JP2009080162A - 感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程などに使用される、感度、解像度、ラインエッジラフネス及びパターン倒れの4点で改良された感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)特定のアセタール構造を有する繰り返し単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー、(B)特定のアセタール構造を有する繰り返単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー及び(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体集積回路素子、集積回路製造用マスク、プリント配線板、液晶パネル等の製造に好適に用いることができる感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
感光性組成物として、化学増幅型感光性組成物がある。化学増幅型感光性組成物は、遠紫外光等の活性光線又は放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性光線又は放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させパターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
化学増幅型感光性組成物として、特許文献1(特開平2−19847号公報)には、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)のフェノール性ヒドロキシル基を全部あるいは部分的にテトラヒドロピラニル基で保護した樹脂を含有することを特徴とするフォトレジスト組成物が開示されている。
特許文献2(特開平4−219757号公報)には、同様にポリ(p−ヒドロキシスチレン)のフェノール性ヒドロキシル基の20〜70%がアセタール基で置換された樹脂を含有することを特徴とするフォトレジスト組成物が開示されている。
更に、特許文献3(特開平5−249682号公報)には、同様のアセタール保護された樹脂を用いたフォトレジスト組成物が開示されている。
また、特許文献4(特開平8−123032号公報)には、アセタール基で置換された基を含む三元共重合体を用いたフォトレジスト組成物が示されている。
更に、特許文献5(特開平5−113667号公報)、特許文献6(特開平6−266112号公報)、特許文献7(特開平6−289608号公報)、特許文献8(特開平7−209868号公報)にはヒドロキシスチレンと(メタ)アクリレート共重合体よりなるフォトレジスト組成物が開示されている。
また、特許文献9(特開平9−297396号公報)には、酸により分解し得る基を有する重合体、感放射線性酸発生剤、フェノール性水酸基を有する分子量1000未満の化合物中のフェノール性水酸基の水素原子をアセタール化した化合物、並びに酸拡散制御材を含有する感光性樹脂組成物が記載されている。この組成物は、コンタクトホールの解像力、断面形状、及びフォーカス許容性に優れることが記載されている。
しかしながら、従来の化学増幅型感光性組成物は、感度、解像度、ラインエッジラフネス及びパターン倒れの4点で必ずしも充分な成果は、得られていなかった。
特開平2−19847号公報 特開平4−219757号公報 特開平5−249682号公報 特開平8−123032号公報 特開平5−113667号公報 特開平6−266112号公報 特開平6−289608号公報 特開平7−209868号公報 特開平9−297396号公報
本発明の目的は、感度、解像度、ラインエッジラフネス及びパターン倒れの4点で改良
された感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明は、下記構成である。
(1) (A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー、(B)下記一般式(II)で表される繰り返単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー及び(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とする感光性組成物。
一般式(I)に於いて、
Lは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
Zは、環状構造を有さない基を表す。
1は、水素原子又は置換基を表す。
3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
5は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
a及びbは、それぞれ、1≦a、1≦bであり、且つ、(a+b)=5である。
一般式(II)に於いて、
L’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
Wは、環状構造を有する基を表す。
2は、水素原子又は置換基を表す。
4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
6は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
c及びdは、それぞれ、1≦c、1≦dであり、且つ、(c+d)=5である。
(2) X線、電子線又はEUVで露光することを特徴とする、(1)に記載の感光性組成物。
(3) (1)又は(2)に記載の感光性組成物により、感光性膜を形成し、該感光性膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
以下、更に、本発明の好ましい実施の態様を挙げる。
(4) R1及びR2の内の少なくとも1つが、置換基であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の感光性組成物。
(5) Zが、炭素数8以下であり、且つ、Wが、炭素数8以上であることを特徴とする(1)、(2)及び(4)のいずれかに記載の感光性組成物。
(6) 更に、シリコン系及び/又はフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする(1)、(2)、(4)及び(5)のいずれかに記載の感光性組成物。
(7) 更に、塩基性化合物を含有することを特徴とする(1)、(2)及び(4)〜(6)のいずれかに記載の感光性組成物。
(8) 更に、溶剤を含有することを特徴とする(1)、(2)及び(4)〜(7)のいずれかに記載の感光性組成物。
本発明により、高感度、高解像度、低ラインエッジラフネス、且つパターン倒れが抑制された感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
(A)一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー及び(B)一般式(II)で表される繰り返単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー
本発明の感光性組成物は、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー(以下、「酸分解性ポリマー(A)」ともいう)及び下記一般式(II)で表される繰り返単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー(以下、「酸分解性ポリマー(B)」ともいう)を含有する。
一般式(I)に於いて、
Lは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
Zは、環状構造を有さない基を表す。
1は、水素原子又は置換基を表す。
3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
5は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
a及びbは、それぞれ、1≦a、1≦bであり、且つ、(a+b)=5である。
一般式(II)に於いて、
L’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
Wは、環状構造を有する基を表す。
2は、水素原子又は置換基を表す。
4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
6は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
c及びdは、それぞれ、1≦c、1≦dであり、且つ、(c+d)=5である。
一般式(I)及び(II)に於ける、L及びL’のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基が挙げられる。
L及びL’のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜20個のシクロアルキル基が挙げられる。
L及びL’のアルキル基、シクロアルキル基が有し得る好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキル若しくはシクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下である。
置換基を有するアルキル基として、例えば、シクロヘキシルエチル基、アルキル若しくはシクロアルキルカルボニルオキシメチル基、アルキル若しくはシクロアルキルカルボニルオキシエチル基、アリールカルボニルオキシエチル基、アラルキルカルボニルオキシエチル基、アルキル若しくはシクロアルキルオキシメチル基、アリールオキシメチル基、アラルキルオキシメチル基、アルキル若しくはシクロアルキルオキシエチル基、アリールオキシエチル基、アラルキルオキシエチル基、アルキル若しくはシクロアルキルチオメチル基、アリールチオメチル基、アラルキルチオメチル基、アルキル若しくはシクロアルキルチオエチル基、アリールチオエチル基、アラルキルチオエチル基等が挙げられる。
これらの基におけるアルキル基、シクロアルキル基は、特に限定されないが、更にアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してもよい。
上記アルキル若しくはシクロアルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、シクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、t−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、n−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができる。
アリールも特に限定されないが、一般的にフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基のような炭素数6〜14のものが挙げられ、更にアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してもよい。上記アリールオキシエチル基の例としては、フェニルオキシエチル基、シクロヘキシルフェニルオキシエチル基等を挙げることができる。
アラルキルも特に限定されないが、ベンジル基などを挙げることができる。上記アラルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、ベンジルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができる。
L及びL’のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基などの炭素数7〜15個のものを挙げることができる。
アラルキル基ヘの好ましい置換基としては、例えば、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキル若しくはシクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基等が挙げられ、置換基を有するアラルキル基としては、例えば、アルコキシベンジル基、ヒドロキシベンジル基、フェニルチオフェネチル基等を挙げることができる。L、L’、Z又はWとしてのアラルキル基が有し得る置換基の炭素数の範囲は、好ましくは12以下である。
L及びL’は、水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜5)であることが好ましく、水素原子又はメチル基であることがより好ましい。
一般式(I)に於ける、Zの環状構造を有さない基は、置換基(環状構造を有する基を除く)有していてもよい、炭素数1〜15の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましく、例えば、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができ、エチル基が特に好ましい。
Zの環状構造を有さない基の置換基としては、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)等を挙げることができる。
Zは、炭素数8以下であることが好ましい。
一般式(II)に於ける、Wの環状構造を有する基は、シクロアルキル基又はアリール基を有する基が好ましい。ここで、シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカニル基等の炭素数5個〜12個のものが好ましい。また、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6個〜16個のものが好ましく、これらの基は、たとえば、メチルフェニル基、エチルフェニル基などのように更に置換基を有していてもよい。これらのシクロアルキル基又はアリール基は、そのものでWに相当する基として成り立ってもよいが、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5)に直接若しくは他の連結基(好ましくはオキシ基)を介して結合していてもよい。Wの環状構造を有する基としては、フェノキシエチル基、シクロヘキシルフェノキシエチル基、シクロヘキシルチオエチル基、t−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、n−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、シクロヘキサノン−4−イル−フェノキシエチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルエチル基、フェネチル基、ベンジル基が好ましく、シクロヘキシルエチル基が特に好ましい。
Wは、炭素数8以上であることが好ましい。
一般式(I)及び(II)に於ける、R1及びR2の置換基としては、いかなるものでも良く、特に制限は無いが、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基(ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基(ヘテロ環基を含む)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、ホスファト基(−OPO(OH)2)、スルファト基(−OSO3H)、その他の公知の置換基が例として挙げられる。
1及びR2の置換基として、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基が挙げられる。
アルキル基は、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基等を挙げることができる。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカノイル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等を挙げることができる。
アリール基は、炭素数6〜18のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。
アルコキシ基は、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基等を挙げることができる。
アリールオキシ基は、炭素数6〜20のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基等を挙げることができる。
アルキルチオ基は、炭素数1〜5のアルキルチオ基が好ましく、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基等を挙げることができる。
アシル基は、炭素数1〜8個のアシル基が好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を挙げることができる。
アシルオキシ基は、炭素数2〜8のアシルオキシ基が好ましく、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチルリオキシ基、バレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
アルコキシカルボニル基は、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。
アルキルチオカルボニル基は、炭素数2〜6のアルキルチオカルボニル基が好ましく、例えば、メチルチオカルボニル基、エチルチオカルボニル基、プロピルチオカルボニル基、イソプロピルチオカルボニル基、n−ブチルチオカルボニル基、イソブチルチオカルボニル基、sec−ブチルチオカルボニル基等を挙げることができる。
1及びR2のいずれか、若しくは両方が、カルボニル基を有することが好ましい。
1及びR2は、アセタール基のオルト位が好ましい。
一般式(I)及び(II)に於ける、R3及びR4のアルキル基、シクロアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。
3及びR4のアルキル基、シクロアルキル基が有し得る好ましい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられる。
3及びR4としては、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
5及びR6のアルキル基、シクロアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。
5及びR6のアルキル基が有し得る好ましい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられる。
5及びR6としては、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
酸分解性ポリマー(A)は、一般式(I)で表される繰り返し単位を、好ましくは5〜
60モル%、より好ましくは5〜30モル%有することが好ましく、必要に応じて併せて他の繰り返し単位を有してもよい。
酸分解性ポリマー(B)は、一般式(II)で表される繰り返し単位を、好ましくは5〜60モル%、より好ましくは5〜30モル%有することが好ましく、必要に応じて併せて他の繰り返し単位を有してもよい。
感光性組成物中の、酸分解性ポリマー(A):酸分解性ポリマー(B)の質量比は、好ましくは 0.10:1〜1:0.10であり、より好ましくは0.25:1〜1:0.25である。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)は、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
一般式(III)に於いて、
7は、水素原子又は置換基を表す。
8は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
e及びf は、それぞれ、1≦e、1≦fであり、且つ、(e+f)=5である。
一般式(III)に於ける、R7は、一般式(I)に於ける、R1と同様のものであり、R8は、一般式(I)に於ける、R3と同様のものである。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)は、全繰り返し単位中、一般式(III)で表される繰り返し単位を20〜80モル%(より好ましくは、40〜80モル%)有することが好ましい。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)は、例えば、フェノール性水酸基を有するポリマーを、好ましくは有機溶媒に溶解し、系中の水分を共沸蒸留等の手法で脱水した後、アルキルビニルエーテル化合物及び酸触媒を添加してアセタール化反応を行い、フェノール性水酸基に所望のアセタール基を導入することにより得ることができる。
上記フェノール性水酸基を有するポリマーとしては、ヒドロキシスチレン類の重合体が好ましく、t−ブチルアクリレートもしくはt−ブチルメタクリレート等の酸分解性の(メタ)アクリレートとの共重合体であってもよい。
ヒドロキシスチレン類の重合体は、置換基を有するヒドロキシスチレンの重合体、置換基を有するヒドロキシスチレンとヒドロキシスチレンとの共重合体であることが好ましい。置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基が挙げられる。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)のアルカリ溶解性を調節する目的で、フェノール性水酸基を有するポリマーに非酸分解性基を導入することもできる。非酸分解性基の導入方法としては、スチレン類、非酸分解性の(メタ)アクリル酸エステル類、非酸分解性の(メタ)アクリル酸アミド類を共重合する方法や、ヒドロキシスチレン類の水酸基を非酸分解性の置換基で保護する方法が好ましい。
上記非酸分解性基の置換基としては、アセチル基、メシル基、トルエンスルホニル基等が好ましいが、これらに限定されるものではない。
上記スチレン類としては、スチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、フェニルスチレン、t−ブチルスチレン、t−ブトキシスチレン等があげられるが、スチレン、メチルスチレン、t−ブチルスチレン、t−ブトキシスチレンが特に好ましい。
上記非酸分解性の(メタ)アクリル酸エステル類としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等があげられる。
非酸分解性の(メタ)アクリル酸アミド類としては、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸フェニルアミド、(メタ)アクリル酸イソプロピルアミド等があげられる。
更に、共重合可能なモノマーとしては、例えば、マレイン酸誘導体、無水マレイン酸誘導体、(メタ)アクリロニトリル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、酢酸ビニル等を挙げることができる。
上述したように、酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)のアルカリ溶解性を調節し、そのアルカリ現像性を損なわない範囲で、上記フェノール性水酸基を有するポリマーに共重合成分及び/又は非酸分解性基を導入することが可能であるが、一般的にはフェノール性水酸基を有するポリマーを構成する成分のうちヒドロキシスチレン類成分が60モル%以上、好ましくは70モル%以上占めることがドライエッチング耐性や感度の点で望ましい。
上記幹ポリマー(フェノール性水酸基を有するポリマー)の重量平均分子量は、ゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算分子量(Mw)として測定することができ、好ましくは2000〜200,000であり、2,500〜30,000が特に好ましい。分子量が200,000を超えると溶解性が劣り解像力が
低下する傾向にある。
アセタール化反応に用いるアルキルビニルエーテル化合物としては、下記一般式(A)で表される化合物が望ましい。
1−O−CH=CH2 一般式(A)
式中、R1は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す。
上記R1の置換基を有してもよいアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは炭素数1〜18の、直鎖状であっても分岐状であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、n−ヘプチル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、n−オクチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、n−ノニル基、i−ノニル基、t−ノニル基、n−デシル基、i−デシル基、t−デシル基、n−ウンデシル基、i−ウンデシル基、n−ドデシル基、i−ドデシル基、n−トリデシル基、i−トリデシル基、n−テトラデシル基、i−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、i−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、i−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、i−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、i−オクタデシル基、n−ノナデシル基、i−ノナデシル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は、下記に示す置換基によって置換されていてもよい。
上記R1の置換基を有してもよいシクロアルキル基としては、好ましくは炭素数3〜20、さらに好ましくは炭素数3〜18のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノナデシル基、4−シクロヘキシルシクロヘキシル基、4−n−ヘキシルシクロヘキシル基、ペンタニルシクロヘキシル基、ヘキシルオキシシクロヘキシル基、ペンタニルオキシシクロヘキシル基等を挙げることができる。これらのシクロアルキル基は、下記に示す置換基によって置換されていてもよい。
上記R1の置換基を有していてもよいアリール基としては、好ましくは炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜25のアリール基であり、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオキシフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−シクロヘプテニルフェニル基、4−シクロオクタニルフェニル基、2−シクロペンチルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、2−シクロヘプテニルフェニル基、2−シクロオクタニルフェニル基、3−シクロペンチルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、3−シクロヘプテニルフェニル基、3−シクロオクタニルフェニル基、4−シクロペンチルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニル基、4−シクロオクタニルオキシフェニル基、2−シクロペンチルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニル基、2−シクロオクタニルオキシフェニル基、3−シクロペンチルオキシフェニル基、3−シクロヘキシルオキシフェニル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニル基、3−シクロオクタニルオキシフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−ヘプテニルフェニル基、4−n−オクタニルフェニル基、2−n−ペンチルフェニル基、2−n−ヘキシルフェニル基、2−n−ヘプテニルフェニル基、2−n−オクタニルフェニル基、3−n−ペンチルフェニル基、3−n−ヘキシルフェニル基、3−n−ヘプテニルフェニル基、3−n−オクタニルフェニル基、2,6−ジ−イソプロピルフェニル基、2,3−ジ−イソプロピルフェニル基、2,4−ジ−イソプロピルフェニル基、3,4−ジ−イソプロピルフェニル基、3,6−ジ−t−ブチルフェニル基、2,3−ジ−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、3,4−ジ−t−ブチルフェニル基、2,6−ジ−n−ブチルフェニル基、2,3−ジ−n−ブチルフェニル基、2,4−ジ−n−ブチルフェニル基、3,4−ジ−n−ブチルフェニル基、2,6−ジ−i−ブチルフェニル基、2,3−ジ−i−ブチルフェニル基、2,4−ジ−i−ブチルフェニル基、3,4−ジ−i−ブチルフェニル基、2,6−ジ−t−アミルフェニル基、2,3−ジ−t−アミルフェニル基、2,4−ジ−t−アミルフェニル基、3,4−ジ−t−アミルフェニル基、2,6−ジ−i−アミルフェニル基、2,3−ジ−i−アミルフェニル基、2,4−ジ−i−アミルフェニル基、3,4−ジ−i−アミルフェニル基、2,6−ジ−n−ペンチルフェニル基、2,3−ジ−n−ペンチルフェニル基、2,4−ジ−n−ペンチルフェニル基、3,4−ジ−n−ペンチルフェニル基、4−アダマンチルフェニル基、2−アダマンチルフェニル基、4−イソボロニルフェニル基、3−イソボロニルフェニル基、2−イソボロニルフェニル基、4−シクロペンチルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニル基、4−シクロオクタニルオキシフェニル基、2−シクロペンチルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニル基、2−シクロオクタニルオキシフェニル基、3−シクロペンチルオキシフェニル基、3−シクロヘキシルオキシフェニル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニル基、3−シクロオクタニルオキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプテニルオキシフェニル基、4−n−オクタニルオキシフェニル基、2−n−ペンチルオキシフェニル基、2−n−ヘキシルオキシフェニル基、2−n−ヘプテニルオキシフェニル基、2−n−オクタニルオキシフェニル基、3−n−ペンチルオキシフェニル基、3−n−ヘキシルオキシフェニル基、3−n−ヘプテニルオキシフェニル基、3−n−オクタニルオキシフェニル基、2,6−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、2,3−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、2,4−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、3,4−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、2,6−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、2,3−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、3,4−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、2,6−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、2,3−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、3,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、2,6−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、2,3−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、2,4−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、3,4−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、2,6−ジ−t−アミルオキシフェニル基、2,3−ジ−t−アミルオキシフェニル基、2,4−ジ−t−アミルオキシフェニル基、3,4−ジ−t−アミルオキシフェニル基、2,6−ジ−i−アミルオキシフェニル基、2,3−ジ−i−アミルオキシフェニル基、2,4−ジ−i−アミルオキシフェニル基、3,4−ジ−i−アミルオキシフェニル基、2,6−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、2,3−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、2,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、3,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、4−アダマンチルオキシフェニル基、3−アダマンチルオキシフェニル基、2−アダマンチルオキシフェニル基、4−イソボロニルオキシフェニル基、3−イソボロニルオキシフェニル基、2−イソボロニルオキシフェニル基、等が挙げられる。これらのアリール基は、下記に示す置換基によって置換されていてもよい。
1の置換基を有してもよいアラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜30、さらに好ましくは炭素数8〜25のアラルキル基であり、例えば、フェニルエチル基、トリルフェニルエチル基、キシリルフェニルエチル基、エチルフェニルエチル基、プロピルフェニルエチル基、4−シクロペンチルフェニルエチル基、4−シクロヘキシルフェニルエチル基、4−シクロヘプテニルフェニルエチル基、4−シクロオクタニルフェニルエチル基、2−シクロペンチルフェニルエチル基、2−シクロヘキシルフェニルエチル基、2−シクロヘプテニルフェニルエチル基、2−シクロオクタニルフェニルエチル基、3−シクロペンチルフェニルエチル基、3−シクロヘキシルフェニルエチル基、3−シクロヘプテニルフェニルエチル基、3−シクロオクタニルフェニルエチル基、4−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、4−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、2−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、2−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、3−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、3−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、4−n−ペンチルフェニルエチル基、4−n−ヘキシルフェニルエチル基、4−n−ヘプテニルフェニルエチル基、4−n−オクタニルフェニルエチル基、2−n−ペンチルフェニルエチル基、2−n−ヘキシルフェニルエチル基、2−n−ヘプテニルフェニルエチル基、2−n−オクタニルフェニルエチル基、3−n−ペンチルフェニルエチル基、3−n−ヘキシルフェニルエチル基、3−n−ヘプテニルフェニルエチル基、3−n−オクタニルフェニルエチル基、2,6−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、2,3−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、2,4−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、3,4−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、2,6−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、2,3−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、3,4−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、2,6−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、2,3−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、2,4−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、3,4−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、2,6−ジ−t−アミルフェニルエチル基、2,3−ジ−t−アミルフェニルエチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルエチル基、3,4−ジ−t−アミルフェニルエチル基、2,6−ジ−i−アミルフェニルエチル基、2,3−ジ−i−アミルフェニルエチル基、2,4−ジ−i−アミルフェニルエチル基、3,4−ジ−i−アミルフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、4−アダマンチルフェニルエチル基、3−アダマンチルフェニルエチル基、2−アダマンチルフェニルエチル基、4−イソボロニルフェニルエチル基、3−イソボロニルフェニルエチル基、2−イソボロニルフェニルエチル基、4−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、4−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、2−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、2−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、3−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、3−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、4−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、4−n−へキシルオキシフェニルエチル基、4−n−ヘプテニルオキシフェニルエチル基、4−n−オクタニルオキシフェニルエチル基、2−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、2−n−ヘキシルオキシフェニルエチル基、2−n−ヘプテニルオキシフェニルエチル基、2−n−オクタニルオキシフェニルエチル基、3−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、3−n−ヘキシルオキシフェニルエチル基、3−n−ヘプテニルオキシフェニルエチル基、3−n−オクタニルオキシフェニルエチル基、2,6−ジーイソプロピルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−イソプロピルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−イソプロピルオキシフェニルエチル基、3,4一ジーイソプロピルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、4−アダマンチルオキシフェニルエチル基、3−アダマンチルオキシフェニルエチル基、2−アダマンチルオキシフェニルエチル基、4−イソボロニルオキシフェニルエチル基、3−イソボロニルオキシフェニルエチル基、2−イソボロニルオキシフェニルエチル基、あるいは、上記アルキルがメチル基、プロピル基、ブチル基等に置き換えたもの等が挙げられる。これらのアラルキル基は、下記に示す置換基によって置換されていてもよい。
上記基の更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基、フエネチル基、クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
これらの置換基はさらに置換基を有してもよい。
一般式(A)で表される化合物の具体例としては、例えば、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、フェノキシエチルビニルエーテル、シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエーテル、4−カルボニルシクロヘキシルフェノキシエチルビニルエーテル、t−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチルビニルエーテル、シクロヘキシルチオエチルビニルエーテル、n−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチルビニルエーテル等が挙げられるが、実質的にポリマー中のフェノール性水酸基との間でアセタール化反応をおこすものであればよく、上記のものに限定されない。上記の中では、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルが好ましく、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテルがより好ましい。
反応において用いられる、アルキルビニルエーテル化合物の使用量は、フェノール性水酸基を有するポリマー中のフェノール性水酸基に対して、5モル%〜95モル%を用いることが好ましく、より好ましくは10モル%〜60モル%であり、更に好ましくは15モル%〜50モル%である。
反応に用いられる有機溶媒としては、不活性溶媒であれば特に制限されないが、プロピ
レングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、2−ヘプタノン、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。なかでも、PGMEA、2−ヘプタノンが好ましい。
反応溶媒は、フェノール性水酸基を有するポリマー100重量部に対して、好ましくは、100〜1000重量部用いられる。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)は、夫夫1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、フェノール性水酸基を有するポリマーの分子量、組成比の異なる2種以上のフェノール性水酸基を有するポリマーから合成された酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)の組合せ、アセタール保護率の異なる2種以上の酸分解性ポリマーの組合せ等も感度、解像力、プロファイルその他のレジスト特性を発揮させるために選択することができる。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)の合成は、先に示した有機溶媒(アセタール化反応に対して不活性な溶媒)にフェノール性水酸基を有するポリマーを溶解し、必要に応じて減圧蒸留等で系中の水分を除去し、アルキルビニルエーテル化合物を添加する。アルキルビニルエーテル化合物は、同時に添加してもよいし、順次に分割して添加してもよい。アセタール化反応は、酸性触媒の添加により進行する。
上記酸性触媒は無機酸、有機酸の何れも用いることができる。有機酸は残留金属不純物が無いことから好ましく、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩等がより好ましい。
アセタール化反応を停止させる目的で、塩基化合物による中和を行うことが好ましい。この中和を行わないと、酸が残存しレジストの貯蔵安定性を損なう恐れがある。用いる塩基化合物としては、添加した触媒としての酸を中和し、水洗工程で塩が除去されればよく、特に限定されない。なかでも、有機塩基化合物は残留金属不純物が無いことから好ましく、具体的にはトリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、アミノピリジン、ピペラジン、イミダゾール等があげられ、トリエチルアミン、ピリジンが特に好ましい。
アセタール化反応を完了し、中和した後は、超純水等を用いて系中に残存している塩を除去することが好ましい。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)の具体例としては、以下のものが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
酸分解性ポリマー(A)及び酸分解性ポリマー(B)の合計の組成物中の含有量としては、該組成物の全固形分の重量に対して好ましくは70〜98重量%であり、より好ましくは75〜96重量%であり、更により好ましくは80〜96重量%である。
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表す。
-としての非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリ
ス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましく
は炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基としてさらにアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位としては、脂肪族スルホン酸アニオンおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。
芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のアリール基を挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
-の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、より好ましくは炭素数4〜8のパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、更により好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
201、R202及びR203としての有機基としては、例えば、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく
、更に好ましくはフェニル基である。アリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、一般式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、2−オキソシクロアルキル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
一般式(ZI−3)に於いて、
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
x及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ-と同様の非求核性アニオンを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができ、シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくは、R1c〜R5cの内のいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基
又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくは、R1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
x及びRyとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R7cおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができ、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cおけると同様のアルコキシ基を挙げることができる。
x及びRyは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
一般式(ZII)及び(ZIII)於いて、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
一般式(ZII)及び(ZIII)於ける、R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。
204〜R207におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
使用することができる活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
208、R209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物は、下記一般式(PI)で表される化合物が、より好ましい。
一般式(PI)中、
1〜R13は、各々独立に水素原子又は置換基を表す。
Zaは単結合または2価の連結基である。
-は対アニオンを表す。
一般式(PI)に於いて、R1〜R13のうち少なくとも1つは、アルコール性水酸基を含む置換基であることが好ましい。
アルコール性水酸基とはアルキル基の炭素原子に結合した水酸基を表す。
1〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、R1〜R13は−W−Yで表される。ただし、Yは水酸基で置換されたアルキル基であり、Wは単結合または2価の連結基である。
Yのアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができ、好ましくはエチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基であり、更に好ましくはエチル基、プロピル基、イソプロピル基である。Yは特に好ましくは-CH2CH2OH構造を含有する。
Wで表される2価の連結基としては、特に制限は無いが、例えば、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基などの一価の基における任意の水素原子を単結合で置き換えた二価の基を挙げることができる。
Wとして好ましくは単結合、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた二価の基であり、更に好ましくは単結合、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた二価の基である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、含まれる炭素数は好ましくは2〜10個であり、更に好ましくは2〜6個であり、特に好ましくは2〜4個である。
1〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基は、アルコール性水酸基を2つ以上有しても良い。R1〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基の有するアルコー
ル性水酸基の数としては1個から6個であり、好ましくは1個から3個が好ましく、更に好ましくは1個であることが好ましい。
一般式(PI)で表される化合物の有するアルコール性水酸基の数は、好ましくはR1〜R13すべてあわせて1個から10個であり、より好ましくは1個から6個であり、更により好ましくは1個から3個である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は各々独立に水素原子または置換基であり、置換基としては、いかなるものでも良く、特に制限は無いが、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基(ヘテロ環基と言っても良い)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、ホスファト基(−OPO(OH)2)、スルファト基(−OSO3H)、その他の公知の置換基、が例として挙げられる。
また、R1〜R13のうちの隣接する2つが共同して環(芳香族、又は非芳香族の炭化水
素環、又は複素環。これらは、さらに組み合わされて多環縮合環を形成することができる。例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環、が挙げられる。)を形成することもできる。
1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は好ましくは水素原子又はハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基、ウレイド基である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は更に好ましくは水素原子又はハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、シアノ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
更に、R1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は特に好ましくは水素原子又はアルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、ハロゲン原子、アルコキシ基である。
一般式(PI)中、好ましくはR1〜R13のうち少なくとも1つはアルコール性水酸基を含み、より好ましくは、R9〜R13のうち少なくとも1つがアルコール性水酸基を含む。
Zaは単結合または2価の連結基を表し、2価の連結基としては例えば、アルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミド基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、ジスルフィド基、アシル基、アルキルスルホニル基、−CH=CH−、−C≡C−、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、等であり、置換基を有しても良い。これらの置換基としては上のR1〜R13に示した置換基と同様である。Zaとして好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、−CH=CH−、−C≡C−、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基など電子求引性を持たない置換基であり、更に好ましくは単結合、エーテル基、チオエーテル基であり、特に好ましくは単結合である。
一般式(PI)で表される化合物は、対アニオンX-を有する。アニオンとしては、有機アニオンが望ましい。有機アニオンとは炭素原子を少なくとも1つ含有するアニオンを表す。更に、有機アニオンとしては非求核性アニオンであることが好ましい。非求核性ア
ニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。
非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性スルホン酸アニオンとしては、例えば、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。非求核性カルボン酸アニオンとしては、例えば、アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル部位はアルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記アルキルスルホン酸アニオン及びアリールスルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基としてさらにアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
アルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル部位としては、アルキルスルホン酸アニオンおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。アリールカルボン酸アニオンにおけるアリール基としては、アリールスルホン酸アニオンおけると同様のアリール基を挙げることができる。アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
上記アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、アリールスルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
一般式(PI)で表される化合物の対アニオンX-としてはスルホン酸アニオンが好ましく、更に好ましくはアリールスルホン酸であることが好ましい。
対アニオンとして具体的には、メタンスルホン酸アニオン、トリフロロメタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロエタンスルホン酸アニオン、ヘプタフロロプロパンスルホン酸アニオン、パーフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロヘキサンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビストリフロロメチルベンゼンスルホ酸アニオン、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸アニオン、パーフロロエトキシエタンスルホン酸アニオン、2,3,5,6−テトラフロロ−4−ドデシルオキシベンゼンスルホン酸アニオン、p-トルエンスルホン酸アニオン、2,4,6-トリメチルベンゼンスルホン酸アニオンなどが挙げられる。
一般式(PI)で表される化合物は保護基で保護された水酸基を置換基に含むベンゼン誘導体と環状のスルホキシド化合物を縮合させてスルホニウム塩を形成し、水酸基の保護基を脱保護する方法などにより合成することが出来る。
(ただし、図中、Wは2価の連結基であり、Rはアルキレン基、Pは保護基である)
スルホニウム化の反応に用いる酸としてはメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−エチルベンゼンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸などが挙げられ、用いた酸の共役塩基がスルホニウムのアニオンとなる。スルホニウム化の反応に用いる縮合剤としては酸無水物等が挙げられ、例えばトリフルオロ酢酸無水物、ポリリン酸、メタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物、ノナフルオロブタンスルホン酸無水物、テトラフルオロスクシン酸無水物、ヘキサフルオログルタル酸無水物、クロロジフルオロ酢酸無水物、ペンタフルオロプロピオン酸無水物、ヘプタフルオロブタン酸無水物など強酸の無水物が挙げられる。
水酸基の保護基Pとしてはエーテルやエステル等が挙げられ、例えば、メチルエーテル、アリールエーテル、ベンジルエーテル、酢酸エステル、安息香酸エステル、炭酸エステル等が挙げられる。
対アニオンX-はイオン交換樹脂に通し、目的のアニオンの共役酸を添加することによ
り、所望のアニオンに変換することが出来る。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物である。
また、活性光線又は放射線の放射により酸を発生する化合物として、スルホン酸基又はイミド基を1つ有する酸を発生する化合物が好ましく、さらに好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、または1価のフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物、または1価のフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換されたイミド酸を発生する化合物である。使用可能な酸発生剤は、発生した酸のpKaがpKa=−1以下のフッ化置換アルカンスルホン酸、フッ化置換ベンゼンスルホン酸、フッ化置換イミド酸であることが特に好ましく、感度が向上する。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の中で、特に好ましい例を以下に挙げる。
酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
酸発生剤の感光性組成物中の含量は、感光性組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
塩基性化合物
本発明の感光性組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
好ましい構造として、下記式(A)〜(E)で示される構造を挙げることができる。
ここでR250、R251及びR252は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環を形成してもよい。これらは置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基又は炭素数3〜20のアミノシクロアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基又は炭素数3〜20のヒドロキシシクロアルキル基が好ましい。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
253、R254、R255及びR256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を示す。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジンを挙げることができ、置換基を有していてもよい。更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール等があげられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンなどがあげられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはトリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシドなどがあげられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタン−1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等があげられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン、N,N−ジメトキシエチル−N−フェノキシエトキシエトキシエチルアミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上で用いられる。塩基性化合物の使用量は、感光性組成物の固形分を基準として、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明の感光性組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明の感光性組成物がフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新
秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファッ
クF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布していても、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オ
キシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有
するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤の使用量は、感光性組成物の全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
酸化防止剤
本発明の感光性組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤とは、有機材料が酸素の存在下で酸化されることを防ぐためのものである。
酸化防止剤としては、一般に使用されているプラスチック等の酸化防止に効果があるものであれば特に限定するものではなく、例えば、フェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤、硫黄含有酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、アミン−アルデヒド縮合物からなる酸化防止剤、アミン− ケトン縮合物からなる酸化防止剤等があげられる。なお、これらの酸化防止剤のうち、レジストの機能を低下させずに本発明の効果を発現させるためには、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤を用いることが好ましい。
ここに、フェノール系酸化防止剤としては、置換フェノール類、例えば、1 − オキシ−3 − メチル− 4 − イソプロピルベンゼン、2 , 6 − ジ− 第三− ブチルフェノール、2 , 6− ジ− 第三− ブチル− 4 − エチルフェノール、2 , 6 − ジ−
第三− ブチル− 4 − メチルフェノール、4 − ヒドロキシメチル− 2 , 6 − ジ− 第三− ブチルフェノール、ブチル・ヒドロキシアニソール、2− ( 1 − メチルシクロヘキシル) − 4 , 6 − ジメチルフェノール、2 , 4 − ジメチル− 6 − 第三− ブチルフェノール、2 − メチル− 4 , 6 − ジノニルフェノール、2 , 6
− ジ− 第三− ブチル− α − ジメチルアミノ− p − クレゾール、6 − ( 4 −
ヒドロキシ− 3 , 5 − ジ− 第三− ブチル・アニリノ) 2 , 4 − ビス・オクチル− チオ− 1 ,3 , 5 − トリアジン、n − オクタデシル− 3 − ( 4 ’ − ヒドロキシ− 3 ’ , 5 ’ − ジ− 第三− ブチル・フェニル) プロピオネート、オクチル化フェノール、アラルキル置換フェノール類、アルキル化− p − クレゾール、ヒンダード・フェノール等があげられ、ビス, トリス, ポリフェノール類、例えば、4 , 4 ’ − ジヒドロキシ・ジフェニル、メチレン・ビス( ジメチル− 4 , 6 − フェノール) 、2 , 2 ’ − メチレン− ビス− ( 4 − メチル− 6 −第三− ブチルフェノール) 、2 , 2 ’ − メチレン− ビス− ( 4 − メチル− 6 − シクロヘキシル・フェノール) 、2 , 2 ’ − メチレン− ビス− ( 4 − エチル− 6 − 第三− ブチルフェノール) 、4 , 4 ’ − メチレン− ビス− ( 2 , 6 − ジ− 第三− ブチルフェノール) 、2 ,2 ’ − メチレン− ビス− ( 6 − アルファメチル− ベンジル− p − クレゾール) 、メチレン架橋した多価アルキルフェノール、4 , 4 ’ − ブチリデンビス− ( 3 − メチル− 6 − 第三− ブチルフェノール) 、1 , 1 − ビス− ( 4 − ヒドロキシフェニル) − シクロヘキサン、2 , 2 ’ − ジヒドロキシ− 3 , 3 ’ − ジ− ( α − メチルシクロヘキシル)− 5 , 5 ’ − ジメチル・ジフェニルメタン、アルキル化ビスフェノール、ヒンダード・ビスフェノール、1 , 3 , 5 − トリメチル− 2 , 4 , 6 − トリス( 3 , 5 − ジ− 第三− ブチル− 4 − ヒドロキシベンジル) ベンゼン、トリス− ( 2 − メチル− 4 − ヒドロキシ− 5 − 第三− ブチルフェニル) ブタン、テトラキス−[ メチレン− 3 − ( 3 ’ , 5 ’ − ジ− 第三− ブチル− 4 ’− ヒドロキシフェニル) プロピオネート] メタン等があげられる。
本発明で用いる酸化防止剤の好ましい具体例としては、2 , 6 − ジ− t − ブチル− 4 −メチルフェノール、4− ヒドロキシメチル− 2 , 6 − ジ− t − ブチルフェノール、2 、2'− メチレンビス( 4 − メチル− 6 − t − ブチルフェノール) 、ブチルヒドロキシアニソール、t − ブチルヒドロキノン、2 , 4 , 5 −トリヒドロキシブチロフェノン、ノルジヒドログアヤレチック酸、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ラウリル、クエン酸イソプロピルなどが挙げられる。これらのうち2, 6 − ジ− t − ブチル− 4 − メチルフェノール、4 − ヒドロキシメチル− 2 , 6 − ジ− t − ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、t − ブチルヒドロキノンが好ましく、さらに2 , 6 − ジ− t − ブチル−4 − メチルフェノールまたは4− ヒドロキシメチル− 2 , 6 − ジ− t − ブチルフェノールがより好ましい。
酸化防止剤の含有量は、感光性組成物中に1ppm以上であることが好ましく、5ppm以上であることが更により好ましく、10ppm 以上であることが更により好ましく、50ppm 以上であることが更により好ましく、100ppm 以上であることが更により好ましく、100〜10000ppm であることが特に好ましい。また、複数の酸化防止剤を混合して使用しても良い。
有機溶剤
本発明の感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
使用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
(Ia)ケトン系溶剤
本発明において使用される溶剤として好ましくは、少なくとも1つのケトン構造を有する溶剤である。
ケトン構造を有する溶剤としては、鎖状ケトン溶剤、環状ケトン溶剤が挙げられ、合計炭素数5〜8の化合物が塗布性が良好で好ましい。
鎖状ケトン溶剤としては、例えば、2−ヘプタノン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンなどが挙げられ、好ましくは2−ヘプタノンである。
環状ケトン溶剤としては、例えば、シクロペンタノン、3−メチル−2−シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、イソホロン等挙げられ、好ましくはシクロヘキサノン、シクロヘプタノンである。
溶剤はケトン構造を有する溶剤単独、もしくは他の溶剤との混合溶剤として用いることが好ましい。混合する溶剤(併用溶剤)としてはプロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アルキル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、アルコキシプロピオン酸アルキル、ラクトン化合物等を挙げることができる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等を挙げることができる。
乳酸アルキルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル等を挙げることができる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等を挙げることができる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等を挙げることができる。
ラクトン化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
好ましい併用溶剤としては、プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アルキル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルを挙げることができる。より好ましい併用溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを挙げることができる。
ケトン系溶剤と併用溶剤とを混合することにより、基板密着性、現像性、DOF等が改善される。
ケトン系溶剤と上記併用溶剤の比率(質量比)は、好ましくは10/90〜95/5、より好ましくは20/80〜80/20、更に好ましくは30/70〜70/30である。
また、膜厚均一性や現像欠陥性能を高める観点で、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の沸点200℃以上の高沸点溶剤を混合してもよい。
これら高沸点溶剤の添加量は、全溶剤中の好ましくは0.1〜15質量%であり、より好ましくは0.5〜10質量%であり、更により好ましくは1〜5質量%である。
本発明に於いては、溶剤を単独に用いて、好ましくは2種類以上の溶剤を用いて、固形分濃度として、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%、更により好ましくは1〜8質量%の感光性組成物を調製する。
本発明の感光性組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、(C)成分の樹脂又は(E)成分の樹脂に対して2〜50質量%であり、さらに好ましくは5〜30質量%である。現像残渣抑制、現像時パターン変形防止の点で50質量%以下が好ましい。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開平2−28531号、米国特許第4916210号、欧州特許第219294号等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明においては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪族エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル類等のノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
(パターン形成方法)
本発明の感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
例えば、感光性組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、乾燥し、感光性膜を形成する。
当該感光性膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行い、現像する。これにより良好なパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線の照射時に感光性膜とレンズの間に空気よりも屈折率の高い液体を満たして露光(液浸露光)を行ってもよい。これにより解像性を高めることができる。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等であり、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(13nm)、電子ビームが好ましい。
現像工程では、アルカリ現像液を次のように用いる。レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、好ましくは0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、好ましくは10.0〜15.0である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
合成例1(酸分解性ポリマー(RB−10)の合成
反応容器中で3−オキソペンチル−4−アセトキシスチレン7.5g(0.03mol)、4−アセトキシスチレン16.22g(0.1mol)、重合開始剤剤V−601(和光純薬工業(株)製)を0.23g(0.001mol)をエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート200gに溶解し、窒素ガス雰囲気下、80℃の系中に4時間かけて滴下した。滴下後、2時間加熱攪拌した後反応溶液を室温まで放冷し、ヘキサン3L中に滴下しポリマーを沈殿させた。ろ過した固体をアセトン200mlに溶解し、再度ヘキサン5L中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して、3−オキソペンチル−4−アセトキシスチレン/4−アセトキシスチレン共重合体を20.14g得た。
反応容器中に上記で得られた共重合体20.00g、メタノール40ml、1−メトキシ−2−プロパノール100ml、濃塩酸1.5mlを加え、80℃に加熱して5時間攪拌した。反応溶液を室温まで放冷し、蒸留水3L中に滴下した。ろ過した固体をアセトン200mlに溶解し、再度蒸留水3L中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥してポリマー(P−1)を13.31g得た。GPCによる重量平均分子量は8000、分子量分散度(Mw/Mn)は1.35であった。
反応容器中で、上記で得られたポリマー(P−1)10.00gをPGMEA100gに溶解し、この溶液を60℃、20mmHgまで減圧して約20gの溶剤を系中に残存している水と共に留去し、20℃まで冷却し、2−(4−シクロヘキシルフェノキシ)エチルビニルエーテル2.00g、p−トルエンスルホン酸0.02gを添加し、室温にて2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.03gを添加して中和し、酢酸エチル300g、水100gを加えて洗浄操作を3回行った。その後、溶媒量を調整して30質量%のポリマー溶液を得た。GPCによる重量平均分子量は8000、分子量分散度は1.4であり、1Hおよび13C−NMR解析から、フェノール性OHのアセタール保護率が20.1%であった。
以下の実施例で使用した酸分解性ポリマー(A)、(B)は、用いるモノマーおよびビニルエーテルを変更する以外は上記合成例1と同様の方法で合成した。
実施例1〜13及び比較例1〜4
下記表1に示す成分を溶剤に溶解させ、固形分濃度が5質量%の溶液を調製した。この
溶液を0.1μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターで濾過し、ポジ型レジスト溶液を調製した。
調製したポジ型レジスト溶液をスピンコータを利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に均一に塗布し、120℃90秒間加熱乾燥を行い、膜厚0.15μmのポジ型レジスト膜を形成した。このレジスト膜に対し、電子線描画装置((株)日立製作所製HL750、加速電圧50KeV)を用いて電子線照射を行った。照射後に110℃、90秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。
[感度]
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製 S−4800)を用いて観察した。150nmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の最小照射エネルギーを感度とした。
[解像度]
上記の感度を示す照射量において、たとえパターンの一部に倒れが見られたとしても分離解像が認められたラインサイズ(ライン:スペース=1:1)を限界解像サイズとし、これを解像度と定義した。
[ラインエッジラフネス(LER)]
上記の感度を示す照射量における150nmラインパターンの長さ方向50μmにおける任意の30点について、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9220)を用いてエッジがあるべき基準線からの距離を測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。この値が小さい程、良好な性能であることを意味する。
[倒れ前寸法]
上記の感度を示す照射量において、パターンの倒れが全く見られずに分離解像が認められたパターンサイズ(ライン:スペース=1:1)を倒れ前寸法として定義し、倒れの抑制具合の指標とした。この値が小さい程、良好な性能であることを意味する。
表1に用いた略号を以下に示す。
塩基性化合物
N−1:トリオクチルアミン
N−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
N−3:2,4,6−トリフェニルイミダゾール
界面活性剤
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
W−3:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−4:ポリオキシエチレンラウリルエーテル
溶剤
S−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
S−3:乳酸エチル
S−4:シクロヘキサノン
表1から、本発明の感光性組成物は、感度、解像度、LER、パターン倒れの性能すべてにおいて、比較例の組成物よりも優れていることが判る。

Claims (3)

  1. (A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー、(B)下記一般式(II)で表される繰り返単位を有し、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大するポリマー及び(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とする感光性組成物。
    一般式(I)に於いて、
    Lは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
    Zは、環状構造を有さない基を表す。
    1は、水素原子又は置換基を表す。
    3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
    5は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    a及びbは、それぞれ、1≦a、1≦bであり、且つ、(a+b)=5である。
    一般式(II)に於いて、
    L’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
    Wは、環状構造を有する基を表す。
    2は、水素原子又は置換基を表す。
    4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
    6は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    c及びdは、それぞれ、1≦c、1≦dであり、且つ、(c+d)=5である。
  2. X線、電子線又はEUVで露光することを特徴とする、請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の感光性組成物により、感光性膜を形成し、該感光性膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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