JP2009053154A - 測光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より小さい測定視野角で、低輝度の被測定体の狭い領域の色彩輝度等を測定するときに、対物レンズのピント調整のズレが発生しても、測定精度への影響の少ない光学系を持つ測光装置を提供する。
【解決手段】色彩輝度計1は、被測定体Sから入射された光束を結像させる対物レンズ111と、対物レンズ111の光軸Lに対して傾斜して配設され、対物レンズ111から入射された光束のうち、被測定体Sからの光束を通過させる開口12aと被測定体S外の光束を反射させファインダ光学系14に入射させる反射面12bとを有するアパーチャミラー12とポリクロメータ4とを備える。対物レンズ111の結像面に投影したときの開口12aの半径Ra、被測定体Sの最小測定半径Rminで表すとき、0.9Ra≦21/2・Rmin≦1.1Raの関係を満たす。
【選択図】図4

Description

本発明は、光源からの光や照明された試料からの反射光および透過光などの被測定光の特性を求める測光装置に関し、特に可視光の色彩輝度値等を測定する色彩輝度計に関する。
被測定体の色彩輝度値を測定する色彩輝度計では、対物レンズに入射した被測定光を測定光学系とファインダ光学系とに分岐し、分岐した光束をそれぞれ色彩測定と被写体観察に利用している。測定者は、色彩輝度値の測定を開始する前に被測定体を観察するファインダの視度調整を行い、その後、被測定体のピントを合わせて、色彩輝度値を測定する。通常、視度調整は、測定者がファインダを覗いて所定の照準円がはっきりと観察されるように、ファインダ光学系が目視で調整される。被測定体のピント合わせは、ファインダにより被測定体のピント状態を観察しながら、対物レンズを光軸方向に移動させて行われる。一般に、ファインダ光学系の深度が大きいために、被測定体のピント合わせのときに、ファインダの視度調整の誤差と対物レンズのピント調整のズレとにより、測定するたびに対物レンズの光軸方向の位置がばらつくために、被測定体の色彩輝度等を測定する精度に影響するおそれがあった。
例えば、特許文献1では、色彩輝度計は、被測定光が入射される対物レンズと、対物レンズから入射された光束のうち、被測定体からの光束を通過させる開口を有するアパーチャミラーと、アパーチャミラーの開口を通過した被測定光をポリクロメータへ入射させる導光光学系と、アパーチャミラーによって反射された開口外の光束を入射させるファインダ光学系とを備える。さらに、この色彩輝度計は、導光光学系から出射された被測定光をグレーティングによって分光され、この分光像を受光センサ上に結像させるポリクロメータと、受光センサ上の受光強度に基づいた被測定光の分光強度とその色彩輝度を演算処理する制御部とを備えて構成されている。
ここで、アパーチャミラーは対物レンズの光軸に対して傾斜して配設され、アパーチャミラーに配置された開口がファインダの視度調整用の照準円として形成される。しかし、ファインダ光学系の光軸と照準円を形成したアパーチャミラーとが垂直に配置されていないので、視度調整するときに、測定者が傾斜した照準円を観察することになり、照準円の位置、例えば照準円の上側を見て調整するのか、または下側を見て調整するのかにより、視度調整量が異なり、視度調整の誤差が発生する。
従来、色彩輝度計の測定視野角は、1度程度のものが主流であったが、近年、より低輝度の被測定物を、より小さい測定視野角(すなわち微小な測定範囲)で、高速に測定することが要求されてきている。例えば、測定視野角が0.1度以下(被測定体径が略0.1〜0.01mm)の小さい範囲を測定する場合、同じ対物レンズであれば、アパーチャの開口を小さくすることになり、ピント合わせ時のピント位置ズレが同じ程度でも、測定精度への影響が大きくなる。また、アパーチャ開口径が小さくなることへの対応で対物レンズのF値を小さくする(明るくする)と、ピント合わせが一層難しくなり、ピント調整のズレがさらに大きくなる。ピント調整のズレにより、対物レンズの結像位置が結像すべき所定位置から光軸方向にずれると、被測定光がアパーチャミラーにより遮断されるケラレが発生すると同時に開口を通過する余分な光によるフレアが発生し、色彩輝度等の測定精度が低下することになる。図1〜図3を用いて詳しく説明する。
図1は、色彩輝度計における対物レンズの結像位置が所定位置Fにあり、ピントが合っている状態を示す概略図であり、図2は、対物レンズが結像面側に位置し、その結像位置が所定位置Fから前側にずれている状態を示す概略図である。図3は、対物レンズが被測定体側に位置し、その結像位置が所定位置Fから後側にずれている状態(図3上の破線で示す位置S1に被測定体が位置し、所定位置Fに結像することと等価である状態)を示す概略図である。尚、図1〜図3において、被測定体Sと所定位置Fとの距離は一定である。
図1に示すように、被測定体Sからの被測定光が対物レンズ111に入射する。入射した被測定光は、絞り112により光束の大きさを規制され、所定位置Fであるアパーチャミラー12の開口12aの位置に結像する。開口12aは対物レンズ111の光軸Lを中心とした円形の穴である。ここで、被測定体Sの被測定領域が開口12aの領域に投影されるように、対物レンズ111の倍率が設定され、被測定光は開口12aによる光束が遮断されること(ケラレ)がなく、また、開口12aを余分な光(フレア)が通過することがない。尚、図1では、アパーチャミラー12は、光軸Lに垂直に配置して説明したが、後述する図4の色彩輝度計に搭載された状態では、本来アパーチャミラー12は対物レンズ111の光軸Lに対して傾斜して配置される。図2及び図3も、図1と同様に、説明上アパーチャミラー12が光軸Lに垂直に配置されている。
図2に示すように、対物レンズ111のピント合わせにズレが発生して、対物レンズ111が図1に示す位置からアパーチャミラー12(結像面)側に位置すると、対物レンズ111の結像位置F1が所定位置Fから前側にずれる。尚、図2は縮小光学系を前提にしており、拡大光学系では後側にずれる。この状態では、結像位置F1から開口12aに向かう被測定光の中で被測定体Sの外周の被測定光は、図2上の破線で示す光束L1がアパーチャミラー12で遮断される。図2に示す光束L1は開口12aの外周輪帯上に一様に遮断されるが、色彩輝度計ではアパーチャミラー12が対物レンズ111の光軸Lに対して傾斜して配置されるために、開口12aの外周上の位置より遮断される光束の大きさが異なる。このように光量が減少し、しかも光量が均一でない光束が、ポリクロメータに入射すると、色彩輝度等の測定精度が低下する。
また、対物レンズ111のFナンバーが小さくなると、光束の広がり角θが大きくなるので、図2上のアパーチャミラー12で遮断される光束L1の幅が大きくなり、ポリクロメータへの入射光量が一層減少することになる。
一方、対物レンズ111のピント合わせにズレが発生して、対物レンズ111が図1に示す位置から被測定体S側に位置すると、結像位置が所定位置Fから後側にずれる。結像位置が所定位置Fから後側にずれることは、図3上の破線で示す位置S1に被測定体が位置し、アパーチャミラー12の開口12aにある所定位置Fに結像することと等価である。尚、図3は拡大光学系を前提にしており、縮小光学系では前側にずれる。この状態では、被測定体Sの外周近傍の被測定光が絞り112に規制されて、図3上のハッチングで示す光束が開口12aの上端部12cに至るが、この光束の中には、被測定体Sからの被測定光以外に図3上の破線で示す光束L2も含まれていて、この光束L2がフレアになる。図3に示すフレア(光束L2)は開口12aの外周輪帯上に一様に発生するが、色彩輝度計ではアパーチャミラー12が対物レンズ111の光軸Lに対して傾斜して配置されるために、開口12aの外周上の位置より発生するフレア量が異なる。このようなフレアを含んだ光がポリクロメータに入射すると、色彩輝度等の測定精度が低下する。
また、対物レンズ111のFナンバーが小さくなると、光束の広がり角θが大きくなるので、一層フレア(光束L2)を多く含んだ光がポリクロメータに入射することになる。
このように、被測定径が小さくなると、対物レンズ111のピント合わせが困難となるとともに、結象位置のずれが大きくなり、また、低輝度の被測定体に対応するために対物レンズ111を明るく(Fナンバーを小さく)すると、光束のケラレ、フレアが大きくなり、色彩輝度等の測定精度が低下するという問題があった。
特開2006−189291号公報(段落[0022]−[0032]、図2)
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、より小さい測定視野角で、低輝度の被測定体の狭い領域の色彩輝度等を測定するときに、対物レンズのピント調整のズレが発生しても、測定精度への影響の少ない光学系を持つ測光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、入射された光束を結像させる対物レンズと、前記対物レンズの光軸に対して傾斜して配設され、前記対物レンズから入射された光束のうち、被測定体からの光束を通過させる開口と被測定体外の光束を反射させファインダ光学系に入射させる反射面とを有するアパーチャミラーと、前記開口を通過した被測定体の光束を分光して受光するセンサ部とを備え、前記対物レンズが光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を前記開口に結像させる測光装置において、前記アパーチャミラーの開口を、前記対物レンズの光軸と垂直方向である平面に投影したときの半径をRa、前記対物レンズが移動して結像可能である、被測定体の最小測定半径をRminとしたときに、
0.9Ra≦21/2・Rmin≦1.1Ra
の関係を満たすことを特徴としている。
この構成によれば、部品製作の誤差、部品組立の誤差、対物レンズの各種収差等が発生しても、被測定体の最小測定半径Rminの余裕度が略10パーセントの範囲において、ピント調整のズレによるフレアの発生が抑制されて、開口半径Raと被測定体の最小測定半径Rminが設定される。
上記目的を達成するために本発明は、入射された光束を結像させる対物レンズと、
前記対物レンズの光軸に対して傾斜して配設され、前記対物レンズから入射された光束のうち、被測定体からの光束を通過させる開口と被測定体外の光束を反射させファインダ光学系に入射させる反射面とを有するアパーチャミラーと、前記開口を通過した被測定体の光束を分光させ、該分光像を受光面に結像させるポリクロメータとを備え、前記対物レンズが光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を前記開口に結像させる測光装置において、前記対物レンズの光軸と垂直方向である平面に投影したときの前記開口の半径をRa、被測定体の最小測定半径をRmin、被測定体の最大測定半径をRmax、最小測定半径Rminの余裕度をx、最大測定半径Rmaxの余裕度をyで表すとき、
2/Ra2=x/Rmin2+y/Rmax2の関係式において、
0.81≦x≦1.21、
0.81≦y≦1.21の関係を満たすことを特徴とする測光装置。
この構成によれば、部品製作の誤差、部品組立の誤差、対物レンズの各種収差等が発生しても、被測定体の最大測定半径Rmaxの余裕度x、及び最小測定半径Rminの余裕度yが略10パーセントの範囲において、ピント調整のズレによるフレアの発生が抑制されて、開口半径Raと被測定体の最大測定半径Rmax、最小測定半径Rminが設定される。
また、本発明は、上記の構成の測光装置において、被測定体と前記対物レンズとの間の光軸に着脱自在な補助レンズを備え、被測定体の測定半径が小さいときに、前記補助レンズが装着され、前記対物レンズが光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を結像させることを特徴としている。この構成によれば、補助レンズの像面が対物レンズの物面になる構成であるために、倍率の異なる種々の補助レンズを装着して、幅広い倍率範囲において、小さい被測定体を測定しても、ピント調整のズレによる測定誤差を小さくすることができる。
また、本発明は、上記の構成の測光装置において、被測定体と前記対物レンズとの間の光軸に着脱自在な補助レンズを備え、被測定体の測定半径が小さいときに、前記補助レンズが装着され、前記対物レンズが前記補助レンズとともに光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を結像させることを特徴としている。この構成によれば、補助レンズが対物レンズに装着された光学系は、対物レンズのみによる測定より、高倍率で、より小さい被測定体を測定することができる。
請求項1に記載の発明によれば、部品製作の誤差、部品組立の誤差、対物レンズの各種収差等が発生しても、またピント合わせ時に対物レンズの繰出し誤差が発生しても、フレアの発生を小さくすることができるために、低輝度の小さい被測定体の色彩輝度等を測定しても、測定精度のばらつきを小さくすることができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。本発明の実施形態は発明の最も好ましい形態を示すものであり、また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
(第1実施形態)
図4は、本発明の第1実施形態に係る色彩輝度計を示す概略図である。色彩輝度計1は、対物レンズ部11、アパーチャミラー12、導光部材13、ポリクロメータ4、ファインダ光学系14等で構成される。
対物レンズ部11は、対物レンズ111と絞り112を備え、後段の導光部材13とともに所定の被測定体Sから発せられる被測定光を、ポリクロメータ4の入射スリット40に導くものである。なお、被測定光としては、被測定体Sによって反射された反射光、被測定体Sを透過した透過光、あるいは光源としての被測定体Sから放射される放射光等がある。また、対物レンズ部11は、後段のアパーチャミラー12とともに被測定体Sの外側から発せられる光を、ファインダ光学系14に導くものである。
対物レンズ111は、その光軸L上にある被測定体Sを後段のアパーチャミラー12の近傍に結像させるものである。測定者が対物レンズ111を光軸L方向に移動させると、対物レンズ111の結像位置がアパーチャミラー12の近傍で光軸L方向に変化するが、ピントが合っていると、被測定体Sは所定位置Fに結像する。被測定体Sが所定位置Fに結像すると、被測定体Sの被測定領域が後述するアパーチャミラー12の開口12aの領域に投影されるように、対物レンズ111の倍率は設定されている。
絞り112は、対物レンズ111を通過する光束の大きさを規制し、結像位置における光束の広がり角θを形成するものであり、そのレンズの明るさ(Fナンバー)を決める。
アパーチャミラー12は、光軸Lに対して傾斜して対物レンズ部11の後段に配置され、光軸L近傍に形成された開口12aと、開口12aの外側に配置されたミラー面12b等を備える。
開口12aは、対物レンズ111の光軸Lを中心とした楕円形の穴である。その開口12aと光軸Lとの交点に所定位置Fが光軸Lと垂直な方向に形成される。開口12aは、所定位置Fで結像した被測定体Sの被測定光を、後段に配置されたポリクロメータ4に向けて通過させる。
ミラー面12bは、アパーチャミラー12の表面にアルミニウム等がコートされた反射面であり、対物レンズ111から出射した被測定体Sの外側の光束を反射させ、ファインダ光学系14に入射させる。
ファインダ光学系14は、反射ミラー141、正レンズ142、接眼レンズ143で構成され、アパーチャミラー12の反射面12bによって反射された光束を測定者の瞳に導く光学系である。このファインダ光学系14では、反射ミラー141により反射された被測定体Sの外側の光束が正レンズ142及び接眼レンズ143によりファインダ像として観察される。また、被測定体Sからの光束が反射ミラー141では反射せずに開口12aを通過するので、開口12aの部分のファインダ像は、黒抜きされた状態となり、視度調整用の照準として用いられる。この構成により、測定者がファンダ光学系14を覗いて、被測定体Sの外側のファインダ像を観察しながら、照準をはっきりと観察することができる位置に、接眼レンズ143を移動させて、視度調整が行われる。
導光部材13は、正レンズ等から構成され、アパーチャミラー12の開口12aを通過した被測定体Sの被測定光を、ポリクロメータ4の入射スリット40へ入射させる光学系である。
ポリクロメータ4は、分光光学系を構成するもので、入射スリット40、結像光学系としてのコリメートレンズ41及び結像レンズ44、波長分光手段としてのグレーティング42、及び複数の受光面からなる受光センサ43を備えてセンサ部として構成される。
入射スリット40は、ポリクロメータ4の側壁に設けられたスリットである。この入射スリット40を介して被測定光がポリクロメータ4の内部へ導入されると、コリメートレンズ41は、被測定光を平行光にしてグレーティング42へ導く。グレーティング42は被測定光を波長に応じて分光・反射させ、結像レンズ44はグレーティング42によって分光された像を受光センサ43の受光面に結像させる。
色彩輝度計1を用いた色彩輝度値の測定について説明する。図4に示すように、色彩輝度計1が被測定光を発生する被測定体Sに対向配置される。測定者がファンダ光学系14を覗いて、被測定体S近傍のファインダ像を観察しながら、照準をはっきりと観察することができる位置に、接眼レンズ143を移動させて、視度調整を行う。視度調整が完了すると、測定者がファインダ光学系14を観察しながら、対物レンズ111を光軸L方向に移動させ、ピント合わせを行う。ピントが合うと、被測定体Sが所定位置Fに結像する。
次に、不図示の操作部で測定開始の指示が与えられると、ポリクロメータ4の前段に配置されたシャッタ(不図示)が開き、所定位置Fに結像した被測定光がポリクロメータ4の入射スリット40に入射する。入射された被測定光がグレーティング42により波長に応じて分光・反射され、結像光学系142、143により、波長ごとに分光された像が受光センサ43のそれぞれの受光面に結像する。受光強度に応じた電気信号が受光センサ43から出力され、それらの信号が処理回路及び演算制御部によって処理され、被測定光の分光強度に基づく色彩輝度値が測定される。
ここで、図2及び図3で説明したように、ファインダを観察しながら行う対物レンズ111のピント合わせにズレが発生すると、被測定体Sの結像位置が所定位置Fの前後にずれることになる。被測定体Sの結像位置が所定位置Fの前側にずれると、被測定光の一部がアパーチャミラー12の開口12aの端面で遮断され、ケラレが発生することになり、ポリクロメータ4に入射する光量が減少する。また、被測定体Sの結像位置が所定位置Fの後側にずれると、測定体Sからの被測定光以外光束が開口12aを通過してフレアとなり、フレアがポリクロメータ4に入射する。これらのケラレまたはフレアが発生すると、色彩輝度等の測定精度が低下する。
そこで、本実施形態では、上述のようにピント合わせのズレによるフレアがアパーチャミラー12の開口12aで発生することを抑制するために、被測定体Sの大きさと開口12aの大きさとを所定の範囲の関係で構成する。
図5、図6を用いて詳細に説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係る対物レンズ111の結像関係を示す概略図であり、図5(a)は被測定体Sが所定位置Fに結像していることを示す図であり、図5(b)は対物レンズ111に繰出し誤差(ピント調整のズレ)が発生したことを示す図である。尚、図5(a)及び図5(b)は、アパーチャミラー12が光軸Lに垂直に配置された状態を示すものであり、図5(a)及び図5(b)を用いて以降の説明を行うが、図4に示すように色彩輝度計1に搭載された状態では、本来アパーチャミラー12は対物レンズ111の光軸Lに対して傾斜して配置される。図6は、本発明の第1実施形態に係る対物レンズ111における横倍率の関係を示す図である。
図5(a)、図5(b)を用いて、被測定体Sにおける所望の測定半径の範囲に対して、対物レンズ111の繰出し誤差Δによるフレアを最小にする横倍率等の光学パラメータ
を説明する。
図5(a)において、対物レンズ111の焦点距離をf、被測定体Sから対物レンズ111の物側主点までの距離をSo(符号は、主点より図5(a)上の左側が−、主点より図5(a)上の右側が+である)、対物レンズ111の像側主点から結像位置であるアパーチャミラー12の所定位置Fまでの距離をS1とすると、
1/S1−1/So=1/f・・・・式(1)
の結像式の関係にある。
ここで、図5(b)に示すように、対物レンズ111にピント合わせによる繰出し誤差Δが発生すると、対物レンズ111の像側主点から結像位置F1までの距離をS1´で表
すとき、
1/S1´−1/(So−Δ)=1/f・・・・式(2)
の結像式の関係にある。
図5(b)の状態における所定位置Fから結像位置F1まで距離(ピントずれ)は、式(1)及び式(2)から、
S1´−(S1−Δ)・・・・式(3)
となり、
式(3)のピントずれを横倍率βで示すと、式(1)及び式(2)から、S1´−S1=−β2Δとなり、この式と式(3)から、ピントずれは、
(1−β2)Δ・・・・式(4)
となる。
図5(b)に示すように、対物レンズ111からの出射光は結像面F1に収束するので、このピントずれにより、所定位置F上では広がりを有する光束が通過することになり、その光束の半径Y1は、
Y1=|(1−β2)Δ/2N|・・・・式(5)
となる。尚、Nは対物レンズ111のFナンバーであり、ピントずれが所定位置Fから後側に発生しても、この光束の広がりが発生して、式(5)が満たされる。
ここで、ピントずれ光束の広がりが小さくなると、結像位置F1が所定位置Fに近くなるので、フレアが発生しにくくなる。また、開口12aの面積が大きくなると、フレアが発生しにくくなることにより、ピントずれによる所定位置F上の光束面積と開口12aの面積の比が0に近づけば、フレアの発生が抑えられることになる。つまり、所定位置F上におけるピントずれ光束の面積をSY1、開口12aの光軸Lに垂直方向に投影したときの面積SRaとすると、
2=SY1/SRa・・・・式(6)
この式(6)が0に近づけば、フレアの発生が抑えられるのであるが、各面積SY1、SRaを求めて、展開すると、開口12aを光軸Lに垂直方向に投影したときの半径をRaで表すときに、式(6)は、
2=SY1/SRa=π(Y1)2/π(Ra)2=(Y1/Ra)2・・・・式(7)
となる。
式(7)は、ピントずれ光束の半径Y1と開口12aの半径Raとの比に展開される。ピントずれ光束の半径Y1は、式(5)で表されるので、式(7)は、
A=|(1−β2)Δ/2N|/Ra・・・・式(8)
となる。
通常、開口12aの光量は開口面積と照度に比例する。開口面積はその半径Raの2乗に比例し、また照度はFナンバーNの2乗に反比例するので、光量一定の条件では半径RaとFナンバーNは比例することになる。ここで、比例定数をkとすると、FナンバーN=kRaとなるので、式(8)は、
A=|(1−β2)Δ|/2kRa2・・・・式(9)
となる。
被測定体Sが開口12aにある所定位置Fに結像する関係にあると、被測定体Sの半径をRsで表したとき、被測定体Sの半径Rsと開口12aの半径Raで横倍率βの関係で示すと、横倍率βは、
β=Ra/Rs
となる。この式から、式(9)を展開すると、
A=|(1/Ra2−1/Rs2)Δ|/2k・・・・式(10)
となる。
よって、フレアの発生を抑制するには、式(10)において、対物レンズ111の繰出し誤差Δに対して|1/Ra2−1/Rs2|(式(11))が小さくなるようにすれば
よい。つまり、被測定体Sにおける測定半径Rsの範囲の中で、式(11)の最大値を0に近づければよい。図6を用いて説明する。
図6の横軸は繰出し誤差Δに伴う横倍率βの逆数を示し、縦軸は横倍率βの変化に伴う
|1−β2|を示す。図6上の横倍率βの変化する範囲が区間aであり、区間aの横倍率βの変化に伴う|1−β2|の範囲が区間bである。式(11)の最大値を0に近づけるには、|1−β2|が最大になる値を最も小さくするとよい。被測定体Sの半径Rsの最大測定半径をRmax、最小測定半径をRminとし、この最大になる値を最も小さくする開口半径Raは、Rmin<Ra<Rmaxである場合に、
|1/Ra2−1/Rmax2|=|1/Ra2−1/Rmin2|・・・・式(12)
で求められる。式(12)を変形すると、
2/Ra2=1/Rmin2+1/Rmax2・・・・式(13)
となる。
つまり、式(13)を満足するアパーチャミラー12の開口半径Raと被測定体Sの最大測定半径Rmax、最小測定半径Rminを設定することにより、ピント合わせ時に対物レンズ111の繰出し誤差Δが発生しても、フレアの発生を小さくすることができる。
しかし、色彩輝度計の製造において、部品製作の誤差、部品組立の誤差、対物レンズの各種収差等が発生するが、これらの各誤差・収差を吸収することができるように被測定体Sの最大測定半径Rmax、最小測定半径Rminには式(13)に略10パーセントの余裕を見込んで設定することが必要である。式(13)に略10パーセントの余裕を見込み、被測定体Sの最大測定半径Rmaxの余裕度をx、最小測定半径Rminの余裕度をyで表すとき、
2/Ra2=x/Rmin2+y/Rmax2・・・・式(14)
0.81≦x≦1.21・・・・式(15)
0.81≦y≦1.21・・・・式(16)
の関係を満たすことになる。
式(14)を満足するアパーチャミラー12の開口半径Raと被測定体Sの最大測定半径Rmax、最小測定半径Rminが設定されることにより、ピント合わせ時に対物レンズの繰出し誤差が発生しても、フレアの発生を小さくすることができるために、低輝度の小さい被測定体の色彩輝度等を測定しても、測定精度のばらつきを小さくすることができる。
ここで、被写体Sの最大測定半径Rmaxは、対物レンズが無限遠の位置にピント調整可能であるとすれば、この測定装置が測定可能な測定半径(すなわち最大測定半径)Rmaxは無限大となり、(y/Rmax2)の項がゼロになる。従って式(14)は、開口半径Raと、対物レンズをピント調整可能な最近接位置に移動させたときの被測定体の最小測定半径Rminの式になる。つまり、
2/Ra2=x/Rmin2・・・・式(17)
同様に、余裕度xが式(15)の範囲にあるとすると、式(17)は、
0.9Ra≦21/2・Rmin≦1.1Ra・・・・式(18)
で表される。
式(17)を満足するアパーチャミラー12の開口半径Raと被測定体Sの最小測定半径Rminが設定されることにより、ピント合わせ時に対物レンズの繰出し誤差が発生しても、フレアの発生を小さくすることができるために、低輝度の小さい被測定体の色彩輝度等を測定しても、測定精度のばらつきを小さくすることができる。
ここで、ピント合わせ時に対物レンズ111の繰出し誤差Δの範囲が大きい場合には、
対物レンズ111に補助レンズを付加して横倍率の範囲を大きくすればよい。
図7(a)は、対物レンズ111に補助レンズ121を付加した光学系を示す概略図であり、図7(b)は、対物レンズ111のピント調整を示す概略図である。尚、図7(a)、図7(b)では、アパーチャミラー12は光軸Lに垂直に配置して説明するが、色彩輝度計では、本来アパーチャミラー12は対物レンズ111の光軸Lに対して傾斜して配置される。
図7(a)に示すように、補助レンズ121は、対物レンズ111の被測定体側に着脱自在に配置された正レンズである。補助レンズ121が対物レンズ111に装着された光学系は、対物レンズ111による被測定体の測定より、高倍率で、より小さい被測定体を測定することができる。図7(b)に示すように、ピント調整を行うには、対物レンズ111が光軸L方向に移動させられる。補助レンズ121の像面が対物レンズ111の物面になる構成であるために、倍率の異なる種々の補助レンズ121を装置して、幅広い倍率範囲において測定しても、ピント調整のズレによる測定誤差を小さくすることができる。
(第2実施形態)
図8(a)は、補助レンズ121を備えた対物レンズ111の光学系を示す概略図であり、図8(b)は、対物レンズ111のピント調整を示す概略図である。尚、図8(a)、図8(b)では、アパーチャミラー12は光軸Lに垂直に配置して説明するが、色彩輝度計では、本来アパーチャミラー12は対物レンズ111の光軸Lに対して傾斜して配置される。
図8(a)に示すように、対物レンズ111は被測定体側に着脱自在な正の補助レンズ121を備える。被測定体の測定半径が小さいときには、図8(b)に示すように、補助レンズ121を含む対物レンズ111が光軸L方向に移動させられ、ピント調整が行われる。
は、色彩輝度計における対物レンズが所定位置に結像する状態を示す概略図である。 は、色彩輝度計における対物レンズのピントが所定位置から前側にずれている状態を示す概略図である。 は、色彩輝度計における対物レンズのピントが後側にずれている状態を示す概略図である。 は、本発明の第1実施形態に係る色彩輝度計を示す概略図である。 は、本発明の第1実施形態に係る色彩輝度計の対物レンズにおける結像関係を示す概略図である。 は、本発明の第1実施形態に係る色彩輝度計の対物レンズにおける横倍率の関係を示す図である。 は、本発明の第1実施形態に係る色彩輝度計の対物レンズに補助レンズを付加した光学系を示す概略図である。 は、本発明の第2実施形態に係る色彩輝度計の対物レンズに補助レンズを付加した光学系を示す概略図である。
符号の説明
1 色彩輝度計
4 ポリクロメータ
12 アパーチャミラー
12a 開口
12b 反射面
13 導光部材
14 ファインダ光学系
40 入射スリット
41 コリメートレンズ
42 グレーティング
43 受光センサ
44 結像レンズ
111 対物レンズ
112 絞り
121 補助レンズ
F 所定位置
L 光軸
S 被測定体

Claims (5)

  1. 入射された光束を結像させる対物レンズと、
    前記対物レンズの光軸に対して傾斜して配設され、前記対物レンズから入射された光束のうち、被測定体からの光束を通過させる開口と被測定体外の光束を反射させファインダ光学系に入射させる反射面とを有するアパーチャミラーと、
    前記開口を通過した被測定体の光束を分光して受光するセンサ部とを備え、
    前記対物レンズが光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を前記開口に結像させる測光装置において、
    前記アパーチャミラーの開口を、前記対物レンズの光軸と垂直方向である平面に投影したときの半径をRa、
    前記対物レンズが移動して結像可能である、被測定体の最小測定半径をRminとしたときに、
    0.9Ra≦21/2・Rmin≦1.1Ra
    の関係を満たすことを特徴とする測光装置。
  2. 入射された光束を結像させる対物レンズと、
    前記対物レンズの光軸に対して傾斜して配設され、前記対物レンズから入射された光束のうち、被測定体からの光束を通過させる開口と被測定体外の光束を反射させファインダ光学系に入射させる反射面とを有するアパーチャミラーと、
    前記開口を通過した被測定体の光束を分光して受光するセンサ部とを備え、
    前記対物レンズが光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を前記開口に結像させる測光装置において、
    前記対物レンズの光軸と垂直方向である平面に投影したときの前記開口の半径をRa、被測定体の最小測定半径をRmin、被測定体の最大測定半径をRmax、最小測定半径Rminの余裕度をx、最大測定半径Rmaxの余裕度をyで表すとき、
    2/Ra2=x/Rmin2+y/Rmax2の関係式において、
    0.81≦x≦1.21、
    0.81≦y≦1.21の関係を満たすことを特徴とする測光装置。
  3. 前記関係式において、
    x=1、y=1の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の測光装置。
  4. 被測定体と前記対物レンズとの間の光軸に着脱自在な補助レンズを備え、被測定体の測定半径が小さいときに、前記補助レンズが装着され、前記対物レンズが光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を結像させることを特徴とする請求項2または3に記載の測光装置。
  5. 前記対物レンズが被測定体側に着脱自在な補助レンズを備え、被測定体の測定半径が小さいときに前記補助レンズを装着された前記対物レンズが光軸方向に移動して、被測定体から入射された光束を結像させることを特徴とする請求項2または3に記載の測光装置。
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