JP2009085676A - 搬送車のバッテリ劣化診断方法及び搬送車のバッテリ劣化診断システム - Google Patents

搬送車のバッテリ劣化診断方法及び搬送車のバッテリ劣化診断システム Download PDF

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秀樹 小泉
Takaki Sato
考起 佐藤
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Abstract

【課題】容易な作業で蓄電池を構成するセル毎の劣化を診断することができる搬送車のバ
ッテリ劣化診断方法及び搬送車のバッテリ劣化診断システムを提供する。
【解決手段】自動搬送車に搭載されるバッテリ5は、リフレッシュ装置20の充電回路2
2や放電回路23に接続され放電や充電が行なわれる。また、バッテリ5には、測定器2
5が電気的に接続され、第0〜第10プローブP0〜P10にて第1〜第10セルSL1
〜SL10のセル電圧V1〜V10が測定され、電流計26から配線13の電流Ibが測
定され、それぞれ測定器25からデータ処理装置28に入力される。データ処理装置28
は、電流Ibから放電か充電かを判定して各セル電圧V1〜V10をそれぞれ所定の基準
電圧と比較し、異常と判定されたセル電圧V1〜V10が測定された第1〜第10セルS
L1〜SL10を不良と判定し、入出力装置30の表示部31にその不良なセルの情報を
表示させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、搬送車のバッテリ劣化診断方法及び搬送車のバッテリ劣化診断システムに関
するものである。
近年、半導体集積回路等の電子部品の製造設備であるクリーンルームにおいて、電子部
品等を製造装置等に搬送するために自動搬送車が使用されている。自動搬送車には、自動
搬送車を駆動制御等するための電源として蓄電池(バッテリ)が備えられ、その蓄電池か
らの電力の供給によって駆動制御される。蓄電池は、自動搬送車の駆動制御により使用さ
れた電気量を適宜の充電により補充されて、自動搬送車の駆動制御に要する電気量を常に
供給できるようなっている。
蓄電池には多くの種類があり、それぞれの種類の蓄電池によってそれぞれ好適な充電方
法がある。例えば、ニッケル・カドミウム蓄電池の場合は、充電により蓄電池の劣化が進
むことから充電回数を少なくするために、使用量が多くなって(残存容量が少なくなって
)から充電することが好ましい。また、使用量が多くなってから充電することは、過充電
による蓄電池の劣化を防ぐためにも好ましい。
一方、蓄電池の使用量(残存容量)は直接的に測定等することができないことから種々
の方法により算出されるが、その算出した使用量と現実の使用量との間に誤差があること
も多い。このような、算出した蓄電池の使用量と現実の蓄電池の使用量とに誤差が生じる
要因に、使用により劣化した蓄電池は、劣化していない蓄電池よりも電気容量が減少する
ことがある。そのため、現実の使用量に対して誤差の少ない使用量の算出ができるように
、蓄電池の劣化を診断する方法が望まれていた。
そこで、蓄電池の劣化を診断する方法が提案されている(特許文献1)。特許文献1は

複数のセル蓄電池が直列接続されたモジュール蓄電池の正負両端子間に定電流による短時
間パルスの放電回路を接続して、該放電回路によりモジュール蓄電池を短時間放電させる
。その短時間放電中においてのモジュール蓄電池の両端子間電圧の電圧降下が安定状態に
あるときの両端子間の電圧変化を測定した。そして、その電圧変化の程度からモジュール
蓄電池を構成するすくなくとも1つのセル蓄電池に特性の劣化が生じているか否かを検出
するようにした。
特開2001−296341号公報
しかしながら、特許文献1は、モジュール蓄電池を構成するセル蓄電池のうちのすくな
くとも1つに特性の劣化が生じているか否かを検出するものであり、個々のセル蓄電池の
劣化を判断できるものではなかった。また、劣化の診断をするために所定の試験を行なう
必要があり、バッテリの劣化診断をする作業が煩雑であった。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、容易な作
業で蓄電池を構成するセル毎の劣化を診断することができる搬送車のバッテリ劣化診断方
法及び搬送車のバッテリ劣化診断システムを提供することにある。
本発明の搬送車のバッテリ劣化診断方法は、搬送車に搭載されたバッテリを構成する直
列に複数接続されたセルの各セル電圧を測定して、該各セル電圧に基づいて前記複数のセ
ルに対してそれぞれ劣化診断処理を行う搬送車のバッテリ劣化診断方法であって、前記劣
化診断処理は、リフレッシュ処理のときに前記バッテリに行なわれる放電又は充電の間に
測定されるセルのセル電圧を、予め定められた基準電圧との比較により不良と判定したら
、該セル電圧の測定された前記セルを不良と判定することを特徴とする。
本発明の搬送車のバッテリ劣化診断方法によれば、リフレッシュ処理のときに測定され
るセルのセル電圧に基づいて劣化診断処理を行う。従って、リフレッシュ処理と同時に劣
化診断処理のためのセル電圧の測定を行うので、劣化診断処理のために別途の測定や試験
が必要でない。その結果、バッテリの使用できない時間を増加させず、バッテリの稼働率
を高いバッテリ劣化診断方法とすることができる。
また、セル電圧は、各セルを切り離さず直列につないだままで測定できるので、劣化診
断処理のためにセル電圧を測定することも容易である。
さらに、不良と判定されるセルが特定されるので、不良なセルを交換することでバッテ
リの寿命を延ばすこともできる。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法は、前記リフレッシュ処理のときに前記バッテリに
は、1回目の放電と充電及び2回目の放電と充電が行なわれ、前記劣化診断処理は、前記
2回目の充電と放電のときに測定される前記セルの前記セル電圧に基づいて行なうことが
好適である。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法によれば、劣化診断処理はリフレッシュ処理の2回
目の充電と放電のときに測定されるセルのセル電圧に基づいて行なわれる。従って、1回
目の充電と放電によって、セル相互の起電圧等のむらの少ない状態にて測定されるセル電
圧に基づいて劣化診断処理が行われるので、好適にセルの劣化診断処理を行うことができ
る。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法は、前記劣化診断処理は、リフレッシュ処理のとき
に前記バッテリに行なわれる放電や充電の間に、所定の周期で繰り返し行われることが望
ましい。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法によれば、劣化診断処理は、所定の周期で繰り返し
行われるので、充電の開始からの経過時間に対応したセルの劣化診断処理を行うことがで
きる。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法は、前記リフレッシュ処理は、前記複数のセルに対
するそれぞれの前記劣化診断処理にて、少なくとも1つのセルが不良と判定されると中止
されることが好ましい。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法によれば、リフレッシュ処理は、劣化診断処理によ
り少なくとも1つのセルが不良と判定されると中止されるので、不良なセルを有するバッ
テリに無駄なリフレッシュ処理を行うことを防ぐことができる。その結果、無駄なリフレ
ッシュ処理に要する時間を減らすことができる。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法は、前記劣化診断処理は、リフレッシュ処理にて前
記バッテリに行なわれる放電のときに、放電開始からの経過時間における前記セルの前記
セル電圧が該経過時間に対応して定められた所定の基準電圧より低くい場合に該セル電圧
が不良であるとの判定をして該セル電圧を測定した前記セルを不良と判定するようにして
も良い。
この搬送車のバッテリ劣化診断方法によれば、劣化により充電容量が低下したセルをバ
ッテリの特性に合わせて容易に判定することができる。
本発明の搬送車のバッテリ劣化診断システムは、搬送車に電源として搭載されるバッテ
リと、前記バッテリに接続され、該バッテリにリフレッシュ処理を行うリフレッシュ装置
と、前記バッテリを構成する直列に複数接続されたセルと、前記複数のセルの各セル電圧
をそれぞれ測定する測定器と、前記測定器が測定した前記複数のセルの前記各セル電圧に
対してそれぞれ劣化診断をする劣化診断手段と、を備え、前記劣化診断手段は、セルのセ
ル電圧を、予め定めた基準電圧との比較に基づいて不良と判定したら、該セル電圧を測定
された前記セルを不良と判定することを特徴とする。
本発明の搬送車のバッテリ劣化診断システムによれば、劣化診断手段は、リフレッシュ
処理のときに測定されるセルのセル電圧に基づいて劣化診断を行う。従って、リフレッシ
ュ処理と同時に劣化診断のためのセル電圧の測定を行うので、劣化診断のために別途の測
定や試験が必要でない。その結果、バッテリの使用できない時間を増加させず、バッテリ
の稼働率を高いバッテリ劣化診断システムとすることができる。
また、セル電圧は、各セルを切り離さず直列につないだままで測定できるので、劣化診
断のためにセル電圧を測定することも容易である。
さらに、不良と判定されるセルが特定されるので、不良なセルを交換することでバッテ
リ全体の寿命を延ばすこともできる。
この搬送車のバッテリ劣化診断システムは、前記バッテリ劣化診断システムは、不良な
セルを表示する表示装置を備え、前記劣化診断手段は、不良と判定したセルを表示させる
表示情報を前記表示装置に伝達して、該表示装置に該表示情報に基づいて不良と判定した
セルを表示させることが効果的である。
この搬送車のバッテリ劣化診断システムによれば、表示装置に不良なセルを表示するの
で、バッテリの良否とともに不良と判定されたセルを容易に認識することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図14に従って説明する。
図1は、自動搬送車1の側面図である。
自動搬送車1は、被搬送物である電子部品などを載置する搬送台3に複数の車輪2を備
えている。自動搬送車1は、搬送台3に電子部品などを載置して各作業エリアの搬送元の
位置から搬送先の位置まで移動する。
車輪2は、自動搬送車1に備えられている走行制御装置(図示略)により制御される駆
動装置(図示略)の回転駆動により回動されるようになっている。すなわち、自動搬送車
1の走行制御装置は、外部からの搬送の指示に基づいてその自動搬送車1を移動させるよ
うにそれぞれの駆動装置を介して各車輪2をそれぞれ駆動制御する。
自動搬送車1には、走行制御装置及び駆動装置等の電源としての2つのバッテリ5が備
えられている。図2に示すように、バッテリ5は、上部が長方形状に開口したケース6を
有している。そのケース6の内部には、第1〜第10セルSL1〜SL10が順番にそれ
ぞれ隣接配置されている。
各第1〜第10セルSL1〜SL10は、それぞれが正極と負極とを有している蓄電池
であり、本実施形態では、各セルSL1〜SL10は、それぞれニッケル・カドミウム蓄
電池である。
第1〜第10セルSL1〜SL10は、図3に示すように、各セルSL1〜SL9の各
正極が、隣接する各セルSL2〜SL10の各負極とそれぞれ電気的に接続、即ち直列に
接続されているとともに、直列に接続された各セルSL1〜SL10の間には、それぞれ
第1〜第9端子T1〜T9が設けられている。
そして、第1セルSL1の負極はマイナス端子T0に接続され、マイナス端子T0は配
線11を介してリフレッシュ装置20に接続されている。一方、第10セルSL10の正
極はプラス端子T10に接続され、プラス端子T10は配線13を介してリフレッシュ装
置20に接続されている。
リフレッシュ装置20は、1回に1つのバッテリ5にリフレッシュ処理を行なう装置で
あり、接続されたバッテリ5に対してリフレッシュ処理用の放電及び充電を行なう。リフ
レッシュ処理とは、バッテリ5の性能維持に必要な保守作業の1つであって、使用状態に
応じた所定の時期に、バッテリ5の完全放電と完全充電を所定の回数(本実施形態では、
2回)繰り返す処理のことである。このリフレッシュ処理によって、バッテリ5を構成す
る各セルSL1〜SL10の起電圧の均一化等をさせて、バッテリ5を引き続き好適に使
用することができるようにする。
リフレッシュ装置20は、リフレッシュ処理を制御する制御部21、リフレッシュ処理
用の充電を行なう充電回路22及びリフレッシュ処理用の放電を行なう放電回路23を有
している。
制御部21は、リフレッシュ装置20に接続されたバッテリ5のリフレッシュ処理を制
御する。詳しくは、制御部21は、バッテリ5を放電させる場合には、バッテリ5を放電
回路23に接続させて、所定の放電時間放電させる。また、制御部21は、バッテリ5を
充電させる場合には、バッテリ5を充電回路22に接続させて、所定の充電時間充電させ
る。また、制御部21は、バッテリ5に放電や充電をしない場合には、バッテリ5のマイ
ナス端子T0とプラス端子T10間を電気的に開放させておく。
すなわち、リフレッシュ装置20の制御部21は、バッテリ5が接続されてリフレッシ
ュ処理が開始されると、所定の待機時間待機して、その待機時間の経過後、自動的にバッ
テリ5を放電回路23に接続させて第1回放電を行なう。
所定の放電時間が経過して第1回放電を終了すると、制御部21は、自動的にバッテリ
5を充電回路22に接続させて第1回充電を行なう。所定の充電時間が経過してバッテリ
5の第1回充電を終了すると、制御部21は、所定の待機時間待機して、その待機時間の
経過後、自動的にバッテリ5を放電回路23に接続させて第2回放電を行なう。
そして、バッテリ5の第2回放電を終了すると、自動的にバッテリ5を充電回路22に
接続させて第2回充電を行なう。そして、所定の充電時間が経過すると、制御部21はバ
ッテリ5の第2回充電を終了させて、これによりバッテリ5のリフレッシュ処理が完了さ
れる。
尚、リフレッシュ処理の第1回放電と第1回充電の目的は、使用により各セルSL1〜
SL10に生じた起電圧のバラつきを均一化等させることであり、第2回放電と第2回充
電の目的は、第1回放電と第1回充電の処理により起電圧の均一化等された各セルSL1
〜SL10に均一な充電をする事である。
バッテリ5には、測定器25が電気的に接続されている。測定器25には、第0〜第1
0プローブP0〜P10が設けられている。そして、第0プローブP0はマイナス端子T
0に、第1プローブP1は第1端子T1に、第2プローブP2は第2端子T2に、第3プ
ローブP3は第3端子T3に、第4プローブP4は第4端子T4に、第5プローブP5は
第5端子T5に、それぞれ電気的に接続されている。また、第6プローブP6は第6端子
T6に、第7プローブP7は第7端子T7に、第8プローブP8は第8端子T8に、第9
プローブP9は第9端子T9に、第10プローブP10はプラス端子T10にそれぞれ電
気的に接続されている。
測定器25は、それぞれ隣接する各プローブP0〜P10の間の電圧を測定するように
なっている。詳述すると、測定器25は、第0プローブP0と第1プローブP1の間の第
1セルSL1のセル電圧V1を測定する。また、測定器25は、第1プローブP1と第2
プローブP2の間の第2セルSL2のセル電圧V2を、第2プローブP2と第3プローブ
P3の間の第3セルSL3のセル電圧V3を、第3プローブP3と第4プローブP4の間
の第4セルSL4のセル電圧V4をそれぞれ測定する。さらに、測定器25は、第4プロ
ーブP4と第5プローブP5の間の第5セルSL5のセル電圧V5を、第5プローブP5
と第6プローブP6の間の第6セルSL6のセル電圧V6を、第6プローブP6と第7プ
ローブP7の間の第7セルSL7のセル電圧V7をそれぞれ測定する。さらにまた、測定
器25は、第7プローブP7と第8プローブP8の間の第8セルSL8のセル電圧V8を
、第8プローブP8と第9プローブP9の間の第9セルSL9のセル電圧V9を、第9プ
ローブP9と第10プローブP10の間の第10セルSL10のセル電圧V10をそれぞ
れ測定する。
測定器25には、電流計26が電気的に接続されている。電流計26は、配線13を流
れる電流Ibを検出して、検出した電流Ibの値を示す信号を測定器25に入力する。例
えば、電流計26は、バッテリ5が放電回路23に接続されている場合、図3に示す矢印
方向に流れる電流Ibを検出して、反対に、バッテリ5が充電回路22に接続されている
場合、図3に示す矢印とは反対方向に流れる電流Ibを検出する。また、電流計26は、
バッテリ5が開放状態の場合には、電流Ibを検出しない。
測定器25は、劣化診断手段としてのデータ処理装置28と電気的に接続されている。
測定器25は、検出された各セルSL1〜SL10のセル電圧V1〜V10、及び電流I
bのそれぞれの値に関するデータをデータ処理装置28に入力させる。すなわち、データ
処理装置28は、測定器25から各セルSL1〜SL10のセル電圧V1〜V10、及び
電流Ibに関するデータを取得するようになっている。
データ処理装置28は、CPU(中央演算装置)、ROM、RAM及びデータ記憶部2
9が備えられている。そして、データ処理装置28のCPUは、ROMやRAMに記憶さ
れた各種データ及び各種制御プログラムに従って、セルの劣化診断処理や各種処理などを
実行する。
尚、本実施形態では、CPUは、測定器25から取得した各セルSL1〜SL10のセ
ル電圧V1〜V10、及び電流Ibのそれぞれの値に関するデータをそれぞれ所定の時刻
毎にデータ記憶部29に保存するようになっている。また、CPUは、電流Ibが矢印方
向に流れている場合にはバッテリ5は「放電している」と判定し、電流Ibが矢印と反対
方向に流れている場合にはバッテリ5は「充電している」と判定し、電流Ibが流れてい
ない場合にはバッテリ5は「開放している」と判定するようになっている。
データ記憶部29は、CPUからデータの読み書きができるようになっていて、測定器
25からデータ処理装置28に入力される所定時間ごとの各セル電圧V1〜V10及び各
電流Ibの値や、セルの劣化診断処理にて演算される結果などを保存されるようになって
いる。
データ処理装置28は、入出力装置30と電気的に接続されている。データ処理装置2
8は、入出力装置30から各種データ等を入力されてRAMやデータ記憶部29に保存す
る。また、データ処理装置28は、測定データ等を表示する信号を入出力装置30に出力
する。
入出力装置30は、文字や画像を表示するための表示装置としての表示部31を有して
いる。入出力装置30は、データ処理装置28からの測定データ等を表示する信号に基づ
いて表示部31に文字や画像を表示させる。
次に、上記構成によりリフレッシュ処理において測定される各セルSL1〜SL10の
各セル電圧V1〜V10についてグラフ図を参照して説明する。
図4〜6は、リフレッシュ処理の放電時における各セルSL1〜SL10のそれぞれの
セル電圧V1〜V10の変化を示している。尚、時間td0においてバッテリ5は十分に
充電されているものとする。
図4は、マイナス端子T0に対する各端子T1〜T9及びプラス端子T10のそれぞれ
の電圧Vt1〜Vt10を示している。端子T1の電圧Vt1は、放電に伴って時間td
0から時間td5にかけて電圧が降下している。また同様に、端子T2の電圧Vt2、端
子T3の電圧Vt3、端子T4の電圧Vt4、端子T5の電圧Vt5、端子T6の電圧V
t6、端子T7の電圧Vt7、端子T8の電圧Vt8、端子T9の電圧Vt9のいずれも
放電に伴って時間td0から時間td5にかけてそれぞれ電圧が降下している。さらに、
プラス端子T10の電圧Vt10(=Vbat)も放電に伴って時間td0から時間td
5にかけて電圧が降下している。尚、電圧Vt10の値には、各セルSL1〜SL10の
各セル電圧V1〜V10に生じた変動が積算されて表されている。
図5は、時間td0から時間td5における各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル
電圧V1〜V10の変動を示している。通常、1つのバッテリ5を構成する各セルSL1
〜SL10が正常であれば、放電される各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V
1〜V10は、経過時間に対して略同様の電圧降下を生じる。一方、劣化の進んだセルの
場合は、充電容量が減少していること等を原因として正常なセルと比較して電圧降下が早
い。つまり、図5に示すように、放電されると経過時間に対して略同様の電圧降下を生じ
る各セル電圧V1〜V8,V10から、各セル電圧V1〜V8,V10に対応する各セル
SL1〜SL8,SL10は正常であることがわかる。一方、セル電圧V9は、正常な各
セルSL1〜SL8,SL10にそれぞれ対応する各セル電圧V1〜V8,V10と比べ
て、放電されると経過時間に対して早く電圧降下を生じることから、そのセル電圧V9に
対応する第9セルSL9は劣化していることが分かる。
図6は、図5の時間td3からtd5までを拡大したものである。図6によれば、第9
セルSL9のセル電圧V9は他のセルSL1〜SL8,SL10のそれぞれのセル電圧V
1〜V8,V10と比べて電圧降下が早いことがよく分かる。また、第8及び第5セルS
L8,SL5のそれぞれのセル電圧V8,V5も比較的早く電圧降下していることが分か
る。このことから、第9セルSL9が劣化しているとともに、第5セルSL5及び第8セ
ルSL8も劣化が始まっていることを示している。
図7及び図8は、リフレッシュ処理の充電時における各セルSL1〜SL10のそれぞ
れのセル電圧V1〜V10の変化を示している。尚、時間tc0においてバッテリ5は十
分に放電されているものとする。また、バッテリ5に対する充電は、時間tc0から時間
tc5まで行なわれ、時間tc5以降のグラフは充電を終了したバッテリ5を開放状態で
放置した場合を示している。
図7は、マイナス端子T0に対する各端子T1〜T9及びプラス端子T10のそれぞれ
の電圧Vt1〜Vt10を示している。端子T1の電圧Vt1は、充電に伴って時間tc
0から時間tc5にかけて電圧が上昇している。また同様に、端子T2の電圧Vt2、端
子T3の電圧Vt3、端子T4の電圧Vt4、端子T5の電圧Vt5、端子T6の電圧V
t6、端子T7の電圧Vt7、端子T8の電圧Vt8、端子T9の電圧Vt9も充電に伴
って時間tc0から時間tc5にかけてそれぞれ電圧が上昇している。さらに、プラス端
子T10の電圧Vt10(=Vbat)も充電に伴って時間tc0から時間tc5にかけ
て電圧が上昇している。尚、電圧Vt10の値には、各セルSL1〜SL10の各セル電
圧V1〜V10に生じた変動が積算されて表されている。
図8は、時間tc0から時間tc5における各セルSL1〜SL10の各セル電圧V1
〜V10の変動を示している。通常、1つのバッテリ5を構成する各セルSL1〜SL1
0は正常であれば、充電される各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V1
0は、経過時間に対して略同様の電圧上昇を生じる。一方、劣化の進んだセルの場合は、
図示していないが、充電容量が減少していること等を原因として正常なセルと比較して電
圧上昇が早い。つまり、図8において時間tc4から時間tc5にかけて現れているグラ
フにおける凸部が、劣化したセルの場合、例えば、時間tc3から時間tc4の間に現れ
るようになる。
次に、上記構成により自動搬送車1のバッテリ5の各セルSL1〜SL10の劣化を診
断する劣化診断処理についてフローチャート図に従って説明する。
まず、こらからリフレッシュ処理を行なうバッテリ5がリフレッシュ装置20及び測定
器25に電気的に接続されているものとする。
リフレッシュ装置20がリフレッシュ処理を開始すると、リフレッシュ装置20の所定
の待機時間の間に、データ処理装置28は、初期設定(ステップS1)と、初期設定後に
第1回放電前測定を行なう(ステップS2)。初期設定では、測定されるデータの保存領
域をデータ記憶部29に確保することや、劣化判定処理を中止させる場合に「1」を設定
する中止フラグに、劣化判定処理を中止しないことを示す「0」を設定すること等を行な
う。第1回放電前測定では、データ処理装置28は、各電圧Vbat,V1〜V10を測
定してデータ記憶部29の所定の領域に保存させる。
第1回放電前測定が終了すると、データ処理装置28は、リフレッシュ装置20が第1
回放電を開始するのを待つ。所定の待機時間が経過してリフレッシュ装置20が第1回放
電を開始すると、データ処理装置28は、第1回放電用処理を行なう(ステップS3)。
ここで、リフレッシュ装置20が第1回放電を開始したことは、電流Ibが矢印方向に流
れて「放電している」と判定されることから判断される。
第1回放電用処理では、図10に示すように、データ処理装置28は、測定器25を介
して各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10を測定し(ステップS3
−1)、測定されたセル電圧V1〜V10をデータ記憶部29に測定時間とともに保存す
る(ステップS3−2)。また、データ処理装置28は、セル電圧V1〜V10に基づい
て各セルSL1〜SL10の正極のマイナス端子T0から積算した各電圧Vt1〜Vt1
0を算出する等のデータ処理を行う(ステップS3−3)。
データの処理が終ると、データ処理装置28は、表示部31に途中経過を表示させる(
ステップS3−4)。途中経過の表示では、データ処理装置28は、例えば、図4に示す
ようなグラフを表示部31に表示させるための信号を電圧Vt1〜Vt10から生成して
、その信号に基づいて入出力装置30を介して表示部31にグラフ等を表示させる。表示
部31に途中経過を表示させたら、データ処理装置28は、第1回放電が終了したか否か
を判定する(ステップS3−5)。ここで、第1回放電が終了したことは、電流Ibが矢
印方向に流れていないため「放電している」とは判定されないことから判断される。第1
回放電が終了していない場合(ステップS3−5でNO)、データ処理装置28は、ステ
ップS3−1に戻り、ステップS3−1以下のステップを所定の周期で繰り返す。
一方、第1回放電が終了した場合(ステップS3−5でYES)、データ処理装置28
は、第1回放電用処理を終了する。第1回放電用処理を終了すると、データ処理装置28
は、リフレッシュ装置20が第1回充電を開始するのを待ち、第1回充電が開始されると
、第1回充電用処理を行なう(ステップS4)。ここで、第1回充電が開始したことは、
電流Ibが矢印と反対方向に流れて「充電している」と判定することから判断される。
第1回充電用処理では、図11に示すように、データ処理装置28は、測定器25を介
して各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10を測定し(ステップS4
−1)、測定されたセル電圧V1〜V10をデータ記憶部29に測定時間とともに保存す
る(ステップS4−2)。また、データ処理装置28は、セル電圧V1〜V10に基づい
て各セルSL1〜SL10の正極のマイナス端子T0から積算した電圧Vt1〜Vt10
を算出する等のデータ処理を行う(ステップS4−3)。
データの処理が終ると、データ処理装置28は、表示部31に途中経過を表示させる(
ステップS4−4)。途中経過の表示では、データ処理装置28は、例えば、図7に示す
ようなグラフを表示部31に表示させるための信号を電圧Vt1〜Vt10から生成して
、その信号に基づいて入出力装置30を介して表示部31にグラフ等を表示させる。表示
部31に途中経過を表示させたら、データ処理装置28は、第1回充電が終了したか否か
を判定する(ステップS4−5)。ここで、第1回充電が終了したことは、電流Ibが矢
印とは反対方向に流れていないため「充電している」とは判定されないことから判断され
る。第1回充電が終了していない場合(ステップS4−5でNO)、データ処理装置28
は、ステップS4−1に戻り、ステップS4−1以下のステップを所定の周期で繰り返す
一方、第1回充電が終了した場合(ステップS4−5でYES)、データ処理装置28
は、第1回充電用処理を終了する。第1回充電用処理を終了すると、データ処理装置28
は、リフレッシュ装置20が第2回放電を開始するまでの、所定の待機時間の間に、第2
回放電前測定を行なう(ステップS5)。第2回放電前測定では、各電圧Vbat,V1
〜V10を測定してデータ記憶部29の所定の領域に保存させる。
第2回放電前測定が終了すると、データ処理装置28は、リフレッシュ装置20が第2
回放電を開始するのを待つ。所定の待機時間が経過してリフレッシュ装置20が第2回放
電を開始すると、データ処理装置28は、第2回放電用処理を行なう(ステップS6)。
ここで、リフレッシュ装置20が第2回放電を開始したことは、電流Ibが矢印方向に流
れ「放電している」と判定されることから判断される。
第2回放電用処理では、図12に示すように、データ処理装置28は、測定器25を介
して各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10を測定し(ステップS6
−1)、測定されたセル電圧V1〜V10をデータ記憶部29に測定時間とともに保存す
る(ステップS6−2)。また、データ処理装置28は、セル電圧V1〜V10に基づい
て各セルSL1〜SL10の正極のマイナス端子T0から積算した各電圧Vt1〜Vt1
0を算出する等のデータ処理を行う(ステップS6−3)。
データの処理が終ると、データ処理装置28は、表示部31に途中経過を表示させる(
ステップS6−4)。途中経過の表示では、データ処理装置28は、例えば、図4に示す
ようなグラフを表示部31に表示させるための信号を電圧Vt1〜Vt10から生成して
、その信号に基づいて入出力装置30を介して表示部31にグラフ等を表示させる。表示
部31に途中経過を表示させたら、データ処理装置28は、当該時点において各セルSL
1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10の値の途中経過が正常であるか否かを判
定する(ステップS6−5)。ここで、セル電圧V1〜V10の値の途中経過が正常であ
るとは、各セル電圧V1〜V10の全てが、時間td4以前であれば基準電圧としての1
[V]よりも低くない場合又は時間td4よりも後であれば基準電圧としての0.9[V
]よりも低くない場合に判定される。一方、各セル電圧V1〜V10のいずれかが、時間
td4以前であれば1[V]よりも低い場合又は時間td4よりも後であれば0.9[V
]よりも低い場合には、各セル電圧V1〜V10の値の途中経過が正常ではないと判定さ
れる。
各セル電圧V1〜V10が正常な値であると判定した場合(ステップS6−5でYES
)、データ処理装置28は、第2回放電が終了したか否かを判定する(ステップS6−6
)。ここで、第2回放電が終了したことは、電流Ibが矢印方向に流れていないことから
「放電している」と判定されないことから判断される。第2回放電が終了していない場合
(ステップS6−6でNO)、データ処理装置28は、ステップS6−1に戻り、ステッ
プS6−1以下のステップを所定の周期で繰り返す。
そして、第2回放電が終了した場合(ステップS6−6でYES)、データ処理装置2
8は、第2回放電用処理を終了する。
一方、各セル電圧V1〜V10が正常な値ではないと判定した場合(ステップS6−5
でYES)、データ処理装置28は、表示部31に異常の状態であるセル電圧V1〜V1
0を具体的に表示させる(ステップS6−7)。このとき、異常の状態のセル電圧V1〜
V10は、ステップS6−5によって具体的に特定されている。表示部31に異常の状態
を表示させたら、データ処理装置28は、中止フラグに「1」を設定して(ステップS6
−8)、第2回放電用処理を終了する。
第2回放電用処理を終了すると、データ処理装置28は、リフレッシュ装置20が第2
回充電を開始するのを待ち、第2回充電が開始されると、第2回充電用処理を行なう(ス
テップS7)。ここで、第2回充電が開始したことは、電流Ibが矢印と反対方向に流れ
「充電している」と判断されることから判断される。
第2回充電用処理では、図13に示すように、データ処理装置28は、中止フラグが「
0」であるか否かを判定する(ステップS7−1)。中止フラグが「0」ではない場合(
ステップS7−1でNO)、データ処理装置28は、第2回充電用処理を終了する。
一方、中止フラグが「0」である場合(ステップS7−1でYES)、データ処理装置
28は、測定器25を介して各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10
を測定し(ステップS7−2)、測定されたセル電圧V1〜V10をデータ記憶部29に
測定時間とともに保存する(ステップS7−3)。また、データ処理装置28は、セル電
圧V1〜V10に基づいて各セルSL1〜SL10の正極のマイナス端子T0から積算し
た各電圧Vt1〜Vt10を算出するなどのデータ処理を行う(ステップS7−4)。
データの処理が終ると、データ処理装置28は、表示部31に途中経過を表示させる(
ステップS7−5)。途中経過の表示では、データ処理装置28は、例えば、図7に示す
ようなグラフを表示部31に表示させるための信号を電圧Vt1〜Vt10から生成して
、その信号に基づいて入出力装置30を介して表示部31にグラフ等を表示させる。表示
部31に途中経過を表示させたら、データ処理装置28は、当該時点において各セルSL
1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10の値の途中経過が正常であるか否かを判
定する(ステップS7−6)。ここで、セル電圧V1〜V10の値の途中経過が正常であ
るとは、各セル電圧V1〜V10の全てが、時間tc4以前であれば基準電圧としての1
.5[V]よりも高くない場合又は時間tc4から時間tc5の間であれば基準電圧とし
ての1.6[V]よりも高くない場合に判定される。一方、各セル電圧V1〜V10のい
ずれかが、時間tc4以前であれば1.5[V]よりも高い場合又は時間tc4から時間
tc5の間であれば1.6[V]よりも高い場合には、各セル電圧V1〜V10の値の途
中経過が正常ではないと判定される。
各セル電圧V1〜V10が正常な値であると判定した場合(ステップS7−6でYES
)、データ処理装置28は、第2回充電が終了したか否かを判定する(ステップS7−7
)。ここで、第2回充電が終了したことは、電流Ibが矢印と反対方向に流れていないこ
とから「充電している」と判定されないことから判断される。第2回充電が終了していな
い場合(ステップS7−7でNO)、データ処理装置28は、ステップS7−2に戻り、
ステップS7−2以下のステップを所定の周期で繰り返す。
そして、第2回充電が終了した場合(ステップS7−7でYES)、データ処理装置2
8は、第2回充電用処理を終了する。
一方、各セル電圧V1〜V10が正常な値ではないと判定した場合(ステップS7−6
でYES)、データ処理装置28は、表示部31に異常の状態であるセル電圧V1〜V1
0を具体的に表示させる(ステップS7−8)。このとき、異常の状態のセル電圧V1〜
V10は、ステップS7−6によって具体的に特定されている。表示部31に異常の状態
を表示させたら、データ処理装置28は、中止フラグに「1」を設定して(ステップS7
−9)、第2回充電用処理を終了する。
第2回充電用処理を終了すると、データ処理装置28は、総合判定を行なう(ステップ
S8)。
総合判定では、図14に示すように、データ処理装置28は、中止フラグが「0」であ
るか否かを判定する(ステップS8−1)。中止フラグが「0」ではない場合(ステップ
S8−1でNO)、データ処理装置28は、表示部31にバッテリ不良を示す状態表示を
行なわせてから(ステップS8−5)、総合判定を終了する。このとき、状態表示では、
いずれのセルSL1〜SL10が不良であるかはステップS6−5やステップS7−6で
特定されている異常な状態のセル電圧V1〜V10から判るので、不良なセルSL1〜S
L10を具体的に表示させる。
一方、中止フラグが「0」である場合(ステップS8−1でYES)、データ処理装置
28は、総合判定を行なう(ステップS8−2)。総合判定では、例えば、予め実験など
で求められた正常な各セルSL1〜SL10を充電や放電をした場合の各セル電圧V1〜
V10の変化のデータと、このリフレッシュ処理の第2回充電及び第2回放電で求められ
た各セル電圧V1〜V10の変化のデータとを比較して、データのズレが所定の値よりも
大きいか否か等を判定する。そして、データのズレが所定の値よりも大きいセル電圧V1
〜V10がある場合には、そのセル電圧V1〜V10に対応するセルSL1〜SL10は
不良であると判定する。
総合判定が終ると、データ処理装置28は、バッテリが良好であるか否かを判定する(
ステップS8−3)。バッテリが良好であるか否かを判定は、例えば、少なくとも1つの
不良なセルSL1〜SL10があるか否かにより判定される。バッテリが良好ではない場
合(ステップS8−3でNO)、データ処理装置28は、表示部31に不良なセルSL1
〜SL10及びバッテリ5の不良を示す状態表示を行なわせてから(ステップS8−5)
、総合判定を終了する。
一方、バッテリが良好である場合(ステップS8−3でYES)、データ処理装置28
は、表示部31にバッテリ5が良好であることを示す状態表示を行なわせてから(ステッ
プS8−4)、総合判定を終了する。
総合判定が終了すると、データ処理装置28は、バッテリ5の各セルSL1〜SL10
の劣化の診断を終了する。
次に、上記のように構成した本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、データ処理装置28は、リフレッシュ処理と同時に劣化診
断処理のための各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10の測定を行っ
た。従って、劣化診断処理のために別途の測定や試験が必要でない。その結果、バッテリ
5の使用できない時間を増加させず、バッテリ5の稼働率を高くすることができる。
(2)本実施形態によれば、各セルSL1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V1
0は、各セルSL1〜SL10が直列に接続されたまま測定された。従って、各セルSL
1〜SL10のそれぞれのセル電圧V1〜V10を容易に測定できる。
(3)本実施形態によれば、データ処理装置28は、劣化診断処理にて不良と判定され
る各セルSL1〜SL10を特定した。従って、データ処理装置28から不良な各セルS
L1〜SL10の情報を表示部31に表示させることで、バッテリ5の当該各セルSL1
〜SL10を交換することでバッテリ5の寿命を延ばすこともできる。
(4)本実施形態によれば、データ処理装置28は、第2回放電と第2回充電のときに
測定される各セルSL1〜SL10のセル電圧V1〜V10に基づいて劣化診断処理を行
なった。従って、データ処理装置28は、1回目の充電と放電によって各セルSL1〜S
L10相互の起電圧等のむらの少ない状態にされてから、好適に各セルSL1〜SL10
の劣化診断処理を行うことができる。
(5)本実施形態によれば、データ処理装置28は、劣化診断処理を、所定の周期で繰
り返し行われた。従って、データ処理装置28は、充電や放電の開始からの経過時間に対
応した各セルSL1〜SL10の劣化診断処理を行うことができる。
(6)本実施形態によれば、データ処理装置28は、少なくとも1つのセルSL1〜S
L10が不良と判定されると中止フラグに「1」を設定して劣化判定処理を中止した。従
って、データ処理装置28は、不良なセルSL1〜SL10を有して、好適に充電ができ
ないバッテリ5に対して無駄な劣化判定処理を行うことを防ぐことができる。
(7)本実施形態によれば、放電時にはセル電圧V1〜V10が時間td4以前であれ
ば1[V]よりも、時間td4よりも後であれば0.9[V]よりもそれぞれ低くい場合
は不良と判定した。また、充電時には、時間tc4以前であれば1.5[V]よりも、時
間tc4から時間tc5の間であれば1.6[V]よりもそれぞれ高かい場合に不良と判
定した。従って、劣化により充電容量が低下したセルSL1〜SL10を、バッテリ5の
特性に合わせた基準値との比較にて判定することが容易にできる。
なお、上記実施形態は以下の様に変更してもよい。
・上記実施形態では、リフレッシュ装置20がバッテリ5を放電させる場合には、バッ
テリ5を所定の放電時間、放電回路23に接続させた。しかしこれに限らず、リフレッシ
ュ装置20はバッテリ5を放電させる場合には、バッテリ5のバッテリ電圧Vbatが所
定の電圧に降下するまで放電回路23に接続させてもよい。
また、リフレッシュ装置20がバッテリ5を充電させる場合には、バッテリ5を所定の
充電時間、充電回路22に接続させた。しかしこれに限らず、リフレッシュ装置20はバ
ッテリ5を充電させる場合には、バッテリ5のバッテリ電圧Vbatが所定の電圧に上昇
するまで充電回路22に接続させてもよい。
・上記実施形態では、放電時にはセル電圧V1〜V10が時間td4以前であれば1[
V]よりも、時間td4よりも後であれば0.9[V]よりもそれぞれ低くい場合は不良
と判定した。また、充電時には、時間tc4以前であれば1.5[V]よりも、時間tc
4から時間tc5の間であれば1.6[V]よりもそれぞれ高かい場合に不良と判定した
。しかしこれに限らず、新品のバッテリのセルから測定された放電時や充電時の値の変化
を基準として、この基準とリフレッシュ処理時に測定されたセル電圧V1〜V10とを比
較してズレが所定の値よりも大きければ不良と判定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、バッテリは、ニッケル・カドミウム蓄電池としたが、これに限ら
れない。
・上記実施形態では、データ処理装置28は、電流Ibの向きからリフレッシュ処理中
の充電、放電及び開放を判断した。しかしこれに限らず、リフレッシュ装置20からデー
タ処理装置28に充電、放電及び開放の情報を伝達させても良い。
・上記実施形態では、データ処理装置28は、少なくとも1つのセルSL1〜SL10
が不良と判定されると中止フラグに「1」を設定して劣化判定処理を中止した。しかしこ
れに限らず、データ処理装置28からリフレッシュ装置20に劣化判定処理の中止を伝達
して、リフレッシュ処理を中止させて不良なセルSL1〜SL10を有して好適に放電や
充電のできないバッテリに対して無駄なリフレッシュ処理を行うことを防ぐようにしても
よい。そうすれば、無駄なリフレッシュ処理に要する時間を減らすことができる。
本実施形態における自動搬送車の側面構造を示す側面図。 本実施形態における自動搬送車に搭載されるバッテリの斜視構造を示す斜視図。 本実施形態におけるバッテリの劣化診断システムの電気的構成を説明する説明図。 本実施形態における放電時の各端子電圧と時間の関係を示すグラフ。 本実施形態における放電時の各セルのセル電圧と経過時間の関係を示すグラフ。 本実施形態における放電終了時付近の各セルのセル電圧と経過時間の関係を示すグラフ。 本実施形態における充電時の各端子電圧と経過時間の関係を示すグラフ。 本実施形態における充電時の各セルのセル電圧と経過時間の関係を示すグラフ。 本実施形態におけるバッテリの劣化を診断する方法を示すフローチャート。 本実施形態におけるデータ処理装置が行う第1回放電処理を示すフローチャート。 本実施形態におけるデータ処理装置が行う第1回充電処理を示すフローチャート。 本実施形態におけるデータ処理装置が行う第2回放電処理を示すフローチャート。 本実施形態におけるデータ処理装置が行う第2回充電処理を示すフローチャート。 本実施形態におけるリフレッシュ処理の結果からバッテリの劣化を総合的に診断する手順を示すフローチャート。
符号の説明
Ib…電流、P0〜P10…第0〜第10プローブ、V1〜V10…セル電圧、Vt1
〜Vt10…電圧、SL1〜SL10…第1〜第10セル、T0…マイナス端子、T10
…プラス端子、T1〜T9…第1〜第9端子、tc0〜tc5,td0〜td5…時間、
Vbat…バッテリ電圧、1…自動搬送車、2…車輪、3…搬送台、5…バッテリ、6…
ケース、11,13…配線、20…リフレッシュ装置、21…制御部、22…充電回路、
23…放電回路、25…測定器、26…電流計、28…データ処理装置、29…データ記
憶部、30…入出力装置、31…表示部。

Claims (7)

  1. 搬送車に搭載されたバッテリを構成する直列に複数接続されたセルの各セル電圧を測定
    して、該各セル電圧に基づいて前記複数のセルに対してそれぞれ劣化診断処理を行う搬送
    車のバッテリ劣化診断方法であって、
    前記劣化診断処理は、リフレッシュ処理のときに前記バッテリに行なわれる放電又は充
    電の間に測定されるセルのセル電圧を、予め定められた基準電圧との比較により不良と判
    定したら、該セル電圧の測定された前記セルを不良と判定することを特徴とする搬送車の
    バッテリ劣化診断方法。
  2. 請求項1に記載の搬送車のバッテリ劣化診断方法において、
    前記リフレッシュ処理のときに前記バッテリには、1回目の放電と充電及び2回目の放
    電と充電が行なわれ、
    前記劣化診断処理は、前記2回目の充電と放電のときに測定される前記セルの前記セル
    電圧に基づいて行なうことを特徴とする搬送車のバッテリ劣化診断方法。
  3. 請求項1又は2に記載の搬送車のバッテリ劣化診断方法において、
    前記劣化診断処理は、リフレッシュ処理のときに前記バッテリに行なわれる放電や充電
    の間に、所定の周期で繰り返し行われることを特徴とする搬送車のバッテリ劣化診断方法
  4. 請求項1〜3に記載の搬送車のバッテリ劣化診断方法において、
    前記リフレッシュ処理は、前記複数のセルに対するそれぞれの前記劣化診断処理にて、
    少なくとも1つのセルが不良と判定されると中止されることを特徴とする搬送車のバッテ
    リ劣化診断方法。
  5. 請求項1〜4に記載の搬送車のバッテリ劣化診断方法において、
    前記劣化診断処理は、リフレッシュ処理にて前記バッテリに行なわれる放電のときに、
    放電開始からの経過時間における前記セルの前記セル電圧が該経過時間に対応して定めら
    れた所定の基準電圧より低くい場合に該セル電圧が不良であるとの判定をして該セル電圧
    を測定した前記セルを不良と判定することを特徴とする搬送車のバッテリ劣化診断方法。
  6. 搬送車に電源として搭載されるバッテリと、
    前記バッテリに接続され、該バッテリにリフレッシュ処理を行うリフレッシュ装置と、
    前記バッテリを構成する直列に複数接続されたセルと、
    前記複数のセルの各セル電圧をそれぞれ測定する測定器と、
    前記測定器が測定した前記複数のセルの前記各セル電圧に対してそれぞれ劣化診断をす
    る劣化診断手段と、を備え、
    前記劣化診断手段は、セルのセル電圧を、予め定めた基準電圧との比較に基づいて不良
    と判定したら、該セル電圧を測定された前記セルを不良と判定することを特徴とする搬送
    車のバッテリ劣化診断システム。
  7. 請求項6に記載の搬送車のバッテリ劣化診断システムにおいて、
    前記バッテリ劣化診断システムは、不良なセルを表示する表示装置を備え、
    前記劣化診断手段は、不良と判定したセルを表示させる表示情報を前記表示装置に伝達
    して、該表示装置に該表示情報に基づいて不良と判定したセルを表示させることを特徴と
    する搬送車のバッテリ劣化診断システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110962689A (zh) * 2018-09-28 2020-04-07 本田技研工业株式会社 诊断装置、诊断***、诊断方法及存储介质
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WO2023063625A1 (ko) * 2021-10-13 2023-04-20 주식회사 엘지에너지솔루션 배터리 진단 장치, 배터리 팩, 전기 차량, 및 배터리 진단 방법

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