JP2009055605A - 制動型スピーカユニットおよびスピーカシステム - Google Patents

制動型スピーカユニットおよびスピーカシステム Download PDF

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Yuji Takashima
Hiroyuki Naono
博之 直野
Sukeichi Miki
弼一 三木
Junichiro Nishi
淳一郎 西
賢一 ▲高▼橋
Kenichi Takahashi
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Abstract

【課題】ダイナミック型スピーカユニットのマグネットの磁力を小さくして、スピーカシステムの軽量化と、最低共振周波数付近の音圧の平坦化とを同時に実現する。
【解決手段】密閉型スピーカシステム10のスピーカユニット12の背面側をスピーカユニットの動インピーダンス以上の音響抵抗を有する音響抵抗部材13で覆い、かつスピーカ振動板14の背面と音響抵抗部材13とで囲まれる空間の体積V1と、音響抵抗部材13とキャビネット11とで囲まれる空間の体積V2との比(V1/V2)が1/2以下になる位置に音響抵抗部材13を配置することによって、課題の解決が図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、音響機器に用いるスピーカユニットおよびスピーカシステムに関し、具体的には制動型スピーカユニットおよび制動型スピーカユニットを装着したスピーカシステムに関する。
ダイナミック型スピーカユニットを装着した密閉型スピーカシステムは、図16の実線で示すように、一般的に最低共振周波数(f)付近の音圧が山状に高くなる現象が生じる。そこで、図16の一点鎖線で示すように、最低共振周波数(f)付近の振動を制動して音圧の山を平坦化する方法が色々提案されている。その代表的な方法としては、スピーカユニットのマグネットの磁力を強くする方法と、吸音材を用いる方法とがある。
マグネットの磁力を強くする方法は、マグネットの寸法が大きくなるため、スピーカユニットが大型になりしかも重量が重くなる問題がある。特に、携帯型スピーカシステム・車載用スピーカシステム・薄型テレビ受像装置に内蔵するスピーカシステムのように小型・軽量が要求される用途には不向きである。
一方、吸音材を用いる方法は、マグネットの磁力の弱い小型でしかも軽量のスピーカユニットが採用できるため、スピーカシステムの小型化・軽量化に有効な手段として期待されている。
例えば、連続気泡型ウレタン・グラスウール・真綿などの吸音材をキャビネット内の空間に充満して最低共振周波数付近の振動を制動する方法が良く知られている。しかし、この方法は最低共振周波数付近のみならず中音域(300Hz〜1kHz)の音圧レベルをも著しく低下させてしまう問題がある。この問題を解決するために、特許文献1に開示されている音響調整材が提案されている。つぎに、この音響調整材について説明する。
音響調整材は、アルミ箔などからなる反射・制動部材と、繊維シートなどからなる保形・制振部材と、ウレタンなどのスポンジ・ダウン・真綿・フェルトなどの多孔質部材もしくは風船・エアクッションなどの弾性体からなる吸音・緩衝部材とを、布などの音波透過部材で包装したものから構成されている。この音響調整材を密閉型あるいはバスレフ型のキャビネットに装着する場合は、キャビネット内の隅あるいは音圧が高くなる位置に取り付ける。
また特許文献2には、音波遅延板をキャビネットの内部空間を仕切る位置、もしくは内部空間の一部を占有する位置に設置したキャビネットが提案されている。音波遅延板は、多数の小孔(孔径:1mm〜10mm)を穿設した穿孔板を複数枚、相互に間隙を設け、かつ各穿孔板の孔位置が一致しないように重積したものから構成されている。音波遅延板の中に音波が入射されると、音波はそれぞれの小孔をジグザグに迂回して伝播する。このように、音波の伝播経路を長くすることによって内部定在波の発生を抑制している。
特開平7−261767 実公平2−12789
しかしながら、特許文献1に記載されている音響調整材は、構成が複雑である上に、制動抵抗の非常に大きな部材すなわちアルミ箔・風船・エアクッションなど通気性のない部材を用いているため、制動抵抗の設計および制御が極めて難しい。また、音響調整材をスピーカユニットに装着する仕方(音響調整材とスピーカユニットとの間隔調整など)によって制動抵抗が変化すると言う問題点があった。さらに、通気性のない部材でスピーカユニットを覆うと、制動抵抗が大きくなり過ぎて、再生周波数全域の音圧レベルが著しく低下すると言う問題点があった。
特許文献2に記載されている音波遅延板について、最低共振周波数付近の振動を制動する制動作用があるかどうか検証実験を行った。その結果、音波の通過路としての役割を果たすためには、音波遅延板の孔径を1mm以上にする必要があり、孔径を1mm以上にすると制動作用が発現されないことが分かった。
したがって、特許文献2に開示されている音波遅延板と、本発明による多孔シートとでは、構成および作用効果を全く異にするものである。
また、バスレフ型スピーカシステムの場合は、図10の一点鎖線で示すように、最低共振周波数(f)付近の音圧が山状に高くなると共に、音響ポートの共振周波数(fp)付近にも音圧の山谷が発生するため低音域の音圧周波数特性が乱れると言う問題があった。この問題を解決するために、音響ポートに吸音材を挿入する方法が考えられる。しかし、この方法では最低共振周波数(f)以下の音圧が低下するため、低音域の再生周波数帯域が狭くなる問題があった。
そこで本発明は、係る問題を解決して、最低共振周波数付近の振動を制動する、構成の簡単な音響抵抗部材を提供することを目的とする。また、スピーカユニットのマグネットの磁力を小さくして、スピーカユニットおよびスピーカシステムの軽量化と、最低共振周波数付近の音圧の平坦化とを同時に実現させることを目的とする。さらに、最低共振周波数付近および音響ポートの共振周波数付近の音圧の平坦化と、軽量化とを同時に実現可能なバスレフ型スピーカシステムを提供することを目的とする。
上記の問題を解決して目的を達成するために、本発明の制動型スピーカユニットは、スピーカ振動板を有するスピーカユニットと、スピーカ振動板の背面空間内に設けられた音響抵抗部材とを備え、背面空間は音響抵抗部材によって閉ざされており、かつ音響抵抗部材はスピーカユニットの動インピーダンス以上の音響抵抗を有していることを特徴とする。また、吸音特性のピーク周波数が1kHz以下であることを特徴とする。
以上のような構成にすることによって、簡単な構成でスピーユニットの制動抵抗を制御することが可能になる。したがって、スピーカユニットのマグネットの磁力を小さくして、スピーカユニットの軽量化と、最低共振周波数付近の音圧の平坦化とを同時に実現することができる。
さらに、音響抵抗部材の背面側(スピーカ振動板とは反対側)に空気層を形成するための背面板が具備されていることを特徴とする。このような構成にすることによって、スピーカシステムの軽量化と、最低共振周波数付近の音圧の平坦化とを同時に実現することができる。
本発明による制動型スピーカユニットに用いられている音響抵抗部材は、通気性を有する多孔質体であることを特徴とする。好ましくは、多孔質体が10cc/cm/sec以下の通気性を有する発泡体であることを特徴とする。このような構成にすることによって、吸音特性のピーク周波数を1kHz以下にすることが可能になる。
さらに好ましくは、該多孔質体が複数の貫通孔を有する多孔シートであり、かつ貫通孔の孔径(直径)が0.8mm以下であることを特徴とする。以上のような構成にすることによって、
イ)吸音特性のピーク周波数特性が200Hzで、吸音周波数帯域幅(バン
ド幅)を1.4オクターブ以上に広げることが可能となる。
ロ)発泡体と比較して、孔の構造が単純になるため音響抵抗部材の音響抵抗
設計が容易になる。
ハ)音響抵抗部材の軽量化が図れる。
また、本発明による音響抵抗部材は、複数枚の多孔シートを互いに間隙を設けて重ね合わせた多重多孔シートからなることを特徴とする。このような構成にすることによって、音響抵抗の設計自由度の拡大が図れる。すなわち、重ね合わせる多孔シートの枚数を変えることによって、音響抵抗を調節することが可能になる。
さらに、多重多孔シートにおいて、各多孔シートの貫通孔の孔径が互いに異なっていることを特徴とする。このような構成にすることによって、吸音特性のピーク周波数および吸音周波数帯域幅の設計自由度が拡大する。したがって、キャビネットの最低共振周波数付近および音響ポートの共振周波数付近に音圧の山谷のない、低音域の再現性に優れたバスレフ型スピーカシステムを実現することが可能になる。
本発明のスピーカシステムは、キャビネットと、キャビネットの内壁に装着された、前述の制動型スピーカユニットとを備え、制動型スピーカユニットに具備されている音響抵抗部材の背面とキャビネットの内壁との間に空気層を有することを特徴とする。
また、スピーカ振動板の背面と音響抵抗部材とで囲まれる空間の体積V1と、音響抵抗部材の背面とキャビネットの内壁とで囲まれる空間の体積V2との比(V1/V2)が、1/2以下、好ましくは1/5以下になる位置に音響抵抗部材を配置することを特徴とする。
以上のような構成にすることによって、スピーカシステムの制動抵抗を制御することが可能になる。したがって、マグネットの磁力の弱いすなわち軽量のスピーカユニットを用いることができるため、スピーカシステムの軽量化と最低共振周波数付近の音圧の平坦化とが同時に実現される。
また、本発明のスピーカシステムは、背面空間の一部に音響ポートが具備されていることを特徴とする。このような構成にすることによって、スピーカユニットのマグネットの磁力を小さくして、最低共振周波数付近の音圧および音響ポート共振周波数付近の音圧の平坦化と、軽量化とを同時に実現するバスレフ型スピーカシステムを提供することが可能になる。
本発明のスピーカユニットによれば、マグネットの磁力を小さくすることができるため、スピーカユニットの軽量化が図れる効果が得られる。
また、本発明のスピーカシステムによれば、マグネットの磁力の弱いすなわち軽量のスピーカユニットを用いることができるため、スピーカシステムの軽量化と、最低共振周波数付近の音圧の平坦化とを同時に実現することができる効果が得られる。
さらに、本発明のバスレフ型スピーカシステムによれば、低音域の再現性の向上と、軽量化とを同時に実現することができる効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図15の図面を参照にして説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る密閉型スピーカシステムの一構成例を示す断面概略図である。図2は、図1に示す制動型スピーカユニットの電気音響等価回路図である。図3は、図1に示す密閉型スピーカシステムの電気音響等価回路図である。図4は、図3に示す電気音響等価回路図を用いて、音響抵抗部材の配置をパラメータにして音圧と周波数との関係を計算シミュレーションで求めた音圧周波数特性図である。図5は、音響抵抗部材の吸音特性と制動作用との関係を示す図である。図6、図7および図8は、本発明に係る音響抵抗部材の一構成例を示す概略図である。
〔密閉型スピーカシステムの構成〕
密閉型スピーカシステム10は、図1に示すように、キャビネット11と、キャビネット11の壁面に装着したスピーカユニット12と、スピーカユニット12の背面側に設けた音響抵抗部材13とを有している。スピーカユニット12は、一般に良く知られているダイナミック型スピーカユニットであり、スピーカ振動板14(以下、略して振動板と言う)と、振動板14の支持系15と、ボイスコイル16と、マグネット17と、フレーム18とから構成されている。本実施形態では、フレーム18の背面が音響抵抗部材13で覆われた構成になっている。以下、音響抵抗部材13が担持されているスピーカユニット12を制動型スピーカユニット19(点線で囲まれた部分)と言うことにする。V1は、振動板14の背面と音響抵抗部材13とで囲まれる空間である。
音響抵抗部材13は、スピーカユニット12の動インピーダンスR2(図2参照)以上の音響抵抗を有し、かつ通気性を有する多孔質体から構成されている。好ましくは、音響抵抗部材13の吸音ピーク周波数が1kHz以下の吸音特性を有する多孔質体がよい。その理由は、音響抵抗部材13の吸音ピーク周波数が1kHzより高いと、制動を期待する所望の周波数、例えば最低共振周波数付近における音響抵抗部材13の抵抗成分が小さくなり、最低共振周波数付近の音圧を平坦化する効果が小さくなるからである。また、通気性のない音響抵抗部材でスピーカユニット12を覆うと、制動抵抗が大きくなり過ぎて、再生周波数全域の音圧レベルが著しく低下すると言う不具合が生じるからである。
ここで、吸音ピーク周波数とは、例えば垂直入射吸音率測定法・残響室吸音率測定法など一般に良く知られた測定方法で測定して得られた吸音率周波数特性において、吸音率が最も高くなる周波数である。つぎに、制動型スピーカユニット19の構成について詳しく説明する。
〔制動型スピーカユニットの構成〕
図2において、点線で囲んだ部分21はスピーカユニット12部の電気音響等価回路、一点鎖線で囲んだ部分22は空間V1部の電気音響等価回路、二点鎖線で囲んだ部分23は音響抵抗部材13部の電気音響等価回路である。
Vacは交番駆動力、L1はスピーカ振動系の質量、C1は振動板14の支持系15のコンプライアンス、R1は支持系15の抵抗、R2は動インピーダンス、C3は空間V1の音響コンプライアンス、R4は音響抵抗部材13の音響抵抗、C4は音響抵抗部材13の音響コンプライアンス、L4は音響抵抗部材13の音響インダクタンスである。つぎに、図2を参照しながら制動型スピーカユニット19の動作について説明する。
音響抵抗部材13の音響コンプライアンスC4と音響インダクタンスL4との並列共振周波数から十分離れた周波数では、音響抵抗部材13の電気音響等価回路23は、ほぼ音響抵抗部材13の音響抵抗R4と等価になる。また、並列共振周波数より十分離れた低周波領域では、空間V1の音響コンプライアンスC3のインピーダンスは極めて大きくなる。したがって、音響抵抗R4だけがスピーカユニット12部の電気音響等価回路21に加わることになり、スピーカユニット12の制動抵抗は(R1+R2)から(R1+R2+R4)へ増加する。特に、マグネット17の磁力の強さBに関係する制動抵抗R2が(R2+R4)に増加したことになる。よって、制動型スピーカユニット19は、(1)式から分かるように、マグネット17の磁力の強さBが(1+R4/R2)の平方根倍のスピーカユニットと同等の制動能力を有することになるため、最低共振周波数付近における音圧の山谷が平坦化されることになる。
例えば、マグネット17の磁力の強さBが2倍のスピーカユニットと同等の制動力を実現するためには、音響抵抗R4をスピーカユニットの動インピーダンスR3の3倍以上にすればよい。
動インピーダンスR2=(Bl)/R ・・・・・・・ (1)
但し、Bはボイスコイル16をよぎる磁束の磁束密度、lはボイスコイル16の長さ、Rはボイスコイル16の電気抵抗である。
音響抵抗部材13は、スピーカユニット12の音響特性および音響抵抗部材13の吸音特性とに基づいて設定した位置に設けられている。つぎに、音響抵抗部材13の配置について詳しく説明する。
〔音響抵抗部材の配置〕
図1において、振動板14の背面と音響抵抗部材13とで囲まれる空間の体積をV1、音響抵抗部材13とキャビネット11の内壁とで囲まれる空間の体積をV2とする。通常、音響抵抗部材13は、V1とV2との比(V1/V2)が1/2以下、好ましくは1/5以下になる位置に設ける。このような位置に音響抵抗部材13を配置すると、音響抵抗部材13によるスピーカシステム全体の制動作用が発現して、最低共振周波数付近の音圧周波数特性の乱れ(音圧の山)が小さくなる点で好ましい。つぎに、この制動抵抗の発現について、図3に示す電気音響等価回路図30を参照にして詳しく説明する。
図3において、点線で囲んだ部分31は図2で説明した制動型スピーカユニット19の電気音響等価回路20と基本構成が同じである。したがって、図2に示す構成要素と同じ構成要素には同一の符号を付与し説明を省略する。ここでは、図2と異なる構成について説明する。
一点鎖線で囲んだ部分32はキャビネット11部の電気音響等価回路である。C2は音響抵抗部材13とキャビネット11の内壁とで囲まれた空間V2の音響コンプライアンス、R3は放射抵抗、L2は放射インピーダンスの無効成分を示す。音響抵抗部材13の電気音響等価回路は、図2に示すように、キャパシタンスC4とインダクタンスL4との並列共振周波数から十分離れた周波数、すなわち本発明の効果を発現する周波数(最低共振周波数付近)では、ほぼ音響抵抗R4となる。したがって、以下では、音響抵抗部材13の電気音響等価回路を音響抵抗R4と簡略化して説明する。
図3は、図2に示す音響コンプライアンスC3と音響コンプライアンスC2との比C3/C2(V1/V2に相当)をパラメータにして、音圧と周波数との関係を計算シミュレーションで求めた音圧周波数特性図である。尚、計算シミュレーションは、機械系パラメータを電気系パラメータに変換して電気系CADで行った。計算に用いた各パラメータの数値は以下の通りである。
スピーカユニット12の特性:Vac=1V、L1=2780μH、C1=426μF、R1=0.683Ω、R2=1.38Ω
音響抵抗部材13の音響抵抗R4:0.2Ω、0.4Ω、0.6Ω、0.8Ω、1.0Ωの5種類
図4aはC3/C2が1/30(V1/V2=1/30に相当)になる位置に音響抵抗部材13を配置した場合の音圧周波数特性図である。同様に、図4bはC3/C2が1/5(V1/V2=1/5に相当)、図4cはC3/C2が1/2(V1/V2=1/2に相当)、図4dはC3/C2が1/1(V1/V2=1/1に相当)になる位置に音響抵抗部材13を配置した場合の音圧周波数特性図である。尚、図中の矢印の方向は、音響抵抗部材13の音響抵抗R4が上から下に向かって順に大きくなる方向を示している。例えば、図4aで説明すると、一番上の音圧周波数特性はR4が0.2Ωの場合、そして一番下の音圧周波数特性はR4が1.0Ωの場合である。
図4から分かるように、V1/V2(C3/C2)が1/2以下になる位置に音響抵抗部材13を配置すると、音響抵抗部材13の音響抵抗R4に比例して制動抵抗が大きくなり、最低共振周波数付近の音圧の山を平坦化する作用が発現する。しかし、V1/V2(C3/C2)が1/2より大きくなる位置に音響抵抗部材13を配置すると制動抵抗が小さくなり、V1/V2(C3/C2)が1/1以上になる位置に音響抵抗部材13を配置すると音響抵抗R4を大きくしても制動作用が発現しなくなることが分かる。
以上に説明したように、音響抵抗部材13の音響抵抗R4と、音響抵抗部材13の配置すなわちC3/C2とを調節することによって、スピーカシステム10全体の制動抵抗を制御することが可能になる。例えば、スピーカユニット12の動インピーダンスR2(制動抵抗)が小さい場合は、音響抵抗部材13をスピーカユニット12の近傍に配置しかつ音響抵抗の大きな音響抵抗部材13でスピーカユニット12を覆うことによって、スピーカシステム10全体の制動抵抗を大きくすることができる。このことは、音響抵抗部材13によってスピーカユニットの見かけの動インピーダンスが、大きくなったとみなすことができる。したがって、動インピーダンスの小さい安価なスピーカユニットすなわちマグネットの磁力の弱いスピーカユニットを用いたスピーカシステムの最低共振周波数付近の音圧を平坦化することが可能になる。
先に、制動作用を発現する音響抵抗部材13は、吸音ピーク周波数が1kHz以下でありかつ通気性を有する多孔質体がよいと述べた。この根拠について以下に説明する。
図5は、多孔質体として5種類のウレタンフォーム(連続気泡型ウレタン)を用い、各ウレタンフォームの吸音特性と制動作用との関係について実験した結果である。制動作用の有無は、図1に示す密閉型スピーカシステムを用い、最低共振周波数付近に発生する音圧の山が低くなるかどうかで判定した。尚、ウレタンフォームの吸音ピーク周波数は、垂直入射吸音率測定器で測定して求めた。
図5から分かるように、吸音ピーク周波数が1kHz以下の試料AおよびBは制動作用を有するが、吸音ピーク周波数が1kHz以上の試料C、D、Eはいずれも制動作用を有していなかった。また、試料AとBとを比較すると、試料Aの方が試料Bより制動効果が大きかった。この差異について詳しく調べたところ、試料Aの吸音周波数帯域幅(150Hz〜850Hz)が試料Bの吸音周波数帯域幅(300Hz〜1.2kHz)より広く、しかも試料Aの方が試料Bより最低共振周波数付近の吸音率が高かった。また、ウレタンフォームの通気度と制動効果との間に相関があり、通気度が10cc/cm/sec以下、好ましくは略1cc/cm/secの試料Aおよび試料Bが制動効果を有することが分かった。
以上の実験結果から、音響抵抗部材13に求められる要求性能としては、吸音ピーク周波数が1kHz以下でありしかも吸音周波数帯域幅が広くかつ最低共振周波数付近に吸音特性を有するものが良いことが判明した。
〔音響抵抗部材の構成〕
本発明に適用し得る音響抵抗部材13としては、吸音ピーク波長が1kHz以下で通気性を有するものであればいずれでもよい。このような特性を有するものとしては、樹脂・合成ゴム・金属などからなる連続気泡発泡体あるいは独立気泡と連続気泡とが混在している半独立気泡発泡体、直径0.8mm以下の微細孔を有する多孔シート、複数枚の多孔シートを互いに間隙を設けて重ねた多重多孔シートなどがある。
連続気泡型発泡体あるいは半独立気泡型発泡体としては、熱可塑性ポリウレタン・熱可塑性ポリオレフィン・熱可塑性ポリスチレンなどのエラストマ、NBR・SBR・シリコンゴム・エチレンプロピレンゴムなどの合成ゴム、ポリプロピレン樹脂・ポリエチレン樹脂などの樹脂、およびアルミニウムなどの金属を材料にして発泡させたものがある。これらの発泡体は、10cc/cm/sec以下、好ましくは略1cc/cm/secの通気度を有するものが、吸音ピーク周波数が1kHz以下になりしかも少ない量で大きな音響抵抗が得られる点で好ましい。
多孔シート50としては、図6に示すように、ステンレス・銅・鉄・ニッケルなどの金属板、PET・アラミドなどのプラスチックシートあるいはジルコニアなどのセラミックシートなどからなる基材51に複数の孔52(貫通孔)をあけたものが用い得る。基材51の厚さ(孔の長さ)、孔52の孔径、孔52の開孔率、孔52の形状を適宜選択することによって、吸音ピーク周波数・吸音周波数帯域幅・音響抵抗などの音響特性を調節することができる。
吸音周波数帯域幅を広くすると、制動可能な周波数帯域幅が広くなる点で望ましい。例えば、吸音周波数帯域幅を1.4オクターブ以上にするためには、基材51の厚さを0.1〜1mm、孔52の孔径を0.1〜0.8mm、孔52の開孔率を0.1〜2%にすることによって成し得る。
多孔シート50の音響抵抗は、基材51の厚さ(孔52の長さ)および孔52の開孔率によって調節することができる。すなわち、音響抵抗は、孔52の長さに比例して大きくなり、孔52の開孔率に反比例して大きくなる。したがって、孔あけ工法は、多孔シートの音響特性・製造コスト・加工精度に大きな影響を及ぼす点で重要である。つぎに、孔あけ工法について説明する。
孔52の長さ(L)を孔52の孔径(R)以上に長くしない範囲(L≦R)で所望の音響抵抗が得られる場合は、化学エッチング加工・放電加工・パンチング加工などの孔あけ工法によって、孔52を高精度に形成することができる。
上述した工法で作成した多孔シートは、製造コストが安価になる点で優れている。しかし、上述の多孔シート1枚では音響抵抗が小さ過ぎる場合は、後述する多重多孔シートを用いるのがよい。
多孔シート50の孔52の長さ(L)を孔径(R)より長くして音響抵抗を大きくする場合(L>R)は、ピコ秒レーザー加工で孔あけすることによって成し得る。この工法で作成した多孔シートは、構成が簡単でしかも音響抵抗を自由に制御できる点で優れている。
尚、図6では孔52の形状を円形にしたが、これに限定されるものではなく、角型・星型など目的に応じた形状にしてもよい。また、孔52にテーパーをつけることによって、吸音周波数帯域幅を広げることができる。具体的には、音波が多孔シートに入射する側の孔径を小さくし、音波が多孔シートから放射される側の孔径を大きくする。
音響抵抗を調節する他の方法としては、図7に示すように、多重多孔シート60を用いることにより達成し得る。多重多孔シート60は、図6で説明した多孔シートを複数枚、スペーサ61を介して重ねたものから構成されている。多孔シート62と62’との孔の位置は、一致させても一致させなくともいずれでもよい。尚、図7では2枚の多孔シート62を重ねた例を示しているが、重ねる枚数に比例して音響抵抗を大きくすることができる。
多孔シート62と62’との間隔(D)を調節することによって、吸音する周波数帯域幅を制御することができる。吸音周波数帯域幅は、間隔(D)に比例して広くなる。通常、間隔は20〜100mmに設定する。
吸音周波数帯域幅を広くする他の方法としては、図8に示すように、互いに孔径の異なる多孔シート71(孔径:r1)と多孔シート72(孔径:r2)とを重ね合わせた多重多孔シートを用いることにより成し得る。すなわち、吸音ピーク周波数が互いに異なる多孔シートを重ね合わせることによって、吸音周波数帯域幅を広くすることができる。尚、図8では2枚の多孔シート71、72を重ねた例を示しているが、重ねる枚数に比例して音響抵抗を大きくすることができる。
(第2の実施の形態)
〔バスレフ型スピーカシステムの構成〕
図9は、本発明に係るバスレフ型スピーカシステムの一構成例を示す断面概略図である。図10は、本発明によるバスレフ型スピーカシステムの音圧周波数特性を説明するための説明図である。
図9に示すように、バスレフ型スピーカシステム80は、キャビネット11の一部に音響ポート81が装着されている以外は図1に示した密閉型スピーカシステム10と同じ構成である。したがって、密閉型スピーカシステム10と同じ構成要素については、図1と同一の符号を付与し、説明を省略する。ここでは、図1と異なる構成についてのみ説明する。
音響抵抗部材13の配置は、音響ポート81部の体積を密閉型スピーカシステム10の構成で説明した音響抵抗部材13とキャビネット11の内壁とで囲まれる空間の体積V2の中に含めて計算した位置に設ければよい。このような条件で音響抵抗部材13を配置すると、図10の実線で示す音圧周波数特性のように、キャビネット11の最低共振周波数(f0)付近に発生する音圧の山および音響ポートの共振周波数(fp)付近に発生する音圧の山谷が平坦化される。尚、図10の一点鎖線は音響抵抗部材13を入れない場合の音圧周波数特性である。
(第3の実施の形態)
〔制動型スピーカユニットの構成〕
図11は、本発明に係る制動型スピーカユニットの一構成例を示す断面概略図である。図12は、本発明に係る制動型スピーカユニットの他の構成例を示す断面概略図である。尚、図11に示す制動型スピーカユニットは図1で説明した制動型スピーカシステムと同じものである。したがって、図1に示した制動型スピーカユニットと同じ構成要素については、図1と同一の符号を付与し、説明を省略する。ここでは、図1に示した制動型スピーカユニットと異なる構成についてのみ説明する。
図11に示すように、制動型スピーカユニット19は、スピーカユニット12の振動板14の背面空間(振動板14の振動空間)が音響抵抗部材13によって閉ざされた構成になっている。
図11aは、音響抵抗部材13が連続気泡発泡体あるいは半独立気泡発泡体の場合に適したスピーカユニットの一構成例である。このような発泡体からなる音響抵抗部材13をフレーム18の形状に合わせて成型したキャップ型の音響抵抗部材13を、フレーム18に被せて接合した構成になっている。キャップの形状および容積は、音響抵抗部材13の音響抵抗に応じて最適化すればよく、図に示した形態に限定されるのもではない。
図11bは、音響抵抗部材13が多孔シートあるいは多孔シート間の間隔の狭い、例えば10mm以下の多重多孔シートの場合に適した制動型スピーカユニットの一構成例である。このようなシート状の音響抵抗部材13を、振動板14からの背面音波を通過させるフレーム18に設けられた開口窓101(点線部)に接合した構成になっている。尚、音響抵抗部材13の音響抵抗が小さくてもよい場合は、上述した発泡体を開口窓101に接合してもよい。
また、音響抵抗部材13を1枚の多孔シートで構成する場合は、図11cに示すように、複数の孔をあけたフレーム102にしてもよい。
図11dは、音響抵抗部材13が多孔シート間の間隔の広い(10mm以上)多重多孔シートの場合に適した制動型スピーカユニットの一構成例である。この制動型スピーカユニットは、フレーム18の平坦部(スピーカユニットをビスなどでキャビネットに装着するために設けた平坦部)の一部に台座103を設け、台座103の上に多重多孔シート104を接合した構成になっている。
例えば、スピーカユニットの最低共振周波数が80〜200Hzの場合は、基板51の厚さが0.1〜1mm、孔52の直径が0.1〜0.8mm、孔52の開孔率が0.1〜2%の多孔シート(図6参照)を用いる。このような多孔シートは、50〜500Hzの音圧を制動させる作用があるが、それ以外の周波数に対しては音圧を制動させる作用がない。したがって、最低共振周波数付近の音圧周波数特性が平坦になり、しかも500Hz以上の周波数の音圧が低下しない音圧周波数特性が得られる。
尚、多孔シートもしくは多重多孔シートを取り付けた制動型スピーカユニットを平面バッフル型スピーカシステムなどの開放型スピーカシステムに用いる場合は、図12に示すように、支持枠111を介して多孔シート102(図12a)もしくは多重多孔シート104(図12b)の背面側に空気層を形成するための背面板112を設ける。ここで、支持枠111の側面は開放になっている。
(具体的実施例1)
以下に示すダイナミック型スピーカユニット「EAS8P170A」(パナソニック社製)を内容積0.66リットルの密閉型キャビネット(110×100×60mm)に装着したものを用意した。
●スピーカユニットの規格
動インピーダンス:1.38Ω
最低共振周波数(f0):155Hz
再生周波数帯域:f0〜32kHz
出力音圧レベル:83.5dB/W(1m)
m0:2.4g
Q0:1.2
つぎに、音響抵抗部材としてブリヂストン株式会社製「ウレタンフォームDOX」(図5に示す試料A、音響抵抗:4.5Ω)を用いてキャップ状に成型したもの(容積:0.5リットル)を、図11aに示すようにスピーカユニットに接合して、図1に示すような密閉型スピーカシステム10を作成した。V1とV2との比V1/V2(図1参照)は約1/30である。「ウレタンフォームDOX」の垂直入射吸音率特性を図13の実線で示す。
上述した密閉型スピーカシステムを無響室に入れて測定した音圧周波数特性を図14の実線で示す。尚、図14の点線で示した音圧周波数特性は、音響抵抗部材として図5に示す試料D(音響抵抗:0.2Ω)を用いたものである。図14から分かるように、試料Aの音響抵抗部材を上述の条件でキャビネットに具備することによって、最低共振周波数付近の音圧が平坦化された。一方、試料Dの音響抵抗部材では制動効果が得られなかった。
(具体的実施例2)
具体的実施例1と同様のキャップ状ウレタンフォーム(「ウレタンフォームDOX」の容積:約1.2リットル)を取り付けたスピーカユニットを以下仕様のバスレフ型キャビネットに装着して、図9に示すようなバスレフ型スピーカシステムを作成した。V1とV2との比V1/V2(図9参照)は約1/70である。
●バスレフ型キャビネットの仕様
内容積:約4.9リットル(縦220×横140×奥行き160mm)
音響ポート:内径(直径)54mm、長さ120mm
上述したバスレフ型スピーカシステムを無響室に入れて測定した音圧周波数特性を図15の実線で示す。尚、図15の点線で示した音圧周波数特性は、音響抵抗部材として図5に示す試料Dを用いたものである。図15から分かるように、音響ポートの共振周波数(約85Hz)付近および最低共振周波数(約180Hz)付近の音圧が平坦化され、低音域の再現性が良好になった。一方、試料Dの音響抵抗部材では制動効果が得られなかった。
(具体的実施例3)
まず、円形のステンレスシートに複数の孔を格子状にあけた多孔シートを2枚用意して、図7に示すような多重多孔シートを以下の仕様で作成した。
●多重多孔シートの仕様
ステンレスシート:厚さ0.4mm、直径86mm
孔径:直径0.4mm
孔の開孔率:1%
孔間ピッチ:3.3mm
スペーサ:内径(直径)80mm、外径(直径)86mm、長さ(図6のDに相当)88mmのアクリルパイプ
つぎに、上述の多重多孔シートを具体的実施例1で用いたスピーカユニットに台座を介して取り付け、図11dに示すような多重多孔シート付きスピーカユニットを作成した。台座103には、上記のスペーサと同じアクリルパイプ(長さ22mm)を用いた。
つぎに、この多重多孔シート付きスピーカユニットを具体的実施例2と同様のバスレフ型キャビネットに装着して、図9に示すようなバスレフ型スピーカシステムを作成した。図9に示すV1とV2との比(V1/V2)は約1/10である。
上述したバスレフ型スピーカシステムを無響室に入れて音圧周波数特性を測定したところ、具体的実施例2とほぼ同等の特性(図15の実線を参照のこと)が得られた。
本発明に係るスピーカユニットおよびスピーカシステムは音響機器分野に有用である。
本発明に係る密閉型スピーカシステムの一構成例を示す断面概略図 本発明に係る制動型スピーカユニットの電気音響等価回路図 図1に示す密閉型スピーカシステムの電気音響等価回路図 図1に示す密閉型スピーカシステムについて、音響抵抗部材の配置をパラメータにしてシミュレーションした音圧周波数特性図 音響抵抗部材の吸音特性と制動効果との関係を示す図 本発明に係る音響抵抗部材の一構成例を示す概略図 本発明に係る音響抵抗部材の他の構成例を示す概略図 本発明に係る音響抵抗部材の他の構成例を示す概略図 本発明に係るバスレフ型スピーカシステムの一構成例を示す断面概略図 従来の密閉型スピーカシステムの音圧周波数特性を説明するための音圧周波数特性図 本発明に係るスピーカユニットの一構成例を示す断面概略図 本発明に係るスピーカユニットの他の構成例を示す断面概略図 本発明に係る音響抵抗部材の垂直入射吸音率の一例を示す垂直入射吸音率特性図 本発明に係る密閉型スピーカシステムの音圧周波数特性の一例を示す音圧周波数特性図 本発明に係るバスレフ型スピーカシステムの音圧周波数特性の一例を示す音圧周波数特性図 従来の密閉型スピーカシステムの音圧周波数特性を説明するための音圧周波数特性図
符号の説明
10 密閉型スピーカシステム
11 キャビネット
12 スピーカユニット
13 音響抵抗部材
19 制動型スピーカユニット
20 制動型スピーカユニットの電気音響等価回路
30 密閉型スピーカシステムの電気音響等価回路図
50、102 多孔シート
60、104 多重多孔シート
80 バスレフ型スピーカシステム
112 背面板

Claims (12)

  1. スピーカ振動板を有するスピーカユニットと、前記スピーカ振動板の背面空間内に設けられた音響抵抗部材とを備え、前記背面空間は前記音響抵抗部材によって閉ざされており、かつ前記音響抵抗部材は前記スピーカユニットの動インピーダンス以上の音響抵抗を有していることを特徴とする制動型スピーカユニット。
  2. 前記音響抵抗部材の吸音ピーク周波数が1kHz以下であることを特徴とする請求項1に記載の制動型スピーカユニット。
  3. 前記音響抵抗部材の背面側(前記スピーカ振動板とは反対側)に空気層を形成するための背面板が具備されていることを特徴とする請求項1に記載の制動型スピーカユニット。
  4. 前記音響抵抗部材が通気性を有する多孔質体であることを特徴とする請求項1に記載の制動型スピーカユニット。
  5. 前記多孔質体が10cc/cm/sec以下の通気度を有する連続気泡発泡体もしくは半独立気泡発泡体であることを特徴とする請求項4に記載の制動型スピーカユニット。
  6. 前記多孔質体が複数の貫通孔を有する多孔シートであり、かつ前記貫通孔の孔径が0.8mm以下であることを特徴とする請求項4に記載の制動型スピーカユニット。
  7. 前記多孔質体が、複数枚の前記多孔シートを互いに間隙を設けて対向設置した多重多孔シートであることを特徴とする請求項6に記載の制動型スピーカユニット。
  8. 前記複数枚の多孔シートの貫通孔の孔径が、シート毎に互いに異なっていることを特徴とする請求項7に記載の制動型スピーカユニット。
  9. キャビネットと、前記キャビネットの内壁に装着された、請求項1から8のいずれか1項に記載の制動型スピーカユニットとを備え、前記制動型スピーカユニットに具備されている音響抵抗部材の背面と前記キャビネットの内壁との間に空気層を有することを特徴とするスピーカシステム。
  10. 前記制動型スピーカユニットのスピーカ振動板の背面と前記音響抵抗部材とで囲まれる空間の体積V1と、前記空気層の体積V2との比(V1/V2)が、1/2以下になる位置に前記音響抵抗部材が配置されていることを特徴とする請求項9に記載のスピーカシステム。
  11. 前記(V1/V2)が1/5以下であることを特徴とする請求項10に記載のスピーカシステム。
  12. 前記キャビネットの一部に音響ポートが具備されていることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載のスピーカシステム。
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