JP2009056309A - イオノマー樹脂に匹敵するレジリエンスを持つ、注型適性のある処方物から形成したゴルフ用具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コアおよびカバーを含むゴルフボールであって、該ゴルフボールの少なくとも一部が、以下の成分:イソシアネート-含有成分とイソシアネート-反応性成分との反応生成物から形成したプレポリマー、ここで該イソシアネート-含有成分は、3官能性であり、かつ該イソシアネート-反応性成分は、第二ジアミンを含み;および3,3'-ジメチル-4,4'-ビス(sec-ブチルアミノ)-ジシクロヘキシルメタンを含む硬化剤、を含む組成物から形成されたものであることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明のこの局面において、該第二ジアミンは、約200〜約3,000なる範囲内の分子量を持つことができる。一態様において、該第二ジアミンは、約1,800〜約2,200なる範囲内の分子量を持つ。該イソシアネート-含有成分が、約15%〜約25%なる範囲内のNCO基を含むことができる。一態様において、該イソシアネート-含有成分は、約20%〜約28%なる範囲内のNCO基を含む。
本発明は、またコアと、該コアの回りに配置されて、内側ボールを形成する層と、該内側ボール上に注入成型されたカバーとを含み、ここで該ボールの少なくとも一部は、以下の成分:少なくとも1種の3-官能性イソシアネート-含有成分と、少なくとも1種のアミン-末端を持つイソシアネート-反応性成分との反応生成物から形成したプレポリマー、ここで該プレポリマーは、約10%〜約20%なる範囲のNCO含有率を有し;および少なくとも1種のアミン-末端を持つ硬化剤を含む組成物から製造されたものである、ゴルフボールにも係る。
本発明の組成物は、該ゴルフボールの任意の部分に配合できるが、一態様においては、該カバーがこの組成物を含む。他の態様においては、該ボールの中間層が、該組成物で作られている。しかし、成型して中実球とする場合には、該組成物は、約160〜約200 attiなる範囲の圧縮率、あるいは成型して中実球とする場合に、約170〜約190 attiなる範囲の圧縮率を持つ。該組成物は、また成型して中実球とする場合に、約0.77またはそれ以上の復元係数(COR)を持つことができる。
本発明は、またコア;および以下の一般式を持つ結合から本質的になる、注型適性を持つポリウレア材料で作られたカバーを含む、ゴルフボールにも係り:
本発明は、ゴルフ用具、例えばゴルフボール、ゴルフクラブ等において使用するための、改善されたポリウレアを主成分とする組成物をも意図し、これは伝統的に、より硬質の樹脂材料、例えばイオノマーに少なくとも匹敵するレジリエンスを持つ。特に、本発明の組成物は、従来のイオノマー組成物と比較して、少なくとも匹敵するレジリエンスを持ち、また従来のポリウレタンおよびポリウレア組成物のレジリエンス以上に改善されたレジリエンスを持つ。
本発明の組成物は、様々なゴルフボールの構成、即ちワン-ピース、ツー-ピース、または多層ボール並びにゴルフクラブ部品、例えばクラブヘッドインサートにおいて使用することができる。本発明の組成物は、カバー等の様々なゴルフボール部品に含められた場合には、イオノマーまたは従来のポリウレタンまたはポリウレア組成物を配合したゴルフボールよりも良好な、またはこれらと等しい物理的並びに空気力学的諸特性を持つゴルフボールを生成する。
本発明の組成物は、イソシアネート-含有成分および少なくとも1種のアミン-末端を持つイソシアネート-反応性成分を含むことができる。一態様において、本発明のポリウレアを主成分とする組成物は、イソシアネート-含有成分、少なくとも1種のアミン-末端を持つイソシアネート-反応性成分、および少なくとも1種の他のイソシアネート-反応性成分と共に形成される。ここで使用する用語「〜から形成(製造)」および「〜で形成(製造)」とは、開放状態、例えば特許請求の範囲の用語で「含む」を意味する。故に、一連の列挙した成分「から形成」または「で形成」された組成物が、少なくとも1種のこれらの列挙された成分を含む組成物であることを意味し、またさらに該組成物の製造中に、他の列挙されていない成分を含めることができることを意味する。該少なくとも1種の他のイソシアネート-反応性成分は、アミン-末端またはヒドロキシル-末端を持つことができる。
この点に関連して、本発明の一態様においては、本発明の組成物は、本質的にウレア結合、即ち以下の式で表される結合からなる:
他の態様においては、本発明の組成物は、ウレア結合および同様にウレタン結合、即ち以下の式で表される結合を含む:
本発明のポリウレア組成物のこれら特別な成分を、以下において、更に一層詳細に説明する。
当業者にとって入手可能な任意のイソシアネートが、本発明による該イソシアネート-含有成分として使用するのに適したものである。本発明で使用するイソシアネートは、脂肪族、環式脂肪族、芳香族-脂肪族、芳香族、これらのあらゆる誘導体、および1分子当たり2またはそれ以上のイソシアネート基(NCO)を持つこれら化合物の組合せを含む。該イソシアネートは、有機ポリイソシアネート-末端を持つプレポリマー、低遊離イソシアネート基含有プレポリマー、およびこれらの混合物であり得る。該イソシアネート-含有成分は、また任意のイソシアネート-官能性モノマー、ダイマー、トリマー、またはポリマーアダクト、プレポリマー、準-プレポリマー、またはこれらの混合物を含むことができる。イソシアネート-官能性化合物は、モノイソシアネートまたは2またはそれ以上の任意のイソシアネート官能性を含むポリイソシアネートを含むことができる。一態様において、該イソシアネート官能性は、約2〜約3である。例えば、該イソシアネート官能性は、約2.1〜約3.1なる範囲内であり得る。他の態様では、該イソシアネート官能性は、3.1であり、換言すれば、該イソシアネートは3官能性である。
該イソシアネート-含有成分が、事実上芳香族である場合、該イソシアネート-含有成分は、約15%〜35%なる範囲、好ましくは約20%〜約33%なる範囲、より好ましくは約24%〜32%なる範囲内のNCO含有率を持つ、ジフェニルジイソシアネート(MDI)を主成分とするものであり得る。市販品として入手できるこれらイソシアネートの例は、PA州、ピッツバーグのバイエルマテリアルサイエンス(Bayer Material Science) LLPから入手できるデスモジュール(DesmodurTM) XP2619およびデスモジュールXP7144を含むが、これらに限定されない。これらは、夫々31.5%および24%なるNCO含有率を有する。
上で簡単に論じたように、芳香族-脂肪族イソシアネートも、本発明の組成物において使用できる。ここで使用する、芳香族-脂肪族化合物は、芳香族リングを含む、このような化合物として理解すべきであり、ここで該イソシアネート基は、該リングとは直接結合していない。故に、如何なる特別な理論にも拘泥するつもりはないが、該NCO基の該芳香族リングとの間接的結合性は、芳香族化合物と典型的に関連する、該物質の変色を阻害または遅延する。芳香族-脂肪族化合物の一例は、1,3-ビス-イソシアナト-1-メチレンエチレンベンゼン(TMXDI)であり、以下のような一般的な構造を持つ:
該イソシアネートのNCO含有率は、約15%〜約35%なる範囲内であり得る。一態様において、該イソシアネートのNCO含有率は、約20%〜約33%なる範囲、およびより好ましくは約24%〜約32%なる範囲内にある。他の態様では、該イソシアネートのNCO含有率は、約22%〜約26%なる範囲内にある。
当業者が入手できる任意のアミン-末端を持つ化合物が、該イソシアネート-反応性成分として使用するのに適している。該アミン-末端を持つ化合物は、アミン-末端を持つ炭化水素、アミン-末端を持つポリエーテル、アミン-末端を持つポリエステル、アミン-末端を持つポリカーボネート、アミン-末端を持つポリカプロラクトン、およびこれらの混合物を含むことができる。該アミン-末端を持つセグメントは、第一アミン(NH2)または第二アミン(NHR)の形状であり得る。更に、該アミンは、ジアミンまたはトリアミンであり得る。
本発明で使用する適当なアミン-末端を持つ化合物の分子量は、約100〜約10,000なる範囲内にあり得る。一態様において、該アミン-末端を持つ化合物は、約200以上、好ましくは約300以上、およびより一層好ましくは約500以上である。他の態様では、該アミン-末端を持つ化合物の分子量は、約5,000以下、好ましくは約3,000以下、およびより好ましくは約2,500以下である。例えば、一態様においては、該アミン-末端を持つ化合物の分子量は、約300〜約3,000なる範囲内にある。
H2N-[CnH2n]x-NH2;
H2N-[CnH2n]x-NHR;または
RHN-[CnH2n]x-NHR
ここで、xは、鎖長であり、即ち約1またはそれ以上であり、nは、好ましくは約1〜約12であり、またRは、約1〜約20個、好ましくは約1〜約12個の炭素原子を含む任意のアルキル基、フェニル基、環式基、またはこれらの混合物を表す。
該アミン-末端を持つ化合物は、また以下の一般的な構造を持つ、アミン-末端を持つポリエーテルであってもよい:
H2N-[CnH2nO]x-CnH2n-NH2;
H2N-[CnH2nO]x-CnH2n-NHR;または
RHN-[CnH2nO]x-CnH2n-NHR
一態様において、該ポリエーテルアミンは、以下のような一般的な構造を持つ:
もう一つの態様において、該ポリエーテルアミンは、以下のような一般的な構造を持つ:
更に別の態様では、該ポリエーテルアミンは、以下のような一般的な構造を持つ:
H2N-(R1)-O-(R1)-O-(R1)-NH2;
H2N-(R1)-O-(R1)-O-(R1)-NHR;または
RHN-(R1)-O-(R1)-O-(R1)-NHR
ここで、Rは、約1〜約20個の炭素原子を含むアルキル基、フェニル基、環式基、またはこれらの混合物を表し、またR1は、-(CH2)a-を表し、ここで「a」は、約1〜約10なる範囲内の繰返し単位、フェニレン基、環式基、またはこれらの混合物であり得る。
更に、該アミン-末端を持つ化合物は、以下の一般的な構造を持つ、アミン-末端を持つポリエステルを含むことができる:
H2N-[-R1CO2R2CO2-]x-R1-NH2;
H2N-[-R1CO2R2CO2-]x-R1-NHR;または
RHN-[-R1CO2R2CO2-]x-R1-NHR
ポリカプロラクトンとポリアミンとのコポリマーも、本発明のイソシアネート-反応性成分として使用できる。適当なコポリマーは、ビス(2-アミノエチル)エーテルで開始させたポリカプロラクトン、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノール、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノール、ポリオキシエチレンジアミンで開始させたポリカプロラクトン、プロピレンジアミンで開始させたポリカプロラクトン、ポリオキシプロピレンジアミンで開始させたポリカプロラクトン、1,4-ブタンジアミンで開始させたポリカプロラクトン、トリメチロールプロパンを主成分とする、トリアミン開始ポリカプロラクトン、ネオペンチルジアミン開始ポリカプロラクトン、ヘキサンジアミン開始ポリカプロラクトン、ポリテトラメチレンエーテルジアミン開始ポリカプロラクトン、およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。更に、以下の構造を持つポリカプロラクトンポリアミンも、本発明で使用する該イソシアネート-反応性成分として有用であり得る:
アミン-末端を持つポリカプロラクトンは、また以下の構造を持つものをも含む:
もう一つの態様において、該アミン-末端を持つ化合物は、以下のような一般的な構造のひとつを持つ、アミン-末端を持つポリカーボネートであり得る:
アミン-末端を持つポリアミンも、本発明のイソシアネート-反応性成分として使用できる。適当なアミン-末端を持つポリアミンは、以下の構造を持つものを含むが、これらに限定されない:
イソシアネート-反応性成分として使用できる、追加のアミン-末端を持つ化合物は、ポリ(アクリロニトリル-co-ブタジエン);液状またはワックス状固体形状にあるポリ(1,4-ブタンジオール)ビス(4-アミノベンゾエート);直鎖または分岐ポリエチレンイミン;約500〜約30,000なる範囲内の平均分子量を持つ、低分子量並びに高分子量ポリエチレンイミン;約200〜約5,000なる範囲内の平均分子量を持つ、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル);約200〜約2,000なる範囲内の平均分子量を持つ、ポリテトラヒドロフランビス(3-アミノプロピル)末端を持つ化合物;およびこれらの混合物(これらは全て、ウイスコンシン州、ミルウォーキーの、アルドリッチ(Aldrich)社から入手できる)を含むが、これらに限定されない。
本発明で使用するのに適当なポリ(アクリロニトリル-co-ブタジエン)化合物は、以下に列挙する構造の一つを持つ:
もう一つの態様において、本発明の組成物は、以下に列挙する構造の一つを持つ、ポリ(1,4-ブタンジオール)ビス(4-アミノベンゾエート)を含む:
更に別の態様において、以下のような構造の一つを持つ、少なくとも一つの直鎖または分岐ポリエチレンイミンを、該イソシアネート-反応性成分として使用する:
更に別の態様において、本発明の組成物は、以下の構造の一つを持つ、ポリテトラヒドロフランビス(3-アミノプロピル)末端を持つ化合物を含む:
疎水性セグメントを主成分とする、アミン-末端を持つ部分を用いることによって、本発明のポリウレア組成物は、アミン-末端を持つ親水性セグメントで形成したポリウレア組成物よりも、一層耐水性であり得る。従って、一態様において、該アミン-末端を持つ化合物は、疎水性主鎖、例えば不飽和または飽和炭化水素を主成分とする、アミン-末端を持つ化合物を含む。アミン-末端を持つ炭化水素の一例は、アミン-末端を持つポリブタジエンである。
一態様において、本発明の該イソシアネート-反応性成分は、第二ジアミンまたは第二トリアミンであり、ここで、これら基本となるジアミンまたはトリアミンのアミン末端基は、ケトン、例えばアセトンまたは他の適当な溶媒と反応し、還元されて、以下の末端構造によって表される、ヒンダード第二アミン末端基を生成する:
この点に関連して、好ましくは、該第二ジアミンの分子量は、約100〜約5,000なる範囲、好ましくは約200〜約2,500なる範囲、およびより好ましくは約300〜約2,100なる範囲内にある。一態様において、該第二ジアミンイソシアネート-反応性成分の分子量は、約1,800〜約2,100なる範囲、好ましくは約1,900〜約2,075なる範囲内にある。該イソシアネート-反応性成分が、第二トリアミンである場合、その分子量は、約50〜約2,000なる範囲、好ましくは約100〜約1,000なる範囲、およびより好ましくは約300〜約700なる範囲内の値であり得る。例えば、該イソシアネート-反応性成分として使用するのに適した該第二トリアミンの分子量は、約500〜約600なる範囲内の値であり得る。
適当な第二ジアミンの市場で入手できる例は、ハンツマン社(Huntsman Corporation)から入手できる、ジェファミン(JEFFAMINETM) XTJ-584、XTJ-585およびXTJ-576を含む。同様にハンツマン社から入手できる、ジェファミン(JEFFAMINETM) XTJ-586は、該イソシアネート-反応性成分として使用できる、市販品として入手可能な第二トリアミンである。
本発明のこの局面において、該イソシアネート-反応性成分として使用するのに適した第二ジアミンは、以下のような代表的な構造を持つ、アミン-末端を持つポリプロピレングリコール(PPG)を主成分とするものであり得る:
上記の第二トリアミンは、プロピレンオキシドとトリオール開始剤とを反応させ、次いでその末端ヒドロキシル基をアミノ化することによって製造され、以下の代表的な構造で示される、トリアミンを主成分とするものであり得る:
適当なポリカプロラクトンポリオールは、ジエチレングリコール開始ポリカプロラクトン;プロピレングリコール開始ポリカプロラクトン;1,4-ブタンジオール開始ポリカプロラクトン;トリメチロールプロパン開始ポリカプロラクトン;ネオペンチルグリコール開始ポリカプロラクトン;1,6-ヘキサンジオール開始ポリカプロラクトン;ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)開始ポリカプロラクトン;エチレングリコール開始ポリカプロラクトン;ジプロピレングリコール開始ポリカプロラクトン;およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
本発明で使用できるポリカーボネートポリオールの例は、ポリ(フタレートカーボネート)グリコール;ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)グリコール;ビスフェノールAを含むポリカーボネートポリオール;およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
炭化水素ポリオールは、ヒドロキシル-末端を持つ液状イソプレンゴム(LIR);ヒドロキシル-末端を持つポリブタジエンポリオール;ヒドロキシル-末端を持つポリオレフィンポリオール;ヒドロキシル-末端を持つ炭化水素ポリオール;およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
疎水性主鎖を基本とするポリオールを使用することによって、本発明の組成物は、疎水性主鎖を持たないポリオールを含む組成物と比較して、より一層耐水性のものとなり得る。疎水性主鎖を基本とするポリオールの幾つかの非-限定的な例は、炭化水素ポリオール、ヒドロキシル-末端を持つポリブタジエンポリオール、ポリエーテル、ポリカプロラクトン、およびポリエステルを包含する。
一態様においては、少なくとも2種のイソシアネート-反応性成分を使用し、ここで、該イソシアネート-反応性成分の一方は、アミノ-末端を持つものであり、かつその第二のものは、ヒドロキシル-末端を持つものである。前に論じたアミノ-末端を持つおよびヒドロキシル-末端を持つ成分の何れも、この点に関して使用するのに適している。しかし、上で論じた如く、一旦ヒドロキシル-末端を持つイソシアネート-反応性成分を使用すると、得られる該組成物はウレタン結合を含み、従って最早本発明の目的とする純粋なポリウレアではない。どちらかと言えば、この組成物は、ウレアおよびウレタン結合両者を含む。
本発明で使用する該硬化剤は、ヒドロキシル-末端を持つ硬化剤、アミン-末端を持つ硬化剤、およびその混合物を含むが、これらに限定されない。当業者には公知であるように、使用する硬化剤の型は、得られる組成物がポリウレア/ウレタンまたはポリウレア/ウレタンであるか否かを決定する。ヒドロキシル-末端を持つ硬化剤で硬化された、ウレア結合のみを含むプレポリマーは、ポリウレア/ウレタンである。というのは、あらゆる過剰のイソシアネート基が、該硬化剤のヒドロキシル基と反応して、ウレタン結合を生成するからである。これとは対照的に、アミン-末端を持つ硬化剤を、ウレア結合のみを含むプレポリマーと共に使用した場合には、該過剰量のイソシアネート基は、該アミン-末端を持つ硬化剤のアミノ基と反応して、より多くのウレタン結合を生成し、純ポリウレア組成物を与える。
適当なヒドロキシル-末端を持つ硬化剤は、エチレングリコール;ジエチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;2-メチル-1,3-プロパンジオール;2-メチル-1,4-ブタンジオール;ジプロピレングリコール;ポリプロピレングリコール;1,2-ブタンジオール;1,3-ブタンジオール;1,4-ブタンジオール;2,3-ブタンジオール;2,3-ジメチル-2,3-ブタンジオール;トリメチロールプロパン;シクロヘキシルジメチロール;トリイソプロパノールアミン;N,N,N',N'-テトラ-(2-ヒドロキシプロピル)-エチレンジアミン;ジエチレングリコールビス(アミノプロピル)エーテル;1,5-ペンタンジオール;1,6-ヘキサンジオール;1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4-シクロヘキシルジメチロール;1,3-ビス[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]シクロヘキサン;1,3-ビス{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}シクロヘキサン;ポリテトラメチレンエーテルグリコール、好ましくは約250〜約3,900なる範囲の分子量を持つもの;レゾルシノール-ジ-(β-ヒドロキシエチル)エーテルおよびその誘導体;ヒドロキノン-ジ-(β-ヒドロキシエチル)エーテルおよびその誘導体;1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン;1,3-ビス[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;N,N-ビス(β-ヒドロキシプロピル)アニリン;2-プロパノール-1,1'-フェニルアミノビス;およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。該ヒドロキシル-末端を持つ硬化剤は、少なくとも約50なる分子量を持つことができる。一態様において、該ヒドロキシル-末端を持つ硬化剤の分子量は、約2,000以下である。
更に、凍結並びにその後の解凍後に、好ましくは、本発明の改良された硬化剤ブレンドは、ヘグマン(Hegman)スケールで、0を越え、好ましくは約1またはそれ以上、およびより好ましくは約2またはそれ以上の顔料分散性(度)を有する。一態様において、凍結/解凍サイクル後の該改良された硬化剤ブレンドは、該ヘグマンスケールで、約3またはそれ以上の顔料分散度を持つ。もう一つの態様において、凍結並びに解凍後の、該改良された硬化剤ブレンドは、該ヘグマンスケールで、約4またはそれ以上、好ましくは約5またはそれ以上の顔料分散度を持つ。更に別の態様では、凍結並びに解凍後の、該改良された硬化剤ブレンドは、該ヘグマンスケールで、約6またはそれ以上の顔料分散度を持つ。更に別の態様において、凍結並びに解凍後に、該ヘグマンスケールで、約7またはそれ以上の顔料分散度を持つ。
本発明の該ウレアを主成分とする組成物を処理するために使用する、2つの基本的な技術、即ちワンショット法およびプレポリマー法がある。該ワンショット法では、上記イソシアネート-含有化合物、上記イソシアネート-反応性成分、および上記硬化剤を1段階で反応させ、一方該プレポリマー法は、プレポリマーを製造するための、該イソシアネート-反応性化合物と、該イソシアネート-含有化合物との間の第一の反応、および該プレポリマーと、硬化剤との間のその後の反応を必要とする。何れの方法も、本発明のポリウレア組成物を製造するのに利用できるが、該プレポリマー法は、化学反応の良好な制御性を与え、結果として得られるエラストマーのより均一な特性をもたらすことから、このプレポリマー法が好ましい。
従って、一態様においては、本発明の組成物は、少なくとも1種のイソシアネート-含有成分と、少なくとも1種のイソシアネート-反応性成分とを反応させて、プレポリマーを形成し、該プレポリマーの鎖長を、硬化剤によって延長して、該系を硬化することによって製造することができる。特に、上で論じた該イソシアネート-含有成分の全てを、上で論じた該イソシアネート-反応性成分の何れかと反応させて、プレポリマーを形成することができる。一態様において、該プレポリマーは、イソシアネート-含有成分と、アミン-末端を持つイソシアネート-反応性成分とから形成され、本質的にウレア結合からなっている。別の態様では、該プレポリマーは、イソシアネート-含有成分と、第二ジアミンとから形成される。
本発明のこの局面において、該プレポリマーは、該遊離のイソシアネートモノマーから取り出すことができる。例えば、ストリッピングの後、該プレポリマーは、約1%またはそれ以下の遊離イソシアネートモノマーを含むことができる。他の態様では、該プレポリマーは、約0.5%またはそれ以下の遊離イソシアネートモノマーを含む。
同様に、該プレポリマー対硬化剤の比は、該組成物が熱硬化性であるか熱可塑性であるかを決定する上である役割を演じている。例えば、1:1の化学量論比の、硬化剤で架橋されたプレポリマーは、事実上熱可塑性である。他方、熱硬化性ポリウレタンは、一般的に、該プレポリマー対硬化剤の比が1未満である場合に生成される。例えば、該組成物は、該プレポリマー対第二ジアミン硬化剤の比が、1:0.95である場合に熱硬化性であり得る。
ポリウレタンおよび/またはポリウレア組成物中に、従来から配合されている追加の材料は、本発明のプレポリマーまたは硬化された組成物中に添加することができる。これらの追加の材料は、触媒、湿潤剤、着色剤、蛍光増白剤、架橋剤、白化剤、例えばTiO2、ZnO、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定化剤、消泡剤、加工助剤、界面活性剤、および他の公知の添加剤を含むが、これらに限定されない。例えば、湿潤剤は、顔料をより効果的に分散させる目的で、本発明の該改良された硬化剤ブレンドに添加することができる。適当な湿潤剤は、特にバイク-ケムル(Byk-Chemle)およびクロンプトン社(Crompton Corporation)から入手できる。
酸化防止剤、安定剤、軟化剤、内部添加および外部添加可塑剤を包含する可塑剤、耐衝撃性改善剤、発泡剤、密度-調節用フィラー、強化材および相溶化剤も、本発明の組成物に添加することができる。当業者は、これら添加剤の添加目的およびこれら目的を満たすために使用すべきその量については、認識しているであろう。
触媒も、該プレポリマーと該硬化剤との間の反応速度を調節するために使用することができる。適当な触媒は、ビスマス触媒;亜鉛オクトエート;第一錫オクトエート;錫触媒、例えばビス-ブチル錫ジラウレート(ダブコ(DABCOTM) T-12;エアープローダクツ&ケミカルズ社(Air Products and Chemicals, Inc.)によって製造されている)、ビス-ブチル錫ジアセテート(ダブコ(DABCOTM) T-1);第一錫オクトエート(ダブコ(DABCOTM) T-9);塩化錫(II)、塩化錫(IV)、ビス-ブチル錫ジメトキシド(ファスカット(FASCATTM)-4211)、ジメチル-ビス[1-(オキソンデシル)オキシ]第一錫塩(フォルメッツ(FORMEZTM) UL-28)、ジ-n-オクチル錫ビス-イソオクチルメルカプトアセテート(フォルメッツ(FORMEZTM) UL-29);アミン触媒、例えばトリエチレンジアミン(ダブコ(DABCOTM) 33-LV)、トリエチルアミン、およびトリブチルアミン;有機酸、例えばオレイン酸および酢酸;遅延触媒、例えばポリカット(POLYCATTM) SA-1、ポリカット(POLYCATTM) SA-2、ポリカット(POLYCATTM)等;およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。一態様において、該触媒は、ジ-ブチル錫ジラウレートである。
低濃度、典型的には全組成物を基準として、約0〜約0.04質量%なる範囲の量での錫触媒の使用は、適当な反応速度を達成するために、高温度の使用を必要とするが、これは、生成するプレポリマーの分解をもたらす恐れがある。触媒量を慣例に反する高濃度にまで高めると、妥当な硬化段階を維持しつつ、加工温度を下げることが可能である。より高い触媒濃度の使用も、混合速度を下げることを可能とする。従って、一態様においては、該錫触媒は、該組成物の約0.01〜約0.55質量%なる範囲の量で存在する。他の態様においては、約0.05〜約0.4質量%なる範囲の量の錫触媒が、該組成物中に存在する。更に別の態様において、該錫触媒は、該組成物中に、約0.1〜約0.25質量%なる範囲の量で存在する。
密度-調整用フィラー
フィラーを、本発明の組成物に添加して、そのレオロジー並びに混合特性、比重(即ち、密度-調節フィラー)、モジュラス、引裂強さ、強化度等に影響を与えることができる。該フィラーは、一般的に無機物であり、また適当なフィラーは、多くの金属、金属酸化物および塩、例えば酸化亜鉛および酸化錫、並びに硫酸バリウム、炭化タングステン、一連のシリカ、リグラインド(典型的に、約30メッシュの粒子に粉砕された、再生コア材料)、高ムーニー粘度のゴムリグラインド、およびこれらの混合物を含む。
フィラーは、また該コア、あるいは特製のボール用の少なくとも1層の追加の層の質量を調節するのに使用することができ、例えばより低質量のボールが、スイングスピードの低い競技者にとっては好ましい。
本発明の組成物は、少なくとも1種の物理的または化学的発泡剤を添加して、発泡させることができる。発泡させたポリマーの使用は、ゴルフボールのデザイナーが、該ボールの密度または質量分布を調節して、慣性の角運動量の調節、また結果的に該ボールのスピン速度および性能の調節を行うことを可能とする。発泡された材料は、またポリマー材料の使用量の節減により、有力なコスト削減をもたらす。
有用な発泡剤は、有機発泡剤、例えばアゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、N,N-ジメチル-N,N-ジニトロソテレフタルアミド、N,N-ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ベンゼン-1,3-ジスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン-3,3-ジスルホニルヒドラジド、4,4'-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、p-トルエンスルホニルセミカルバジド、バリウムアゾジカルボキシレート、ブチルアミンニトリル、ニトロウレア、トリヒドラジノトリアジン、フェニルメチル-ウランタン(uranthan)、p-スルホンヒドラジド、過酸、および無機発泡剤、例えば重炭酸アンモニウムおよび重炭酸ナトリウムを含むが、これらに限定されない。ガス、例えば空気、窒素、二酸化炭素等も、本発明の組成物の射出成型の際に、該組成物中に注入することもできる。
上で論じたように、時間の経過に伴う最大の光安定性を得るために、本発明の組成物は、好ましくは飽和された成分のみを含む。しかし、飽和成分からなる組成物は、変色に対して抵抗性であるが、屋外暴露された際に、その機械的諸特性における劣化に対して影響を受けない訳ではない。それ故に、上記不飽和成分を含む組成物の何れかに対する、UV吸収剤および光安定剤の添加が、顕著な黄変を防止するために推奨され、またこの添加は、飽和成分のみを含む組成物における引張強さ、伸び、および色彩安定性の維持を補佐し得る。光安定剤の使用は、またこれら両者の型の組成物における光劣化による、カバー表面の破断を防止するのを補佐する。ここで使用する、該用語「光安定剤」とは、ヒンダードアミン光安定剤、紫外線(UV)吸収剤、および酸化防止剤を包含するものとして理解することができる。
更に、上で論じたように、染料並びに蛍光増白剤および蛍光顔料も、本発明に従って製造したポリマーを用いて作成した、ゴルフボールカバー内に配合することができる。このような追加の成分は、その所定の目的を達成するであろう、任意の量で添加できる。
本発明の組成物は、好ましくは、使用するイソシアネート-反応性成分および硬化剤の型に依存して、約1%〜約100%なる範囲のポリウレアまたはポリウレア-ポリウレタンを含むが、該組成物は他の材料とブレンドすることも可能である。一態様において、該組成物は、約10%〜約90%なる範囲のポリウレアまたはポリウレア-ポリウレタン、好ましくは約10%〜約75%なる範囲のポリウレアまたはポリウレア-ポリウレタンを含み、また約90%〜10%なる範囲、より好ましくは約90%〜約25%なる範囲の、以下に記載するような他のポリマーおよび/または他の材料を含む。以下において特に述べない限り、全ての百分率は、問題としているゴルフボール層の全組成物の質量基準の、質量%で与えられている。
本発明の組成物と共にブレンドするのに適した、他のポリマー材料は、注型適性を持つ熱可塑性物質、カチオン性およびアニオン性ウレタンイオノマーおよびウレタンエポキシ樹脂、ポリウレタンイオノマー、ポリウレアイオノマー、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリアミドおよびポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリリン(polyacrylin)、シロキサンおよびエポキシ樹脂またはこれらのブレンド、およびこれらの混合物を含む。当業者は、該ポリマー材料と、本発明の組成物とをブレンドする方法について、十分に認識しているであろう。
米国特許第6,610,812号に記載されているように、本発明の組成物は、また酸官能化して、他の成分または層に対する接着性を改善することができる。ここで、該特許の開示事項全体を、参考としてここに組入れる。該酸官能基は、好ましくはスルホン酸基(HSO3)、カルボン酸基(HCO2)、リン酸基(H2PO3)またはこれらの組み合わせを基本とする。2以上の型の酸官能基を、該組成物に組込むことができる。一態様において、該酸官能化は、該酸基を、前記イソシアネート-含有成分または前記イソシアネート-反応性成分中に組込むことにより達成される。例えば、該イソシアネート-含有成分および酸官能基-含有化合物、例えば米国特許第4,956,438号および同第5,071,578号に記載されている化合物を、該プレポリマーの製造前に反応させることが可能である。上記特許の開示事項全体を、参考としてここに組入れる。
当業者は、該酸官能性ポリウレアまたはポリウレタンを製造するための他の方法を、認識しているであろう。例えば、米国特許第5,661,207号に記載されているように、上記態様の組合せを利用することができる。この特許の開示事項全体を、参考としてここに組入れる。
ゴルフボールのコア層
本発明に従って作られたゴルフボールのコアは、中実、半-中実(半-固体)、中空、流体-充填または粉末-充填された、ワン-ピースまたは多成分コアであり得る。ここで使用する、該用語「半-中実(半-固体)」とは、ペースト、ゲル等を意味する。当業者にとって公知のあらゆるコア材料が、本発明のゴルフボールにおいて使用するのに適したものである。適当なコア材料は、熱硬化性材料、例えばゴム、スチレンブタジエン、ポリブタジエン、イソプレン、ポリイソプレン、trans-イソプレン、並びに熱可塑性材料、例えばイオノマー樹脂、ポリアミドまたはポリエステル、および熱可塑性および熱硬化性ポリウレタンエラストマーを含む。上記のように、本発明の組成物は、ゴルフボールのコアを製造するために使用できる。
ここで使用する、該用語「コアおよび中心」とは、該ボールの最も内側の部品を表すために、一般に互換的に使用される。しかし、幾つかの態様において、該用語「中心」とは、多数のコア層、即ち中心および外側コア層が存在する場合に使用される。
少量の1,2-ポリブタジエン異性体(ビニル-ポリブタジエン)の存在が、初期のポリブタジエン、および該反応生成物において望まれる。一態様において、該ビニル-ポリブタジエン異性体含有率は、約7%未満、好ましくは約4%未満、およびより好ましくは約2%未満である。
該ポリブタジエン材料は、約200,00を越える絶対分子量を持つことができる。一態様において、該ポリブタジエンの分子量は、約250,000を越え、およびより好ましくは約300,000〜500,000なる範囲内にある。他の態様においては、該ポリブタジエンの分子量は、約400,000以上である。この材料の多分散性は、約2以下、より好ましくは1.8以下、およびより一層好ましくは1.6以下である。
一態様において、該中心部の組成物は、少なくとも約40なるレジリエンス指数を持つ、少なくとも1種のゴム物質を含む。別の態様では、該少なくとも1種のゴム物質のレジリエンス指数は、少なくとも約50である。
ここで使用する「cis-trans触媒」とは、cis-異性体の少なくとも一部を、与えられた温度にて、trans-異性体に転化する、任意の成分またはその組合せを意味する。該cis-trans触媒成分は、1種またはそれ以上の、ここに記載されるcis-trans触媒を含むことができるが、典型的には少なくとも1種の有機硫黄化合物、第VIA族成分、無機スルフィド、またはこれらの組み合わせを含む。一態様において、該cis-trans触媒は、有機硫黄成分および無機スルフィド成分または第VIA族成分のブレンドである。
該cis-trans触媒は、典型的には、該trans-ポリブタジエン異性体含有率を高めるように、該反応生成物を製造するのに十分な量で存在して、結果的に該弾性ポリマー成分全体を基準として、trans-異性型のポリブタジエンの含有率を約5〜70%なる範囲内とする。該cis-trans触媒は、該trans-ポリブタジエン異性体含有率を少なくとも約15%、より好ましくは少なくとも約20%、およびより一層好ましくは少なくとも約25%まで高めるのに十分な量で存在することが好ましい。
適当な金属含有有機硫黄成分は、ジエチルジチオカルバメート、ジアミルジチオカルバメート、およびジメチルジチオカルバメート、またはこれらの混合物の、カドミウム、銅、鉛、およびテルル類似体を含むが、これらに限定されない。一態様において、該金属含有有機硫黄cis-trans触媒は、該反応生成物中に、約1.0pph以上の量で存在する。他の態様において、第VIA族成分を含む、該cis-trans触媒は、該反応生成物中に、約2.0pph以上の量で存在する。更に別の態様において、第VIA族成分を含む、該cis-trans触媒は、該反応生成物中に、約2.5pph以上の量で存在する。更に他の態様において、第VIA族成分を含む、該cis-trans触媒は、該反応生成物中に、約3.0pphまたはそれ以上の量で存在する。
該有機硫黄成分は、またハロゲン化有機硫黄化合物であってもよい。ハロゲン化有機硫黄化合物は、以下の一般式を持つ化合物を含むが、これらに限定されない:
一態様において、第VIA族成分を含む該cis-trans触媒は、該反応生成物中に、約0.25pph以上なる量で存在する。他の態様では、第VIA族成分を含む該cis-trans触媒は、該反応生成物中に、約0.5pph以上なる量で存在する。更に別の態様において、第VIA族成分を含む該cis-trans触媒は、該反応生成物中に、約1.0pph以上なる量で存在する。
一態様において、該フリーラジカル源の量は、約5pphまたはそれ以下であるが、約3pphまたはそれ以下であってもよい。他の態様において、該フリーラジカル源の量は、約2.5pphまたはそれ以下である。更に他の態様において、該フリーラジカル源の量は、約2pphまたはそれ以下である。更に他の態様において、該フリーラジカル源の量は、約1pphまたはそれ以下、好ましくは約0.75pphまたはそれ以下である。
一態様において、該フリーラジカル源対該cis-trans触媒の比は、約10以下であり、また約5以下であり得る。更に、該フリーラジカル源対該cis-trans触媒の比は、約4以下であるが、約2以下であってもよく、あるいはまた約1以下であってもよい。他の態様では、該フリーラジカル源対該cis-trans触媒の比は、約0.5以下、好ましくは約0.4以下である。更に別の態様において、該フリーラジカル源対該cis-trans触媒の比は、約1.0を越える。更に他の態様において、該フリーラジカル源対該cis-trans触媒の比は、約1.5以上、好ましくは約1.75以上である。
元素状硫黄またはポリマー硫黄を、該cis-trans触媒に含める場合、促進剤を使用して、該cis-trans触媒の性能を改善することができるものと理解すべきである。適当な促進剤は、スルフェナミド、例えばN-オキシジエチレン2-ベンゾチアゾールスルフェナミド、チアゾール、例えばベンゾチアジルジスルフィド、ジチオカルバメート、例えばビスマスジメチルジチオカルバメート、チウラム、例えばテトラベンジルチウラムジスルフィド、キサンテート、例えば亜鉛イソプロピルキサンテート、チアジアジン、チオウレア、例えばトリメチルチオウレア、グアナジン、例えばN,N'-ジ-o-トリルグアナジン、またはアルデヒド-アミン、例えばブチルアルデヒド-アニリン縮合生成物、またはこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
もう一つの方法は、該組成物中の酸化防止剤の量を減じ、あるいは該酸化防止剤を排除することである。例えば、本発明の反応生成物は、実質的に酸化防止剤を含まず、結果として該cis-trans転化のための、フリーラジカルのより高い利用性を達成することができる。ここで使用する、該用語「実質的に含まない」とは、一般に該ポリブタジエン反応生成物が、約0.3pph未満の酸化防止剤、好ましくは約0.1pph未満の酸化防止剤、より好ましくは約0.05pph未満の酸化防止剤、および最も好ましくは約0.01pph未満の酸化防止剤を含むことを意味する。
一態様において、該フリーラジカル源対酸化防止剤の比は、約10を越える。他の態様において、該フリーラジカル源対酸化防止剤の比は、約25を越え、好ましくは約50を越える。更に別の態様において、該フリーラジカル源対酸化防止剤の比は、約100またはそれ以上である。更に他の態様において、該フリーラジカル源対酸化防止剤の比は、約200またはそれ以上、好ましくは約250またはそれ以上、およびより好ましくは約300またはそれ以上である。
該反応生成物が、約0.1pphまたはそれ以上の酸化防止剤を含む場合、該フリーラジカル源は、好ましくは約1pphまたはそれ以上の量で存在する。一態様において、該反応生成物が、約0.1pphまたはそれ以上の酸化防止剤を含む場合、該フリーラジカル源は、約2pphまたはそれ以上の量で存在する。他の態様において、約0.1pphまたはそれ以上の量で、酸化防止剤が存在する場合、該フリーラジカル源は、約2.5pphまたはそれ以上の量で存在する。
ゴルフボール組成物に従来含められている追加の材料を、ゴムを主成分とするコア組成物に添加することができる。これらの追加の材料は、密度-調節フィラー、着色剤、反応促進剤、架橋剤、白化剤、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤、消泡剤、加工助剤、および他の公知の添加剤を含むが、これらに限定されない。安定剤、軟化剤、内部および外部可塑剤を含む可塑剤、耐衝撃性改良剤、発泡剤、賦形剤、強化材、および相溶化剤も、本発明の任意の組成物に添加することができる。当分野において周知である、これら物質全ては、その通常の目的で、典型的な量で添加される。
上で論じたように、ポリブタジエンコア材料中のcis-異性体を、trans-異性体に転化することが好ましい可能性がある。従って、一態様において、転化後の該trans-異性体含有率は、少なくとも約10%またはそれ以上であり、一方他の態様では、該含有率は、約12%またはそれ以上である。別の態様において、該trans-異性体含有率は、転化後、約15%またはそれ以上である。更に別の態様において、転化後の該trans-異性体含有率は、約20%またはそれ以上、およびより好ましくは約25%またはそれ以上である。更に他の態様において、転化後の該trans-異性体含有率は、約30%またはそれ以上、および好ましくは約32%またはそれ以上である。転化後の該trans-異性体含有率は、また約35%またはそれ以上、および好ましくは約38%またはそれ以上、あるいは更に約40%またはそれ以上である。更に他の態様では、約42%またはそれ以上、あるいは更に約45%またはそれ以上である。
好ましくは、該ポリブタジエン反応生成物としての該物質は、少なくとも約15ショアA、より好ましくは約30ショアA〜80ショアDなる範囲、および更により好ましくは約50ショアA〜60ショアDなる範囲の硬さを持つ。更に、比重は、典型的には、該ゴルフボールポリブタジエン材料に対して、約0.7を越え、好ましくは約1を越える。更に、該ポリブタジエン反応生成物は、好ましくは約3.445MPa(約500psi)〜約2067MPa(約300,000psi)なる範囲、好ましくは約13.78MPa(約2,000psi)〜約1378MPa(200,000psi)なる範囲の曲げ弾性率を持つ。
所定の圧縮剛性を持つゴルフボールを製造するためには、該ポリブタジエン反応生成物としての該物質の動剛性は、-50℃にて約50,000N/m未満とすべきである。好ましくは、該動剛性は、-50℃にて約10,000〜40,000N/mなる範囲とすべきであり、またより好ましくは該動剛性は、-50℃にて約20,000〜30,000N/mなる範囲とすべきである。
一態様において、該反応生成物は、0℃において測定した第二の動剛性の約130%未満である、-50℃において測定した第一の動剛性を持つ。他の態様において、該第一の動剛性は、該第二の動剛性の約125%未満である。更に別の態様において、該第一の動剛性は、該第二の動剛性の約110%未満である。
本発明のゴルフボールが、中間層、例えば内側カバー層または外側カバー層、即ち、ゴルフボールの内側コアとその外側カバーとの間に配置された任意の層を含む場合、この層は、熱可塑性および熱硬化性材料を包含する、当業者には公知の任意の材料を含むことができる。一態様において、該中間層は、少なくとも部分的に本発明の組成物から作成される。
該中間層は、また同様に、1種またはそれ以上の、以下に列挙するようなホモポリマーまたはコポリマー材料を含むことができる:
(1) ビニル樹脂、例えば塩化ビニルの重合、または塩化ビニルと酢酸ビニル、アクリル酸エステルまたはビニリデンクロリドとの共重合により生成される樹脂;
(2) ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンおよびコポリマー、例えばエチレンメチルアクリレート、エチレンエチルアクリレート、エチレン酢酸ビニル、エチレンメタクリル酸またはエチレンアクリル酸またはプロピレンアクリル酸および単一サイト触媒またはメタロセン触媒を用いて製造したコポリマーおよびホモポリマー;
(3) ポリウレタン、例えばポリオールとジイソシアネートまたはポリイソシアネートとから製造したもの、および米国特許第5,334,673号に記載されているもの;
(4) ポリウレア、例えば米国特許第5,484,870号に記載されているもの;
(6) アクリル系樹脂およびこれら樹脂とポリ塩化ビニル、エラストマー等とのブレンド;
(7) 熱可塑性樹脂、例えばウレタン;オレフィン系熱可塑性ゴム、例えばポリオレフィンとエチレン-プロピレン-非-共役ジエンターポリマーとのブレンド;スチレンとブタジエン、イソプレンまたはエチレン-ブチレンゴムとのブロックコポリマー;またはコポリ(エーテル-アミド)、例えばPA州、フィラデルフィアのアトフィナケミカルズ社(Atofina Chemicals, Inc.)によって市販されているペバックス(PEBAX)および米国特許第5,688,191号(この特許の全開示事項を、参考としてここに組入れる)に記載されている熱可塑性組成物;
(8) ポリフェニレンオキシド樹脂またはMA州、ピッツフィールドの、ジェネラルエレクトリック社(General Electric Company)により、ノリル(NORYL)なる商品名で市販されている、ポリフェニレンオキシドと高耐衝撃性ポリスチレンとのブレンド;
(10) ポリカーボネートと、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、スチレン無水マレイン酸、ポリエチレン、エラストマー等とを含む、およびポリ塩化ビニルと、アクリロニトリルブタジエンスチレンまたはエチレン酢酸ビニルまたは他のエラストマーとを含むブレンドおよびアロイ;および
(11) 熱可塑性ゴムと、ポリエチレン、プロピレン、ポリアセタール、ナイロン、ポリエステル、セルロースエーテル等とのブレンド。
該イオノマーは、また所謂「低酸性」および「高酸性」イオノマー、並びにこれらのブレンドを含むことができる。一般的に、約15%までの酸を含有するイオン性コポリマーは、「低酸性」イオノマーと考えられ、一方約15%を越える酸を含有するイオン性コポリマーは、「高酸性」イオノマーであると考えられる。例えば、米国特許第6,506,130号および同第6,503,156号は、低酸性イオノマーが、16質量%以下の酸含有率を持つものと定義し、一方高酸性イオノマーが、約16質量%を越える酸を含有するものとして定義している。
一態様において、該中間層は、有機脂肪酸によって100%中和されている、α,β-不飽和カルボン酸基を含有する、少なくとも1種のポリマー、またはその塩から製造できる。該有機酸は、脂肪族、単官能性(飽和、不飽和、または多重不飽和)有機酸である。これら有機酸の塩も、使用することができる。本発明の有機酸の塩は、バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、錫、またはカルシウムの塩、脂肪酸、特にステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、またはこれらのダイマー化誘導体の塩を包含する。本発明の有機酸およびその塩は、比較的非移動性(これらは、周囲温度条件下で、該ポリマー表面でブルームを起こすことがない)であり、また不揮発性(これらは、溶融混合に必要とされる温度にて揮発することがない)であることが好ましい。
該有機酸は、脂肪族、単官能性(飽和、不飽和、または多重不飽和)有機酸である。これら有機酸の塩も使用できる。本発明の有機酸の塩は、バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、錫、またはカルシウムの塩、脂肪酸、特にステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、またはこれらのダイマー化誘導体の塩を包含する。本発明の有機酸およびその塩は、比較的非移動性(これらは、周囲温度条件下で、該ポリマー表面でブルームを起こすことがない)であり、また不揮発性(これらは、溶融混合に必要とされる温度にて揮発することがない)であることが好ましい。
これら材料の例は、米国特許出願第2001/0018375号および同第2001/0019971号に記載されており、これら文献の開示事項全体を参考としてここに組入れる。
更に、以下においてより詳しく論じる、ポリアミドも、イオノマーと混合することができる。
ポリアミド-非-イオノマーブレンドの具体的な一例は、ポリアミド-メタロセン触媒ポリマーブレンドである。これらのブレンドした組成物は、グラフト化および/または非-グラフト化メタロセン触媒ポリマーを含むことができる。ペンダント基で官能化されたグラフト化メタロセン触媒ポリマー、例えば無水マレイン酸等は、デュポン社から実験的な量で入手できる。グラフト化メタロセン触媒ポリマーは、また市販品として入手できる非-グラフト化メタロセン触媒ポリマーを、モノマーおよび有機パーオキシドを含む、後-重合反応に掛けて、所定のペンダント基(1または複数)を含むグラフト化メタロセン触媒ポリマーを生成することによって得ることもできる。
ポリアミド-非-イオノマーブレンドのもう一つの例は、非-メタロセン単一サイト触媒を用いて製造した、ポリアミドおよび非-イオン性ポリマーである。ここで使用する、該用語「非-メタロセン触媒」または「非-メタロセン単一サイト触媒」とは、メタロセン触媒以外の単一サイト触媒を意味する。適当な単一サイト触媒ポリマーの例は、同時継続中の米国特許出願第09/677,871号に記載されている。この文献の全開示を、参考としてここに組入れる。
該中間層は、好ましくは該中間層中のポリマーの主成分として使用されて、その硬化状態におけるレジリエンスを付与する弾性ポリマー成分、および強化ポリマー成分を、ブレンドとして含むことができる。該中間層において使用するのに適した弾性ポリマーは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン-ブタジエン、スチレン-プロピレン-ジエンゴム、エチレン-プロピレン-ジエン(EPDM)、これらの混合物等を含み、これらは好ましくは少なくとも約50,000〜約1,000,000なる範囲内の高分子量を持つ。一態様において、該分子量は、約250,000〜約750,000なる範囲、およびより好ましくは、約200,000〜約400,000なる範囲内にある。
該強化ポリマー成分は、好ましくは架橋を開始することなしに、混合を可能とするのに十分に低い、好ましくは約-35℃〜120℃なる範囲内の結晶融点(Tg)を持つ。更に、該強化ポリマー成分は、好ましくは、該弾性ポリマー成分と混合する際に、該混合温度において、これら2種のポリマー成分の適当な混合を可能とするのに十分に低い粘度を持つ。該中間層を形成するための全組成物に対する該強化ポリマー成分の重量は、一般的に約5〜25質量%なる範囲、好ましくは約10〜20質量%なる範囲内にある。
本発明のゴルフボールにおいて使用する場合、該剛性化ポリブタジエン成分は、好ましくは約4を越えない、好ましくは約3を越えない、およびより好ましくは、約2.5を越えない多分散性を持つ。該多分散性(Pd)は、あるポリマーの重量平均分子量(Mw)対数平均分子量(Mn)の比である。
Trans-ポリイソプレンまたは高trans-異性体ポリブタジエンが、該強化ポリマー成分中に含まれている場合には、前者は、該ポリマーブレンド、即ち該弾性および強化ポリマーの、約10〜40質量%なる範囲、好ましくは約15〜30質量%なる範囲、より好ましくは約15〜25質量%までの量で存在し得る。
該弾性ポリマー成分、強化ポリマー成分、フリーラジカル開始剤、および本発明によるゴルフボールコアの中間層を形成するのに使用する、任意の他の材料を、当業者には公知の任意の型の混合により、併合することができる。
該カバーは、該ボールとクラブとの界面を与える。該カバーに対して望ましい特性は、特に良好な成型適正、高い耐磨耗性、高い耐衝撃性、高い耐引裂強さ、高いレジリエンス、および良好な離型性である。該カバー層は、少なくとも部分的に、本発明の組成物から製造することができる。一態様において、本発明の組成物は、本発明のゴルフボールの少なくとも一つのカバー層を形成するために使用できる。例えば、該カバー層は、イソシアネート-含有成分と、イソシアネート-反応性成分との反応生成物を用いて製造することができ、これは硬化剤で硬化することができる。
該カバー組成物は、また1種またはそれ以上のホモポリマーまたはコポリマー材料、例えば以下に列挙するものから製造またはこれらを含むことができる:
(2) ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンおよびコポリマー、例えばエチレンメチルアクリレート、エチレンエチルアクリレート、エチレン酢酸ビニル、エチレンメタクリル酸またはエチレンアクリル酸またはプロピレンアクリル酸および単一サイト触媒を用いて製造したコポリマーおよびホモポリマー;
(3) 熱可塑性または熱硬化性、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族、酸官能化されたポリウレタン、例えばポリオールまたはアミンと、ジイソシアネートまたはポリイソシアネートとから製造したもの、および米国特許第5,334,673号および米国特許出願第10/072,395号に記載されているもの;
(4) 熱可塑性または熱硬化性、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族、酸官能化されたポリウレア、例えば米国特許第5,484,870号および米国特許出願第10/072,395号に記載されているもの;
(6) アクリル系樹脂およびこれら樹脂とポリ塩化ビニル、エラストマー等とのブレンド;
(7) 熱可塑性樹脂、例えばウレタン;オレフィン系熱可塑性ゴム、例えばポリオレフィンとエチレン-プロピレン-非-共役ジエンターポリマーとのブレンド;スチレンとブタジエン、イソプレンまたはエチレン-ブチレンゴムとのブロックコポリマー;またはコポリ(エーテル-アミド)、例えばPA州、フィラデルフィアのアトフィナケミカルズ社(Atofina Chemicals, Inc.)によって市販されているペバックス(PEBAX)または米国特許第5,688,191号に記載されている熱可塑性組成物;
(8) ポリフェニレンオキシド樹脂またはMA州、ピッツフィールドの、ジェネラルエレクトリック社(General Electric Company)により、ノリル(NORYL)なる商品名で市販されている、ポリフェニレンオキシドと高耐衝撃性ポリスチレンとのブレンド;
(10) 官能性モノマー、例えばアクリル酸またはメタクリル酸を含む、エチレン、プロピレン、1-ブテンまたは1-ヘキセンを主成分とするホモポリマーまたはコポリマー、または完全にまたは部分的に中和されたイオノマー樹脂、およびこれらのブレンド、メチルアクリレート、メチルメタクリレートホモポリマーまたはコポリマー、低酸性イオノマー、好酸性イオノマー、およびこれらのブレンド;
(11) ポリカーボネートと、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、スチレン無水マレイン酸、ポリエチレン、エラストマー等とを含む、およびポリ塩化ビニルと、アクリロニトリルブタジエンスチレンまたはエチレン酢酸ビニルまたは他のエラストマーとを含むブレンドおよびアロイ;および
該カバーは、また該コアに関連して上で論じた、該ポリブタジエン反応生成物から製造することができる。
本明細書の至る部分において論じたように、本発明の組成物は、任意の公知の方法、例えば注入成型、圧縮成型、射出成型、反応性射出成型法等で、該ゴルフボール上に成型することができる。当業者は、使用する該成型法が、少なくとも部分的に該組成物の諸特性により決定できることを理解するであろう。例えば、注入成型は、該材料が熱硬化性である場合に好ましく、一方圧縮成型または射出成型は、熱可塑性組成物にとって好ましい方法であり得る。
本発明の組成物は、任意の型のゴルフボール構成と共に利用でき、該構成は、該ボールの所定の性能の型に依存して、ワン-ピース、ツー-ピース、スリー-ピース、およびフォー-ピース設計、二重コア、二重カバー、中間層、多重層コアおよび/または多重層カバーを含むが、これらに限定されない。即ち、本発明の組成物は、ゴルフボールのコア、中間層、および/またはカバーにおいて使用でき、その各々は、単一層または多重層を含むことができる。ここで使用する、該用語「多(重)層」とは、少なくとも2つの層を意味する。
上記コアに関する章において説明したように、コアはワン-ピースコアまたは多重層コアであり得、これら両者は、中実、半-固体、中空、流体-充填、または粉末-充填構成であり得る。多重層コアは、付随的なコア層またはその上に設けられた付随的なコア層を持つ、最も内側の成分を含むものである。
例えば、図1は、コア2、少なくとも一つの中間層3、およびカバー4を含む、ゴルフボール1を示す。一態様において、図1の該ゴルフボールは、ポリブタジエン反応性物質または他の公知の材料性のコア2および本発明の組成物を含むカバー4を示している。他の態様において、図1のコア2は、液体であり得、ここで中空球状コアシェルは液体で充填されている。該中間層3は、公知のイオノマーまたは本発明の組成物で作られている。
該コアまたはカバーは、複数の層、例えばゴルフボール中心近傍に設けられた内側カバー層およびその上に形成された外側カバー層を含むことができる。例えば、図2は、コア6、外側コア層または中間層7、薄い内側カバー層8、およびその上に設けられた薄い外側カバー層9を含むゴルフボール5を表す。特に、該コア6および中間層7は、ポリブタジエン反応性材料で作ることができ、該内側カバー層8は、本発明の組成物または公知のイオノマー材料で作ることができ、また該外側カバー層9は、本発明の組成物または公知のカバー材料で作ることができる。
典型的に、ゴルフボールにおいて硬さ勾配を使用して、幾つかの特性を達成するが、本発明は、また本質的に同一の硬さを持つ、多数のカバー層を含むゴルフボールにおいて、本発明の組成物を使用することをも意図しており、ここで少なくとも一つの層は、ある方法で改善されて、該ボールの性能に影響を及ぼす特性が、変更されている。このようなボールの構成は、「多数のカバー層を持つゴルフボール(Golf Ball with Multiple Cover Layers)」と題する、2002年6月13日付で出願された、同時継続中の米国特許出願第10/167,744号に記載されている。この特許出願の全開示事項を、参考としてここに組入れる。
この概念の別の局面において、ゴルフボールの該カバー層は、本質的に同一の硬さを持つが、周囲温度に比して高いまたは低い温度にて、異なる特性を持つ。特に、本発明のこの局面は、多層カバー層を持つゴルフボールを意図しており、ここで該外側カバー層用組成物は、該内側カバー層よりも低い、低温における曲げ弾性率を有し、一方でこれらの層は、周囲および低温において同一の硬さを維持しており、これは硬い内側カバー層上の柔軟な外側カバー層を、模倣する感触をもたらす。幾つかのポリウレアは、イオノマー樹脂よりも、様々な温度において、より一層安定な曲げ弾性率を持つことができ、また結果として周囲温度よりも低い温度、または高温におけるよりも、効果的に「より柔軟な」層を作成するのに使用できる。
従って、本発明による該カバー層の湿潤性における差は、接触角における差によって測定できる。ある層の接触角は、約1度(低湿潤性)〜約180度(極めて高い湿潤性)なる範囲であり得る。一態様において、該カバー層は、約1度またはそれ以上変動する接触角を持つ。他の態様において、該カバー層の接触角は、約3度またはそれ以上変動する。更に別の態様において、該カバー層の接触角は、約5度またはそれ以上変動する。
上記層の製造
本発明のゴルフボールは、圧縮成型、フリップ成型、射出成型、格納式ピン射出成型、反応式射出成型(RIM)、液体射出成型(LIM)、注入成型、真空成型、粉末塗布、回転塗布、浸漬、噴霧等の様々な適用技術を利用して製造できる。スプリットベントピンを用いる射出成型法は、米国特許第6,877,974号に見出すことができる。格納式ピン射出成型法の例は、米国特許第6,129,881号、同第6,235,230号、および同第6,379,138号に見出すことができる。これらの成型法に関する参考文献は、その全体を、ここに参考として組入れる。
更に、層が、本発明の組成物または他の公知のポリウレアおよび/またはポリウレタン組成物で作られている場合、これらの材料は、様々な適用技術、例えば当分野において周知の、噴霧、圧縮成型、浸漬、回転塗布、注入成型、またはフローコーティング法を利用して、内側ボール上に適用することができる。内側ボールの周りに、ポリウレアおよびポリウレタン材料を生成する例は、米国特許第5,733,428号、同第5,006,297号、および同第5,334,673号に記載されている。これらの米国特許の開示事項全体を、ここに参考として組入れる。一態様において、注入成型と圧縮成型との組合せを利用して、内側ボール上にポリウレタンまたはポリウレア組成物を適用することができる。しかし、本発明によるカバーの形成方法は、これら技術の利用のみに限定されず、当業者に公知の他の方法を利用することも可能である。
本発明のゴルフボール部品を製造するための、ここで論じた該方法並びに他の製造方法は、また米国特許第6,207,784号および同第5,484,870号に記載されている。これら特許の開示事項全体を、ここに参考として組入れる。
本発明のゴルフボールは、好ましくは幾つかの飛翔特性を考慮して設計される。様々なディンプルパターンのプロフィールが、ゴルフボールの空気力学的な諸特性を調節するための、比較的効果的な方法を与える。それ故に、該ボールの表面上に、ディンプルを配列する方法は、任意の利用可能な方法であり得る。例えば、該ボールは、米国特許第4,560,168号に記載されているような、二十面体を基本とするパターン、あるいは米国特許第4,960,281号に記載されているような、八面体を基本とするディンプルパターンを持つことができる。あるいはまた、該ディンプルパターンは、米国特許第6,338,684号に記載されているような、葉序学的なパターンに従って配列することができる。この特許の開示事項全体を、ここに参考として組入れる。
ディンプルパターンは、また切頭八面体、大きな菱立方八面体(rhombcuboctahedron)、切頭十二面体および大きな斜方三十二面体を包含するアルキメデスパターンを基本とするものであり得る。ここで、該パターンは、米国特許第6,705,959号に記載されているように、非線形の分割線を持つ。この特許の開示事項全体を、ここに参考として組入れる。本発明のゴルフボールは、また非-円形型のディンプル、即ち米国特許第6,409,615号に記載されているように、不定形のディンプルで覆われていてもよい。
更に、管状の格子パターン、例えば米国特許第6,290,615号(この特許の開示事項全体を、ここに参考として組入れる)に記載されているものも、本発明のゴルフボールで使用することができる。本発明のゴルフボールは、また米国特許第6,383,092号(この特許の開示事項全体を、ここに参考として組入れる)に記載されているように、該ボールの該中間層上に配置される、複数のピラミッド状の突起を持つこともできる。該ゴルフボール上の複数のピラミッド状の突起は、該中間層の表面の、約20%〜約80%なる範囲を覆うことができる。
対称軸の回りのカテナリー曲線を旋回するディンプルプロフィールは、空力的効率を高め、該ディンプルパターンを変えることなしにボールの性能を調節すべく、該ディンプルを変更する有利な方法を与え、またあらゆるスイングスピードを持つゴルファーに対して、均等に高められた飛距離をもたらすことを可能とする。従って、米国特許第6,796,912号(この特許の開示事項全体を、ここに参考として組入れる)に記載されているような、カテナリー曲線ディンプルパターンは、本発明のゴルフボールで使用することを意図するものである。
本発明のゴルフボールは、更なる便宜のために、塗装し、被覆し、または表面処理することができる。例えば、本発明のゴルフボールは、原樹脂塗料組成物で処理することができ、あるいは該カバー組成物は、所定の色彩性を達成するために、幾つかの添加物を含むことができる。一態様において、該ゴルフボールカバー組成物は、蛍光増白剤、例えば7-トリアジニルアミノ-3-フェニルクマリンの誘導体を、改善された耐候性および白色度を与える目的で、含むことができる。このような蛍光増白剤の例は、米国特許出願第2002/0082358号(この特許出願の開示事項全体を、ここに参考として組入れる)に開示されている。
装飾的および保護被覆材料、並びにこのような材料をゴルフボールカバーの表面に適用する方法は、ゴルフボール技術分野において周知である。一般に、このような被覆材料は、ウレタン、ウレタンハイブリッド、エポキシ樹脂、ポリエステルおよびアクリル系樹脂を含む。
硬さ、モジュラス、コア径、中間層の厚みおよびカバー層の厚み等の、本発明のゴルフボールの諸特性は、本発明のゴルフボールの競技特性、例えばスピン、初期速度および感触に影響を及ぼすことが分かっている。例えば、該中間層の曲げ弾性率および/または引張弾性率は、本発明のゴルフボールの「感触」に影響を持つものと考えられている。ここでは、該範囲(複数)は、相互に関連していることを意味し、即ち一つの範囲の下限は、他の範囲の上限と結合し得るものと理解すべきである。
部品の寸法
ゴルフボール部品の寸法、即ちその厚みおよび径は、所定の特性に応じて変えることができる。本発明の目的にとって、任意の層の厚みを、使用することができる。上で略述した様々な態様の非-限定的な例を、層の寸法に関連して、ここに与える。
該コアは、約2.29mm(約0.09in)〜約4.19cm(約1.65in)なる範囲内の径を持つことができる。一態様において、本発明のゴルフボールのコアの径は、約3.05cm(1.2in)〜約4.14cm(約1.630in)なる範囲内にある。もう一つの態様において、該コアの径は、約3.30cm(約1.3in)〜約4.06cm(約1.6in)なる範囲、好ましくは約3.53cm(約1.39in)〜約4.06cm(約1.6in)なる範囲内およびより好ましくは約3.81cm(約1.5in)〜約4.06cm(約1.6in)なる範囲内にある。更に別の態様において、該コアは、約3.94cm(約1.55in)〜約4.19cm(約1.65in)なる範囲内の径を持つ。
該コアが、内側コア層および外側コア層を含む場合、該内側コア層は、好ましくは約2.29cm(約0.9in)またはそれ以上であり、また該外側コア層は、約0.254cm(約0.1in)またはそれ以上である。一態様において、該内側コア層は、約2.29mm(約0.09in)〜約3.05cm(1.2in)なる範囲の径を有し、かつ該外側コア層は、約0.254cm(約0.1in)〜約2.03cm(約0.8in)なる範囲の径を有する。更に別の態様において、該内側コア層は、約2.41mm(約0.095in)〜約2.79cm(1.1in)なる範囲の径を有し、かつ該外側コア層は、約0.508cm(約0.20in)〜約0.762mm(約0.03in)なる範囲の径を有する。
該カバーは、典型的に十分な強度、良好な性能特性、および耐久性を与えるような厚みを持つ。一態様において、該カバーの厚みは、約0.508mm(約0.02in)〜約0.889cm(約0.35in)なる範囲にある。他の態様では、該カバーは、好ましくは約0.508mm(約0.02in)〜約0.305cm(0.12in)約なる範囲、好ましくは約0.254cm(約0.1in)またはそれ以下、最も好ましくは約0.118cm(約0.07in)またはそれ以下なる厚みを持つ。更に別の態様において、該外側カバーは、約0.508mm(約0.02in)〜約0.118cm(約0.07in)なる範囲の厚みを持つ。更に別の態様において、該カバーの厚みは、約0.127cm(約0.05in)またはそれ以下、好ましくは約0.508mm(約0.02in)〜約0.127cm(約0.05in)なる範囲内にある。例えば、該外側カバーは、約0.508mm(約0.02in)〜約0.114cm(約0.045in)なる範囲、好ましくは約0.635mm(約0.025in)〜約0.102cm(約0.04in)なる範囲内の厚みを持つ。一態様において、該外側カバーは、厚み約0.762mm(約0.03in)である。
硬さ
殆どのゴルフボールは、所定の性能特性を達成するために、異なる硬さを持つ、例えば硬さに勾配を持つ層からなっている。本発明は、層間に硬さの勾配を持つゴルフボール、並びに同一の硬さを持つ層を備えたゴルフボールの提供を意図する。
本発明の中間層の固さは、また該ボールの特定の構成に依存して、変化することができる。一態様において、該中間層の固さは、約30ショアDまたはそれ以上である。他の態様において、該中間層の固さは、約90ショアDまたはそれ以下、好ましくは約80ショアDまたはそれ以下、およびより好ましくは約70ショアDまたはそれ以下である。更に別の態様において、該中間層の固さは、約50ショアDまたはそれ以上、好ましくは約55ショアDまたはそれ以上である。一態様において、該中間層の固さは、約55ショアD〜約65ショアDなる範囲内にある。該中間層は、また約65ショアDまたはそれ以上であってもよい。
該コアおよび中間層に関連して、該カバーの硬さは、該ゴルフボールの構成および所定の特性に依存して変えることができる。該カバーの硬さ対該内側ボールの硬さ比は、ボールの空力的特性、特にボールのスピンを調節するために使用される、主な変数である。一般的に、該内側ボールが硬いほど、ドライバーのスピンは大きくなり、また該カバーが柔軟であるほど、該ドライバーのスピンは大きくなる。
更に別の態様において、該比は、該カバーおよび中間層材料が、実質的に同一の硬さを持つ場合、約0.1またはそれ以下である。該カバー層と該中間層との間の硬さにおける差を、有意なものとはしたくない場合、該カバーは、約55ショアD〜約65ショアDなる範囲内の硬さを持つことができる。この態様において、該外側カバー対該中間層のショアD硬さの比は、約1.0またはそれ以下、好ましくは約0.9またはそれ以下である。
他の態様において、該カバー層は、該中間層よりも硬い。この設計において、該カバー層対該中間層のショアD硬さの比は、約1.33またはそれ以下、好ましくは約1.14またはそれ以下である。
ツー-ピースボールを構築する場合、そのコアは、その外側カバーよりも柔軟であり得る。例えば、該コアの硬さは、約30ショアD〜約50ショアDなる範囲内にあり、また該カバーの硬さは、約50ショアD〜約80ショアDなる範囲内であり得る。この型の構成において、該カバーの硬さ対該コアの硬さの比は、好ましくは約1.75またはそれ以下である。他の態様において、この比は、約1.55またはそれ以下である。例えば、本発明の組成物が、酸-官能化されており、ここで該酸基が、少なくとも部分的に中和されている場合、該材料に依存して、該カバー対コアの硬さ比は、好ましくは約1.25またはそれ以下である。
圧縮率値は、測定される部品の径に依存する。ゴルフボールの圧縮率を測定するために、典型的にはアッチ圧縮率が使用される。ここで使用する、該用語「アッチ圧縮率」または「圧縮率」とは、アッチコンプレッションゲージ(Atti Compression Gauge)によって測定した、検量されたバネの撓みに対する、物体(対象)または材料の撓みとして定義される。該ゲージは、NJ州、ユニオンシティーのアッチエンジニアリング社(Atti Engineering Corp.)から市販品として入手できる。
本発明の組成物から作成した中実球のアッチ圧縮率は、約140〜約210なる範囲内であり得る。一態様において、該圧縮率は、約150〜約200なる範囲内にある。他の態様において、該圧縮率は、約170〜約190なる範囲内にある。
一態様において、本発明のゴルフボールは、好ましくは約55またはそれ以上、好ましくは約60〜約120なる範囲のアッチ圧縮率を有する。もう一つの態様において、本発明のゴルフボールのアッチ圧縮率は、少なくとも40、好ましくは約50〜約120なる範囲、およびより好ましくは約60〜100なる範囲内にある。更に別の態様において、本発明のゴルフボールの圧縮率は、約75またはそれ以上かつ約95またはそれ以下である。例えば、好ましい本発明のゴルフボールは、約80〜約95なる範囲の圧縮率を持つ。
一般に、ゴルフボールのCORに関するUSGAの制限は無いが、該ゴルフボールの初期速度は、約76.25±約1.53m/秒(m/s)(250±5ft/秒(ft/s))を越えてはならない。従って、一態様において、該初期速度は、約74.7m/s(約245ft/s)またはそれ以上、および約89.3m/s(約255ft/s)またはそれ以上である。もう一つの態様において、該初期速度は、約76.3m/s(約250ft/s)またはそれ以上である。一態様において、該初期速度は、約77.2m/s(約253ft/s)〜約77.5m/s(約254ft/s)の範囲内にある。更に別の態様において、該初期速度は、約89.3m/s(約255ft/s)である。初期速度に関する一般的な規則は、ゴルフボール製造業者が、この範囲内に留まることを要求するが、当業者は、本発明のゴルフボールが、この範囲外の初期速度を持つゴルフボールに容易に変換できることを理解するであろう。例えば、本発明のゴルフボールは、約67.1m/s(約220)またはそれ以上、好ましくは約7.63m/s(約225ft/s)またはそれ以上の初期速度を持つように設計することができる。
更に、該内側ボールは、好ましくは約0.780またはそれ以上のCORを持つ。一態様において、該CORは、約0.790またはそれ以上である。更に、本発明の組成物から作成した中実球は、約0.65またはそれ以上のCORを持つ。一態様において、該CORは、約0.75またはそれ以上である。他の態様において、該中実球のCORは、約0.76またはそれ以上である。更に別の態様において、該中実球のCORは、約0.77またはそれ以上である。更に他の態様において、該中実球のCORは、約0.79またはそれ以上である。例えば、該中実球は、約0.80またはそれ以上のCORを持つことができる。
当業者には公知の如く、ゴルフボールのスピン速度は、該ゴルフボールの構成に依存して変動するであろう。多層ボール、例えばコア、中間層、およびカバー(ここで、このカバーは、本発明のポリウレアまたはポリウレタン組成物から作られている)において、ドライバーから離れるゴルフボールのスピン速度(「ドライバースピン速度」)は、約2,000rpmまたはそれ以上である。一態様において、該ドライバースピン速度は、約2,000rpm〜約3,500rpmなる範囲にある。別の態様では、該ドライバースピン速度は、約2,200rpm〜約3,400rpmなる範囲にある。更に別の態様において、該ドライバースピン速度は、約2,700rpm未満である。
本発明に従って製造した、ツー-ピースボールは、また1,500rpmおよびそれ以上のドライバースピン速度を持つことができる。一態様において、該ドライバースピン速度は、約2,000rpm〜約3,300rpmなる範囲にある。本発明に従って製造した、糸巻きボールは、好ましくは同様なスピン速度を持つ。
該スピン速度の測定法は、当業者には十分に理解されているはずである。該スピン速度を測定する方法の例は、米国特許第6,500,073号、同第6,488,591号、同第6,286,364号、および同第6,241,622号に記載されている。これら米国特許の内容全体を、参考としてここに組入れる。
従って、本発明のゴルフボールは、約3.445MPa〜約3445MPa(約500psi〜約500,000psi)なる範囲内の、ASTM D-6272-98に従って測定した、曲げ弾性率を持つことが好ましい。より好ましくは、該中間層の曲げ弾性率は、約6.89MPa〜約1723MPa(約1,000psi〜約250,000psi)なる範囲内にある。最も好ましくは、該中間層の曲げ弾性率は、約13.78MPa〜約1378MPa(約2,000psi〜約200,000psi)なる範囲内にある。
該カバー層の曲げ弾性率は、好ましくは約13.78MPa(約2,000psi)またはそれ以上、およびより好ましくは約34.45MPa(約5,000psi)またはそれ以上である。一態様において、該カバー層の曲げ弾性率は、約68.9MPa〜約1034MPa(約10,000psi〜約150,000psi)なる範囲内にある。より好ましくは、該カバー層の曲げ弾性率は、約103.4MPa〜約826.8MPa(約15,000psi〜約120,000psi)なる範囲内にある。最も好ましくは、該カバー層の曲げ弾性率は、約124.0MPa〜約757.9 MPa(約18,000psi〜約110,000psi)なる範囲内にある。他の態様においては、該カバー層の曲げ弾性率は、約689MPa(約100,000psi)またはそれ以下、好ましくは約551.2MPa(約80,000psi)またはそれ以下、およびより好ましくは約482.3MPa(約70,000psi)またはそれ以下である。例えば、該カバー層の曲げ弾性率は、約68.9MPa〜約482.3MPa(約10,000psi〜約70,000psi)なる範囲内、約82.68MPa〜約413.4MPa(約12,000psi〜約60,000psi)なる範囲内、または約96.46MPa〜約344.5MPa(約14,000psi〜約50,000psi)なる範囲内にある。
一態様において、該中間層対該カバー層の曲げ弾性率の比は、約0.003〜約50なる範囲にある。別の態様では、該中間層対該カバー層の曲げ弾性率の比は、約0.006〜約4.5なる範囲にある。更に別の態様において、該中間層対該カバー層の曲げ弾性率の比は、約0.11〜約4.5なる範囲にある。
一態様において、本発明の組成物は、本質的に同一の硬さを持つが、曲げ弾性率において異なる、多重カバー層を備えるゴルフボールにおいて使用される。本発明のこの局面において、該2つのカバー層の曲げ弾性率間の差は、好ましくは約34.45MPa(約5,000psi)またはそれ以下である。もう一つの態様において、該曲げ弾性率における差は、約3.445MPa(約500psi)またはそれ以上である。更に別の態様において、該2つのカバー層(ここで、少なくとも一つは、強化されている)間の曲げ弾性率間の差は、約3.445MPa〜約68.9MPa(約500psi〜約10,000psi)なる範囲、好ましくは約3.445MPa〜約34.45MPa(約500psi〜約5,000psi)なる範囲内にある。一態様において、未強化のまたは未変性の材料で作成された該2つのカバー層間の曲げ弾性率間の差は、約6.89MPa〜約17.23MPa(約1,000psi〜約2,500psi)なる範囲内にある。
カバーまたは中間層の比重は、好ましくは少なくとも約0.7である。一態様において、該中間層またはカバーの比重は、約0.8またはそれ以上、好ましくは約0.9またはそれ以上である。例えば、一態様において、該ゴルフボールは、約0.9またはそれ以上の比重を持つ中間層、および約0.95またはそれ以上の比重を持つカバーを含む。他の態様において、該中間層またはカバーは、約1.00またはそれ以上の比重を持つ。更に別の態様において、該中間層またはカバーの比重は、約1.05またはそれ以上、好ましくは約1.10またはそれ以上である。
該コアは、約1.00またはそれ以上の、好ましくは1.05またはそれ以上の比重を持つことができる。例えば、本発明のゴルフボールは、約1.10またはそれ以上の比重を持つコアおよび約0.95またはそれ以上の比重を持つカバーを含むことができる。
中実球を、本発明の組成物(サンプル#1)を用いて製造した。以下の表2に示すように、弾性率および復元係数(COR)は、イオノマー材料から製造した中実球よりも高い。特に、組成物は、24%なるNCO含有率を持つヘキサメチレンジイソシアネートを主成分とする、過剰量の脂肪族ポリイソシアネート(デスモジュール(DesmodurTM) XP-2410;バイエル(Bayer)社から入手できる)と、分子量2050を持つ第二ジアミン(ジェファミン(JeffamineTM) XTJ-576;ハンツマン(Huntsman)社から市販品として入手できる)とを反応させることによって、14%なる遊離NCO含有率を持つプレポリマーを生成することによって、製造した。次いで、このプレポリマーを、3,3'-ジメチル-4,4'-ビス(sec-ブチルアミノ)-ジシクロヘキシルメタン(クリアリンク(ClearlinkTM) 3000;UOP社から入手できる)を用いて、1:0.95なるプレポリマー対硬化剤比にて、架橋した。比較例の中実球は、タイトリスト(Titlelist)ゴルフボールにおいて見られるイオノマー材料を用いて製造し、即ちサンプル#2および#3は、夫々NXTおよびDTソロ(Solo)ゴルフボールにおいて使用されているカバー材料を主成分とし、またサンプル#4は、タイトリスト(Titlelist)プロ(Pro) VIのケーシングにおいて使用されている材料を主成分とするものである。
以下の表3に示すように、実施例1において説明した処方物に加えて、本発明の組成物を、これら様々な成分を用いて、製造することができる。
ここで使用する、該用語「約」とは、1またはそれ以上の数または数値範囲との関連で使用され、ある範囲内の全ての数値を含む、このような数値の全てに言及しているものと理解すべきである。該実施例以外に、あるいは特別明確に特定されていなくても、全ての数値範囲、量、値および%、例えば材料の量、反応時間および温度、異なる量間の比、分子量に関する値(数平均分子量(Mn)であれ、重量平均分子量(Mw)であれ)、および本明細書の以下の部分におけるその他の数値は、その値、量または範囲に、用語「約」が明確に示されていなくても、該用語「約」が先行しているものとして読取ることができる。従って、逆の事項が示されていなくても、以下の明細書および添付した特許請求の範囲に示された数値的パラメータは、本発明の開示によって得ようとしている所定の特性に依存して、変動する可能性のある近似である。ともかく、また特許請求の範囲に等価な原則の応用に限定しようとするものではないが、各数値的パラメータは、少なくとも、報告された意味のある値の数に照らして、また通常の丸め技術を適用することによって、理解すべきである。
本明細書において説明し、特許請求した本発明は、ここに記載された特定の態様によって、その範囲が限定されるものではない。というのは、これらの態様は、本発明の幾つかの局面を例示するものであるからである。あらゆる等価な態様が、本発明の範囲内に入るものとする。例えば、本発明の組成物は、またパターのインサート、ゴルフクラブヘッドおよびその部分、ゴルフシューズ部分、およびゴルフバッグ部分等のゴルフ用具においても使用できる。本明細書において提示されかつ説明されたものに加えて、本発明の様々な改良が、前記説明から当業者には明らかになるであろう。このような改良も、添付した特許請求の範囲内に入るものである。前記明細書テキストにおいて引用した、全ての特許並びに特許出願の全開示事項を、参考として、ここに明確に組入れる。
2、6・・コア
3、7・・中間層
4・・カバー
8・・薄い内側カバー層
9、12・・薄い外側カバー層
11・・大きなコア
Claims (17)
- コアおよびカバーを含むゴルフボールであって、該ゴルフボールの少なくとも一部分が、以下の成分:
イソシアネート-含有成分とイソシアネート-反応性成分との反応生成物から形成したプレポリマー、ここで該イソシアネート-含有成分は、3官能性であり、かつ該イソシアネート-反応性成分は、第二ジアミンを含み;および
3,3'-ジメチル-4,4'-ビス(sec-ブチルアミノ)-ジシクロヘキシルメタンを含む硬化剤、
を含む組成物から形成されたものであることを特徴とする、前記ゴルフボール。 - 前記第二ジアミンが、約200〜約3,000なる範囲内の分子量を持つ、請求項1記載のゴルフボール。
- 前記第二ジアミンが、約1,800〜約2,200なる範囲内の分子量を持つ、請求項3記載のゴルフボール。
- 前記イソシアネート-含有成分が、約15%〜約25%なる範囲内のNCO基を含む、請求項1記載のゴルフボール。
- 前記イソシアネート-含有成分が、約20%〜約28%なる範囲内のNCO基を含む、請求項5記載のゴルフボール。
- 前記カバーが、前記組成物を含む、請求項1記載のゴルフボール。
- 前記組成物が、成型して中実球とした場合に、約170〜190 attiなる範囲の圧縮率を持つ、請求項1記載のゴルフボール。
- コアと;
該コアの回りに配置されて、内側ボールを生成する層と;
該内側ボール上に注型されたカバーとを含み、ここで該ボールの少なくとも一部は、以下の成分:
少なくとも1種のイソシアネート-含有成分と、少なくとも1種のイソシアネート-反応性成分との反応生成物から形成したプレポリマー、ここで該プレポリマーは、約10%〜約20%なる範囲のNCO含有率を有し;および
少なくとも1種のアミン-末端を持つ硬化剤、
を含む組成物から形成されたものであることを特徴とする、ゴルフボール。 - 前記アミン-末端を持つ硬化剤が、3,3'-ジメチル-4,4'-ビス(sec-ブチルアミノ)-ジシクロヘキシルメタンを含む、請求項9記載のゴルフボール。
- 前記アミン-末端を持つイソシアネート-反応性成分が、第二ジアミン、第二トリアミン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項9記載のゴルフボール。
- 前記少なくとも一部が、該カバーを含む、請求項9記載のゴルフボール。
- 前記組成物が、約160〜約200 attiなる範囲の圧縮率および約0.77またはそれ以上の復元係数の、少なくとも一方を持つ、請求項9記載のゴルフボール。
- 前記プレポリマーが、約12%〜約16%なる範囲の、NCO含有率を持つ、請求項9記載のゴルフボール。
- 前記アミン-末端を持つ硬化剤が、3,3'-ジメチル-4,4'-ビス(sec-ブチルアミノ)-ジシクロヘキシルメタンを含み、かつ前記アミン-末端を持つイソシアネート-反応性成分が、第二ジアミン、第二トリアミン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項12記載のゴルフボール。
- コア;および
以下の一般式を持つ結合から本質的になる、注型適性を持つポリウレア材料で作られた、カバーを含み:
少なくとも1種の3官能性イソシアネートおよび少なくとも1種の第二ジアミン、第二トリアミン、またはこれらの混合物から生成されたプレポリマー、ここでNCO含有率は、約12%〜約16%なる範囲にあり;および
3,3'-ジメチル-4,4'-ビス(sec-ブチルアミノ)-ジシクロヘキシルメタンを含有する、硬化剤を含み、ここで該注型適性を持つポリウレア材料は、成型して中実球とした場合に、約170〜約190なる範囲の圧縮率および約0.77またはそれ以上のCORを持つ、
ことを特徴とする、ゴルフボール。 - 前記プレポリマーが、少なくとも1種の3官能性イソシアネートおよび約1,800〜約2,200なる範囲内の分子量を持つ第二ジアミンから生成される、請求項16記載のゴルフボール。
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