JP2009086572A - 光学部品用筐体、光学装置、およびプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】一方の保持枠を回動させた場合、他方の保持枠も回動させてしまうことを低減させるための構成を、簡易な構成で実現する光学部品用筐体を提供することである。
【解決手段】光学部品用筐体47は、下部筐体471と、上部筐体472と、保持枠446(入射側偏光板442Aを保持する偏光板保持枠4461と、視野角補正板444を保持する補正板保持枠4462)と、偏光板保持枠4461または補正板保持枠4462の回動を補助する回動補助部448と、を有し、偏光板保持枠4461は、回動面4461B1を有し、上部筐体472の有する支持面4471Aを摺動して照明光軸Lを中心に回動し、補正板保持枠4462は、第2案内面4462B4を有し、回動面4461B1の逆側の面の第1案内面4461B2に案内される回動補助部448を介して摺動することで照明光軸Lを中心に回動する。
【選択図】図7
【解決手段】光学部品用筐体47は、下部筐体471と、上部筐体472と、保持枠446(入射側偏光板442Aを保持する偏光板保持枠4461と、視野角補正板444を保持する補正板保持枠4462)と、偏光板保持枠4461または補正板保持枠4462の回動を補助する回動補助部448と、を有し、偏光板保持枠4461は、回動面4461B1を有し、上部筐体472の有する支持面4471Aを摺動して照明光軸Lを中心に回動し、補正板保持枠4462は、第2案内面4462B4を有し、回動面4461B1の逆側の面の第1案内面4461B2に案内される回動補助部448を介して摺動することで照明光軸Lを中心に回動する。
【選択図】図7
Description
本発明は、光学部品用筐体、光学装置、およびプロジェクタに関する。
従来、プロジェクタにおける光学部品の取付け位置を調整する機構を含む光学部品用筐体として、特許文献1が開示されている。詳細には、この特許文献1に開示される光学部品用筐体は、複数の光学部品が設置される下部筐体と、この下部筐体を閉塞する蓋状の上部筐体と、入射側偏光板および視野角補正板を保持して下部筐体内の所定位置に設置する光学部品保持枠とを備えている。そして、上部筐体の上面には、光学部品保持枠を回動可能に支持する光学部品保持枠支持面が形成されている。また、光学部品保持枠は、入射側偏光板を保持する偏光板保持枠と、視野角補正板を保持する補正板保持枠とを備えている。そして、偏光板保持枠は、上部筐体の光学部品保持枠支持面上を摺動する第1曲面が構成されていると共に、補正板保持枠を回動可能に支持する回転案内面を有している。また、補正板保持枠は、回転案内面と当接し、視野角補正板を回動させる第2曲面が形成されていることが開示されている。
このような光学部品用筐体を用いて偏光板保持枠と補正板保持枠とを回動して偏光板と補正板との取付け位置を調整する場合。最初に、偏光板保持枠を、光学部品保持枠支持面上を摺動させて偏光板の取付け位置を調整する。次に、補正板保持枠を、偏光板保持枠に有する回転案内面に補正板保持枠に形成する第2曲面を当接させて摺動させることで、補正板の取付け位置を調整している。
このような光学部品用筐体を用いて偏光板保持枠と補正板保持枠とを回動して偏光板と補正板との取付け位置を調整した場合。補正板保持枠を、偏光板保持枠の回転案内面に、補正板保持枠の第2曲面を当接して摺動させることにより、回転案内面も当接する第2曲面に従動して回動する場合があり、その場合には、調整が終了した偏光板の取付け位置を変化させてしまう。従って、調整が終了した光学部品の取付け位置を変化させずに、次の光学部品の取付け位置の調整が行える光学部品用筐体を、簡易な構成で実現することが課題となっている。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(適用例1)本適用例に係る光学部品用筐体は、光源から射出された光束の照明光軸が設定され、照明光軸上の所定の位置に複数の光学部品を配置し、複数の光学部品に対し、照明光軸を中心に回動させて光学部品の取付け位置を調整する光学部品用筐体であって、複数の光学部品が設置される下部筐体と、下部筐体を閉塞する蓋状の上部筐体と、光学部品のうちのいずれかの光学部品を保持して所定の位置に配置する第1保持枠と、第1保持枠に保持される光学部品に近接配置される光学部品を保持して所定の位置に配置する第2保持枠とを有する保持枠と、第1保持枠または第2保持枠の回動を補助する回動補助部と、を有して構成され、上部筐体には、照明光軸を中心とする円弧状の曲面として構成され、第1保持枠および第2保持枠のうちのいずれか一方の保持枠を回動可能に支持する支持面を有し、一方の保持枠は、支持面に相対する回動面を有し、回動面が支持面を摺動することで照明光軸を中心に回動し、また、一方の保持枠は、回動面の逆側の面に回動補助部を案内する第1案内面を有し、他方の保持枠は、回動補助部を案内する第2案内面を有し、第2案内面が第1案内面に案内される回動補助部を介して摺動することで照明光軸を中心に回動することを特徴とする。
このような光学部品用筐体によると、光学部品用筐体は、下部筐体と、上部筐体と、第1保持枠と第2保持枠とを有する保持枠と、回動補助部と、を有して構成される。そして、第1保持枠および第2保持枠のうちのいずれか一方の保持枠は回動面を有し、上部筐体に構成された支持面を摺動して照明光軸を中心に回動することにより、一方の保持枠が保持する光学部品の取付け位置を調整する。また、他方の保持枠は、第2案内面を有し、第2案内面が第1案内面に案内される回動補助部を介して摺動することで照明光軸を中心に回動し、他方の保持枠が保持する光学部品の取付け位置を調整する。これにより、一方の保持枠を回動して光学部品の取付け位置の調整を行った後、他方の保持枠を回動させる場合、第2案内面は回動補助部を介して摺動することで、第2案内面は第1案内面と当接することがないため、他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを低減できる。また、他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを低減できる光学部品用筐体を、簡易な構成で実現することができる。
(適用例2)上記の光学部品用筐体であって、第1保持枠および第2保持枠には、回動方向に沿って延び、少なくとも一部が互いに平面的に干渉する長孔がそれぞれ形成され、上部筐体の支持面には、各長孔を介して挿通されて第1保持枠と回動補助部と第2保持枠とを固定する固定部材が取付けられる固定部材取付部を有していることが好ましい。
このような光学部品用筐体によると、第1保持枠および第2保持枠には、それぞれ長孔が形成され、各長孔は、少なくとも一部が互いに平面的に干渉する。また、上部筐体の支持面には、各長孔を介して挿通される固定部材が取付けられる固定部材取付部が形成されている。これにより、第1保持枠と回動補助部と第2保持枠とを、単一の固定部材により固定することができ、各保持枠の回動に応じた光学部品の最適な位置で上部筐体に各保持枠を固定できる。
(適用例3)上記の光学部品用筐体であって、回動補助部は、円盤状の部材で構成されていることが好ましい。
このような光学部品用筐体によると、回動補助部は、円盤状の部材で構成されている。円盤状の部材として、例えば、金属部材の座金(平座金)や、合成樹脂部材を加工したものを使用する場合、一方の保持枠の第1案内面と回動補助部材、第2案内面と回動補助部材との接触面積を低減できる。そのため、一方の保持枠を回動して光学部品の取付け位置の調整を行った後、他方の保持枠を回動させる場合、第2案内面は円盤状の部材を介して摺動することで、第2案内面は第1案内面と当接することがないことに加え、一方の保持枠の第1案内面と回動補助部材、第2案内面と回動補助部材との接触面積を低減することで、他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを低減できる。また、回動補助部を円盤状の部材で構成するという簡易な構成で光学部品用筐体を実現できる。
(適用例4)上記の光学部品用筐体であって、回動補助部は、薄板状の部材で構成されていることが好ましい。
このような光学部品用筐体によると、回動補助部は、薄板状の部材で構成されることにより、一方の保持枠を回動して光学部品の取付け位置の調整を行った後、他方の保持枠を回動させる場合、第2案内面は薄板状の部材を介して摺動することで、第2案内面は第1案内面と当接することがないため、他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを低減できる。また、回動補助部を薄板状の部材で構成するという簡易な構成で光学部品用筐体を実現できる。また、例えば、保持枠の部材に比べて、すべり易い面(摩擦を低減できる面)を有する金属部材や、合成樹脂部材を用いることで他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを更に低減できる。
(適用例5)上記の光学部品用筐体であって、回動補助部は、線状の部材で構成されていることが好ましい。
このような光学部品用筐体によると、回動補助部は、線状の部材で構成されることにより、一方の保持枠を回動して光学部品の取付け位置の調整を行った後、他方の保持枠を回動させる場合、第2案内面は線状の部材を介して摺動することで、第2案内面は第1案内面と当接することがないため、他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを低減できる。また、回動補助部を線状の部材で構成するという簡易な構成で光学部品用筐体を実現できる。また、回動補助部が線状の部材で構成されているため、一方の保持枠の第1曲面と回動補助部材、第2曲面と回動補助部材とは、線接触し、面接触する場合に比べて滑り易くさせることができる。そのため、他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを更に低減できる。
(適用例6)上記の光学部品用筐体であって、回動補助部は、第1案内面および第2案内面のうちのいずれか一方の案内面に凸状に形成される突起部で構成されていることが好ましい。
このような光学部品用筐体によると、回動補助部が、第1案内面および第2案内面のうちのいずれか一方の案内面に凸状に形成される突起部で構成されることにより、例えば、一方の保持枠に突起部が構成された場合、他方の保持枠の第2案内面は突起部を介して摺動することで、第2案内面は第1案内面と当接することがない。また、他方の保持枠に突起部が構成された場合、一方の保持枠の第1案内面は突起部を介して摺動することで、第2案内面は第1案内面と当接することがない。これにより、一方の保持枠を回動して光学部品の取付け位置の調整を行った後、他方の保持枠を回動させる場合、他方の保持枠の回動が一方の保持枠を回動させることを低減できる。また、回動補助部を突起部で構成するという簡易な構成で光学部品用筐体を実現できる。
(適用例7)本適用例に係る光学装置は、光源から射出された光束の光路上に設置される複数の光学部品と、上述したいずれかに記載の光学部品用筐体と、を備えていることを特徴とする。
このような光学装置によると、光学装置は、上述した光学部品用筐体を備えているので、上述した光学部品用筐体と同様の作用・効果を享受できる。また、光学装置は、光学部品の位置調整可能な光学部品用筐体を備えているので、各光学部品の相互の位置ずれを回避し、良好な光学像を形成できる。
(適用例8)上記の光学装置であって、複数の光学部品は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、入射する光束の偏光軸を変換する偏光板と、光変調装置から射出される光束の視野角を拡大する光学補償手段と、を含んで構成され、保持枠は、偏光板および光学補償手段を保持することが好ましい。
ここで、偏光板としては、光変調装置の光路前段および光路後段に配置される入射側偏光板および射出側偏光板の双方を採用できる。また、光学補償手段は、入射側偏光板または射出側偏光板と、光変調装置との間に介装される視野角補正板等を採用できる。そして、保持枠としては、近接配置される2つの光学部品を保持する構成とすればよく、例えば、第1保持枠で入射側偏光板を保持し、第2保持枠で視野角補正板を保持する構成としてもよく、第1保持枠で射出側偏光板を保持し、第2保持枠で視野角補正板を保持する構成としてもよい。特に、第1保持枠で入射側偏光板を保持し、第2保持枠で視野角補正板を保持する構成が好ましい。
このような光学装置によれば、保持枠は、偏光板および光学補償手段を保持するので、例えば、第1保持枠で入射側偏光板を保持し、第2保持枠で視野角補正板を保持する構成とした場合には、第1保持枠を上部筐体に対して回動させることで、射出側偏光板に対する入射側偏光板の偏光軸の角度調整を実施できると共に、第2保持枠を回動部を介して第1保持枠に対して回動させることで、視野角補正板における視野角調整を効率的に実施できる。従って、このような光学装置により、高コントラストかつ視野角の良好な光学像を形成できる。
このような光学装置によれば、保持枠は、偏光板および光学補償手段を保持するので、例えば、第1保持枠で入射側偏光板を保持し、第2保持枠で視野角補正板を保持する構成とした場合には、第1保持枠を上部筐体に対して回動させることで、射出側偏光板に対する入射側偏光板の偏光軸の角度調整を実施できると共に、第2保持枠を回動部を介して第1保持枠に対して回動させることで、視野角補正板における視野角調整を効率的に実施できる。従って、このような光学装置により、高コントラストかつ視野角の良好な光学像を形成できる。
(適用例9)本適用例に係るプロジェクタは、光源と、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、光変調装置で形成された光学像を投写する投写光学装置とを備えたプロジェクタであって、上述したいずれか1つに記載の光学装置を備えていることを特徴とする。
このようなプロジェクタによると、プロジェクタは、上述した光学装置を備えているため、上述した光学装置と同様の作用・効果を享受できる。
また、例えば、3つの光変調装置と、これら光変調装置で変調されて形成された光学像を合成する色合成光学装置を備える三板式のプロジェクタの場合、例えば、各光変調装置に対応する偏光板および視野角補正板を3つの保持枠でそれぞれ位置調整する構成とすれば、それぞれの位置調整を効率的に行うことができると共に、高コントラスト比を実現しつつ、光変調装置毎に生じる視野角依存性による画面ムラを抑制し、色ムラのない投写画像を形成できる。
また、例えば、3つの光変調装置と、これら光変調装置で変調されて形成された光学像を合成する色合成光学装置を備える三板式のプロジェクタの場合、例えば、各光変調装置に対応する偏光板および視野角補正板を3つの保持枠でそれぞれ位置調整する構成とすれば、それぞれの位置調整を効率的に行うことができると共に、高コントラスト比を実現しつつ、光変調装置毎に生じる視野角依存性による画面ムラを抑制し、色ムラのない投写画像を形成できる。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るプロジェクタの概略構成を示す図である。図1を参照して、プロジェクタ1の概略構成を説明する。
プロジェクタ1は、全体略直方体形状の外装ケース2と、プロジェクタ1内に滞留する熱を冷却する冷却ユニット3と、光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成する光学装置としての光学ユニット4と、図示しない電源ケーブルを介して外部から供給された電力をプロジェクタ1の構成部に供給する電源ユニット5とを備えて構成されている。
プロジェクタ1は、全体略直方体形状の外装ケース2と、プロジェクタ1内に滞留する熱を冷却する冷却ユニット3と、光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成する光学装置としての光学ユニット4と、図示しない電源ケーブルを介して外部から供給された電力をプロジェクタ1の構成部に供給する電源ユニット5とを備えて構成されている。
外装ケース2は、それぞれ金属部材で構成され、プロジェクタ1の天面、前面、側面、および背面をそれぞれ構成するアッパーケース21と、プロジェクタ1の底面、前面、側面、および背面をそれぞれ構成するロアーケース22とで構成されている。これらのケース21,22は、互いにねじで固定されている。なお、外装ケース2は、金属製に限らず、合成樹脂で構成したものを採用してもよい。
アッパーケース21の前面には、切欠部211が形成されており、前記ロアーケース22と組み合わされた状態で、円形の開口部2Aを形成し、この開口部2Aから、外装ケース2内部に配置された光学ユニット4の後述する投写レンズ46の一部が、外部に露出している。そして、この露出部分の一部である投写レンズ46のレバー46Aを介して、投写レンズ46のフォーカス操作が手動で実施可能となっている。また、開口部2Aの反対側の位置には、冷却ユニット3によって、プロジェクタ1内部で温められた空気を外部に排出するための排気口212が形成されている。
アッパーケース21の背面には、電源ユニット5に対向する位置(図1中、左側)に、冷却ユニット3によって外部から冷却空気を吸引するための吸気口213が形成されている。また、アッパーケース21の背面には、図示は省略するが、コンピュータ接続用の接続部や、ビデオ入力端子、オーディオ機器接続端子等の各種の機器接続用端子が設けられており、該背面の内側には、映像信号等の信号処理を行う信号処理回路が実装されたインターフェース基板が配置されている。
ロアーケース22の前面には、切欠部221が形成され、アッパーケース21と組み合わされた状態で、上述した切欠部211と連続して円形の開口部2Aを形成する。また、ロアーケース22の前面で開口部2Aの反対側(図1中、左側)の位置には、アッパーケース21の前面に形成された排気口212と連続して、冷却ユニット3によって、プロジェクタ1内部で温められた空気を外部に排出するための排気口222が形成されている。
ロアーケース22の背面には、図示は省略するが、アッパーケース21の背面に形成された吸気口213と連続して、冷却ユニット3によって外部から冷却空気を吸引するための吸気口が形成されている。ロアーケース22の底面には、図示は省略するが、光学ユニット4の後述する電気光学装置の下方に位置し、冷却ユニット3によって外部から冷却空気を吸引するための吸気口が形成されている。
冷却ユニット3は、プロジェクタ1の内部に形成される冷却流路に冷却空気を送り込み、プロジェクタ1内で発生する熱を冷却する。この冷却ユニット3は、光学ユニット4の後述する投写レンズ46の側方に位置し、ロアーケース22の底面に形成された図示しない吸気口から冷却空気を吸引する一対のシロッコファン31,32と、外装ケース2の背面近傍に位置し、該背面に形成された吸気口213から冷却空気を吸引する軸流吸気ファン33と、外装ケース2の前面近傍に位置し、プロジェクタ1内の空気を引き寄せ、該前面に形成された排気口212,222から温められた空気を排出する軸流排気ファン34とを備えて構成されている。
電源ユニット5は、プロジェクタ1内部において、外装ケース2の背面から前面にかけて延びるように配置されている。この電源ユニット5は、図示は省略するが、電源ケーブルを通して外部から供給された電力を、プロジェクタ1の構成部材に供給する電源と、光学ユニット4の後述する光源装置に、電源から供給された電力を供給するランプ駆動回路とを備えている。これら電源およびランプ駆動回路は、図示は省略するが、両端が開口されたアルミニウム等の金属製のシールド部材によって周囲を覆われている。そして、このシールド部材により冷却ユニット3の軸流吸気ファン33から吸引された冷却空気が誘導されると共に、前記電源や前記ランプ駆動回路で発生する電磁ノイズが外部へ漏れないように構成されている。
図2は、光学ユニットを上方から見た斜視図である。図2を参照して、光学ユニット4の概略を説明する。
光学ユニット4は、詳細については後述するが、光源から射出された光束を、光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成し、この光学像を拡大して投写するユニットである。この光学ユニット4は、図1または図2に示すように、外装ケース2内において、前面側から背面側に延び、さらに、背面側に沿って延び、さらにまた、背面側から前面側へと延びる平面視略U字形状を有している。この光学ユニット4は、図示は省略するが、電源ユニット5と電気的に接続している。また、この光学ユニット4の上方には、画像情報に応じて光学像を投写するために、画像情報を取り込んで制御および演算処理等を行い、後述する光変調装置となる各液晶パネルを制御する制御基板が配置される。
光学ユニット4は、詳細については後述するが、光源から射出された光束を、光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成し、この光学像を拡大して投写するユニットである。この光学ユニット4は、図1または図2に示すように、外装ケース2内において、前面側から背面側に延び、さらに、背面側に沿って延び、さらにまた、背面側から前面側へと延びる平面視略U字形状を有している。この光学ユニット4は、図示は省略するが、電源ユニット5と電気的に接続している。また、この光学ユニット4の上方には、画像情報に応じて光学像を投写するために、画像情報を取り込んで制御および演算処理等を行い、後述する光変調装置となる各液晶パネルを制御する制御基板が配置される。
図3は、光学ユニットの光学系を模式的に示す図である。図3を参照して光学ユニット4の構成を説明する。
光学ユニット4は、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、電気光学装置44と、投写光学装置としての投写レンズ46と、これらの光学系41〜43および電気光学装置44を構成する各光学部品を内部に収容すると共に、投写レンズ46を所定位置で支持固定する光学部品用筐体47(図2参照)とを備える。
光学ユニット4は、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、電気光学装置44と、投写光学装置としての投写レンズ46と、これらの光学系41〜43および電気光学装置44を構成する各光学部品を内部に収容すると共に、投写レンズ46を所定位置で支持固定する光学部品用筐体47(図2参照)とを備える。
インテグレータ照明光学系41は、電気光学装置44を構成する後述する各液晶パネルの画像形成領域を略均一に照明するための光学系である。このインテグレータ照明光学系41は、光源装置413と、第1レンズアレイ418と、第2レンズアレイ414と、偏光変換装置415と、反射ミラー424と、重畳レンズ419とを備えている。
光源装置413は、放射状の光線を射出する放射光源としての光源ランプ411と、この光源ランプ411から射出された放射光を反射するリフレクタ412とを有する。光源ランプ411として、本実施形態では、高圧水銀ランプを用いている。光源ランプ411としては、高圧水銀ランプの他、ハロゲンランプやメタルハライドランプ等を用いることもできる。リフレクタ412として、本実施形態では、放物面鏡を用いている。なお、放物面鏡の他、平行化凹レンズと共に楕円面鏡を用いてもよい。
第1レンズアレイ418は、光軸方向から見て略矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ411から射出される光束を、複数の部分光束に分割している。
第2レンズアレイ414は、第1レンズアレイ418と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ414は、重畳レンズ419と共に、第1レンズアレイ418の各小レンズの像を後述する液晶パネル上に結像させる機能を有している。
偏光変換装置415は、第2レンズアレイ414の後段に配置される。偏光変換装置415は、第2レンズアレイ414からの光を略1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、電気光学装置44での光の利用効率が高められている。偏光変換装置415によって略1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ419によって最終的に電気光学装置44の後述する各液晶パネル上に略重畳される。偏光光を変換するタイプの液晶パネルを用いた本実施形態のプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ411からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換装置415を用いることにより、光源ランプ411から射出された光束を略全て1種類の偏光光に変換し、電気光学装置44での光の利用効率を高めている。
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学系43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433、および反射ミラー432,434を備え、色分離光学系42で分離された色光を青色光用の液晶パネルまで導く機能を有している。
リレー光学系43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433、および反射ミラー432,434を備え、色分離光学系42で分離された色光を青色光用の液晶パネルまで導く機能を有している。
なお、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束の青色光成分と緑色光成分とが透過すると共に、赤色光成分が反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した赤色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ417を通って赤色光用の液晶パネルに達する。このフィールドレンズ417は、第2レンズアレイ414から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の緑色光および青色光用の液晶パネルの光入射側に設けられたフィールドレンズ417も同様である。
ダイクロイックミラー421を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ417を通って緑色光用の液晶パネルに達する。一方、青色光はダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、更にフィールドレンズ417を通って青色光用の液晶パネルに達する。なお、青色光にリレー光学系43が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ417に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの青色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、赤色光を通す構成としてもよい。
電気光学装置44は、3枚の光変調装置となる液晶パネル441(赤色光用の液晶パネルを441R、緑色光用の液晶パネルを441G、青色光用の液晶パネルを441Bとする)と、偏光板442と、視野角補正板444と、クロスダイクロイックプリズム443とを備えている。
液晶パネル441R,441G,441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441R,441G,441Bとこれらの光束入射側および射出側にある偏光板442によって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
偏光板442は、液晶パネル441(441R,441G,441B)の前段および後段に配置される入射側偏光板442A、射出側偏光板442Bを備えている。
入射側偏光板442Aは、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、水晶またはサファイア等からなる基板に偏光膜が貼付されたものである。そして、この入射側偏光板442Aは、光学部品用筐体47を構成する後述する調整機構により、光学部品用筐体47内に設定される所定の照明光軸Lに対して位置調整可能に配置されている。なお、この調整機構については、光学部品用筐体47を説明する際に説明する。
入射側偏光板442Aは、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、水晶またはサファイア等からなる基板に偏光膜が貼付されたものである。そして、この入射側偏光板442Aは、光学部品用筐体47を構成する後述する調整機構により、光学部品用筐体47内に設定される所定の照明光軸Lに対して位置調整可能に配置されている。なお、この調整機構については、光学部品用筐体47を説明する際に説明する。
射出側偏光板442Bも、入射側偏光板442Aと略同様に構成され、液晶パネル441(441R,441G,441B)から射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。また、基板を用いずに、偏光膜をクロスダイクロイックプリズム443に貼り付けてもよい。これらの入射側偏光板442A、射出側偏光板442Bは、互いの偏光軸の方向が直交するように設定されている。
視野角補正板444は、基板上に液晶パネル441(441R,441G,441B)で形成された光学像の視野角を補正する機能を有する光学変換膜が形成されたものである。このような視野角補正板444を配置することにより、黒画面時の光漏れを低減し投写画像のコントラストが大幅に向上する。そして、この視野角補正板444は、入射側偏光板442Aと略同様に、光学部品用筐体47を構成する後述する調整機構により、光学部品用筐体47内に設定される所定の照明光軸Lに対して位置調整可能に配置されている。なお、この調整機構については、光学部品用筐体47を説明する際に説明する。
クロスダイクロイックプリズム443は、3枚の液晶パネル441R,441G,441Bから射出された色光毎に変調された画像を合成してカラー画像を形成するものである。なお、クロスダイクロイックプリズム443には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。
投写レンズ46は、複数のレンズが組み合わされた組レンズとして構成され、クロスダイクロイックプリズム443で合成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投写する。この投写レンズ46には、複数のレンズの相対位置を変更するレバー46A(図1参照)を備え、投写されるカラー画像のフォーカス調整および倍率調整可能に構成されている。
以上説明した各光学系41〜44は、図2に示すように、光学部品用筐体47内に収容されている。光学部品用筐体47は、前述した各光学部品414,415,417〜419,421〜424,431〜434を上方からスライド式に嵌め込む溝部がそれぞれ設けられた下部筐体471と、下部筐体471の上部の開口側を閉塞する蓋状の上部筐体472とを備えて構成されている。また、光学部品用筐体47は、後述する保持枠446と、後述する回動補助部448(図5参照)と、上部筐体472の一部に形成する保持枠位置調整部447とを備えて構成されている。
なお、保持枠446と回動補助部448と保持枠位置調整部447とにより、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の双方の位置調整を実施する位置調整機構445が構成されている。
なお、保持枠446と回動補助部448と保持枠位置調整部447とにより、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の双方の位置調整を実施する位置調整機構445が構成されている。
また、図2に示すように、平面視略U字状の光学部品用筐体47の一端側には、光源装置413が収容され、他端側には、該光学部品用筐体47内に設定される照明光軸Lに対する所定位置に投写レンズ46が固定されている。また、投写レンズ46の光路前段には、電気光学装置44が固定されている。
図4は、位置調整機構を構成する上部筐体における電気光学装置側の一部分を上方から見た図である。図5は、位置調整機構を構成する保持枠および回動補助部を上方から見た斜視図である。図6は、位置調整機構を構成する保持枠および回動補助部を下方から見た斜視図である。図2〜図6を参照し、位置調整機構445の構造を説明する。
位置調整機構445は、図2に示すように、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の双方を保持する保持枠446と、保持枠446の回動を補助する回動補助部448(図5参照)と、上部筐体472の上面に位置して位置調整可能に保持枠446を支持する保持枠位置調整部447とで構成される。なお、図2では、液晶パネル441B側の位置調整機構445は、保持枠位置調整部447を詳細に示すために保持枠446を省略している。
上部筐体472は、図2、図4に示すように、下部筐体471の開口部分のうち、前述した各光学部品414,415,417〜419,421〜424,431〜434が収容される開口部分を閉塞する。すなわち、上部筐体472は、図2、図4に示すように、光源装置413の光路後段側から電気光学装置44の光路前段側にかけて下部筐体471の開口部分を閉塞する。そして、下部筐体471に上部筐体472が取付けられた状態では、電気光学装置44の上方には電気光学装置44を平面的に囲うように略矩形状の開口472A(図4参照)が形成される構成となっている。
保持枠位置調整部447は、図2、図4に示すように、上部筐体472の上面に位置し、上部筐体472の開口472A近傍に3つ設けられる。この保持枠位置調整部447は、保持枠446を回動可能に支持する保持枠支持部4471と、ドライバ等の先端を支持する調整部材先端支持部4472と、保持枠446における回動時の終端位置を規定する回転防止規制部4473とを備えている。
保持枠支持部4471は、上部筐体472の開口472Aと平行な平面およびこの平面に直交する平面に沿って上部筐体472の上面に立設され、平面視略+字状に形成されている。この保持枠支持部4471の上面には、光源装置413から射出された光束の照明光軸L(図3参照)を中心として、上方に凸となる平面視円弧状の支持面4471Aが形成されている。この支持面4471Aの略中央部分には、下方に向けて固定部材取付部としての固定用孔4471Bが形成されている。この固定用孔4471Bは、ねじ孔等の螺合構造を有するように形成されている。
調整部材先端支持部4472は、保持枠支持部4471の光路前段(上部筐体472の開口472Aから離間する方向)に位置し、上部筐体472の上面に立設されている。この調整部材先端支持部4472の上面には、略V字状の切り欠きが形成され、谷部分が上部筐体472の開口472Aと直交する方向に延び、該谷部分の延長線上に保持枠支持部4471の略中央部分が位置する。
回転防止規制部4473は、調整部材先端支持部4472の側方にそれぞれ位置し、上部筐体472の上面に立設されている。この回転防止規制部4473は、平面視略L字状に形成され、L字状の側面が調整部材先端支持部4472の上面に形成された切り欠きの谷部分に直角となるように設けられている。この回転防止規制部4473は、保持枠446における回動方向の終端位置を規定すると共に、保持枠446の後述する第1保持枠突出部4461Bの端面と当接し、保持枠446の位置ずれを防止する。
保持枠446は、保持枠位置調整部447に回動可能に支持され、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整可能に保持する。この保持枠446は、図5、図6に示すように、入射側偏光板442Aを保持する第1保持枠としての偏光板保持枠4461と、視野角補正板444を保持する第2保持枠としての補正板保持枠4462とを備えている。そして、これら偏光板保持枠4461および補正板保持枠4462は、互いを重ねた形態として構成され、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444をそれぞれ独立して位置調整可能としている。
また、偏光板保持枠4461と補正板保持枠4462との間には、後述する回動補助部448を構成する座金4481が介在されている。
図7は、保持枠と回動補助部と固定部材の斜視図および組立図である。図7を参照して、保持枠446(偏光板保持枠4461、補正板保持枠4462)、回動補助部448(座金4481)、および固定部材(ねじ4463)の構成と組み立ての説明を行う。
偏光板保持枠4461は、図7に示すように、略矩形板状の第1板状部材4461Aと、この第1板状部材4461Aの上方側端縁から板面の略法線方向に突出する第1保持枠突出部4461Bとを備え、これら第1板状部材4461Aおよび第1保持枠突出部4461Bが一体的に形成されたものである。また、第1板状部材4461Aの略中央部分には、開口部4461A1が形成されている。また、第1板状部材4461Aの開口部4461A1周縁部分には、厚み方向に窪む凹部4461A2が形成されている。この凹部4461A2は、入射側偏光板442Aの外形寸法と略同一の寸法を有し、その上端縁および下端縁には、第1板状部材4461Aから光束射出側に突出し、入射側偏光板442Aの外形位置基準面として機能する位置決め部4461A3が形成されている。
入射側偏光板442Aは、その外形を位置決め部4461A3に合わせることで偏光板保持枠4461に対する位置が規定され、接着剤等を介して凹部4461A2の所定位置に保持固定される。
また、第1板状部材4461Aの上方側端縁略中央部分には、下方に向けて凸状となるように切り欠かれた係合部4461A4が形成されている。そして、この係合部4461A4は、外部の光軸調整専用の図示しない光軸調整治具と係合する。また、第1板状部材4461Aの左右側端縁略中央部分には、第1板状部材4461Aの板面に沿って外側に膨出する第1膨出部4461A5が形成されている。そして、偏光板保持枠4461を下部筐体471内に設置した際には、下部筐体471内に形成された図示しない溝部に第1膨出部4461A5が挿入され、偏光板保持枠4461が下部筐体471内に設定された照明光軸Lに沿った方向に移動することを防止する。また、第1膨出部4461A5は、平面視略円弧状に形成されているので、下部筐体471内に偏光板保持枠4461を設置した際でも、該偏光板保持枠4461を円滑に回動することができる。
第1保持枠突出部4461Bは、第1板状部材4461Aの係合部4461A4の左右位置から第1板状部材4461Aの略法線方向にそれぞれ所定寸法突出し、突出方向略中央部分で互いに接続する平面視H字状に形成されている。そして、第1板状部材4461Aに対する第1保持枠突出部4461Bの基端部分の開口を介して外部の図示しない光軸調整治具が挿通可能となり、係合部4461A4と光軸調整治具とが係合可能に構成されている。この第1保持枠突出部4461Bは、保持枠支持部4471の支持面4471A(図4)に対応して、下方に向けて凹状に湾曲し、光束入射側または光束射出側から見た場合に、略円弧状に形成されている。
そして、第1保持枠突出部4461Bの下方側端面が回動面4461B1(図6)となり、偏光板保持枠4461は、保持枠支持部4471の支持面4471A(図4)上に回動面4461B1が当接した状態で保持枠支持部4471に支持される。すなわち、偏光板保持枠4461は、保持枠支持部4471の支持面4471A(図4)上で回動面4461B1が摺動可能な状態で支持され、光学部品用筐体47内に設定される照明光軸Lを中心として照明光軸Lに直交する面内で入射側偏光板442Aの位置調整が可能となっている。また、第1保持枠突出部4461Bの上方側端面(回動面4461B1の逆側の面)が、後述する回動補助部448を案内する第1案内面4461B2(図7)となり、補正板保持枠4462は、回動補助部448(座金4481)を介して、第1案内面4461B2上に摺動可能に支持される。
また、この第1保持枠突出部4461Bの接続部分には、略中央部分に第1案内面4461B2から回動面4461B1に貫通する長孔としてのトラック孔4461B3が形成されている。このトラック孔4461B3は、保持枠支持部4471に対する偏光板保持枠4461の摺動方向に延びるように形成されている。また、この第1保持枠突出部4461Bにおいて、第1板状部材4461Aに対する該第1保持枠突出部4461Bの先端部分は、偏光板保持枠4461の回動を操作する偏光板位置操作部4461B4となる。この偏光板位置操作部4461B4の幅寸法は、保持枠位置調整部447の2つの回転防止規制部4473(図4)の離間した距離寸法よりも小さく形成されている。また、この偏光板位置操作部4461B4の幅方向略中央部分の切り欠き4461B5は、保持枠支持部4471上に偏光板保持枠4461を設置した際、保持枠位置調整部447における調整部材先端支持部4472(図4)の位置に対応する。
補正板保持枠4462は、図7に示すように、略矩形板状の第2板状部材4462Aと、この第2板状部材4462Aの上方側端縁から板面の略法線方向に突出する第2保持枠突出部4462Bとを備え、これら第2板状部材4462Aおよび第2保持枠突出部4462Bが一体的に形成されたものである。また、第2板状部材4462Aの略中央部分には、開口部4462A1が形成されている。また、第2板状部材4462Aの上下端縁および左右端縁の角隅部分には、第2板状部材4462Aから光束射出側に突出し、視野角補正板444の外形位置基準面として機能する位置決め部4462A2が形成されている。
視野角補正板444は、その外形を位置決め部4462A2に合わせることで補正板保持枠4462に対する位置が規定され、接着剤等を介して第2板状部材4462Aの所定位置に保持固定される。
また、第2板状部材4462Aの上方側端縁略中央部分には、上方に向けて延出する平面視略三角形状の延出部4462A3が形成されている。また、第2板状部材4462Aの左右側端縁略中央部分には、第2板状部材4462Aの板面に沿って外側に膨出する第2膨出部4462A4が形成されている。そして、補正板保持枠4462を下部筐体471内に設置した際には、下部筐体471内に形成された図示しない溝部に第2膨出部4462A4が挿入され、補正板保持枠4462が下部筐体471内に設定された照明光軸Lに沿った方向に移動することを防止する。また、第2膨出部4462A4は、平面視略円弧状に形成されているので、下部筐体471内に補正板保持枠4462を設置した際でも、該補正板保持枠4462を円滑に回動することができる。
第2保持枠突出部4462Bは、第2板状部材4462Aの延出部4462A3の延出方向先端部分から第2板状部材4462Aの略法線方向に所定方向突出する突出部4462B1と、この突出部4462B1の突出方向先端部分から左右方向に延出し、下方に向けて凹となるように湾曲する湾曲部4462B2とを備え、平面視略T字状に形成されている。突出部4462B1には、一方の端縁(図7中左側の端縁)から上方に向けて突出する回動操作部としての補正板位置操作部4462B3が形成されている。
湾曲部4462B2は、第1保持枠突出部4461Bの第1案内面4461B2に対応して、下方に向けて凹状に湾曲し、光束入射側または光束射出側から見た場合に、略円弧状に形成されている。そして、湾曲部4462B2の下方側端面(逆側面)が、後述する回動補助部448を案内する第2案内面4462B4(図6参照)となる。そして、補正板保持枠4462は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上方で、回動補助部448(座金4481)を介して、第2案内面4462B4が摺動可能な状態で支持され、光学部品用筐体47内に設定される照明光軸Lを中心として照明光軸Lに直交する面内で視野角補正板444の位置調整が可能となっている。
また、湾曲部4462B2には、上方側端面から第2案内面4462B4に貫通する長孔としてのトラック孔4462B5が形成されている。このトラック孔4462B5は、湾曲部4462B2の延出方向、すなわち、偏光板保持枠4461に対する補正板保持枠4462の摺動方向に延びるように形成されている。ここで、保持枠支持部4471上に偏光板保持枠4461を設置し、偏光板保持枠4461の上に回動補助部448を設置し、さらに、この回動補助部448上に補正板保持枠4462を設置した状態では、各トラック孔4461B3,4462B5の一部が平面的に干渉する。また、各トラック孔4461B3,4462B5を介して保持枠支持部4471の固定用孔4471B(図4参照)が露出する。
回動補助部448は、本実施形態では、円盤状の部材としての座金4481を用いて構成されている。そして、座金4481は、偏光板保持枠4461と補正板保持枠4462との間に介在されている。この座金4481は、金属部材で形成されたいわゆる平座金を用いており、固定部材としてのねじ4463を挿通する孔4481Aを有し、また、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と補正板保持枠4462の第2案内面4462B4に載る外形を有している。なお、座金4481の上面と下面を座金面4481Bとする。
図8は、保持枠と回動補助部とを保持枠位置調整部に組み立てた状態を示す概略断面図である。図7、図8を参照して、保持枠446と回動補助部448とを、保持枠位置調整部447に組み立てる場合の手順に関して説明する。
最初に、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に偏光板保持枠4461を載置する、詳細には、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する。次に、偏光板保持枠4461に回動補助部448を載置する。詳細には、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に座金4481を当接させて載置(トラック孔4461B3に座金4481の孔4481Aを合わせて載置)する。次に、回動補助部448に補正板保持枠4462を載置する。詳細には、座金4481の座金面4481B上に当接させて補正板保持枠4462の第2案内面4462B4を載置する。
次に、図5〜図8に示すように、固定部材としてのねじ4463を補正板保持枠4462のトラック孔4462B5、座金4481の孔4481A、偏光板保持枠4461のトラック孔4461B3に順次挿通し、固定用孔4471B(図4参照)に緩めた状態で螺合させる。これにより、偏光板保持枠4461、座金4481、および補正板保持枠4462は、保持枠支持部4471上に仮に固定された状態で設置される。なお、上述した組み立て手順は、作業のし易さを考慮して、適宜変更することができる。
ここで、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と座金4481の座金面4481Bとは、概略、線接触する形態となる。また、座金4481の座金面4481Bと補正板保持枠4462の第2案内面4462B4との接触も、概略、線接触する形態となる。以上の構成により、図8に示すように、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と、補正板保持枠4462の第2案内面4462B4とは、当接しない状態となる。
なお、上述した偏光板保持枠4461および補正板保持枠4462の材料としては、特に限定されないが、例えば、熱伝導性を有する部材から構成することが好ましい。このような熱伝導性部材にて構成することで、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444が光源装置413から射出された光束により生じる熱を偏光板保持枠4461および補正板保持枠4462に放熱することができ、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の熱劣化を回避できる。例えば、前記熱伝導性部材としては、インバーおよび42Ni−Fe等の鉄−ニッケル合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、炭素鋼、黄銅、ステンレス等の金属、または、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボンフィラーを混入させた樹脂(ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、液晶樹脂等)等を採用できる。
図9は、入射側偏光板および視野角補正板の位置調整を実施する様子を示す図である。図9を参照して、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整の仕方を説明する。
上述したように、偏光板保持枠4461、座金4481、および補正板保持枠4462を、保持枠支持部4471(上部筐体472)上に仮に固定された状態で、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整を実施する。
この状態で、入射側偏光板442Aの位置調整を実施する際には、先端が「−」の形状を有するドライバDRを偏光板保持枠4461の切り欠き4461B5を介して挿通させ、ドライバDRの先端を調整部材先端支持部4472の谷部分に支持させる。そして、ドライバDRの先端を支点としてドライバDRを左右に移動させることで、ドライバDRの側面と切り欠き4461B5の端縁とが当接し、ドライバDRの移動方向に沿って、偏光板保持枠4461が保持枠支持部4471の支持面4471A上を摺動する。この偏光板保持枠4461の摺動により、入射側偏光板442Aは、光学部品用筐体47内に設定された照明光軸Lを中心として照明光軸Lと直交する面内で回動して位置調整される。
ここで、偏光板保持枠4461の偏光板位置操作部4461B4の幅寸法は、保持枠位置調整部447の2つの回転防止規制部4473の離間した距離寸法よりも小さく形成されているので、偏光板保持枠4461を保持枠支持部4471の支持面4471A上を摺動させることができる。さらに、偏光板保持枠4461の摺動時に偏光板位置操作部4461B4の端部が回転防止規制部4473に当接することで偏光板保持枠4461の回動時の終端位置を規定する。
一方、視野角補正板444の位置調整を実施する際には、例えば、補正板保持枠4462の補正板位置操作部4462B3を手でつかみ、補正板位置操作部4462B3を左右に移動(回動)させる。この補正板位置操作部4462B3の移動方向に沿って、補正板保持枠4462は、偏光板保持枠4461との間に介在された座金4481を介して偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に沿って摺動する。詳細には、補正板位置操作部4462B3の移動方向に沿って、補正板保持枠4462の第2案内面4462B4は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に載置した座金4481の座金面4481B上を当接しながら摺動する。この補正板保持枠4462の摺動により、視野角補正板444は、光学部品用筐体47内に設定された照明光軸Lを中心として照明光軸Lと直交する面内で位置調整される。
そして、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整を終了した後、仮に固定した状態で設置していたねじ4463を固定用孔4471Bに締める。これにより、偏光板保持枠4461、座金4481、および補正板保持枠4462を上部筐体472に螺合固定する。以上の位置調整を行うことで、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整が完了する。
上述した実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の光学部品用筐体47は、下部筐体471と、上部筐体472と、第1保持枠としての偏光板保持枠4461と第2保持枠としての補正板保持枠4462とを有する保持枠446と、回動補助部448と、を有して構成される。そして、偏光板保持枠4461は回動面4461B1を有し、上部筐体472に構成された支持面4471Aを摺動して照明光軸Lを中心に回動することにより、偏光板保持枠4461が保持する入射側偏光板442Aの取付け位置を調整する。また、補正板保持枠4462は、第2案内面4462B4を有し、第2案内面4462B4が偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に案内される回動補助部448(座金4481)を介して摺動することで照明光軸Lを中心に回動し、補正板保持枠4462が保持する視野角補正板444の取付け位置を調整する。これにより、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は座金4481を介して摺動することで、第2案内面4462B4は第1案内面4461B2と当接することがないため、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを低減できる。また、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを低減できる光学部品用筐体47を、簡易な構成で実現することができる。
(1)本実施形態の光学部品用筐体47は、下部筐体471と、上部筐体472と、第1保持枠としての偏光板保持枠4461と第2保持枠としての補正板保持枠4462とを有する保持枠446と、回動補助部448と、を有して構成される。そして、偏光板保持枠4461は回動面4461B1を有し、上部筐体472に構成された支持面4471Aを摺動して照明光軸Lを中心に回動することにより、偏光板保持枠4461が保持する入射側偏光板442Aの取付け位置を調整する。また、補正板保持枠4462は、第2案内面4462B4を有し、第2案内面4462B4が偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に案内される回動補助部448(座金4481)を介して摺動することで照明光軸Lを中心に回動し、補正板保持枠4462が保持する視野角補正板444の取付け位置を調整する。これにより、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は座金4481を介して摺動することで、第2案内面4462B4は第1案内面4461B2と当接することがないため、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを低減できる。また、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを低減できる光学部品用筐体47を、簡易な構成で実現することができる。
(2)本実施形態の光学部品用筐体47は、偏光板保持枠4461および補正板保持枠4462には、それぞれトラック孔4461B3,4462B5が形成され、各トラック孔4461B3,4462B5は、少なくとも一部が互いに平面的に干渉する。また、上部筐体472の支持面4471Aには、各トラック孔4461B3,4462B5を介して挿通される固定部材としてのねじ4463が取付けられる固定部材取付部としての固定用孔4471Bが形成されている。これにより、偏光板保持枠4461と座金4481と補正板保持枠4462とを、単一のねじ4463により固定することができ、各保持枠446の回動に応じた入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の最適な位置で上部筐体472に各保持枠446を固定できる。
(3)本実施形態の回動補助部448は、円盤状の部材としての座金4481で構成される。このため、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は座金4481を介して摺動することで、第2案内面4462B4は偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と当接することがなく、また、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と座金面4481B、第2案内面4462B4と座金面4481Bとの接触面積を低減できるため、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを更に低減でき、効率的に位置調整が行える。
(4)本実施形態の偏光板保持枠4461は、入射側偏光板442Aを保持し、補正板保持枠4462は、視野角補正板444を保持する。そして、偏光板保持枠4461を上部筐体472に対して回動させることで、射出側偏光板442Bに対する入射側偏光板442Aの偏光軸の角度調整を実施できると共に、補正板保持枠4462を座金4481を介して偏光板保持枠4461に対して回動させることで、視野角補正板444における視野角調整を効率的に実施できる。したがって、光学ユニット4において、高コントラストかつ視野角の良好な光学像を形成できる。
(5)本実施形態のプロジェクタ1は、3つの液晶パネル441R,441G,441Bを備える三板式のプロジェクタである。そのため、保持枠446で各入射側偏光板442Aおよび各視野角補正板444を光学部品用筐体47により、効率的に、位置調整することで、高コントラスト比を実現しつつ、液晶パネル441R,441G,441B毎に生じる視野角依存性による画面ムラを抑制し、色ムラのない投射画像を形成できる。
(第2実施形態)
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係る回動補助部の説明図であり、図10(a)は、回動補助部の平面図であり、図10(b)は、回動補助部を保持枠に介在させた状態の断面図である。図10を参照して、回動補助部449の構成および動作を説明する。
図10に示すように、本実施形態の回動補助部449は、第1実施形態での回動補助部448が、円盤状の部材としての座金4481で構成されていたのに対し、薄板状の部材としての薄板部材4491で構成されているところが異なる。また、薄板部材4491は、図10(a)に示すように、均一の厚さの薄板で、矩形状をなして形成されており、略中央部分に貫通する長孔となるトラック孔4491Aが形成されている。このトラック孔4491Aは、保持枠支持部4471に対する偏光板保持枠4461や補正板保持枠4462の摺動方向に延びるように形成されている。なお、薄板部材4491の上面と下面を薄板面4491Bとする。本実施形態の薄板部材4491は、シート状に成形された合成樹脂部材をプレス装置を使用して打ち抜いて加工されている。また、薄板部材4491は、滑らかな薄板面4491Bを有している。
また、図10(b)に示すように、上部筐体472には、この薄板部材4491を固定する薄板部材固定部4721が形成されている。薄板部材固定部4721は、回転防止規制部4473の光路後段側にそれぞれ位置し、上部筐体472の上面に立設されている。この薄板部材固定部4721は、断面視略L字状に形成され、互いに先端部が向き合うように設けられている。この薄板部材固定部4721は、薄板部材4491を保持枠446に介在させる際、薄板部材4491の先端部4491Cを案内して固定するものである。
図10(b)を参照して、保持枠446と回動補助部449とを、保持枠位置調整部447に組み立てる場合の手順に関して概略説明する。
最初に、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する。次に、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に薄板部材4491の一方の薄板面4491Bを当接させて載置する。このとき、薄板部材4491を若干撓めることで、薄板部材4491の両側の先端部4491Cを薄板部材固定部4721にそれぞれ係合させる。次に、薄板部材4491の他方の薄板面4491B上に当接させて補正板保持枠4462の第2案内面4462B4を載置する。この状態において、薄板部材4491の他方の薄板面4491Bは、照明光軸Lを中心とする均一の径を有して円弧状の曲面となっている。
最初に、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する。次に、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に薄板部材4491の一方の薄板面4491Bを当接させて載置する。このとき、薄板部材4491を若干撓めることで、薄板部材4491の両側の先端部4491Cを薄板部材固定部4721にそれぞれ係合させる。次に、薄板部材4491の他方の薄板面4491B上に当接させて補正板保持枠4462の第2案内面4462B4を載置する。この状態において、薄板部材4491の他方の薄板面4491Bは、照明光軸Lを中心とする均一の径を有して円弧状の曲面となっている。
次に、固定部材としてのねじ4463を補正板保持枠4462のトラック孔4462B5、薄板部材4491のトラック孔4491A、および偏光板保持枠4461のトラック孔4461B3に順次挿通し、固定用孔4471B(図4参照)に緩めた状態で螺合させる。これにより、偏光板保持枠4461、薄板部材4491、および補正板保持枠4462は、保持枠支持部4471上に仮に固定された状態で設置される。
入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整は、第1実施形態と同様に行われる。なお、入射側偏光板442Aの位置調整の際には、偏光板保持枠4461の回動面4461B1が保持枠支持部4471の支持面4471A上を摺動すると共に、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2が薄板部材4491の一方の薄板面4491B上を摺動する。また、視野角補正板444の位置調整の際には、補正板保持枠4462の第2案内面4462B4が薄板部材4491の他方の薄板面4491B上を摺動する。このような動作により、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整が行われる。その後、仮に固定した状態で設置していたねじ4463を固定用孔4471Bに締める。これにより、偏光板保持枠4461、薄板部材4491、および補正板保持枠4462を上部筐体472に螺合固定する。以上の位置調整を行うことで、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整が完了する。
上述した実施形態によれば第1実施形態での効果が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の回動補助部449は、薄板状の部材としての薄板部材4491で構成される。このため、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は薄板部材4491の他方の薄板面4491B上を摺動することで、第2案内面4462B4は偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と当接することがなく、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを防止できる。また、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と薄板部材4491の一方の薄板面4491B、第2案内面4462B4と薄板部材4491の他方の薄板面4491Bとの摩擦を低減できるため、補正板保持枠4462の回動や、偏光板保持枠4461の回動が滑らかとなり、位置調整が効率的に行える。
(第3実施形態)
(1)本実施形態の回動補助部449は、薄板状の部材としての薄板部材4491で構成される。このため、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は薄板部材4491の他方の薄板面4491B上を摺動することで、第2案内面4462B4は偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と当接することがなく、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを防止できる。また、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と薄板部材4491の一方の薄板面4491B、第2案内面4462B4と薄板部材4491の他方の薄板面4491Bとの摩擦を低減できるため、補正板保持枠4462の回動や、偏光板保持枠4461の回動が滑らかとなり、位置調整が効率的に行える。
(第3実施形態)
図11は、第3実施形態に係る回動補助部の説明図であり、図11(a)は、回動補助部の平面図であり、図11(b)は、回動補助部を保持枠に介在させた状態の断面図である。図11を参照して、回動補助部450の構成および動作を説明する。
図11に示すように、本実施形態の回動補助部450は、第1実施形態での回動補助部448が、円盤状の部材としての座金4481で構成されていたのに対し、線状の部材としての線部材4501で構成されているところが異なる。図11(a)に示すように、線部材4501は、均一の線径の線材で形成されており、本実施形態では、線材としてピアノ線を使用し、該ピアノ線を所定の長さに切断して形成されている。また、線部材4501は、本実施形態では、線材および線形が同一の線部材4501を2つ使用している。
また、図11(b)に示すように、上部筐体472には、この線部材4501を固定する線部材固定部4722が形成されている。線部材固定部4722は、回転防止規制部4473の光路後段側にそれぞれ位置し、上部筐体472の上面に立設されている。この線部材固定部4722は、線部材挿入孔4722Aが2つずつ隣接して形成され、この線部材挿入孔4722Aが互いに向き合うように設けられている。この線部材固定部4722は、線部材4501を保持枠446に介在させる際、線部材4501の両側の先端部4501Aを線部材挿入孔4722Aにそれぞれ挿入して固定するものである。
図11(b)を参照して、保持枠446と回動補助部450とを、保持枠位置調整部447に組み立てる場合の手順に関して概略説明する。
最初に、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する。次に、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に線部材4501を当接させて載置する。このとき、線部材4501を若干撓めることで、線部材4501の先端部4501Aを線部材挿入孔4722Aに挿入して固定する。なお、線部材4501の第1案内面4461B2への載置は、2つの線部材4501に対して行う。このとき、2つの線部材4501は、偏光板保持枠4461のトラック孔4461B3の長手方向に沿って、トラック孔4461B3を挟んだ形態で設置される。次に、2つの線部材4501上に当接させて補正板保持枠4462の第2案内面4462B4を載置する。この状態において、線部材4501は、照明光軸Lを中心とする均一の径を有して円弧状に湾曲している。
最初に、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する。次に、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2に線部材4501を当接させて載置する。このとき、線部材4501を若干撓めることで、線部材4501の先端部4501Aを線部材挿入孔4722Aに挿入して固定する。なお、線部材4501の第1案内面4461B2への載置は、2つの線部材4501に対して行う。このとき、2つの線部材4501は、偏光板保持枠4461のトラック孔4461B3の長手方向に沿って、トラック孔4461B3を挟んだ形態で設置される。次に、2つの線部材4501上に当接させて補正板保持枠4462の第2案内面4462B4を載置する。この状態において、線部材4501は、照明光軸Lを中心とする均一の径を有して円弧状に湾曲している。
次に、固定部材としてのねじ4463を補正板保持枠4462のトラック孔4462B5と偏光板保持枠4461のトラック孔4461B3に順次挿通し、固定用孔4471B(図4参照)に緩めた状態で螺合させる。これにより、偏光板保持枠4461、線部材4501、および補正板保持枠4462は、保持枠支持部4471上に仮に固定された状態で設置される。
入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整は、第1実施形態と同様に行われる。なお、入射側偏光板442Aの位置調整の際には、偏光板保持枠4461の回動面4461B1が保持枠支持部4471の支持面4471A上を摺動すると共に、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2が線部材4501の側面上を摺動する。また、視野角補正板444の位置調整の際には、補正板保持枠4462の第2案内面4462B4が線部材4501の側面上を摺動する。このような動作により、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整が行われる。その後、仮に固定した状態で設置していたねじ4463を固定用孔4471Bに締める。これにより、偏光板保持枠4461、線部材4501、および補正板保持枠4462を上部筐体472に螺合固定する。以上の位置調整を行うことで、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整が完了する。
上述した実施形態によれば第1実施形態での効果が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の回動補助部450は、線状の部材としての線部材4501で構成される。このため、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は線部材4501の側面上を摺動することで、第2案内面4462B4は偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と当接することがなく、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを防止できる。また、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と線部材4501の側面、第2案内面4462B4と線部材4501の側面とは、それぞれ、線接触することになり、面接触に比べて摩擦を低減できるため、補正板保持枠4462の回動や、偏光板保持枠4461の回動が滑らかとなり、位置調整が効率的に行える。
(第4実施形態)
(1)本実施形態の回動補助部450は、線状の部材としての線部材4501で構成される。このため、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は線部材4501の側面上を摺動することで、第2案内面4462B4は偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と当接することがなく、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを防止できる。また、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と線部材4501の側面、第2案内面4462B4と線部材4501の側面とは、それぞれ、線接触することになり、面接触に比べて摩擦を低減できるため、補正板保持枠4462の回動や、偏光板保持枠4461の回動が滑らかとなり、位置調整が効率的に行える。
(第4実施形態)
図12は、第4実施形態に係る回動補助部を示す斜視図である。図13は、回動補助部を構成した保持枠を組み立てた状態の断面図である。図12、図13を参照して、回動補助部451の構成および動作を説明する。
図12、図13に示すように、本実施形態の回動補助部451は、第1実施形態での回動補助部448が、円盤状の部材としての座金4481で構成されていたのに対し、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に、断面凸状に形成された突起部4511として構成されているところが異なる。図12に示すように、突起部4511は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に形成されたトラック孔4461B3の長手方向に沿って、断面略三角形状(凸状)に突設されて、トラック孔4461B3を挟み、2つ形成されている。本実施形態の回動補助部451を構成する突起部4511は、偏光板保持枠4461と一体に形成されている。なお、突起部4511の断面略三角形状に突設された稜線部分となる面を突起部先端面4511Aとする。
図13を参照して、保持枠446と回動補助部451とを、保持枠位置調整部447に組み立てる場合の手順に関して概略説明する。
最初に、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する。次に、偏光板保持枠4461に形成された突起部4511の突起部先端面4511Aに当接させて補正板保持枠4462の第2案内面4462B4を載置する。なお、突起部4511の突起部先端面4511Aは、照明光軸Lを中心とする均一の径を有して円弧状に形成されている。
最初に、保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する。次に、偏光板保持枠4461に形成された突起部4511の突起部先端面4511Aに当接させて補正板保持枠4462の第2案内面4462B4を載置する。なお、突起部4511の突起部先端面4511Aは、照明光軸Lを中心とする均一の径を有して円弧状に形成されている。
次に、固定部材としてのねじ4463を補正板保持枠4462のトラック孔4462B5と偏光板保持枠4461のトラック孔4461B3に順次挿通し、固定用孔4471B(図4参照)に緩めた状態で螺合させる。これにより、偏光板保持枠4461(突起部4511を含む)および補正板保持枠4462は、保持枠支持部4471上に仮に固定された状態で設置される。
入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整は、第1実施形態と同様に行われる。なお、入射側偏光板442Aの位置調整の際には、偏光板保持枠4461の回動面4461B1が保持枠支持部4471の支持面4471A上を摺動する。また、視野角補正板444の位置調整の際には、補正板保持枠4462の第2案内面4462B4が偏光板保持枠4461の突起部4511の突起部先端面4511A上を摺動する。このような動作により、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整が行われる。その後、仮に固定した状態で設置していたねじ4463を固定用孔4471Bに締める。これにより、偏光板保持枠4461および補正板保持枠4462を上部筐体472に螺合固定する。以上の位置調整を行うことで、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の位置調整が完了する。
上述した実施形態によれば第1実施形態での効果が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の回動補助部451は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に、断面凸状に形成された突起部4511として構成される。このため、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は突起部4511の突起部先端面4511A上を摺動することで、第2案内面4462B4は偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と当接することがなく、また、第2案内面4462B4は突起部先端面4511Aと線接触することにより、面接触に比べて摩擦を低減できるため、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを低減できる。また、補正板保持枠4462の回動や、偏光板保持枠4461の回動が滑らかとなり、位置調整が効率的に行える。
(1)本実施形態の回動補助部451は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に、断面凸状に形成された突起部4511として構成される。このため、偏光板保持枠4461を回動して入射側偏光板442Aの取付け位置の調整を行った後、補正板保持枠4462を回動させる場合、第2案内面4462B4は突起部4511の突起部先端面4511A上を摺動することで、第2案内面4462B4は偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2と当接することがなく、また、第2案内面4462B4は突起部先端面4511Aと線接触することにより、面接触に比べて摩擦を低減できるため、補正板保持枠4462の回動が偏光板保持枠4461を回動させることを低減できる。また、補正板保持枠4462の回動や、偏光板保持枠4461の回動が滑らかとなり、位置調整が効率的に行える。
なお、上述した実施形態に限定されず、種々の変更や改良などを加えて実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)前記実施形態では、第1保持枠としての偏光板保持枠4461で入射側偏光板442Aを保持し、第2保持枠としての補正板保持枠4462で視野角補正板444を保持する構成を説明したが、これに限られず、第1保持枠および第2保持枠にその他の近接配置される2つの光学部品をそれぞれ保持させる構成を採用してもよい。例えば、この光学部品としては、入射側偏光板442A、視野角補正板444の他、射出側偏光板442B、位相差板、色補正膜等が例示できる。
(変形例2)前記第1実施形態において、回動補助部448は、円盤状の部材として、金属部材の座金4481を用いて構成されている。しかし、これに限られず、円盤状の部材として、合成樹脂部材を使用してもよい。その際、例えば、シート状に成形された合成樹脂部材をプレス装置を使用して円盤状に打ち抜いて加工してもよく、同様の効果を奏する。
(変形例3)前記第2実施形態において、回動補助部449は、薄板状の部材としての薄板部材4491で構成されている。しかし、これに限られず、薄板状の部材として薄板部材4491の形状および機能を有する薄板部材を上部筐体472に一体に形成することでもよい。保持枠位置調整部447の支持面4471A上に当接させて偏光板保持枠4461の回動面4461B1を載置する際には、偏光板保持枠4461の第1保持枠突出部4461Bを、保持枠位置調整部447の支持面4471Aと、上部筐体472に一体に形成される薄板部材との隙間に挿入することで、載置することができる。
(変形例4)前記第2実施形態において、薄板部材4491は、シート状に成形された合成樹脂部材をプレス装置を使用して打ち抜いて加工されている。しかし、これに限られず、薄板部材4491は、シート状に成形された金属部材をプレス装置を使用して打ち抜いて加工してもよく、同様の効果を奏する。
(変形例5)前記第4実施形態において、回動補助部451は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に、断面凸状に形成された突起部4511として構成される。しかし、これに限られず、回動補助部451は、補正板保持枠4462の第2案内面4462B4上に、断面凸状の突起部4511として構成してもよい。その際、第2案内面4462B4上のトラック孔4462B5の長手方向に沿って、トラック孔4462B5を挟み、2つ形成させる。また、突起部先端面4511Aは、照明光軸Lを中心とする均一の径を有して円弧状に形成することでよく、同様の効果を奏する。
(変形例6)前記第4実施形態において、回動補助部451は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に、断面凸状に形成された突起部4511として構成されている。そして、突起部4511は、トラック孔4461B3の長手方向に沿って、断面略三角形状(凸状)に突設されて、トラック孔4461B3を挟み、2つ形成されている。しかし、これに限られず、第1案内面4461B2上に半球面状の突起を突起部として複数形成することでもよい。その際、複数の半球面状の突起の頂点を結んだ場合、照明光軸Lを中心とする均一の径を有するように形成することでよく、同様の効果を奏する。また、このような半球面状の複数の突起を突起部として補正板保持枠4462の第2案内面4462B4上に同様に形成してもよい。
(変形例7)前記第4実施形態において、突起部4511は、偏光板保持枠4461の第1案内面4461B2上に形成されたトラック孔4461B3の長手方向に沿って、断面略三角形状(凸状)に突設されて、トラック孔4461B3を挟み、2つ形成されている。しかし、これに限られず、補正板保持枠4462が偏光板保持枠4461上に安定して載置できればよいため、突起部の断面形状や、第1案内面4461B2上における突起位置なども適宜変更や改良することができる。このことは、第2案内面4462B4上に突起部を設置する場合も同様となる。
(変形例8)前記実施形態では、3つの液晶パネル441を用いたプロジェクタ1を説明したが、これに限られない。例えば、1つの液晶パネルのみを用いたプロジェクタ、2つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。
また、前記実施形態では、光学ユニット4は、平面視略U字状の形状を有していたが、その他の形状を採用してもよく、例えば、平面視略L字状の形状としてもよい。
また、前記実施形態では、光学ユニット4は、平面視略U字状の形状を有していたが、その他の形状を採用してもよく、例えば、平面視略L字状の形状としてもよい。
(変形例9)前記実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の光変調装置を用いたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の光変調装置を用いてもよい。
また、前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投写を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを説明したが、スクリーンを観察する方向とは反対側から投写を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
また、前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投写を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを説明したが、スクリーンを観察する方向とは反対側から投写を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
(変形例10)前記実施形態のプロジェクタ1の光学系において、インテグレータ照明光学系41を構成する光源装置413は、放電式ランプを用いているが、これに限られず、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)などを用いることができる。
なお、本発明を実施するための最良の形態を、上記記載で開示しているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して図示し、かつ、説明しているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、上述した実施形態に対し、詳細な構成部材の形状・材質・数量などにおいて、当業者が様々な変形(変更ならびに改良)を加えることができるものである。従って、詳細な構成部材の形状・材質・数量などにおいて、当業者が様々な変形を加えることにより実施する場合も本発明に含まれるものである。
1…プロジェクタ、4…光学ユニット、47…光学部品用筐体、442A…入射側偏光板、444…視野角補正板、445…位置調整機構、446…保持枠、447…保持枠位置調整部、448,449,450,451…回動補助部、471…下部筐体、472…上部筐体、4461…偏光板保持枠、4461B1…回動面、4461B2…第1案内面、4462…補正板保持枠、4462B4…第2案内面、4463…ねじ、4471…保持枠支持部、4471A…支持面、4471B…固定用孔、4481…座金、4491…薄板部材、4501…線部材、4511…突起部、L…照明光軸。
Claims (9)
- 光源から射出された光束の照明光軸が設定され、当該照明光軸上の所定の位置に複数の光学部品を配置し、当該複数の光学部品に対し、前記照明光軸を中心に回動させて前記光学部品の取付け位置を調整する光学部品用筐体であって、
前記複数の光学部品が設置される下部筐体と、
前記下部筐体を閉塞する蓋状の上部筐体と、
前記光学部品のうちのいずれかの光学部品を保持して前記所定の位置に配置する第1保持枠と、前記第1保持枠に保持される光学部品に近接配置される光学部品を保持して前記所定の位置に配置する第2保持枠とを有する保持枠と、
前記第1保持枠または前記第2保持枠の回動を補助する回動補助部と、を有して構成され、
前記上部筐体には、前記照明光軸を中心とする円弧状の曲面として構成され、前記第1保持枠および前記第2保持枠のうちのいずれか一方の保持枠を回動可能に支持する支持面を有し、
前記一方の保持枠は、前記支持面に相対する回動面を有し、当該回動面が前記支持面を摺動することで前記照明光軸を中心に回動し、また、前記一方の保持枠は、前記回動面の逆側の面に前記回動補助部を案内する第1案内面を有し、
他方の保持枠は、前記回動補助部を案内する第2案内面を有し、当該第2案内面が前記第1案内面に案内される前記回動補助部を介して摺動することで前記照明光軸を中心に回動することを特徴とする光学部品用筐体。 - 請求項1に記載の光学部品用筐体であって、
前記第1保持枠および前記第2保持枠には、回動方向に沿って延び、少なくとも一部が互いに平面的に干渉する長孔がそれぞれ形成され、
前記上部筐体の前記支持面には、前記各長孔を介して挿通されて前記第1保持枠と前記回動補助部と前記第2保持枠とを固定する固定部材が取付けられる固定部材取付部を有していることを特徴とする光学部品用筐体。 - 請求項1または請求項2に記載の光学部品用筐体であって、
前記回動補助部は、円盤状の部材で構成されていることを特徴とする光学部品用筐体。 - 請求項1または請求項2に記載の光学部品用筐体であって、
前記回動補助部は、薄板状の部材で構成されていることを特徴とする光学部品用筐体。 - 請求項1または請求項2に記載の光学部品用筐体であって、
前記回動補助部は、線状の部材で構成されていることを特徴とする光学部品用筐体。 - 請求項1または請求項2に記載の光学部品用筐体であって、
前記回動補助部は、前記第1案内面および前記第2案内面のうちのいずれか一方の案内面に凸状に形成される突起部で構成されていることを特徴とする光学部品用筐体。 - 光源から射出された光束の光路上に設置される複数の光学部品と、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の光学部品用筐体と、を備えていることを特徴とする光学装置。
- 請求項7に記載の光学装置であって、
前記複数の光学部品は、前記光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、入射する光束の偏光軸を変換する偏光板と、前記光変調装置から射出される光束の視野角を拡大する光学補償手段と、を含んで構成され、
前記保持枠は、前記偏光板および前記光学補償手段を保持することを特徴とする光学装置。 - 光源と、当該光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、当該光変調装置で形成された前記光学像を投写する投写光学装置とを備えたプロジェクタであって、
請求項7または請求項8に記載の光学装置を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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JP2007259490A JP2009086572A (ja) | 2007-10-03 | 2007-10-03 | 光学部品用筐体、光学装置、およびプロジェクタ |
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JP2015152843A (ja) * | 2014-02-18 | 2015-08-24 | セイコーエプソン株式会社 | プロジェクター |
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