実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9の表示画面には、可変表示の実行条件である始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域がある。また、可変表示装置9の表示画面には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する表示領域(保留記憶表示領域18c)がある。保留記憶表示領域18cでは、有効始動入賞がある毎に、保留記憶数を示す保留記憶表示の点灯色を1つ変化させる(例えば赤色から青色に変化させる)。そして、可変表示装置9での可変表示が開始される毎に、保留記憶表示の点灯色を1つもとに戻す(例えば青色から赤色に戻す)。
なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
遊技盤6における左側方下部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の2つの表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。よって、特別図柄表示器8は、特別図柄としての00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されている。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動は、特別図柄表示器8における左右の表示器のそれぞれに表示される図柄が「−」→「0」→・・・→「9」と変化することによって実現される。
特別図柄表示器8の近傍には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な第1始動入賞口13が形成されている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口13の真下には、第2始動入賞口14が形成されている。そして、第2始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15が閉状態のときは第2始動入賞口14に遊技球が入賞せず、可変入賞球装置15が開状態のときに第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開閉される。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
可変表示装置9の下部には、第2大入賞口200Bを形成する役物75が設けられている。つまり、第2大入賞口200Bは、可変表示装置9の下部に、役物75によって形成されている。役物75には、モータ等の駆動装置によって駆動される羽根状の可動部材76が設けられている。可動部材76が左に倒れるような位置に制御されると、遊技球が第2大入賞口200Bに進入可能な状態(開放状態)になる。可動部材76が第2大入賞口200Bを塞ぐような位置に制御されると、遊技球が第2大入賞口200Bに進入不可能な状態(閉鎖状態)になる。以下、役物75を、「第2大入賞口200B」または「第2大入賞口200B(役物)」と表現することがある。
第2大入賞口200B(役物)の内部には、進入した遊技球を検出する役物進入スイッチ71aが設けられている。さらに、第1特定領域73と、第1特定領域73を通過した遊技球を検出する第1特定領域通過スイッチ73aとが設けられている。また、第2特定領域74と、第2特定領域74を通過した遊技球を検出する第2特定領域通過スイッチ74aとが設けられている。
また、可変入賞球装置15の下方には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生ずる特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板を備え、第1大入賞口200Aを形成する。第1大入賞口200Aに入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。つまり、第1大入賞口200Aは、特別可変入賞球装置20に備えられた開閉板によって形成されている。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(第2大入賞口200B等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、前回の可変表示または大当り遊技が終了し、可変表示の開始条件が成立したこと)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
図2は、この実施の形態の遊技機の遊技の進み方の一例を示す説明図である。第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞すると、すなわち始動入賞が生ずると、遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)によって抽選が実行される。抽選では、大当りA、大当りB、大当りC、小当りA、小当りB、小当りCのいずれかが決定される。そして、可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて、特別図柄および飾り図柄の変動(可変表示)が開始される。
変動時間(可変表示時間)が経過すると、特別図柄および飾り図柄の変動が終了する。抽選の結果、大当りAに決定されている場合には、第1大入賞口200Aが3回(3ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開放する第1大当り遊技(第1大当り遊技A)が行われ、大当りBに決定されている場合には、第1大入賞口200Aが8回(8ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開放する第1大当り遊技(第1大当り遊技B)が行われ、大当りCに決定されている場合には、第1大入賞口200Aが16回(16ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開放する第1大当り遊技(第1大当り遊技C)が行われる。なお、大当りA、大当りB、および大当りCを第1大当りと総称することがある。つまり、抽選の結果、決定された大当りA、大当りBおよび大当りCを第1大当りと総称することがある。
抽選の結果、小当りAに決定されている場合には、第2大入賞口200Bが1回開放し、小当りBおよび小当りCのいずれかに決定されている場合には、第2大入賞口200Bが2回開放する(1回当り0.5秒の開放)。但し、小当りAに決定された場合と、小当りBに決定された場合と、小当りCに決定された場合とで、第2大入賞口200Bが開放するタイミングが異なる。すなわち、図柄の変動が終了したとき(停止図柄が導出表示されたとき)から第2大入賞口200Bが開放されるまでのタイミングが、小当りAに決定された場合と、小当りBに決定された場合と、小当りCに決定された場合とで異なる。なお、小当りAに決定されたときの第2大入賞口200Bが開放するタイミングを開放タイミングAといい、小当りBに決定されたときの第2大入賞口200Bが開放するタイミングを開放タイミングBといい、小当りCに決定されたときの第2大入賞口200Bが開放するタイミングを開放タイミングCという。また、第2大入賞口200Bが開放(1回当り0.5秒の開放の場合)する動作を始動動作ということがある。
小当りAに決定されて、第2大入賞口200Bが開放され、遊技球が、第2大入賞口200B内に進入し、第2大入賞口200B内の特定領域(第1特定領域73および第2特定領域74)に入賞した場合には、第1大入賞口200Aが3ラウンド開放する(1ラウンド当り2秒、3回の開放)第2大当り遊技が実行される。小当りBに決定されて、第2大入賞口200Bが開放され、遊技球が、第2大入賞口200B内に進入し、第2大入賞口200B内の特定領域(第1特定領域73および第2特定領域74)に入賞した場合には、第1大入賞口200Aが8ラウンド開放する(1ラウンド当り2秒、8回の開放)第2大当り遊技が実行される。小当りCに決定されて、第2大入賞口200Bが開放され、遊技球が、第2大入賞口200B内に進入し、第2大入賞口200B内の特定領域(第1特定領域73および第2特定領域74)に入賞した場合には、第1大入賞口200Aが16ラウンド開放する(1ラウンド当り2秒、16回の開放)第2大当り遊技が実行される。なお、始動動作中でも、第2大当り動作中でも、第2大入賞口200Bに遊技球が入賞し、役物進入スイッチ71aで遊技球が検出されると賞球払出がなされる。なお、抽選の結果、小当りA、小当りB、または小当りCに決定されて、第2大入賞口200Bが開放され、遊技球が、第2大入賞口200B内に進入し、第2大入賞口200B内の特定領域に入賞した場合に実行される遊技を第2大当りと総称することがある。つまり、遊技球が第2大入賞口200B内の特定領域に入賞した場合に実行される遊技を第2大当りと総称することがある。そして、第1大当りと第2大当りとを大当りと総称することがある。
図3〜図5は、第2大入賞口200Bを形成する役物75内の構造例、および役物75内の遊技球の流れの様子を示す説明図である。また、図6および図7は、流路切替部材78の貯留動作を説明するための説明図である。役物75において、駆動装置としてのモータ24によって可動部材76が倒れた状態になると、第2大入賞口200Bが開放し、遊技球が第2大入賞口200B内に進入可能になる。第2大入賞口200B内に進入した遊技球は、例えば近接スイッチによる役物進入スイッチ71aで検出され、流路切替部材78に至る。
流路切替部材78は、モータ22で駆動され、図3に示す下方に倒れた状態(遊技球を役物75内の下部に導く状態)と、図4〜図7に示す水平の状態(遊技球を流路切替部材78の先に導く状態)と、図6に示す上方に立った状態(遊技球を貯留(止める)状態)とに変化する。このように流路切替部材78が変化(可動)することによって、第2大入賞口200B内に進入した遊技球の流路(経路)が切り替えられる。この実施の形態では、流路切替部材78は、最初、水平の状態にある。そして、図柄の変動が終了して停止図柄(小当りになったことを示す小当り図柄)が導出表示されてから所定時間経過したときに、流路切替部材78の動作が開始される。そして、下方に倒れた状態と水平の状態と上方に立った状態とを所定期間交互に繰り返す。なお、この実施の形態では、小当りAが発生したとき(小当りAになったことを示す小当り図柄が導出表示されたとき)も、小当りBが発生したとき(小当りBになったことを示す小当り図柄が導出表示されたとき)も、小当りCが発生したとき(小当りCになったことを示す小当り図柄が導出表示されたとき)も、小当り図柄が導出表示されてから流路切替部材78の動作が開始されるまでの時間は一定とされている。これに対し、この実施の形態では、小当りAが発生したときと小当りBが発生したときと小当りCが発生したときとで、小当り図柄が導出表示されてから可動部材76が動作されるまでの時間を異ならせている。
流路切替部材78が下方に倒れた状態のときに遊技球が流路切替部材78に到達すると、図3に示すように、遊技球は役物75内の下部に導かれる。役物75内の下部に導かれた遊技球は、遊技盤6の背面側に導かれて排出される。なお、遊技盤6の背面側に導かれた遊技球は、1つの排出経路に導かれ、排出経路に設けられている役物排出スイッチ72aで検出される。
流路切替部材78は、例えばモータ22の逆回転によって、図4および図5に示すように、遊技球を流路切替部材78の先に導くような位置に戻る(流路切替部材78が水平になる)。流路切替部材78の先には、第1特定領域73と第2特定領域74とが設けられている。
図4に示すように、第1特定領域73を通過した遊技球は、例えば近接スイッチによる第1特定領域通過スイッチ73aで検出された後、遊技盤6の背面側に導かれて排出される。なお、遊技盤6の背面側に導かれた遊技球は、1つの排出経路に導かれ、排出経路に設けられている役物排出スイッチ72aで検出される。
また、図5に示すように、第2特定領域74を通過した遊技球は、例えば近接スイッチによる第2特定領域通過スイッチ74aで検出された後、遊技盤6の背面側に導かれて排出される。なお、遊技盤6の背面側に導かれた遊技球は、1つの排出経路に導かれ、排出経路に設けられている役物排出スイッチ72aで検出される。
可動部材76が、流路切替部材78が上方に立った状態のとき(例えば、開放タイミングA)に動作されて、役物75内に進入した遊技球が流路切替部材78に到達すると、図6に示すように、遊技球は流路切替部材78でせき止められ一旦貯留される。その後、流路切替部材78が水平な状態に戻ると、貯留されていた遊技球が、第1特定領域73および第2特定領域74が設けられているクルーン(遊技球を振り分けるために用いられる皿状で穴の開いている部品。役物75の一部。)の方へゆっくりと進行する。この場合、遊技球の進行速度が遅いので、遊技球は手前側に設けられている第1特定領域73に進入する割合が高くなる。
可動部材76が、流路切替部材78が水平の状態のとき(例えば、開放タイミングC)に動作されて、役物75内に進入した遊技球が流路切替部材78に到達すると、図7に示すように、遊技球は貯留されずに流路切替部材78を通過する。流路切替部材78を通過した遊技球は、第1特定領域73および第2特定領域74が設けられているクルーンの方へ速い速度で進行する。この場合、遊技球の進行速度が速いので、遊技球は奥側に設けられている第2特定領域74に進入する割合が高くなる。
以上のように、遊技球が第2大入賞口200B内に進入したときの流路切替部材78の状態によって、経路が切り替えられる。すなわち、流路切替部材78が下方に倒れた状態であるかどうかによって、有利経路(特定領域に至る経路)と不利経路(特定領域に至らない経路)とが切り替えられる。また、流路切替部材78が上方に立った状態であるかどうかによって、第1特定領域73に進入しやすいか第2特定領域74に進入しやすいかが決定される。
この実施の形態では、流路切替部材78はモータ22の駆動に応じて位置を変えるが、流路切替部材78をソレノイドで駆動するようにしてもよい。また、可動部材76はモータ24の駆動に応じて位置を変えるが、可動部材76をソレノイドで駆動するようにしてもよい。
図3〜図5に例示された役物75の構造は一例であって、第1特定領域73と第2特定領域74との位置関係、大きさの差、第1特定領域と第2特定領域の数の違いなどを変更してもよい。
なお、この実施の形態では、第1特定領域73および第2特定領域74のいずれもが第2大入賞口200B内の特定領域であるとしているが、第1特定領域73および第2特定領域74のいずれか一方のみを第2大入賞口200B内の特定領域であるとして構成されていてもよい。そのように構成された場合には、開放タイミングによって(つまり、小当りの種類によって)、第2大入賞口200B内の特定領域に遊技球が進入する割合を変化させることができる。
図8は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図8には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、役物進入スイッチ71a、役物排出スイッチ72a、第1特定領域通過スイッチ73aおよび第2特定領域通過スイッチ74aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、第1大入賞口200Aを形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、第2大入賞口200B(役物)内への遊技球の進入を許容するための可動部材76を駆動するモータ24、および第2大入賞口200B(役物)内の流路切替部材78を駆動するモータ22を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
図9は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図9に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路77Aが搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図9には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図8に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU101とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄、背景図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
次に、遊技機の動作について説明する。図10は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15。S44,S45を含む。)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、可変表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
さらに、CPU56は、異常報知禁止フラグをセットするとともに(ステップS44)、停止期間タイマに禁止期間値に相当する値を設定する(ステップS45)。禁止期間値は、後述する異常入賞の報知を禁止する期間を示す値である。また、異常報知禁止フラグは、異常入賞の報知が禁止されていることを示すフラグであり、停止期間タイマがタイムアウトするまでセット状態に維持される。よって、可変表示装置9において初期化報知が開始されてから所定期間は、異常入賞の報知の開始が禁止される。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図11に示すステップS20〜S35のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、役物進入スイッチ71a、役物排出スイッチ72a、第1特定領域通過スイッチ73aおよび第2特定領域通過スイッチ74aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS33,S34で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、CPU56は、正規の時期以外の時期において大入賞口(第1大入賞口200A、第2大入賞口200B)に遊技球が入賞したことを検出した場合や、正規の時期以外の時期において第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出した場合に、異常入賞の報知を行わせるための処理を行う(ステップS23:異常入賞報知処理)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図12は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2)ランダム2:特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(3)ランダム3:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム4:ランダム3の初期値を決定する(ランダム3初期値決定用)
(5)ランダム5:普通図柄の停止図柄を決定する(普通図柄決定用)
図11に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(3)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それが判定用乱数であり、それ以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(2)〜(5)の乱数以外の乱数も用いられている。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8および大入賞口(第1大入賞口200A、第2大入賞口200B)を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、CPU56は、可変表示装置9の表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、役物進入スイッチ71a、およびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、役物進入スイッチ71a、およびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。また、CPU56は、出力処理において、モータ22,24を駆動するための信号出力処理も行う。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S34(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図13は、特別図柄の停止図柄、当りの種類および判定値の関係を示す説明図である。図13に示すように、特別図柄の停止図柄には大当り図柄(この例では、「3」、「5」または「7」)、および小当り図柄(この例では、「0」、「1」、「2」、「4」、「6」、「8」または「9」)があるが、小当り図柄と第2大当り遊技状態におけるラウンド数とは対応している。また、小当り図柄と始動動作状態における役物75の開放回数とは対応している。よって、役物遊技においてV入賞が生ずる前の段階で遊技者の有利不利(開放回数)に関わる表示がなされ、特定入賞口66に遊技球が入賞するか否かに遊技者の興味を引きつけることができる。なお、役物遊技とは、特別図柄の停止図柄として小当り図柄が決定されたことに応じて、役物75を動作させて第2大入賞口200Bを開放し、V入賞が生じたことにもとづく大当りが発生するか否かを楽しむ遊技をいう。
なお、可変表示装置9には、特別図柄に関係する飾り図柄が表示される。ここで、可変表示装置9に表示される飾り図柄の停止図柄は、特別図柄の停止図柄に完全に対応する飾り図柄でなくてもよい。つまり、可変表示装置9には、特別図柄の停止図柄によって示される当りの種類とは異なる当りの種類を示す飾り図柄の停止図柄が表示されてもよい。
また、図13には、特別図柄の停止図柄ごとの判定値も示されている。ただし、図13には、具体的な判定値ではなく、判定値の個数が示されている。この実施の形態では、大当り判定用乱数(ランダムR)が取り得る数値の範囲は、0〜441であるとする。判定値の総数は、大当り判定用乱数が取り得る数である442個ある。また、442個の判定値は、それぞれが異なる数値である。CPU56は、所定の時期に、乱数回路503からカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値に一致する判定値に対応する大当りまたは小当りとすることに決定する。なお、役物遊技(始動動作状態に相当。)においてV入賞が生ずると第2大当り遊技が開始されるので、大当りまたは小当りとすることに決定するということは、実質的に、第1大当りとするか第2大当りとするのかを決定するということでもある。
図13に示すように、この実施の形態では、複数種類の大当り(大当りA、大当りBおよび大当りC)がある。大当り種類と特別図柄の停止図柄とは対応している。具体的には、本例では、「3」が大当りA図柄であり、「5」が大当りB図柄であり、「7」が大当りC図柄である。また、大当り遊技にも複数の種類がある。すなわち、ラウンド数が異なる大当り遊技がある。
図13に示すように、この実施の形態では、複数種類の小当り(小当りA、小当りBおよび小当りC)がある。各小当りの種類に応じて、始動動作状態において役物75が開放するタイミングが異なる。また、小当りには、始動動作状態において役物75を1回開放する小当り(小当りA)と、始動動作状態において役物75を2回開放する小当り(小当りBおよび小当りC)とがある。小当り種類と特別図柄の停止図柄とは対応している。具体的には、本例では、「0」,「4」,「8」が小当りA図柄であり、「1」,「6」が小当りB図柄であり、「2」,「9」が小当りC図柄である。また、役物遊技においてV入賞が生じたことを条件に開始される第2大当り遊技にも複数の種類がある。すなわち、ラウンド数が異なる第2大当り遊技がある。
なお、この実施の形態では、抽選の結果、大当りが発生する確率が高められる確変状態に制御しない。つまり、確変状態は生じない。しかし、所定の確変状態移行条件が成立すると、遊技状態を、大当りが発生する確率を高めた確変状態に制御するようにしてもよい。その場合、確変状態では、大当り判定値の数が多くなる。また、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められるようにしてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるCPU56が、ランダムRによって大当りとするか否か決定し、大当りとしないことに決定した場合には、小当り種類決定用乱数を用いて、小当りの種類を決定するように構成されていてもよい。
図14は、この実施の形態での始動入賞にもとづいて特別図柄の変動が行われた場合の遊技状態の変化の仕方を説明するための説明図である。始動入賞が生ずると、CPU56は大当りまたは小当りとするか否かの抽選処理を行う。抽選結果が「大当りA」を発生させることである場合には、特別図柄の可変表示が終了した後、第1大当り遊技に移行され、第1大入賞口200Aが3回(3R=3ラウンド)開閉される。また、抽選結果が「大当りB」を発生させることである場合には、特別図柄の可変表示が終了した後、第1大当り遊技に移行され、第1大入賞口200Aが8回(8R=8ラウンド)開閉される。また、抽選結果が「大当りC」を発生させることである場合には、特別図柄の可変表示が終了した後、第1大当り遊技に移行され、第1大入賞口200Aが16回(16R=16ラウンド)開閉される。また、抽選結果が「小当りA」を発生させることである場合には、特別図柄の可変表示が終了した後、役物遊技に移行されて第2大入賞口200Bが1回開閉され、第2大入賞口200B内の特定領域に遊技球が入賞したことによって第2大当り遊技に移行され、さらに第1大入賞口200Aが所定回(3R)開閉される。また、抽選結果が「小当りB」を発生させることである場合には、特別図柄の可変表示が終了した後、役物遊技に移行されて第2大入賞口200Bが2回開閉され、第2大入賞口200B内の特定領域に遊技球が入賞したことによって第2大当り遊技に移行され、さらに第1大入賞口200Aが所定回(8R)開閉される。また、抽選結果が「小当りC」を発生させることである場合には、特別図柄の可変表示が終了した後、役物遊技に移行されて第2大入賞口200Bが2回開閉され、第2大入賞口200B内の特定領域に遊技球が入賞したことによって第2大当り遊技に移行され、さらに第1大入賞口200Aが所定回(16R)開閉される。なお、第1大当り遊技および第2大当り遊技で第2大入賞口200Bが所定回開閉されてもよい。
図15は、変動パターンと判定値との関係の一例を示す説明図である。ただし、図15には、具体的な判定値ではなく、判定値の個数が示されている。判定値の総数は、変動パターン決定用乱数が取り得る数である150個ある。また、150個の判定値は、それぞれが異なる数値である。CPU56は、所定の時期に、変動パターン決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を抽出して抽出値を変動パターン決定用乱数とするのであるが、変動パターン決定用乱数値に一致する判定値に対応する変動パターンを使用することに決定する。すなわち、変動パターン決定用乱数にもとづいて変動時間を選択する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した特別図柄の停止図柄の種類に応じて、変動パターンを決定する。なお、図15に示すように、本例では、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合および小当り図柄である場合で、共通の変動パターンが用いられる。具体的には、例えば、特別図柄の停止図柄が「7」(大当り図柄(大当りC))である場合および「9」(小当り図柄(小当りC))である場合で、共通の変動パターン(変動パターン#7,#8)が用いられる。
図16および図17は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口(第1大入賞口200Aおよび第2大入賞口200B)を制御するための処理が実行される。
CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ(第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14a)がオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS321)、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS322)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測するための変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄変動中処理(ステップS302)に対応した値(この例では2)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄停止処理(ステップS303)に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大入賞口開放前処理(ステップS307)に対応した値(この例では7)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を役物開放前処理(ステップS304)に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると可変表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
役物開放前処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動動作を行わせるための処理を実行して、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を、役物開放中処理(ステップS305)に応じた値(この例では5)に更新する。
役物開放中処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。特定領域スイッチ(第1特定領域通過スイッチ73aおよび第2特定領域通過スイッチ74a)がオンしたか否か確認するとともに、役物開放時間が経過したか否か確認する。特定領域スイッチがオンした場合には、V入賞フラグをセットする。役物開放時間が経過した場合には、役物75を閉鎖状態にする。そして、役物開放の開放回数が、決定されている開放回数に達していなければ、再び始動動作を行わせるために役物75を開放状態にする。役物開放の開放回数が、決定されている開放回数に達している場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を役物閉鎖後処理(ステップS306)に対応した値(この例では6)に更新する。
役物閉鎖後処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。V入賞フラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大入賞口開放前処理(ステップS307)に対応した値(この例では7)に更新する。V入賞フラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値(この例では0)に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大入賞口(開閉板16による大入賞口)を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を、大入賞口開放中処理(ステップS308)に応じた値(この例では8)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立した場合には、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を、大入賞口閉鎖後処理(ステップS309)に応じた値(この例では9)に更新する。
大入賞口閉鎖後処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。第2大入賞口200Bを開放したラウンドについて大入賞口から全ての遊技球が排出されたことを確認する処理等を行う。全ての遊技球が排出され(第2大入賞口200Bを開放した場合)、かつ、まだ残りラウンドがあって大当り遊技の継続条件(V入賞があったこと)が成立している場合には、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を大入賞口開放前処理(ステップS307)に対応した値(この例では7)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合、または大当り遊技の継続条件が成立しなかった場合には、内部状態を大当り終了処理(ステップS310)に対応した値(この例では10)に更新する。
大当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値(この例では0)に更新する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図18は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図18に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板177を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
図19に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図19に示された極性と逆極性であってもよい。
図20は、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図20に示す例において、コマンド8001(H)〜8008(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターン#1〜#8に対応)。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8001(H)〜8008(H)のいずれかを受信すると、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8CXX(H)(XX=0〜9)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を特定可能な演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、XXとして設定されるデータは、特別図柄の停止図柄を示すデータである。小当りの種類(小当りの開放回数と、V入賞後の大当り遊技のラウンド数)が特定できれば、表示結果指定コマンドは、特別図柄の停止図柄を示すデータでなくてもよい。
コマンド8F00(H)は、特別図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、導出表示とは、図柄を最終的に停止表示させることである。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、役物遊技(始動動作状態)の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の第1大入賞口200Aが開放中であることの表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の第1大入賞口200Aが閉鎖していることを示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、役物遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態になったことを示す演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態から通常状態(非確変状態)に戻ったことを示す演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。
コマンドD001(H)は、第1大入賞口200A(下アタッカー)への異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(第1異常入賞報知指定コマンド)である。コマンドD002(H)は、第2始動入賞口(普通電動役物)15への異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(第2異常入賞報知指定コマンド)である。コマンドD003(H)は、役物(可変入賞球装置)75への異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(第3異常入賞報知指定コマンド)である。
コマンドE001(H)は、始動入賞が生じたことを示す演出制御コマンド(始動入賞指定コマンド)である。なお、始動入賞が生じたことを示す演出制御コマンドを、保留記憶数そのものを示す演出制御コマンドにしてもよい。
コマンドE401(H)は、役物75への入賞が生じたことを示す演出制御コマンド(役物入賞指定コマンド)である。コマンドE402(H)は、特定領域への入賞が生じたことを示す演出制御コマンド(V入賞指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図20に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプ等の発光体の表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
図21は、ステップS322の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数が上限値である4になっているか否か確認する(ステップS41)。保留記憶数が4になっている場合には、処理を終了する。
保留記憶数が4になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS42)。また、CPU56は、乱数を生成するためのカウンタからカウント値を読み出してソフトウェア乱数を抽出するとともに、乱数回路503のカウント値を読み出してランダムR(乱数回路503が生成する大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS43)。ステップ43では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてランダム2(図17参照)の値(変動パターン用乱数を生成するためのカウンタの値)を抽出する。また、保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、変動パターン用乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
また、特別図柄保留記憶表示器18の表示を、保留記憶数カウンタの値を示す表示に変更する(ステップS44)。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100に、始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS45)。具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する(他の演出制御コマンドについても同様)。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理が実行される状態は、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合である。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態である。
特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS52)、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(ランダムR)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている判定値(図13に例示されたテーブルの設定されている判定値)と大当り判定用乱数とを比較し、大当りとするか小当りとするかを決定する処理を実行するプログラムである。なお、大当りとするか小当りとするかを決定するということは、第1大当り遊技状態に移行させるか始動動作状態に移行させるか決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄(表示結果)、小当りに決定したときの役物75の開放回数および大当り遊技のラウンド数も大当り判定で決定するということである。
大当りAとすることに決定したときには(ステップS63のY)、CPU56は、大当りAフラグをセットし(ステップS65)、大当り遊技を行うことを示す大当りフラグをセットする(ステップS66)。また、大当りBとすることに決定したときには(ステップS81のY)、CPU56は、大当りBフラグをセットし(ステップS82)、大当りフラグをセットする(ステップS66)。また、大当りCとすることに決定したときには(ステップS83AのY)、大当りCフラグをセットし(ステップS83B)、CPU56は、大当りフラグをセットする(ステップS66)。
小当りAとすることに決定したときには(ステップS84のY)、CPU56は、小当りAフラグをセットし(ステップS85)、役物遊技(始動動作状態の遊技)を行うことを示す小当りフラグをセットする(ステップS88)。また、小当りBとすることに決定したときには(ステップS86のY)、CPU56は、小当りBフラグをセットし(ステップS87A)、小当りフラグをセットする(ステップS88)。また、小当りCとすることに決定したときには(ステップS86のN)、小当りCフラグをセットし(ステップS87B)、CPU56は、小当りフラグをセットする(ステップS88)。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS69)。
なお、この実施の形態では、大当りとしないことに決定した場合には、小当りとすることに決定される(図13参照)。すなわち、CPU56は、大当りとするか否かの抽選において、はずれに決定することはない。よって、役物75を開放状態にせずに大当り遊技状態に移行させることに決定されない場合には常に始動動作状態に制御され、遊技者の期待感を低下させないようにして遊技の興趣を向上させることができる。また、はずれ判定を不要にすることによって、遊技制御手段の負担を軽減できる。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読み出す(ステップS90)。そして、変動パターン決定用乱数にもとづいて変動パターンテーブルから変動パターンを選択する(ステップS91)。変動パターンテーブルとは、図15に示されたような、変動パターンと対応させて判定値が設定されているROM54の領域である。大当り判定の判定結果に応じて異なる変動パターンテーブルを用いてもよい。大当りの場合、小当りの場合より長い変動時間になりやすくして、演出により大当りへの期待感を高める。
さらに、CPU56は、ステップS91で選択した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS92)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に表示結果指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS93)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS94)。例えば、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、ステップS91の処理で選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS95)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS96)。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS181)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS182)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS183)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS191)。また、図柄確定指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS192)。
小当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS193,S194)。また、開放回数カウンタに大当り遊技における大入賞口開放可能回数である開放回数(ラウンド数)をセットし(ステップS195)、ラウンド開始前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば可変表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS196)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開始前処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS197)。なお、開放回数カウンタに設定されるラウンド数は、ステップS65,S82またはS83Bでセットされたフラグにもとづいて、例えば、大当りAのラウンド数である3ラウンド(3R)に相当する3、大当りBのラウンド数である8ラウンド(8R)に相当する8、または大当りCのラウンド数である16ラウンド(16R)に相当する16のいずれかに設定される。
小当りフラグがセットされている場合には、小当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS193,S198)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を役物開放前処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS199)。
図27は、特別図柄プロセス処理における役物開放前処理(ステップS304)を示すフローチャートである。役物開放前処理において、CPU56は、まず、役物開放時間タイマの値を1減算する(ステップS410A)。そして、CPU56は、役物開放時間タイマがタイムアウトしたかどうか(役物開放時間タイマの値が0になったかどうか)確認する(ステップS410B)。ここで、役物開放時間タイマによって、開放タイミングAの時間(小当りA図柄が確定してから第2大入賞口200Bが最初に開放するまでの時間)、開放タイミングBの時間(小当りB図柄が確定してから第2大入賞口200Bが最初に開放するまでの時間)、または開放タイミングCの時間(小当りC図柄が確定してから第2大入賞口200Bが最初に開放するまでの時間)を計測している。
役物開放時間タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS410BのN)、そのまま処理を終了する。役物開放時間タイマがタイムアウトしたときは(ステップS410BのY)、CPU56は、小当りAフラグがセットされているか否か確認する(ステップS411)。小当りAフラグがセットされている場合(ステップS411のY)には、ステップS418に移行する。ステップS418では、CPU56は、役物開放回数カウンタに1を設定し(ステップS418)、ステップS413に移行する。
小当りAフラグがセットされていない場合(ステップS411のN)、CPU56は、役物開放回数カウンタに2を設定する(ステップS412)。また、役物開放時間タイマに0.5秒に相当する値を設定する(ステップS413)。さらに、第2大入賞口200B(役物)を開放状態に制御する(ステップS414)。具体的には、第2大入賞口200B(役物)内への遊技球の進入を許容するための可動部材76の回転軸に接続されている駆動するモータ24を駆動して、可動部材76を、遊技球が第2大入賞口200B(役物)の内部に進入可能な状態に設定する。また、第2大入賞口200B(役物)の内部に進入した遊技球を計数する役物内遊技球個数カウンタをクリア(0に初期化)し(ステップS415)、第2大入賞口(役物)が開放状態にあることを示す役物開放中フラグをセットする(ステップS416)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、役物開放中処理(ステップS309)に応じた値に更新する(ステップS417)。
図28は、特別図柄プロセス処理における役物開放中処理(ステップS305)を示すフローチャートである。役物開放中処理において、CPU56は、役物開放時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS420)。タイムアウトしていれば、役物開放回数カウンタの値が0になっているか否か(始動動作状態における最終回の開放が既に終了しているか否か)確認する(ステップS420A)。役物開放回数カウンタの値が0になっている場合には、ステップS434に移行する。役物開放回数カウンタの値が0になっていない場合には、役物開放回数カウンタの値を−1する(ステップS420B)。そして、役物開放回数カウンタの値が0になったか否か確認する(ステップS420C)。そして、役物開放回数カウンタの値が0になったか否か確認する(ステップS420C)。役物開放回数カウンタの値が0になった場合、すなわち、始動動作の終了条件が成立した場合には、ステップS434に移行する。役物開放回数カウンタの値が0になっていない場合には、CPU56は、役物75を再度開放するための制御を行う。すなわち、役物開放時間タイマに開放時間(例えば0.9秒)に相当する値を設定する(ステップS420D)。さらに、役物75を開放状態に制御する(ステップS420E)。
ステップS434では、役物内遊技球個数カウンタの値が0になっているか否か確認する。役物内遊技球個数カウンタの値が0になっていない場合には、ステップS424に移行する。役物内遊技球個数カウンタの値が0になった場合には、演出期間を決定するための演出中時間タイマに、演出中時間(この例では3秒)に応じた値をセットして(ステップS435)、特別図柄プロセスフラグの値を、役物閉鎖後処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS435)。
以上のように、CPU56は、最終回の開放についての役物開放時間(0.9秒)が経過した後、役物内遊技球個数カウンタの値が0になったときに、すなわち全ての遊技球が役物75から排出されたときに、特別図柄プロセスフラグの値を役物閉鎖後処理に応じた値に更新する(ステップSS420,S420A,S420C,S434,S436)。つまり、役物開放中処理において、全ての遊技球が役物75から排出されたことを条件に、遊技状態(この場合には、特別図柄プロセスフラグの値)を変化させる。なお、役物閉鎖後処理において、V入賞が生じなかったことを条件に特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に応じた値に更新する(図30におけるステップS454,S462参照)。
役物開放時間タイマがタイムアウトしていない場合には、役物開放時間タイマの値を−1する(ステップS421)。そして、CPU56は、役物開放時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS422)。タイムアウトしていれば、役物75を閉鎖状態に制御する(ステップS432)。具体的には、可動部材76を閉鎖する方向にモータ24を回転させる。流路切替部材78を初期位置(遊技球を阻止しない位置)で停止させる(ステップS433)。
なお、CPU56は、モータ22の駆動を停止することによって、流路切替部材78を初期位置に戻す。
役物開放時間タイマがタイムアウトしていない場合には、可動部制御を実行する(ステップS423)。また、役物進入スイッチ71aがオンしたら、すなわち役物75に入賞した遊技球を検出したら(ステップS424)、役物内遊技球個数カウンタの値を+1するとともに(ステップS425)、演出制御用マイクロコンピュータ100に役物入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS426)。また、役物排出スイッチ72aがオンしたら、すなわち役物75から排出された遊技球を検出したら(ステップS427)、役物内遊技球個数カウンタの値を−1する(ステップS428)。
遊技球が特定領域(第1特定領域73および第2特定領域74)に進入したことを示す特定領域スイッチ(第1特定領域通過スイッチ73aおよび第2特定領域通過スイッチ74aのいずれか)がオンしたら(ステップS429)、V入賞フラグをセットするとともに(ステップS430)、演出制御用マイクロコンピュータ100にV入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS431)。
図29は、可動部制御を示すフローチャートである。可動部制御において、CPUは、可動部材76が動作中(可動部動作中)であるか否か確認する(ステップS440)。動作中でなければ、可動部材76の駆動を開始する(ステップS443)。すなわち、モータ24の駆動を開始する。なお、ステップS443の処理を実行すると、CPU56は、可動部動作中であることを示す内部フラグをセットする。
可動部動作中である場合には(ステップS440のY)、CPU56は、小当りAフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS444)。セットされていれば、開放タイミングAに従って可動部材76を駆動制御する(ステップS445)。小当りAフラグがセットされていなければ、CPU56は、小当りBフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS446)。セットされていれば、開放タイミングBに従って可動部材76を駆動制御する(ステップS447)。小当りBフラグもセットされていなければ、CPU56は、開放タイミングCに従って可動部材76を駆動制御する(ステップS448)。
図30は、特別図柄プロセス処理における役物閉鎖後処理(ステップS306)を示すフローチャートである。役物閉鎖後処理において、CPU56は、演出中時間タイマを1減算する(ステップS452)。そして、演出中時間タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS453のN)、処理を終了する。演出中時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS453のY)、役物75の動作終了後の演出用インターバル時間が経過したとして、V入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS454)。V入賞フラグがセットされている場合には、V入賞フラグをリセットする(ステップS455)。
次いで、CPU56は、小当りAフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS456A)。セットされている場合には、開放回数カウンタに第2大当り遊技における大入賞口開放可能回数である開放回数(ラウンド数)のうち小当りAに対応する3をセットする(ステップS456B)。小当りAフラグがセットされていなければ、CPU56は、小当りBフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS456C)。セットされている場合には、開放回数カウンタに第2大当り遊技における大入賞口開放可能回数である開放回数(ラウンド数)のうち小当りBに対応する8をセットする(ステップS456D)。小当りBフラグもセットされていなければ(すなわち、小当りCフラグがセットされている場合)、開放回数カウンタに第2大当り遊技における大入賞口開放可能回数である開放回数(ラウンド数)のうち小当りCに対応する16をセットする(ステップS456E)。
さらに、ラウンド開始前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば可変表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS457)。また、大当りフラグをセットする(ステップS458)。
そして、CPU56は、大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い(ステップS459)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS460)。
ステップS454の処理でV入賞フラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU56は、小当り終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い(ステップS461)、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値に更新する(ステップS462)。
図31は、大当り遊技(第1大当り遊技および第2大当り遊技)における各ラウンドの前に実行される大入賞口開放前処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放時表示コマンドを送信していなければ大入賞口開放時表示コマンドを送信する制御を行う(ステップS470,S471)。また、ラウンド開始前タイマの値を−1する(ステップS472)。ラウンド開始前タイマがタイムアウト(ラウンド開始前タイマの値が0)したら(ステップS473)、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS474)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
そして、開放時間タイマに開放時間(例えば、29秒)に相当する値を設定する(ステップS475)。さらに、第1大入賞口200Aを開放状態に制御する。具体的には、ソレノイド21を駆動して開閉板16を開状態にする(ステップS477)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS478)。
図32は、大入賞口開放中処理(ステップS308)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、開放時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する。開放時間タイマがタイムアウトしていたら、ステップS499に移行する。開放時間タイマがタイムアウトしていない場合には、入賞個数カウンタの値が10になったか否か確認する(ステップS482B)。入賞個数カウンタの値が10になった場合には、ステップS499に移行する。入賞個数カウンタの値が10になっていない場合には、開放時間タイマの値を−1する(ステップS483B)。また、カウントスイッチ23がオンしたら、すなわち第1大入賞口200Aに入賞した遊技球を検出したら、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS486B,S488B)。
ステップS499では、CPU56は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、ソレノイド21の駆動を停止して開閉板16を閉状態にする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後表示コマンドを送信する制御を行い(ステップS500)、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口閉鎖後処理(ステップS309)に対応した値に更新する(ステップS501)。
図33は、大入賞口閉鎖後処理(ステップS309)を示すフローチャートである。大入賞口閉鎖後処理において、CPU56は、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS513)。開放回数カウンタの値が0になっていない場合には、ステップS517に移行する(ステップS514)。開放回数カウンタの値が0になっている場合、すなわち、大当り遊技における全てのラウンドが終了している場合には、大当りフラグをリセットする(ステップS521)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS310)に対応した値に更新する(ステップS526)。
ステップS517では、CPU56は、ラウンド開始前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば可変表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定して(ステップS517)、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS518)。
図34は、大当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS250)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には(ステップS250のY)、ステップS255に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には(ステップS250のN)、大当りフラグをリセットし(ステップS251)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS252)。また、CPU56は、大当りAフラグ、大当りBフラグ、大当りCフラグ、小当りAフラグ、小当りBフラグまたは小当りCフラグがセットされている場合には、そのフラグをリセットする(ステップS253)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマに、可変表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS254)、処理を終了する。
ステップS255では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS256)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS156)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS28)について説明する。図35は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aがオン状態となったことを検出すると(ステップS111)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS112)を実行する。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS100〜S103に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
ゲートスイッチ通過処理(ステップS112):CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普通図柄保留記憶表示器41のLEDが点灯される。そして、CPU56は、普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップS100):普通図柄プロセスフラグが0のときに実行される。CPU56は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器10に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置15の開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS101):普通図柄プロセスフラグの値が1のときに実行される。CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止し、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS102):普通図柄プロセスフラグの値が2のときに実行される。CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップS103):普通図柄プロセスフラグの値が3のときに実行される。CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないことを条件に、普通電動役物(可変入賞球装置15)への遊技球の入賞個数(第2始動入賞口14への入賞個数)をカウントする普通電動役物入賞カウント処理を実行し、また、設定された開放パターンで普通電動役物の開放を行う(可変入賞球装置15の開閉動作を実行する)普通電動役物開放パターン処理を実行する。そして、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図36は、普通図柄通常処理(ステップS100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップS121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップS121のN)、CPU56は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS122)。そして、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから普通図柄当り判定用乱数を読み出し(ステップS124)、読み出した乱数値にもとづいて当りとするかはずれとするかを決定する(ステップS125)。具体的には、普通図柄当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否かが判定され、一致する当り判定値があれば当りと決定される。例えば、当り判定値を3または7とし、普通図柄当り判定用乱数が0〜10の数値範囲で更新されるとすると、当選確率は2/11となる。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄変動時間をセットし(ステップS126)、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を開始させる(ステップS127)。なお、この実施の形態では、図39に示すように、普通図柄の変動時間は30.0秒とされている。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップS128)。
図37は、普通図柄変動処理(ステップS101)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS131)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS131のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS135)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(ステップS131のY)、CPU56は、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止させる(ステップS132)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS133)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS102)を示す値(具体的には「2」)に更新する(ステップS134)。
図38は、普通図柄停止処理(ステップS102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS141)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS142)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップS141のY)、CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップS125にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップS143)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップS125にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップS143のY)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットする(ステップS144)。普通電動役物作動時間は、普通電動役物(可変入賞球装置15)が動作可能な最大時間である。
次いで、CPU56は、普通電動役物の開放パターンとして図39に示すテーブルに設定されている開放パターンを開放パターンバッファにセットする(ステップS148)。なお、開放パターンを開放パターンバッファにセットする際に、普通電動役物開放パターンタイマ(普通電動役物の開放時間および閉鎖時間を計測するタイマ)に開放パターン時間(ここでは可変入賞球装置15が最初に開放されるまでの閉鎖時間)をセットする処理も行われる。その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する(ステップS149)。
ステップS143において、普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップS143のN)、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS150)。
図40は、普通電動役物作動処理(ステップS103)を示すフローチャートである。普通電動役物作動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS161)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS161のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS162)。
そして、CPU56は、スイッチオンバッファをレジスタにロードする(ステップS163)。スイッチオンバッファは、スイッチのオンが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて1が設定され、スイッチのオフが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて0が設定されるバッファである。
CPU56は、第2始動口スイッチ入力ビット(第2始動口スイッチ14aの対応ビット)において1がセットされているかどうかを確認する(ステップS164)。つまり、第2始動口スイッチ14aがオンになったかどうか(第2始動入賞口14に遊技球が入賞したかどうか)を確認する。第2始動口スイッチ入力ビットにおいて1がセットされていなければ(ステップS164のN)、ステップS168の処理に移行する。第2始動口スイッチ入力ビットにおいて1がセットされていれば(ステップS164のY)、第2始動口スイッチ14aがオンしたことになるので、CPU56は、普通電動役物(可変入賞球装置15)に入賞した遊技球の個数をカウントする普通電動役物入賞個数カウンタを+1する(ステップS165)。そして、CPU56は、普通電動役物入賞個数カウンタの値が8未満であるかどうかを確認する(ステップS166)。普通電動役物入賞個数カウンタの値が8未満でない場合(ステップS166のN)、つまり8以上である場合は、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値をクリア(0に)する(ステップS167)。この処理によって、普通電動役物作動処理が終了することになる(ステップS161のY、S172参照)。このように、この実施の形態では、普通電動役物作動時間内において8個以上の遊技球が可変入賞球装置15に入賞したときは、普通電動役物作動処理を終了するようにしている。
次に、CPU56は、普通電動役物開放パターンタイマの値を−1する(ステップS168)。そして、CPU56は、普通電動役物開放パターンタイマの値が0であるかどうか、すなわち、普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS169)。タイムアウトしていなければ(ステップS169のN)、そのまま処理を終了する。タイムアウトしていれば(ステップS169のY)、CPU56は、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間をセットする(ステップS170)。そして、CPU56は、ソレノイド16を駆動して普通電動役物(可変入賞球装置15)を開放または閉鎖する(ステップS171)。
具体的には、可変入賞球装置15が閉状態のときに普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップすると、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間として開放時間をセットし、出力ポートバッファ(ソレノイドバッファ)の普通電動役物ソレノイド出力ビットを反転させて可変入賞球装置15を開放する。可変入賞球装置15が開状態のときに普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップすると、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間として閉鎖時間をセットし、出力ポートバッファ(ソレノイドバッファ)の普通電動役物ソレノイド出力ビットを反転させて可変入賞球装置15を閉鎖する。
ステップS161において、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたときは(ステップS161のY)、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS172)。
図41は、遊技制御用マイクロコンピュータにおける遊技球を検出するスイッチに関わる入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図41に示すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞれ、カウントスイッチ23、ゲートスイッチ32a、第2特定領域通過スイッチ74a、第1特定領域通過スイッチ73a、役物排出スイッチ72a、役物進入スイッチ71a、第2始動口スイッチ14a、および第1始動口スイッチ13aの検出信号が入力される。なお、入力ポート0は、図8に示されたI/Oポート部57の一部である。
次に、主基板31と払出制御基板37との間で送受信される払出制御コマンド(払出制御信号)について説明する。図42は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から払出制御用マイクロコンピュータに対して出力される払出制御信号の内容の一例を示す説明図である。
賞球REQ信号は、賞球個数コマンドの送信時に出力状態(=オン状態)になる信号(すなわち賞球払出要求のトリガ信号)である。4ビットの賞球個数信号は、払出要求を行う遊技球の個数(0〜15個)を指定するために出力される信号(賞球個数コマンド)である。
図43および図44は、ステップS23の異常入賞報知処理を示すフローチャートである。異常入賞報知処理において、CPU56は、異常報知禁止フラグがセットされているか否か確認する(ステップS551)。異常報知禁止フラグは、遊技機への電力供給が開始されたときに実行されるメイン処理でセットされている(図10におけるステップS44参照)。異常報知禁止フラグがセットされていない場合には、ステップS555に移行する。異常報知禁止フラグがセットされている場合には、ステップS45で設定された禁止期間タイマの値を−1する(ステップS552)。そして、禁止期間タイマの値が0になったら、すなわち禁止期間タイマがタイムアウトしたら、異常報知禁止フラグをリセットする(ステップS553,S554)。
次いで、特別図柄プロセスフラグの値が5〜9(5以上で9以下)であるか否か確認する(ステップS555)。特別図柄プロセスフラグの値が5〜9である状態は、大当り遊技中である状態である。そのような状態であれば、大入賞口に遊技球が入賞する可能性があるので、大入賞口への異常入賞が生じたことの確認を行わない。すなわち、特別図柄プロセスフラグの値が5〜9であれば、ステップS556〜S559の処理を実行することなく、ステップS560に移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満または10以上(大当り遊技が行われていない状態)であれば、CPU56は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS556)。そして、ロードしたスイッチオンバッファの内容とカウントスイッチ入力ビット判定値(02(H))との論理積をとる(ステップS557)。スイッチオンバッファの内容が02(H)であったとき、すなわちカウントスイッチ23がオンしているときには、論理積の演算結果は02(H)になる。カウントスイッチ23がオンしていないときには、論理積の演算結果は、0(00(H))になる。
論理積の演算結果が0でない場合には、大入賞口への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板80に、第1異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS558,S559)。論理積の演算結果が0である場合には、ステップS560に移行する。
ステップS560では、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値が3であるか否か確認する(ステップS560)。普通図柄プロセスフラグの値が3である状態は、普通電動役物(可変入賞球装置15)が開閉動作している状態である。そのような状態であれば、第2始動入賞口14に遊技球が入賞する可能性があるので、第2始動入賞口14への異常入賞が生じたことの確認を行わない。すなわち、普通図柄プロセスフラグの値が3であれば、ステップS561〜S564の処理を実行することなく、ステップS565に移行する。
普通図柄プロセスフラグの値が3以外の値(普通電動役物が開閉動作していない状態)であれば、CPU56は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS561)。そして、ロードしたスイッチオンバッファの内容と第2始動口スイッチ入力ビット判定値(08(H))との論理積をとる(ステップS562)。スイッチオンバッファの内容が08(H)であったとき、すなわち第2始動口スイッチ14aがオンしているときには、論理積の演算結果は08(H)になる。第2始動口スイッチ14aがオンしていないときには、論理積の演算結果は、0(00(H))になる。
論理積の演算結果が0でない場合には、第2始動入賞口14への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板80に、第2異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS563,S564)。論理積の演算結果が0である場合には、ステップS565に移行する。
ステップS565では、CPU56は、役物開放中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS565)。役物開放中フラグがセットされている場合には、処理を終了する。
不正行為を受けたりスイッチからの検出信号にノイズが乗ったりしない限り、役物開放中フラグがセットされていないときに役物75に入賞したことを示す検出信号が役物進入スイッチ71aから出力されることはない。そこで、CPU56は、役物開放中フラグがセットされていない場合に役物進入スイッチ71aから検出信号が出力されたと判定すると第2大入賞口200B(役物)について異常入賞が発生したと見なす。
具体的には、CPU56は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS566)。そして、ロードしたスイッチオンバッファの内容と役物進入スイッチ入力ビット判定値(04(H))との論理積をとり(ステップS567)、論理積の演算結果が0でない場合には、役物75について異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板80に、第3異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS568,S569)。
以上のような処理によって、大当り遊技が行われていない状態においてカウントスイッチ23がオンした場合には、第1異常入賞報知指定コマンドが送信される。また、普通電動役物(可変入賞球装置15)の開閉動作が行われていない状態において第2始動口スイッチ14aがオンした場合には、第2異常入賞報知指定コマンドが送信される。さらに、第2大当り遊技および役物遊技が行われていない状態において役物進入スイッチ71aがオンした場合には、第3異常入賞報知指定コマンドが送信される。さらに、ステップS551〜S553の処理によって、演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU101)が初期化報知を行っているときに、異常報知が開始されることが禁止される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知を開始してから禁止期間に相当する期間が経過するまで、初期化報知を継続して実行している。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、役物開放中フラグにもとづいて異常入賞を検出している。また、上述したように、役物開放中フラグは、役物遊技(始動動作を含む。)における最終ラウンドで役物75が閉鎖された後、役物内の遊技球が全て役物75から排出されたときにリセットされる。役物開放中フラグがリセットされた状態において異常入賞を検出しているので、第2大入賞口200B(役物)が第2の状態(例えば、開放状態)に変化したときに、第2大入賞口200B(役物)に進入した遊技球が第2大入賞口200B(役物)から排出されたことが判定されたことを条件に異常入賞の検出が実行されていることになる。なお、役物遊技(始動動作を含む。)が全く実行されていないときにも、異常入賞の検出が実行されることになる。
なお、ステップS565では、役物開放中フラグがセットされているかどうかによって、役物遊技が行われている状態であるかどうかを判定するようにしていたが、例えば、特別図柄プロセスフラグの値が4〜6であるかどうか(役物開放前処理(ステップS304)から役物閉鎖後処理(ステップS306)までの処理の実行中であるかどうか)で判定するようにしてもよい。
なお、ステップS555の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(CPU56)が、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて第1大入賞口200Aへの異常入賞が生じたか否か判定するようにしているので、1つのデータにもとづいて異常入賞が生じたか否か判定できるので、判定処理を簡素化することができる。また、上述したように、特別可変入賞球装置20が閉鎖した後に大当り終了処理が所定時間実行されるので、特別可変入賞球装置20が閉鎖する直前に大入賞口に入賞した遊技球が、特別図柄プロセスフラグの値が0に戻った後にカウントスイッチ23で検出されてしまうということが防止され、正規の入賞であるにもかかわらずエラーが報知されてしまうようなことはない。
また、ステップS560の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(CPU56)が、普通図柄プロセスフラグの値にもとづいて第2始動入賞口14への異常入賞が生じたか否か判定するようにしているので、ステップS367の処理と同様に、1つのデータにもとづいて異常入賞が生じたか否か判定できるので、判定処理を簡素化することができる。また、上述したように、異常入賞を判定するタイミングを可変入賞球装置15を閉鎖するタイミングよりも遅らせる方法として、普通図柄プロセスフラグの値が3から0に切り替わる所定時間前に可変入賞球装置15を閉鎖し、普通図柄プロセスフラグの値が3から0に切り替わった時点で異常入賞の判定を行うようにしているので、可変入賞球装置15が閉鎖する直前に第2始動入賞口14に入賞した遊技球が、普通図柄プロセスフラグの値が0に戻った後に第2始動口スイッチ14aで検出されてしまうということが防止され、正規の入賞であるにもかかわらずエラーが報知されてしまうようなことはない。
また、ステップS565の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(CPU56)が、役物開放中フラグにもとづいて役物75への異常入賞が生じたか否か判定するようにしているので、1つのデータにもとづいて異常入賞が生じたか否か判定できるので、判定処理を簡素化することができる。また、上述したように、役物75が閉鎖した後に第2大当り終了処理が所定時間実行されるので、役物75が閉鎖する直前に役物75に入賞した遊技球が、役物開放中フラグがリセットされた後にカウントスイッチ23で検出されてしまうということが防止され、正規の入賞であるにもかかわらずエラーが報知されてしまうようなことはない。
なお、上述したように、可変入賞球装置15を閉鎖すると同時に普通図柄プロセスフラグの値が3から0に切り替え、普通図柄プロセスフラグの値が3から0に切り替わってから所定時間経過後に異常入賞の判定を行うようにしてもよい。また、大入賞口への異常入賞の判定においても、同様の方法により異常入賞を判定するタイミングを大入賞口を閉鎖するタイミングよりも遅らせるようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。
図45は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
そして、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御を実行する。また、所定の乱数(例えば、飾り図柄の停止図柄を決定するための乱数)を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。さらに、可変表示装置9等の演出装置を用いて報知を行う報知制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図46は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図20参照)であるのか解析する。
図47および図48は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。そして、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS619)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドあれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドあれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが始動入賞指定コマンドあれば(ステップS627)、可変表示装置9の表示画面における保留記憶数表示領域に表示される保留記憶数を1増やすように、可変表示装置9の表示状態を変更する制御を行う(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を可変表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632A)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS632B)、期間タイマに、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS632C)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行っている期間である。演出制御用CPU101は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。なお、初期報知期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS45の処理で設定する禁止期間と同じである。よって、初期化報知が行われているときに、異常報知指定コマンドを受信することはない。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが第1異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。受信した演出制御コマンドが第2異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS648)。受信した演出制御コマンドが第3異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、第3異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS650)。受信した演出制御コマンドが役物入賞指定コマンドであれば(ステップS651)、役物入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS653)。そして、ステップS611に移行する。
図49は、図45に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S808のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
予告演出態様決定処理処理(ステップS801):予告演出を実行するか否か、および予告演出の内容を決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS802):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS804):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に更新する。大当りとすることに決定されていない場合には、演出制御プロセスフラグの値を役物遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、可変表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
役物遊技中処理(ステップS806):役物遊技中の制御を行う。例えば、可変表示装置9において、役物遊技に対応した表示演出を行う。そして、小当り終了指定コマンドを受信した場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。そうでない場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS807):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、可変表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、大当り終了指定コマンドを受信した場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS808)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS808):可変表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図50は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているデータに従って可変表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様(所定時間毎の態様)を示すデータ等が記載されている。具体的には、可変表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、変動後演出等を構成する各演出態様(所定時間毎の演出態様)を示すデータ等が記載されている場合もある。プロセスタイマ設定値には、その変動態様または演出態様での演出が行われる時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を表示させたり、表示演出を行う制御を実行する。
また、プロセステーブルはROMに記憶されているが、変動時間に応じた変動パターン毎に、また、変動後演出の種類毎にプロセステーブルが用意されている。
図51は、図49に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告演出態様決定処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図52は、図49に示された演出制御プロセス処理における予告演出態様決定処理(ステップS800)を示すフローチャートである。予告演出態様決定処理において、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS401)。小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていれば、ラウンド予告実行判定用乱数を抽出する(ステップS402A)。
図53は、演出制御プロセス処理で用いられる各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(6)ランダム6:ラウンド予告演出を実行するか否かを決定する(ラウンド予告実行判定用)
(7)ランダム7:開放予告演出を実行するか否かを決定する(開放予告実行判定用)
(8)ランダム8:予告演出の内容を決定する(予告内容決定用)
演出制御用CPU101は、後述するステップS974Aでセットされるグレードフラグの値に応じて、ラウンド予告実行判定用テーブルを選択する(ステップS403A)。なお、グレードフラグとは、可変表示装置9で実行される演出の段階に応じた値を示すフラグである。
図54は、予告実行判定用テーブルを示す説明図である。図54(A)は、ラウンド予告実行判定用テーブルを示す説明図である。演出制御用CPU101は、ステップS403Aで、グレードフラグの値が1である場合にグレードフラグ1時ラウンド予告実行判定用テーブルを選択し、グレードフラグの値が2である場合にグレードフラグ2時ラウンド予告実行判定用テーブルを選択し、グレードフラグの値が3である場合にグレードフラグ3時ラウンド予告実行判定用テーブルを選択する。
演出制御用CPU101は、選択したラウンド予告実行判定用テーブルに示されている判定値と、抽出したラウンド予告実行判定用乱数値とにもとづいて、予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS404A)。
具体的には、図54(A)に示すように、グレードフラグの値が1である場合に2/10の確率でラウンド予告演出を実行すると判定し、グレードフラグの値が2である場合に5/10の確率でラウンド予告演出を実行すると判定し、グレードフラグの値が1である場合に7/10の確率でラウンド予告演出を実行すると判定する。つまり、グレードフラグの値が大きい場合に、高い確率で、ラウンド予告演出を実行すると判定される。
そして、演出制御用CPU101は、ラウンド予告演出を実行すると判定した場合に(ステップS405AのY)、予告内容決定用乱数を抽出する(ステップS406)。
演出制御用CPU101は、後述するステップS974Aでセットされるグレードフラグの値と、受信した表示結果指定コマンドとに応じて、予告内容決定テーブルを選択する(ステップS407)。演出制御用CPU101は、選択した予告内容決定テーブルに示されている判定値と、抽出した予告内容決定用乱数値とにもとづいて、予告演出の内容を決定する(ステップS408)。
図55は、予告内容決定テーブルを示す説明図である。図55に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「00」、「04」または「08」である場合(つまり、小当りAである場合)、グレードフラグの値が1であるときには、5/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、3/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りCの予告演出を実行し、グレードフラグの値が2であるときには、6/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りCの予告演出を実行し、グレードフラグの値が3であるときには、7/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、1/10の確率で小当りCの予告演出を実行するように設定されている予告内容決定テーブルが選択される。つまり、図55に例示したテーブルによれば、遊技者は、小当りAが発生した場合に、グレードフラグの値が大きいほど、より正確な予告演出(つまり小当りAの予告演出)が実行されるという利益を得られるので、グレードフラグの値が決定される大当りの種類に注目し、遊技興趣を向上させることができる。
また、受信した表示結果指定コマンドが「01」または「06」である場合(つまり、小当りBである場合)、グレードフラグの値が1であるときには、3/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、5/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りCの予告演出を実行し、グレードフラグの値が2であるときには、2/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、6/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りCの予告演出を実行し、グレードフラグの値が3であるときには、2/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、7/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、1/10の確率で小当りCの予告演出を実行するように設定されている予告内容決定テーブルが選択される。つまり、図55に例示したテーブルによれば、遊技者は、小当りBが発生した場合に、グレードフラグの値が大きいほど、より正確な予告演出(つまり小当りBの予告演出)が実行されるという利益を得られるので、グレードフラグの値が決定される大当りの種類に注目し、遊技興趣を向上させることができる。
また、受信した表示結果指定コマンドが「02」または「09」である場合(つまり、小当りCである場合)、グレードフラグの値が1であるときには、2/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、3/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、5/10の確率で小当りCの予告演出を実行し、グレードフラグの値が2であるときには、2/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、6/10の確率で小当りCの予告演出を実行し、グレードフラグの値が3であるときには、1/10の確率で小当りAの予告演出を実行し、2/10の確率で小当りBの予告演出を実行し、7/10の確率で小当りCの予告演出を実行するように設定されている予告内容決定テーブルが選択される。つまり、図55に例示したテーブルによれば、遊技者は、小当りCが発生した場合に、グレードフラグの値が大きいほど、より正確な予告演出(つまり小当りCの予告演出)が実行されるという利益を得られるので、グレードフラグの値が決定される大当りの種類に注目し、遊技興趣を向上させることができる。
つまり、図55に例示したテーブルによれば、遊技者は、グレードフラグの値が大きい場合に、高い確率で、正しい内容の予告演出が実行されるという利益を得られるので、グレードフラグの値が決定される大当りの種類に注目し、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、ステップS409Aの処理で、予告内容フラグに、ステップS408で決定された予告演出内容に応じた値をセットする(ステップS409A)。具体的には、例えば、小当りA(つまり、3ラウンド大当り)の予告演出を実行する場合に予告内容フラグに1をセットし、小当りB(つまり、8ラウンド大当り)の予告演出を実行する場合に予告内容フラグに2をセットし、小当りC(つまり、16ラウンド大当り)の予告演出を実行する場合に予告内容フラグに3をセットする。
また、演出制御用CPU101は、開放予告実行判定用乱数を抽出する(ステップS402B)。
演出制御用CPU101は、後述するステップS974Aでセットされるグレードフラグの値に応じて、開放予告実行判定用テーブルを選択する(ステップS403B)。
図54(B)は、開放予告実行判定用テーブルを示す説明図である。演出制御用CPU101は、ステップS403Aで、グレードフラグの値が1である場合にグレードフラグ1時開放予告実行判定用テーブルを選択し、グレードフラグの値が2である場合にグレードフラグ2時開放予告実行判定用テーブルを選択し、グレードフラグの値が3である場合にグレードフラグ3時開放予告実行判定用テーブルを選択する。
演出制御用CPU101は、選択した開放予告実行判定用テーブルに示されている判定値と、抽出した開放予告実行判定用乱数値とにもとづいて、開放予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS404B)。そして、開放予告演出を実行すると判定した場合に(ステップS405BのY)、開放予告フラグをセットする(ステップS409B)。
そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS410)。なお、役物遊技の時間が短いことや、可変表示装置9における表示領域に制限があること等から、ラウンド予告と開放予告とは同時に実行されない。
図56は、図49に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS840)。また、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS841)。ステップS841では、受信した表示結果指定コマンドが大当り図柄を示している場合(この例では、表示結果指定コマンドの2バイト目が「3」、「5」または「7」)には、左中右が揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を停止図柄として決定する。
なお、演出制御用CPU101は、大当り図柄を決定するときに、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、表示結果指定コマンド受信フラグをリセットしておく(ステップS842)。
さらに、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS843)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS844)。なお、開放予告フラグがセットされている場合に、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドに応じて、ステップS843で、役物開放回数を予告する演出を実行するためのプロセステーブルを選択する。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドの2バイト目が「0」、「4」または「8」の場合に、役物開放回数が1回であることを予告する演出を実行するためのプロセステーブルを選択し、表示結果指定コマンドの2バイト目が「1」、「2」、「6」または「9」の場合に、役物開放回数が2回であることを予告する演出を実行するためのプロセステーブルを選択する。
なお、この実施の形態では、実際の役物開放回数を予告する演出が実行されるように構成されているが、グレードフラグの値に応じて、実際の役物開放回数または実際の役物開放回数とは異なる回数を予告する演出が実行されるように構成されていてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知を行っていることを示す異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグまたは第3異常報知中フラグ)がセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての可変表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS845A,S845B)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグまたは第3異常報知中フラグ)がセットされている場合には、音番号データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS845A,S845C)。つまり、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS845Cの処理を行うときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データ1にもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。つまり、可変表示装置9におけるそのときの表示(異常入賞の報知がなされている。)と、飾り図柄の可変表示の表示演出の画像とが、同時に可変表示装置9において表示されるように制御する。すなわち、異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグまたは第3異常報知中フラグ)がセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS847)。
図57は、図49に示す演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS851)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS852)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS853)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS854)。また、異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグまたは第3異常報知中フラグ)がセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS855A,S855B)。
異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグまたは第3異常報知中フラグ)がセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS855A,S855C)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS855Cの処理が行われるときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データiにもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS856)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS858)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS857)、ステップS858に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図58は、図49に示す演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS804)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS862)、決定されている停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS863)。そして、演出制御用CPU101は、可変表示装置9に大当り表示(大当り遊技が開始されることを報知する表示)または小当り表示(役物遊技が開始されることを報知する表示)をさせる(ステップS864)そして、大当り表示または小当り表示の表示時間を決定するための大当り表示時間タイマを設定し(ステップS865)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に更新する(ステップS866)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、飾り図柄の変動(可変表示)を終了させる(ステップS861,S863参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、飾り図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図59は、図49に示す演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS805)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り表示時間タイマを−1する(ステップS871)。大当り表示時間タイマがタイムアウトしていない場合には処理を終了する(ステップS872)。大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら(値が0になったら)、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS873)。演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当りとすることに決定されていると判断する。なお、この段階で、大当りとすることに決定されている場合は、始動動作状態を経ずに、直接に大当り遊技(第1大当り遊技)が開始される場合である。
大当りとすることに決定されている場合には、大当り遊技中演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS874A)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS875A)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての可変表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS876A)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS807)に対応する値に更新する(ステップS877A)。大当りとすることに決定されていない場合、すなわち小当りとすることに決定されている場合には、役物遊技中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS874B)。ここで、演出制御用CPU101は、ステップS409Aでセットされた予告内容フラグの値に応じたプロセステーブルを選択する。具体的には、予告内容フラグに1がセットされている場合に3ラウンド大当りの予告演出を実行するためのプロセステーブルを選択し、予告内容フラグに2がセットされている場合に8ラウンド大当りの予告演出を実行するためのプロセステーブルを選択し、予告内容フラグに3がセットされている場合に16ラウンド大当りの予告演出を実行するためのプロセステーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS875B)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての可変表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS876B)。そして、演出制御プロセスフラグの値を役物遊技中処理(ステップS806)に対応する値に更新する(ステップS877B)。
図60は、図49に示す演出制御プロセス処理における役物遊技中処理(ステップS806)を示すフローチャートである。役物遊技中処理において、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から小当り終了指定コマンドを受信したことを示す小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされた場合には(ステップS881)、ステップS886に移行する。小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS882)。プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には、ステップS891に移行する。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS883)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS884)。また、異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグまたは第3異常報知中フラグ)がセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS885A,S885B)。その後、ステップS891に移行する。
異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグまたは第3異常報知中フラグ)がセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS885A,S885C)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、役物遊技に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。その後、ステップS891に移行する。
また、役物入賞指定コマンドまたはV入賞指定コマンドを受信した場合には、役物入賞またはV入賞があったときに行われる演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS891,S892)。具体的には、役物入賞指定コマンドを受信した場合には、役物入賞があったときに行われる演出に応じたプロセステーブルを選択する。V入賞指定コマンドを受信した場合には、V入賞があったときに行われる演出に応じたプロセステーブルを選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS893)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての可変表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS894)。なお、ステップS891の処理で「Y」となるのは、役物入賞指定コマンドを最初に受信したのみ、およびV入賞指定コマンドを最初に受信したのみとする。
ステップS886では、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているときには、大当り遊技中演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS887)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS888)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての可変表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS889)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に対応する値に更新する(ステップS890)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていないときには、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応する値に更新する(ステップS895)。
図61は、図49に示す演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS808)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS971)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS972)。例えば、大当りが終了することを表示する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS973)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、所定のフラグ(グレードフラグ)の値を、グレードフラグ変更テーブルにもとづいて変更する(ステップS974A)。演出制御用CPU101は、ステップS974Aでフラグ(グレードフラグ)の値を変更した場合に、変更後のフラグの値を記憶し、変更後の値に応じて可変表示装置9の背景画像(モード演出)を変更する(ステップS974B)。
図62は、グレードフラグ変更テーブルを示す説明図である。図62に示すように、この実施の形態では、受信した表示結果指定コマンドが「00」、「03」、「04」または「08」である場合(つまり、小当りAまたは大当りAである場合)、グレードフラグの値が1であるときにグレードフラグの値は変更されず、グレードフラグの値が2であるときに1を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときに2を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされる。また、受信した表示結果指定コマンドが「01」、「05」または「06」である場合(つまり、小当りBまたは大当りBである場合)、グレードフラグの値が1であるときにグレードフラグの値は変更されず、グレードフラグの値が2であるときに1を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときに2を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされる。また、受信した表示結果指定コマンドが「02」、「07」または「09」である場合(つまり、小当りCまたは大当りCである場合)、グレードフラグの値が1であるときに1を加えた値(つまり2)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が2であるときに1を加えた値(つまり3)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときにグレードフラグの値は変更されない。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された表示結果指定コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。
図63は、図62に示すテーブルにもとづくグレードフラグの値の遷移に応じて変更される背景画像の例を示す説明図である。なお、本実施の形態では、グレードフラグの値:1に対応してスタジオライブ(下位段階)の背景画像が用意され、グレードフラグの値:2に対応してコンサート(中位段階)の背景画像が用意され、グレードフラグの値:3に対応して野外コンサート(上位段階)の背景画像が用意されているとする。図63に示すように、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、16ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、コンサートの背景画像に変更される。また、コンサートの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、16ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、野外ライブの背景画像に変更され、3ラウンドまたは8ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更される。また、野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、3ラウンドまたは8ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更される。なお、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、3ラウンドまたは8ラウンドの大当りが発生した場合、および野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、16ラウンドの大当りが発生した場合には背景画像は変更されない。図62に例示したテーブルにもとづく図63に示す例では、16ラウンドの大当りが発生した場合に、下位段階の背景画像(スタジオライブ)から中位段階の背景画像(コンサート)に変更され、さらに16ラウンドの大当りが発生した場合に、中位段階の背景画像(コンサート)から上位段階の背景画像(野外ライブ)に変更される。また、図62に例示したテーブルにもとづく図63に示す例では、3ラウンドまたは8ラウンドの大当りが発生した場合に、上位段階の背景画像(野外ライブ)または中位段階の背景画像(コンサート)から下位段階の背景画像(スタジオライブ)に変更される。そのため、所定の数以上のラウンド数の大当りを発生させ続けることによる遊技興趣を向上させることができる。
図64は、第1の変形例のグレードフラグ変更テーブルを示す説明図である。図64に示す例では、図62に示す例と異なり、小当りCまたは大当りCが発生した場合に、グレードフラグの値が1であるときにグレードフラグの値に2が加えられる。図64に示すように、この例では、受信した表示結果指定コマンドが「00」、「03」、「04」または「08」である場合(つまり、小当りAまたは大当りAである場合)、グレードフラグの値が1であるときにグレードフラグの値は変更されず、グレードフラグの値が2であるときに1を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときに2を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされる。また、受信した表示結果指定コマンドが「01」、「05」または「06」である場合(つまり、小当りBまたは大当りBである場合)、グレードフラグの値が1であるときに1を加えた値(つまり2)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が2であるときに1を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときに1を減じた値(つまり2)がグレードフラグの値にセットされる。また、受信した表示結果指定コマンドが「02」、「07」または「09」である場合(つまり、小当りCまたは大当りCである場合)、グレードフラグの値が1であるときに2を加えた値(つまり3)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が2であるときに1を加えた値(つまり3)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときにグレードフラグの値は変更されない。
図65は、図64に示すテーブルにもとづくグレードフラグの値の遷移に応じて変更される背景画像の例を示す説明図である。図65に示す例では、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、8ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、コンサートの背景画像に変更され、16ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、野外ライブの背景画像に変更される。また、コンサートの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、16ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、野外ライブの背景画像に変更され、3ラウンドまたは8ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更される。また、野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、3ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更され、8ラウンドの大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、コンサートの背景画像に変更される。なお、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、3ラウンドの大当りが発生した場合、および野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、16ラウンドの大当りが発生した場合には背景画像は変更されない。図64に例示したテーブルにもとづく図65に示す例では、図62に例示したテーブルにもとづく図63に示す例と異なり、16ラウンドの大当りが発生した場合に、背景画像が、スタジオライブから、コンサートの背景画像が表示されることなく、野外ライブに変更されるので、多様な演出による遊技興趣を向上させることができる。
図66は、第2の変形例のグレードフラグ変更テーブルを示す説明図である。図66に示す例では、図62に示す例と異なり、大当りが発生した場合と小当りが発生した場合とで、グレードフラグの値の変更内容が異なる。図66に示すように、この例では、受信した表示結果指定コマンドが「00」、「01」、「02」、「04」、「06」、「08」または「09」である場合(つまり、小当りA、小当りBまたは小当りCの発生後の大当り(第2大当り)の場合)、グレードフラグの値が1であるときに1を加えた値(つまり2)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が2であるときに1を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときに2を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされる。また、受信した表示結果指定コマンドが「02」、「07」または「09」である場合(つまり、大当りA、大当りBまたは大当りCの大当り(第1大当り)である場合)、グレードフラグの値が1であるときに2を加えた値(つまり3)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が2であるときに1を加えた値(つまり3)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときにグレードフラグの値は変更されない。
図67は、図66に示すテーブルにもとづくグレードフラグの値の遷移に応じて変更される背景画像の例を示す説明図である。図67に示す例では、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、第2大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、コンサートの背景画像に変更され、第1大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、野外ライブの背景画像に変更される。また、コンサートの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、第1大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、野外ライブの背景画像に変更され、第2大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更される。また、野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、第2大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更される。なお、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、第2大当りが発生した場合、および野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、第1大当りが発生した場合には背景画像は変更されない。図66に例示したテーブルにもとづく図67に示す例では、図62に例示したテーブルにもとづく図63に示す例と異なり、大当りが発生した場合と小当りが発生した場合とで、異なる背景画像に変更されるので、多様な演出による遊技興趣を向上させることができる。
なお、各グレードフラグに応じたモード演出として、別のフラグ(ステージフラグ)に対応する複数種類の背景画像によるモード演出がそれぞれ用意されていてもよい。以下、各グレードフラグに応じた複数のモード演出をモード演出群という。そして、演出制御用CPU101は、ステップS974Aの処理で、グレードフラグおよびステージフラグの値を、グレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて変更してもよい。なお、ステージフラグとは、グレードフラグによって示された段階の演出(演出群)のうち、可変表示装置9で実行される演出に応じた値を示すフラグである。
図68は、第3の変形例としてのグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルを示す説明図である。図68に示す例では、図62に示す例と異なり、大当りおよび小当りの種類と、グレードフラグの値およびステージフラグの値とに応じて、グレードフラグの値およびステージフラグの値が変更される。図68に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「00」、「03」、「04」または「08」である場合(つまり、小当りAまたは大当りAである場合)、グレードフラグの値、およびステージフラグの値に1がセットされる。また、受信した表示結果指定コマンドが「01」、「05」または「06」である場合(つまり、小当りBまたは大当りBである場合)、ステージフラグの値が1であるときに、ステージフラグの値には1がセットされ、グレードフラグの値は変更されない。ステージフラグの値が2であるときに、ステージフラグの値には3がセットされ、グレードフラグの値は変更されない。ステージフラグの値が3であるときに、ステージフラグの値には1がセットされ、グレードフラグの値には1がセットされる。
また、受信した表示結果指定コマンドが「02」、「07」または「09」である場合(つまり、小当りCまたは大当りCである場合)、ステージフラグの値が1であって、グレードフラグの値が1であるときに、ステージフラグの値は変更されず、グレードフラグの値に1が加えられる(つまり、グレードフラグの値に2をセットする)。ステージフラグの値が1であって、グレードフラグの値が2であるときに、ステージフラグの値は変更されず、グレードフラグの値に1が加えられる(つまり、グレードフラグの値に3をセットする)。ステージフラグの値が1であって、グレードフラグの値が3であるときに、ステージフラグに1が加えられ(つまり、ステージフラグの値に2をセットし)、グレードフラグは変更されない。
ステージフラグの値が2であるときに、ステージフラグの値には3がセットされ、グレードフラグの値は変更されない。ステージフラグの値が3であるときに、グレードフラグの値およびグレードフラグの値は変更されない。
図69は、グレードフラグとステージフラグとを用いて演出を遷移する場合を示す説明図である。図69に示すように、本例では、演出として、スタジオライブ、ラジオ出演、テレビ出演、コンサート、武道館、全国ツアー、野外ライブ、海外ツアーおよび世界征服が用意されている。具体的には、セットされているグレードフラグの値が1である場合のモード演出群としてスタジオライブ(下位段階)、ラジオ出演(中位段階)およびテレビ出演(上位段階)が用意され、セットされているグレードフラグの値が2である場合のモード演出群としてコンサート(下位段階)、武道館(中位段階)および全国ツアー(上位段階)が用意され、セットされているグレードフラグの値が3である場合のモード演出群として野外ライブ(下位段階)、海外ツアー(中位段階)および世界征服(上位段階)が用意されている。
そして、スタジオライブの演出が実行されているときに、8Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値がラジオ出演の演出を実行するための値に変更される。また、ラジオ出演の演出が実行されているときに、8Rまたは16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値がテレビ出演の演出を実行するための値に変更される。なお、ラジオ出演の演出が実行されているときに、3Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値がスタジオライブの演出を実行するための値に変更される。また、テレビ出演の演出が実行されているときに、3Rまたは8Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値がスタジオライブの演出を実行するための値に変更される。なお、テレビ出演の演出が実行されているときに、16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値は変更されず、テレビ出演の演出が継続される。また、スタジオライブの演出が実行されているときに、16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値がコンサートの演出を実行するための値に変更される。
そして、コンサートの演出が実行されているときに、8Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値が武道館の演出を実行するための値に変更される。また、武道館の演出が実行されているときに、8Rまたは16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値が全国ツアーの演出を実行するための値に変更される。なお、コンサートの演出または武道館の演出が実行されているときに、3Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値およびステージフラグの値がスタジオライブの演出を実行するための値に変更される。また、全国ツアーの演出が実行されているときに、3Rまたは8Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値およびステージフラグの値がスタジオライブの演出を実行するための値に変更される。なお、全国ツアーの演出が実行されているときに、16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値およびステージフラグの値は変更されず、全国ツアーの演出が継続される。また、コンサートの演出が実行されているときに、16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値が野外ライブの演出を実行するための値に変更される。
そして、野外ライブの演出が実行されているときに、8Rまたは16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値が海外ツアーの演出を実行するための値に変更される。また、海外ツアーの演出が実行されているときに、8Rまたは16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値が世界征服の演出を実行するための値に変更される。なお、野外ライブの演出または海外ツアーの演出が実行されているときに、3Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値およびステージフラグの値がスタジオライブの演出を実行するための値に変更される。また、海外ツアーの演出が実行されているときに、8Rまたは16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、ステージフラグの値が世界征服の演出を実行するための値に変更される。なお、世界征服の演出が実行されているときに、16Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値およびステージフラグの値は変更されず、世界征服の演出が継続される。また、世界征服の演出が実行されているときに、3Rまたは8Rの大当りが発生した場合、図68に示すグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて、グレードフラグの値およびステージフラグの値がスタジオライブの演出を実行するための値に変更される。
上述したように、図68に例示したテーブルにもとづく図69に示す例では、図62に例示したテーブルにもとづく図63に示す例よりも多様な種類の背景画像に変更されるので、多様な演出による遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、所定のフラグ(確変大当り決定フラグ、通常大当り決定フラグ、図柄情報コマンド受信フラグなど)をリセットする(ステップS974C)。
そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS975)。
なお、本例では、大当り終了処理(つまり、大当り遊技の終了時)に、グレードフラグの値を変更し、背景画像を変更するように構成されているが、グレードフラグの値および背景画像は、大当り遊技の開始前に変更されてもよいし、大当り遊技中に変更されてもよい。
図70は、可変表示装置9に表示される初期画面と停電復旧画面の例を示す説明図である。図70(A)には、演出制御用CPU101が、初期化指定コマンドの受信に応じて可変表示装置9に表示する初期画面の例が示されている。図70(B)には、演出制御用CPU101が、停電復旧指定コマンドの受信に応じて可変表示装置9に表示する停電復旧画面の例が示されている。
図71は、可変表示装置9に表示される異常報知画面の例を示す説明図である。図71(A)には、演出制御用CPU101が、第1異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて可変表示装置9に表示する第1異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、第1異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図71(A)の右側参照)。図71(B)には、演出制御用CPU101が、第2異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて可変表示装置9に表示する第2異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、第2異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図71(B)の右側参照)。図71(C)には、演出制御用CPU101が、第3異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて可変表示装置9に表示する第3異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、第3異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図71(C)の右側参照)。
図72および図73は、ステップS707の報知制御処理を示すフローチャートである。報知制御処理において、演出制御用CPU101は、初期報知フラグがセットされているか否か確認する(ステップS901)。初期報知フラグは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から電源投入指定コマンドを受信した場合にセットされている(図48におけるステップS632B参照)。初期報知フラグがセットされていない場合には、ステップS906に移行する。初期報知フラグがセットされている場合には、ステップS632Cで設定された期間タイマの値を−1する(ステップS902)。そして、期間タイマの値が0になったら、すなわち初期報知期間が経過したら、初期報知フラグをリセットする(ステップS903,S904)。
さらに、演出制御用CPU101は、可変表示装置9において初期画面または停電復旧画面を消去させるための指令をVDP109に出力する(ステップS905)。VDP109は、指令に応じて、可変表示装置9から初期画面または停電復旧画面を消去する。
ステップS906では、演出制御用CPU101は、第1異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。セットされていなければ、ステップS911に移行する。第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS907)、可変表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、第1異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS908)。VDP109は、指令に応じて、可変表示装置9に第1異常報知画面を重畳表示する(図71(A)参照)。
さらに、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS909)。音声出力基板70に搭載されている音声合成用IC703は、入力された音データに対応したデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)が行われる。そして、演出制御用CPU101は、異常報知を行っていることを示す第1異常報知中フラグをセットする(ステップS910)。
ステップS911では、演出制御用CPU101は、第2異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。セットされていなければ、ステップS916に移行する。第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS912)、可変表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、第2異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS913)。VDP109は、指令に応じて、可変表示装置9に第2異常報知画面を重畳表示する(図71(B)参照)。
さらに、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS914)。音声出力基板70に搭載されている音声合成用IC703は、入力された音データに対応したデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)が行われる。そして、演出制御用CPU101は、異常報知を行っていることを示す第2異常報知中フラグをセットする(ステップS915)。
ステップS916では、演出制御用CPU101は、第3異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す第3異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。セットされていなければ、処理を終了する。第3異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第3異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS917)、可変表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、第3異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS918)。VDP109は、指令に応じて、可変表示装置9に第3異常報知画面を重畳表示する(図71(C)参照)。
さらに、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS919)。音声出力基板70に搭載されている音声合成用IC703は、入力された音データに対応したデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)が行われる。そして、演出制御用CPU101は、異常報知を行っていることを示す第3異常報知中フラグをセットする(ステップS920)。
なお、演出制御用CPU101は、第1大入賞口200Aへの異常入賞が発生したときの異常報知(ステップS908,S909の処理による異常報知)と、第2始動入賞口14への異常入賞が発生したときの異常報知(ステップS913,S914の処理による異常報知)と、第2大入賞口200Bに関する異常入賞が発生したときの異常報知(ステップS918,S919の処理による異常報知)とを区別可能に異常報知を行う(図71参照)。
図74は、可変表示装置9における表示演出およびスピーカ27による音演出の状況の例を示す説明図である。図74(A)には、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が行われているときの例が示されている。図74(B)には、可変表示装置9において初期化報知が行われている場合の例が示されている。
図74(C)には、可変表示装置9において異常入賞の報知が行われ、スピーカ27によって異常報知音の出力がなされている場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1異常入賞報知指定コマンド、第2異常入賞報知指定コマンドまたは第3異常入賞報知指定コマンドを受信すると、可変表示装置9に異常報知画面(第1異常報知画面、第2異常報知画面または第3異常報知画面)を表示する制御を行うとともに、スピーカ27から異常報知音を出力させる制御を行う。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、可変表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、可変表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は異常報知画面を消去する制御および異常報知音の出力を停止する制御を実行しないので、可変表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とは、遊技機に対する電力供給が停止するまで継続する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とが開始されてから所定時間が経過すると、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とを停止するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、異常報知は、可変表示装置9とスピーカ27とによってなされるが、ランプ・LEDも用いて異常報知を行うようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞報知指定コマンドを受信すると、ランプ・LEDを、通常状態(異常入賞が発生していないとき)における態様とは異なる態様で点滅させるように制御する。
図74(C)には、異常入賞の報知が行われる場合が例示されているが、排出異常の報知が行われる場合にも、可変表示装置9に異常報知画面(排出異常報知画面)を表示する制御を行うとともに、スピーカ27から異常報知音を出力させる制御を行う。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、可変表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、可変表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は異常報知画面を消去する制御および異常報知音の出力を停止する制御を実行しないので、排出異常の場合にも、可変表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とは、遊技機に対する電力供給が停止するまで継続する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とが開始されてから所定時間が経過すると、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とを停止するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間(初期化報知が実行されている期間)、異常入賞および排出異常の検出を行わず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドおよび排出異常報知指定コマンドが送信されることはない。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値が所定の数値範囲(この実施の形態では5〜9)のときには常時大入賞口に関する異常入賞の検出を行い、普通図柄プロセスフラグの値が所定値(この実施の形態では3)のときには常時第2始動入賞口14に関する異常入賞の検出を行い、役物開放中フラグがセットされていないときには常時第2大入賞口200B(役物)に関する異常入賞の検出を行うようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間の間に異常入賞報知指定コマンドを受信した場合には、異常入賞の報知を行わないようにしてもよい。また、排出異常に関して、役物開放中フラグがセットされていないときには常時第2大入賞口200Bに関する排出異常の検出を行うようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間の間に排出異常報知指定コマンドを受信した場合には、排出異常の報知を行わないようにしてもよい。
図75および図76は、第1の実施の形態において行われる演出と始動動作とを示す説明図である。図75に示すように、小当りAとすると決定された場合に、可変表示装置9で、役物75が1回開放されることを予告する開放予告演出が実行され、特別図柄表示器8に、小当りAであることを示す停止図柄(本例では「0」)が導出表示され、役物75が1回開放される始動動作が行われる。また、図76に示すように、小当りBとすると決定された場合に、可変表示装置9で、役物75が2回開放されることを予告する開放予告演出が実行され、特別図柄表示器8に、小当りBであることを示す停止図柄(本例では「1」)が導出表示され、役物75が2回開放される始動動作が行われる。
図77〜図79は、第1の実施の形態において行われる演出と大当り遊技とを示す説明図である。図77に示すように、小当りAが発生した場合に、役物75が1回開放される始動動作が行われる。そして、可変表示装置9で大当り遊技におけるラウンド回数(例えば、3ラウンド)の予告演出(本例ではラウンド回数が3ラウンドであることを示唆する「バナナ」を表示する演出)が実行され、役物75内の特別領域(第1特定領域73および第2特定領域74)に遊技球が入賞した場合に、3ラウンドの大当り遊技が実行される。また、図78に示すように、小当りBが発生した場合に、役物75が2回開放される始動動作が行われる。そして、可変表示装置9で大当り遊技におけるラウンド回数(例えば、8ラウンド)の予告演出(本例ではラウンド回数が8ラウンドであることを示唆する「レモン」を表示する演出)が実行され、役物75内の特別領域(第1特定領域73および第2特定領域74)に遊技球が入賞した場合に、8ラウンドの大当り遊技が実行される。また、図79に示すように、小当りCが発生した場合に、役物75が2回開放される始動動作が行われる。そして、可変表示装置9で大当り遊技におけるラウンド回数(例えば、16ラウンド)の予告演出(本例ではラウンド回数が16ラウンドであることを示唆する「さくらんぼ」を表示する演出)が実行され、役物75内の特別領域(第1特定領域73および第2特定領域74)に遊技球が入賞した場合に、16ラウンドの大当り遊技が実行される。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、所定の数以上のラウンド数の大当りを発生させ続けることによって、背景画像が変更されるので遊技興趣を向上させることができ、さらに、大当り遊技の終了後の通常遊技中においても、変更後の背景画像が用いられるので、その興趣を持続させることができる。
また、大当りのラウンド数に応じて、変更されるグレードフラグの値が異なるように構成されている場合には、遊技者に大当りの種類に注目させて、遊技興趣を向上させることができる。
また、大当りのラウンド数に応じて、ステージフラグの値またはグレードフラグの値を変更するように構成されている場合には、遊技者に、どのような演出群(一のグレードフラグの値に応じた背景画像群)で大当りを発生させるのかを注目させて、遊技興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
この実施の形態では、所定の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(例えば50回)だけ遊技状態が時短状態(特別図柄の可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短縮される遊技状態)に制御される。このように可変表示時間が短縮されることにより、頻繁に図柄の可変表示が実行され、単位時間当たりの大当りの発生確率が向上する結果、遊技者にとって有利な状態となる。
図80は、第2の実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図80に示す例では、コマンドE1XX(H)は、時短状態における特別図柄の変動可能回数(残り回数)を示す演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。なお、時短状態における特別図柄の変動に関わる演出制御コマンドとして、時短状態における特別図柄の変動の実行済み回数(演出制御コマンド送信時に実行される変動も含める。)を示す演出制御コマンドにしてもよい。この実施の形態では、時短状態とは、普通図柄の変動時間が短縮される遊技状態である。なお、遊技状態が確変状態であるときにも、普通図柄の変動時間が短縮される。
図81は、第2の実施の形態の特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。なお、ステップS51〜S88の処理は、図22に示す第1の実施の形態の特別図柄通常処理と同様なため説明を省略する。
CPU56は、ステップS88の処理で小当りフラグがセットされた後、時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS89A)。なお、時短フラグは、後述する図85に示すステップS257Dでセットされる。
時短フラグがセットされている場合に(ステップS89AのY)、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップS89B)、時短回数カウンタの値を示す時短回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS89C)。また、CPU56は、時短回数カウンタの値が0である場合に(ステップS89DのY)、時短終了フラグをセットする(ステップS89E)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS69)。
図82は、第2の実施の形態の特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS191)。また、図柄確定指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS192)。
小当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS193,S194)。また、開放回数カウンタに大当り遊技における大入賞口開放可能回数である開放回数(ラウンド数)をセットし(ステップS195)、ラウンド開始前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば可変表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS196)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開始前処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS197)。なお、開放回数カウンタに設定されるラウンド数は、例えば、大当りAのラウンド数である3ラウンド(3R)に相当する3、大当りBのラウンド数である8ラウンド(8R)に相当する8、または大当りCのラウンド数である16ラウンド(16R)に相当する16である。
小当りフラグがセットされている場合には、小当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS193,S198A)。また、時短終了フラグがセットされている場合には、時短終了フラグをリセットするとともに、時短フラグをリセットする(ステップS198B,S198C,S198D)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を役物開放前処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS199)。
図83および図84は、第2の実施の形態の特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS250)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には(ステップS250のY)、ステップS255に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には(ステップS250のN)、大当りフラグをリセットし(ステップS251)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS252)、時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS257A)。そして、CPU56は、時短フラグがセットされておらず(ステップS257AのN)、大当りCフラグまたは小当りCフラグがセットされている場合に(ステップS257BのY)、時短回数カウンタに50をセットするとともに、時短フラグをセットし(ステップS257C,S257D)、ステップS253の処理に移行する。CPU56は、大当りCフラグおよび小当りCフラグがセットされていない場合に(ステップS257BのN)、ステップS253の処理に移行する。
CPU56は、時短フラグがセットされ(ステップS257AのY)、大当りAフラグおよび小当りAフラグがセットされていない場合に(ステップS257EのN)、時短回数カウンタに100をセットし(ステップS257F)、ステップS253の処理に移行する。CPU56は、時短フラグがセットされ(ステップS257AのY)、大当りAフラグまたは小当りAフラグがセットされている場合に(ステップS257EのY)、時短フラグをリセットし(ステップS257G)、ステップS253の処理に移行する。
CPU56は、ステップS253の処理で、大当りAフラグ、大当りBフラグ、大当りCフラグ、小当りAフラグ、小当りBフラグまたは小当りCフラグがセットされている場合には、そのフラグをリセットする(ステップS253)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマに、可変表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS254)、処理を終了する。
ステップS255では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS256)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS156)。
図85は、第2の実施の形態における大当り終了処理で、時短回数カウンタにセットされる時短回数を示す説明図である。図85に示すように、時短時(つまり、ステップS257AのY)に、大当りAフラグまたは小当りAフラグがセットされていれば(つまり、ステップS257EのY)、大当り遊技終了後に時短状態に移行しない(つまり、時短フラグがリセットされる(ステップS257G))。また、時短時(つまり、ステップS257AのY)に、大当りAフラグまたは小当りAフラグがセットされていなければ(つまり、大当りBフラグ、大当りCフラグ、小当りBフラグまたは小当りCフラグがセットされていれば(ステップS257EのN))、時短回数カウンタに100がセットされる。また、非時短時(つまり、ステップS257AのN)に、大当りCフラグまたは小当りCフラグがセットされていれば(つまり、ステップS257BのY)、時短回数カウンタに50がセットされ(ステップS257C)、時短フラグがセットされる(ステップS257D)。また、非時短時(つまり、ステップS257AのN)に、大当りCフラグまたは小当りCフラグがセットされていなければ(つまり、大当りAフラグ、大当りBフラグ、小当りAフラグまたは小当りBフラグがセットされていれば(ステップS257BのN))、大当り遊技終了後に時短状態に移行しない(つまり、時短フラグがセットされない)。
図86は、第2の実施の形態のコマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。そして、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS619)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドあれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドあれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが始動入賞指定コマンドあれば(ステップS627)、可変表示装置9の表示画面における保留記憶数表示領域に表示される保留記憶数を1増やすように、可変表示装置9の表示状態を変更する制御を行う(ステップS628)。また、受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドあれば(ステップS629)、可変表示装置9の表示画面における時短回数表示領域に表示される時短回数を変更する制御を行う(ステップS630)。
ステップS631以降の処理は、第1の実施の形態における処理と同様なため、説明を省略する。
図87は、可変表示装置9の表示画面の例を示す説明図である。図87に示す例では、表示画面には、飾り図柄表示領域9a、演出領域9b、保留記憶数表示領域9cおよび時短回数表示領域9dがある。なお、飾り図柄表示領域9aは固定的な領域でもよいが、例えば飾り図柄の変動とともに飾り図柄表示領域9aの位置や大きさを変化させるようにしてもよい。また、演出領域9bは、例えば飾り図柄の変動中にキャラクタ画像などが表示される領域であるが、他の領域(例えば、飾り図柄表示領域9a)と重複するようにしてもよい。また、保留記憶数表示領域9cには、例えば、保留記憶数に応じた数の表示がなされ、時短回数表示領域9dには、例えば、時短状態における特別図柄および飾り図柄の変動可能回数(残り回数)が数値で表示される。
図88は、第2の実施の形態の演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS808)を示すフローチャートである。第2の実施の形態の大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS971)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS972)。例えば、大当りが終了することを表示する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS973)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、図81に示すステップS89Cで送信された時短回数指定コマンドが示す値が1以上であるか否か(つまり、時短中であるか否か)に応じて、所定のフラグ(グレードフラグ)の値を、グレードフラグ変更テーブルにもとづいて変更する(ステップS974D)。演出制御用CPU101は、ステップS974Dでフラグ(グレードフラグ)の値を変更した場合に、変更後のフラグの値を記憶し、変更後の値に応じて可変表示装置9の背景画像(モード演出)を変更する(ステップS974B)。
図89は、第2の実施の形態のグレードフラグ変更テーブルを示す説明図である。図89に示すように、この例では、時短中である場合(つまり、時短回数指定コマンドが示す値が1以上であるである場合)、グレードフラグの値が1であるときに1を加えた値(つまり2)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が2であるときに1を加えた値(つまり3)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときにグレードフラグの値は変更されない。また、非時短中である場合(つまり、時短回数指定コマンドが示す値が1以上であるでない場合)、グレードフラグの値が1であるときにグレードフラグの値は変更されず、グレードフラグの値が2であるときに1を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされ、グレードフラグの値が3であるときに2を減じた値(つまり1)がグレードフラグの値にセットされる。
図90は、図89に示すテーブルにもとづくグレードフラグの値の遷移に応じて変更される背景画像の例を示す説明図である。図89に示す例では、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されている場合に、時短中に大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、コンサートの背景画像に変更される。また、コンサートの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、時短中に大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、野外ライブの背景画像に変更され、非時短中に大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更される。また、野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、非時短中に大当りが発生すると、ステップS974Bの処理で、スタジオライブの背景画像に変更される。なお、スタジオライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、非時短中に大当りが発生した場合、および野外ライブの背景画像が用いられたモード演出が実行されているときに、時短中に大当りが発生した場合には背景画像は変更されない。
そして、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(確変大当り決定フラグ、通常大当り決定フラグ、図柄情報コマンド受信フラグなど)をリセットする(ステップS974C)。
そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS975)。
なお、演出制御用CPU101は、第1の実施の形態と同様に、ステップS974Dの処理で、グレードフラグおよびステージフラグの値を、グレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルにもとづいて変更してもよい。
図91は、第2の実施の形態の変形例としてのグレードフラグ・ステージフラグ変更テーブルを示す説明図である。図91に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「00」、「03」、「04」または「08」である場合(つまり、小当りAまたは大当りAである場合)、グレードフラグの値、およびステージフラグの値に1がセットされる。また、受信した表示結果指定コマンドが「01」、「05」または「06」である場合(つまり、小当りBまたは大当りBである場合)、ステージフラグの値が1であるときに、ステージフラグの値には2がセットされ、グレードフラグの値は変更されない。ステージフラグの値が2であるときに、ステージフラグの値には3がセットされ、グレードフラグの値は変更されない。ステージフラグの値が3であるときに、グレードフラグの値およびステージフラグの値は変更されない。
また、受信した表示結果指定コマンドが「02」、「07」または「09」である場合(つまり、小当りCまたは大当りCである場合)、ステージフラグの値が1であって、グレードフラグの値が1であるときに、ステージフラグの値は変更されず、グレードフラグの値に1が加えられる(つまり、グレードフラグの値に2をセットする)。ステージフラグの値が1であって、グレードフラグの値が2であるときに、ステージフラグの値は変更されず、グレードフラグの値に1が加えられる(つまり、グレードフラグの値に3をセットする)。ステージフラグの値が1であって、グレードフラグの値が3であるときに、ステージフラグに1が加えられ(つまり、ステージフラグの値に2をセットし)、グレードフラグは変更されない。
ステージフラグの値が2であるときに、ステージフラグの値には3がセットされ、グレードフラグの値は変更されない。ステージフラグの値が3であるときに、グレードフラグの値およびグレードフラグの値は変更されない。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、時短状態で、8ラウンドまたは16ラウンド大当りを発生させ続けることにより、時短状態が継続され、遊技興趣を向上させることができる。また、8ラウンドまたは16ラウンド大当りを発生させたことによって変更された後の背景画像が大当り遊技の終了後の通常遊技中においても継続して用いられるので、その興趣を持続させることができる。
なお、パチンコ遊技機1に、磁気を検出する磁気センサや、振動を検出する振動センサが備えられていてもよい。そして、当該センサが、磁力または振動を検出したことを示す信号を主基板31に入力するように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、パチンコ遊技機1に磁気を与えたり、振動させたりする不正が行われた場合に、賞球の払出等を停止することができる。また、当該センサが、磁力または振動を検出したことを示す信号を演出制御基板80に直接入力するように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、センサと基板とを接続する信号線への不正行為を防止することができる。