JP2009058290A - チャージアンプ、チャージアンプ装置、及び、バイアス電流補償方法 - Google Patents

チャージアンプ、チャージアンプ装置、及び、バイアス電流補償方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に測定ドリフトを低減できるチャージアンプ、チャージアンプ装置、及び、バイアス電流Ibの影響を容易に補償できるバイアス電流補償方法を提供する。
【解決手段】チャージアンプ101は、圧電センサSnからの入力電荷をキャパシタC1のキャパシタンスC1eで除算した出力電圧に変換する。バイアス電流Ibが流れる場合、バイアス電流Ibを時間積分したバイアス電荷と入力電荷との和を出力電圧として変換する。出力電圧はバイアス電流Ibの影響を受けるので、測定ドリフトが発生する。補償電流Iaは、印加電圧Vaが印加されたキャパシタC2を介して反転入力端(―)に、バイアス電流Ibとしてすべて流れ込む。チャージアンプ101は、入力電荷のみを出力電圧に変換する。このため、測定ドリフトが低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力電荷を電圧に変換するチャージアンプ、これに各種の物理量を測定する検出器を取り付けたチャージアンプ装置、及び、バイアス電流の影響を補償するバイアス電流補償方法に関する。
チャージアンプは、直流から交流までのチャージ信号を増幅し、圧電センサ(検出器)を使用して、各種の物理量を測定するためのものである。チャージアンプは、演算増幅器の入出力間にキャパシタが接続され、圧電センサが発生する電荷を出力電圧に変換するようになっている。
また、コンデンサには、電荷放電用の放電用トランジスタが並列接続されることがある。この放電用トランジスタは、ゲートとドレイン・ソースとの間の絶縁抵抗分により、漏れ電流が流れる。この漏れ電流を数十[nA]以下に抑えないと、測定結果に影響を与え、測定ドリフトが発生する。この問題を解決する技術として、特許文献1には、ダイオードの逆バイアス電流を用いて、キャパシタの放電用トランジスタに依存する漏れ電流を補償し、測定ドリフトを低減する技術が記載されている。
特開平11−148878号公報 (段落番号0012、図1)
ダイオードの逆バイアス電流は、逆方向電圧に依存せずほぼ一定の逆方向飽和電流が流れる。このため、漏れ電流に相当する逆方向飽和電流を有するダイオードを選択することは難しい。
さらに、高精度の測定を行う為には、演算増幅器の反転入力端に流れ込むバイアス電流を考慮する必要がある。しかし、特許文献1に記載の技術は、逆方向飽和電流が固定されているので、このバイアス電流に対応させて、ダイオードを選択することができないので、測定ドリフトを低減することはできない。
本発明は、測定ドリフトを容易に低減することができるチャージアンプ、チャージアンプ装置、及び、バイアス電流の影響を容易に補償できるバイアス電流補償方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のチャージアンプは、反転入力端と正転入力端との間の電位差を増幅する演算増幅器と、この演算増幅器の出力端と反転入力端との間に接続されるキャパシタとを備え、このキャパシタに入力される入力電荷に比例する電圧を出力端に出力するチャージアンプであって、反転入力端とキャパシタとの接続点に高抵抗素子が接続され、高抵抗素子には、反転入力端とキャパシタとの接続点の漏れ電流に対応する電流が流れることを特徴とする。
前記構成によれば、入力電荷をキャパシタのキャパシタンスで除した電圧が演算増幅器から出力される。一方、接続点の漏れ電流により、キャパシタに入力される電荷が増減し、出力電圧が影響を受け、測定ドリフトが発生する。漏れ電流に相当する電流を高抵抗素子に流すことにより、キャパシタに入力される電荷の増減量が低減し、演算増幅器の出力に与える影響を抑えられる。このため、容易に測定ドリフトが低減する。
請求項2に記載のチャージアンプは、請求項1に記載のチャージアンプであって、前記高抵抗素子は、コンデンサの並列等価抵抗であることを特徴とする。
前記構成によれば、コンデンサの並列等価抵抗を利用することにより、高抵抗素子の選択が容易になる。すなわち、要求仕様を満たすような高抵抗素子が容易に入手可能である。
請求項3に記載のチャージアンプは、請求項2に記載のチャージアンプであって、コンデンサは、フィルムコンデンサであることを特徴とする。
前記構成によれば、フィルムコンデンサの種類が多く、容易に選択条件を満足できるので、入手可能性が高い。
請求項4に記載のチャージアンプは、請求項2に記載のチャージアンプであって、コンデンサは、温度補償用セラミックコンデンサ又はマイカコンデンサであることを特徴とする。
前記構成によれば、他のコンデンサに比して温度上昇に伴う絶縁抵抗値の減少する傾きが小さいため、接続点の漏れ電流に対応する電流が温度に対する変動が小さくなる。このため、測定ドリフトも良好な温度特性になる。
請求項5に記載のチャージアンプは、請求項3又は請求項4に記載のチャージアンプであって、演算増幅器は、オフセット電圧を有することを特徴とする。
前記構成によれば、コンデンサの並列等価抵抗値(絶縁抵抗値)が大きいのものを容易に選択することができる。このため、バイアス電流が小さい演算増幅器に対して、並列等価抵抗値が大きくなることにより、印加電圧が最大オフセット電圧に比して大きくなるので、オフセット電圧の変化による影響を受け難くなる。
請求項6に記載のチャージアンプは、請求項1に記載のチャージアンプであって、漏れ電流は、演算増幅器のバイアス電流であり、高抵抗素子には、バイアス電流に略等しい電流を流す基準電源が接続されたことを特徴とする。
前記構成によれば、基準電源の電圧を調整すれば、容易にバイアス電流に略等しい補償電流を流すことができるので、バイアス電流を補償できる。さらに、バイアス電流による測定ドリフトを低減できるので、高精度の測定が可能となる。
請求項7に記載のチャージアンプ装置は、請求項6に記載のチャージアンプであって、高抵抗素子に印加される電圧は、高抵抗素子の抵抗値にバイアス電流を乗じた値に演算増幅器の最大オフセット電圧を加算した値であることを特徴とする。
前記構成によれば、最大オフセット電圧はオフセット電圧の最大値であり、この最大値から計算した値で、高抵抗素子に印加される電圧を決定することができる。このため、予めオフセット電圧を測定する必要がないので、設計及び製造が容易になる。
請求項8に記載のチャージアンプ装置は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のチャージアンプと、反転入力端に接続され、物理量に比例する電荷を発生する検出器とを備えたことを特徴とする。
前記構成によれば、測定ドリフトを容易に低減できるので、検出器を選択して各種の物理量を高精度に測定できる。
請求項9に記載のチャージアンプ装置は、請求項8に記載のチャージアンプ装置であって、検出器は、反転入力端と正転入力端との間に接続されていることを特徴とする。
前記構成によれば、直流から交流までの物理量を増幅できる。このため、測定ドリフトを低減し、検出器を使用して各種の物理量を高精度に測定することができる。
請求項10に記載のチャージアンプ装置は、請求項8に記載のチャージアンプ装置であって、検出器は、反転入力端と、接地端子との間に接続され、正転入力端は、所定電位に設定されていることを特徴とする。
前記構成によれば、検出器が発生する電荷の変動である変動電荷がキャパシタに入力されて、このキャパシタ両端の電圧が演算増幅器から出力される。また、演算増幅器の単電源動作が可能となるので、チャージアンプの電源設計の制限が緩和される。
請求項11に記載のバイアス電流補償方法は、反転入力端と正転入力端との間の電位差を増幅する演算増幅器と、この演算増幅器の出力端と反転入力端との間に接続されるキャパシタとを備え、このキャパシタに入力される入力電荷に比例する出力電圧を出力端に出力するチャージアンプを用い、演算増幅器のバイアス電流の影響を補償するバイアス電流補償方法であって、キャパシタをショートして出力電圧を正転入力端と略同電位の仮想電位にし、その後キャパシタをオープンした直後からの経過時間と、仮想接地電位からの出力電圧の電圧変化量とを測定する出力電圧の波形観測を行う波形観測ステップと、キャパシタのキャパシタンスに電圧変化量を乗じた値に経過時間を除算してバイアス電流を演算する演算ステップとを備え、演算ステップで演算したバイアス電流の値に略等しい補償電流を、反転入力端とキャパシタとの接続点に流すことを特徴とする。
前記構成によれば、出力電圧の波形観測を行う波形観測ステップでは、出力電圧の電圧変化量が経過時間に比例するので、バイアス電流を計算する為の測定データを得ることができる。また、バイアス電流を演算する演算ステップでは、測定データに基づいて、キャパシタンスに電圧変化量を乗じて経過時間を除算する計算を行えば、バイアス電流の電流値を容易に計算できる。したがって、計算された電流値と等しい補償電流を流すようにすれば、バイアス電流の影響を容易に補償することができる。
本発明のチャージアンプによれば、測定ドリフトを容易に低減できる。また、本発明のチャージアンプ装置によれば、検出器を選択して各種の物理量を高精度に測定できる。更に、本発明のバイアス電流補償方法によれば、バイアス電流の影響を容易に補償できる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のチャージアンプ装置の回路図である。チャージアンプ装置は、検出器である圧電センサSn、チャージアンプ101、及び、図示されない感度設定器を備える。チャージアンプ101は、演算増幅器Ap、及び、キャパシタC1、C2を備える。キャパシタC2は、並列等価抵抗器Ra、及び、並列等価キャパシタCaを有し、並列等価抵抗器Raは、高抵抗素子として機能する。圧電センサSnは、加速度センサ、圧力センサ、又は、力センサ等として使用され、外部に設置されて、測定対象の物理量に比例する電荷を発生する。チャージアンプ101は、この発生した電荷をすべてキャパシタC1の一方の極に入力させて、他方の極に逆極性の電荷が誘起することにより、キャパシタC1の両端に電圧が発生する。これにより、チャージアンプ101は、このキャパシタC1に入力された電荷(以下、入力電荷と呼ぶ)をキャパシタンスC1eで除した電圧に変換する。
圧電センサSnの2つの電極は、夫々外部端子12、13に接続される。外部端子12は、ノードn1に接続される。外部端子13は、グランドに接続される。例えば、圧電センサSnの一方の電極と外部端子12とは、直接接続され、圧電センサSnの他方の電極と外部端子13とは直接接続されることに代えて、計測器等のアース又は筐体を介して同電位にすることにより接続される場合もある。測定環境や圧電センサSnの構造上等の条件に対応するためである。
演算増幅器Apは、正転入力端(+)、反転入力端(−)、及び出力端(OUT)を備え、正転入力端(+)と反転入力端(−)との間の電位差を増幅し、この増幅電圧を出力端(OUT)に出力する。
ノードn1は、演算増幅器Apの反転入力端(−)に接続され、キャパシタC1を介して出力端(OUT)に接続され、キャパシタC2を介して、印加電圧Vaの基準電源に接続される。演算増幅器Apの正転入力端(+)は、グランドに接続される。演算増幅器Apの出力端(OUT)は、内部端子11に接続される。演算増幅器Apは、ノードn1の電位を接地電位に保つように制御して、ノードn1を仮想グランドにする。演算増幅器Apは、入力電荷をキャパシタC1のキャパシタンスC1eで除算した電圧(以下、出力電圧と呼ぶ)を出力する。なお、演算増幅器Apの正電源入力端(V+)及び負電源入力端(V−)は、夫々所定の正の直流電圧及び負の直流電圧が印加される。
例えば、演算増幅器Apには、ナショナル・セミコンダクター社のLMC6001が使用される。LMC6001の入力側は、入力抵抗値Rinが1[TΩ]を超え、最大バイアス電流Ibmが25[fA]であり、最大オフセット電圧Vosmが0.7[mV]である。
また、圧電センサSnは、3成分力センサが使用され、直交3成分(Fx、Fy、Fz)の各方向のチャージ信号の何れかがチャージアンプ101に入力される。各方向について絶縁抵抗値が10[TΩ]以上あり、Fx及びFy方向の感度が−8.1[pC/N]であり、Fz方向の検出器感度が−3.8[pC/N]である。
感度設定器は、チャージアンプ101の内部端子11から出力される出力電圧とを、きれいな整数関係に合わせるものである。例えば、物理量の力100[N]に対して、出力電圧を10[V]にする。チャージアンプ装置は、感度設定器との組み合わせにより、各種センサを選択して各種の物理量を測定することができる。
演算増幅器Apは、正転入力端(+)と反転入力端(−)との間に、入力抵抗値Rinを有する。演算増幅器Apの反転入力端(−)には、ノードn1から反転入力端(−)の方向に定義されるバイアス電流Ibが流れ、バイアス電流Ibを時間積分した電荷(以下、バイアス電荷と呼ぶ)が発生する。
チャージアンプ101は、圧電センサSnが発生した入力電荷を電圧に変換し、バイアス電荷を電圧に変換して、双方の電圧の和を出力電圧として出力する。バイアス電荷を変換した電圧は、入力電荷を変換した電圧に対して影響を与えるので、測定ドリフトが発生する。バイアス電流Ibは、所定の電流が継続して流れる。バイアス電荷による影響は、高精度の測定に対して、特に問題となる。
演算増幅器Apの反転入力端(−)と正転入力端(+)との間には、種々の原因により、オフセット電圧Vosが発生している。基準電源は、グランドとの間で正の直流電圧(以下、印加電圧Vaと呼ぶ)をキャパシタC2に印加する。印加電圧Vaは、キャパシタC2に流れる電流をIa(以下、補償電流Iaと呼ぶ)として、式(1)で算出される。
Va = (Ia × Rae) + Vos (1)
但し、RaeはキャパシタC2の並列等価抵抗器Raの抵抗値(高抵抗素子の抵抗値)である。
補償電流Iaには、バイアス電流Ibの電流値を設定する。すなわち、補償電流Ia及びバイアス電流Ibは、電流の方向及び電流値が等しくなる。このため、補償電流Iaは、すべてバイアス電流Ibとして演算増幅器Apの反転入力端(−)に流れ込む。したがって、バイアス電荷は演算増幅器Apにより電圧に変換されない。チャージアンプ101は、入力電荷のみを出力電圧として変換する。入力電荷が変換された電圧はバイアス電荷が変換された電圧による影響をまったく受けないので、高精度の測定に対しても、測定ドリフトが低減する。
チャージアンプ装置は、直流から交流までの物理量を増幅できる。このため、測定ドリフトを低減し、圧電センサSnを使用して各種の物理量を高精度に測定することができる。
キャパシタC2は、高抵抗素子として要求仕様を満たすために、所定の並列等価抵抗値Raeを有するものが選択される。印加電圧Vaは、式(1)を満足する電圧に調整される。例えば、バイアス電流Ibが25[fA]であり、オフセット電圧Vosが0.7[mV]である場合には、補償電流Iaをバイアス電流Ibに対応させ、並列等価抵抗値Raeが1[TΩ]付近のキャパシタC2を選択する。さらに、印加電圧Vaを25.7[mV]付近に調整し、25[fA]の補償電流Iaを流す。このため、バイアス電流Ibが小さい演算増幅器Apを選択して、並列等価抵抗値Raeが大きなものを選択することにより、印加電圧Vaがオフセット電圧Vosに比して大きくなるので、オフセット電圧Vosの変化による影響を受け難くなる。なお、絶縁抵抗値の測定は、直流電圧を印加し、所定時間経過後に行われる。
図2は、直流で測定した各種コンデンサの絶縁抵抗値(並列等価抵抗値Rae)の温度特性を示す図である。縦軸は絶縁抵抗値[MΩ]を示し、横軸は温度[℃]を示す。コンデンサの絶縁抵抗値は、温度上昇に伴い減少する傾向がある。
誘電率εが一定の場合、コンデンサのキャパシタンスは、極板の面積Sに比例し極板間の距離Lに反比例する。一方、コンデンサの絶縁抵抗値は、極板の面積Sに反比例し極板間の距離Lに比例する。したがって、コンデンサのキャパシタンスが小さい程、コンデンサの絶縁抵抗値は大きくなる傾向がある。
温度補償用セラミックコンデンサ、マイカコンデンサ、及び、フィルムコンデンサは、室温(20[℃])付近で絶縁抵抗値(並列等価抵抗値Rae)が1[TΩ]付近のものがあり、絶縁抵抗値が大きいコンデンサを選択することが容易である。要求仕様や入手可能性等の選択条件を考慮して、例えばキャパシタC2には、絶縁抵抗値が大きい(キャパシタンスが小さい)温度補償用セラミックコンデンサ、マイカコンデンサ、又は、フィルムコンデンサが選択される。
特に、フィルムコンデンサは、種類が多く容易に選択条件を満足できるので、入手可能性が高い。温度補償用セラミックコンデンサ及びマイカコンデンサは、他のコンデンサに比して、温度上昇に伴う絶縁抵抗値の減少する傾きが小さいので好ましい。補償電流Iaは、温度に対する変動が小さく良好な温度特性になる。
図3は、製造者又は検査担当者が行うバイアス電流Ibの影響を補償する方法を示すフローチャートである。製造者等は、チャージアンプ101(図1)について、バイアス電流Ibを計算し、キャパシタC2を選択して、印加電圧Vaを決定することにより、バイアス電流Ibの影響を補償する補償電流Iaを流すことができる。
最初に、基準電源とノードn1との間にあるキャパシタC2を未接続にし、外部端子12と外部端子13との間の圧電センサSnを未接続にする(ステップS1)。次に、演算増幅器Apに電源電圧を供給した状態で、キャパシタC1の両方の電極をショートしてキャパシタC1の電荷を放電し、放電後にキャパシタC1の両方の電極をオープンにする(ステップS2)。
オープンした直後から経過時間ΔTだけ経過すると、演算増幅器Apの出力端(OUT)の出力電圧は、時間に比例して、電位が仮想接地電位から電圧変化量ΔVだけ上昇又は下降する。製造者等は、ΔT及びΔVの測定データを求める出力電圧の波形観測を行う(ステップS3(波形観測ステップ))。
出力電圧はバイアス電荷を電圧に変換したものであるので、バイアス電流Ibは式(2)で算出される。
Ib = C1e × (ΔV / ΔT) (2)
但し、C1eは、キャパシタC1のキャパシタンスである。
製造者等は、式(2)にΔT及びΔVの測定データを代入して、バイアス電流Ibの電流値を計算する(ステップS4(演算ステップ))。バイアス電流Ibの電流値は、計算機を用いて容易に計算される。製造者等は、演算されたバイアス電流Ibと電流値が等しい補償電流Iaを流すようにする。
そして、高抵抗素子として要求仕様を満たし入手可能なコンデンサをキャパシタC2に選択する(ステップS5)。最後に、式(1)の計算により印加電圧Vaを決定して(ステップS6)、方法の処理を終了する。製造者等は、基準電源から印加電圧VaをキャパシタC2に印加して、補償電流Iaを流す。
したがって、チャージアンプ101(図1)について、決定された補償電流Iaをノードn1から演算増幅器Apの反転入力端(−)に流すことにより、補償電流Iaがバイアス電流Ibに対応するので、バイアス電流Ibの影響を補償することができる。
なお、基準電源から印加電圧VaをキャパシタC2に印加することに代えて、補償電流Iaが流れるように回路設計又はプリント基板レイアウトすることもできる。かかる場合、バイアス電流Ibの影響を補償する効果は、同じである。
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
オフセット電圧Vos及びバイアス電流Ibは、演算増幅器Apの製造バラツキや使用温度等の原因で変化する。設計時に式(1)を満足する電圧値に印加電圧Vaが調整されていても、使用中に変化してIa=Ibの関係が成立しなくなる場合がある。かかる場合であっても、Ia≒Ibの関係が成立すれば、バイアス電流Ibの出力電圧への影響が少ないので、測定ドリフトが低減する。
式(1)について、Iaに最大バイアス電流Ibmの値を設定し、Vosに最大オフセット電圧Vosmの値を設定することもできる。
最大オフセット電圧Vosmは、オフセット電圧の最大値であり、最大バイアス電流Ibmは、バイアス電流Ibの最大値である。例えば、オフセット電圧Vosが大きく変化した場合でも、最大オフセット電圧Vosm以下であり、バイアス電流Ib大きく変化した場合でも、最大バイアス電流Ibm以下である。このため、印加電圧Vaの電圧方向及び補償電流Iaの電流方向が逆方向に変化することはない。
補償電流Iaとバイアス電流Ibとの電流値が等しくなくても、バイアス電流Ibの影響を低減できればよい。かかる場合には、物理量の測定に影響を与えない程度に、補償電流Iaがバイアス電流Ibに対応し、測定ドリフトが低減するからである。また、予めバイアス電流Ib及びオフセット電圧Vosを測定する必要がないので、設計及び製造が容易になる。
さらに、高抵抗素子として、絶縁体から成る素子を利用することもできる。所定の並列等価抵抗値Raeを有するものを選択すればよいからである。
印加電圧Vaには、正の直流電圧に代えて、負の直流電圧を印加することができる。補償電流Iaは、演算増幅器Apの反転入力端(−)からノードn1の方向に流れる。
演算増幅器Apの反転入力端(−)からノードn1の方向に、バイアス電流Ibが流れる場合がある。かかる場合について、補償電流Iaは、バイアス電流Ibと電流の方向及び電流値が等しくなり、バイアス電流Ibに対応する。
バイアス電流Ibは、すべて補償電流IaとしてキャパシタC2を介して基準電源に流れ込む。したがって、補償電流Iaがバイアス電流Ibを相殺するように作用するので、バイアス電荷は電圧に変換されない。チャージアンプ101が入力電荷のみを出力電圧として変換するので、測定ドリフトが低減する。
演算増幅器Apについて、正転入力端(+)は接地電位に代えて正の所定電位に設定され、負電源入力端(V−)は負の直流電圧源に代えてグランドに接続されることもできる。正転入力端(+)は接地電位に代えて負の所定電位に設定され、正電源入力端(V+)は正の直流電圧源に代えてグランドに接続されることもできる。
正又は負の所定電位は、夫々正又は負の直流電源とグランドとの間に接続された2つの抵抗器の直列回路が分圧した電位である。印加電圧Vaは、式(1)に所定電位を加算した値になる。
かかる場合には、圧電センサSnが発生する電荷の変動である変動電荷がキャパシタC1に入力されて、このキャパシタC1両端の電圧が演算増幅器Apから出力される。また、演算増幅器Apの単電源動作が可能となるので、チャージアンプ101の電源設計の制限が緩和される。
(比較例)
図4は、比較例のチャージアンプ901の回路図である。MOSトランジスタTrを用いてキャパシタC1の電荷を放電する場合について説明する。チャージアンプ901は、キャパシタC1の電荷をリセットする回路が必要な場合がある。
図1とは、MOSトランジスタTrを有する点が異なる。ダイオードDiを使用する。抵抗器R1は、ゲートを負電位に設定し、MOSトランジスタTrをオフさせる。MOSトランジスタTrのゲートに正の信号電圧Vgが入力されると、MOSトランジスタTrはオンされる。キャパシタC1は、両端の電極が短絡され、電荷がリセットされる。
MOSトランジスタTrは、ゲートとドレイン・ソースとの間に絶縁抵抗分がある。漏れ電流Irは、キャパシタC1からMOSトランジスタTr及び抵抗器R1を介して、負の直流電圧を供給する電圧源に流れる。
正の直流電圧である印加電圧Vaにより、ダイオードDiは逆バイアスされる。チャージアンプ901は、ダイオードDiの逆バイアス電流Idが漏れ電流Irとして流れる。このため、漏れ電流Irを時間積分した電荷(以下、漏れ電荷と呼ぶ)を変換した電圧が発生しない。
チャージアンプ101は、入力電荷のみを出力電圧として変換する。漏れ電荷は電圧に変換されず、入力電荷が変換された電圧に対して影響を与えないので、測定ドリフトが発生しない。
しかし、回路設計上の制限が多く、Id=Irを満足するダイオードDiの選択、及び、印加電圧Vaの調整が難しい。
この点、本実施形態のチャージアンプ101によれば、回路設計上の制限が少ない。式(1)に基づいて、Ia≒Irを満足するキャパシタC2の選択、及び、印加電圧Vaの調整が容易である。
また、漏れ電流Ir及びバイアス電流Ibの和を予め測定し、双方の電流による測定ドリフトを低減することも容易である。
第1実施形態のチャージアンプ装置の回路図である。 直流で測定した各種コンデンサの絶縁抵抗値の温度特性を示す図である。 製造者等が行うバイアス電流の影響を補償する方法を示すフローチャートである。 比較例のチャージアンプ装置の回路図である。
符号の説明
11 内部端子
12、13 外部端子
101、901 チャージアンプ
C1、C2 キャパシタ
C1e キャパシタンス
Ca 並列等価キャパシタ
Ra 並列等価抵抗器
Rae 並列等価抵抗値
Ap 演算増幅器
Sn 圧電センサ(検出器)
Di ダイオード
Tr MOSトランジスタ
Va 印加電圧
Vg 信号電圧
Vos オフセット電圧
Vosm 最大オフセット電圧
Ib バイアス電流
Ibm 最大バイアス電流
Ia 補償電流
Ir 漏れ電流
Id 逆バイアス電流

Claims (11)

  1. 反転入力端と正転入力端との間の電位差を増幅する演算増幅器と、この演算増幅器の出力端と前記反転入力端との間に接続されるキャパシタとを備え、このキャパシタに入力される入力電荷に比例する電圧を前記出力端に出力するチャージアンプであって、
    前記反転入力端と前記キャパシタとの接続点に高抵抗素子が接続され、
    前記高抵抗素子には、前記反転入力端と前記キャパシタとの接続点の漏れ電流に対応する電流が流れることを特徴とするチャージアンプ。
  2. 前記高抵抗素子は、コンデンサの並列等価抵抗であることを特徴とする請求項1に記載のチャージアンプ。
  3. 前記コンデンサは、フィルムコンデンサであることを特徴とする請求項2に記載のチャージアンプ。
  4. 前記コンデンサは、温度補償用セラミックコンデンサ又はマイカコンデンサであることを特徴とする請求項2に記載のチャージアンプ。
  5. 前記演算増幅器は、オフセット電圧を有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のチャージアンプ。
  6. 前記漏れ電流は、前記演算増幅器のバイアス電流であり、
    前記高抵抗素子には、前記バイアス電流に略等しい電流を流す基準電源が接続されたことを特徴とする請求項1に記載のチャージアンプ。
  7. 前記高抵抗素子に印加される電圧は、前記高抵抗素子の抵抗値に前記バイアス電流を乗じた値に前記演算増幅器の最大オフセット電圧を加算した値であることを特徴とする請求項6に記載のチャージアンプ。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のチャージアンプと、
    前記反転入力端に接続され、物理量に比例する電荷を発生する検出器とを備えたことを特徴とするチャージアンプ装置。
  9. 前記検出器は、前記反転入力端と前記正転入力端との間に接続されていることを特徴とする請求項8に記載のチャージアンプ装置。
  10. 前記検出器は、前記反転入力端と、接地端子との間に接続され、
    前記正転入力端は、所定電位に設定されていることを特徴とする請求項8に記載のチャージアンプ装置。
  11. 反転入力端と正転入力端との間の電位差を増幅する演算増幅器と、この演算増幅器の出力端と前記反転入力端との間に接続されるキャパシタとを備え、このキャパシタに入力される入力電荷に比例する出力電圧を前記出力端に出力するチャージアンプを用い、前記演算増幅器のバイアス電流の影響を補償するバイアス電流補償方法であって、
    前記キャパシタをショートして前記出力電圧を前記正転入力端と略同電位の仮想電位にし、その後前記キャパシタをオープンした直後からの経過時間と、前記仮想電位からの前記出力電圧の電圧変化量とを測定する前記出力電圧の波形観測を行う波形観測ステップと、
    前記キャパシタのキャパシタンスに前記電圧変化量を乗じた値に前記経過時間を除算して前記バイアス電流を演算する演算ステップとを備え、
    前記演算ステップで演算したバイアス電流の値に略等しい補償電流を、前記反転入力端と前記キャパシタとの接続点に流すことを特徴とするバイアス電流補償方法。
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