JP2009087949A - マイクロ波プラズマ装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009087949A
JP2009087949A JP2008324566A JP2008324566A JP2009087949A JP 2009087949 A JP2009087949 A JP 2009087949A JP 2008324566 A JP2008324566 A JP 2008324566A JP 2008324566 A JP2008324566 A JP 2008324566A JP 2009087949 A JP2009087949 A JP 2009087949A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing chamber
microwave
susceptor
plasma
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008324566A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Hongo
俊明 本郷
Satoru Osawa
哲 大沢
Satoshi Kawakami
聡 川上
Mitsuhiro Yuasa
光博 湯浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2008324566A priority Critical patent/JP2009087949A/ja
Publication of JP2009087949A publication Critical patent/JP2009087949A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】
本発明は、マイクロ波による高真空ポンプの動作制御不良を防止視して高真空ポンプによる均一な排気を実現するマイクロ波プラズマ処理装置を提供することを例示的な目的とする。
【解決手段】
本発明のマイクロ波プラズマ装置は、処理室に固定されて、マイクロ波源から導入されるマイクロ波の高真空ポンプへの侵入を防止するマイクロ波阻止部材を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波プラズマ処理装置に関する。
近年、半導体製品の高密度化及び高微細化に伴い、半導体製品の製造工程において、成膜、エッチング、アッシング等の処理のためにプラズマ処理装置が使用される場合がある。例えば、典型的なマイクロ波プラズマ装置においては、2.45GHz程度のマイクロ波がスロット電極を通過し、半導体ウェハやLCD基板などの被処理体が配置され、ポンプで減圧環境下に維持された処理室内に導入される。一方、反応ガスも処理室に導入され、マイクロ波によってプラズマ化され、活性の強いラジカルとイオンとなり、これが被処理体と反応して成膜処理やエッチング処理などが行われる。
従来のマイクロ波プラズマ装置の概略ブロック図を図12に簡略的に示す。マイクロ波プラズマ装置1は、同図に示すように、被処理体Wを載置しているサセプタ4を収納する処理室2を有している。サセプタ4にはロッド6が接続され、処理室2の底部には減圧環境を維持すると共に処理室2の雰囲気が処理室2の外部に流出するのを防止するベローズ8が設けられている。処理室2外部には、ロッド6を介してサセプタ4を昇降させる昇降機構10と、高真空ポンプ12と、処理室2にマイクロ波を供給するマイクロ波源14とが設けられている。
図12に示すマイクロ波プラズマ装置1は、昇降機構10がサセプタ4を上下に昇降することができるので、被処理体Wのプロセス速度を調節(即ち、プロセス条件を確保)できるという特長を有している。処理室2の底部には、高真空ポンプ12が配管を介さずに接続されており、処理室に配管を介して油圧ポンプなどを接続していた構造に比べて処理室2の高真空、高減圧環境を形成する上では優れている。高真空、高減圧環境は、高密度プラズマを達成して高品質の処理を行う上で不可欠である。高真空ポンプ12は、処理室2の底部近傍に斜方又は側方にほぼ対称に2つ又はそれ以上設けられており、排気を均一にするように企図されている。排気を均一にする主たる理由は処理室2内のプラズマ密度を均一に保つためである。なぜなら、部分的にプラズマ密度が集中すれば、部分的に被処理体Wの処理深さが変化してしまうからである。
その後、マイクロ波源14から導入されたマイクロ波により図示しない反応ガスがプラズマ化され、活性の強いラジカルとイオンとなり、これが被処理体Wと反応して成膜処理やエッチング処理などが行われる。
しかし、図12に示されるマイクロ波プラズマ装置1においては、被処理体Wが処理される空間(処理空間)からマイクロ波が下部の高真空ポンプに漏れて動作制御不良を引き起こすという問題があった。特に、反応ガスがプラズマ化される前において、大量のマイクロ波が高真空ポンプに侵入すると制御不良など破壊や損傷を引き起こす場合がある。また、高真空ポンプがかかる動作不良により処理室を均一に排気できなくなるという問題も有していた。
そこで、このような課題を解決する新規かつ有用なマイクロ波プラズマ処理装置を提供することを本発明の概括的目的とする。
本発明の例示的一態様であるマイクロ波プラズマ装置は、被処理体に所定のプラズマ処理を行い、断面凸形状を有する処理室と、前記処理室に接続されて当該処理室に前記所定のプラズマ処理に使用されるマイクロ波を供給するマイクロ波源と、前記処理室に収納されて前記被処理体を載置可能なサセプタと、前記サセプタに接続され、該サセプタの外側に拡がって延びる第1の昇降部材と、前記処理室の底部のうち処理空間よりも拡大された部分に設けられて前記第1の昇降部材に接続され、該処理室の減圧環境を維持することができる第1のベローズと、前記第1のベローズを介して前記処理室の前記底部から該処理室の外部に延出された前記第1の昇降部材に接続され、該第1の昇降部材を昇降させることによって前記サセプタを昇降することができる第1の昇降装置と、前記サセプタのほぼ直下において前記処理室の前記底部に接続された高真空ポンプと、前記処理室に固定されて前記高真空ポンプへの前記マイクロ波の侵入を防止するマイクロ波阻止部材とを有する。
かかるマイクロ波プラズマ装置によれば、マイクロ波阻止部材が高真空ポンプへのマイクロ波の侵入を防止する。
本発明の例示的一態様であるマイクロ波プラズマ装置によれば、マイクロ波阻止部材が高真空ポンプへのマイクロ波の侵入を防止する。これにより高真空ポンプの動作が安定するので、高真空ポンプの破壊や損傷を防止することができる。また、均一な排気を達成することができるので高品質のプロセスを被処理体に施すことができる。
以下、添付図面を参照して、プラズマCVD装置として使用される本発明の例示的なマイクロ波プラズマ装置100について説明する。なお、各図において同一の参照符号は同一部材を表している。ここで、図1は、マイクロ波プラズマ装置100の概略ブロック図である。本実施例のマイクロ波プラズマ装置100は、半導体ウェハ基板やLCD基板などの被処理体Wを載置しているサセプタ104を収納する処理室102と、処理室102に接続されている高真空ポンプ108と、マイクロ波源110と、アンテナ部材120と、サセプタ昇降系130と、リフタピン昇降系140と、反応ガス供給系150と、ビューポート160と、クラスターツール170と、マイクロ波阻止部材280とを有している。なお、プラズマ処理装置100の制御系については図示が省略されている。
処理室102は、側壁や底部がアルミニウムなどの導体により構成されて、全体が断面的に凸状に成形されている。この点で、処理室102の底面積は図12に示す従来の処理室2の底面積よりも拡大されている。また、処理室102の内部は高真空ポンプ108により所定の減圧又は真空密閉空間に維持されることができる。処理室102内には、サセプタ104とその上に被処理体Wが支持されている。なお、図1においては、被処理体Wを固定する静電チャックやクランプ機構などは便宜上省略されている。
サセプタ104は、処理室102内で被処理体Wの温度制御を行う。例えば、CVDプロセスであれば約450℃に、エッチングプロセスであれば少なくとも80℃以下に維持される。いずれの場合にしろ、被処理体Wには不純物としての水分が付着しないような温度に設定される。温度制御方法は、後述するように、温度センサとヒータ装置を利用するなど、当業界で知られたいずれの方法をも利用することができる。
選択的に、サセプタ104は、図5及び図6に示すように、段差193を有するサセプタ192に置換されてバッフル板(又は整流板)194を段差193に載置してもよい。ここで、図5はサセプタ192とバッフル板194と被処理体Wの関係を示す断面図である。また、図6は、サセプタ192とバッフル板194と被処理体Wの関係を示す平面図である。
この場合、サセプタ192はバッフル板194と共に昇降することになる。但し、この条件は必ずしも必要不可欠ではない。例えば、バッフル板194は、選択的に、後述するプロセスポジションに移動したサセプタ192と係合するように構成されてもよい。バッフル板194は被処理体Wが存在する処理空間とその下の排気空間を分離して、主として、処理空間の電位を確保(即ち、マイクロ波を処理空間に確保)すると共に真空度(例えば、50mTorr)を維持する機能を有する。バッフル板194は、例えば、純アルミニウム製で図6に示すように中空のディスク形状を有する。バッフル板194は、例えば、厚さ2mmを有し、径2mm程度の孔196をランダムに多数(例えば、開口率50%以上)有する。なお、選択的に、バッフル板194はメッシュ構造を有していてもよい。必要があれば、バッフル板194は排気空間から処理空間への逆流を防止したり、処理空間と排気空間の差圧をとったりする機能を有していてもよい。
処理室102の側壁には、反応ガス供給系150の石英パイプ製ガス供給ノズル158が設けられ、このノズル158は、ガス供給路156によりマスフローコントローラ154及び開閉弁152を介して反応ガス源151に接続されている。例えば、窒化シリコン膜を堆積させようとする場合には、反応ガスとして所定の混合ガス(即ち、ネオン、キセノン、アルゴン、ヘリウム、ラドン、クリプトンのいずれかにNとHを加えたもの)にNHやSiHガスなどを混合したものが選択されることができる。なお、反応ガス供給系150の配置を変形した例については後述する。
高真空ポンプ108は、例えば、ターボ分子ポンプ(TMP)により構成され、圧力調整バルブ106を介して処理室102に接続されている。圧力調整バルブ106はコンダクタンスバルブ、ゲートバルブ又は高真空バルブなどの名称で当業界では周知である。圧力調整バルブ106は不使用時に閉口され、使用時に処理室102の圧力を高真空ポンプ108によって真空引きされた所定の圧力(例えば、0.1乃至数10mTorr)に保つように開口される。
また、本実施例では、均一な排気を達成するために、圧力調整バルブ106の最大開口面積Sは、図1に示す処理室108の紙面と垂直な平面との断面積であってプラズマ装置100の構成要素(例えば、後述する昇降部材132など)により占有されていない部分の断面積(即ち、処理室102内の最小の雰囲気の断面積)Sとの関係において、S<Sが維持されている。
なお、図1に示すように、本実施例によれば、高真空ポンプ108は処理室102に直接接続されている。ここで、「直接接続」とは、配管を介さないで、という意味であり、圧力調整バルブ106が介在することは問わない。
高真空ポンプ108は、サセプタ102のほぼ直下において処理室102の底部に接続されているので、処理室102を均一に排気することができる。これにより、プラズマ密度を均一に保つことができ、部分的にプラズマ密度が集中して部分的に被処理体Wの処理深さが変化することを防止することができる。また、図12に示す従来のプラズマ装置1のように複数の高真空ポンプを設ける必要がないので装置の大型化と高価格化を防止することができる。
次に、図1、図10及び図11を参照して、マイクロ波阻止部材280について説明する。マイクロ波阻止部材280は、基板282を有し、当該基板282は圧力調整バルブ106の前にボルト284とナット284で処理室102の内に固定されている。もちろん、選択的に、処理室102の外部に基板282を配置して外部から処理室102に対して基板282を固定してもよい。
基板282は、図11に示すように、その周囲が複数のボルト284により処理室104に固定されており、中央部には多数の孔288がランダムに又は所定の配置で形成されている。基板282は、例えば、パンチングメタルで構成されている。孔288の径は、透過を許容するマイクロ波の高調波によって決定することができる。例えば、周波数2.45GHzマイクロ波の第5次高調波(即ち、基本周波数2.45GHzの5倍の周波数である12.25GHzを有するもの)まで透過を防止しようとすれば、その波長122.5mmを5で除して、(122.5/5/4=)約6mm以下の孔径に設定すればよい。なお、高調波の次数は5に限定されず、一般に、所望の数nにまで拡張することができることはいうまでもない。
また、一以上のナット286はグラウンド(GD)されており、これにより基板282の電位を維持している。グラウンドは基板282の側部をアースして行ってもよいので、かならずしもナットにより行う必要はない。基板282は、上下どちらかに湾曲されていることが好ましい。但し、これは基板282の必要不可欠の要件ではない。
マイクロ波阻止部材280は、マイクロ波とその高調波が高真空ポンプ108に侵入することを防止している。特に、反応ガスがプラズマ化される前には、大量のマイクロ波がマイクロ波源110から処理室102に導入されるので、マイクロ波阻止材280はかかるマイクロ波の侵入を防止することによって高真空ポンプ280が制御不能など破壊、損傷することを防止している。一方、マイクロ波阻止部材280は、高真空ポンプ108による真空引きを阻害せず、また、処理室104のコンダクタンス(減圧環境)を維持する機能を有している。マイクロ波280は、後述するバッフル板194の有無に拘らず、高真空ポンプ280を保護している。
マイクロ波源110は、例えば、マグネトロンからなり、通常2.45GHzのマイクロ波(例えば、5kW)を発生することができる。マイクロ波は、その後、図示しないモード変換器により伝送形態がTM、TE又はTEMモードなどに変換される。なお、図1では、発生したマイクロ波がマグネトロンへ戻る反射波を吸収するアイソレータや、負荷側とのマッチングをとるためのEHチューナ又はスタブチューナは省略されている。
アンテナ部材120は、図2により詳細に示すように、温調板122と、収納部材123と、誘電板126とを有している。温調板122は、温度制御装置121に接続され、収納部材123は、遅波材124と遅波材124に接触するスロット電極125とを収納している。また、スロット電極125の下部には誘電板126が配置されている。収納部材123には熱伝導率が高い材料(例えば、ステンレス)が使用されており、その温度は温調板122の温度とほぼ同じ温度に設定される。
遅波材124には、マイクロ波の波長を短くするために所定の誘電率を有すると共に熱伝導率が高い所定の材料が選ばれる。処理室102に導入されるプラズマ密度を均一にするには、スロット電極125に多くのスリットを形成する必要があり、遅波材124は、スロット電極125に多くのスリットを形成することを可能にする機能を有する。遅波材124としては、例えば、アルミナ系セラミック、SiN、AlNを使用することができる。例えば、AlNは比誘電率εが約9であり、波長短縮率n=1/(ε1/2=0.33である。これにより、遅波材124を通過したマイクロ波の速度は0.33倍となり波長も0.33倍となり、スロット電極125のスリット間隔を短くすることができ、より多くのスリットが形成されることを可能にしている。
スロット電極125は、遅波材124にねじ止めされており、例えば、直径50cm、厚さ1mm以下の円筒状銅板から構成される。スロット電極125は、図3に示すように、中心から少し外側へ、例えば、数cm程度離れた位置から開始されて多数のスリット200が渦巻状に次第に周縁部に向けて形成されている。図3においては、スリット200は、2回渦巻されている。本実施例では、略T字状にわずかに離間させて配置した一対のスリット202及び204を組とするスリット対を上述したように配置することによってスリット群を形成している。各スリット202、204の長さL1はマイクロ波の管内波長λの略1/2から自由空間波長の略2.5倍の範囲内に設定されると共に幅は1mm程度に設定され、スリット渦巻の外輪と内輪との間隔L2は僅かな調整はあるが管内波長λと略同一の長さに設定されている。即ち、スリットの長さL1は、次の式で示される範囲内に設定される。
このように各スリット202、204を形成することにより、処理室102には均一なマイクロ波の分布を形成することが可能になる。渦巻状スリットの外側であって円盤状スロット電極125の周縁部にはこれに沿って幅数mm程度のマイクロ波電力反射防止用放射素子206が形成されている。これにより、スロット電極125のアンテナ効率を上げている。なお、本実施例のスロット電極125のスリットの模様は単なる例示であり、任意のスリット形状(例えば、L字状など)を有する電極をスロット電極として利用することができることはいうまでもない。
温度制御装置121は、マイクロ熱による収納部材123及びこの近傍の構成要素の温度変化が所定の範囲になるように制御する機能を有する。温度制御装置121は、図示しない温度センサとヒータ装置とを温調板122に接続し、温調板122に冷却水や冷媒(アルコール、ガルデン、フロン等)を導入することにより温調板122の温度を所定の温度に制御する。温調板122は、例えば、ステンレスなど熱伝導率がよく、冷却水などが流れる流路を内部に加工しやすい材料が選択される。温調板122は収納部材123に接触しており、収納部材123と遅波材124は熱伝導率が高い。この結果、温調板122の温度を制御することによって遅波材124とスロット電極125の温度を制御することができる。遅波材124とスロット電極125は、温調板122などがなければ、マイクロ波源110の電力(例えば、5kW)を長時間加えることにより、遅波材124とスロット電極125での電力ロスから電極自体の温度が上昇する。この結果、遅波材124とスロット電極125が熱膨張して変形する。
例えば、スロット電極125は、熱膨張により最適なスリット長さが変化して後述する処理室102内における全体のプラズマ密度が低下したり部分的にプラズマ密度が集中したりする。全体のプラズマ密度が低下すれば被処理体Wの処理速度が変化する。その結果、プラズマ処理が時間的に管理して、所定時間(例えば、2分)経過すれば処理を停止して被処理体Wを処理室102から取り出すというように設定した場合、全体のプラズマ密度が低下すれば所望の処理深さ(エッチング深さや成膜厚さ)が被処理体Wに形成されていない場合がある。また、部分的にプラズマ密度が集中すれば、部分的に被処理体Wの処理深さが変化してしまう。このようにスロット電極125が温度変化により変形すればプラズマ処理の品質が低下する。
更に、温調板122がなければ、遅波材124とスロット電極125の材質が異なり、また、両者はねじ止めされているから、スロット電極125が反ることになる。この場合も同様にプラズマ処理の品質が低下することが理解されるであろう。
誘電板126はスロット電極125と処理室102との間に配置されている。スロット電極125と誘電板126は、例えば、ロウにより強固にかつ機密に面接合される。代替的に、焼成されたセラミック製の誘電板126の裏面に、スクリーン印刷などの手段により銅薄膜を、スリットを含むスロット電極125の形状にパターン形成して、これを焼き付けるように銅箔のスロット電極125を形成してもよい。なお、温調板122の機能を誘電板126に持たせてもよい。即ち、誘電板126の側部周辺に流路を有する温調板を誘電板126に一体的に取り付けることによって誘電板126の温度を制御し、これによって遅波材124とスロット電極125とを制御することができる。誘電板126は例えばオーリングにより処理室102に固定されている。従って、代替的に、オーリングの温度を制御することにより誘電板126、そしてこの結果、遅波材124とスロット電極125の温度を制御するように構成してもよい。誘電板126は、窒化アルミニウム(AlN)などからなり、減圧又は真空環境にある処理室102の圧力がスロット電極125に印加されてスロット電極125が変形したり、スロット電極125が処理室102に剥き出しになってスパッタされたり銅汚染を発生したりすることを防止している。必要があれば、誘電板126を熱伝導率の低い材質で構成することによって、スロット電極125が処理室102の温度により影響を受けるのを防止してもよい。
次に、サセプタ昇降系130について説明する。サセプタ昇降系130は、昇降部材132と、ベローズ134と、昇降装置136とを有している。昇降部材132は、例えば、アルミニウムから構成された一部材として構成される。もちろん、これに限らず選択的にヒンジ構造その他の機械的構造を採用してもよいが、潤滑油などの使用により処理室102内の汚染源にならないように注意する必要がある。
昇降部材132は一端がサセプタ104に接続されており、他端は、昇降装置136に接続されている。昇降部材132は、ほぼ垂直な垂直部132a及び132cと、ほぼ水平な水平部132b及び132dを有し、断面は例示的に円形である。昇降装置136により昇降されることによりサセプタ104を昇降するものである。昇降部材132の昇降装置132との接続部位は、図1においては132dの端部になっているため、昇降装置136は図1に示す右側部に沿って部位132dを昇降させる。しかし、処理室102は凸形状を有して底面積が図12に示す従来の処理室2のそれよりも拡大されているので、高真空ポンプ108の配置を妨げない限り昇降装置136は処理室102の側部ではなく下部に配置されてもよい。その場合は、昇降装置136は垂直部132cに接続されることになる。また、選択的に、132dを更に垂直下向きに曲げて、かかる垂直部と昇降装置136を接続してもよい。
本実施例は、このように、昇降装置136を処理室102の底部中央に配置する代わりに高真空ポンプ108を処理室102の底部中央に配置している。なぜなら、高真空ポンプ108は処理室102の均一な排気のために処理室108の底部中央に配置されなければならないが、昇降装置136は高品質なプラズマ処理を達成するのに必ずしも処理室108の低部中央に配置される必要はないからである。その一方、ベローズ134は処理室102の底部に設けられ、ベローズ134の開口方向と昇降部材134(134c)の移動方向は一致するように構成されている。これにより、ベローズ134は処理室102内の減圧環境を維持することができると共に処理室102の雰囲気が外部に流出するのを防止することができる。かかる条件を満足する限り、例えば、昇降部材132の部位132bをサセプタ104の側部に接続するなどの変形が可能であることが理解されるであろう。昇降装置136は、機械的手段、電気的手段、磁気的手段、光学的手段又はこれらの結合など当業界で周知の方法を使用して昇降部材132をその昇降量を制御可能に昇降させることができる。昇降量の制御において、(例えば、フォトダイオードなどの)光センサを含む周知のセンサ手段を利用することができることはいうまでもない。
サセプタ104は、昇降装置136により、例えば、ホームポジションとプロセスポジションの間を昇降する。サセプタ104はプラズマ装置100のオフ時や待機時にホームポジションに配置され、また、ホームポジションにおいて、サセプタ104は後述するクラスターツール170からゲートバルブ179を介して被処理体Wの受け渡しを行うが、選択的に、サセプタ104にはゲートバルブ170と連絡するために、受け渡しポジションが設定されてもよい。サセプタ104の昇降距離は図示しない昇降装置136の制御装置又はプラズマ装置100の制御装置によって制御することができるし、後述するビューポート160からも目視することができる。
次に、リフタピン昇降系140について説明する。リフタピン昇降系140は、昇降部材142と、ベローズ144と、昇降装置146を含んでいる。昇降部材142は、例えばアルミニウムから構成され、例えば正三角形の頂点に配置された垂直に延びる3本のリフタピンに接続されている。かかるリフタピンは、サセプタ104内部を貫通して被処理体Wを支持してサセプタ104上で昇降させることができる。被処理体Wの昇降は、被処理体Wを後述するクラスターツール170から処理室102に導入する際に、及び、プロセス後の被処理体Wをクラスターツール170に導出する際に行われる。本実施例では、リフタピン昇降系140に使用されるベローズ144も処理室102の底部に設けられ、ベローズ144の開口方向と昇降部材142の移動方向は一致するように構成されている。これにより、ベローズ144は処理室102内の減圧環境を維持することができると共に処理室102の雰囲気が外部に流出するのを防止することができる。
昇降装置146は、サセプタ104が所定位置(例えば、ホームポジション)にあるときにのみリフタピンの昇降を許容するよう構成されてもよい。また、リフタピンの昇降距離は図示しない昇降装置146の制御装置又はプラズマ装置100の制御装置によって制御することができるし、後述するビューポート160からも目視することができる。
反応ガス供給系150は、上述したように、処理室102の側壁にノズル158を設けて側部から反応ガス(処理ガス)を供給する構造であるため、処理ガスが被処理体Wの上面を横切ったり、あるいは、ノズル158をサセプタ104の中心に関する点対称の位置に設けたとしても、被処理体W上面で反応ガスの密度が均一でなく均一なプラズマ密度を確保できないおそれがある。これを解決するためにサセプタ104の上方に電界を乱さないようなガラス管製のシャワーヘッド構造を設置することも考えられるが、従来のシャワーヘッドでは、ヘッド構造内でプラズマが発生する恐れがあり実用的ではない。そこで、本発明者らはかかる問題を解決するような新規なシャワー板220を考案した。
以下、図7及び図8を参照して、代替的なシャワー板220について説明する。図7は、シャワー板220の拡大断面図である。図8は、図7に示すシャワー板220のノズル222の拡大断面図である。シャワー板220は誘電板226に取り付けられる。ここで、誘電板250は、図2に示す誘電板126に代替するものであり、例えば、厚さ30mmを有し、窒化アルミニウム(AlN)により構成される板形状を有する。誘電板250は、それぞれガス供給路156に接続されるガス導入口252と254とを有している。この場合、図1に示すノズル158は取り除かれ、ガス供給路156からガス導入口252及び254に反応ガスが導入されることになる。一対のガス導入口252及び254が設けられているのは、シャワー板220のノズル222に取り付けられた噴出部材230から均一な密度で反応ガスを処理室102に導入するためである。従って、均一なガス導入密度が確保される限り、誘電板250に設けられるガス導入口の位置及び数は限定されない。好ましくは、ガス導入口252及び254の配置は対称性を有する。誘電板250は、シャワー板220のノズル222上部に円筒形の凹部256を有する。
シャワー板220は、例えば、厚さ6mmの薄板形状を有して、AlNから構成される。シャワー板220は、所定の均一な配置で多数の(例えば、10個以上、20個、40個などの)ノズル222を形成している。図7に示すように、各ノズル222には噴射部材230が取り付けられている。噴射部材230は、ねじ(232及び234)とナット236から構成されている。噴出部材230は、選択的に、シャワー部材220と全部又は部分的に一体的に構成されてもよい。
ねじは、ねじ頭部232とねじ胴部234から構成されている。ねじ頭部232は約2mmの高さを有し、その内部には一対の噴射流路239がシャワー板220の下面226に対して±45度の角度でそれぞれ形成されている。各噴射流路239は、後述する流路238から分岐しており、例えば、0.1mm径を有する。噴射流路239は反応ガスの均一な噴射を達成するためにこのように傾斜されており、この目的が達成される限り、その角度及び個数は問わない。なお、本発明者らの実験によれば、シャワー板220の下面226に対して90度に(即ち、垂直に)設定された一の噴射流路239は処理室102内において均一な噴射を成功裡に達成しなかったので図8に示すように傾斜していることが好ましい。流路238は、例えば、1mm径を有し、誘電板250とシャワー板220との間に形成された空隙部240に接続されている。ナット236は、ねじ胴部234の端部と係合し、誘電板250の凹部256に収納される。
空隙部240は、プラズマが発生を抑制する薄い空間である。プラズマの発生を抑制するのに必要な厚さは、圧力によって変化し、例えば、圧力10Torrの下では厚さは約0.5mmに設定される。また、この場合、シャワー板220下の処理室102の処理空間は約50mTorrに設定される。このように空隙部240と処理空間との間に圧力差を設けて反応ガスを所定の速度で導入している。
本実施例のシャワー板220によれば、反応ガスはプラズマを発生せずに処理空間に均一且つ流量制御良く導入される。流量制御は、空隙部240と処理空間との間に圧力差、噴射流路239の数、角度、大きさなどにより行うことができる。例えば、ノズル222に詰め物をしてその詰め物の表面を介して反応ガスを噴射することも考えられる。しかし、かかる構造では詰め物とノズルとの間隔を制御するのが困難で、詰め物が取れたり、詰め物が完全にノズルを塞いだりするため、正確な流量制御が難しい。従って、本実施例のシャワー板220は、このような構造に比べて優れている。
次に、ビューポート(覗窓)160について図4を参照して説明する。ここで、図4は、本実施例のビューポート160の構造と処理室102への取付を説明するための概略斜視図である。ビューポート160は、処理室102の壁に取り付けられて被処理体Wの様子を観察測定するためのガラス等からなる窓である。従来は、ビューポート160の開口を処理室102の内部からパンチングメタルによりねじ止めすることによって形成していた。パンチングメタルは、処理室102の内面に接触して内部電位を均一に保つ等の効果を有する。しかし、パンチングメタルを処理室102の内部からねじ止めすることは煩雑であった。
そこで、本実施例では、図4に示すように、ビューポート160は処理室102に設けられた開口103Aに嵌合可能で、パンチングメタル162と取付部164とを有する。取付部164は金属製で、一対の針金状の垂直部165と一対の止め部166とを有し、図3に示す矢印方向に(即ち、互いに広がるように)弾性的に付勢されている。取付時には、止め部166を矢印に抗する方向に押圧しながら開口103Aに嵌めこみ、指を離す。これにより、パンチングメタル162は、取付部164の弾性力により開口103A内で固定され、処理室102の内面103Bに接触し電磁シールド的効果を発揮する。
なお、ビューポート160は止め部166の上部から開口103Aに対してシールされるが、図3においては、シール部材やガラス部材などは省略されている。取付部164はそれ自身で弾性力を有する必要はなく、また、止め部166も必ずしも必要ない。更に、垂直部165は円筒形上として構成されてもよく、様々な変形が可能であることが理解されるであろう。いずれにしても本実施例のビューポート160はパンチングメタル162を処理室102の内部からねじ止めする必要がないので従来よりも取付作業が容易であるという特長を有する。
次に、本実施例のクラスターツール170について、図9を参照して説明する。上述したように、被処理体Wの温度制御はサセプタ104によって行うことができる(なお、以下、サセプタ104は特に断らない限りサセプタのその他の変形例を総括しているものとする)。しかし、CVD処理において、例えば、被処理体Wを常温からサセプタ104により450℃まで加熱するには時間時間がかかり、不便且つ不経済である。そこで、本実施例のクラスターツール170は、被処理体Wを処理室102に導入する前に被処理体Wを加熱しておき、プロセスの迅速な開始を達成しようとするものである。同様に、プロセス終了後に450℃から常温に戻すには時間がかかるため、本実施例のクラスターツール170は、被処理体Wを処理室102から導出した後に被処理体Wを冷却し、次段のプロセス(イオン注入やエッチングなど)の迅速な開始を達成しようとするものである。
図9に簡略的に示すように、本発明のクラスターツール170は、搬送部172と、予備加熱部174と、予備冷却部176と、その他のロードロック(L/L)室178とを有している。なお、図9では、処理室102と同様の2つの処理室102A、102Bを示しているが、その数は所望の数に変更することができる。予備加熱部174や予備冷却部176は、ロードロック室(処理室を待機中に開放しないで被処理体の取り入れと取り出しを可能にする真空室)内に形成されている。
搬送部172は、被処理体Wを支持する搬送アームと、搬送アームを回転する回転機構とを含んでいる。予備加熱部174は、ランプなどのヒーターを有して被処理体Wがいずれかの処理室102A又は102Bに導入される前に、処理温度付近までこれを加熱する。また、予備冷却部174は、冷媒により冷却されている冷却室を有して処理室102A又は102Bから導入された被処理体Wを次段の装置(イオン注入装置やエッチャーなど)に搬送する前に常温まで冷却する。なお、好ましくは、クラスターツール170は、図示しない回転角検出センサと、温度センサと、一又は複数の制御部と、制御プログラムを格納しているメモリとを更に有して搬送部172の回転制御、予備加熱部174及び予備冷却部176の温度制御を行う。かかるセンサ、制御方法及び制御プログラムは当業界で周知のいかなるものをも適用することができるので、ここでは詳しい説明は省略する。また、制御部は、プラズマ装置100の図示しない制御部が兼ねてもよい。搬送部172の搬送アームは被処理体Wを図1に示すゲートバルブ179を介して処理室102に導入する。
次に、以上のように構成された本実施例のマイクロ波プラズマ処理装置100の動作について説明する。まず、図9に示す搬送部172の搬送アームが被処理体Wを処理室102に導入する。ここで、処理室102(図9においてはいずれかの処理室102A又は102B。以下、単に「処理室102」という。)では被処理体にプラズマCVD処理を施すとすると、クラスターツール170の図示しない制御部が処理室102に導入する前に被処理体Wを450℃付近まで加熱するように搬送部172に命令する。
これに応答して、搬送部172は予備加熱部174に被処理体Wを導入して加熱する。クラスターツール170の図示しない温度センサが被処理体Wの温度が450℃付近まで過熱されたことを検出すると、かかる検出結果に応答してクラスターツール170の図示しない制御部は搬送部172に被処理体Wを予備加熱部174から導出してゲートバルブ179から処理室102に導入する。被処理体Wを支持した搬送部172の搬送アームがサセプタ104の上部に到着すると、リフタピン昇降系140の昇降装置146が昇降部材142を上昇させてサセプタ104から(例えば、3本の)図示しないリフタピンを突出させて被処理体Wを支持する。この結果、被処理体Wの支持は、搬送アームからリフタピンに移行するので、搬送部172は搬送アームをゲートバルブ179より帰還させる。搬送部172は搬送アームをその後図示しないホームポジションに移動させてもよい。
一方、昇降装置146は、その後、昇降部材142を下降させて図示しないリフタピンをサセプタ104の中に戻し、これによって被処理体Wをサセプタ104の所定の載置位置に配置する。ベローズ144は昇降動作中処理室104の減圧環境を維持すると共に処理室104内の雰囲気が外部に流出するのを防止することができる。サセプタ104はその後被処理体Wを450℃まで加熱するが、既に被処理体Wは予熱されているのでプロセス準備が完了するまでの時間は短くて済む。
次に、高真空ポンプ108が圧力調整バルブ106を介して処理室104の圧力を、例えば、50mTorrに維持する。高真空ポンプ108は、サセプタ104の直下に処理室102の底部中央に配置されているために、均一な排気を行うことができる。
また、サセプタ昇降系130の昇降装置136が昇降部材134を上昇させて予め設定されたプロセス条件を満足するプロセスポジションにサセプタ104と被処理体Wをホームポジションから移動させる。ベローズ134は昇降動作中処理室104の減圧環境を維持すると共に処理室104内の雰囲気が外部に流出するのを防止することができる。
次いで、ノズル158から、例えば、ヘリウム、窒素及び水素の混合ガスにNHを更に混合した一以上の反応ガスを反応ガス源151からマスフローコントローラ154及び開閉弁152を介して流量制御しつつ反応室104に導入する。
図7のシャワー板220が使用される場合には、反応室104内を所定の処理圧力、例えば、50mTorrに維持してガス供給路156からガス導入口252を介して、例えば、ヘリウム、窒素及び水素の混合ガスにNHを更に混合した一以上の反応ガスを反応ガス源151からマスフローコントローラ154及び開閉弁152を介して流量制御しつつ誘電板250に導入する。その後、反応ガスは、図8に示す空隙部240を通って凹部256から噴出部材230の流路238及び239を介して処理室104に導入される。反応ガスは空隙部240ではプラズマ化せずに流量制御良く安定かつ均一な密度で処理室104に導入される。
処理室104の処理空間の温度は450℃程度になるようにより調整される。一方、マイクロ波源110からのマイクロ波を図示しない矩形導波管や同軸導波管などを介してアンテナ部材120の遅波材124に、例えば、TEMモードなどで導入する。遅波材124を通過したマイクロ波はその波長が短縮されてスロット電極125に入射し、スリット200から処理室104に誘電板126を介して導入される。遅波材124とスロット電極125は温度制御されているので、熱膨張などによる変形はなく、スロット電極125は最適なスリット長さを維持することができる。これによってマイクロ波は、均一に(即ち、部分的集中なしに)かつ全体として所望の密度で(即ち、密度の低下なしに)処理室125に導入されることができる。
その後、マイクロ波がマイクロ波源110から導入される。特に、マイクロ波が反応ガスをプラズマ化する前には大量のマイクロ波及びその高調波が処理室104に導入されるが、マイクロ波阻止部材280が高真空ポンプ108を適当に保護する。この結果、高真空ポンプ108は破壊や損傷から保護されると共に処理室104の排気を均一且つ安定して行うことができる。
その後マイクロ波は、反応ガスをプラズマ化してプラズマCVD処理を行う。図5及び図6に示すバッフル板194が使用される場合には、バッフル板194は処理空間の電位及び真空度を維持して処理空間からマイクロ波が逃げるのを防止する。これにより、所望のプロセス速度を維持することができる。
継続的な使用により、温調板122の温度が所望の設定温度よりも高くになれば温度制御装置121は温調板122を冷却する。同様に、処理開始時や過冷却により温調板121の温度が設定温度よりも低くなれば温度制御装置121は温調板122を加熱する。
CVD処理は、例えば、予め設定された所定時間だけ行われてその後、被処理体Wは上述したのと逆の手順によりゲートバルブ179から処理室104の外へクラスターツール170の搬送部172により導出される。導出時に昇降装置136は、昇降部材132を下降させてサセプタ104と被処理体Wを搬送部172との接続位置に戻す。
処理室104には所望の密度のマイクロ波が均一に供給されるので被処理体Wには所望の厚さの膜が均一に形成されることになる。また、反応室104の温度は水分などがウェハWに混入することのない温度に維持されるので所望の成膜品質を維持することができる。処理室104から導出された被処理体Wはまず予備冷却部176に導入されて常温まで短時間で冷却される。次いで、必要があれば、搬送部172は、被処理体Wを次段のイオン注入装置などに搬送する。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はその要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明のマイクロ波プラズマ処理装置100は電子サイクロトロン共鳴の利用を妨げるものではないため、所定の磁場を発生させるコイルなどを有してもよい。また、本実施例のマイクロ波プラズマ処理装置100はプラズマCVD装置として説明されているが、マイクロ波プラズマ処理装置100は被処理体Wをエッチングしたりクリーニングしたりする場合にも使用することができることはいうまでもない。
本実施例の例示的一態様としてのマイクロ波プラズマ処理装置の構造を示す概略ブロック図である。 図1に示すマイクロ波プラズマ処理装置に適用可能なアンテナ部材の構造を説明するための概略ブロック図である。 図2に示すアンテナ部材のスロット電極の例示的なスリット構造を説明するための概略ブロック図である。 図1に示すマイクロ波プラズマ処理装置に適用可能なビューポートの構造を説明するための概略斜視図である。 図1に示すマイクロ波プラズマ処理装置のサセプタに適用可能なバッフル板の概略断面図である。 図5に示すバッフル板、サセプタ及び被処理体の関係を示す平面図である。 図1に示すマイクロ波プラズマ処理装置に適用可能な誘電板とシャワー板の概略断面図である。 図7に示すシャワー板のノズル付近の拡大断面図である。 図1に示すマイクロ波プラズマ処理装置に適用可能なクラスターツールの概略平面図である。 図1に示すマイクロ波プラズマ処理装置に適用可能な例示的なマイクロ波阻止部材の構造を示す概略断面図である。 図10に示すマイクロ波阻止部材の概略平面図である。 従来のプラズマ装置の部分的構造を説明するための概略ブロック図である。
符号の説明
100 プラズマ装置
102 処理室
102A 処理室
102B 処理室
103A 処理室開口
103B 処理室内面
104 サセプタ
108 高真空ポンプ
110 マイクロ波源
120 アンテナ部材
130 サセプタ昇降系
132 昇降部材
134 ベローズ
136 昇降装置
140 リフタピン昇降系
142 昇降部材
144 ベローズ
146 昇降装置
150 反応ガス供給系
160 ビューポート
162 パンチングメタル
164 取付部
166 止め部
170 クラスターツール
172 搬送部
174 予備加熱部
176 予備冷却部
178 ロードロック室
192 サセプタ
194 バッフル板
196 孔
200 スリット
220 シャワー板
222 ノズル
230 噴出部材
240 空隙部
250 誘電板

Claims (6)

  1. 被処理体に所定のプラズマ処理を行い、断面凸形状を有する処理室と、
    前記処理室に接続されて当該処理室に前記所定のプラズマ処理に使用されるマイクロ波を供給するマイクロ波源と、
    前記処理室に収納されて前記被処理体を載置可能なサセプタと、
    前記サセプタに接続され、該サセプタの外側に拡がって延びる第1の昇降部材と、
    前記処理室の底部のうち処理空間よりも拡大された部分に設けられて前記第1の昇降部材に接続され、該処理室の減圧環境を維持することができる第1のベローズと、
    前記第1のベローズを介して前記処理室の前記底部から該処理室の外部に延出された前記第1の昇降部材に接続され、該第1の昇降部材を昇降させることによって前記サセプタを昇降することができる第1の昇降装置と、
    前記サセプタのほぼ直下において前記処理室の前記底部に接続された高真空ポンプと、
    前記処理室に固定されて前記高真空ポンプへの前記マイクロ波の侵入を防止するマイクロ波阻止部材とを有するプラズマ装置。
  2. 前記被処理体を昇降するのに使用され、前記サセプタの外側に拡がって延びる第2の昇降部材と、
    前記処理室の底部のうち前記処理空間よりも拡大された部分に設けられて前記第2の昇降部材に接続され、該処理室の減圧環境を維持することができる第2のベローズと、
    前記第2のベローズを介して前記処理室の前記底部から該処理室の外部に延出された前記第2の昇降部材に接続され、該第2の昇降部材を昇降させることによって前記被処理体を昇降することができる第2の昇降装置と、をさらに有することを特徴とする請求項1記載のプラズマ装置。
  3. 前記マイクロ波阻止部材は、基板と当該基板に設けられた多数の孔を有し、当該孔の大きさは、所望の数nに対して前記マイクロ波の第n次高調波の透過を防止するように決定される請求項1又は2記載のプラズマ装置。
  4. 前記マイクロ波阻止部材は、グラウンドされて前記マイクロ波阻止部材を前記処理室に固定する固定部材をさらに有する請求項1又は2記載のプラズマ装置。
  5. 前記マイクロ波阻止部材は湾曲形状を有する請求項1又は2記載のプラズマ装置。
  6. 前記マイクロ波阻止部材は前記処理室の減圧環境を維持する請求項1又は2記載のプラズマ装置。
JP2008324566A 2008-12-19 2008-12-19 マイクロ波プラズマ装置 Pending JP2009087949A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008324566A JP2009087949A (ja) 2008-12-19 2008-12-19 マイクロ波プラズマ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008324566A JP2009087949A (ja) 2008-12-19 2008-12-19 マイクロ波プラズマ装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11900299A Division JP4255163B2 (ja) 1999-04-27 1999-04-27 マイクロ波プラズマ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009087949A true JP2009087949A (ja) 2009-04-23

Family

ID=40661053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008324566A Pending JP2009087949A (ja) 2008-12-19 2008-12-19 マイクロ波プラズマ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009087949A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020188194A (ja) * 2019-05-16 2020-11-19 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020188194A (ja) * 2019-05-16 2020-11-19 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置
JP7232705B2 (ja) 2019-05-16 2023-03-03 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4222707B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法、ガス供給リング及び誘電体
JP4849705B2 (ja) プラズマ処理装置、プラズマ生成導入部材及び誘電体
KR100960424B1 (ko) 마이크로파 플라즈마 처리 장치
WO2007046414A1 (ja) 処理装置
JP4624856B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2007149559A (ja) プラズマ処理装置
JP2007258585A (ja) 基板載置機構および基板処理装置
JP2010245564A (ja) 処理装置
IL153156A (en) Plasma processing device
KR101257985B1 (ko) 플라즈마 처리 방법 및 플라즈마 처리 장치
JPH0963793A (ja) プラズマ処理装置
US6358324B1 (en) Microwave plasma processing apparatus having a vacuum pump located under a susceptor
JP2010232493A (ja) プラズマ処理装置
JP4583618B2 (ja) プラズマ処理装置
JP5374853B2 (ja) プラズマ処理装置
JP3986204B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP5155790B2 (ja) 基板載置台およびそれを用いた基板処理装置
US20100307685A1 (en) Microwave plasma processing apparatus
JP4861208B2 (ja) 基板載置台および基板処理装置
JP4255163B2 (ja) マイクロ波プラズマ装置
JP2009087949A (ja) マイクロ波プラズマ装置
JP3193575B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置
JP3477573B2 (ja) プラズマ処理装置、プラズマ生成導入部材及びスロット電極
WO2010016423A1 (ja) 誘電体窓、誘電体窓の製造方法、およびプラズマ処理装置
JP4912363B2 (ja) プラズマ処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091027