JP2009069274A - トナー担持体の製造方法及びトナー担持体 - Google Patents
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Abstract
【課題】感光体や転写工程等の手間を必要とせず、基体の絶縁層上に配線パターンを形成することが出来るトナー担持体の製造方法及びトナー担持体を提供する。
【解決手段】帯電部材は、導電性基板に未硬化の帯電材料を均一に塗布し、加熱して硬化させる。次いで、レーザーアブレーション法によって前記帯電材料を選択的に除去し、帯電材料のパターンを形成する。試料基板は、導電性基板に未硬化の絶縁材料を均一に塗布し、加熱して硬化させる。上記帯電部材と上記試料基板を100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材に与え、試料基板上に静電イメージを形成する。次いで、上記試料基板上の静電イメージに機能性微粒子を選択的に付着させる。次いで、試料基板上の導電性微粒子を予備乾燥し、焼成を行い、銀ナノ粒子を焼結させる。
【選択図】図5
【解決手段】帯電部材は、導電性基板に未硬化の帯電材料を均一に塗布し、加熱して硬化させる。次いで、レーザーアブレーション法によって前記帯電材料を選択的に除去し、帯電材料のパターンを形成する。試料基板は、導電性基板に未硬化の絶縁材料を均一に塗布し、加熱して硬化させる。上記帯電部材と上記試料基板を100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材に与え、試料基板上に静電イメージを形成する。次いで、上記試料基板上の静電イメージに機能性微粒子を選択的に付着させる。次いで、試料基板上の導電性微粒子を予備乾燥し、焼成を行い、銀ナノ粒子を焼結させる。
【選択図】図5
Description
本発明は、トナー担持体の製造方法及びトナー担持体に関し、特に基体の一部に設けた絶縁層上に配線パターンが形成されたトナー担持体の製造方法及びトナー担持体。
近年、デジタルファブリケーションという印刷技術を応用した物作り技術が注目されている。代表的なものとして、スクリーン印刷法とインクジェット法を応用した配線形成技術がある。
スクリーン印刷法は、一種の孔版印刷であり、配線パターンが形成された版を用いて導電性ペーストを基板に印刷する方法である。スクリーン印刷法に代表されるような有版印刷法は、版を必要とするため、少量多品種の生産には向かないが、大量生産では低コスト化が見込める方法である。
インクジェット法は、インクジェットヘッドを用いて導電性インクを基板にオンデマンドに塗布する方法である。マスクレスのため少量多品種の生産には向いている。
印刷技術以外の配線形成方法としては、従来のフォトリソグラフィー法がある。フォトリソグラフィー法は、絶縁基板に銅メッキを施し、その上にフォトレジストを塗布して、フォトマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成し、銅エッチチングにより配線パターンを形成するものである。対象物(基体)が円筒の場合、フォトマスクを介した露光が難しくなるため、光源を目的の線幅まで絞込み、光源をON/OFF制御しながら走査してレジストパターンを形成する方法がある。
次に、配線パターンの形成方法として、電子写真技術を応用した例を示す。例えば、有機光導電層を有する電子写真感光体層を形成した基板に、(イ)該電子写真感光体を帯電させる工程、(ロ)該電子写真感光体を選択的に露光し、静電潜像を形成する工程、(ハ)該静電潜像に応じて該電子写真感光体にトナーを付着させ、パターンを形成する工程、(ニ)該パターンを形成した基板を焼成し、該有機光導電層を除去するとともにパターンを基板に直接固着させる工程によって、該トナーからなる所望のパターンを得ることを特徴としている(特許文献1参照)。
また、基板上の金属箔層をエッチングまたはリフトオフにより回路パターンを作製する方法において、パターニングするためのレジストパターンを液体現像法で形成することを特徴としている(特許文献2参照)。ここでの液体現像法は、予め帯電された感光体表面上に回路パターンに応じた電界分布潜像を形成し、レジスト部材を付着させて前記回路パターンに応じたレジスト像を形成し、基板上または前記金属箔層上に転写することである。この方法は、マスクレスでレジストパターンを形成できるメリットがある。
湿式の電子写真現像方式を用いた回路パターン形成方法であって、絶縁性のキャリア液と当該キャリア液に懸濁された帯電したトナー粒子とを含む現像液に、回路パターンの静電潜像が形成された感光体を浸漬し、当該静電潜像に前記トナー粒子を付着させて当該感光体上にトナー顕像を形成する現像工程と、前記トナー顕像を乾燥させて前記キャリア液を除去する乾燥工程と、乾燥させた前記トナー顕像を絶縁性基板に転写する転写工程と、転写された前記トナー顕像を加熱して回路パターンを焼成する焼成工程とを有することを特徴としている(特許文献3参照)。
また、感光体を用いずに、絶縁基板に直接イオンフロー法で潜像を形成し、湿式現像法で着色トナーを付着させ、カラーフィルタを作製する方法が提案されている(特許文献4参照)。
次に、トナー担持体について説明する。感光体にトナー担持体を接触させない現像方式、いわゆる非接触現像方式がいくつか提案されており、クラウド法やジャンピング法による現像方式が知られている。このうち、クラウド法は、トナー担持体に2種類の電極を配置し、交番電圧を印加することにより、トナー担持体上のトナーをホッピングさせて感光体に現像する方式であり、非磁性一成分トナーを現像する方法として、優れた方式であることが知られている。なお、以下に記載する従来技術の説明においては、同意語であっても異なる表現で記載されている場合がある。例えば、トナー担持体、現像剤担持搬送体、静電搬送装置、現像剤担持体、現像ローラは、同意語であると考え得る。
現像剤担持搬送体を駆動させて現像剤を像担持体に搬送する現像装置において、上記現像剤担持搬送体によって搬送される現像剤を予備荷電する予備荷電手段を設けると共に、この現像剤担持搬送体上に電界カーテンを作用させる電界カーテン発生手段を設けたことを特徴とする現像装置が提案されている(特許文献5参照)。
粉体を静電力で移動させる静電搬送装置において、前記粉体を静電力で搬送、ホッピングさせるための電界を発生させる複数の電極を有する搬送基板を備え、前記電極の前記粉体進行方向における幅が前記粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下で、かつ、前記電極の前記粉体進行方向の間隔が前記粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下であり、各電極にはn相(nは3以上の整数)以上の駆動波形が印加されることを特徴とする静電搬送装置が提案されている(特許文献6参照)。
非磁性トナーを担持する現像剤担持体表面に、絶縁部を介して周期的な導電性電極パターンを設け、該電極に所望のバイアス電位を与えることで現像剤担持体表面近傍に電界勾配を発生せしめ、前記現像剤担持体上に前記非磁性トナーを付着搬送させることを特徴とする現像装置が提案されている(特許文献7参照)。
互いに絶縁された状態で所定方向に並ぶ複数の電極を有する電極パターンを備えた、表面移動可能なトナー担持体を具備し、前記複数の電極における所定の電極を起点にした奇数番目の電極の集合体である奇数番目電極群と偶数番目の電極の集合体である偶数番目電極群との間に電位差を生起せしめることで、前記トナー担持体の表面上のトナーを電極間で移動させながら前記トナー担持体の表面移動によって潜像担持体との対向位置まで搬送して前記潜像担持体上の潜像に付着させる現像装置において、奇数番目の電極と偶数番目の電極とにそれぞれ互いに位相ズレしたパルス電圧を印加することで前記トナー担持体の表面上のトナーを電極間で移動させるようにしたことを特徴とする現像装置を提案している(特許文献8参照)。
特許第3147621号公報
特開平8−88456号公報
特開2002−151828号公報
特開2001−183519号公報
特開平3−21967号公報
特開2002−341656号公報
特開2003−84560号公報
特開2007-133376号公報
しかしながら、上記のような技術には、以下の問題点がある。
スクリーン印刷法は、スクリーンの線径があまり細くできないため、線幅やピッチの細かいものには対応できないという問題がある。また、対象物(基体)が円筒の場合、円筒形状の直径(=周長)に僅かなばらつきがあると、印刷のつなぎ目部でパターンの位置精度が悪くなると言った不具合が生じることも、有版印刷法特有の問題点である。
インクジェット法は、配線パターンの配線幅やピッチが細かいものが要求された場合、他の印刷方法と比較して、印刷時間が長くなり、加工コストが高くなるという問題や、大量生産や大面積化に向かないという問題点がでてくる。
フォトリソグラフィー法は、マスク露光とは異なり、光源を走査しながら少しずつレジストを硬化させるため、加工時間が長くなり、加工コストが高くなるという問題や、大量生産や大面積化に向かないという問題点がでてくる。また、銅電極をエッチングにより除去するため、材料使用量に無駄が生じることや、エッチング液や有機溶剤を使用することから環境負荷の高い製造方法になると言った問題点がある。
電子写真技術を応用した例として上述した有機光導電層を有する電子写真感光体層を形成した基板を用いる配線パターンの形成方法は、基板に有機光導電層が必要になることや、有機光導電層を除去する工程が必要になることから、工程が煩雑になり、加工コストが高くなるという問題点がある。
また、基板上の金属箔層をエッチングまたはリフトオフにより回路パターンを作製する方法は、基板に金属を製膜する工程やエッチング工程があるため、工程数が多くなる。また、金属箔層をエッチングまたはリフトオフにより除去するため、材料使用量に無駄が生じることや、エッチング液や有機溶剤を使用することから環境負荷の高い製造方法になると言った問題点がある。
また、湿式の電子写真現像方式を用いた回路パターン形成方法は、感光体が必要になることや、トナー顕像を絶縁性基板に転写する転写工程が必要になることから、工程が煩雑になり、加工コストが高くなるという問題点がある。
感光体を用いず、絶縁基板に直接イオンフロー法で潜像を形成し、湿式現像法で着色トナーを付着させ、カラーフィルタを作製する方法は、イオンフロー法を用いる場合、任意の潜像パターンを形成するためには、多チャンネル化が必要であり、しかも、コロナ放電でイオンを発生させるために高電圧をかける必要がある。多チャンネルをON/OFF制御する高電圧仕様の駆動回路が高価であることや、消費電力が大きいといった問題がある。また、イオンフロー装置の耐久性が低いことも問題になる。
また、上記粉体を静電力で移動させる静電搬送装置を構成する搬送基板の電極は、蒸着法又は電着法で形成された後、エッチングでパターンニングされたものであり、支持基板上にAl、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜0.2μm厚で成膜し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状にパターン化して形成している。これは、前述のフォトリソグラフィー法であり、フォトリソグラフィー法の問題点が生じることになる。
上記非磁性トナーを担持する現像剤担持体表面に、絶縁部を介して周期的な導電性電極パターンを設け、該電極に所望のバイアス電位を与えることで現像剤担持体表面近傍に電界勾配を発生せしめ、前記現像剤担持体上に前記非磁性トナーを付着搬送させることを特徴とする現像装置の現像剤担持体の作製にあたっては、ポリイミドフィルム等の絶縁部材に電極を形成したものを通常の現像ローラの外周に貼り付けるという方法を採っており、これでは、ポリイミドフィルムを現像ローラの外周に貼り付けた時に生じるつなぎ目部の精度不良が画像品質の劣化を起こしてしまう。
上記トナー担持体の表面上のトナーを電極間で移動させるようにしたことを特徴とする現像装置のトナー担持体は、絶縁体であるアクリル樹脂の円筒に軸穴を設け、ステンレス製の電極軸を円筒の軸穴に圧入して電極軸を奇数番目電極群、偶数番目電極群にそれぞれ接続する。次いで、トナー担持体の表面を外周旋削によって平滑に仕上げ、溝のピッチが100[μm]、溝幅が50[μm]となるように溝の切削を行う。溝切削を行ったローラに無電解ニッケルのメッキを施し、無電解ニッケのメッキを施したローラの外周を旋削して不要な導体膜を取り除く。その後、ローラにシリコーン系樹脂をコーティングすることでローラの表面を平滑にし、同時に表面保護層(厚み約5[μm]、体積抵抗率約10E10[Ω・cm])を形成してトナー担持体を製作している。しかし、この方法では、製作工程が多く煩雑であり、溝加工を切削で行っているため加工時間が長く、加工コストが高くなるという問題点がある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、電子写真技術を物作りに応用し、感光体や転写工程等を必要とせず、簡便な方法で基体の絶縁層上に配線パターンを形成することが出来るトナー担持体の製造方法及びトナー担持体を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、導電材料の一部に絶縁層を設けた基体と、前記基体の絶縁層上に形成する静電パターンとほぼ同一のパターン形状が導電材料で形成されている帯電部材と、から成るトナー担持体の製造方法であって、前記帯電部材に高電圧を印加し、前記基体の絶縁層上に静電パターンを形成するステップと、前記形成された静電パターン上に、一部に導電性を有する粉体を付着させるステップと、前記付着させた粉体を加熱焼成することにより、前記基体の絶縁層上に配線パターンが形成されるステップと、を備えることを特徴とするトナー担持体の製造方法である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の方法において、前記トナー担持体の基体は、ローラ形状の部材であり、前記配線パターンが形成されるステップは、前記基体のローラ外周面上に設けられた絶縁層上に配線パターンが形成されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の方法において、前記帯電部材に形成されているパターン形状は、前記帯電部材上に製膜されている導電材料の上に、絶縁材料で前記パターン形状が形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の方法において、前記帯電部材は、前記帯電部材上に製膜されている導電材料上に導電材料の有無のパターンが形成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項記載の方法において、前記帯電部材は、平板形状であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項記載の方法において、前記帯電部材は、ベルト形状であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項記載の方法において、前記帯電部材は、ローラ形状であることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の方法において、前記ローラ形状の帯電部材の外径と、作製するトナー担持体の外径をほぼ同径とし、前記静電パターンを形成するステップによる形成時に前記帯電部材と前記トナー担持体をそれぞれ回転させ、その角速度を同じにすることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項記載の方法において、前記静電パターンを形成するステップは、前記帯電部材を、基体の一部に設けた絶縁層に接触させた状態で電位差を与えることで、前記導電材料で形成されたパターン形状とほぼ同一の静電パターンを前記絶縁層に形成することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項記載の方法において、前記静電パターンを形成するステップは、前記帯電部材を、基体の一部に設けた絶縁層と微少な空隙を設けて配置した状態で電位差を与えることで、前記導電材料形成されたパターン形状とほぼ同一の静電パターンを前記絶縁層に形成することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1から10のいずれか1項記載の方法において、前記基体の一部に設けた絶縁層を、予め正負いずれか一方の電荷で帯電させた後、前記帯電部材によって、逆符号の電荷のパターンを形成するステップを備えることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1から11のいずれか1項記載の方法において、前記粉体を付着させるステップは、乾式現像法を用いることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1から11のいずれか1項記載の方法において、前記粉体を付着させるステップは、湿式現像法(液体現像法)を用いることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1から13のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法により製造されたトナー担持体である。
本発明によれば、感光体や転写工程等の手間を必要とせず、基体の絶縁層上に配線パターンを形成することが出来る。
以下に、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、本発明の構成・動作について説明する際に用いる図は、注記がない限り断面図を使用している。図中の符号は、帯電材料1、導電性基板a(2)、絶縁材料a(3)、導電性基板b(4)、絶縁材料b(5)、帯電部材a(6)、試料基板a(7)、絶縁材料c(8)、帯電部材b(9)、導電性基板c(ローラ)10、試料基板b(ローラ)11、導電性基板d(ローラ)12、帯電部材c(ローラ)13である。
<帯電部材a(6)の作製>
図1は、本実施例に係る帯電材料1が塗布された導電性基板a(2)の断面図(a)と、帯電材料1が形成するパターンを説明するための上面図(b)である。本実施例では、導電性基板aとしてSUS製の平板を、帯電材料(導電材料)1として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤とカーボンブラックを添加して、製膜後の体積固有抵抗値が104〜106Ω・cmの範囲に調整された材料を使用し、帯電部材a(6)を作製する。SUS基板上に未硬化の帯電材料を50μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱してメラミン樹脂を硬化させる。次いで、レーザーアブレーション法によって前記帯電材料を選択的に除去し、図1(b)に示すような線幅50μm、ピッチ100μmの帯電材料のパターンを形成する。
図1は、本実施例に係る帯電材料1が塗布された導電性基板a(2)の断面図(a)と、帯電材料1が形成するパターンを説明するための上面図(b)である。本実施例では、導電性基板aとしてSUS製の平板を、帯電材料(導電材料)1として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤とカーボンブラックを添加して、製膜後の体積固有抵抗値が104〜106Ω・cmの範囲に調整された材料を使用し、帯電部材a(6)を作製する。SUS基板上に未硬化の帯電材料を50μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱してメラミン樹脂を硬化させる。次いで、レーザーアブレーション法によって前記帯電材料を選択的に除去し、図1(b)に示すような線幅50μm、ピッチ100μmの帯電材料のパターンを形成する。
ここで、導電性基板aにはSUS材の他、導電性の部材であればいずれも使用可能であるが、材料コストや加工コストを考慮すると、アルミ、鉄、銅、真鍮等を使用することが望ましい。
また、帯電材料1のベースレジンには、熱硬化性樹脂が望ましく、メラミン樹脂の他に、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、フラン樹脂、アルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂や、これら熱硬化性樹脂を2種以上含む混合物であっても使用することができる。また、ガラスやセラミックス等の無機材料や、後述の熱可塑性樹脂でも使用することができる。
また、帯電材料1の導電性付与部材としては、カーボンブラックの他に、銀や銅等の金属微粒子(ナノ粒子)や、カーボンナノチューブ、ATO粉末、ITO粉末、各種フェライト粉末等を使用することができ、ベースレジンに導電性付与部材を添加して、体積固有抵抗値が104〜1010Ω・cmの範囲、望ましくは104〜106Ω・cmの範囲に調整されている材料が良い。
SUS基板上に塗布する帯電材料の膜厚は、薄すぎると静電パターンを形成するために高電圧を印加した時にSUS基板側に電流がリークして絶縁材料が絶縁破壊されるため、少なくとも20μm以上が望ましい。また、膜厚が厚い場合には帯電部材としての機能上の問題はないが、製造時の加熱硬化時間が長くなり生産効率が悪くなるため、100μm以下であることが望ましい。
前記導電性基板上に帯電材料を塗布する方法としては、スプレーコート,ディップコート、ロールコート、スピンコート、バーコート、ブレードコート等の各種製膜方法が使用できる。
帯電材料のベースレジンが熱可塑性樹脂でも使用することができ、前記体積固有抵抗値の範囲に入るように熱可塑性樹脂に導電性付与部材を添加したものや、イオン導電性を有する熱可塑性樹脂を用いて、射出成形法や押出成形法、熱プレス成形法等の樹脂加工法により、平板や円筒形状の導電性基板上に直接成形しても良い。
形成する帯電材料の膜厚は、成形加工が容易になる厚みであることが望ましく、0.5〜5mm程度の膜厚が良い。
更に、帯電材料表面の平滑性が要求される場合には、射出成形法や押出成形法で形成した後に、切削法や研削法等で表面を2次加工しても良い。
また、レーザーアブレーション法によって前記帯電材料を選択的に除去し、帯電材料の任意パターンを形成した後、凹部や全面に絶縁材料a(3)を塗布(塗工)しても同様に使用することができる。図2及び図3は、絶縁材料a(3)を塗布(塗工)した導電性基板a(1)の断面図である。
<試料基板a(7)の作製>
導電性基板b(4)としてSUS製の平板を、絶縁材料b(5)として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤を添加した材料を使用し、試料基板a(7)を作製する(図4参照)。SUS基板上に未硬化の絶縁材料を20μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱して硬化させた。
導電性基板b(4)としてSUS製の平板を、絶縁材料b(5)として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤を添加した材料を使用し、試料基板a(7)を作製する(図4参照)。SUS基板上に未硬化の絶縁材料を20μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱して硬化させた。
ここで、導電性基板にはSUS材の他、導電性の部材であればいずれも使用可能であるが、材料コストや加工コストを考慮すると、アルミ、鉄、銅、真鍮等を使用することが望ましい。
また、絶縁材料b(5)には、熱硬化性樹脂が望ましく、メラミン樹脂の他に、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂や、これら熱硬化性樹脂を2種以上含む混合物でも使用することができる。熱硬化性樹脂以外にも、熱可塑性樹脂やガラスやセラミックス等の無機材料でも使用することができる。
前記導電性基板b(4)上に絶縁材料を塗布する方法としては、スプレーコート,ディップコート、ロールコート、スピンコート、バーコート、ブレードコート等の製膜方法が使用できる。また、熱可塑性樹脂の場合には、射出成形法や押出成形法、熱プレス成形法等の熱成形法を使用することができる。
また、SUS基板上に絶縁材料を塗布する膜厚は、薄すぎるとトナー担持体の使用時に配線パターンに電圧を印加した時にSUS基板側に電流がリークして絶縁材料が絶縁破壊されるため、少なくとも5μm以上が望ましい。また、膜厚が厚い場合にはトナー担持体の機能上には問題はないが、製造時の加熱硬化時間が長くなり生産効率が悪くなるため、100μm以下であることが望ましい。
<配線パターン作製(帯電工程〜現像工程〜乾燥・加圧焼結工程)>
上記帯電部材a(6)と上記試料基板7を図5に示すように100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材a(6)に与え,試料基板7上に静電イメージ(電荷の像)を形成させる。
上記帯電部材a(6)と上記試料基板7を図5に示すように100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材a(6)に与え,試料基板7上に静電イメージ(電荷の像)を形成させる。
なお、電位の符号は正負いずれでもよく、現像工程で付着させる機能性微粒子の帯電性能で決まるものである。また、予め逆符号の電位で試料基板全面を帯電させておき、帯電部材a(6)で電位を与えてもよい。
次いで、機能性微粒子を炭化水素溶媒(EXON ISOPAR-H)に分散させ、湿式現像法を用いて試料基板a(7)上の静電イメージに機能性微粒子を選択的に付着させる。ここで、機能性微粒子は、銀ナノ粒子を高分子材料でコートし、体積固有抵抗値が104Ω・cm程度で、平均粒子径が1μm程度に調整された導電性微粒子を使用する。
次いで、試料基板a(7)上の導電性微粒子を予備乾燥し、150℃のオーブンに入れて30分間、0.5MPaの加圧力を負荷させながら焼成を行い、銀ナノ粒子を焼結させる。ここで、加圧力に関しては、低すぎると焼結が不十分になり導電性が得られず、高すぎると試料基板が変形してしまうため、0.1〜10MPaの範囲が望ましい。
この結果、パターンの形成は良好であり、得られた導電性微粒子のパターンの体積固有抵抗値が104Ω・cm程度になることが確認された。
機能性微粒子を付着させる方法として、湿式現像法の他に乾式現像法でも良く、この方法は炭化水素溶媒を使用しないため湿式現像法よりも簡便な方法である。但し、乾式現像法に使用できる機能性微粒子は最小で4μm程度のため、湿式現像法と比較して精細さに劣るといった欠点があるが、数10μm以上のパターン形成を目的とした場合には有意差が生じるものではない。
上記実施例1により、数μm〜数十μm幅の微細な電極パターンを精度良く、大量生産に向いた、生産効率の優れた方法で基体に形成することができ、非磁性一成分トナーの非接触現像を可能にするためのトナー担持体を提供することができる。
<帯電部材b(9)の作製>
導電性の平板としてSUS基板(導電性基板a(2))を、帯電材料(導電材料)1として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤とカーボンブラックを添加して、体積固有抵抗値が104〜106Ω・cmの範囲に調整された材料を用意した。SUS基板上に未硬化の帯電材料1を50μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱してメラミン樹脂を硬化させた。次いで、前記帯電材料1上に、絶縁材料c(8)となるネガ型のフォトレジスト(microchem SU-8)を20μm塗布し、マスク露光して選択的にフォトレジストを硬化させ、現像処理により未露光部(未硬化部)のフォトレジストを除去し、フォトレジストのパターン、すなわち絶縁材料のパターンを得た(図6参照)。
導電性の平板としてSUS基板(導電性基板a(2))を、帯電材料(導電材料)1として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤とカーボンブラックを添加して、体積固有抵抗値が104〜106Ω・cmの範囲に調整された材料を用意した。SUS基板上に未硬化の帯電材料1を50μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱してメラミン樹脂を硬化させた。次いで、前記帯電材料1上に、絶縁材料c(8)となるネガ型のフォトレジスト(microchem SU-8)を20μm塗布し、マスク露光して選択的にフォトレジストを硬化させ、現像処理により未露光部(未硬化部)のフォトレジストを除去し、フォトレジストのパターン、すなわち絶縁材料のパターンを得た(図6参照)。
なお、ネガ型のフォトレジストの代わりに、ポジ型のフォトレジストを用いても同様のパターンを得ることができる。
<試料基板a(7)の作製>
上記実施例1で使用した試料基板と同様のものを使用した。
上記実施例1で使用した試料基板と同様のものを使用した。
<配線パターン作製(帯電工程〜現像工程〜乾燥・加圧焼結工程)>
上記実施例1と同様に、前記帯電部材b(9)と前記試料基板a(7)を図7に示すように100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材b(9)に与え,試料基板a(7)上に静電イメージを形成させた。
上記実施例1と同様に、前記帯電部材b(9)と前記試料基板a(7)を図7に示すように100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材b(9)に与え,試料基板a(7)上に静電イメージを形成させた。
このように、帯電部材が、基材上に製膜されてある導電材料の上に、絶縁材料でパターン形状が形成されることにより、パターン形状を有する絶縁材料で導電材料をマスクするだけの簡便な方法で、導電材料のパターン形状を得ることができ、帯電部材に電圧を印加することで、絶縁基体上に導電材料のパターン形状と同一の静電パターンを形成(複製)することが可能になる。
次いで、導電性微粒子を炭化水素溶媒(EXON ISOPAR-H)に分散させ、湿式現像法を用いて試料基板a(7)上の静電イメージに銀ナノ粒子を高分子材料でコートし、体積固有抵抗値が104Ω・cm程度で、平均粒子径が1μm程度に調整された導電性微粒子を選択的に付着させ、試料基板上の導電性微粒子を予備乾燥し、150℃のオーブンに入れて30分間、0.5MPaの加圧力を負荷させながら焼成を行い、銀ナノ粒子を焼結させた。
この結果、パターンの形成は良好であり,得られた導電性微粒子のパターンの体積固有抵抗値が104Ω・cm程度になることが確認された。
<帯電部材b(9)の作製>
上記実施例2で使用した帯電部材b(9)と同様のものを使用した。
上記実施例2で使用した帯電部材b(9)と同様のものを使用した。
<試料基板b(11)の作製>
導電性基板としてSUS製のローラ(導電性基板c(10))を、絶縁材料として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤を添加した材料(絶縁材料b(5))を用意した。SUS製ローラ上に未硬化の絶縁材料b(5)をディッピング法で10μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱して硬化させた(図8参照)。
導電性基板としてSUS製のローラ(導電性基板c(10))を、絶縁材料として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤を添加した材料(絶縁材料b(5))を用意した。SUS製ローラ上に未硬化の絶縁材料b(5)をディッピング法で10μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱して硬化させた(図8参照)。
このようにトナー担持体の導電性基体を、ローラ形状の部材とすることにより、ローラ外周面上に絶縁層を設けて配線パターンを形成でき、加工装置の小型化が図れる。
ここで、導電性基板c(10)にはSUS材の他、導電性の部材であればいずれも使用可能であるが、材料コストや加工コストを考慮すると、アルミ、鉄、銅、真鍮等を使用することが望ましい。また、内部が中空のパイプ形状で、その両端に軸部品を接合したものでも同様に使用することができる。
<配線パターン作製(帯電工程〜現像工程〜乾燥・加圧焼結工程)>
前記帯電部材b(9)と前記試料基板b(11)を図9に示すように100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材b(9)に与え、試料基板b(11)上に静電イメージを形成させた。
前記帯電部材b(9)と前記試料基板b(11)を図9に示すように100μmのギャップの非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材b(9)に与え、試料基板b(11)上に静電イメージを形成させた。
次いで、機能性微粒子を炭化水素溶媒(EXON ISOPAR-H)に分散させ、湿式現像法を用いて試料基板b(11)上の静電イメージに機能性微粒子を選択的に付着させた。ここで、機能性微粒子は、銀ナノ粒子を高分子材料でコートし、体積固有抵抗値が104Ω・cm程度で、平均粒子径が1μm程度に調整された導電性微粒子を使用した。
次いで、試料基板b(11)上の導電性微粒子を予備乾燥し、150℃のオーブンに入れて30分間、0.5MPaの加圧力を負荷させながら焼成を行い、銀ナノ粒子を焼結させた。
この結果、パターンの形成は良好であり、得られた導電性微粒子のパターンの体積固有抵抗値が104Ω・cm程度になることが確認された。
<帯電部材c(13)の作製>
導電性基板としてSUS製のローラ(導電性基板d(ローラ)(12))を、帯電材料(導電材料)1として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤とカーボンブラックを添加して、製膜後の体積固有抵抗値が104〜106Ω・cmの範囲に調整された材料を使用して帯電部材c(13)を作製する(図10参照。図10(a)は帯電部材c(13)の断面図、図10(b)は帯電部材c(13)の斜視図である)。
導電性基板としてSUS製のローラ(導電性基板d(ローラ)(12))を、帯電材料(導電材料)1として未硬化のメラミン樹脂に硬化開始剤とカーボンブラックを添加して、製膜後の体積固有抵抗値が104〜106Ω・cmの範囲に調整された材料を使用して帯電部材c(13)を作製する(図10参照。図10(a)は帯電部材c(13)の断面図、図10(b)は帯電部材c(13)の斜視図である)。
SUS製のローラ上に未硬化の帯電材料1をディッピング法で50μmの膜厚になるように均一に塗布し、150℃の温度で30分間加熱してメラミン樹脂を硬化させた。次いで、レーザーアブレーション法によって前記帯電材料1を選択的に除去し、帯電材料の任意パターンを形成した。
<試料基板b(11)の作製>
上記実施例3で使用した試料基板b(ローラ)(11)と同様のものを使用した。
上記実施例3で使用した試料基板b(ローラ)(11)と同様のものを使用した。
<配線パターン作製(帯電工程〜現像工程〜乾燥・加圧焼結工程)>
前記帯電部材c(13)と前記試料基板b(11)を図11のように100μmのギャップで非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材c(13)に与え、試料基板上b(11)に静電イメージを形成させた。
前記帯電部材c(13)と前記試料基板b(11)を図11のように100μmのギャップで非接触状態でセットし、この状態で1kVの電位を帯電部材c(13)に与え、試料基板上b(11)に静電イメージを形成させた。
このように、帯電部材が、導電性基材12上に導電材料(帯電材料1)の有無のパターンが形成されているため(図10参照)、絶縁材料上に導電材料のパターンを形成するだけの簡便な方法で、導電材料のパターン形状を得ることができ、帯電部材に電圧を印加することで、絶縁基体上に導電材料のパターン形状と同一の静電パターンを形成(複製)することが可能になる。
また、帯電部材(導電性基板d(ローラ)(12))の外径と、作製するトナー担持体(試料基板b(ローラ)(11))の外径をほぼ同径とし、静電パターン形成時に帯電部材とトナー担持体をそれぞれ回転させ、その角速度を同じにすることにより、つなぎ目部(ローラ形状における潜像形成の始点と終点)の静電パターンの形状精度を高くすることができ、画像劣化の少ないトナー担持体を得ることができる。
次いで、機能性微粒子を炭化水素溶媒(EXON ISOPAR-H)に分散させ、湿式現像法を用いて試料基板b(11)上の静電イメージに機能性微粒子を選択的に付着させた。ここで、機能性微粒子は、銀ナノ粒子を高分子材料でコートし、体積固有抵抗値が104Ω・cm程度で、平均粒子径が1μm程度に調整された導電性微粒子を使用した。
次いで、試料基板b(11)上の導電性微粒子を予備乾燥し、150℃のオーブンに入れて30分間、0.5MPaの加圧力を負荷させながら焼成を行い、銀ナノ粒子を焼結させた。
この結果、パターンの形成は良好であり、得られた導電性微粒子のパターンの体積固有抵抗値が104Ω・cm程度になることが確認された。
なお、上記実施例1等に示すような帯電部材a(6)や帯電部材b(9)のように、帯電部材を平板形状とすることにより、導電材料(帯電材料1)のパターンを形成することが簡単になり、パターンの形状精度も高いものが得られる。
また、帯電部材をベルト形状とすることにより、連続的な静電パターンを形成する場合や、大面積化に対応しやすくなる。また、ベルト形状はフレキシブルに対応できるため、装置構成の自由度が大きくなる。
また、上記実施例4に示すような帯電部材c(13)のように、帯電部材をローラ形状とすることにより、連続的な静電パターンを形成する場合や、大面積化に対応しやすくなる。また、瞬間的な帯電領域が微小範囲になるため、帯電が安定し、精度の高い静電パターンを得ることができる。
また、帯電部材を、基体の一部に設けた絶縁層に接触させた状態で電位差を与えることで、前記導電材料で形成されたパターン形状とほぼ同一の静電パターンを前記絶縁層に形成すると、帯電部材と基体の位置関係(帯電ギャップ)を一定にすることができ、帯電量が安定した静電イメージを形成することができる。その結果、導電性トナーの付着量も安定し、配線抵抗のばらつきが少なく、トナー担持体の性能も向上する。
また、前記帯電部材を、基体の一部に設けた絶縁層と微少な空隙を設けて配置した状態で電位差を与えることで、前記導電材料形成されたパターン形状とほぼ同一の静電パターンを前記絶縁層に形成すると、帯電領域を拡大して、加工速度を上げることが可能になる。
また、前記基体の一部に設けた絶縁層を、予め正負いずれか一方の電荷で帯電させた後、前記帯電部材によって、逆符号の電荷のパターンを形成することにより、基体上に形成されたトナーと同符号の電荷がトナーと反発するために、地汚れ(不要な箇所にトナーが付着すること)の少ない配線パターンが得られ、ショート(短絡)することのない部品信頼性の高いトナー担持体を得ることができる。
また、前記導電性を有する粉体を静電パターン上に付着せしめる方法として、乾式現像法を用いることにより、後述する湿式現像法(液体現像法)と比較して、溶剤レスで安全性が高く、環境負荷の少ない方法であり、加工装置のコストも安くなる。
また、前記導電性を有する粉体を静電パターン上に付着せしめる方法として、湿式現像法(液体現像法)を用いることにより、使用するトナー粒径が乾式現像法より小さくなるため、配線パターン(電極幅、ピッチ)を微細化することができる。
また、本発明に係る方法で製造された、基体の一部に設けた絶縁層上に配線パターンが形成されたトナー担持体により、地汚れの発生を抑えることができるホッピング方式の画像形成装置を提供することができる。
また、本発明は、導電性トナーを用いた配線パターンの製造方法、着色トナーを用いたカラーフィルタの製造方法等にも適用することができる。
以上、本発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1 帯電材料(導電材料)
2 導電性基板a
3 絶縁材料a
4 導電性基板b
5 絶縁材料b
6 帯電部材a
7 試料基板a
8 絶縁材料c
9 帯電部材b
10 導電性基板c(ローラ)
11 試料基板b(ローラ)
12 導電性基板d(ローラ)
13 帯電部材c(ローラ)
2 導電性基板a
3 絶縁材料a
4 導電性基板b
5 絶縁材料b
6 帯電部材a
7 試料基板a
8 絶縁材料c
9 帯電部材b
10 導電性基板c(ローラ)
11 試料基板b(ローラ)
12 導電性基板d(ローラ)
13 帯電部材c(ローラ)
Claims (14)
- 導電材料の一部に絶縁層を設けた基体と、前記基体の絶縁層上に形成する静電パターンとほぼ同一のパターン形状が導電材料で形成されている帯電部材と、から成るトナー担持体の製造方法であって、
前記帯電部材に高電圧を印加し、前記基体の絶縁層上に静電パターンを形成するステップと、
前記形成された静電パターン上に、一部に導電性を有する粉体を付着させるステップと、
前記付着させた粉体を加熱焼成することにより、前記基体の絶縁層上に配線パターンが形成されるステップと、を備えることを特徴とするトナー担持体の製造方法。 - 前記トナー担持体の基体は、ローラ形状の部材であり、
前記配線パターンが形成されるステップは、前記基体のローラ外周面上に設けられた絶縁層上に配線パターンが形成されることを特徴とする請求項1記載のトナー担持体の製造方法。 - 前記帯電部材に形成されているパターン形状は、前記帯電部材上に製膜されている導電材料の上に、絶縁材料で前記パターン形状が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記帯電部材は、前記帯電部材上に製膜されている導電材料上に導電材料の有無のパターンが形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記帯電部材は、平板形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記帯電部材は、ベルト形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記帯電部材は、ローラ形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記ローラ形状の帯電部材の外径と、作製するトナー担持体の外径をほぼ同径とし、前記静電パターンを形成するステップによる形成時に前記帯電部材と前記トナー担持体をそれぞれ回転させ、その角速度を同じにすることを特徴とする請求項7記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記静電パターンを形成するステップは、前記帯電部材を、基体の一部に設けた絶縁層に接触させた状態で電位差を与えることで、前記導電材料で形成されたパターン形状とほぼ同一の静電パターンを前記絶縁層に形成することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記静電パターンを形成するステップは、前記帯電部材を、基体の一部に設けた絶縁層と微少な空隙を設けて配置した状態で電位差を与えることで、前記導電材料形成されたパターン形状とほぼ同一の静電パターンを前記絶縁層に形成することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記基体の一部に設けた絶縁層を、予め正負いずれか一方の電荷で帯電させた後、前記帯電部材によって、逆符号の電荷のパターンを形成するステップを備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記粉体を付着させるステップは、乾式現像法を用いることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 前記粉体を付着させるステップは、湿式現像法(液体現像法)を用いることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法。
- 請求項1から13のいずれか1項記載のトナー担持体の製造方法により製造されたトナー担持体。
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JP2007235327A JP2009069274A (ja) | 2007-09-11 | 2007-09-11 | トナー担持体の製造方法及びトナー担持体 |
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