JP2009090193A - 傾斜棚式流動層装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜仕切板を用いた流動層装置において、大型化しても原料として供給した粒体による閉塞が発生しにくい流動層装置を提供する。
【解決手段】縦型に配置したタワーの内壁面一方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて下降傾斜しその先端部がタワーの縦中心軸を超える長さとなるように延出した第1傾斜棚と、内壁面他方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて下降傾斜しその先端部がタワーの縦中心軸を超える長さとなるように延出した第2傾斜棚とを交互に離間配置し、第1傾斜棚の先端部を縦方向に結ぶ線を第1直線、第2傾斜棚の先端部を縦方向に結ぶ線を第2直線としたとき、原料粒体が流動化して飛散する粒体の第1傾斜棚最上面への堆積を防止する堆積防止板を、第1直線と第2直線との間に1以上備える傾斜棚式流動層装置とする。
【選択図】図1

Description

本件発明は、気体を用いて粒体を流動化する傾斜棚式流動層装置に関する。
気固接触処理の中でも、気体を用いて粒体を流動化させ気固接触を行なう手法は、気体と固体との化学反応や、気体と固体との熱交換などを、効率よく進行させるための手段として用いられてきた。以下、当該気固接触処理に用いる気体を一括して、「処理ガス」と称する。また、気固接触処理前の粒体を「原料粒体」、気固接触処理中の粒体を「粒体」、気固接触処理済の粒体を「処理粒体」と称する。例えば、湿式亜鉛製錬の分野では、亜鉛の硫化鉱である精鉱を原料粒体とし、空気を処理ガスとして用いて流動焙焼炉で酸化培焼し、処理粒体として、希硫酸に可溶な酸化鉱である焼鉱を得ている。このように気固接触装置では、向流操作を行ない、多段式とすれば接触効率が向上することが多く、高温固体の冷却装置や、燃焼装置などにも用いられている。
そこで、非特許文献1には、複数の傾斜仕切板を備える流動移動床装置を用いて気固接触効率を研究した結果が報告されている。具体的には、粒体の供給速度(単位時間あたりの粒体供給量)、空間率と傾斜仕切板の数と処理ガスの流量とを変えて、粒体の流動状態に連動して変化する圧力損失を測定し、併せて流動状態において粒体が形成するバブルの状況と、粒体の流動状態と移動状態における粒体の移動速度とを観察している。そして、研究の結果、当該流動移動床装置の気固接触効率は、従来タイプの気固接触装置に比べ、高効率であると結論づけている。
前記非特許文献1に開示の実験装置の概略を図4に示す。前記流動移動床装置120を用いた実験では、原料粒体貯蔵ホッパー121内の原料粒体を、スクリューフィーダー123を用いて一定量を原料粒体供給シュート122経由傾斜仕切板128上に供給している。この供給された粒体は傾斜仕切板128上を伝いながら流下し、処理粒体は供給速度相当で処理粒体排出部124から排出される。この粒体は、傾斜仕切板から次の傾斜仕切板に流下する空間で、処理ガスにより流動化する。この処理ガスは、ブロアー131から処理ガス供給配管130を経由し、オリフィスメーター135で流量を確認しながらバルブ132で流量調整して処理ガス供給部133から供給され、上昇しつつ粒体を流動化した処理ガスは、処理ガス排出部126から排出され、処理ガス中に含まれる微細な粒体をバッグフィルター129で補収した後、大気中に放出されている。この実験の結果によれば、圧力損失は、処理ガス流量の増加と共に上昇する傾向にあり、前記原料粒体の供給速度、空間率の影響も受けるが僅かである。しかも、傾斜仕切板128の枚数は影響していない。
また、特許文献1には、不揃いの粒体で形成された粒体層に対してでも比較的容易に流動層を発生させ、且つ、粒体の塔内滞留時間をコントロールすることが出来るようにすることを目的として、原料粒体供給部を上部に、処理粒体排出部を下部にそれぞれ備えた筒状塔体を用い、当該筒状塔体内に形成された粒体層内に処理ガスを供給して粒体を流動化させて流動層を発生させる流動層発生方法が開示されている。この技術では、上記原料粒体供給部から上記処理粒体排出部に至る内部空間を部分的に仕切る下方に傾斜した仕切板を更に備えた筒状塔体を用い、原料粒体を供給して当該原料粒体供給部から上記処理粒体排出部に至る空間に上記仕切板にて曲げられた粒体層を形成し、上記仕切板より下方から上記粒体層に処理ガスを供給し、仕切板上の粒体層を流動化させて流動層を発生させるように構成している。
そして、特許文献1に開示の流動層発生方法及び流動層発生装置では、傾斜した仕切板とともに傾斜した粒体層は、その傾斜の分、処理ガスが粒体を吹き上げる方向は、粒体に作用する重力の方向とずれることになり、比較的小さい圧力の処理ガスにて粒体を流動化させることが可能となり、不揃いの粒体で形成された粒体層に対してでも比較的容易に流動層を発生させることが出来、且つ、粒体の塔内滞留時間をコントロール出来るようになること。また、原料粒体供給部から原料粒体を順次供給すると共に処理粒体排出部から処理粒体を順次排出させて上記粒体層を原料粒体供給部から処理粒体排出部に向けて移動させつつ上記流動層を発生させるようにした場合、仕切板上の粒体層を構成する粒体が連続的に変化するため、流動層にて処理ガスと接触する粒体の数を多くすることが出来ること、等が記載されている。
Nagata、Keigo et al;"Flow Properties of Moving−Fluidized Bed with Inclined Baffle Plates",J. Chem. Eng., 31, 1020 − 1024 (1998) 特開2004−57885号公報
上述のように、非特許文献1では、実験装置として小型の流動移動床装置を用い、スクリューフィーダーで原料粒体110を供給し、テーブルディスチャージャーを用いて処理粒体111を排出し、原料粒体110の供給速度と処理粒体111の排出速度とをほぼ同一にして実験している。しかし、工業的な規模の連続操業において、長時間原料粒体110の供給速度と処理粒体111の排出速度とを強制的にほぼ同一にすることは、原料粒体110の粒径分布の変動などもあり、困難である。そして、原料粒体110の供給速度が処理粒体111の排出速度を上回ると、粒体110が装置内に充満することになり、流動層の発生が不可能になる。一方、処理粒体111の粒体の排出速度が原料粒体110の供給速度を上回ると、テーブルディスチャージャーへ落下するシュート部から処理ガスが吹き出してしまい、安定した流動層の形成が出来ない。しかし、原料粒体の供給速度と処理粒体111の排出速度とのバランスを、自動制御して可能にするためには、莫大な費用を必要とする。即ち、非特許文献1に開示の装置は、工業生産用途には用いることが出来ない装置である。
これに対し、特許文献1には、図5に模式的に示すような、粒体210が静止状態にある粒体層が得られることが開示されている。この粒体層は、処理ガスを供給していない状態で原料粒体供給弁223を開放すると、原料粒体供給シュート222から原料粒体210が筒状塔体に流下してゆき、傾斜仕切板228上に粒体210が安息角をなして、蛇行した状態が連続することで得られるとしている。そして、図5に示す状態から処理ガスを供給すれば、流動化が可能であるとしている。しかし、この図5によれば、傾斜仕切板228の傾斜角度は、粒体の安息角よりも小さく設定されており、この傾斜仕切板上228上には、流動化に関与しない粒体層が存在していると推測される。
また、図5に示す状況において、原料粒体供給弁223を開放して処理粒体排出弁225を閉じたまま処理ガスを供給すると、粒体210が流動化し、流動化した粒体210の量に相当する原料粒体210が、原料粒体供給シュート222から流下する。そして、図6に示すように、粒体210の流動化が継続している状態では、流動化した粒体210は傾斜仕切板228a及び228b上に堆積し、堆積した粒体相当量は、傾斜仕切板228a上から流下して流動化し、この流下した粒体相当量が原料粒体供給シュート222から供給されることが繰り返される。従って、粒体の流動化が継続している状況では、流動化して飛散した粒体210が、傾斜仕切板228aと228bの上に堆積してゆくことになり、堆積厚さは経時的に増加する。そして、傾斜仕切板228aと228bへの堆積量が増加を続けると、傾斜仕切板228aと228bとの離間部への粒体210の流下量が、ある限界レベルに達する。この限界レベルとは、このレベルを超えると、流下して該離間部に堆積した粒体210は、処理ガスの圧力では流動化が出来なくなり、流動化が停止してしまうレベルなのである。
ところが、傾斜仕切板228aと228bとの離間部に形成された粒体210の堆積層には空隙が存在するため、粒体210の流動化が停止しても、処理ガスの通過が停止することにはならない。そして、処理ガスが粒体210の堆積層が備える空隙を通過してゆくと、粒体210が流動化していないにもかかわらず、傾斜仕切板228a上には原料粒体供給シュート222から原料粒体210が供給される現象が見られる。その結果、傾斜仕切板228aと228bとの上の粒体210の堆積量の増加が継続することになる。そして、この現象は、堆積層の上面が塔頂部に達して更に処理ガス流路が閉塞し、処理ガスの通過量がある下限量に至ると終焉する。
そして、前記現象は、処理粒体排出弁225から処理粒体211を排出していても、傾斜仕切板228a及び228b上への粒体の堆積速度が処理粒体排出速度よりも勝っていれば、閉塞に至るまでの時間が長くなるだけで、閉塞を防止することは出来ない。従って、閉塞を発生させない操業条件の設定は、気固接触装置としての処理能力を十分に発揮出来ない制約の1つになってしまう。そして、粒体210の堆積により処理ガスの流路が閉塞する現象は、装置が大型化し、傾斜仕切板が長くなるほど顕著に発生する傾向がある。即ち、装置の大型化による処理能力の増大と閉塞現象の発生防止との両立は困難である。そして、同様の現象は非特許文献1に開示の流動移動床装置においても発生することは、装置の断面に見られる傾斜仕切板の配置から見て明らかである。
以上述べたように、傾斜仕切板式流動層発生装置は、確かに気固接触効率が良好な流動層装置である。しかし、非特許文献1に開示のデータによれば、処理ガスの供給量を増やしても、ある供給量で気固接触効率が飽和に達する傾向がある。そして、化学反応を伴う気固接触を行なうなど、気固接触時間を長く設定したい場合もある。気固接触時間を長く設定する場合には、原料粒体の供給速度と処理粒体の排出速度を遅くして、傾斜仕切板式流動層発生装置内での滞留時間を長くし、処理粒体の品質が目標範囲に入るように設定する。しかし、この操業に非特許文献1や特許文献1に開示の技術を用いると、処理ガス流路の閉塞が発生し、流動化が停止してしまうため、特に大型の装置では、所期の目的を達成することが出来ない。
上記から、大型の装置においても粒体が最上部の傾斜仕切板上に堆積せず、原料粒体の供給速度と処理粒体の排出速度を低速に設定した、滞留時間の長い処理をも安定して実施出来る気固接触装置が求められていた。
そこで、鋭意研究の結果本件発明者は、以下に示す構造を備える傾斜棚式流動層装置とすることで、上記課題を解決出来ることに想到したのである。尚、以下の記述では、本件発明で用いる傾斜仕切板を傾斜棚と称し、非特許文献1及び特許文献1に開示の流動移動床装置と流動層装置で用いている傾斜仕切板との混同を避けている。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置: 本件発明に係る傾斜棚式流動層装置は、縦型に配置したタワーの内部に、下部から排出された処理粒体見合い量の原料粒体が上部ホッパーから供給され、粒体が蛇行流下しつつガス処理されるように、当該タワー内壁面一方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて下降傾斜しその先端部がタワーの縦中心軸を超える長さとなるように延出した第1傾斜棚(最上部に位置する(1)〜最下部に位置する(n):但し、n≧1)と、当該タワー内壁面他方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて下降傾斜しその先端部がタワーの縦中心軸を超える長さとなるように延出した第2傾斜棚(最上部に位置する(1)〜最下部に位置する(m):但し、m≧1)とを交互に離間配置した傾斜棚式流動層装置において、当該第1傾斜棚(1〜n)の先端部を縦方向に結ぶ線を第1直線、当該第2傾斜棚(1〜m)の先端部を縦方向に結ぶ線を第2直線としたとき、粒体の流動化により飛散する粒体の第1傾斜棚(1)上への堆積を防止する堆積防止板を、当該第1直線と当該第2直線との間に1以上備えることを特徴としている。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記堆積防止板は、前記タワー頂部の内壁面を基端部として前記第1傾斜棚(1)に向けて略鉛直に延出し、当該第1傾斜板(1)から離間した位置にその先端部を備えるものであることも好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記堆積防止板の少なくとも1枚は、前記第1直線から第2直線に向う300mmの範囲内にその先端部を備えるものであることも好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記傾斜棚式流動層タワーの縦断面において、前記第1傾斜棚(1〜n)と前記第2傾斜棚(1〜m)とを構成する傾斜棚は、粒体がなす安息角よりも大きい傾斜角度を備えるものであることも好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、 前記傾斜棚式流動層タワーの縦断面において、前記第2傾斜棚(1)は、以下に示すA部〜C部で構成される棚であることも好ましい。
A部: 前記タワー内壁面他方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて延出し、その傾斜角度が、前記第1傾斜棚の傾斜角度又は、前記第2傾斜棚(2〜m:但しm≧の時)の傾斜角度よりも大きく、前記第1傾斜棚(1)上に安息角をなして形成された粒体層上面の延長線と交差する位置よりも高い位置にその先端部を備える棚。
B部: 前記A部の先端部から略鉛直に延出し、前記第1傾斜棚(1)の先端部よりも低い位置にその先端部を備える棚。
C部: 前記B部の先端部から、前記第1傾斜棚の傾斜角度又は、前記第2傾斜棚を複数備える場合の当該第2傾斜棚(2〜m)の傾斜角度を備えて延出し、前記第2直線上にその先端部を備える棚。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記第1傾斜棚(1〜n)と前記第2傾斜棚(1〜m)とを当該タワーの高さ方向に交互に離間配置した傾斜棚式流動層タワーと、原料粒体供給部と、処理粒体採取部と、処理ガス供給手段と処理ガス排出部とで構成される傾斜棚式流動層装置において、当該原料粒体供給部は原料粒体貯蔵ホッパーと原料粒体供給シュートとを備え、当該原料粒体供給シュートは当該傾斜棚式流動層タワーの当該第1傾斜棚(1)の基端部に接続するものであることも好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記第1傾斜棚及び前記第2傾斜棚は、その先端部に、流下する粒体の層厚を調整するための粒体層厚調整手段を設けたものであることも好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記処理ガス供給手段は、その処理ガス供給口を最下段に位置する傾斜棚の直上に設けたものであることも好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記処理粒体採取部は、前記傾斜棚式流動層タワーの底部から、ガス処理の終了した処理粒体を傾斜面を利用して滑落採取するものであることも好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置においては、前記処理粒体採取部は、滑落採取した処理粒体の強制排出手段を備えるものであることも好ましい。
本件発明に係る、傾斜棚を交互に離間配置した第1傾斜棚(1〜n)の先端部を縦方向に結ぶ線を第1直線、第2傾斜棚(1〜m)の先端部を縦方向に結ぶ線を第2直線とし、粒体の流動化により飛散する粒体の第1傾斜棚(1)上への堆積を防止する堆積防止板を、当該第1直線と当該第2直線との間に1以上備える傾斜棚式流動層装置を用いれば、粒体を流下させながら処理ガスで向流処理して流動化しても、最上部の傾斜棚の上に流動化した粒体が堆積して閉塞状態になることが無い。従って、安定した気固接触操作に必要な滞留時間を、粒体の良好な流動状態を維持しつつ、必要とする長さに設定して実施出来る。
図1に、本件発明に係る傾斜棚式流動層装置内で、下部から処理粒体排出しつつ原料粒体を上部ホッパーから供給し、粒体が処理ガスで流動化しつつ流下している状態を示す縦断面の概念図を示す。そして、図2には、本件発明に係る傾斜棚式流動層装置内に、粒体を自然流下させて粒体層を形成した状態を示す縦断面の概念図を示す。また、図3には、図2において、粒体層を形成する前のA−A’断面を上側から観察した概念図を示す。以下、図1、図2及び図3に記載の構成を参照しつつ、本件発明に係る傾斜棚式流動層装置の構成と運転状態とを説明する。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置の形態: 本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20は、縦型に配置したタワーの内部に、下部から排出された処理粒体11見合い量の原料粒体10が上部の原料粒体供給ホッパー21から供給され、粒体10が蛇行流下しつつガス処理されるように、当該タワー内壁面一方向の基端部から当該タワーの縦中心軸70方向に向けて下降傾斜し、その先端部がタワーの縦中心軸70を超える長さとなるように延出した第1傾斜棚(28a、28c、28e、28g)と、当該タワー内壁面他方向の基端部から当該タワーの縦中心軸70方向に向けて下降傾斜し、その先端部がタワーの縦中心軸70を超える長さとなるように延出した第2傾斜棚(28b、28d、28f)とを交互に離間配置した傾斜棚式流動層装置20において、第1傾斜棚(28a、28c、28e、28g)の先端部を縦方向に結ぶ線を第1直線71、第2傾斜棚(28b、28d、28f)の先端部を縦方向に結ぶ線を第2直線72としたとき、粒体10の流動化により飛散する粒体の第1傾斜棚28a上への堆積を防止する堆積防止板40を、第1直線71と第2直線72との間に1以上備える。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20では、図1に示すように、処理粒体排出弁25から処理粒体11を排出し、下部から排出された処理粒体11見合い量の原料粒体10を原料粒体貯蔵ホッパー21から供給し、粒体10を傾斜棚板28上を流下させながら、処理ガスで流動化する。そして、定常化した流動状態においては、流動化している部分を1つの泡(又は風船)として捉えると、各傾斜棚上の粒体層は、泡(風船)を介して原料粒体供給供給シュート22から処理粒体貯蔵ホッパー60まで安息角をなして繋がっている状況、即ち、図2に示す静止状態と同様の状態であるとみなせることが理解しやすい。そして、処理ガスを供給せずに、図2の静止状態から処理粒体貯蔵ホッパー60内にある処理粒体11の排出操作を行なうと、各傾斜棚上の粒体層は自然流下してゆき、排出した処理粒体量に応じた原料粒体10が、原料粒体貯蔵ホッパー21から原料粒体供給シュート22経由第1傾斜棚28a上に供給される。そして、処理粒体11の排出を停止すると、原料粒体10の供給も停止する。
従って、処理ガスを供給している流動状態であっても、第1傾斜棚28g上の粒体10が構成する粒体層が処理粒体貯蔵ホッパー60内の処理粒体11に繋がっており、前記排出量相当分が第1傾斜棚28g上から処理粒体貯蔵ホッパー60に流下する。更に、この処理粒体貯蔵ホッパー60に流下した処理粒体11の量に応じた粒体10が、各傾斜棚に粒体層を形成しつつ順次流下してゆく。そして、処理粒体11の排出量見合いの原料粒体10が、原料粒体貯蔵ホッパー21から原料粒体供給シュート22経由第1傾斜棚28a上に供給される。
しかし、処理ガスを吹き込んで粒体10を流動化させている連続処理において、単位時間あたりの処理粒体11の排出速度が粒体10の流下速度を上回ると、処理粒体採取部24の内部に空隙が形成され、処理ガスが吹き出してしまう。従って、処理粒体貯蔵ホッパー60から処理粒体11を排出する速度は、傾斜棚28から流下する粒体10の速度よりも小さくして、原料粒体10の供給速度を処理粒体11の排出速度見合いとする。このようにすれば、本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20では、流動状態であっても、各傾斜棚上を流下する粒体10の流下速度は、処理粒体11の排出速度で管理することが可能になって安定化する。即ち、処理粒体11の排出速度で精度良く気固接触時間を調整出来る。そして、流動状態が気固接触効率の支配要因であることを考えると、傾斜棚28の延出長さは短くし、傾斜棚28の幅を広くすれば、装置の設置面積あたりの処理能力を大きく出来る。
前述のように、図1に示す運転状態では、第1傾斜棚28aの先端部と第2傾斜棚28bとの隙間で流動化した粒体10は、両方の傾斜棚上に落下する。このとき、堆積防止板40は、第1傾斜棚28aの基端部側への粒体10の堆積を防止する。更に、追加の堆積防止板を第2直線72側や第2直線72と当該第1傾斜棚28aの基端部との間に設置すると、より大きな効果が得られる場合がある。しかし、具体的に設置すべき堆積防止板40の大きさ、第1傾斜棚28aとの間隔や設置位置等は、流動層タワーの大きさ、第1傾斜棚28aの傾斜角や、粒体10の特性などの影響を受けるため、推奨仕様を限定することは困難である。従って、実装置で実際に処理する粒体10を用いた実験を行ない、各装備の配置や大きさ等の仕様を微調整しながら決定することが好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、堆積防止板40は、前記タワー頂部の内壁面を基端部として第1傾斜棚28aに向けて略鉛直に延出し、第1傾斜板28aから離間した位置にその先端部が位置する。堆積防止板40は、その配置と離間距離を好適に設定すれば、図1に示す流動化状態においても、各傾斜棚上の粒体層厚さの変動が小さくなり、処理粒体11の排出速度で精度良く気固接触時間を調整出来る。しかし、堆積防止板40と第1傾斜板28aとの離間距離が大きすぎると、第1傾斜板28a上への粒体10の堆積が多くなり、処理粒体11の排出速度に対する粒体10の流下速度のバラツキが大きくなってしまう。従って、最適な前記離間距離は、原料粒体10の特性や、第1傾斜棚28aの傾斜角度と処理ガス圧力などを勘案して調整する必要がある。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、前記堆積防止板40の少なくとも1枚40bは、前記第1直線71から第2直線72に向う300mmの範囲内にその先端部を備えるものであることも好ましい。前述のように、流動層タワーの断面積が大きく、傾斜棚が大きくなるほど、第1傾斜棚28a上に堆積する粒体量は多くなる。このとき、堆積防止板40bの位置は、第1直線71寄りに設置するほど堆積防止効果が大きく好ましい。しかし、堆積防止板40bを第1直線71に一致させて配置すると、第1傾斜棚28aとの離間距離が変動する可能性があり、粒体10の流下速度にバラツキが生じる場合がある。また、断面幅が150mm程度の実験設備では、第1傾斜棚28a上への粒体10の堆積に起因する閉塞は観察されない。従って、粒体10の流動性の変動をも考慮すると、堆積防止板40bの先端部の位置は、第1直線71から前記第2直線72に向う50mm〜200mmの範囲とすることが好ましい。しかし、原料粒体10の特性や、第1傾斜棚28aの傾斜角度と処理ガス圧力などを勘案し、実験などによって最適配置に調整するのが最善であることは言うまでも無い。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、傾斜棚式流動層タワーの縦断面において、第1傾斜棚(28a、28c、28e、28g)と第2傾斜棚(28b、28d、28f)とを構成する傾斜棚28は、粒体10がなす安息角よりも大きい傾斜角度を備える。特許文献1が開示しているように、傾斜棚28の傾斜角度が、粒体10がなす安息角よりも小さいと、処理ガスを用いて原料粒体10を流動化したときに、傾斜棚28の基端部側には流下しない粒体層が形成される。その結果、この粒体層内の粒体10は流動化することが出来ず、気固接触の対象とはならない。従って、傾斜棚式流動装置20を熱交換を目的として用いるのであれば若干の熱交換効率の低下で済むが、反応装置として用いる場合には、反応の完結レベルが異なる処理粒体11が混入しうることになり、結果として得られる製品の品質が大きくばらついてしまう。
一方、傾斜棚28の傾斜角度が大きすぎると、傾斜棚に安息角をもって存在する粒体層の厚さが大きくなる。すると、第1傾斜棚と第2傾斜棚とで形成される前記隙間部分に流下する粒体10の量が多くなり、流動化するための処理ガスの圧力損失が大きくなるため好ましくない。以上の観点から、傾斜棚28の傾斜角度は、粒体10がなす安息角と流下速度、設計上必要な気固接触時間とを勘案して設定することが好ましい。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、傾斜棚式流動層タワーの縦断面において、第2傾斜棚28bは、以下に示す28bA〜28bCで構成される棚である。以下、各構成要素について個別に説明する。
28bAは、タワー内壁面他方向の基端部から当該タワーの縦中心軸70方向に向けて延出し、その傾斜角度が第1傾斜棚(28a、28c、28e、28g)の傾斜角度又は、第2傾斜棚(28c、28f)の傾斜角度よりも大きく、第1傾斜棚(1)上に安息角をなして形成された粒体層上面の延長線と交差する位置よりも高い位置にその先端部を備える棚である。先ず、28bAの傾斜角度であるが、その他の傾斜棚よりも急角度に設定している。急角度に設定すれば、粒体10の流動化により飛散した粒体が28bA上に落下しても、流下しやすく堆積しにくい。従って、第1傾斜棚28a上への粒体10の堆積との相互作用により発生する、閉塞に至るような粒体10の堆積を防止出来る。そして、28bAの先端部は、第1傾斜棚28aの上に安息角をなして形成された粒体層表面の延長線上よりも上に位置している。即ち、第1傾斜棚28a上に存在する粒体層から粒体10が流下しても、28bAの上に流下することが無い。この点からも、28bAの上には粒体10が堆積することが無い。このときの28bAの傾斜角度の上限は、鉛直としない程度の常識の範囲に設定出来る。しかし、28bAの先端部と第1傾斜棚28aの先端部とで形成される隙間において、粒体10を安定して流動化出来る処理ガス流速が得られるように設定することが好ましい。
28bBは、28bAの先端部から略鉛直に延出し、第1傾斜棚28aの先端部よりも低い位置にその先端部を備える棚である。28bBは、第1傾斜棚28aから流下する粒体10を、後述する第2傾斜棚28bCに誘導する。また、28bBを通過する処理ガスは、この間をほぼ一定流速で通過してゆくため、粒体10の流動化を安定させる。そして、28bBの長さは28bAの先端部の設定と、後述する28bCの配置から自ずと決まってくる。
28bCは、28bBの先端部から、第1傾斜棚(28a、28c、28e、28g)の傾斜角度又は、第2傾斜棚(28d、28f)の傾斜角度と略同一の傾斜角度をもって延出し、第2直線72上にその先端部を備える棚である。28bCは、粒体10を前記28bAと28bBから第1傾斜棚28cに誘導する機能と、その先端部で粒体10を流動化させる機能とを有する。従って、長さを除く基本的な仕様設定は、第2傾斜棚(28d、28f)と共通で良い。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、第1傾斜棚(28a、28c、28e、28g)と第2傾斜棚(28b、28d、28f)とをタワーの高さ方向に交互に離間配置した傾斜棚式流動層タワーと、原料粒体供給部と、処理粒体採取部24と、処理ガス供給手段と処理ガス排出部26とで構成される傾斜棚式流動層装置20において、原料粒体供給部は原料粒体貯蔵ホッパー21と原料粒体供給シュート22とを備え、原料粒体供給シュート22は傾斜棚式流動層タワーの第1傾斜棚28aの基端部に接続しているものであることも好ましい。
このとき、原料粒体貯蔵ホッパー21の底面が原料粒体供給シュート22として機能し、原料粒体供給シュート22が傾斜を備えていることも好ましい。図1及び図2に示すように、原料粒体供給シュート22が傾斜を備えれば、原料粒体10を原料粒体貯蔵ホッパー21に投入する際に加わる力の方向が分散され、原料粒体貯蔵ホッパー21の底面が直接受ける機械的なダメージが小さくなる。その結果、原料粒体供給シュート22面に凹凸が形成されてしまうなどの損傷を受けず、原料粒体の流下がスムーズになると同時に設備寿命も長くなる。そして、原料粒体供給シュート22と流動層タワーの前記第1傾斜棚28aとが略同一の傾斜角度を備えていれば、原料粒体10の流下が安定する。また、原料粒体供給シュート22や傾斜棚28は、原料粒体10や粒体10の流下方向を安定化させる整流ガイドを、それぞれの上面に備えるものとしても良い。
一方、原料粒体10の凝集性が小さい場合には、原料粒体貯蔵ホッパー21の底部を前記第1傾斜棚28aの基端部よりも低い位置とした原料粒体溜りを設け、原料粒体10の投入時に原料粒体10が原料粒体貯蔵ホッパー21に与えるショックを吸収する緩衝部として機能させることも出来る。凝集性が小さい原料粒体10であれば、原料粒体10自身がなす安息角に沿って第1傾斜棚28a上に流下してゆくため、原料粒体供給シュート22の傾斜角度の影響を受けない。このように原料粒体貯蔵ホッパー21の底面を水平にした場合の原料粒体貯蔵ホッパー21には構造上大きな強度が必要になるが、原料粒体貯蔵ホッパー21の重心部分が流動層タワーの外壁の外側に存在するため、必要な強度を与える設計と施工は容易である。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、第1傾斜棚(28a、28c、28e、28g)及び第2傾斜棚(28b、28d、28f)は、その先端部に、粒体10が流下しつつ形成する粒体層の厚さを調整するための、粒体層厚調整手段50a〜50fを設けたものである。図3に、図1において、静止状態の粒体層をを形成する前のA−A’断面を上側から観察した概念図を示す。図3では、断面が円形の例と方形の例とを示しているが、断面形状には特段の指定は無い。しかし、方形断面とすれば、装置製作が容易であり、傾斜棚の長さと幅との比率等を任意に設計出来るためより好ましい。
そして、粒体10の流下速度は、自身がなす安息角と傾斜棚の傾斜角との差の影響も受ける。粒体10がなす安息角と傾斜棚の傾斜角との差が影響して粒体10の流下が多くなったり、流路の幅方向に流下量のバラツキが大きくなる場合には、傾斜棚先端部の下部に粒体層厚調整手段50を設ければ、粒体10の流下速度を制御出来る。粒体10の流下速度を制御すれば、粒体10の流動化を安定化出来る。同時に、流体層厚調整手段50の下部を通過する処理ガスの流速が上昇するため、粒体10は流動化しやすくなる。しかし、粒体層厚調整手段50は、全ての傾斜棚に設置する必要は無く、設置効果が得られる傾斜棚の必要部分に限定して設置すれば良い。また、粒体層厚調整手段50の断面形状や材質には特に限定は無く、板、棒、管又はこれらを櫛形状にして用いることも出来る。このとき、粒体10の流下速度を抑制しすぎると、前述のように、処理粒体の排出速度が勝って処理粒体採取部24から処理ガスが吹き出すことになる。従って、調整に際しては、処理能力とのバランスに留意する。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、処理ガス供給手段は、処理ガス発生ブロアー31、処理ガス供給配管30と処理ガス供給口33とを備え、処理ガスを流動層タワーに吹き込む処理ガス供給口33は、第1傾斜棚28gの直上に設けたものとする。粒体10を流動化させて処理する傾斜棚式流動層装置20では、傾斜棚28から次の傾斜棚28に蛇行しつつ流下移動する粒体10を、移動中に安定した処理ガス流で処理することが好ましい。しかし、特許文献2の図6では、処理ガス供給口233が処理粒体貯蔵ホッパー260と直結しており、処理ガスの流れは、粒体210の流下速度、処理粒体貯蔵ホッパー260内に貯蔵されている処理粒体211の量と、その積み上がった表面形状との影響を受ける。従って、最下段の傾斜仕切板228fの先端部を流れる処理ガスの、流路と流速とが不安定になる。これに対し、本件発明では、図1に示すように、最初に粒体10を流動化させる第2傾斜棚28fの下に第1傾斜棚28gを設置している。このようにガス供給口33を傾斜棚28gの直上に配置すれば、傾斜棚28fを流下する粒体10を、安定して流動化させることが出来る。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、処理粒体採取部24は、流動層タワーの底部に備える処理粒体貯蔵ホッパー60から、ガス処理の終了した処理粒体11を傾斜面を利用して滑落採取するものとする。図1に示すように、処理粒体貯蔵ホッパー60に貯蔵される処理粒体11は、傾斜棚28gから流下したものであり、処理粒体11のなす安息角をもって傾斜棚28g上の処理粒体11と繋がっている。このとき、処理粒体採取部24底部の傾斜角度は、処理粒体11のなす安息角よりも大きくし、処理粒体11を強制排出手段25まで充満させ、処理ガスをシールしつつ流下させる。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置20においては、処理粒体採取部24では、滑落採取した処理粒体11を排出するための強制排出手段25を備える。前述のように、処理粒体貯蔵ホッパー60底部の傾斜角度は、処理粒体11のなす安息角よりも大きく、処理粒体排出部24には処理粒体11が充満している。そして、粒体10の流動化に用いる処理ガスの流量を安定化させるためには、処理粒体排出部24からの処理ガス及び処理粒体11の吹き出しを防止する必要がある。即ち、流動層タワー内の処理ガス圧力を利用して処理粒体11を排出することは好ましくない。強制排出手段25としては、回転式フィーダーやテーブルディスチャージャーなどの排出装置を単独もしくは組み合わせて用いることが出来る。そして、強制排出手段の運転は連続である必要は無く、処理粒体貯蔵ホッパー60内の貯蔵状態に影響が出ないレベルでの間欠運転とすることも出来る。
本件発明に係る、傾斜棚を交互に離間配置した第1傾斜棚(1〜n)の先端部を縦方向に結ぶ線を第1直線、第2傾斜棚(1〜m)の先端部を縦方向に結ぶ線を第2直線とし、粒体の流動化により飛散する粒体の第1傾斜棚(1)上への堆積を防止する堆積防止板を、第1直線と第2直線との間に1以上備える傾斜棚式流動層装置を用いれば、粒体を流下させながら処理ガスで向流処理して流動化しても、第1傾斜棚(1)上に流動化した粒体が堆積して閉塞状態になることが無い。従って、原料粒体の良好な流動状態を維持した、安定した気固接触操作を、所望時間実施出来る。従って、この傾斜棚式流動層装置は、熱交換用途に限らず、比較的重質の有機溶媒を触媒を循環使用しつつ接触させて分解する場合など、反応時間を比較的長く設定せざるを得ない気固接触操作などにも好適に用いることが出来る。また、金属製錬分野であれば、金属の酸化物とコークスなどの粉末や還元性のガスを混合状態として還元する手法等への展開も考えられる。
本件発明に係る傾斜棚式流動層装置内で粒体を処理ガスで流動化しつつ流下している状態を示す縦断面の概念図である。 本件発明に係る流動層装置内に静止状態の粒体層を形成した状態を示す縦断面の概念図である。 図2において、粒体層を形成する前のA−A’断面を上側から観察した概念図である。 非特許文献1で用いている流動移動床装置の縦断面の概念図である。 特許文献1の流動層装置に静止状態の粒体層を形成した状態を示す縦断面の概念図である。 特許文献1の流動層装置の運転状態の一例を示す縦断面の概念図である。
符号の説明
10、110、210 原料粒体及び粒体
11、111、211 処理粒体
20 傾斜棚式流動層装置
120 流動移動床装置
220 傾斜仕切板式流動層装置
21、121,221 原料粒体貯蔵ホッパー
22、122,222 原料粒体供給シュート
123 スクリューフィーダー
223 原料粒体供給弁
24、124,224 処理粒体採取部
25、225 処理粒体排出弁
26、126、226 処理ガス排出部
227a、227b 調整板
28a、28c、28e、28g 第1傾斜棚
28b、28d、28f 第2傾斜棚
28bA〜28bC 第2傾斜棚28bを構成するA部〜C部
128,228a〜228f 傾斜仕切板
129 バッグフィルター
30、130,230 処理ガス供給配管
31、131,231 処理ガスブロアー
32、132,232 処理ガス供給量調整バルブ
33、133、233 処理ガス供給口
135 オリフィス流量計
40a、40b 堆積防止板
50a〜50f 粒体層厚調整手段
60、160、260 処理粒体貯蔵ホッパー
70 流動層タワーの縦中心軸
70’ 流動層タワーの縦中心断面線
270 流動層塔の縦中心軸
71、271 第1直線
72、272 第2直線

Claims (10)

  1. 縦型に配置したタワーの内部に、下部から排出された処理粒体見合い量の原料粒体が上部ホッパーから供給され、粒体が蛇行流下しつつガス処理されるように、当該タワー内壁面一方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて下降傾斜しその先端部がタワーの縦中心軸を超える長さとなるように延出した第1傾斜棚(最上部に位置する(1)〜最下部に位置する(n):但し、n≧1)と、当該タワー内壁面他方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて下降傾斜しその先端部がタワーの縦中心軸を超える長さとなるように延出した第2傾斜棚(最上部に位置する(1)〜最下部に位置する(m):但し、m≧1)とを交互に離間配置した傾斜棚式流動層装置において、
    当該第1傾斜棚(1〜n)の先端部を縦方向に結ぶ線を第1直線、当該第2傾斜棚(1〜m)の先端部を縦方向に結ぶ線を第2直線としたとき、粒体の流動化により飛散する粒体の第1傾斜棚(1)上への堆積を防止する堆積防止板を、当該第1直線と当該第2直線との間に1以上備えるものであることを特徴とする傾斜棚式流動層装置。
  2. 前記堆積防止板は、前記タワー頂部の内壁面を基端部として前記第1傾斜棚(1)に向けて略鉛直に延出し、当該第1傾斜板(1)から離間した位置にその先端部を備えるものである請求項1に記載の傾斜棚式流動層装置。
  3. 前記堆積防止板の少なくとも1枚は、前記第1直線から第2直線に向う300mmの範囲内にその先端部を備えるものである請求項1又は請求項2に記載の傾斜棚式流動層装置。
  4. 前記傾斜棚式流動層タワーの縦断面において、
    前記第1傾斜棚(1〜n)と前記第2傾斜棚(1〜m)とを構成する傾斜棚は、水平面となす鋭角側の傾斜角度(以下、単に「傾斜角度」と称する。)として、粒体がなす安息角よりも大きい傾斜角度を備えるものである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の傾斜棚式流動層装置。
  5. 前記傾斜棚式流動層タワーの縦断面において、
    前記第2傾斜棚(1)は、以下に示すA部〜C部で構成される棚である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の傾斜棚式流動層装置。
    A部: 前記タワー内壁面他方向の基端部から当該タワーの縦中心軸方向に向けて延出し、その傾斜角度が、前記第1傾斜棚(1〜n)の傾斜角度又は、前記第2傾斜棚(2〜m:但しm≧2の時)の傾斜角度よりも大きく、第1傾斜棚(1)上に安息角をなして形成された粒体層上面の延長線と交差する位置よりも高い位置にその先端部を備える棚。
    B部: 前記A部の先端部から略鉛直に延出し、前記第1傾斜棚(1)の先端部よりも低い位置にその先端部を備える棚。
    C部: 前記B部の先端部から、前記第1傾斜棚(1〜n)の傾斜角度又は、前記第2傾斜棚(2〜m:但しm≧2の時)の傾斜角度と略同一の傾斜角度をもって延出し、前記第2直線上にその先端部を備える棚。
  6. 前記第1傾斜棚(1〜n)と前記第2傾斜棚(1〜m)とを当該タワーの高さ方向に交互に離間配置した傾斜棚式流動層タワーと、原料粒体供給部と、処理粒体採取部と、処理ガス供給手段と処理ガス排出部とで構成される傾斜棚式流動層装置において、
    当該原料粒体供給部は原料粒体貯蔵ホッパーと原料粒体供給シュートとを備え、当該原料粒体供給シュートは当該傾斜棚式流動層タワーの当該第1傾斜棚(1)の基端部に接続するものである請求項1〜請求項5のいずれかに記載の傾斜棚式流動層装置。
  7. 前記第1傾斜棚(1〜n)及び前記第2傾斜棚(1〜m)は、その先端部に、流下する粒体の層厚を調整するための粒体層厚調整手段を設けたものである請求項1〜請求項6のいずれかに記載の傾斜棚式流動層装置。
  8. 前記処理ガス供給手段は、その処理ガス供給口を最下段に位置する傾斜棚の直上に設けたものである請求項1〜請求項7のいずれかに記載の傾斜棚式流動層装置。
  9. 前記処理粒体採取部は、前記傾斜棚式流動層タワーの底部から、ガス処理の終了した処理粒体を傾斜面を利用して滑落採取するものである請求項1〜請求項8のいずれかに記載の傾斜棚式流動層装置。
  10. 前記処理粒体採取部は、滑落採取した処理粒体の強制排出手段を備えるものである請求項1〜請求項9のいずれかに記載の傾斜棚式流動層装置。
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