JP2009068898A - 三次元形状測定装置および該方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、測定環境の明暗に依存することなくモニタ表示およびFOV表示をより良好に行うことができる三次元形状測定装置および該方法を提供する。
【解決手段】本発明における測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定装置Diは、モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光する投光部1と、複数の投光パターンのうちの1つの投光パターンで光を投光するように投光部1の投光パターンを制御する投光制御部51と、投光制御部51が投光部1にモニタ表示用の投光パターンで光を投光させている場合に、撮像面に結像した光像を撮像する受光部2を備える。
【選択図】図3
【解決手段】本発明における測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定装置Diは、モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光する投光部1と、複数の投光パターンのうちの1つの投光パターンで光を投光するように投光部1の投光パターンを制御する投光制御部51と、投光制御部51が投光部1にモニタ表示用の投光パターンで光を投光させている場合に、撮像面に結像した光像を撮像する受光部2を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定装置および三次元形状測定方法に関し、特に、視野域表示とモニタ表示とをより良好に表示し得る三次元形状測定装置および三次元形状測定方法に関する。
測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定装置は、自動車等の工業向け、あるいはコンピュータグラフィックス(CG)やデザイン等の様々な用途に活用されている。この三次元形状測定装置では、例えば、スリット光等を用いた光切断法、パターン光を用いたパターン投影法、同一の測定対象物を異なる複数の視線方向からカメラによって撮影した画像に基づくステレオ法、および、モアレを用いたモアレ法等の3次元形状測定原理が用いられ、これらによって得られた測定データに基づいてポリゴン等から成る三次元データが得られるようになっている。
測定対象物の三次元形状を非接触で測定するに当たって、ユーザは、測定したい測定対象物の所望の領域に三次元形状測定装置における測定可能な領域を合わせる必要がある。このためにモニタ表示および視野域(FOV:field of view)表示がある。モニタ表示は、三次元形状測定装置に設けられているモニタ装置や三次元形状測定装置に接続される外部機器に設けられているモニタ装置等のモニタ装置に表示される画像であって、三次元形状測定装置におけるモニタ表示用の受光部が撮像している今現在の画像を示すものである。FOV表示は、測定対象物の表面(物面)上に表示される三次元形状測定装置の測定範囲を示すものである。モニタ表示では、一般に、モニタ表示用の受光部と測定用の受光部とが兼用されている。FOV表示では、一般に、三次元形状測定装置の測定範囲が投光手段で測定対象物の表面に投光されることによって行われる。ユーザは、モニタ表示を参照することによって三次元形状測定装置の受光部が今現在どこを見て(向いて)いるかを認識することができる。またユーザは、FOV表示を参照することによって三次元形状測定装置によって測定される測定対象物の範囲(領域)を認識することができる。
このような測定範囲を示す技術としては、例えば、特許文献1に開示の三次元形状測定装置がある。この特許文献1に開示の3次元形状測定装置では、レーザ光による走査跡の目視状態を測定状態とスタンバイ状態とで異ならせるようにレーザ光照射器が制御される。例えば、測定状態における目視によるレーザ光の走査跡は、連続線から成るようにされ、一方、スタンバイ状態における目視によるレーザ光の走査跡は、離散した複数の照射スポットから成るようにされている。これによって三次元形状測定装置が測定状態であるかスタンバイ状態であるかを、簡単に把握できる。
特開2004−333367号公報
ところで、モニタ表示では、撮像素子によってその撮像面に結像した光像が撮像されるため、モニタ表示のための照明は、ムラが無く、均一であることが望ましい。
一方、FOV表示では、投光手段によって表示される場合、ユーザ(測定者)が測定範囲を明確に把握することができるように、FOV表示の部分とFOV表示の部分ではない部分とが明瞭となるようなコントラストの高いパターンの照明が望ましい。
上記特許文献1に記載された技術は、測定状態とスタンバイ状態の違いを把握することができるものであって、測定前の測定対象物の照明に関するものではない。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、このような相反する要求を持つモニタ表示およびFOV表示をほぼ同時に行うことができる三次元形状測定装置および三次元形状測定方法を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明に係る一態様では、測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定装置において、モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光する投光部と、前記複数の投光パターンのうちの1つの投光パターンで光を投光するように前記投光部の投光パターンを制御する投光制御部と、前記投光制御部が前記投光部に前記モニタ表示用の投光パターンで光を投光させている場合に、撮像面に結像した光像を撮像する受光部を備えることを特徴とする。そして、本発明に係る他の一態様では、測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定方法において、モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光可能であって、前記複数の投光パターンの中から前記モニタ表示用の投光パターンで光を投光する工程と、前記工程で光を投光している間に、撮像面に結像した光像を撮像する工程を備えることを特徴とする。
このような構成の三次元形状測定装置および三次元形状測定方法では、モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光可能であって、撮像面に結像した光像は、モニタ表示用の投光パターンで光を投光させている場合に撮像される。このようにすることで、視野域表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンからモニタ表示用の投光パターンを分離することが可能となり、投光パターンを適切なモニタ表示用の投光パターンで構成することが可能となると共に、投光パターンを適切な視野域表示用の投光パターンで構成することが可能となる。そして、この適切に構成されたモニタ表示用の投光パターンで光が投光されている場合に、受光部がその撮像面に結像した光像を撮像するので、より良好な画像を形成することができ、より良好なモニタ表示を得ることが可能となる。したがって、このような構成の三次元形状測定装置および三次元形状測定方法では、上述の相反する要求を持つモニタ表示および視野域表示をほぼ同時に行うことができる。このため、ユーザは、三次元形状測定装置の測定範囲を測定対象物の所望の範囲に合わせる測定前の画角合わせの際に、三次元形状測定装置の測定範囲を適切に認識することができ、測定対象物の所望の範囲に三次元形状測定装置の測定範囲を合わせ、測定対象物の所望の範囲を三次元形状測定装置によって測定することができる。また、このような構成の三次元形状測定装置および三次元形状測定方法では、より良好なモニタ表示および視野域表示を行うことができるので、これらの表示を較べることによって、ユーザは、例えば、モニタ表示では表示されており測定可能な領域であると一見思われる領域でも、視野域表示では影になっているため測定することができない死角領域であると認識することができる。
ここで、モニタ表示用の投光パターンは、光を輝度ムラの無い均一に投光する投光パターンであることが好ましいが、モニタ表示に差し支えのない程度の改変があってもよい。例えば、均一な照明の中に1または数本の暗線があってもよい。このような暗線は、例えば、フォーカス合わせに利用される。視野域表示用の投光パターンは、三次元形状測定装置の測定範囲と該測定範囲外の範囲とにおける輝度の相違によって三次元形状測定装置の測定範囲を測定対象物の表面(物面)上に表示するものであれば、任意のパターンでよく、例えば、測定範囲の枠の一部または全部を明るく照らすパターン、測定範囲内に1または複数の明暗の線(帯や連続線や不連続線を含む。)を形成するように光を照らすパターン、および、測定範囲内に1または複数の明暗の格子を形成するように光を照らすパターン等である。
また、上述の三次元形状測定装置において、前記投光制御部は、前記モニタ表示用の投光パターンと前記複数の投光パターンのうちの他の投光パターンとを時分割で光を投光するように前記投光部の投光パターンを制御することを特徴とする。
この構成によれば、モニタ表示用の投光パターンの光と複数の投光パターンのうちの他の投光パターンの光とが時分割で投光される。このため、モニタ表示用の投光パターンの光と複数の投光パターンのうちの他の投光パターンの光、例えば視野域表示の投光パターンの光とが干渉し合うことがなく、モニタ表示および視野域表示をより良好に行うことができる。
また、これら上述の三次元形状測定装置において、前記複数の投光パターンは、視野域表示用の投光パターンを含み、前記受光部は、複数の画素が二次元的に配置されて成る撮像面に結像した光像を前記複数の画素で電気信号に光電変換することによって撮像する撮像素子を備え、前記投光制御部は、前記撮像素子から前記電気信号が読み出される読み出し期間に、前記視野域表示用の投光パターンで光を投光するように前記投光部の投光パターンを制御することを特徴とする。
この構成によれば、撮像素子の読み出し期間に視野域表示用の投光パターンで光が投光されるので、モニタ表示用の投光パターンで光を投光する必要のない時間帯が視野域表示用の投光パターンで光を投光する時間帯に活用される。このため、モニタ表示動作を妨げることなく、視野域表示を行うことができる。
また、これら上述の三次元形状測定装置において、前記投光部は、前記測定対象物の三次元形状を測定する場合に、所定の測定範囲を走査するスリット光を投光し、前記投光制御部は、前記投光部に前記モニタ表示用の投光パターンで光を投光させる場合に、前記投光部に前記スリット光を所定の走査速度で単調に前記測定範囲を走査させることを特徴とする。
この構成によれば、三次元形状測定装置がいわゆる光切断法によって測定対象物の三次元形状を非接触で測定する場合に、三次元形状測定とモニタ表示用の投光パターンにおける投光とを1つの投光部で兼用することができる。
また、これら上述の三次元形状測定装置において、前記複数の投光パターンは、視野域表示用の投光パターンを含み、前記投光部は、前記測定対象物の三次元形状を測定する場合に、所定の測定範囲を走査するスリット光を投光し、前記投光制御部は、前記投光部に前記視野域表示用の投光パターンで光を投光させる場合に、前記投光部に前記スリット光を所定の変調を行う走査速度で前記測定範囲を走査させることを特徴とする。
この構成によれば、三次元形状測定装置がいわゆる光切断法によって測定対象物の三次元形状を非接触で測定する場合に、三次元形状測定と視野域表示用の投光パターンにおける投光とを1つの投光部で兼用することができる。
また、これら上述の三次元形状測定装置において、前記投光制御部は、前記投光部に前記スリット光を前記測定範囲で走査させる場合に、前記投光パターンで投光される光がちらつかない程度の走査速度で前記測定範囲を往復走査させることを特徴とする。
この構成によれば、投光パターンで投光される光がちらつかない程度の走査速度でスリット光が測定範囲を往復走査するので、ユーザが投光中に測定対象物等を見た場合に、ユーザの違和感を低減することができる。
また、これら上述の三次元形状測定装置において、前記投光部は、投光マスクを介して光を投光することによって前記複数の投光パターンを形成することを特徴とする。
この構成によれば、いわゆるパターン投影法によって測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定装置が提供可能となる。
また、これら上述の三次元形状測定装置において、前記受光部で撮像した画像を表示するモニタ部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、モニタ表示可能な三次元形状測定装置が提供可能となる。
また、これら上述の三次元形状測定装置において、外部の機器との間でデータ通信を行う外部出力部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、例えば、パーソナルコンピュータ等のモニタ装置にモニタ表示可能な三次元形状測定装置が提供可能となる。
本発明にかかる三次元形状測定装置および三次元形状測定方法は、前記相反する要求を持つモニタ表示および視野域表示をほぼ同時に行うことができる。
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(実施形態の構成)
図1は、実施形態における三次元形状測定装置の外観構成を示す斜視図である。図2は、実施形態における三次元形状測定装置の基本的な内部構成を示す模式図である。図3は、実施形態における三次元形状測定装置の電気的な構成を示すブロック図である。
(実施形態の構成)
図1は、実施形態における三次元形状測定装置の外観構成を示す斜視図である。図2は、実施形態における三次元形状測定装置の基本的な内部構成を示す模式図である。図3は、実施形態における三次元形状測定装置の電気的な構成を示すブロック図である。
図1において、この三次元形状測定装置Diは、測定対象物Obの三次元形状を非接触で測定する装置である。三次元形状測定装置Diは、所定の発光手段と受光手段とを含む光学ユニットが内蔵された略直方体形状のハウジング(筐体)を備え、ハウジングの一方主面には、投光窓を備えた投光部1と、受光窓を備えた受光部2とが設けられ、ハウジングの他方主面には、表示画面が臨むようにモニタ部6と、操作スイッチの操作が可能なように操作部7とが設けられている。投光部1と受光部2とは、基線長に応じた予め設定された所定の距離Lだけ離れた位置に設けられている。投光部1からは、扇状に広がるスリット光Sが射出される。このスリット光Sは、水平方向に放射角度φで広がり、垂直方向に幅Wを有する平面状のレーザ光であり、測定対象物Obに向けて照射される。照射されたスリット光Sは、測定対象物Obの表面で反射され、その反射光Rの一部が受光部2に入射される。
三次元形状測定装置Diは、大略的に、投光部1から測定対象物Obへスリット光Sを掃引して照射し、スリット光Sの測定対象物Obで反射した反射光Rを受光部2で受光し、イメージエリアセンサ等の撮像素子22(図2、図3)で光電変換して得られた測定データにいわゆる三角測量の原理を用いることによって測定対象物Obまでの距離を求め、これによって測定範囲(走査範囲)における測定対象物Obの三次元形状を測定するものである。このように本実施形態では、いわゆる光切断法と呼ばれる方式を用いて測定対象物Obの三次元形状を非接触で求める三次元形状測定装置Diが例示されているけれども、光切断法に限定されるものではなく、上述のように、パターン光を用いたパターン投影法、同一の測定対象物を異なる複数の視線方向からカメラによって撮影した画像に基づくステレオ法、モアレを用いたモアレ法等の他の非接触三次元形状測定方法が用いられてもよい。また、図1には、円柱体の測定対象物Obが例示されているけれども、例えば、プレス品、プラスチック成型品および金型等の任意の物体が測定対象物Obとされる。
この三次元形状測定装置Diにおける光学系について説明すると、図2において、投光部1は、測定対象物Obの三次元形状を測定する場合に、予め設定された所定の測定範囲を走査するスリット光Sを投光すると共に、モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光するものであり、例えば、本実施形態では、光源となるレーザ光を発生するレーザ光源11と、前記スリット光Sを投光窓に導く投光光学系12と、回転軸を中心に面回転するガルバノミラ13とを備えて構成される。そして、本実施形態では、複数の投光パターンには、上述のように、モニタ表示用の投光パターンを含むと共に、視野域(FOV:field of view)表示用の投光パターンも含まれる。受光部2は、その撮像面に結像した光像を撮像するものであり、例えば、本実施形態では、反射光Rが入射される受光光学系21と、受光光学系21の光路上に配置される例えばCCD(Charge Coupled Device)型イメージエリアセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型イメージエリアセンサ等から成る撮像素子22とを備えて構成される。この受光部2は、測定範囲として合焦位置の前後に所定の測定奥行を持っている。
投光部1では、所定のガルバノ回転角でガルバノミラ13が回転されながら、スリット光S(S1、S2、S3、・・・)が測定対象物Obに向けて投光される。かかる投光は、測定範囲における測定対象物Obの全域を走査するように行われる。この場合において反射光Rは、受光光学系21を介して撮像素子22で受光される。撮像素子22で受光される画像22Dは、測定対象物Obの立体形状に応じたスリット像OS1、OS2、OS3、・・・を含むものとなる。そして、スリット光S1、S2、S3、・・・の投光角と、撮像素子22の受光エリアにおけるスリット像OS1、OS2、OS3の位置と、前記基線長Lとに基づいて、この三次元形状測定装置Diに内蔵されている後述のデータ処理手段によって、この三次元形状測定装置Diから測定対象物Obまでの距離がいわゆる三角測量の原理で算出される。ここで、投光点における投光角θ1は、スリット光Sを測定範囲内で走査するガルバノミラ13のガルバノ回転角から求められ、受光点における受光角θ2は、撮像素子22の受光面で検出される反射光R1の像位置から求められる。そして、投光点と受光点との間の基線長Lと投光角θ1と受光角θ2とから三角測量の原理によって、測定対象物Obの表面までの距離が求められる。
図3において、この三次元形状測定装置Diは、上述の投光部1に付属するレーザドライバ(LDドライバ)14および投光駆動部15、上述の受光部2に付属するオートフォーカス駆動部(AF駆動部)23およびタイミングジェネレータ(TG)24、ならびに、出力処理回路3、データメモリ4、制御部5、モニタ部6、操作部7および外部出力部(I/F部)8を含んで構成される。
投光部1は、上述したように、複数の投光パターンで光を投光可能であり、レーザ光源(LD光源)11、投光光学系12およびガルバノミラ13を含んで構成され、扇状に広がりかつ垂直方向に幅Wを有するスリット光Sを投光する。例えば、LDドライバ14は、制御部5から与えられる制御信号に従って電流制御することによって、レーザダイオード等から成るレーザ光源11を駆動し、スリット光Sを照射する。投光駆動部15は、制御部5から与えられる制御信号に従って、投光光学系12を構成するレンズをフォーカス駆動やズーム駆動すると共に、スリット光Sを走査するために順次に投光角θ1を変えながらガルバノミラ13を回転駆動する。これによって、投光部1は、制御部5の制御下において前記スリット光Sを、測定対象物Obに対して走査投影することが可能とされている。
受光部2は、上述したように、その撮像面に結像した光像を撮像可能であり、受光光学系21および撮像素子22を備えて構成され、前記スリット光Sが測定対象物Obの表面で反射された反射光Rの一部が入射される。受光光学系21は、1または複数枚の撮影レンズ、絞り、フォーカシングやズーミングのためのレンズ移動機構等を含んで構成されている。AF駆動部23は、ステッピングモータ等から成り、制御部5の制御下において、受光光学系21のレンズをフォーカシングやズーミングのために駆動する。フォーカス位置を基準として前後の所定の被写界深度の範囲である奥行き方向の測定範囲は、このAF駆動部23による受光光学系21の駆動によって調整される。
撮像素子22は、複数の画素が二次元的に配置されて成る撮像面に受光光学系21によって結像した測定対象物Obの光像を複数の各画素で電気信号に光電変換することによって撮像し、測定対象物Obについての二次元画像データを生成するものである。この撮像素子22としては、本実施形態では、例えば、フォトダイオード等で構成される複数の光電変換素子がマトリックス状に2次元配列されるCCD型イメージエリアセンサが用いられる。この撮像素子22の撮像面には、それぞれ分光特性の異なる例えばR(赤),G(緑),B(青)の各カラーフィルタを介して、反射光Rが受光される。あるいは、撮像素子22としては、これらの各カラーフィルタを各光電変換素子の受光面に配設されたCCD型カラーイメージエリアセンサを用いることもできる。タイミングジェネレータ(TG)24は、撮像素子22による撮影動作(露光に基づく電荷蓄積や蓄積電荷の読み出し等)を制御するタイミングパルスを発生するものであり、制御部5から与えられる制御信号に基づいて、例えば、垂直転送パルス、水平転送パルス、電荷掃き出しパルス等を生成して撮像素子22を駆動する。
出力処理回路3は、撮像素子22から出力される電気信号(上述の例ではCCD型イメージエリアセンサの各画素で受光されたアナログ信号群)に所定の信号処理を施した後、デジタル画像信号に変換して出力する。この出力処理回路3には、アナログ画像信号に含まれるリセット雑音を低減するCDS回路(相関二重サンプリング回路)、アナログ画像信号のレベルを補正するAGC回路、アナログ画像信号を例えば14ビットのデジタル画像信号(画像データ)に変換するA/D変換回路等が備えられている。
データメモリ4は、RAM(Random Access Memory)等からなり、各種のデータを一時的に格納する。例えばデータメモリ4には、出力処理回路3から出力される測定対象物Obについての取得されたAF用(オートフォーカス用)の二次元画像データ、本測定用の二次元画像データ等が一時的に格納される。
制御部5は、例えば、マイクロプロセッサ、記憶素子およびその周辺回路等を備えて構成され、機能的に投光制御部51および測定制御部52を備え、三次元形状測定装置Diの全体制御を司るべく、三次元形状測定装置Diの各部の動作を当該機能に応じて制御するものである。投光制御部51は、投光部1の投光動作を制御するものであり、本実施形態では、さらに複数の投光パターンのうちの1つの投光パターンで光を投光するように投光部1の投光パターンを制御するものである。より具体的には、投光制御部51は、例えば、投光部1にモニタ表示用の投光パターンで光を投光させる場合には、投光部1にスリット光Sを所定の走査速度で単調に測定範囲を走査させるようにLDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御する。また例えば、投光制御部51は、投光部1にFOV表示用の投光パターンで光を投光させる場合には、投光部1にスリット光Sを所定の変調を行う走査速度で測定範囲を走査させるようにLDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御する。測定制御部52は、測定対象物Obの三次元形状を測定するために、三次元形状測定装置Diの各部の動作を当該機能に応じて制御するものである。より具体的には、制御部5は、例えば、投光部1によるスリット光Sの投光動作、AF駆動部23による受光光学系21の駆動動作、タイミングジェネレータ24によるタイミングパルスの発生動作、出力処理回路3による信号処理動作、およびデータメモリ4に対するデータの読み書き動作などを制御する。
モニタ部6は、受光部2の撮像素子22で撮像された画像、すなわち出力処理回路3で信号処理され、データメモリ4に保存されている画像等を表示する装置である。モニタ部6には、この三次元形状測定装置Diの受光部2で撮像された画像が表示され、この表示された画像を参照することによって、ユーザは、この三次元形状測定装置Diの受光部2が見て(向いて)いる方向(範囲、領域)を認識することができる。モニタ部6は、例えば、カラー液晶表示器(LCD;Liquid Crystal Display)等を備えて構成される。
操作部7は、三次元形状測定装置Diに対するユーザによる操作指示(指示入力)を行う装置である。操作部7は、例えば、電源スイッチ、モニタスイッチ、カーソルスイッチおよび測定開始スイッチ等の各種の操作スイッチ群(操作ボタン群)を備えて構成される。例えば、モニタスイッチが押下(オン)されることによって、FOV表示およびモニタ表示が開始され、測定開始スイッチが押下(オン)されることによって、測定が開始され、測定対象物Obの三次元形状が測定される。
I/F部8は、例えばパーソナルコンピュータ等の外部機器との間でデータ通信を行うためのインタフェース回路である。データメモリ4に一時的に格納された測定対象物Obについての二次元画像データ等は、このI/F部8を介して外部機器へデータ通信可能とされる。
上記投光部1と受光部2とは、メカニカルな保持具SUによって強固に固定されており、両者間の位置ズレが生じない構造とされている。これは、投光部1と受光部2との間の距離が三角測量を行う際の基線長Lとなるからである。
次に、三次元形状測定装置Diの動作について説明する。図4は、実施形態における三次元形状測定装置の動作を示すフローチャートである。図5は、実施形態の三次元形状測定装置におけるモニタ表示およびFOV表示のための投光動作を示すタイムチャートである。図6は、図5の一部拡大図である。図5(A)、図6(A)および図6(D)は、ガルバノミラ13の駆動動作を示し、その横軸は、時間であり、その縦軸は、回転位置(投光角θ1)を示す。図5(B)および図6(B)は、撮像素子22の露光動作を示し、その横軸は、時間であり、その縦軸は、露光のオン(ON)/オフ(OFF)を示す。図5(C)および図6(C)は、撮像素子22のデータ転送動作を示し、その横軸は、時間であり、その縦軸は、データ転送のオン(ON)/オフ(OFF)を示す。図6(A)〜(C)は、モニタ表示用の投光パターンで投光部1が投光している場合における三次元形状測定装置Diの投光動作を示し、図6(D)は、FOV表示用の投光パターンで投光部1が投光している場合における三次元形状測定装置Diの投光動作を示す。図7は、実施形態の三次元形状測定装置における投光および表示の各様子を説明するための図である。図7において、測定対象物Obは、矩形状の板部材であり、その一表面の略中央にスマイル顔が描かれている。図7(A)は、モニタ表示用の投光パターンで測定対象物Obが投光されている様子を示し、図7(B)は、モニタ表示用の投光パターンで測定対象物Obが投光されている場合にモニタ部6に表示される表示画像を示し、そして、図7(C)は、FOV表示用の投光パターンで測定対象物Obが投光されている場合に測定対象物Ob上に表示されるFOV表示を示している。なお、図7において、作図上の都合から輝度の高い部分(明るい部分)が、図7(A)では網掛けで表示されており、図7(C)では、黒い縦線で表示されている。
例えば、操作部7のモニタスイッチがオン(ON)されると、三次元形状測定装置Diでは、測定対象物Obの三次元形状を測定すべく各部の動作が開始され、まず、モニタ表示およびFOV表示が開始される。この場合において、三次元形状測定装置Diでは、図4に示すように、まず、制御部5の投光制御部51は、FOV表示用の投光パターンおよびモニタ表示用の投光パターンのうちのいずれの投光パターンで光を投光するかを判断する(S11)。本実施形態では、図5に示すと共に後述するように、撮像素子22から電気信号を読み出す5回目の読み出し期間で、FOV表示用の投光パターンで1回の投光が実行されるので、投光制御部51は、例えば、撮像素子22から電気信号を読み出す読み出し期間の回数を計数することによって、上記判断を行う。
この処理S11における判断の結果、モニタ表示用の投光パターンで光を投光する場合(モニタ表示用投光)には、投光制御部51は、モニタ表示用の投光パターンで投光部1に光を投光させ(S12)、その後に処理S14を実行する。一方、この判断の結果、FOV表示用の投光パターンで光を投光する場合(FOV表示用投光)には、投光制御部51は、FOV表示用の投光パターンで投光部1に光を投光させ(S13)、その後に処理S14を実行する。
ここで、あまり頻繁にFOV表示が為されると、モニタ表示用の投光パターンとFOV表示用の投光パターンとの切り換えによってちらついてしまう一方で、FOV表示の表示間隔が長くなり過ぎると、FOV表示が為されるまでユーザが待たなければならなくなる。このため、FOV表示は、人の生理や心理等に応じて適宜な間隔で表示され、本実施形態では、図5に示すように、例えば1秒ごとに0.1秒間だけ測定対象物Ob上に表示される。
この処理S12におけるモニタ表示用の投光パターンによる投光では、図5(A)および図6(A)に示すように、投光制御部51は、LDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御することによって、ガルバノミラ13を予め設定された所定の走査速度で単調に回転駆動すると共に、ガルバノミラ13を予め設定された所定の測定範囲を走査、本実施形態では、繰り返し往復走査する。これによってスリット光Sは、前記走査速度で単調に前記測定範囲を走査、本実施形態では繰り返し往復走査する。スリット光Sは、本実施形態では、一次元であって、この一次元の方向に直交する方向に前記走査速度で前記測定範囲を繰り返し往復するように投光されるので、測定対象物Obは、例えば、図7(A)に示すように、スリット光Sによって矩形状で略均一に照明される。このようにモニタ表示用の投光パターンは、輝度ムラの無い均一に光を投光する投光パターンであることが好ましいが、モニタ表示に差し支えのない程度の改変があってもよい。例えば、均一な照明の中に1または数本の暗線があってもよい。このような暗線は、例えば、走査中にLD光源11を消灯するなどすることによって形成され、例えば、フォーカス合わせに利用される。
このように投光制御部51が投光部1を制御し、投光部1がモニタ表示用の投光パターンで光を測定対象物Obに投光している間に、図5(B)および図6(B)に示すように、制御部5は、AF駆動部23およびTG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22を露光する。これによって撮像素子22の撮像面に受光光学系21によって結像した光像が光電変換され、撮像される。測定対象物Obが上述のようにスリット光Sによって略均一に照明されるので、適切な被写体輝度が得られるから、より適切な露光が可能となる。そして、撮像素子22の露光が終了すると、図5(C)および図6(C)に示すように、制御部5は、TG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22から光電変換によって得られた電気信号が読み出される。この撮像素子22から電気信号が読み出される期間においても、図5(A)〜(C)および図6(A)〜(C)に示すように、投光制御部51は、モニタ表示用の投光パターンで光を投光するように投光部1を制御している。このため、測定対象物Obが投光部1によるスリット光Sによって略均一に照明されつづけられる結果、ちらつきが低減される。そして、制御部5は、出力処理回路3でこの読み出した電気信号に所定の信号処理を施すことによって画像信号を生成し、この生成した画像信号による画像をモニタ部6に表示する。このモニタ部6に表示されるモニタ画像は、露光が上述のようにより適切に行われるので、例えば、図7(B)に示すように、良好に生成される。
このように動作するので、本実施形態の三次元形状測定装置Diでは、モニタ表示用の投光パターンで光が投光されている場合に、受光部2が撮像面に結像した光像を撮像するので、より良好なモニタ画像を形成することができ、より良好なモニタ表示を得ることが可能となる。このため、本実施形態の三次元形状測定装置Diでは、測定環境の明暗に依存することなくモニタ表示を背景技術に較べてより良好に行うことができる。
ここで、投光制御部51は、投光部1にスリット光Sを測定範囲で走査させる場合に、モニタ表示用の投光パターンで投光される光がちらつかない程度の走査速度で測定範囲を往復走査させることが好ましい。このような投光パターンの光がちらつかない程度の走査速度でスリット光Sが測定範囲を往復走査するので、ユーザが投光中に測定対象物Ob等を見た場合に、ユーザの違和感を低減することができる。
一方、この処理S13におけるFOV表示用の投光パターンによる投光では、図5(A)に示すように、投光制御部51は、まず、LDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御することによって、ガルバノミラ13を前記走査速度で単調に回転駆動すると共に、ガルバノミラ13を前記測定範囲で繰り返し往復走査する。すなわち、モニタ表示用の投光パターンで投光部1が制御される。この間に、図5(B)に示すように、制御部5は、AF駆動部23およびTG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22を露光する。これによって撮像素子22の撮像面に受光光学系21によって結像した光像が光電変換され、撮像される。そして、撮像素子22の露光が終了すると、図5(C)に示すように、制御部5は、TG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22から光電変換によって得られた電気信号が読み出される。そして、制御部5は、出力処理回路3でこの読み出した電気信号に所定の信号処理を施すことによって画像信号を生成し、この生成した画像信号による画像をモニタ部6に表示する。このモニタ部6に表示されるモニタ画像は、露光が上述のようにより適切に行われるので、例えば、図7(B)に示すように、良好に生成される。
そして、この撮像素子22から電気信号が読み出される期間において、投光制御部51は、LDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御することによって、ガルバノミラ13を予め設定された所定の変調を行う走査速度で回転駆動すると共に、ガルバノミラ13を予め設定された所定の測定範囲を走査、本実施形態では、繰り返し往復走査する。これによってスリット光Sは、前記変調された走査速度で前記測定範囲を走査、本実施形態では繰り返し往復走査する。スリット光Sは、本実施形態では、一次元であって、この一次元の方向に直交する方向に前記変調された走査速度で前記測定範囲を繰り返し往復するように投光されるので、測定対象物Obの表面(物面)上には、スリット光Sによって明暗の縞模様が形成される。この明暗の縞模様がFOV表示とされる。より具体的には、図5(A)および図6(D)に示すように、投光制御部51は、LDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御することによって、ガルバノミラ13を等速で回転駆動している間に、1また複数回、前記回転駆動を低速にする低速期間(図5(A)および図6(D)に示すテラス部分(時間経過に対して位置が一定の部分)が設けられる。これによってスリット光Sは、前記測定範囲を等速で走査している間に、1または複数回、低速にされる。このため、このスリット光Sが低速にされる部分では輝度が高くなる結果、測定対象物Obの表面(物面)上には、図7(C)に示すように、明暗のくっきりした明暗の縞模様が形成される。このように本実施形態では、FOV表示用の投光パターンは、測定対象物Ob上における測定範囲内に明暗の縞模様が形成されるように光を照らすパターンであるが、FOV表示用の投光パターンは、三次元形状測定装置Diの測定範囲とこの測定範囲外の範囲とにおける輝度の相違によって三次元形状測定装置Diの測定範囲を測定対象物Obの表面(物面)上に表示するものであれば、任意のパターンでよい。上述の他、例えば、FOV表示用の投光パターンは、例えば円形や矩形やガキ形等のスポットおよびストライプ等で測定範囲の枠の一部または全部を明るく照らすパターン、測定範囲内に1または複数の明暗の線(帯や連続線や不連続線を含む。)を形成するように光を照らすパターン、および、測定範囲内に1または複数の明暗の格子を形成するように光を照らすパターン等である。ここで、FOV表示用の投光パターンは、測定範囲と測定範囲外とを明確に区分するために、コントラストの高い明暗の模様であることが好ましい。
このように投光制御部51は、モニタ表示用の投光パターンと複数の投光パターンのうちの他の投光パターン、本実施形態ではFOV表示用の投光パターンとを時分割で投光するように投光部1の投光パターンを制御している。このため、モニタ表示用の投光パターンの光と複数の投光パターンのうちの他の投光パターンの光、本実施形態ではFOV表示用の投光パターンの光とが干渉し合うことがなく、モニタ表示およびFOV表示をより良好に行うことができる。そして、本実施形態では、投光制御部51は、撮像素子22から電気信号が読み出される読み出し期間に、FOV表示用の投光パターンで光を投光するように投光部1の投光パターンを制御している。このように、モニタ表示用の投光パターンで光を投光する必要のない時間帯がFOV表示用の投光パターンで投光する時間帯に活用されている。したがって、モニタ表示動作を妨げることなく、FOV表示を行うことができる。
ここで、投光制御部51は、投光部1にスリット光Sを測定範囲で走査させる場合に、FOV表示用の投光パターンで投光される光がちらつかない程度の走査速度で測定範囲を往復走査させることが好ましい。このような投光パターンの光がちらつかない程度の走査速度でスリット光Sが測定範囲を往復走査するので、ユーザが投光中に測定対象物Ob等を見た場合に、ユーザの違和感を低減することができる。
図4に戻って、そして、処理S14では、制御部5は、測定開始か否かを判断する。この判断は、例えば、操作部7の測定開始スイッチがオンされたか否かを判断することによって実行される。この処理S14における判断の結果、測定開始ではない場合(No)では、制御部5は、処理を処理S11に戻し、一方、この判断の結果、測定開始である場合(Yes)では、制御部5は、測定制御部52によって測定対象物Obの三次元形状を測定し(S15)、処理を終了する。処理S15では、測定制御部52は、三次元形状測定装置Diの各部の動作を当該機能に応じて制御することによって、投光部1から測定対象物Obへスリット光Sを走査して照射し、スリット光Sの測定対象物Obで反射した反射光Rを受光部2で受光し、受光部2の撮像素子22で光電変換して得られた画像にいわゆる三角測量の原理を用いることによって測定対象物Obまでの距離を求め、これによって測定範囲における測定対象物Obの三次元形状を測定する。
以上のように、本実施形態の三次元形状測定装置Diおよびこれに適用されている三次元形状測定方法では、モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光可能であって、モニタ表示用の投光パターンで光が投光されている場合に、撮像面に結像した光像が撮像される。このため、FOV表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンからモニタ表示用の投光パターンを分離することが可能となり、投光パターンを適切なモニタ表示用の投光パターンで構成することが可能となると共に、投光パターンを適切なFOV表示用の投光パターンで構成することが可能となる。そして、この適切に構成されたモニタ表示用の投光パターンで光が投光されている場合に、受光部2がその撮像面に結像した光像を撮像するので、より良好な画像を形成することができ、より良好なモニタ表示を得ることが可能となる。したがって、本実施形態の三次元形状測定装置Diおよびこれに適用されている三次元形状測定方法では、上述の相反する要求を持つモニタ表示およびFOV表示をほぼ同時に行うことができる。このため、ユーザは、三次元形状測定装置Diの画角合わせの際に、三次元形状測定装置Diの測定範囲を適切に認識することができ、測定対象物Obの所望の範囲に三次元形状測定装置Diの測定範囲を合わせ、測定対象物Obの所望の範囲を三次元形状測定装置Diによって測定することができる。また、本実施形態の三次元形状測定装置Diおよびこれに適用されている三次元形状測定方法では、より良好なモニタ表示およびFOV表示を行うことができるので、これらの表示を較べることによって、ユーザは、例えば、モニタ表示では表示されており測定可能な領域であると一見思われる領域でも、FOV表示では影になっており測定することができない死角領域であると認識することができる。
そして、本実施形態の三次元形状測定装置Diおよびこれに適用されている三次元形状測定方法では、FOV表示は、撮像素子22から電気信号が読み出される読み出し期間に実行され、モニタ表示動作を妨げることなく実行されるので、モニタ表示およびFOV表示がユーザにとってほぼ同時に感じられるように実行される。このため、ユーザは、あまり違和感を感じることなく、三次元形状測定装置Diの画角合わせを行うことができる。
なお、上述の実施形態では、光切断法による三次元形状測定装置Diの場合について説明したが、上述のように、パターン投影法、ステレオ法およびモアレ法等の他の方法による三次元形状測定装置Diであってもよい。
例えば、投光マスクによってパターン光を形成してこのパターン光を三次元形状測定に用いるパターン投影法による三次元形状測定装置Diでは、ガルバノミラ13に代え投光マスク部が用いられ、投光部1は、投光マスクを介して光を投光することによって複数の投光パターンを形成するものであり、例えば、レーザ光を発生するLD光源11と、LD光源11のレーザ光を所定の投光マスクに通過させることによって所定の投光パターンでパターン光を形成する投光マスク部と、投光マスク部で形成された所定の投光パターンのパターン光を投光窓に導く投光光学系12とを備えて構成される。レーザ光源11は、制御部5から与えられる制御信号に従って電流制御するLDドライバ14によって駆動される。投光マスク部は、三次元形状測定用の投光マスク、モニタ表示用の投光マスクおよびFOV表示用の投光マスクを含む複数の投光マスクと、前記複数の投光マスクの中から1つの投光マスクを選択してLD光源11と投光光学系12との間に配置するマスク移動機構部とを備え、制御部5から与えられる制御信号に従って複数の投光マスクの中から1つの投光マスクを選択してLD光源11と投光光学系12との間に配置する投光駆動部15によって制御される。
図8は、他の実施形態の三次元形状測定装置におけるモニタ表示およびFOV表示のための投光動作を示すタイムチャートである。図9は、他の実施形態の三次元形状測定装置におけるモニタ表示用の投光マスクおよびFOV表示用の投光マスクの構成を示す平面図である。図10は、FOV表示用の投光マスクの他の構成を示す平面図である。
パターン投影法による本三次元形状測定装置Diも上述した図4に示すように動作するが、処理S12および処理S13では、次のように動作する。
この場合の処理S12におけるモニタ表示用の投光パターンによる投光では、図8(A)に示すように、投光制御部51は、LDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御することによって、複数の投光マスクの中からモニタ表示用の投光マスク(パターンA)を選択してLD光源11と投光光学系12との間に配置する。モニタ表示用の投光マスクは、例えば、図9(A)に示すように、矩形の板状部材の中央部に矩形状の開口部が形成された枠板体31aで構成される。LD光源11からのレーザ光は、このモニタ表示用の投光マスク31aを通過することによって矩形状の略均一な明るさの光となり、測定対象物Obは、例えば、図7(A)に示すように、この矩形状の略均一な明るさの光によって略均一に照明される。
このように投光制御部51が投光部1を制御し、投光部1が測定対象物Obをモニタ表示用の投光パターンの光で投光している間に、図8(B)に示すように、制御部5は、AF駆動部23およびTG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22を露光する。これによって撮像素子22の撮像面に受光光学系21によって結像した光像が光電変換され、撮像される。測定対象物Obが上述のように矩形状の略均一な明るさの光によって略均一に照明されるので、適切な被写体輝度が得られるから、より適切な露光が可能となる。そして、撮像素子22の露光が終了すると、図8(C)に示すように、制御部5は、TG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22から光電変換によって得られた電気信号が読み出される。この撮像素子22から電気信号が読み出される期間においても、図8(A)〜(C)に示すように、投光制御部51は、モニタ表示用の投光パターンで投光部1を制御している。そして、制御部5は、出力処理回路3でこの読み出した電気信号に所定の信号処理を施すことによって画像信号を生成し、この生成した画像信号による画像をモニタ部6に表示する。このモニタ部6に表示されるモニタ画像は、露光が上述のようにより適切に行われるので、例えば、図7(B)に示すように、良好に生成される。
このように動作するので、本他の実施形態の三次元形状測定装置Diでは、モニタ表示用の投光パターンで光が投光されている場合に、受光部2が撮像面に結像した光像を撮像するので、より良好なモニタ画像を形成することができ、より良好なモニタ表示を得ることが可能となる。このため、本他の実施形態の三次元形状測定装置Diでも、上述の相反する要求を持つモニタ表示およびFOV表示をほぼ同時に行うことができる。
一方、この場合の処理S13におけるFOV表示用の投光パターンによる投光では、図8(A)に示すように、投光制御部51は、まず、LDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御することによって、複数の投光マスクの中からモニタ表示用の投光マスクを選択してLD光源11と投光光学系12との間に配置する。すなわち、モニタ表示用の投光パターンで投光部1が制御される。この間に、図8(B)に示すように、制御部5は、AF駆動部23およびTG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22を露光する。これによって撮像素子22の撮像面に受光光学系21によって結像した光像が光電変換され、撮像される。そして、撮像素子22の露光が終了すると、図8(C)に示すように、制御部5は、TG24を介して受光部2を制御することによって、撮像素子22から光電変換によって得られた電気信号が読み出される。そして、制御部5は、出力処理回路3でこの読み出した電気信号に所定の信号処理を施すことによって画像信号を生成し、この生成した画像信号による画像をモニタ部6に表示する。このモニタ部6に表示されるモニタ画像は、露光が上述のようにより適切に行われるので、例えば、図7(B)に示すように、良好に生成される。
そして、この撮像素子22から電気信号が読み出される期間において、投光制御部51は、LDドライバ14および投光駆動部15を介して投光部1を制御することによって、複数の投光マスクの中からFOV表示用の投光マスク(パターンB)を選択してLD光源11と投光光学系12との間に配置する。FOV表示用の投光マスクは、例えば、図9(B)に示すように、一方向に延在するスリット状の開口部が1または複数(図9(B)に示す例では3個)個前記一方向と直交する他方向に並列配置されるように形成された矩形の板体31bで構成される。LD光源11からのレーザ光は、このFOV表示用の投光マスク31bを通過することによって明暗の縞模様のパターン光となり、測定対象物Obの表面(物面)上には、例えば、図7(C)に示すように、この明暗の縞模様のパターン光によって、明暗の縞模様が形成される。この明暗の縞模様がFOV表示とされる。このように本実施形態では、FOV表示用の投光パターンは、測定対象物Ob上における測定範囲内に明暗の縞模様が形成されるように光を照らすパターンであるが、この他、例えば、図10(A)に示すように、矩形のドーナツ状の開口部が形成された矩形の板状体で構成された投光マスク31cを用いることによって、FOV表示用の投光パターンは、測定範囲の枠の全部を明るく照らすパターンであってもよく、また例えば、図10(B)に示すように、1または複数のスリット状の開口部が互いに直交するように形成された矩形の板状体で構成された投光マスク31dを用いることによって、FOV表示用の投光パターンは、測定範囲内に1または複数の明暗の格子を形成するように光を照らすパターンであってもよい。
なお、上述では、投光マスク31a〜31dは、板体で構成されたが、液晶マスクであってもよい。
このように構成および動作することによってパターン投影法による三次元形状測定装置Diが提供され、このパターン投影法による三次元形状測定装置Diは、上述の相反する要求を持つモニタ表示およびFOV表示をほぼ同時に行うことができる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
Di 三次元形状測定装置
Ob 測定対象物
1 投光部
2 受光部
3 出力処理回路
4 データメモリ
5 制御部
6 モニタ部
11 レーザ光源
12 投光光学系
13 ガルバノミラ
14 LDドライバ
15 投光駆動部
21 受光光学系
22 撮像素子
23 AF駆動部
24 タイミングジェネレータ
31a、31b、31c、31d 投光マスク
51 投光制御部
52 測定制御部
Ob 測定対象物
1 投光部
2 受光部
3 出力処理回路
4 データメモリ
5 制御部
6 モニタ部
11 レーザ光源
12 投光光学系
13 ガルバノミラ
14 LDドライバ
15 投光駆動部
21 受光光学系
22 撮像素子
23 AF駆動部
24 タイミングジェネレータ
31a、31b、31c、31d 投光マスク
51 投光制御部
52 測定制御部
Claims (10)
- 測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定装置において、
モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光する投光部と、
前記複数の投光パターンのうちの1つの投光パターンで光を投光するように前記投光部の投光パターンを制御する投光制御部と、
前記投光制御部が前記投光部に前記モニタ表示用の投光パターンで光を投光させている場合に、撮像面に結像した光像を撮像する受光部を備えること
を特徴とする三次元形状測定装置。 - 前記投光制御部は、前記モニタ表示用の投光パターンと前記複数の投光パターンのうちの他の投光パターンとを時分割で光を投光するように前記投光部の投光パターンを制御すること
を特徴とする請求項1に記載の三次元形状測定装置。 - 前記複数の投光パターンは、視野域表示用の投光パターンを含み、
前記受光部は、複数の画素が二次元的に配置されて成る撮像面に結像した光像を前記複数の画素で電気信号に光電変換することによって撮像する撮像素子を備え、
前記投光制御部は、前記撮像素子から前記電気信号が読み出される読み出し期間に、前記視野域表示用の投光パターンで光を投光するように前記投光部の投光パターンを制御すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の三次元形状測定装置。 - 前記投光部は、前記測定対象物の三次元形状を測定する場合に、所定の測定範囲を走査するスリット光を投光し、
前記投光制御部は、前記投光部に前記モニタ表示用の投光パターンで光を投光させる場合に、前記投光部に前記スリット光を所定の走査速度で単調に前記測定範囲を走査させること
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の三次元形状測定装置。 - 前記複数の投光パターンは、視野域表示用の投光パターンを含み、
前記投光部は、前記測定対象物の三次元形状を測定する場合に、所定の測定範囲を走査するスリット光を投光し、
前記投光制御部は、前記投光部に前記視野域表示用の投光パターンで光を投光させる場合に、前記投光部に前記スリット光を所定の変調を行う走査速度で前記測定範囲を走査させること
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の三次元形状測定装置。 - 前記投光制御部は、前記投光部に前記スリット光を前記測定範囲で走査させる場合に、前記投光パターンで投光される光がちらつかない程度の走査速度で前記測定範囲を往復走査させること
を特徴とする請求項4または請求項5に記載の三次元形状測定装置。 - 前記投光部は、投光マスクを介して光を投光することによって前記複数の投光パターンを形成すること
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の三次元形状測定装置。 - 前記受光部で撮像した画像を表示するモニタ部を備えること
を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の三次元形状測定装置。 - 外部の機器との間でデータ通信を行う外部出力部を備えること
を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の三次元形状測定装置。 - 測定対象物の三次元形状を非接触で測定する三次元形状測定方法において、
モニタ表示用の投光パターンを含む複数の投光パターンで光を投光可能であって、
前記複数の投光パターンの中から前記モニタ表示用の投光パターンで光を投光する工程と、
前記工程で光を投光している間に、撮像面に結像した光像を撮像する工程を備えること
を特徴とする三次元形状測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007235451A JP2009068898A (ja) | 2007-09-11 | 2007-09-11 | 三次元形状測定装置および該方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007235451A JP2009068898A (ja) | 2007-09-11 | 2007-09-11 | 三次元形状測定装置および該方法 |
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ID=40605331
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JP2007235451A Pending JP2009068898A (ja) | 2007-09-11 | 2007-09-11 | 三次元形状測定装置および該方法 |
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JP (1) | JP2009068898A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101871770A (zh) * | 2009-04-24 | 2010-10-27 | 株式会社其恩斯 | 透射式尺寸测量装置 |
JP2014055812A (ja) * | 2012-09-11 | 2014-03-27 | Keyence Corp | 形状測定装置、形状測定方法および形状測定プログラム |
CN108895984A (zh) * | 2018-07-18 | 2018-11-27 | 大连理工大学 | 一种双目视觉和dmd结构光三维测量装置设计方法 |
-
2007
- 2007-09-11 JP JP2007235451A patent/JP2009068898A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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