンプルは従来の縦電界方式の代表であるECBモードと、横電界方式のFFSモードを選んである。いずれのモードもノーマリブラックで印加電圧が0Vのとき反射率Yが最も低く黒表示となるようになっている。ここで両サンプルのリタデーションは140nm、λ/2位相差板の位相差は280nmで、それぞれのモードの光学部材の軸関係も同一として比較を容易にしているなおλは入射光の中心波長である。液晶材料の屈折率異方性(複屈折率)Δnは0.12で、液晶の厚み(液晶セルのギャップ)は1.14μmとした。図22のグラフに示すように、印加電圧が4Vのときの反射率Yで比較すると、横電界方式のFFSモードの反射表示は、縦電界方式のECBモードの約60%と低い値に止まっていることが分かる。
一般的に反射率の液晶厚み依存性は、ECBモードやVAモードなど縦電界方式では問題にならず、FFSやIPSモードのような横電界方式に特有の問題であり、半透過型の液晶表示装置を開発する上で障害となっている。
この問題を解決する方法の1つとして、液晶の屈折率異方性Δnを小さくして、反射表示部の液晶厚みを拡大することで、丁度液晶層の中心部分に均一な横方向電界が加わるようにして、反射率を向上する方策が挙げられる。しかしながら半透過型構造の場合、Δnを小さくすると透過表示部の液晶厚みも同時に拡大してしまい、透過表示部の応答速度が低下するという不都合が生じるため、望ましい選択肢ではない。
また透過表示部の液晶厚みを一定に保ったまま反射表示部の液晶厚みを拡大する方法として、片方の基板の配向をホモジニアス配向とし、もう片方の基板をホメオトロピック配向にする、いわゆるハイブリッド配向方式が知られており、上述した非特許文献1に開示されている。しかしながら非特許文献1に示された方法では、FFSモードで通常必要とされる偏光板に加えて、二分の一波長分の位相差を有するλ/2位相差板も使用する必要があり、透過表示部の視野角特性を著しく低下させてしまう。
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明は透過表示部の光学特性を低下させずに反射表示部の光学特性(反射率やコントラスト)を改善することが可能な、横方向電界方式の半透過型液晶表示装置を提供することを目的とする。かかる目的を達成するために以下の手段を講じた。即ち本発明は、第1及び第2の基板で液晶層を挟持し、1つの画素に反射表示部と透過表示部とを有する液晶表示装置において、前記第1の基板は、第1の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、前記第2の基板は、第2の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、且つ前記液晶層に電界を印加する画素電極及び共通電極を有し、前記第1及び第2の偏光板は、その透過軸が直交するように配置され、前記液晶層は、該透過表示部において、該画素電極と共通電極との間に電圧を印加しない電圧無印加状態で、該第1又は第2の偏光板の透過軸と略平行に液晶分子が配向し、該反射表示部において、電圧無印加状態で、液晶分子の配向方向は該透過表示部の液晶分子の配向方向とは異なり、且つ第1の基板又は第2の基板の少なくとも何れか一方の基板に対する液晶分子のチルト角度が、透過表示部の液晶分子のチルト角度と異なるように配向していることを特徴とする。
好ましくは前記反射表示部の液晶層の液晶分子が、第1の基板と第2の基板との間で配向がねじれた捩れ配向している。又前記画素電極は、所定の方向に伸びたストライプ形状若しくは櫛歯形状を有し、前記反射表示部の液晶層は、該第2の基板に対する液晶分子のチルト角が53°以下で、該捩れ配向のツイスト角は64°〜90°の範囲にあり、液晶層の厚みとその屈折率異方性との積で与えられるリタデーションは194〜247nmの範囲にあり、該第2の基板側の液晶分子の配向方向が該画素電極のストライプ形状若しくは櫛歯形状が伸びる所定方向と概ね0°の角度をなす。一態様では、前記画素電極は、所定の方向に伸びたストライプ形状若しくは櫛歯形状を有し、前記反射表示部の液晶層は、該第1の基板及び第2の基板に対する液晶分子のチルト角が40°以下で、該捩れ配向のツイスト角は63°〜64°の範囲にあり、液晶層の厚みとその屈折率異方性との積で与えられるリタデーションは194〜200nmの範囲にあり、該第2の基板側の液晶分子の配向方向が該画素電極のストライプ形状若しくは櫛歯形状が伸びる所定方向と反時計回りに概ね20°の角度をなす。他の態様では、前記反射表示部の液晶層は、第1の基板と第2の基板との間で液晶分子の配向方向が揃ったホモジニアス配向で且つλ/4の位相差を有し(λは光の波長)、該液晶分子の配向方向は該第1及び第2の偏光板の透過軸に対して40度以上50度以下の角度をなし、前記第1及び第2の基板に対して、該反射表示部と該透過表示部の液晶分子のチルト角が異なる領域が存在するこの場合、前記画素電極は、所定の方向に伸びたストライプ形状若しくは櫛歯形状を有し、前記第1の基板と前記第2の基板の両方に対する液晶分子のチルト角が50°以下で、前記液晶分子の配向方向は、該画素電極のストライプ形状若しくは櫛歯形状が伸びる所定方向と時計回りに概ね30°の角度をなす。
本発明は又、第1及び第2の基板で液晶層を挟持し、1つの画素に反射表示部と透過表示部とを有する液晶表示装置において、前記第1の基板は、第1の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、前記第2の基板は、第2の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、且つ前記液晶層に電界を印加する画素電極及び共通電極を有し、前記第1及び第2の偏光板は、その透過軸が直交するように配置され、前記液晶層は、該透過表示部において、該画素電極と共通電極との間に電圧を印加しない電圧無印加状態で、該第1又は第2の偏光板の透過軸と略平行に液晶分子が配向し、該反射表示部において、光をスイッチングする該液晶層とは別に位相差を持つ光学層を有し、且つ第1の基板又は第2の基板のうち少なくとも何れか一方の基板に対する液晶分子のチルト角度が、透過表示部の液晶分子のチルト角度と異なるように配向していることを特徴とする。
好ましくは、前記配向層は、第1又は第2の基板に複数本の溝を平行に形成したグレーティング層を含む。又前記配向層は、該グレーティング層を被覆する様に配向被膜が形成されており、前記配向被膜は、電圧無印加状態で液晶分子を基板に対して平行に配向する水平配向能を有し、前記液晶分子の配向方向は、該溝が伸びる方向と直交する方向である。又前記グレーティング層は、各溝が所定の方向に沿って伸びており、且つ該所定の方向と直交する直交方向に沿って与えられたピッチで繰り返し配列されており、該直交方向に沿った前記グレーティング層の断面に傾斜をつけることで、該液晶分子に対して所定のチルト角を付与する。
本発明によれば、反射表示部における液晶分子のチルト角度が、透過表示部の液晶分子のチルト角度と異なるように配向している。チルト角度を調整することで等価的に液晶層の屈折率異方性Δnを調整できる。屈折率異方性Δnを調節することで、液晶層の厚みを最適に設定可能である。反射表示部と透過表示部でチルト角度を変えることで、透過表示部の液晶厚みは従来と同様最適に保ったまま、反射表示部の液晶厚みを最適な方向に拡大できる。反射表示部の液晶厚みを拡大すれば、均一な横方向電界を液晶層の厚みの中心部に加えることができる。以上により透過表示部の画質を低下させることなく、反射表示部の反射率を改善することが可能である。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明にかかる液晶表示装置の第1実施形態を示す模式図である。(a)は1画素分の平面図であり、(b)は1画素分の断面構造を表し、(c)は画素内の反射表示部及び透過表示部における液晶分子の配向状態を表している。(a)及び(b)に示すように本液晶表示装置は第1の基板1及び第2の基板2で液晶層を挟持し、1つの画素に反射表示部Rと透過表示部Tとを設けている。第1の基板1は、第1の偏光板を有すると共に、液晶層に接して第1の配向膜3を有する。第2の基板2は、第2の偏光板を有すると共に、液晶層に接して第2の配向膜4を有し、且液晶層に電界を印加する画素電極5及び共通電極6を有する。
(c)に示すように第1及び第2の偏光板は、その透過軸が直交するように配置されている。なお(c)では各偏光板の透過軸に代えて、これと垂直な吸収軸を表してある。
(a)に示すように、液晶層は透過表示部Tにおいて、画素電極5と共通電極6との間に電圧を印加しない電圧無印加状態で、第1または第2の偏光板の透過軸とほぼ平行に液晶分子7が配向している。一方反射表示部Rにおいて、電圧無印加状態で、液晶分子7の配向方向は透過表示部Tの液晶分子7の配向方向とは異なっている。さらに(b)に示すように、第1の基板1または第2の基板2の内少なくとも一方の基板2に対する液晶分子7のチルト角度が、反射表示部Rと透過表示部Tとで異なるように配向制御されている。(b)に示した例では、第2の基板2側で、反射表示部Rの液晶分子7のチルト角度が相対的に大きく、透過表示部Tのチルト角度が相対的に低く設定されている。
好ましくは、(c)に示すように反射表示部Rの液晶層の液晶分子7が、第1の基板1と第2の基板2との間で配向が捩れた捩れ配向(ツイスト配向)になっている。これに対し透過表示部Tでは液晶分子7が一方向に整列したホモジニアス配向となっている。
画素電極5は、所定の方向に伸びたストライプ形状もしくは櫛歯形状を有する。反射表示部Rの液晶層は、第2の基板2に対する液晶分子7のチルト角が53°以下で、捩れ配向のツイスト角は64°〜90°の範囲にあり、液晶層の厚みdとその屈折率異方性Δnの積で与えられるリタデーションΔn・dが194〜247nmの範囲にあり、第2の基板2側の液晶分子7の配向方向が画素電極5のストライプ形状もしくは櫛歯形状が伸びる所定方向と概ね0°の角度をなしている。
引き続き図1を参照して、第1実施形態の製法や動作を詳細に説明する。前述したように、本液晶表示装置は、第1の基板1と液晶層と第2の基板2とから構成され、第1の基板1と第2の基板2は液晶層を挟持している。第1の基板1は液晶層に近接する側にカラーフィルタ11と平坦化層12と第1の配向膜3とを有する。なお反射表示部Rと透過表示部Tの液晶厚みを調整するため、反射表示部Rに段差14が設けてある。
第2の基板2は、(a)に示すように液晶層に近接する側に薄膜トランジスタ(TFT)を有する。TFTのソースは信号配線Yに接続している。TFTのゲートはゲート配線Xに接続している。TFTのドレインは第1のコンタクトホールを介して画素電極5に接続している。このほか共通電極6に第2のコンタクトホールを介して接続する共通配線Cを備えている。(a)に示したように、信号配線Yとゲート配線Xは格子状に交差しており、個々の格子にそれぞれ画素が対応している。1つの画素は縦長の長方形であり、その三分の一程度の面積が反射表示部Rとされ、残りの三分の二の面積領域が透過表示部Tとされている。
(b)に示すように、第1の基板1はガラス、またはプラスチック、その他の材質からなる。カラーフィルタ11は、赤、緑、青色を呈する部分がストライプ状あるいはデルタ状に繰り返し配列し、カラーフィルタに起因する凹凸は平坦化層12で平坦化されている。第1の配向膜3は液晶分子7の水平配向を誘起するポリイミド系のもので、通常のラビング法、もしくは光配向法、イオンビーム配向法などの電磁波や荷電粒子により配向膜中の光分子の結合を切断しもしくは重合するなどの手法を用いた方法により、液晶分子7を所定の方向に対して水平配向させるための処理が施されている。
第2の基板2は、ガラス、またはプラスチック、その他の材質からなる。信号配線Yはアルミニウムからなり、ゲート配線(走査配線)Xは金属モリブデンからなり、画素電極5及び共通電極6はITOなどの透明導電膜からなる。第2の配向膜4も、第1の配向膜3と同様に、水平配向を誘起するポリイミド系のもので、通常のラビング法の他、光配向法、イオンビーム配向法などの手法、あるいはグレーティングを用いた配向法などにより、所定の方向に配向制御されている。
反射表示部Rと透過表示部Tとで液晶分子7のチルト角度を異ならせる手法としては、透過表示部Tと反射表示部Rとで異なる種類の配向膜材料を塗布して、ラビングやその他の配向処理を施す方式が挙げられる。また光配向法やイオンビーム配向法を利用してチルト角度に差をつけることもできる。この場合透過表示部Tおよび反射表示部Rをそれぞれマスキングして、紫外線偏光やイオンビームの基板2に対する照射角度を変えることで、液晶分子7に異なるチルト角を発現させる方法が挙げられる。あるいはグレーティング配向を採用する場合、その断面形状を透過表示部Tと反射表示部Rで変えることにより、液晶分子7の異なるチルト角を発現させる方法も挙げられる。
画素電極5はスリット形状もしくは櫛歯形状を有し、櫛歯のピッチ、幅、信号配線Yに対する方位は、透過表示部Tと反射表示部Rで変化させている。場合により画素電極5の櫛歯のピッチ、幅、信号配線Yに対する方位は、赤、緑、青の各カラーフィルタ11に対応する画素ごとに変化させることもある。(b)に示すように、画素電極5と共通電極6は絶縁膜21により隔てられている。電圧印加時には画素電極5と共通電極6の間に電界が形成されるが、この絶縁膜21の影響により電界はアーチ状に歪められて液晶層中を通過する。アーチ状に歪められた横方向電界が液晶層の丁度中心部分を通過することで、液晶層に配向変化が生じスイッチングが行われる。反射表示部Rの液晶層の厚みを最適化することで、画素電極5と共通電極6との間に生じる横方向電界の最も均一な部分が液晶層の中央部分を通過するようにしている。この場合透過表示部Tと反射表示部Rでは最適な液晶層厚みが異なるため、両者の間には段差14が生じる。また反射表示部Rでは高コントラストで且色付きの少ない黒表示を得るため、赤、緑、青各色カラーフィルタ11にそれぞれ対応する画素ごとで、さらに液晶層の厚みに変化をつける場合がある。
反射表示部Rでは、共通電極6の下方に反射性の金属膜22が配されている。この金属膜22は第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜24を介して第2の基板2から隔てられている。金属膜22に接する第2の絶縁膜24の表面を凹凸加工することで、反射表示部Rに光拡散性の反射板25を形成することができる。なお金属膜22の代わりに、反射表示部Rで共通電極6をアルミ、銀、クロム、モリブデン、その他の金属で形成することにより、拡散反射板25を得ることもできる。なお液晶層は正の誘電率異方性を有するネマチック液晶を用いる。場合によっては負の誘電率異方性を有する液晶材料を用いても良い。
図2は、本発明の基本的な原理を示した模式図である。本発明は、半透過型液晶表示装置で、反射表示部の液晶分子のチルト角度を透過表示部の液晶分子のチルト角度から異なるようにした配向方式を特徴としており、以下本明細書ではこのチルト角度に違いを設けた配向方式をハイブリッド配向と呼ぶ場合が有る。ハイブリッド配向とすることで、液晶層の厚みを最適に調整し、以って反射表示部の液晶厚みを透過表示部の液晶厚みに近付けることが可能となる。図示するように、入射光線と液晶分子の長軸方向のなす角度が、直角のときに位相差を規定する屈折率異方性Δn1が最大となり、平行のとき屈折率異方性Δn3が最小で0となる。直角と平行の中間の角度をなすときには屈折率異方性Δn2は両者の中間の値になる。従って電圧無印加状態のときに片側基板もしくは両側基板の液晶分子のチルト角を通常より高く配向させることで、液晶セルのリタデーションReを一定に保ちながら液晶厚み(セルギャップ)dを拡大させることが可能になる。この様に反射表示部と透過表示部でチルト角を変えたハイブリッド配向にすることで、透過表示部のギャップ拡大が可能となり、FFSモードやIPSモードの横電界方式で反射表示部の反射率を改善することが可能である。
液晶分子が水平配向しているとき屈折率Δn1は最大であり、逆に垂直配向しているとき屈折率Δn3は最小になる。水平配向と垂直配向の中間でチルト配向しているとき、その屈折率異方性Δn2はΔn1とΔn3の間になる。チルト角が0°から90°に増加するにつれ、屈折率異方性Δnは小さくなる。
液晶層の光学設計ではリタデーションRe=Δn×dを最適に設定する必要がある。図示するように、液晶厚み(セルギャップ)をd1からd2に大きくしても、その分屈折率異方性Δnを小さくすることで、適切なリタデーションの値を確保することができる。屈折率異方性Δnを小さくするために、本発明は積極的に液晶分子にチルト角をつけることで対応している。
図3は、図1に示した本発明にかかる液晶表示装置の第1実施形態につき、その表示特性を測定した結果を示すグラフである。第1実施形態は反射表示部をノーマリブラックにした光学設計で、片方の基板のチルト角を変化さえた場合のデータである。ノーマリブラックモードは電圧無印加状態で黒表示となる。図3のグラフは、片側基板のチルト角を1度に固定し、他方の基板のチルト角を変化させ、電圧無印加状態で反射表示部の黒表示が最も深く沈むツイスト角、セルギャップの関係について調べた結果である。この測定では、第1の基板側の液晶分子は偏光板の吸収軸に対して平行または直交に配向方向を固定する一方、第2の基板側の液晶分子の配向方向を変化させることで最適な条件を探索している。視感反射率Yの算出用の光源としてD65を使用した。
図3の(a)に示すように、チルト角が増加するにつれ黒が最も深く沈む最適条件のツイスト角度が増加しているのが分かる。チルト角53°のときにツイスト角が90°となっている。ツイスト角が90°以上になると液晶のツイスト方向を規定するためにカイラル剤を添加する必要が生じる。液晶分子がホモジニアス配向している透過表示部にとって、カイラル剤を添加することは液晶分子がクロスニコル配置されている一対の偏光板の吸収軸に対するずれを誘起し、コントラストの低下を引き起こすので望ましくない。従って(a)のグラフからチルト角の設定は53°以下が望まれる。
また(b)に示すようにセルギャップ(液晶厚み)に関しては、予測した通りチルト角の増加に伴って黒レベルが最も沈む最適セルギャップも増大しており、チルト角53°のとき反射表示部の最適ギャップは2.95μmとなっている。この反射表示部における最適ギャップ2.95μmは透過表示部のセルギャップ3.16μmとほぼ等しく、パネル全体に渡って均一なセルギャップを実現することが可能である。なおこの実施例では、液晶は屈折率異方性Δnが波長λ=550nmにおいて、0.124のものを使用した。
(c)のグラフは、チルト角に対する最適セルリタデーションの関係を示している。チルト角を上限の53°に設定したとき、セルリタデーションは247nmである。一方チルト角を付けなかった場合セルリタデーションは194nmとなっている。
図4は、第1実施形態の電気光学特性を示すグラフである。縦軸に印加電圧をとり、横軸に反射率Yをとってある。このグラフはチルト角を53°に設定し、ツイスト角を90°に設定した条件において、第2基板側の液晶分子と画素電極のスリット方位とのなす角度を変化させた場合の反射率Yの電圧依存性について調べた結果である。白表示を3.5〜4Vで設定した場合、同時にプロットされている透過表示部の透過率Yの電圧依存性のカーブと比較して、階調の反転がなく且反射率Yの向上が期待できるのは、第2基板側の液晶分子と画素電極スリットとのなす角度が0°近傍のときであることが分かる。このとき得られえる反射率Yは、図22に示したノーマリブラックのECBモードよりも向上しており、ハイブリッド配向によるギャップ拡大によって反射率Yが改善されていることが分かる。しかし図4のグラフで同時にプロットされている透過表示部の透過率Yの電圧依存性と比較すると、電圧印加によって透過率、反射率変化が始まるときの閾電圧Vthが、透過表示部の場合1V程度であるのに対し、反射表示部は0.5Vとなっている。透過表示部と反射表示部の閾電圧特性とγ特性は揃えることが望ましいが、チルト角53°のときには適当な解はない。
図5は、チルト角が32°、ツイスト角が69°の条件において、第2基板側の液晶分子と画素電極スリットとのなす角度を変化させた場合の反射率Yの電圧依存性を測定した結果を示す。同時にプロットされている透過表示部の透過率Yの電圧依存性のカーブと比較して、白表示を3.5〜4Vで設定した場合、第2基板側の液晶分子と画素電極スリットとのなす角度は0°のときが最も望ましい。反射率Yも図22に示したノーマリブラックのECBモードのY=36よりも向上しており、ハイブリッド配向によるギャップ拡大によって反射率Yが改善されていることが分かる。また閾電圧特性やγ特性も、透過表示部と反射表示部で概ね等しいので、チルト角が53°のときと比較して望ましい光学設計であるといえる。
以上の結果より、第1実施形態の場合、チルト角は53°以下で、ツイスト角は64°〜90°、セルリタデーションは194〜247nm、第2基板側の液晶分子と画素電極スリットとのなす角度は概ね0°の条件にすることが望ましい。
図6は、本発明にかかる液晶表示装置の第2実施形態を示す模式図である。理解を容易にするため、図1に示した第1実施形態と同様の表記を採用している。第1実施形態と同様に本実施形態も液晶はツイスト配向しているが、両側基板のチルト角を同時に反射表示部と透過表示部とで異ならせた点を特徴にしている。図示するように、画素電極5は所定の方向に伸びたストライプ形状もしくは櫛歯形状を有する。反射表示部Rの液晶層は、第1の基板1及び第2の基板2に対する液晶分子7のチルト角が40°以下で、捩れ配向のツイスト角は63°〜64°の範囲にあり、液晶層の厚みdとその屈折率異方性Δnとの積で与えられるリタデーションRe=Δn×d=194〜200nmの範囲にあり、第2の基板2の液晶分子7の配向方向が画素電極5のストライプ形状もしくは櫛歯形状が伸びる所定方向と反時計回りに概ね20°の角度をなしている。
図7は、第1基板(カラーフィルタCFが形成されているので、以下CF基板と呼ぶ場合がある)と第2基板(薄膜トランジスタTFTが形成されているので以下TFT基板と呼ぶ場合がある)に対する液晶分子のチルト角を両方とも変化させた場合に、反射表示部の黒表示が最も深く沈む最適ツイスト角度、最適ギャップについて調べた結果を示している。理解を容易にするため、図3に示した第1実施形態の測定結果と同様の表記を採用している。本測定に当たっては、CF基板側の液晶分子はCF基板側の偏光板の吸収軸に対して平行または直交に固定する一方、TFT基板側の液晶分子の配向方向を変化させることで、最適な条件を探索している。(a)のグラフに示すように、最適なツイスト角度は63〜64°で、チルト角度を変化させた場合もほとんど変動しないことが分かる。また最適なギャップに関しては(b)のグラフに示すように、チルト角の増加に伴って拡大し、チルト角が40°のとき最適ギャップ3.1μmとなって透過表示部とほぼ等しくなり、シングルギャップの半透過液晶表示装置が実現できる。このときのデータは波長λ=550nmにおける屈折率異方性Δnが0.123の液晶を使用した結果であり、セルリタデーションとしては(c)に示すようにおよそ200nmとなっている。
図8は、第2実施形態の電気光学特性を実測した結果を示すグラフである。両側基板に対するチルト角度を共に40°とし、ツイスト角度を63°に設定し、TFT基板側の液晶分子と画素電極スリットとのなす角度θを変化させた場合における、反射表示部の反射率Yの電圧依存性を表している。図8のグラフより、液晶分子を画素電極スリットから半時計回りに20°近辺で設定すれば、階調反転がなく4Vにおいて図22に示した反射率Y=36のECBモード以上の反射率Yを得ることができる。
以上の結果より、第2実施形態の場合チルト角は40°以下で、ツイスト角は63〜64°、セルリタデーションは194〜200nm、液晶分子を画素電極スリットから反時計回りに20°の条件に設定することが望ましい。この設定条件で作成された第2実施形態のサンプルは、前述した図6に示した通りの構成である。なお図6の実施形態では透過表示部Tと反射表示部Rの若干の段差の違いを吸収するために段差部14をCF基板1側に形成しているが、本発明はこれに限られるものではなく段差部14はTFT基板2側に形成しても差し支えない。
図9は、本発明にかかる液晶表示装置の第3実施形態を示す模式図である。理解を容易にするため図1に示した第1実施形態と同様の表記を採用している。第1実施形態は反射表示部の液晶がツイスト配向していたが、本実施形態ではホモジニアス配向で位相差が丁度λ/4となっている。また両側基板でチルト角を反射表示部と透過表示部で異ならせている。
図9に示すように、反射表示部Rの液晶層は、第1の基板1と第2の基板2との間で液晶分子7の配向方向が揃ったホモジニアス配向で且λ/4の位相差を有し、液晶分子7の配向方向は第1及び第2の偏光板の透過軸に対して40°以上50°以下の角度をなしている。第1及び第2の基板1,2に対して、反射表示部Rと透過表示部Tの液晶分子7のチルト角が異なる領域が存在している。
画素電極5は、所定の方向に伸びたストライプ形状もしくは櫛歯形状を有する。第1の基板1と第2の基板2の両方に対する液晶分子7のチルト角が50°以下で、液晶分子7の配向方向は、画素電極5のストライプ形状もしくは櫛歯形状が伸びる所定方向と時計回りに概30°の角度をなしている。
図10は、図9に示した第3実施形態において、チルト角と最適ギャップとの関係を示すグラフである。第3実施形態でTFT基板及びCF基板に対するチルト角を両方とも変化させた場合に、ノーマリブラックモードの反射表示部の黒表示が最も深く沈む最適なギャップについて測定した結果を表している。第3実施形態は前述したように液晶分子がホモジニアス配向で、CF基板側の偏光板の吸収軸に対して45°の角度をなした配向状態で最適な行件を検索した。液晶層のリタデーションは、λ=550nmにおいて140nmと一定にした。図10のグラフから明らかなように、チルト角が大きくなるにつれ、最適ギャップは拡大していく。丁度チルト角が50°で透過表示部と同程度のギャップ寸法の3μmとなり、いわゆるシングルギャップの半透過型液晶表示装置が実現できる。
図11は図9及び図10に示した第3実施形態の電気光学特性を示すグラフである。具体的には、両側基板に対する液晶分子のチルト角度を50°とし、TFT基板側で液晶分子の長軸と画素電極スリットとのなす角度θを変化させた場合における反射表示部の反射率Yの電圧依存性について調べた結果である。図11のグラフに示すように、液晶分子の長軸と画素電極スリットとのなす角度θが30°のとき、階調反転がなく反射率Yの高い特性が得られる。
図12は本発明にかかる液晶表示装置の第4実施形態を示す模式的な断面図である。(a)に示すように、本液晶表示装置は、第1の基板1及び第2の基板2で液晶層を挟持し、1つの画素に反射表示部Rと透過表示部Tとを有する。第1の基板1は、第1の偏光板(図示せず)を有すると共に、液晶層に接して配向層3を有する。第2の基板2は、第2の偏光板(図示せず)を有すると共に、液晶層に接して配向層4を有し、且液晶層に横方向電界を印加する画素電極5及び共通電極6を有する。第1及び第2の偏光板は、その透過軸が直交するように配置されている。換言すると第1及び第2の偏光板は、その吸収軸が直交するように配置されている。液晶層は、透過表示部Tにおいて、画素電極5と共通電極6との間に電圧を印加しない電圧無印加状態で、第1または第2の偏光版の透過軸とほぼ平行に液晶分子7が配向している。一方反射表示部Rにおいて、光をスイッチングする液晶層とは別に位相差を持つ光学層(位相差層)19を有し、且第1の基板1または第2の基板2の内少なくともいずれか一方の基板1,2に対する液晶分子7のチルト角度が、透過表示部Tの液晶分子7のチルト角度と異なるように配向している。なお(a)の例では、反射表示部Rで液晶分子7は第1の基板1及び第2の基板2の両側で高チルトになっている。
(b)は(a)に示した第4実施形態の変形例を示している。(a)に示した実施例は、両基板に対して共にチルト角が付けられていたが、(b)の変形例は第1の基板側にのみ液晶分子のチルト角が付けられている。
図13は、図12に示した第4実施形態の1画素分の平面図と1画素に含まれる反射表示部及び透過表示部の液晶分子の配向状態を表している。(a)に示すように、第4実施形態の液晶表示装置の1画素分は、他の実施形態と同様に反射表示部Rと透過表示部Tとに領域分割されている。本実施形態の場合、反射表示部Rにのみ選択的に(1/2)λの位相差を有する位相差層19を挿入している。これにより、反射表示部Rと透過表示部7とで光学的な条件を揃えるようにしている。従って(b)及び(c)に示すように、反射表示部と透過表示部で、液晶分子7の配向方向に相違はない。なお(b)に示すように反射表示部において、λ/2位相差層は、第1の偏光板の吸収軸に対して22.5°の角度をなしている。
一方位相差層19を介在させることで、反射表示部Rの液晶層の厚みは、透過表示部Tの厚みに比べ短くなる。なんら対策を施さないと、反射表示部Rで液晶厚みが薄くなりすぎるため、均一な横方向電界を液晶層に印加することが難しくなる。そこで本発明に従い、反射表示部Rで第1の基板または第2の基板の両方もしくは片方で液晶分子にチルト角を持たせ、以って反射表示部Rにおける液晶の厚みを可能な限り透過表示部Tの液晶厚みに近付けるようにしている。
図14は、本発明にかかる液晶表示装置の第5実施形態を示す模式的な断面図である。基本的には、図1に示した第1実施形態と同様であり、対応する部分には対応する参照番号を付してある。本実施形態の特徴は、配向層が第1または第2の基板に複数本の溝を平行に形成したグレーティング層を含むことである。(a)の例では、第2の基板2の配向層がグレーティング層を含んでいる。このグレーティング層は画素電極5を被覆する第4の絶縁膜29の表面に形成されている。さらに本実施形態の配向層は、グレーティング層を被覆するように配向膜4が形成されている。この配向被膜4は、電圧無印加状態で液晶分子7を基板2に対して平行に配向する水平配向能を有し、液晶分子7の配向方向はグレーティングの溝が伸びる方向と直交する方向である。グレーティング層は、溝が所定の方向に沿って伸びており、且所定の方向と直交する直交方向に沿って与えられたピッチで繰り返し配列されており、直交方向に沿ったグレーティング層の断面に傾斜をつけることで、液晶分子7に対して所定のチルト角を付与することができる。
(b)に示す変形例では、第2の基板2側だけでなく、第1の基板1側の配向層も、グレーティング層と配向被膜の組み合わせで構成されている。グレーティング層は段差14の表面に形成されている。第1の配向膜3はこの段差14に形成されたグレーティング層を被覆している。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は、透過表示部Tと反射表示部Rの分割配向にグレーティング配向を利用している。透過表示部のグレーティングは断面が対称形状の溝を形成し、反射表示部のグレーティングは断面が非対称形状のグレーティングを形成する。非対称形状のグレーティングは、液晶分子のチルト角を制御する作用があるので、本実施例の構成にすれば、各画素内でチルト角を領域分割的に制御することが可能である。
図15は、分割配向に好適なグレーティング方式の基本原理を示す模式図である。前述した様に本発明にかかる液晶表示装置は、基本的に所定の間隙を介して互いに接合した一対の基板と、この間隙に保持された液晶とを備えている。図15は、片方の基板とその表面近傍に存在する液晶分子を表している。少なくとも片方の基板には液晶分子を配向する配向層が形成されている。なお図示しないが一対の基板の一方には液晶に電圧を印可するための電極が形成されている。
配向層は、複数本の溝Mが平行に形成された基層と、これらの溝Mを被覆する被膜とからなる複合構造となっている。但し、複数本の溝Mは幾何学的に厳密に平行である必要は無く、本発明の作用効果を奏する範囲で概ね若しくは実質的に平行であればよい。各溝Mは所定の方向に沿って伸びており、且つ溝が伸びる所定の方向と直交する直交方向に沿って与えられたピッチで繰り返し配列されている。以下本明細書では、この所定方向を直線方向と呼ぶ場合がある。但し溝は必ずしも直線形状である必要は無く、曲線形状の場合もある。被膜は例えばポリイミド樹脂などの高分子フィルムからなり、電圧無印加の状態で液晶分子の長手方向を示す分子長軸を基板に対して平行に配向する水平配向能を有する。ストライプ状の溝(グレーティング)が形成された基層に高分子被膜を塗工すると、高分子鎖がグレーティングに沿って整列する。この整列した高分子鎖が液晶分子に対する配向規制力を与える。よってラビングを行うことなく液晶分子を配向制御することができる。これが被膜と基層の複合効果による配向制御である。処理条件にもよるが、図示の例では高分子鎖が溝Mの直線方向に沿って整列している。場合によっては基層の上で被膜が硬化する際の一軸延伸効果により、高分子鎖がグレーティングの直交方向に整列することも有り得る。
被膜と基層を重ねた複合構造の配向層は、グレーティングのアスペクト比に応じて、液晶分子に対し異なった配向制御を行う。このアスペクト比はグレーティングの配列ピッチに対するグレーティングの深さの比率を表している。本発明にかかる複合配向層はアスペクト比が所定の下限値より低いとき(グレーティング溝が浅いとき)液晶の分子長軸はランダムな方向で水平配向する性質がある。このランダム配向はポリイミド配向膜をラビングしないときに得られる配向状態と近似しており、溝が浅すぎてグレーティングの効果が現れていない。一方アスペクト比が所定の上限値より高いとき(グレーティング溝が深いとき)液晶の分子長軸は溝の直線方向に指向して(溝と平行に)水平配向する。この平行配向は従来のグレーティング配向で得られる状態と近似しており、専らグレーティングによる配向規制力(アンカリング力)が配向を支配しており、被膜と基層の複合効果は現れていない。
グレーティングのアスペクト比が下限値から上限値の間にあるとき(グレーティングが浅すぎず且つ深すぎず適切な形状にあるとき)、液晶の分子長軸は溝の直交方向に指向して水平配向する性質を有する。この直交配向はまさにグレーティング基層と配向被膜の複合効果により得られた新規な配向状態であり、且つ従来のグレーティングで得られる平行配向に比べ安定性及び一様性に優れている。本実施形態にかかる配向層は従来のグレーティング配向層に比べアスペクト比を低く抑えられるので、生産性の面で優れている。本実施形態にかかる液晶表示装置はアスペクト比が下限値と上限値の間に入るようにグレーティングを基層に形成し且つこれを配向被膜で覆っている。かかる構成とするとことで、従来に比して生産性が高く均一且つ安定な配向規制力を有し、高画質を確保可能な液晶表示装置を実現することができる。
図16は、液晶分子の配向状態を示す模式図であり、(A)は直交配向を表し、(B)は平行配向を表している。(A)及び(B)は共にグレーティングの直交方向に沿った断面図であり、配向層にはグレーティングに対応した凹凸が現れている。(A)に示すように直交配向では、液晶分子がグレーティングの直交方向と平行に整列している。(B)に示すように平行配向では、液晶分子がグレーティングの直線方向(紙面と垂直)に整列している。グレーティングのアスペクト比が下限値から上限値の間で適切に設定されているとき、液晶分子はグレーティング基層と水平配向被膜との複合効果により、(A)に示すように直交配向している。一方(B)に示すようにグレーティングのアスペクト比が上限値を超えてグレーティング単独のアンカリング効果が支配的になると、従来のグレーティング配向と同じように液晶分子は平行配向に遷移する。
図17は、グレーティング高さと液晶表示装置の黒輝度との関係を示すグラフである。ここで、この液晶表示装置は、上下の偏光板と液晶分子配向方向の関係が後述する図19(A)の模式図のようになっており、一方の基板はラビング配向によって、もう一方の基板はグレーティング配向により液晶分子を配向させている。液晶分子がホモジニアス配向しているのは、グレーティングに対して直交する方向にラビング方向を設定していることによる。グラフ中黒輝度は電圧無印加状態での液晶画面の輝度を表しており、液晶の配向状態を示す指標である。黒輝度が低いほど(画面が暗いほど)液晶の直交配向状態が均一且つ安定であることを表している。
このグラフはグレーティングのピッチをパラメータとしており、P1,P2,P3の順にピッチは大きくなる。3本の実線カーブはグレーティング自体の弾性歪効果(アンカリング力)で生じる配向状態を表している。前述したようにこの弾性歪効果は基本的に液晶分子をグレーティングに対して平行配向させる性質を有している。グラフから明らかなようにグレーティングが高くなるほど(溝が深くなるほど)グレーティング自体の弾性歪効果が強くなり、液晶は直交配向から平行配向に遷移し、全体的にはホモジニアス配向からツイスト配向に変化する。このように直交配向が失われることから黒輝度が上昇していく(画面が白く抜けていく)。
一方3本の点線カーブは、本実施形態固有の効果による配向状態を表している。本実施形態固有の効果は、基層のグレーティングによってポリイミド(PI)などからなる高分子被膜の高分子鎖を整列する効果であって、これにより液晶分子はグレーティングに対して直交配向する。グラフから明らかなように、グレーティングが高くなると(グレーティングが深くなると)その影響によってポリイミド(PI)被膜が整列するため、液晶分子は直交配向するようになり、黒輝度が下ってきて均一且つ安定した配向状態が得られるようになる。グレーティングが浅過ぎる場合、グレーティングによるPI被膜の高分子の整列効果が現れないため、液晶はランダム配向状態となり、黒輝度が上昇する。よって、グレーティングのアスペクト比に下限値が生じ、溝による高分子整列効果が表われる領域でグレーティングを形成する必要がある。
この様に本実施形態はグレーティング基層と高分子被膜の複合配向層による直交配向能が支配的な範囲を利用して、液晶分子の配向制御を行うものである。理論的にはグレーティングを高くするほど直交配向能も強くなると考えられるが、グレーティングを高くするほどそれ自身の平行配向能も強くなり、やがて直交配向能を打ち消して平行配向能が支配的になる。このためグレーティングのアスペクト比に上限値が生じ、平行配向能が支配的とならない領域でグレーティングを形成する必要がある。
図18はグレーティング高さとアンカリングエネルギーとの関係を示すグラフである。このアンカリングエネルギーはグレーティング自体の弾性歪効果の強さを表しており、これが大きくなるほど液晶の平行配向状態が安定化していく。グラフでは従来のラビング配向により得られるアンカリングエネルギーも表してある。このグラフはグレーティングピッチを2μm、3μm及び4μmに取ってパラメータにしている。グラフから明らかなように、グレーティングが高くなるほどアンカリングエネルギーが強くなり、液晶が平行配向していき、ラビング配向の状態に近づいていくことが分かる。本実施形態は、グレーティングによる被膜高分子に対する整列作用を利用するが、グレーティング自体による弾性歪効果は支配的とならないような領域にグレーティングのアスペクト比を抑える必要がある。
図19は、一対の基板に保持された液晶の配向状態を表した模式図である。図示するように、液晶の分子長軸は、一定の方向に整列して水平配向しており、本明細書ではこの配向状態をホモジニアス配向と呼ぶ場合がある。また液晶の分子長軸の整列方向を本明細書では配向方向と呼ぶ場合がある。よって本実施形態に固有の直交配向は、配向方向がグレーティングの直交方向に一致するホモジニアス配向である。
液晶表示装置は、配向層を用いて液晶を配向制御し且つ印加電圧を制御して配向状態を切換え、所望の画像表示を行う。配向状態の変化は例えば上下一対の偏光板で輝度変化に変換することができる。(A)は一対の偏光板のクロスニコル配置を表しており、上下の偏光板の透過軸が互いに直交している。入射側になる下側の偏光板の透過軸は液晶の配向方向と平行である。出射側となる偏光板の透過軸は液晶の配向方向と直交している。液晶が理想的なホモジニアス配向にあるとき、入射光は一対の偏光板によって完全に遮断され、漏れ光はゼロになる。よって黒表示が得られる。
(B)は一対の偏光板のパラニコル配置を表している。このパラニコル条件は上下の偏光板の透過軸が共に液晶の配向方向と平行である。この場合入射光はそのまま吸収を受けることなく出射する。よって白表示が得られる。電圧無印加状態でパラニコル配値を採用したとき、ノーマリホワイト表示となる。逆にクロスニコル配置を採用したとき、電圧無印加状態でノーマリブラック表示となる。
図20は、本実施形態の効果を示すグラフであり、図19(A)の配向モデルで且つ異なるグレーティングピッチで作成した液晶表示装置のサンプルにつき、グレーティング高さと黒輝度との関係を測定した結果を表している。横軸にグレーティング高さをμm単位で取り、縦軸に黒輝度をnit単位で取ってある。溝の配列ピッチが5μmのサンプルでは、グレーティング高さが0.3〜0.7μmの範囲で黒輝度が沈んでおり、安定且つ均一な直交配向が得られることが分かる。グレーティング高さが0.3μm以下になるとランダム配向となって黒輝度が上昇してしまう。またグレーティング高さが0.7μmを超えると直交配向が失われ平行配向に移行するので、黒輝度が上昇する。
グレーティングの配列ピッチが4μmのサンプルでは、グレーティング高さ(溝の深さ)が0.2〜0.7μmの範囲で均一且つ安定した直交配向状態が得られた。またグレーティングの配列ピッチが3μmのサンプルでは、グレーティング高さが0.4〜0.7μmの範囲で黒輝度が低くなり、均一且つ安定した直交配向が得られている。加えてグレーティングピッチが1μmのサンプルでは、グレーティング高さ(溝の深さ)が0.1μmを超えた領域で、黒輝度が低くなり安定した直交配向が得られている。
図20の結果を見ると、一般的な傾向として、アスペクト比が0.05〜0.5の範囲で均一且つ安定な直交配向が得られることが推定できる。好ましくは、溝の配列ピッチを1μm〜5μmの範囲に形成したとき、溝の深さを0.1〜0.7μmの範囲に形成することで、液晶の分子長軸が溝の直交方向に指向して水平配向するようになる。
図21は、グレーティングの断面形状を非対称にして液晶にチルト角を付与する構造を表しており、本発明にかかる液晶表示装置の例えば反射表示部の配向制御に使われる。図21に示すように基板2の表面には絶縁膜29が形成されており、その表面に複数の溝Mが形成されている。図示するように溝Mを横切る方向の断面形状が溝Mの頂点を中心として非対称形状に形成され、その上に水平配向能を有する配向被膜4が形成されている。かかる構成により、液晶表示装置の反射表示部では、基板2側の液晶分子のチルト角を、この非対称形状のグレーティングで決まる角度に制御している。
図示の例では、TFT側の基板2は断面形状が鋸刃形状となるように溝Mが形成され、これにより一対の斜面M1及びM2による断面三角形状の突条が順次所定ピッチで繰り返されるように、溝Mが形成される。これによりTFT基板2は、その表面と平行な面に対する一対の斜面M1及びM2のなす角度θ1,θ2が異なる角度に設定されて、液晶分子のチルト角が制御される。なお溝Mの断面形状は図21に示すように、鋸歯形状とする場合に限らず、例えば溝Mの頂点を一方の側に片寄らせて非対称形状とする場合など、要は非対称形状に溝を形成して液晶分子のチルト角を種々に制御することができる。
本発明にかかる液晶表示装置の第1実施形態を示す模式図である。 本発明の原理説明図である。 第1実施形態の表示特性を示すグラフである。 第1実施形態の電気光学特性を示すグラフである。 同じく第1実施形態の電気光学特性を示すグラフである。 本発明にかかる液晶表示装置の第2実施形態を示す模式図である。 第2実施形態の表示特性を示すグラフである。 第2実施形態の電気光学特性を示すグラフである。 本発明にかかる液晶表示装置の第3実施形態を示す模式図である。 第3実施形態の表示特性を示すグラフである。 第3実施形態の電気光学特性を示すグラフである。 本発明にかかる液晶表示装置の第4実施形態を示す模式的な断面図である。 同じく第4実施形態の模式的な平面図及び液晶分子の配向図である。 本発明にかかる液晶表示装置の第5実施形態を示す断面図である。 グレーティング配向の基本原理を示す模式図である。 グレーティング配向の説明に供する模式図である。 同じくグレーティング配向の説明に供するグラフである。 同じくグレーティング配向の説明に供するグラフである。 同じくグレーティング配向の説明に供する模式図である。 同じくグレーティング配向の効果を示すグラフである。 同じくグレーティング配向の説明に供する模式図である。 従来の液晶表示装置の電気光学特性を示すグラフである。
符号の説明
1・・・第1の基板、2・・・第2の基板、3・・・第1の配向膜、4・・・第2の配向膜、5・・・画素電極、6・・・共通電極、11・・・カラーフィルタ、12・・・平坦化層、14・・・段差、21・・・第3の絶縁膜、22・・・金属膜、23・・・第1の絶縁膜、24・・・第2の絶縁膜、R・・・反射表示部、T・・・透過表示部

Claims (10)

  1. 第1及び第2の基板で液晶層を挟持し、1つの画素に反射表示部と透過表示部とを有する液晶表示装置において、
    前記第1の基板は、第1の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、
    前記第2の基板は、第2の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、且つ前記液晶層に電界を印加する画素電極及び共通電極を有し、
    前記第1及び第2の偏光板は、その透過軸が直交するように配置され、
    前記液晶層は、該透過表示部において、該画素電極と共通電極との間に電圧を印加しない電圧無印加状態で、該第1又は第2の偏光板の透過軸と略平行に液晶分子が配向し、
    該反射表示部において、電圧無印加状態で、液晶分子の配向方向は該透過表示部の液晶分子の配向方向とは異なり、且つ第1の基板又は第2の基板の少なくとも何れか一方の基板に対する液晶分子のチルト角度が、透過表示部の液晶分子のチルト角度と異なるように配向していることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記反射表示部の液晶層の液晶分子が、第1の基板と第2の基板との間で配向がねじれた捩れ配向していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記画素電極は、所定の方向に伸びたストライプ形状若しくは櫛歯形状を有し、
    前記反射表示部の液晶層は、該第2の基板に対する液晶分子のチルト角が53°以下で、該捩れ配向のツイスト角は64°〜90°の範囲にあり、液晶層の厚みとその屈折率異方性との積で与えられるリタデーションは194〜247nmの範囲にあり、該第2の基板側の液晶分子の配向方向が該画素電極のストライプ形状若しくは櫛歯形状が伸びる所定方向と概ね0°の角度をなすことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記画素電極は、所定の方向に伸びたストライプ形状若しくは櫛歯形状を有し、
    前記反射表示部の液晶層は、該第1の基板及び第2の基板に対する液晶分子のチルト角が40°以下で、該捩れ配向のツイスト角は63°〜64°の範囲にあり、液晶層の厚みとその屈折率異方性との積で与えられるリタデーションは194〜200nmの範囲にあり、該第2の基板側の液晶分子の配向方向が該画素電極のストライプ形状若しくは櫛歯形状が伸びる所定方向と反時計回りに概ね20°の角度をなすことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 前記反射表示部の液晶層は、第1の基板と第2の基板との間で液晶分子の配向方向が揃ったホモジニアス配向で且つλ/4の位相差を有し、該液晶分子の配向方向は該第1及び第2の偏光板の透過軸に対して40度以上50度以下の角度をなし(λは光の波長)、
    前記第1及び第2の基板に対して、該反射表示部と該透過表示部の液晶分子のチルト角が異なる領域が存在することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 前記画素電極は、所定の方向に伸びたストライプ形状若しくは櫛歯形状を有し、
    前記第1の基板と前記第2の基板の両方に対する液晶分子のチルト角が50°以下で、
    前記液晶分子の配向方向は、該画素電極のストライプ形状若しくは櫛歯形状が伸びる所定方向と時計回りに概ね30°の角度をなすことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 第1及び第2の基板で液晶層を挟持し、1つの画素に反射表示部と透過表示部とを有する液晶表示装置において、
    前記第1の基板は、第1の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、
    前記第2の基板は、第2の偏光板を有すると共に、前記液晶層に接して配向層を有し、且つ前記液晶層に電界を印加する画素電極及び共通電極を有し、
    前記第1及び第2の偏光板は、その透過軸が直交するように配置され、
    前記液晶層は、該透過表示部において、該画素電極と共通電極との間に電圧を印加しない電圧無印加状態で、該第1又は第2の偏光板の透過軸と略平行に液晶分子が配向し、
    該反射表示部において、光をスイッチングする該液晶層とは別に位相差を持つ光学層を有し、且つ第1の基板又は第2の基板のうち少なくとも何れか一方の基板に対する液晶分子のチルト角度が、透過表示部の液晶分子のチルト角度と異なるように配向していることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 前記配向層は、第1又は第2の基板に複数本の溝を平行に形成したグレーティング層を含むことを特徴とする請求項1〜7に記載の液晶表示装置。
  9. 前記配向層は、該グレーティング層を被覆する様に配向被膜が形成されており、
    前記配向被膜は、電圧無印加状態で液晶分子を基板に対して平行に配向する水平配向能を有し、
    前記液晶分子の配向方向は、該溝が伸びる方向と直交する方向であることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
  10. 前記グレーティング層は、各溝が所定の方向に沿って伸びており、且つ該所定の方向と直交する直交方向に沿って与えられたピッチで繰り返し配列されており、
    該直交方向に沿った前記グレーティング層の断面に傾斜をつけることで、該液晶分子に対して所定のチルト角を付与することを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
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