JP2009073303A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポンプをモータで駆動してポンプ圧によりホイルシリンダ圧を直接昇圧するブレーキ制御装置において、突入電流の発生を抑制できるブレーキ制御装置を提供すること。
【解決手段】 モータMの駆動で作動するポンプPによりホイルシリンダ5内を加圧するブレーキ制御装置であって、ホイルシリンダ5とポンプPとの間の増圧回路(油路2)に設けられた増圧弁(増圧制御弁7)と、ホイルシリンダ5の圧力を減圧する減圧回路(油路3)に設けられた減圧弁(減圧制御弁8)と、ブレーキ操作部材(ブレーキペダルBP)の操作状態および/または車両の状態に応じてモータM、増圧制御弁7および減圧制御弁8を制御するコントロールユニット(ブレーキ制御ユニットCU)と、を有し、ブレーキ制御ユニットCUは、増圧制御弁7および減圧制御弁8を開いた状態でモータMの駆動を開始する初期制御(図2のS4)を行うこととした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、運転者のブレーキ操作や車両の走行状態に基づき車両のブレーキ液圧を制御するブレーキ制御装置に関する。
従来、ポンプを電動モータで駆動してポンプ圧によりホイルシリンダの液圧(以下、ホイルシリンダ圧という)を直接昇圧するブレーキ制御装置が知られている(例えば、特許文献1)。このブレーキ制御装置は、ポンプとホイルシリンダ(ブレーキシリンダ)との間に常閉の増圧制御弁を備え、ポンプを作動させつつ増圧制御弁を開弁することで、ポンプ圧に基づきホイルシリンダ圧を増圧する。
特許3409721号公報
しかし、上記従来技術では、例えば運転者が急にブレーキペダルを踏み込む等によりホイルシリンダ圧を速やかに増圧させようとする場合、モータを回転数ゼロの停止状態から急に回転数を増加させる。このためホイルシリンダの増圧開始時に、モータに過大な電流が流れ、いわゆる突入電流が発生する、という問題があった。
例えばモータに加わる電圧をデューティ制御することによりモータの回転数を調整する場合、モータの回転数を急増させるためにはオン・デューティ時間を長くしてモータに加える電圧を大きくする。しかし、モータ停止状態から回転数が増加するまでの間は、逆起電力(発電電圧)が十分に発生しないため、モータに加わる電圧が過大となって突入電流が生じることになる。
この突入電流が発生すると、モータを駆動するための回路に大きな負荷が加わって、モータ駆動素子の耐久性が低下したり、モータのブラシ部分(ブラシ付モータの場合)の耐久性が低下したりする。また、自動車に搭載される電源電圧が低下する、といった不都合が生じる。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ポンプをモータで駆動してポンプ圧によりホイルシリンダ圧を直接昇圧するブレーキ制御装置において、突入電流の発生を抑制できるブレーキ制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のブレーキ制御装置は、モータの駆動で作動するポンプによりホイルシリンダ内を加圧するブレーキ制御装置であって、前記ホイルシリンダと前記ポンプとの間の増圧回路に設けられた増圧弁と、前記ホイルシリンダの圧力を減圧する減圧回路に設けられた減圧弁と、ブレーキ操作部材の操作状態および/または車両の状態に応じて前記モータ、前記増圧弁および前記減圧弁を制御するコントロールユニットと、を有し、前記コントロールユニットは、前記増圧弁および減圧弁を開いた状態で前記モータの駆動を開始する初期制御を行うこととした。
よって、ホイルシリンダの増圧制御開始時には、初期制御によってすでにモータに逆起電力が発生しているため、突入電流の発生を抑制できる。したがって、モータの駆動素子やブラシ部分(ブラシ付モータの場合)の耐久性低下を防止し、自動車に搭載される電源電圧の低下を防止できる。
以下、本発明のブレーキ制御装置を実現する最良の形態を、図面に基づき説明する。
[油圧回路構成]
図1は、実施例1のブレーキ制御装置の油圧回路構成(液圧ユニット)を示す。以下、4つの車輪FL,FR,RL,RRのそれぞれに対応して設けられている構成については、a,b,c,dの記号を添えて区別するものとし、aは前左輪FL、bは前右輪FR、cは後左輪RL、dは後右輪RRにそれぞれ対応する構成を表すこととする。
油圧回路は独立した2つの系統に分かれており、第1ブレーキ回路1および第2ブレーキ回路2を有している。第1ブレーキ回路1は、遮断弁6a、6bを介してマスタシリンダMCと前輪側のホイルシリンダ5a、5bを接続するブレーキ回路である。第2ブレーキ回路2は、ポンプPおよび増圧制御弁7を介してリザーバRESと前後輪のホイルシリンダ5a〜5dを接続するブレーキ回路である。また、減圧制御弁8a〜8dを介してホイルシリンダ5a〜5dとリザーバRESを接続するリターン回路が、第2ブレーキ回路2との間で油路を一部共通しつつ、設けられている。
ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)BPは、運転者の踏力により作動し、運転者のブレーキ操作をマスタシリンダMCへ伝達する。ブレーキペダルBPにはブレーキペダルストロークセンサ14が設けられている。ブレーキペダルストロークセンサ14は、ブレーキペダルBPのストローク量を検出し、検出した値をブレーキ制御ユニット(コントロールユニット)CUに入力する。なお、ブレーキペダルBP以外のブレーキ操作部材を用いることとしてもよい。
リザーバRESは、ブレーキ液を貯留するリザーバタンクであり、マスタシリンダMCおよび第2ブレーキ回路2に接続されている。
マスタシリンダMCは、ブレーキペダルBPから伝達される運転者の操作力に比例したマスタシリンダ圧を発生する。マスタシリンダMCはタンデム型であり、前後方向に並んだ2つのマスタシリンダピストンによって、シリンダの中に2つの液圧室(加圧室)が隔成されている。2つの液圧室は、それぞれ別々にリザーバRESからブレーキ液の供給を受ける。一方の液圧室は、第1ブレーキ回路1A、すなわち第1ブレーキ回路1の前左輪FL側の系統に接続されている。他方の液圧室は、第1ブレーキ回路1B、すなわち第1ブレーキ回路1の前右輪FR側の系統に接続されている。
また、マスタシリンダMCは、2つのマスタシリンダピストンにより隔成された2つの背圧室を有している。これらの背圧室はそれぞれリザーバRESに連通している。
ブレーキペダルBPが踏み込まれると、上記2つのマスタシリンダピストンがストロークして、上記2つの液圧室に同じマスタシリンダ圧を発生する。このマスタシリンダ圧が、それぞれ第1ブレーキ回路1A、1Bに供給される。
なお、各マスタシリンダピストンの外周には周知のようにカップ状のシール部材が設けられており、ピストンストローク時には、このシール部材により各液圧室とリザーバRESとの連通が遮断されることで、各液圧室内の加圧が可能となる。このとき、リザーバRESからは第1ブレーキ回路1A、1Bへブレーキ液が供給されず、マスタシリンダMCの液圧室からのみ第1ブレーキ回路1A、1Bへブレーキ液が供給されることになる。
一方、ブレーキペダルBPが戻されると、各マスタシリンダピストンが戻しバネの力で初期位置に戻される。このとき、上記シール部材の構造により、マスタシリンダMCの液圧室(加圧室)とリザーバRESが連通する。これにより、リザーバRESのブレーキ液をマスタシリンダMCの液圧室に供給することが再び可能となる。
リザーバRES側を上流とし、ホイルシリンダ5側を下流とすると、第1ブレーキ回路1A、1Bの下流側の端には、それぞれホイルシリンダ5a,5bが接続されている。また、第1ブレーキ回路1A、1B上には、それぞれ遮断弁6a,6bが設けられている。すなわち、マスタシリンダMCに接続された第1ブレーキ回路1Aは、遮断弁6aを介して前左輪FLのホイルシリンダ5aに接続されている。マスタシリンダMCに接続された第1ブレーキ回路1Bは、遮断弁6bを介して前右輪FRのホイルシリンダ5bに接続されている。
遮断弁6aより上流側の第1ブレーキ回路1Aには、ストロークシミュレータカット弁11を介して、ストロークシミュレータ4が接続されている。ストロークシミュレータカット弁11は常閉の(=非通電時には閉じ、指令電流により開く)電磁弁であり、バルブ開度が開と閉の2位置のみとる、いわゆるオン・オフ弁である。ストロークシミュレータカット弁11は、ブレーキ制御ユニットCUからの指令電流により開閉動作を行い、マスタシリンダMCとストロークシミュレータ4との間を連通・遮断する。
遮断弁6が閉じられているとき、ストロークシミュレータカット弁11が開かれると、マスタシリンダMCで発生した高圧のブレーキ液は、ストロークシミュレータ4の内部に導入される。ストロークシミュレータ4は、導入したブレーキ液分だけマスタシリンダピストンをストロークさせ、ブレーキペダルBPをストロークさせる。これにより、ブレーキペダルBPを踏んだ時のペダル操作フィーリングを生成する。
遮断弁6bより上流側の第1ブレーキ回路1Bにはマスタシリンダ圧センサ12が設けられている。マスタシリンダ圧センサ12は、マスタシリンダ圧を検出し、検出した値をブレーキ制御ユニットCUに入力する。
遮断弁6は常開の(=非通電時には開き、指令電流により閉じる)電磁弁であり、コイルに流される電流値によりバルブ開度が比例的に変化する、いわゆる比例弁である。遮断弁6a、6bは、ブレーキ制御ユニットCUからの指令電流により開閉動作を行い、それぞれ第1ブレーキ回路1A、1Bを連通・遮断する。開弁することでマスタシリンダ圧をホイルシリンダ5a、5bに供給し、閉弁することで上記供給を遮断する。
リザーバRESに接続された第2ブレーキ回路2の下流側には、ポンプPが接続されている。ポンプPはギヤ式ポンプであり、リザーバRESから吸い上げたブレーキ液を下流側(増圧制御弁7a〜7d)へ高圧で供給する。なお、ギヤ式に限らず、プランジャ式その他の形式のポンプを用いてもよい。
モータMはブラシレスのDCサーボモータであり、ブレーキ制御ユニットCUからの指令電流により回転数制御され、ポンプPを駆動する。なお、ブラシレスに限らず、ブラシ付のモータを用いてもよいし、DCモータに限らずACモータを用いてもよい。
ポンプPの下流側の第2ブレーキ回路2には、下流側から上流側へのブレーキ液の流れを防止するチェック弁9が設けられている。
第2ブレーキ回路2は、チェック弁9の下流側で、前輪側の系統である第2ブレーキ回路2Aおよび後輪側の系統である第2ブレーキ回路2Bに分岐している。第2ブレーキ回路2Aの下流側は油路2a、2bに分岐している。同様に、第2ブレーキ回路2Bの下流側は油路2c、2dに分岐している。油路2a、2bは、それぞれ遮断弁6a、6bの下流側の第1ブレーキ回路1A、1Bに接続されており、第1ブレーキ回路1A、1Bを介して前輪側のホイルシリンダ5a、5bに接続されている。同様に、油路2c、2dは、それぞれ後輪側のホイルシリンダ5c、5dに接続されている。
このように、後輪RL,RRのホイルシリンダ5c、5dには、第1ブレーキ回路1を介してマスタシリンダMCが接続されておらず、第2ブレーキ回路2を介してポンプPのみが接続されている。よって、前輪側でのみ、第1、第2ブレーキ回路1,2(マスタシリンダ圧、ポンプ圧)の選択が可能であり、後輪側では、常に第2ブレーキ回路2(ポンプ圧)によってのみ、ホイルシリンダ圧が増圧されうる。
油路2a〜2d上には、それぞれ増圧制御弁7a〜7dが設けられている。増圧制御弁7a〜7dはいずれも常閉の比例電磁弁であり、ブレーキ制御ユニットCUからの指令電流により開閉動作を行い、それぞれ油路2a〜2dを連通・遮断する。開弁することでポンプ吐出圧をホイルシリンダ5a〜5dに供給し、閉弁することで上記供給を遮断する。
増圧制御弁7a〜7dの下流側の油路2a〜2dには、それぞれ油路3a〜3dの一端が接続されている。油路3a〜3dの他端は、それぞれポンプPの上流側の第2ブレーキ回路2に接続されており、第2ブレーキ回路2を介してリザーバRESに接続されている。油路3a〜3d上には、それぞれ減圧制御弁8a〜8dが設けられている。「ホイルシリンダ5a〜5d(→油路2a〜2d→油路3a〜3d)→減圧制御弁8a〜8d(→油路3a〜3d→第2ブレーキ回路2)→リザーバRES」により、ブレーキ液をホイルシリンダ5からリザーバRESに戻すリターン回路が形成されている。
前輪側の油路3a、3bに設けられた減圧制御弁8a、8bは常閉の比例電磁弁であり、後輪側の油路3c、3dに設けられた減圧制御弁8c、8dは常開の比例電磁弁である。減圧制御弁8a〜8dは、ブレーキ制御ユニットCUからの指令電流により開閉動作を行い、それぞれ油路3a〜3dを連通・遮断する。開弁することでブレーキ液をホイルシリンダ5a〜5dからリザーバRESに戻し、ホイルシリンダ圧を抜き減圧する。閉弁状態では上記抜き減圧は行われない。
ポンプPとチェック弁9との間の第2ブレーキ回路2には、リリーフ用の油路2eが接続されている。油路2eは、減圧制御弁8a〜8dの上流側の油路3a〜3d(のいずれか)に接続されており、油路3a〜3dおよび第2ブレーキ回路2を介してリザーバRESに接続されている。なお、油路2eをポンプPの上流側の第2ブレーキ回路2に直接接続してもよい。油路2e上には、リリーフ弁10が設けられている。リリーフ弁10は、ポンプ圧が所定値(例えば本油圧回路の所定耐圧)以上となった場合に開弁し、ポンプPの吐出側をリザーバRESに連通させる。これによりポンプ圧をリザーバRESに開放し、ポンプ圧が上記所定値以上になることを防止する。
各車輪FR,FL,RR,RLに対応する増圧制御弁7および減圧制御弁8の下流側には、ホイルシリンダ5b〜5dのそれぞれの圧力(ホイルシリンダ圧=ブレーキ液圧)を検出するホイルシリンダ圧センサ13a〜13dが設けられている。検出された値は、ブレーキ制御ユニットCUに入力される。
(制御系の構成)
車両のアクセルペダルAPには、アクセルペダルAPのストロークを検出するアクセルペダルストロークセンサ15が設けられている(図1参照)。検出した値は、ブレーキ制御ユニットCUに入力される。なお、アクセルペダルBP以外のアクセル操作部材を用いることとしてもよい。
ブレーキ制御ユニットCUは、マスタシリンダ圧センサ12、ホイルシリンダ圧センサ13a〜13d、ブレーキペダルストロークセンサ14、アクセルペダルストロークセンサ15から入力される各検出値、および車両側から入力される走行状態に関する各種情報に基づき、内蔵されたプログラムに従って情報処理を行う。また、処理結果に従って液圧ユニットの各アクチュエータに制御指令を出力し、遮断弁6,増圧制御弁7、減圧制御弁8、ストロークシミュレータカット弁11、およびモータMを制御することで、各車輪のホイルシリンダ圧を制御する。
モータMの制御方法としては、スイッチングによりモータMの実効電圧をコントロールするPWM(パルス幅変調)制御を実行する。具体的には、ブレーキ制御ユニットCUに設けられたモータ駆動回路におけるスイッチング素子(駆動素子)のオン・デューティ比(スイッチング周期に対するオン時間の割合)を変化させる。スイッチング素子は自動車に搭載された電源(バッテリ)に接続されており、スイッチングにより、モータMに加わる実効電圧をデューティ制御する。
モータMには回転数を検出するモータ回転数センサが設けられており、検出されたモータ回転数と目標モータ回転数との偏差に応じたデューティ比を設定することで、モータMの回転数をフィードバック制御する。目標モータ回転数は、ホイルシリンダ圧(ポンプ圧)の目標値と実値との偏差に応じて設定される。例えば、モータ回転数を急増させる場合、オン・デューティ比を大きくしてモータMに加える電圧およびモータMに流す電流を大きくする。
本実施例1のブレーキ制御装置は、ブレーキペダルBPとホイルシリンダ5との間をメカ的に遮断しつつ、検出されたブレーキペダル操作量および各種車両情報に基づきホイルシリンダ圧を電気的に制御する。これにより液圧制動力を回生制動力と協調して制御可能な、いわゆるブレーキバイワイヤシステム(以下、単にシステムという)を構成している。
このシステムの正常時には、遮断弁6を閉じ、マスタシリンダMCとは別の電気的加圧手段であるポンプPや増減圧制御弁7,8により、ホイルシリンダ圧(液圧制動力)を制御する。このとき、ブレーキペダル操作によってマスタシリンダMCに発生する液圧は、そのままホイルシリンダ5に供給されることはなく、擬似的な負荷(ストロークシミュレータ4)に作用することでペダル操作フィーリングが確保される。
ホイルシリンダ圧の制御においては、ブレーキ操作状態に基づき運転者の要求制動力を算出する。ブレーキ操作状態は、ブレーキペダルストロークセンサ14により検出する。なお、マスタシリンダ圧センサ12やブレーキスイッチにより検出することとしてもよい。この要求制動力と、車両側から送られる走行状態に関する情報と、検出されたホイルシリンダ圧およびアクセルペダルストロークとに基づき、ホイルシリンダ圧の目標値を演算する。この目標値に基づき各ホイルシリンダ5a〜5dに制御液圧を付与する。通常ブレーキ時には、運転者の要求制動力に応じたホイルシリンダ圧を得る。
このほか、自動ブレーキ制御やABS制御、およびブレーキアシスト制御を実行可能である。自動ブレーキ制御は、運転者のブレーキ操作がなくても実行されるホイルシリンダ圧制御であり、車両旋回時に所定輪の液圧制動力を制御して車両姿勢の安定を図る車両運動制御や、安全な車間距離を保てるように自動で加減速する車間距離制御、および急接近など衝突の危険を回避するアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)等において実行される。
ABS制御は、運転者のブレーキ操作時に車輪がロック傾向になったことを検知すると、当該車輪につき、ロックを防止しつつ最大の制動力を発生させるためにホイルシリンダ圧の減圧・保持・増圧を繰り返す。また、ブレーキアシスト制御は、運転者の(緊急)ブレーキ操作時に実際にマスタシリンダで発生する圧力よりも高い圧力をホイルシリンダで発生させる制御である。
(制御フローチャート)
以下、通常ブレーキ時に、本システムによりホイルシリンダ圧を制御する際、ブレーキ制御ユニットCUにて実施される制御の流れを図2〜4のフローチャートに基づき説明する。
まず、本発明の特徴部分である初期制御(ステップS4)を含む、システムの開始・終了制御を、図2,3に基づき説明する。
ステップS1では、本システムが正常であるか否かを判断する。正常である場合、S2へ移行し、正常でない場合、S10(図3)へ移行する。
S2では、遮断弁6a、6bを閉じるとともに、ストロークシミュレータカット弁11を開いて、マスタシリンダ圧をストロークシミュレータ4に導入する。これによりブレーキペダルBPをストロークさせてペダル操作フィーリングを生成する。その後、S3へ移行する。
S3では、アクセルペダルストロークセンサ15の検出値に基づき、運転者がアクセルペダルAPを戻したか否かを判断する。戻した場合、S4へ移行し、戻していない場合、S8へ移行する。
S4では、初期制御を行う。すなわち、全ての車輪について、増圧制御弁7を開くとともに減圧制御弁8を開く。また、モータMを作動させて、モータMの回転数を漸増した後、所定回転数N1に保つ。
この所定回転数N1は、増圧制御弁7および減圧制御弁8を開いた状態で、モータMの駆動によりポンプPから供給されるブレーキ液の流れ(リザーバRES→ポンプP→増圧制御弁7→減圧制御弁8→リザーバRES)により、ホイルシリンダ圧が発生しない程度の回転数N*以下に設定する(N1≦N*)。回転数N*は、全開状態の増圧制御弁7および減圧制御弁8における絞り(オリフィス)効果がホイルシリンダ圧に影響しない程度の回転数である。
S5では、運転者がアクセルペダルAPを戻してから所定時間T1が経過したか否かを判断する。所定時間T1が経過してない場合、S6へ移行し、経過した場合、S8へ移行する。この所定時間T1は、運転者がアクセルペダルAPを戻してからブレーキペダルBPを踏み込むまでに通常要する程度の時間(例えば1秒前後)に設定する。
S6では、マスタシリンダ圧センサ14またはブレーキペダルストロークセンサ14の検出値に基づき、運転者がブレーキペダルBPを踏み込んだか否かを判断する。踏み込んだ場合、S7へ移行し、踏み込んでいない場合、S4へ戻る。
S7では、図4に示す流れによりホイルシリンダ圧を制御する。その後、S9(図3)へ移行する。
S8では、全ての車輪につき、増圧制御弁7を初期位置(閉弁状態)とするとともに、減圧制御弁8を初期位置(開弁状態または閉弁状態)とする。すなわち、前輪側の減圧制御弁8a、8bについては閉弁し、後輪側の減圧制御弁8c、8dについては開弁する。さらに、モータMをオフ(停止状態)とする。その後、S9(図3)へ移行する。
S9では、システムを終了するか否かを判断する。終了する場合、S10へ移行し、終了しない場合、S2へ戻る。
S10では、遮断弁6a、6bを開くとともに、ストロークシミュレータカット弁11を閉じる。すなわち、マスタシリンダ圧をホイルシリンダ5a、5bへ供給してマスタシリンダ圧により直接に液圧制動力を発生可能な状態とする。その後、本制御を終了する。
次に、ホイルシリンダ圧制御(S7)の内容を、図4に基づき説明する。
ステップS701では、ブレーキ操作状態および車両側から送られる走行状態に関する信号に基づき、ホイルシリンダ圧を制御するか否かを判断する。制御が必要であると判断すると、S702へ移行して制御を開始する。制御が不要であると判断すると、S707へ移行して制御を行わない。
S702では、別途演算された各輪のホイルシリンダ圧目標値とホイルシリンダ圧センサ13a〜13dの検出値とに基づき、各輪毎にホイルシリンダ圧を増圧するか否かを判断する。増圧する場合、S703へ移行し、増圧しない場合、S708へ移行する。
S703では、当該輪の増圧制御弁7a〜7dを開き、第2ブレーキ回路2(油路2a〜2d)を連通させる。また、当該輪の減圧制御弁8a〜8dを閉じ、モータMの制御によりポンプPを駆動する。これにより、ポンプ圧が増圧制御弁7a〜7d(第2ブレーキ回路2)を介してホイルシリンダ5a〜5dに供給され、ホイルシリンダ圧が増圧される。このときモータMはすでに上記所定回転数N1で作動しており(S4)、逆起電力が生じている。このため、モータ回転数が0の状態からモータ回転数を急増する場合に比べ、突入電流の発生が抑制される。その後、S704へ移行する。
S704では、ホイルシリンダ圧センサ13a〜13dの検出値に基づき、ホイルシリンダ圧が目標値に到達したか否かを判断する。目標値に到達した場合、S705へ移行する。到達していない場合、S703へ戻り、引き続きホイルシリンダ圧の増圧を行う。
S705では、当該輪の増圧制御弁7a〜7dを閉じ、第2ブレーキ回路2(油路2a〜2d)を遮断する。また、モータMをオフとし、ポンプPの駆動を停止して、ポンプ圧によるホイルシリンダ圧の増圧を終了する。その後、S706へ移行する。
S706では、ホイルシリンダ圧を引き続き制御するか否かを判断する。制御を続ける場合、S702へ戻る。終了する場合、S707へ移行する。
S707では、増圧制御弁7a〜7dを初期位置(閉弁状態)とする。また、減圧制御弁8a〜8dを初期位置(開弁状態または閉弁状態)とする。さらに、モータMをオフとする。これにより制御フローを終了する。
S708では、別途演算された各輪のホイルシリンダ圧目標値と検出値とに基づき、ホイルシリンダ圧を減圧するか否かを判断する。減圧する場合、S709へ移行し、減圧しない場合、S712へ移行する。
S709では、当該輪につき、増圧制御弁7a〜7dを閉じ、第2ブレーキ回路2(油路2a〜2d)を遮断する。また、減圧制御弁8a〜8dを開き、リザーバRESとホイルシリンダ5a〜5dとを連通させ、ホイルシリンダ圧をリザーバRESに抜き減圧する。その後、S710へ移行する。
S710では、ホイルシリンダ圧センサ13a〜13dの検出値に基づき、ホイルシリンダ圧が目標値に到達したか否かを判断する。目標値に到達した場合、S711へ移行する。到達していない場合、S709へ戻り、引き続きホイルシリンダ5a〜5dの減圧を行う。
S711では、減圧制御弁8a〜8dを閉じ、リザーバRESとホイルシリンダ5a〜5dとの間を遮断することで、ホイルシリンダ圧の減圧を終了する。その後、上記S706へ移行する。
S712では、当該輪のホイルシリンダ圧を増圧も減圧もしない、すなわち保持する。増圧制御弁7a〜7dを閉じて第2ブレーキ回路2(油路2a〜2d)を遮断するとともに、減圧制御弁8a〜8dも閉じる。よって、ホイルシリンダ5a〜5d内のブレーキ液は、増圧制御弁7と減圧制御弁8とにより封じ込められることとなり、ホイルシリンダ圧が保持される。その後、上記S706へ移行する。
以上のホイルシリンダ圧の制御フローは、通常ブレーキ時だけでなく自動ブレーキ制御時やABS制御時等も同様である。
[ブレーキ制御装置の作用]
次に、従来技術と対比した本実施例1のブレーキ制御装置の作用効果を、図5,6のタイムチャートに基づき説明する。
図5は、モータの駆動で作動するポンプによりホイルシリンダ内を加圧する従来のブレーキ制御装置(以下、従来技術という)において、通常ブレーキ時に、運転者によるブレーキペダルの踏み込みに応じてモータ回転数を(急増)制御し、ポンプ圧によりホイルシリンダ圧を増圧する際の、(a)モータ電流、(b)モータ回転数、および(c)ホイルシリンダ圧(目標値と実値)の時間変化をそれぞれ示す。なお、ホイルシリンダ圧とポンプ吐出圧は等しいと仮定し、モータ回転数は、本実施例1と同様、電圧のPWM制御によりフィードバック制御されるものとする。
運転者がブレーキペダルを踏み込むと、ブレーキ操作量に応じたホイルシリンダ圧目標値が設定される。ホイルシリンダ圧の実値(検出値)を目標値と一致させるため、ポンプを作動するモータの回転数をホイルシリンダ圧の偏差に応じて制御し、モータ回転数を0から急増させる。このとき、オン・デューティ比を大きくしてモータに加える電圧を大きくする。しかし、回転していないモータには逆起電圧(発電電圧)が発生していないため、モータ停止状態から駆動する回転初期には、モータに流れる電流は非常に大きくなり、突入電流が発生する。
なお、モータが一旦回転し始めると逆起電圧が発生して、モータに流れる電流は減少し、その後は、モータを目標回転数に維持するのに必要な電流値まで下がる。
これに対し本実施例1では、増圧制御弁7および減圧制御弁8を開いた状態でモータMの駆動を開始し、運転者のブレーキペダル踏み込み前にモータMを所定回転数N1で作動させるため、突入電流の発生を防止できる。図6は、図5と同様のタイムチャートであり、本実施例1のブレーキ制御装置において、通常ブレーキ時に、運転者によるブレーキペダルBPの踏み込みに応じてモータ回転数を(急増)制御し、ポンプ圧によりホイルシリンダ圧を増圧する際の、(a)モータ電流、(b)モータ回転数、および(c)ホイルシリンダ圧の時間変化をそれぞれ示す。
運転者がアクセルペダルAPを戻すと(図2のS3でYES)、増圧制御弁7および減圧制御弁8を開いた状態でモータMをオンとする(駆動させる)初期制御を開始する(S4)。この初期制御では、モータMに微小電流を流すことで、モータ回転数を漸増した後、所定回転数N1に保つ。モータMにはこの所定回転数N1に応じた逆起電圧が発生する。
ここで増圧制御弁7と減圧制御弁8がともに開弁状態の間、ポンプPへの負荷はなく、ポンプPがいわば空回りする状態である。このため、初期制御の開始時、モータMは速やかに回転し、逆起電圧の発生も早い。よって、初期制御の開始時における突入電流の発生は抑制される。また、初期制御の実行中、モータMを回転させるために必要なトルクは小さく、モータMに流れる電流(消費電流)は小さい。
また、所定回転数N1は、増圧制御弁7と減圧制御弁8がともに開弁状態の間、ホイルシリンダ圧が発生しない回転数N*以下に設定されている。このため、初期制御の実行中、ホイルシリンダ圧は0のままに維持され、ブレーキペダルBPが踏み込まれる前に車両減速度は発生しない。よって、この初期制御の実行により運転者に違和感を与えることはない。
運転者がブレーキペダルを踏み込むと(S6でYES)、初期制御を終了してホイルシリンダ圧を増圧する(S7、図4のS703,S704)。すなわち、減圧制御弁8を閉じたまま増圧制御弁7を開いてモータMの回転数を制御(急増)する。このとき、初期制御によりすでにモータMは所定回転数N1で回転しており、逆起電力が生じているため、従来技術とは異なり、突入電流は発生しない。
なお、運転者がアクセルペダルAPを戻してから所定時間T1が経過してもブレーキペダルBPを踏み込まなかった場合(S5でYES)、速やかにモータMを停止し、増圧制御弁7と減圧制御弁8を初期位置に戻す(S8)。よって、不必要に初期制御が継続されることはない。
[実施例1の効果]
以下、本実施例1から把握される本発明のブレーキ制御装置の効果を列挙する。
(1)本発明のブレーキ制御装置は、モータMの駆動で作動するポンプPによりホイルシリンダ5内を加圧するブレーキ制御装置であって、ホイルシリンダ5とポンプPとの間の増圧回路(油路2a〜2d)に設けられた増圧弁(増圧制御弁7a〜7d)と、ホイルシリンダ5の圧力を減圧する減圧回路(油路3a〜3d)に設けられた減圧弁(減圧制御弁8a〜8d)と、ブレーキ操作部材(ブレーキペダルBP)の操作状態および/または車両の状態に応じてモータM、増圧制御弁7および減圧制御弁8を制御するコントロールユニット(ブレーキ制御ユニットCU)と、を有し、ブレーキ制御ユニットCUは、増圧制御弁7および減圧制御弁8を開いた状態でモータMの駆動を開始する初期制御(図2のS4)を行うこととした。
このように、増圧制御弁7および減圧制御弁8を開いた状態でモータMの駆動を開始する初期制御を実行するため、予め逆起電力を発生できる。よって、ポンプ圧によるホイルシリンダ増圧開始時、減圧制御弁8を閉じてモータMの回転数を増大させる際に、突入電流の発生を抑制できる。したがって、モータMを駆動するための回路に加わる負荷を小さくできるため、駆動素子(スイッチング素子)の耐久性を向上できる。また、モータMにブラシ付モータを用いた場合、ブラシの耐久性を向上できる。さらに、自動車に搭載される電源(バッテリ)の電圧低下を防止できる。
なお、増圧制御弁7と減圧制御弁8がともに開弁状態であるため、ポンプP(モータM)への負荷はなく、初期制御の開始時に突入電流は発生しない。また、初期制御の実行中、モータMを回転させるために必要なトルクは小さく、モータMに流れる電流は小さいため、消費電力を低減できる。
また、増圧制御弁7と減圧制御弁8がともに開弁状態であるため、モータMの駆動によりポンプPから供給されるブレーキ液の流れは、「リザーバRES→ポンプP→増圧制御弁7→減圧制御弁8→リザーバRES」となり、ホイルシリンダ5にブレーキ液は供給されない。よって、初期制御の実行中、ホイルシリンダ圧は0のままに維持され、ブレーキペダルBPが踏み込まれる前に車両減速度は発生しない。したがって、運転者に違和感を与えることなく初期制御を実行できる。
(2)ブレーキ制御ユニットCUは、初期制御時に、ホイルシリンダ5内を加圧しない程度の所定回転数N1(≦N*)でモータMを駆動することとした。
すなわち、初期制御におけるブレーキ液の流れ(リザーバRES→ポンプP→増圧制御弁7→減圧制御弁8→リザーバRES)によりホイルシリンダ圧が発生しない程度の回転数、言い換えれば、全開状態の増圧制御弁7および減圧制御弁8の絞り(オリフィス)効果がホイルシリンダ圧に影響しない程度の回転数で、モータMを駆動することとした。よって、初期制御の実行中、ホイルシリンダ圧は確実に0のままに維持され、ブレーキペダルBPが踏み込まれる前に車両減速度は発生しない。よって、運転者に与える違和感を確実に防止しつつ初期制御を実行できる。
(3)アクセル操作部材(アクセルペダルAP)の操作状態を検出するアクセル操作状態検出手段(アクセルペダルストロークセンサ15)を備え、ブレーキ制御ユニットCUは、アクセルペダルAPの戻し操作が検出されたときに初期制御を実施することとした。
このように、運転者がアクセルペダルAPを戻したとき、すなわち運転者がブレーキペダルBPを踏み込む前であって、かつブレーキペダルBPを踏み込む可能性が高い時点で、初期制御を開始する。よって、通常ブレーキ時に、ポンプ圧によるホイルシリンダ増圧開始時をいわば予測して初期制御を開始するため、モータMや増圧制御弁7および減圧制御弁8の作動頻度を低減しつつ、突入電流の発生を効果的に抑制できる。
(4)ブレーキ制御ユニットCUは、ブレーキ操作部材(ブレーキペダルBP)の操作が検出されたときに初期制御を終了し、ブレーキ操作状態に基づきホイルシリンダ圧を制御することとした。
よって、通常ブレーキ時に、運転者のブレーキ操作に応じてホイルシリンダ圧を制御する際、ブレーキ操作に対する増圧応答性を従来どおり確保しつつ、上記(1)〜(3)の効果を得ることができる。
(5)ブレーキ制御ユニットCUは、初期制御を所定時間T1後に強制終了し、ブレーキ操作状態に基づきホイルシリンダ圧を制御することすることとした。
すなわち、運転者がアクセルペダルAPを戻してから所定時間T1が経過してもブレーキペダルBPを踏み込まなかった場合、速やかに初期制御を終了することとした(S8)。よって、不必要に初期制御が継続されることはない。したがって、モータMの耐久性を向上でき、消費エネルギも低減できる。
実施例2のブレーキ制御装置は、実施例1と同様、通常ブレーキ時に上記初期制御を実行する。実施例1とは異なり、運転者のブレーキペダルBPの踏み込み速度が速い(いわゆる)急ブレーキ状態であり、突入電流が発生する可能性が高いと予測される場合にのみ、初期制御を行う。
(実施例2の構成)
図7は、実施例2のブレーキ制御ユニットCUにおいて実施される制御フローの一部であり、実施例1の図2に相当する。実施例2の制御フローは、実施例1(図2)のステップS3の替わりにS3aを有している点を除けば、実施例1(図2,3)と同様である。
S3aでは、アクセルペダルストロークセンサ15の検出値に基づき、アクセルペダルAPの戻し速度Vpが閾値Vp*以上であるか否かを判断する。閾値Vp*以上である場合、S4へ移行し、閾値Vp*未満である場合、S8へ移行する。閾値Vp*は、一般の急ブレーキ状態において、運転者がアクセルペダルAPからブレーキペダルBPへの踏み換えを行うときのアクセルペダルAPの戻し速度に設定する。言い換えれば、アクセルペダルAPの戻し速度Vpが閾値Vp*以上であれば、一般に急ブレーキが行われると判断でき、突入電流が発生する可能性が高いと予測できる。
実施例2の油圧回路その他の構成は、実施例1と同様である。
(実施例2の効果)
(6)実施例2のブレーキ制御ユニットCUは、アクセル操作部材(アクセルペダルAP)の戻し速度Vpが所定閾値Vp*以上であるときに初期制御を実施することとした。
このように、アクセルペダルAPの戻し速度Vpが閾値Vp*以上であるときは、運転者がブレーキペダルBPを素早く踏み込む(急ブレーキを行う)と予測される。すなわち、通常ブレーキ時、ポンプ圧によるホイルシリンダ圧の増圧を開始する際、モータMの回転数を急増するため突入電流が発生する可能性が高いと予測される。よって、このような場合に限り初期制御を実行することで、実施例1と同様の効果を得つつ、モータや増圧制御弁および減圧制御弁の作動頻度を低減できる。したがって、モータの耐久性を向上でき、消費エネルギも低減できる。
実施例3のブレーキ制御装置は、実施例1、2と同様、通常ブレーキ時に上記初期制御を実行する。実施例1、2とは異なり、アクセルペダルAPの戻し速度Vpに基づき、初期制御におけるモータMの作動を制御する。
(実施例3の構成)
実施例3のブレーキ制御ユニットCUにおいて実施される制御フローは、実施例1または実施例2(図2,図3,図7)と同様である。ただし、初期制御を行うステップS4(図2,図7)で、モータMの作動方法を変更する。すなわち初期制御では、モータMの回転数を漸増した上で所定回転数N(≦N*)を保つ。本実施例3では、アクセルペダルAPの戻し速度Vpに応じて上記所定回転数Nの設定を変更する。具体的には、アクセルペダル戻し速度Vpが速いほど、所定回転数Nを大きく設定する。アクセルペダル戻し速度Vpは、アクセルペダルストロークセンサ15の検出値に基づき算出する。
図8は、アクセルペダル戻し速度Vpに応じて所定回転数Nの設定を変更する際に用いられる2種類のマップを示す。本実施例3では、図8(a)と図8(b)のいずれのマップを用いてもよい。
図8(a)のマップでは、アクセルペダル戻し速度Vpに対して所定回転数Nを略比例的に増加させる。すなわち、所定回転数Nは、アクセルペダル戻し速度VpがVp0のときはN2であり、VpがVp0から大きくなるに応じてN2から比例的に増加する。なお、Vp0は、初期制御を実施するときのアクセルペダル戻し速度Vpであり、実施例1と同様に0であってもよいし、実施例2と同様にVp*であってもよい。また、N2は、実施例1の所定回転数N1よりも小さい値に設定されており(N2<N1)、VpがVp1まで大きくなったときにN=N1となるように設定されているものとする。
一方、図8(b)のマップでは、アクセルペダル戻し速度Vpに対して所定回転数Nを階段状に増加させる。すなわち、所定回転数Nは、アクセルペダル戻し速度VpがVp0からVp2の間の範囲ではN2(<N1)に設定され、VpがVp2以上の範囲ではN3(>N1)に設定される。以下、説明の便宜上、Vp1=Vp2とする。
実施例3の油圧回路その他の構成は、実施例1、2と同様である。
図9は、図6と同様のタイムチャートであり、本実施例3のブレーキ制御装置において、通常ブレーキ時に、運転者によるブレーキペダルBPの踏み込みに応じてモータ回転数を(急増)制御し、ポンプ圧によりホイルシリンダ圧を増圧する際の、(a)モータ電流、(b)モータ回転数、および(c)ホイルシリンダ圧の時間変化をそれぞれ示す。
図9で、(1)の細線が実施例1,2のタイムチャート(図6)を示し、(2)の太線が実施例3のタイムチャートを示す。アクセルペダル戻し速度Vpが大きい場合(例えばVp>Vp1=Vp2)、実施例3では、図8(a)(b)のいずれのマップを用いたときでも、実施例1,2よりも大きな所定回転数Nα(>N1)が設定される。すなわち、初期制御において、実施例1,2よりも大きなモータ電流を設定することで、モータ回転数が実施例1,2よりも大きく維持される。
よって、運転者のブレーキペダルBPの踏み込み時に、モータMの回転数を増大させる際、実施例1,2と同様に突入電流の発生が抑制されるだけでなく、モータ回転数の上昇が、(Nα−N1)に相当する時間分だけ実施例1,2よりも早められる。したがって、ホイルシリンダ圧の増圧に要する時間が、t1で示す時間分だけ実施例1,2よりも早まり、ホイルシリンダ圧の増圧応答性が向上する。
(実施例3の効果)
(7)実施例3のブレーキ制御ユニットCUは、初期制御時に、ホイルシリンダ5内を加圧しない程度の所定回転数N(≦N*)でモータMを駆動し、アクセルペダル戻し速度Vpに応じて所定回転数Nを設定することとした。
すなわち、アクセルペダル戻し速度Vpが速い(大きい)ほど、運転者がブレーキペダルBPをより素早く踏み込む、言い換えると、ポンプ圧によりホイルシリンダ圧の増圧を開始する際により高い増圧応答性が要求される、と予測できる。よって、戻し速度Vpの増加に応じて所定回転数Nを大きく設定することとした。これにより、運転者がブレーキペダルBPを踏み込んだ際のモータ回転数の上昇を早め、ホイルシリンダ圧の増圧応答性を向上することができる。
実施例4のブレーキ制御装置は、実施例1、2と同様、通常ブレーキ時に上記初期制御を実行する。実施例1、2とは異なり、初期制御時にホイルシリンダ圧を微増圧してホイルシリンダ5をガタ詰めする。ここでガタ詰めとは、ホイルシリンダ5のピストンと摩擦部材との間の押し付け力の発生を抑制しつつ、ピストンを予めストロークさせて、摩擦部材との間の隙間(ガタ)を無くすことを指す。
(実施例4の構成)
実施例4のブレーキ制御ユニットCUにおいて実施される制御フローは、実施例1または実施例2(図2,図3,図7)と同様である。ただし、初期制御を行うステップS4(図2,図7)で、増圧制御弁7および減圧制御弁8を開弁する際、減圧制御弁8の流路面積が増圧制御弁7の流路面積よりも小さくなるように調節する。
増圧制御弁7および減圧制御弁8には比例弁が用いられており、初期制御において、ブレーキ制御ユニットCUからの指令電流により、減圧制御弁8のバルブ開度が増圧制御弁7の開度よりも小さく制御される。この場合、モータMにより駆動されるポンプPから供給されるブレーキ液が「リザーバRES→ポンプP→増圧制御弁7→減圧制御弁8→リザーバRES」の順に流れる際、減圧制御弁8において流れが絞られることとなり、この絞り(オリフィス)効果により、ホイルシリンダ圧が微増圧される。
モータMが所定回転数N1で駆動されている間、上記微増圧によるホイルシリンダ5内の液圧が、ホイルシリンダ5のピストンと摩擦部材との間のガタ分を詰め、かつ車両減速度を発生させない程度(0.1〜0.2MPa程度)となるように、増圧制御弁7および減圧制御弁8の流路面積(バルブ開度)が制御される。
なお、上記のようにバルブ開度を制御することで流路面積を調節するのではなく、増圧制御弁7および減圧制御弁8の全開時の流路面積(の大小関係)を予めメカ的に設定することとしてもよい。
実施例4の油圧回路その他の構成は、実施例1、2と同様である。
図10は、図6と同様のタイムチャートであり、本実施例4のブレーキ制御装置において、通常ブレーキ時に、運転者によるブレーキペダルBPの踏み込みに応じてモータ回転数を(急増)制御し、ポンプ圧によりホイルシリンダ圧を増圧する際の、(a)モータ電流、(b)モータ回転数、および(c)ホイルシリンダ圧の時間変化をそれぞれ示す。
図10で、(3)の細線が実施例1,2のタイムチャート(図6)を示し、(4)の太線が実施例4のタイムチャートを示す。実施例4では、モータMが初期制御により所定回転数N1で回されている間、微小増圧されたホイルシリンダ圧により、ホイルシリンダ5のガタ分が詰められる。よって、運転者のブレーキペダルBPの踏み込み時に、モータMの回転数を増大させる際、実施例1,2と同様に突入電流の発生が抑制されるだけでなく、運転者がブレーキペダルBPを踏み込んでから実際にホイルシリンダ圧が増加し始めるまでの時間が、t2(>t1)で示す時間分だけ短縮される。すなわち、ホイルシリンダ圧の増圧応答性が、実施例1〜3よりも向上している。
(実施例4の効果)
(8)初期制御時における減圧制御弁8の流路面積を増圧制御弁7の流路面積よりも小さく設定した。
よって、初期制御時に減圧制御弁8においてブレーキ液の流れが絞られることとなり、このオリフィス効果によりホイルシリンダ圧が微増圧される。これにより、初期制御中に、車両減速度の発生を抑制しつつホイルシリンダ5がガタ詰めされる。よって、運転者がブレーキペダルBPを踏み込んだ際のホイルシリンダ圧の増圧応答性を向上することができる。
実施例5のブレーキ制御装置は、実施例1〜4とは異なり、自動ブレーキ制御時、すなわち運転者がブレーキペダルを踏み込まない状態でACC等により自動的にホイルシリンダ圧を増圧制御して車両を減速する際に、初期制御を実施する。
(実施例5の構成)
本実施例5の油圧回路の構成は、実施例1と同様である。
図11は、実施例5のブレーキ制御ユニットCUにおいて実施される制御フローを示す。
ステップS11では、本システムが正常であるか否かを判断する。正常である場合、S12へ移行し、正常でない場合、S19へ移行する。
S12では、遮断弁6a、6bを閉じるとともに、ストロークシミュレータカット弁11を開いて、ペダル操作フィーリングを生成する。その後、S13へ移行する。
S13では、車両側から送られる走行状態に関する信号に基づき、ホイルシリンダ圧を制御するか否かを判断する。すなわち、車両の状態に基づき自動ブレーキ制御の必要性を判断する。制御が必要である場合、S14へ移行する。制御が不必要な場合、S17へ移行する。
S14では、初期制御を実行する。すなわち、全ての車輪の増圧制御弁7を開くとともに減圧制御弁8を開く。また、モータMを作動させて、モータMの回転数を漸増した後、所定回転数N1を保つ。その後、S15へ移行する。
S15では、モータMの作動を開始してから所定時間ΔTが経過したか否かを判断する。この所定時間ΔTは、上記所定回転数N1を安定させて(逆起電力の発生による)突入電流を抑制するために必要な最短の時間に設定する。ΔTが経過した場合、S16へ移行し、ΔTが経過してない場合、S14へ戻る。
S16では、実施例1(図4)と同様の流れにより、ホイルシリンダ圧を制御する。その後、S18へ移行する。
S17では、全ての車輪の増圧制御弁7を初期位置(閉弁状態)とするとともに、減圧制御弁8を初期位置(開弁状態または閉弁状態)とし、モータMをオフとする。その後、S18へ移行する。
S18では、システムを終了するか否かを判断する。終了する場合、S19へ移行し、終了しない場合、S12へ戻る。
S19では、遮断弁6a、6bを開くとともに、ストロークシミュレータカット弁11を閉じて、マスタシリンダ圧により直接に液圧制動力を発生可能な状態とする。その後、本制御を終了する。
図12は、図6と同様のタイムチャートであり、本実施例5のブレーキ制御装置において、自動ブレーキ制御に、車両側から送られる走行状態に関する信号に基づきモータ回転数を(急増)制御し、ポンプ圧によりホイルシリンダ圧を増圧する際の、(a)モータ電流、(b)モータ回転数、および(c)ホイルシリンダ圧の時間変化をそれぞれ示す。
ホイルシリンダ圧制御の必要を判断すると、増圧制御弁7と減圧制御弁8をともに開き、モータ回転数を漸増した上で所定回転数N1を保つ(S14,S15)。よって、所定時間ΔTの経過後に、モータMの回転数を増大させる際、実施例1と同様に突入電流の発生が抑制される。
(実施例5の効果)
(9)実施例5のブレーキ制御ユニットCUは、車両の状態に基づく自動ブレーキ制御時に初期制御を実施することとした。
すなわち、ACC等において自動ブレーキ制御が必要であると判断すると、初期制御を実施した後に、モータMの回転数を増大させる。よって、自動ブレーキ制御時、車両の状態に基づきホイルシリンダ圧を制御する際、実施例1の上記効果(1)(2)と同様の効果が得られる。
なお、車間距離制御やACC等においては、車両運動制御等ほどは高い増圧応答性が要求されないため、初期制御を実行しても、自動ブレーキ制御における増圧応答性は十分に確保される。また、車間距離制御やACC等は、緊急時に行われる車両運動制御等よりも実行される頻度が高いため、これらにおいて初期制御を実行すれば、より大きい効果が得られる。なお、実施例5では、自動ブレーキ制御の開始を判断した後に初期制御を実行することとしたが、(例えば車間距離制御やACCにおいて車両間の距離や相対速度の閾値を調節することで)自動ブレーキ制御の開始を判断するより以前の時点で初期制御を実行することとしてもよく、この場合、増圧応答性をより確実に確保できる。
(10)ブレーキ制御ユニットCUは、所定時間ΔTの経過後に初期制御を強制終了し、車両の状態に基づきホイルシリンダ圧を制御することすることとした。
この所定時間ΔTは、モータ回転数N1を安定させて突入電流を抑制するために必要な最短の時間に設定されている。よって、不必要に初期制御が継続されることはない。したがって、モータMの耐久性を向上でき、消費エネルギも低減できる。
なお、所定時間ΔTの経過前であっても、ブレーキペダルBPの操作が検出されたときは、実施例1と同様、初期制御を終了し、ブレーキ操作状態に基づきホイルシリンダ圧を制御することとしてもよい。この場合、速やかに通常ブレーキへ移行でき、ブレーキ操作に対する増圧応答性を確保できる。
上記実施例1〜5では、図1に示す油圧回路に本発明のブレーキ制御装置を適用することとした。しかし、本発明のブレーキ制御装置の適用対象はこれに限らず、モータと、モータにより駆動されてブレーキ液源からブレーキ液を吸入するとともに高圧をホイルシリンダに供給してホイルシリンダ圧を昇圧させるポンプと、ポンプとホイルシリンダとの間に設けられてホイルシリンダの増圧量を制御する増圧制御弁と、ホイルシリンダと低圧部(ブレーキ液源)との間に設けられてホイルシリンダの減圧量を制御する減圧制御弁と、を有する油圧回路構成であればよく、この場合にも実施例1〜5と同様の作用効果を得ることができる。
その一例として、図13は、実施例6のブレーキ制御装置の油圧回路構成を示す。実施例6のブレーキ制御装置は、実施例1〜5とは異なり、ストロークシミュレータ4およびストロークシミュレータカット弁11を有しておらず、倍力装置BSを有している。倍力装置BSは、ブレーキペダルBPから伝達される力を例えばエンジン負圧により増幅し、該増幅した力をマスタシリンダMC(のピストン)に伝達してマスタシリンダMCを作動させることで、運転者の踏力をアシストする。なお、倍力装置BSは、上記負圧ブースタに限られない。
この油圧回路構成によれば、例えばモータMの異常作動時にシステムを遮断しても、前輪側で倍力装置BSにより増幅されたマスタシリンダ圧を前輪ホイルシリンダ5a、5bに直接供給可能であるため、通常ブレーキを継続することができ、ブレーキ制御装置の信頼性を向上できる。
通常ブレーキ時、すなわち運転者のブレーキペダルBPの踏み込みにより制動力を発生させる際、前輪FL,FR側では、倍力装置BSにより増幅されたマスタシリンダ圧が、常開の遮断弁6a、6bを介してホイルシリンダ5a、5bに直接供給される。後輪RL,RR側では、実施例1のホイルシリンダ圧制御(図4)と同様、ブレーキペダルBPの操作量に応じてモータMが回転数制御され、これにより発生するポンプ圧に基づき、ホイルシリンダ5c、5dの液圧が制御される。
よって、通常ブレーキ時、後輪RL,RR側のホイルシリンダ圧を制御する際、実施例1〜4と同様の制御フローにより、具体的には図2,3または図7で、遮断弁6およびストロークシミュレータカット弁11に関するステップS2、S10を無くして得られる制御フローにより、実施例1〜4と同様の作用効果が得られる。
一方、自動ブレーキ制御時、すなわち運転者がブレーキペダルBPを踏み込まない状態でACC等により自動的にホイルシリンダ圧を増圧制御する際、遮断弁6が閉じられ、前輪FL,FR側でも後輪RL,RR側でも同様のホイルシリンダ圧制御(図4)が行われる。
よって、自動ブレーキ制御時、前後輪のホイルシリンダ圧を制御する際、実施例5と同様の制御フローにより、具体的には図11のステップS12、S19でストロークシミュレータカット弁11に関する作用を無くして得られる制御フローにより、実施例5と同様の作用効果が得られる。
[他の実施例]
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜6に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例1〜6に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜6では、増圧制御弁7および減圧制御弁8として比例弁を用いたが、オン・オフ弁を用いることとしてもよい。また、遮断弁6としてオン・オフ弁を用いたが、比例弁を用いることとしてもよい。
また、実施例1〜6では、モータ電圧をPWM制御してモータMの回転数をフィードバック制御することとしたが、それ以外の方法によりモータMを制御することとしてもよい。
実施例1〜6では、初期制御時に、全ての車輪について、増圧制御弁7a〜7bを開くとともに減圧制御弁8a〜8bを開くこととしたが、いずれか1つ以上の車輪に設けられた増圧制御弁7および減圧制御弁8を開き、他の車輪に設けられた増圧制御弁7および減圧制御弁8を初期位置に保つこととしてもよい。
実施例1〜5のブレーキ制御装置の油圧回路構成を示す。 実施例1のシステム制御の流れを示す。 システム終了制御の流れを示す。 ホイルシリンダ圧制御の流れを示す。 従来のブレーキ制御装置のタイムチャートである。 実施例1のブレーキ制御装置のタイムチャートである。 実施例2のシステム制御の流れを示す。 実施例3において初期制御時の所定回転数を設定する2種類のマップを示す。 実施例3のブレーキ制御装置のタイムチャートである。 実施例4のブレーキ制御装置のタイムチャートである。 実施例5のシステム制御の流れを示す(自動ブレーキ制御時)。 実施例5のブレーキ制御装置のタイムチャートである(自動ブレーキ制御時)。 実施例6のブレーキ制御装置の油圧回路構成を示す。
符号の説明
1 第1ブレーキ回路
2 第2ブレーキ回路
3 油路(リターン回路)
5 ホイルシリンダ
6 遮断弁
7 増圧制御弁
8 減圧制御弁
12 マスタシリンダ圧センサ
13 ホイルシリンダ圧センサ
14 ブレーキペダルストロークセンサ
15 アクセルペダルストロークセンサ
CU ブレーキ制御ユニット
AP アクセルペダル
BP ブレーキペダル
M モータ
MC マスタシリンダ
P ポンプ
RES リザーバ

Claims (9)

  1. モータの駆動で作動するポンプによりホイルシリンダ内を加圧するブレーキ制御装置であって、
    前記ホイルシリンダと前記ポンプとの間の増圧回路に設けられた増圧弁と、
    前記ホイルシリンダの圧力を減圧する減圧回路に設けられた減圧弁と、
    ブレーキ操作部材の操作状態および/または車両の状態に応じて前記モータ、前記増圧弁および前記減圧弁を制御するコントロールユニットと、を有し、
    前記コントロールユニットは、前記増圧弁および減圧弁を開いた状態で前記モータの駆動を開始する初期制御を行う
    ことを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記コントロールユニットは、前記初期制御時に、前記ホイルシリンダ内を加圧しない程度の所定回転数で前記モータを駆動することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. アクセル操作部材の操作状態を検出するアクセル操作状態検出手段を備え、
    前記コントロールユニットは、前記アクセル操作部材の戻し操作が検出されたときに前記初期制御を実施することを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
  4. 前記コントロールユニットは、前記アクセル操作部材の戻し速度が所定閾値以上であるときに前記初期制御を実施することを特徴とする請求項3に記載のブレーキ制御装置。
  5. 前記コントロールユニットは、前記初期制御時に、前記ホイルシリンダ内を加圧しない程度の所定回転数で前記モータを駆動し、前記アクセル操作部材の戻し速度に応じて前記所定回転数を設定することを特徴とする請求項3に記載のブレーキ制御装置。
  6. 前記コントロールユニットは、車両の状態に基づく自動ブレーキ制御時に前記初期制御を実施することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のブレーキ制御装置。
  7. 前記コントロールユニットは、前記ブレーキ操作部材の操作が検出されたときに前記初期制御を終了し、前記ブレーキ操作部材の操作状態に基づきホイルシリンダ液圧を制御することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のブレーキ制御装置。
  8. 前記コントロールユニットは、前記初期制御を所定時間後に強制終了し、前記ブレーキ操作部材の操作状態または車両の状態に基づきホイルシリンダ液圧を制御することを特徴とする請求項6または7に記載のブレーキ制御装置。
  9. 前記初期制御時における前記減圧弁の流路面積を前記増圧弁の流路面積よりも小さく設定したことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のブレーキ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI448401B (zh) * 2012-02-20 2014-08-11 Univ Nat Formosa Hydraulic brake device and its control method

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